JP2002350778A - 照明光学系及びこれを備えたプロジェクタ - Google Patents

照明光学系及びこれを備えたプロジェクタ

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JP2002350778A
JP2002350778A JP2001155022A JP2001155022A JP2002350778A JP 2002350778 A JP2002350778 A JP 2002350778A JP 2001155022 A JP2001155022 A JP 2001155022A JP 2001155022 A JP2001155022 A JP 2001155022A JP 2002350778 A JP2002350778 A JP 2002350778A
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light
optical system
lamp
illumination optical
elliptical reflector
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Takeshi Takezawa
武士 竹澤
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Seiko Epson Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 照明光学系において、楕円リフレクタで反射
された光が光源としてのランプに当たって遮られ、中心
付近で暗い領域が発生するのを防止する。 【解決手段】 光を発光する発光部と該発光部を支持す
る支持部とを有したランプ100と、ランプ100から
放射された光を反射させる楕円リフレクタ110とを備
え、ランプ100の発光部を楕円リフレクタ110の最
底部と該最底部に最も近い楕円リフレクタ110の楕円
焦点F1との間に配置し、楕円リフレクタ110からの
反射光を、レンズアレイインテグレータ320,340
に透過させるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、楕円リフレクタを
用いた照明光学系(又は照明光学システム)及びこれを
備えたプロジェクタに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のプロジェクタの光学系は、例えば
図14のような構成となっている。すなわち、ランプ5
10及びリフレクタ511を有し、リフレクタ511で
反射された光を含むランプ510からの光を、同一の偏
光光に揃えて液晶パネル550R,550G,550B
のパネル面に入射させるための照明光学系520と、こ
の照明光学系520から出射される光束Wを、赤、緑、
青の各色光束R、G、Bに分離する色光分離光学系53
0と、色光分離光学系530によって分離された各色光
束のうち、青色光束Bを対応する液晶パネル550Bに
導くリレー光学系540と、各色光束を与えられた映像
情報に従って変調する光変調装置としての液晶パネル5
50R,550G,550Bと、変調された各色光束を
合成する色光合成光学装置としてのクロスダイクロイッ
クプリズム560と、合成された光束をスクリーン上に
拡大投写する投写レンズ570とを備える。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来のプ
ロジェクタにおいて、照明光学系520のリフレクタ5
11には一般に放物面状のものが用いられているが、装
置を小型化しかつ輝度を上げようとする場合には、ラン
プ510の光をより多く取り込める楕円(型)リフレク
タが適している。しかし、従来、楕円リフレクタを用い
た場合には、ランプ510の発光部中心が楕円リフレク
タの楕円焦点F1に配置されているので(この場合反射
光は楕円焦点F2に集光する)、ランプの光の取込量を
同じにしたまま楕円の開口径を小さくすると、楕円焦点
F2が楕円焦点F1に近づいて、図15に示すように、
リフレクタ511で反射された光がランプ510に当っ
て遮られ、光軸近傍がランプ自体の影となって中心に暗
い領域が生じるという問題があった。
【0004】本発明は、上記課題に鑑みてなされたもの
で、ランプとそのランプからの放射光を反射する楕円リ
フレクタとを備えた照明光学系において、楕円リフレク
タで反射された光がランプに当たって遮られ、中心付近
で暗い領域が発生することを防止すること、また、その
ような照明光学系を使用して、小型でかつ高輝度の性能
を備えたプロジェタ等の光学機器を提供することを目的
とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の照明光学系は、
光を発光する発光部と該発光部を支持する支持部とを有
したランプと、該ランプから放射された光を反射させる
楕円リフレクタと、を備え、前記ランプの発光部を前記
楕円リフレクタの最底部と該最底部に最も近い前記楕円
リフレクタの楕円焦点との間に配置し、前記楕円リフレ
クタからの反射光を、複数のレンズを同一面状に並べて
形成したレンズアレイインテグレータに透過させるよう
にしたことを特徴とする。これにより、楕円リフレクタ
からの反射光をランプに当てないようにすることが可能
となり、ランプ影の影響のない照明光を得ることが可能
になる。また、そのようにしても、レンズアレイインテ
グレータを用いることで、照明むらの少ない照明光を得
ることができる。なお、上記の場合において、前記ラン
プを細長形状の高圧ランプとした場合には、該ランプの
長手方向中心を前記楕円リフレクタの光軸に一致させ
て、その光軸に対して対称に反射させるようにする。
【0006】また、前記ランプの前記楕円リフレクタに
対する位置は、前記ランプを前記楕円リフレクタの楕円
焦点側から最底部方向へシフトさせていった時に、前記
楕円リフレクタからの反射光が前記ランプに当たらなく
なった位置とする。これにより、楕円リフレクタからの
反射光が、楕円焦点F2に集光する状態に近づけること
ができる。また、前記ランプの前記楕円リフレクタに対
する位置は、前記楕円リフレクタで反射された光線のう
ち、最も内側の光線が前記楕円リフレクタの光軸とほぼ
並行となる位置とする。これにより、楕円リフレクタか
らの反射光をランプの周縁から確実に離すことができ
る。
【0007】また、上記の場合、前記楕円リフレクタと
前記レンズアレイインテグレータとの間に、楕円リフレ
クタで反射された反射光の進行方向を変更する非球面形
状等の凹レンズを配置すると、前記レンズアレイインテ
グレータに入射する光の方向を適切に調整することがで
きる。
【0008】また、上記照明光学系において、前記レン
ズアレイインテグレータを構成する各レンズからの光束
を同一の偏光光に揃える偏光変換装置を備えたことを特
徴とする。これにより、照明光を利用しようとする光学
装置に同じ種類の偏光光が入射され、光の有効利用を図
れる。また、上記照明光学系において、前記レンズアレ
イインテグレータを構成する各レンズからの光束を同一
面に重ねるための重畳レンズを備えたことを特徴とす
る。これにより、照明光を利用しようとする光学装置
に、レンズアレイインテグレータで分割された部分光束
が重ねて入射され、その照明むらを低減することができ
る。
【0009】さらに本発明のプロジェクタは、与えられ
た映像情報に応じて入射光を変調する光変調装置を備え
たプロジュクタにおいて、上記各請求項のいずれかに記
載された照明光学系を備え、該照明光学系から照射され
た光束を前記光変調装置に入射させることを特徴とす
る。これにより、小型で高輝度のプロジェクタを得るこ
とが可能となる。
【0010】また、上記各請求項のいずれかに記載され
た照明光学系と、該照明光学系により照射された光束を
複数の色光束に分離する色光分離光学系と、該色光分離
光学系で分離された各色光束を与えられた映像情報に応
じて各色光束毎に変調する光変調装置と、その変調され
た各色光束を合成する色光合成光学装置と、その合成光
を投写する投写レンズとを備えたことを特徴とする。こ
れにより、小型で、高輝度かつ高画質のプロジェクタを
得ることが可能となる。
【0011】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施形態である
照明光学系(又は照明光学システムあるいは照明光学ユ
ニット)を組み込んだプロジェクタの光学系を示す構成
図である。
【0012】この光学系は、ランプ100、楕円(型)
リフレクタ110等を有する照明光学系と、ダイクロイ
ックミラー382,386、反射ミラー384等を有す
る色光分離光学系380と、入射側レンズ392、リレ
ーレンズ396、反射ミラー394,398を有するリ
レー光学系390と、各色光に対応するフィールドレン
ズ400,402,404及び光変調装置としての液晶
パネル410R,410G,410Bと、色光合成光学
系であるクロスダイクロイックプリズム420と、投写
レンズ600とを備えている。
【0013】なお、図1に示した反射ミラー372は、
照明光学系から射出された光束を色光分離光学系380
の方向に導くために設けられており、従って、それは光
学系の構成によっては、必ずしも必要なものではない。
【0014】図2は、図1に示した照明光学系からの照
明光が液晶パネルに入射するまでの様子を示す照明光学
系の作用説明図である。この照明光学系は、ランプ10
0、楕円リフレクタ110、凹レンズ200、第1レン
ズアレイインテグレータ320、第2レンズアレイイン
テグレータ340、遮光板350、偏光変換素子アレイ
360、重畳レンズ370等から構成されている。以
下、これらの素子を詳しく説明する。
【0015】まず、ランプ100には超高圧水銀ランプ
(UHE)、メタルハライドランプ、ハロゲンランプ、キ
セノンランプ等が使用できるが、ここでは各種特性の良
さから超高圧水銀ランプを用いた例を示す。超高圧水銀
ランプは、石英ガラス製放電管に水銀を希ガス及び少量
のハロゲンと共に封入したもので、発光時の管内圧を高
めることにより、発光部の広がりを抑えている。超高圧
水銀ランプの構造は、例えば図3に示すような細長形状
を有しており、中央部の放電管101の内部に放電を行
う2つの電極102があり、そこに水銀103が封止さ
れ、放電管101の左右にはこれらの電極102に繋が
るリード104を内蔵しかつ放電管101及び電極10
2を支える支持部105を備えてなる。なお、本明細書
では、ランプのなかで放電又は発光が行われる部分(超
高圧水銀ランプの場合には2つの電極102の中間部
分)を発光部と呼ぶこととする。
【0016】上記のような超高圧水銀ランプにあって
は、その支持部105の長さを短くすることでランプ影
の発生を防止することが理論上可能であるが、放電管1
01の内部は、発光時数百気圧になり、高輝度化を追求
してくとそれがさらに大きくなるため、支持部105は
短くなるどころかより長くなる可能性がある。
【0017】上記のような超高圧水銀ランプ100を、
図4に示すように、楕円リフレクタ110の光軸に、そ
のランプ100の長手方向の中心を一致させ、かつ、楕
円リフレクタ110の最底部111とその焦点F1(楕
円の2つの焦点をF1,F2とした場合において、最底
部111に近い方の焦点をF1と、遠い方の焦点をF2
と呼ぶものとする)との間に、発光部すなわち2つの電
極102が位置するように、超高圧水銀ランプ100を
配置する。この場合、ランプ100を楕円リフレクタ1
10側に最大シフトさせた状態では、ランプ100の放
電管101の外殻が、楕円リフレクタ110に接触する
状態となる。なお、このランプ100の楕円リフレクタ
110に対する位置は、ランプ100を楕円リフレクタ
110の焦点F1から最底部111方向にシフトさせて
いった際に、楕円リフレクタ110からの反射光がラン
プ100に当たらなくなった位置とすると、楕円リフレ
クタ110からの反射光を楕円焦点F2に集光する状態
に近づけることができる。
【0018】図4に示すように超高圧水銀ランプ100
と楕円リフレクタ110とを配置した場合、反射光の外
側部は楕円リフレクタ110の光軸に向かう方向に、そ
して反射光の最も内側部はその光軸にほぼ平行な光線と
なる。このようにして、楕円リフレクタ110からの反
射光は一点に集光することなく、図5に示すように環状
に集光する光束となる。従って、この反射光をそのまま
利用することが難しい場合には、図6に示すように、楕
円リフレクタ110からの反射光を凹レンズ200に通
し、反射光の進行方向を楕円リフレクタ110の光軸か
らやや外側に向かう方向に変更して使用することができ
る。この凹レンズ200の凹面には、非球面形状、具体
的には一つの双曲面形状あるいは複数の双曲面形状を組
み合わせた形状等が利用できる。
【0019】図7は、第1レンズアレイインテグレータ
320の一例を示す正面図(A)、側面図(B)であ
る。この第1レンズアレイインテグレータ320は、矩
形状の輪郭を有する微小な小レンズ321が、縦方向に
N(N=8)列、横方向にM(M=10)行のマトリク
ス状に配列されたもので、各小レンズ321を光の進行
方向から見た外形形状は、各液晶パネル410R,41
0G,410Bの形状とほぼ相似形をなすように設定さ
れている。例えば、液晶パネルの画像形成領域のアスペ
クト比(横と縦の寸法の比率)が4:3であるならば、
各小レンズ321のアスペクト比も4:3に設定され
る。
【0020】第2レンズアレイインテグレータ340
は、第1レンズアレイインテグレータ320に対応する
もので、第1レンズアレイインテグレータ320を構成
するレンズ数と同数の小レンズ341から構成される。
なお、第1レンズアレイインテグレータ320と第2レ
ンズアレイインテグレータ340は、それらを構成する
各小レンズの凸面が光入射側に向いて配置されても、ま
た光出射側に向いて配置されてもいずれでもよい。
【0021】図8は、遮光板350の一例を示す正面図
である。この遮光板350は次に説明する偏光変換素子
アレイ360への入射光のうち、偏光変換素子アレイ3
60が備える偏光分離膜366に対応する部分にのみ光
が入射するようにするためのもので、矩板状体に開口部
351を備えた構成となっている。
【0022】偏光変換素子アレイ360は、2つの偏光
変換素子アレイ361,362が光軸を挟んで対称な向
きに配置されてなる。図9は、この偏光変換素子アレイ
361の外観を示す斜視図である。偏光変換素子アレイ
361は、偏光ビームスプリッタアレイ363と、偏光
ビームスプリッタアレイ363の光射出面の一部に選択
的に配置されたλ/2位相差板364(図中斜線で示
す)とを備えている。偏光ビームスプリッタアレイ36
3は、それぞれ断面が平行四辺形の柱状透光性部材36
5が、順次貼り合わされた形状を有している。透光性部
材365の界面には、偏光分離膜366と反射膜367
とが交互に形成されている。λ/2位相差板364ほ、
偏光分離膜366あるいは反射膜367の光射出面のx
方向の写像部分に、選択的に貼り付けられる。この例で
は、偏光分離膜366の光射出面のx方向の写像部分に
λ/2位相差板364を貼り付けている。
【0023】偏光変換素子アレイ361は、入射された
光束を同一の直線偏光光(s偏光又はp偏光光)に変換
して射出する機能を有する。図10は、偏光変換素子ア
レイ361の作用を示す模式図である。偏光変換素子ア
レイ361の入射面に、s偏光成分とp偏光成分とを含
む光(ランダムな偏光方向を有する自然光)が入射する
と、この光は、まず、偏光分離膜366によってs偏光
光とp偏光光に分離される。s偏光光は、偏光分離膜3
66によってほぼ垂直に反射され、反射膜367によっ
てさらに反射されてから射出される。一方、p偏光光
は、偏光分離膜366をそのまま透過する。偏光分離膜
366を透過したp偏光光の射出面には、λ/2位相差
板364が配置されており、このp偏光光がs偏光光に
変換されて射出する。従って、偏光変換素子アレイ36
1を通過した光は、そのほとんどがs偏光光となって射
出される。なお、偏光変換素子アレイ361から射出さ
れる光をp偏光光としたい場合には、λ/2位相差板3
64を、反射膜367によって反射されたs偏光光が射
出する射出面に配置すればよい。また、偏光方向を揃え
られる限り、λ/4位相差板を用いたり、所望の位相差
板をp偏光光とs偏光光の射出面の双方に設けたりして
も良い。
【0024】上記偏光変換素子アレイ361のうち、隣
り合う1つの偏光分離膜366及び1つの反射膜367
を含み、さらに1つのλ/2位相差板364で構成され
る1つのブロックを、1つの偏光変換素子368とみな
すことができる。偏光変換素子アレイ361は、このよ
うな偏光変換素子368が、x方向に複数列配列された
ものである。なお、偏光変換素子アレイ362も偏光変
換素子アレイ361と全く同様の構成であるので、その
説明は省略する。
【0025】続いて、上記プロジェクタの作用を図1及
び図2を中心に説明する。まず、ランプ100から放射
された光のうち、ランプ前面部から放射された光はその
まま直進する。一方、ランプ中後面部から放射された光
は楕円リフレクタ110で反射される。楕円リフレクタ
110からの反射光のうち、外側部の光線は照明光学系
の光軸(楕円リフレクタ110の光軸)方向に向かって
進行するが、ランプ100を挟んで最も内側に来る光線
は照明光学系の光軸とほぼ平行に進行する(図5参
照)。なお、図5には明示していないが、ランプ100
は図示するような点光源ではないため、ランプ100か
らの直接光及び楕円リフレクタ110からの反射光によ
って、照明光学系の光軸付近も照明されている。
【0026】楕円リフレクタ110からの反射光を含む
ランプ100からの光は、続いて凹レンズ200に入
り、そこで光の進行方向が照明光学系の光軸からやや外
側に向かう方向に変更されて、次の光学素子である第1
レンズアレイインテグレータ320の各小レンズ321
に適切に入射するように調整される。楕円リフレクタ1
10からの反射光については、図6に示すようにその進
行方向が変更される。
【0027】第1レンズアレイインテグレータ320
は、入射光を小レンズ321の数に応じた複数の部分光
束に分割する。第1レンズアレイインテグレータ320
を出た各部分光束は、第2レンズアレイインテグレータ
340により、偏光変換素子アレイ360の対応する偏
光分離膜366の近傍に集光される。その際、遮光板3
50により、偏光変換素子アレイ360への入射光のう
ち、偏光分離膜366に対応する部分にのみ光が入射す
るように調整される。
【0028】偏光変換素子アレイ360では、先に説明
したようにして、そこに入射した光束が同じ種類の直線
偏光に変換される。
【0029】そして、偏光変換素子アレイ360で偏光
方向が揃えられた複数の部分光束は重畳レンズ370に
入り、そこで液晶パネル410R,410G,410B
を照射する各部分光束が、そのパネル面上で重さなり合
うように調整される。
【0030】このように、照明光学系を出て色光分離光
学系380に入る光は、その偏光方向が揃えられたこと
で、従来熱として捨てられていた光が無駄にされること
なく利用されて光の利用効率が改善されることに加え
て、レンズセル像の重ね合わせによって、照明むらも改
善されたものとなっている。
【0031】色光分離光学系380は、第1及び第2ダ
イクロイックミラー382,386を備え、照明光学系
から射出される光を、赤、緑、青の3色の色光に分離す
る機能を有している。第1ダイクロイックミラー382
は、重畳レンズ370から射出される光のうち赤色光成
分を透過させるとともに、青色光成分と緑色光成分とを
反射する。第1ダイクロイックミラー382を透過した
赤色光は、反射ミラー384で反射され、フィールドレ
ンズ400を通って赤色光用の液晶パネル410Rに達
する。このフィールドレンズ400は、重畳レンズ37
0から射出された各部分光束をその中心軸(主光線)に
対して平行な光束に変換する。他の液晶パネル410
G,410Bの前に設けられたフィールドレンズ40
2,404も同様に作用する。
【0032】さらに、第1ダイクロイックミラー382
で反射された青色光と緑色光のうち、緑色光は第2ダイ
クロイックミラー386によって反射され、フィールド
レンズ402を通って緑色光用の液晶パネル410Gに
達する。一方、青色光は、第2ダイクロイックミラー3
86を透過し、リレー光学系390、すなわち、入射側
レンズ392、反射ミラー394、リレーレンズ39
6、及び反射ミラー398を通り、さらにフィールドレ
ンズ404を通って青色光用の液晶パネル410Bに達
する。なお、青色光にリレー光学系390が用いられて
いるのは、青色光の光路長が他の色光の光路長よりも長
いため、光の拡散等による光の利用効率の低下を防止す
るためである。すなわち、入射側レンズ392に入射し
た部分光束をそのまま、フィールドレンズ404に伝え
るためである。
【0033】3つの液晶パネル410R,410G,4
10Bは、入射した各色光を、与えられた映像情報に従
って変調し、各色光の画像を形成する。なお、3つの液
晶パネル410R,410G,410Bの光入射面側、
光出射面側には、通常、偏光板が設けられる。
【0034】上記の各液晶パネル410R,410G,
410Bから射出された3色の変調光は、これらの変調
光を合成してカラー画像を形成する色光合成光学系とし
ての機能を有するクロスダイクロイックプリズム420
に入る。クロスダイクロイックプリズム420には、赤
色光を反射する誘電体多層膜と、青色光を反射する誘電
体多層膜とが、4つの直角プリズムの界面に略X字状に
形成されている。これらの誘電体多層膜によって赤、
緑、青の3色の変調光が合成されて、カラー画像を投写
するための合成光が形成される。
【0035】そして、クロスダイクロイックプリズム4
20で合成された合成光は、最後に投写レンズ600に
入り、そこからスクリーン上にカラー画像として投写表
示される。
【0036】上記のようなプロジェクタは、照明光学
系、特にそのランプ及びリフレクタ部の構成ゆえに、小
型化と高輝度化を共に達成することができ、しかも光変
調用液晶パネルを赤、緑、青色光毎に備えた3板式であ
るため、鮮明で高画質の映像が得られる。
【0037】ところで、上記実施形態では、液晶パネル
を3枚用いたいわゆる3板式プロジェクタに本発明の照
明光学系を用いた例を説明したが、本発明の照明光学系
は、液晶パネルを1枚使用した、図11又は図12に示
すような、いわゆる単板式プロジェクタの液晶パネル照
明用としても使用できる。
【0038】また、上記実施形態では、透過型の液晶パ
ネルを用いたプロジェクタを例に説明したが、本発明
は、反射型の液晶パネルを用いたプロジェクタにも適用
することが可能である。ここで、「透過型」とは、液晶
パネル等の光変調装置が光を透過するタイプ(図11参
照)であることを意味しており、「反射型」とは、それ
が光を反射するタイプ(図12参照)であることを意味
している。
【0039】また、液晶パネルには、その開口率を実質
的に向上させるため、図13に示すように、各画素毎に
マイクロレンズを配置しているが、マイクロレンズ無し
の液晶パネルも利用できる。なお、光変調装置は液晶パ
ネルに限られるものではなく、例えば、マイクロミラー
を用いた装置であってもよい。
【0040】また、色光合成光学系であるプリズムも、
4つの三角柱状プリズムの接着面に沿って二種類の色選
択面が形成されたダイクロイックプリズムに限られず、
色選択面が一種類のダイクロイックプリズムや、偏光ビ
ームスプリッタであっても良い。その他、プリズムは、
略六面体状の光透過性の箱の中に光選択面を配置し、そ
こに液体を充填したようなものであってもよい。
【0041】また、本発明の照明光学系は、投写像を観
察する方向から投写を行う前面投写型プロジェクタに
も、また、投写像を観察する方向とは反対側から投写を
行う背面投写型プロジェクタにも適用可能である。
【0042】さらに、本発明の照明光学系の利用はプロ
ジェクタに限られるものではなく、レンズアレイインテ
グレータを用いる他の光学機器にも使用できる。
【0043】
【発明の効果】本発明の照明光学系は、ランプの発光部
を楕円リフレクタの最底部とその最底部に最も近い楕円
焦点との間に配置したことで、楕円リフレクタから反射
光がランプに当たることにより発生する光影を防止する
ことが可能となる。従って、この照明光学系を使用する
ことにより、小型でかつ高輝度特性を備えたプロジェク
タやその他の光学機器を得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るプロジェクタの光学
系を示す構成図。
【図2】図1の光学系における照明光学系の作用説明
図。
【図3】照明光学系を構成する超高圧水銀ランプの構造
図。
【図4】照明光学系を構成する超高圧水銀ランプと楕円
リフレクタの構成図及び作用説明図。
【図5】照明光学系を構成する超高圧水銀ランプ及び楕
円リフレクタの詳細作用図。
【図6】照明光学系を構成する超高圧水銀ランプ、楕円
リフレクタ及び凹レンズの詳細作用図。
【図7】レンズアレイインテグレータの平面図(A)と
側面図(B)。
【図8】遮光板の一例を示す正面図。
【図9】偏光変換素子アレイの外観を示す斜視図。
【図10】偏光変換素子アレイの作用を示す説明図。
【図11】単板式透過型プロジェクタの概略構成図。
【図12】単板式反射型プロジェクタの概略構成図。
【図13】マイクロレンズ付き液晶パネルの概略構成
図。
【図14】公知のプロジェクタの光学系を示す構成図。
【図15】公知の照明光学系の問題点を例示する説明
図。
【符号の説明】
100 ランプ(超高圧水銀ランプ) 110 楕円リフレクタ 200 凹レンズ 320 第1レンズアレイインテグレータ 340 第2レンズアレイインテグレータ 350 遮光板 360 偏光変換素子アレイ 364 位相差板 366 偏光分離膜 367 反射膜 370 重畳レンズ 380 色光分離光学系 382 第1ダイクロイックミラー 384 反射ミラー 386 第2ダイクロイックミラー 390 リレー光学系 394,398 反射ミラー 410R,410G,410B 液晶パネル 420 クロスダイクロイックプリズム 600 投写レンズ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03B 21/14 G03B 21/14 Z H04N 5/74 H04N 5/74 Z Fターム(参考) 2H088 EA15 HA13 HA14 HA17 HA20 HA21 HA24 HA28 MA02 MA04 MA06 2H091 FA05Z FA10Z FA11X FA14Z FA26X FA34Z FA41Z LA15 LA17 LA18 2H099 AA12 BA09 CA02 CA08 DA09 5C058 BA35 EA01 EA02 EA12 EA42 EA51

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光を発光する発光部と該発光部を支持す
    る支持部とを有したランプと、 該ランプから放射された光を反射させる楕円リフレクタ
    とを備え、 前記ランプの発光部を前記楕円リフレクタの最底部と該
    最底部に最も近い前記楕円リフレクタの楕円焦点との間
    に配置し、 前記楕円リフレクタからの反射光を、複数のレンズを同
    一面状に並べて形成したレンズアレイインテグレータに
    透過させるようにしたことを特徴とする照明光学系。
  2. 【請求項2】 前記ランプを細長形状の高圧ランプとし
    て、該ランプの長手方向中心を前記楕円リフレクタの光
    軸に一致させたことを特徴とする請求項1記載の照明光
    学系。
  3. 【請求項3】 前記ランプの前記楕円リフレクタに対す
    る位置は、前記ランプを前記楕円リフレクタの楕円焦点
    側から最底部方向へシフトさせていった時に、前記楕円
    リフレクタからの反射光が前記ランプに当たらなくなっ
    た位置とすることを特徴とする請求項1又は2記載の照
    明光学系。
  4. 【請求項4】 前記ランプの前記楕円リフレクタに対す
    る位置は、前記楕円リフレクタで反射された光線のう
    ち、最も内側の光線が前記楕円リフレクタの光軸とほぼ
    並行となる位置とすることを特徴とする請求項1又は2
    記載の照明光学系。
  5. 【請求項5】 前記楕円リフレクタと前記レンズアレイ
    インテグレータとの間に前記楕円リフレクタで反射され
    た反射光の進行方向を変更する凹レンズを配置したこと
    を特徴とする請求項4記載の照明光学系。
  6. 【請求項6】 前記凹レンズの形状を非球面形状とした
    ことを特徴とする請求項5記載の照明光学系。
  7. 【請求項7】 前記レンズアレイインテグレータを構成
    する各レンズからの光束を同一の偏光光に揃える偏光変
    換装置を備えたことを特徴とする請求項5又は6のいず
    れかに記載の照明光学系。
  8. 【請求項8】 前記レンズアレイインテグレータを構成
    する各レンズからの光束を同一面に重ねるための重畳レ
    ンズを備えたことを特徴とする請求項5乃至7のいずれ
    かに記載の照明光学系。
  9. 【請求項9】 与えられた映像情報に応じて入射光を変
    調する光変調装置を備えたプロジュクタにおいて、 前記各請求項のいずれかに記載された照明光学系を備
    え、該照明光学系から照射された光束を前記光変調装置
    に入射させることを特徴とするプロジェクタ。
  10. 【請求項10】 前記各請求項のいずれかに記載された
    照明光学系と、該照明光学系により照射された光束を複
    数の色光束に分離する色光分離光学系と、該色光分離光
    学系で分離された各色光束を与えられた映像情報に応じ
    て各色光束毎に変調する光変調装置と、その変調された
    各色光束を合成する色光合成光学装置と、その合成光を
    投写する投写レンズとを備えたことを特徴とするプロジ
    ェクタ。
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