JPH10170869A - 偏光照明装置および投写型表示装置 - Google Patents

偏光照明装置および投写型表示装置

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JPH10170869A
JPH10170869A JP8326256A JP32625696A JPH10170869A JP H10170869 A JPH10170869 A JP H10170869A JP 8326256 A JP8326256 A JP 8326256A JP 32625696 A JP32625696 A JP 32625696A JP H10170869 A JPH10170869 A JP H10170869A
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polarized light
light beam
polarization
light
polarization separation
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JP8326256A
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Yoshitaka Ito
嘉高 伊藤
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Seiko Epson Corp
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    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
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    • G02B27/28Optical systems or apparatus not provided for by any of the groups G02B1/00 - G02B26/00, G02B30/00 for polarising
    • G02B27/283Optical systems or apparatus not provided for by any of the groups G02B1/00 - G02B26/00, G02B30/00 for polarising used for beam splitting or combining
    • G02B27/285Optical systems or apparatus not provided for by any of the groups G02B1/00 - G02B26/00, G02B30/00 for polarising used for beam splitting or combining comprising arrays of elements, e.g. microprisms

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 照明光束の集光角を小さくできる小型の偏光
照明装置を実現すること。また、小口径の投写レンズを
使用した場合でも、明るい投写画像を得られる投写型表
示装置を実現すること。 【解決手段】 偏光照明装置1は、光源部10と偏光発
生装置20とから大略構成される。偏光発生装置20
は、光束分割レンズアレイ200と偏光変換部300と
を備えており、光束分割レンズアレイ200のレンズ特
性及び偏光分離ユニットアレイ320の形状は、偏光分
離ユニットアレイ320における偏光分離過程で利用さ
れない無駄な空間が存在せず、偏光分離ユニットアレイ
320内に形成される2次光源像が互いに重なり合わな
いようにかつ密接して行方向、列方向に配置されるよう
に設定されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ランダムな偏光光
束である入射光束から、偏光方向がほぼ揃った照明光束
を発生させるための偏光照明装置に関するものである。
さらに、本発明は、前記偏光照明装置から出射された偏
光光束を変調して画像を投写表示する投写型表示装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】液晶装置の画像を投写表示する投写型表
示装置の解決すべき課題の一つに光源光の利用効率の向
上がある。この光利用効率の向上策の一つとして、イン
テグレータ光学系が提案されており、その具体的な構成
は特開平3−111806号公報に詳しく述べられてい
る。
【0003】インテグレータ光学系は、複数のレンズを
緊密に並べて構成した2枚のレンズ板を光源と液晶装置
との間に平行に配置(光源に近い側から第1レンズ板、
第2レンズ板と称す。)して構成した光学系であり、光
源から出射される不均一な光束を第1レンズ板で複数の
中間光束に分割し、第2レンズ板によって各中間光束を
液晶装置の表示領域上で重畳結合させ、表示領域を均一
に照明するものである。この光学系では光源光の利用効
率(照明効率)が向上すると共に、液晶装置を照明する
光の強度分布をほぼ一様にすることができるという特徴
がある。
【0004】ところで、一般的な液晶装置では画像の表
示に際して偏光光束を利用するため、通常、ランダムな
偏光光束を発する光源からの光のうちの約半分は利用さ
れない。そこで、この利用されない光に着目した光利用
効率の向上策が提案されている。例えば、EURODISPLAY
90 PROCEEDINGS pp.64-67に示されているような、主に
偏光ビームスプリッターとλ/2位相差板からなる偏光
変換光学系がその代表例であり、特開平5−24110
3号公報に開示されているように、一部で実用化されて
いる。偏光変換光学系は、液晶装置では利用できない種
類の偏光光束を利用できる種類の偏光光束に変換するこ
とで、光源光の利用効率を高めようとするものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】先に紹介したインテグ
レータ光学系と偏光変換光学系を組み合わせることによ
り、さらに光利用効率を向上させた投写型表示装置を実
現することは十分可能であるが、単純にインテグレータ
光学系と偏光変換光学系を組み合わせた場合には、イン
テグレータ光学系の第2レンズ板に入射する光束の幅が
約2倍に拡がってしまうため、大きな第2レンズ板が必
要となり、光学系全体の大きさも大型化してしまう。ま
た、第2レンズ板を通過した中間光束は変調手段である
液晶装置の表示領域上で重畳結合されるが、第2レンズ
板の寸法が大きい場合には、液晶装置の表示領域に入射
する光束の集光角が大きくなるため、液晶装置の欠点で
ある視野角特性の影響を大きく受け、大きな表示ムラを
生じてしまう。さらに、第2レンズ板を通過した中間光
束を投写レンズによってスクリーン上に導くため、第2
レンズ板の寸法が大きくなると、それに合わせて口径の
大きな、すなわち、Fナンバー(レンズの等価焦点距離
をそのレンズの入射瞳径で割ったもの)の小さい極めて
高価な投写レンズを使用しない限り、投写型表示装置に
おける光利用効率を向上できず、従って、明るい投写画
像を得ることができないという問題点があった。
【0006】そこで、本発明はこのような問題点を解決
するもので、光源光の利用効率が高く、かつ小型の偏光
照明装置を実現し、さらには、かかる偏光照明装置を用
いることにより、Fナンバーの大きな、すなわち、口径
の小さな投写レンズを使用した場合でも、明るく表示ム
ラのない投写画像を形成できる小型の投写型表示装置を
実現することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
(偏光照明装置)上記課題を解決するために、本発明の
偏光発生装置は、光源と、前記光源から出射された光束
を、複数のレンズによって複数の中間光束に分割して複
数の2次光源像を形成する光束分割手段と、前記複数の
中間光束のそれぞれを第1の偏光光束と第2の偏光光束
とに分離してそれぞれの偏光光束を略同じ方向に出射す
る偏光分離手段と、前記偏光分離手段により分離された
第1の偏光光束または第2の偏光光束のうちいずれか一
方の偏光光束の偏光方向と他方の偏光光束の偏光方向と
を揃える偏光変換手段とを有しており、前記偏光分離手
段内には、前記光束分割手段によって形成された複数の
2次光源像のそれぞれから、第1の偏光光束及び第2の
偏光光束による一対の2次光源像が形成され、前記偏光
分離手段内に形成される第1の2次光源像及び第2の2
次光源像が互いに重なり合わないようにかつ密接して行
方向、列方向に配置されるように、前記光束分割手段の
複数のレンズ特性及び前記偏光分離手段の形状を設定し
たことを特徴とする。
【0008】本発明の偏光発生装置では、光束分割手段
によって、ランダムな偏光光束である入射光束が複数の
中間光束に分割されると共に、それぞれ集光されて中間
光束の数に等しい数の集光像(2次光源像)を形成す
る。この後、偏光分離手段によって、それぞれの中間光
束は偏光方向に応じて第1の偏光光束と第2の偏光光束
とに空間的に分離される。これら2種類の偏光光束は、
偏光変換手段により偏光方向が揃ったほぼ一種類の偏光
光束に変換された後、一ヶ所の照明領域上で重畳結合さ
れる。
【0009】以上のように、本発明の偏光発生装置で
は、入射光束を複数の中間光束に一旦分割した後、一ヶ
所の照明領域上で重畳結合しているため、入射光束の光
強度分布が不均一である場合でも、照明領域はほぼ均一
な光強度分布を有する光束によって照明される。加え
て、偏光光束の発生過程においては光損失を殆ど伴わな
いため、結局、光強度分布が均一で偏光方向が揃った偏
光光束を高い効率で発生することができる。
【0010】ところで、入射光束を第1の偏光光束と第
2の偏光光束とに分離する過程では、同様に2次光源像
も偏光分離手段の内部で偏光方向に応じて分離される。
すなわち、第1の偏光光束による2次光源像と第2の偏
光光束による2次光源像の2つの2次光源像が一対とな
って、なおかつ、2つの2次光源像が相互に重なること
なく空間的に独立した状態で形成される。従って、二種
類の偏光光束に分離する過程では、新たな2次光源像を
配置する空間を予め確保しておく必要がある。そこで、
上記の新たな2次光源像を配置する空間を確保しつつ、
2次光源像が形成される領域全体の大きさができるだけ
小さな領域内に収まるように、光束分割手段を構成する
光束分割レンズのレンズ特性、及び前記偏光分離手段の
形状を設定することで、隣接する2次光源像の間に利用
されない無駄な空間は存在しないようにすることがで
き、2次光源像が形成される領域全体の大きさを非常に
小さくすることができ、よって、偏光分離手段における
光利用効率を低下させることなくその外形寸法を小さく
することができる。
【0011】従って、上記の構成を採用することによ
り、ランダムな偏光光束である入射光束を、光強度が均
一で偏光方向が揃った光束に高い効率で変換できる小型
の偏光照明装置を実現することができる。
【0012】上記偏光照明装置において、前記偏光分離
手段を、前記第1の偏光光束または第2の偏光光束のう
ちいずれか一方の偏光光束を透過させ、他方の偏光光束
を反射させて偏光光束を分離する偏光分離面と、前記偏
光分離面とほぼ平行に配置され、前記偏光分離面で反射
された偏光光束を、前記偏光分離面を透過した偏光光束
の出射方向に向けて反射する反射面とを有する複数の偏
光分離ユニットで構成すれば、偏光光束の分離を極めて
小さなスペースで行うことが可能であり、偏光照明装置
のさらなる小型化を達成することができる。
【0013】上記偏光照明装置において、1つの前記偏
光分離ユニット内に、前記第1の偏光光束及び第2の偏
光光束による2次光源像が複数対形成されるようにすれ
ば、偏光分離ユニットの種類をある程度減らすことがで
き、偏光分離手段の製造を容易にすることができる。
【0014】特に、前記複数の偏光分離ユニットを行方
向に配列させ、1つの前記偏光分離ユニット内に、列方
向に列ぶ前記第1の偏光光束及び第2の偏光光束による
複数対の2次光源像が形成されるようにすれば、偏光分
離ユニットの種類をかなり減らすことができ、しかもそ
の構成が単純であるため偏光分離手段の製造が大変容易
である。
【0015】さらに、偏光分離手段を、行方向の寸法が
すべて等しい偏光分離ユニットによって構成することに
よって、すべて同じ寸法形状の一種類の偏光分離ユニッ
トのみを用いて偏光分離手段を構成することができるた
め、偏光分離手段の製造コストを大幅に低減することが
でき、さらに、製法を工夫すれば、複数の偏光分離ユニ
ットの接合体ではなく、当初から一体成型された偏光分
離手段を実現することも可能である。
【0016】本発明の偏光照明装置において、前記光束
分割手段から出射される前記中間光束のそれぞれを、前
記それぞれの偏光分離ユニットの前記偏光分離面の部分
にだけ入射させるための遮光板を、前記光束分割手段と
前記偏光分離ユニットとの間に配置しても良い。この場
合には、偏光分離ユニットの反射面に直接入射する中間
光束を排除し、偏光分離面にのみ中間光束を導くことが
できるため、偏光照明装置から出射される偏光光束に、
他の偏光方向を有する偏光光束が混入することを防止す
ることができ、極めて純度の高い偏光光束を得ることが
できる。
【0017】(投写型表示装置)本発明の投写型表示装
置は、光源と、前記光源から出射された光束を、複数の
レンズによって複数の中間光束に分割して複数の2次光
源像を形成する光束分割手段と、前記複数の中間光束の
それぞれを第1の偏光光束と第2の偏光光束とに分離し
てそれぞれの偏光光束を略同じ方向に出射する偏光分離
手段と、前記偏光分離手段により分離された第1の偏光
光束または第2の偏光光束のうちいずれか一方の偏光光
束の偏光方向と他方の偏光光束の偏光方向とを揃える偏
光変換手段と、を備えた偏光照明装置と、前記偏光照明
装置から出射された光を変調する変調手段とを有し、前
記偏光分離手段内には、前記光束分割手段によって形成
された複数の2次光源像のそれぞれから、第1の偏光光
束及び第2の偏光光束による一対の2次光源像が形成さ
れ、前記偏光分離手段内に形成される第1の2次光源像
及び第2の2次光源像が互いに重なり合わないようにか
つ密接して行方向、列方向に配置されるように、前記光
束分割手段の複数のレンズ特性及び前記偏光分離手段の
形状を設定したことを特徴とする。
【0018】本発明の投写型表示装置は、先に述べた本
発明の偏光照明装置を備えた投写型表示装置であり、偏
光分離手段内において、2次光源像が形成される領域全
体の大きさができるだけ小さな領域内に収まるように、
光束分割手段を構成する光束分割レンズのレンズ特性、
及び前記偏光分離手段の形状が設定されている。従っ
て、変調手段を照明する光束の集中角をより小さくで
き、照明光束をより均質化することができ、従って極め
て明るさが均一な画像を投写することが可能となる。ま
た、変調手段として液晶装置を用いた場合には、表示領
域に入射する光束の集光角が小さいため、液晶装置の欠
点である視野角特性の影響を大きく受けることがなく、
コントラストの高い画像を表示することができる。
【0019】さらにまた、投写レンズを介して画像投写
を行う投写型表示装置においては、偏光分離手段を出射
した光束のすべてを投写面上に導く必要があり、そのた
めには、偏光分離手段から出射される光束の全体の大き
さに対応した口径を有する投写レンズを用いる必要があ
る。すなわち、偏光分離手段内において形成される2次
光源像の領域が小さい程、明るさを確保したまま、口径
のより小さな投写レンズで対応できることとなる。従っ
て、本発明によれば、小口径の投写レンズを用いた場合
でも、明るく、明るさムラや色ムラのない投写画像を得
ることが可能であり、且つ、小型の投写型表示装置を実
現することができる。
【0020】上記投写型表示装置において、前記偏光分
離手段を、前記第1の偏光光束または第2の偏光光束の
うちいずれか一方の偏光光束を透過させ、他方の偏光光
束を反射させて偏光光束を分離する偏光分離面と、前記
偏光分離面とほぼ平行に配置され、前記偏光分離面で反
射された偏光光束を、前記偏光分離面を透過した偏光光
束の出射方向に向けて反射する反射面とを有する複数の
偏光分離ユニットで構成すれば、偏光光束の分離を極め
て小さなスペースで行うことが可能であり、投写型表示
装置のさらなる小型化を達成することができる。
【0021】上記投写型表示装置において、1つの前記
偏光分離ユニット内に、前記第1の偏光光束及び第2の
偏光光束による2次光源像が複数対形成されるようにす
れば、偏光分離ユニットの種類をある程度減らすことが
でき、偏光分離手段の製造を容易にすることができる。
【0022】特に、前記複数の偏光分離ユニットを行方
向に配列させ、1つの前記偏光分離ユニット内に、列方
向に列ぶ前記第1の偏光光束及び第2の偏光光束による
複数対の2次光源像が形成されるようにすれば、偏光分
離ユニットの種類をかなり減らすことができ、しかもそ
の構成が単純であるため偏光分離手段の製造が大変容易
である。
【0023】さらに、偏光分離手段を、行方向の寸法が
すべて等しい偏光分離ユニットによって構成することに
よって、すべて同じ寸法形状の一種類の偏光分離ユニッ
トのみを用いて偏光分離手段を構成することができるた
め、偏光分離手段の製造コストを大幅に低減することが
でき、さらに、製法を工夫すれば、複数の偏光分離ユニ
ットの接合体ではなく、当初から一体成型された偏光分
離手段を実現することも可能である。
【0024】上記投写型表示装置において、前記光束分
割手段から出射される前記中間光束のそれぞれを、前記
それぞれの偏光分離ユニットの前記偏光分離面の部分に
だけ入射させるための遮光板を、前記光束分割手段と前
記偏光分離ユニットとの間に配置しても良い。この場合
には、偏光分離ユニットの反射面に直接入射する中間光
束を排除し、偏光分離面にのみ中間光束を導くことがで
きるため、偏光照明装置から出射される偏光光束に、他
の偏光方向を有する偏光光束が混入することを防止する
ことができ、極めて純度の高い偏光光束を得ることがで
きる。
【0025】従って、変調手段に液晶装置を用いた場合
には、液晶装置に併設される偏光板での光吸収量を低減
でき、液晶装置及び偏光板の温度上昇を防止できる効果
がある。尚、遮光板は、集光レンズアレイあるいは偏光
分離手段上に一体的に形成することもでき、その場合に
は、さらに偏光照明装置を小型化することが可能とな
る。
【0026】さらに、上記の投写型表示装置において、
偏光照明装置からの複数色の光束に分離する色光分離手
段と、色光分離手段によって分離された各色光束をそれ
ぞれ変調する複数の前記変調手段と、それぞれの変調手
段で変調された後の各色の変調光束を合成する色光合成
手段とを設けても良い。その場合には、分離された複数
色の光束のそれぞれに対して専用の変調手段を配置する
ことができるため、明るく、色の表現性がよく、解像度
の高いカラー画像を表示可能な小型の投写型表示装置を
実現することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下に、図面を参照して本発明の
各実施例を説明する。尚、以下の各実施例においては、
便宜的に、互いに直交する3つの方向をX軸方向(横方
向)、Y軸方向(縦方向)、Z軸方向(システム光軸方
向)とする。また、各実施例においては、同じ機能を有
する部分には同じ符号を付して、説明の重複を避けてい
る。
【0028】(偏光照明装置1)図1は、本発明の偏光
照明装置の一例(偏光照明装置1)を示すものであり、
その光学的な要部を平面的に示した概略構成図である。
本例の偏光照明装置1は、システム光軸L(Z軸方向)
に沿って配置した光源部10及び偏光発生装置20から
大略構成されており、光源部10から出射されたランダ
ムな偏光光束は、偏光発生装置20により偏光方向がほ
ぼ揃った一種類の偏光光束に変換され、照明領域90に
至るようになっている。
【0029】光源部10は、光源ランプ101と、放物
面リフレクター102から大略構成されており、光源ラ
ンプから放射された光は、放物面リフレクター102に
よって一方向に反射され、略平行な光束となって偏光発
生装置20に入射する。ここで、光源部10の光源光軸
Rがシステム光軸Lに対して一定の距離D(後述する光
束分割レンズの横幅の1/4に相当する)だけX軸方向
に平行シフトした状態となるように、光源部10は配置
されている。なお、光源ランプとしてはメタルハライド
ランプ、キセノンランプ、ハロゲンランプ等が、また、
リフレクターとしては放物面リフレクター、楕円リフレ
クター、球面リフレクター等が使用できる。
【0030】次に、偏光発生装置20は、光束分割手段
である光束分割レンズアレイ200と偏光分離手段と偏
光変換手段を備えた偏光変換部300から構成されてい
る。
【0031】光束分割レンズアレイ200は、その外観
を図2に示す様に、XY平面上で矩形状の外形(開口形
状)を有する光束分割レンズ201を直交マトリックス
状(本例では5行×4列)に配列して構成したもので、
光束分割レンズアレイ200の中心に光源部10の光源
光軸Rが来るように、光源部10との位置関係は設定さ
れている。光束分割レンズアレイ200に入射した光
は、光束分割レンズ201により複数の中間光束202
に分割されると共に、それぞれの中間光束は集光され、
システム光軸Lと垂直な平面内(図1ではXY平面)の
中間光束が最も収束する位置に光束分割レンズの数と同
数(本例の場合は20)の集光像203を形成する。こ
の集光像は光束分割レンズを通して形成される光源像に
他ならないため、以下では2次光源像と呼ぶ。
【0032】光束分割レンズアレイ200を構成する光
束分割レンズ201の一部には偏心レンズが用いられて
おり、図3に示すように、2次光源像がY軸方向におい
ては密接するように、また、X軸方向においてはある特
定の間隔を隔てた状態で形成されるように、それぞれの
光束分割レンズ201の特性が設定されている。すなわ
ち、2次光源像は、Y軸方向に沿ってほぼ同一の直線上
に配列する一連の2次光源像群221,222,22
3,224を包含する矩形領域241,242,24
3,244を想定したとき、それぞれの矩形領域24
1,242,243,244が最小となるような状態
で、かつ、矩形領域241,242,243,244の
隣に、それぞれの矩形領域241,242,243,2
44と同じ寸法形状の矩形領域からなる光束の存在しな
い空間231,232,233,234(以下、空白領
域と称す)が配置されるような状態で配置される。これ
らの空白領域231,232,233,234を配置し
ている理由は、後に詳しく説明するが、この領域を使っ
て偏光分離を行うためであり、また、本例の場合には、
偏光分離の方向を投写レンズ50側から見て左方向(図
3の−X方向)に設定しているため、それぞれの矩形領
域241,242,243,244に対して空白領域2
31,232,233,234が左隣(−X方向)に配
置されるような状態にしている。尚、Y軸方向に隣接す
る2次光源像がほぼ一直線状に配置されている理由は、
これら一連の2次光源像に対して一つの偏光分離ユニッ
トを対応させるためである。図3から判るように、光束
分割レンズアレイによって形成される2次光源像の寸法
は、光源光軸R側では大きく、光源光軸Rから離れるに
従って小さくなる。この傾向は、アーク長の短い光源ラ
ンプを用いたり、焦点距離の短いリフレクターを用いた
場合には、より顕著となる。
【0033】よって、光束分割レンズアレイ200を構
成する光束分割レンズ201のレンズ特性を適切に設定
することによって、光源光軸Rから離れた周辺部に形成
される2次光源像群221,224を包含する矩形領域
241,244の大きさを、光源光軸R近傍に形成され
る2次光源像群222,223を包含する矩形領域24
2,243の大きさよりも小さくすることができる。
【0034】尚、光束分割レンズ201のXY平面上に
おける外形形状は、表示領域90の形状と相似形をなす
ように設定されている。本例では、XY平面上でX軸方
向に長い横長の表示領域を想定しているため、光束分割
レンズ201のXY平面上における外形形状もX軸方向
に長い横長である。また、光束分割レンズの配列の仕方
は、図2に示したような直交マトリックス状に限定され
ず、例えば、奇数行を構成する光束分割レンズの列びに
対して、偶数行を構成する光束分割レンズの列びを相互
にX軸方向にずらした、いわゆるデルタ状であってもよ
い。
【0035】偏光変換部300(図1)は、集光レンズ
アレイ310、遮光板370、偏光分離ユニットアレイ
320、λ/2位相差板381及び結合レンズ390か
ら大略構成される複合体であり、光束分割レンズアレイ
200による2次光源像203が形成される位置の近傍
の、システム光軸Lに対して垂直な平面内(図1ではX
Y平面)に配置される。偏光変換部300は、中間光束
202のそれぞれをP偏光光束とS偏光光束とに空間的
に分離した後、一方の偏光光束の偏光方向と他方の偏光
光束の偏光方向とを揃え、偏光方向がほぼ揃ったそれぞ
れの偏光光束を照明領域90に導く機能を有している。
【0036】集光レンズアレイ310は、その外観を図
4に示すように、光束分割レンズアレイを構成する光束
分割レンズと同数の集光レンズ311を2次光源像の配
列状態に対応させて配列したものであり、それぞれの中
間光束202を偏光分離ユニットアレイ320の特定の
場所に集光しながら導く機能を有している。そのため、
各集光レンズのレンズ特性は光束分割レンズアレイによ
り形成された中間光束の特性に合わせて決定されるが、
偏光分離ユニットアレイ320に入射する中間光束は、
その主光線の傾きがシステム光軸Lと平行であることが
望ましいため、特に、この点に注意して決定される。従
って、本例の集光レンズアレイはその一部に偏心レンズ
を用いて構成されている。主光線の傾きがシステム光軸
Lと平行であることが望ましいのは、偏光分離面331
の偏光分離特性が、入射光の入射角度に依存するため等
の理由による。尚、集光レンズアレイは遮光板370や
偏光分離ユニットアレイから離れた位置(光束分割レン
ズアレイに近い側)に配置してもよい。また、偏光発生
装置20自体の構成や、光源部10から出射される光の
特性によっては、集光レンズアレイを省略することもで
きる。特に、放物面リフレクタ102の面精度や光源ラ
ンプ101の発光管の設計精度等が極めて良い場合に
は、偏光変換部300から集光レンズアレイを省略した
構成としても良い。
【0037】遮光板370はその外観を図5に示すよう
に、複数の遮光面371と複数の開口面372がマトリ
ックス状に配列して構成されたものであり、遮光面37
1と開口面372の配列の仕方は後述する偏光分離ユニ
ット321,322,323,324の配列の仕方に対
応している。遮光面371に入射した光束は遮られ、開
口面372に入射した光束は遮光板370をそのまま通
過する。すなわち、遮光板370は、遮光板上の位置に
応じて透過する光束を制御する機能を有しており、偏光
分離ユニット321,322,323,324への光束
入射面を、偏光分離面331の部分のみに限定するもの
である。光束入射面を偏光分離面331の部分のみに限
定するのは、偏光分離ユニット321,322,32
3,324の反射面332に光束が入射すると、偏光変
換部300から出射される光束に、目的とする一種類の
偏光光束に加えて他の偏光方向を有する不要な偏光光束
が混入してしまうからである。遮光板370としては、
ガラス板のような平板状の透明体に遮光性の膜(例えば
クロム膜やアルミニウム膜)を部分的に形成したもの
や、或いは、例えばアルミニウム板のような遮光性の平
板に開口部を設けたもの等を使用できる。特に、遮光性
の膜を利用する場合には、これを集光レンズアレイ31
0や偏光分離ユニットアレイ320上に直接形成しても
同様の機能を発揮させることができ、その場合には、偏
光変換部300の薄型化を達成できる効果がある。尚、
放物面リフレクタ102の面精度や光源ランプ101の
発光管の設計精度等が極めて良い場合には、遮光板37
0を省略してもよい。
【0038】次に、偏光分離ユニットアレイ320は、
その外観を図6に示すように、Y軸方向に細長い複数の
偏光分離ユニット321,322,323,324がX
軸方向に密着して配列した構造となっている。また、こ
れらの配列の仕方は、光束分割レンズアレイ200によ
って形成される2次光源像の配置状態に対応している。
すなわち、図3で説明したY軸方向に沿って列ぶ一連の
2次光源像群221,222,223,224のそれぞ
れに対して、一連の偏光分離ユニット321,322,
323,324が対応配置されている。換言すると、そ
れぞれの偏光分離ユニット321,322,323,3
24のX軸方向の寸法は、一連の2次光源像群221,
222,223,224を包含する最小の矩形領域24
1,242,243,244(図3)のX軸方向の寸法
の2倍の大きさに、また、Y軸方向の寸法は、矩形領域
241,242,243,244のY軸方向とほぼ同一
の寸法に設定されている。
【0039】尚、隣接する偏光分離ユニットの寸法形状
が同じであれば、それらの偏光分離ユニットを一体化し
ても良い。すなわち、本例では、隣接する同一寸法形状
の偏光分離ユニット331,332を一体化することが
できる。
【0040】偏光分離ユニット321,322,32
3,324はその外観を図7に示す様に、内部に偏光分
離面331と反射面332を備えた四角柱状の構造体で
あり、偏光分離ユニットに入射する中間光束のそれぞれ
をP偏光光束とS偏光光束とに空間的に分離し、それら
2種類の偏光光束を空間的に異なる位置から出射する機
能を有している。なお、図6に示したように、偏光分離
ユニット321,324と偏光分離ユニット322,3
23とは互いに寸法が異なっているが、その機能、外観
は同一であるため、図7を用いてその機能、製造方法を
まとめて説明することとする。
【0041】偏光分離ユニット321,322,32
3,324は、例えば次のような方法で製造することが
できる。まず、図8(a)に示すように、複数の板状の
透光性部材341を、これらの間に偏光分離面331を
構成する偏光分離膜351と反射面332を構成する反
射膜352とを交互に挟んだ状態で重ね合わせて透光性
部材ブロック340を形成しておき、これを、図中点線
で示したように所定角度で切断する。すると、図8
(b)に示すような、複数の偏光分離面331と複数の
反射面332とを有する部材342を得ることができ
る。そして、この部材342を図8(c)に点線で示す
ように切断することにより、一対の偏光分離面331と
反射面332とを有する偏光分離ユニット321,32
2,323,324を得ることができる。ここで、一般
的に、板状の透光性部材はガラス材料で、偏光分離面3
31は誘電体多層膜で、また、反射面332は誘電体多
層膜或いはアルミニウム膜で形成することができる。偏
光分離ユニット321,324と偏光分離ユニット32
2,323のように、互いに寸法が異なる偏光分離ユニ
ットを製造するためには、板状の透光性部材341の厚
みを変えれば良い。また、隣接する同一寸法形状の偏光
分離ユニットを一体化、すなわち、本例において、隣接
する同一寸法形状の偏光分離ユニット331,332を
一体化する場合には、部材342の切断ピッチを変える
ことにより、複数対の偏光分離面331と反射面332
と含まれるようにすれば良い。なお、図8(a)では複
数の板状の透光性部材341を5枚重ね合わせている
が、この枚数を増やせば、1つの透光性部材ブロックか
らより多くの偏光分離ユニットを得ることができる。
【0042】図7からわかるように、光束分割レンズ2
01のXY平面上における外形形状は横長であることか
ら、偏光分離面331と反射面332とは横方向(X軸
方向)に並ぶように配置されている。偏光分離面331
と反射面332とは、偏光分離面331と反射面332
とがそれぞれXY平面に対して約45度の傾きをなし、
且つ、偏光分離面331が存在する領域のX軸方向の寸
法Wp(後述するP出射面333の面積に等しい)と反
射面332存在する領域のX軸方向の寸法Wm(後述す
るS出射面334の面積に等しい)とが偏光分離ユニッ
トのX軸方向の寸法Wの半分、すなわちW/2となるよ
うに配置されている。さらに、本例の場合は偏光分離面
331、反射面332がXY平面に対して45度の傾き
をなすように設定されているので、偏光分離ユニットの
Z軸方向の寸法も約W/2となる。但し、偏光分離面3
31、反射面332の設置角度は45度には限定されな
い。
【0043】偏光分離ユニット321,322,32
3,324に入射した光は、偏光分離面331におい
て、進行方向を変えずにこれを通過するP偏光光束33
5と、ここで反射され隣接する反射面332の方向に進
行方向を変えるS偏光光束336とに分離される。偏光
分離面331を通過したP偏光光束335はそのままP
出射面333から出射される。一方、偏光分離面331
で反射され、進行方向を変えられたS偏光光束336
は、反射面332で反射されてさらに進行方向を変えら
れることにより、P偏光光束335とほぼ平行な状態と
なって、S出射面334から出射される。従って、偏光
分離ユニット321,322,323,324に入射し
たランダムな偏光光束は、偏光方向が異なるP偏光光束
335、S偏光光束336の二種類の偏光光束に分離さ
れ、異なる場所、すなわちP出射面335、S出射面3
36からほぼ同じ方向に向けて出射される。
【0044】このように、偏光分離ユニット321,3
22,323,324を光束が通過することによって、
光束の数は2倍に増加することから、2次光源像の数も
2倍に増加する。すなわち、図9に示すように、偏光分
離ユニットアレイ321,322,323,324内で
は各々の偏光分離ユニットの中に、P偏光光束による2
次光源像204とS偏光光束による2次光源像205の
2つの2次光源像がX軸方向に対になって並ぶ状態で形
成されている。この時、各々の偏光分離ユニット内に形
成されるP偏光光束による2次光源像204の寸法とS
偏光光束による2次光源像205の寸法はほぼ等しい。
この2次光源像の形成状態を先に図3に示した場合と比
較すると、図3の空白領域231,232,233,2
34に、偏光分離面331によって分離されたS偏光光
束による2次光源像205が配置されていることがわか
る。すなわち、先に説明した空白領域231,232,
233,234(図3)は、偏光分離面331によって
分離されたS偏光光束による2次光源像205を配置す
る空間として設けられているのである。
【0045】さらに、図9から判るように、Y軸方向と
同様に、X軸方向においても2次光源像が互いに重なり
合うことなく密接した状態で形成されている。すなわ
ち、すべての2次光源像は互いに重なり合うことなくか
つ密接して配置されており、システム光軸Lを中心とす
る円470内にすべての2次光源像が収まるように配置
されていることになる。
【0046】再び、図1に基づいて説明する。偏光分離
ユニットアレイ320の出射面の側には、λ/2位相差
板381が規則的に設置されている。即ち、偏光分離ユ
ニットアレイ320を構成する偏光分離ユニット32
1,322,323,324のP出射面333(図7)
の部分にのみλ/2位相差板381が配置され、S出射
面334(図7)の部分にはλ/2位相差板381は設
置されていない。この様なλ/2位相差板381の配置
状態により、偏光分離ユニット320から出射されたP
偏光光束は、λ/2位相差板381を通過する際に偏光
方向の回転作用を受けて、S偏光光束へと変換される。
一方、S出射面から出射されたS偏光光束はλ/2位相
差板381を通過しないので、偏光方向は変化せず、S
偏光光束のままである。以上をまとめると、偏光分離ユ
ニットアレイ320とλ/2位相差板381により、偏
光方向がランダムな中間光束は一種類の偏光光束(本例
の場合はS偏光光束)に変換されたことになる。
【0047】λ/2位相差板381の出射面の側には、
結合レンズ390が配置されており、S偏光光束に揃え
られた光束は、結合レンズにより照明領域90へと導か
れ、照明領域上で重畳結合される。偏光分離ユニット毎
にZ軸方向における寸法が異なっているため、本例では
結合レンズも3つの分割レンズで構成し、λ/2位相差
板381とそれぞれの分割レンズとを光学的に密接させ
て配置することにより、その界面で生じる光損失を低減
している。但し、それぞれの偏光分離ユニットにおける
Z軸方向の寸法の差は僅かであり、また、界面で生じる
光損失も僅かであるため、後に説明する図14に示され
ているように、1つのレンズ体からなる結合レンズ39
1を用いても殆ど問題ない。尚、前述した集光レンズ3
11及び光束分割レンズ201のレンズ特性やその配置
状態、あるいは、偏光分離ユニット321,322,3
23,324の偏光分離面や反射面の設置角度によって
は、結合レンズを省略することも可能である。
【0048】以上をまとめると、光束分割レンズアレイ
200により分割されたランダムな偏光光束である中間
光束202(つまり、光束分割レンズ201により切り
出された光源像)は、偏光変換部300を通過する際
に、偏光分離ユニットアレイ320により偏光方向が異
なる二種類の偏光光束に空間的に分離され、λ/2位相
差板381を通過する際にほぼ一種類の偏光光束に変換
された後、照明領域90上で重畳結合される。一般に、
偏光方向がランダムな光束をP偏光光束とS偏光光束と
に単純に分離すると、分離後の光束全体の幅は2倍に拡
がり、それに応じて光学系も大型化してしまう。しか
し、本発明の偏光照明装置1では、光源部10からの光
束を光束分割レンズアレイ201によって複数の中間光
束202に分割し、中間光束202のそれぞれを偏光分
離ユニットアレイ320の偏光分離膜331付近に集光
させることにより、2つの偏光光束に分離することに起
因して生じる光束の横方向への幅の広がりを吸収してい
るので、光束全体の幅が広がることはないまた、この過
程においては殆ど光の損失が無いため、光源部から出射
される光の殆どすべてを照明領域90へと導くことがで
き、従って、光の利用効率は極めて高い。さらに、照明
領域90を一種類の偏光光束で照明するため、液晶装置
のように照明光として1種類の偏光光束が必要な装置に
本発明の偏光照明装置を採用した場合には、通常その照
明光が入射する側に配置される偏光板を不要にすること
ができる。また、通常と同様に偏光板を配置する場合で
も、その偏光板における光吸収量が非常に少ないため、
偏光板及び変調手段の発熱を抑えるのに必要な冷却装置
を大幅に小型化することができる。
【0049】さて、本例の特徴は、先にも述べたよう
に、偏光分離ユニット内に形成されるすべての2次光源
像が互いに重なり合うことなくかつ密接して配置されて
おり、システム光軸Lを中心とする円470(図9)内
にすべての2次光源像が収まるように配置される点にあ
る。すなわち、2次光源像が形成される過程において、
隣接する2次光源像との間に光のない無駄な空間を極力
生じないように光束分割レンズ201のレンズ特性と偏
光分離ユニットアレイ320の形状とを設定しているた
め、2次光源像が形成される領域全体の大きさを可能な
限り小さくでき、偏光変換部300の小型化、つまりは
偏光照明装置1の小型化を達成することができる。
【0050】ここで、比較例として、2次光源像が形成
される領域が最小化されていない偏光照明装置の場合
に、偏光分離ユニットアレイ内に形成される2次光源像
の配置状態を図10に示す。図10と図9とを比較した
場合、形成される2次光源像のそれぞれの寸法は、両図
において等しいが、隣接する2次光源像との間に存在す
る光のない空間の大きさに大幅な違いがあることが判
る。すなわち、2次光源像が形成される領域が最小化さ
れていない場合には、隣接する2次光源像との間に光の
ない無駄な空間208が大きく存在することになるた
め、2次光源像が形成される領域全体の大きさが大型化
している。
【0051】この領域全体の大きさを小さくすることは
非常に重要である。なぜならば、照明領域90を照明す
る光束の集光角をより小さくでき、照明光束をより均質
化することができるからである。また、本例の偏光照明
装置1を用いて液晶装置を照明する場合を想定すると、
液晶装置を照明する照明光束の集光角を小さくできれ
ば、液晶装置の視野角特性の影響をあまり受けることが
ないため、コントラストの高い画像を表示することがで
きる。さらに、本例の偏光照明装置1を投写型表示装置
の照明装置として採用した場合には、変調手段から出射
される光束の発散角が小さくなるので、Fナンバーが比
較的大きな口径の小さい投写レンズを用いた場合でも、
投写レンズ系における光利用効率を低下させることがな
く、明るい投写画像を実現することができる。すなわ
ち、図3、図9、図10に示した円210,470,4
80は、投写レンズの光線取り込み領域(入射瞳)に対
応しており、この円が小さい程、口径の小さい安価な投
写レンズが使用できるわけである。
【0052】ところで、本例においては、Y軸方向に列
ぶ一連の2次光源像に対して一つの偏光分離ユニットを
対応させる構成となっているが、図11に示すように、
それぞれの2次光源像に対して一対一で対応するように
それぞれ大きさの異なる偏光分離ユニットを対応させる
構成とした方が、2次光源像が形成される領域全体を極
力小さな寸法の円471内に収めるという観点からは、
より効果的である。しかし、上記のような構成では、寸
法形状が異なる多数の偏光分離ユニットが必要になるた
め、必要となる偏光分離ユニットの種類が大幅に増加す
る。仮に、光束分割レンズの個数を80とすると、必要
となる偏光分離ユニットの種類は約20以上に上る。ま
た、寸法形状の異なる偏光分離ユニットを組み合わせて
偏光分離ユニットアレイを形成する必要があるため、製
造工程が極めて煩雑となり、製造コストが大幅に高くな
る。一方、本例のように、Y軸方向に沿って列ぶ一連の
2次光源像をひとまとまりの2次光源像群として扱い、
その2次光源像群に対して一つの偏光分離ユニットを対
応させる構成とすれば、偏光分離ユニットの種類も少な
くて済み(光束分割レンズの個数を80とすると、約4
〜5種類の偏光分離ユニットですむ。)、しかも、偏光
分離ユニットをX軸方向に配列するだけで偏光分離ユニ
ットアレイを形成できるため、製造工程は非常に単純と
なり、製造コストも低く抑えることが可能となる。この
場合、2次光源像が形成される領域全体が外接する円の
寸法は僅かに大きくなるが、先に述べたように、システ
ム光軸Lから離れた周辺部に形成される2次光源像の光
強度は小さいので、最外周部に位置する2次光源像を無
視して、投写型表示装置を構成したとしても、照明効率
は殆ど低下しないといえる。従って、僅かな効率の低下
を伴うものの、製造コストを大幅に低減できるという点
で、本例の構成の方がより有利であるといえる。
【0053】(偏光照明装置1の変形例1)2次光源像
が形成される領域全体を極力小さな寸法の円内に収める
という観点からは、同一の矩形領域内でY軸方向に沿っ
て列ぶ一連の2次光源像を、図12に示すように、同一
の矩形領域内で可能な限りシステム光軸L寄りに局在化
させた位置に形成するように、光束分割レンズアレイの
レンズ特性を設定した偏光照明装置とすることもでき
る。この偏光照明装置2では、偏光分離ユニットアレイ
の製造上のメリット(低コスト化)を維持しつつ、2次
光源像が形成される領域全体を極力小さな寸法の円47
2内に収めることができるため、照明領域を照明する光
束の集中角をより小さくできる効果がある。また、投写
型表示装置に応用した場合には、口径の小さな投写レン
ズを用いた場合でも、投写画像の明るさを低下させるこ
とがない。なお、この場合にも、図3、図4に示したよ
うな、光束分割レンズの一部に変心レンズを用いた光束
分割レンズアレイ、及び、集光レンズアレイを用いるこ
とができる。
【0054】(偏光照明装置1の変形例2)さらに、シ
ステム光軸Lから離れた周辺部に形成される2次光源像
の光強度は小さいので、最外周部に位置する2次光源像
を無視して、偏光分離ユニットアレイを構成したとして
も、照明効率は殆ど低下しないという点を考慮すれば、
X方向について、一番大きな光源像が重なり合わないよ
うにかつ密接して配置されるようにし、他の光源像はこ
の一番大きな光源像の配列ピッチと同じピッチで配置さ
れるように、光束分割レンズアレイのレンズ特性を設定
した偏光照明装置とすることもできる。この場合、図1
3に示すように、最も大きな横幅(X軸方向の寸法)を
有する2次光源像を包含するに足りる最小の偏光分離ユ
ニットを一種類のみ用い、その偏光分離ユニットをX軸
方向に配列して構成した偏光分離ユニットアレイを用い
て偏光照明装置を形成することができる。この偏光照明
装置では、2次光源像が形成される領域全体を収める円
473の寸法がやや大きくなる欠点はあるが、偏光分離
ユニットアレイをただ一種類の偏光分離ユニットのみで
構成できるため、偏光分離ユニットアレイの製造コスト
をより一層低減することができる。しかも、システム光
軸Lから離れた周辺部に形成される2次光源像の光強度
は小さいので、最外周部に位置する2次光源像を無視し
て投写型表示装置を構成したとしても、照明効率はあま
り低下しないといえる。なお、この場合にも、図3、図
4に示したような、光束分割レンズの一部に変心レンズ
を用いた光束分割レンズアレイ、及び、集光レンズアレ
イを用いることができる。
【0055】(投写型表示装置2)上記の実施例に示し
たような偏光照明装置が組み込まれた投写型表示装置の
一例(投写型表示装置2)について説明する。尚、本例
においては、偏光照明装置からの出射光束を表示情報に
基づいて変調する変調手段として透過型の液晶装置を用
いている。
【0056】図13は、本例の投写型表示装置2の光学
系の要部を示した概略構成図であり、XZ平面における
構成を示している。本例の投写型表示装置2は、光源部
10、光源部10から出射されたランダムな偏光光束を
1種類の偏光光束に変換する偏光発生装置20、偏光発
生装置20から出射された光束を3色の色光に分離する
色光分離手段(青光緑光反射ダイクロイックミラー46
1及び緑光反射ダイクロイックミラー462)、それぞ
れの色光を表示情報に基づいて変調し表示画像を形成す
る3枚の透過型の液晶装置411,412,413、3
色の色光を合成する色光合成手段(クロスダイクロイッ
クプリズム450)、合成画像を投写表示する投写光学
系(投写レンズ50)とから大略構成されている。
【0057】光源部10については偏光照明装置1の説
明部分で述べたものと同様であるため、その説明を省略
する。また、偏光発生装置20は、結合レンズ390が
1つのレンズ体で構成されている点を除けば前述した偏
光照明装置1と同一の構成、機能を有しているため、そ
の説明を省略する。
【0058】偏光発生装置20から出射された光束は、
まず、色光分離手段である青光緑光反射ダイクロイック
ミラー461において、赤色光が透過し青色光及び緑色
光が反射する。赤色光は反射ミラー463で反射され、
平行化レンズ417を経て赤光用液晶装置411に達す
る。一方、青色光及び緑色光のうち、緑色光は、やはり
色光分離手段である緑光反射ダイクロイックミラー46
2によって反射され、平行化レンズ418を経て緑光用
液晶装置412に達する。緑光反射ダイクロイックミラ
ー462を透過した青色光については、各色光のうちで
光路の長さが最も長いので、入射レンズ431、リレー
レンズ432、及び出射レンズ433からなるリレーレ
ンズ系で構成された導光手段430を設けてある。即
ち、青色光は、緑光反射ダイクロイックミラー402を
透過した後に、まず、入射レンズ431を経て反射ミラ
ー435により反射されてリレーレンズ432に導か
れ、このリレーレンズに集束された後、反射ミラー43
6によって出射レンズ433に導かれ、しかる後に、平
行化レンズ419を経て青光用液晶装置413に達す
る。3ヶ所の液晶装置411,412,413の光が入
射する側に配置された平行化レンズ417,418,4
19は、偏光発生装置20からのそれぞれの照明光束を
平行化して、液晶装置及びクロスダイクロイックプリズ
ム450に導く。従って、液晶装置及びクロスダイクロ
イックプリズムにおける入射角特性の影響を緩和し、明
るさムラや色ムラの発生を低減している。尚、青光用液
晶装置413に併設されている平行化レンズ419と導
光手段の出射レンズ433とを一体化したレンズ体を用
いてもよい。
【0059】3ヶ所の液晶装置411,412,413
は、それぞれの色光を変調し、各色光に対応した画像情
報を含ませた後に、変調した色光を色光合成手段である
クロスダイクロイックプリズム450に入射する。クロ
スダイクロイックプリズム450には、赤光反射の誘電
体多層膜と青光反射の誘電体多層膜とが十字状に形成さ
れており、それぞれの変調光束を合成する。ここで合成
された画像は、投写光学系である投写レンズ50により
スクリーン60上に拡大投影され、投写画像を形成す
る。
【0060】偏光照明装置1の説明部分で述べたよう
に、偏光発生装置20では、偏光分離ユニット内に形成
されるすべての2次光源像が互いに重なり合うことな
く、しかも、システム光軸Lを中心とするできるだけ半
径の小さな円470(図9)内に収まるように配置され
る。すなわち、2次光源像が形成される過程において、
隣接する2次光源像との間に光のない無駄な空間を極力
生じないように光束分割レンズ201の特性を設定して
いる。従って、液晶装置を照明する光束の集中角は小さ
く、大きな角度を伴って液晶装置に入射する光は殆ど存
在しない。その結果、液晶装置の視野角特性の影響をあ
まり受けることなく、コントラストの高い画像を表示す
ることができると共に、Fナンバーの比較的大きな口径
の小さい投写レンズ系を用いた場合でも、投写レンズ径
における光の利用効率を低下させることがない。つま
り、投写光学系の小型化を達成することができる。ま
た、2次光源像が形成される領域全体の大きさを可能な
限り小さくすることができるため、偏光変換部300の
小型化、つまりは投写型表示装置2の小型化を達成する
ことができる。
【0061】加えて、偏光発生装置20の内部には遮光
板370を配置しているため、平行性の悪い光束を出射
する光源を光源部に用いた場合においても、光源部から
出射される照明光の中に液晶装置での表示に不要な他の
偏光光束が混入することがほとんどない。一般に、光出
力が非常に大きな光源ランプを用いた場合には、光源部
から出射される光束の平行性は悪いが、そのような場合
でも、上記の優れた特徴を発揮することができる。
【0062】また、本例では、色光合成手段として、ク
ロスダイクロイックプリズム450を用いているが、代
わりに2枚のダイクロイックミラーを色光合成手段とし
て用いたミラー光学系により投写型表示装置を構成する
こともできる。勿論、その場合においても本例の偏光照
明装置を組み込むことが可能であり、本例の場合と同様
に、光の利用効率に優れた明るい高品位の投写画像を形
成することができる。
【0063】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
偏光分離過程で利用されない無駄な空間が存在せず、2
次光源像が形成される領域全体の大きさが半径のできる
だけ小さな円内に収まるように構成しているため、小型
の偏光照明装置を実現できる。
【0064】また、この偏光照明装置を用いて投写型表
示装置を構成した場合には、2次光源像が形成される領
域全体の大きさが小さいので、口径の小さい安価な投写
レンズを用いても明るい投写画像を表示できる。すなわ
ち、高品位な投写画像が得られる、小型の投写型表示装
置を実現することができる。
【0065】なお、本発明は上記の実施例や実施形態に
限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲にお
いて種々の態様において実施することが可能であり、例
えば次のような変形も可能である。
【0066】例えば、カラー画像でなく、白黒画像を投
写する投写型表示装置にも本発明の偏光照明装置を適用
することができる。この場合には、図14の装置におい
て、液晶装置が1つで済み、また、光束を3色に分離す
る色分離手段と、3色の光束を合成する色合成手段とを
省略することができる。
【0067】また、図14では透過型液晶装置を用いた
投写型表示装置に本発明の偏光照明装置を適用した例を
示したが、反射型液晶装置を用いた投写型表示装置に本
発明の偏光照明装置を適用することも可能である。この
場合には、色分離手段が色合成手段を兼ねることにな
る。
【0068】さらにまた、投写型表示装置には、投写面
を観察する側から画像を投写するフロント型のものと、
投写面を観察する側とは反対の方向から画像を投写する
リア型のものとがあるが、本発明の偏光照明装置はいず
れにも適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の偏光照明装置の一例(偏光照明装置
1)を示す概略構成図である。
【図2】偏光照明装置1に係る光束分割レンズアレイの
外観図である。
【図3】偏光照明装置1に係る光束分割レンズアレイに
よって形成された2次光源像の配列状態を示す図であ
る。
【図4】偏光照明装置1に係る集光レンズアレイの外観
図である。
【図5】偏光照明装置1に係る遮光板の外観図である。
【図6】偏光照明装置1に係る偏光分離ユニットアレイ
の外観図である。
【図7】偏光照明装置1に係る偏光分離ユニットの機能
を説明するための図である。
【図8】偏光照明装置1に係る偏光分離ユニットの製造
方法の一例を説明するための図である。
【図9】偏光照明装置1に係る偏光分離ユニットアレイ
の内部に形成された2次光源像の配列状態を示す図であ
る。
【図10】比較例に係る偏光分離ユニットアレイの内部
に形成された2次光源像の配列状態を示す図である。
【図11】寸法形状の異なるそれぞれの2次光源像に対
応するように、寸法形状の異なる複数の偏光分離ユニッ
トを用いて構成した偏光分離ユニットアレイの内部に形
成された2次光源像の配列状態を示す図である。
【図12】偏光照明装置1の変形例1に係る偏光分離ユ
ニットアレイの内部に形成された2次光源像の配列状態
を示す図である。
【図13】偏光照明装置1の変形例2に係る偏光分離ユ
ニットアレイの内部に形成された2次光源像の配列状態
を示す図である。
【図14】本発明の投写型表示装置の一例(投写型表示
装置2)の一例を示す概略構成図である。
【符号の説明】
1 偏光照明装置 2 投写型表示装置 10 光源部 20 偏光発生装置 50 投写レンズ 60 スクリーン 90 照明領域 101 光源ランプ 102 放物面リフレクター 200 光束分割レンズアレイ 201 光束分割レンズ 202 中間光束 203 集光像(2次光源像) 204 P偏光光束による2次光源像 205 S偏光光束による2次光源像 208 光のない無駄な空間 210 円 221,222,223,224 2次光源像群 231,232,233,234 空白領域 241,242,243,244 矩形領域 300 偏光変換部 310 集光レンズアレイ 311 集光レンズ 320 偏光分離ユニットアレイ 321,322,323,324 偏光分離ユニット 331 偏光分離面 332 反射面 333 P出射面 334 S出射面 335 P偏光光束 336 S偏光光束 340 透光性部材ブロック 341 透光性部材 342 部材 351 偏光分離膜 352 反射膜 370 遮光板 371 遮光面 372 開口面 381 λ/2位相差板 390 結合レンズ 411 赤光用液晶装置(透過型) 412 緑光用液晶装置(透過型) 413 青光用液晶装置(透過型) 417 平行化レンズ 430 導光手段 431 入射レンズ 432 リレーレンズ 433 出射レンズ 435,436 反射ミラー 450 クロスダイクロイックプリズム 461 青光緑光反射ダイクロイックミラー 462 緑光反射ダイクロイックミラー 470,471,472,473,480 円
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H04N 9/31 H04N 9/31 C

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光源と、 前記光源から出射された光束を、複数のレンズによって
    複数の中間光束に分割して複数の2次光源像を形成する
    光束分割手段と、 前記複数の中間光束のそれぞれを第1の偏光光束と第2
    の偏光光束とに分離してそれぞれの偏光光束を略同じ方
    向に出射する偏光分離手段と、 前記偏光分離手段により分離された第1の偏光光束また
    は第2の偏光光束のうちいずれか一方の偏光光束の偏光
    方向と他方の偏光光束の偏光方向とを揃える偏光変換手
    段とを有しており、 前記偏光分離手段内には、前記光束分割手段によって形
    成された複数の2次光源像のそれぞれから、第1の偏光
    光束及び第2の偏光光束による一対の2次光源像が形成
    され、 前記偏光分離手段内に形成される第1の2次光源像及び
    第2の2次光源像が互いに重なり合わないようにかつ密
    接して行方向、列方向に配置されるように、前記光束分
    割手段の複数のレンズ特性及び前記偏光分離手段の形状
    を設定したことを特徴とする偏光照明装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記偏光分離手段は、前記第1の偏光光束または第2の
    偏光光束のうちいずれか一方の偏光光束を透過させ、他
    方の偏光光束を反射させて偏光光束を分離する偏光分離
    面と、前記偏光分離面とほぼ平行に配置され、前記偏光
    分離面で反射された偏光光束を、前記偏光分離面を透過
    した偏光光束の出射方向に向けて反射する反射面とを有
    する複数の偏光分離ユニットを有することを特徴とする
    偏光照明装置。
  3. 【請求項3】 請求項2において、 1つの前記偏光分離ユニット内に、前記第1の偏光光束
    及び第2の偏光光束による2次光源像が複数対形成され
    ることを特徴とする偏光照明装置。
  4. 【請求項4】 請求項3において、 前記複数の偏光分離ユニットが行方向に配列され、 1つの前記偏光分離ユニット内に、列方向に列ぶ前記第
    1の偏光光束及び第2の偏光光束による複数対の2次光
    源像が形成されてなることを特徴とする偏光照明装置。
  5. 【請求項5】 請求項4において 行方向の寸法がすべて等しい前記偏光分離ユニットによ
    って前記偏光分離手段が構成されていることを特徴とす
    る偏光照明装置。
  6. 【請求項6】 請求項2乃至請求項5のいずれかにおい
    て、 前記光束分割手段から出射される前記中間光束のそれぞ
    れを、前記それぞれの偏光分離ユニットの前記偏光分離
    面の部分にだけ入射させるための遮光板が、前記光束分
    割手段と前記偏光分離ユニットとの間に配置されている
    ことを特徴とする偏光照明装置。
  7. 【請求項7】光源と、 前記光源から出射された光束を、複数のレンズによって
    複数の中間光束に分割して複数の2次光源像を形成する
    光束分割手段と、 前記複数の中間光束のそれぞれを第1の偏光光束と第2
    の偏光光束とに分離してそれぞれの偏光光束を略同じ方
    向に出射する偏光分離手段と、 前記偏光分離手段により分離された第1の偏光光束また
    は第2の偏光光束のうちいずれか一方の偏光光束の偏光
    方向と他方の偏光光束の偏光方向とを揃える偏光変換手
    段と、を備えた偏光照明装置と、前記偏光照明装置から
    出射された光を変調する変調手段とを有し、 前記偏光分離手段内には、前記光束分割手段によって形
    成された複数の2次光源像のそれぞれから、第1の偏光
    光束及び第2の偏光光束による一対の2次光源像が形成
    され、 前記偏光分離手段内に形成される第1の2次光源像及び
    第2の2次光源像が互いに重なり合わないようにかつ密
    接して行方向、列方向に配置されるように、前記光束分
    割手段の複数のレンズ特性及び前記偏光分離手段の形状
    を設定したことを特徴とする投写型表示装置。
  8. 【請求項8】 請求項7において、 前記偏光分離手段は、前記第1の偏光光束または第2の
    偏光光束のうちいずれか一方の偏光光束を透過させ、他
    方の偏光光束を反射させて偏光光束を分離する偏光分離
    面と、前記偏光分離面とほぼ平行に配置され、前記偏光
    分離面で反射された偏光光束を、前記偏光分離面を透過
    した偏光光束の出射方向に向けて反射する反射面とを有
    する複数の偏光分離ユニットを有することを特徴とする
    投写型表示装置。
  9. 【請求項9】 請求項8において、 1つの前記偏光分離ユニット内に、前記第1の偏光光束
    及び第2の偏光光束による2次光源像が複数対形成され
    ることを特徴とする投写型表示装置。
  10. 【請求項10】 請求項9において、 前記複数の偏光分離ユニットが行方向に配列され、 1つの前記偏光分離ユニット内に、列方向に列ぶ前記第
    1の偏光光束及び第2の偏光光束による複数対の2次光
    源像が形成されてなることを特徴とする投写型表示装
    置。
  11. 【請求項11】 請求項10において 行方向の寸法がすべて等しい前記偏光分離ユニットによ
    って前記偏光分離手段が構成されていることを特徴とす
    る投写型表示装置。
  12. 【請求項12】 請求項8乃至請求項11のいずれかに
    おいて、 前記光束分割手段から出射される前記中間光束のそれぞ
    れを、前記それぞれの偏光分離ユニットの前記偏光分離
    面の部分にだけ入射させるための遮光板が、前記光束分
    割手段と前記偏光分離ユニットとの間に配置されている
    ことを特徴とする投写型表示装置。
  13. 【請求項13】 請求項7乃至請求項12のいずれかに
    おいて、 さらに、前記偏光照明装置からの出射光を複数色の光束
    に分離する色光分離手段と、前記色光分離手段によって
    分離された各色光束をそれぞれ変調する複数の前記変調
    手段と、 それぞれの前記変調手段で変調された後の各色の変調光
    束を合成する色光合成手段とを備えたことを特徴とする
    投写型表示装置。
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