JP2002030730A - テーパ座金、板状金具部材、板状金具部材の取付け方法、及び免震補強金具 - Google Patents

テーパ座金、板状金具部材、板状金具部材の取付け方法、及び免震補強金具

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JP2002030730A
JP2002030730A JP2001138201A JP2001138201A JP2002030730A JP 2002030730 A JP2002030730 A JP 2002030730A JP 2001138201 A JP2001138201 A JP 2001138201A JP 2001138201 A JP2001138201 A JP 2001138201A JP 2002030730 A JP2002030730 A JP 2002030730A
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Eiichiro Yamashita
英一郎 山下
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NIPPON SUMIKARU KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 木造家屋における合理的な免震補強部材がな
いこと。 【解決手段】 板状金具部材の下縁に直交するフランジ
部13aを設けた柱固定金具13と、板状金具部材の上
縁に直交するフランジ部12aを設けた土台固定金具1
2と、衝撃緩衝材17,18等により構成されるもので
あって、両フランジ部12a,13a間に衝撃緩衝材1
9を介在させて両フランジ部をボルトで固定し得るよう
に構成し、柱及び土台固定金具13,12後面に衝撃緩
衝材18,17を配置した状態で、各固定金具前面側の
テーパ座金15,14のネジ孔から木ネジを挿通して各
固定金具12,13を柱11及び土台10に締め付け固
定をし得るように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、木造家屋の免震効
果を向上させるための補助金具・部材で、既設家屋にも
施工が可能となすよう部材構成を分割、さらに金具固定
強化、衝撃緩衝、変形防止あるいは施工空間の確保を図
った免震補強金具その他、テーパ座金、テーパ座金を使
用した板状金具部材、その取付け方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の座金或いは金具類の受け座は平面
体であって、木ネジは金具のベースに対して直角にねじ
込む使い方である。一方、木部材等の釘打ちは、施工現
場では斜め打ちが力学的合理性から経験的に知られ、常
法となっているが、木ネジ止め、ボルト締め、鋲締め等
にはこの点が考慮されていない。
【0003】また、従来から木造建築の軸組において土
台と柱の取り付けは、「ほぞ」と「こみせん」で接合さ
れ、場合によっては羽子板を用いるか、あるいはカスガ
イを用いることが唯一の補強部材となっている。なお、
既設の木造家屋の当該部位における免震上の合理的かつ
有効的な補強部材は見あたらない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の金具類の固定方
法は、木ネジをベースに対し直角にねじ込む方法で取り
付けられており、強い外力に対し抜けやすい問題があっ
た。
【0005】従来の木造建築における工法に免震構造を
付加する補強金具の概念がなく、また、既設家屋の補強
に合理的な補強金具がないという問題があった。
【0006】本発明は、木ネジを用いて補強金具等を木
部に取り付ける場合、外力に対して強固に固定し、ある
いは施工空間を確保するための座金及び受け座、また免
震効果を得る構成の金具類を提供することを目的として
いる。
【0007】また、本発明は、このようなテーパ座金、
受け座等を用いた木造家屋の柱抜け防止等の免震補強金
具を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め本発明は、本体部略中央に該本体部を貫通するネジ孔
を有し、該本体部上面を該本体部底辺に対して15度乃
至45度のテーパ面としたものであることを特徴とする
テーパ座金により構成されるものである。
【0009】上記テーパ座金は、キュービック状の部材
を所定角度で切断することにより構成することもできる
し、板金を所定の角度で折り曲げて構成することもでき
る。尚、前者の場合は、上記ネジ孔は上記本体部上面に
直交する方向で穿設することが好ましい。
【0010】また、板状金具の前面側にテーパ座金を固
設した板状金具部材であって、上記テーパ座金は、上面
にネジ孔を貫設し、かつ該上面を底辺に対して15度乃
至45度のテーパ面としたものであり、上記板状金具
は、その板面に挿通孔を設け、上記テーパ座金のネジ孔
と上記挿通孔が連続するように該テーパ座金の上記底辺
側を上記板面前面に固定したものであることを特徴とす
る板状金具部材により構成されるものである。
【0011】この板状金具部材は、テーパ受け座(例え
ば図2(a)(b)等)として使用するものであり、板
状金具前面側に取り付けるテーパ座金の個数は被取付部
材(柱、土台等)に応じて設けることができるし、テー
パ座金の板状金具への取付け角度は、そのテーパ面が下
方向き、上向き等、その他各種の角度で取付けることが
できる。
【0012】また、上記板状金具部材の後面を被取付部
材に取り付け、上記テーパ金具のネジ孔から木ネジを挿
通して上記被取付部材に挿通し、上記木ネジを上記被取
付部材に対して上記テーパ面のテーパ角度に応じた所定
角度で締め付け可能としたことを特徴とする板状金具部
材の取り付け方法により構成されるものである。
【0013】また、上記板状金具部材の下縁に該部材板
面に直交するフランジ部を設けた柱固定金具と、上記板
状金具部材の上縁に該部材板面に直交するフランジ部を
設けた土台固定金具と、衝撃緩衝材により構成されるも
のであって、上記両フランジ部間に衝撃緩衝材を介在さ
せて上記両フランジ部をボルトで固定し得るように構成
し、上記柱及び土台固定金具後面に衝撃緩衝材を配置し
た状態で、上記各固定金具前面側のテーパ座金のネジ孔
から木ネジを挿通して上記各固定金具を被取付部材に締
め付け固定し得るように構成した免震補強金具により構
成されるものである。
【0014】上記衝撃緩衝材はゴム製の板状緩衝材(例
えば図4の17,18等)を単独、或いは複数積層する
ことにより構成することが好ましい。上記被取付部材へ
の取付けは、家屋等の土台と柱の結合部であって、上記
柱固定金具を柱側、上記土台固定金具を土台側に取付け
て固定することが好ましい。
【0015】上記板状金具部材の両端部を同一方向に所
定角度で折り曲げて一対の折り曲げ部を形成し、各折り
曲げ部に挿通孔を設けると共に、該折り曲げ部前面に上
記挿通孔に対応して上記テーパ座金が配置されるように
構成し、上記折り曲げ部後面に各々衝撃緩衝材を配置し
た状態で、上記折り曲げ部前面側のテーパ座金のネジ孔
から木ネジを挿通して該折り曲げ部後面側の被取付部材
に締め付け固定し得るように構成した免震補強金具によ
り構成されるものである。
【0016】上記所定角度は板金に対して例えば45度
の角度とすることが好ましい(図5参照)。上記テーパ
座金のテーパ面は、例えば図5に示すように、板状金具
部材の両端部から該金具部材の前面側に立ちあがる角度
とすることが好ましいが、取付け位置の状態によって施
工し易い角度で設けることができる。
【0017】また、板状金具部材を直交するように折り
曲げてその直交する板面の各々の内側板面上にテーパ座
金が配置されるように構成し、上記各板面外側に衝撃緩
衝材を配置した状態で、上記板面内側のテーパ座金のネ
ジ孔から木ネジを挿通して該部材外側の被取付部材に締
め付け固定し得るように構成した免震補強金具により構
成されるものである。
【0018】上記板状金具部材の両端部に、該金具部材
に直交し、かつ土台上面に平行な板金部(例えば図7の
40c,40d等)を設け、当該板金部にテーパ座金を
設けることにより構成することもできる。
【0019】また、本発明は上記目的を達成するために
は、木ネジを斜め方向にねじ込み固定することができる
テーパ座金、あるいは金具の取り付けネジ孔部を予めテ
ーパ受け座に一体加工した金具とすることで同様の目的
が達成できる。
【0020】また、既設家屋の補強時には床材、壁材等
障害物による狭い施工空間となり、通常の直角止めでは
工具シロがなく施工不能となるが、当該座金、受け座部
材を用いることで施工を達成できる。
【0021】既設家屋の補強のためには、施工を考慮し
て土台固定金具と柱固定金具の2部に分けて構成し、各
金具は各々の衝撃吸収効果及び土台と柱の面合わせのた
めに厚さを調節できる積層ゴムを備え、両金具間の衝撃
を吸収させるために、連結部のフランジ部にも衝撃緩衝
材をもって連結固定する金具によって免震効果を達成で
きる。
【0022】震動に伴う軸組間の外力によって生じる補
強部材の抗張力は、座金・受け座のテーパ厚味部分に応
力が作用するが、当該部分の断面係数が大きい構造とな
るため、金具は変形することなく補強の目的を達成でき
る。
【0023】
【発明の実施の形態】図1において、テーパ座金の形状
2例1,2を示した。それぞれ角座金1、丸座金2とな
るが、本体部1’、2’略中央にネジ孔3を有し、テー
パ(底面側の底辺1aに対する上面1bの角度)を30
度(30°)を付した座金である。なお、必要に応じテ
ーパを最小15度(15°)乃至最大45度(45°)
として用いるものである。また、本部材の製造には予め
ボール盤で孔をくり貫いた角鋼、丸鋼のキュービックを
所定テーパ角で斜交いに切断して2個の同型座金を得
る。
【0024】図2において、板状金具部材としてのテー
パ受け座2例5,6を示した。上記加工した座金(1,
2)の底辺側を板状金具の本体7の木ネジ取り付け部3
0に予め溶接して受け座5,6としたものである。上記
板状金具の本体7の板面には上記座金のネジ孔3に連続
する挿通孔3’が設けられている。このように、板状金
具の本体7の前面側に上記座金の底面を溶接して板状金
具部材を形成する。又は、図3(a)において、所定幅
の板金8の両端を上記テーパ角度(30度)で対称にプ
レスして折り曲げ線9に沿って折り曲げて形成した座金
31(同図(b))、あるいは同図(c)に示すよう
に、一端aを長く、他端bを短く折り曲げてテーパ角を
得るように形成した座金32(同図(d))の各部材2
例を同様に、上記金具本体7の木ネジ取り付け部30に
溶接して受け座5,6を得る。尚、同図(d)に示す座
金の底辺は折り曲げ辺32a,32bを結ぶ直線に沿う
辺(図中一点鎖線で示す)とする。また、テーパが15
度程度の小角度の受け座にあっては、金型を用いたプレ
ス加工による成型で部材を得る。
【0025】このような板状金具部材を柱等の被取付部
材に取付けるには、上記金具本体7の後面を被取付部材
に取り付け、上記ネジ孔3,3から木ネジを挿通して上
記被取付部材に挿通し、該木ネジを上記被取付部材に締
め付ける。これにより、上記座金上面のテーパ面のテー
パ角度に応じた所定角度で木ネジを締め付けることがで
きる。
【0026】図4(a)(b)において、木造家屋の免
震補強金具の構成を具体的に説明を行う。前面にテーパ
受け座(座金)14を設けた板状金具部材の上縁に該金
具部材板面に直交するフランジ部12aを設けて断面略
逆「L」字状の土台用金具(土台固定金具)12を形成
し、前面にテーパ受け座(座金)15を設けた板状金具
部材の下縁に該金具部材板面に直交するフランジ部13
aを設けて断面略「L」字状の柱用金具(柱固定金具)
13を形成する。また、上記両フランジ部12a,13
a板面にはボルト孔20を穿設し、該ボルト孔20に連
通するボルト孔20’を有するゴム製板状の衝撃緩衝材
19を上記両フランジ部12a,13a間に介在させて
上記両フランジ部12a,13aをボルトで固定し得る
ように構成する。上記土台及び柱固定金具12,13後
面にはゴム製板状の衝撃緩衝材17,18を配置して、
上記各金具12,13前面側のテーパ受け座(座金)1
4,15のネジ孔3から木ネジを挿通して上記各金具1
2,13を各々土台10,柱11に締め付け固定し得る
ように構成する。
【0027】即ち、土台10と柱11の結合部33を補
強するために、土台用金具(土台固定金具)12と柱用
金具(柱固定金具)13には各々テーパ受け座(座金)
14,15及び薄層ゴム製の衝撃緩衝材17,18をも
って木ネジをインパクトドライバーで木部に取り付けた
(図9(b)参照)。その際、結合部33の段差をなく
し柱11を土台10に面あわせして、上記緩衝材17,
18前面17a,18aの金具接触面を同一面とするた
め、柱固定金具13後面に薄層ゴム製の衝撃緩衝材18
を配置し、その積層枚数を土台固定金具12の衝撃緩衝
材17の枚数より増加させて調節した。また、中に上記
結合部33に「かすがい」が打たれた部位があったが、
当部分は積層ゴムとしての上記衝撃緩衝材後面(柱11
側又は土台10の木部側)の対応部分を切り欠くことで
上記前面17a,18aの面合わせを行い、その結果金
具12,13の面位置を合わせて安定した木部への固定
ができた。そののち両金具12,13の上縁、下縁に直
交して設けられたフランジ部12a,13aに薄層ゴム
製の積層衝撃緩衝材19を装着してボルト孔20でボル
ト締め固定した。なお、柱11に取り付けシロが少ない
場合には、施工空間の確保のため、受け座15を同図に
対し逆向きとなる下方向からネジ止めできる柱用金具部
材とした。
【0028】図5において、テーパ受け座(座金)22
を付けたブレース金具による免震補強金具を説明する。
板金21の両端にテーパ受け座22を設けた板状金具部
材を形成し、これら板状金具部材を上記板金21の板面
に対して45度の角度で折り曲げてブレース金具を構成
する。そして上記両板状金具部材の後面を各々衝撃緩衝
材24を介して土台25のコーナ部における直交する内
面に取り付け、上記板状金具部材の前面側のテーパ受け
座22のネジ孔23から木ネジを挿通して上記内面にネ
ジ込み固定することにより、上記ブレース金具を上記土
台25のコーナ部に取り付け可能に構成する。
【0029】上記板金21は強度を考慮して、2乃至4
mm厚の平板を使用し、その両端に板状金具部材として
のテーパ受け座22を設け、該受け座22を上記板金2
1に対して45度の角度にプレス曲げ加工した。
【0030】また、各端部の受け座の取り付け部21
a,21b前面側には1乃至4か所のテーパ受け座22
を溶接し成型した。なお、前述と同様にプレス成形で部
材を得る。上記ブレース金具の取り付けは、土台25の
90度コーナ部の直交する内面25a,25bに、上記
取り付け部21a,21b後面に対応して薄層ゴム製の
積層衝撃緩衝材24を介して取り付け、各受け座22の
ネジ孔23から木ネジを上記土台25にネジ込んで上記
土台25に固定した(図9(c)参照)。座金22のテ
ーパ面は、取り付け部21a,21bの両端部より手前
方向(前面方向)に立ち上がる角度(図5の方向)とす
ることで、狭い空間でも施工性を向上させることができ
る。
【0031】図6は、板状金具部材としての板金40を
直交するように折り曲げ加工して板金部40a,40b
を設け、各板金部の前面側(内面側)に2個づつのテー
パ座金1を溶接固定し、直交部に補強部材41を架設固
定することにより免震補強金具を構成したものである。
当該免震補強金具の土台25への取付けは、上記板金部
40a,40b後面(外面)に上記座金1のネジ孔3に
対応する挿通孔42a,43aを有するゴム製板状の衝
撃緩衝材42,43を配置した状態で、上記各板金部4
0a,40bを上記土台25の90度コーナ部に取付
け、上記各テーパ座金1のネジ孔3から木ネジを板状金
具部材の挿通孔3’を介して挿通し、上記土台25に締
め付け固定するものである(図9(d)参照)。
【0032】上記各テーパ座金1は板金部40a,40
bの直交部から板金部前面側に立ちあがるテーパ面とな
るような角度(テーパ面が板金端部方向に向いている図
6に示す角度)で取付けられるものである。このように
座金1を取付けることで、施工空間が狭い場合でも、上
記座金1のネジ孔3が板金部端部側に傾斜しているの
で、容易に木ネジを締め付けることができる。
【0033】図7は上記図6の免震補強金具の両端部に
各板金部40a,40bに直交し、上記土台25上面に
平行な板金部40c,40dを一体的に設けたものであ
る。上記板金部40a,40b前面には2個づつのテー
パ座金1を固定し、その後面には上記と同様の挿通孔4
2a,43aを有する衝撃緩衝材42,43を配置し、
上記板金部40c,40d上面には2個づつのテーパ座
金1”を固定し、その下面にも同様の挿通孔を有する衝
撃緩衝材44,45を配置して、土台25の90度コー
ナ部に取付けるものである(図9(e)参照)。
【0034】この場合、上記板金部40c,40dのテ
ーパ座金1”は土台25上面に位置して、木ネジを上記
土台25上面に斜め締めすることにより固定されるもの
である。この免震補強金具のテーパ座金1は、そのテー
パ面を上方向きで固定しており、上記テーパ座金1”の
テーパ面は上記板金前面側を向くように配置されてい
る。
【0035】図8は、板金46の中央部に縦方向に円柱
状にプレス加工した半円柱状補強部46aを設け、該補
強部46aの左側板面46bにテーパ座金1を2個固定
し、該補強部46aの右側板面46cにテーパ座金1を
2個固定することにより免震補強金具を構成したもので
ある。当該補強金具のテーパ座金は各々テーパ面が下方
向きで配置されている。当該補強金具の取付けは、左右
板面46b,46c後面に各々衝撃緩衝材47,47’
を介して上記半円柱状補強部材46aが例えば柱と土台
の結合部に位置するように配置し、上記左側板面46b
のテーパ座金1のネジ孔3から木ネジを上記柱及び土台
にねじ込み固定し、上記右側板面46cのテーパ座金1
のネジ孔3から木ネジを上記柱及び土台にねじ込み固定
することにより取付ける(図9(f)参照)。
【0036】本発明による「テーパ座金」又は「テーパ
受け座」を付けた部材を用いると施工上、次のような効
果がある。 1)斜め方向に木ネジを使用できるため、外力に対し強
く固定できる。 2)金具等部材の取り付け固定に、施工空間が確保で
き、狭隘な部分の木ネジ使用が可能になる。
【0037】また、「テーパ受け座」を付けた部材と衝
撃緩衝材を組み合わせて構成した「免震補強金具」を用
いると次のような効果がある。 1)取り付け部の状態に対応した取り付けが可能とな
る。 2)「テーパ受け座」を付けたブレースは、外力に対し
て当該金具の変形を防止して免震に有効に作用する。 3)「柱抜け防止等免震補強金具」及びブレースを組み
合わせて施工することによって免震効果の改善が期待さ
れる。 4)これらは従来の工法にない方法であって、免震の概
念を変える技術になること。
【0038】テーパ座金又はテーパ受け座、及び衝撃緩
衝材を付備した免震補強金具を用いることにより、如何
なる箇所にあっても取り付け施工が可能となり、木造家
屋における柱抜け防止等免震機能の向上によって、建築
物の耐久性を確保することができる。
【0039】
【実施例】第1実施例 既設家屋における3寸5分桧材(105mm角材)を使
用した土台と柱の取り付け部(結合部33)に、図4に
示した免震補強金具の取り付け施工を行った結果は以下
のとおりであった。
【0040】1)図4の土台用金具12は長さ300m
m、幅50mm、厚さ2mmの鉄板製でフランジ部12
aは50mm幅とし、衝撃緩衝材は2mm厚合成ゴム3
層重ねを使用した。本金具12の土台10への取り付け
には、8mm径のネジ孔3を付けた4個の30度(30
°)テーパ受け座14に径6mm、長さ80mmの木ネ
ジを使用し固定した。固定した金具12は上方方向の引
き抜き応力に対抗させるために、その応力の反対方向、
即ち、図4(a)とは反対に、受け座14を上向き傾斜
方向に取り付け、上方から斜め下方に向けて木ネジを斜
め締めすることで強く作用し有効にすることができた。
【0041】2)柱用金具13の取り付けには、柱11
の一方の脇に根太があるためこれを避けて柱11に取り
付けられるよう切り欠き部(図4(b)の13b)を設
けた形状とし、テーパ受け座は図4(a)とは反対に、
下向き傾斜方向に取り付け、下方から斜め上方に向けて
止められる方向とし、2個締めとした。これにより狭隘
な施工空間あるいは取り付けが困難な部位であっても取
り付けが可能となることがわかった。
【0042】3)柱用金具のテーパ受け座の取り付け向
きを、図4の15に対し180度(180°)反対向に
付けた受け座をもつ部材とするか、あるいはテーパ座金
を受け座に組み合わせて取り付けの利便性を考慮した部
材、又は取り付け方法にすることで施工できることがわ
かった。即ち、本発明の柱用金具のテーパ受け座15の
金具13に対する取付け方向は、柱、土台等の取り付け
部位、当該部位の結合部の応力方向等により下向き傾斜
方向、上向き傾斜方向、その他の角度で取り付けること
ができ、また、床下等の狭い場所においては木ネジのね
じ込み作業の行い易い取り付け角度とすることで、狭い
場所における作業性を向上させることができる。
【0043】4)柱用金具13の衝撃緩衝材18は2m
m厚合成ゴムを面合わせのため5層重ねとした。両金具
のフランジ部12a,13aに衝撃緩衝材19の2mm
厚合成ゴム5枚を積層してはさみ、9mm径ボルトの2
本締めで両金具12,13を連結固定した。
【0044】5)本部材はテーパ受け座であるため、床
下の狭い施工空間ではあったが、容易に装着、施工がで
きた。
【0045】6)免震の補強面では、衝撃緩衝材によっ
て衝撃の初段階に本補強金具あるいは木ネジの破断が回
避されることから、補強効果が持続し、このことによっ
て柱抜け等軸組の破断が起きにくいと考察された。 第2実施例 既設家屋における3寸5分桧材(105mm角材)を使
用した土台の角の交差部の土台25内面に、図5に示し
たブレース金具の取り付け施工を行った結果は、以下の
とおりであった。
【0046】1)図5の板金21は、スパンtが500
mm、幅50mm、厚さ3mmであり、テーパ受け座2
2は、テーパ角30度で、各取り付け部21a,21b
に2個付きのブレース金具を、3層からなる衝撃緩衝材
24を付け、径6mm、長さ80mmの木ネジを使用し
固定した。
【0047】2)火打ち土台を避けた施工空間が得ら
れ、取り付けが簡単にできた。
【0048】3)外力によるブレース金具に掛かるテン
ションは座金のテーパ厚で、引き伸ばし変形を防止する
とともに、木ネジの斜め止めによる抜け防止効果で有効
にすることができた。
【0049】4)衝撃緩衝材を用いることで、前述の実
施例と同様に免震効果が期待された。 第3実施例 図4〜図8に示す免震補強金具を図9(b)〜(f)に
示すように柱と基礎部を想定したほぞを有するT字型接
合部50に取り付け、矢印B方向から水平方向に力を加
えた場合のせん断応力を測定する水平加力試験を行い、
免震補強金具なしの場合(図9(a))と比較を行っ
た。その結果を表1に示す。表1をみると、いずれの場
合も、補強金具なしの場合に比較して、同一水平変位を
得るには大きな水平力が必要となり、変形を抑制する効
果があることが認められた。
【0050】
【表1】 本発明に関して、さらに以下の事項を開示する。 1.外力による木ネジの引き抜けを防止するため、木ネ
ジの斜め止めを可能にするテーパを付した座金(テーパ
座金と呼ぶ)、又は木ネジの取り付け部(受け座と呼
ぶ)に15度(15°)乃至30度(30°)、最大で
45度(45°)のテーパを付して所定の角度で締め付
けを可能となすよう上記座金又は上記受け座を板状部材
と一体加工(テーパ受け座と呼ぶ)した金具部材を使用
し、上記座金又は受け座より木ネジを被取付部材に挿通
し、該被取付部材に対して該木ネジを上記テーパの角度
に対応する所定角度で締め付け可能としたことを特徴と
する金具部材の取付け方法。 2.地震時における木造家屋の免震性の向上を図るため
の補強金具で、土台固定金具と柱固定金具の2部で構成
され、各金具は板状固定部と該固定部に直交する連結フ
ランジ部を有し、かつ各々板状固定部後面に衝撃吸収効
果及び施工時の面位置合わせのための衝撃緩衝材を備え
た構成とし、柱の左右往復震動による各金具への強い衝
撃を吸収させるために、土台固定金具及び柱固定金具の
上記フランジ部の連結部には各々の上記フランジ部間に
衝撃緩衝材を介在させて連結固定とする構成の金具。 3.木造家屋の免震性の向上に火打ち土台、火打ち梁、
筋かい等の補強又は代用するブレース金具であって、震
動に伴う構造物の変形によって起きる抗張力によって破
断、変形することなく該型を保持し有効にするために、
板金の両端部に取付け部を設け、両取付け部を上記1記
載のテーパ座金又はテーパ受け座とし、これら取付け部
の後面側に衝撃緩衝材を付備したブレース金具。
【0051】
【発明の効果】以上のように、本発明のテーパ座金又は
板状金具部材によれば、斜め方向に木ネジを使用できる
ため、外力に対し強く固定でき、金具等部材の取り付け
固定に、施工空間が確保でき、狭隘な部分の木ネジ使用
が可能になる。
【0052】本発明の免震補強金具によると、取り付け
部の状態に対応した取り付けが可能となり、また外力に
対して当該金具の変形を防止して免震に有効に作用す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)はテーパ角座金の斜視図、(b)はテー
パ丸座金の斜視図、(c)は(a)、又は(b)図のA
−A線断面図である。
【図2】テーパ受け座を一体加工した部材の斜視図であ
り、(a)はテーパ角座金を使用したテーパ受け座の斜
視図、(b)はテーパ丸座金を使用したテーパ受け座の
斜視図である。
【図3】簡易な受け座加工法の例を示したものであり、
(a)(c)は加工前の座金の平面図、(b)は(a)
図の加工後のテーパ座金の斜視図、(d)は(c)図の
加工後のテーパ座金の斜視図である。
【図4】(a)は木造家屋の免震補強金具の構成の側面
図、(b)は同免震補強金具の正面図である。
【図5】テーパ受け座付きブレース金具の構成の平面図
である。
【図6】土台コーナ部に取付ける免震補強金具の平面図
である。
【図7】土台コーナ部に取付ける免震補強金具の他の実
施形態の平面図である。
【図8】(a)は免震補強金具の他の実施形態の正面
図、(b)は同上金具の側面図、(c)は同上金具の底
面図である。
【図9】本発明に係る免震補強金具の水平加力試験の試
験体を示すものであり、(a)は同免震補強金具を使用
しないT字型接合部の正面図、(b)は同接合部に図4
の補強金具を取付けた状態のT字型接合部の正面図、
(c)は同接合部に図5の補強金具を取付けた状態のT
字型接合部の斜視図、(d)は同接合部に図6の補強金
具取付けた状態のT字型接合部の斜視図、(e)は同接
合部に図7の補強金具を取付けた状態のT字型接合部の
斜視図、(f)は同接合部に図8の補強金具を取付けた
状態のT字型接合部の正面図である。
【符号の説明】
1 テーパ角座金 2 テーパ丸座金 3 ネジ孔 A 切断面線 4 A断面図 5 テーパ角受け座 6 テーパ丸受け座 7 金具本体 8 板金 9 折り曲げ線 10 土台 11 柱 12 土台用金具 13 柱用金具 14 土台用金具のテーパ受け座 15 柱用金具のテーパ受け座(場合によっては180
°逆向き) 16 ネジ孔及び木ネジ 17 土台用衝撃緩衝材 18 柱用衝撃緩衝材 19 衝撃緩衝材 20 ボルト孔及びボルト 21 板金 22 テーパ受け座 23 ネジ孔及び木ネジ 24 衝撃緩衝材 25 土台内面

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 本体部略中央に該本体部を貫通するネジ
    孔を有し、該本体部上面を該本体部底辺に対して15度
    乃至45度のテーパ面としたものであることを特徴とす
    るテーパ座金。
  2. 【請求項2】 板状金具の前面側にテーパ座金を固設し
    た板状金具部材であって、 上記テーパ座金は、上面にネジ孔を貫設し、かつ該上面
    を底辺に対して15度乃至45度のテーパ面としたもの
    であり、 上記板状金具は、その板面に挿通孔を設け、上記テーパ
    座金のネジ孔と上記挿通孔が連続するように該テーパ座
    金の上記底辺側を上記板面前面に固定したものであるこ
    とを特徴とする板状金具部材。
  3. 【請求項3】 上記板状金具部材の後面を被取付部材に
    取り付け、上記テーパ金具のネジ孔から木ネジを挿通し
    て上記被取付部材に挿通し、上記木ネジを上記被取付部
    材に対して上記テーパ面のテーパ角度に応じた所定角度
    で締め付け可能としたことを特徴とする請求項2記載の
    板状金具部材の取り付け方法。
  4. 【請求項4】 上記板状金具部材の下縁に該部材板面に
    直交するフランジ部を設けた柱固定金具と、上記板状金
    具部材の上縁に該部材板面に直交するフランジ部を設け
    た土台固定金具と、衝撃緩衝材とにより構成されるもの
    であって、 上記両フランジ部間に衝撃緩衝材を介在させて上記両フ
    ランジ部をボルトで固定し得るように構成し、 上記柱及び土台固定金具後面に衝撃緩衝材を配置した状
    態で、上記各固定金具前面側のテーパ座金のネジ孔から
    木ネジを挿通して上記各固定金具を被取付部材に締め付
    け固定し得るように構成したものであることを特徴とす
    る請求項2記載の板状金具部材を使用した免震補強金
    具。
  5. 【請求項5】 上記板状金具部材の両端部を同一方向に
    所定角度で折り曲げて一対の折り曲げ部を形成し、各折
    り曲げ部に挿通孔を設けると共に、該折り曲げ部前面に
    上記挿通孔に対応して上記テーパ座金が配置されるよう
    に構成し、 上記折り曲げ部後面に各々衝撃緩衝材を配置した状態
    で、上記折り曲げ部前面側のテーパ座金のネジ孔から木
    ネジを挿通して該折り曲げ部後面側の被取付部材に締め
    付け固定し得るように構成したものであることを特徴と
    する請求項2記載の板状金具部材を使用した免震補強金
    具。
  6. 【請求項6】 板状金具部材を直交するように折り曲げ
    てその直交する板面の各々の内側板面上にテーパ座金が
    配置されるように構成し、 上記各板面外側に衝撃緩衝材を配置した状態で、上記板
    面内側のテーパ座金のネジ孔から木ネジを挿通して該部
    材外側の被取付部材に締め付け固定し得るように構成し
    たものであることを特徴とする請求項2記載の板状金具
    部材を使用した免震補強金具。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014134072A (ja) * 2013-01-11 2014-07-24 Mokukouzou System Co Ltd 木質部材の接合構造に使用する座具

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