JP2008158173A - スクリーンおよびリアプロジェクタ - Google Patents

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Abstract

【課題】スクリーンの指向特性を容易に変更することができ、左右いずれかの方向の観察者から見た画像光の輝度を向上させることができるスクリーンの提供。
【解決手段】スクリーン6は、フレネルレンズ61と、レンチキュラーレンズ62と、ブラックストライプ63と、視野角調整部材64とを備える。レンチキュラーレンズ62は、フレネルレンズ61にて変換された平行光を、ブラックストライプ63の間から射出する。視野角調整部材64は、複数の視野角調整素子641を備え、各視野角調整素子641には、シリンドリカルレンズ621と、ブラックストライプ63とにより分割される部分光LSが背面642からそれぞれ入射する。そして、視野角調整部材64を左右いずれかの方向に移動させることにより、各部分光LSの光路を変更することができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、スクリーンおよび当該スクリーンを備えるリアプロジェクタに関する。
従来、透過型のスクリーンに画像光を拡大投写して表示するリアプロジェクタが知られている。このような透過型のスクリーンは、一般的に、フレネルレンズと、レンチキュラーレンズとを重ねた層状構成となっている。画像光は、フレネルレンズを透過することによって、スクリーンの法線方向に対して略平行な光となり、レンチキュラーレンズに入射する。そして、レンチキュラーレンズに入射した光は、スクリーンの水平方向に発散され、スクリーンを透過する。これにより、スクリーンの視野角を広げることができ、観察者は画像光を様々な方向から観察することができる。
ここで、スクリーンの視野角は、レンチキュラーレンズの形状等により定まり、固定されているため、視野角から外れた位置、例えばスクリーンの左右いずれかの方向から観察者がスクリーンを観察する場合には、観察者から見た画像光の輝度が低下する。また、スクリーンの視野角を広げると、観察者の方向に向かう光量が少なくなるため、観察者から見た画像光の輝度が低下するという問題があった。
これに対して、指向特性を変更することができるスクリーンが知られている(例えば、特許文献1参照)。なお、指向特性とは、スクリーンの法線方向からのずれ角度に対する光量の特性をいうものとする。
特許文献1に記載の透過型のスクリーンでは、フレネルレンズと、レンチキュラーレンズとの間に、電圧を印加することによりスクリーンの指向特性を変更することができる分散型液晶パネルを配置している。そして、視野角を狭くするように指向特性を変更することにより、スクリーンの正面方向の観察者に向かう光量を多くして、観察者から見た画像光の輝度を向上させている。
特開平5−197023号公報
しかしながら、特許文献1に記載の透過型のスクリーンでは、正面方向の観察者から見た画像光の輝度を向上させることはできるが、視野角から外れた位置、例えば左右いずれかの方向の観察者から見た画像光の輝度を向上させることができないという問題がある。
本発明の目的は、スクリーンの指向特性を容易に変更することができ、左右いずれかの方向の観察者から見た画像光の輝度を向上させることができるスクリーンおよび当該スクリーンを備えるリアプロジェクタを提供することにある。
本発明は、背面側から投射された画像光を前面側に投影させる透過型のスクリーンであって、前記画像光を複数の部分光に分割して射出する分割部材と、前記複数の部分光の光路を、内部で反射させて変更する視野角調整部材とを備え、前記視野角調整部材および前記分割部材のうち、いずれか一方が、他方に対して相対移動されることにより、当該視野角調整部材は、前記複数の部分光の光路を変更することを特徴とする。
このような構成によれば、視野角調整部材および分割部材のうち、いずれか一方が、他方に対して相対移動されることにより、視野角調整部材は、複数の部分光の光路を変更することができる。したがって、スクリーンの指向特性を容易に変更することができる。また、例えば、複数の部分光の光路を、内部で反射させてスクリーンの左右いずれかの方向に変更するように、視野角調整部材を形成することにより、左右いずれかの方向の観察者から見た画像光の輝度を向上させることができる。
本発明では、当該スクリーンは、略矩形状に形成され、前記分割部材は、前記画像光を、略均一な幅で当該スクリーンにおける一辺の方向に分割し、前記視野角調整部材は、前記複数の部分光がそれぞれ入射する複数の視野角調整素子を備え、前記視野角調整素子は、柱状体で形成され、前記視野角調整部材が、前記一辺の方向に移動されることにより、前記部分光の光路を、当該視野角調整素子の側面で反射させて変更することが好ましい。
ここで、透過型のスクリーンにおける前述したレンチキュラーレンズは、一般的に、光入射面が平面で形成され、光射出面が凸状のレンズ面に形成されるシリンドリカルレンズを、スクリーンの水平方向に複数並べてシート状に構成されている。そして、各シリンドリカルレンズの光射出面において外光が反射しないように、各シリンドリカルレンズ間の凹部に、反射防止膜が形成されている。すなわち、スクリーンの背面側から投射される画像光は、各シリンドリカルレンズと、各反射防止膜とにより水平方向に分割され、複数の部分光として射出されるとともに、各部分光の主光線は、スクリーンの法線方向と略平行である。
したがって、例えば、本発明の分割部材を、レンチキュラーレンズと、反射分離膜とから構成し、レンチキュラーレンズの光射出面側に、各部分光がそれぞれ入射する複数の視野角調整素子を備える視野角調整部材を配置して本発明のスクリーンを構成することができる。これにより、スクリーンの構成を簡略化することができる。そして、各視野角調整素子は、視野角調整部材が、スクリーンの水平方向に移動されることにより、部分光の光路を、この視野角調整素子の側面で反射させて変更することができる。
本発明では、前記視野角調整素子は、前記分割部材と対向し、前記部分光が入射する背面と、前記一辺の方向に対向する2つの側面とを備え、前記2つの側面は、前記視野角調整部材が、前記一辺の方向に移動された場合に、前記部分光の主光線と略平行な光が、前記2つの側面のうち、いずれか一方の側面において反射し、当該背面とは異なる面から射出されるように形成されることが好ましい。
このような構成によれば、視野角調整部材を、スクリーンの一辺の方向に移動した場合に、背面から入射した部分光の主光線と略平行な光が、2つの側面のうち、いずれか一方の側面において反射し、背面とは異なる面、例えば他方の側面から射出されるので、視野角調整部材が、スクリーンの一辺の方向に移動されることにより、部分光の光路を変更することができる。また、背面から入射した部分光の主光線と略平行な光は、背面とは異なる面から射出されるので、光量を損失することなく各視野角調整素子から射出することができる。
本発明では、前記視野角調整素子は、前記背面と、前記2つの側面とをそれぞれ延長して柱状体を構成した場合に、略正三角柱となることが好ましい。
このような構成によれば、背面から入射した部分光と略平行な光は、一方の側面において反射した場合に、他方の側面と略直交する方向に進み、他方の側面から略屈折することなく射出されるので、光量を損失することなく各視野角調整素子から射出することができる。
本発明では、前記複数の部分光の主光線は、互いに略平行であることが好ましい。
このような構成によれば、各部分光の光路を容易に所定の方向に揃えることができるので、観察者に向かう光量を多くすることができ、観察者から見た画像光の輝度を向上させることができる。
本発明のリアプロジェクタは、光源から射出された光を画像情報に応じて変調して画像光を形成し、当該画像光を拡大投射する画像投射装置と、前述したスクリーンとを備えることを特徴とする。
このような構成によれば、リアプロジェクタは、前述したスクリーンを備えるので、前述したスクリーンの作用および効果と同様の作用および効果を享受することができる。また、例えば、リモートコントローラなどを操作して視野角調整部材および分割部材のうち、いずれか一方を移動可能に構成することにより、プロジェクタの観察者は、各部分光の光路を自身の方向に変更することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
〔リアプロジェクタ1の主な構成〕
図1は、リアプロジェクタ1の垂直方向断面図である。
リアプロジェクタ1は、図1に示すように、キャビネット2と、画像投射装置としてのプロジェクタユニット3と、制御ユニット4と、反射ミラー5と、スクリーン6とにより大略構成されている。
キャビネット2は、図1に示すように、背面側(図1中、右側)が傾斜した箱形に構成され、内部にプロジェクタユニット3、制御ユニット4、および反射ミラー5を収納配置する。なお、具体的な図示は省略するが、キャビネット2内部には、プロジェクタユニット3、制御ユニット4、および反射ミラー5の他、リアプロジェクタ1の各構成部材に電力を供給する電源ユニット、および、リアプロジェクタ1内部を冷却する冷却ユニット、音声を出力する音声出力ユニット等が配置される。
また、このキャビネット2の前面側(図1中、左側)には、平面視矩形状の開口部21が形成され、開口部21周縁にスクリーン6が支持固定される。
プロジェクタユニット3は、キャビネット2内の底面に配置され、制御ユニット4から出力された画像信号に基づいて画像光Lを形成して反射ミラー5に向けて拡大投射する。なお、このプロジェクタユニット3の具体的な構成は後述する。
制御ユニット4は、具体的な図示は省略するが、例えば、チューナ、IF(Intermediate Frequency)回路、音声検波回路、映像検波回路、増幅回路、およびCPU(Central Processing Unit)等を備えて構成され、プロジェクタユニット3を統括的に制御する。また、制御ユニット4は、リアプロジェクタ1の観察者によるリモートコントローラ(図示省略)または操作パネル(図示省略)の操作に応じた動作、例えば、電源のオン/オフやチャンネルの切り替え等を行う。
反射ミラー5は、キャビネット2内の上部の背面側に配置され、プロジェクタユニット3によって投射された画像光Lをスクリーン6の背面側に反射する。
スクリーン6は、矩形形状を有し、キャビネット2の開口部21周縁に支持固定される。そして、このスクリーン6は、背面側から投射された画像光Lを前面側に投影させて投影画像を表示する透過型のスクリーンである。なお、このスクリーン6の具体的な構成は後述する。
〔プロジェクタユニット3の構成〕
図2は、プロジェクタユニット3の内部に構成される光学系の概略構成を示す模式図である。
プロジェクタユニット3は、図2に示すように、インテグレータ照明光学系31と、色分離光学系32と、リレー光学系33と、光学装置34と、投射レンズ35とを備える。
インテグレータ照明光学系31は、光源から射出された光を照明光軸直交面内における照度を均一にするための光学系である。このインテグレータ照明光学系31は、図2に示すように、超高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、キセノンランプ等の放電発光型の光源ランプ3111およびリフレクタ3112を含む光源装置311と、第1レンズアレイ312と、第2レンズアレイ313と、偏光変換素子314と、重畳レンズ315とを備える。光源ランプ3111から射出された光は、リフレクタ3112によって射出方向が揃えられ、第1レンズアレイ312によって複数の部分光に分割され、第2レンズアレイ313の近傍で結像する。第2レンズアレイ313から射出された各部分光は、その中心軸が後段の偏光変換素子314の入射面に垂直となるように入射し、偏光変換素子314にて略1種類の直線偏光光として射出される。偏光変換素子314から直線偏光光として射出され、重畳レンズ315を介した複数の部分光は、光学装置34の後述する3枚の液晶パネル上で重畳する。
色分離光学系32は、2枚のダイクロイックミラー321,322と、反射ミラー323とを備え、これらのダイクロイックミラー321,322、反射ミラー323によりインテグレータ照明光学系31から射出された複数の部分光を赤、緑、青の三色の色光に分離する機能を有する。
リレー光学系33は、入射側レンズ331、リレーレンズ332、および反射ミラー333,334を備え、色分離光学系32で分離された色光を後述する液晶パネルまで導く機能を有する。
光学装置34は、色分離光学系32から射出される3つの色光を画像情報に応じてそれぞれ変調し、変調した各色光を合成してカラー画像を形成する。この光学装置34は、図2に示すように、光変調装置としての3つの液晶パネル341(R色光用の液晶パネルを341R、G色光用の液晶パネルを341G、B色光用の液晶パネルを341Bとする)と、これら液晶パネル341の光入射側および光射出側にそれぞれ配置される入射側偏光板342および射出側偏光板343と、クロスダイクロイックプリズム344とを備える。
入射側偏光板342は、偏光変換素子314で偏光方向が略一方向に揃えられた各色光が入射され、入射された光のうち、偏光変換素子314で揃えられた光の偏光軸と略同一方向の偏光光のみ透過させ、その他の光を吸収するものである。この入射側偏光板342は、例えば、サファイアガラスまたは水晶等の透光性基板上に偏光膜が貼付された構成を有している。
液晶パネル341は、具体的な図示は省略するが、一対の透明なガラス基板に電気光学物質である液晶が密閉封入された構成を有し、前記制御装置から出力される駆動信号に応じて、前記液晶の配向状態が制御され、入射側偏光板342から射出された偏光光の偏光方向を変調する。
射出側偏光板343は、入射側偏光板342と略同様の構成であり、液晶パネル341から射出された光のうち、入射側偏光板342における光の透過軸と直交する偏光軸を有する光のみ透過させ、その他の光を吸収するものである。
クロスダイクロイックプリズム344は、射出側偏光板343から射出された色光毎に変調された変調光(光学像)を合成して画像光(カラー画像)を形成する光学素子である。このクロスダイクロイックプリズム344は、4つの直角プリズムを貼り合わせた平面視正方形状をなし、直角プリズム同士を貼り合わせた界面には、2つの誘電体多層膜が形成されている。これら誘電体多層膜は、投射レンズ35に対向する側に配置された液晶パネル341(341G)から射出され射出側偏光板343を介した色光を透過し、残りの2つの各液晶パネル341(341R,341G)から射出され各射出側偏光板343を介した各色光を反射する。このようにして、各液晶パネル341にて変調された各色光が合成されてカラー画像が形成される。
投射レンズ35は、複数のレンズが組み合わされた組レンズとして構成される。そして、この投射レンズ35は、クロスダイクロイックプリズム344にて形成されたカラー画像に基づいた画像光Lを形成して反射ミラー5に向けて拡大投射する。
以上説明したプロジェクタユニット3は、投射レンズ35から拡大投射され反射ミラー5にて反射される際に反射ミラー5での光吸収による光損失を抑制するために、画像光L(直線偏光)の偏光方向が反射ミラー5に対する入射面に垂直な直線偏光光(S偏光光)となるように設定されている(図1参照)。
〔スクリーン6の構成〕
図3は、スクリーン6の概略構成を示す水平方向断面図である。
スクリーン6は、図3に示すように、フレネルレンズ61と、レンチキュラーレンズ62と、ブラックストライプ63と、視野角調整部材64とを備える。
フレネルレンズ61は、図3に示すように、背面側(画像光Lの入射側)に配置され、反射ミラー5を介して入射した画像光Lを平行光に変換する。
レンチキュラーレンズ62は、図3に示すように、光入射面が平面で形成され、光射出面が凸状のレンズ面に形成されるシリンドリカルレンズ621を、スクリーン6の水平方向に複数並べてシート状に構成され、フレネルレンズ61の光路後段に配置されている。
ブラックストライプ63は、図3に示すように、各シリンドリカルレンズ621間の凹部に形成される反射防止膜である。ブラックストライプ63は、スクリーン6に向けて前面側から入射する外光が反射することを防止している。
そして、レンチキュラーレンズ62は、フレネルレンズ61にて変換された平行光を、ブラックストライプ63の間から射出する。すなわち、レンチキュラーレンズ62から射出される画像光Lは、各シリンドリカルレンズ621と、ブラックストライプ63とによりスクリーン6の水平方向に略均一な幅で分割され、複数の部分光LSとして射出される。また、各部分光LSは、スクリーン6の水平方向に所定の広がりを持ってレンチキュラーレンズ62から射出されているが、各部分光LSの中心軸(以下、主光線とする)は、スクリーン6の法線方向と略平行である。
なお、本実施形態においては、本発明の分割部材は、レンチキュラーレンズ62と、ブラックストライプ63とから構成されている。
視野角調整部材64は、図3に示すように、正三角柱状に形成された石英ガラスからなる視野角調整素子641(柱状体)を、スクリーン6の水平方向に複数並べてシート状に構成され、レンチキュラーレンズ62の光路後段、すなわち、光射出面側に配置されている。
各視野角調整素子641は、背面642、右側面643、及び左側面644を備える。また、各視野角調整素子641における正三角形の各辺は、各部分光LSの主光線間のピッチ(1ピッチ)と同じ長さに形成され、各部分光LSの主光線と、背面642の中心軸とを揃えることができる。したがって、各視野角調整素子641には、各シリンドリカルレンズ621と、ブラックストライプ63とにより分割される各部分光LSが背面642からそれぞれ入射する。
なお、視野角調整部材64は、ステッピングモータ(図示省略)により、スクリーン6の前面側から見て右(図3中矢印RD)方向または左(図3中矢印LD)方向、すなわち、スクリーン6の水平方向に移動可能に構成されている。そして、このステッピングモータは、前述した制御ユニット4の制御の下、リモートコントローラまたは操作パネルの操作に応じて、視野角調整部材64を、段階的に左右いずれかの方向に0.5ピッチの範囲内で移動させる。すなわち、リアプロジェクタ1の観察者は、任意に視野角調整部材64をスクリーン6の左右いずれかの方向に移動させることができる。
〔スクリーン6の指向特性の変更方法〕
次に、各視野角調整素子641の背面642から入射した各部分光LSの主光線と略平行な光の光路について、図4および図5をも参照して説明する。
図4は、視野角調整部材64を右方向に移動させた場合における各部分光LSの主光線と略平行な光の光路を示す図である。図5は、視野角調整部材64を左方向に移動させた場合における各部分光LSの主光線と略平行な光の光路を示す図である。
ここで、図3から図5においては、各部分光LSの主光線と略平行な光のうち、スクリーン6の前面側から見て最も右側にある光を光A、最も左側にある光を光Bとして説明する。
まず、図3に示すように、レンチキュラーレンズ62と、視野角調整部材64とが初期位置にある場合、すなわち、各部分光LSの主光線と、背面642の中心軸とが揃っている場合には、背面642から入射した光A,Bは、それぞれ視野角調整素子641の内部を直進する。光Aは、右側面643に略30°の入射角で入射し、光Bは、左側面644に略30°の入射角で入射する。ここで、視野角調整素子641を形成する石英ガラスの屈折率をn1=1.5とし、空気の屈折率をn2=1.0とすれば、視野角調整素子641から空気中に光Aが入射する場合における臨界角θは、スネルの法則により、以下の式(1)により計算される。
θ=arcsin(n2/n1)…(1)
したがって、臨界角θは、略42°となり、入射角は、略30°であるので、光A,Bは、それぞれ右側面643,左側面644、すなわち、一方の側面にて全反射する。そして、光A,Bは、それぞれ左側面644,右側面643に対して略90°の角度で入射し、左側面644,右側面643、すなわち、背面642とは異なる面から略屈折することなく射出される。
次に、図4に示すように、視野角調整部材64を右方向に移動させた場合には、背面642から入射した光A,Bは、それぞれ視野角調整素子641の内部を直進する。そして、光A,Bは、左側面644に略30°の入射角で入射する。したがって、臨界角θは、略42°であるので、光A,Bは、左側面644にて全反射する。そして、光A,Bは、右側面643に対して略90°の角度で入射し、右側面643から略屈折することなく射出される。
次に、図5に示すように、視野角調整部材64を左方向に移動させた場合には、背面642から入射した光A,Bは、それぞれ視野角調整素子641の内部を直進する。そして、光A,Bは、右側面643に略30°の入射角で入射する。したがって、臨界角θは、略42°であるので、光A,Bは、右側面643にて全反射する。そして、光A,Bは、左側面644に対して略90°の角度で入射し、左側面644から略屈折することなく射出される。
したがって、レンチキュラーレンズ62と、視野角調整部材64とが初期位置にある場合には、各部分光LSの主光線と略平行な光は、右側面643方向,左側面644方向に分かれて視野角調整素子641から射出される。また、視野角調整部材64を右方向に移動させた場合には、各部分光LSの主光線と略平行な光は、右側面643方向に射出され、視野角調整部材64を左方向に移動させた場合には、各部分光LSの主光線と略平行な光は、左側面644方向に射出される。また、前述したように、各部分光LSは、スクリーン6の水平方向に所定の広がりを持ってレンチキュラーレンズ62から射出されているので、各視野角調整素子641から射出される部分光LSは、主光線を中心として広がりをもって射出される。
以上のように、スクリーン6は、背面側から投射された画像光Lを前面側に投影させて投影画像を表示することができ、視野角調整部材64を左右いずれかの方向に移動させることにより、各部分光LSの光路を変更することができる。
本実施形態に係るリアプロジェクタ1によれば、次のような効果がある。
(1)視野角調整部材64を、段階的に左右いずれかの方向に移動させることにより、各部分光LSの光路を変更することができるので、スクリーン6の指向特性を容易に変更することができる。
(2)視野角調整部材64を右方向に移動させた場合には、各部分光LSの主光線と略平行な光は、右側面643方向に射出され、視野角調整部材64を左方向に移動させた場合には、各部分光LSの主光線と略平行な光は、左側面644方向に射出されるので、左右いずれかの方向の観察者から見た画像光の輝度を向上させることができる。
(3)レンチキュラーレンズ62の光射出面側に、視野角調整部材64を配置しているので、スクリーン6の構成を簡略化することができる。
(4)部分光LSの主光線と略平行な光は、背面642とは異なる面から略屈折することなく射出されるので、光量を損失することなく各視野角調整素子641から射出することができる。
(5)各部分光の主光線は、スクリーン6の法線方向と略平行であるので、各部分光LSの光路を容易に所定の方向に揃えることができる。したがって、観察者に向かう光量を多くすることができ、観察者から見た画像光Lの輝度を向上させることができる。
(6)リアプロジェクタ1の観察者は、任意に視野角調整部材64をスクリーン6の左右いずれかの方向に移動させることにより、各部分光の光路を自身の方向に変更することができる。
〔実施形態の変形〕
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
前記実施形態では、視野角調整部材64は、ステッピングモータにより、左右いずれかの方向に移動可能に構成されていたが、観察者が手動操作により視野角調整部材を移動させることができるようにスクリーンを構成してもよい。なお、この場合には、前述した特許文献1に記載のスクリーンのように電圧を印加し続けることなく、スクリーンの指向特性を変更することができる。
前記実施形態では、視野角調整部材64を左右いずれかの方向に移動させることにより、各部分光LSの光路を変更していたが、例えば、レンチキュラーレンズ62を左右いずれかの方向に移動させることができるように構成してもよく、要するに、分割部材および視野角調整部材のうち、いずれか一方を移動可能に構成すればよい。
前記実施形態では、各シリンドリカルレンズ621は、スクリーン6の水平方向に複数並べられていたが、例えば、スクリーン6の垂直方向に複数並べられていてもよい。なお、この場合には、各視野角調整素子641は、スクリーン6の垂直方向に複数並べられていればよい。
前記実施形態では、分割部材は、レンチキュラーレンズ62と、ブラックストライプ63とから構成されていたが、例えば、画像光Lを略均一な幅でスクリーン6の水平方向に分割するように、フレネルレンズ61にブラックストライプを形成してもよい。さらには、マトリクス状に配列された球面レンズにブラックストライプを格子状に形成し、縦横に分割された部分光を射出するように形成してもよい。要するに、画像光を複数の部分光に分割して射出することができればよい。
前記実施形態では、各シリンドリカルレンズ621と、ブラックストライプ63とにより分割された部分光LSの主光線は、スクリーン6の法線方向と略平行であったが、略平行でなくてもよく、要するに、各部分光が各視野角調整素子にそれぞれ入射することができればよい。
前記実施形態では、各視野角調整素子641は、石英ガラスから構成されていたが、例えば、水晶など他の材料から構成してもよく、要するに、光透過性を有する材料から構成すればよい。
前記実施形態では、各視野角調整素子641は、正三角柱状に形成されていたが、これ以外の形状に形成されていてもよく、要するに、各部分光の光路を、視野角調整素子の側面で反射させて変更することができればよい。
例えば、視野角調整素子の形状は、視野角調整素子641において、スクリーン6の前面側を平面とした断面台形状の四角柱であってもよく、さらには、スクリーン6の前面側を曲面とした形状であってもよい。なお、この場合には、レンチキュラーレンズ62と、視野角調整部材とが初期位置にある場合には、部分光LSの一部がスクリーン6の前面側に射出されるので、正面方向の観察者から見た画像光の輝度を向上させることができる。
また、例えば、前述したように、分割部材が縦横に分割された部分光を射出するように形成されている場合には、スクリーンの法線方向に高さを有する角錐や円錐などを視野角調整素子としてもよい。なお、この場合には、視野角調整部材を、スクリーンに対して上下左右いずれかの方向に移動させて、各部分光の光路を変更することができる。
すなわち、分割部材から射出される各部分光の状態および視野角調整素子を構成する材料の屈折率などに基づいて、視野角調整素子の形状を任意に変更することにより、各部分光の光路を定めることができる。
前記実施形態では、視野角調整部材64は、複数の視野角調整素子641を備えていたが、例えば1つの部材を成型することにより、各部分光の光路を、内部で反射させて変更するようにしてもよい。
前記実施形態では、各部分光LSの主光線と略平行な光は、それぞれ左側面644,右側面643に対して略90°の角度で入射し、背面642とは異なる面から略屈折することなく射出されていたが、背面642から射出されていてもよい。なお、背面642から射出される光は、スクリーン6の前面側に射出されずに光量の損失となる場合がある。
前記実施形態では、スクリーン6は、リアプロジェクタ1に用いられるとしたが、透過型のスクリーンを用いる表示装置などに用いてもよい。
本発明は、スクリーンに利用することができ、特に、リアプロジェクタに用いられるスクリーンに好適に利用することができる。
本発明の一実施形態に係るリアプロジェクタの垂直方向断面図。 前記実施形態におけるプロジェクタユニットの内部に構成される光学系の概略構成を示す模式図。 前記実施形態におけるスクリーンの概略構成を示す水平方向断面図。 前記実施形態における視野角調整部材を右方向に移動させた場合における主光線の光路を示す図。 前記実施形態における視野角調整部材を左方向に移動させた場合における主光線の光路を示す図。
符号の説明
1…リアプロジェクタ、3…プロジェクタユニット、6…スクリーン、62…レンチキュラーレンズ、63…ブラックストライプ、64…視野角調整部材、621…シリンドリカルレンズ、641…視野角調整素子、642…背面、643…右側面、644…左側面。

Claims (6)

  1. 背面側から投射された画像光を前面側に投影させる透過型のスクリーンであって、
    前記画像光を複数の部分光に分割して射出する分割部材と、
    前記複数の部分光の光路を、内部で反射させて変更する視野角調整部材とを備え、
    前記視野角調整部材および前記分割部材のうち、いずれか一方が、他方に対して相対移動されることにより、当該視野角調整部材は、前記複数の部分光の光路を変更することを特徴とするスクリーン。
  2. 請求項1に記載のスクリーンにおいて、
    当該スクリーンは、略矩形状に形成され、
    前記分割部材は、前記画像光を、略均一な幅で当該スクリーンにおける一辺の方向に分割し、
    前記視野角調整部材は、前記複数の部分光がそれぞれ入射する複数の視野角調整素子を備え、
    前記視野角調整素子は、柱状体で形成され、前記視野角調整部材が、前記一辺の方向に移動されることにより、前記部分光の光路を、当該視野角調整素子の側面で反射させて変更することを特徴とするスクリーン。
  3. 請求項2に記載のスクリーンにおいて、
    前記視野角調整素子は、
    前記分割部材と対向し、前記部分光が入射する背面と、
    前記一辺の方向に対向する2つの側面とを備え、
    前記2つの側面は、前記視野角調整部材が、前記一辺の方向に移動された場合に、前記部分光の主光線と略平行な光が、前記2つの側面のうち、いずれか一方の側面において反射し、当該背面とは異なる面から射出されるように形成されることを特徴とするスクリーン。
  4. 請求項3に記載のスクリーンにおいて、
    前記視野角調整素子は、
    前記背面と、前記2つの側面とをそれぞれ延長して柱状体を構成した場合に、略正三角柱となることを特徴とするスクリーン。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載のスクリーンにおいて、
    前記複数の部分光の主光線は、互いに略平行であることを特徴とするスクリーン。
  6. 光源から射出された光を画像情報に応じて変調して画像光を形成し、当該画像光を拡大投射する画像投射装置と、請求項1から請求項5のいずれかに記載のスクリーンとを備えることを特徴とするリアプロジェクタ。
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