JP3832076B2 - 偏光照明装置および投写型表示装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、ほぼ一種類の偏光光を生成する偏光照明装置およびこの偏光照明装置を備えた投写型表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
投写型表示装置には、画像信号に応じて光を変調するために、ライトバルブと呼ばれる素子が用いられる。ライトバルブとしては、透過型液晶パネルや反射型液晶パネルなどのように、一種類の直線偏光光のみを利用するタイプのものが使用されることが多い。このように、一種類の直線偏光光を利用する投写型表示装置においては、光源から出射された無偏光の入射光を、一種類の直線偏光光(例えば、s偏光光)とするための偏光変換素子アレイが設けられている。図1は、偏光変換素子アレイを示す説明図である。図1(a)に示すように、このような偏光変換素子アレイ320には、入射光をp偏光光とs偏光光とに分離するための偏光分離膜331と、反射膜332とが備えられている。また、偏光変換素子アレイの光出射面には、分離された2つの偏光光を一種類の偏光光とするためのλ/2位相差板381が選択的に備えられている。
【0003】
偏光変換素子アレイ320の入射面は、有効入射領域EA0 と無効入射領域UA0 とに区分される。有効入射領域EA0 に入射した光は、最終的にすべてs偏光光に変換されて出射され、図示しないライトバルブに導かれる。図1の例ではライトバルブがs偏光光を変調の対象としていると仮定している。換言すれば、有効入射領域EA0 に入射した光は、ライトバルブにおいて変調対象とされる有効な直線偏光成分に変換される。一方、仮に無効入射領域UA0 に光が入射すると、この光はp偏光光に変換されて偏光変換素子アレイ320から出射される。このp偏光光はライトバルブの光入射面側に設けられた偏光板で吸収されて熱を発生する無効な直線偏光成分である。このような発熱はライトバルブを劣化させる原因となるので、無効な直線偏光成分はなるべく発生させない方が好ましい。そこで、不要な直線偏光光(p偏光光)の出射をできるだけ少なくするために、無効入射領域UA0に入射する光を遮断するための遮光部316が配置される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、偏光変換素子アレイの作製上の寸法公差や、位置合わせ時の誤差から、図1(b)に示すように偏光変換素子アレイ320と遮光部316との位置関係にずれが生じる場合が多い。このような場合には、有効入射領域EA1と遮光部316との重なり部分Fが発生し、有効入射領域EA1へ入射する光の一部が、遮光部316により遮られることになり、有効な直線偏光光の光量が減少してしまうという問題があった。このような問題は、ライトバルブを有する装置に用いられる偏光変換素子アレイに限らず、一般に、ほぼ一種類の偏光光を生成する偏光変換素子アレイに共通する問題であった。
【0005】
この発明は、従来技術における上述の課題を解決するためになされたものであり、偏光変換素子アレイから出射される有効な偏光光の光量の減少を防止することのできる技術を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】
上述の課題の少なくとも一部を解決するため、本発明の第1の装置は、ほぼ一種類の偏光光を生成する偏光照明装置であって、
光源部と、
前記光源部から出射された光をほぼ一種類の直線偏光光に変換する偏光変換素子アレイと、
前記偏光変換素子アレイの光入射面に入射する光の一部を遮光する複数の遮光部と、
を備え、
前記偏光変換素子アレイは、
前記光源部からの光をs偏光光とp偏光光の二種類の直線偏光光に分離する偏光分離素子アレイと、
前記偏光分離素子アレイの光出射面に選択的に配置されて、前記二種類の直線偏光光の一方を他方の直線偏光光に変換する選択位相差板と、
を備え、
前記偏光分離素子アレイは、所定の方向に沿って交互に配列された複数の偏光分離膜と複数の反射膜とを備え、
前記複数の遮光部は、それぞれ前記所定の方向とほぼ平行に、かつ、前記光源部からの光が前記複数の偏光分離膜に入射するのを遮らないように、配置されており、
前記複数の遮光部の前記所定の方向に沿った幅は、前記所定の方向に沿った前記偏光分離膜と前記反射膜との配列間隔よりも小さく設定されていることを特徴とする。
【0007】
この偏光照明装置においては、遮光部の幅が偏光分離膜と反射膜との配列間隔よりも小さく設定されているので、偏光変換素子アレイが寸法誤差を有する場合や、偏光変換素子アレイと偏光部との位置合わせ時に誤差が生じた場合にも、遮光部が偏光変換素子アレイの有効入射領域を遮光する可能性が小さい。したがって、偏光変換素子アレイから出射される有効な直線偏光光の光量の減少を防止することができる。
【0008】
上記偏光照明装置において、
前記複数の遮光部は、前記偏光変換素子アレイの中央から外側に向かうに従って互いの間隔が広くなるように配置されていることが好ましい。
【0009】
こうすれば、偏光変換素子アレイの実寸法が基準寸法よりも大きくなる傾向にある場合に、その寸法誤差によって、遮光部が偏光変換素子アレイの有効入射領域を遮光しない可能性がより高くなるので、偏光変換素子アレイから出射される有効な直線偏光光の光量の減少をさらに防止することができる。
【0010】
あるいは、上記偏光照明装置において、
前記複数の遮光部は、前記偏光変換素子アレイの中央から外側に向かうに従って互いの間隔が狭くなるように配置されていることが好ましい。
【0011】
こうすれば、偏光変換素子アレイの実寸法が基準寸法よりも小さくなる傾向にある場合に、その寸法誤差によって、遮光部が偏光変換素子アレイの有効入射領域を遮光しない可能性がより高くなるので、偏光変換素子アレイから出射される有効な直線偏光光の光量の減少をさらに防止することができる。
【0012】
上記偏光照明装置において、
前記複数の遮光部の幅は、前記偏光変換素子アレイの中央から外側に向かうに従って小さくなるように設定されていることが好ましい。
【0013】
遮光部は、偏光変換素子アレイの中央から離れるほど、有効入射領域をより多く遮光する恐れがある。しかし、このように遮光部の幅を変化させた場合には、偏光変換素子アレイの中央から離れた部分でも、遮光部は偏光変換素子アレイの有効入射領域を遮光しない可能性がより高くなるので、偏光変換素子アレイから出射される有効な直線偏光光の光量の減少をさらに防止することができる。
【0014】
本発明による第2の装置は、スクリーン上に光を投写することによって前記スクリーン上に画像を表示する投写型表示装置であって、
ほぼ一種類の偏光光を生成する偏光照明装置と、
前記偏光照明装置からの出射光を、与えられた画像信号に基づいて変調する変調手段と、
前記変調手段により変調された光を投写する投写光学手段と、
を備え、
前記偏光照明装置は、
光源部と、
前記光源部から出射された光をほぼ一種類の直線偏光光に変換する偏光変換素子アレイと、
前記偏光変換素子アレイの光入射面に入射する光の一部を遮光する複数の遮光部と、
を備え、
前記偏光変換素子アレイは、
前記光源部からの光をs偏光光とp偏光光の二種類の直線偏光光に分離する偏光分離素子アレイと、
前記偏光分離素子アレイの光出射面に選択的に配置されて、前記二種類の直線偏光光の一方を他方の直線偏光光に変換する選択位相差板と、
を備え、
前記偏光分離素子アレイは、所定の方向に沿って交互に配列された複数の偏光分離膜と複数の反射膜とを備え、
前記複数の遮光部は、それぞれ前記所定の方向とほぼ平行に、かつ、前記光源部からの光が前記複数の偏光分離膜に入射するのを遮らないように、配置されており、
前記複数の遮光部の前記所定の方向に沿った幅は、前記所定の方向に沿った前記偏光分離膜と前記反射膜との配列間隔よりも小さく設定されていることを特徴とする。
【0015】
この投写型表示装置は、上記第1の発明による偏光照明装置を備えているので、変調手段に供給する有効な直線偏光光の光量の減少を防止することができる。したがって、投写型表示装置によって投写される画像の輝度の低下を防ぐことが可能である。
【0016】
【発明の実施の形態】
A.第1実施例
次に、本発明の実施の形態を実施例に基づき説明する。図2は、本発明の第1実施例としての偏光照明装置50の要部を平面的にみた概略構成図である。この偏光照明装置50は、光源部60と、偏光発生装置70とを備えている。光源部60は、s偏光成分とp偏光成分とを含むランダムな偏光方向の光束を出射する。光源部60から出射された光束は、偏光発生装置70によって偏光方向がほぼ揃った一種類の直線偏光光(例えば、s偏光光)に変換されて、照明領域80を照明する。
【0017】
光源部60は、光源ランプ101と、放物面リフレクター102とを備えている。光源ランプ101から放射された光は、放物面リフレクター102によって一方向に反射され、略平行な光束となって偏光発生装置70に入射する。
【0018】
偏光発生装置70は、第1の光学要素200と、第2の光学要素400とを備えている。図3は、第1の光学要素200の斜視図である。第1の光学要素200は、矩形状の輪郭を有する微小な光束分割レンズ201が、縦方向にM行、横方向に2N列のマトリクス状に配列された構成を有している。したがって、レンズ横方向の中心線CLからは、左方向にN列、右方向にN列存在する。この例では、M=10,N=4である。第1の光学要素200は、光軸が第1の光学要素200の中心に一致するように配置されている。各光束分割レンズ201をZ方向から見た外形形状は、照明領域80の形状と相似形をなすように設定されている。本実施例では、x方向に長い横長の照明領域80を想定しているため、光束分割レンズ201のXY平面上における外形形状も横長である。
【0019】
第2の光学要素400(図2)は、光学素子300と出射側レンズ390とを備えている。そして、光学素子300および出射側レンズ390は、その中心が光軸と一致するように配置されている。
【0020】
光学素子300は、集光レンズアレイ310と、遮光板315と、2つの偏光変換素子アレイ320a,320bとを備えている。集光レンズアレイ310は、第1の光学要素200と同じ構成のレンズアレイであり、第1の光学要素200と相対する向きに配置される。集光レンズアレイ310は、第1の光学要素200とともに、各光束分割レンズ201で分割された複数の分割光束を集光し、偏光変換素子アレイ320a,bの有効入射領域(後述する)に導く役割を有する。遮光板315は、偏光変換素子アレイ320a,bの無効入射領域(後述する)に入射する光を遮る機能を有する。すなわち、遮光板315は、集光レンズアレイ310により偏光変換素子アレイ320a,bの有効入射領域内に集光されなかった光が無効入射領域内に入射するのを防止するために配置される。偏光変換素子アレイ320a,320bは、有効入射領域に入射された光束を一種類の直線偏光光(例えば、s偏光光)に変換して出射する役割を有する。なお、偏光変換素子アレイ320a,bは、それぞれ光源部60から出射され集光レンズアレイ310によって集光された光をs偏光光とp偏光光の二種類の直線偏光光に分離する偏光分離素子アレイ330a,bと、この偏光分離素子アレイ330a,bから出射される二種類の直線偏光光の一方を他方の直線偏光光に変換する選択位相差板381とを備える。
【0021】
図2の出射側レンズ390は、光学素子300から出射される複数の分割光束(偏光変換素子アレイ320a,bによって変換された直線偏光光の分割光束)の各々を照明領域80上に重畳させる。
【0022】
図4は、偏光分離素子アレイ330a,bを製造する主要な工程を示す工程断面図である。
【0023】
図4(a)の工程では、それぞれ板状の複数の第1の透光性部材321と複数の第2の透光性部材322とが準備される。第1の透光性部材321のほぼ平行な2つの表面(膜形成面)のうちで、一方の表面上には偏光分離膜331が形成されている。また、他方の表面上には、反射膜332が形成されている。第2の透光性部材322の表面上には、これらの膜のいずれも形成されていない。第1と第2の透光性部材321,322としては、磨き板ガラスが用いられる。
【0024】
偏光分離膜331は、s偏光光とp偏光光のいずれか一方を選択的に透過させ、他方を選択的に反射する性質を有する膜である。通常は、このような性質を有する誘電体多層膜を積層することによって偏光分離膜331が形成される。
【0025】
反射膜332は、偏光分離膜331で反射された直線偏光光(s偏光光またはp偏光光)のみを選択的に反射し、他の直線偏光光は反射しない。反射膜332は、誘電体多層膜を積層することによって形成されている。なお、反射膜332は、アルミニウムを蒸着することによって形成してもよい。
【0026】
図4(b)の工程では、第1と第2の透光性部材321,322が光学接着剤によって交互に貼り合わされる。貼り合わせた後、紫外線を照射することによって、光学接着剤層325を硬化させる。この結果、光学接着剤層325が、偏光分離膜331と第2の透光性部材322との間、および、反射膜332と第2の透光性部材322との間にそれぞれ形成される。なお、図4では、図示の便宜上、各層331,332,325の厚みが誇張されている。また、貼り合わされるガラスの枚数についても省略されている。
【0027】
図4(c)の工程では、こうして互いに接着された複数の透光性部材321,322を、その表面と所定の角度θをなす切断面(図中、破線で示す)でほぼ平行に切断することによって、光学素子ブロックが切り出される。θの値は、約45度とすることが好ましい。この光学素子ブロックの両端部を切断することにより、偏光分離素子アレイ330a,bがつくられる。
【0028】
図5は、こうして製造された偏光分離素子アレイ330a,bを示す斜視図である。この図からわかるように、偏光分離素子アレイ330a,bは、それぞれ断面が平行四辺形の柱状の第1と第2の透光性部材321,322が、交互に貼り合わされた形状を有している。また、これらの透光性部材321,322の間に所定の方向に沿って複数の偏光分離膜331と複数の反射膜332が配列されている。偏光変換素子アレイ320a,bは、偏光分離素子アレイ330a,bの図中斜線部を付した部分に、λ/2位相差板381が配置されたものである。なお、図2に示すように偏光変換素子アレイ320a,bは、それぞれの偏光分離膜331と反射膜332とが向かい合うように配置されている。
【0029】
図6は、偏光変換素子アレイ320b(320a)の機能を示す説明図である。偏光変換素子アレイ320bの入射面は、ほぼ等しい幅を有する有効入射領域EA0と無効入射領域UA0とに区分されている。また、偏光変換素子アレイ320bの入射面には、遮光板315が配置されている。この遮光板315は、偏光分離素子アレイ330bの偏光分離膜331と反射膜332との配列方向とほぼ平行に配列された複数の遮光部316と、複数の開口部317とを備えている。光源部60から出射された光は、s偏光光とp偏光光とを含んでおり、そのほとんどは、集光レンズアレイ310により集光され、開口部317を経て有効入射領域EA0に入射する。有効入射領域EA0に入射した光は、まず、偏光分離膜331によってs偏光光とp偏光光とに分離される。s偏光光は、偏光分離膜331によって入射方向に対しほぼ垂直に反射され、反射膜332によってさらに垂直に反射されてから出射される。一方、p偏光光は、偏光分離膜331をそのまま透過する。偏光分離膜を透過したp偏光光の出射面には、λ/2位相差板381が配置されており、このp偏光光はs偏光光に変換されて出射される。したがって、偏光変換素子アレイ320bを通過した光は、そのほとんどがs偏光光となって出射される。なお、偏光変換素子アレイから出射される光をp偏光光としたい場合には、λ/2位相差板381を、反射膜332によって反射されたs偏光光が出射する出射面に配置するようにすればよい。
【0030】
なお、図6において、仮に遮光板315が配置されていなければ、無効入射領域UA0にも光は入射する。このとき、無効入射領域UA0に入射した光に対しては、反射膜332は偏光分離膜として機能し、偏光分離膜331は反射膜として機能する。したがって、偏光変換素子アレイの無効入射領域UA0から入射した光は、p偏光光となって出射されてしまう。すなわち、遮光板315が設置されていなければ、s偏光光のみの出射光を得たい場合にも、p偏光光を含んだ光が偏光変換素子アレイ320bから出射されてしまう。遮光板315は、このように所望の偏光光(本実施例ではs偏光光)に不所望の偏光光(本実施例ではp偏光光)を混入させないようにするためのものである。
【0031】
図7は、遮光板315を示す平面図である。図7(a)は、板材を加工した遮光板を示している。この板材には、選択的に略長方形の開口部317が設けられている。開口部317でない部分は、遮光部316に相当する。図7(a)に示すような遮光板315の板材としては、アルミニウム製の板材を用いることができる。なお、板材はこれに限られず、入射光を透過しない板材であればよい。
【0032】
図7(b)は、透光性の板材に反射膜を蒸着した遮光板を示している。この場合には、反射膜を蒸着した部分が遮光部316に相当し、蒸着されていない部分が開口部317に相当する。図7(b)に示すような透光性の板材としては、板ガラスなどを用いることができる。また、蒸着する反射膜としては、アルミニウム膜などを使用することができる。なお、図7(a),(b)に示す遮光板315は、ともに中心線CLに対して線対称となるように作製されている。各遮光部の幅については後述する。このような遮光板315は、偏光変換素子アレイに比べ、無視できる寸法公差で低コストで作製することができる。
【0033】
ところで、図4において説明したように、偏光変換素子アレイ320b(320a)は、第1および第2の透光性部材321,322を光学接着剤により交互に貼り合わせた積層体であるため、作製された積層体は、個々に公差内の寸法のバラツキ(製造誤差)を有している。このバラツキは、主として第1と第2の透光性部材に用いられる板ガラスの厚み、および、光学接着剤層の厚みの寸法差により生じ、特に、板ガラスの厚みによるバラツキの影響が大きい。
【0034】
偏光変換素子アレイ320a,bと遮光板315とを重ねて配置したときには、偏光変換素子アレイ320a,bの寸法誤差や、位置合わせ時の誤差によって、偏光変換素子アレイ320a,bと遮光板315との位置関係に「ずれ」が生じる。なお、偏光変換素子アレイは、図4(c)に示すように、その表面と所定の角度θ(約45度)をなす切断面で切断して作製されるので、図6に示すように実際に使用する場合の寸法誤差は、板ガラスの厚みの寸法誤差を累積した値の約1.4(21/2)倍になる。
【0035】
遮光板315の寸法は、偏光変換素子アレイ320a,bの寸法誤差や位置合わせ時の誤差を考慮して以下のように設定されている。図8は、偏光変換素子アレイ320b(320a)と遮光板315との種々の位置関係を示す説明図である。ただし、図中では遮光板315に関しては遮光部のみが図示されている。中心線CLは、遮光部および2つの偏光変換素子アレイ320a,bを配置するときの基準線であり、遮光板315および2つの偏光変換素子アレイ320a,bは、中心線CLに対し対称になるように配置されている。なお、2つの偏光変換素子アレイ320a,b間には間隔Cpの隙間が設けられている。この隙間は、集光レンズアレイ310により十分に集光されずに間隔Cpに入射した光をそのまま透過させるため等のものである。これにより、中心線CL近傍に存在する光を無駄なく利用することができる。なお、間隔Cpには、この間隔を通過する光と偏光変換素子アレイを通過する光の光路長を等しくするために、2つの透光性部材321,322と同程度の屈折率を有する部材を配置してもよい。また、間隔Cpを開けずに2つの偏光変換素子アレイ320a,bを互いに接するように配置してもよい。もちろん、この場合には、遮光板315(図7)の遮光部316の位置は隙間Cpに応じて変更される。
【0036】
図8(a)は、偏光変換素子アレイ320b(320a)の寸法誤差がない場合の偏光変換素子アレイ320bと遮光部316との位置関係を示している。このとき、偏光変換素子アレイ320bの有効入射領域EA0には、遮光部316に遮られることなく光が入射する。このように、有効入射領域EA0に入射する光が遮られない状態が好ましく、このとき有効な直線偏光光の光量を減少させない。
【0037】
図8(b)は、偏光変換素子アレイ320b(320a)が寸法誤差を有する場合の偏光変換素子アレイ320bと遮光部316との位置関係(比較例)を示している。なお、図8(b)では、偏光変換素子アレイ320bの実寸法が基準寸法より大きくなった場合を示しており、遮光部316については図8(a)と同じ寸法のものである。このとき、中心線CLから離れるにつれ、偏光変換素子アレイ320bの有効入射領域EA1と遮光部316との位置関係がずれ、偏光変換素子アレイ320bの有効入射領域EA1と遮光部316との重なり部分F1,F2,F3が生じる。この重なり部分F1,F2,F3は有効入射領域EA1への入射光の一部を遮り、有効な直線偏光光(例えば、s偏光光)の光量を減少させる。
【0038】
図8(c)は、図8(b)に示す問題を解消した偏光変換素子アレイ320bと遮光部316’との位置関係(実施例)を示している。図8(c)の遮光部316’の幅は、図8(a)に示す偏光変換素子アレイ320bの無効入射領域UA0よりも狭くなっている。また、遮光部316’の中心間の間隔P0は図8(a)の遮光部316の中心間の間隔(すなわち無効入射領域UA0の中心間の間隔)と同じである。このとき、偏光変換素子アレイ320bの有効入射領域EA1と遮光部316との重なり部分はなく、有効入射領域EA1への入射光が遮られることなく入射する。したがって、有効な直線偏光光(例えば、s偏光光)の光量は、図8(a)の場合と同じになる。なお、図8(c)の場合には、無効入射領域UA1に入射する光が、無効な直線偏光光に変換されて出射されることとなるが、少量の無効な直線偏光成分が発生しても、偏光素子等を出射面側に配置すれば問題ない。
【0039】
図9は、遮光板315の遮光部の種々の配置例を示す説明図である。図9の最下部に示す偏光変換素子アレイ320bは、寸法誤差を有しており、偏光変換素子アレイ320bの実寸法が基準寸法より大きくなった場合を示している。図9(a)から(d)に及ぶ破線は図中最下部に示した偏光変換素子アレイ320bの有効入射領域EA1と無効入射領域UA1との境界を示しており、実線は寸法誤差がない場合の偏光変換素子アレイの有効入射領域EA0と無効入射領域UA0との境界を示している。
【0040】
なお、図9(a)〜(d)に示す4種類の遮光部316a,316b,316c,316dは、すべて寸法誤差がない場合の偏光変換素子アレイの無効入射領域UA0の幅(すなわち無効入射領域UA0の設計値)よりも小さい幅を有している。この結果、偏光変換素子アレイに寸法誤差が生じても、遮光部と有効入射領域EA1との重なり部分が生じる可能性が低く、有効な直線偏光光(例えば、s偏光光)の光量を減少させる可能性が低い。
【0041】
図9(a)に示す遮光部316aの幅は、無効入射領域UA0の幅、すなわち偏光分離膜331と反射膜332との配列間隔より小さく、すべてW1で一定である。各遮光部316aの中心間の間隔は、寸法誤差がない場合の各無効入射領域UA0の中心間の間隔と同じであり、P0で一定である。また、各遮光部316aの中心は、寸法誤差がない場合の各無効入射領域UA0の中心線ALに一致している。なお、図9(a)に示す遮光部316aは、図8(c)に示す遮光部316’と同じである。
【0042】
図9(b)に示す遮光部316bの幅は、中心線CLから離れるにつれW2、W3、W4の順に小さくなっており、いずれも無効入射領域UA0の幅、すなわち偏光分離膜331と反射膜332との配列間隔より小さい。また、各遮光部316bの中心間の間隔は、寸法誤差がない場合の各無効入射領域UA0の中心間の間隔と同じであり、P0で一定である。各遮光部316bの中心は、寸法誤差がない場合の各無効入射領域UA0の中心線ALに一致している。図9(b)では、遮光部316bの幅は中心線CLから離れるにつれW2、W3、W4…の順に小さくなっているが、遮光部316bのうちのいくつかは同じ幅であってもよい。なお、この明細書において、「遮光部の幅が小さくなる」という文言は、幅が必ず小さくなってゆく場合に限らず、隣接するいくつかの遮光部の幅が等しい場合も含んでいる。
【0043】
図9(c)に示す遮光部316cの幅は、無効入射領域UA0の幅、すなわち偏光分離膜331と反射膜332との配列間隔より小さく、すべてW1で一定である。各遮光部316cの中心間の間隔は、寸法誤差がない場合の各無効入射領域UA0の中心間の間隔P0と異なっており、中心線CLから離れるにつれP1、P2…の順に大きくなっている。すなわち、各遮光部316cの中心は、中心線CLから離れるにつれ、寸法誤差がない場合の各無効入射領域UA0の中心線ALからずれている。なお、間隔P1、P2…のいくつか(例えばP1)は、寸法誤差のない場合の無効入射領域UA0の間隔P0と同じ値に設定してもよい。
【0044】
図9(d)に示す遮光部316dは、図9(b)の遮光部316bと図9(c)の遮光部316cとの双方の特徴を有している。すなわち、遮光部316dの幅は、中心線CLから離れるにつれW2、W3、W4の順に小さくなっており、いずれも無効入射領域UA0の幅、すなわち偏光分離膜331と反射膜332との配列間隔より小さい。また、各遮光部316dの中心間の間隔は、寸法誤差のない場合の各無効入射領域UA0の中心間の間隔P0と異なっており、中心線CLから離れるにつれP1、P2の順に大きくなっている。したがって、各遮光部316dの中心は、中心線CLから離れるにつれ、寸法誤差がない場合の各無効入射領域UA0の中心線ALからずれている。なお、図9(c),(d)では、各遮光部の中心間の間隔は中心線CLから離れるにつれ順に大きくなっているが、いくつかの遮光部の中心間の間隔は同じであってもよい。なお、この明細書において、「遮光部の間隔が大きくなる」という文言は、間隔が必ず大きくなってゆく場合に限らず、隣接するいくつかの遮光部の間隔が等しい場合も含んでいる。また、「遮光部の間隔が小さくなる」という文言も同様である。
【0045】
図9(a)〜(d)に示すような遮光板315を用いた場合には、遮光部316a〜dは、偏光変換素子アレイ320bに多少の寸法誤差が生じても、有効入射領域EA1に入射する光を遮る可能性が低い。また、図9(b)に示す遮光板を用いた場合には、遮光部の幅が、中心線CLから離れるにつれ順に小さくなっているので、図9(a)の遮光部に比べ、より寸法誤差が大きくなった場合にも有効入射領域EA1を遮光しない可能性が高い。さらに、図9(c)に示す遮光板を用いた場合には、遮光部の間隔が順に大きくなっているので、図9(a)の遮光板に比べ、より寸法誤差が大きくなった場合にも有効入射領域EA1を遮光しない可能性が高い。したがって、図9(d)に示す遮光板は、図9(b),(c)の遮光板の特徴をいずれも備えているので、偏光変換素子アレイの寸法誤差が大きくなった場合に有効入射領域EA1を遮光しない可能性が最も高い。
【0046】
図9では、偏光変換素子アレイ320bの実寸法が基準寸法よりも大きくなる傾向にある場合を示している。例えば、偏光変換素子アレイ320bの作製に用いられる板ガラスの厚みのプラス側の寸法公差が大きく、マイナス側の寸法公差が小さい場合には、偏光変換素子アレイ320bの実寸法が基準寸法(設計値)よりも大きくなる傾向にある。このような場合には図9(c),(d)のように遮光部の中心間の間隔を次第に大きくすることが好ましい。
【0047】
一方、板ガラスの厚みのプラス側の寸法公差を小さく、マイナス側の寸法公差を大きく設定した場合には、偏光変換素子アレイ320bの実寸法は基準寸法よりも小さくなる傾向にある。この場合には、中心線CLから離れるにつれ順に遮光部の中心間の間隔を小さくすることが好ましい。このときにも、図9に示す場合と同様に、遮光部と有効入射領域との重なり部分をなくすことができるので、有効入射領域が遮光されるのを防ぐことができる。なお、図9(a),(b)に示す遮光板は、偏光変換素子アレイの実寸法が基準寸法よりも小さくなる傾向がある場合にも用いることができる。
【0048】
上記のような遮光板を用いれば、偏光変換素子アレイの寸法誤差に関わらず、出射される有効な直線偏光光の光量の減少を防止することが可能となる。
【0049】
B.投写型表示装置
図10は、図2に示す偏光照明装置50を備えた投写型表示装置800の要部を示す概略構成図である。この投写型表示装置800は、偏光照明装置50と、ダイクロイックミラー801,804と、反射ミラー802,807,809と、リレーレンズ806,808,810と、3つの液晶ライトバルブ803,805,811と、クロスダイクロイックプリズム813と、投写レンズ814とを備えている。
【0050】
ダイクロイックミラー801,804は、偏光照明装置50から出射された光束を赤、青、緑の3色の色光に分離する色光分離手段としての機能を有する。3つの液晶ライトバルブ803,805,811は、与えられた画像情報(画像信号)に従って、3色の色光をそれぞれ変調して画像を形成する変調手段としての機能を有する。クロスダイクロイックプリズム813は、3色の色光を合成してカラー画像を形成する色光合成手段としての機能を有する。投写レンズ814は、合成されたカラー画像を表す光をスクリーン815上に投写する投写光学手段としての機能を有する。
【0051】
青光緑光反射ダイクロイックミラー801は、偏光照明装置50から出射された光束の赤色光成分を透過させるとともに、青色光成分と緑色光成分とを反射する。透過した赤色光は、反射ミラー802で反射されて、赤光用液晶ライトバルブ803に達する。一方、第1のダイクロイックミラー801で反射された青色光と緑色光のうち、緑色光は緑光反射ダイクロイックミラー804によって反射され、緑光用液晶ライトバルブ805に達する。一方、青色光は、第2のダイクロイックミラー804も透過する。
【0052】
この実施例では、青色光の光路の長さが3つの色光のうちで最も長くなる。そこで、青色光に対しては、ダイクロイックミラー804の後に、入射レンズ806と、中間レンズ808と、出射レンズ810とを備えた導光手段850が設けられている。すなわち、青色光は、緑光反射ダイクロイックミラー804を透過した後に、まず、入射レンズ806及び反射ミラー807を経て、中間レンズ808に導かれる。さらに、反射ミラー809によって反射されて出射レンズ810に導かれ、青光用液晶ライトバルブ811に達する。なお、3つの液晶ライトバルブ803,805,811は、図2における照明領域80に相当する。
【0053】
3つの液晶ライトバルブ803、805、811は、図示しない外部の制御回路から与えられた画像信号(画像情報)に従って、それぞれの色光を変調し、それぞれの色成分の画像情報を含む色光を生成する。変調された3つの色光は、クロスダイクロイックプリズム813に入射する。クロスダイクロイックプリズム813には、赤光を反射する誘電体多層膜と、青光を反射する誘電体多層膜とが十字状に形成されている。これらの誘電体多層膜によって3つの色光が合成されて、カラー映像を表す光が形成される。合成された光は、投写光学系である投写レンズ814によってスクリーン815上に投写され、映像が拡大されて表示される。
【0054】
偏光照明装置50の光学素子300に入射された光束のうち、集光レンズアレイ310(図6)で集光されて、偏光分離膜331に入射した光束は、前述したように、有効な直線偏光光(例えばs偏光光)に変換されて出射される。光学素子300から出射された光束は、出射側レンズ390によって液晶ライトバルブ803,805,811上に重畳される。
【0055】
この投写型表示装置800では、変調手段として、特定の偏光方向の光束(例えばs偏光光)を変調するタイプの液晶ライトバルブ803,805,811が用いられている。これらの液晶ライトバルブには、通常、入射側と出射側にそれぞれ偏光板(図示せず)が設けられている。したがって、所定の偏光光、例えばs偏光光のみが液晶ライトバルブの入射側の偏光板を透過し、変調されてクロスダイクロイックプリズム813に入射する。
【0056】
また、光学素子300に入射された光束のうち、集光レンズアレイ310で集光しきれずに、反射膜332を照射した光束は、前述したようにp偏光光に変換されて出射され、液晶ライトバルブ803,805,811の方へ向かう。しかし、上述したように、液晶ライトバルブ803,805,811の入射面側に、偏光板が設けられていれば、不要なp偏光光を吸収することによって遮断することができる。このとき、偏光板にはp偏光光の吸収にともない熱が発生するが、本投写型表示装置800の偏光照明装置50には、前述の遮光板が設けられているため、偏光板における発熱はごく僅かにとどめることができ、無視できる程度である。また、光学素子300における間隔Cpを通過した光束は、偏光変換されることなくそのまま出射されて、液晶ライトバルブ803,805,811を照明する。この照明光は、液晶ライトバルブ803,805,811で利用可能なs偏光成分を含んでいるため、液晶ライトバルブ803,805,811に照射した光のうちのs偏光成分のみを利用することが可能である。このように、図10に示す投写型表示装置800は、実施例による遮光板315(図9)を用いているので、偏光板の発熱を防止するとともに、有効な直線偏光光(本実施例ではs偏光光)の光量を減少させずに液晶ライトバルブ803,805,811に供給することができる。
【0057】
以上のように、実施例による遮光板を用いることによって、偏光照明装置において有効な直線偏光光の光量の減少を防止することができる。したがって、このような偏光照明装置を備えた投写型表示装置においては、遮光板を設けることによる輝度の低下を防止するこが可能となる。
【0058】
なお、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
【0059】
(1)上記の実施例においては、図9に示すように中心線CLを基準位置として2つの偏光変換素子アレイ320a,bが向かい合って配置されているが、偏光変換素子アレイは一体型としてもよい。すなわち、偏光変換素子アレイは、集光レンズアレイ310(図2)の各レンズに対応する有効入射領域を有していればよいので、すべての偏光分離膜および反射膜が平行となるような偏光変換素子アレイを用いてもよい。なお、この場合にも、偏光変換素子アレイの中心線を基準位置として遮光板を作製することが好ましい。
【0060】
(2)上記の実施例においては、図7に示すように遮光板は中心線CLについて対称に作製されているが、遮光板は中心線CLについて対称でなくともよい。すなわち、遮光板は、偏光変換素子アレイと遮光板とが共通の基準位置を基準として配置できるように作製すればよい。例えば、偏光変換素子アレイが一体型で、基準位置を偏光変換素子アレイの端部とすれば、遮光板の遮光部はその端部を基準位置として作製すればよい。
【0061】
(3)上記の実施例においては、遮光部は遮光板315に備えられているが、遮光部は遮光板に備えられていなくてもよい。すなわち、遮光部は、偏光変換素子アレイ320a,bに直接設けられていてもよく、例えば、偏光変換素子アレイ320a,bの無効入射領域にAlなどを蒸着してもよい。蒸着する際には、通常、マスクをかぶせるが、偏光変換素子アレイの寸法公差や、マスクをかぶせるときの位置合わせ時の誤差を考慮して、図9に示すような遮光部を蒸着すればよい。
【0062】
(4)本発明による偏光照明装置は、図10に示す投写型表示装置に限らず、これ以外の種々の装置に適用することが可能である。例えば、カラー画像でなく、白黒画像を投写する投写型表示装置にも本発明による偏光照明装置を適用することができる。この場合には、図10の装置において、液晶ライトバルブが1枚で済み、また、光束を3色に分離する色光分離手段と、3色の光束を合成する色光合成手段とを省略できる。さらに、ライトバルブを1つしか用いない投写型カラー表示装置にも本発明を適用することができる。また、反射型のライトバルブを用いる投写型表示装置やリア型表示装置等の偏光照明光を利用する画像表示装置にも適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】偏光変換素子アレイを示す説明図。
【図2】本発明の第1実施例としての偏光照明装置50の要部を平面的にみた概略構成図。
【図3】第1の光学要素200の斜視図。
【図4】偏光分離素子アレイ330a,bを製造する主要な工程を示す工程断面図。
【図5】偏光分離素子アレイ330a,bを示す斜視図。
【図6】偏光変換素子アレイ320b(320a)の機能を示す説明図。
【図7】遮光板315を示す平面図。
【図8】偏光変換素子アレイ320b(320a)と遮光板315との種々の位置関係を示す説明図。
【図9】遮光板315の遮光部の種々の配置例を示す説明図。
【図10】図2に示す偏光照明装置50を備えた投写型表示装置800の要部を示す概略構成図。
【符号の説明】
50…偏光照明装置
60…光源部
70…偏光発生装置
80…照明領域
101…光源ランプ
102…放物面リフレクター
200,400…光学要素
201…光束分割レンズ
300…光学素子
310…集光レンズアレイ
315…遮光板
316,316’,316a,316b,316c,316d…遮光部
317…開口部
320,320a,320b…偏光変換素子アレイ
321,322…透光性部材
325…光学接着剤層
330a,330b…偏光分離素子アレイ
331…偏光分離膜
332…反射膜
390…出射側レンズ
800…投写型表示装置
801,804…ダイクロイックミラー
802,807,809…反射ミラー
803,805,811…液晶ライトバルブ
806,808,810…リレーレンズ
813…クロスダイクロイックプリズム
814…投写レンズ
815…スクリーン
850…導光手段
AL…中心線
CL…中心線
EA0,EA1…有効入射領域
UA0,UA1…無効入射領域

Claims (8)

  1. ほぼ一種類の偏光光を生成する偏光照明装置であって、
    光源部と、
    前記光源部から出射された光をほぼ一種類の直線偏光光に変換する偏光変換素子アレイと、
    前記偏光変換素子アレイの光入射面に入射する光の一部を遮光する複数の遮光部と、
    を備え、
    前記偏光変換素子アレイは、
    前記光源部からの光をs偏光光とp偏光光の二種類の直線偏光光に分離する偏光分離素子アレイと、
    前記偏光分離素子アレイの光出射面に選択的に配置されて、前記二種類の直線偏光光の一方を他方の直線偏光光に変換する選択位相差板と、
    を備え、
    前記偏光分離素子アレイは、所定の方向に沿って交互に配列された複数の偏光分離膜と複数の反射膜とを備え、
    前記複数の遮光部は、それぞれ前記所定の方向とほぼ平行に、かつ、前記光源部からの光が前記複数の偏光分離膜に入射するのを遮らないように、配置されており、
    前記複数の遮光部の前記所定の方向に沿った幅は、前記所定の方向に沿った前記偏光分離膜と前記反射膜との配列間隔よりも小さく設定されていることを特徴とする偏光照明装置。
  2. 請求項1記載の偏光照明装置であって、
    前記複数の遮光部は、前記偏光変換素子アレイの中央から外側に向かうに従って互いの間隔が広くなるように配置されている、偏光照明装置。
  3. 請求項1記載の偏光照明装置であって、
    前記複数の遮光部は、前記偏光変換素子アレイの中央から外側に向かうに従って互いの間隔が狭くなるように配置されている、偏光照明装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の偏光照明装置であって、
    前記複数の遮光部の幅は、前記偏光変換素子アレイの中央から外側に向かうに従って小さくなるように設定されている、偏光照明装置。
  5. スクリーン上に光を投写することによって前記スクリーン上に画像を表示する投写型表示装置であって、
    ほぼ一種類の偏光光を生成する偏光照明装置と、
    前記偏光照明装置からの出射光を、与えられた画像信号に基づいて変調する変調手段と、
    前記変調手段により変調された光を投写する投写光学手段と、
    を備え、
    前記偏光照明装置は、
    光源部と、
    前記光源部から出射された光をほぼ一種類の直線偏光光に変換する偏光変換素子アレイと、
    前記偏光変換素子アレイの光入射面に入射する光の一部を遮光する複数の遮光部と、
    を備え、
    前記偏光変換素子アレイは、
    前記光源部からの光をs偏光光とp偏光光の二種類の直線偏光光に分離する偏光分離素子アレイと、
    前記偏光分離素子アレイの光出射面に選択的に配置されて、前記二種類の直線偏光光の一方を他方の直線偏光光に変換する選択位相差板と、
    を備え、
    前記偏光分離素子アレイは、所定の方向に沿って交互に配列された複数の偏光分離膜と複数の反射膜とを備え、
    前記複数の遮光部は、それぞれ前記所定の方向とほぼ平行に、かつ、前記光源部からの光が前記複数の偏光分離膜に入射するのを遮らないように、配置されており、
    前記複数の遮光部の前記所定の方向に沿った幅は、前記所定の方向に沿った前記偏光分離膜と前記反射膜との配列間隔よりも小さく設定されていることを特徴とする投写型表示装置。
  6. 請求項5記載の投写型表示装置であって、
    前記複数の遮光部は、前記偏光変換素子アレイの中央から外側に向かうに従って互いの間隔が広くなるように配置されている、投写型表示装置。
  7. 請求項5記載の投写型表示装置であって、
    前記複数の遮光部は、前記偏光変換素子アレイの中央から外側に向かうに従って互いの間隔が狭くなるように配置されている、投写型表示装置。
  8. 請求項5ないし7のいずれかに記載の投写型表示装置であって、
    前記複数の遮光部の幅は、前記偏光変換素子アレイの中央から外側に向かうに従って小さくなるように設定されている、投写型表示装置。
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