JP2014501793A - エポキシ樹脂組成物 - Google Patents

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Abstract

再エポキシ化多官能価エポキシ樹脂組成物であって、(I)多官能価脂肪族または脂環式エポキシ樹脂を含むエポキシ化多官能価エポキシ樹脂オリゴマー組成物〔前記多官能価脂肪族または脂環式エポキシ樹脂は、(i)脂肪族または脂環式ヒドロキシル含有物質と、(ii)エピハロヒドリンと、(iii)塩基性作用物質との、(iv)非ルイス酸触媒;および(v)場合により、1つまたはそれ以上の溶媒の存在下での反応を含むエポキシ化プロセスの結果として形成されるエポキシ樹脂生成物から単離される〕;(II)エピハロヒドリン;(III)塩基性作用物質;の(IV)非ルイス酸触媒;および(V)場合により、1つまたはそれ以上の溶媒の存在下での反応生成物を含む再エポキシ化多官能価エポキシ樹脂組成物。前記再エポキシ化多官能価エポキシ樹脂組成物の硬化性エポキシ樹脂組成物および前記硬化性組成物の熱硬化性樹脂も開示される。

Description

本出願は、「EPOXY RESIN COMPOSITIONS(エポキシ樹脂組成物)」という名称で、2010年9月30日付けで出願された米国仮特許出願第61/388,064号の優先権を主張する非仮出願であり、その教示は、以下に完全に再現されているかのように参照により本明細書に組み込まれる。
本発明は、脂肪族および/または脂環式ヒドロキシル含有物質のエポキシ樹脂のオリゴマー画分から誘導される多官能価脂肪族および/または脂環式エポキシ樹脂前駆物質を再エポキシ化することによって調製されるエポキシ樹脂組成物に関する。本発明は、さらに、再エポキシ化多官能価脂肪族および/または脂環式エポキシ樹脂から作製される熱硬化性組成物および前記熱硬化性組成物から作製される熱硬化樹脂に関する。
脂肪族および脂環式アルコール類のエポキシ化は、例えば欧州特許第0 121 260号明細書(参照により本明細書に組み込まれる)に記載されているように長年の興味ある領域である。欧州特許第0 121 260号明細書には、第四級アンモニウムハライド触媒をエピクロルヒドリンと共に使用するシクロヘキサンジメタノールを含む脂肪族ジオール類の相関移動触媒エポキシ化の例が開示されている。
国際公開第2009/142901号パンフレット(参照することにより本明細書に組み込まれる)には、幾つかのエポキシ化プロセスを使用してシス−、トランス−1,3−および1,4−シクロヘキサンジメタノール類の混合物から調製されるエポキシ樹脂組成物が記載されている。また、国際公開第2009/142901号パンフレットには、シス−、トランス−1,3−および1,4−シクロヘキサンジメタノール類の高純度(>99重量%)ジグリシジルエーテルを含め、種々の蒸留グレードの、シス−、トランス−1,3−および1,4−シクロヘキサンジメタノール類のモノグリシジルエーテル類およびジグリシジルエーテル類を調製する例も開示されている。
エピハロヒドリンを使用する脂肪族および脂環式ヒドロキシル含有物質のエポキシ化によって脂肪族および脂環式エポキシ樹脂を製造するために従来技術の化学および方法を使用すると、完全な転化に至らしめることは、例え不可能ではないにしても困難であり;これらの方法は、有意な量のオリゴマー副生物(エポキシ樹脂組成物の25重量%〜40重量%程度)を生成する。前記エポキシ樹脂の成分として、例えば、未転化脂肪族および脂環式ヒドロキシ含有物質反応剤、モノグリシジルエーテル、ジグリシジルエーテル、オリゴマー副生物などを挙げ得る。シス−、トランス−1,3−および1,4−シクロヘキサンジメタノール類の所望の高純度ジグリシジルエーテルから望ましくないオリゴマー副生物を除去するために、例えば蒸留などの種々の方法が実施可能であるが、結果として生じた分離および単離されたオリゴマー副生物を処理するために満足できる解決策は、存在しない。これまでの解決策は、脂肪族および脂環式エポキシ樹脂の生成混合物とオリゴマー副生物とを一緒に、オリゴマー副生物を全希釈剤およびエポキシ樹脂組成物の中に単に保持する他のエポキシ樹脂用の反応希釈剤として使用することであった。このアプローチに関する問題として、オリゴマー副生物の存在によって誘発される望ましい粘度よりも高い粘度を有する;および硬化剤との反応性の低下を有するエポキシ樹脂組成物を調製することが挙げられる。
従来技術の方法に関する問題からみて、任意の残留オリゴマー副生物画分をその後のプロセスにおいて都合よく利用して残留オリゴマー副生物画分に基づいた新規熱硬化性組成物および熱硬化樹脂を提供できるように、脂肪族または脂環式エポキシ樹脂をモノグリシジルエーテル、ジグリシジルエーテルなどに分画できることが極めて望ましい。このような方法ならびに熱硬化性組成物およびそれから得られる熱硬化樹脂は、Robert Hefner,Jr.によって本出願と同一日付で出願された「THERMOSETTABLE COMPOSITIONS AND THERMOSETS THEREFROM(熱硬化性組成物およびそれからの熱硬化性樹脂)」という名称の同時係属中の米国特許出願第61/388,059号明細書(代理人文書番号69907)(参照により本明細書に組み込まれる)に記載されている。
残留オリゴマー副生物画分に基づいた熱硬化性組成物および熱硬化樹脂は、多くの利点を提供するが、前記組成物によって提供される特性については改善の余地がある。したがって、脂肪族または脂環式エポキシ樹脂を、モノグリシジルエーテル、ジグリシジルエーテルなどに分画し、同時に残留オリゴマー画分の再エポキシ化に基づいて改善された特性を有する新規なエポキシ樹脂、熱硬化性組成物およびその熱硬化樹脂を提供できることが極めて望ましい。
欧州特許第0 121 260号明細書 国際公開第2009/142901号パンフレット 米国特許出願第61/388,059号明細書
本明細書において「残留オリゴマー生成物」とは、脂肪族または脂環式エポキシ樹脂生成物を製造するエポキシ化プロセス中に副生するオリゴマー画分を意味する;この場合、エポキシ化プロセス後の副生オリゴマー画分と脂肪族または脂環式エポキシ樹脂生成物との結果として得られる混合物は、前記副生オリゴマー画分が脂肪族または脂環式エポキシ樹脂生成物から分離および単離されるように、その後の分離プロセスに供される。分離プロセスは、例えば蒸留単位操作などの公知の手段で実施することができる。副生オリゴマー画分が、例えば蒸留によって脂肪族または脂環式エポキシ樹脂生成物からいったん分離されると、得られる分離/単離オリゴマー画分生成物、典型的には蒸留プロセスの残留ボトム物質は、本発明において有用な残留オリゴマー生成物を含む。
したがって、本発明の1つの実施形態は、(I)残留オリゴマー生成物〔前記残留オリゴマー生成物は、多官能価脂肪族または脂環式エポキシ(PACE)樹脂を含む〕、(II)エピハロヒドリン、および(III)塩基性作用物質の、(IV)非ルイス酸触媒、および(V)場合により、1つまたはそれ以上の溶媒の存在下での反応生成物を含有するエポキシ樹脂組成物に関する。
本発明の別の実施形態において、上記エポキシ樹脂組成物は、本発明の新規組成物を製造するためにPACE樹脂をさらにエポキシ化する(すなわち、「再エポキシ化する」)方法よって調製される。本発明の再エポキシ化プロセスは、PACE樹脂に存在するヒドロキシル基を、増大した熱硬化性官能価を提供するグリシジルエーテル基に転化させる。
本発明の別の実施形態は、熱硬化性(硬化性)エポキシ樹脂組成物であって(a)前記再エポキシ化エポキシ樹脂組成物、(b)エポキシ樹脂硬化剤および/または触媒、および(c)場合により、前記エポキシ樹脂組成物(a)以外のエポキシ樹脂化合物を含む熱硬化性(硬化性)エポキシ樹脂組成物に関する。
本発明の別の態様は、上記熱硬化性エポキシ樹脂組成物を部分熱硬化させる(B段階化させる)かまたは完全に熱硬化させる方法に関する。
本発明の別の態様は、前記熱硬化性エポキシ樹脂の調製方法に関する。
本発明のさらに別の実施形態は、上記熱硬化性エポキシ樹脂組成物を硬化させることによって調製される熱硬化樹脂物品に関する。
エポキシ樹脂組成物を硬化させる(熱硬化させる)と、より高い架橋密度の硬化した熱硬化樹脂マトリックスを得ることができる。この高い架橋密度は、得られる硬化生成物の特性、例えばそのガラス転移温度、耐湿性、耐溶剤性、靭性などを都合よく改善することができる。ヒドロキシル基のグリシジルエーテル基への転化は、硬化エポキシ樹脂の耐湿性を高め、ガラス転移温度を高め、および液状エポキシ樹脂の粘度を低下させるのに特に望ましい。さらに、本発明の方法は、存在する場合には望ましくない加水分解性塩素の量を、得られるオリゴマー画分の任意のクロルヒドリン基の脱塩化水素化によって減少させるのに役立つ。
本発明を例証するために、図面は、本発明の幾つかの実施形態を表す。しかし、本発明は、図面に示す正確な配置および手段に限定されないことが理解されるべきである。
図1は、再エポキシ化エポキシ樹脂生成物の製造における本発明の方法を表す概略フローダイヤグラムである。
同時係属中の米国特許出願第61/388,059号明細書(代理人文書番号69907)には、硬化性多官能価脂肪族/脂環式エポキシ樹脂組成物、その熱硬化樹脂、およびその耐候性塗料などの用途が開示されている。また、前記特許出願に開示されているように、脂肪族または脂環式ジオール類のエポキシ樹脂は、25パーセント(%)〜40%程度のオリゴマー画分を含むので、精製ジグリシジルエーテルを必要とする任意のプロジェクトが商業的に成功するためには、価値(value)が、このオリゴマー画分から回収されなければならない。
本発明では、PACE樹脂から単離されたオリゴマー成分は、さらにエポキシ化されて(再エポキシ化されて)本発明の新規組成物を生成する。この再エポキシ化プロセスは、PACE樹脂に存在するヒドロキシル基を、高められた熱硬化性官能価を提供するグリシジルエーテル基に転化させる。これを硬化させる(熱硬化させる)と、より高い架橋密度の硬化した熱硬化樹脂マトリックスをもたらすことができる。これは、都合よくガラス転移温度を上昇させ、耐湿性および耐溶剤性を高め、靭性などを増大させることができる。ヒドロキシル基のグリシジルエーテル基への転化は、硬化エポキシ樹脂の耐湿性を高め、液状エポキシ樹脂の粘度を低下させるのに特に望ましい。さらに、この再エポキシ化プロセスは、存在する場合には望ましくない加水分解性塩素の量を、PACE樹脂の任意のクロルヒドリン基の脱塩化水素化によって減少させるのに役立つ。
本発明の再エポキシ化プロセスは、多数の市販の脂肪族および脂環式エポキシ樹脂から単離し得る多官能価脂肪族または脂環式エポキシ樹脂を含む残留オリゴマー生成物の品質を高めるのに広く適用できることが期待される。エピハロヒドリンによる脂肪族および/または脂環式ヒドロキシル含有化合物または物質の非ルイス酸触媒エポキシ化によって製造される脂肪族および脂環式エポキシ樹脂は、有意な量の未反応ヒドロキシル基が、少量の存在する結合されたクロロメチル基に付随して前記エポキシ樹脂から単離された残留オリゴマー生成物画分に存在することができるために、特に重要である。
本発明の方法は、エポキシ樹脂用の反応性希釈剤が十分な純度および低粘度であるならば、先進反応(advancement reaction)に有用な極めて低い粘度のジグリシジルエーテルの分離を可能にする。残存オリゴマー画分は、本発明の開示のように回収され、再エポキシ化される。
本発明の目的は、蒸留単位操作を行って高純度ジグリシジルエーテル生成物を実質的に回収した後に残るオリゴマーエポキシ樹脂画分を再エポキシ化することを含む方法を提供することにある。
本発明の別の目的は、前記再エポキシ化プロセスで製造された結果として得られる再エポキシ化エポキシ樹脂組成物を使用して、熱硬化性組成物および前記熱硬化性組成物からの熱硬化樹脂を製造することにある。これは、補修塗料などの種々の用途でさらに使用するための生成物を提供する。
上述したように、本発明は、新規エポキシ樹脂組成物であって、脂肪族または脂環式ヒドロキシ含有物質のエポキシ化によって形成されるエポキシ樹脂から分離および単離されるオリゴマー画分に存在するオリゴマー生成物を再エポキシ化することによって調製される多官能価脂肪族および/または脂環式エポキシ樹脂組成物である新規エポキシ樹脂組成物に関する。
本発明の1つの広範な実施形態は、再エポキシ化エポキシ樹脂組成物を含み;前記再エポキシ化エポキシ樹脂組成物は、脂肪族または脂環式エポキシ樹脂から分離および単離されたPACE樹脂のエポキシ化(再エポキシ化)の反応生成物を含む。例えば、本発明の1つの実施形態は、再エポキシ化エポキシ樹脂組成物であって、(I)PACE樹脂、(II)エピハロヒドリン、および(III)塩基性作用物質の、(IV)非ルイス酸触媒および(V)場合により、1つまたはそれ以上の溶媒の存在下での反応生成物を含有する再エポキシ化エポキシ樹脂組成物を含む。
本発明のさらに具体的な実施形態について例証するように、非ルイス酸触媒エポキシ化プロセスからの、例えばシス−、トランス−1,3−および1,4−シクロヘキサンジメタノール〔例えば、The Dow Chemical CompanyによってUNOXOL(商標)Diolの商標で販売されている商用シクロヘキサンジメタノール〕などの脂肪族または脂環式ジオールのエポキシ樹脂は、典型的には少量の未反応脂肪族または脂環式ジオール、モノグリシジルエーテル、ジグリシジルエーテル、およびオリゴマー生成物からなる。蒸留法が、典型的には、未反応脂肪族または脂環式ジオール、モノグリシジルエーテル、および任意のその他の低沸点物質を除去するために用いられる。[UNOXOL(商標)環状ジアルコールは、Union Carbide Corporationの登録商標である]。
ジグリシジルエーテルは、次いで、先進化学におい使用するために、十分に高い純度、典型的には98%以上の純度を有する生成物として取り出される。ジグリシジルエーテルが実質的に取り出された後に、蒸留釜に残る多官能価オリゴマー生成物が回収される。したがって、本発明のこの具体的な実施形態は、高純度(≧98%)脂環式ジグリシジルエーテル、具体的にはUNOXOL(商標)Diolのジグリシジルエーテルの製造に基づく。前述の先進反応のために、オリゴマー生成物は、取り出さなければならず、さもなければその多官能性が、先進反応が完結し得る前にゲル化を誘発する。
同時係属中の米国特許出願第61/388,059号明細書(代理人文書番号69907)は、PACE樹脂と硬化剤との新規組成物、その熱硬化樹脂、および得られる熱硬化樹脂の用途を提供するが、本発明は、再エポキシ化によって得られる新規多官能価オリゴマーエポキシ樹脂を提供する。本発明は、さらに、前記エポキシ化PACE樹脂由来の高められた性能を提供する。1つの広範な実施形態において、本発明は、脂肪族または脂環式ヒドロキシル含有物質または化合物の任意のエポキシ樹脂に適用し得る。本発明の方法は、脂肪族および脂環式エポキシ樹脂を製造する存在する多数の商業的方法に役立ち得、広く適用できる。
成分(I)は、残留オリゴマー生成物であり;前記残留オリゴマー生成物は、PACE樹脂を含む。例えば、PACE樹脂は、一次ポキシ樹脂生成物を製造するために実施される第一のエポキシ化反応から得られる副生物(または二次生成物)であることができる。PACE樹脂副生物は、エポキシ化プロセスの結果として形成される一次エポキシ樹脂生成物から分離および単離される。一次エポキシ樹脂生成物とPACE樹脂副生物とを生成するエポキシ化プロセスは、次の成分:(A)脂肪族または脂環式ヒドロキシル含有物質、(B)エピハロヒドリン、(C)塩基性作用物質、(D)非ルイス酸触媒、および(E)場合により、1つまたはそれ以上の溶媒を用いる反応を含む。
オリゴマー生成物またはPACE樹脂は、一般的に、本発明の再エポキシ化プロセスの1つの反応剤としてのエポキシ樹脂前駆物質である。PACE樹脂は、(i)脂肪族または脂環式ヒドロキシ含有物質の、(ii)エピハロヒドリン、(iii)塩基性作用物質、(iv)非ルイス酸触媒、および(v)場合により1つまたはそれ以上の溶媒を使用するエポキシ化によって形成される脂肪族または脂環式エポキシ樹脂から単離によって得られる。
用語「脂肪族または脂環式多官能価エポキシ樹脂」(本明細書では同じ意味で、本明細書で使用する「オリゴマー生成物または副生物」または単に「オリゴマー」ともいう)は、(i)脂肪族または脂環式ヒドロキシ含有物質の、(ii)エピハロヒドリン、(iii)塩基性作用物質、(iv)非ルイス酸触媒、および(v)場合により1つまたはそれ以上の溶媒を使用するエポキシ化によって形成されるエポキシ樹脂から単離された生成物を意味する。前記単離された生成物は、(1)「軽質」成分、例えば、ある場合にはエポキシ化反応で使用された溶媒、未反応エピハロヒドリン、および副生物、例えばジ(エポキシプロピル)エーテルなど;ある場合には(2)未反応脂肪族または脂環式ヒドロキシ含有物質;の全ての除去;(3)部分的にエポキシ化された脂肪族または脂環式ヒドロキシ含有物質、例えばモノグリシジルエーテルなどの除去;および(4)完全にエポキシ化された脂肪族または脂環式ヒドロキシ含有物質、例えばジグリシジルエーテルなどの、残るPACE樹脂生成物が、前記の完全にエポキシ化された脂肪族または脂環式ヒドロキシ含有物質を20重量%以下含有するような実質的な除去の後に残る生成物を含む。
本発明の再エポキシ化生成物のPACE樹脂前駆物質を生成させるためにエポキシ化で用いてもよい脂肪族または脂環式ヒドロキシル含有反応剤〔成分(A)または(i)〕の幾つかの代表的な具体的な分類として、例えば、以下のものが挙げられる:
本発明に有用な脂肪族または脂環式ヒドロキシル含有反応剤として、例えば、以下の化学構造を有するシクロヘキサンジアルカノール類およびシクロヘキセンジアルカノール類を挙げ得る:
(a)シクロヘキサンジアルカノール類およびシクロヘキセンジアルカノール類
〔式中、それぞれのRは、独立して−HまたはC−Cアルキレン基(飽和二価脂肪族炭化水素基)であり、それぞれのRは、独立してC−C12アルキルまたはアルコキシ基、シクロアルキルまたはシクロアルコキシ基、あるいは芳香族環または不活性置換芳香族環であり;それぞれのqは、独立して0または1の値を有し;およびvは、0〜2の値を有する〕。
シクロヘキサンジアルカノール類およびシクロヘキセンジアルカノール類の代表例として、UNOXOL(商標)Diol(シス−、トランス−1,3−および1,4−シクロヘキサンジメタノール)、シス−、トランス−1,2−シクロヘキサンジメタノール;シス−,トランス−1,3−シクロヘキサンジメタノール;シス−、トランス−1,4−シクロヘキサンジメタノール;メチル置換シクロヘキサンジメタノール、例えば4−メチル−1,2−シクロヘキサンジメタノールまたは4−メチル−1,1−シクロヘキサンジメタノールなど;1,1−シクロヘキサンジメタノール;シクロヘキセンジメタノール、例えば3−シクロヘキセン−1,1−ジメタノールなど;3−シクロヘキセン−1,1−ジメタノール、6−メチル−;4,6−ジメチル−3−シクロヘキセン−1,1−ジメタノール;シクロヘキサ−2−エン−1,1−ジメタノール;1,1−シクロヘキサンジエタノール;1,4−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)シクロヘキサン;1,4−シクロヘキサンジエタノール;これらの混合物などが挙げられる。この分類のエポキシ樹脂の範囲内には、前記式中の少なくとも1個のqが1の値を有するシクロヘキサンジオキシアルカノール類およびシクロヘキセンジオキシアルカノール類が含まれる。具体的な例として、1,4−(2−ヒドロキシエチルオキシ)シクロヘキサンおよび1,4−(2−ヒドロキシエチルオキシ)シクロヘキサ−2−エンが挙げられる。例え異性体が明確に示されていないまたは与えられていないとしても、全ての可能な幾何異性体が、前記の式によっておよび前述のリストにおいて意図される。
1,1−シクロヘキサンジメタノールの代表的な合成は、Manea, et al, Paint and Coatings Industry, August 1, 2006(その全体を参照により本明細書に組み込まれる)に示されている。3−シクロヘキセン−1,1−ジメタノールの代表的な合成は、米国特許第6,410,807号明細書(参照により本明細書に組み込まれる)に記述されている。
UNOXOL(商標)Diol(シス−、トランス−1,3−および1,4−シクロヘキサンジメタノール)は、好ましいシクロヘキサンジアルカノールである。本明細書で使用する用語「シス−、トランス−1,3−および−1,4−シクロヘキサンジメチルエーテル部分」は、エポキシ樹脂内に4つの幾何異性体、すなわちシス−1,3−シクロヘキサンジメチルエーテル、トランス−1,3−シクロヘキサンジメチルエーテル構造、シス−1,4−シクロヘキサンジメチルエーテル、およびトランス−1,4−シクロヘキサンジメチルエーテルを含む構造、または化学構造の混合物を意味する。前記4つの幾何異性体は、次の構造で示される:
シス−、トランス−1,3−および1,4−シクロヘキサンジメチルエーテル部分を含むエポキシ樹脂およびその調製方法の詳細な説明は、前述の国際公開第2009/142901号パンフレットに提供されている。エピクロルヒドリンを用いてルイス酸触媒カップリングによって製造される対応する脂肪族エポキシ樹脂よりも優れている特性を有する脂肪族エポキシ樹脂を製造するために第四級アンモニウムハライド触媒をエピクロルヒドリンと共に使用する脂肪族ジオール類の相関移動触媒化エポキシ化は、前述の欧州特許第0 121 260号明細書に記載されている。シクロヘキサンジメタノールおよびジシクロペンタジエンジメタノール(特定されていない異性体)から調製されるエポキシ樹脂が含まれる。
本発明に有用な脂肪族または脂環式ヒドロキシル含有反応剤として、例えば、以下の化学構造を有する1つまたはそれ以上のシクロヘキサノールモノアルカノール類およびシクロヘキセノールモノアルカノール類を挙げ得る:
(b)シクロヘキサノールモノアルカノール類およびシクロヘキセノールモノアルカノール類
(式中、それぞれのR、R、qおよびvは、前記で定義した通りである)
1個のシクロヘキサノールまたはシクロヘキセノール部分と、1個のモノアルカノール部分、例えばモノメタノール部分などとを含有する脂肪族/脂環式混成ジオール構造であるシクロヘキサノールモノアルカノール類およびシクロヘキセノールモノアルカノール類の代表例として、例えば、1−(ヒドロキシメチル)−シクロヘキサノール、1−(ヒドロキシメチル)シクロヘキサ−3−エノール、3−ヒドロキシメチルシクロヘキサノール、4−ヒドロキシメチルシクロヘキサノール、rac−1−イソプロピル−4−メチル−2−シクロヘキセン−1α,2α−ジオール;5β−イソプロピル−2−メチル−3−シクロヘキセン−1α,2α−ジオール;2−ヒドロキシメチル−1,3,3−トリメチル−シクロヘキサノール;シクロヘキサノール、1−(2−ヒドロキシエトキシ);これらの混合物などが挙げられる。例え異性体が明確に示されていないまたは与えられていないとしても、全ての可能な幾何異性体が、前記の式によっておよび前述のリストにおいて意図される。
このような化合物の別の例は、Kazunari Taira et al, Journal of the American Chemical Society, 106, 7831-7835 (1984)(参照により本明細書に組み込まれる)によるシクロヘキサンに関するプリンス反応によって調製されるトランス−2−(ヒドロキシメチル)シクロヘキサノールである。第二の例は、米国特許第4,125,558号明細書(参照により本明細書に組み込まれる)に開示されている1−フェニル−シス−2−ヒドロキシメチル−r−1−シクロヘキサノールである。第三の例は、Tamao et al., Organic Syntheses, Collective Volume 8, p.315、Annual Volume 69, p.96(参照により本明細書に組み込まれる)によって報告されているトランス−4−(ヒドロキシメチル)シクロヘキサノールである。
本発明に有用な脂肪族または脂環式ヒドロキシル含有反応剤として、例えば、以下の化学構造を有する1つまたはそれ以上のデカヒドロナフタレンジアルカノール類、オクタヒドロナフタレンジアルカノール類および1,2,3,4−テトラヒドロナフタレンジアルカノール類を挙げ得る:
(c)デカヒドロナフタレンジアルカノール類、オクタヒドロナフタレンジアルカノール類および1,2,3,4−テトラヒドロナフタレンジアルカノール類
(式中、それぞれのR、R、qおよびvは、前記で定義した通りである)
1個のデカヒドロナフタレンジアルカノール部分、オクタヒドロナフタレンジアルカノール部分または1,2,3,4−テトラヒドロナフタレンジアルカノール部分を含有するデカヒドロナフタレンジアルカノール類、オクタヒドロナフタレンジアルカノール類および1,2,3,4−テトラヒドロナフタレンジアルカノール類の代表例として、1,2−デカヒドロナフタレンジメタノール;1,3−デカヒドロナフタレンジメタノール;1,4−デカヒドロナフタレンジメタノール;1,5−デカヒドロナフタレンジメタノール;1,6−デカヒドロナフタレンジメタノール;2,7−デカヒドロナフタレンジメタノール;1,2,3,4−テトラヒドロナフタレンジメタノール(テトラリンジメタノール);1,2−オクタヒドロナフタレンジメタノール;2,7−オクタヒドロナフタレンジメタノール;4−メチル−1,2−デカヒドロナフタレンジメタノール;4,5−ジメチル−2,7−デカヒドロナフタレンジメタノール;1,2−デカヒドロナフタレンジエタノール;2,7−デカヒドロナフタレンジエタノール;これらの混合物などが挙げられる。例え異性体が明確に示されていないまたは与えられていないとしても、全ての可能な幾何異性体が、前記の式によっておよび前述のリストにおいて意図される。
上記に示す構造で示されていないが、1個のモノアルカノール部分が脂環式環に結合されおよび1個のヒドロキシル部分が脂環式環に直接に結合されている混成ジオール構造も含まれることが意図される。前記混成構造の一例は、1−ヒドロキシ−2−ヒドロキシメチルデカヒドロナフタレンである。
本発明に有用な脂肪族または脂環式ヒドロキシル含有反応剤として、例えば、以下の化学構造を有する1つまたはそれ以上のビシクロヘキサンジアルカノール類またはビシクロヘキサノールモノアルカノール類を挙げ得る:
(d)ビシクロヘキサンジアルカノール類またはビシクロヘキサノールモノアルカノール類
(式中、それぞれのR、R、qおよびvは、前記で定義した通りである)
ビシクロヘキサンジアルカノール類またはビシクロヘキサノールモノアルカノール類の代表例として、ビシクロヘキサン−4,4’−ジメタノール;ビシクロヘキサン−1,1’−ジメタノール;ビシクロヘキサン−1,2−ジメタノール、ビシクロヘキサン−4,4’−ジエタノール;ビシクロヘキサン−1−ヒドロキシ−1’−ヒドロキシメチル;ビシクロヘキサン−4−ヒドロキシ−4’−ヒドロキシメチル;これらの混合物などが挙げられる。例え異性体が明確に示されていないまたは与えられていないとしても、全ての可能な幾何異性体が、前記の式によっておよび前述のリストにおいて意図される。
上記に示す構造で示されていないが、1個の環または両方の環が1個の不飽和を含んでいてもよいビシクロヘキセンジアルカノール類またはビシクロヘキセノールモノアルカノール類のエポキシ樹脂が含まれることが意図される。前記のビシクロヘキセン構造の一例は、ビシクロヘキセン−1,1’−ジメタノールのエポキシ樹脂である。
本発明に有用な脂肪族または脂環式ヒドロキシル含有反応剤として、例えば、以下の化学構造を有する1つまたはそれ以上の架橋シクロヘキサノール類を挙げ得る:
(e)架橋シクロヘキサノール類
〔式中、それぞれのQは、C−C12アルキレン基(飽和二価脂肪族炭化水素基)、O、S、O=S=O、S=O、C=O、RNC=Oであり;Rは、−HまたはC−Cアルキル基(飽和一価脂肪族炭化水素基)であり;Rおよびvは、前記で定義した通りである〕
架橋シクロヘキサノール類の代表例として、芳香族環がシクロヘキサン環に水素添加されている以下の化合物:ビスフェノールA(4,4’−イソプロピリデンジフェノール)、ビスフェノールF(4,4’−ジヒドロキシジフェニルメタン)、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン;4,4’−ジヒドロキシベンズアニリド;1,1’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン;4,4’−ジヒドロキシジフェニルオキシド;4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノン;1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン;4,4’−ビス(4(4−ヒドロキシフェノキシ)−フェニルスルホン)ジフェニルエーテル;2,2’−スルホニルジフェノール;4,4’−チオジフェノール;ジシクロペンタジエンジフェノールが挙げられる。
(f)その他の脂環式および多脂環式ジオール類、モノオールモノアルカノール類またはジアルカノール類
ほとんどの任意の脂環式または多脂環式ジオール、モノオールモノアルカノールまたはジアルカノールが、エポキシ化プロセスに用い得る。その代表例として、ジシクロペンタジエンジメタノール類、ノルボルネンジメタノール類、ノルボルナンジメタノール類、シクロオクタンジメタノール類、シクロオクテンジメタノール類、シクロオクタジエンジメタノール類、ペンタシクロデカンジメタノール類、ビシクロオクタンジメタノール類、トリシクロデカンジメタノール類、ビシクロベプテンジメタノール類、ジシクロペンタジエンジオール類、ノルボルネンジオール類、ノルボルナンジオール類、シクロオクタンジオール類、シクロオクテンジオール類、シクロオクタジエンジオール類、シクロヘキサンジオール類、シクロヘキセンジオール類、シクロペンタン−1,3−ジオール;ビシクロペンタン−1,1’−ジオール;デカヒドロナフタレン−1,5−ジオール;トランス,トランス−2,6−ジメチル−2,6−オクタジエン−1,8−ジオール;5−メチロール−5−エチル−2−(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−1,3−ジオキサン;3,9−ビス(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン;3−メチル−2,2−ノルボルナンジメタノール;5−ノルボルネン−2,3−ジメタノール;ノルボルナン−2,3−トランス−ジメタノール;ペルヒドロ−1,4:5,8−ジメタノナフタレン−2,3−トランス−ジメタノール;ペルヒドロ−1,4:5,8:9,10−トリメタノアントラセン−2,3−トランス−ジメタノール;および 5−ノルボルネン−2,3−ジメタノール;ノルボルナノールモノメタノール類;およびノルボルネノール類が挙げられる。
ノルボルナン−2,3−トランス−ジメタノール;ペルヒドロ−1,4:5,8−ジメタノナフタレン−2,3−トランス−ジメタノール;およびペルヒドロ−1,4:5,8:9,10−トリメタノアントラセン−2,3−トランス−ジメタノールの調製は、Wilson et al., Journal of Polymer Science: Polymer Chemistry Edition, volume 10, 3191-3204 (1972)(参照により本明細書に組み込まれる)によって報告されている。5−ノルボルネン−2,3−ジメタノールの調製は、Hitoshi Nakamura et al, Macromolecules, 23, 3032-3035 (1990)(参照により本明細書に組み込まれる)によって報告されている。
(g)脂肪族ヒドロキシル含有物質
大部分の任意の脂肪族ヒドロキシル含有反応剤が、エポキシ化プロセスに用い得る。脂肪族ヒドロキシル含有反応剤の代表例として、アルコキシル化フェノール反応剤、例えば、エトキシル化カテコール、エトキシル化レゾルシノール、エトキシル化ヒドロキノン、およびエトキシル化ビスフェノールAなどが挙げられる。水素化芳香族フェノール反応剤のアルコキシル化生成物として、エトキシル化水素化ビスフェノールAが挙げられる。他の脂肪族ヒドロキシル含有反応剤として、ネオペンチルグリコール、トリメチロールプロパン、エチレングリコール、プロピレングリコール、トリエチレングリコール、高級アルコキシル化エチレングリコール類、ペンタエリトリトール、1,4−ブタンジオール;1,6−ヘキサンジオール;および1,12−ドデカンジオールが挙げられる。
本発明の再エポキシ化生成物のためのPACE樹脂前駆物質を製造するエポキシ化においておよび再エポキシ化プロセスにおいて用い得るエピハロヒドリンとして、例えば、エピクロルヒドリン、エピブロモヒドリン、エピヨードヒドリンメチルエピクロルヒドリン、メチルエピブロモヒドリン、メチルエピヨードヒドリン、およびこれらの任意の組み合わせが挙げられる。エピクロルヒドリンが、好ましいエピハロヒドリンである。
PACE樹脂前駆物質を製造するエポキシ化プロセスのためのエピハロヒドリンと脂肪族または脂環式ヒドロキシ含有物質との比は、一般的には約1:1〜約25:1、好ましくは約1.8:1〜約10:1、さらに好ましくは約2:1〜約5:1(脂肪族または脂環式ヒドロキシ含有物質のヒドロキシル基当たりのエピハロヒドリンの当量)である。本明細書で使用する用語「ヒドロキシル基」は、脂肪族または脂環式ヒドロキシ含有物質から誘導されるヒドロキシル基を指す。したがって、前記ヒドロキシル基は、脂肪族または脂環式ヒドロキシ含有物質のハロヒドリン中間体を形成する方法中に形成される第二級ヒドロキシル基とは異なる。
PACE樹脂前駆物質の再エポキシ化について、ヒドロキシル基当たりのエピハロヒドリンの比は、一般的には約1:1〜約100:1、好ましくは約1.8:1〜約20:1、さらに好ましくは約2:1〜約10:1(用いられるヒドロキシル基当たりのエピハロヒドリンの当量)であり、この場合の用語「ヒドロキシル基」は、エポキシ化されていない脂肪族または脂環式ヒドロキシ含有物質から誘導される任意のヒドロキシル基およびエポキシ化されていない脂肪族または脂環式ヒドロキシ含有物質のハロヒドリン中間体を形成する方法中に形成される第二級ヒドロキシル基を包含する。
本発明の再エポキシ化生成物のためのPACE樹脂前駆物質を製造するエポキシ化においておよび再エポキシ化プロセスにおいて用い得る塩基性作用物質として、アルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属水酸化物、炭酸塩、炭酸水素酸塩、およびこれらの混合物などが挙げられる。塩基性作用物質のさらに具体的な例として、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、水酸化マグネシウム、水酸化マンガン、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、炭酸マグネシウム、炭酸マンガン、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素マグネシウム、炭酸水素リチウム、炭酸水素カルシウム、炭酸水素バリウム、炭酸水素マンガン、およびこれらの組み合わせが挙げられる。水酸化ナトリウムおよび/または水酸化カリウムが、好ましい塩基性作用物質である。
本発明の再エポキシ化生成物のためのPACE樹脂前駆物質を製造するエポキシ化におよび再エポキシ化プロセスにおいて用い得る非ルイス酸触媒として、例えば、アンモニウム塩、ホスホニウム塩、またはスルホニウム塩が挙げられる。非ルイス酸触媒のさらに具体的な例として、以下のアンモニウム、ホスホニウムおよびスルホニウム陽イオンの塩:すなわちベンジルトリブチルアンモニウム、ベンジルトリエチルアンモニウム、ベンジルトリメチルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム、テトラオクチルアンモニウム、テトラメチルアンモニウム、テトラブチルホスホニウム、エチルトリフェニルホスホニウム、トリフェニルスルホニウム、4−tert−ブトキシフェニルジフェニルスルホニウム、ビス(4−tert−ブトキシフェニル)フェニルスルホニウム、トリス(4−tert−ブトキシフェニル)スルホニウム、3−tert−ブトキシフェニルジフェニルスルホニウム、ビス(3−tert−ブトキシフェニル)フェニルスルホニウム、トリス(3−tert−ブトキシフェニル)スルホニウム、3,4−ジ−tert−ブトキシフェニルジフェニルスルホニウム、ビス(3,4−ジ−tert−ブトキシフェニル)フェニルスルホニウム、トリス(3,4−ジ−tert−ブトキシフェニル)スルホニウム、ジフェニル(4−チオフェノキシフェニル)スルホニウム、4−tert−ブトキシカルボニルメチルオキシフェニルジフェニルスルホニウム、トリス(4−tert−ブトキシカルボニルメチルオキシフェニル)スルホニウム、(4−tert−ブトキシフェニル)ビス(4−ジメチルアミノフェニル)スルホニウム、トリス(4−ジメチルアミノフェニル)スルホニウム、2−ナフチルジフェニルスルホニウム、(4−n−ヘキシルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)ジフェニルスルホニウム、ジメチル(2−ナフチル)スルホニウム、4−メトキシフェニルジメチルスルホニウム、トリメチルスルホニウム、2−オキソシクロヘキシルシクロヘキシルメチルスルホニウム、トリナフチルスルホニウム、トリベンジルスルホニウム、ジフェニルメチルスルホニウム、ジメチルフェニルスルホニウム、2−オキソ−2−フェニルエチルチアシクロペンタニウム、ジフェニル−2−チエニルスルホニウム、4−n−ブトキシナフチル−1−チアシクロペンタニウム、2−n−ブトキシナフチル−1−チアシクロペンタニウム、4−メトキシナフチル−1−チアシクロペンタニウム、および2−メトキシナフチル−1−チアシクロペンタニウムの塩が挙げられる。好ましい陽イオンは、トリフェニルスルホニウム、4−tert−ブチルフェニルジフェニルスルホニウム、4−tert−ブトキシフェニルジフェニルスルホニウム、トリス(4−tert−ブチルフェニル)スルホニウム、トリス(4−tert−ブトキシフェニル)スルホニウム、ジメチルフェニルスルホニウム、およびこれらの任意の組み合わせである。また、また、適当な第四級ホスホニウム触媒として、例えば、米国特許第3,948,855号明細書;同第3,477,990号明細書および同第3,341,580号明細書;ならびにカナダ国特許第858,648号明細書(これらの全ては、参照により本明細書に組み込まれる)に開示されている第四級ホスホニウム化合物が挙げられる。ベンジルトリエチルアンモニウムハライドが、好ましい触媒であり、ベンジルトリエチルアンモニウムクロリドが最も好ましい。
触媒の量は、反応時間および反応温度などの因子により変化し得るが、所望の効果を生じさせるのに必要な最も少ない触媒量が好ましい。一般的に、触媒は、本発明の再エポキシ化生成物のためのPACE樹脂前駆物質を製造するためにエポキシ化されるおよび再エポキシ化プロセスにおける脂肪族または脂環式ヒドロキシ含有物質の全重量に基づいて、約0.5重量%〜約25重量%の量、好ましくは約1重量%〜約18重量%、さらに好ましくは約2重量%〜約12重量%の量で使用し得る。
エピハロヒドリンは、エポキシ化において溶媒および反応剤の両方として機能し得る。あるいは、エピハロヒドリン以外の溶媒も、PACE樹脂(A)の調製方法において使用し得る。エピハロヒドリン以外の溶媒は、例えば反応剤、触媒、前記方法中に形成される中間体生成物、および最終生成物を含め、PACE樹脂(A)の調製方法で使用される任意の物質に不活性であるべきである。場合によりエポキシ化プロセスで用いてもよい溶媒として、例えば脂肪族および芳香族炭化水素類、ハロゲン化脂肪族炭化水素類、脂肪族エーテル類、脂肪族ニトリル類、環状エーテル類、ケトン類、アミド類、スルホキシド類、第三級脂肪族アルコール類、およびこれらの任意の組み合わせが挙げられる。
特に好ましい溶媒として、ペンタン、ヘキサン、オクタン、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジメチルスルホキシド、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ジクロロメタン、クロロホルム、二塩化エチレン、メチルクロロホルム、エチレングリコールジメチルエーテル、アセトニトリル、第三級ブタノール、N,N−ジメチルホルムアミド;N,N−ジメチルアセトアミド;およびこれらの任意の組み合わせが挙げられる。
エピハロヒドリン以外の溶媒をエポキシ化プロセスで用いる場合には、所望の結果を達成するのに必要な最小量の溶媒が、好ましい。一般的に、溶媒は、方法に、脂肪族または脂環式ヒドロキシ含有物質の全重量に基づいて、約5重量%〜約250重量%、好ましくは約20重量%〜約180重量%、さらに好ましくは約40重量%〜約120重量%を存在させ得る。溶媒は、エポキシ樹脂を形成する反応の完結時に最終生成物から、真空蒸留などの慣用の方法を使用して除去し得る。
PACE樹脂の具体例は、シス−、トランス−1,3−および1,4−シクロヘキサンジメタノールのエポキシ樹脂から単離される脂肪族/脂環式多官能価エポキシ樹脂である。PACE樹脂が多数の成分を含むことが理解されるべきである。シス−、トランス−1,3−および1,4−シクロヘキサンジメタノールのエポキシ樹脂から単離されるPACE樹脂について、以下の成分が、同定されており、前記エポキシ樹脂を製造するのに用いられる化学および処理に基づいて、個々の生成物で存在してもよいし、存在していなくてもよい(幾何異性体および置換は、化学構造に示されていない、存在する多数の幾何異性体は、化学名で示されていない、その他の特定されていない成分が存在し得る):
1−(オキシラニルメトキシ)−3−[[3(または4)−[(オキシラニルメトキシ)メチル]シクロヘキシル]メトキシ]−2−プロパノール
2−[[[3(または4)−[[2,3−ビス(オキシラニルメトキシ)プロポキシ]メチル]シクロヘキシル]メトキシ]メチル]−オキシラン
2−[[2−クロロ−1−[[[3(または4)−[(オキシラニルメトキシ)メチル]シクロヘキシル]メトキシ]メチル]エトキシ]メチル]−オキシラン
3(または4)−[[2−ヒドロキシ−3−[[3(または4)−[(オキシラニルメトキシ)メチル]シクロヘキシル]メトキシ]プロポキシ]メチル]−シクロヘキサンメタノール
1,3−ビス[[3(または4)−[(オキシラニルメトキシ)メチル]シクロヘキシル]メトキシ]−2−プロパノール
2−[[2−[[3(または4)−[(オキシラニルメトキシ)メチル]シクロヘキシル]メトキシ]−1−[[[3(または4)−[(オキシラニルメトキシ)メチル]シクロヘキシル]メトキシ]メチル]エトキシ]メチル]−オキシラン
少量の3個の異性体モノクロロ化合物が、この後にトリグリシジルエーテルと同時に溶出する。
PACE樹脂の再エポキシ化は、前記のエポキシ樹脂を含む諸成分の分布を都合よく変えるのに使用される。したがって、PACE樹脂の再エポキシ化からの新規組成物の存在するこの具体例において、再エポキシ化プロセスは、主鎖に第二級ヒドロキシル基を有するグリシジルエーテルを、以下の対応するトリグリシジルエーテルに転化させる。
大部分の意図する用途について再エポキシ化プロセスの目標は、モノヒドロキシル官能ジグリシジルエーテル類を、そのそれぞれの主鎖の第二級ヒドロキシル基の選択的エポキシ化によって、対応するトリグリシジルエーテル類それぞれに完全に転化させることにあるが、これらのモノヒドロキシル官能ジグリシジルエーテル類を対応するトリグリシジルエーテル類に単に部分的に転化させることも実施可能である。
したがって、本発明の再エポキシ化プロセスにおいて、単離されたオリゴマー画分は、本発明のエポキシ樹脂を製造するためにさらにエポキシ化に供される。この再エポキシ化プロセスにおいて、部分的にエポキシされている、すなわち遊離ヒドロキシル官能基を有するPACE樹脂のオリゴマー成分が、さらにエポキシ化される。少量のクロルヒドリン中間体も、ある場合には、エポキシド官能基に転化させ得る。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、成分(I)、すなわち前記PACE樹脂を、(II)エピハロヒドリンおよび(III)塩基性作用物質と、(IV)非ルイス酸触媒および場合により(V)1つまたはそれ以上の溶媒の存在下で反応させることを含む再エポキシ化プロセスによって調製される。成分(II)として、エピハロヒドリン成分(B)に関して上記に記載したエピハロヒドリンのいずれかを挙げることができ;成分(III)として、塩基性作用物質成分(C)に関して上記に記載した塩基性作用物質のいずれかを挙げることができ;および成分(IV)として、非ルイス酸触媒成分(D)に関して上記に記載した非ルイス酸触媒のいずれかを挙げることができる。成分(E)に関して上記に記載した溶媒のいずれかもまた、成分(I)〜(IV)を含有する反応混合物に添加してもよい。
本発明の方法の実施において、本発明に有用なPACE樹脂組成物が、最初に、脂肪族または脂環式ヒドロキシ含有物質、特に本明細書または国際公開第2009/142901号パンフレットに記載されているような脂肪族または脂環式ジオールをエポキシ化することによって第一のエポキシ樹脂生成物流の製造中に、第二の生成物流として製造される。エポキシ化反応の後に、PACE樹脂組成物(第二のエポキシ樹脂生成物流)は、第一のエポキシ樹脂生成物流から分離および単離される。
第一および第二のエポキシ生成物は、(i)脂肪族または脂環式ヒドロキシ含有物質を、(ii)エピハロヒドリン、(iii)塩基性作用物質、(iv)非ルイス酸触媒、および場合により、(v)1つまたはそれ以上の溶媒を用いてエポキシ化することによって形成される。
図1に関して、本発明のエポキシ樹脂組成物の一般的な製造方法、すなわち参照番号100によって一般的に示される方法が示されている。図1は、第一の系列のエポキシ化工程110、130、および150、その後に続く各エポキシ化工程の後の洗浄工程120、140および160それぞれを含む洗浄工程を表す。図1はまた、第二の系列のエポキシ化工程180および210、その後に続く各工程の後の190および220それぞれを含む洗浄工程を表す。本発明の方法で使用する多数のエポキシ化工程および洗浄工程は、1つ、2つまたはそれ以上の工程を含んでいてもよいこと、および本発明は、3つのエポキシ化工程と3つの洗浄を第一の系列として表し、2つのその後のエポキシ化工程と2つの洗浄工程を第二の系列として表す図1に示される実施形態に限定されないことが理解されるべきである。他の実施形態において、本発明の2つまたはそれ以上の工程または段階は、一緒にしてもよいし、1つの装置で実施してもよいし、あるいは2つまたはそれ以上の別の装置で実施してもよい。
再び図1に関して、方法100は、脂肪族または脂環式ヒドロキシ含有物質供給流111、エピハロヒドリン供給流112、非ルイス酸触媒供給流113、および溶媒流114が、塩基性作用物質供給流115および窒素のような不活性ガス流116と共に、第一のエポキシ化反応工程110に供給されて第一のエポキシ化反応が実施されることを含む。第一のエポキシ化反応の後に、得られる第一のエポキシ化生成物、すなわち第一の工程110からの流れ117は、第一の洗浄工程120で、水流121で洗浄され、水性廃棄物流122は、廃棄物回収操作(図示されていない)に、またはさらに処理するための別の操作に向けられる。洗浄されたエポキシ化生成物流123は、第一の洗浄工程120から出る。
第一の洗浄工程120からの洗浄されたエポキシ化生成物流123は、第二のエポキシ化工程130に送られ、そこで第二の非ルイス酸触媒供給流131、第二の塩基性作用物質供給流132および窒素のような第二の不活性ガス流133が、第二のエポキシ化反応工程130に供給されて、第一の洗浄工程120からの洗浄されたエポキシ化生成物流123のさらなるエポキシ化が実施されて第二のエポキシ化生成物流134を形成する。任意の実施形態においては、第二のエピハロヒドリン流(図示されていない)および第二の溶媒流(図示されていない)が、第二のエポキシ化工程130に必要に応じて供給される。第二のエポキシ化反応の後に、第二の工程130から得られる第二のエポキシ化生成物、すなわち流れ134は、第二の洗浄工程140で、水流141で洗浄され、水性廃棄物流142は、廃棄物回収操作(図示されていない)に、またはさらに処理するための別の操作に向けられる。洗浄されたエポキシ化生成物流143は、第二の洗浄工程140から出る。
第二の洗浄工程140からの洗浄されたエポキシ化生成物流143は、第三のエポキシ化工程150に送られ、そこで第三の非ルイス酸触媒供給流151、第三の塩基性作用物質供給流152および窒素のような第三の不活性ガス流153が、第三のエポキシ化反応工程150に供給されて、第二の洗浄工程140からの洗浄されたエポキシ化生成物流143のさらなるエポキシ化が実施されて第三のエポキシ化生成物流154を形成する。任意の実施形態においては、第三のエピハロヒドリン流(図示されていない)および第三の溶媒流(図示されていない)が、第二のエポキシ化工程150に必要に応じて供給される。第三のエポキシ化反応の後に、得られるエポキシ化生成物、すなわち第三の工程150からの流れ154は、第三の洗浄工程160で、水流161で洗浄され、水性廃棄物流162は、廃棄物回収操作(図示されていない)にまたはさらなる処理のための別の操作に向けられる。洗浄されたエポキシ化生成物流163は、第三の洗浄工程160から出る。
場合により、1つの実施形態において、第三の洗浄工程160からの洗浄されたエポキシ化生成物流163は、洗浄されたエポキシ化生成物163から任意の軽質分(図示されていない)を除去して粗製エポキシ化生成物流(図示されていない)を形成するために脱揮発分操作(図示されていない)に送られてもよい。図1に示す実施形態において、洗浄されたエポキシ化生成物流163は、分別操作170に送られ、そこでトップ軽質分流171、ボトム流172、部分エポキシ化または部分/完全エポキシ化脂肪族または脂環式ヒドロキシ含有物質流173、および完全エポキシ化脂肪族または脂環式ヒドロキシ含有物質流174が製造される。完全エポキシ化脂肪族または脂環式ヒドロキシ含有物質流174は、精製エポキシ樹脂生成物であり、これはその後の方法で使用できる。この実施形態のボトム流172は、本発明に有用な多官能価脂肪族または脂環式エポキシ(PACE)樹脂の例である。
本発明において、ボトム流172は、第四のエポキシ化工程180および第五のエポキシ化工程210を含む第二の系列のエポキシ化工程に送られる。ボトム流172、エピハロヒドリン供給流181、第四の非ルイス酸触媒供給流182、溶媒流183、第四の塩基性作用物質供給流184、および窒素のような第四の不活性ガス流185が、第四のエポキシ化反応工程180に供給され、分別操作170から出るボトム流172のさらなるエポキシ化が実施されて第四のエポキシ化生成物流186を形成する。第四のエポキシ化反応の後に、得られるエポキシ化生成物、すなわち第四の工程180からの流れ186は、第四の洗浄工程190で、水流191で洗浄され、水性廃棄物液192が、廃棄物回収操作(図示されていない)にまたはさらなる処理のための別の操作に向けられる。洗浄されたエポキシ化生成物流193は、第四の洗浄工程190から出る。
第四の洗浄工程190からの洗浄されたエポキシ化生成物流193は、第五のエポキシ化工程210に送られ、そこで第五の非ルイス酸触媒供給流211、第五の塩基性作用物質供給流212および窒素のような第五の不活性ガス流213が、第五のエポキシ化反応工程210に供給され、第四の洗浄工程190からの洗浄されたエポキシ化生成物流193のさらなるエポキシ化が行われて第五のエポキシ化生成物流214を形成する。任意の実施形態おいて、エピハロヒドリン流(図示されていない)および溶媒流(図示されていない)が、必要に応じて第五のエポキシ化工程210に供給される。第五のエポキシ化反応の後に、得られるエポキシ化生成物流、すなわち第五の工程210から流れ214は、第五の洗浄工程220で、水流221で洗浄され、水性廃棄物流222は、廃棄物回収操作(図示されていない)にまたはさらなる処理のための別の操作に向けられる。洗浄されたエポキシ化生成物流223は、第五の洗浄工程210から出る。
第五の洗浄工程220からの洗浄されたエポキシ化生成物流223は、脱揮発分操作230に送られ、洗浄されたエポキシ化生成物から任意の軽質分231が除去されおよび再エポキシ化生成物流232が形成される。図示されていないが、1つの実施形態において、再エポキシ化生成物流232は、硬化剤流と配合するために配合操作に送られて硬化性組成物を形成してもよい。得られる硬化性組成物は、その後に硬化させて熱硬化性樹脂を形成してもよい。場合により、任意の他の添加剤流、例えば、再エポキシ化PACE樹脂以外のエポキシ樹脂が、エポキシ化生成物流232および硬化剤流と配合されて、硬化性組成物を形成してもよい。
当業者には公知の任意の慣用の装置を、本発明の製造方法を実施するのに使用できることが理解されるべきである。例えば、この装置は、エポキシ化反応容器;蒸発容器、例えばロータリーエバポレーター;および分離容器、例えば蒸留装置を含むことができ;これらは当分野において公知である。例えば、一般的に、分離容器、例えば分別真空蒸留装置170を使用して、「軽質分」流171、未回収完全エポキシ化脂肪族または脂環式ヒドロキシ含有物質およびオリゴマーを含む「ボトム」流172、部分エポキシ化または部分/完全エポキシ化脂肪族または脂環式ヒドロキシル含有混合物流173、および高純度完全エポキシ化脂肪族または脂環式ヒドロキシ含有物質生成物流174を含め幾つかの分別留分を製造してもよい。ボトム流172は、蒸留装置に残る他の流れから分離され、単離される。流れ174として図1に示される高純度完全エポキシ化脂肪族または脂環式ヒドロキシ含有物質生成物流は、硬化性組成物およびそれからの熱硬化性樹脂を形成するためにその後のプロセスに送られてもよい。1つの実施形態において、ボトム流172もまた、硬化性組成物およびそれから熱硬化性樹脂を形成するためにその後のプロセスに送られてもよい。図1に示される実施形態において、ボトム流172は、前記の方法および装置で再エポキシ化されて本発明の再エポキシ化生成物流232を形成する。
本発明の別の実施形態は、熱硬化性(硬化性)エポキシ樹脂組成物であって、(A)(1)塩基性作用物質、(2)非ルイス酸触媒、および(3)エピハロヒドリン、ならびに場合により、(4)1つまたはそれ以上の溶媒を使用して脂肪族または脂環式ヒドロキシ含有物質のエポキシ化によって形成されるエポキシ樹脂から分離および単離されるオリゴマー画分に存在するオリゴマー生成物を再エポキシ化することによって調製される多官能価脂肪族および/または脂環式エポキシ樹脂組成物;(B)エポキシ樹脂硬化剤および/またはエポキシ樹脂硬化触媒;ならびに(C)場合により、再エポキシ化PACE樹脂(A)以外のエポキシ樹脂化合物を含む熱硬化性(硬化性)エポキシ樹脂組成物に関する。
用語「硬化性」(「熱硬化性」ともいう)は、組成物が、組成物を硬化または熱硬化状態または条件にする条件に供されることができることを意味する。用語「硬化」または「熱硬化」は、L.R.Whittingtonによって「Whittington’s Dictionary of Plastics (1968)」の第239頁に以下の通りに定義されている:「Resin or plastics compounds which in their final state as finished articles are substantially infusible and insoluble. Thermosetting resins are often liquid at some stage in their manufacture or processing, which are cured by heat, catalysis, or some other chemical means. After being fully cured, thermosets cannot be resoftened by heat. Some plastics which are normally thermoplastic can be made thermosetting by means of crosslinking with other materials.(完成品としてのその最終状態で、実質的に不融性および不溶性である樹脂またはプラスチック化合物。熱硬化性樹脂は、多くの場合、その製造または処理における幾つかの工程で液状であり、加熱、触媒、または幾つかのその他の化学的手段で硬化される。完全に硬化された後には、熱硬化性樹脂は、加熱により再軟化させることができない。標準的に熱可塑性樹脂である幾つかのプラスチックは他の物質を用いて架橋によって熱硬化によって調製できる)」。
本発明の熱硬化性エポキシ樹脂組成物は、(a)本発明の再エポキシ化PACE樹脂組成物を、(b)エポキシ樹脂硬化剤および/または硬化触媒;および(c)場合により、本発明の再エポキシ化PACE樹脂組成物(a)以外のエポキシ樹脂と混合することによって調製される。硬化剤および/または硬化触媒は、量は具体的な再エポキシ化PACE樹脂、任意の場合により使用されるエポキシ樹脂、および用いる硬化剤および/または触媒に依存すると理解のもとで、硬化性エポキシ樹脂組成物を有効に熱硬化させる量で使用される。
一般に、硬化剤と、再エポキシ化PACE樹脂および使用される場合には再エポキシ化PACE樹脂以外のエポキシ樹脂との比は、約0.60:1〜約1.50:1、好ましくは約0.95:1〜約1.05:1〔硬化のために用いる条件でのエポキシ樹脂のエポキシド基の当量当たり硬化剤に存在する反応性水素原子の当量〕である。
本発明の好ましい硬化性エポキシ樹脂組成物は、脂肪族および/または脂環式硬化剤と再エポキシ化PACE樹脂とを含む。硬化性エポキシ樹脂組成物は、硬化すると、芳香族基を何ら含有してない硬化エポキシ樹脂を提供する。
本発明のさらに具体的な好ましい硬化性エポキシ樹脂組成物は、アルキレンアミン(ポリアルキレンポリアミン)硬化剤、例えばエチレンジアミン、ジエチレントリアミンまたはトリエチレンテトラミンなどと、再エポキシ化PACE樹脂とを含む。硬化性エポキシ樹脂組成物は、硬化すると、芳香族基を何ら含有していない硬化エポキシ樹脂を提供する。
本発明の別の好ましい硬化性エポキシ樹脂組成物は、(1)脂肪族および/または脂環式硬化剤、(2)再エポキシ化PACE樹脂および(3)PACE樹脂以外のエポキシ樹脂を含み、前記エポキシ樹脂(3)は、脂肪族および/または脂環式エポキシ樹脂の1つまたはそれ以上を含む。前記硬化性エポキシ樹脂組成物は、硬化すると、芳香族基を何ら含有してない硬化エポキシ樹脂を提供する。
本発明のさらに具体的な好ましい硬化性エポキシ樹脂組成物は、(1)アルキレンアミン(ポリアルキレンポリアミン)硬化剤、(2)再エポキシ化PACE樹脂および(3)再エポキシ化PACE樹脂以外のエポキシ樹脂を含み、前記エポキシ樹脂(3)は、脂肪族および/または脂環式エポキシ樹脂の1つまたはそれ以上を含む。前記硬化性エポキシ樹脂組成物は、硬化すると、芳香族基を何ら含有してない硬化エポキシ樹脂を提供する。
再エポキシ化PACE樹脂と共に熱硬化性混合物を形成するために本発明で使用するエポキシ樹脂硬化剤および/または硬化触媒は、分子当たり2個またはそれ以上の反応性水素原子を有する少なくとも1個の物質を含む。反応性水素原子は、エポキシド基、例えば再エポキシ化PACE樹脂に含まれるエポキシド基と反応する。
水素原子には、硬化生成物を形成する最初のプロセスにおいてエポキシド基と反応しないが、熱硬化性樹脂生成物を形成するB段階化または熱硬化反応に存在する他の官能基であって使用する反応条件下でエポキシド基とさらによく反応する他の官能基が存在する場合には、エポキシ樹脂を硬化させる後のプロセスで反応することができるものがある。例えば、反応性化合物は、それぞれ少なくとも1個の反応性水素原子を有する2個の異なる官能基を有していてもよく、一方の官能基は、使用する反応条件下では、エポキシド基と、他方の官能基よりも本質的に反応性である。これらの反応条件は、一方の官能基の反応性水素原子とエポキシド基との反応を、他方の官能基の反応性水素原子とエポキシド基との反応よりも好む触媒の使用を含み得る。触媒はまた、例えば熱硬化性混合物を混合する条件下では潜在性であり、この場合にはその後に、例えば潜在性触媒熱硬化性混合物の加熱によって活性化されてもよい。
また、他の非反応性水素原子として、部分硬化または完全硬化生成物を製造過程においてエポキシド環開環反応中に形成する第二級ヒドロキシル基の水素原子を挙げ得る。
硬化剤は、さらにその硬化剤構造内に脂肪族、脂環式および/または芳香族基を含んでいてもよい。脂肪族基は、分岐していてもよいし、または分岐していなくてもよい。また、脂肪族基または脂環式基は、飽和または不飽和であってもよく、本発明の熱硬化性組成物および熱硬化性樹脂を調製する方法に不活性(非反応性)である1つまたはそれ以上の置換基を含んでいてもよい。置換基は、末端炭素原子に結合されていてもよいし、または置換基の化学構造に応じて2つの炭素原子の間にあってもよい。このような不活性置換基の例として、ハロゲン原子、好ましくは塩素または臭素、ニトリル、ニトロ、アルキルオキシ、ケト、エーテル(−O−)、チオエーテル(−S−)、または第二級アミンが挙げられる。芳香族環は、硬化剤構造内に存在する場合には、1つまたはそれ以上のヘテロ原子、例えばN、O、Sなどを含んでいてもよい。
硬化剤の例として、(a)ジおよびポリフェノール類、(b)ジおよびポリカルボン酸類、(c)ジおよびポリメルカプタン類、(d)ジおよびポリアミン類、(e)第一級モノアミン類、(f)スルホンアミド類、(g)アミノフェノール類、(h)アミノカルボン酸類、(i)フェノール性ヒドロキシル含有カルボン酸類、(j)スルファニルアミド類などの化合物、および(k)このような化合物の任意の2個またはそれ以上の任意の組み合わせなどを挙げ得る。
ジおよびポリフェノール類(a)の例として、1,2−ジヒドロキシベンゼン(カテコール);1,3−ジヒドロキシベンゼン(レゾルシノール);1,4−ジヒドロキシベンゼン(ヒドロキノン);4,4’−イソプロピリデンジフェノール(ビスフェノールA);4,4’−ジヒドロキシジフェニルメタン;3,3’,5,5’−テトラブロモビスフェノールA;4,4’−チオジフェノール;4,4’−スルホニルジフェノール;2,2’−スルホニルジフェノール;4,4’−ジヒドロキシジフェニルオキシド;4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノン;1,1’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン;3,3’,5,5’−テトラクロロビスフェノールA;3,3’−ジメトキシビスフェノールA;3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ジヒドロキシジフェニル;4,4’−ジヒドロキシビフェニル;4,4’−ジヒドロキシ−α−メチルスチルベン;4,4’−ジヒドロキシベンズアニリド;4,4’−ジヒドロキシスチルベン;4,4’−ジヒドロキシ−α−シアノスチルベン;1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン;1,4−ジヒドロキシ−3,6−ジメチルベンゼン;1,4−ジヒドロキシ−3,6−ジメトキシベンゼン;1,4−ジヒドロキシ−2−tert−ブチルベンゼン;1,4−ジヒドロキシ−2−ブロモ−5−メチルベンゼン;1,3−ジヒドロキシ−4−ニトロフェノール;1,3−ジヒドロキシ−4−シアノフェノール;トリス(ヒドロキシフェニル)メタン、ジシクロペンタジエンまたはそのオリゴマーおよびフェノールまたは置換フェノール縮合生成物、ならびにこれらの任意の混合物が挙げられる。
ジおよびポリカルボン酸類(b)の例として、テレフタル酸、イソフタル酸、ジシクロペンタジエンジカルボン酸、トリス(カルボキシフェニル)メタン、4,4’−ジカルボキシジフェニルメタン;1,4−シクロヘキサンジカルボン酸;1,6−ヘキサンジカルボン酸;1,4−ブタンジカルボン酸;1,1−ビス(4−カルボキシフェニル)シクロヘキサン;3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ジカルボキシジフェニル;4,4’−ジカルボキシ−α−メチルスチルベン;1,4−ビス(4−カルボキシフェニル)−トランス−シクロヘキサン;1,1’−ビス(4−カルボキシフェニル)シクロヘキサン;1,3−ジカルボキシ−4−メチルベンゼン;1,3−ジカルボキシ−4−メトキシベンゼン;1,3−ジカルボキシ−4−ブロモベンゼン;およびこれらの任意の組み合わせが挙げられる。
ジおよびポリメルカプタン類(c)の例として、1,3−ベンゼンジチオール;1,4−ベンゼンジチオール;4,4’−ジメルカプトジフェニルメタン;4,4’−ジメルカプトジフェニルオキシド;4,4’−ジメルカプト−α−メチルスチルベン;3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ジメルカプトジフェニル;1,4−シクロヘキサンジチオール;1,6−ヘキサンジチオール;2,2’−ジメルカプトジエチルエーテル;1,1−ビス(4−メルカプトフェニル)シクロヘキサン;1,2−ジメルカプトプロパン、ビス(2−メルカプトエチル)スルフィド、トリス(メルカプトフェニル)メタン、およびこれらの任意の組み合わせが挙げられる。
ジおよびポリアミン類(d)の例として、1,2−ジアミノベンゼン;1,3−ジアミノベンゼン;1,4−ジアミノベンゼン;4,4’−ジアミノジフェニルメタン;4,4’−ジアミノジフェニルスルホン;2,2’−ジアミノジフェニルスルホン;4,4’−ジアミノジフェニルオキシド;3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ジアミノジフェニル;3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノジフェニル;4,4’−ジアミノ−α−メチルスチルベン;4,4’−ジアミノベンズアニリド;4,4’−ジアミノスチルベン;1,4−ビス(4−アミノフェニル)−トランス−シクロヘキサン;1,1−ビス(4−アミノフェニル)シクロヘキサン;1,2−シクロヘキサンジアミン;1,4−ビス(アミノシクロヘキシル)メタン;1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン;1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン;1,4−シクロヘキサンジアミン;1,6−ヘキサンジアミン;2,2’−ビス(4−アミノシクロヘキシル)プロパン;4−(2−アミノプロパン−2−イル)−1−メチルシクロヘキサン−1−アミン(メタンジアミン);ピペラジン、エチレンジアミン、ジエチルトリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、1−(2−アミノエチル)ピペラジン、ビス(アミノプロピル)エーテル、ビス(アミノプロピル)スルフィド、ビス(アミノメチル)ノルボルナン、イソホロンジアミン、1,3−キシレンジアミン、トリス(アミノフェニル)メタン、およびこれらの任意の組み合わせが挙げられる。
第一級モノアミン類(e)の例として、アンモニア、アニリン、4−クロロアニリン、4−メチルアニリン、4−メトキシアニリン、4−シアノアニリン、4−アミノジフェニルオキシド、4−アミノジフェニルメタン、4−アミノジフェニルスルフィド、4−アミノベンゾフェノン、4−アミノジフェニル、4−アミノスチルベン、4−アミノ−α−メチルスチルベン、メチルアミン、4−アミノ−4’−ニトロスチルベン、n−ヘキシルアミン、シクロヘキシルアミン、アミノノルボルナン、N,N−ジエチルトリメチレンジアミン;2,6−ジメチルアニリン;およびこれらの任意の組み合わせが挙げられる。
スルホンアミド類(f)の例として、フェニルスルホンアミド、4−メトキシフェニルスルホンアミド、4−クロロフェニルスルホンアミド、4−ブロモフェニルスルホンアミド、4−メチルスルホンアミド、4−シアノスルホンアミド、4−スルホンアミドジフェニルオキシド、4−スルホンアミドジフェニルメタン、4−スルホンアミドベンゾフェノン、4−スルホニルアミドジフェニル、4−スルホンアミドスチルベン、4−スルホンアミド−α−メチルスチルベン、2,6−ジメチルフェニルスルホンアミド;およびこれらの任意の組み合わせが挙げられる。
アミノフェノール類(g)の例として、o−アミノフェノール、m−アミノフェノール、p−アミノフェノール、2−メトキシ−4−ヒドロキシアニリン、3−シクロヘキシル−4−ヒドロキシアニリン、5−ブチル−4−ヒドロキシアニリン、3−フェニル−4−ヒドロキシアニリン、4−(1−(3−アミノフェニル)−1−メチルエチル)フェノール、4−(1−(4−アミノフェニル)エチル)フェノール、4−(4−アミノフェノキシ)フェノール、4−((4−アミノフェニル)チオ)フェノール、(4−アミノフェニル)(4−ヒドロキシフェニル)メタノン、4−((4−アミノフェニル)スルホニル)フェノール、N−メチル−p−アミノフェノール、4−アミノ−4’−ヒドロキシ−α−メチル−スチルベン、4−ヒドロキシ−4’−アミノ−α−メチルスチルベン、4−(1−(4−アミノ−3,5−ジブロモフェニル)−1−メチルエチル)−2,6−ジブロモフェノール;3,5−ジメチル−4−ヒドロキシアニリン;2,6−ジブロモ−4−ヒドロキシアニリン;およびこれらの任意の組み合わせが挙げられる。
アミノカルボン酸類(h)の例として、2−アミノ安息香酸、3−アミノ安息香酸、4−アミノ安息香酸、2−メトキシ−4−アミノ安息香酸、3−シクロヘキシル−4−アミノ安息香酸、5−ブチル−4−アミノ安息香酸、3−フェニル−4−アミノ安息香酸、4−(1−(3−アミノフェニル)−1−メチルエチル)安息香酸、4−(1−(4−アミノフェニル)エチル)安息香酸、4−(4−アミノフェノキシ)安息香酸、4−((4−アミノフェニル)チオ)安息香酸、(4−アミノフェニル)(4−カルボキシフェニル)メタノン、4−((4−アミノフェニル)スルホニル)安息香酸、N−メチル−4−アミノ安息香酸、4−アミノ−4’−カルボキシ−α−メチルスチルベン、4−カルボキシ−4’−アミノ−α−メチルスチルベン、グリシン、N−メチルグリシン、4−アミノシクロヘキサンカルボン酸、4−アミノヘキサン酸、4−ピペリジンカルボン酸、5−アミノフタル酸、4−(1−(4−アミノ−3,5−ジブロモフェニル)−1−メチルエチル)−2,6−ジブロモ安息香酸;3,5−ジメチル−4−アミノ安息香酸;2,6−ジブロモ−4−アミノ安息香酸;およびこれらの任意の組み合わせが挙げられる。
カルボン酸類(i)の例として、2−ヒドロキシ安息香酸、3−ヒドロキシ安息香酸、4−ヒドロキシ安息香酸、2−メトキシ−4−ヒドロキシ安息香酸、3−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ安息香酸、5−ブチル−4−ヒドロキシ安息香酸、3−フェニル−4−ヒドロキシ安息香酸、4−(1−(3−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル)安息香酸、4−(1−(4−ヒドロキシフェニル)エチル)安息香酸、4−(4−ヒドロキシフェノキシ)安息香酸、4−((4−ヒドロキシフェニル)チオ)安息香酸、(4−ヒドロキシフェニル)(4−カルボキシフェニル)メタノン、4−((4−ヒドロキシフェニル)スルホニル)安息香酸、4−ヒドロキシ−4’−カルボキシ−α−メチルスチルベン、4−カルボキシ−4’−ヒドロキシ−α−メチルスチルベン、2−ヒドロキシフェニル酢酸、3−ヒドロキシフェニル酢酸、4−ヒドロキシフェニル酢酸、4−ヒドロキシフェニル−2−シクロヘキサンカルボン酸、4−ヒドロキシフェノキシ−2−プロパン酸、3,5−ジメチル−4−ヒドロキシ安息香酸;2,6−ジブロモ−4−ヒドロキシ安息香酸;4−(1−(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェニル)−1−メチルエチル)−2,6−ジブロモ安息香酸;およびこれらの任意の組み合わせが挙げられる。
スルファニルアミド類(j)の例として、o−スルファニルアミド、m−スルファニルアミド、p−スルファニルアミド、2−メトキシ−4−アミノ安息香酸、3−メチル−4−スルホンアミド−1−アミノベンゼン、5−メチル−3−スルホンアミド−1−アミノベンゼン、3−フェニル−4−スルホンアミド−1−アミノベンゼン、4−(1−(3−スルホンアミドフェニル)−1−メチルエチル)アニリン、4−(1−(4−スルホンアミドフェニル)エチル)アニリン、4−(4−スルホンアミドフェノキシ)アニリン、4−((4−スルホンアミドフェニル)チオ)アニリン、(4−スルホンアミドフェニル)(4−アミノフェニル)メタノン、4−((4−スルホンアミドフェニル)スルホニル)アニリン、4−スルホンアミド−1−N−メチルアミノベンゼン、4−アミノ−4’−スルホンアミド−α−メチルスチルベン、4−スルホンアミド−4’−アミノ−α−メチル−スチルベン、2,6−ジメチル−4−スルホンアミド−1−アミノベンゼン;4−(1−(4−スルホンアミド−3,5−ジブロモ−フェニル)−1−メチルエチル)−2,6−ジブロモアニリン;およびこれらの任意の組み合わせが挙げられる。
硬化触媒の特に好ましい例として、四弗化ホウ素、三弗化ホウ素エーテラート、塩化アルミニウム、塩化第二鉄、塩化亜鉛、四塩化ケイ素、塩化第二錫、四塩化チタン、三塩化アンチモン、三弗化ホウ素モノエタノールアミン錯体、三弗化ホウ素トリエタノールアミン錯体、三弗化ホウ素ピペリジン錯体、ピリジン−ボラン錯体、ジエタノールアミンホウ酸塩、フルオロホウ酸亜鉛、金属アシレート、例えばオクタン酸第一錫またはオクタン酸亜鉛、およびこれらの任意の組み合わせが挙げられる。
硬化触媒は、硬化性エポキシ樹脂組成物を有効に熱硬化させるかまたは熱硬化性エポキシ樹脂組成物の熱硬化を助ける量で用いてもよい。硬化触媒の量も、熱硬化性エポキシ樹脂組成物に用いられる具体的な再エポキシ化PACE樹脂、ある場合には硬化剤、およびある場合にはPACE樹脂以外のエポキシ樹脂に依存する。
一般に、硬化触媒は、全ての硬化性エポキシ樹脂組成物の重量に基づいて約0.001重量%〜約2重量%の量で使用し得る。また、硬化触媒の1つまたはそれ以上を、硬化性エポキシ樹脂組成物の硬化プロセスを促進するかあるいは変えるのに用いてもよい。
場合により再エポキシ化PACE樹脂(a)以外のエポキシ樹脂(c)として使用できるエポキシ樹脂は、平均して分子当たり2個以上のエポキシド基を有する任意のエポキシド含有化合物であってもよい。エポキシド基は、酸素原子、硫黄原子または窒素原子、あるいは−CO−O−基の炭素原子に結合された単結合酸素原子のいずれかに結合させることができる。酸素原子、硫黄原子、窒素原子、または−CO−O−基の炭素原子は、脂肪族、脂環式、多脂環式または芳香族炭化水素基に結合されていてもよい。この脂肪族、脂環式、多脂環式または芳香族炭化水素基は、任意の不活性置換基、例えば、以下に限定されないが、ハロゲン原子、好ましくは弗素、臭素または塩素;ニトロ基で置換することができるか;または前記の基は、平均して2個以上の基−(0−CHR−CHR−(式中、それぞれのRは、独立して、水素原子あるいは1〜2個の炭素原子を含有するアルキルまたはハロアルキル基であり、1個の基Rだけが、ハロアルキル基であることができることを条件とし、およびtは、1〜約100、好ましくは1〜約20、さらに好ましくは1〜約10、最も好ましくは1〜約5の値を有する)を含有する化合物の末端炭素原子に結合させることができる。
エポキシ樹脂として使用できるエポキシ樹脂(c)のさらに具体的な例として、ジグリシジルエーテルであって、1,2−ジヒドロキシベンゼン(カテコール);1,3−ジヒドロキシベンゼン(レゾルシノール);1,4−ジヒドロキシベンゼン(ヒドロキノン);4,4’−イソプロピリデンジフェノール(ビスフェノールA);4,4’−ジヒドロキシジフェニルメタン;3,3’,5,5’−テトラブロモビスフェノールA;4,4’−チオジフェノール;4,4’−スルホニルジフェノール;2,2’−スルホニルジフェノール;4,4’−ジヒドロキシジフェニルオキシド;4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノン;1,1’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン;3,3’−5,5’−テトラクロロビスフェノールA;3,3’−ジメトキシビスフェノールA;4,4’−ジヒドロキシビフェニル;4,4’−ジヒドロキシ−α−メチルスチルベン;4,4’−ジヒドロキシベンズアニリド;4,4’−ジヒドロキシスチルベン;4,4’−ジヒドロキシ−α−シアノスチルベン;N,N’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)テレフタルアミド;4,4’−ジヒドロキシアゾベンゼン;4,4’−ジヒドロキシ−2,2’−ジメチルアゾキシベンゼン;4,4’−ジヒドロキシジフェニルアセチレン;4,4’−ジヒドロキシカルコンのジグリシジルエーテル;テトラグリシジルアミン類であって、4,4’−ジアミノジフェニルメタン;4,4’−ジアミノスチルベン;N,N’−ジメチル−4,4’−ジアミノスチルベン;4,4’−ジアミノベンズアニリド;4,4’−ジアミノビフェニル;4−ヒドロキシフェニル−4−ヒドロキベンゾエート、ジプロピレングリコール、ポリ(プロピレングリコール)、チオジグリコールのテトラグリシジルアミン類:トリス(ヒドロキシフェニル)メタンのトリグリシジルエーテル、フェノールまたはアルキルまたはハロゲン置換フェノール−アルデヒド酸触媒縮合生成物(ノボラック樹脂)のポリグリシジルエーテル類、ジシクロペンタジエンまたはそのオリゴマーとフェノールまたはアルキルまたはハロゲン置換フェノールの縮合生成物のポリグリシジルエーテル、およびこれらの任意の組み合わせが挙げられる。
エポキシ樹脂として使用できるエポキシ樹脂として、先進エポキシ樹脂生成物も挙げ得る。先進エポキシ樹脂は、エポキシ樹脂と、芳香族ジおよびポリヒドロキシルまたはカルボン酸含有化合物との先進反応の生成物であり得る。先進反応で使用されるエポキシ樹脂として、ジまたはポリグリシジルエーテル類を含むエポキシ樹脂に適した前記エポキシ樹脂の任意の1つまたはそれ以上を挙げ得る。
芳香族ジおよびポリヒドロキシルまたはカルボン酸含有化合物の例として、4,4’−ジヒドロキシジフェニルメタン;4,4’−チオジフェノール;4,4’−スルホニルジフェノール;2,4−ジメチルレゾルシノール;2,2’−スルホニルジフェノール;4,4’−ジヒドロキシジフェニルオキシド;4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノン;1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン;4,4’−ビス(4(4−ヒドロキシフェノキシ)−フェニルスルホン)ジフェニルエーテル;4,4’−ジヒドロキシジフェニルジスルフィド;3,3’,3,5’−テトラクロロ−4,4’−イソプロピリデンジフェノール;3,3’,3,5’−テトラブロモ−4,4’−イソプロピリデンジフェノール;3,3’−ジメトキシ−4,4’−イソプロピリデンジフェノール;4,4’−ジヒドロキシビフェニル;4,4’−ジヒドロキシ−α−メチルスチルベン;4,4’−ジヒドロキシベンズアニリド;ビス(4−ヒドロキシフェニル)テレフタレート;N,N’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)テレフタルアミド;4,4’−ジヒドロキシフェニルベンゾエート;ビス(4’−ヒドロキシフェニル)−1,4−ベンゼンジイミン;1,1’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン;2,2’,5,5’−テトラヒドロキシジフェニルスルホン;ビス(4’−ヒドロキシビフェニル)テレフタレート;4,4’−ベンズアニリドジカルボン酸;4,4’−フェニルベンゾエートジカルボン酸;4,4’−スチルベンジカルボン酸、ヒドロキノン、レゾルシノール、カテコール、4−クロロレゾルシノール、テトラメチルヒドロキノン、ビスフェノールA、フロログルシノール、ピロガロール、トリス(ヒドロキシフェニル)メタン、ジシクロペンタジエンジフェノール、トリシクロペンタジエンジフェノール、テレフタル酸、イソフタル酸、アジピン酸、およびこれらの任意の組み合わせが挙げられる。
前述の先進エポキシ樹脂生成物の調製は、公知の方法、例えば、エポキシ樹脂と、平均して分子当たり2個以上の反応性水素原子(この場合の反応性水素原子は、エポキシ樹脂のエポキシド基と反応性である)を有する1つまたはそれ以上の適当な化合物との先進反応を使用して行うことができる。
平均して分子当たり2個以上の反応性水素原子を有する化合物とエポキシ樹脂の比は、一般に約0.01:1〜約0.95:1、好ましくは約0.05:1〜約0.8:1、さらに好ましくは約0.10:1〜約0.5:1(エポキシ樹脂のエポキシド基の当量当たりの反応性水素原子の当量)である。
前述のジヒドロキシ芳香族およびジカルボン酸化合物の他に、平均して分子当たり2個以上の反応性水素原子を有する化合物の例として、ジチオール、ジスルホンアミド、または1個の第一級アミンまたはアミド基、2個の第二級アミン基、1個の第二級アミン基および1個のフェノール性ヒドロキシ基、1個の第二級アミン基および1個のカルボン酸基、または1個のフェノール性ヒドロキシ基および1個のカルボン酸基、およびこれらの任意の組み合わせを含有する化合物も挙げ得る。
先進反応は、溶媒の存在下または不存在下で熱を加え、混合しながら行ってもよい。先進反応は、周囲圧力、加圧または減圧および約20℃〜約260℃、好ましくは約80℃〜約240℃、さらに好ましくは約100℃〜約200℃の温度で行ってもよい。
先進反応を完結させるのに必要な時間は、用いる温度、用いる分子当たり2個以上の反応性水素原子を有する化合物の化学構造、および用いるエポキシ樹脂の化学構造などの因子に依存する。高い温度は、短い反応時間を必要とし、これに対し低い温度は、より長い反応時間を必要とする。一般に、先進反応の完結時間は、約5分〜約24時間、好ましくは約30分〜約8時間、さらに好ましくは約30分〜約4時間の範囲に及び得る。
触媒も先進反応で加えてもよい。触媒の例として、ホスフィン類、第四級アンモニウム化合物、ホスホニウム化合物および第三級アミン類を挙げ得る。触媒は、エポキシ樹脂の全重量に基づいて、約0.01重量%〜約3重量%、好ましくは約0.03重量%〜約1.5重量%、さらに好ましくは約0.05重量%〜約1.5重量%の量で用いてもよい。
樹脂用の先進エポキシ樹脂生成物を調製するのに有用な先進反応に関する他の詳細は、米国特許第5,736,620号明細書およびHenry LeeとKris Nevilleによる「Handbook of Epoxy Resins」に提供されており、これらの両方は、参照により本明細書に組み込まれる。
熱硬化性エポキシ樹脂組成物は、例えば硬化促進剤、溶媒または希釈剤、改質剤、例えば流れ調節剤および/または増粘剤、強化剤、充填剤、顔料、染料、離型剤、湿潤剤、安定剤、難燃剤、界面活性剤、またはこれらの任意の組み合わせを含む少なくとも1つの添加剤と配合してもよい。
添加剤は、本発明の熱硬化性エポキシ樹脂組成物の調製に使用する前に、再エポキシ化PACE樹脂、硬化剤(使用する場合)、および再エポキシ化PACE樹脂以外のエポキシ樹脂(使用する場合)と配合してもよいし、またはこれらの任意の組み合わせと配合してもよい。
これらの添加剤は、機能的に同等な量で加えてもよく、例えば、顔料および/または染料は、所望の色を有する組成物を提供する量で加えてもよい。一般的に、添加剤の量は、熱硬化性エポキシ樹脂組成物の全重量に基づいて約0重量%〜約20重量%、好ましくは約0.5重量%〜約5重量%、さらに好ましくは約0.5重量%〜約3重量%であり得る。
本発明に用いることができる促進剤として、例えば、モノ、ジ、トリおよびテトラフェノール類;塩素化フェノール類;脂肪族または脂環式モノまたはジカルボン酸類;芳香族カルボン酸類;ヒドロキシ安息香酸類;ハロゲン化サリチル酸類;ホウ酸;芳香族スルホン酸類;イミダゾール類;第三級アミン類;アミノアルコール類;アミノピリジン類;アミノフェノール類;メルカプトフェノール類;およびこれらの任意の混合物が挙げられる。
特に適した硬化促進剤として、2,4−ジメチルフェノール、2,6−ジメチルフェノール、4−メチルフェノール、4−tert−ブチルフェノール、2−クロロフェノール、4−クロロフェノール、2,4−ジクロロフェノール、4−ニトロフェノール、1,2−ジヒドロキシベンゼン、1,3−ジヒドロキシベンゼン、2,2’−ジヒドロキシビフェニル、4,4’−イソプロピリデンジフェノール、吉草酸、シュウ酸、安息香酸、2,4−ジクロロ安息香酸、5−クロロサリチル酸、サリチル酸、p−トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ヒドロキシ安息香酸、4−エチル−2−メチルイミダゾール、1−メチルイミダゾール、トリエチルアミン、トリブチルアミン、N,N−ジエチルジエタノールアミン、N,N−ジメチルベンジルアミン、2,4,6−トリス(ジメチルアミノ)フェノール、4−ジメチルアミノピリジン、4−アミノフェノール、2−アミノフェノール、4−メルカプトフェノール、およびこれらの任意の組み合わせが挙げられる。
本発明において用いることができる溶媒または希釈剤として、例えば、脂肪族および芳香族炭化水素、ハロゲン化脂肪族炭化水素、脂肪族エーテル、脂肪族ニトリル、環状エーテル、グリコールエーテル、エステル類、ケトン類、アミド類、スホキシド類、およびこれらの任意の組み合わせが挙げられる。
特に適した溶媒として、ペンタン、ヘキサン、オクタン、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ジクロロメタン、クロロホルム、二塩化エチレン、メチルクロロホルム、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテル、N−メチルピロリジノン、N,N−ジメチルアセトアミド、アセトニトリル、スルホラン、およびこれらの任意の組み合わせが挙げられる。
増粘剤および流れ調節剤などの改質剤は、熱硬化性エポキシ樹脂配合組成物の全重量に基づいて約0重量%〜約10重量%、好ましくは約0.5重量%〜約6重量%、さらに好ましくは約0.5重量%〜約4重量%の量で用いてもよい。
本発明において用いてもよい強化材として、織布、マット、モノフィラメント、マルチフィラメント、一方向繊維、ロービング、ランダム繊維またはフィラメント、無機充填剤またはホイスカー、または中空球の形状の天然および合成繊維が挙げられる。他の適当な強化材として、ガラス、炭素、セラミックス、ナイロン、レーヨン、綿、アラミド、グラファイト、ポリアルキレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、およびこれらの任意の組み合わせが挙げられる。
本発明において用いてもよい充填剤として、例えば、無機酸化物、セラミック微小球、プラスチック微小球、ガラス微小球、無機ホイスカー、炭酸カルシウム、およびこれらの任意の組み合わせが挙げられる。
充填剤は、熱硬化性エポキシ樹脂組成物の全重量に基づいて、0重量%〜約95重量%、好ましくは約10重量%〜約80重量%、さらに好ましくは約40重量%〜約60重量%の量で用いてもよい。
本発明の別の実施形態は、前記の熱硬化性エポキシ樹脂組成物からの部分硬化(B段階化)または完全硬化(熱硬化)生成物を含む。
本発明の熱硬化性エポキシ樹脂組成物を熱硬化させる方法は、周囲圧力(例えば760mmHg)、加圧または減圧および約0℃〜約300℃、好ましくは約25℃〜約250℃、およびさらに好ましくは約50℃〜約200℃の温度で行ってもよい。
硬化を完結させるのに必要な時間は、用いる温度に依存し得る。高い温度は、一般に短い時間を必要とし、これに対して、低い温度は、より長い時間を必要とする。一般に、硬化を完結させるのに必要な時間は、約1分〜約48時間、好ましくは約15分〜約24時間、さらに好ましくは約30分〜約12時間である。本発明の熱硬化性エポキシ樹脂組成物を部分熱硬化させてB段階生成物を形成し、その後にB段階生成物をしばらくたって完全に硬化させるために操作することもできる。
本発明の別の実施形態は、前記のB段階化(部分熱硬化)または完全硬化(熱硬化)生成物から調製される物品を含む。前記物品として、例えば、塗料、特に、優れた耐溶剤性、耐湿性、耐磨耗性、耐衝撃性、および耐候性(例えば、耐UV性、非チョーキング)を有する保護塗料;エポキシ樹脂系熱硬化性樹脂を含む熱硬化性樹脂用の反応性強化剤;缶およびコイル用塗料;石、コンクリートおよびフローリング用の塗料を含む保全塗料;防汚塗料を含む船舶用塗料;装飾型および機能型の両方を含む粉体塗料;自動車用塗料;耐食性塗料;電気または構造積層品および複合材料;封入品;一般注型品;他のプラスチックおよび金属用の塗料;シーラント;フィラメント巻線;成形品;ポリマー変性コンクリート;結合剤;窓ガラス用接着剤を含む接着剤;ペイントラッカー、およびワニスを挙げ得る。本発明の完全脂肪族/脂環式硬化エポキシ樹脂(芳香族環を有していない)を含む物品は、その物理的性質と機械的性質の顕著なバランスに特に好ましい。
(実施例)
以下の実施例および比較例により、本発明をさらに詳細に例証するが、本発明の範囲を限定すると解釈されるべきでない。
以下の標準な略語を、実施例および比較例で使用する:「GC」は、ガスクロマトグラフィー(クロマトグラフ)を表す;[MS」は、質量分析法(分光分析)を表す;「DSC」は、示差走査熱量測定を表す;「Tg」は、ガラス転移温度を表す;「EEW」は、エポキシド当量を表す;「AHEW」は、アミン水素当量を表す;「DI」は、脱イオン化を表す;「meq」は、ミリ当量を表す;「eq」は、当量を表す;「wt」は、重量を表す;「min」は、分を表;「hr」は、時間を表す;「g」は、グラムを表す;「mL」は、ミリリットルを表す;「L」は、リットルを表す;「LPW」は、分当たりのリットルを表す;「μm」は、マイクロメーターを表す;「mm」は、ミリメートルを表す;「m」は、メートルを表す;「cp」は、センチポイズを表す;「J」は、ジュールを表す;および「DETA」は、ジエチレントリアミンを表す。
以下の実施例および比較例において、例えば以下のような標準的な分析装置および方法を使用する:
ガスクロマトグラフ分析:面積%
一般的な方法においては、Hewlett Packard 5890 Series II Plusガスクロマトグラフを用い、DB−1キャピラリーカラム(61.4m×0.25mm、0.25μm膜圧、Agilent)使用した。カラムは、クロマトグラフオーブン内に初期温度50℃で維持した。注入口とフレームイオン化検出器の両方は、300℃で維持した。カラムに通すヘリウムキャリアガス流量は、1.1mL/分に維持した。合成中のエポキシ樹脂または回転蒸発からのエポキシ樹脂の分析については、50℃の初期オーブン温度を12℃/分で300℃の最終温度まで加熱すると、残留エピクロルヒドリン、シクロヘキサンジメタノール類、およびシクロヘキサンジメタノール類のモノグリシジルエーテル類を含む本質的に全ての軽沸点成分が、回転蒸発によって除去されていることが明らかにされた。PACE樹脂および再エポキシ化PACE樹脂の分析については、250℃の初期オーブン温度を13.3℃/分で300℃の最終温度までの加熱を、50分の全分析時間内での全てのオリゴマー成分の完全溶出のために用いた。面積%でのGC分析は、任意の所定成分の定量的測定ではない。
GC分析用の試料は、エポキシ化からのスラリー生成物の0.5mLのアリコートを採取し、1mLのアセトニトリルを入れたバイアルに加えることによって調製した。振盪して混合した後に、アセトニトリル中のスラリーの一部を、1mLシリンジ(Norm−Ject、全体がポリプロピレン/ポリエチレン製、Henke Sass Wolf GmBH)に装填し、シリンジフィルター(0.2μmPTFE膜を有するAcrodisc CR 13、Pall Corporation,Gelman Laboratories)に通して任意の不溶性細片(debris)を除去した。
多官能価脂環式エポキシ樹脂および再エポキシ化多官能価脂環式エポキシ樹脂中の残留シス−、トランス−1,3−および1,4−シクロヘキサンジメタノールのジグリシジルエーテル重量%の内部標準ガスクロマトグラフ分析
1点内部標準法を、PACE樹脂(蒸留ポット)生成物および再エポキシ化PACE樹脂中に残るシス−、トランス−1,3−および1,4−シクロヘキサンジメタノールの残留ジグリシジルエーテル類のガスクロマトグラフ分析のために開発した。シクロヘキサノンを、エポキシ化生成物の分析において観察される任意のその他の成分の保持時間と異なる保持時間を有するという理由で、内部標準として選択した。シス−、トランス−1,3−および 1,4−シクロヘキサンジメタノールのジグリシジルエーテルの標準品については、蒸留留分を用いた。この蒸留留分は、0.71重量%のモノグリシジルエーテル類と99.29重量%のジグリシジルエーテル類を含んでいた。ジグリシジルエーテル類の標品の0.2500gの試料と、0.7500gのアセトニトリルと、5μLのシクロヘキサノン秤量0.0047gとを、ガラスバイアルに加えた。3つの別個の注入を、ガスクロマトグラフで行い、得られた面積計算値を、シクロヘキサノンおよびジグリシジルエーテルについて平均した。このデータを使用して、内部応答因子を以下の通りに算出した:
内部応答因子=(内部標準の面積)(ジグリシジルエーテル類の量)
(内部標準の量)(ジグリシジルエーテル類の面積)
比較例AからのPACE樹脂のアリコート(0.2500g)、アセトニトリル(0.7500g)およびシクロヘキサノン(5μL、0.0042g)を、ガラスバイアルに加え、GCで分析した。GC分析からのデータと内部応答因子とを使用して、以下の計算を行った:
ジグリシジルエーテル類の量=
(内部標準の量)(ジグリシジルエーテル類の面積)(内部応答因子)
(内部標準の面積)
I.C.I.コーンおよびプレート粘度
粘度は、I.C.I.コーンおよびプレート粘度計粘度(形式VR−4540)で、25℃で測定した。この方法において、0〜40ポイズスピンドルを備え、25℃に平衡化させた粘度計(型式VR−4140)を、0に検量し、次いで試料を加え、2分保ち、次いで粘度を確認し、15秒後に読み取った。1つまたはそれ以上の反復粘度試験を、試験する特定の生成物の新しいアリコートを使用して行った。個々の測定値を平均した。
エポキシド%/エポキシド当量分析
標準滴定方法を使用して、種々のエポキシ樹脂中のエポキシド%を測定した[Jay, R.R., 「Direct Titration of Epoxy Compounds and Aziridines」, Analytical Chemistry, 36, 3, 667-668 (March, 1964)]。この方法のこの適応において、注意深く秤量した試料(試料重量は、0.17〜0.18gの範囲にある)をジクロロメタン(15mL)に溶解し、次いでテトラエチルアンモニウムブロミドの酢酸溶液(15mL)を加えた。得られた溶液を3滴のクリスタルバイオレット指示薬〔酢酸中0.1%(重量/容量)〕で処理し、Metrohm 665 Dosimat滴定装置(Brinkmann)で、酢酸中0.1N過塩素酸で滴定した。ジクロロメタン(15mL)およびテトラエチルアンモニウムブロミドの酢酸溶液(15mL)からなるブランクの滴定により、溶媒バックグラウンドについての補正を得た。エポキシド%およびEEWを、次式を使用して算出した:
エポキシド%=
[(滴定した試料のmL)−(滴定したブランクのmL)](0.4303)
(滴定した試料のg)
EEW= 4303
エポキシド%
示差走査熱量測定(DSC)
(1)PACE樹脂または再エポキシ化PACE樹脂とDETAとの熱硬化性配合物の硬化および(2)硬化させた試料のTgの分析について、DSC2910 Modulated DSC(TA Instruments)を用い、35cm/分で流す窒素流下で0℃から300℃まで7℃/分の加熱速度を使用した。各試料をアルミニウム鍋に入れ、アルミニウムの蓋でゆるく覆った(密封しない)。試験したそれぞれの試料の重量を、得られた結果と共に示す。DETAを用いて硬化させたUNOXOL(商標)Diol(シス−、トランス−1,3−および1,4−シクロヘキサンジメタノール)のジグリシジルエーテルの熱硬化性配合物の硬化およびその熱硬化樹脂のTgの分析について、250℃の最終温度を用いた以外は前述の条件を使用した。
(比較例A)
40℃で保持した後反応温度を用いたUNOXOL(商標)Diolのエポキシ樹脂の3工程合成
UNOXOL(商標)Diolのエポキシ化を、水性水酸化ナトリウムの添加の3工程を40℃での後反応と共に使用して行い、次いで分別真空蒸留を行いエポキシ樹脂の種々の成分を分離した:
A.エポキシ化反応
5Lの四つ口ガラス製丸底反応器に、UNOXOL(商標)Diol(432.63g、3.0モル、6.0ヒドロキシルeq)、エピクロルヒドリン(1110.24g、12.0モル、2:1のエピクロルヒドリン:UNOXOL(商標)ジオールヒドロキシルeq比)、トルエン(2.5L)、およびベンジルトリエチルアンモニウムクロリド(43.62g、0.1915モル)を示した順に装填した。[UNOXOL(商標)環状ジアルコールは、Union Carbide Corporationの登録商標である]。反応器に、さらに凝縮器(0℃に維持した)、温度計、クライゼンアダプター、オーバーヘッド窒素入口(1 LPMのNを使用した)、および攪拌機集成装置〔Teflon(商標)パドル、ガラスシャフト、変速モーター〕を取り付けた。[Teflon(商標)フルオロカーボン樹脂は、E.I.duPont de Nemours.の登録商標である]。コントローラーは、反応器の温度計で記録される温度を監視し、反応器の下に置いた加熱マントルによる加熱と、反応器の外部に配置した一対のファンによって供給される冷却を提供した。最初の添加のためのDI水(360g)に溶解した水酸化ナトリウム(360.0g、9.0モル)を、サイドアームベント式滴下ロートに加え、すりガラス栓で密封し、次いで反応器に取り付けた。攪拌を開始して22.5℃の混合物を得、次いで水酸化ナトリウム水溶液の滴加を開始した。反応混合物を、水酸化ナトリウム水溶液の添加時間中に40℃まで自己発熱させ、次いでその温度を、必要に応じてファンによる冷却によって保った。このようにして、196分後に、反応温度は、最初に40℃に達し、次いで残りの水酸化ナトリウム水溶液の添加の間は相変わらず39〜40℃のままであった。水酸化ナトリウム水溶液の添加は、全体で233分を要した。水酸化ナトリウム水溶液の添加完了の14分後に、加熱を開始して反応を40℃に維持した。40℃で16.2時間の後反応の後に、攪拌を止め、反応器の内容物を沈降させた。有機層を、反応器からデカントし、次いで反応器に残った塩および残留トルエンに1.5LのDI水を加えた。2L分液ロートに加え、沈降させた後に、塩水溶液から分離したトルエン層を回収し、上記デカントした有機層と一緒にした。水性層は、廃棄物として廃棄した。溶媒(アセトニトリルおよびトルエン)および未反応エピクロルヒドリンを除去して正規化(normalization)した後のGC分析は、2.21面積%の軽質成分、1.27面積%の未反応シス−、トランス−1,3−および1,4−シクロヘキサンジメタノール;43.13面積%のモノグリシジルエーテル類、0.25面積%の前記ジグリシジルエーテルピークに関連する一組の成分、50.20面積%のジグリシジルエーテル類、およびGC分析の条件下で揮発した2.94面積%のオリゴマーの存在を明らかにした。
得られた前記有機層を、新たなベンジルトリエチルアンモニウムクロリド(21.81g、0.0958モル)と共に反応器に再装填した。DI水(180g)に溶解した水酸化ナトリウム(180g、4.5モル)を、サイドアームベント式滴下ロートに加え、すりガラス栓で密封し、次いで反応器に取り付けた。攪拌を開始して23.5℃の混合物を得、次いで水酸化ナトリウム水溶液の滴加を開始した。反応混合物を、水酸化ナトリウム水溶液の添加時間中に40℃まで自己発熱させた。このようにして、119分後に、水酸化ナトリウム水溶液の100%を添加して、反応温度を最大温度30.5℃に到達させた。水酸化ナトリウム水溶液の添加完了の3分後に、加熱を開始して、11分の加熱後に反応を40℃に至らせた。40℃で15.8時間の後反応の後に、攪拌を止め、反応器の内容物を沈降させた。有機層を、反応器からデカントし、次いで反応器に残った塩および残留トルエンに1.0LのDI水を加えた。2L分液ロートに加え、沈降させた後に、塩水溶液から分離したトルエン層を回収し、上記デカントした有機層と一緒にした。水性層は、廃棄物として廃棄した。溶媒(アセトニトリルおよびトルエン)および未反応エピクロルヒドリンを除去するために正規化した後のGC分析は、5.62面積%の軽質成分、検出できない未反応シス−、トランス−1,3−および1,4−シクロヘキサンジメタノール;12.63面積%のモノグリシジルエーテル類、0.64面積%の前記ジグリシジルエーテルピークに関連する一組の成分、76.30面積%のジグリシジルエーテル類、およびGC分析の条件下で揮発した4.81面積%のオリゴマーの存在を明らかにした。
得られた前記有機層を、新たなベンジルトリエチルアンモニウムクロリド(10.91g、0.0479モル)と共に反応器に再装填した。DI水(90g)に溶解した水酸化ナトリウム(90g、2.25モル)を、サイドアームベント式滴下ロートに加え、すりガラス栓で密封し、次いで反応器に取り付けた。攪拌を開始して23℃の混合物を得、次いで水酸化ナトリウム水溶液の滴加を開始した。反応混合物を、水酸化ナトリウム水溶液の添加時間中に自己発熱させた。このようにして、50分後に、水酸化ナトリウム水溶液の66.67%を添加して、反応温度を最大24.5℃に到達させた。この温度を、残りの水酸化ナトリウム水溶液の添加の間維持した。水酸化ナトリウム水溶液の添加は、全体で61分を要した。水酸化ナトリウム水溶液の添加の完了後直ちに、加熱を開始して、22分の加熱後に反応を40℃に至らせた。40℃で16.7時間の後反応後に、攪拌を止め、反応器の内容物を沈降させた。有機層を、反応器からデカントし、次いで反応器に残った塩および残留トルエンに1.0LのDI水を加えた。2L分液ロートに加え、沈降させた後に、塩水溶液から分離したトルエン層を回収し、上記デカントした有機層と一緒にした。水性層は、廃棄物として廃棄した。溶媒(アセトニトリルおよびトルエン)および未反応エピクロルヒドリンを除去するために正規化した後のGC分析は、8.62面積%の軽質成分、検出できない未反応シス−、トランス−1,3−および1,4−シクロヘキサンジメタノール;9.91面積%のモノグリシジルエーテル類、0.46面積%の前記ジグリシジルエーテルピークに関連する一組の成分、75.29面積%のジグリシジルエーテル類、およびGC分析の条件下で揮発した5.72面積%のオリゴマーの存在を明らかにした。
B.エポキシ樹脂生成物の単離
第三の水酸化ナトリウム水溶液添加により反応物から水性相を除去した後に、有機層を、一組の分液ロートの間で等分に分け、次いでそれぞれの分液ロートの内容物を、DI水(400mL)で激しく振盪することによって洗浄した。洗浄した生成物を2時間沈降させ、次いで水性層を除去し、廃棄物として廃棄した。第二の洗浄を、前述の方法を使用して終え、有機層と水性層を完全に分離させるに一夜(20時間)の沈降を要した。一緒にした曇りのある有機溶液を、600mLガラス濾過器の無水粒状硫酸ナトリウムの層に通して濾過して透明な濾液を得た。
2.4mmHgの最終真空度まで100℃の最大油浴温度を使用して前記濾液を回転蒸発させて、揮発分の大部分を除去した。回転蒸発の完了後に、全体で712.20gの淡黄色透明液体を回収した。溶媒(アセトニトリル)を除去するために正規化した後のGC分析は、9.76面積%のモノグリシジルエーテル類、0.38面積%の前記ジグリシジルエーテルピークに関連する一組の成分、82.39面積%のジグリシジルエーテル類、およびGC分析の条件下で揮発した7.47面積%のオリゴマーの存在を明らかにした。このように、GC分析は、残留エピクロルヒドリンを含め本質的に全ての軽沸成分が除去されたことを明らかにした。
C.分別真空蒸留
回転蒸発からの生成物の一部(699.19g)を、電磁攪拌機およびポット温度監視用の温度計を備えた1Lの三つ口ガラス製丸底反応器に加えた。蒸留ヘッドを有する一体型真空ジャケット付きビグリュー蒸留カラムを使用した。この蒸留カラムは、名目上、操作の様式に応じて9〜18の理論段数を提供した。第二部分のジャケット付きビグリュー蒸留カラムを、前記のヘッドを有する一体型真空ジャケット付きビグリュー蒸留カラムと反応器の間に加えて、追加の9〜18の理論段数を提供した。蒸留ヘッドは、オーバーヘッド温度計、空冷凝縮器、受器および真空除去口を備えていた。真空ポンプを、液体窒素トラップおよびインラインデジタル熱伝導真空計と共に用いた。攪拌を開始し、次いで高真空を適用し、次いでサーモスタット制御加熱マントルを使用して加熱を徐々に増加させた。清浄な受器を使用して、それぞれ個々の蒸留留分を採取した。蒸留中、初期蒸留留分を取り出し、シクロヘキサンジメタノール類よりも低い沸点の全ての成分、未反応シクロヘキサンジメタノール類、および大部分のモノグリシジルエーテル類を連続的に除去した。最終蒸留留分は、ジグリシジルエーテルを選択的に除去して、蒸留ポットにオリゴマー生成物(279.39g)を残そうとした。シクロヘキサノン内部標準を使用するGC分析は、オリゴマーが、残留13.91重量%ジグリシジルエーテルを、オリゴマー類としての残余と共に含有していることを明らかにした。アセトニトリル溶媒およびジグリシジルエーテルに関連したピークを除くために正規化した後に、GC分析は、多数の異性体を含有する以下のオリゴマー成分を実証した:
2.54面積%の1−(オキシラニルメトキシ)−3−[[3(または4)−[(オキシラニルメトキシ)メチル]シクロヘキシル]メトキシ]−2−プロパノール
および
2−[[2−クロロ−1−[[[3(または4)−[(オキシラニルメトキシ)メチル]シクロヘキシル]メトキシ]メチル]エトキシ]メチル]−オキシラン、
27.80面積%の2−[[[3(または4)−[[2,3−ビス(オキシラニルメトキシ)プロポキシ]メチル]シクロヘキシル]メトキシ]メチル]−オキシラン、
15.91面積%の1,3−ビス[[3(または4)−[(オキシラニルメトキシ)メチル]シクロヘキシル]メトキシ]−2−プロパノール、
53.74面積%の2−[[2−[[3(または4)−[(オキシラニルメトキシ)メチル]シクロヘキシル]メトキシ]−1−[[[3(または4)−[(オキシラニルメトキシ)メチル]シクロヘキシル]メトキシ]メチル]エトキシ]メチル]−オキシラン
滴定は、193.62のEEWを実証した。I.C.I.コーンおよびプレート粘度は、3268cpであった。
再エポキシ化多官能価脂環式オリゴマーエポキシ樹脂の合成
多官能価脂環式オリゴマー生成物(比較例A)の再エポキシ化を、水酸化ナトリウム水溶液を添加する2工程を使用して行った:
A.再エポキシ化反応
5Lの四つ口ガラス製丸底反応器に、多官能価脂環式オリゴマー生成物(250.0g)、エピクロルヒドリン(277.7g、3.0モル)、トルエン(1.0L)およびベンジルトリエチルアンモニウムクロリド(10.91g、0.0479モルを)を装填した。この反応器に、さらに上記に明記した(比較例A)ように取り付けた。使用した多官能価脂環式オリゴマー生成物は、比較例AのC.分別真空蒸留に由来するものであった。最初の添加用のDI水(90g)に溶解した水酸化ナトリウム(90.0g、2.25モル)を、サイドアームベント式滴下ロートに加え、すりガラス栓で密封し、次いで反応器に取り付けた。攪拌を開始して23℃の混合物を得、次いで水酸化ナトリウム水溶液の滴加を開始した。反応混合物を、水酸化ナトリウム水溶液の添加中に25℃まで自己発熱させた。このようにして、67分後に、反応温度は、最初に25℃に達し、次いで残りの水酸化ナトリウム水溶液の添加の間は相変わらず25℃のままであった。水酸化ナトリウム水溶液の添加は、全体で75分を要した。水酸化ナトリウム水溶液の添加完了の1分後に、加熱を開始して22分の加熱の後に反応を40℃に至らせた。40℃で21.0時間の後反応の後に、攪拌を止め、反応器の内容物を沈降させた。有機層を、反応器からデカントし、次いで上記に明記した(比較例A)ように処理した。
得られた上記有機層を、新たなベンジルトリエチルアンモニウムクロリド(10.91g、0.0479モル)と共に反応器に再装填した。DI水(90g)に溶解した水酸化ナトリウム(90.0g、2.25モル)を、サイドアームベント式滴下ロートに加え、すりガラス栓で密封し、次いで反応器に取り付けた。攪拌を開始して24℃の混合物を得、次いで水酸化ナトリウム水溶液の滴加を開始した。反応混合物を、水酸化ナトリウム水溶液の添加中に自己発熱させた。このようにして43分後に、反応温度は、最初に25℃に達し、次いで残りの水酸化ナトリウム水溶液の添加の間は相変わらず25℃のままであった。水酸化ナトリウム水溶液の添加は、全体で62分を要した。水酸化ナトリウム水溶液の添加の完了後直ちに、加熱を開始して、28分の加熱の後に反応を40℃に至らせた。40℃で16.7時間の後反応の後に、攪拌を止め、反応器の内容物を沈降させた。有機層を、反応器からデカントし、次いで上記に明記した(比較例A)ように処理した。
B.エポキシ樹脂生成物の単離
反応からの有機層を、上記に明記した(比較例A)ように処理した。2.7mmHgの最終真空度まで100℃の最大油浴温度を使用して濾液を回転蒸発させて、揮発分の大部分を除去した。回転蒸発の完了後に、全体で251.14gの淡い琥珀色の透明液体を回収した。シクロヘキサノン内部標準を使用するGC分析は、オリゴマー類が、残留10.34重量%ジグリシジルエーテルを、オリゴマー類としての残余と共に含有していることを明らかにした。アセトニトリル溶媒およびジグリシジルエーテルに関連するピークを除くために正規化した後に、GC分析は、以下のオリゴマー成分を実証した:
0.95面積%の1−(オキシラニルメトキシ)−3−[[3(または4)−[(オキシラニルメトキシ)メチル]シクロヘキシル]メトキシ]−2−プロパノール
および
2−[[2−クロロ−1−[[[3(または4)−[(オキシラニルメトキシ)メチル]シクロヘキシル]メトキシ]メチル]エトキシ]メチル]−オキシラン、
28.56面積%の2−[[[3(または4)−[[2,3−ビス(オキシラニルメトキシ)プロポキシ]メチル]シクロヘキシル]メトキシ]メチル]−オキシラン、
70.49面積%の2−[[2−[[3(または4)−[(オキシラニルメトキシ)メチル]シクロヘキシル]メトキシ]−1−[[[3(または4)−[(オキシラニルメトキシ)メチル]シクロヘキシル]メトキシ]メチル]エトキシ]メチル]−オキシラン、
滴定は、181.6のEEWを実証した。I.C.I.コーンおよびプレート粘度は、2972cpであった。
再エポキシ化多官能価オリゴマーエポキシ樹脂とジエチレントリアミンとの熱硬化性配合物の調製および硬化
実施例1からの再エポキシ化PACE樹脂の一部(11.3141g、0.062299エポキシ当量)と、DETA(1.289g、0.06247N−H当量)とを、ガラスビンに加え、一緒に激しく攪拌した。得られた均質溶液の一部(11.2mg)を、DSC分析用に取り出した。硬化に寄与した発熱量が、466.9J/gのエンタルピーを伴った開始49.4℃、最大119.6℃、および終点202.94℃と共に観察された。
(比較例B)
多官能価オリゴマーエポキシ樹脂反応剤とジエチレントリアミンとの熱硬化性配合物の調製および硬化
比較例AからのPACE樹脂の一部(11.2483g、0.058094エポキシ当量)とDETA(1.200g、0.058156N−H当量)とを、ガラスビンに加え、一緒に激しく攪拌した。得られた均質溶液の一部(12.0mg)を、DSC分析用に取り出した。硬化に寄与した発熱量が、424.2J/gのエンタルピーを伴った開始51.9℃、最大113.6℃、および終点212.89℃と共に観察された。
再エポキシ化多官能価オリゴマーエポキシ樹脂とジエチレントリアミンとの熱硬化性配合物の透明無充填注型品の調製およびガラス転移温度の分析
実施例2からの再エポキシ化PACE樹脂とDETAとの配合物の残部を、アルミニウム皿(直径2.5インチ×深さ0.5インチ)に加え、オーブンで以下のスケジュール:70℃で1時間、100℃で1時間、125℃で1時間、150℃で1時間および200℃で1時間を使用して硬化させた。得られた透明な淡い琥珀色の注型品の一部(20.8mg)を、DSC分析用に取り出した。67.2℃のTgが観察され、さらなる硬化または発熱分解の兆候は、300℃のDSC分析温度まで観察されなかった。前述の条件を使用する第二の走査もまた、67.0℃のTgを明らかにした。
(比較例C)
多官能価オリゴマーエポキシ樹脂反応剤とジエチレントリアミンとの熱硬化性配合物の透明無充填注型品の調製およびガラス転移温度の分析
比較例BからのPACE樹脂とDETAとの配合物の残部を、アルミニウム皿に加え、実施例3の方法を使用して硬化させた。得られた透明な淡い琥珀色の注型品の一部(26.0mg)を、0℃〜300℃の範囲の温度を使用するDSC分析用に取り出した。59.0℃のTgが観察され、さらなる硬化または発熱分解の兆候は、300℃のDSC分析温度まで観察されなかった。前述の条件を使用する第二の走査もまた、57.4℃のTgを明らかにした。
(比較例D)
DETAを用いたシス−、トランス−1,3−および1,4−シクロヘキサンジメタノールの高純度ジグリシジルエーテルの硬化
3工程合成からのUNOXOL(商標)Diolのエポキシ樹脂の分別真空蒸留から得られたUNOXOL(商標)Diol(シス−、トランス−1,3−および1,4−シクロヘキサンジメタノール)のジグリシジルエーテルの一部(5.0226g、0.03900エポキシ当量)を、ガラスバイアルに加えた。このジグリシジルエーテルのGC分析は、99.49重量%のジグリシジルエーテル類、0.16重量%のモノグリシジルエーテル類、0.35重量%のジグリシジルエーテルピークに関連した一対の小さなピークおよび検出できないオリゴマーを実証した。DETA(0.81g、0.03926アミン水素当量)を、ガラスバイアルに加え、次いで内容物を一緒に激しく攪拌して均質混合物を得た。DSC分析を、前記溶液の11.4mg部分を使用して行った。発熱硬化剤の反応性水素原子と、エポキシド基との反応に寄与し得る発熱転移が、44.9℃の開始温度、116.8℃で最大、719.7J/gのエンタルピー、および203.8℃の最終温度と共に観察された。DSC分析から回収された硬化生成物は、透明淡黄色硬質固体であった。
(比較例E)
DETAを用いて硬化させたシス−、トランス−1,3−および 1,4−シクロヘキサンジメタノールの高純度ジグリシジルエーテルの透明無充填注型品の調製およびガラス転移温度の分析
比較例Dからの硬化性混合物の残部を、アルミニウム皿に加え、次いでオーブンに入れ、実施例3の方法を使用して硬化させた。硬化生成物は、硬い淡い琥珀色の透明固体であった。硬化生成物の一部(28.5mgおよび32.4mg)を、前記の方法を使用してDSC分析で試験した(最終温度は、250℃であった)。シス−、トランス−1,3−および1,4−シクロヘキサンジメタノールのジグリシジルエーテルを、DETAを用いて硬化させることにより得られた注型品は、深い溝またはクラックの領域を示し、これらは70℃での初期硬化中に最初に観察された。硬化の際の極めて高いエンタルピー(比較例D)は、注型品の至る所に広がる溝を招き得る可能性がある。注型品の2つの別個の試料を、DSC分析用に無作為に採取した(表Iおよび表II)。試料1および2の両方の試料のDSC分析において、残留発熱性が、第一の走査において存在し、不完全な硬化を示した。第二の走査の際に、残留発熱性は、試料2ではもはや検出されなかったが、試料1では減少した量ではあるが未だ存在していた。この硬化性混合物(比較例D)に関連した大きなエンタルピーは、不完全な硬化を招き得、硬化が熱硬化性マトリックスのアミン基およびエポキシド基の移動性が制約されるようにエネルギー的に生じる。
再エポキシ化多官能価オリゴマーエポキシ樹脂とジエチレントリアミンとの熱硬化性配合物の透明無充填注型品の耐湿性
一組のクーポンを、実施例3からの再エポキシ化PACE樹脂とDETAとの配合物の透明無充填注型品から切り出し、秤量し、それぞれを、100mLのDI水を入れたポリプロピレンビンに加えた。このポリプロピレンビンに密封した一方の試料は、室温(23.5℃)で維持し、これに対して他方の試料は、55℃で維持したオーブンに入れた。両方の試料を、それぞれ示した間隔で取り出し、吸収性タオルでふき取り、秤量し、次いでさらに試験に戻した。得られた結果を表IIIに示す。
(比較例F)
多官能価オリゴマーエポキシ樹脂とジエチレントリアミンとの熱硬化性配合物の透明無充填注型品の耐湿性
一組のクーポンを、実施例CからのPACE樹脂とDETAとの配合物の透明無充填注型品から切り出し、秤量し、それぞれを、100mLのDI水を入れたポリプロピレンビンに加え、実施例4の方法を使用して同時に試験した。得られた結果を表IIIに示す。

Claims (16)

  1. 再エポキシ化多官能価エポキシ樹脂組成物であって、
    (I)多官能価脂肪族または脂環式エポキシ樹脂を含むエポキシ化多官能価エポキシ樹脂オリゴマー組成物〔前記多官能価脂肪族または脂環式エポキシ樹脂は、
    (A)脂肪族または脂環式ヒドロキシル含有物質;
    (B)エピハロヒドリン;
    (C)塩基性作用物質;
    (D)非ルイス酸触媒;および
    (E)場合により、1つまたはそれ以上の溶媒;
    の反応を含むエポキシ化プロセスの結果として形成されるエポキシ樹脂生成物から単離される〕;
    (II)エピハロヒドリン;
    (III)塩基性作用物質;
    (IV)非ルイス酸触媒;および
    (V)場合により、1つまたはそれ以上の溶媒;
    の反応生成物を含む再エポキシ化多官能価エポキシ樹脂組成物。
  2. 前記脂肪族または脂環式ヒドロキシ含有物質〔成分(A)〕が、シクロヘキサンジアルカノール類、シクロヘキセンジアルカノール類、シクロヘキサノールモノアルカノール類、シクロヘキセノールモノアルカノール類、デカヒドロナフタレンジアルカノール類、オクタヒドロナフタレンジアルカノール類;1,2,3,4−テトラヒドロナフタレンジアルカノール類;または架橋シクロヘキサノール類の1つまたはそれ以上を含む、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記脂環式ヒドロキシ含有物質〔成分(A)〕が、ジシクロペンタジエンジメタノール類、ノルボルネンジメタノール類、ノルボルナンジメタノール類、シクロオクタンジメタノール類、シクロオクテンジメタノール類、シクロオクタジエンジメタノール類、ペンタシクロデカンジメタノール類、ビシクロオクタンジメタノール類、トリシクロデカンジメタノール類、ビシクロヘプテンジメタノール類、ジシクロペンタジエンジオール類、ノルボルネンジオール類、ノルボルナンジオール類、シクロオクタンジオール類、シクロオクテンジオール類、シクロオクタジエンジオール類、シクロヘキサンジオール類、シクロヘキセンジオール類、シクロペンタン−1,3−ジオール;ビシクロペンタン−1,1’−ジオール;デカヒドロナフタレン−1,5−ジオール;トランス,トランス−2,6−ジメチル−2,6−オクタジエン−1,8−ジオール;5−メチロール−5−エチル−2−(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−1,3−ジオキサン;3,9−ビス(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン;3−メチル−2,2−ノルボルナンジメタノール;5−ノルボルネン−2,3−ジメタノール;ノルボルナン−2,3−トランス−ジメタノール;ペルヒドロ−1,4:5,8−ジメタノナフタレン−2,3−トランス−ジメタノール;ペルヒドロ−1,4:5,8:9,10−トリメタノアントラセン−2,3−トランス−ジメタノール;および5−ノルボルネン−2,3−ジメタノール;ノルボルナノールモノメタノール類;ノルボルネノール類;ならびにこれらの混合物を含む脂環式または多脂環式ジオール類、モノオールモノアルカノール類またはジアルカノール類からなる群から選択される物質を含む、請求項2に記載の組成物。
  4. 前記脂肪族ヒドロキシ含有物質〔成分(A)〕が、エトキシル化カテコール、エトキシル化レゾルシノール、エトキシル化ヒドロキノンおよびエトキシル化ビスフェノールAを含むアルコキシル化フェノール性反応剤;エトキシル化水素化ビスフェノールAを含む水素化芳香族フェノール性反応剤のアルコキシル化生成物;ネオペンチルグリコール、トリメチロールプロパン、エチレングリコール、プロピレングリコール、トリエチレングリコール、高級アルコキシル化エチレングリコール類、ペンタエリトリトール、1,4−ブタンジオール;1,6−ヘキサンジオール;および1,12−ドデカンジオール;ならびにこれらの混合物からなる群から選択される物質を含む、請求項2に記載の組成物。
  5. 前記脂肪族または脂環式ヒドロキシ含有物質〔成分(A)〕が、シクロヘキサンジアルカノール類またはシクロヘキセンジアルカノール類の1つまたはそれ以上を含む、請求項2に記載の組成物。
  6. 前記脂肪族または脂環式ヒドロキシ含有物質〔成分(A)〕が、シス−、トランス−1,3−および1,4−シクロヘキサンジメタノール;シス−、トランス−1,2−シクロヘキサンジメタノール;シス−、トランス−1,3−シクロヘキサンジメタノール;シス−、トランス−1,4−シクロヘキサンジメタノール;4−メチル−1,2−シクロヘキサンジメタノールまたは4−メチル−1,1−シクロヘキサンジメタノールを含むメチル置換シクロヘキサンジメタノール;1,1−シクロヘキサンジメタノール;3−シクロヘキセン−1,1−ジメタノールを含むシクロヘキセンジメタノール;3−シクロヘキセン−1,1−ジメタノール、6−メチル−;4,6−ジメチル−3−シクロヘキセン−1,1−ジメタノール;シクロヘキサ−2−エン−1,1−ジメタノール;1,1−シクロヘキサンジエタノール;1,4−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)シクロヘキサン;1,4−シクロヘキサンジエタノール;1,4−(2−ヒドロキシエチルオキシ)シクロヘキサン;および1,4−(2−ヒドロキシエチルオキシ)シクロヘキサ−2−エンを含む、請求項2に記載の組成物。
  7. 再エポキシ化多官能価エポキシ樹脂組成物の調製方法であって、
    (I)多官能価脂肪族または脂環式エポキシ樹脂を含むエポキシ化多官能価エポキシ樹脂オリゴマー組成物〔前記多官能価脂肪族または脂環式エポキシ樹脂は、
    (A)脂肪族または脂環式ヒドロキシル含有物質;
    (B)エピハロヒドリン;
    (C)塩基性作用物質;
    (D)非ルイス酸触媒;および
    (E)場合により、1つまたはそれ以上の溶媒;
    の反応を含むエポキシ化プロセスの結果として形成されるエポキシ樹脂生成物から単離される〕;
    (II)エピハロヒドリン;
    (III)塩基性作用物質;
    (IV)非ルイス酸触媒;および
    (V)場合により、1つまたはそれ以上の溶媒;
    を反応させることを含む、再エポキシ化多官能価エポキシ樹脂組成物の調製方法。
  8. 硬化性エポキシ樹脂組成物であって、
    (a)請求項1に記載の再エポキシ化多官能価エポキシ樹脂組成物;
    (b)1つまたはそれ以上の硬化剤;
    (c)場合により、エポキシ樹脂を硬化させるための1つまたはそれ以上の硬化触媒;および
    (d)場合により、前記成分(a)の再エポキシ化多官能価エポキシ樹脂以外の1つまたはそれ以上のエポキシ樹脂;
    を含む硬化性エポキシ樹脂組成物。
  9. 前記硬化性物質(b)が、(a)ジおよびポリフェノール類、(b)ジおよびポリカルボン酸類、(c)ジおよびポリメルカプタン類、(d)ジおよびポリアミン類、(e)第一級モノアミン類、(f)スルホンアミド類、(g)アミノフェノール類、(h)アミノカルボン酸類、(i)フェノール性ヒドロキシル含有カルボン酸類、(j)スルファニルアミド類、および(k)これらの混合物を含む、請求項8に記載の組成物。
  10. (d)前記成分(a)のエポキシ樹脂以外の1つまたはそれ以上のエポキシ樹脂を含有し;前記1つまたはそれ以上のエポキシ樹脂(d)が、平均して分子当たり2個以上のエポキシド基を有する任意のエポキシド含有化合物を含む、請求項8に記載の組成物。
  11. 請求項8に記載の部分硬化熱硬化性エポキシ樹脂組成物を含む部分硬化(B段階化)熱硬化樹脂生成物。
  12. 請求項8に記載の完全硬化熱硬化性エポキシ樹脂組成物を含む完全硬化熱硬化樹脂生成物。
  13. 請求項8に記載の組成物の調製方法であって、
    (a)請求項1に記載の再エポキシ化多官能価エポキシ樹脂組成物;
    (b)1つまたはそれ以上の硬化剤;
    (c)場合により、エポキシ樹脂を硬化させるための1つまたはそれ以上の硬化触媒;および
    (d)場合により、前記成分(A)の再エポキシ化多官能価エポキシ樹脂以外の1つまたはそれ以上のエポキシ樹脂;
    を混合することを含む、請求項8に記載の組成物の調製方法。
  14. 請求項12または請求項13に記載の組成物の調製方法であって、
    (I)以下の成分:
    (a)請求項1に記載の再エポキシ化多官能価エポキシ樹脂組成物;
    (b)1つまたはそれ以上の硬化剤;
    (c)場合により、エポキシ樹脂を硬化させるための1つまたはそれ以上の硬化触媒;および
    (d)場合により、前記成分(A)の再エポキシ化多官能価エポキシ樹脂以外の1つまたはそれ以上のエポキシ樹脂;
    を混合し;
    (II)工程(I)の混合を、約0℃〜約300℃の温度で行う;
    工程を含む、調製方法。
  15. 請求項8に記載の組成物から作製される物品。
  16. 前記物品が、塗料、積層品、封入品、注型品、フィラメント巻線、成形品、ポリマーコンクリート、接着ボンド、ペイント、ラッカー、ワニス、または複合材料を含む、請求項15に記載の物品。
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