JP2010243779A - プロジェクター - Google Patents
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Abstract
【課題】輝度むらの発生を抑制できるプロジェクターを提供すること。
【解決手段】プロジェクターは、複数の第1レンズ4211により入射光束を複数の部分光束に分割する第1レンズアレイ421と、各部分光束がそれぞれ入射される複数の第2レンズ4221を有する第2レンズアレイ422と、第1レンズアレイ421から出射される光束の中心軸CAを挟んで略対称配置され、端部511,521が第2レンズアレイ422に近接及び離間するように回動して、第2レンズアレイ422に入射される光束の透過領域TAに挿入される遮光板51,52とを備え、第1レンズ4211の少なくともいずれかは、端部511,521が最接近するレンズ4212であり、第2レンズ4221の少なくともいずれかは、レンズ4212に対応するレンズ4222であり、レンズ4222の物体焦点F1は、他の第2レンズ4223の物体焦点F2より光路上流側に設定されている。
【選択図】図3
【解決手段】プロジェクターは、複数の第1レンズ4211により入射光束を複数の部分光束に分割する第1レンズアレイ421と、各部分光束がそれぞれ入射される複数の第2レンズ4221を有する第2レンズアレイ422と、第1レンズアレイ421から出射される光束の中心軸CAを挟んで略対称配置され、端部511,521が第2レンズアレイ422に近接及び離間するように回動して、第2レンズアレイ422に入射される光束の透過領域TAに挿入される遮光板51,52とを備え、第1レンズ4211の少なくともいずれかは、端部511,521が最接近するレンズ4212であり、第2レンズ4221の少なくともいずれかは、レンズ4212に対応するレンズ4222であり、レンズ4222の物体焦点F1は、他の第2レンズ4223の物体焦点F2より光路上流側に設定されている。
【選択図】図3
Description
本発明は、プロジェクターに関する。
従来、光源装置と、当該光源装置から出射された光束を変調して、画像情報に応じた画像光を形成する液晶パネル等の光変調装置と、形成された画像光をスクリーン等の投射面上に拡大投射する投射光学装置とを備えたプロジェクターが知られている。
このようなプロジェクターでは、形成される画像の輝度むらを抑制するために、光源装置から出射された光束の中心軸に直交する面内の照度(面内照度)を略均一化して、光変調装置の画像形成領域を略均一に照明する均一照明装置が採用される場合がある。このような均一照明装置として、それぞれ入射光束の中心軸に直交する面内に複数のレンズがマトリクス状に配列され、当該入射光束を複数の部分光束に分割する一対のレンズアレイを備えた構成が知られている。
このようなプロジェクターでは、形成される画像の輝度むらを抑制するために、光源装置から出射された光束の中心軸に直交する面内の照度(面内照度)を略均一化して、光変調装置の画像形成領域を略均一に照明する均一照明装置が採用される場合がある。このような均一照明装置として、それぞれ入射光束の中心軸に直交する面内に複数のレンズがマトリクス状に配列され、当該入射光束を複数の部分光束に分割する一対のレンズアレイを備えた構成が知られている。
一方、形成される画像のコントラスト向上のために、光源装置から出射された光束の一部を遮光する調光装置を備えたプロジェクターが知られている(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1に記載の調光装置は、一対のレンズアレイ間を透過する光束の中心軸に略直交する方向に沿う回動軸を中心として回動して、当該光束の透過領域に挿入される一対の遮光板を備え、これら一対の遮光板により、光路上流側のレンズアレイから光路下流側のレンズアレイに入射される光量を低減させ、ひいては、液晶パネルに入射される光量を低減する。
近年、携帯性の向上等のために、プロジェクターの小型化が要望され、前述の一対のレンズアレイ間の距離を短縮することが提案されている。しかしながら、当該距離を単純に短縮すると、遮光板の位置によって、形成される画像に輝度むらが生じる場合がある。
具体的に、一対のレンズアレイ間の距離が短縮されると、回動する遮光板の端部は、短縮される前より光路上流側のレンズアレイに一層接近する。ここで、光路下流側のレンズアレイの各レンズ(下流側レンズ)の物体焦点(物体空間側の焦点)は、光路上流側のレンズアレイにおいて対応するレンズの光路下流側の端面近傍に設定される場合がある。このような場合、遮光板の回動時に当該端部が光路上流側のレンズアレイに接近すると、当該端部が最接近する光路上流側のレンズアレイのレンズ(上流側レンズ)から出射された部分光束は、対応する下流側レンズの物体焦点近傍で遮光板により部分的に遮光される状態が生じうる。この状態では、当該部分光束においては、遮光板を回り込む光が少なくなり、当該遮光板の影が鮮明となる。
このような部分光束が画像形成領域に重畳される際には、一方の遮光板の影を他方の遮光板により遮光される部分光束が補う。しかしながら、例えば、透過領域における2/3の領域が遮蔽された各部分光束が画像形成領域に重畳されると、当該画像形成領域における中央の照度が他の領域より低くなり、逆に1/3の領域が遮光された各部分光束が重畳されると、当該中央の照度が他の領域より高くなる。このように、遮光板の位置によっては、画像形成領域を照明する光の照度分布が均一でなく、形成される画像に輝度むらが生じるという問題がある。
本発明の目的は、輝度むらの発生を抑制することができるプロジェクターを提供することである。
前記した目的を達成するために、本発明のプロジェクターは、光源装置と、当該光源装置から出射された光束を変調して画像光を形成する光変調装置と、形成された前記画像光を投射する投射光学装置と、前記光源装置と前記光変調装置との間に配置され、当該光変調装置に入射される光束の中心軸に直交する面内の照度を略均一化する均一照明装置と、前記光変調装置に入射される光量を低減させる調光装置とを備え、前記均一照明装置は、前記光源装置から出射された光束の中心軸に直交する面内に配列された複数の第1レンズにより、入射される光束を複数の部分光束に分割する第1レンズアレイと、前記第1レンズアレイの光路下流側に配置され、前記複数の第1レンズに応じて配列されて、当該各第1レンズから出射された部分光束がそれぞれ入射される複数の第2レンズを有する第2レンズアレイとを備え、前記調光装置は、前記第1レンズアレイから出射される光束の中心軸を挟んでそれぞれ略対称配置され、端部が前記第2レンズアレイに対して近接及び離間するように回動することで、前記第1レンズアレイから前記第2レンズアレイに入射される光束の透過領域にそれぞれ挿入される一対の遮光板を備え、前記複数の第1レンズのうちの少なくともいずれかは、回動される前記遮光板の端部が最接近する対象第1レンズであり、前記複数の第2レンズのうちの少なくともいずれかは、前記対象第1レンズに対応する対象第2レンズであり、前記対象第2レンズの物体焦点は、他の前記第2レンズの物体焦点より、光路上流側に設定されていることを特徴とする。
このような対象第2レンズは、例えば、複数の第2レンズが、当該第2レンズアレイに入射される光束の中心軸に直交する面内にマトリクス状に配列されている場合には、当該第2レンズアレイにおける各遮光板の回動軸に近接する側の端部に位置する第2レンズとすることができる。換言すると、このような対象第2レンズは、第1レンズアレイから出射された光束の中心軸及び遮光板の回動軸にそれぞれ直交する方向の第1レンズアレイの端部に位置する第1レンズに対応する第2レンズとすることができる。
本発明によれば、遮光板が最接近する対象第1レンズに対応する対象第2レンズの物体焦点が、当該対象第1レンズにおいて他の第2レンズの物体焦点より光路上流側に設定されている。これによれば、対象第1レンズから出射され、かつ、対象第2レンズに入射される部分光束が、遮光板により対象第2レンズの物体焦点近傍で遮光されることを防ぐことができる。すなわち、当該部分光束は、遮光板により対象第2レンズの物体焦点から離れた位置で遮光されることにより、当該遮光板を回り込んで対象第2レンズに入射される光が生じるため、当該遮光板の影が鮮明とならない。このため、対象第1レンズから出射された部分光束の一部が遮光された場合でも、当該遮光板を回り込む光により、各対象第2レンズからの部分光束が重畳されて光変調装置を照明する光に照度むらが生じることを抑制することができ、各第2レンズから出射された各部分光束により、光変調装置を略均一に照明することができる。従って、形成される画像に輝度むらが生じることを抑制することができる。また、これにより、輝度むらの発生を抑制しつつ、第1レンズアレイと第2レンズアレイとの距離を短縮することができるので、プロジェクターの小型化を図ることができる。
ここで、各小レンズのレンズ曲面が光路下流側を向くように配列された一般的な光路下流側のレンズアレイでは、当該各小レンズの物体焦点は、光路上流側のレンズアレイにおいて対応する小レンズの光路下流側の端面近傍に設定され、各小レンズのレンズ曲面が光路上流側を向くように配列された一般的な光路下流側のレンズアレイでは、当該各小レンズの物体焦点は、光路上流側のレンズアレイにおいて対応する小レンズの光路上流側の端面近傍に設定される。これに対し、全ての第2レンズの物体焦点を、当該一般的な光路下流側のレンズアレイの各小レンズで採用される物体焦点より光路上流側に設定することが考えられ、例えば、全ての第2レンズの物体焦点を、対応する第1レンズの光路上流側の端面近傍、或いは、当該端面より更に光路上流側に設定する構成が考えられる。しかしながら、このような構成では、光変調装置に結像される各第2レンズの像(特に、当該像の端縁)が鮮明でなくなり、照明領域(照明範囲)が縮小されて、照度むらが生じる可能性がある。
これに対し、本発明によれば、全ての第2レンズの物体焦点の位置を変更する場合に比べて、当該照明領域が縮小される部分光束を少なくすることができるので、光変調装置を適切に照明することができ、照度むらの発生を確実に抑制することができる。更に、光源装置が光源ランプを有している場合には、当該光源装置から出射された光束の中心軸近傍に比べて周縁近傍の光の強度は低く、これにより、当該光束の周縁近傍に位置する対象第2レンズから出射される光の強度は低くなる。このため、前述の照明領域の縮小の影響を最小限に抑えることができる。
また、対象第2レンズの物体焦点を、他の第2レンズの物体焦点より光路下流側に設定する場合には、回動する遮光板の軌跡を考慮して、当該物体焦点を遮光板から離間させるように設定する必要があるため、対象第2レンズの物体焦点の設定が複雑になる。
これに対し、対象第2レンズの物体焦点を、他の第2レンズの物体焦点より光路上流側に設定することにより、遮光板の軌跡に依らずに、当該物体焦点を当該遮光板から確実に離間させることができる。従って、対象第2レンズの物体焦点の設定を簡易に行うことができる。
これに対し、対象第2レンズの物体焦点を、他の第2レンズの物体焦点より光路上流側に設定することにより、遮光板の軌跡に依らずに、当該物体焦点を当該遮光板から確実に離間させることができる。従って、対象第2レンズの物体焦点の設定を簡易に行うことができる。
本発明では、前記複数の第1レンズは、それぞれのレンズ曲面が光路上流側及び光路下流側のいずれかを向くように配列され、前記複数の第2レンズは、それぞれのレンズ曲面が光路上流側及び光路下流側のいずれかを向くように配列され、前記他の第2レンズの物体焦点は、対応する前記第1レンズのレンズ曲面近傍に設定されていることが好ましい。
本発明によれば、他の第2レンズの物体焦点を、対応する第1レンズのレンズ曲面近傍に設定することにより、端縁が鮮明な状態で、当該他の第2レンズの像を光変調装置に結像させることができる。従って、光変調装置を主に照明する光による照明領域が縮小されることを防ぐことができるので、前述の照度むらの発生を一層確実に抑制することができる。また、対象第2レンズの物体焦点が対象第1レンズのレンズ曲面より光路上流側に設定されるので、当該対象第2レンズの物体焦点を、他の第2レンズの物体焦点より光路上流側に確実に位置させることができる。
本発明によれば、他の第2レンズの物体焦点を、対応する第1レンズのレンズ曲面近傍に設定することにより、端縁が鮮明な状態で、当該他の第2レンズの像を光変調装置に結像させることができる。従って、光変調装置を主に照明する光による照明領域が縮小されることを防ぐことができるので、前述の照度むらの発生を一層確実に抑制することができる。また、対象第2レンズの物体焦点が対象第1レンズのレンズ曲面より光路上流側に設定されるので、当該対象第2レンズの物体焦点を、他の第2レンズの物体焦点より光路上流側に確実に位置させることができる。
本発明では、前記複数の第1レンズは、それぞれのレンズ曲面が光路下流側を向くように配列され、前記複数の第2レンズは、それぞれのレンズ曲面が光路下流側を向くように配列され、前記対象第2レンズの物体焦点は、前記対象第1レンズの光路上流側の端面近傍に設定されていることが好ましい。
本発明によれば、各第1レンズ及び各第2レンズのそれぞれのレンズ曲面が光路下流側を向くように、当該各第1レンズ及び各第2レンズが配列されている場合に、対象第2レンズの物体焦点は、対象第1レンズの光路上流側の端面近傍に設定される。これによれば、対象第2レンズの物体焦点を、レンズ曲面である光路下流側の端面近傍に設定された他の第2レンズの物体焦点より光路上流側に位置させることができるほか、対象第2レンズの物体焦点の設定を容易に行うことができる。
本発明によれば、各第1レンズ及び各第2レンズのそれぞれのレンズ曲面が光路下流側を向くように、当該各第1レンズ及び各第2レンズが配列されている場合に、対象第2レンズの物体焦点は、対象第1レンズの光路上流側の端面近傍に設定される。これによれば、対象第2レンズの物体焦点を、レンズ曲面である光路下流側の端面近傍に設定された他の第2レンズの物体焦点より光路上流側に位置させることができるほか、対象第2レンズの物体焦点の設定を容易に行うことができる。
或いは、本発明では、前記複数の第1レンズは、それぞれのレンズ曲面が光路上流側を向くように配列され、前記複数の第2レンズは、それぞれのレンズ曲面が光路下流側を向くように配列され、前記対象第2レンズの物体焦点は、前記対象第1レンズのレンズ曲面より更に光路上流側に設定されていることが好ましい。
本発明によれば、各第1レンズのレンズ曲面が光路上流側を向き、また、各第2レンズのレンズ曲面が光路下流側を向くように、当該各第1レンズ及び各第2レンズが配列されている場合に、対象第2レンズの物体焦点は、対象第1レンズのレンズ曲面より更に光路上流側に設定される。これによれば、対象第2レンズの物体焦点を、他の第2レンズの物体焦点より確実に光路上流側に位置させることができるほか、対象第2レンズの物体焦点の設定を容易に行うことができる。
本発明によれば、各第1レンズのレンズ曲面が光路上流側を向き、また、各第2レンズのレンズ曲面が光路下流側を向くように、当該各第1レンズ及び各第2レンズが配列されている場合に、対象第2レンズの物体焦点は、対象第1レンズのレンズ曲面より更に光路上流側に設定される。これによれば、対象第2レンズの物体焦点を、他の第2レンズの物体焦点より確実に光路上流側に位置させることができるほか、対象第2レンズの物体焦点の設定を容易に行うことができる。
本発明では、前記対象第2レンズの曲率は、前記他の第2レンズの曲率より大きく設定されていることが好ましい。
本発明によれば、対象第2レンズの曲率を、他の第2レンズの曲率より大きく設定することにより、当該対象第2レンズの物体焦点を、他の第2レンズの物体焦点より光路上流側に確実に位置させることができる。また、このように曲率を設定することで、対象第2レンズの物体焦点を設定することができるので、他の構成により対象第2レンズの物体焦点を設定する場合に比べ、第2レンズアレイの構成を簡略化することができる。
本発明によれば、対象第2レンズの曲率を、他の第2レンズの曲率より大きく設定することにより、当該対象第2レンズの物体焦点を、他の第2レンズの物体焦点より光路上流側に確実に位置させることができる。また、このように曲率を設定することで、対象第2レンズの物体焦点を設定することができるので、他の構成により対象第2レンズの物体焦点を設定する場合に比べ、第2レンズアレイの構成を簡略化することができる。
〔1.第1実施形態〕
以下、本発明の第1実施形態を図面に基づいて説明する。
〔プロジェクターの構成〕
図1は、本実施形態に係るプロジェクター1の構成を示す模式図である。
本実施形態のプロジェクター1は、光源から出射された光束を変調して画像光を形成し、当該画像光をスクリーン等の投射面上に拡大投射する。このプロジェクター1は、図1に示すように、外装筐体2、投射光学装置3及び光学装置4等を備える。
また、これらの他に、プロジェクター1は、当該プロジェクター1内部を冷却する冷却装置91、プロジェクター1内部の各構成部材に電力を供給する電源装置92、及び、プロジェクター1全体を制御する制御装置93等を備え、これら各装置91〜93は、外装筐体2内に配置されている。
以下、本発明の第1実施形態を図面に基づいて説明する。
〔プロジェクターの構成〕
図1は、本実施形態に係るプロジェクター1の構成を示す模式図である。
本実施形態のプロジェクター1は、光源から出射された光束を変調して画像光を形成し、当該画像光をスクリーン等の投射面上に拡大投射する。このプロジェクター1は、図1に示すように、外装筐体2、投射光学装置3及び光学装置4等を備える。
また、これらの他に、プロジェクター1は、当該プロジェクター1内部を冷却する冷却装置91、プロジェクター1内部の各構成部材に電力を供給する電源装置92、及び、プロジェクター1全体を制御する制御装置93等を備え、これら各装置91〜93は、外装筐体2内に配置されている。
〔外装筐体及び投射レンズの構成〕
外装筐体2は、投射光学装置3及び光学装置4等を内部に収納配置するものであり、全体略直方体形状に形成されている。
投射光学装置3は、光学装置4にて形成された画像光を、投射面上に結像させるとともに、当該画像光に係る画像を拡大投射する。この投射光学装置3は、筒状の鏡筒内に複数のレンズが収納された組レンズとして構成されている。
外装筐体2は、投射光学装置3及び光学装置4等を内部に収納配置するものであり、全体略直方体形状に形成されている。
投射光学装置3は、光学装置4にて形成された画像光を、投射面上に結像させるとともに、当該画像光に係る画像を拡大投射する。この投射光学装置3は、筒状の鏡筒内に複数のレンズが収納された組レンズとして構成されている。
〔光学装置の構成〕
光学装置4は、前述の制御装置93による制御下で、光源装置41から出射された光束を、光学的に処理して画像情報に応じた画像光を形成するユニットである。この光学装置4は、外装筐体2の背面に沿って延出するとともに、外装筐体2の側面に沿って延出する平面視略L字形状を有している。
このような光学装置4は、光源装置41、均一照明装置42、色分離装置43、リレー装置44及び電気光学装置45と、これら各装置41〜45を内部に設定された照明光軸A上に保持するとともに、投射光学装置3を所定位置で支持固定する光学部品用筐体46とを備えている。
光学装置4は、前述の制御装置93による制御下で、光源装置41から出射された光束を、光学的に処理して画像情報に応じた画像光を形成するユニットである。この光学装置4は、外装筐体2の背面に沿って延出するとともに、外装筐体2の側面に沿って延出する平面視略L字形状を有している。
このような光学装置4は、光源装置41、均一照明装置42、色分離装置43、リレー装置44及び電気光学装置45と、これら各装置41〜45を内部に設定された照明光軸A上に保持するとともに、投射光学装置3を所定位置で支持固定する光学部品用筐体46とを備えている。
〔光源装置の構成〕
光源装置41は、光を出射する光源411と、当該光源411から出射された光を反射して、所定位置に収束させるリフレクター412と、リフレクター412にて反射されて収束される光束を照明光軸Aに対して平行化する平行化レンズ413とを備える。
このような光源411として、超高圧水銀ランプ等の放電型の光源ランプを採用することができるほか、LED(Light Emitting Diode)等の固体光源を採用することも可能である。また、リフレクター412として、回転楕円面を有する楕円面リフレクターを採用することができるほか、回転放物面を有する放物面リフレクター及び自由曲面リフレクターを採用することも可能である。後者の場合には、平行化レンズ413を省略することができる。
光源装置41は、光を出射する光源411と、当該光源411から出射された光を反射して、所定位置に収束させるリフレクター412と、リフレクター412にて反射されて収束される光束を照明光軸Aに対して平行化する平行化レンズ413とを備える。
このような光源411として、超高圧水銀ランプ等の放電型の光源ランプを採用することができるほか、LED(Light Emitting Diode)等の固体光源を採用することも可能である。また、リフレクター412として、回転楕円面を有する楕円面リフレクターを採用することができるほか、回転放物面を有する放物面リフレクター及び自由曲面リフレクターを採用することも可能である。後者の場合には、平行化レンズ413を省略することができる。
〔均一照明装置の構成〕
均一照明装置42は、光源装置41から出射された光束の光軸に直交する面内の照度を略均一化して、後述する光変調装置としての液晶パネル452が有する画像形成領域を略均一に照明する。この均一照明装置42は、第1レンズアレイ421と、第2レンズアレイ422と、偏光変換素子423と、重畳レンズ424と、調光装置5とを備える。
均一照明装置42は、光源装置41から出射された光束の光軸に直交する面内の照度を略均一化して、後述する光変調装置としての液晶パネル452が有する画像形成領域を略均一に照明する。この均一照明装置42は、第1レンズアレイ421と、第2レンズアレイ422と、偏光変換素子423と、重畳レンズ424と、調光装置5とを備える。
第1レンズアレイ421は、光源装置41から出射される光束を、複数の部分光束に分割する。第2レンズアレイ422は、第1レンズアレイ421の光路下流側に配置され、重畳レンズ424とともに、各第2レンズ4221の像を、液晶パネル452の画像形成領域に結像させる。なお、これら第1レンズアレイ421及び第2レンズアレイ422の構成については、後に詳述する。
調光装置5は、詳しくは後述するが、第1レンズアレイ421から出射された光束の透過領域内に外側から挿入される一対の遮光板51,52(図2)を有し、当該光束を部分的に遮蔽して、第2レンズアレイ422に入射される光量を調整し、ひいては、液晶パネル452の画像形成領域に入射される光量を調整する。
偏光変換素子423は、第2レンズアレイ422と重畳レンズ424との間に配置され、当該第2レンズアレイ422からの光を略1種類の直線偏光に変換する。
重畳レンズ424は、前述のように、偏光変換素子423を介して第2レンズアレイ422から入射される各部分光束を、液晶パネル452の画像形成領域に重畳させる。
偏光変換素子423は、第2レンズアレイ422と重畳レンズ424との間に配置され、当該第2レンズアレイ422からの光を略1種類の直線偏光に変換する。
重畳レンズ424は、前述のように、偏光変換素子423を介して第2レンズアレイ422から入射される各部分光束を、液晶パネル452の画像形成領域に重畳させる。
〔色分離装置の構成〕
色分離装置43は、均一照明装置42から入射される複数の部分光束から、R(赤)、G(緑)及びB(青)の各色光を分離する。この色分離装置43は、2枚のダイクロイックミラー431,432と、反射ミラー433とを備える。
ダイクロイックミラー431は、均一照明装置42から入射される複数の部分光束からB光を反射し、G光及びR光を透過させる。このB光は、反射ミラー433により反射され、青色光用のフィールドレンズ451に入射される。また、ダイクロイックミラー432は、ミラー431を透過したG光及びR光のうち、G光を反射して緑色光用のフィールドレンズ451に入射させ、R光を透過させて、リレー装置44に入射させる。
色分離装置43は、均一照明装置42から入射される複数の部分光束から、R(赤)、G(緑)及びB(青)の各色光を分離する。この色分離装置43は、2枚のダイクロイックミラー431,432と、反射ミラー433とを備える。
ダイクロイックミラー431は、均一照明装置42から入射される複数の部分光束からB光を反射し、G光及びR光を透過させる。このB光は、反射ミラー433により反射され、青色光用のフィールドレンズ451に入射される。また、ダイクロイックミラー432は、ミラー431を透過したG光及びR光のうち、G光を反射して緑色光用のフィールドレンズ451に入射させ、R光を透過させて、リレー装置44に入射させる。
〔リレー装置の構成〕
リレー装置44は、色分離装置43にて分離されたR光を、赤色光用のフィールドレンズ451に導く機能を有し、当該リレー装置44は、入射側レンズ441、リレーレンズ443及び反射ミラー442,444を備える。このリレー装置44がR光の光路上に設けられているのは、当該R光の光路の長さが他の色光の光路の長さよりも長いため、光の拡散等による光の利用効率の低下を防止するためである。なお、リレー装置44にはR光を通す構成としたが、これに限らず、例えば、B光を通す構成としてもよい。
リレー装置44は、色分離装置43にて分離されたR光を、赤色光用のフィールドレンズ451に導く機能を有し、当該リレー装置44は、入射側レンズ441、リレーレンズ443及び反射ミラー442,444を備える。このリレー装置44がR光の光路上に設けられているのは、当該R光の光路の長さが他の色光の光路の長さよりも長いため、光の拡散等による光の利用効率の低下を防止するためである。なお、リレー装置44にはR光を通す構成としたが、これに限らず、例えば、B光を通す構成としてもよい。
〔電気光学装置の構成〕
電気光学装置45は、色分離装置43により分離された各色光を画像情報に応じてそれぞれ変調し、変調した各色光を合成して光学像(カラー画像)を形成する。この電気光学装置45は、各色光の入射順に、3つのフィールドレンズ451と、3つの入射側偏光板453と、光変調装置としての3つの液晶パネル452(R光用、G光用及びB光用の液晶パネルを、それぞれ452R,452G,452Bとする)と、3つの視野角補償板454と、3つの出射側偏光板455と、色合成光学装置としての1つのクロスダイクロイックプリズム456とを備える。
電気光学装置45は、色分離装置43により分離された各色光を画像情報に応じてそれぞれ変調し、変調した各色光を合成して光学像(カラー画像)を形成する。この電気光学装置45は、各色光の入射順に、3つのフィールドレンズ451と、3つの入射側偏光板453と、光変調装置としての3つの液晶パネル452(R光用、G光用及びB光用の液晶パネルを、それぞれ452R,452G,452Bとする)と、3つの視野角補償板454と、3つの出射側偏光板455と、色合成光学装置としての1つのクロスダイクロイックプリズム456とを備える。
各フィールドレンズ451は、入射される光束を、当該光束の中心軸(主光線)に対して平行な光束に変換する。
各入射側偏光板453は、入射される光のうち、偏光変換素子423で揃えられた光の偏光方向と略同一方向の偏光光のみ透過させ、その他の光を吸収する。
液晶パネル452は、図示を省略するが、一対の透明基板間に液晶が密閉封入された画像形成領域を有している。そして、当該液晶パネル452では、前述の制御装置93から入力される画像情報としての駆動信号に応じて、画像形成領域内の液晶の配向状態が制御され、入射側偏光板453を介して入射される偏光光束の偏光方向が変調されることで、画像光が形成される。
各入射側偏光板453は、入射される光のうち、偏光変換素子423で揃えられた光の偏光方向と略同一方向の偏光光のみ透過させ、その他の光を吸収する。
液晶パネル452は、図示を省略するが、一対の透明基板間に液晶が密閉封入された画像形成領域を有している。そして、当該液晶パネル452では、前述の制御装置93から入力される画像情報としての駆動信号に応じて、画像形成領域内の液晶の配向状態が制御され、入射側偏光板453を介して入射される偏光光束の偏光方向が変調されることで、画像光が形成される。
視野角補償板454は、液晶パネル452に光が斜方入射した場合(パネル面の法線方向に対して傾斜して入射した場合)の液晶分子の複屈折による常光と異常光との間に生じる位相差を補償する。
出射側偏光板455は、視野角補償板454を介して入射される光のうち、入射側偏光板453における光の透過軸と直交する偏光方向を有する光のみ透過させ、その他の光を吸収する。
出射側偏光板455は、視野角補償板454を介して入射される光のうち、入射側偏光板453における光の透過軸と直交する偏光方向を有する光のみ透過させ、その他の光を吸収する。
クロスダイクロイックプリズム456は、各出射側偏光板455から入射される色光毎の変調光を合成してフルカラーの画像光を形成する色合成装置である。
このクロスダイクロイックプリズム456は、4つの直角プリズムを貼り合わせた平面視正方形状をなし、直角プリズム同士を貼り合わせた界面には、2つの誘電体多層層が形成されている。これら誘電体多層層は、G光を透過し、R光及びB光をG光が透過する方向に向かって反射する。このようにして、変調された各色光が合成されてフルカラーの画像光が形成され、当該画像光は、投射光学装置3により拡大投射される。
このクロスダイクロイックプリズム456は、4つの直角プリズムを貼り合わせた平面視正方形状をなし、直角プリズム同士を貼り合わせた界面には、2つの誘電体多層層が形成されている。これら誘電体多層層は、G光を透過し、R光及びB光をG光が透過する方向に向かって反射する。このようにして、変調された各色光が合成されてフルカラーの画像光が形成され、当該画像光は、投射光学装置3により拡大投射される。
〔レンズアレイの構成〕
図2は、調光装置5及びレンズアレイ421,422を側方から見た図である。
第1レンズアレイ421は、図2に示すように、光源装置41から出射される光束の中心軸に直交する面内に、複数の小レンズである第1レンズ4211がマトリクス状に配列された構成を有する。また、第2レンズアレイ422は、第1レンズアレイ421と同様に、当該光束の中心軸に直交する面内に、複数の小レンズである第2レンズ4221がマトリクス状に配列された構成を有し、各第1レンズ4211と各第2レンズ4221とは、一対一で対応する。これら第1レンズ4211及び第2レンズ4221は、それぞれ、照明光軸A方向から見て略矩形状の輪郭を有し、レンズ曲面が光路下流側を向くように配列されている。また、これら各第1レンズ4211のレンズ曲面の中央は、光源装置41から出射される光束の中心軸に直交する同じ面内にそれぞれ位置する。そして、このような各第2レンズ4221には、対応する第1レンズ4211から出射された部分光束がそれぞれ入射される。
図2は、調光装置5及びレンズアレイ421,422を側方から見た図である。
第1レンズアレイ421は、図2に示すように、光源装置41から出射される光束の中心軸に直交する面内に、複数の小レンズである第1レンズ4211がマトリクス状に配列された構成を有する。また、第2レンズアレイ422は、第1レンズアレイ421と同様に、当該光束の中心軸に直交する面内に、複数の小レンズである第2レンズ4221がマトリクス状に配列された構成を有し、各第1レンズ4211と各第2レンズ4221とは、一対一で対応する。これら第1レンズ4211及び第2レンズ4221は、それぞれ、照明光軸A方向から見て略矩形状の輪郭を有し、レンズ曲面が光路下流側を向くように配列されている。また、これら各第1レンズ4211のレンズ曲面の中央は、光源装置41から出射される光束の中心軸に直交する同じ面内にそれぞれ位置する。そして、このような各第2レンズ4221には、対応する第1レンズ4211から出射された部分光束がそれぞれ入射される。
なお、本実施形態では、第1レンズアレイ421と第2レンズアレイ422との間の寸法は、従来のレンズアレイ間の距離である略20mmより短い略12mm程度に設定されている。また、第1レンズ4211及び第2レンズ4221の寸法は、それぞれ略同じに設定され、本実施形態では長手方向の寸法が、略3mm程度に設定されている。
〔調光装置の構成〕
調光装置5を構成する一対の遮光板51,52は、それぞれ金属製の板体として構成されている。これら遮光板51,52は、図2に示すように、第1レンズアレイ421から出射される複数の部分光束を1つの光束として見た際に、当該光束の中心軸CAを中心として対称配置され、遮光板51は上方に位置し、遮光板52は下方に位置する。このような各遮光板51,52は、第1レンズアレイ421からの光束透過領域TA外に位置する一方の端部側に、当該光束の中心軸CAに対する直交方向に平行な回動軸RAを有し、当該回動軸RAは、第2レンズアレイ422近傍に位置する。詳述すると、プロジェクター1を水平面に沿って配置した際に、当該回動軸RAは、当該光束の中心軸に対して直交し、かつ、水平方向に沿う軸となる。そして、当該回動軸RAを中心として、各遮光板51,52は、図示しないモーター等の駆動手段により互いに同期して回動する。
調光装置5を構成する一対の遮光板51,52は、それぞれ金属製の板体として構成されている。これら遮光板51,52は、図2に示すように、第1レンズアレイ421から出射される複数の部分光束を1つの光束として見た際に、当該光束の中心軸CAを中心として対称配置され、遮光板51は上方に位置し、遮光板52は下方に位置する。このような各遮光板51,52は、第1レンズアレイ421からの光束透過領域TA外に位置する一方の端部側に、当該光束の中心軸CAに対する直交方向に平行な回動軸RAを有し、当該回動軸RAは、第2レンズアレイ422近傍に位置する。詳述すると、プロジェクター1を水平面に沿って配置した際に、当該回動軸RAは、当該光束の中心軸に対して直交し、かつ、水平方向に沿う軸となる。そして、当該回動軸RAを中心として、各遮光板51,52は、図示しないモーター等の駆動手段により互いに同期して回動する。
これら遮光板51,52は、回動軸RA側の端部とは反対側の端部511,521が、それぞれ第2レンズアレイ422に対して近接及び離間するように、当該回動軸RAを中心として回動することで、第2レンズアレイ422に入射される光束の透過領域TAにそれぞれ挿入され、当該第2レンズアレイ422に入射される光を遮蔽する。
具体的に、一対の遮光板51,52は、前述の光束透過領域TAの外側に配置された状態(非遮蔽状態)から、第2レンズアレイ422の光路上流側の端面422Aと平行となり、当該第2レンズアレイ422に入射される光束を最大限に遮光する状態(全遮蔽状態)となるまでの範囲で、それぞれ回動軸RAを中心として回動する。この回動範囲において、各遮光板51,52が非遮蔽状態である場合に、各遮光板51,52における回動軸RA側とは反対側の各端部511,521が互いに最も離間し、各遮光板51,52が全遮蔽状態である場合に、当該各端部511,521が互いに最も近接する。
具体的に、一対の遮光板51,52は、前述の光束透過領域TAの外側に配置された状態(非遮蔽状態)から、第2レンズアレイ422の光路上流側の端面422Aと平行となり、当該第2レンズアレイ422に入射される光束を最大限に遮光する状態(全遮蔽状態)となるまでの範囲で、それぞれ回動軸RAを中心として回動する。この回動範囲において、各遮光板51,52が非遮蔽状態である場合に、各遮光板51,52における回動軸RA側とは反対側の各端部511,521が互いに最も離間し、各遮光板51,52が全遮蔽状態である場合に、当該各端部511,521が互いに最も近接する。
ここで、一対の遮光板51,52が非遮蔽状態からそれぞれ回動すると、各端部511,521は第1レンズアレイ421の光束出射面421B付近を通る。この際、回動軸RAは光束透過領域TA外に位置するため、端部511,521の軌跡に最接近する第1レンズ4211は、当該第1レンズ4211のうち、中心軸CA及び回動軸RAにそれぞれ直交する方向であるS方向の両端に位置するレンズ4212である。換言すると、レンズ4212は、第1レンズ4211のうち、各回動軸RAに近接する側の端部に位置する小レンズである。すなわち、第1レンズ4211は、当該レンズ4212と、他のレンズ4213とにより構成され、当該レンズ4212は、本発明の対象第1レンズに相当する。
〔第2レンズの物体焦点〕
第2レンズアレイ422は、前述のように、光源装置41から出射された光束の中心軸に直交する面内に、複数の小レンズである第2レンズ4221がそれぞれマトリクス状に配列された構成を有する。これら各第2レンズ4221は、レンズ4212に対応するレンズ4222と、レンズ4213に対応するレンズ4223とにより構成される。
第2レンズアレイ422は、前述のように、光源装置41から出射された光束の中心軸に直交する面内に、複数の小レンズである第2レンズ4221がそれぞれマトリクス状に配列された構成を有する。これら各第2レンズ4221は、レンズ4212に対応するレンズ4222と、レンズ4213に対応するレンズ4223とにより構成される。
ここで、各第2レンズ4221の物体焦点(物体空間側の焦点)は、当該第2レンズ4221の位置に応じて設定されている。
具体的に、レンズ4222、すなわち、前述のS方向の両端部にそれぞれ位置し、各回動軸RAに近接する側の端部に位置する小レンズであるレンズ4222の物体焦点F1は、当該レンズ4212における光路上流側の端面4212A近傍に設定されている。また、レンズ4222以外の第2レンズ4221であるレンズ4223の物体焦点F2は、対応するレンズ4213におけるレンズ曲面である光路下流側の端面4213B近傍に設定されている。なお、本実施形態では、物体焦点F1,F2は、それぞれ端面4212A,4213Bの略中央に設定されている。
このようなレンズ4222は、本発明の対象第2レンズに相当し、当該レンズ4222の曲率は、本発明の他の第2レンズに相当するレンズ4223の曲率より大きく設定されている。
具体的に、レンズ4222、すなわち、前述のS方向の両端部にそれぞれ位置し、各回動軸RAに近接する側の端部に位置する小レンズであるレンズ4222の物体焦点F1は、当該レンズ4212における光路上流側の端面4212A近傍に設定されている。また、レンズ4222以外の第2レンズ4221であるレンズ4223の物体焦点F2は、対応するレンズ4213におけるレンズ曲面である光路下流側の端面4213B近傍に設定されている。なお、本実施形態では、物体焦点F1,F2は、それぞれ端面4212A,4213Bの略中央に設定されている。
このようなレンズ4222は、本発明の対象第2レンズに相当し、当該レンズ4222の曲率は、本発明の他の第2レンズに相当するレンズ4223の曲率より大きく設定されている。
〔遮光板による遮光時の面内照度〕
図3は、レンズ4222に入射される部分光束の一部が遮光された際の状態を示す模式図である。なお、図3においては、レンズ4222が、端面4212A近傍に位置する物体焦点F1を有する場合に当該レンズ4222に入射される部分光束の光路を実線で示し、当該レンズ4222が、他のレンズ4223と同様に、対応するレンズ4212のレンズ曲面である光路下流側の端面4212B近傍に位置する物体焦点F0を有する場合に当該レンズ4222に入射される部分光束の光路を破線で示す。
以下、レンズ4212から出射された部分光束の透過領域の一部(例えば、2/3の領域)が遮蔽された状態(図3に示す状態)を例に挙げ、液晶パネル452の画像形成領域を照明する光の面内照度が、レンズ4222の物体焦点の位置に応じてどのように変化するかについて説明する。
図3は、レンズ4222に入射される部分光束の一部が遮光された際の状態を示す模式図である。なお、図3においては、レンズ4222が、端面4212A近傍に位置する物体焦点F1を有する場合に当該レンズ4222に入射される部分光束の光路を実線で示し、当該レンズ4222が、他のレンズ4223と同様に、対応するレンズ4212のレンズ曲面である光路下流側の端面4212B近傍に位置する物体焦点F0を有する場合に当該レンズ4222に入射される部分光束の光路を破線で示す。
以下、レンズ4212から出射された部分光束の透過領域の一部(例えば、2/3の領域)が遮蔽された状態(図3に示す状態)を例に挙げ、液晶パネル452の画像形成領域を照明する光の面内照度が、レンズ4222の物体焦点の位置に応じてどのように変化するかについて説明する。
図3に示すように、遮光板51,52による調光を行う際に、当該遮光板51,52の端部511,521が第1レンズアレイ421に最接近する場合がある。この際、当該端部511,521に最接近する第1レンズ4211は、前述のように、レンズ4212である。このレンズ4212から出射された部分光束の透過領域における2/3の領域が遮光板51,52により遮蔽された場合には、当該部分光束が入射されるレンズ4222の物体焦点の位置により、第2レンズ4221から出射された部分光束が重畳される液晶パネル452の画像形成領域PAの面内照度(図4及び図5)が変化する。
図4は、レンズ4222が物体焦点F1を有し、遮光板51,52が図3に示した状態にある場合の画像形成領域PAにおける面内照度を示す図である。また、図5は、本実施形態に対する比較例として挙げる画像形成領域PAにおける面内照度を示す図であり、具体的には、レンズ4222が物体焦点F0を有し、遮光板51,52が図3に示した状態にある場合の画像形成領域PAにおける面内照度を示す図である。
例えば、レンズ4222が、レンズ4212の光路下流側の端面4212B近傍に位置する物体焦点F0を有する場合に、図3に示すように、当該レンズ4222に入射される部分光束の透過領域における2/3の領域が遮蔽されると、図5に示すように、液晶パネル452の画像形成領域PAにおける上下両端近傍の照度が高く、中央の照度が低くなる。これは、以下の理由に依る。
例えば、レンズ4222が、レンズ4212の光路下流側の端面4212B近傍に位置する物体焦点F0を有する場合に、図3に示すように、当該レンズ4222に入射される部分光束の透過領域における2/3の領域が遮蔽されると、図5に示すように、液晶パネル452の画像形成領域PAにおける上下両端近傍の照度が高く、中央の照度が低くなる。これは、以下の理由に依る。
すなわち、レンズ4212から出射された各部分光束は、物体焦点F0近傍で遮光板51,52により遮光されるので、当該遮光板51,52を回り込んでレンズ4222に入射される光が少なくなる(遮光板51,52の影が濃くなる)。そして、遮光板51,52に遮光されなかった光は、画像形成領域PAにおける一方側(上方側)及び他方側(下方側)のそれぞれ1/3の領域に入射する。このため、画像形成領域PAにおける中央の領域の照度が低く、一方側及び他方側の領域の照度が高くなり、画像形成領域PAに照度むらが生じる。なお、遮光板51,52により遮光されない各部分光束、すなわち、レンズ4223に入射される各部分光束は、画像形成領域PA全体を照明するので、このような照度むらは改善されない。
このような照度むらは、遮光板51,52によりレンズ4222に入射される部分光束における1/3の領域が遮蔽された場合でも同様に生じる。この場合には、画像形成領域PAにおける一方側及び他方側の照度が低く、中央の照度が高くなる。
このような照度むらは、遮光板51,52によりレンズ4222に入射される部分光束における1/3の領域が遮蔽された場合でも同様に生じる。この場合には、画像形成領域PAにおける一方側及び他方側の照度が低く、中央の照度が高くなる。
一方、レンズ4222が、レンズ4212の光路上流側の端面4212A近傍に位置する物体焦点F1を有する場合、図3に示したように、当該レンズ4222に入射される部分光束の透過領域における2/3の領域が遮蔽されても、図4に示すように、画像形成領域PAの照度は略均一となる。これは、以下の理由に依る。
すなわち、レンズ4212から出射された各部分光束は、物体焦点F1から離れた位置で遮光板51,52により遮蔽されるので、当該遮光板51,52を回り込んでレンズ4222に入射される光が多くなる(遮光板51,52の影が薄くなる)。そして、遮光板51,52により遮蔽されなかった光が、画像形成領域PAにおける一方側及び他方側の1/3の領域に入射するほか、各遮光板51,52を回り込んでレンズ4222に入射された光が、画像形成領域PAの中央に入射する。このため、画像形成領域PAの全体の照度が略均一となり、照度むらの発生が抑制される。なお、遮光板51,52により遮蔽されない部分光束は、前述のように、画像形成領域PA全体を照明する。
また、遮光板51,52によりレンズ4222に入射される部分光束における1/3の領域が遮蔽された場合でも、同様に照度むらの発生が抑制される。
また、遮光板51,52によりレンズ4222に入射される部分光束における1/3の領域が遮蔽された場合でも、同様に照度むらの発生が抑制される。
ここで、全ての第2レンズ4221の物体焦点を、対応する第1レンズ4211の光路上流側の端面近傍に設定した場合、当該各第2レンズ4221の像は、端縁が鮮明でない状態で液晶パネル452に結像される。このため、画像形成領域PAの照明領域(照明範囲)が小さくなることがあり、当該画像形成領域PAの一部を照明できない可能性が生じる。
これに対し、本実施形態では、端縁が鮮明でない状態で結像される第2レンズ4221の像は、レンズ4222の像に限られるので、画像形成領域PAを確実に照明することができる。
これに対し、本実施形態では、端縁が鮮明でない状態で結像される第2レンズ4221の像は、レンズ4222の像に限られるので、画像形成領域PAを確実に照明することができる。
図6は、均一照明装置42の変形である均一照明装置42Aを示す図であり、具体的に、第2レンズアレイ422より寸法の小さい第1レンズアレイ425を採用した均一照明装置42Aを示す図である。
なお、光学装置4の設計によっては、第1レンズアレイ421と同様の構成を有するものの、第2レンズアレイ422と略同寸法を有する第1レンズアレイ421より小さい第1レンズアレイ425を採用する場合がある。このような第1レンズアレイ425を採用した場合でも、回動する遮光板51,52の端部511,521に最接近する第1レンズ4251であるレンズ4252に対応するレンズ4222の物体焦点F1を、当該レンズ4252の光路上流側の端面4252A近傍に設定し、レンズ4223の物体焦点F2を、レンズ4252以外の第1レンズ4251であるレンズ4253のうち、対応するレンズ4253のレンズ曲面である光路下流側の端面4253B近傍に設定することにより、前述の場合と同様に、照度むらの発生を抑制することができる。
なお、光学装置4の設計によっては、第1レンズアレイ421と同様の構成を有するものの、第2レンズアレイ422と略同寸法を有する第1レンズアレイ421より小さい第1レンズアレイ425を採用する場合がある。このような第1レンズアレイ425を採用した場合でも、回動する遮光板51,52の端部511,521に最接近する第1レンズ4251であるレンズ4252に対応するレンズ4222の物体焦点F1を、当該レンズ4252の光路上流側の端面4252A近傍に設定し、レンズ4223の物体焦点F2を、レンズ4252以外の第1レンズ4251であるレンズ4253のうち、対応するレンズ4253のレンズ曲面である光路下流側の端面4253B近傍に設定することにより、前述の場合と同様に、照度むらの発生を抑制することができる。
以上説明した本実施形態に係るプロジェクター1によれば、以下の効果がある。
レンズ4222の物体焦点F1が、他のレンズ4223の物体焦点F2より光路上流側に設定されていることにより、対応するレンズ4212から出射される部分光束の一部が、物体焦点F1近傍で遮光板51,52により遮蔽されることを防ぐことができる。これによれば、遮光板51,52を回り込んでレンズ4222に入射する光を増やすことができる。従って、遮光板51,52により一部が遮光された部分光束、及び、これら遮光板51,52により遮光されない部分光束を画像形成領域PAに重畳させることで、当該画像形成領域PAに照度むらが生じることを抑制することができる。従って、形成される画像に輝度むら及び色むらが生じることを抑制することができるほか、各レンズアレイ421,422間の距離を短縮することができるので、プロジェクター1の小型化を図ることができる。また、照明範囲が縮小される部分光束を出射する第2レンズ4221は、光源装置41から出射された光束の周縁近傍に位置するレンズ4222に限られるので、前述のように、照明範囲が縮小される部分光束の影響を最小限に抑えることができる。
レンズ4222の物体焦点F1が、他のレンズ4223の物体焦点F2より光路上流側に設定されていることにより、対応するレンズ4212から出射される部分光束の一部が、物体焦点F1近傍で遮光板51,52により遮蔽されることを防ぐことができる。これによれば、遮光板51,52を回り込んでレンズ4222に入射する光を増やすことができる。従って、遮光板51,52により一部が遮光された部分光束、及び、これら遮光板51,52により遮光されない部分光束を画像形成領域PAに重畳させることで、当該画像形成領域PAに照度むらが生じることを抑制することができる。従って、形成される画像に輝度むら及び色むらが生じることを抑制することができるほか、各レンズアレイ421,422間の距離を短縮することができるので、プロジェクター1の小型化を図ることができる。また、照明範囲が縮小される部分光束を出射する第2レンズ4221は、光源装置41から出射された光束の周縁近傍に位置するレンズ4222に限られるので、前述のように、照明範囲が縮小される部分光束の影響を最小限に抑えることができる。
レンズ4222の物体焦点F1は、レンズ4223の物体焦点F2より光路上流側に設定されている。これによれば、遮光板51,52の端部511,521の軌跡に基づいて、当該端部511,521から離間させるようにレンズ4222の物体焦点F1を光路下流側に設定する場合に比べ、物体焦点F1を遮光板51,52から確実に離間させることができる。従って、物体焦点F1の設定を簡易に行うことができる。
レンズ4223の物体焦点F2は、対応するレンズ4213におけるレンズ曲面である光路下流側の端面4213B近傍に設定されている。これによれば、端縁が鮮明な状態でレンズ4223の像の画像形成領域PAに結像させることができ、当該画像形成領域PAを主に照明する光による照明範囲が縮小されることを防ぐことができる。従って、液晶パネル452の画像形成領域PAを適切に照明することができる。また、レンズ4222の物体焦点F1は、対応するレンズ4212における光路上流側の端面4212A近傍に設定されているので、当該物体焦点F1を、物体焦点F2の光路上流側に確実に位置させることができるほか、物体焦点F1の設定を容易に行うことができる。
レンズ4222の物体焦点F1は、当該レンズ4222の曲率を、他のレンズ4223より大きく設定することにより、物体焦点F2より光路上流側に位置させている。これによれば、他の構成により物体焦点F1の位置を設定する場合に比べ、第2レンズアレイ422の構成を簡略化することができる。
〔2.第2実施形態〕
以下、本発明の第2実施形態について説明する。
本実施形態のプロジェクターは、前述のプロジェクター1と同様の構成を備えるが、当該プロジェクター1では、各第1レンズ4211及び各第2レンズ4221は、それぞれのレンズ曲面が光路下流側を向くように配列されるのに対し、本実施形態のプロジェクターでは、各第1レンズは、それぞれのレンズ曲面が光路上流側を向くように配列される点で、本実施形態のプロジェクターとプロジェクター1とは相違する。なお、以下の説明では、既に説明した部分と同一または略同一である部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
以下、本発明の第2実施形態について説明する。
本実施形態のプロジェクターは、前述のプロジェクター1と同様の構成を備えるが、当該プロジェクター1では、各第1レンズ4211及び各第2レンズ4221は、それぞれのレンズ曲面が光路下流側を向くように配列されるのに対し、本実施形態のプロジェクターでは、各第1レンズは、それぞれのレンズ曲面が光路上流側を向くように配列される点で、本実施形態のプロジェクターとプロジェクター1とは相違する。なお、以下の説明では、既に説明した部分と同一または略同一である部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
図7は、本実施形態に係るプロジェクター1Aのレンズアレイ426,427と調光装置5とを側方から見た模式図である。
本実施形態に係るプロジェクター1Aは、第1レンズアレイ421及び第2レンズアレイ422に代えて、第1レンズアレイ426及び第2レンズアレイ427を備えるほかは、プロジェクター1と同様の構成を備えている。
第1レンズアレイ426及び第2レンズアレイ427は、前述の各レンズアレイ421,422と同様に、光源装置41から出射された光束の中心軸に直交する面内に複数の小レンズである第1レンズ4261及び第2レンズ4271がそれぞれマトリクス状に配列された構成を有する。そして、各第2レンズ4271には、対応する第1レンズ4261から部分光束が入射され、当該各第2レンズ4271の像は、液晶パネル452の画像形成領域PAに結像される。
本実施形態に係るプロジェクター1Aは、第1レンズアレイ421及び第2レンズアレイ422に代えて、第1レンズアレイ426及び第2レンズアレイ427を備えるほかは、プロジェクター1と同様の構成を備えている。
第1レンズアレイ426及び第2レンズアレイ427は、前述の各レンズアレイ421,422と同様に、光源装置41から出射された光束の中心軸に直交する面内に複数の小レンズである第1レンズ4261及び第2レンズ4271がそれぞれマトリクス状に配列された構成を有する。そして、各第2レンズ4271には、対応する第1レンズ4261から部分光束が入射され、当該各第2レンズ4271の像は、液晶パネル452の画像形成領域PAに結像される。
これら各第1レンズ4261は、図7に示すように、それぞれのレンズ曲面が第1レンズアレイ426における光路上流側を向くように配列され、また、各第2レンズ4271は、それぞれのレンズ曲面が第2レンズアレイ427における光路下流側を向くように配列されている。このため、第1レンズ4261及び第2レンズ4271のそれぞれのレンズ曲面は、互いに反対側に位置する。また、これら各第1レンズ4261のレンズ曲面の中央は、光源装置41から出射される光束の中心軸に直交する同じ面内にそれぞれ位置する。なお、各第2レンズ4271の寸法は、対応する第1レンズ4211の寸法と略一致していてもよく、また、前述の場合と同様に、対応する第1レンズの寸法より大きくてもよい。
このような第1レンズ4261は、回動される遮光板51,52の端部511,521が最接近する対象第1レンズであるレンズ4262と、他のレンズ4263とから構成されている。また、第2レンズ4271は、レンズ4262に対応する対象第2レンズとしてのレンズ4272と、レンズ4263に対応する他のレンズとしてのレンズ4273とから構成されている。そして、レンズ4272の曲率をレンズ4273の曲率より大きく設定することで、レンズ4272の物体焦点F3は、レンズ4273の物体焦点F4より、光路上流側に設定されている。
具体的に、物体焦点F4は、対応するレンズ4263のレンズ曲面である光路上流側の端面4263A近傍に設定され、また、物体焦点F3は、対応するレンズ4262のレンズ曲面である光路上流側の端面4212Aより更に光路上流側に設定されている。なお、本実施形態では、物体焦点F4は、前述の物体焦点F2と同様に、端面4263Aの略中央近傍に設定され、また、物体焦点F3は、端面4262Aの略中央の位置からレンズ4262の厚さ寸法(光束が透過する方向の寸法)分だけ光路上流側に移動した位置に設定されている。
以上説明した本実施形態に係るプロジェクター1Aによれば、前述のプロジェクター1と同様の効果を奏することができる。
以上説明した本実施形態に係るプロジェクター1Aによれば、前述のプロジェクター1と同様の効果を奏することができる。
〔3.実施形態の変形〕
本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
前記第1実施形態では、物体焦点F1をレンズ4212における光路上流側の端面4212A近傍に設定し、物体焦点F2をレンズ4213におけるレンズ曲面である光路下流側の端面4213B近傍に設定するとし、前記第2実施形態では、物体焦点F4をレンズ4263におけるレンズ曲面である光路上流側の端面4263A近傍に設定するとしたが、本発明はこれに限らない。すなわち、物体焦点F1〜F4は、対応する第1レンズ4211上に設定されていなくてもよく、また、第1レンズ4211内に設定されていてもよい。更には、それぞれの物体焦点は、厳密に各端面に設定されていなくてもよい。例えば、誤差を含む多少のずれがあってもよく、また、レンズ曲面に付着する塵埃等の影が投影されることを回避するために、第2レンズの物体焦点を、対応する第1レンズのレンズ曲面から僅かにずらしてもよい。すなわち、物体焦点F1,F3を物体焦点F2,F4から離間させ、かつ、遮光板51,52から離間させることができればよい。
本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
前記第1実施形態では、物体焦点F1をレンズ4212における光路上流側の端面4212A近傍に設定し、物体焦点F2をレンズ4213におけるレンズ曲面である光路下流側の端面4213B近傍に設定するとし、前記第2実施形態では、物体焦点F4をレンズ4263におけるレンズ曲面である光路上流側の端面4263A近傍に設定するとしたが、本発明はこれに限らない。すなわち、物体焦点F1〜F4は、対応する第1レンズ4211上に設定されていなくてもよく、また、第1レンズ4211内に設定されていてもよい。更には、それぞれの物体焦点は、厳密に各端面に設定されていなくてもよい。例えば、誤差を含む多少のずれがあってもよく、また、レンズ曲面に付着する塵埃等の影が投影されることを回避するために、第2レンズの物体焦点を、対応する第1レンズのレンズ曲面から僅かにずらしてもよい。すなわち、物体焦点F1,F3を物体焦点F2,F4から離間させ、かつ、遮光板51,52から離間させることができればよい。
前記各実施形態では、レンズ4222,4272は、レンズ4223,4273より大きな曲率を有することにより、当該レンズ4223,4273の物体焦点F2,F4より光路上流側に位置する物体焦点F1,F3を有するとしたが、本発明はこれに限らない。すなわち、レンズ4222,4272の材質を変更するなどして、物体焦点F1,F3の位置を調整してもよい。
前記第1実施形態では、第1レンズ4211及び第2レンズ4221の各レンズ曲面がそれぞれ光路下流側を向くように配列されるとし、また、前記第2実施形態では、第1レンズ4261及び第2レンズ4271の各レンズ曲面がそれぞれ光路上流側及び光路下流側を向くように配列されるとしたが、本発明はこれに限らない。
すなわち、各レンズ曲面が光路下流側を向くように、複数の小レンズである第1レンズが配列された第1レンズアレイと、各レンズ曲面が光路上流側を向くように、複数の小レンズである第2レンズが配列された第2レンズアレイを採用することも可能である。この場合でも、第2レンズを構成し、かつ、遮光板51,52の端部511,521が最接近する対象第1レンズに対応する対象第2レンズの物体焦点を、他の第2レンズの物体焦点より光路上流側に設定することにより、前述のプロジェクター1,1Aと同様の効果を奏することができる。なお、このようなレンズアレイの構成では、例えば、対象第2レンズの物体焦点を対象第1レンズの光路上流側の端面近傍に設定し、他の第2レンズの物体焦点を対応する第1レンズのレンズ曲面近傍に設定することが考えられる。
すなわち、各レンズ曲面が光路下流側を向くように、複数の小レンズである第1レンズが配列された第1レンズアレイと、各レンズ曲面が光路上流側を向くように、複数の小レンズである第2レンズが配列された第2レンズアレイを採用することも可能である。この場合でも、第2レンズを構成し、かつ、遮光板51,52の端部511,521が最接近する対象第1レンズに対応する対象第2レンズの物体焦点を、他の第2レンズの物体焦点より光路上流側に設定することにより、前述のプロジェクター1,1Aと同様の効果を奏することができる。なお、このようなレンズアレイの構成では、例えば、対象第2レンズの物体焦点を対象第1レンズの光路上流側の端面近傍に設定し、他の第2レンズの物体焦点を対応する第1レンズのレンズ曲面近傍に設定することが考えられる。
また、各レンズ曲面が光路上流側を向くように、複数の小レンズである第1レンズ及び第2レンズがそれぞれ配列された第1レンズアレイ及び第2レンズアレイを採用することも可能である。この場合でも、対象第2レンズの物体焦点を、他の第2レンズの物体焦点より光路上流側に設定することにより、前述のプロジェクター1,1Aと同様の効果を奏することができる。なお、このような各レンズアレイの構成では、例えば、対象第2レンズの物体焦点を、対象第1レンズの光路上流側の端面より更に光路上流側に設定し、他の第2レンズの物体焦点を、対応する第1レンズのレンズ曲面である光路上流側の端面近傍に設定することが考えられる。
前記各実施形態では、プロジェクター1,1Aは、3つの液晶パネル452R,452G,452Bを備えるとしたが、本発明はこれに限らない。すなわち、2つ以下、あるいは、4つ以上の液晶パネルを用いたプロジェクターにも、本発明を適用可能である。
前記各実施形態では、光学装置4は平面視略L字形状を有した構成を説明したが、これに限らず、例えば、平面視略U字形状を有した構成を採用してもよい。
前記各実施形態では、光束入射面と光束出射面とが異なる透過型の液晶パネル452を用いていたが、光入射面と光出射面とが同一となる反射型の液晶パネルを用いてもよい。
前記各実施形態では、光学装置4は平面視略L字形状を有した構成を説明したが、これに限らず、例えば、平面視略U字形状を有した構成を採用してもよい。
前記各実施形態では、光束入射面と光束出射面とが異なる透過型の液晶パネル452を用いていたが、光入射面と光出射面とが同一となる反射型の液晶パネルを用いてもよい。
前記各実施形態では、光変調装置として液晶パネル452を備えたプロジェクター1を例示したが、入射光束を画像情報に応じて変調して光学像を形成する光変調装置であれば、他の構成の光変調装置を採用してもよい。例えば、マイクロミラーを用いたデバイスなど、液晶以外の光変調装置を用いたプロジェクターにも、本発明を適用することも可能である。このような光変調装置を用いた場合、光路上流側及び光路下流側の偏光板453,455は省略することができる。
前記各実施形態では、投射面に対する画像光の投射方向と、当該画像光に係る画像の観察方向とが略同じであるフロントタイプのプロジェクターを例示したが、本発明はこれに限らず、投射方向と観察方向とがそれぞれ反対方向となるリアタイプのプロジェクターにも本発明を適用できる。
本発明は、プロジェクターに好適に利用することができる。
1,1A…プロジェクター、3…投射光学装置、5…調光装置、41…光源装置、42…均一照明装置、51,52…遮光板、421,425,426…第1レンズアレイ、422,427…第2レンズアレイ、452(452R,452G,452B)…液晶パネル(光変調装置)、4211,4251,4261…第1レンズ、4212,4252,4262…レンズ(対象第1レンズ)、4221,4271…第2レンズ、4222,4272…レンズ(対象第2レンズ)、4223,4273…レンズ(他の第2レンズ)、4212A…端面(光路上流側の端面)、4213B…端面(レンズ曲面)、4262A…端面(レンズ曲面)、4263A…端面(レンズ曲面)、CA…中心軸、F1,F3…物体焦点(対象第2レンズの物体焦点)、F2,F4…物体焦点(他の第2レンズの物体焦点)、TA…透過領域。
Claims (5)
- 光源装置と、
当該光源装置から出射された光束を変調して画像光を形成する光変調装置と、
形成された前記画像光を投射する投射光学装置と、
前記光源装置と前記光変調装置との間に配置され、当該光変調装置に入射される光束の中心軸に直交する面内の照度を略均一化する均一照明装置と、
前記光変調装置に入射される光量を低減させる調光装置とを備え、
前記均一照明装置は、
前記光源装置から出射された光束の中心軸に直交する面内に配列された複数の第1レンズにより、入射される光束を複数の部分光束に分割する第1レンズアレイと、
前記第1レンズアレイの光路下流側に配置され、前記複数の第1レンズに応じて配列されて、当該各第1レンズから出射された部分光束がそれぞれ入射される複数の第2レンズを有する第2レンズアレイとを備え、
前記調光装置は、
前記第1レンズアレイから出射される光束の中心軸を挟んでそれぞれ略対称配置され、端部が前記第2レンズアレイに対して近接及び離間するように回動することで、前記第1レンズアレイから前記第2レンズアレイに入射される光束の透過領域にそれぞれ挿入される一対の遮光板を備え、
前記複数の第1レンズのうちの少なくともいずれかは、回動される前記遮光板の端部が最接近する対象第1レンズであり、
前記複数の第2レンズのうちの少なくともいずれかは、前記対象第1レンズに対応する対象第2レンズであり、
前記対象第2レンズの物体焦点は、他の前記第2レンズの物体焦点より、光路上流側に設定されていることを特徴とするプロジェクター。 - 請求項1に記載のプロジェクターにおいて、
前記複数の第1レンズは、それぞれのレンズ曲面が光路上流側及び光路下流側のいずれかを向くように配列され、
前記複数の第2レンズは、それぞれのレンズ曲面が光路上流側及び光路下流側のいずれかを向くように配列され、
前記他の第2レンズの物体焦点は、対応する前記第1レンズのレンズ曲面近傍に設定されていることを特徴とするプロジェクター。 - 請求項2に記載のプロジェクターにおいて、
前記複数の第1レンズは、それぞれのレンズ曲面が光路下流側を向くように配列され、
前記複数の第2レンズは、それぞれのレンズ曲面が光路下流側を向くように配列され、
前記対象第2レンズの物体焦点は、前記対象第1レンズの光路上流側の端面近傍に設定されていることを特徴とするプロジェクター。 - 請求項2に記載のプロジェクターにおいて、
前記複数の第1レンズは、それぞれのレンズ曲面が光路上流側を向くように配列され、
前記複数の第2レンズは、それぞれのレンズ曲面が光路下流側を向くように配列され、
前記対象第2レンズの物体焦点は、前記対象第1レンズのレンズ曲面より更に光路上流側に設定されていることを特徴とするプロジェクター。 - 請求項1から請求項4のいずれかに記載のプロジェクターにおいて、
前記対象第2レンズの曲率は、前記他の第2レンズの曲率より大きく設定されていることを特徴とするプロジェクター。
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