JP5311939B2 - 投写型液晶表示装置 - Google Patents

投写型液晶表示装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5311939B2
JP5311939B2 JP2008230598A JP2008230598A JP5311939B2 JP 5311939 B2 JP5311939 B2 JP 5311939B2 JP 2008230598 A JP2008230598 A JP 2008230598A JP 2008230598 A JP2008230598 A JP 2008230598A JP 5311939 B2 JP5311939 B2 JP 5311939B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
polarized light
liquid crystal
polarizing plate
conversion element
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2008230598A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010066351A (ja
Inventor
旭洋 山田
晃 大上戸
博 木田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP2008230598A priority Critical patent/JP5311939B2/ja
Publication of JP2010066351A publication Critical patent/JP2010066351A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5311939B2 publication Critical patent/JP5311939B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Transforming Electric Information Into Light Information (AREA)
  • Liquid Crystal (AREA)
  • Projection Apparatus (AREA)

Description

本発明は、投写型液晶表示装置に関し、特に、液晶ライトバルブを用いた投写型液晶表示装置に関する。
従来の投写型表示装置において、誘導光学系や投写レンズ等の光学系を構成する様々な光学要素にて光漏れや迷光(不要光)が生じ、特に暗い室内で映像をスクリーン上に投写した場合などには暗い映像が十分に暗くならないため、十分なコントラストが得られず臨場感に欠けるという問題があった。
特に、液晶ライトバルブを用いた投写型表示装置では、液晶ライトバルブが光の偏光特性に応じて透過光を遮断するという特性を有しており、完全に透過光を遮断することができないため、コントラストの向上が強く望まれている。
一般的な誘導光学系(照明光学系)では、光源から出射した光をインテグレータレンズにて均一化した後に液晶ライトバルブに照射している。液晶ライトバルブに照射する光量を増やすために、光源または液晶ライトバルブの光路上に偏光変換素子を配置し、光源から出射された無偏光光を偏光変換素子に透過させることによって所定の直線偏光光に変換した後に液晶ライトバルブに照射している。しかし、偏光変換素子は、入射角度依存性を有しているため、完全に所定の直線偏光光に変換することが不可能であった。従って、偏光変換素子を透過した後に所定の直線偏光光に変換されなかった光は不要光となり、コントラストの低下を招く要因となっていた。
このような問題の対策として、第1の直線偏光光を透過し、偏光方向が第1の直線偏光光の偏光方向に直交する第2の直線偏光光を反射することにより光束を分離する偏光分離面と、該偏光分離面で反射した第2の直線偏光光を第1の直線偏光光と同じ向きに出射する反射面と、同一方向に出射した一方の直線偏光光の出射面に偏光方向を他方の直線偏光光の偏光方向にそろえる偏光回転手段と、を有する偏光変換素子であって、偏光方向を同一とした2種類の直線偏光の偏光変換素子の出射面に2種類の光束の境の光路を遮蔽する出射遮蔽板を配置するように構成している(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−53703号公報(第4頁、第1図) 特開平10−335758号公報
特許文献1では、2種類の直線偏光光が出射する狭い領域を遮光する効果はあるが、偏光変換素子から出射される広範囲の領域に対して効果がないため、コントラストの低下の問題が生じる。
本発明は、これらの問題を解決するためになされたもので、簡略な構成によってコントラストの低下を抑制することが可能な投写型液晶表示装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明による投写型液晶表示装置は、ライトバルブと、ライトバルブに照射する光を発生する光源と、光源とライトバルブとの間の光路上に配置され、光源からライトバルブに照射する光の照度分布を均一化させる、第1のレンズアレイと第2のレンズアレイとから構成されるインテグレータレンズと、光路上に配置され、入射光を第1の直線偏光光に変換する偏光変換素子と、偏光変換素子の出射面側に離間して配置された偏光板とを備え、偏光変換素子は、インテグレータレンズから出射された光を、第1の直線偏光光と、第1の直線偏光光と偏光軸が直交する第2の直線偏光光とに分離するとともに、第2の直線偏光光の出射面に設けられた第2の直線偏光光の偏光軸を90度回転させるλ/2位相差フィルムを備え、偏光板の所定の位置には、第2の直線偏光光を吸収あるいは反射し、かつ第1の直線偏光光を透過する偏光フィルムが設けられ、偏光フィルムは、偏光変換素子に設けられたλ/2位相差フィルムに対して対向して配置されていることを特徴とする。
本発明によると、偏光変換素子は、インテグレータレンズから出射された光を、第1の直線偏光光と、第1の直線偏光光と偏光軸が直交する第2の直線偏光光とに分離するとともに、第2の直線偏光光の出射面に設けられた第2の直線偏光光の偏光軸を90度回転させるλ/2位相差フィルムを備え、偏光板の所定の位置には、第2の直線偏光光を吸収あるいは反射し、かつ第1の直線偏光光を透過する偏光フィルムが設けられ、偏光フィルムは、偏光変換素子に設けられたλ/2位相差フィルムに対して対向して配置されているため、簡略な構成によってコントラストの低下を抑制することが可能である。
本発明の実施形態について、図面を用いて以下に説明する。
〈実施形態1〉
図1は、本発明の実施形態1による投写型液晶表示装置1の構成図である。図1に示すように、投写型液晶表示装置1は、液晶ライトバルブ2(ライトバルブ)と、液晶ライトバルブ2に照射する光を発生する光源系3(光源)と、光源系3と液晶ライトバルブ2との間の光路上に配置され、光源系3から液晶ライトバルブ2に照射する光の照度分布を均一化させる、第1のレンズアレイ4aと第2のレンズアレイ4bとから構成されるインテグレータレンズ4と、光路上に配置され、入射光を1種類の直線偏光光(第1の直線偏光光)に変換する偏光変換素子5と、偏光変換素子5の後段に順次配置されたコンデンサレンズ6と、フィールドレンズ7とを備えている。さらに、コンデンサレンズ6から出射された光のうち1種類の直線偏光光(例えば、p偏光光)を透過する第1の偏光板8と、第1の偏光板8と同様の透過軸を有する反射型偏光板9と、液晶ライトバルブ2から出射された光のうち第1の偏光板8の透過軸に対して90度異なる偏光軸を有する直線偏光光(例えば、s偏光光)を透過する第2の偏光板10とを備えている。
また、第2の偏光板10の後段には投写光学系11が配置されており、投写光学系11から出射した光はスクリーン(図示せず)に投写される。
なお、図1では、1色の光の光路に関する投写型液晶表示装置1の構成について示しているが、赤、緑、青の各色についても投写光学系11を除いて上記と同様の構成とし、各色について備えられた第2の偏光板10から出射された画像光を光合成素子(図示せず)によって合成した後に投写光学系11からスクリーンに投写させるようにしてもよい。
液晶ライトバルブ2として、本実施形態1では反射型液晶ライトバルブを用いている。液晶ライトバルブ2は、スクリーンに投写する画像光の各画素に対応する液晶表示素子を多数(例えば、数十万個)平面的に配列したものであり、画素情報に応じて各液晶表示素子を動作させることによって、液晶ライトバルブ2に入射した光を画像光として出射する。なお、本実施形態1では反射型液晶ライトバルブを用いたが、透過型液晶ライトバルブを用いてもよい。透過型液晶ライトバルブを用いた場合は、図1における反射型偏光板9は不要となり、液晶ライトバルブ2後段の光軸C1上に第2の偏光板10および投写光学系11を配置することとなる。
光源系3は、液晶ライトバルブ2に光を照射するために備えられており、光源3aと、光源3aから出射した光を反射してインテグレータレンズ4に照射させる反射鏡3bとから構成される。一般的に、光源3aには、高圧水銀ランプ、ハロゲンランプ、キセノンランプが用いられるが、例えば、LED(Light Emitting Diode)、レーザ、無電極放電ランプなど、その他の発光デバイスを用いてもよい。
反射鏡3bは、放物面や楕円面に形成されているが、光が偏光変換素子5に集光することができればどのような形状、構造であってもよく、特に限定されるものではない。例えば、インテグレータレンズ4に入射させる光を光軸Cと略平行にするには、反射鏡3bの形状を放物面にするか、または楕円面にするときには、図7に示すように、光源系3とインテグレータレンズ4との間に光を略平行にするための凹レンズ70を配置するなどすればよい。図7は、反射鏡3bが楕円面である場合における光源3aから出射する光のシミュレーションを示す図である。図7に示すように、反射鏡3bは楕円面とし、凹レンズ70によって光源系3から出射した光を光軸Cに対して略平行にしている。一般的に、光軸C付近には光源3aのバルブが存在しており、図7中の71はバルブによる開口部を示している。
インテグレータ光学系4は、第1のレンズアレイ4aと第2のレンズアレイ4bとから構成されている。また、第1のレンズアレイ4aおよび第2のレンズアレイ4bは、x軸方向が長辺、y軸方向が短辺である長方形の凸レンズ(レンズセル、またはセルという)を、複数行複数列(マトリクス状)に配置した構成からなる。第1のレンズアレイ4aを構成する複数の凸レンズの各々と、第2のレンズアレイ4bを構成する複数の凸レンズの各々とは互いに相対しており、z軸方向に対向して配置されている。
一般的な偏光変換素子5は、偏光変換素子5に入射した光を1種類の直線偏光光に変換して出射するものであり、x軸方向に任意に離間して配置されている。図2は、一般的な偏光変換素子5の構成図である。図2に示すように、偏光変換素子5は、z軸方向(光軸Cの方向)に対して傾斜(例えば、45度)させて配置した複数の偏光分離膜5aと、偏光分離膜5a間であってz軸方向に対して傾斜(例えば、45度)させて配置した複数の反射膜5bと、偏光変換素子5の出射面上であって偏光分離膜5aを透過した光が出射する部分に配置されたλ/2位相差フィルム5cとから構成されている。
偏光変換素子5に入射した光は、偏光分離膜5aにてs偏光光とp偏光光とに分離される。すなわち、p偏光光は偏光分離膜5aを透過し、s偏光光は偏光分離膜5aを反射する。偏光分離膜5aを透過したp偏光光は、λ/2位相差フィルム5cにてs偏光光に変換された後に偏光変換素子5から出射される。一方、偏光分離膜5aを反射したs偏光光は、反射膜5bを反射した後に偏光変換素子5から出射される。このように、偏光変換素子5から出射される光は、概ねs偏光光となる。なお、偏光変換素子5から出射される光を概ねp偏光光とするためには、偏光分離膜5aを透過したp偏光光の出射面にλ/2位相差フィルム5cを配置せず、反射膜5bを反射したs偏光光の出射面にλ/2位相差フィルム5cを配置すればよい。また、本実施形態1による偏光変換素子5については後に詳細に説明する。
図3は、本発明の実施形態1による第1の偏光板8、反射型偏光板9、液晶ライトバルブ2、第2の偏光板10の作用を示す図である。他の構成要素は図1の通りであるが、ここでは便宜上省略している。図3において、第1の偏光板8に対して直線偏光光ではない無偏光光が入射する場合について説明する。なお、図2におけるp偏光光とs偏光光の偏光軸はそれぞれx軸、y軸と平行であるが、コンデンサレンズ6より後段に関しては、p偏光光とs偏光光の偏光軸はそれぞれy軸、x軸と平行であるとして述べる。また、図2の偏光分離膜5aを基準反射面にすると、zx平面に平行な軸がp偏光光の偏光軸となるため、偏光変換素子5を出射したp偏光光の偏光軸はx軸となる。さらに、図1において、反射型偏光板9を基準反射面にすると、yz平面に平行な軸がp偏光光の偏光軸となるため、p偏光光の偏光軸はy軸となる。つまり、後述する第1の偏光板8に入射する不要光(s偏光光)は、偏光変換素子5を出射するp偏光光を示す。
図3(a)において、第1の偏光板8がp偏光光を透過させる場合、反射型偏光板9も第1の偏光板8と透過軸が等しいためp偏光光を通過させ、反射型偏光板9を透過したp偏光光は液晶ライトバルブ2に到達する。液晶ライトバルブ2に到達したp偏光光は、液晶ライトバルブ2にて偏光軸が回転されない場合には、液晶ライトバルブ2を反射した後に反射型偏光板9を透過する(矢印30)。一方、液晶ライトバルブ2にて偏光軸が90度回転された場合には、液晶ライトバルブ2を反射した後に反射型偏光板9にて反射され、第1の偏光板8と透過軸が90度異なる第2の偏光板10を透過した後に投写光学系11に到達する(矢印31)。図3(b)は、第1の偏光板8および第2の偏光板10の透過軸を示す図である。反射型偏光板9は、一部のs偏光光を透過してしまうため、コントラストを向上させるためには第1の偏光板8に入射する光の偏光特性(p偏光光とs偏光光との割合)および第1の偏光板8におけるs偏光光の吸収性能が重要となる。
図4は、本発明の実施形態1による第1の偏光板8、反射型偏光板9、液晶ライトバルブ2、第2の偏光板10の作用を示す図である。他の構成要素は図1の通りであるが、ここでは便宜上省略している。図4に示すように、矢印40〜45はそれぞれ偏光光を示している。表1および表2において、第1の偏光板8のp偏光光透過率を92%、s偏光光透過率を0.5%とし、反射型偏光板9のp偏光光透過率を90%、s偏光光透過率を0.5%、p偏光光反射率を3%、s偏光光反射率を92%とし、第2の偏光板10のp偏光光透過率を0.1%、s偏光光透過率を88%とした場合における消光比(白状態の矢印45の光量/黒状態の矢印45の光量)を示す。ここで、消光比とは、図4に示す構成要素を経た矢印45でのコントラストを表す。なお、液晶ライトバルブ2は、白状態とする場合には矢印42の偏光光の偏光軸を90度回転させて100%反射し、黒状態とする場合には矢印42の偏光光の偏光軸を回転させずに100%反射しているとする。
Figure 0005311939
Figure 0005311939
表1において、図4に示す矢印45の黒状態1のp偏光光成分は以下の式(1)のように表され、黒状態1のs偏光光成分は以下の式(2)のように表される。なお、白状態1については、図4に示す矢印42の偏光光の偏光軸が90度回転するため、矢印42および矢印43の偏光光成分がp偏光光とs偏光光とで逆転することになる。
0.5×0.92×0.9×0.03×0.001=1.24E−05 (1)
0.5×0.005×0.005×0.92×0.88=1.01E−05 (2)
表1では、第1の偏光板8に入射する矢印40の偏光光成分が、p偏光光0.5、s偏光光0.5の場合、すなわちp偏光光とs偏光光との偏光成分の割合が等しい場合について示している。一方、表2では、p偏光光0.8、s偏光光0.2の場合、すなわち反射型偏光板9の透過軸と等しい偏光軸の偏光光の割合が高い場合について示している。表1および表2より、第1の偏光板8に入射する偏光光の割合をp偏光光0.8、s偏光光0.2とした場合の方が、p偏光光0.5、s偏光光0.5とした場合よりも、消光比が高くなっていることが確認できる。
第1の偏光板8に入射する偏光光のs偏光光の割合が高いと、第1の偏光板8を透過した偏光光にs偏光光が僅かに含まれ、さらにその一部のs偏光光が反射型偏光板9を透過してしまう。反射型偏光板9を透過したs偏光光は、液晶ライトバルブ2にて反射した後に反射型偏光板9にて高い反射率で第2の偏光板10の方向に反射され、第2の偏光板10を高い透過率で透過するため、結果的に消光比が低くなってしまう。従って、矢印40の偏光光成分の割合をp偏光光1、s偏光光0とすることによって、理想的な消光比(コントラスト)を得ることが可能となる。
第1の偏光板8に入射する矢印40の偏光光成分は、偏光変換素子5によって概ね決定される。従って、偏光変換素子5から出射される1種類の直線偏光光の割合を高くする必要がある。図5は、一般的な偏光変換素子5における入射角に対する偏光光成分を示す図である。図5に示すように、矢印50p、51p、52pは、それぞれx軸方向に対して0度、−5度、5度で入射した場合におけるs偏光光路から出射するp偏光光を示し、矢印50s、51s、52sは、それぞれx軸方向に対して0度、−5度、5度で入射した場合におけるp偏光光路から出射するs偏光光を示している。また、表3では、矢印50p〜52pおよび矢印50s〜52sの透過率の測定データを示している。
Figure 0005311939
表3に示すように、矢印52p、すなわち5度で入射した場合におけるs偏光光路から出射するp偏光光(本来は透過するべきではない偏光成分)の透過率が最も高いことが確認できる。偏光変換素子5は、斜入射光の影響を受けやすく、特に図5に示すx軸に対して+方向の角度から入射するp偏光光がs偏光光路から出射される割合が高い。従って、s偏光光路から出射されるp偏光光の割合を低下させることによって、図4の矢印45における消光比を向上させることが可能となる。
図6は、本発明の実施形態1による偏光変換素子5の構成図である。図6に示すように、本実施形態1の偏光変換素子5は、インテグレータ光学系4(インテグレータレンズ)の第2のレンズアレイ4bから出射された光を、s偏光光(第1の直線偏光光)と、s偏光光と偏光軸が直交するp偏光光(第2の直線偏光光)とに偏光分離膜5aによって分離するとともに、p偏光光の出射面に設けられたp偏光光の偏光軸を90度回転させるλ/2位相差フィルム5cと、s偏光光の出射面に設けられたp偏光光を吸収する偏光フィルム60とを備えている。すなわち、図6に示す本実施形態1による偏光変換素子5は、図2に示す従来の偏光変換素子5のs偏光光の出射面にp偏光光を吸収する偏光フィルム60をさらに備えたものであり、偏光変換素子5の出射面にはλ/2位相差フィルム5cと偏光フィルム60とが交互に配置されている。
上述の通り、s偏光光路から出射されるp偏光光の割合が、p偏光光路から出射されるs偏光光の割合よりも高いため、偏光変換素子5のs偏光光の出射面にp偏光光を吸収する偏光フィルム60(吸収軸がp偏光光と平行な軸)を設けることによって、偏光変換素子5から出射されるp偏光光の透過を抑制し、図4の矢印45における消光比を向上させることが可能となる。特に、液晶ライトバルブ2が反射型液晶ライトバルブである場合では、偏光変換素子5から出射される偏光成分の割合がコントラストに影響を及ぼすため、偏光変換素子5を図6のような構成とすることによってコントラストの向上に効果がある。
なお、λ/2位相差フィルム5cがs偏光光の出射面に設けられている場合には、p偏光光の出射面にs偏光光を吸収する偏光フィルムを設けても効果が得られる。ただし、図6においてλ/2位相差フィルム5cの出射面にp偏光光を吸収する偏光フィルムを設けると、熱ひずみ等によって偏光フィルムの吸収特性が悪くなる可能性があり好ましくないため、二重にフィルムを設けないことが好ましい。また、偏光フィルムは、透過光の透過率が95%以上である方が、透過率が95%以下の偏光フィルムよりも熱の蓄積量が少なくなるため寿命が長くなる。
以上のことから、偏光変換素子5に偏光フィルム60を設けることによって、偏光変換素子5から不要光が出射される割合が低減され、コントラストの低下を抑制することが可能となる。
なお、本実施形態1における偏光フィルム60は、所定の偏光光を吸収する特性を有しているが、反射型偏光板のように所定の偏光光を反射させる特性を有していても同様の効果が得られる。また、所定の偏光光を反射させることにより、熱の蓄積が小さくなり熱ひずみの影響を受けにくくなる。
また、本実施形態1において、λ/2位相差フィルム5cおよび偏光フィルム60は、一般的には有機材料にて形成されるが、無機材料を用いた薄膜にてフィルムを形成しても構わない(例えば、特許文献2参照)。無機材料を用いて形成することにより、熱ひずみの影響を受けにくくなる上、寿命が有機材料を用いた場合と比較して長くなる。また、無機材料を用いることにより、図6における位相差フィルム5cの出射面にp偏光光を吸収あるいは反射する偏光フィルム60を設けても構わない。
なお、表1および表2に示すように、本発明では偏光変換素子5から出射される偏光光の偏光成分を揃えるため、反射型偏光板9および反射型液晶ライトバルブを用いた投写型表示装置1のコントラストの向上に特に効果がある。
〈実施形態2〉
図8は、本発明の実施形態2による投写型液晶表示装置1の構成図である。本発明の実施形態2では、偏光変換素子5の出射面側に離間して配置された偏光板5dを備えており、偏光板5dの所定の位置にはp偏光光を吸収する偏光フィルムが設けられていることを特徴としている。その他の構成および動作については、実施形態1と同様であるため、ここでは説明を省略する。なお、実施形態1と同様に、コンデンサレンズ6より前段に関しては、p偏光光とs偏光光の偏光軸はそれぞれx軸、y軸と平行であるが、コンデンサレンズ6より後段に関しては、p偏光光とs偏光光の偏光軸はそれぞれy軸、x軸と平行であるとして述べる。
図2に示すような一般的な偏光変換素子5の構成の場合において、λ/2位相差フィルム5cによってp偏光光をs偏光光としているが、λ/2位相差フィルム5cの特性上、s偏光光路から出射するp偏光光の割合よりも、p偏光光路から出射するp偏光光の割合の方が大きくなる場合が生じる。すなわち、偏光変換素子5の偏光分離特性によれば表3より、p偏光光路の方が不要光となるs偏光光の割合が小さく、好ましいが、λ/2位相差フィルム5cを考慮するとs偏光光路の方が好ましい場合が生じる。一般的なλ/2位相差フィルム5cの偏光回転率(p偏光光をs偏光光に変換する割合)は約96%であるため、s偏光光路から出射するs偏光光の割合よりも、p偏光光路から出射するs偏光光の割合の方が小さくなる。このような問題の対策として、p偏光光路の出射面側に、図9(b)に示すようなp偏光光を吸収する偏光フィルム90を設けた偏光板5dを配置すればよい。このように、偏光板5dを配置することによって、p偏光光の割合を低くすることができ、図4に示す矢印45における消光比を向上させることが可能となる。
図9(a)は偏光変換素子5の構成の一例を示し、図9(b)は偏光板5dの構成の一例を示す図である。図9(a)および(b)に示すように、偏光板5dの偏光フィルム90は、偏光変換素子5に設けられたλ/2位相差フィルム5cに対して対向して配置されている。なお、偏光フィルム90は、透過光の透過率が95%以上である方が、透過率が95%以下の偏光フィルムよりも熱の蓄積量がすくなくなるため寿命が長くなる。また、偏光フィルム90は、偏光板5dの偏光変換素子5側、コンデンサレンズ6側のどちらに設けてもよく、偏光フィルム90のx軸方向の幅は、λ/2位相差フィルム5cのx軸方向の幅よりも広くしてもよい。これは、偏光板5dを偏光変換素子5の出射面側に配置するため、偏光変換素子5から出射した光の広がりを考慮すると、偏光フィルム90のx軸方向の幅は、λ/2位相差フィルム5cのx軸方向の幅よりも多少広くすることが好ましいからである。
また、偏光板5dの他の構成として、図10に示すように、偏光フィルム100を偏光板5dの所定の両端部に設けてもよい。図10に示すような構成にすることによって、偏光板5dのx軸方向の両端部の光が偏光フィルム100によって吸収されるため、入射角度が大きい光の光量が減少するため、液晶ライトバルブ2の入射角度特性の影響を軽減することが可能となり、コントラストの高い映像をスクリーンに投写することができる。
図11は、本発明の実施形態2による液晶ライトバルブ2における入射角度と相対光量比との関係を示す図であり、図10の偏光板5dを用いた場合と用いていない場合とについての比較をしている。ここで、図10のy軸上を0度、y軸を中心にθ方向を+とする。図11において、縦軸は相対光量比を示し、横軸はy軸を0度としたθ方向からの入射角度を示している。実線110は偏光板5dを用いない場合、破線111は偏光板5dを用いた場合の曲線を示している。図11中の領域112において、大きい入射角度における相対光量比が減少していることが確認できる。このことから、液晶ライトバルブ2上の入射角度特性の影響によるコントラストの低下を抑制し、かつ偏光変換素子5から出射される所定の偏光光の割合を高くすることが可能となる。
さらに、x軸を回転中心とした方向からも大きい入射角度で液晶ライトバルブ2に入射する光の相対光量比を減少させるために、図12に示すように偏光フィルム120、121を偏光板5dに設けてもよい。これにより、光軸C1に対して大きい入射角度で液晶ライトバルブ2に入射する光の相対光量比を減少させることが可能となる。なお、偏光フィルムの形状は、偏光フィルム120、121に限らず、光軸C1から離れた位置に設けていれば同様の効果が得られる。
なお、本実施形態2における偏光フィルム100、120、121は、所定の偏光光を吸収する特性を有しているが、反射型偏光板のように所定の偏光光を反射させる特性を有していても同様の効果が得られる。また、所定の偏光光を反射させることにより、熱の蓄積が小さくなり熱ひずみの影響を受けにくくなる。
本実施形態2において、λ/2位相差フィルム5cおよび偏光フィルム100、120、121は、一般的には有機材料にて形成されるが、無機材料を用いた薄膜にてフィルムを形成しても構わない(例えば、特許文献2参照)。無機材料を用いて形成することにより、熱ひずみの影響を受けにくくなる上、寿命が有機材料を用いた場合と比較して長くなる。
なお、表1および表2に示すように、本発明では偏光変換素子5から出射される偏光光の偏光成分を揃えるため、反射型偏光板9および反射型液晶ライトバルブを用いた投写型液晶表示装置1のコントラストの向上に特に効果がある。
本発明の実施形態1による投写型液晶表示装置の構成図である。 一般的な偏光変換素子の構成図である。 本発明の実施形態1による第1の偏光板、反射型偏光板、液晶ライトバルブ、第2の偏光板の作用を示す図である。 本発明の実施形態1による第1の偏光板、反射型偏光板、液晶ライトバルブ、第2の偏光板の作用を示す図である。 一般的な偏光変換素子における入射角に対する偏光光成分を示す図である。 本発明の実施形態1による偏光変換素子の構成図である。 本発明の実施形態1による反射鏡が楕円面である場合における光源から出射する光のシミュレーションを示す図である。 本発明の実施形態2による投写型液晶表示装置の構成図である。 本発明の実施形態2による偏光変換素子および偏光板の構成の一例を示す図である。 本発明の実施形態2による偏光板の構成図である。 本発明の実施形態2による液晶ライトバルブにおける入射角度と相対光量比との関係を示す図である。 本発明の実施形態2による偏光板の構成の一例を示す図である。
符号の説明
1 投写型液晶表示装置、2 液晶ライトバルブ、3 光学系、3a 光源、3b 反射鏡、4 インテグレータ光学系、4a 第1のレンズアレイ、4b 第2のレンズアレイ、5 偏光変換素子、5a 偏光分離膜、5b 反射膜、5c λ/2位相差フィルム、5d 偏光板、6 コンデンサレンズ、7 フィールドレンズ、8 第1の偏光板、9 反射型偏光板、10 第2の偏光板、11 投写光学系、60 偏光フィルム、70 凹レンズ、71 開口部、90 偏光フィルム、100 偏光フィルム。

Claims (3)

  1. ライトバルブと、
    前記ライトバルブに照射する光を発生する光源と、
    前記光源と前記ライトバルブとの間の光路上に配置され、前記光源から前記ライトバルブに照射する光の照度分布を均一化させる、第1のレンズアレイと第2のレンズアレイとから構成されるインテグレータレンズと、
    前記光路上に配置され、入射光を第1の直線偏光光に変換する偏光変換素子と、
    前記偏光変換素子の出射面側に離間して配置された偏光板と、
    を備え、
    前記偏光変換素子は、前記インテグレータレンズから出射された光を、前記第1の直線偏光光と、前記第1の直線偏光光と偏光軸が直交する第2の直線偏光光とに分離するとともに、前記第2の直線偏光光の出射面に設けられた前記第2の直線偏光光の偏光軸を90度回転させるλ/2位相差フィルムを備え、
    前記偏光板の所定の位置には、前記第2の直線偏光光を吸収あるいは反射し、かつ前記第1の直線偏光光を透過する偏光フィルムが設けられ、
    前記偏光フィルムは、前記偏光変換素子に設けられた前記λ/2位相差フィルムに対して対向して配置されていることを特徴とする、投写型液晶表示装置。
  2. 前記λ/2位相差フィルムおよび前記偏光フィルムは、無機材料の薄膜にて形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の投写型液晶表示装置。
  3. 前記ライトバルブは反射型液晶ライトバルブであり、前記インテグレータレンズと前記反射型液晶ライトバルブとの間の前記光路上に反射型偏光板を備えることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の投写型液晶表示装置。
JP2008230598A 2008-09-09 2008-09-09 投写型液晶表示装置 Expired - Fee Related JP5311939B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008230598A JP5311939B2 (ja) 2008-09-09 2008-09-09 投写型液晶表示装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008230598A JP5311939B2 (ja) 2008-09-09 2008-09-09 投写型液晶表示装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010066351A JP2010066351A (ja) 2010-03-25
JP5311939B2 true JP5311939B2 (ja) 2013-10-09

Family

ID=42192016

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008230598A Expired - Fee Related JP5311939B2 (ja) 2008-09-09 2008-09-09 投写型液晶表示装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5311939B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5445379B2 (ja) * 2010-07-30 2014-03-19 セイコーエプソン株式会社 プロジェクター

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11202108A (ja) * 1998-01-14 1999-07-30 Sumitomo Bakelite Co Ltd プリズムアレイシートの製造方法及びこれを用いたシート状偏光素子
JP3832076B2 (ja) * 1998-02-16 2006-10-11 セイコーエプソン株式会社 偏光照明装置および投写型表示装置
JP3473557B2 (ja) * 1999-07-26 2003-12-08 セイコーエプソン株式会社 照明装置及びプロジェクタ
JP2002006393A (ja) * 2000-06-19 2002-01-09 Ricoh Co Ltd 投影型カラー表示装置
JP2002098936A (ja) * 2000-09-21 2002-04-05 Sanyo Electric Co Ltd 液晶プロジェクタ
JP3873831B2 (ja) * 2002-07-17 2007-01-31 株式会社日立製作所 偏光変換素子及び、それを用いた液晶プロジェクタ装置
GB2408588A (en) * 2003-11-27 2005-06-01 Sharp Kk Polarisation conversion optical system eg with dispersion compensation for liquid crystal projection
JP2006030421A (ja) * 2004-07-14 2006-02-02 Nikon Corp 投射型表示装置
JP4513516B2 (ja) * 2004-11-11 2010-07-28 株式会社日立製作所 映像表示装置
JP5030134B2 (ja) * 2005-08-18 2012-09-19 株式会社リコー 偏光変換素子、偏光変換光学系および画像投影装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010066351A (ja) 2010-03-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7628494B2 (en) Illuminating apparatus and projector
JP2006145644A (ja) 偏光分離装置及びそれを用いた投射型表示装置
JP4909141B2 (ja) 投写型表示装置
JP2009133917A (ja) 投射型画像表示装置及び偏光変換素子
JP6269037B2 (ja) 蛍光発光素子、光源装置およびプロジェクター
JP2007079054A (ja) 光学系および画像投射装置
TW200537136A (en) Projection type image display apparatus and optical system
US7543945B2 (en) Integrator module with a collimator and a compact light source and projection display having the same
JP2008299258A (ja) プロジェクション装置
JP5081507B2 (ja) 投写型映像表示装置
JP2004240021A (ja) 偏光変換素子および照明光学系、ならびにプロジェクタ
US7199849B2 (en) Projector and phase difference plate and method of arranging phase difference plate
JP6278489B2 (ja) 投写型表示装置
JP5311939B2 (ja) 投写型液晶表示装置
US8562138B2 (en) Projection display device
JP3918416B2 (ja) 投射型表示装置
JP5268428B2 (ja) 照明光学系及び画像投射装置
US7382539B2 (en) Projector
JP6436514B2 (ja) 投写型表示装置
JP6422141B2 (ja) 投写型表示装置および画像表示方法
JP2011158920A (ja) 投写型表示装置
JP2012145740A (ja) プロジェクター
JP2002221756A (ja) 投射型表示装置
JP2010243779A (ja) プロジェクター
JP2008225039A (ja) プロジェクタ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110622

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120815

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120828

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121026

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121120

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121221

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130604

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130702

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees