JP3486516B2 - 光学素子 - Google Patents
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Description
る。
向の偏光方向を有する光に変換する光学素子(偏光変換
素子)としては、特開平7−294906号公報に記載
されたものが知られている。図1(A)は、このような
光学素子の平面図であり、図1(B)はその斜視図であ
る。この光学素子は、偏光分離膜36を有する線状の偏
光ビームスプリッタ30と、反射膜46を有する線状の
プリズム40とを交互に貼り合わせた偏光ビームスプリ
ッタアレイ22を備えている。また、偏光ビームスプリ
ッタアレイ22の出射面の一部には、λ/2位相差板2
4が選択的に設けられている。
の直角プリズム32,34と、これらの直角プリズム3
2,34の斜面である境界面に形成された偏光分離膜3
6とを有している。この偏光ビームスプリッタ30を製
造する際には、一方の直角プリズムの斜面上に偏光分離
膜36を形成した後に、2つの直角プリズム32,34
を光学接着剤で接着する。
ム42,44と、これらの直角プリズム42,44の斜
面である境界面に形成された反射膜46とを有してい
る。このプリズム40を製造する際には、一方の直角プ
リズムの斜面上に反射膜46を形成した後に、2つの直
角プリズム42,44を光学接着剤で接着する。反射膜
46は、アルミニウム膜等の金属膜で形成される。
スプリッタ30と、複数の線状プリズム40とを、光学
接着剤で交互に貼り合わせることによって、偏光ビーム
スプリッタアレイ22が作成される。そして、λ/2位
相差板24が、偏光ビームスプリッタ30の出射面に選
択的に貼りつけられる。
とを含む入射光が入射される。この入射光は、まず、偏
光分離膜36によってs偏光とp偏光とに分離される。
s偏光は、偏光分離膜36によってほぼ垂直に反射さ
れ、反射膜46によってさらに垂直に反射されて、プリ
ズム40から出射される。一方、p偏光は、偏光分離膜
36をそのまま透過し、λ/2位相差板24によってs
偏光に変換されて出射される。従って、この光学素子に
入射したランダムな偏光方向を有する光束は、すべてs
偏光光束となって出射される。
素子では、4つの直角プリズム32,34,42,44
がそれぞれ光学接着剤で貼り合わされている。従って、
s偏光やp偏光は、光学素子に入射されてから出射され
るまでの間に、プリズムの境界に形成されている光学接
着剤層を何回も通過しなければならない。光学接着剤層
は光をある程度吸収するので、光学接着剤層を通過する
たびに光の強度が低下する。この結果、光の利用効率が
かなり低下していまうという問題があった。
を解決するためになされたものであり、光学素子におけ
る光の利用効率を高めることのできる技術を提供するこ
とを目的とする。
述の課題の少なくとも一部を解決するため、第1の発明
は、光学素子であって、光入射面と、前記光入射面にほ
ぼ平行な光出射面とを有し、前記光入射面および光出射
面と所定の角度をなすように形成されたほぼ平行な第1
および第2の膜形成面と、前記第1の膜形成面上に光学
接着剤層を介さずに形成された偏光分離膜と、前記第2
の膜形成面上に光学接着剤層を介さずに形成された反射
膜と、をそれぞれ備える複数の第1の透光性部材と、光
学接着剤層を用いて前記複数の第1の透光性部材と交互
に貼り合わされ、前記複数の第1の透光性部材の前記光
入射面および光出射面とそれぞれ同一平面に形成された
光入射面および光出射面をそれぞれ有する複数の第2の
透光性部材と、を備えることを特徴とする。
光入射面から入射した光のうち、偏光分離膜で反射され
る偏光成分が、光学接着剤の層を通過せずに反射膜で反
射され、その後、偏光ビームスプリッタから出射され
る。従って、この偏光成分が光学接着剤の層を通過する
回数を低減することができるので、光の利用効率を高め
ることができる。
電体多層膜で形成されていることが好ましい。
ルミニウム膜などの金属製の反射膜に比べて特定の直線
偏光成分の反射率を高めることができる。従って、光の
利用効率をより一層高めることが可能である。
1の透光性部材の前記光出射面または前記第2の透光性
部材の前記光出射面に対応して設けられた偏光方向変換
手段を備えることが好ましい。
光性部材の出射面部分からは、異なる偏光方向の直線偏
光成分が出射される。従って、このうちのいずれか一方
に偏光方向変換手段を設けることによって、光学素子か
ら出射される光束を、すべて1つの直線偏光成分に変換
することができる。
2の透光性部材の前記光入射面に対応して設けられた遮
光手段を有することが好ましい。
が入射されると、この光は、反射膜で反射された後に、
偏光分離膜でs偏光とp偏光に分離される間に、何回も
光学接着剤層を通過する。そこで、第2の透光性部材の
光入射面に対応して遮光手段を設けることによってこの
ような光を遮光すれば、光学素子に入射した光が光学接
着剤層を何回も通過することを防止できる。
と第2の透光性部材の間の境界面に接着剤層をそれぞれ
有しており、前記偏光分離膜と前記反射膜の間隔が前記
光学素子を通じてほぼ等しくなるように、前記第1と第
2の透光性部材の厚みと前記接着剤層の厚みとのうちの
少なくとも一部が設定されていることが好ましい。
隔が等しくなるので、光学素子内における膜の位置精度
が向上し、光の利用効率が向上する。
の透光性部材の厚みが、前記第1の透光性部材の厚みよ
りも小さく設定されていることが好ましい。こうすれ
ば、偏光分離膜と反射膜の間の間隔を等しくして、光学
素子における光の利用効率を向上させることができる。
の透光性部材の厚みの約80%ないし約90%の範囲で
あることが好ましい。
記第2の透光性部材の厚みに前記接着剤層の厚みの2倍
を加算した値にほぼ等しくなるようにすることが好まし
い。
入射面側に配列された複数の小レンズとともに使用され
る光学素子であり、前記光学素子内の複数の前記偏光分
離膜の相互の間隔が、前記複数の小レンズのピッチとほ
ぼ対応するように設定されていることが好ましい。
る複数の光束が、それぞれ対応する偏光分離膜に入射す
るように構成することができるので、光の利用効率が向
上する。
の間の境界面に接着剤層をそれぞれ有しており、前記複
数の偏光分離膜の相互の間隔が前記複数の小レンズのレ
ンズ光軸のピッチとほぼ対応するように、前記第1と第
2の透光性部材の厚みと前記接着剤層の厚みとのうちの
少なくとも一部が設定される。
なるレンズ光軸ピッチを有しており、前記複数の偏光分
離膜の相互の間隔は、前記複数の異なるレンズ光軸ピッ
チとほぼ対応するように、前記第1と第2の透光性部材
の厚みと前記接着剤層の厚みとのうちの少なくとも一部
が設定されていることが好ましい。
場合にも、各小レンズから出射される光束が、それぞれ
対応する偏光分離膜に入射するように構成することがで
きるので、光の利用効率が向上する。
素子は、前記光学素子の光入射面側に配列された複数の
小レンズとともに使用される光学素子であり、前記光学
素子内の複数の前記偏光分離膜の相互の間隔が、前記複
数の小レンズから出射される複数の光束のピッチとほぼ
対応するように設定されていることが好ましい。
必ずしもレンズ光軸のピッチと一致するとは限らない。
このような場合にも、各小レンズから出射される光束
が、それぞれ対応する偏光分離膜に入射するように構成
することができるので、光の利用効率が向上する。
の間の境界面に接着剤層をそれぞれ有しており、前記複
数の偏光分離膜の相互の間隔が前記複数の小レンズから
出射される複数の光束のピッチとほぼ対応するように、
前記第1と第2の透光性部材の厚みと前記接着剤層の厚
みとのうちの少なくとも一部が設定される。
基づき説明する。図2および図3は、この発明の第1実
施例である偏光ビームスプリッタアレイを製造する主要
な工程を示す工程断面図である。
数の第1の透光性部材321と複数の第2の透光性部材
322とが準備される。第1の透光性部材321のほぼ
平行な2つの表面(膜形成面)のうちで、一方の表面上
には偏光分離膜331が形成されている。また、他方の
表面上には、反射膜332が形成されている。第2の透
光性部材322の表面上には、これらの膜のいずれも形
成されていない。
しては、板ガラスが用いられる。ただし、ガラス以外の
透光性の板状材料を用いることも可能である。また、第
1と第2の透光性部材の一方を、他方とは異なる色を有
する材料を用いるようにするようにしてもよい。こうす
れば、偏光ビームスプリッタアレイとして完成した後
に、2つの部材の区別をつけやすいという利点がある。
たとえば一方の部材を、無色透明な板ガラスで形成し、
他方を青色で透明な板ガラスで形成するようにしてもよ
い。なお、板ガラスとしては、磨き板ガラスやフロート
ガラスが好ましく、特に、磨き板ガラスが好ましい。
ずれか一方を選択的に透過させ、他方を選択的に反射す
る性質を有する膜である。通常は、このような性質を有
する誘電体多層膜を積層することによって偏光分離膜3
31が形成される。
ことによって形成される。もちろん、反射膜332を構
成する誘電体多層膜は、偏光分離膜331を構成するも
のとは異なる組成および構成を有している。反射膜33
2としては、偏光分離膜331で反射された直線偏光成
分(s偏光またはp偏光)のみを選択的に反射し、他の
直線偏光成分は反射しないような誘電体多層膜で構成さ
れたものが好ましい。
ことによって形成するようにしてもよい。誘電体多層膜
で反射膜332を形成した場合には、特定の直線偏光成
分(たとえばs偏光)を約98%程度の反射率で反射す
ることができる。一方、アルミニウム膜では、反射率は
高々92%程度である。従って、誘電体多層膜で反射膜
332を形成するようにすれば、偏光ビームスプリッタ
アレイから出射される光量を高めることができる。さら
に、誘電体多層膜は、アルミニウム膜よりも光の吸収が
少ないので、発熱も少ないという利点もある。なお、特
定の直線偏光成分の反射率を向上させるには、反射膜3
32を構成する誘電体多層膜(通常は2種類の膜が交互
に積層された構造である)を構成するそれぞれの膜の厚
さ、あるいは膜の材料を最適化すれば良い。
性部材321,322が光学接着剤によって交互に貼り
合わされる。この結果、光学接着剤層325が、偏光分
離膜331と第2の透光性部材322との間、および、
反射膜332と第2の透光性部材322との間にそれぞ
れ形成される。なお、図2および図3では、図示の便宜
上、各層331,332,325の厚みが誇張されてい
る。また、貼り合わされるガラスの枚数についても省略
されている。
光性部材321,322の表面にほぼ垂直な方向から紫
外線を照射することによって、光学接着剤層325を硬
化させる。紫外線は、誘電体多層膜を通過する。この実
施例では、偏光分離膜331と反射膜332が、それぞ
れ誘電体多層膜で形成されている。従って、図3(A)
に示すように、透光性部材321,322の表面にほぼ
垂直な方向から紫外線を照射することによって、複数の
光学接着剤層325を同時に硬化させることができる。
で形成した場合には、紫外線がアルミニウム膜で反射さ
れてしまう。従って、この場合には、図3(A)に破線
で示すように、紫外線を透光性部材321,322の表
面にほぼ平行な方向から照射する。この時、紫外線を入
射する側と反対側の部分では、紫外線による光学接着剤
層325の照射効率が低下する。従って、光学接着剤層
325が硬化するまでに比較的長い時間が必要になる。
一方、反射膜332を誘電体多層膜で形成するようにす
れば、透光性部材321,322の表面に平行でない方
向から紫外線を照射できるので、比較的短時間で効率よ
く光学接着剤層325を硬化させることができる。
着された複数の透光性部材321,322を、その表面
と所定の角度θをなす切断面(図中、破線で示す)でほ
ぼ平行に切断することによって、光学素子ブロックが切
り出される。θの値は、約45度とすることが好まし
い。こうして切り出された光学素子ブロックの表面(切
断面)を研磨することによって、偏光ビームスプリッタ
アレイを得ることができる。
プリッタアレイ320を示す斜視図である。この図から
わかるように、偏光ビームスプリッタアレイ320は、
それぞれ断面が平行四辺形の柱状の第1と第2の透光性
部材321,322が、交互に貼り合わされた形状を有
している。
プリッタアレイ320の出射面の一部に、λ/2位相差
板381を選択的に設けた偏光変換素子を示す平面断面
図である。また、図5(B)は、比較例の偏光変換素子
を示す平面断面図である。実施例の偏光変換素子では、
偏光ビームスプリッタアレイ320の出射面(図5では
左側の面)のうちで、第2の透光性部材322の表面部
分に、偏光方向変換手段としてのλ/2位相差板381
が貼りつけられている。
(A)の実施例の構成において、偏光分離膜331と、
これに隣接する光学接着剤層325との位置関係が逆転
している点が異なるだけである。比較例の偏光ビームス
プリッタアレイ320aを製造する際には、まず、第1
の透光性部材321の表面上に反射膜332を形成し、
一方、第2の透光性部材322の表面上に偏光分離膜3
31を形成する。そして、これらの透光性部材321,
322を光学接着剤層325で交互に貼り合わせる。
入射面からは、s偏光成分とp偏光成分とを含むランダ
ムな偏光方向を有する入射光が入射される。この入射光
は、まず、偏光分離膜331によってs偏光とp偏光と
に分離される。s偏光は、偏光分離膜331によってほ
ぼ垂直に反射され、反射膜332によってさらに反射さ
れて、出射面326から出射される。一方、p偏光は、
偏光分離膜331をそのまま透過して、λ/2位相差板
381によってs偏光に変換されて出射される。従っ
て、偏光変換素子からは、s偏光のみが選択的に出射さ
れる。
光性部材321の出射面部分に選択的に設けるようにす
れば、偏光変換素子からp偏光のみを選択的に出射する
ことができる。
リッタアレイ320では、偏光分離膜331を透過する
p偏光は、偏光ビームスプリッタアレイ320の入射面
から出射面までの間に光学接着剤層325を1回通過す
る。これは、図5(B)に示す比較例の偏光ビームスプ
リッタアレイ320aにおいても同様である。
イ320では、偏光分離膜331で反射されるs偏光
は、偏光ビームスプリッタアレイ320の入射面から出
射面までの間に光学接着剤層325を1回も通過しな
い。これに対して、比較例の偏光ビームスプリッタアレ
イ320aでは、s偏光は、偏光ビームスプリッタアレ
イ320の入射面から出射面までの間に光学接着剤層3
25を2回通過する。光学接着剤層325はほぼ透明で
あるが、いくらか光を吸収する性質を有している。従っ
て、光学接着剤層325を通過するたびに、光量は減少
する。また、光学接着剤層325を通過する際には、偏
光方向が若干変わる可能性もある。実施例の偏光ビーム
スプリッタアレイでは、s偏光が光学接着剤層325を
通る回数が比較例に比べて少ないので、光の利用効率が
より高い。
アレイ320aも、図1に示した従来の偏光ビームスプ
リッタアレイ22に比較すれば光学接着剤層が少ないの
で、光の利用効率は比較的高い。しかし、図5(A)に
示す実施例では、この比較例よりもさらに光の利用効率
が高いことがわかる。
アレイ320をさらに拡大して詳細に示す断面図であ
る。偏光分離膜331と反射膜332の厚みは数μmで
あり、透光性部材321,322の厚みt321 ,t322
や、光学接着剤層325の厚みtad1 ,tad2 に比べて
無視できる。そこで、図10では偏光分離膜膜331を
1本の破線で描き、反射膜332を1本の実線で描いて
いる。なお、前述したように、偏光分離膜331と反射
膜332は、第1の透光性部材321の両面に形成され
ている。光学接着剤層325の厚みtad1 ,tad2 は、
層の位置に応じて異なる値に設定されていてもよいが、
通常は、偏光ビームスプリッタ320の全体を通じて等
しい値に設定されている。以下の説明では、光学接着剤
層325の厚みtad1 ,tad2 が等しい値tadに設定さ
れているものと仮定する。
部材322の厚みt322 は、第1の透光性部材321の
厚みt321 から光学接着剤層325の厚みtadの2倍を
減算した値に等しい。この関係は、偏光ビームスプリッ
タアレイ320の光出射面326や光入射面327に沿
った方向に測った場合の厚み(L321,L322,Lad)に
ついても同様である。例えば、第1の透光性部材321
の厚みt321 を3.17mmとした場合を考えると、光
学接着剤層325の厚みtadは通常約0.01〜0.3
mmの範囲内であるため、第2の透光性部材322の厚
みt322 は3.15〜2.57mmの範囲となる。この
例のように、第2の透光性部材322の厚みt322 は、
第1の透光性部材321の厚みt321 の約80%〜約9
0%とすることが好ましい。具体的な実施例としては、
t321 =3.17mm、tad=0.06mm、t322 =
3.05mmに設定することができる。
322の厚みを予め調整しておくことによって、貼り合
わせた後の偏光分離膜331と反射膜332との間の間
隔を、偏光ビームスプリッタアレイ320の全体に渡っ
てほぼ均一にすることができる。
厚みt321 ,t322 や、光学接着剤層325の厚みtad
に製造誤差が生じる場合がある。
20の光入射面側に、複数の小レンズ(集光レンズ)3
11がマトリクス状に配列された集光レンズアレイ31
0を設けた状態を示す断面図である。偏光ビームスプリ
ッタアレイ320の光入射面には、偏光分離膜331へ
入射して有効な偏光光に変換される光が入射する有効入
射領域EA(偏光分離膜331に対応する光の入射面)
と、反射膜332に入射して、無効な偏光光に変換され
る光が入射する無効入射領域UA(反射膜332に対応
する光の入射面)とが、交互に配置されている。この有
効入射領域EAおよび無効入射領域UAのx方向の大き
さWp は、集光レンズ311のx方向の大きさWL の1
/2に等しい。また、集光レンズ311の中心(レンズ
光軸)311cは、有効入射領域EAのx方向の中心と
等しくなるように配置されている。有効入射領域EA
は、偏光分離膜331を、偏光ビームスプリッタ320
の光入射面に投影した領域に相当する。従って、偏光分
離膜331のx方向のピッチは、集光レンズ311のレ
ンズ光軸311cのx方向のピッチに等しく設定されて
いる。
は、対応する偏光分離膜331や反射膜332が形成さ
れていない。これは、端部の集光レンズ311を通過す
る光量が比較的少ないので、これらの膜を設けなくても
光の利用効率にあまり影響がないためである。
集光レンズ311のレンズ光軸311cのピッチとは異
なる値に設定し、また、2つの偏光ビームスプリッタア
レイ320’を、システム光軸Lを中心として、偏光分
離膜331、反射膜332が向かい合うように対向配置
させた場合を示す説明図である。なお、図面ではシステ
ム光軸より左側の部分が省略されている。
0の各レンズLa〜Ldで集光され偏光ビームスプリッ
タアレイ320’の入射面を照射する光の光量分布が示
されている。一般に、システム光軸(偏光ビームスプリ
ッタアレイ320’の中心)に最も近いレンズLaで集
光される光の光強度Iaが最も強くなり、光軸から遠い
レンズで集光される光ほど弱くなり、図12では、4番
目のレンズLdで集光される光の光強度Idが最も弱く
なる。また、各レンズLa〜Ldで集光された光の光量
分布は、あるレンズ位置(図12では3番目のレンズL
cの位置)を境に、光軸に近いほどレンズ中心に対して
光軸寄りの分布になり、光軸から遠いほど光軸の反対寄
りの分布になる。図12では、レンズLcで集光された
光の光量分布Pcがほぼレンズ中心に分布し、レンズL
b、Laと光軸に近いほどその光量分布Pb、Paと次
第にシステム光軸寄りの分布になっている。また、レン
ズLdで集光された光の光量分布Pdがシステム光軸の
反対寄りになっている。このような場合に、偏光ビーム
スプリッタアレイ320’の有効入射領域EAの中心を
一律にレンズ光軸中心と一致させると、上記のような光
量分布のずれに起因する光の損失が発生する。特に、光
源光軸付近において、レンズアレイから出射される光の
光量分布と有効入射領域EAとのずれは、大きな光の損
失となる。したがって、集光レンズアレイ310から出
射される光の分布に合わせて、すなわち、集光レンズア
レイ310から出射される光の光量分布のピーク間隔に
合わせて偏光ビームスプリッタアレイ320’の各有効
入射領域EAの中心を配列するするようにすることが好
ましい。換言すれば、偏光分離膜331の間隔が、光量
分布のピークの間隔に一致するように、透光性部材32
1,322の厚みt321,t322 と光学接着剤層325
の厚みtad(図10)を調整することが好ましい。
をより有効に利用するためには、光軸に近いレンズで集
光される光ほどより有効に利用できるようにすることが
好ましい。特に、光源光軸付近の光量が大きく、また、
光源光軸付近のレンズLaから出射される光の分布Pa
がレンズの中心光軸よりも光源光軸側に偏っているた
め、偏光ビームスプリッタアレイ320’の最も光源光
軸側に近い有効入射領域EA1の中心を光の分布Paの
ピーク位置にほぼ合わせるようにすることが好ましい。
10の各集光レンズ311から出射される光の光強度や
光量分布に、有効入射領域EA1〜EA4と無効入射領
域UA1〜UA4の幅(すなわち偏光分離膜311の間
隔)を対応させたものである。すなわち、偏光ビームス
プリッタアレイ320’の有効入射領域EA(図中EA
1〜EA4)および無効入射領域UA(図中UA1〜U
A4)のx方向の幅Wp’は、集光レンズアレイ310
の各レンズLa〜Ldのx方向の幅WL の1/2よりも
大きい。
心と、それに対応する有効入射領域EA3の中心とを等
しくするように、偏光ビームスプリッタアレイ320’
が配置されている。通常、各無効入射領域UAの幅は、
有効入射領域EAの幅Wp'と等しいので、左側の2つの
有効入射領域EA2,EA1は各レンズLb,Laの中
心に対して次第にシステム光軸寄りとなる。また、一番
右側の有効入射領域EA4はレンズLdの中心に対して
システム光軸の反対寄りとなる。この結果、各有効入射
領域EA1〜EA4が、集光レンズアレイ310から出
射される光の光量分布のピーク位置とほぼ一致する。特
に、光軸に近い所定の数のレンズ、例えば、2〜3個の
レンズは、光強度が強いので、これらのレンズで集光さ
れる光の光量分布と、それに対応する有効入射領域がほ
ぼ一致することが好ましい。このような構成にすること
で、より光の利用効率を高めることができる。なお、有
効入射領域の幅をレンズの幅の1/2に対してどの程度
大きくするか、および、どのレンズに対する有効入射領
域を基準に配置するかは、レンズアレイの数や、各レン
ズに対応する光量分布の関係から実験的に容易に求めら
れる。また、有効入射領域や無効入射領域の幅は、レン
ズの幅の1/2より大きくすることに限定する必要はな
く、偏光ビームスプリッタアレイ320’の光の入射面
を照射する実際の光量分布によって決定される。
光レンズアレイ310の各小レンズ311が同じサイズ
を有しているものと仮定したが、小レンズのサイズが位
置によって異なる場合もある。図13は、サイズの異な
る複数種類の小レンズを有する集光レンズアレイ31
0’を示す平面図およびそのB−B断面図である。図1
3(A)において、破線の円は光源からの光量が比較的
大きな領域を示している。
大サイズの第1の小レンズ312がシステム光軸Lの周
囲にマトリクス状に配列され、また、比較的小サイズの
第2の小レンズ313が集光レンズアレイ310’の端
部付近に略マトリクス状に配列されている。このような
集光レンズアレイ310’に対して、前述した図11と
同様な構成と効果を達成する場合には、偏光ビームスプ
リッタアレイの各有効入射領域の中心(すなわち、偏光
分離膜のピッチ)が、それぞれ対応する小レンズ31
2、313のピッチに一致するように、透光性部材32
1,322の厚みt321 ,t322 と光学接着剤層325
の厚みtad(図10)の少なくとも一部が調整される。
あるいは、前述した図12と同様な構成と効果を達成す
る場合には、偏光ビームスプリッタアレイの各有効入射
領域の中心(すなわち、偏光分離膜のピッチ)が、それ
ぞれ対応する小レンズ312、313から出射される光
束の光量分布のピッチに一致するように、透光性部材3
21,322の厚みt321 ,t322 と光学接着剤層32
5の厚みtadの少なくとも一部が調整される。
第2実施例による偏光ビームスプリッタアレイの製造方
法を示す説明図である。第2実施例では、図14に示す
ように、水平台402と、水平台402の上に立設され
た垂直壁404とを有する組立治具400を用いる。
に、図2(A)に示す第1の透光性部材321(膜が形
成された板ガラス)と、第2の透光性部材322(膜が
形成されていない板ガラス)とが準備される。また、図
14に示すダミーガラス324も準備される。このダミ
ーガラス324は、偏光分離膜や反射膜が形成されてい
ない平坦な板ガラスである。ダミーガラス324は、偏
光ビームスプリッタの端部に設けられる部材であり、そ
の厚みは第1や第2の透光性部材321,322の厚み
とは異なる値に設定することができる。
ラス324を水平台402の上に載置して、その上表面
に光硬化性接着剤を塗布する。そして、その上に第1の
透光性部材321が重ねられる。こうして、接着剤層を
介して重ねられたダミーガラス324と第1の透光性部
材321とを摺り合わせるようにしながら、接着剤層に
含まれる気泡を追い出し、かつ、接着剤層の厚みを均一
にする。この状態では、ダミーガラス324と第1の透
光性部材321とは、表面張力により互いに吸着した状
態になる。そして、図14に示すように、ダミーガラス
324と第1の透光性部材321の側面を、垂直壁40
4に当接させる。また、このとき、当接する側面と垂直
な側面では、ダミーガラス324と第1の透光性部材3
21とを、所定のズレ量ΔHだけずらしている。図15
では、第1の透光性部材321の上方から紫外線(図中
「UV」と記す)を照射して接着剤を硬化させる。こう
して接着された板材を「第1の積層体」と呼ぶ。なお、
紫外線は、透光性部材321の表面と平行でない方向か
ら照射することが好ましい。こうすれば、接着剤層を紫
外線で効率良く照射することができ、接着剤の硬化時間
を短縮することができる。この結果、光学素子の製造の
スループットを向上させることができる。
2の透光性部材322を重ねる(図16)。この時、接
着剤層を介して重ねられた第1と第2の透光性部材32
1,322を摺り合わせるようにしながら、接着剤層に
含まれる気泡を追い出し、かつ、接着剤層の厚みを均一
にする。また、第1の透光性部材321と第2の透光性
部材322を、所定のズレ量ΔHだけずらしている。図
17では、第2の透光性部材321の上方から紫外線を
照射して接着剤を硬化させる。こうして、第2の積層体
が得られる。
1枚の透光性部材を積層する度に、紫外線を照射するこ
とによって、その接着剤層を硬化させることによって、
図18に示す積層体が得られる。図19は、こうして得
られた積層体を切断する様子を示している。積層体は、
図18において、垂直壁404に当接していた側面を下
にした状態で、切断台410の上に載置される。そし
て、平行な切断線328a,328bに沿って切断され
る。この後、切断面を平坦に研磨することによって、図
4に示す第1実施例の偏光ビームスプリッタアレイと同
様な素子が得られる。但し、第2実施例で作成される偏
光ビームスプリッタアレイは、端部にダミーガラス32
4が設けられている。
透光性部材を積層する度に紫外線を照射することによっ
て、その接着剤層を硬化させるようにしたので、透光性
部材同士の位置関係を精度よく決定することができる。
また、紫外線の照射では、1層の接着剤層のみを硬化さ
せればよいので、硬化を確実に行うことができるという
利点もある。なお、第1実施例の偏光ビームスプリッタ
アレイを、第2実施例の組立方法で組み立てることも可
能である。
1枚の第1の透光性部材321と、1枚の第2の透光性
部材322とを貼り合わせることによって得られる積層
体(「単位積層体」と呼ぶ)を予め複数作成しておき、
これらの単位積層体を順次積層するようにしてもよい。
すなわち、接着剤層を介して1つの単位積層体を積層
し、接着剤層の気泡を追い出し、その後、紫外線を照射
して接着剤層を硬化させるようにしてもよい。このよう
な工程によっても、上記とほぼ同様な効果が得られる。
れにおいても、透光性部材321,322の厚みの精度
は、それぞれの表面を研磨する際に管理することができ
る。また、接着剤層の厚みは、接着剤の塗布量や、気泡
の追い出し工程の際の圧力を部材表面にわたって均一に
することにより、均一にすることが可能である。
成:図6は、前述の実施例による偏光ビームスプリッタ
アレイを有する偏光照明装置1の要部を平面的にみた概
略構成図である。この偏光照明装置1は、光源部10
と、偏光発生装置20とを備えている。光源部10は、
s偏光成分とp偏光成分とを含むランダムな偏光方向の
光束を出射する。光源部10から出射された光束は、偏
光発生装置20によって偏光方向がほぼ揃った一種類の
直線偏光に変換されて、照明領域90を照明する。
面リフレクター102とを備えている。光源ランプ10
1から放射された光は、放物面リフレクター102によ
って一方向に反射され、略平行な光束となって偏光発生
装置20に入射する。光源部10の光源光軸Rは、シス
テム光軸Lに対して一定の距離DだけX方向に平行にシ
フトした状態にある。ここで、システム光軸Lは、偏光
ビームスプリッタアレイ320の光軸である。このよう
に光源光軸Rをシフトさせる理由については後述する。
0と、第2の光学要素300とを備えている。図7は、
第1の光学要素200の外観を示す斜視図である。図7
に示すように、第1の光学要素200は矩形状の輪郭を
有する微小な光束分割レンズ201が縦横に複数配列さ
れた構成を有している。第1の光学要素200は、光源
光軸R(図6)が第1の光学要素200の中心に一致す
るように配置されている。各光束分割レンズ201をZ
方向から見た外形形状は、照明領域90の形状と相似形
をなすように設定されている。本実施例では、X方向に
長い横長の照明領域90を想定しているため、光束分割
レンズ201のXY平面上における外形形状も横長であ
る。
ズアレイ310と、偏光ビームスプリッタアレイ320
と、選択位相差板380と、出射側レンズ390とを備
えている。選択位相差板380は、図5で説明したよう
に、λ/2位相差板381が第2の透光性部材322の
出射面部分にのみ形成されており、第1の透光性部材3
21の出射面部分は無色透明となっている板状体であ
る。なお、図6に示した偏光ビームスプリッタアレイで
は、図4に示した構造のうち、両端の突出した部分を切
断して略直方体形状としている。
1の光学要素200とほぼ同様な構成を有している。す
なわち、集光レンズアレイ310は、第1の光学要素2
00を構成する光束分割レンズ201と同数の集光レン
ズ311をマトリックス状に複数配列したものである。
集光レンズアレイ310の中心も、光源光軸Rと一致す
るように配置されている。
るほぼ平行な白色の光束を出射する。光源部10から出
射されて第1の光学要素200に入射した光束は、それ
ぞれの光束分割レンズ201によって中間光束202に
分割される。中間光束202は、光束分割レンズ201
と集光レンズ311の集光作用によって、システム光軸
Lと垂直な平面内(図1ではXY平面)で収束する。中
間光束202が収束する位置には、光束分割レンズ20
1の数と同数の光源像が形成される。なお、光源像が形
成される位置は、偏光ビームスプリッタアレイ320内
の偏光分離膜331の近傍である。
るのは、光源像を偏光分離膜331の位置で結像させる
ためである。このずれ量Dは、偏光分離膜331のX方
向の幅Wp(図6)の1/2に設定されている。前述し
たように、光源部10と、第1の光学要素200と、集
光レンズアレイ310の中心は、光源光軸Rと一致して
おり、システム光軸LからD=Wp/2だけずれてい
る。一方、図6から理解できるように、中間光束202
を分離する偏光分離膜331の中心も、システム光軸L
からWp/2だけずれている。従って、光源光軸Rを、
システム光軸LからWp/2だけずらせることによっ
て、偏光分離膜331のほぼ中央において光源ランプ1
01の光源像を結像させることができる。
された光束は、前述した図5(A)にも示したように、
すべてs偏光に変換される。偏光ビームスプリッタアレ
イ320から出射された光束は、出射側レンズ390に
よって照明領域90を照明する。照明領域90は、多数
の光束分割レンズ201で分割された多数の光束で照明
されるので、照明領域90の全体をむらなく照明するこ
とができる。
束の平行性が極めて良い場合には、第2の光学要素30
0から集光レンズアレイ310を省略することも可能で
ある。
は、ランダムな偏光方向を有する白色の光束を特定の偏
光方向の光束(s偏光またはp偏光)に変換する偏光発
生部としての機能と、このような多数の偏光光束で照明
領域90をむらなく照明する機能とを有している。この
偏光照明装置1は、実施例による偏光ビームスプリッタ
アレイ320を使用しているので、従来よりも光の利用
効率が高いという利点を有している。
た投写型表示装置800の要部を示す概略構成図であ
る。この投写型表示装置800は、偏光照明装置1と、
ダイクロイックミラー801,804と、反射ミラー8
02,807,809と、リレーレンズ806,80
8,810と、3枚の液晶パネル(液晶ライトバルブ)
803,805,811と、クロスダイクロイックプリ
ズム813と、投写レンズ814とを備えている。
白色光束を赤、青、緑の3色の色光に分離する色光分離
手段としての機能を有する。3枚の液晶パネル803,
805,811は、与えられた画像情報(画像信号)に
従って、3色の色光をそれぞれ変調して画像を形成する
光変調手段としての機能を有する。クロスダイクロイッ
クプリズム813は、3色の色光を合成してカラー画像
を形成する色光合成手段としての機能を有する。投写レ
ンズ814は、合成されたカラー画像を表す光をスクリ
ーン815上に投写する投写光学系としての機能を有す
る。
は、偏光照明装置1から出射された白色光束の赤色光成
分を透過させるとともに、青色光成分と緑色光成分とを
反射する。透過した赤色光は、反射ミラー802で反射
されて、赤光用液晶パネル803に達する。一方、第1
のダイクロイックミラー801で反射された青色光と緑
色光のうちで、緑色光は緑光反射ダイクロイックミラー
804によって反射され、緑光用液晶パネル805に達
する。一方、青色光は、第2のダイクロイックミラー8
04も透過する。
色光のうちで最も長くなる。そこで、青色光に対して
は、ダイクロイックミラー804の後に、入射レンズ8
06と、リレーレンズ808と、出射レンズ810とを
含むリレーレンズ系で構成された導光手段850が設け
られている。すなわち、青色光は、緑光反射ダイクロイ
ックミラー804を透過した後に、まず、入射レンズ8
06及び反射ミラー807を経て、リレーレンズ808
に導かれる。さらに、反射ミラー809によって反射さ
れて出射レンズ810に導かれ、青光用液晶パネル81
1に達する。なお、3枚の液晶パネル803,805,
811は、図6における照明領域90に相当する。
は、図示しない外部の制御回路から与えられた画像信号
(画像情報)に従って、それぞれの色光を変調し、それ
ぞれの色成分の画像情報を含む色光を生成する。変調さ
れた3つの色光は、クロスダイクロイックプリズム81
3に入射する。クロスダイクロイックプリズム813に
は、赤光を反射する誘電体多層膜と、青光を反射する誘
電体多層膜とが十字状に形成されている。これらの誘電
体多層膜によって3つの色光が合成されて、カラー映像
を表す光が形成される。合成された光は、投写光学系で
ある投写レンズ814によってスクリーン815上に投
写され、映像が拡大されて表示される。
段として、特定の偏光方向の光束(s偏光またはp偏
光)を変調するタイプの液晶パネル803,805,8
11が用いられている。これらの液晶パネルには、入射
側と出射側にそれぞれ偏光板(図示せず)が貼り付けら
れているのが普通である。従って、ランダムな偏光方向
を有する光束で液晶パネルを照射すると、その光束のう
ちの約半分は、液晶パネルの偏光板で吸収されて熱に変
わってしまう。この結果、光の利用効率が低く、また、
偏光板が発熱するという問題が生じる。しかし、図8に
示す投写型表示装置800では、偏光照明装置1によっ
て、液晶パネル803,805,811を通過する特定
の偏光方向の光束を生成しているので、液晶パネルの偏
光板における光の吸収や発熱の問題が大幅に改善されて
いる。また、この投写型表示装置800は、実施例によ
る偏光ビームスプリッタアレイ320を使用しているの
で、投写型表示装置800全体の光の利用効率が、これ
によって高められているという利点もある。
の反射膜332は、液晶パネル803,805,811
の変調対象となる特定の偏光成分(例えばs偏光)のみ
を選択的に反射する性質を有する誘電体多層膜で形成す
ることが好ましい。こうすれば、液晶パネル803,8
05,811における光の吸収や発熱の問題をさらに改
善することができる。この結果、投写型表示装置80全
体としての光の利用効率をさらに高めることができる。
ムスプリッタアレイを用いることによって、投写型表示
装置における光の利用効率を従来に比べて高めることが
できる。従って、スクリーン815上に投写される映像
をより明るくすることができる。
に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲に
おいて種々の態様において実施することが可能であり、
例えば次のような変形も可能である。
アレイは、図8に示す投写型表示装置に限らず、これ以
外の種々の装置に適用することが可能である。例えば、
カラー画像でなく、白黒画像を投写する投写型表示装置
にも本発明による偏光ビームスプリッタアレイを適用す
ることができる。この場合には、図8の装置において、
液晶パネルが1枚で済み、また、光束を3色に分離する
色光分離手段と、3色の光束を合成する色光合成手段と
を省略できる。
透光性部材の入射面から光が入射しないような遮光手段
を設けるようにしてもよい。図9(A)は、図5(A)
に示す実施例の光学素子の前に、遮光プレート340を
設けた状態を示す説明図である。この遮光プレート34
0には、光を遮断する遮光部341と、光を透過させる
透光部342とが交互に形成されている。遮光プレート
340は、例えば板ガラス等の透光性の板材の表面に、
遮光部341として光の反射膜や吸収膜を形成すること
によって作成される。遮光部341は、入射面327を
遮光するように、第2の透光性部材322の入射面32
7に対応して設けられている。
られていない場合に、第2の透光性部材322の入射面
327に入射される光の光路を示している。入射面32
7に入射した光は、反射膜332aで反射された後に、
その上方の分離膜331でs偏光とp偏光に分離され
る。p偏光は、λ/2位相差板381でs偏光に変換さ
れる。一方、s偏光は、上方の反射膜332bで反射さ
れて出射面326から出射する。図9(B)からわかる
ように、入射面327から入射した光のs偏光成分は、
上方の反射膜332bに至るまでの間に、最初の光学接
着剤層325aを2回通過し、次の光学接着剤層325
bを1回通過する。一方、p偏光成分は、λ/2位相差
板381に至るまでの間に、2つの光学接着剤層325
a,325bをそれぞれ2回通過する。このように、遮
光プレート340を設けない場合には、第2の透光性部
材322の入射面327に入射した光が、光学接着剤層
325を何回も通過することになる。そこで、図9
(A)のように、遮光プレート340を設けることによ
って、このような光を遮光することができる。
プリッタアレイ320と別個に設ける代わりに、第2の
透光性部材322の入射面327の上に、アルミニウム
製の反射膜等で遮光部341を形成するようにしてもよ
い。
アレイを製造する主要な工程を示す工程断面図。
アレイを製造する主要な工程を示す工程断面図。
0を示す斜視図。
平面断面図。
する偏光照明装置の要部を平面的にみた概略構成図。
の要部を示した概略構成図。
示す説明図。
を拡大して詳細に示す断面図。
面側に、複数の小レンズ(集光レンズ)311がマトリ
クス状に配列された集光レンズアレイ310を設けた状
態を示す断面図。
11のレンズ光軸311cのピッチとは異なる値に設定
した場合を示す説明図。
集光レンズアレイ310’を示す平面図およびそのB−
B断面図。
レイの製造方法を示す説明図。
レイの製造方法を示す説明図。
レイの製造方法を示す説明図。
レイの製造方法を示す説明図。
レイの製造方法を示す説明図。
レイの製造方法を示す説明図。
Claims (3)
- 【請求項1】 光学素子であって、 光入射面と、前記光入射面にほぼ平行な光出射面とを有
し、前記光入射面および光出射面と所定の角度をなすよ
うに形成されたほぼ平行な第1および第2の膜形成面
と、前記第1の膜形成面上に光学接着剤層を介さずに形
成された偏光分離膜と、前記第2の膜形成面上に光学接
着剤層を介さずに形成された反射膜と、をそれぞれ備え
る複数の第1の透光性部材と、 光学接着剤を用いて前記複数の第1の透光性部材と交互
に貼り合わされ、前記複数の第1の透光性部材の前記光
入射面および光出射面とそれぞれ同一平面に形成された
光入射面および光出射面をそれぞれ有する複数の第2の
透光性部材と、を備え、 前記光学素子の光入射面側には複数の小レンズが設けら
れ、 前記光学素子内の複数の前記偏光分離膜の相互の間隔
が、前記複数の小レンズのレンズ光軸のピッチとは異な
る値に設定されるとともに、前記複数の小レンズから出
射される複数の光束のピッチとほぼ対応するように設定
されている ことを特徴とする光学素子。 - 【請求項2】 請求項1記載の光学素子であって、前記
第1と第2の透光性部材の間の境界面に接着剤層をそれ
ぞれ有しており、 前記複数の偏光分離膜の相互の間隔が前記複数の小レン
ズから出射される複数の光束のピッチとほぼ対応するよ
うに、前記第1と第2の透光性部材の厚みと前記接着剤
層の厚みとのうちの少なくとも一部が設定されている、
光学素子。 - 【請求項3】 請求項1または2記載の光学素子であっ
て、 前記光学素子の端部に、前記偏光分離膜と前記反射膜の
いずれも形成されていないダミーガラスが設けられてい
る、光学素子。
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DE69721341T DE69721341T2 (de) | 1996-07-25 | 1997-07-23 | Optisches Element für Projektionsanzeigevorrichtung |
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