JP2007192989A - スクリーンおよびリアプロジェクタ - Google Patents

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Abstract

【課題】簡素な構造で投影画像に生じるぎらつきを抑制し投影画像を良好に表示できるスクリーンおよびリアプロジェクタを提供すること。
【解決手段】透過型スクリーン6は、画像光を投影するスクリーンである。この透過型スクリーン6は、複屈折性材料から構成され、入射した光束を偏光方向が互いに直交する2つの直線偏光成分に分割して射出する第1の領域および第2の領域が面内で不規則に複数形成されたランダム位相差シート64を備えている。
【選択図】図3

Description

本発明は、スクリーンおよびリアプロジェクタに関する。
従来、入射した画像光を反射あるいは透過して投影するスクリーンが知られている。
このようなスクリーンにおいて、画像光が可干渉性の光である場合には、スクリーン上の各領域における反射成分同士、あるいは透過成分同士が干渉し、干渉光により投影画像にいわゆるぎらつきが生じてしまう。
そして、投影画像に生じるぎらつきを抑制するスクリーンが提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。
特許文献1に記載のスクリーンは、入射した画像光を透過して投影する透過型スクリーンであり、第1の光拡散板と第2の光拡散板とを積層形成することで画像光を各光拡散板の各光拡散面にて拡散させ透過成分同士の干渉を回避し、投影画像にスペックルノイズが生じることを抑制している。
特許文献2に記載のスクリーンは、入射した画像光を反射して投影する反射型スクリーンであり、2枚以上のスクリーンで構成される。そして、スクリーンの間に気流を流して少なくとも1枚のスクリーンを振動させることで反射成分同士の干渉光の強度ムラを平均化し、投影画像にぎらつきが生じることを抑制している。
特開2003−98601号公報 特開2005−107150号公報
特許文献1に記載のスクリーンでは、透過成分同士の干渉を回避するために2枚の光拡散板を用いて画像光を拡散しているため、投影画像にぼけが生じ、画像の解像度を良好に確保できない、という問題がある。
また、特許文献2に記載のスクリーンでは、反射成分同士の干渉光の強度ムラを平均化するためにスクリーンを振動させているため、スクリーンの構造が複雑化および大型化してしまう。
したがって、スクリーンを簡素な構造としつつ、投影画像に生じるぎらつきを抑制し投影画像を良好に表示できる技術が要望されている。
本発明の目的は、簡素な構造で投影画像に生じるぎらつきを抑制し投影画像を良好に表示できるスクリーンおよびリアプロジェクタを提供することにある。
本発明のスクリーンは、画像光を投影するスクリーンであって、複屈折性材料から構成され、入射した光束を偏光方向が互いに直交する2つの直線偏光成分に分割して射出する第1の領域および第2の領域が面内で不規則に複数形成されたランダム位相差層を備えていることを特徴とする。
ここで、本発明のスクリーンは、入射した画像光を反射して投影する反射型スクリーンとして構成してもよいし、入射した画像光を透過して投影する透過型スクリーンとして構成してもよい。
また、ランダム位相差層としては、以下の構成を採用できる。
例えば、複数の第1の領域と複数の第2の領域とを互いに異なる材料(屈折率の異なる材料)で形成する。
また、例えば、複数の第1の領域と複数の第2の領域とを同一材料で形成し、第1の領域の厚み寸法と第2の領域の厚み寸法とを異なる厚み寸法で形成する。
本発明では、スクリーンはランダム位相差層を備えている。このことにより、ランダム位相差層に画像光が入射すると、複数の第1の領域にて所定の偏光方向の直線偏光成分が生成され、複数の第2の領域にて前記所定の偏光方向に直交する偏光方向の直線偏光成分が生成される。このため、第1の領域および第2の領域の各領域での反射成分同士あるいは透過成分同士が干渉することを回避し、スクリーンに投影される投影画像にぎらつきが生じることを抑制できる。
また、第1の領域および第2の領域が不規則に複数形成されているので、例えば、画像光の一部が、各領域にて偏光方向が互いに直交する2つの直線偏光成分に分割されず各領域を介した光成分同士が干渉した場合であっても、干渉光の分布を不規則にし、投影画像を観賞する観賞者に不快感を与えることを抑制できる。
さらに、従来のように2枚の光拡散板を用いて画像光を拡散させて透過成分同士の干渉を回避する構成と比較して、ランダム位相差層では第1の領域および第2の領域にて偏光方向が互いに直交する2つの直線偏光成分に分割して射出する構成であるので、投影画像にぼけが生じることがなく、画像の解像度を良好に確保できる。
さらにまた、従来のようにスクリーンを振動させて反射成分同士の干渉光の強度ムラを平均化する構成と比較して、構造の簡素化が図れ、不要に大型化することがない。
したがって、簡素な構造で投影画像に生じるぎらつきを抑制し投影画像を良好に表示でき、本発明の目的を達成できる。
本発明のスクリーンでは、当該スクリーンは、透過型スクリーンで構成され、前記画像光は、直線偏光光であり、前記複数の第1の領域の厚み寸法D、および前記複数の第2の領域の厚み寸法Dは、前記ランダム位相差層における面内の互いに直交する方向の各屈折率nx、nyの差をΔnとし、前記画像光の波長をλ、および0を含む自然数をkとした場合に、以下の式(1)および式(2)の関係を満たすように設定されていることが好ましい。
ΔnD=kλ・・・・・・(1)
ΔnD=λ・(2k+1)/2・・・・・・(2)
本発明では、複数の第1の領域の厚み寸法Dを上記式(1)の関係を満たすように設定することで、入射した画像光(直線偏光光)は、複数の第1の領域内部にて分割される常光線および異常光線の光学的距離の差ΔnDが画像光の波長λのk倍となり、すなわち、常光線および異常光線の位相差が2πとなる。したがって、画像光は、第1の領域から入射時の偏光方向と同一の偏光方向の直線偏光光として射出される。
また、複数の第2の領域の厚み寸法Dを上記式(2)の関係を満たすように設定することで、入射した画像光(直線偏光光)は、複数の第2の領域内部にて分割される常光線および異常光線の光学的距離の差ΔnDが画像光の半波長λ/2の(2k+1)倍となり、すなわち、常光線および異常光線の位相差がπとなる。したがって、画像光は、第2の領域から入射時の偏光方向に直交する偏光方向の直線偏光光として射出される。
以上の構成により、例えば複数の第1の領域と複数の第2の領域とを互いに異なる材料で形成する構成と比較して、複数の第1の領域および複数の第2の領域を同一材料で形成し、エンボス加工等により第1の領域および第2の領域の各厚み寸法を上述した厚み寸法D,Dとなるように形成するだけで、画像光を偏光方向が互いに直交する2つの直線偏光成分に分割でき、スクリーンを容易に製造できる。
本発明のスクリーンでは、前記複数の第1の領域、および前記複数の第2の領域は、前記画像光に含まれる赤色光の波長領域、緑色光の波長領域、および青色光の波長領域に対して、前記関係を満たす厚み寸法を有する3つの領域でそれぞれ構成されていることが好ましい。
ところで、画像光をカラー画像で形成する場合には、一般的に、赤色光、緑色光、および青色光を合成することで実現している。このため、カラーの投影画像に生じるぎらつきを抑制するためには、赤色光、緑色光、青色光の各波長領域に対して第1の領域および第2の領域をそれぞれ設定する必要がある。
本発明では、複数の第1の領域は、画像光に含まれる赤色光の波長領域、緑色光の波長領域、および青色光の波長領域に対して、上記式(1)に示す関係を満たす各厚み寸法をそれぞれ有する3つの領域で構成されている。同様に、複数の第2の領域は、画像光に含まれる赤色光の波長領域、緑色光の波長領域、および青色光の波長領域に対して、上記式(2)に示す関係を満たす各厚み寸法をそれぞれ有する3つの領域で構成されている。このことにより、カラーの画像光に対しても、赤色光、緑色光、および青色光毎に第1の領域および第2の領域にて偏光方向が互いに直交する2つの直線偏光成分に分割でき、投影画像に生じるぎらつきを抑制できる。
本発明のスクリーンでは、前記ランダム位相差層は、複数のシート部材をラミネートすることで形成されていることが好ましい。
本発明では、例えば、各シート部材にそれぞれ、入射した画像光を偏光方向が互いに直交する2つの直線偏光成分に分割して射出する各領域を不規則に複数形成しておけば、前記各シート部材をラミネートすることで、ランダム位相差層全体での複数の第1の領域および複数の第2の領域を種々の形状や配置位置に設定でき、ランダム位相差層の設計の自由度を向上できる。
本発明のスクリーンでは、前記複数の第1の領域および前記複数の第2の領域は、平面形状が不規則に形成されていることが好ましい。
本発明によれば、複数の第1の領域および複数の第2の領域は、平面形状が不規則に形成されているので、画像光の一部が、各領域にて偏光方向が互いに直交する2つの直線偏光成分に分割されず各領域を介した成分同士が干渉した場合であっても、干渉光の分布をより不規則にし、投影画像を観賞する観賞者に不快感を与えることをより抑制できる。
本発明のスクリーンでは、当該スクリーンは、透過型スクリーンで構成され、前記画像光の光束入射側に配設され前記画像光を平行光に変換して射出するフレネルレンズシートと、前記フレネルレンズシートの光束射出側に配設され前記フレネルレンズシートにて変換された平行光を拡散光に変換して射出するレンチキュラーレンズシートとを備え、前記ランダム位相差層は、前記フレネルレンズシートおよび前記レンチキュラーレンズシートの間に介在配置されていることが好ましい。
ところで、ランダム位相差層に対して画像光が斜方入射する場合には、入射位置によって、内部を進行する光束の光学的距離が異なることとなる。このため、入射位置によっては、第1の領域および第2の領域にて入射した画像光を偏光方向が互いに異なる2つの直線偏光成分に分割できない恐れがある。
本発明によれば、ランダム位相差層は、フレネルレンズシートおよびレンチキュラーレンズシートの間に介在配置されるので、ランダム位相差層には、フレネルレンズシートにて変換された平行光の画像光が入射することとなる。このため、ランダム位相差層において、いずれの入射位置によっても内部を進行する光束の光学的距離が一定となり、第1の領域および第2の領域にて入射した画像光を偏光方向が互いに異なる2つの直線偏光成分に良好に分割できる。
本発明のスクリーンでは、前記画像光は、直線偏光光であり、前記ランダム位相差層は、遅相軸が前記画像光の偏光方向に対して±45°のいずれかの角度で傾斜するように形成されていることが好ましい。
本発明によれば、ランダム位相差層は、遅相軸が画像光(直線偏光光)の偏光方向に対して±45°のいずれかの角度で傾斜するように形成されているので、第1の領域および第2の領域にて入射した画像光を偏光方向が互いに直交する2つの直線偏光成分に良好に分割して投影画像に生じるぎらつきを好適に抑制できる。
本発明のリアプロジェクタは、光源から射出された光束を画像情報に応じて変調して画像光を形成し前記画像光を拡大投射する画像投射装置と、前記画像投射装置を収納する箱形状を有し前面側に開口部が形成された外装筐体と、前記開口部を介して露出し背面側から投射された前記画像光を前面側に投影する透過型スクリーンとを備えたリアプロジェクタであって、前記透過型スクリーンは、上述したスクリーンであることを特徴とする。
本発明によれば、リアプロジェクタは、上述したスクリーンを備えているので、上述したスクリーンと同様の作用および効果を享受できる。
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態を図面に基づいて説明する。
〔リアプロジェクタの主な構成〕
図1は、第1実施形態におけるリアプロジェクタの側断面図である。
図1において、1は、リアプロジェクタであり、このリアプロジェクタ1は、外装筺体としてのキャビネット2と、画像投射装置としてのプロジェクタユニット3と、制御ユニット4と、反射ミラー5と、透過型スクリーン6とにより大略構成されている。
キャビネット2は、図1に示すように、背面側(図1中、右側)が傾斜した箱形に構成され、内部にプロジェクタユニット3、制御ユニット4、および反射ミラー5を収納配置する。なお、具体的な図示は省略するが、キャビネット2内部には、プロジェクタユニット3、制御ユニット4、および反射ミラー5の他、リアプロジェクタ1の各構成部材に電力を供給する電源ユニット、および、リアプロジェクタ1内部を冷却する冷却ユニット、音声を出力する音声出力部等が配設される。
また、このキャビネット2の前面側(図1中、左側)には、平面視矩形状の開口部21が形成され、開口部21周縁に透過型スクリーン6が支持固定される。
プロジェクタユニット3は、キャビネット2内の底面に配設され、制御ユニット4から出力された画像信号に基づいて画像光Lを形成して反射ミラー5に向けて拡大投射する。このプロジェクタユニット3の具体的な構成は後述する。
制御ユニット4は、具体的な図示は省略するが、例えば、チューナ、IF回路、音声検波回路、映像検波回路、増幅回路、およびCPU等を備えて構成され、プロジェクタユニット3を統括的に制御する。また、制御ユニット4は、例えば、リモートコントローラ(図示略)の操作によって選択されたチャンネルに対応する周波数の放送信号を抽出して、画像信号をプロジェクタユニット3に出力するとともに音声信号を音声出力部(図示略)に出力する。
反射ミラー5は、キャビネット2内の上部の背面側に配設され、プロジェクタユニット3によって投射された画像光Lを透過型スクリーン6の背面側に反射する。
透過型スクリーン6は、矩形形状を有し、キャビネット2の開口部21周縁に支持固定される。そして、この透過型スクリーン6は、画像光Lを背面側から前面側に投影して投影画像を表示する。この透過型スクリーン6の具体的な構成は後述する。
〔プロジェクタユニットの構成〕
図2は、プロジェクタユニット3の内部に構成される光学系の概略構成を示す模式図である。
プロジェクタユニット3は、図2に示すように、インテグレータ照明光学系31と、色分離光学系32と、リレー光学系33と、光学装置34と、投射光学装置としての投射レンズ35とを備える。
インテグレータ照明光学系31は、光源から射出された光束を照明光軸直交面内における照度を均一にするための光学系である。このインテグレータ照明光学系31は、図2に示すように、超高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、キセノンランプ等の放電発光型の光源ランプ3111およびリフレクタ3112を含む光源装置311と、第1レンズアレイ312と、第2レンズアレイ313と、偏光変換素子314と、重畳レンズ315とを備える。光源ランプ3111から射出された光束は、リフレクタ3112によって射出方向が揃えられ、第1レンズアレイ312によって複数の部分光束に分割され、第2レンズアレイ313の近傍で結像する。第2レンズアレイ313から射出された各部分光束は、その中心軸(主光線)が後段の偏光変換素子314の入射面に垂直となるように入射し、偏光変換素子314にて略1種類の直線偏光光として射出される。偏光変換素子314から直線偏光光として射出され、重畳レンズ315を介した複数の部分光束は、光学装置34の後述する3枚の液晶パネル上で重畳する。
色分離光学系32は、2枚のダイクロイックミラー321,322と、反射ミラー323とを備え、これらのダイクロイックミラー321,322、反射ミラー323によりインテグレータ照明光学系31から射出された複数の部分光束を赤、緑、青の三色の色光に分離する機能を有する。
リレー光学系33は、入射側レンズ331、リレーレンズ332、および反射ミラー333,334を備え、色分離光学系32で分離された色光を後述する液晶パネルまで導く機能を有する。
光学装置34は、色分離光学系32から射出される3つの色光を画像情報に応じてそれぞれ変調し、変調した各色光を合成してカラー画像を形成する。この光学装置34は、図2に示すように、光変調装置としての3つの液晶パネル341(R色光用の液晶パネルを341R、G色光用の液晶パネルを341G、B色光用の液晶パネルを341Bとする)と、これら液晶パネル341の光束入射側および光束射出側にそれぞれ配置される入射側偏光板342および射出側偏光板343と、クロスダイクロイックプリズム344とを備える。
入射側偏光板342は、偏光変換素子314で偏光方向が略一方向に揃えられた各色光が入射され、入射された光束のうち、偏光変換素子314で揃えられた光束の偏光軸と略同一方向の偏光光のみ透過させ、その他の光束を吸収するものである。この入射側偏光板342は、例えば、サファイアガラスまたは水晶等の透光性基板上に偏光膜が貼付された構成を有している。
液晶パネル341は、具体的な図示は省略するが、一対の透明なガラス基板に電気光学物質である液晶が密閉封入された構成を有し、前記制御装置から出力される駆動信号に応じて、前記液晶の配向状態が制御され、入射側偏光板342から射出された偏光光束の偏光方向を変調する。
射出側偏光板343は、入射側偏光板342と略同様の構成であり、液晶パネル341から射出された光束のうち、入射側偏光板342における光束の透過軸と直交する偏光軸を有する光束のみ透過させ、その他の光束を吸収するものである。
クロスダイクロイックプリズム344は、射出側偏光板343から射出された色光毎に変調された変調光(光学像)を合成して画像光(カラー画像)を形成する光学素子である。このクロスダイクロイックプリズム344は、4つの直角プリズムを貼り合わせた平面視正方形状をなし、直角プリズム同士を貼り合わせた界面には、2つの誘電体多層膜が形成されている。これら誘電体多層膜は、投射レンズ35に対向する側に配置された液晶パネル341(341G)から射出され射出側偏光板343を介した色光を透過し、残りの2つの各液晶パネル341(341R,341G)から射出され各射出側偏光板343を介した各色光を反射する。このようにして、各液晶パネル341にて変調された各色光が合成されてカラー画像が形成される。
投射レンズ35は、複数のレンズが組み合わされた組レンズとして構成される。そして、この投射レンズ35は、クロスダイクロイックプリズム344にて形成されたカラー画像に基づいた画像光Lを形成して反射ミラー5に向けて拡大投射する。
以上説明したプロジェクタユニット3は、投射レンズ35から拡大投射され反射ミラー5にて反射される際に反射ミラー5での光吸収による光損失を抑制するために、画像光L(直線偏光)の偏光方向が反射ミラー5に対する入射面に垂直な直線偏光光(S偏光光)となるように設定されている(図1参照)。
〔透過型スクリーンの構成〕
図3は、透過型スクリーン6の概略構成を示す斜視図である。
透過型スクリーン6は、図3に示すように、フレネルレンズシート61と、レンチキュラーレンズシート62と、ブラックストライプ63と、ランダム位相差シート(ランダム位相差層)64とを備える。
フレネルレンズシート61は、図3に示すように、背面側(画像光Lの入射側)に配設され、反射ミラー5を介して入射した画像光Lを平行光に変換する。
レンチキュラーレンズシート62は、図3に示すように、前面側(画像光Lの射出側)に配設され、フレネルレンズシート61にて変換されランダム位相差シート64を介した平行光を拡大(拡散)光に変換して、ブラックストライプ63の間から射出し、画像光Lを背面側から前面側に投影して投影画像を表示する。
ブラックストライプ63は、図3に示すように、レンチキュラーレンズシート62の前面(画像光Lの射出側端面)にストライプ状に形成される反射防止膜である。すなわち、ブラックストライプ63により、透過型スクリーン6に向けて前面側から入射する外光が反射することを防止している。
図4および図5は、ランダム位相差シート64の概略構成を示す図である。具体的に、図4は、ランダム位相差シート64の一部を示す断面図である。図5は、ランダム位相差シート64の一部を画像光Lの入射側から見た平面図である。
ランダム位相差シート64は、入射する画像光Lの偏光方向に対して遅相軸が±45°のいずれかの角度で傾斜した複屈折性材料から構成され、図3に示すように、フレネルレンズシート61およびレンチキュラーレンズシート62の間に配設される。
このランダム位相差シート64において、画像光Lの入射側端面には、図4または図5に示すように、エンボス加工が施され、厚み寸法がD(図4)となる平面視矩形状の第1の領域Aと、厚み寸法がD(図4)となる平面視矩形状の第2の領域Aとが不規則に複数形成されている。
また、各第1の領域Aおよび各第2の領域Aは、図4または図5に示すように、その形状(平面的に見た場合での矩形状の面積)が異なるように不規則に設定されている。
このような各第1の領域Aおよび各第2の領域Aは、その平面形状が、例えば、数mm角の大きさで形成されている。
ここで、厚み寸法Dは、以下の式(3)を満たすように設定されている。
ΔnD=kλ・・・・・・(3)
また、厚み寸法Dは、以下の式(4)を満たすように設定されている。
ΔnD=λ・(2k+1)/2・・・・・・(4)
なお、上記式(3)、式(4)において、Δnは、ランダム位相差シート64の面内(図4中、紙面に直交する平面内、または図5中、紙面に平行する平面内)において、第1の軸方向(X軸方向)の屈折率をnx、X軸方向に直交する第2の軸方向(Y軸方向)の屈折率をnyとした場合に、各屈折率nx,nyの差を示すものである。また、λは、画像光Lの波長を示すものである。さらに、kは、0を含む自然数である。
より具体的に、画像光Lは、ランダム位相差シート64内部において、各領域A,Aを通過する際、常光線および異常光線に分割され、常光線および異常光線に位相差が生じることにより偏光状態が変換される。
例えば、第1の領域Aを通過する画像光Lは、厚み寸法Dが上記式(3)のように設定されているため、第1の領域A内部にて分割される常光線および異常光線の光学的距離の差ΔnDが画像光Lの波長λのk倍となり、すなわち、常光線および異常光線の位相差が2πとなる。したがって、画像光Lは、図4に示すように、第1の領域Aから入射時の偏光方向と同一の偏光方向の直線偏光光として射出される。
一方、第2の領域Aを通過する画像光Lは、厚み寸法Dが上記式(4)のように設定されているため、第2の領域A内部にて分割される常光線および異常光線の光学的距離の差ΔnDが画像光Lの半波長λ/2の(2k+1)倍となり、すなわち、常光線および異常光線の位相差がπとなる。したがって、画像光Lは、図4に示すように、第2の領域Aから入射時の偏光方向に直交する偏光方向の直線偏光光として射出される。
以上のように、ランダム位相差シート64は、フレネルレンズシート61にて変換された平行光である画像光Lを、各第1の領域Aおよび各第2の領域Aにより、互いに直交する2つの直線偏光成分に分割してレンチキュラーレンズシート62に向けて射出する。
なお、図4では、各第1の領域Aの各厚み寸法Dが同一の寸法で構成されていたが、これに限らず、上記式(3)を満たす厚み寸法であれば、それぞれ異なる厚み寸法となるように構成しても構わない。また、同様に、図4では、各第2の領域Aの各厚み寸法Dが同一の寸法で構成されていたが、これに限らず、上記式(4)を満たす厚み寸法であれば、それぞれ異なる厚み寸法となるように構成しても構わない。
また、本実施形態では、図4および図5では具体的な図示を省略したが、複数の第1の領域Aは、3つの第1の領域A1R,A1G,A1Bで構成されているものである。すなわち、複数の第1の領域Aのうち少なくともいずれかの第1の領域Aは、画像光Lに含まれる赤色光の波長λに対して上記式(3)を満たす厚み寸法D1Rを有する第1の領域A1Rである。また、複数の第1の領域Aのうち少なくともいずれかの第1の領域Aは、画像光Lに含まれる緑色光の波長λに対して上記式(3)を満たす厚み寸法D1Gを有する第1の領域A1Gである。さらに、複数の第1の領域Aのうち少なくともいずれかの第1の領域Aは、画像光Lに含まれる青色光の波長λに対して上記式(3)を満たす厚み寸法D1Bを有する第1の領域A1Bである。
そして、画像光Lに含まれるR,G,Bの各色光は、図4に示すように、各第1の領域A1R,A1G,A1Bから入射時の偏光方向と同一の偏光方向の直線偏光光として射出される。
同様に、複数の第2の領域Aは、3つの第2の領域A2R,A2G,A2Bで構成されているものである。すなわち、複数の第2の領域Aのうち少なくともいずれかの第2の領域Aは、画像光Lに含まれる赤色光の波長λに対して上記式(4)を満たす厚み寸法D2Rを有する第2の領域A2Rである。また、複数の第2の領域Aのうち少なくともいずれかの第2の領域Aは、画像光Lに含まれる緑色光の波長λに対して上記式(4)を満足する厚み寸法D2Gを有する第2の領域A2Gである。さらに、複数の第2の領域Aのうち少なくともいずれかの第2の領域Aは、画像光Lに含まれる青色光の波長λに対して上記式(4)を満たす厚み寸法D2Bを有する第2の領域A2Bである。
そして、画像光Lに含まれるR,G,Bの各色光は、図4に示すように、各第2の領域A2R,A2G,A2Bから入射時の偏光方向に直交する偏光方向の直線偏光光として射出される。
上述した第1実施形態によれば、以下の効果がある。
本実施形態では、透過型スクリーン6は、ランダム位相差シート64を備えている。このことにより、ランダム位相差シート64に画像光Lが入射すると、複数の第1の領域Aにて所定の偏光方向の直線偏光成分が生成され、複数の第2の領域Aにて前記所定の偏光方向に直交する偏光方向の直線偏光成分が生成される。このため、第1の領域Aおよび第2の領域Aでの透過成分同士が干渉することを回避し、透過型スクリーン6に投影される投影画像にぎらつきが生じることを抑制できる。
また、ランダム位相差シート64には第1の領域Aおよび第2の領域Aが不規則に複数形成されているので、例えば、画像光Lの一部が、各領域A,Aにて偏光方向が互いに直交する2つの直線偏光成分に分割されず各領域A,Aを介した光成分同士が干渉した場合であっても、干渉光の分布を不規則にし、投影画像を干渉する観賞者に不快感を与えることを抑制できる。
さらに、従来のように2枚の光拡散板を用いて画像光を拡散させて透過成分同士の干渉を回避する構成と比較して、ランダム位相差シート64では第1の領域Aおよび第2の領域Aにて偏光方向が互いに直交する2つの直線偏光成分に分割して射出する構成であるので、投影画像にぼけが生じることがなく、画像の解像度を良好に確保できる。
さらにまた、従来のようにスクリーンを振動させて反射成分同士の干渉光の強度ムラを平均化する構成と比較して、構造の簡素化が図れ、不要に大型化することがない。
したがって、本実施形態の透過型スクリーン6は、簡素な構造で投影画像に生じるぎらつきを抑制し投影画像を良好に表示できる。
ここで、ランダム位相差シート64は、エンボス加工を施すことにより、複数の第1の領域Aおよび複数の第2の領域Aの各厚み寸法が上記式(3)、(4)の関係を満たす厚み寸法D,Dとなるように形成するだけで、画像光Lを偏光方向が互いに直交する2つの直線偏光成分に分割できるので、例えば複数の第1の領域と複数の第2の領域とを互いに異なる材料(屈折率の異なる材料)で形成する構成と比較して、透過型スクリーン6を容易に製造できる。
また、複数の第1の領域Aは、画像光Lに含まれる赤色光の波長領域、緑色光の波長領域、および青色光の波長領域に対して、上記式(3)に示す関係を満たす各厚み寸法D1R,D1G,D1Bをそれぞれ有する3つの領域A1R,A1G,A1Bで構成されている。同様に、複数の第2の領域Aは、画像光Lに含まれる赤色光の波長領域、緑色光の波長領域、および青色光の波長領域に対して、上記式(4)に示す関係を満たす各厚み寸法D2R,D2G,D2Bをそれぞれ有する3つの領域A2R,A2G,A2Bで構成されている。このことにより、カラーの画像光Lに対しても、赤色光、緑色光、および青色光毎に第1の領域A1R,A1G,A1Bおよび第2の領域A2R,A2G,A2Bにて偏光方向が互いに直交する2つの直線偏光成分に分割でき、投影画像に生じるぎらつきを抑制できる。
さらに、複数の第1の領域Aおよび複数の第2の領域Aは、平面形状が異なるように不規則に設定されているので、画像光Lの一部が、各領域A,Aにて偏光方向が互いに直交する2つの直線偏光成分に分割されず各領域A,Aを介した光成分同士が干渉した場合であっても、干渉光の分布をより不規則にし、投影画像を観賞する観賞者に不快感を与えることをより抑制できる。
ところで、ランダム位相差シート64に対して画像光Lが斜方入射する場合には、入射位置によって、内部を進行する光束の光学的距離が異なることとなる。このため、入射位置によっては、第1の領域Aおよび第2の領域Aにて入射した画像光Lを偏光方向が互いに異なる2つの直線偏光成分に分割できない恐れがある。
本実施形態では、ランダム位相差シート64は、フレネルレンズシート61およびレンチキュラーレンズシート62の間に介在配置されるので、ランダム位相差シート64には、フレネルレンズシート61にて変換された平行光の画像光Lが入射することとなる。このため、ランダム位相差シート64において、いずれの入射位置によっても内部を進行する光束の光学的距離が一定となり、第1の領域Aおよび第2の領域Aにて入射した画像光Lを偏光方向が互いに異なる2つの直線偏光成分に良好に分割できる。
また、ランダム位相差シート64は、遅相軸が画像光Lの偏光方向に対して±45°のいずれかの角度で傾斜するように形成されているので、第1の領域Aおよび第2の領域Aにて入射した画像光Lを偏光方向が互いに直交する2つの直線偏光成分に良好に分割して投影画像に生じるぎらつきを好適に抑制できる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態を図面に基づいて説明する。
以下の説明では、前記第1実施形態と同様の構造および同一部材には同一符号を付して、その詳細な説明は省略または簡略化する。
図6は、第2実施形態における画像投射装置としてのプロジェクタユニット3Aの内部に構成される光学系の概略構成を示す模式図である。
前記第1実施形態では、光源装置311として放電発光型の光源ランプを採用している。
これに対して第2実施形態では、光源装置311Aとして固体発光素子を採用している。プロジェクタユニット3A以外の構成は、前記第1実施形態と同様のものである。
プロジェクタユニット3Aは、図6に示すように、前記第1実施形態で説明した光学装置34および投射レンズ35の他、光源装置311Aを備える。
光源装置311Aは、制御ユニット4による制御の下、点灯し、液晶パネル341に向けて光束を射出する。これら光源装置311Aは、図6に示すように、R色光を射出するR色光用LED(Light Emitting Diode)モジュール311Rと、G色光を射出するG色光用LEDモジュール311Gと、B色光を射出するB色光用LEDモジュール311Bとで構成される。
これらLEDモジュール311R,311G,311Bは、略同様の構成であり、具体的な図示は省略するが、Si基板上に固体発光素子である複数のLED素子が配列形成されている。なお、LEDモジュール311R,311G,311Bを構成するLED素子は、結晶の種類および添加物等が異なるように形成されたものであり、それぞれR色光、G色光、B色光を発する。
なお、光源装置311Aとしては、上述したLEDモジュールに限らず、その他の構成、例えば、レーザダイオードや、有機EL(Electro Luminescence)素子、シリコン発光素子等の各種固体発光素子を採用してもよい。
上述した第2実施形態によれば、光源装置311Aを固体発光素子で構成した場合であっても前記第1実施形態と同様の効果を享受できる。
また、光源装置311Aを固体発光素子で構成することで、色分離光学系32やリレー光学系33等の光学部品を省略でき、プロジェクタユニット3Aの小型化が図れ、ひいては、リアプロジェクタ1の小型化が図れる。
さらに、例えば、光源装置311Aを固体発光素子であるレーザダイオードで構成した場合には、レーザダイオードからコヒーレント光(レーザ光)が射出されるため、透過型スクリーン6上に形成される投影画像に明るさの明点、暗点がランダムに分布するいわゆるスペックルパターンが生じやすいが、前記第1実施形態で説明したように透過型スクリーン6を形成することで、スペックルパターンの発生も抑制し、投影画像を良好に維持できる。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態を図面に基づいて説明する。
以下の説明では、前記第1実施形態と同様の構造および同一部材には同一符号を付して、その詳細な説明は省略または簡略化する。
図7は、第3実施形態におけるランダム位相差シート64Aの一部を示す断面図である。
前記第1実施形態では、ランダム位相差シート64は、単体のシート部材で構成されている。
これに対して第2実施形態では、フレネルレンズシート61およびレンチキュラーレンズシート62の間に配設されるランダム位相差シート64Aは、複数(本実施形態では2つ)のシート部材641,642をラミネートすることで構成されたものである。ランダム位相差シート64A以外の構成は、前記第1実施形態と同様のものである。
シート部材641,642は、前記第1実施形態で説明したランダム位相差シート64と同様に、入射する画像光Lの偏光方向に対して遅相軸が±45°のいずれかの角度で傾斜した同一の複屈折性材料から構成される。
これらシート部材641,642において、画像光Lの入射側端面には、図7に示すように、それぞれエンボス加工が施され、厚み寸法がD(前記第1実施形態と同様の厚み寸法D)となる平面視矩形状の第3の領域Aと、厚み寸法がD(前記第1実施形態と同様の厚み寸法D)となる平面視矩形状の第4の領域Aとが不規則に複数形成されている。
また、各第3の領域Aおよび各第4の領域Aは、図7に示すように、その形状(平面的に見た場合での矩形状の面積)が異なるように不規則に設定されている。
このような各第3の領域Aおよび各第4の領域Aは、その平面形状が、例えば、数mm角の大きさで形成されている。
そして、ランダム位相差シート64Aにおいて、図7に示すように、シート部材641の第3の領域Aとシート部材642の第3の領域Aとが重なる領域、およびシート部材641の第4の領域Aとシート部材642の第4の領域Aとが重なる領域が、入射した画像光Lを入射時の偏光方向と同一の偏光方向の直線偏光光で射出する第1の領域Aとなる。また、ランダム位相差シート64Aにおいて、図7に示すように、シート部材641の第3の領域Aとシート部材642の第4の領域Aとが重なる領域、およびシート部材641の第4の領域Aとシート部材642の第3の領域Aとが重なる領域が、入射した画像光Lを入射時の偏光方向に直交する偏光方向の直線偏光光で射出する第2の領域Aとなる。
なお、図7では、各第3の領域Aの各厚み寸法Dが同一の寸法で構成されていたが、これに限らず、前記第1実施形態で説明した式(3)を満たす厚み寸法であれば、それぞれ異なる厚み寸法となるように構成しても構わない。また、同様に、図7では、各第4の領域Aの各厚み寸法Dが同一の厚み寸法で構成されていたが、これに限らず、前記第1実施形態で説明した式(4)を満たす厚み寸法であれば、それぞれ異なる厚み寸法となるように構成しても構わない。
また、図7では具体的な図示を省略したが、本実施形態も前記第1実施形態と同様に、複数の第1の領域Aは3つの第1の領域A1R,A1G,A1Bで構成され、複数の第2の領域Aは3つの第2の領域A2R,A2G,A2Bで構成されているものである。
上述した第3実施形態によれば、ランダム位相差シート64Aを複数のシート部材641,642で構成した場合であっても前記第1実施形態と同様の効果を享受できる。
また、複数のシート部材641,642を組み合わせることで、複数の第1の領域Aおよび複数の第2の領域Aを種々の形状や配置位置に設定でき、ランダム位相差シート64Aの設計の自由度を向上できる。
以上、本発明について好適な実施形態を挙げて説明したが、本発明は、これらの実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の改良並びに設計の変更が可能である。
前記各実施形態では、ランダム位相差シート64,64Aを、リアプロジェクタ1に用いられる透過型スクリーン6に採用したが、これに限らず、例えばフロントプロジェクタから拡大投射した画像光を反射して投影する反射型スクリーンに採用しても構わない。
前記第1実施形態および前記第2実施形態では、ランダム位相差シート64は、複数の第1の領域Aと複数の第2の領域Aとを同一材料で形成し、各厚み寸法D,Dを互いに異なるように形成していたが、これに限らず、複数の第1の領域と複数の第2の領域とを屈折率の異なる異種の材料にて形成しても構わない。この際、複数の第1の領域の厚み寸法と複数の第2の領域の厚み寸法とを同一に設定しても異なるように設定しても構わない。
また、前記第3実施形態も同様に、各シート部材641,642は、複数の第3の領域Aと複数の第4の領域Aとを同一材料で形成し、各厚み寸法D,Dを互いに異なるように形成していたが、これに限らず、複数の第3の領域と複数の第4の領域とを屈折率の異なる異種の材料にて形成しても構わない。この際、複数の第3の領域の厚み寸法と複数の第4の領域の厚み寸法とを同一に設定しても異なるように設定しても構わない。さらに、各シート部材641,642を屈折率の異なる異種の材料にて形成しても構わない。
前記第1実施形態および前記第2実施形態において、第1の領域Aおよび第2の領域Aの平面形状は、矩形状に限らず、その他の形状でも構わない。同様に、前記第3実施形態において、第3の領域Aおよび第4の領域Aの平面形状は、矩形状に限らず、その他の形状でも構わない。
前記各実施形態では、ランダム位相差シート64,64Aは、遅相軸が画像光Lの偏光方向に対して±45°のいずれかの角度で傾斜するように形成されていたが、これに限らず、その他の角度となるように傾斜した構成でも構わない。
前記各実施形態において、ランダム位相差シート64,64Aの配置位置は、フレネルレンズシート61およびレンチキュラーレンズシート62の間に限らず、その他の位置、例えば、フレネルレンズシート61の光束入射側や、レンチキュラーレンズシート62とブラックストライプ63との間に配置する構成を採用してもよい。
前記各実施形態では、光変調素子として透過型の液晶パネル341を採用していたが、これに限らず、反射型の液晶パネルを採用してもよく、あるいは、ディジタル・マイクロミラー・デバイス(テキサス・インスツルメント社の商標)を採用してもよい。
本発明を実施するための最良の構成などは、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ、説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、形状、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
したがって、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部若しくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
本発明のスクリーンは、簡素な構造で投影画像に生じるぎらつきを抑制し投影画像を良好に表示できるため、リアプロジェクタに用いられる透過型スクリーンとして利用できる。
第1実施形態におけるリアプロジェクタの側断面図。 前記実施形態におけるプロジェクタユニットの内部に構成される光学系の概略構成を示す模式図。 前記実施形態における透過型スクリーンの概略構成を示す斜視図。 前記実施形態におけるランダム位相差シートの概略構成を示す図。 前記実施形態におけるランダム位相差シートの概略構成を示す図。 第2実施形態における画像投射装置としてのプロジェクタユニットの内部に構成される光学系の概略構成を示す模式図。 第3実施形態におけるランダム位相差シートの一部を示す断面図。
符号の説明
1・・・リアプロジェクタ、2・・・キャビネット(外装筺体)、3,3A・・・プロジェクタユニット(画像投射装置)、6・・・透過型スクリーン、21・・・開口部、61・・・フレネルレンズシート、63・・・レンチキュラーレンズシート、64,64A・・・ランダム位相差層、641,642・・・シート部材、A,A1R,A1G,A1B・・・第1の領域、A,A2R,A2G,A2B・・・第2の領域。

Claims (8)

  1. 画像光を投影するスクリーンであって、
    複屈折性材料から構成され、入射した光束を偏光方向が互いに直交する2つの直線偏光成分に分割して射出する第1の領域および第2の領域が面内で不規則に複数形成されたランダム位相差層を備えている
    ことを特徴とするスクリーン。
  2. 請求項1に記載のスクリーンにおいて、
    当該スクリーンは、透過型スクリーンで構成され、
    前記画像光は、直線偏光光であり、
    前記複数の第1の領域の厚み寸法D、および前記複数の第2の領域の厚み寸法Dは、前記ランダム位相差層における面内の互いに直交する方向の各屈折率nx、nyの差をΔnとし、前記画像光の波長をλ、および0を含む自然数をkとした場合に、
    ΔnD=kλ、
    ΔnD=λ・(2k+1)/2
    の関係を満たすように設定されている
    ことを特徴とするスクリーン。
  3. 請求項2に記載のスクリーンにおいて、
    前記複数の第1の領域、および前記複数の第2の領域は、前記画像光に含まれる赤色光の波長領域、緑色光の波長領域、および青色光の波長領域に対して、前記関係を満たす厚み寸法を有する3つの領域でそれぞれ構成されている
    ことを特徴とするスクリーン。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載のスクリーンにおいて、
    前記ランダム位相差層は、複数のシート部材をラミネートすることで形成されている
    ことを特徴とするスクリーン。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載のスクリーンにおいて、
    前記複数の第1の領域および前記複数の第2の領域は、平面形状が不規則に形成されている
    ことを特徴とするスクリーン。
  6. 請求項1から請求項5のいずれかに記載のスクリーンにおいて、
    当該スクリーンは、透過型スクリーンで構成され、
    前記画像光の光束入射側に配設され前記画像光を平行光に変換して射出するフレネルレンズシートと、前記フレネルレンズシートの光束射出側に配設され前記フレネルレンズシートにて変換された平行光を拡散光に変換して射出するレンチキュラーレンズシートとを備え、
    前記ランダム位相差層は、前記フレネルレンズシートおよび前記レンチキュラーレンズシートの間に介在配置されている
    ことを特徴とするスクリーン。
  7. 請求項1から請求項6のいずれかに記載のスクリーンにおいて、
    前記画像光は、直線偏光光であり、
    前記ランダム位相差層は、遅相軸が前記画像光の偏光方向に対して±45°のいずれかの角度で傾斜するように形成されている
    ことを特徴とするスクリーン。
  8. 光源から射出された光束を画像情報に応じて変調して画像光を形成し前記画像光を拡大投射する画像投射装置と、前記画像投射装置を収納する箱形状を有し前面側に開口部が形成された外装筐体と、前記開口部を介して露出し背面側から投射された前記画像光を前面側に投影する透過型スクリーンとを備えたリアプロジェクタであって、
    前記透過型スクリーンは、請求項1から請求項8のいずれかに記載のスクリーンである
    ことを特徴とするリアプロジェクタ。
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