JP2002023106A - 照明光学系およびこれを備えたプロジェクタ - Google Patents
照明光学系およびこれを備えたプロジェクタInfo
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Abstract
うにする。 【解決手段】 光源と、該光源から発せられた光を複数
の部分光束に分割するための複数のレンズからなるレン
ズアレイ320と、光の偏光方向を調整する偏光変換素
子アレイ360とを備えた照明光学系であって、レンズ
アレイ320と偏光変換素子アレイ360との間に、偏
光変換素子アレイ360に設けられた偏光分離膜への入
射光量を調節する遮光材350を備えた。
Description
これを備えたプロジェクタ(投写型表示装置)に関す
る。
を示す斜視図である。ここで、プロジェクタ501は、
その上面を規定し操作ボタン502が配置されたアッパ
ケース503、その下面を規定するロアーケース50
4、その前面を規定するフロントケース505を備えた
直方体形状をなし、フロントケース505からは、投写
レンズ506の先端部分が突出している。
光学系は、例えば、図12のような構成となっている。
すなわち、光源510、光源510からの光の照度分布
を均一化し、かつ、偏光方向が揃った状態で液晶パネル
550R,550G,550Bに入射させるための照明
光学系520と、この照明光学系520から出射される
光束Wを、赤、緑、青の各色光束R、G、Bに分離する
色光分離光学系530と、色光分離光学系530によっ
て分離された各色光束のうち、青色光束Bを対応する液
晶パネル550Bに導くリレー光学系540と、各色光
束を与えられた画像情報に従って変調する光変調手段と
しての3枚の液晶パネル550R,550G,550B
と、変調された各色光束を合成する色光合成光学系とし
てのクロスダイクロイックプリズム560と、合成され
た光束を投写面上に拡大投写する投写レンズ506とを
備える。
に示すように、照明光学系520は、光源510から発
せられた光を第1レンズアレイ521によって複数の部
分光束に分割し、その光を第2レンズアレイ522を介
して偏光変換素子アレイ523に入射させ、偏光変換素
子アレイ523によって各部分光束の偏光方向を揃えた
後、重畳レンズ524によって液晶パネル550R,5
50G,550Bの画像形成領域に重ね合せる。
液晶パネル550R,550G,550Bを一種類の偏
光光によって均一に照明し、プロジェクタ等の画像表示
時に、隅々まで明るくし、全域でハイコントラストの鮮
明な画像を提供するのに寄与している。
うに高輝度化された装置を利用して、予め設定していた
より小さなサイズで画像を投写するような場合には、投
写面に必要以上の光が投写されることになり、眩しすぎ
て画像が見ずらくなるといった現象が生じることにな
る。これに対処する手段として、投写レンズに可変絞り
を設けることが考えられるが、これをすると投写レンズ
のサイズが大きくなりかつその種別が限定される等、投
写レンズの設計の自由度が大きく制約される。本発明
は、上記課題を解決するためになされたもので、光学機
器の高輝度化を維持するとともに、投写光学系等他の光
学系の設計の自由度を損なうことなく、その輝度を必要
に応じて調節できる照明光学系およびこれを備えたプロ
ジェクタを提供することを目的とする。
光源と、前記光源から発せられた光を複数の部分光束に
分割するための複数のレンズからなる光束分割要素と、
光の偏光方向を調整する偏光変換素子アレイとを備えた
照明光学系であって、前記偏光変換素子アレイは、前記
複数の部分光束のそれぞれを、二種類の偏光光に分離す
る偏光ビームスプリッタアレイと、前記偏光ビームスプ
リッタアレイの出射面側に配置され、前記二種類の偏光
光の偏光方向を揃える位相差素子とを備え、前記偏光ビ
ームスプリッタアレイは、交互に配列された複数の偏光
分離膜と反射膜とを有し、前記光束分割要素と前記偏光
ビームスプリッタアレイとの間には、前記偏光分離膜へ
の入射光量を調節する遮光材を備えたことを特徴とす
る。これにより、投写光学系等他の光学系の設計の自由
度を制限することなく、照明対象物への入射光量を調節
することができる。また、入射光量が適切に調節できる
ため、この照明光学系によって照明される電気光学装置
等の照明対象機器の長寿命化にも寄与しうる。
反射膜とに対応した複数の遮光部と開口部とを備えた遮
光板であって、前記偏光変換素子アレイに沿って移動可
能に配置されているものである。また、前記遮光材を平
行な複数の遮光板で構成し、その内のいずれかを移動さ
せて前記入射光量を調節するようにしてもよい。これら
により、容易に入射光量の調節が可能となる。なお、上
記の場合、複数の遮光板を、前記複数の偏光分離膜に各
々対応させて配置させると、各偏光分離膜毎に入射光量
の調節ができ、その調節の精度を上げることが可能とな
る。
光量を任意に絞る可変絞りであってもよい。この場合、
可変絞りは光の通過部がスリットとして形成され、該ス
リットの幅の変更により偏光分離膜への入射光量を絞る
ものとすることができる。これらの可変絞りによって
も、投写光学系等他の光学系の設計の自由度を制限する
ことなく、照明対象物への入射光量を調節することがで
きるとともに、この照明光学系によって照明される電気
光学装置等の照明対象機器の長寿命化にも寄与できる。
属材料からなることが好ましい。このような材料を用い
ることにより、遮光材での熱吸収が抑制され、高輝度条
件下でも耐熱性に優れた遮光材または絞りとすることが
できる。
うな照明光学系と光変調用電気光学装置とを備えたもの
である。さらに、上記照明光学系を透過した光束を3色
光束に分離する色光分離光学系と、該色光分離光学系で
分離された各色光束を画像情報に対応させて変調する複
数の前記電気光学装置と、その変調した各色の光束を合
成する色光合成光学系と、その合成光を投写する投写レ
ンズとを備えたものである。これらのプロジェクタによ
り、上記照明光学系の効果が具体的に発揮される。
例に基づき説明する。なお、以下の説明では、特に説明
のない限り、光の進行方向をz方向、このz方向からみ
て12時の方向をy方向、3時の方向をx方向とする。
系を組み込んだプロジェクタ(投写型表示装置)の光学
系構成を示す概略平面図である。この光学系は、光源ユ
ニット20、光学ユニット30、投写レンズ40の3つ
の主要な部分を備えてなる。
ータ光学系300と、ダイクロイックミラー382,3
86、反射ミラー384を有する色光分離光学系380
と、入射側レンズ392、リレーレンズ396、反射ミ
ラー394,398を有するリレー光学系390とを備
え、さらに、3枚のフィールドレンズ400,402,
404と、3枚の液晶パネル(液晶ライトバルブ)41
0R,410G,410Bと、色光合成光学系であるク
ロスダイクロイックプリズム420とを備えている。光
源ユニット20は、光学ユニット30の第1レンズアレ
イ320の入射面側に配置され、投写レンズ40は、光
学ユニット30のクロスダイクロイックプリズム420
の射出面側に配置される。
域である3枚の液晶パネルを照明する照明光学系を示す
説明図である。この照明光学系は、光源ユニット20に
備えられた光源200と、光学ユニット30に備えられ
たインテグレータ光学系300とを備える。インテグレ
ータ光学系300は、第1レンズアレイ320と、第2
レンズアレイ340、後述の遮光材350および偏光変
換素子アレイ360と、重畳レンズ370とを有してい
る。なお、図2では、説明を容易にするため、照明光学
系の機能を説明するための主要な構成要素のみを示して
いる。
212とを備える。光源ランプ210から射出された放
射状の光線(放射光)は、凹面鏡212によって反射さ
れて略平行な光線束として第1レンズアレイ320の方
向に射出される。ここで、光源ランプ210としては、
ハロゲンランプやメタルハライドランプ、高圧水銀ラン
プが用いられることができ、凹面鏡212としては、放
物面鏡を用いることが好ましい。
示す正面図(A)および側面図(B)である。この第1
レンズアレイ320は、矩形状の輪郭を有する微小な小
レンズ321が、縦方向にN×2列(ここではN=
4)、横方向にM行(ここではM=10)のマトリック
ス状に配列されたもので、各小レンズ321をz方向か
ら見た外形形状は、各液晶パネル410R,410G,
410Bの形状とほぼ相似形をなすように設定されてい
る。例えば、液晶パネルの画像形成領域のアスペクト比
(横と縦の寸法の比率)が4:3であるならば、各小レ
ンズ321のアスペクト比も4:3に設定される。
レイ320から射出された複数の部分光束が2つの偏光
変換素子アレイ361,362の偏光分離膜366上に
集光されるように導く機能を有し、第1レンズアレイ3
20を構成するレンズ数と同数の小レンズ341から構
成される。なお、第1レンズアレイ320および第2レ
ンズアレイ340のレンズの向きは、+z方向あるいは
−z方向のどちらを向いても良く、また、図2に示すよ
うに互いに異なる方向を向いていても良い。
ように2つの偏光変換素子アレイ361,362が光軸
を挟んで対称な向きに配置されている。図4は、一方の
偏光変換素子アレイ361の外観を示す斜視図である。
偏光変換素子アレイ361は、複数の偏光ビームスプリ
ッタからなる偏光ビームスプリッタアレイ363と、偏
光ビームスプリッタアレイ363の光射出面の一部に選
択的に配置されたλ/2位相差板364(λは光の波
長)とを備えている。偏光ビームスプリッタアレイ36
3は、それぞれ断面が平行四辺形の柱状の複数の透光性
部材365が、順次貼り合わされた形状を有している。
透光性部材365の界面には、偏光分離膜366と反射
膜367とが交互に形成されている。λ/2位相差板3
64は、偏光分離膜366あるいは反射膜367の光の
射出面のx方向の写像部分に、選択的に貼り付けられ
る。この例では、偏光分離膜366の光の射出面のx方
向の写像部分にλ/2位相差板364を貼り付けてい
る。
光束を1種類の直線偏光光(例えば、s偏光光やp偏光
光)に変換して射出する機能を有する。図5は、偏光変
換素子アレイ361の作用を示す模式図である。偏光変
換素子アレイ361の入射面に、s偏光成分とp偏光成
分とを含む非偏光光(ランダムな偏光方向を有する入射
光)が入射すると、この入射光は、まず、偏光分離膜3
66によってs偏光光とp偏光光に分離される。s偏光
光は、偏光分離膜366によってほほ垂直に反射され、
反射膜367によってさらに反射されてから射出され
る。一方、p偏光光は、偏光分離膜366をそのまま透
過する。偏光分離膜366を透過したp偏光光の射出面
には、λ/2位相差板364が配置されており、このp
偏光光がs偏光光に変換されて射出する。従って、偏光
変換素子アレイ361を通過した光は、そのほとんどが
s偏光光となって射出される。なお、偏光変換素子アレ
イ361から射出される光をp偏光光としたい場合に
は、λ/2位相差板364を、反射膜367によって反
射されたs偏光光が射出する射出面に配置すればよい。
また、偏光方向を揃えられる限り、λ/4位相差板を用
いたり、所望の位相差板をP偏光光とS偏光光の射出面
の双方に設けたりしても良い。
り合う1つの偏光分離膜366および1つの反射膜36
7を含み、さらに1つのλ/2位相差板364で構成さ
れる1つのブロックを、1つの偏光変換素子368とみ
なすことができる。偏光変換素子アレイ361は、この
ような偏光変換素子368が、x方向に複数列配列され
たものである。なお、偏光変換素子アレイ362も偏光
変換素子アレイ361と全く同様の構成であるので、そ
の説明は省略する。
て説明する。図6は、偏光分離膜366への入射光量を
調節する遮光板の一例を示す正面図である。この遮光板
350は、偏光変換素子アレイ360(361,36
2)を構成する各透光性部材365の光入射面に対応さ
せて、その光入射面幅とほぼ同じ幅を有した光を遮る遮
光部351と光を通過させる開口部352とを交互に形
成してなる板状体であって、この遮光板350をガイド
353に保持するとともに既知の駆動機構と組み合わせ
て、偏光分離膜366、反射膜367の配列方向に沿っ
て(図6中の矢印方向に)移動可能に構成したものであ
る。
0と偏光変換素子アレイ360との間に配置され、通常
は、2つの偏光変換素子アレイ361,362の光の入
射面のうち、偏光分離膜366に対応する光入射面にの
み光が入射するように、遮光部351および開口部35
2を位置させておく。この場合には、照明光学系が有す
る最大の輝度を発揮させることができる。
場合、遮光板350を微動させ、偏光分離膜366に対
応する透光性部材365の光入射面に入射する光の一部
をその遮光部351で遮ることで、その入射光量を適宜
に調節する。なお、偏光変換素子アレイ360付近は光
源のアークの像の近傍となっているため、偏光変換素子
アレイ360付近と投写レンズの入射瞳とはほぼ共役の
関係となっている。従って、この位置で遮光板350等
により光線を切っても、投写レンズの絞りで絞るのと同
様となり、照明ムラを起こすことなく明るさを調節する
ことが可能となる。
達成する別の遮光板430の構成を示す正面図である。
先の遮光板350では各遮光部351が一体に形成され
て遮光板350となっているのに対して、この遮光板4
30は、先の各遮光部351に対応する部分がそれぞれ
独立した遮光板431A〜431Iとなっており、これ
らの遮光板431A〜431Iが各透光性部材365の
入射面幅に対応する間隔を置いてガイド433に移動可
能に保持される。なお、遮光板431A〜431Iの移
動は既知の駆動機構によって行なわせることができ、遮
光板431A〜431Iが、偏光変換素子アレイ360
を構成する偏光変換素子が複数連結されている方向に沿
って(隣合う遮光板431A〜431Iの方向に)それ
ぞれ独立して移動できるように構成する。
つの偏光変換素子アレイ361,362の光の入射面の
うち、偏光分離膜366に対応する光入射面にのみ光が
入射するように、遮光板431A〜431Iを位置させ
ておく。そして、輝度の調整が必要な場合には、状況に
応じて遮光板431A〜431Iの全てあるいはその内
の必要なものだけを移動(微動)させて、偏光分離膜3
66への入射光量を調節できることになり、輝度調節の
精度を向上させることができる。
状の遮光板350,430をそれぞれ2つ使用して、ま
たはこれらの遮光板350,430を組み合わせて(2
つ以上の使用または組み合わせも可)、一方の遮光板を
偏光分離膜366に対応する光入射面にのみ光が入射す
るように位置させて固定しておき、これと平行に配置し
た他方の遮光板350または遮光板430を構成する遮
光板431A〜431Iを移動させて、偏光分離膜36
6への入射光量を調節するようにしてもよい。このよう
にすると、変換素子アレイ360中にある反射膜367
に光が入射するのを完全に阻止することができるという
利点がある。
用を説明する。なお遮光板の基本的作用は、遮光板35
0と430で同様であるため、ここでは遮光板350を
例に上げて説明する。図8は、遮光板350を組み込ん
だ照明光学系の作用を示す模式図であり、図9は、図8
の光学系における遮光板350付近の拡大図である。こ
こで、遮光板350中の黒く塗りつぶした部分を遮光部
351、透明部を開口部(符号省略)とする。第1レン
ズアレイ320及び第2レンズアレイ340を通過した
光は、遮光板350の位置に応じて、その一部が遮光部
351で遮られ、残りの光が開口部を通って偏光変換素
子アレイ360中の偏光分離膜366に入射する。な
お、その後の光の通過経路は既に説明した通りである。
従って、できるだけ多くの光を偏光分離膜366に入射
させたい場合(高輝度を求める場合)には、遮光部35
1が偏光分離膜366に対応する光透過部材の光入射面
と重ならないように遮光板350を位置させる。一方、
その輝度を下げたい場合には、遮光部351が偏光分離
膜366に対応する偏光変換素子の光入射面と重なる方
向に、適切な輝度となるまで遮光板350を移動させ
る。このような作用をなす遮光板350,430は、光
透過部に開口を設けた板金や、遮光部に反射膜を蒸着し
た光透過性の板材で形成することができる。
調節を行う場合について述べたが、可変絞りを用いるこ
とも可能である。例えば、図10は、遮光板350,4
30と同様の目的を達成するために用いる偏光分離膜3
66への入射光量を調節する可変絞りの一例を示す概略
斜視図である。この可変絞り440は、光通過部442
をスリット状にする左右一対の反射板441を有した可
変絞り441A,441B,441C,441D等が、
偏光変換素子アレイ360を構成する各偏光変換素子に
対応させてそれぞれ設けられたもので、既知の駆動機構
によってそのスリット幅を任意に変更できるように構成
される。この可変絞り440も、第2レンズアレイ34
0と偏光変換素子アレイ360との間に配置され、通常
は、各可変絞り441A,441B,441C,441
D等を全開状態にして、2つの偏光変換素子アレイ36
1,362の光の入射面のうち、偏光分離膜366に対
応する光入射面にのみ光を入射させ、照明光学系が有す
る最大の輝度を発揮させるようにしておく。
場合には、これらの可変絞り441A,441B,44
1C,441D等を全てまたはその内の任意の可変絞り
を光通過部442のスリット幅を狭めて絞り、偏光分離
膜366に対応する偏光変換素子の光入射面に入射する
入射光量を適宜に調節する。なお、この可変絞り440
を、偏光分離膜366に対応する光入射面にのみ光が入
射するように固定配置した遮光板と一緒に用いるように
してもよい。
40(441A,441B,441C,441D等)
は、光反射率が高い(反射率80%以上が好ましい)、
アルミニウム等の金属材料で作ると、耐熱性にも優れ、
高輝度下での長期使用が可能となる。
タの動作を説明する。図2に示す光源200から射出さ
れた非偏光光は、インテグレータ光学系300を構成す
る第1レンズアレイ320の複数の小レンズ321によ
って複数の部分光束202に分割され、第2レンズアレ
イ340の複数の小レンズ341によって2つの偏光変
換素子アレイ361,362の偏光分離膜366の近傍
に集光されるとともに、遮光板350の位置に従って偏
光分離膜366の近傍に向かう光量が調節される。こう
して2つの偏光変換素子アレイ361,362に入射し
た複数の部分光束は、上述したように、1種類の直線偏
光光に変換され射出される。そして、2つの偏光変換素
子アレイ361,362から射出された複数の部分光束
は、重畳レンズ370によって後述する液晶パネル41
0R,410G,410B上で重畳される。
重畳レンズ370から射出された光束を色光分離光学系
380の方向に導くために設けられており、従って、そ
れは光学系の構成によっては、必ずしも必要なものでは
ない。
ダイクロイックミラー382,386を備え、照明光学
系から射出される光を、赤、緑、青の3色の色光に分離
する機能を有している。第1ダイクロイックミラー38
2は、重畳レンズ370から射出される光のうち赤色光
成分を透過させるとともに、青色光成分と緑色光成分と
を反射する。第1ダイクロイックミラー382を透過し
た赤色光は、反射ミラー384で反射され、フィールド
レンズ400を通って赤色光用の液晶パネル410Rに
達する。このフィールドレンズ400は、重畳レンズ3
70から射出された各部分光束をその中心軸(主光線)
に対して平行な光束に変換する。他の液晶パネル410
G,410Bの前に設けられたフィールドレンズ40
2,404も同様に作用する。
で反射された青色光と緑色光のうち、緑色光は第2ダイ
クロイックミラー386によって反射され、フィールド
レンズ402を通って緑色光用の液晶パネル410Gに
達する。一方、青色光は、第2ダイクロイックミラー3
86を透過し、リレー光学系390、すなわち、入射側
レンズ392、反射ミラー394、リレーレンズ39
6、および反射ミラー398を通り、さらにフィールド
レンズ404を通って青色光用の液晶パネル410Bに
達する。なお、青色光にリレー光学系390が用いられ
ているのは、青色光の光路の長さが他の色光の光路の長
さよりも長いため、光の拡散等による光の利用効率の低
下を防止するためである。すなわち、入射側レンズ39
2に入射した部分光束をそのまま、フィールドレンズ4
04に伝えるためである。
10Bは、入射した光を、与えられた画像情報(画像信
号)に従って変調する電気光学装置としての機能を有し
ている。これにより、3つの液晶パネル410R,41
0G,410Bに入射した各色光は、与えられた画像情
報に従って変調されて各色光の画像を形成する。なお、
3つの液晶パネル410R,410G,410Bの光入
射面側および光出射面側には、図示しない偏光板が設け
られている。
10Bから射出された3色の変調光は、クロスダイクロ
イックプリズム420に入射する。クロスダイクロイッ
クプリズム420は、3色の変調光を合成してカラー画
像を形成する色光合成光学系としての機能を有してい
る。クロスダイクロイックプリズム420には、赤色光
を反射する誘電体多層膜と、青色光を反射する誘電体多
層膜とが、4つの直角プリズムの界面に略X字状に形成
されている。これらの誘電体多層膜によって3色の変調
光が合成されて、カラー画像を投写するための合成光が
形成される。このクロスダイクロイックプリズム420
で生成された合成光は、投写レンズ40の方向に射出さ
れる。投写レンズ40は、この合成光を投写スクリーン
上に投写する機能を有し、投写スクリーン上にカラー画
像を表示する。
は、遮光板350,430の位置または可変絞り440
のスリット幅を調整することにより、大きなスクリーン
に画像を投写する際には高輝度で鮮明な画像が得られる
一方、小さなスクリーンに画像を投写する場合には、画
像が見やすくなるまでその輝度を下げることができるの
で、スクリーンの大小にかかわらず一つのプロジェクタ
を利用することが可能となる。また、偏光変換素子アレ
イ360付近は光源のアークの像の近傍となって、光変
換素子アレイ360付近と投写レンズの入射瞳とはほぼ
共役の関係となっているため、この付近に遮光板35
0,430や可変絞り440を配置しても、それらの作
用によって照明ムラを起こすこともない。また、輝度を
下げることにより、液晶パネル410R,410G,4
10Bに入る光量が全体として減少するため、これらの
液晶パネルの耐光性が向上してその長寿命化にも寄与で
きる。
ネルを用いた投写型表示装置に本発明を適用した場合の
例について説明したが、本発明は、反射型の液晶パネル
を用いた投写型表示装置にも適用することが可能であ
る。また、後述のように、電気光学装置は液晶パネルに
限定されない。ここで、「透過型」とは、液晶パネル等
の電気光学装置が光を透過するタイプであることを意味
しており、「反射型」とは液晶パネル等の電気光学装置
が光を反射するタイプであることを意味している。反射
型の電気光学装置を採用した投写型表示装置では、ダイ
クロイックプリズムが、光を赤、緑、青の3色の光に分
離する色光分離手段として利用されるとともに、変調さ
れた3色の光を合成して同一の方向に出射する色光合成
手段としても利用されることがある。
(例えば液晶ライトバルブ)に限られるものではなく、
例えば、マイクロミラーを用いた装置であっても良い。
また、色光合成光学系であるプリズムも、4つの三角柱
状プリズムの接着面に沿って二種類の色選択面が形成さ
れたダイクロイックプリズムに限られず、色選択面が一
種類のダイクロイックプリズムや、偏光ビームスプリッ
タであっても良い。その他、プリズムは、略六面体状の
光透過性の箱の中に光選択面を配置し、そこに液体を充
填したようなものであっても良い。
を観察する方向から投写を行う前面投写型表示装置と、
投写像を観察する方向とは反対側から投写を行う背面投
写型表示装置とがあるが、上記実施の形態で示した構成
は、そのいずれにも適用可能である。
維持するとともに、投写光学系(例えば投写レンズ)等
他の光学系の設計の自由度を損なうことなく、また照明
ムラを生じさせることなく、その輝度を必要に応じて調
節できる照明光学系およびこれを備えたプロジェクタを
得ることができる。
系を示す平面図。
図(A)および側面図(B)。
例を示す正面図。
の例を示す正面図。
示す模式図。
の拡大図。
の一例を示す概略斜視図。
を示す模式図。
Claims (9)
- 【請求項1】 光源と、前記光源から発せられた光を複
数の部分光束に分割するための複数のレンズからなる光
束分割要素と、光の偏光方向を調整する偏光変換素子ア
レイとを備えた照明光学系であって、 前記偏光変換素子アレイは、前記複数の部分光束のそれ
ぞれを、二種類の偏光光に分離する偏光ビームスプリッ
タアレイと、前記偏光ビームスプリッタアレイの出射面
側に配置され、前記二種類の偏光光の偏光方向を揃える
位相差素子とを備え、 前記偏光ビームスプリッタアレイは、交互に配列された
複数の偏光分離膜と反射膜とを有し、 前記光束分割要素と前記偏光ビームスプリッタアレイと
の間には、前記偏光分離膜への入射光量を調節する遮光
材を備えたことを特徴とする照明光学系。 - 【請求項2】 前記遮光材は、前記偏光分離膜と反射膜
とに対応した複数の遮光部と開口部とを備えた遮光板で
あり、該遮光板は前記偏光変換素子アレイに沿って移動
可能に配置されていることを特徴とする請求項1記載の
照明光学系。 - 【請求項3】 前記遮光材を平行な複数の遮光板で構成
し、その内のいずれかを移動させて前記入射光量を調節
することを特徴とする請求項1記載の照明光学系。 - 【請求項4】 前記複数の遮光板は、前記複数の偏光分
離膜に各々対応させて配置したことを特徴とする請求項
3記載の照明光学系。 - 【請求項5】 前記遮光材は、前記偏光変換素子アレイ
を構成する偏光分離膜への入射光量を任意に絞る可変絞
りであることを特徴とする請求項1記載の照明光学系。 - 【請求項6】 前記可変絞りは光の通過部がスリットと
して形成され、該スリットの幅の変更により前記偏光分
離膜への入射光量を絞ることを特徴とする請求項5記載
の照明光学系。 - 【請求項7】 前記遮光材は、光反射率80%以上の金
属材料からなることを特徴とする請求項1から6のいず
れかに記載の照明光学系。 - 【請求項8】 請求項1〜7のいずれかに記載の照明光
学系と、該照明光学系によって照射された光を変調する
電気光学装置とを備えたことを特徴とするプロジェク
タ。 - 【請求項9】 前記照明光学系によって照射された光束
を3色光束に分離する色光分離光学系と、該色光分離光
学系で分離された各色光束を変調する複数の前記電気光
学装置と、その変調した各色の光束を合成する色光合成
光学系と、その合成光を投写する投写レンズとを、さら
に備えてなることを特徴とする請求項8記載のプロジェ
クタ。
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