JP2002037851A - 新規なエポキシ樹脂の製造法、およびその方法で製造されたエポキシ樹脂を含むエポキシ樹脂組成物 - Google Patents

新規なエポキシ樹脂の製造法、およびその方法で製造されたエポキシ樹脂を含むエポキシ樹脂組成物

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 二級水酸基を含むエポキシ樹脂のグリシジル
エーテル化方法であり、従来のエポキシ樹脂に比べて耐
熱性、密着性、機械的強度、強靭性、耐水性などが改良
され、さらに着色度が少なく、外観が問題となる用途に
も用いることができ、かつ製造時に窒素やイオウ化合物
を含むような廃水がほとんど発生しないエポキシ樹脂の
製造法を提供する。 【解決手段】 二級アルコール性水酸基を含むエポキシ
樹脂に対し、3級アルコールの存在下、エピクロルヒド
リンおよびアルカリ金属水酸化物又はアルカリ土類金属
水酸化物、必要に応じて相間移動触媒を用いて、この二
級アルコール性水酸基をグリシジルエーテル化する工程
を経て、エポキシ樹脂を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は分子内に二級アルコール
性水酸基(以下単に二級水酸基と略す)を含むエポキシ
樹脂のグリシジルエーテル化方法、およびその方法によ
って製造されたエポキシ樹脂を含むエポキシ樹脂組成物
に関する。さらに詳しくは、二級水酸基を含むエポキシ
樹脂をグリシジルエーテル化する際に、3級アルコール
の存在下、エピクロルヒドリンおよびアルカリ金属水酸
化物等を用いて、この二級水酸基をグリシジルエーテル
化する工程を含む製造方法、およびその方法で製造され
たエポキシ樹脂を含むエポキシ樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】エポキシ樹脂はその優れた機械的強度、
耐熱性、密着性などの特徴により、塗料、接着剤、土木
建築、電気・電子分野などの幅広い分野で用いられてい
る。しかしながら、各分野での性能要求は高まるばかり
であり、その中で耐熱性を上げようとすると一般的に脆
くなるという弱点の克服が一つの課題である。その解決
策として、エポキシ樹脂中の二級水酸基をグリシジルエ
ーテル化したエポキシ樹脂が考案された。この樹脂を用
いると耐熱性が向上すると共に強靭性、密着性、耐水性
も兼ね備えた硬化物が得られる。
【0003】しかしながら、従来考案された製造方法
は、グリシジルエーテル化の際にジメチルスルホキシド
(以下DMSOと略す)などの特殊溶媒を用いる方法で
あった。この方法では、二級水酸基のグリシジルエーテ
ル化という目的は達成できるものの、反応中に著しい着
色が発生し、コーティング剤や塗料分野など外観が問題
となるような用途では使えなかった。
【0004】また、このほかに非プロトン性の極性溶
媒、例えばジメチルホルムアミドやN−メチルピロリド
ンなどにはDMSOと同様の反応促進効果があるが、エ
ピクロルヒドリンやアルカリ金属水酸化物と反応してし
まったり、DMSOと同様に反応時に著しい着色が起き
るという問題点がある。また、これらはいずれも高価な
特殊溶媒であり、沸点が高く、また分子中に窒素原子や
イオウ原子を含んでおり、一般的に不快な臭気を有す
る。そのため溶剤の取り扱い、および回収品の再利用が
容易ではなく、また廃水処理も極めて困難なものであっ
た。
【0005】一方、アルコール、ケトン、エステル系な
どの一般的な溶剤は取り扱いが容易であり、廃水につい
ては焼却などの処理が容易である。しかし、一般的なア
ルコール系の溶媒は、グリシジルエーテル化の際にエピ
クロルヒドリンやエポキシ樹脂中のエポキシ基と反応す
るため使用ができず、またアルコール系以外の溶媒は極
性が低いためにグリシジルエーテル化反応を促進する効
果はなかった。これ以外に、DMSOなどの溶媒は用い
ずに第四級アンモニウム塩などの相間移動触媒で、同様
な反応をさせることも考えられる。しかし、この方法で
は、もはや触媒とは言えないような大量の触媒を使用し
ても充分な反応促進効果が得られず、また着色も著し
い。
【0006】さらに、大量に使用した場合は触媒が高価
であるため、コスト面での問題点や、廃水中の窒素含有
量が上がるなどの問題点があった。以上のように従来の
技術では、エポキシ樹脂中の二級水酸基をほとんど着色
させずに効率よくグリシジルエーテル化し、かつ窒素ま
たはイオウ化合物を含む廃水をほとんど出さないような
製造法はなかった。
【0007】
【問題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、エポキシ樹
脂中の二級水酸基をグリシジルエーテル化する際に、t
−ブタノール等の3級アルコールを反応溶媒として用い
ることにより、効率よくグリシジルエーテル化が達成で
きるとともに、着色度の少ないエポキシ樹脂が得られ、
さらに窒素またはイオウ化合物を含む廃水をほとんど出
さない製造法になることを見出だした。なお、t−ブタ
ノール等の3級アルコールはこの反応系ではエピクロル
ヒドリンやエポキシ樹脂中のエポキシ基とはほとんど反
応せず、反応を促進するための溶媒として働く。さら
に、上記の製造法で得られたエポキシ樹脂を硬化したも
のは耐熱性、密着性、強靭性、耐水性などに優れた性能
を持ち、かつ淡色であり、外観が問題となる塗料、コー
ティング剤などの分野に有用なものになることを見出だ
し、本発明に至った。
【0008】すなわち本発明は、二級アルコール性水酸
基を含むエポキシ樹脂に対し、3級アルコールの存在
下、エピクロルヒドリンおよびアルカリ金属水酸化物又
はアルカリ土類金属水酸化物、必要に応じて相間移動触
媒を用いて、この二級アルコール性水酸基をグリシジル
エーテル化する工程を含むエポキシ樹脂の製造法、およ
びその方法で製造されたエポキシ樹脂を含むエポキシ樹
脂組成物を提供するものである。
【0009】
【発明の細部構成と作用】本発明におけるエポキシ樹脂
中の二級水酸基をグリシジルエーテル化する反応条件と
しては、以下のようである。撹拌機、温度計、コンデン
サー、窒素導入管を備えた反応装置に、エポキシ樹脂を
仕込み、次に、エピクロルヒドリンをエポキシ樹脂中の
二級水酸基の当量数の好ましくは1〜50倍量、更に好
ましくは3〜20倍量、t−ブタノール等の3級アルコ
ールをエピクロルヒドリンの重量に対し好ましくは0.
05〜2倍量、更に好ましくは0.1〜1.0倍量添加
して溶解し、さらに相間移動触媒を前三者の合計仕込み
量に対し、好ましくは0〜2%更に好ましくは0.1〜
1%添加する。次に内温を好ましくは20〜80℃、更
に好ましくは30〜60℃に調節したのち、固形のアル
カリ金属水酸化物又はアルカリ土類金属水酸化物をエポ
キシ樹脂中の二級水酸基の当量数に対し、好ましくは
0.5〜5倍更に好ましくは1〜2倍添加し、同温度で
好ましくは1〜10時間、更に好ましくは2〜5時間反
応させる。
【0010】反応後、生成した食塩、および未反応のア
ルカリ金属水酸化物又はアルカリ土類金属水酸化物を濾
過または水洗によって除去し、溶媒置換、アルカリ金属
水酸化物又はアルカリ土類金属水酸化物による二次的な
処理、イオン除去のためのさらなる水洗、脱溶媒等の一
般的な精製工程を経ることにより、二級水酸基がグリシ
ジルエーテル化されたエポキシ樹脂が得られる。
【0011】本発明に用いられるエポキシ樹脂とは、二
級水酸基を含む一般的なエポキシ樹脂すべてを指す。具
体的にはビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノ
ールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ
樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、臭素化ビスフ
ェノールA型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エ
ポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ナ
フタレンジオール型エポキシ樹脂、レゾルシン型エポキ
シ樹脂、臭素化フェノールノボラック型エポキシ樹脂、
ビフェニル型エポキシ樹脂、テトラメチルビフェニル型
エポキシ樹脂などである。これらのエポキシ樹脂は、通
常その製造過程で二級水酸基が生成する副反応が必ず起
きており、特別な精製をしない限り、最終製品には二級
水酸基が含まれている。
【0012】このほか、これらのエポキシ樹脂の製造過
程で原料に対するエピクロルヒドリンの反応モル比を下
げて、オリゴマー体の含有量を多くしたエポキシ樹脂、
(例えば、油化シェルエポキシ製のエピコート834な
ど)や、エポキシ樹脂に対し、活性水素を持つ化合物を
部分的に反応させてオリゴマー化させたエポキシ樹脂
(例えば、油化シェルエポキシ製のエピコート100
1、エピコート1004、エピコート1007など)な
どを用いることができるが、一般的なものであれば特に
限定するものではない。好ましくは、これらの中でも二
級水酸基の含有量の多いものを用いる方がより改質効果
が得られるため有意義である。なお、これらのエポキシ
樹脂中には、一級アルコール性水酸基(以下単に一級水
酸基と略す)を含んでいてもよく、本製造法において一
級水酸基は二級水酸基より先に、あるいは同時にグリシ
ジルエーテル化され、いずれもエポキシ樹脂としての有
効成分となる。
【0013】本発明におけるアルカリ金属水酸化物とは
水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムな
どであり、又アルカリ土類金属水酸化物としては水酸化
カルシウム、水酸化バリウムなどが例示されるが、好ま
しくは上記のアルカリ金属水酸化物であり、特に好まし
くは水酸化ナトリウムである。
【0014】本発明における相間移動触媒とは、エポキ
シ樹脂が溶解したエピクロルヒドリン溶液相と固形のア
ルカリ金属水酸化物又はアルカリ土類金属水酸化物相と
間の反応を促進するためのものであり、第四級アンモニ
ウム塩、第四級ホスホニウム塩やクラウンエーテル類が
挙げられる。具体的には、テトラメチルアンモニウムク
ロライド、テトラエチルアンモニウムクロライド、テト
ラブチルアンモニウムブロマイド、トリメチルベンジル
アンモニウムクロライド、トリエチルベンジルアンモニ
ウムクロライド、テトラブチルホスホニウムブロマイ
ド、15−クラウン−5、18−クラウン−6、ジベン
ゾ−18−クラウン−5などである。本発明において、
反応の促進効果は、主としてt−ブタノール等の3級ア
ルコールの添加によって得られるため、相間移動触媒の
添加は必ずしも必要ではないが、添加することによって
反応促進効果が多少あり、併用する方がより効率的であ
る。
【0015】即ち、t−ブタノール等の3級アルコール
の添加量が多いほど反応がスムーズに進む傾向がある
が、あまりにも添加量が多いと溶剤のリサイクル使用上
の問題などが発生するため、相間移動触媒を併用するこ
とで、添加量を抑えた方が経済的には有利な場合が多
い。
【0016】本発明において用いられる3級アルコール
としては、合計炭素数が10以下の3級アルコールが好
ましく、2−メチル−2−ブタノールやt−ブタノール
等が例示される。特に好ましくはt−ブタノールであ
る。
【0017】かしくて得られた本発明のエポキシ樹脂
は、元々含まれるエポキシ基に加えて、二級水酸基もグ
リシジルエーテル化されており、より多官能のエポキシ
樹脂となる。従って、硬化時間が短縮され、硬化物は耐
熱性、密着性、耐水性、機械的強度、耐水性などの諸物
性が改善される。しかも従来の製造法に比べると着色度
の少ないものが得られ、塗料、コーティング剤など外観
が重視される分野にも用いることができるし、もちろん
接着剤や注型剤、封止剤、積層板などの用途にも用いる
ことができる。また、エポキシ樹脂を高温下で硬化させ
る場合があるが、その際に不快な臭気の元となる窒素系
あるいはイオウ系の溶剤を含まないという点でも優れて
いる。
【0018】以下、本発明の詳細を合成例及び実施例に
より具体的に説明する。ただし、本発明はその要旨を越
えない限りにおいて、以下の実施例に制約されるもので
はない。
【0019】
【合成例1】撹拌機、温度計、コンデンサー、窒素導入
管を備えた1Lの四つ口フラスコに、ビスフェノールA
型のエポキシ樹脂であるエピコート834(エポキシ当
量263g/eq、水酸基当量803g/eq)を20
0gを仕込む。次に、エピクロルヒドリンを300g
(二級水酸基の13倍当量)、t−ブタノールを150
g添加して溶解し、さらに相間移動触媒としてトリエチ
ルベンジルアンモニムクロライドを4g(前三者の合計
の0.6重量%)添加する。次に内温を60℃に合わせ
たのち、固形水酸化ナトリウム16g(二級水酸基の
1.6倍当量)を添加し、同温度で2時間反応させた。
反応後、生成した食塩、および未反応の水酸化ナトリウ
ム、触媒などを水洗および濾過によって除去した後、エ
ピクロルヒドリンとt−ブタノールの混合溶媒を減圧下
留去した。
【0020】なお、t−ブタノールは沸点が低い(b
p.=83℃)ため、エピクロルヒドリン(bp.=1
18℃)より先行して留出した。その後トルエン500
gを添加して生成物を再溶解した後、蒸留水100gを
添加して充分に撹拌し、分液ロートにて水層を分離し
た。このような水洗、分液操作を3回繰り返し、最終の
油層からトルエンを減圧留去すると206gの淡黄色の
半固形状の樹脂が得られた。このもののエポキシ当量は
215g/eq、ガードナー色数法により色数を測定す
るとガードナー1であった。なお、エポキシ当量の値よ
り二級水酸基がグリシジルエーテル化された反応率を求
めると、92%であった。なお、エポキシ当量はJIS
K7236、色数はJIS K6901に準じて測定
した。
【0021】
【合成例2】合成例1において、t−ブタノールを30
0gに増やし、相間移動触媒を添加しないという点を除
いて同様に合成すると、208gの淡黄色半固形状の樹
脂が得られた。このもののエポキシ当量は213g/e
q、ガードナー色数法による色数は1であった。エポキ
シ当量より求めた二級水酸基の反応率は97%であっ
た。
【0022】
【合成例3】合成例1において、エピコート834の代
わりにエピコート1001(エポキシ当量472g/e
q、水酸基当量443g/eq)を用い、水酸化ナトリ
ウムの量を29gとする以外は同様に合成すると215
gの淡黄色固形状の樹脂が得られた。このもののエポキ
シ当量は274g/eq、ガードナー色数法による色数
は1であった。エポキシ当量より求めた二級水酸基の反
応率は85%であった。
【0023】
【比較合成例1】合成例2において、t−ブタノールの
代わりにDMSO300gを用いる以外は同様の反応条
件で反応させ、さらに同様の水洗および濾過処理を行っ
た。その後、エピクロルヒドリンとDMSOを減圧下留
去しようとしたが、最終到達条件として内温が130
℃、真空度5mmHgで1時間保持したのにもかかわら
ずDMSOは樹脂中に7%残存していた。その後、トル
エン500gで溶解した。この溶液から、DMSOを完
全に除去するためには、蒸留水100gによる水洗、分
液操作を5回繰り返す必要があった。その後、トルエン
を減圧下留去すると202gの褐色の半固形状の樹脂が
得られた。このもののエポキシ当量は217g/eq、
ガードナー色数法による色数は8であった。エポキシ当
量より求めた二級水酸基の反応率は87%であった。
【0024】
【比較合成例2】合成例1において、t−ブタノールは
用いず、トリエチルベンジルアンモニウムクロライドを
20g(合計仕込量の4重量%)用いるという点を除い
て同様に合成したところ、197gの褐色の半固形状の
樹脂が得られた。このもののエポキシ当量は221g/
eq、ガードナー色数法による色数は9であった。エポ
キシ当量より求めた二級水酸基の反応率は79%であっ
た。
【0025】
【比較合成例3】合成例1において、t−ブタノールの
代わりにn−ブタノールを用いる以外は同様に反応した
ところ、反応終了時の段階でブチルグリシジルエーテル
の生成が認められた。ガスクロマトグラフィーを用いて
定量したところ、反応液中に47g含まれていた。即
ち、水酸化ナトリウムの90%がブチルグリシジルエー
テルの生成反応に使われており、二級水酸基のグリシジ
ルエーテル化反応はほとんど起きていないことがわかっ
た。
【0026】
【実施例1〜3、比較例1〜3】表1のような割合で、
合成例1〜3、比較合成例1〜2で得られたエポキシ樹
脂、およびエピコート834、硬化剤として新日本理化
製のリカシッドMH−700(メチルヘキサヒドロ無水
フタル酸)を配合して溶解し、硬化促進剤としてサンア
プロ(株)製のU−CAT SA102(1,8−ジア
ザ−ビシクロ−(5,4,0)ウンデセン−7・オクチ
ル酸塩)添加する。この配合樹脂を次のような条件で硬
化した。100℃×3時間+150℃×15時間。得ら
れた硬化物から試験片を取り出し、以下の方法で物性評
価を行った。
【0027】曲げ試験:JIS K7203に準じた。 引っ張り試験:JIS K7113に準じた。 アイゾット衝撃試験:JIS K7110に準じた。
(ノッチ付きアイゾット衝撃値) 煮沸吸水率:JIS K7209に準じた。(煮沸3時
間) ガラス転移温度:島津製作所製・熱分析装置DT−40
を用い、示差走査熱量測定法により測定した。 硬化物の外観:目視により判定した。○・・・着色少な
い(淡黄色) ×・・・著しい着色(黒褐色)
【0028】
【表1】
【0029】
【発明の効果】二級水酸基を含むエポキシ樹脂に対し
て、本発明の製造法を用いることにより、従来に比べて
着色度が少なく、窒素化合物やイオウ化合物を含む廃水
がほとんど発生せずに、効率良く、二級水酸基のグリシ
ジルエーテル化が達成できる。この製造法によって得ら
れたエポキシ樹脂は耐熱性、密着性、機械的強度、強靭
性、耐水性などの諸性能に優れ、かつ外観が良好なた
め、塗料、コーティング剤などの分野にも用いることが
できる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 二級アルコール性水酸基を含むエポキシ
    樹脂に対し、3級アルコールの存在下、エピクロルヒド
    リンおよびアルカリ金属水酸化物又はアルカリ土類金属
    水酸化物、必要に応じて相間移動触媒を用いて、この二
    級アルコール性水酸基をグリシジルエーテル化する工程
    を含むエポキシ樹脂の製造法。
  2. 【請求項2】 3級アルコールがt−ブタノールであ
    り、アルカリ金属水酸化物を用いることを特徴とする請
    求項1のエポキシ樹脂の製造法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載された方法によっ
    て製造されたエポキシ樹脂を含むエポキシ樹脂組成物。
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