JP2002031808A - プラスチックフィルム液晶表示素子用シール材及びプラスチックフィルム液晶表示素子 - Google Patents

プラスチックフィルム液晶表示素子用シール材及びプラスチックフィルム液晶表示素子

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JP2002031808A
JP2002031808A JP2000213957A JP2000213957A JP2002031808A JP 2002031808 A JP2002031808 A JP 2002031808A JP 2000213957 A JP2000213957 A JP 2000213957A JP 2000213957 A JP2000213957 A JP 2000213957A JP 2002031808 A JP2002031808 A JP 2002031808A
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crystal display
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epoxy resin
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Tetsuya Mori
哲也 森
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】一液状態での保存安定性に優れ、耐熱性、剥離
強度、電気的信頼性に優れたプラスチックフィルム基板
用液晶シール材を提供する。 【解決手段】エポキシ樹脂、一般式(1)で表されるヘ
ミアセタール化合物、硬化促進剤、無機充填剤、及び消
泡剤を必須成分とすることを特徴とするプラスチックフ
ィルム液晶表示素子用シール材。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はプラスチックフィル
ムを基板とする液晶表示素子用シール材及びそれを用い
たプラスチックフィルム液晶表示素子に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、液晶表示素子が盛んに開発されて
おり、パーソナルコンピュータ、液晶テレビ、携帯電
話、携帯情報端末等にも広く使われている。従来の液晶
表示素子は基板にガラスを用いたものが大勢を占めてい
たが、近年になって薄い、軽い、割れない等の特徴を有
するプラスチック基板を採用したものが開発されてきて
いる。液晶シール材(以下、シール材と略す)は二枚の
基板を接着し、液晶表示素子内部にある液晶が漏れ出さ
ないように封止する働きを有している。従来のガラス基
板用シール材をプラスチック基板に適用すると、フレキ
シビリティに追随できなかったり、硬化温度が高すぎる
ために基板の熱劣化を招いたり、ポットライフが短くて
ハンドリングが悪かったりと、要求特性を十分に満足し
うる材料は未だ開発されていない。
【0003】エポキシ樹脂を用いた代表的なシール材と
しては、硬化剤にヒドラジド化合物を用いたものとし
て、特開昭56−21514号公報、特開昭58−18
0821号公報、特開平2−179560号公報、特開
平4−189505号公報、特開平5−53415号公
報、特開平5−258270号公報等に開示されてい
る。これらのシール材硬化物は非常に硬いためにガラス
基板には適用可能であるが、プラスチック基板に適用し
た場合、その基板の持つ柔軟性に追随出来ずに簡単に剥
がれてしまうという欠点があった。これを改善するため
に特開平7−70286号公報ではポリスルフィド変性
エポキシ樹脂を用いて可撓性を出しているが、ヒドラジ
ドを硬化剤に用いているために硬化に要する温度が高
く、基板の変形や光学特性の損失などを招くことがあり
十分なものとは言い難い。
【0004】又、特開昭62−18523号公報にある
ようにエポキシ化ポリエーテルグリコールを主成分とし
て用いたシール材は可撓性に富み、プラスチック基板に
対する接着性に優れるがガラス転移点が低いために耐熱
性に乏しいという欠点があった。又、エポキシ樹脂の硬
化剤にイミダゾール誘導体の塩を用いて一液化と速硬化
性の両方を実現したものとして、特開平7−26236
号公報、特開昭56−47473号公報等に開示されて
いるが、この組成のシール材は液晶表示素子の電気特
性、特に電圧保持率や消費電流特性を劣化させやすく、
液晶表示素子としての信頼性は十分とはいえない。又、
硬化剤にノボラック樹脂を用いて電気絶縁性と耐湿性を
高めたものとして、特開平10−273644号公報、
特開平11−133443号公報等も開示されている
が、この組成のシール材は硬くて脆く、プラスチック基
板の持つフレキシビリティに追随することは困難であっ
た。
【0005】更に、特許公報第2682256号にはブ
ロックカルボキシル基を用いた熱硬化性組成物が報告さ
れており、エポキシ樹脂などブロックカルボキシル基と
反応する官能基を有する化合物と熱潜在性酸触媒と組み
合わせると塗料、インク、接着剤、成型品など、もっぱ
ら塗料、及び塗料の耐候性や耐酸性を向上させるための
クリアー塗料に好適な熱硬化性組成物が得られることが
述べられている。この樹脂組成物では、加熱するとビニ
ルエーテルが解離するために、塗料のような片面が完全
に開放されている環境下で用いるとビニルエーテルの揮
発が容易に進み、塗膜をボイドレスの状態で形成させる
ことが可能である。しかしながら、注型用途など硬化さ
せるときに深さ方向にある程度の厚みを必要とするもの
や気密封止などの接着用途については、硬化過程で発泡
したりボイドが残ったりして均一な硬化物が得られにく
く、接着剤として使用する際の最適な使用方法について
は技術的に未だ確立されてはいない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、エポキ
シ樹脂と硬化剤が完全に相溶し、且つ一液状態での保存
安定性と硬化性に優れ、耐熱性、剥離強度に優れたプラ
スチックフィルム基板用液晶シール材、及び該液晶シー
ル材を用いることにより、シール材に起因する電圧保持
率や消費電流特性が劣化することなく電気特性に優れた
プラスチックフィルム基板液晶表示素子を提供するもの
である。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、特定のエ
ポキシ樹脂とヘミアセタール化合物及び硬化促進剤を用
いることにより、硬化速度が高まると共に、極めて可撓
性に富む硬化物を与え、プラスチック基板用液晶シール
材として有用であることを見出し、本発明を完成するに
至った。
【0008】すなわち、本発明は、エポキシ樹脂、一般
式(1)で表されるヘミアセタール化合物、硬化促進
剤、無機充填剤、消泡剤を必須成分として含有すること
を特徴とするプラスチックフィルム液晶表示素子用シー
ル材、及びそれを用いて作製された液晶表示素子であ
る。
【0009】また、好ましくは一般式(2)で表される
ポリスルフィド変性エポキシ樹脂をエポキシ樹脂中に1
0〜100重量%で含有することを特徴とし、更には無
機充填剤の粒子径が、好ましくは1nm〜5μmである
ことを特徴とする前記の液晶シール材である。
【0010】
【化3】 式(1)中、R1は、脂肪族又は芳香族の有機基であ
り、R2は、炭素数1〜15の有機基である。
【0011】
【化4】 式(2)中、 R3、R5は、ビスフェノール骨格、脂肪族
オキシエーテル骨格、及び脂肪族チオエーテル骨格から
なる群から選ばれた少なくともひとつの骨格を有する有
機基であり、 R4は-(C2H4OCH2OC2H4Sm)n-で示されるポ
リスルフィド骨格である。ここでmは1又は2で、nは
1〜50である。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明で用いるポリスルフィド変
性エポキシ樹脂とは、分子中に複数個の硫黄が直接結合
したポリスルフィド骨格を有し、分子末端にエポキシ基
を有する樹脂であるが、粘度等の作業性の観点から一般
式(2)で表されるモノスルフィド変性エポキシ樹脂、
もしくはジスルフィド変性エポキシ樹脂が好ましい。式
(2)中のnが50を上回る場合には、液晶シール材の
粘度が著しく上昇し、印刷性が悪くなる場合があり好ま
しくない。
【0013】本発明で必須成分として用いるポリスルフ
ィド変性エポキシ樹脂の他に、発明の効果を損ねない範
囲で次のようなエポキシ樹脂を加えても良い。例として
は(ア)ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、ビ
スフェノールS型等のビスフェノール型エポキシ樹脂並
びに該樹脂をハロゲン化した樹脂、及びベンゼン環上に
アルキレン骨格などの置換基を導入した置換ビスフェノ
ール型エポキシ樹脂、(イ)ビフェニル型エポキシ樹
脂、置換ビフェニル型エポキシ樹脂、(ウ)フェノール
ノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エ
ポキシ樹脂、(エ)テトラヒドロキシフェニルメタン及
びレゾルシノールのようなヒドロキシ化合物とエピハロ
ヒドリンとの重縮合樹脂並びに該樹脂をハロゲン化した
樹脂、(オ)ジアミノジフェニルメタン、アニリン、キ
シリレンジアミン等のアミン化合物とエピハロヒドリン
との重縮合樹脂、(カ)グリセリン、ペンタエリスリト
ール等の多価アルコールとエピハロヒドリンとの重縮合
樹脂並びに該樹脂をハロゲン化した樹脂、(キ)フタル
酸、イソフタル酸、ダイマー酸等のカルボキシ化合物と
エピハロヒドリンとの重縮合樹脂並びに該樹脂をハロゲ
ン化した樹脂、(ク)エチレングリコール及びその重合
物のジグリシジルエーテル、プロピレングリコール及び
その重合物のジグリシジルエーテル、(ケ)ジシクロペ
ンタジエン型エポキシ樹脂、(コ)ナフタレン型エポキ
シ樹脂、(サ)トリグリシジルイソシアヌレート、
(シ)ヘキサヒドロビスフェノールA型エポキシ樹脂等
である。これらは単独でも、また二種類以上組み合わせ
ても用いることが出来る。また、ポリスルフィド変性エ
ポキシ樹脂の配合量は全エポキシ樹脂中に10重量%以
上用いることが好ましく、10重量%未満の場合は十分
な可撓性が得られないために好ましくない。
【0014】本発明で用いるヘミアセタール化合物は、
その化学構造が一般式(1)を満たすものであれば特に
限定されるものではない。ヘミアセタール化合物はカル
ボン酸とビニルエーテルの付加反応で合成されたヘミア
セタールエステルであるため、カルボン酸とビニルエー
テルを任意に選ぶことで様々な種類のものが得られる。
原料となるカルボン酸は芳香族カルボン酸や脂肪族カル
ボン酸があり、カルボキシル基の官能基数は特に制限が
なく、例えば1,2,4−トリメリット酸、ピロメリッ
ト酸、シクロヘキサンジカルボン酸、コハク酸、アジピ
ン酸、セバシン酸などの直鎖メチレン結合を有するジカ
ルボン酸、ブタンテトラカルボン酸、アクリル酸、メタ
クリル酸、トリス(2−カルボキシエチル)イソシアヌ
レート、フマル酸、イタコン酸、コハク酸などの低粘度
タイプのほか、ポリオールと酸無水物を反応させて得ら
れる多価カルボン酸など高粘度タイプも含まれる。
【0015】更にヘミアセタール化合物のもうひとつの
原料となるビニルエーテルは、一般式(3)を満たすも
のであれば特に限定されないが、例えばt−ブチルビニ
ルエーテル、i−プロピルビニルエーテル、n−プロピ
ルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、i−ブチル
ビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、2−エチ
ルヘキシルビニルエーテルなどを用いることが出来る。
ブロックカルボン酸のビニルエーテル側の置換基R6
直鎖状であれば炭素数が増えるほど、可撓性に富む硬化
物が得られる。
【0016】
【化5】 式(3)中、R6は、炭素数1〜15の有機基を表し、
一般式(1)のR2に相当する。炭素数が15を越える
場合には、液晶シール材の硬化が著しく遅くなることが
あるために好ましくない。
【0017】また、エポキシ樹脂に対するヘミアセター
ル化合物の配合量は、当量比換算でエポキシ1に対して
ヘミアセタール化合物が0.5〜1であることが好まし
く、更に好ましくは0.7〜0.9である。加えるヘミ
アセタール化合物の当量比が0.5未満の場合もしくは
1を上回る場合には、液晶シール材の硬化不良が発生す
る場合があるために好ましくない。
【0018】本発明で用いる硬化促進剤としては、パラ
トルエンスルホン酸、BF3・O(C2H5)2などのホウ素化合
物、Zn(OOCC7H15)2、Zn(OOCC7H15)2・N(C2H4OH)3などの
金属石鹸、ベンジルジメチルアミン、(C4H9)4P・Br、TPP
などのリン系化合物などがある。この中で特に好ましい
のはZn(OOCC7H15)2、Zn(OOCC7H15)2・N(C2H4OH)3などの
金属石鹸類である。促進剤の添加量は、エポキシ樹脂と
ヘミアセタールエステル化合物の総重量に対して、1〜
10重量部、好ましくは3〜8重量部である。促進剤添
加量が1重量部未満の場合、硬化速度が遅く硬い硬化物
が出来てしまうために好ましくない。これに対して、促
進剤添加量が10重量部を越えるときは、可撓性に富む
硬化物が得られるものの、ポットライフが十分に得られ
なくなることがあるために好ましくない。
【0019】本発明で用いる無機充填材としては、例え
ば、各種金属の炭酸塩、硫酸塩、アルミナ、シリカ、酸
化チタン、チタン酸カリウム等があげられる。これらの
中でアルミナ、シリカを一種または二種以上併用して使
用されることが好ましい。シリカの中では、粒径がサブ
ミクロンレベルである無定型シリカは、粘度、チキソ性
付与を行う上で有効である。無機充填剤の粒子径は1n
m〜5μmであることが好ましい。1nm未満の場合、
液晶シール材の粘度が著しく増大し、印刷性を損ねる場
合があり好ましくない。また、5μmを上回る場合に
は、液晶表示素子のスペーサー径を上回る場合があり、
セルギャップを基板面内で均一に制御することが困難に
なることがあり、好ましくない。更に無機充填材の添加
量としては、印刷性等の作業性の点から全組成物のうち
3〜50重量%とすることが好ましい。
【0020】本発明で用いる消泡剤は、シール材の表面
張力を下げ、内部に存在する気泡を割り、ボイドレスな
硬化物を得るために極めて有効にはたらく。具体例とし
て、シリコーン系、フッ素系、アクリル系の低分子量の
オリゴマーからなる消泡剤を1種又は2種以上組み合わ
せて用いられる。添加量としては、全組成物のうち、好
ましくは0.1〜1重量%であり、更に好ましくは0.
1〜0.5重量%である。消泡剤の添加量が0.1重量
%未満の場合、硬化時に発生するビニルエーテル由来の
ボイドが残存する硬化物が得られるために好ましくな
い。又、添加量が1重量%を上回る場合、液晶表示素子
の電気特性を悪化させることがあるために好ましくな
い。
【0021】その他の成分としてシランカップリング剤
やチタネート系カップリング剤等の表面処理剤及び、着
色顔料、可塑剤、レベリング剤、反応性希釈剤等の各種
添加剤を、必要に応じて本発明の効果を損なわない範囲
で用いることも出来る。
【0022】本発明で用いる液晶シール材は、エポキシ
樹脂、ヘミアセタール化合物、無機充填剤及び消泡剤を
容器に取り、スリーワンモーターで予備混合を行い、3
本ロールにより更に混練をして得ることが出来る。
【0023】
【実施例】以下に、実施例で本発明を更に詳しく説明す
るが、本発明はこれらによって何ら限定されるものでは
ない。
【0024】(実施例1)ポリスルフィド変性エポキシ
樹脂(東レチオコール製フレップ50、エポキシ当量3
21)100重量部とヘミアセタール化合物(TMA/n-P
r:日本油脂製)30重量部、Zn(OOCC7H15)2(日本油脂
製)10重量部、無定型シリカ(日本アエロジル製R−
972、一次粒子平均径16nm)4重量部、酸化チタ
ン(石原産業製CR−EL、粒子径0.2〜0.4μm
で最大粒径≦3μm)50重量部、シリコーン系消泡剤
(東レダウコーニングシリコーン製SC−5540)
0.5重量部を容器に取って、スリーワンモーターで予
備混合し、三本ロールにより更に十分に混練してシール
材を得た。
【0025】次に、得られたシール材を用いて以下に示
すような評価を実施した。 1.貯蔵安定性 製造直後のシール材10gをポリエチレン製密閉容器に
入れ、−15℃の環境下で保存し3ヶ月経過した後のシ
ール材の25℃での粘度をR型回転粘時計により測定
し、製造直後の粘度との比を算出した。
【0026】2.剥離強度 厚さ200μmのポリエーテルスルホン(以下PESと
略す)基板上に、スクリーン印刷により、300μmの
線幅でシール材を塗布した。次に、予め直径6μmのプ
ラスチックスペーサーを散布済みのもう一枚のPES基
板をこれに貼り合わせて、9.8×104Paの圧力をかけなが
ら、120℃で90分間、その後140℃で90分間加
熱した。硬化が終了したあと、シール材の幅が1cmにな
るように、貼り合わされたPES基板を短冊形に切り取
り、上下基板の端の部分を垂直に引っ張ってシール材部
の剥離強度をテンシロンで図1のように測定した。
【0027】3.消費電流値 消費電流値を評価するための液晶セルを以下の要領で作
製した。 (スクリーン印刷)シール材に直径6μmのプラスチッ
クスペーサーを1%混合し、300メッシュの版を用い
て配向膜を形成させたITO付きガラス基板上(一辺3c
mの正方形)に線幅が0.3mmのシールパターンを図2のよ
うにスクリーン印刷した。 (予備乾燥)熱風乾燥機中で、シール材を90℃で30
分間予備乾燥をした。 (貼り合わせ/加熱硬化)配向膜を形成させたITO付
き基板を予備乾燥済みの基板に貼り合わせ、9.8×104Pa
の圧力をかけて120℃で90分間、その後140℃で
90分間の熱をかけてシール材を硬化させた。 (液晶注入/封口)フッ素系液晶(DLC−4211
1、大日本インキ化学工業製)を注入口より基板内部へ
注入し、注入口をアクリル系UV硬化樹脂で封止した。 (測定)完成した液晶セルに、周波数32Hz電圧3V
の正弦波を印加したときに上下電極間に流れる電流値
(初期値)をデジタルマルチメーター(アドバンテック
社製)で読みとった。液晶セルそのものは85℃の熱風
乾燥機に投入し、500時間経過後に取り出して再度電
流値を読みとった。
【0028】(実施例2〜4)表1に示した組成によ
り、実施例1と同様な方法でシール材を作製し、評価を
実施した。各シール材の組成並びに各評価結果はまとめ
て表1に示した。
【0029】
【表1】 表中、フレップ50:東レチオコール製ポリスルフィド
変性エポキシ樹脂(エポキシ当量321、式(2)のm
=2、n=1〜50)、フレップ60:東レチオコール
製ポリスルフィド変性エポキシ樹脂(エポキシ当量27
5、式(2)のm=2、n=1〜50)、エピコート8
28:油化シェルエポキシ製ビスフェノールA型エポキ
シ樹脂(エポキシ当量190)、TMA/n-Pr:日本油脂製
1,2,4−トリメリット酸とn−プロピルビニルエー
テルとのヘミアセタール化合物、Zn(OOCC7H15)2:日本
油脂製、Zn(OOCC7H15)2・N(C2H4OH)3:日本油脂製、R-97
2:日本アエロジル製無定型シリカ(一次粒子平均径1
6nm)、CR-EL:石原産業製酸化チタン(粒子径0.
2〜0.4μmで最大粒径≦3μm)、UA-5105:昭和
電工製アルミナ(最大粒径≦3μm)、SC-5540:東レ
・ダウコーニングシリコーン製シリコーン系消泡剤。
【0030】(比較例1〜5)次に比較例1〜5の組成
と各評価結果を表2に示した。シール材の作製方法等は
実施例1と同様な方法で行った。
【0031】
【表2】 表中、フレップ50:東レチオコール製ポリスルフィド
変性エポキシ樹脂(エポキシ当量321、式(2)のm
=2、n=1〜50)、TMA/n-Pr:日本油脂製1,2,
4−トリメリット酸とn−プロピルビニルエーテルとの
ヘミアセタール化合物、ADH:大塚化学製アジピン酸ジ
ヒドラジド、2MZ-OK:四国化成製2,4−ジアミノ−6
−(2‘−メチルイミダゾリル(1)’)エチル−s−
トリアジン・イソシアヌール酸付加物、MEH-8000:明和
化成製フェノールノボラック樹脂(水酸基当量14
0)、Zn(OOCC7H15)2:日本油脂製、尿素化合物:味の
素ファインテクノ製3−(p−クロロフェニル)−1,
1−ジメチルウレア、MY-H:アミンアダクトR-972:日
本アエロジル製無定型シリカ(一次粒子平均径16n
m)、CR-EL:石原産業製酸化チタン(粒子径0.2〜
0.4μmで最大粒径≦3μm)、UA-5105:昭和電工
製アルミナ(最大粒径≦3μm)、SC-5540:東レ・ダ
ウコーニングシリコーン製シリコーン系消泡剤。
【0032】比較例1のように促進剤を加えなかった場
合、シール材の硬化工程で激しく発泡が生じた。この結
果剥離強度は著しく低下した。また液晶セルにはシール
クラックが発生してしまい、液晶を内部に充填すること
が出来なかった。又、比較例2のように消泡剤を加えな
かった場合、比較例1と比べると硬化時の発泡は激しく
なかったものの、ボイドを内在させたままシール材が硬
化してしまったために剥離強度は低下した。また、液晶
セルを500時間、85℃の環境下で加熱し続けた結
果、シールクラックが生じて液晶漏れが発生してしまっ
た。又、比較例3のようにアジピン酸ジヒドラジドを硬
化剤に用いた場合、Tgは高く消費電流特性も良好であ
ったが、剥離強度が低かった。又、比較例4のようにイ
ミダゾール塩を硬化剤に用いた場合、消費電流値を著し
く上昇させてしまった。更に、比較例5のようにフェノ
ールノボラックを硬化剤に用いた場合、 Tgは高く消
費電流特性も良好であったが、剥離強度が低かった。
【0033】
【発明の効果】本発明によれば、一液状態での保存安定
性と硬化性に優れ、耐熱性、剥離強度に優れるプラスチ
ックフィルム液晶表示素子用シール材を得ることがで
き、該液晶シール材を用いることにより、シール材に起
因する電圧保持率や消費電流特性が劣化することなく電
気特性に優れたプラスチックフィルム基板液晶表示素子
が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一図は剥離強度測定用の試験片模式図であ
る。
【図2】第二図はITO付きガラス基板に塗布された液
晶シール材の模式図である。
【符号の説明】
1:プラスチック基板 2:シール材 3:ITO付きガラス基板 4:液晶シール材

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エポキシ樹脂、一般式(1)で表されるヘ
    ミアセタール化合物、硬化促進剤、無機充填剤、及び消
    泡剤を必須成分とする一液型接着剤組成物において、一
    般式(2)で表されるポリスルフィド変性エポキシ樹脂
    をエポキシ樹脂中に10〜100重量%で含有すること
    を特徴とするプラスチックフィルム液晶表示素子用シー
    ル材。 【化1】 式(1)中、R1は、脂肪族又は芳香族の有機基であ
    り、R2は、炭素数1〜15の有機基である。 【化2】 式(2)中、 R3、R5は、ビスフェノール骨格、脂肪族
    オキシエーテル骨格、及び脂肪族チオエーテル骨格から
    なる群から選ばれた少なくともひとつの骨格を有する有
    機基であり、 R4は-(C2H4OCH2OC2H4Sm)n-で示されるポ
    リスルフィド骨格である。ここでmは1又は2で、nは
    1〜50である。
  2. 【請求項2】無機充填剤の粒子径が1nm〜5μmであ
    ることを特徴とする請求項1記載のプラスチックフィル
    ム液晶表示素子用シール材。
  3. 【請求項3】請求項1又は2に記載の液晶表示素子用シ
    ール材を用いて作製されたプラスチックフィルム液晶表
    示素子。
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