JP2002030201A - プラスチックフィルム液晶表示素子用シール材及びプラスチックフィルム液晶表示素子 - Google Patents

プラスチックフィルム液晶表示素子用シール材及びプラスチックフィルム液晶表示素子

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JP2002030201A
JP2002030201A JP2000213956A JP2000213956A JP2002030201A JP 2002030201 A JP2002030201 A JP 2002030201A JP 2000213956 A JP2000213956 A JP 2000213956A JP 2000213956 A JP2000213956 A JP 2000213956A JP 2002030201 A JP2002030201 A JP 2002030201A
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JP
Japan
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liquid crystal
sealing material
crystal display
epoxy resin
plastic film
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JP2000213956A
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English (en)
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Tetsuya Mori
哲也 森
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】一液状態での保存安定性に優れ、耐熱性、剥離
強度、電気的信頼性に優れたプラスチックフィルム基板
用液晶シール材を提供する。 【解決手段】エポキシ樹脂、一般式(1)で表わされる
ヘミアセタール化合物、硬化促進剤、無機充填剤、及び
消泡剤を必須成分として含有することを特徴とするプラ
スチックフィルム液晶表示素子用シール材。 (式中、Rは、脂肪族又は芳香族の有機基を表し、R
は、炭素数1〜15の有機基を表す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はプラスチックフィル
ムを基板とする液晶表示素子用シール材及び、それを用
いた液晶表示素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、液晶表示素子が盛んに開発されて
おり、パーソナルコンピュータ、液晶テレビ、携帯電
話、携帯情報端末等にも広く使われている。従来の液晶
表示素子は基板にガラスを用いたものが大勢を占めてい
たが、近年になって薄い、軽い、割れない等の特徴を有
するプラスチック基板を採用したものが開発されてきて
いる。液晶シール材(以下、シール材と略す)は二枚の
基板を接着し、液晶表示素子内部にある液晶が漏れ出さ
ないように封止する働きを有している。従来のガラス基
板用シール材をプラスチック基板に適用すると、フレキ
シビリティに追随できなかったり、硬化温度が高すぎて
基板の劣化を招いたり、ポットライフが短くてハンドリ
ングが悪かったりと、要求特性を十分に満足しうる材料
は未だ開発されていない。
【0003】エポキシ樹脂を用いた代表的なシール材と
しては、硬化剤にヒドラジド化合物を用いたものとし
て、特開昭56−21514号公報、特開昭58−18
0821号公報、特開平2−179560号公報、特開
平4−189505号公報、特開平5−53415号公
報、特開平5−258270号公報等に開示されてい
る。これらのシール材硬化物は非常に硬いためにガラス
基板には適用可能であるが、プラスチック基板に適用し
た場合、その基板の持つ柔軟性に追随出来ずに簡単に剥
がれてしまうという欠点があった。これを改善するため
に特開平7−70286号公報ではポリスルフィド変性
エポキシ樹脂を用いて可撓性を出しているが、ヒドラジ
ドを硬化剤に用いているために硬化に要する温度が高
く、基板の変形や光学特性の損失などを招くことがあり
十分なものとは言い難い。
【0004】又、特開昭62−18523号公報にある
ようにエポキシ化ポリエーテルグリコールを主成分とし
て用いたシール材は可撓性に富み、プラスチック基板に
対する接着性に優れるがガラス転移点が低いために耐熱
性に乏しいという欠点があった。又、エポキシ樹脂の硬
化剤にイミダゾール誘導体の塩を用いて一液化と速硬化
性の両方を実現したものとして、特開平7−26236
号公報、特開昭56−47473号公報等に開示されて
いるが、この組成のシール材は液晶表示素子の電気特
性、特に電圧保持率や消費電流特性を劣化させやすく、
液晶表示素子としての信頼性は十分とはいえない。又、
硬化剤にノボラック樹脂を用いて電気絶縁性と耐湿性を
高めたものとして、特開平10−273644号公報、
特開平11−133443号公報等も開示されている
が、この組成のシール材は硬くて脆く、プラスチック基
板の持つフレキシビリティに追随することは困難であっ
た。
【0005】更に、特許公報第2682256号には、
ブロックカルボキシル基を用いた熱硬化性組成物が報告
されており、エポキシ樹脂などブロックカルボキシル基
と反応する官能基を有する化合物と熱潜在性酸触媒と組
み合わせると塗料、インク、接着剤、成型品など、もっ
ぱら塗料、及び塗料の耐候性や耐酸性を向上させるため
のクリアー塗料に、好適な熱硬化性組成物が得られるこ
とが述べられている。この樹脂組成物では、加熱すると
ビニルエーテルが解離するために、塗料のような片面が
完全に開放されている環境下で用いるとビニルエーテル
の揮発が容易に進み、塗膜をボイドレスの状態で形成さ
せることが可能である。しかしながら、注型用途など硬
化させるときに深さ方向にある程度の厚みを必要とする
ものや気密封止などの接着用途については硬化過程で発
泡したり、ボイドが残ったりして均一な硬化物が得られ
にくく、接着剤として使用する際の最適な使用方法につ
いては技術的に未だ確立されていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、エポキ
シ樹脂と硬化剤が完全に相溶し、且つ一液状態での保存
安定性と硬化性に優れ、耐熱性、剥離強度に優れたプラ
スチックフィルム基板用液晶シール材、及び該液晶シー
ル材を用いることにより、シール材に起因する電圧保持
率や消費電流特性が劣化することなく電気特性に優れた
プラスチックフィルム基板液晶表示素子を提供するもの
である。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らが鋭意研究を
進めた結果、ヘミアセタール化合物とエポキシ樹脂及び
促進剤を組み合わせることにより、シール材の硬化速度
が高まると共に、プラスチックフィルム基板の持つフレ
キシビリティに十分対応可能な可撓性を有し、且つ耐熱
性をも兼ね備えた液晶シール材を得られ、これを用いる
ことにより電気特性の劣化のない液晶表示素子が得られ
ることを見出した。
【0008】すなわち、本発明は、エポキシ樹脂、一般
式(1)で表されるヘミアセタール化合物、硬化促進
剤、充填剤、消泡剤を必須成分として含有することを特
徴とするプラスチックフィルム液晶表示素子用シール材
及びそれを用いて作製されたプラスチックフィルム液晶
表示素子である。
【0009】
【化2】 式中、R1は、脂肪族又は芳香族の有機基を表し、R
2は、炭素数1〜15の有機基を表す。
【0010】また、エポキシ樹脂が、好ましくは、3官
能以上の多官能エポキシ樹脂を含み、且つ、該多官能エ
ポキシ樹脂を全エポキシ樹脂中に5〜100重量%で含
有することを特徴とし、更には、無機充填剤の粒子径
が、1nm〜5μmであることを特徴とする前記の液晶
シール材である。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明で用いるエポキシ樹脂は、
例えば、(ア)ビスフェノールA型、ビスフェノールF
型、ビスフェノールS型等のビスフェノール型エポキシ
樹脂並びに該樹脂をハロゲン化した樹脂、及びベンゼン
環上にアルキレン骨格などの置換基を導入した置換ビス
フェノール型エポキシ樹脂、(イ)ビフェニル型エポキ
シ樹脂、置換ビフェニル型エポキシ樹脂、(ウ)フェノ
ールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック
型エポキシ樹脂、(エ)テトラヒドロキシフェニルメタ
ン及びレゾルシノール等のヒドロキシ化合物とエピハロ
ヒドリンとの重縮合樹脂並びに該樹脂をハロゲン化した
樹脂、(オ)ジアミノジフェニルメタン、アニリン、キ
シリレンジアミン等のアミン化合物とエピハロヒドリン
との重縮合樹脂、(カ)グリセリン、ペンタエリスリト
ール等の多価アルコールとエピハロヒドリンとの重縮合
樹脂並びに該樹脂をハロゲン化した樹脂、(キ)フタル
酸、イソフタル酸、ダイマー酸等のカルボキシ化合物と
エピハロヒドリンとの重縮合樹脂並びに該樹脂をハロゲ
ン化した樹脂、(ク)エチレングリコール及びその重合
物のジグリシジルエーテル、プロピレングリコール及び
その重合物のジグリシジルエーテル、(ケ)ジシクロペ
ンタジエン型エポキシ樹脂、(コ)ナフタレン型エポキ
シ樹脂、(サ)トリグリシジルイソシアヌレート、
(シ)ヘキサヒドロビスフェノールA型エポキシ樹脂等
である。これらは単独でも、また二種類以上組み合わせ
ても用いることが出来る。
【0012】これらのエポキシ樹脂のうち、3官能以上
の多官能エポキシ樹脂を全エポキシ樹脂中に5〜100
重量%で用いることが好ましい。エポキシ樹脂の官能基
を増やせば架橋密度が上がり、ガラス転移点(以下Tg
と略す)が上昇することは既に公知であるが、一般的に
このような硬化物は室温で非常に硬く、弾性率が大幅に
上昇するものであったが、本発明においては、ヘミアセ
タール化合物との組み合わせにより、十分な可撓性を持
ち、且つTgを大幅に高めることが可能となった。5重
量%未満しか含まない場合、得られる硬化物は可撓性に
富むが、Tgが低くなるために長時間高温雰囲気下で液
晶表示素子を使用した場合、シール材部の熱劣化が原因
となり液晶表示素子の電圧保持率特性や消費電流特性を
劣化させることがあり好ましくない。
【0013】本発明で用いるヘミアセタール化合物は、
その化学構造が一般式(1)を満たすものであれば特に
限定されるものではない。ヘミアセタール化合物は、カ
ルボン酸とビニルエーテルの付加反応で合成されたヘミ
アセタールエステルであるため、カルボン酸とビニルエ
ーテルを任意に選ぶことで様々な種類のものが得られ
る。原料となるカルボン酸は、芳香族カルボン酸や脂肪
族カルボン酸があり、カルボキシル基の官能基数は特に
制限がなく、例えば1,2,4−トリメリット酸、ピロ
メリット酸、シクロヘキサンジカルボン酸、コハク酸、
アジピン酸、セバシン酸などの直鎖メチレン結合を有す
るジカルボン酸、ブタンテトラカルボン酸、アクリル
酸、メタクリル酸、トリス(2−カルボキシエチル)イ
ソシアヌレート、フマル酸、イタコン酸、コハク酸など
の低粘度タイプのほか、ポリオールと酸無水物を反応さ
せて得られる多価カルボン酸など高粘度タイプも含まれ
る。
【0014】更に、ヘミアセタール化合物のもうひとつ
の原料となるビニルエーテルは、一般式(2)を満たす
ものであれば特に限定されないが、例えば、t−ブチル
ビニルエーテル、i−プロピルビニルエーテル、n−プ
ロピルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、i−ブ
チルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、2−
エチルヘキシルビニルエーテルなどを用いることが出来
る。ブロックカルボン酸のビニルエーテル側の置換基R
2は直鎖状であれば炭素数が増えるほど、可撓性に富む
硬化物が得られる。
【0015】
【化3】 式(2)中、R3は、炭素数1〜15の有機基を表し、
一般式(1)のR2に相当する。炭素数が15を越える
場合には、液晶シール材の硬化が著しく遅くなることが
あるために好ましくない。
【0016】また、エポキシ樹脂に対するヘミアセター
ル化合物の配合量は、当量比換算でエポキシ1に対して
ヘミアセタール化合物が0.5〜1であることが好まし
く、更に好ましくは0.7〜0.9である。加えるヘミ
アセタール化合物の当量比が0.5未満の場合もしくは
1を上回る場合には、液晶シール材の硬化不良が発生す
る場合があるために好ましくない。
【0017】本発明で用いる硬化促進剤としては、パラ
トルエンスルホン酸、BF3・O(C2H5)2などのホウ素化合
物、Zn(OOCC7H15)2、Zn(OOCC7H15)2・N(C2H4OH)3などの
金属石鹸、ベンジルジメチルアミン、(C4H9)4P・Br、TPP
などのリン系化合物などがある。この中で特に好ましい
のはZn(OOCC7H15)2、Zn(OOCC7H15)2・N(C2H4OH)3などの
金属石鹸類である。硬化促進剤の添加量はエポキシ樹脂
とヘミアセタールエステル化合物の総重量に対して好ま
しくは1〜10重量部、更に好ましくは3〜8重量部で
ある。促進剤添加量が1重量部未満の場合、硬化速度が
遅く硬い硬化物が出来てしまうために好ましくない。こ
れに対して促進剤添加量が10重量部を越えるときは、
可撓性に富む硬化物が得られるものの、ポットライフが
十分に得られなくなることがあるために好ましくない。
【0018】本発明で用いる無機充填材としては、例え
ば、各種金属の炭酸塩、硫酸塩、アルミナ、シリカ、酸
化チタン、チタン酸カリウム等があげられる。これらの
中で種々の点からアルミナ、シリカを一種または二種以
上併用して使用されることが好ましい。シリカの中では
粒径がサブミクロンレベルである無定型シリカは、粘
度、チキソ性付与を行う上で有効である。無機充填剤の
粒子径は、1nm〜5μmであることが好ましい。1n
m未満の場合、液晶シール材の粘度が著しく増大し、印
刷性を損ねる場合があり好ましくない。また、5μmを
上回る場合には、液晶表示素子のスペーサー径を上回る
場合があり、セルギャップを基板面内で均一に制御する
ことが困難になることがあり、好ましくない。更に無機
充填材の添加量としては、印刷性等の作業性の点から全
組成物のうち3〜50重量%とすることが好ましい。
【0019】本発明で用いる消泡剤は、シール材の表面
張力を下げ、内部に存在する気泡を割り、ボイドレスな
硬化物を得るために極めて有効にはたらく。具体例とし
て、シリコーン系、フッ素系、アクリル系の低分子量の
オリゴマーからなる消泡剤を1種又は2種以上組み合わ
せて用いられる。添加量としては、全組成物のうち好ま
しくは0.1〜1重量%であり、更に好ましくは0.1
〜0.5重量%である。消泡剤の添加量が0.1重量%
未満の場合、硬化時に発生するビニルエーテル由来のボ
イドが残存する硬化物が得られるために好ましくない。
又、添加量が1重量%を上回る場合、液晶表示素子の電
気特性を悪化させることがあるために好ましくない。
【0020】その他の成分としてシランカップリング剤
やチタネート系カップリング剤等の表面処理剤及び、着
色顔料、可塑剤、レベリング剤、反応性希釈剤等の各種
添加剤を、必要に応じて本発明の効果を損なわない範囲
で用いることも出来る。
【0021】本発明で用いる液晶シール材は、エポキシ
樹脂、ヘミアセタール化合物、無機充填剤及び消泡剤を
容器に取り、スリーワンモーターで予備混合を行い、3
本ロールにより更に混練をして得ることが出来る。
【0022】
【実施例】以下に実施例で本発明を更に詳しく説明する
が、本発明はこれらによって何ら限定されるものではな
い。
【0023】(実施例1)ビスフェノールA型エポキシ
樹脂(油化シェルエポキシ社製エピコート828、エポ
キシ当量190、二官能)100重量部とヘミアセター
ル化合物(TMA/n-Pr:日本油脂製)60重量部、Zn(OOC
C7H15)2(日本油脂製)10重量部、無定型シリカ(日
本アエロジル製R−972、一次粒子平均径16nm)
4重量部、酸化チタン(石原産業製CR−EL、一次粒
子径0.2〜0.4μm)50重量部、シリコーン系消
泡剤(東レダウコーニングシリコーン製SC−554
0)0.5重量部を容器に取って、スリーワンモーター
で予備混合し、三本ロールにより更に十分に混練してシ
ール材を得た。
【0024】次に、得られたシール材を用いて以下に示
すような評価を実施した。 1.貯蔵安定性 製造直後のシール材10gをポリエチレン製密閉容器に
入れ、−15℃の環境下で保存し、3ヶ月経過した後の
シール材の25℃での粘度をR型回転粘度計により測定
し、製造直後の粘度との比を算出した。
【0025】2.剥離強度 厚さ200μmのポリエーテルスルホン(以下PESと
略す)基板上に、スクリーン印刷により、300μmの
線幅でシール材を塗布した。次に、予め直径6μmのプ
ラスチックスペーサーを散布済みのもう一枚のPES基
板をこれに貼り合わせて、9.8×104Paの圧力をかけなが
ら、120℃で90分間、その後140℃で90分間加
熱し硬化させた後、シール材の幅が1cmになるよう
に、貼り合わされたPES基板を短冊形に切り取り、上
下基板の端の部分を垂直に引っ張って、シール材部の剥
離強度をテンシロンで図1のように測定した。
【0026】3.消費電流値 消費電流値を評価するための液晶セルを以下の要領で作
製した。 (スクリーン印刷)シール材に直径6μmのプラスチッ
クスペーサーを1%混合し、300メッシュの版を用い
て配向膜を形成させたITO付きガラス基板上(一辺3c
mの正方形)に線幅が0.3mmのシールパターンを図2のよ
うにスクリーン印刷した。 (予備乾燥)熱風乾燥機中で、シール材を90℃で30
分間予備乾燥をした。 (貼り合わせ/加熱硬化)配向膜を形成させたITO付
き基板を予備乾燥済みの基板に貼り合わせ、9.8×104Pa
の圧力をかけて120℃で90分間、その後140℃で
90分間の熱をかけてシール材を硬化させた。 (液晶注入/封口)フッ素系液晶(DLC−4211
1、大日本インキ化学工業製)を注入口より基板内部へ
注入し、注入口をアクリル系UV硬化樹脂で封止した。 (測定)完成した液晶セルに、周波数32Hz電圧3V
の正弦波を印加したときに上下電極間に流れる電流値
(初期値)をデジタルマルチメーター(アドバンテック
社製)で読みとった。液晶セルそのものは85℃の熱風
乾燥機に投入し、500時間経過後に取り出して再度電
流値を読みとった。
【0027】(実施例2〜4)表1に示した組成によ
り、実施例1と同様な方法でシール材を作製し、評価を
実施した。各シール材の組成並びに各評価結果はまとめ
て表1に示した。
【0028】
【表1】 表中、エピコート828:油化シェルエポキシ製ビスフ
ェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当量190、二官
能)、エピコート807:油化シェルエポキシ製、ビス
フェノールF型エポキシ樹脂(エポキシ当量170、二
官能)、EOCN-1020-55:日本化薬製オルソクレゾールノ
ボラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量196、多官
能)、 HP-7200:大日本インキ化学工業製ジシクロペン
タジエン型エポキシ樹脂(エポキシ当量255、多官
能) 、TMA/n-Pr:日本油脂製1,2,4−トリメリッ
ト酸とn−プロピルビニルエーテルとのヘミアセタール
化合物、TMA/n-Bu:日本油脂製1,2,4−トリメリッ
ト酸とn−ブチルエーテルとのヘミアセタール化合物、
Zn(OOCC7H15)2:日本油脂製、Zn(OOCC7H15)2・N(C2H4O
H)3:日本油脂製、R-972:日本アエロジル製無定型シリ
カ(一次粒子平均径16nm)、CR-EL:石原産業製酸
化チタン(一次粒子径0.2〜0.4μm)、UA-510
5:昭和電工製アルミナ(最大粒径≦3μm)、SC-554
0:東レ・ダウコーニングシリコーン製シリコーン系消
泡剤、テ゛ィスハ゜ロン230:楠本化成製アクリル系消泡剤。
【0029】(比較例1〜5)次に比較例1〜5の組成
と各評価結果を表2に示した。シール材の作製方法は実
施例1と同様な方法で行った。
【0030】
【表2】 表中、エピコート828:油化シェルエポキシ製ビスフ
ェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当量190、二官
能)、TMA/n-Pr:日本油脂製1,2,4−トリメリット
酸とn−プロピルビニルエーテルとのヘミアセタール化
合物、ADH:大塚化学製アジピン酸ジヒドラジド、2MZ-O
K:四国化成製2,4−ジアミノ−6−(2’−メチル
イミダゾリル(1)’)エチル−s−トリアジン・イソ
シアヌール酸付加物、MEH-8000:明和化成製フェノール
ノボラック樹脂(水酸基当量140)、Zn(OOCC
7H15)2:日本油脂製、尿素化合物:3−(p−クロロフ
ェニル)−1,1−ジメチルウレア、MY-H:味の素ファ
インテクノ製アミンアダクト、R-972:日本アエロジル
製無定型シリカ(一次粒子平均径16nm)、UA-510
5:昭和電工製アルミナ(最大粒径≦3μm)、SC-554
0:東レ・ダウコーニングシリコーン製シリコーン系消
泡剤。
【0031】比較例1のように促進剤を加えなかった場
合、シール材の硬化工程で激しく発泡が生じた。この結
果剥離強度は著しく低下した。また液晶セルにはシール
クラックが発生してしまい、液晶を内部に充填すること
が出来なかった。又、比較例2のように消泡剤を加えな
かった場合、比較例1と比べると硬化時の発泡は激しく
なかったものの、ボイドを内在させたままシール材が硬
化してしまったために剥離強度は低下した。また、液晶
セルを500時間、85℃の環境下で加熱し続けた結
果、シールクラックが生じて液晶漏れが発生してしまっ
た。又、比較例3のようにアジピン酸ジヒドラジドを硬
化剤に用いた場合、Tgは高く消費電流特性も良好であ
ったが、剥離強度が低かった。又、比較例4のようにイ
ミダゾール塩を硬化剤に用いた場合、消費電流値を著し
く上昇させてしまった。更に、比較例5のようにフェノ
ールノボラックを硬化剤に用いた場合、 Tgは高く消
費電流特性も良好であったが、剥離強度が低かった。
【0032】
【発明の効果】本発明によれば、一液状態での保存安定
性と硬化性に優れ、保存安定性、耐熱性、剥離強度に優
れるプラスチックフィルム液晶表示素子用シール材を得
ることができ、該液晶シール材を用いることにより、シ
ール材に起因する電圧保持率や消費電流特性が劣化する
ことなく電気特性に優れたプラスチックフィルム基板液
晶表示素子を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一図は剥離強度測定用の試験片模式図であ
る。
【図2】第二図はITO付きガラス基板に塗布された液
晶シール材の模式図である。
【符号の説明】
1:PES基板 2:シール材 3:ITO付きガラス基板 4:液晶シール材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 83/04 C08L 83/04 G02F 1/1339 505 G02F 1/1339 505 Fターム(参考) 2H089 MA01Y MA03Y QA06 QA16 TA01 TA06 4J002 BD122 BG032 CD011 CD041 CD051 CD061 CD101 CD121 CD131 CD141 CP032 DE138 DE148 DE218 DG048 DJ018 EG047 EH156 EN027 EV237 EW017 EY017 FD018 FD146 FD157 FD202 FD206 4J036 AA01 AD07 AD08 AF06 AF07 AG07 AH07 AJ05 AJ08 AJ18 DC06 DC10 DD01 DD07 FA01 FA03 FA04 FA05 FA10 FB02 FB03 FB16 GA06 GA11 JA07

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エポキシ樹脂、一般式(1)で表されるヘ
    ミアセタール化合物、硬化促進剤、無機充填剤、及び消
    泡剤を必須成分として含有することを特徴とするプラス
    チックフィルム液晶表示素子用シール材。 【化1】 式中、R1は、脂肪族又は芳香族の有機基を表し、R
    2は、炭素数1〜15の有機基を表す。
  2. 【請求項2】エポキシ樹脂が、3官能以上の多官能エポ
    キシ樹脂を含み、且つ、該多官能エポキシ樹脂を全エポ
    キシ樹脂中に5〜100重量%で含有することを特徴と
    する請求項1記載のプラスチックフィルム液晶表示素子
    用シール材。
  3. 【請求項3】無機充填剤の最大粒子径が1nm〜5μm
    であることを特徴とする請求項1〜2記載のプラスチッ
    クフィルム液晶表示素子用シール材。
  4. 【請求項4】請求項1〜3のいずれか1項に記載の液晶
    表示素子用シール材を用いて作製されたプラスチックフ
    ィルム液晶表示素子。
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