JP2002019977A - 給紙装置 - Google Patents

給紙装置

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JP2002019977A
JP2002019977A JP2000201164A JP2000201164A JP2002019977A JP 2002019977 A JP2002019977 A JP 2002019977A JP 2000201164 A JP2000201164 A JP 2000201164A JP 2000201164 A JP2000201164 A JP 2000201164A JP 2002019977 A JP2002019977 A JP 2002019977A
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Masanori Takai
正憲 高井
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Toshiba TEC Corp
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Toshiba TEC Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の給紙装置の課題は、カセットに積層
された用紙を繰り出して搬送する際に用紙に生じた反り
を原因とする種々の不具合の発生を防止することにあ
る。 【解決手段】 複数の記録紙を積層して収容するカセッ
トと、記録紙を上側から押える押え部材と、1回転の回
転途中で最上層の記録紙に上側から接触した後に離間す
る過程でその記録紙を繰り出し搬送するピックアップロ
ーラと、記録紙をピックアップローラの回転に同期して
同じ方向に回転され1回転する毎にその回転途中でピッ
クアップローラが最上層の記録紙に接触する前の時点で
記録紙に上側から接触して押える回転補助押え部材とを
具備し、回転補助押え部材における回転軸線から記録紙
に接触する面までの距離は、ピックアップローラにおけ
る回転軸線から記録紙に接触する面までの距離と同じ、
またはそれより大きい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は画像形成装置に設け
られる給紙装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ファクシミリ、プリンタあるいは複写機
などの画像形成装置においては、記録紙を収容して画像
記録部へ供給する給紙装置が設けられている。一般にこ
の給紙装置は、複数の用紙を積層して収容するカセット
と、このカセットに積層収容された用紙における最上層
の用紙を上側から押える押え部材と、用紙をカセットか
ら繰り出して搬送する方向に対して直角な方向に沿う回
転軸線上に間隔を存して配設されて回転され且つ1回転
する毎にその回転途中で最上層の用紙に上側から接触し
た後に離間する過程でその用紙を繰り出し搬送する複数
のピックアップローラとが具備されている。すなわち、
押え部材は積層された記録紙の搬送方向下流側の角部を
上側から押える爪であり、ピックアップローラは円形カ
ムである。そして、ピックアップローラ回転の途中でそ
の円周方向の突出した部分が積層された用紙の最上層に
押圧接触して、その摩擦力で記録紙に対して搬送方向下
流側に向けて移動力を加えると、記録紙が押え部材から
外れて記録紙群から繰り出されて、カセットに対して搬
送方向下流側に設けた搬送ローラまで搬送され、さらに
記録紙は搬送ローラの回転により画像記録部へと搬送供
給される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような給紙装置に
おいては次に述べる問題がある。最近、画像形成装置の
高速化に対応して給紙装置に設けるカセットの大容量化
が求められており、カセットに積層収容する記録紙の枚
数が400〜500枚以上に増大してきている。
【0004】ところで、カセットに記録紙を積層して収
容してその状態に放置しておくと、放置状態でのカセッ
ト内部での温度や湿度の影響により記録紙が変形して搬
送方向に対して直角な方向の中央部が浮き上がって反る
ようになる。カセットにおける積層収容枚数が少ない
(目安250枚以下)の場合には、記録紙に生じる反り
の大きさは記録紙搬送精度に影響を与えるほど大きくな
い。しかし、前述したようにカセットサイズが大型化し
て記録紙の積層収容枚数が増大(目安400〜500枚以
上)すると、記録紙の反りが増大して搬送精度に与える
影響が無視できない程の大きさとなってくる。
【0005】説明を加えると、例えばカセットに一般的
な記録紙を500枚積層して放置した場合における反り
量の実測値は、気温30℃、湿度85%程度の高温多湿
の条件下で3日間放置すると6mm以上であった。一般
に多湿時には記録紙の中央部が浮き上がるように反りを
生じる。低湿時には記録紙の両端部が浮き上がるように
反りを生じるが、両端部が抑え部材で押えられているの
で、その反動で記録紙の中央部が3mm以下程度に浮き
上がるように反る状態となる。
【0006】図7はカールを生じた記録紙を搬送する従
来の状態を示すもので、Pは記録紙、1はピックアップ
ローラ、2は搬送ローラである。搬送方向に対して直交
する方向の中央部に搬送方向に沿う反りが生じた記録紙
Pがピックアップローラ1により繰り出されて搬送ロー
ラ2により搬送される間に、記録紙Pの反り部分がつぶ
され、このため記録紙Pから「ばりばり」という異常音
が発生し、また画像記録時における記録紙Pにしわおよ
びスキューが発生する原因となる。特に図7に示すよう
にピックアップローラ1から搬送ローラ2への搬送経路
が急角度で曲がる場合には、記録紙Pの反りが大きくつ
ぶされるために前記のような夫々の事態の発生が顕著に
なる。
【0007】本発明は、カセットに積層された用紙を繰
り出して搬送する際に用紙に生じたたわみを原因とする
種々の不具合の発生を防止した給紙装置を提供すること
を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明の給紙装
置は、複数の用紙を積層して収容するカセットと、この
カセットに積層収容された用紙における最上層の用紙を
上側から押える押え部材と、前記用紙を前記カセットか
ら繰り出して搬送する方向に対して直角な方向に沿う回
転軸線上に配置されて回転され且つ1回転する毎にその
回転途中で前記最上層の用紙に上側から接触した後に離
間する過程でその用紙を繰り出して搬送するピックアッ
プローラと、前記用紙を前記カセットから繰り出して搬
送する方向に対して直角な方向に沿う回転軸線上で配置
されて前記ピックアップローラの回転に同期して同じ方
向に回転され且つ1回転する毎にその回転途中で前記ピ
ックアップローラが前記最上層の用紙に接触する前の時
点で前記用紙に上側から接触して押える回転補助押え部
材とを具備することを特徴とする。
【0009】この構成によれば、回転補助押え部材がピ
ックアップローラが最上層の用紙に接触して用紙を繰り
出す前の時点で用紙に上側から接触して押えて用紙に生
じたの反りを修正するので、用紙を反りを修正した状態
で繰り出して搬送することができる。
【0010】請求項2の発明は、請求項1に記載の給紙
装置において、前記回転補助押え部材における回転軸線
から前記用紙に接触する面までの距離は、前記ピックア
ップローラにおける回転軸線から前記用紙に接触する面
までの距離と同じ、またはそれより大きいことを特徴と
する。
【0011】この発明の構成によれば、回転補助押え部
材はピックアップローラが用紙を深く押えて用紙に存在
する反りを確実に修正することができる。
【0012】請求項3の発明は、請求項1に記載の給紙
装置において、回転補助押え部材は、1回転する毎に前
記最上層の用紙に接触した後に前記ピックアップローラ
が前記用紙から離間するまでに前記用紙から離間するこ
とを特徴とする。
【0013】この発明の構成によれば、回転補助押え部
材は用紙に接触した後に、ピックアップローラが用紙か
ら離間して用紙を繰り出す時点までに用紙から離れるこ
とにより、ピックアップローラが用紙を繰り出す動作に
支障を来すことなく用紙を押えることができる。
【0014】請求項4の発明は、請求項1に記載の給紙
装置において、前記回転補助押え部材は低摩擦材料から
なることを特徴とする。
【0015】この発明の構成によれば、回転補助押え部
材は、用紙との摩擦を抑えることにより、ピックアップ
ローラが用紙を繰り出す動作に支障を来すことなく用紙
を押えることができる
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の一実施の形態について図
1ないし図7を参照して説明する。
【0017】この実施の形態は本発明を画像形成装置に
おいて記録紙を積層収容して画像記録部へ順次繰り出し
て供給する給紙装置に適用したものである。この画像形
成装置は給紙装置を水平に配置し、その上側に水平に画
像記録部を設けて、給紙装置から繰り出した記録紙を上
側へ向けてUターンさせて画像記録部へ搬送する方式を
採用している。
【0018】図1は給紙装置を示す平面図、図2は図1
のZ−Z線に沿う断面図、図3は図1のY−Y線に沿う
断面図、図4は回転補助押え部材とピックアップローラ
の組合せを示す側面図である。
【0019】図1ないし図3において11はカセット
で、これは上面部が開放された四角い箱形をなすもので
ある。このカセット11は図示しない画像形成装置本体
の内部において水平に着脱可能に配置される。12は四
角い板材からなる載置板で、これはカセット11の内部
に配置されて後述する記録紙搬送方向の上流側端部の両
側部が水平な軸13によりカセット11に枢支されて上
下方向回動可能に設けられている。この載置板12はカ
ット紙からなる記録紙Pを多数積層して載置してカセッ
ト11の内部に収容するものである。14はカセット1
1の内部に配置されて載置板12の記録紙搬送方向の下
流側端部を下側から支えて常時上側へ向けて弾性力を加
える圧縮コイルばねである。
【0020】15は回転駆動軸で、これは水平に配置さ
れたカセット11における記録紙搬送方向下流側端部の
上側において搬送方向に対して直角な方向に沿って水平
に配置されて画像形成装置本体に回転可能に支持されて
いる。また、この回転駆動軸15は画像形成装置本体に
設けた図示しない回転駆動機構により図示矢印で示す方
向へ向けて回転される。16は一対のピックアップロー
ラで、これは載置板12に積層載置された記録紙Pの搬
送方向下流側端部において搬送方向に対して直角な方向
の両側部に対応するように間隔を存した位置にて配置さ
れて回転駆動軸(搬送方向に対して直角な方向に沿う回
転軸線)15に取付けられている。これら一対のピック
アップローラ16は回転駆動軸15の回転により回転さ
れ、且つ1回転する毎にその回転途中で外周面16aが
積層された記録紙における最上層の記録紙Pに上側から
接触し、さらに回転とともに記録紙Pを搬送方向運方向
下流側へ向けて移動させて記録紙Pから離間する過程
で、最上層の記録紙Pを下層の記録紙Pから分離して繰
り出し搬送方向下流側へ搬送するものである。すなわ
ち、ピックアップローラ16は円形カムをなすもので、
記録紙Pを記録紙群から分離して繰り出して後述する搬
送ローラ22まで搬送するに必要な円周方向長さの外周
面16aを有し、外周面16aは回転方向から見て前側
に位置する始端16bと後側に位置する終端16cとで
挟まれた扇形をなしている。ここで、外周面16aの円
周方向に沿う長さは、ピックアップローラ16と搬送ロ
ーラ22との間の距離に若干の余裕長さを加えた長さで
ある。
【0021】17は回転補助押え部材で、これは載置板
12に積層載置された記録紙Pの搬送方向下流側端部に
おいて搬送方向に対して直角な方向の中央部に対応する
位置(一対のピックアップローラ16に挟まれた中間位
置)に配置されて回転駆動軸(搬送方向に対して直角な
方向に沿う回転軸線)15に取付けられている。この回
転補助押え部材17は回転駆動軸15の回転によりピッ
クアップローラ16の回転に同期して同じ方向に回転さ
れ、1回転する毎にその回転途中でピックアップローラ
16が積層された最上層の記録紙Pに接触する前の時点
でその記録紙Pに上側から接触して押え、その後にピッ
クアップローラ16が記録紙Pから離間するまでに記録
紙Pから離間することにより、記録紙Pの中央部に生じ
た反りを修正して平坦にするものである。この実施の形
態では、回転補助押え部材17はピックアップローラ1
6が記録紙Pから離間する時点で同時に記録紙Pから離
間する。すなわち、回転補助押え部17は記録紙Pを積
層群から分離して繰り出して搬送するに必要な円周方向
長さの外周面17aを有する円形カムをなすもので、外
周面17aは回転方向から見て前側に位置する始端17
bと後側に位置する終端17cとで挟まれた扇形をなし
ている。始端17bはピックアップローラ16の始端1
6bより回転方向において前側に位置している。
【0022】また、回転補助押え部材17における記録
紙Pに接触する外周面17aは回転駆動軸15(回転軸
線)から一定の大きさの半径R1で形成され、この半径R
1はピックアップローラ16における外周面16aを形
成する回転駆動軸15(回転軸線)からの一定の半径R
2と同じ、またはそれよりより大きい(R1≧R2)。
すなわち、回転補助押え部材17における回転軸線から
最上層の記録紙Pに接触する面までの距離は、ピックア
ップローラ16における回転軸線から記録紙Pに接触す
る面までの距離と同じ、またはそれより大きい。これ
は、回転補助押え部材17における半径R1がピックア
ップローラ16の一定の半径R2より小さい(R1<R
2)と、回転補助押え部材l7が記録紙Pの中央部の反
りを充分抑えることができない。ただし、R1≧R2の
範囲は回転補助押え部材17がピックアップローラ16
が記録紙Pを搬送する上で負荷にならない程度、具体的
には半径差の範囲内に抑える。この実施の形態ではR1
>R2としている。この構成によれば、回転補助押え部
材17はピックアップローラ16が記録紙Pを深く記録
紙Pを押えて記録紙Pに存在する反りを確実に修正するこ
とができる。
【0023】さらに、回転補助押え部材17は、低摩擦
材料、例えば合成樹脂や金属製の表面が軟らかいものに
より形成されており、記録紙Pとの摩擦を抑えることに
より、ピックアップローラ16が記録紙Pを繰り出す動
作に支障を来すことなく記録紙Pを押えることができる
18は記録紙Pを押える保持部材の一例である一対の爪
部材で、この一対の爪部材18はカセット11において
記録紙搬送方向下流側端部の両側部に夫々設けられ、載
置板12および載置板12に載置された記録紙Pの両側
角部を上側から受けて押えるものである。
【0024】給紙装置はこのように構成されている。な
お、画像形成装置本体には、カセット11の記録紙搬送
方向下流側端部に対して前上側に、繰り出される記録紙
PをUターンさせるために垂直上側へ向けて案内する搬
送ガイド21が設けられている。この搬送ガイド21の
上側には記録紙Pを搬送する一対の搬送ローラ22を回
転駆動軸15と平行に設けられ、一方の搬送ローラ22
は画像形成装置本体に設けた回転駆動機構により回転駆
動軸15と同じ方向へ回転される。
【0025】この給紙装置の作動について説明する。使
用者は載置板12をばね14の力に抗して下側へ向けて
回動させて、例えば400〜500枚の記録紙Pを積層
し、その後ばね14で載置板12を押上げて上側へ向け
て回動させる。積層された記録紙群において最上層の記
録紙Pの搬送方向下流側端部の両側角部が爪部材18に
より上側から押えられ、載置板12の上側への回動が阻
止される。この状態でカセット11の内部に記録紙Pが
積層して収容される。
【0026】そして、回転駆動軸15を回転してピック
アップローラ16を図示矢印方向へ回転する。ピックア
ップローラ16は、1回転する間に始端16bから外周
面16aが載置板12に載置された記録紙群における最
上層の記録紙Pに上側から接触し、さらに回転とともに
記録紙Pを搬送方向運方向下流側へ向けて移動させ、そ
の後記録紙Pから終端16cで離間するまでの過程でそ
の最上層の記録紙Pを積層されている記録紙Pから分離
して繰り出し搬送する。このようにピックアップローラ
16は1回転する毎にその回転途中で最上層の記録紙P
に接触した後に離間する過程で、記録紙Pを記録紙群か
ら分離してカセット11から搬送方向下流側へ向けて搬
送する。繰り出しされた記録紙Pは搬送ガイド21に沿
って上向きへ案内されて搬送ローラ22まで搬送され、
回転する搬送ローラ22の間を通過してさらに搬送され
Uターンして画像記録部へ送られる。
【0027】回転補助押え部材17の作動について説明
する。載置板12に多数の記録紙Pが積層されてカセッ
ト11に収容されると、温度や湿度の影響により記録紙
Pにおける搬送方向に対して直角な方向の中央部にその
搬送制度に影響を与える程の大きさで浮き上がる反りが
生じる。回転補助押え部材17は回転駆動軸15により
ピックアップローラ16と同期して同じ方向に回転され
る。回転補助押え部材17は、ピックアップローラ16
の始端16bが積層された記録紙群における最上層の記
録紙Pに接触する時点より前の時点で始端17bが最上層
の記録紙Pに上側から接触し、さらに回転に伴って外周
面17aが記録紙Pに接触して中央部を下向きに押圧す
る。すなわち、回転補助押え部材17の外周面17aが
記録紙Pに中央部で浮き上がる反りの部分を上側から押
えて下向きに変形させ反り部分を平坦な状態に修正す
る。これにより記録紙Pは中央部に浮き上がる反り部分
がなく全体が平坦な状態になる。
【0028】その後、ピックアップローラ16は外周面
16aが最上層の記録紙Pに上面に接触して回転し記録
紙Pを移動させる。回転補助押え部材17は、ピックア
ップローラ16と同期して回転しながらピックアップロ
ーラ16に先立って記録紙Pの中央部で浮き上がった反
り部分を押していくので、ピックアップローラ16によ
る記録紙Pの繰り出し移動を損なうことなく、ピックア
ップローラ16のために記録紙Pにおける反り部分を修
正する準備をする。ここで、回転補助押え部材17はピ
ックアップローラ16が記録紙Pを押える深さより一層
深く用紙を押えて記録紙Pに存在する反りを確実に修正
することができる。これにより記録紙Pは反りを修正し
た平坦な状態でカセット11から繰り出して搬送ガイド
21に沿って移動して搬送ローラ22へ向けて搬送され
る。
【0029】回転補助押え部材17が回転してその終端
17cが記録紙Pの上面に達した後に外周面17aが記
録紙Pから離れる。これと同時にピックアップローラ1
6が回転した終端16cが記録紙Pの上面に達して外周
面16aが記録紙Pから離れる。このため、回転補助押
え部材17は記録紙Pに接触した後にピックアップロー
ラ16が記録紙Pから離間するまで記録紙Pに接触するの
で、ピックアップローラ16が記録紙Pに接触している
間中に記録紙Pの反り部分を修正して長い時間にわたり
記録紙Pを平坦な状態で搬送することに係わることがで
きる。また、回転補助押え部材17はピックアップロー
ラ16が記録紙Pから離間した後に記録紙Pに接触してい
ることがないので、回転補助押え部材17が記録紙Pの
搬送を妨げることがない。このように回転補助押え部材
17は、1回転する毎にその回転途中でピックアップロ
ーラ16が最上層の記録紙Pに接触する前の時点で記録
紙Pに接触して押えて反りを修正し、ピックアップロー
ラ16が記録紙Pから離間するまでに記録紙Pから離れ
る。
【0030】図5は回転補助押え部材17とピックアッ
プローラ16の夫々の動作を示すタイムチャートであ
る。
【0031】このようにして記録紙Pを反りを修正した
平坦な状態でカセット11から繰り出して搬送ローラへ
向けて搬送することができるので、記録紙を搬送する際
に反りの存在により異常音が発生する、用紙にしわが発
生する、あるいは用紙がスキューをして搬送されるとい
う事態の発生を防止できる。カセット11から繰り出し
た記録紙PをUターンさせて画像記録部へ搬送させるため
に搬送ガイド21はピックアップローラ16から搬送ロ
ーラ22への搬送経路が急角度で曲がっている。記録紙
Pに反りがあると、ピックアップローラ16から搬送ロ
ーラ22への搬送経路が急角度で曲がる時にこの反り部
が大きくつぶされるために、前記のような夫々の事態の
発生が顕著になるが、この実施の形態ではこの事態の発
生を回避することができる。
【0032】図6は、回転補助押え部材17の他の形態
を示すもので、この形態では回転補助押え部材17の外
周面17aの半径を始端17bではピックアップローラ
16の半径より大きくし、それ以降は徐々に小さくして
ゆくものである。この構成でも前述した効果を得ること
ができる。
【0033】なお、本発明は前述した実施の形態に限定
されず、種々変形して実施することができる。回転補助
押え部材は、実施の形態で述べた円形カムのように用紙
に対して接触する点と離間する点とが円周方向に分離し
ている構成に限定されず、両方の点が一体になってい
る、すなわち請求項1に示すように1回転する毎にその
回転途中でピックアップローラが最上層の用紙に接触す
る前の時点で用紙に上側から接触して押える点があれば
良い。回転補助押え部材において用紙に対して接触する
点と離間する点が円周方向に分離する場合に、円形カム
のように両方の点を結ぶ部分が連続する構成に限定され
ず、両方の点のみ、あるいは両方の点の間を断続的につ
なぐ構成でも良い。給紙装置としては、記録紙を積層収
容する装置に限定されず、例えば画像形成装置において
原稿を積層収容して原稿読取り部へ繰り出して供給する
装置にも適用できる。
【0034】
【発明の効果】請求項1の発明の給紙装置によれば、カ
セットに積層された用紙を繰り出して搬送する際に、回
転補助押え部材がピックアップローラの回転に同期して
回転してピックアップローラが最上層の用紙に接触する
前の時点で用紙に上側から押えて用紙に生じた反りを押
えるので、用紙を反りを修正した平坦な状態で繰り出し
て搬送することができ、用紙を搬送する際に用紙におけ
る反りによる異常音が発生する、用紙にしわが発生す
る、あるいは用紙がスキューをして搬送されるという事
態の発生を防止できる。従って、カセットにおける用紙
の積層収容枚数が増大して用紙における反りが搬送精度
に与える影響を無視できない程の大きさとなった場合で
も、記録紙を繰り出して搬送する際に反りの存在による
種々の不具合の発生を防止できる。
【0035】請求項2の発明によれば,回転補助押え部
材はピックアップローラが用紙を押える深さと同じ、あ
るいはより一層深く用紙を押えて用紙に存在する反りを
確実に修正することができる。
【0036】請求項3の発明によれば,回転補助押え部
材は用紙に接触した後に、ピックアップローラが用紙か
ら離間して用紙を繰り出す前に用紙から離れることによ
り、ピックアップローラが用紙を繰り出す動作に支障を
来すことなく用紙を押えることができる。
【0037】請求項4の発明によれば,回転補助押え部
材は、用紙との摩擦を抑えることにより、ピックアップ
ローラが用紙を繰り出す動作に支障を来すことなく用紙
を押えることができる
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態における給紙装置を示す
平面図、
【図2】同実施の形態における給紙装置を示す断面図。
【図3】同実施の形態における給紙装置を示す断面図。
【図4】同実施の形態における給紙装置に設けるピック
アップローラおよび回転補助押え部材を示す側面図。
【図5】同実施の形態における給紙装置に設けるピック
アップローラおよび回転補助押え部材の動作を示すタイ
ムチャート。
【図6】回転補助押え部材の他の形態を示す側面図。
【図7】従来の給紙装置における作動を示す説明図。
【符号の説明】
11…カセット、 12…載置板、 15…回転駆動軸、 16…ピックアップローラ、 17…回転補助押え部材、 18…爪部材、 21…搬送ガイド、 22…搬送ローラ、 P…原稿(用紙)。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の用紙を積層して収容するカセット
    と、このカセットに積層収容された用紙における最上層
    の用紙を上側から押える押え部材と、前記用紙を前記カ
    セットから繰り出して搬送する方向に対して直角な方向
    に沿う回転軸線上に配置されて回転され且つ1回転する
    毎にその回転途中で前記最上層の用紙に上側から接触し
    た後に離間する過程でその用紙を繰り出して搬送するピ
    ックアップローラと、前記用紙を前記カセットから繰り
    出して搬送する方向に対して直角な方向に沿う回転軸線
    上で配置されて前記ピックアップローラの回転に同期し
    て同じ方向に回転され且つ1回転する毎にその回転途中
    で前記ピックアップローラが前記最上層の用紙に接触す
    る前の時点で前記用紙に上側から接触して押える回転補
    助押え部材とを具備することを特徴とする給紙装置。
  2. 【請求項2】 前記回転補助押え部材における回転軸線
    から前記最上層の用紙に接触する面までの距離は、前記
    ピックアップローラにおける回転軸線から前記用紙に接
    触する面までの距離と同じ、またはそれより大きいこと
    を特徴とする請求項1に記載の給紙装置。
  3. 【請求項3】 前記回転補助押え部材は、1回転する毎
    に前記最上層の用紙に接触した後に前記ピックアップロ
    ーラが前記用紙から離間するまでに前記用紙から離間す
    ることを特徴とする請求項1に記載の給紙装置。
  4. 【請求項4】 前記回転補助押え部材は低摩擦材料から
    なることを特徴とする請求項1に記載の給紙装置。
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