JP3642190B2 - 偏光照明装置および投写型表示装置 - Google Patents

偏光照明装置および投写型表示装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光源ランプからの発散光をリフレクタで反射することにより略平行な出射光として出射する照明装置、偏光照明装置および投写型表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
投写型表示装置としては、平行光を出射する照明装置と、照明装置から出射された平行光を変調する液晶ライトバルブ等の光変調素子と、この光変調素子によって変調された光束を投写面上に拡大投写する投写レンズとを有するものが知られている。中でも、反射型液晶ライトバルブを光変調素子として用いた投写型表示装置では、反射型液晶ライトバルブを照明する照明光と、反射型液晶ライトバルブで変調され画像情報を含んだ投写光とを、偏光状態の違いを利用して空間的に合成あるいは分離する必要があるため、一般的には大型の偏光ビームスプリッタがその目的のために利用される。
【0003】
さらに、光の利用効率を高めるために、液晶ライトバルブで利用できない偏光光束を、当該液晶ライトバルブで利用可能な偏光光束に変換するための偏光変換装置が組み込まれることも多く、特に、透過型液晶ライトバルブや反射型液晶ライトバルブを光変調素子として用いた投写型表示装置では一般的である。尚、偏光変換装置にも、やはり偏光ビームスプリッタが使用される場合が多い。
【0004】
図9には反射型液晶ライトバルブを用いた投写型表示装置の典型的な例を示してある。この図に示すように、投写型表示装置1000は、照明装置100と、照明装置100から出射された照明光を反射型液晶ライトバルブ200に導く偏光ビームスプリッタ300と、反射型液晶ライトバルブ200によって変調された光をスクリーン400に拡大投写する投写光学系500とを有している。照明装置100は、光源ランプ110と、この光源ランプ110からの発散光を反射するリフレクタ120とを備え、当該発散光をリフレクタ120で反射することにより略平行な照明光を出射する。
【0005】
投写型表示装置1000において、照明装置100から出射された照明光は、偏光ビームスプリッタ300の偏光分離面300aに入射し、そこでP偏光光束とS偏光光束に分離される。分離後の一方の偏光光束(例えば、S偏光光束)は、その進行方向が90度折り曲げられて反射型液晶ライトバルブ200に導かれ、他方の偏光光束は偏光分離面300aを透過する。この液晶ライトバルブ200に導かれた偏光光束は、そこで画像情報に基づいて変調された後、同一の光路を戻り再び偏光ビームスプリッタ300の偏光分離面300aに入射する。反射型液晶ライトバルブ200で変調された光は、変調時に偏光面の回転作用を受けて他方の偏光光束(P偏光光束)に変化している。このため、この変調された光は偏光分離面300aを透過して投写光学系500に到り、この投写光学系500によってスクリーン400に拡大投写される。
【0006】
ここで、偏光ビームスプリッタ300の偏光分離面300aは、誘電体多層膜等から構成され、その偏光分離特性は大きな入射角依存性を有している。図10に拡大して示すように、この偏光分離面300aは光路(Z方向)に対して45度傾斜した状態となるように配置され、偏光分離面300aに入射した光のうち、例えば、P偏光光束Pをそのまま透過し、S偏光光束Sを直角に反射する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、照明装置の光源は完全な点光源ではないので、照明装置からの出射光は、完全な平行光ではなく、所定の拡がりをもった非平行光となる。このため、投写型表示装置に組み込まれた偏光ビームスプリッタ300の偏光分離面300aには、X方向(横方向)およびY方向(縦方向)に拡がりを持つ光(非平行光)が入射することになる。このような非平行光の入射に起因して次のような問題が発生する。
【0008】
偏光分離面300aの偏光分離特性は一般に光の入射角に依存する。特に、X方向における入射角依存性は、偏光分離面300aとなる偏光分離膜の膜特性を工夫することによってある程度小さくすることが出来るが、Y方向における入射角依存性を小さくすることは非常に難しい。その理由は、入射角がY方向に傾くに従って、偏光分離面300aの法線と入射光によって規定される平面と、偏光分離面300aとのなす角度が90度からずれるため、偏光分離面300aから出射される2つの直線偏光(P偏光光束PとS偏光光束S)の偏光方向が回転するためである。これは偏光ビームスプリッタ300の偏光分離面300aとそこに入射する光の立体的な位置関係により決まる本質的な現象であり、偏光分離膜の膜特性を工夫することでは回避出来ない現象である。
【0009】
このため、偏光分離面300aでは、特にY方向に広がりを持つ非平行光をP偏光光束PとS偏光光束Sとに完全に偏光分離することができない。この結果、偏光ビームスプリッタから出射されるP偏光光束PおよびS偏光光束Sには、それぞれS偏光成分およびP偏光成分の光が混在する。このように偏光状態の分離が不完全な偏光光束を投写型表示装置における画像形成用の光として用いると、投写画像の明るさ及びコントラストが低下してしまう。
【0010】
勿論、この現象は偏光ビームスプリッタを用いて構成した偏光変換装置に対しても当てはまり、投写画像の明るさを低下させる原因となる。
【0011】
上記の点に鑑みて、本発明の課題は、偏光ビームスプリッタによって偏光分離が精度良く行われる形態の光束を出射可能な照明装置を提案することにある。
【0012】
また、本発明の課題は、偏光変換装置が組み込まれた投写型表示装置において、光の利用効率が高い照明装置を提案することにある。
【0013】
さらに、本発明の課題は、この新規な構成の照明装置を光源として備えた偏光照明装置および投写型表示装置を提案することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、本発明では、光源ランプと、この光源ランプの発散光を反射して略平行光として出射するためのリフレクタとを有する照明装置において、前記発散光のランプ光軸に直交する直交平面内における光強度の分布曲線は、前記ランプ光軸を中心とする縦長あるいは横長の非円形形状であり、前記光源ランプの発光管は、当該非円形形状の光強度分布曲線が得られるように、前記直交平面に沿って切断した場合の肉厚が当該発光管の円周方向に沿って変化していることを特徴としている。
【0015】
本発明の照明装置では、光源ランプの発光管からは非円形形状の光強度分布曲線を持った光が発光されるので、リフレクタで反射して得られる光の光強度分布曲線も、ランプ光軸を中心とする縦長あるいは横長の非円形形状となる。すなわち、本発明の照明装置によれば、従来の照明装置の出射光に比べ、所定の方向の拡がりが大きく、その方向に直交する方向の拡がりが小さい光束を出射できる。従って、光の拡がりが大きな方向(非円形形状の光強度分布曲線の長軸方向)と偏光ビームスプリッタの偏光分離方向とが一致するように照明装置を配置することによって、照明装置からの出射光を偏光ビームスプリッタで2種類の偏光光束(S偏光光束とP偏光光束)に精度良く偏光分離できる。また、本発明の照明装置を、光の広がりが大きな方向と、偏光ビームスプリッタを用いて構成した偏光変換装置の偏光分離方向とが一致するように配置することによって、偏光変換装置において照明装置からの出射光を他の偏光成分の混入が少ない一種類の偏光光束に変換できる。
【0016】
ここで、前記発光部としては、当該発光部を前記直交平面に沿って切断した場合に、その内側輪部およびその外側輪部の一方の断面形状が円により実現され、他方の輪部の断面形状が楕円により実現されるものを採用できる。また、前記直交平面内に沿って切断した場合の肉厚が均一な円形発光部と、この円形発光部の外周面に取り付けられた肉厚調整部材とを備えたものであっても良い。
【0017】
本発明の照明装置は、一種類の偏光光束のみを出射可能な偏光照明装置の光源として利用することができる。すなわち、照明装置と、この照明装置から出射された光束をP偏光光束とS偏光光束とに分離し、前記P偏光光束と前記S偏光光束のうちのいずれか一方の偏光光束の偏光方向を他方の偏光光束の偏光方向に揃えて出射する偏光変換装置とを有する偏光照明装置の照明装置として利用できる。
【0018】
この場合、本発明の照明装置を、前記非円形形状の光強度分布曲線の長軸方向と前記偏光変換装置の偏光分離方向とが一致するように配置すれば、前述したように、偏光変換装置において照明装置からの出射光を他の偏光成分の混入が少ない一種類の偏光光束に変換できる。
【0019】
また、本発明の照明装置は、次の偏光照明装置の光源として利用することも可能である。すなわち、照明装置と、当該照明装置から出射された光束を複数の中間光束に分割する第1の光学要素と、前記中間光束が集束する位置付近に配置された第2の光学要素とを有し、前記第2の光学要素は、前記中間光束のそれぞれをP偏光光束とS偏光光束とに分離し、前記P偏光光束と前記S偏光光束のうちのいずれか一方の偏光光束の偏光方向を他方の偏光光束の偏光方向に揃えて出射する偏光変換装置と、それらの偏光光束を重畳結合させる結合レンズとを備えている偏光照明装置の照明装置として利用できる。
【0020】
この場合においても、本発明の照明装置を、前記非円形形状の光強度分布曲線の長軸方向と前記偏光変換装置の偏光分離方向とが一致するように配置すれば、偏光変換装置において照明装置からの出射光を他の偏光成分の混入が少ない一種類の偏光光束に変換できる。
【0021】
本発明の照明装置は、投写型表示装置の照明装置として用いることが可能である。すなわち、照明装置と、この照明装置から出射された光束をP偏光光束とS偏光光束とに分離する偏光分離素子と、当該偏光分離素子によって分離された一方の偏光光束を変調する反射型光変調素子と、当該反射型光変調素子によって変調された光束を投写面上に拡大投写する投写手段とを有する投写型表示装置の前記照明装置として本発明の照明装置を用いることができる。
【0022】
この場合、本発明の照明装置を、前記非円形形状の光強度分布曲線の長軸方向と前記偏光分離素子の偏光分離方向とが一致するように配置すれば、前述したように、照明装置からの出射光を偏光ビームスプリッタ(偏光分離素子)でP偏光光束とS偏光光束とに精度良く偏光分離できる。このため、本発明の投写型表示装置の光学系においては、他の偏光光束の混入の少ない高精度のP偏光光束およびS偏光光束を得ることができる。これにより、これらの偏光光束を画像形成用の光として用いることが可能となるので、投写画像のコントラスト及び明るさを向上できる。
【0023】
また、本発明の照明装置は、次の投写型表示装置の照明装置として適用できる。その投写型表示装置は、照明装置と、当該照明装置から出射された光束を複数の中間光束に分割する第1の光学要素と、前記中間光束が集束する位置付近に配置された第2の光学要素と、前記第2の光学要素から出射された光束をP偏光光束とS偏光光束とに分離する偏光分離素子と、前記偏光分離素子によって分離された一方の偏光光束を変調する反射型光変調素子と、前記反射型光変調素子によって変調された光束を投写面上に拡大投写する投写手段とを有し、前記第2の光学要素は、前記中間光束のそれぞれをP偏光光束とS偏光光束とに分離し、前記P偏光光束と前記S偏光光束のうちのいずれか一方の偏光光束の偏光方向を他方の偏光光束の偏光方向に揃えて出射する偏光変換装置と、それらの偏光光束を重畳結合させる結合レンズとを備えたものである。
【0024】
この場合、本発明の照明装置を、前記非円形形状の光強度分布曲線の長軸方向と前記偏光変換装置の偏光分離方向及び前記偏光分離素子の偏光分離方向とが一致するように配置すれば、偏光変換装置によって分離された偏光光束の双方を画像形成用の光として利用できるので、投写型表示装置における光の利用効率を向上できる。
【0025】
さらに、本発明の照明装置は、次の投写型表示装置の照明装置としても適用可能である。その投写型表示装置は、照明装置から出射された光束を複数の中間光束に分割する第1の光学要素と、前記中間光束が集束する位置付近に配置された第2の光学要素と、この光学要素から出射された光を変調する透過型光変調素子と、前記透過型光変調素子により変調が施された光束を投写面上に拡大投写する投写手段とを有し、前記第2の光学要素は、前記中間光束をP偏光光束とS偏光光束とに分離し、前記P偏光光束、S偏光光束のうちのいずれか一方の偏光光束の偏光方向を他方の偏光光束の偏光方向に揃えて出射する偏光変換装置と、それらの偏光光束を重畳結合させる結合レンズとを備えたものである。
【0026】
このような構成の場合も、本発明の照明装置を、前記非円形形状の光強度分布曲線の長軸方向と前記偏光変換装置の偏光分離方向とが一致するように配置すると、前述したように、偏光変換装置で他の偏光成分の混入が少ない一種類の偏光光束に変換できる。このため、この偏光光束を画像形成用の光として利用できるため、コントラストと明るさに優れた投写画像を得ることができる。
【0027】
なお、第1および第2の光学要素を備えた構成の投写型表示装置の場合、第1の光学要素と第2の光学要素との間、あるいは第2の光学要素の内部に、集光レンズアレイを配置することによって、偏光変換装置における偏光変換効率を向上できる。
【0028】
【発明の実施の形態】
(照明装置)
以下に図面を参照して本発明を適用した照明装置を説明する。図1(A)は照明装置の概略断面構成図であり、図1(B)は図1(A)のA−A’線における断面図である。図1に示す照明装置1は、光源ランプ2からの発散光をリフレクタ3によって反射して、ランプ光軸Mに略平行な出射光として出射する形式のものである。なお、以下の説明においては、特にことわりのない限り、互いに直交する3方向を便宜的にX方向(横方向)、Y方向(縦方向)、Z方向(ランプ光軸Mの方向)とする。
【0029】
光源ランプ2としては、メタルハライドランプ、高圧水銀ランプ、キセノンランプ等を使用できる。光源ランプ2の発光管4は、その中央には断面が楕円形状をした球状の発光部5が形成されている。この発光部5の両側には外側(Z方向)に細長く直線的に伸びる封止部6、7が一体形成されている。発光部5の内部には、電極芯棒が所定の位置に配置されている。また、例えば、沃化ジスプロシウム、沃化ネオジム、沃化セシウム等の金属ハロゲン化物が封入されている。
【0030】
リフレクタ3には、放物面状の反射面8が備わっており、この反射面8の前端縁によって前面開口9が規定されている。反射面8に照射された光源ランプ2からの発散光はランプ光軸Mに略平行な出射光として反射される。反射面8からはその背面側に向けて筒型のランプ取付け部10が延びている。このランプ取付け部10に、光源ランプ2の一方の封止部7が挿入されている。
【0031】
なお、光源ランプ2は、封止部7に口金が取り付けられ、この口金を介してランプ取付け部10に挿入された後、耐熱性の接着剤等によって固定される。また、光源ランプ2は、管軸とランプ光軸Mが水平となるようにリフレクタ3に取り付けられ、発光部5が取付け部の底部中央から所定の量だけ前方に突き出た状態で固定される。
【0032】
ここで、発光部5から発光された発散光におけるランプ光軸Mに直交する直交平面(XY平面)での光強度の分布曲線は、ランプ光軸Mを中心としてX方向に長い非円形形状をしている。発光管4の発光部5は、当該非円形形状の光強度分布曲線が得られるように、直交平面(XY平面)に沿って切断した場合の肉厚が当該発光管4の円周方向に沿って変化している。
【0033】
詳しく説明すると、発光部5の内側輪部11は、直交平面(XY平面)に沿って切断した場合の断面形状が真円形をしている。また、発光部5の外側輪部12は直交平面(XY平面)に沿って切断した場合の断面形状がX方向に長い楕円形をしている。この内側輪部11および外側輪部12によって規定されている肉厚部分13の断面形状は、ランプ光軸Mから見て短軸方向(Y方向)の厚さ13aが最も薄く、ランプ光軸Mから見て長軸方向(X方向)の厚さ13bが最も厚くなるように徐々に変化する形状となっている。このような形状をしている肉厚部分13にはレンズと同じ効果が生じる。
【0034】
このような発光部5では、内部で発光した光は、図1(B)に実線で示すように、肉厚部分13のレンズ効果による屈折を受けて、その出射角度がY方向からX方向にそのレンズ効果の程度に応じた角度だけ傾く。この結果、図1(C)に示すように、発光部5からの発散光における直交平面(XY平面)での光強度分布プロファイルHは、ランプ光軸Mを中心としたX方向に長い非円形形状となる。この強度分布曲線Hの意味するところは、照明装置1から出射される光の内、X軸の近傍を通過する光線の割合が大きく(つまり光線密度が大きい)、X軸から離れた位置を通過する光線の割合は小さい(つまり光線密度が小さい)ということである。この発散光は、リフレクタ3の反射面8に照射され、そこで反射されてランプ光軸Mに略平行な光に変換される。
【0035】
照明装置1の出射光のプロファイルは、従来の照明装置の出射光のそれに比べて、光線密度がX軸の近傍に局在化したものとなる。従って、照明装置1で光線密度の高い領域が分布する方向(X方向)と偏光ビームスプリッタ(偏光分離素子)の偏光分離方向(横方向)とが一致するように、照明装置1と偏光ビームスプリッタとを配置すれば、縦方向に大きな角度を伴って偏光ビームスプリッタに入射する光が少なくなるため、偏光ビームスプリッタから出射される2つの直線偏光(P偏光光束PとS偏光光束S)の偏光方向が回転する程度とその光束量を小さく抑え込むことが出来る。従って、照明装置1からの出射光を偏光ビームスプリッタでP偏光光束PおよびS偏光光束Sに精度良く偏光分離できる。また、当該照明装置1を、そこから出射される光の光強度分布プロファイルにおける光線密度の高い領域が分布する方向(X方向)と偏光変換装置の偏光分離方向とが一致するように配置することにより、光量低下を招くことなく、効率良く偏光変換を行うことが可能である。
【0036】
なお、偏光ビームスプリッタの偏光分離方向とは、図10に示す偏光ビームスプリッタ300の入射面300bにおける横方向(X方向)である。また、偏光ビームスプリッタを用いて構成した偏光変換装置の偏光分離方向も、偏光ビームスプリッタの入射面における横方向である。
【0037】
照明装置1においては、発光管4の代わりに、図2(A)に示すように、Y方向に長い楕円形断面をした内側輪部14と、円形断面をした外側輪部15とを備えた発光部5Aを有する発光管を採用することも可能である。また、図2(B)に示すように、直交平面(XY平面)に沿って切断した場合の肉厚が均一の円形発光部16と、この円形発光部16の外周面に肉厚調整部材17a、17bとを備えた構成の発光部5Bを有する発光管4であっても良い。肉厚調整部材17a、17bとしては、例えば、円形発光部16の左右の側部に取り付けた状態で発光部5Bの直交平面(XY平面)における断面形状が発光部5と同じ形状になるものを使用すれば良い。
【0038】
これらの発光部5A、5Bを備えた発光管であっても、実質的な肉厚部分13は、前述した発光部5を備えた発光管4と同様に、肉厚部分13の断面形状は、ランプ光軸Mから見て短軸方向(Y方向)の厚さ13aが最も小さく、ランプ光軸Mから見て長軸方向(X方向)の厚さ13bが最も大きくなるように徐々に変化する形状となる。このため、肉厚部分13のレンズ効果によって、発光管の発散光における直交平面(XY平面)での光強度分布曲線は、図1(C)に示したような非円形形状となる。
【0039】
(偏光照明装置の第1の例)
次に、この照明装置1を備えた偏光照明装置を説明する。図3(A)にはその偏光照明装置の一例を示してある。この図に示す偏光照明装置1Aは、基本的には、照明装置1と、この照明装置1から出射された光束をS偏光光束SとP偏光光束Pとに分離する偏光分離素子としての2つの偏光ビームスプリッタ35、36と、この偏光ビームスプリッタ35、36によって分離された2つの偏光光束のうち、P偏光光束PをS偏光光束Sに変換する偏光変換素子としてのλ/2位相差板39とから構成されている。
【0040】
照明装置1から出射された光束のほぼ全成分は2つの偏光ビームスプリッタ35、36の入射面35b、36bに入射する。各偏光ビームスプリッタ35、36はランプ光軸Mに対して45度傾斜した偏光分離面35a、36aを備えており、これらの偏光分離面35a、36aは互いに直交するように設定されている。偏光ビームスプリッタ35、36の入射面35b、36bに入射した照明装置1からの光束のうち、その光束に含まれるP偏光光束Pはそれぞれの偏光分離面35a、36aを透過し、S偏光光束Sはそれぞれの偏光分離面35a、36aで外側に向けて折り曲げられる。これらのS偏光光束Sは、偏光ビームスプリッタ35、36における出射面35c、36cから出射する。
【0041】
出射面35cの外側には、偏光分離面35aと平行な反射面を有する反射ミラー37が配置され、出射面36cの外側には、偏光分離面36aと平行な反射面を有する反射ミラー38が配置されている。出射面35cから出射したS偏光光束Sは反射ミラー37で直角に反射されて、ランプ光軸Mに平行な光束になる。また、出射面36cから出射したS偏光光束Sは反射ミラー38で直角に反射されて、ランプ光軸Mに平行な光束になる。
【0042】
各偏光分離面35a、36aを透過したP偏光光束Pは入射面35b、36bと対峙している出射面35d、36dから出射する。これらの出射面35d、36dにはλ/2位相差板39が設置されている。出射面35d、36dから出射したP偏光光束Pは、λ/2位相差板39を通過する際に偏光面の回転作用を受けS偏光光束Sへと変換される。この結果、照明装置1から出射された光束は一種類の偏光光束(S偏光光束S)に変換されて照明領域90を照射する。
【0043】
ここで、図3(B)に示すように、偏光照明装置1Aにおいては、照明装置1を、そこから出射される光の光の強度分布プロファイルにおける光線密度の高い領域が分布する方向(X方向)が偏光ビームスプリッタ35、36の偏光分離方向(X方向)に一致するように配置してある。照明装置1と偏光ビームスプリッタ35、36をこのような配置関係にすると、前述したように、偏光ビームスプリッタ35、36において、照明装置1からの出射光を他の偏光成分の混入の少ないS偏光光束SおよびP偏光光束Pに偏光分離できる。この偏光分離されたP偏光光束PにはS偏光成分がほとんど含まれていないので、λ/2位相板39によって変換されたS偏光光束SにもP偏光成分はほとんど存在しない。このため、偏光照明装置1Aによって、他の偏光成分の混入が少ない一種類の偏光光束(本例では、S偏光光束)を得ることができる。
【0044】
(偏光照明装置の第2の例)
図4(A)には偏光照明装置の異なる例を示してある。この図に示す偏光照明装置1Bは、照明装置1と、この照明装置1から出射された光束を複数の中間光束に分割する第1の光学要素61と、中間光束が集光する位置付近に配置された第2の光学要素62とを有している。
【0045】
照明装置1は、ランプ光軸Mがシステム光軸Nに対して一定の距離DだけX方向に平行シフトした状態となるように配置されている。照明装置1から出射された光束は、第1の光学要素61に入射する。
【0046】
第1の光学要素61は、XY平面上で矩形状の外形を有する複数の光束分割レンズ61aをマトリクス状に配列して構成されており、ランプ光軸Mが第1の光学要素61の中心に来るように、照明装置1と第1の光学要素61との位置関係が設定されている。第1の光学要素61に入射した光は、光束分割レンズ61aにより複数の中間光束61bに分割され、同時に光束分割レンズ61aの集光作用により、システム光軸Nと垂直な平面内(XY平面内)の中間光束が集束する位置に光束分割レンズの数と同数の集光像61cを形成する。光束分割レンズ61aのXY平面上における外形形状は、照明領域90の形状と相似形をなすように設定される。本例では、XY平面上でX方向に長い横長の照明領域90を想定しているため、光束分割レンズ61aのXY平面上における外形形状も横長である。なお、この照明領域90は、後述する投写型表示装置においては、その装置内の液晶ライトバルブにおける画像形成領域に相当する。
【0047】
集光像61cが形成される位置近傍には、システム光軸Nに対して垂直な平面内(XY平面内)に第2の光学要素62が配置されている。この第2の光学要素62は、集光レンズアレイ63、遮光板64、偏光変換装置68および結合レンズ67から大略構成される複合体である。なお、第1の光学要素61に入射する光束の平行性が極めて良い場合には、第2の光学要素62から集光レンズアレイ63を省略した構成としても良い。この第2の光学要素62は、中間光束61bのそれぞれをP偏光光束とS偏光光束とに空間的に分離した後、一方の偏光光束の偏光方向と他方の偏光光束の偏光方向とを揃え、偏光方向がほぼ揃ったそれぞれの光束を照明領域に導くような機能を有している。
【0048】
集光レンズアレイ63は、第1の光学要素61とほぼ同様な構成となっており、即ち、第1の光学要素61を構成する光束分割レンズ61aと同数の集光レンズ63aをマトリクス状に配列したものであり、それぞれの中間光束61bを後述する偏光変換装置68の偏光分離ユニットアレイ65の特定の場所に集光しながら導く機能を有している。
【0049】
従って、第1の光学要素61により形成された中間光束61bの特性に合わせて、また、偏光分離ユニットアレイ65に入射する光はその主光線の傾きがシステム光軸Nと平行であることが理想的である点を考慮して、各集光レンズ63aのレンズ特性は各々最適化されることが望ましい。
【0050】
ただし、一般的には、光学系の低コスト化および設計の容易さを考慮して、第1の光学要素61と全く同じものを集光レンズアレイ63として用いるか、或いは、光束分割レンズ61aとXY平面での形状が相似形である集光レンズを用いて構成した集光レンズアレイを用いても良いことから、本例の場合には、第1の光学要素61を集光レンズアレイ63として用いている。
【0051】
なお、集光レンズアレイ63が配置される位置は第2の光学要素62の入射側には限定されず、遮光板64や偏光変換装置68から離れた位置(第1の光学要素61に近い側)に配置してもよい。また、集光レンズアレイ63を結合レンズ67と一体化して偏光変換装置68の出射側に配置することも可能である。
【0052】
遮光板64は複数の遮光面64aと複数の開口面64bが配列して構成されたものであり、遮光面64aと開口面64bの配列の仕方は後述する偏光分離ユニットの配列の仕方に対応している。遮光板64の遮光面64aに入射した光束は遮られ、開口面64bに入射した光束は遮光板64をそのまま透過する。従って、遮光板64は、遮光板64上の位置に応じて透過する光束を制御する機能を有しており、遮光面64aと開口面64bの配列の仕方は、第1の光学要素61による集光像61cが後述する偏光分離ユニットの偏光分離面上のみに形成されるように設定されている。
【0053】
遮光板64としては、ガラス板等の平板状の透明体に、クロムやアルミニウム等からなる遮光性の膜を部分的に形成したものや、アルミニウム板のような遮光性の平板に開口部を設けたもの等を使用することができる。特に、遮光性を有する膜を利用する場合には、遮光性を有する膜を集光レンズアレイ63や後述する偏光分離ユニットアレイ65上に直接形成しても同様の機能を発揮させることができる。
【0054】
次に、偏光変換装置68は偏光分離ユニットアレイ(偏光分離素子)65と、この偏光分離ユニットアレイ65の出射面の側に取り付けられた選択位相差板(偏光変換素子)66とを有している。
【0055】
偏光分離ユニットアレイ65は、複数の偏光分離ユニット65aがマトリクス状に配列した構成をなしている。偏光分離ユニット65aの配列の仕方は、第1の光学要素61を構成する光束分割レンズ61aのレンズ特性およびそれらの配列の仕方に対応している。本例においては、全て同じレンズ特性を有する同心系の光束分割レンズ61aを用いて、それらの光束分割レンズ61aを直交マトリクス状に配列することで第1の光学要素61を構成しているため、偏光分離ユニットアレイ65も全て同じ偏光分離ユニット65aを全て同じ向きに直交マトリクス状に配列することにより構成されている。
【0056】
なお、Y方向に並ぶ同一列の偏光分離ユニットが全て同じ偏光分離ユニットである場合には、Y方向に細長い偏光分離ユニットをX方向に配列して構成した偏光分離ユニットアレイ65を用いた方が、偏光分離ユニット間の界面における光損失を低減できると共に偏光分離ユニットアレイの製造コストを低減できるという利点がある。
【0057】
偏光分離ユニット65aは内部に偏光分離面65bと反射面65cを備えた四角柱状の構造体であり、偏光分離ユニット65aに入射する中間光束61bのそれぞれをP偏光光束とS偏光光束とに空間的に分離する機能を有している。偏光分離ユニット65aのXY平面上における外観形状は、光束分割レンズ61aのXY平面上における外観形状と相似形をなしており、即ち、横長の矩形状である。従って、偏光分離面65bと反射面65cとは横方向(X方向)に並ぶように配置されている。
【0058】
ここで、偏光分離面65bと反射面65cとは、偏光分離面65bがシステム光軸Nに対して約45度の傾きをなし、且つ、反射面65cが偏光分離面と平行な状態をなし、さらに、偏光分離面65bがXY平面上に投影する断面積(後述するP出射面の面積に等しい)と反射面65cがXY平面上に投影する断面積(後述するS出射面の面積に等しい)とが等しくなるように配置されている。
【0059】
従って、本例では、偏光分離面65bが存在する領域のXY平面上での横幅と反射面が存在する領域のXY平面上での横幅とは等しくなり、且つ、それぞれが偏光分離ユニットのXY平面上での横幅の半分になるように設定されている。なお、一般的に、偏光分離面65bは誘電体多層膜で、また、反射面65cは誘電体多層膜或いはアルミニウム膜で形成することができる。
【0060】
偏光分離ユニット65aに入射した光は、偏光分離面65bにおいて、進行方向を変えずに偏光分離面65bを透過するP偏光光束と、偏光分離面65bで反射され隣接する反射面65cの方向に進行方向を変えるS偏光光束とに分離される。P偏光光束はそのままP出射面65dを経て偏光分離ユニットから出射され、S偏光光束は再び反射面65cで進行方向を変え、P偏光光束とほぼ平行な状態となって、S出射面65eを経て偏光分離ユニットから出射される。
【0061】
従って、偏光分離ユニットに入射したランダムな偏光光束は偏光分離ユニットにより偏光方向が異なるP偏光光束とS偏光光束の二種類の偏光光束に分離され、偏光分離ユニットの異なる場所(P出射面65dとS出射面65e)からほぼ同じ方向に向けて出射される。偏光分離ユニット65aは上記のような機能を有することから、それぞれの偏光分離ユニット65aの偏光分離面65bが存在する領域にそれぞれの中間光束61bを導く必要があり、そのため、偏光分離ユニット内の偏光分離面65bの中央部に中間光束61bが入射するように、それぞれの偏光分離ユニット65aとそれぞれの集光レンズ63aの位置関係やそれぞれの集光レンズ63aのレンズ特性は設定されている。特に、本例の場合には、それぞれの偏光分離ユニット内の偏光分離面65bの中央部にそれぞれの集光レンズの中心軸が来るように配置するため、集光レンズアレイ65は、偏光分離ユニットの横幅の1/4に相当する距離Dだけ、偏光分離ユニットアレイ65に対してX方向にずらした状態で配置されている。
【0062】
尚、偏光分離ユニットアレイにおいては、その内部に上述した偏光分離面と反射面が規則的に形成されたものであれば良く、上述した偏光分離ユニットを基本的な構成単位として用いる必要は必ずしもない。ここでは、偏光分離ユニットアレイの機能を説明し易くするために、偏光分離ユニットという構成単位を導入したに過ぎない。
【0063】
遮光板64は偏光分離ユニットアレイ65と集光レンズアレイ63との間にあって、遮光板64のそれぞれの開口面64bの中心とそれぞれの偏光分離ユニット65aの偏光分離面65bの中心がほぼ一致するように配置され、また、開口面64bの開口横幅(X方向の開口幅)は偏光分離ユニット65aの横幅の約半分の大きさに設定されている。この結果、偏光分離面65bを経ずして反射面65cに直接入射する中間光束61bは、予め遮光板64の遮光面64aで遮られるためほとんど存在せず、遮光板64の開口面64bの通過した光束はそのほとんど全てが偏光分離面65bに入射することになる。従って、遮光板64の設置により、偏光分離ユニット65aにおいて、直接反射面65cに入射し、反射面65cを経て隣接する偏光分離面65bに入射する光束はほとんど存在しないことになる。
【0064】
偏光分離ユニットアレイ65の出射面側には、λ/2位相差板66aが規則的に配置された選択位相差板66が設置されている。即ち、偏光分離ユニットアレイ65を構成する偏光分離ユニット65aのP出射面65dの部分にのみλ/2位相差板66aが配置され、S出射面65eの部分にはλ/2位相差板66aは設置されていない。この様なλ/2位相差板66aの配置状態により、偏光分離ユニット65aから出射されたP偏光光束は、λ/2位相差板66aを通過する際に偏光方向の回転作用を受けS偏光光束へと変換される。一方、S出射面65eから出射されたS偏光光束はλ/2位相差板66aを通過しないので、偏光方向は変化せず、S偏光光束のまま選択位相差板66を通過する。以上をまとめると、偏光分離ユニットアレイ65と選択位相差板66により、偏光方向がランダムな中間光束61bは一種類の偏光光束(この場合はS偏光光束)に変換されたことになる。
【0065】
選択位相差板66の出射面の側には、結合レンズ67が配置されており、選択位相差板66によりS偏光光束に揃えられた光束は、結合レンズ67により照明領域(後述する投写型表示装置の液晶ライトバルブの画像形成領域)へと導かれ、照明領域上で重畳結合される。ここで、結合レンズ67は1つのレンズ体である必要はなく、第1の光学要素61のように、複数のレンズの集合体であっても良い。
【0066】
第2の光学要素62の機能をまとめると、第1の光学要素61により分割された中間光束61b(つまり、光束分割レンズ61aにより切り出されたイメージ面)は、第2の光学要素62により照明領域上で重畳結合される。これと同時に、途中の偏光変換装置68により、ランダムな偏光光束である中間光束は偏光方向が異なる二種類の偏光光束に空間的に分離され、その分離された二種類の偏光光束が一種類の偏光光束に変換される。ここで、偏光変換装置68の偏光分離ユニットアレイ65の入射側には遮光板64が配置され、偏光分離ユニット65aの偏光分離面65bにだけ中間光束が入射する構成となっているため、反射面65cを経て偏光分離面65bに入射する中間光束61bはほとんどなく、偏光分離ユニットアレイ65から出射される偏光光束の種類はほぼ一種類に限定される。従って、照明領域は殆ど一種類の偏光光束でほぼ均一に照明されることになる。
【0067】
ここで、図4(B)に示すように、偏光照明装置1Bにおいては、照明装置1を、そこから出射される光の光強度分布プロファイルにおける光線密度の高い領域が分布する方向(X方向)と偏光変換装置68における偏光分離ユニットアレイ(偏光分離素子)65の偏光分離方向(X方向)とが一致するように配置してある。照明装置1と偏光分離ユニットアレイ65をこのような配置関係にすると、前述したように、偏光分離ユニットアレイ65において、照明装置1からの出射光を他の偏光成分の混入の少ないS偏光光束およびP偏光光束に分離できる。この分離されたP偏光光束にはS偏光成分がほとんど含まれていないので、選択位相差板66のλ/2位相差板66aによって変換されたS偏光光束SにもP偏光成分はほとんど含まれないことになる。すなわち、他の偏光成分の混入が少ない一種類の偏光光束(本例では、S偏光光束)を得ることができる。(投写型表示装置の第1の例)
次に、この照明装置1を用いた投写型表示装置を説明する。図5(A)にはその一例として反射型液晶ライトバルブ(反射型光変調素子)を用いた投写型表示装置の光学系を示してある。
【0068】
この図に示す投写型表示装置20は、前述した照明装置1からの出射光を赤、緑、青の3色の色光R、G、Bに分離し、分離した各色光R、G、Bに対して反射型液晶ライトバルブにより各色の画像信号に応じた変調を施し、変調後の各色光を再合成して投写面上に拡大投写する形式のものである。
【0069】
詳細に説明すると、照明装置1からの出射光は、それに含まれるP偏光成分PおよびS偏光成分Sを空間的に分離する偏光ビームスプリッタ21に入射する。この偏光ビームスプリッタ21は、ランプ光軸Mに対して45度傾斜した偏光分離面21aを備えており、出射光に含まれるP偏光光束Pを透過し、S偏光光束Sを直交する方向に向けて反射することにより、空間的に90度の角度で分離する。
【0070】
この偏光ビームスプリッタ21におけるP偏光光束Pの出射面31に対峙させて、ダイクロイックプリズム22が配置されている。このダイクロイックプリズム22は上記の偏光分離面21aと略平行に赤色・青色反射膜22aが形成されている。
【0071】
ダイクロイックプリズム22に入射したP偏光光束Pに含まれる緑色光Gは赤色・青色反射膜22aを透過して当該ダイクロイックプリズム22の出射面41から出射する。この出射面41に対峙させて、出射した緑色光Gの光路に直交する状態で、反射型の緑色用液晶ライトバルブ23Gが配置されている。従って、P偏光光束Pから分離された緑色光Gは当該液晶ライトバルブ23Gに入射して、緑色画像信号に対応した変調が施される。P偏光光束Pに含まれる赤色光Rおよび青色光Bはダイクロイックプリズム22の赤色・緑色反射膜22aで反射される。
【0072】
一方、偏光ビームスプリッタのS偏光光束Sの出射面32の側には、ダイクロイックプリズム24と、ダイクロイックプリズム24における偏光ビームスプリッタ21からのS偏光光束Sが入射する入射面42に形成された緑色反射ダイクロイックフィルタ25とが設けられている。偏光ビームスプリッタ21から出射されたS偏光光束Sは、緑色反射ダイクロイックフィルタ25を通過する際に緑色成分が除去される。
【0073】
そして、ダイクロイックプリズム24に入射したS偏光光束Sは、偏光分離面21aとは直交する方向に形成された青色反射膜24aによって青色光Bが反射されて出射面43から出射する。この出射面43に対峙させて、出射した青色光Bの光路に直交する状態で、反射型の青色用液晶ライトバルブ23Bが配置されている。従って、S偏光光束Sから分離された青色光Bは当該液晶ライトバルブ23Bに入射して青色画像信号に対応する変調が施される。青色反射膜24aを透過した赤色光Rは出射面44から出射する。この出射面44に対峙させて、出射した赤色光Rの光路に直交する状態で、反射型の赤色用液晶ライトバルブ23Rが配置されている。従って、S偏光光束Sから分離された赤色光Rは当該液晶ライトバルブ23Rに入射して赤色画像信号に対応する変調が施される。
【0074】
反射型の液晶ライトバルブ23R、23G、23Bに入射した各色光R、G、Bは、それぞれに供給されている各色の画像信号の画素信号に応じて各画素電極毎に偏光面の回転を受け、反射光(変調光)となる。このようにして得られた変調光は、再度、同一光路に沿って戻り、ダイクロイックプリズム22、24を通り、偏光ビームスプリッタ21に至る。
【0075】
ここで、P偏光光束Pが入射した緑色用液晶ライトバルブ23Gからの反射光は偏光面の回転作用を受けて部分的にS偏光光束となっており、このS偏光成分のみが、当該偏光ビームスプリッタ21の偏光分離面21aで反射されて、投写光学系を構成している投写レンズ26に供給され、変調されなかった光は偏光面の回転作用を受けずにP偏光光束のままであるので、その残りのP偏光成分は光源の側に向けて戻っていく。
【0076】
一方、S偏光光束Sが入射した青色用および赤色用の液晶ライトバルブ23B、23Rからの変調光は、偏光面の回転作用を受けて部分的にP偏光光束となっており、このP偏光成分のみが、当該偏光ビームスプリッタ21の偏光分離面21aを透過して、投写レンズ26に供給され、残りのS偏光成分は反射されて光源の側に戻っていく。
【0077】
この結果、偏光ビームスプリッタ21の出射面33からは各色の画像信号に応じて変調が施された各色光(変調光)が再度合成されて出力される。この合成光は投写レンズ26を介して、投写面27の上に拡大投写される。
【0078】
ここで、図5(B)に示すように、投写型表示装置20においては、照明装置1から出射される光の光強度分布プロファイルにおける光線密度が高い領域が分布する方向(X方向)と偏光ビームスプリッタ21の偏光分離方向(X方向)とが一致するように、照明装置1と偏光ビームスプリッタ21とは配置されているので、前述したように、照明装置1から出射された光が偏光ビームスプリッタ21でP偏光光束およびS偏光光束に精度良く偏光分離される。従って、照明装置1を備えた投写型表示装置20では、他の偏光成分の混入の少ない高精度の偏光光束(本例では、S偏光光束S)を画像形成用の光として利用できるので、コントラストと明るさに優れた投写画像を得ることができる。
【0079】
(投写型表示装置の第2の例)
次に、図5(A)とは異なる投写型表示装置の例を説明する。図6(A)は、その投写型表示装置の光学系の要部を示す概略構成図である。この図に示す投写型表示装置20Aは、前述した投写型表示装置20と同様に、照明装置1からの出射光を3色の色光R、G、Bに分離し、分離した各色光R、G、Bに対して反射型液晶ライトバルブにより各色の画像信号に応じた変調を施し、変調後の各色光を再合成して投写面上に拡大投写する形式のものである。
【0080】
照明装置1からの出射光は、反射ミラー51において進行方向を90度折り曲げられ青光緑光反射ダイクロイックミラー52に向かう。そして、この青光緑光反射ダイクロイックミラー52において、赤色光Rが透過し、青色光Bおよび緑色光Gが反射する。赤色光Rは、反射ミラー53で反射され、それに含まれるP偏光成分PおよびS偏光成分Sを空間的に分離する偏光ビームスプリッタ21Rに入射する。この偏光ビームスプリッタ21Rは、ランプ光軸Mに対して45度傾斜した偏光分離面21aを備えており、赤色光Rに含まれるP偏光光束Pを透過し、S偏光光束Sを直交する方向に向けて反射することにより、2種類の偏光光束を空間的に90度の角度で分離する。
【0081】
この偏光ビームスプリッタ21RにおけるS偏光光束Sの出射面32Rに対峙させて、出射した赤色光RのS偏光光束Sの光路に直交する状態で、反射型液晶ライトバルブ23Rが配置されている。従って、そのS偏光光束Sは当該液晶ライトバルブ23Rに入射して、赤色画像信号に対応した変調が施される。
【0082】
一方、青光緑光反射ダイクロイックミラー52で反射された青色光Bおよび緑色光Gは、緑反射ダイクロイックミラー54において、青色光Bが透過し、緑色光Gが反射する。青色光Bおよび緑色光Gは、それらに含まれるP偏光成分PおよびS偏光成分Sを空間的に分離する個別の偏光ビームスプリッタ21G、21Bにそれぞれ入射する。これらの偏光ビームスプリッタ21G、21Bは、上記の偏光ビームスプリッタ21Rと同様に、偏光分離面21aを備えており、青色光Bおよび緑色光Gに含まれるP偏光光束Pを透過し、S偏光光束Sを直交する方向に向けて反射することにより、2種類の偏光光束を空間的に90度の角度で分離する。
【0083】
これらの偏光ビームスプリッタ21G、21BにおけるS偏光光束Sの出射面32G、32Bに対峙させて、出射した青色光B、緑色光GのS偏光光束Sの光路に直交する状態で、反射型液晶ライトバルブ23B、23Gがそれぞれ配置されている。従って、青色光BのS偏光光束Sは当該液晶ライトバルブ23Bに入射して、青色画像信号に対応した変調が施される。また、緑色光GのS偏光光束Sは当該液晶ライトバルブ23Gに入射して、緑色画像信号に対応した変調が施される。
【0084】
反射型液晶ライトバルブ23R、23G、23Bに入射した各色光R、G、BのS偏光光束Sは、それぞれに供給されている各色の画像信号の画素信号に応じて各画素電極毎に偏光面の回転を受け、反射光(変調光)となる。この反射光は、再度、同一光路に沿って戻り、それぞれの偏光ビームスプリッタ21R、21G、21Bに達する。
【0085】
ここで、変調が施された当該反射光はP偏光光束Pに変換され、一方、変調が施されなかった当該反射光はS偏光光束Sのままになっている。このため、偏光ビームスプリッタ21R、21G、21Bに入射した各色光の内、変調が施され、P偏光光束Pに変換されている反射光は、偏光分離面21aを透過してクロスダイクロイックプリズム85に供給される。一方、変調が施されず、S偏光光束Sのままの反射光は、偏光分離面21aで反射され、さらに、同一光路を辿って照明装置1に戻っていく。
【0086】
クロスダイクロイックプリズム85に供給された各色光R、G、Bの変調光は、ここで色合成され、投写光学系を構成している投写レンズ26に出力される。そして、この色合成された光は投写レンズ26を介して、投写面の上に拡大投写される。
【0087】
図6(B)に示すように、この投写型表示装置20Aにおいても、照明装置1と偏光ビームスプリッタ21R、21G、21Bとの配置関係を上述した投写型表示装置20と同様に設定してある。このため、他の偏光成分の混入が少ない一種類の偏光光束を画像形成用の光として利用できるため、コントラストと明るさに優れた投写画像を得ることができる。
【0088】
(投写型表示装置の第3の例)
次に、反射型の液晶ライトバルブを備えた投写型表示装置に図4(A)に示した偏光照明装置1Bを組み込んだ例を説明する。図7は、その投写型表示装置の光学系の要部を示す概略構成図である。この図に示す投写型表示装置20Bは、偏光照明装置1Bから出射された一種類の偏光光束を3色の色光R、G、Bに分離し、分離した各色光R、G、Bに対して反射型の液晶ライトバルブにより各色の画像信号に応じた変調を施し、変調後の各色光を再合成して投写面上に拡大投写する形式のものである。
【0089】
なお、図4(A)における照明領域90は反射型液晶ライトバルブの画像形成領域に相当する。また、図7に示す投写型表示装置20Bにおいて、前述した投写型表示装置20Aと共通する部分には同一符号を付してある。
【0090】
偏光照明装置1Bからの一種類の偏光光束(本例では、S偏光光束S)は、X字状に配置された青光緑光反射ダイクロイックミラー52および赤光反射ダイクロイックミラー86に入射する。S偏光光束Sに含まれる赤色光Rは、赤光反射ダイクロイックミラー86において、その進行方向を90度折り曲げられて反射ミラー87に向かう。S偏光光束Sに含まれる青色光Bおよび緑色光Gは、青光緑光反射ダイクロイックミラー52において、赤色光Rの進行方向とは反対方向に折り曲げられて反射ミラー88に向かう。
【0091】
赤色光Rは、反射ミラー87で反射され、偏光ビームスプリッタ21Rに入射する。入射した赤色光RはS偏光光束Sであるので、赤色光Rの略全てが偏光ビームスプリッタ21Rの偏光分離面21rで直角に折り曲げられて出射面32Rから出射する。この出射面32Rから出射した赤色光Rは、反射型の液晶ライトバルブ23Rに入射し、この液晶ライトバルブ23Rで赤色画像信号に対応した変調が施される。
【0092】
一方、青光緑光反射ダイクロイックミラー52で反射された青色光Bおよび緑色光Gは、反射ミラー88において、緑光反射ダイクロイックミラー54に向けて反射される。緑光反射ダイクロイックミラー54において、青色光Bが透過し、緑色光Gが反射する。
【0093】
青色光Bおよび緑色光Gは、個別の偏光ビームスプリッタ21G、21Bにそれぞれ入射する。青色光Bおよび緑色光Gは共にS偏光光束Sであるので、それらの略全てが各偏光ビームスプリッタ21G、21Bの偏光分離面21g、21bで直交する方向に向けて反射され、当該偏光ビームスプリッタ21G、21Bにおける出射面32G、32Bから出射する。各出射面32G、32Bから出射した緑色光Gおよび青色光Bは、反射型の液晶ライトバルブ23G、23Bに入射する。緑色光Gは液晶ライトバルブ23Gで緑色画像信号に対応した変調が施され、青色光Bは液晶ライトバルブBで青色画像信号に対応した変調が施される。
【0094】
反射型の液晶ライトバルブ23R、23G、23Bに入射した各色光R、G、Bは、それぞれに供給されている各色の画像信号の画素信号に応じて各画素電極毎に偏光面の回転を受け、反射光(変調光)となる。この反射光は、再度、同一の光路に沿って戻り、それぞれの偏光ビームスプリッタ21R、21G、21Bに到達する。
【0095】
この後は、上述した投写型表示装置20Aと同様に、クロスダイクロイックプリズム85、投写光学系を構成している投写レンズ26を介して投写面27に拡大投写される。
【0096】
ここで、投写型表示装置20Bには前述した偏光照明装置1Bが組み込まれている。特に、偏光照明装置1Bに組み込まれている照明装置1から出射される光の光強度分布プロファイルにおける光線密度が高い領域が分布する方向と、第2の光学要素62における偏光分離方向および偏光ビームスプリッタ21R、21G、21Bにおける偏光分離方向とが一致するように、照明装置1と第2の光学要素62及び偏光ビームスプリッタ21R、21G、21Bは配置されている。このため、投写型表示装置20Bでは、他の偏光成分の混入が少ない一種類の偏光光束(S偏光光束S)を画像形成用の光として利用されている。よって、コントラストと明るさに優れた投写画像を得ることができる。
【0097】
(投写型表示装置の第4の例)
次に、透過型の液晶ライトバルブを用いた投写型表示装置の一例を説明する。図8はその投写型表示装置の光学系の要部を示した概略構成図である。この図に示す投写型表示装置20Cには光源として図4(A)に示した偏光照明装置1Bが組み込まれている。すなわち、投写型表示装置20Cは偏光変換装置68が組み込まれたものである。なお、図4(A)における照明領域90は透過型の液晶ライトバルブの画像形成領域に相当する。
【0098】
この投写型表示装置20Cは、偏光照明装置1Bから出射された一種類の偏光光束を3色の色光R、G、Bに分離し、分離した各色光R、G、Bに対して透過型の液晶ライトバルブにより各色の画像信号に応じた変調を施し、変調後の各色光を再合成して投写面上に拡大投写する形式のものである。
【0099】
偏光照明装置1Bから出射された一種類の偏光光束(本例では、S偏光光束S)は、まず青光緑光反射ダイクロイックミラー71において、赤色光Rが透過し、青色光Bおよび緑色光Gが反射する。赤色光Rは、反射ミラー72で反射され、赤色用の透過型液晶ライトバルブ80Rに達する。一方、青色光Bおよび緑色光Gのうち、緑色光Gは、緑光反射ダイクロイックミラー73によって反射され、緑光用の透過型液晶ライトバルブ80Gに達する。
【0100】
ここで、青色光Bは、各色光のうちでその光路の長さが最も長いので、青色光Bに対しては、入射レンズ74、リレーレンズ75、および出射レンズ76からなるリレーレンズ系で構成された導光手段79を設けてある。即ち、青色光Bは、緑光反射ダイクロイックミラー73を透過した後に、まず、入射レンズ74を経て反射ミラー77により反射されてリレーレンズ75に導かれ、このリレーレンズ75に集束された後、反射ミラー78によって出射レンズ76に導かれ、しかる後に、青光用の透過型液晶ライトバルブ80Bに達する。ここで、3ヶ所の透過型液晶ライトバルブ80R、80G、80Bは、それぞれの色光を変調し、各色光に対応した画像情報を含まれた後に、変調した色光をクロスダイクロイックプリズム85に入射させる。クロスダイクロイックプリズム85には、赤光反射の誘電体多層膜と青光反射の誘電体多層膜とがX字状に形成されており、それぞれの変調光束を合成しカラー画像を形成する。ここで形成されたカラー画像は、投写光学系である投写レンズ26により投写面27上に拡大投影され、投写画像を形成する。
【0101】
この投写型表示装置20Cは、前述した投写型表示装置20Bと同様に、偏光照明装置1Bが組み込まれている。このため、投写型表示装置20Cでも、他の偏光成分の混入が少ない一種類の偏光光束を画像形成用の光として利用されているので、コントラストと明るさに優れた投写画像を得ることができる。
【0102】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の照明装置は、光強度分布曲線がランプ光軸を中心とする縦長あるいは横長の非円形形状をした光を出射する。換言すれば、従来の照明装置の出射光に比べ、所定の方向の拡がりが大きく、その方向に直交する方向の拡がりが小さい光を出射できる。
【0103】
従って、偏光分離素子が組み込まれた投写型表示装置において、光の拡がりが大きな方向と偏光分離素子(偏光ビームスプリッタ)の偏光分離方向とが一致するように本発明の照明装置を配置すれば、偏光分離素子の偏光分離方向における入射角依存性は比較的小さくできるので、全体として、照明装置からの出射光を偏光分離素子で高精度に偏光分離できる。従って、偏光光束を画像形成用の光として効率良く使用できるので、コントラストと明るさに優れた投写画像を形成可能な投写型表示装置を実現できる。
【0104】
また、偏光変換装置が組み込まれた投写型表示装置において、光の拡がりが大きな方向と偏光変換装置の偏光分離方向とが一致するように本発明の照明装置を配置すれば、光量低下を招くことなく、効率良く偏光変換を行うことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は本発明を適用した照明装置の概略断面構成図、(B)は(A)のA−A’線における断面図、(C)は、発散光のランプ光軸に直交する直交平面での光強度分布プロファイルを示す図である。
【図2】図1に示す発光部の変形例を示す断面図である。
【図3】(A)は図1に示す照明装置を備えた偏光照明装置の概略構成図、(B)は(A)の偏光照明装置における照明装置の配置関係を説明するための図である。
【図4】(A)は図3とは異なる例の偏光照明装置の概略構成図、(B)は(A)の偏光照明装置における照明装置の配置関係を説明するための図である。
【図5】(A)は、図1に示す照明装置を備えた投写型表示装置の光学系の概略構成図、(B)は(A)の投写型表示装置における照明装置の配置関係を説明するための図である。
【図6】(A)は図3とは異なる投写型表示装置の光学系の例を示す概略構成図、(B)は(A)の投写型表示装置における照明装置の配置関係を説明するための図である。
【図7】図4に示す偏光照明装置を備えた投写型表示装置の光学系の例を示す概略構成図である。
【図8】図7とは異なる投写型表示装置の光学系の例を示す概略構成図である。
【図9】反射型液晶ライトバルブを用いた投写型表示装置の光学系の概略構成図である。
【図10】偏光ビームスプリッタに入射する光の状態を説明するための図である。
【符号の説明】
1 照明装置
1A、1B 偏光照明装置
2 光源ランプ
3 リフレクタ
4 発光管
5、5A、5B 発光部
11 内側輪部
12 外側輪部
13 肉厚部分
14 内側輪部
15 外側輪部
16 発光部
17a、17b 肉厚調整部材
20、20A、20B、20C 投写型表示装置
21、21R、21G、21B、35、36 偏光ビームスプリッタ21a 偏光分離面23R、23G、23B 反射型液晶ライトバルブ26 投写レンズ39 λ/2位相差板
61 第1の光学要素
62 第2の光学要素
63 集光レンズアレイ
64 遮光板
65 偏光分離ユニット(偏光分離素子)
66 選択位相差板(偏光変換素子)
67 結合レンズ
68 偏光変換装置
80R、80G、80B 透過型液晶ライトバルブ
M ランプ光軸

Claims (7)

  1. 光源ランプと、この光源ランプの発散光を反射して略平行光として出射するためのリフレクタとを有する照明装置において、前記発散光のランプ光軸に直交する直交平面内における光強度の分布曲線は、前記ランプ光軸を中心とする縦長あるいは横長の非円形形状であり、前記光源ランプの発光管は、当該非円形形状の光強度分布曲線が得られるように、前記直交平面に沿って切断した場合の肉厚が当該発光管の円周方向に沿って変化している照明装置と、
    当該照明装置から出射された光束をP偏光光束とS偏光光束とに分離し、前記P偏光光束と前記S偏光光束のうちのいずれか一方の偏光光束の偏光方向を他方の偏光光束の偏光方向に揃えて出射する偏光変換装置と、
    を有する偏光照明装置であって、
    前記照明装置は、前記非円形形状の光強度分布曲線の長軸方向と前記偏光変換装置の偏光分離方向とが一致するように配置されていることを特徴とする偏光照明装置。
  2. 請求項1において、前記発光管を前記直交平面に沿って切断した場合の断面形状は、その内側輪部および外側輪部の一方が円により実現され、他方の輪部が楕円により実現されたものであることを特徴とする偏光照明装置。
  3. 請求項1において、前記発光管は、前記直交平面に沿って切断した場合の肉厚が均一である円形発光部と、この円形発光部の外周面に取り付けられた肉厚調整部材とを備えており、前記発光管は、前記肉厚調整部材によって、前記直交平面に沿って切断した場合の肉厚が当該発光管の円周方向に沿って変化していることを特徴とする偏光照明装置。
  4. 光源ランプと、この光源ランプの発散光を反射して略平行光として出射するためのリフレクタとを有する照明装置において、前記発散光のランプ光軸に直交する直交平面内における光強度の分布曲線は、前記ランプ光軸を中心とする縦長あるいは横長の非円形形状であり、前記光源ランプの発光管は、当該非円形形状の光強度分布曲線が得られるように、前記直交平面に沿って切断した場合の肉厚が当該発光管の円周方向に沿って変化している照明装置と、
    当該照明装置から出射された光束を複数の中間光束に分割する第1の光学要素と、
    前記中間光束が集束する位置付近に配置された第2の光学要素と、
    を有する偏光照明装置であって、
    前記第2の光学要素は、前記中間光束のそれぞれをP偏光光束とS偏光光束とに分離し、前記P偏光光束と前記S偏光光束のうちのいずれか一方の偏光光束の偏光方向を他方の偏光光束の偏光方向に揃えて出射する偏光変換装置と、それらの偏光光束を重畳結合させる結合レンズと、
    を備えており、
    前記照明装置は、前記非円形形状の光強度分布曲線の長軸方向と前記偏光変換装置の偏光分離方向とが一致するように配置されていることを特徴とする偏光照明装置。
  5. 光源ランプと、この光源ランプの発散光を反射して略平行光として出射するためのリフレクタとを有する照明装置において、前記発散光のランプ光軸に直交する直交平面内における光強度の分布曲線は、前記ランプ光軸を中心とする縦長あるいは横長の非円形形状であり、前記光源ランプの発光管は、当該非円形形状の光強度分布曲線が得られるように、前記直交平面に沿って切断した場合の肉厚が当該発光管の円周方向に沿って変化している照明装置と、
    当該照明装置から出射された光束をP偏光光束とS偏光光束とに分離する偏光分離素子と、
    当該偏光分離素子によって分離された一方の偏光光束を変調する反射型光変調素子と、
    当該反射型光変調素子によって変調された光束を投写面上に拡大投写する投写手段とを有する投写型表示装置であって、
    前記照明装置は、前記非円形形状の光強度分布曲線の長軸方向と前記偏光分離素子の偏光分離方向とが一致するように配置されていることを特徴とする投写型表示装置。
  6. 光源ランプと、この光源ランプの発散光を反射して略平行光として出射するためのリフレクタとを有する照明装置において、前記発散光のランプ光軸に直交する直交平面内における光強度の分布曲線は、前記ランプ光軸を中心とする縦長あるいは横長の非円形形状であり、前記光源ランプの発光管は、当該非円形形状の光強度分布曲線が得られるように、前記直交平面に沿って切断した場合の肉厚が当該発光管の円周方向に沿って変化している照明装置と、
    当該照明装置から出射された光束を複数の中間光束に分割する第1の光学要素と、
    前記中間光束が集束する位置付近に配置された第2の光学要素と、
    前記第2の光学要素から出射された光束をP偏光光束とS偏光光束とに分離する偏光分離素子と、
    前記偏光分離素子によって分離された一方の偏光光束を変調する反射型光変調素子と、
    前記反射型光変調素子によって変調された光束を投写面上に拡大投写する投写手段とを有する投写型表示装置であって、
    前記第2の光学要素は、前記中間光束のそれぞれをP偏光光束とS偏光光束とに分離し、前記P偏光光束と前記S偏光光束のうちのいずれか一方の偏光光束の偏光方向を他方の偏光光束の偏光方向に揃えて出射する偏光変換装置と、それらの偏光光束を重畳結合させる結合レンズとを備えており、
    前記照明装置は、前記非円形形状の光強度分布曲線の長軸方向と前記偏光変換装置の偏光分離方向及び前記偏光分離素子の偏光分離方向とが一致するように配置されていることを特徴とする投写型表示装置。
  7. 請求項4に記載の偏光照明装置と、前記第2の光学要素から出射された光を変調する透過型光変調素子と、前記透過型光変調素子により変調が施された光束を投写面上に拡大投写する投写手段とを有することを特徴とする投写型表示装置。
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