JP2002017388A - 6−ヒドロキシイソシンコメロン酸誘導体の製造法 - Google Patents

6−ヒドロキシイソシンコメロン酸誘導体の製造法

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JP2002017388A
JP2002017388A JP2000205073A JP2000205073A JP2002017388A JP 2002017388 A JP2002017388 A JP 2002017388A JP 2000205073 A JP2000205073 A JP 2000205073A JP 2000205073 A JP2000205073 A JP 2000205073A JP 2002017388 A JP2002017388 A JP 2002017388A
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acid derivative
reaction
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Toru Nagasawa
透 長澤
Toyokazu Yoshida
豊和 吉田
Eiji Sato
栄治 佐藤
Tetsuji Nakamura
哲二 中村
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】医農薬合成中間体として有用な6−ヒドロキシ
イソシンコメロン酸誘導体類の効率的な製造法の提供。 【解決手段】イソシンコメロン酸誘導体を、6−ヒドロ
キシイソシンコメロン酸誘導体に置換する能力を有する
微生物細胞またはその処理物を作用させ、生成する6−
ヒドロキシイソシンコメロン酸誘導体を採取する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、微生物の作用によ
りイソシンコメロン酸誘導体を位置特異的に水酸化し、
6−ヒドロキシイソシンコメロン酸誘導体を製造する方
法に関する。これらの6−ヒドロキシイソシンコメロン
酸誘導体類は種々の医農薬品等の原料として有用であ
る。
【0002】
【従来の技術】酵素的な位置特異的水酸化反応は、ニコ
チン酸分解能を有する微生物の作用によりニコチン酸の
6位にヒドロキシル基を導入する方法が広く知られてい
る(特開昭60-196193号、特開昭60-196194号公報、chim
ia,45,81,1991、Biosci.Biotech.Biochem.,58,665,199
4、J.Fermeny.Bioengin.,77,382,1994等)。同様にピリ
ジンから6−ヒドロキシピリジンを生産する方法、ピコ
リン酸から6−ヒドロキシピコリン酸を生産する方法お
よびキノリン酸の水酸化酵素等が知られている(総説;
BIO INDUSTRY,15,44-49,1998)。また、3−シアノピリ
ジンから6−ヒドロキシ3−シアノピリジンを生産する
方法(特開平6-197781)、3−置換ピリジンから6−ヒ
ドロキシ3−置換ピリジンを生産する方法およびニコチ
ン酸の2位にヒドロキシル基を導入する方法(総説;フ
ァインケミカル,28,21-29,1999)等も知られている。
【0003】さらに、最近、ルチジン酸の6位を水酸化
する方法についても報告されている(日本農芸化学会,
2000年度大会講演要旨集,p.145)。これらの
酵素反応を利用した方法は、その極めて高い基質選択的
および部位選択的な触媒作用によりピリジン置換体にヒ
ドロキシル基を容易に導入できる方法であると考えられ
るが、それらの高い選択性ゆえに、その他のピリジン置
換体に応用できうるか全くわからないのが現状であっ
た。
【0004】本発明であるイソシンコメロン酸誘導体類
についても酵素的な位置特異的水酸化反応に関する報告
はなく、前記公知技術が応用可能であるか不明であっ
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、医農薬合成
中間体として有用な6−ヒドロキシイソシンコメロン酸
誘導体類を酵素的な位置特異的水酸化反応により、工業
的に有利な製造方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、イソシン
コメロン酸誘導体類の酵素的な位置特異的水酸化反応に
ついて鋭意検討を行った結果、6位特異的に位置特異的
水酸化反応を触媒する能力を持った微生物が存在するこ
とを発見し、本発明を完成するに至った。
【0007】すなわち、本発明は、一般式(III)
【化3】 (式中、 R1〜R2は水素原子あるいは炭化水素基を表
し、X1〜X2は水素原子または置換基を示す)で表さ
れるイソシンコメロン酸誘導体を、一般式(IV)
【化4】 (式中、 R1〜R2は水素原子あるいは炭化水素基を表
し、X1〜X2は水素原子または置換基を示す)で表さ
れる6−ヒドロキシイソシンコメロン酸誘導体に位置特
異的水酸化を触媒する能力を有する微生物細胞またはそ
の処理物を作用させ、生成する6−ヒドロキシイソシン
コメロン酸誘導体を採取することを特徴とする6−ヒド
ロキシイソシンコメロン酸誘導体の製造法である。
【0008】
【発明の実施形態】以下、本発明を詳細に説明する。一
般式(I)および(II)中において、 R1およびR2は
水素原子あるいは置換又は無置換の炭化水素基である。
具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプ
ロピル基、ブチル基、イソブチル基、n-ヘキシル基等の
アルキル基;エテン基、プロペン基、イソプロペン基、
ブテン基、イソブテン基、n−ヘキセン基等のアルケニ
ル基;エチニル基、プロピニル基、ブチニル基等のアル
キニル基;シクロヘキシル基等のシクロアルキル基;フ
ェニル基、トリル基、ナフチル基等のアリール基;ベン
ジル基などのアラルキル基等が例示される。また、これ
ら炭化水素基は、その炭素原子に結合する水素原子がハ
ロゲン、水酸基、アミノ基等の置換基で置換されていて
もよい。
【0009】また、一般式(I)および(II)中におい
て、 X1〜X2は水素原子または同一又は異なる置換基
を表し、該反応を阻害しない限り、特に制限はないが、
具体的には、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキ
ル基、アラルキル基、アシル基、アミノ基、水酸基、ハ
ロゲン基、ニトリル基、ニトロ基、カルボキシル基、ア
ルコキシル基、オキシカルボニル基、シリル基等の置換
基やそれらから誘導化された置換基等が例示される。
【0010】本発明において使用する微生物細胞または
その処理物とは、イソシンコメロン酸誘導体を、6−ヒ
ドロキシイソシンコメロン酸誘導体に位置特異的な水酸
化反応により、変換する能力を有すればその種類及び起
源を問わない。
【0011】そのような微生物としては、特に制限はな
いが、例えば代表的なものとしてHydrogenophaga属等に
属する微生物が挙げられる。
【0012】Hydrogenophaga属に属する微生物として
は、 Hydrogenophaga sp. IMA-01(FERM P-17956) 等
が例示される。 Hydrogenophaga sp. IMA-01 は本発明
者らが新たに土壌中より分離したもので、上記寄託番号
にて通商産業省工業技術院生命工学工業研究所に寄託さ
れており、その生物学的性状は以下の通りである。
【0013】 Hydrogenophaga sp. IMA-01 形態; 桿菌(0.5〜0.7μm×1.5〜3.5μm) グラム染色性; − 3%KOHでの溶菌性; + アミノペプチターゼ(Cerny); + カタラーゼ; + オキシダーゼ; + ADH; − NO3からNO2の発生; − ゼラチンの加水分解; − エスクリンの加水分解; − 蛍光性; − 黄色色素; + 無機栄養培養; + 資化性 グルコース; − アラビノース; − アジピン酸; − リンゴ酸; − マンニトール; − 酢酸フェニル; − マンノース; − カプロン酸; − グルコン酸; + ソルビトール; − L-ヒスチジン; − さらに16SrDNA配列は、Hydrogenophaga pallero
niiと98.2%の類似性が認められる.
【0014】また、これらの微生物から単離した酵素等
の遺伝子を各種宿主ベクター系に導入した遺伝子操作微
生物の利用も可能である。
【0015】上記のような微生物の培養し、通常の遠心
分離、膜濃縮などの集菌操作によって得られる微生物細
胞(菌体)のみならず、該微生物を培地中で培養して得
られる培養物をそのままで6−ヒドロキシイソシンコメ
ロン酸誘導体を製造することもできる。さらに、集菌操
作によって得られる微生物細胞(菌体)の処理物の存在
下、6−ヒドロキシイソシンコメロン酸誘導体を製造す
ることもできる。処理物としては、菌体固定化物、アセ
トン、トルエン等で処理した菌体、菌体の破砕物、菌体
を破砕した無細胞抽出物などが挙げられる。
【0016】本発明の製造方法において、菌体固定化物
を反応に供するに際しては、該固定化物が活性を示す限
りその使用形態は特に限定されず、適当な担体に一般的
な方法により、固定化して使用することもできる。それ
らを用いることにより、反応終了後の6−ヒドロキシイ
ソシンコメロン酸誘導体類並びに菌体の分離・回収が容
易になるとともに、菌体固定化物の再利用も可能とな
る。
【0017】本発明においては、これら微生物細胞(菌
体)またはその処理物は通常1種類用いるが、同様な能
力を有する2種以上のものを混合して用いることも可能
である。
【0018】本発明においてこれらの微生物を培養する
ための培地としては、通常これらの微生物が生育し得る
ものであれば何れのものでも使用できる。炭素源として
は、例えば、グルコース、シュークロースやマルトース
等の糖類、酢酸、クエン酸やフマル酸等の有機酸あるい
はその塩、エタノールやグリセロール等のアルコール類
等を使用できる。窒素源としては、例えば、ペプトン、
肉エキス、酵母エキスやアミノ酸等の一般天然窒素源の
他、各種無機、有機酸アンモニウム塩等が使用できる。
その他、無機塩、微量金属塩、ビタミン等が必要に応じ
て適宜添加される。また、高い位置特異的水酸化活性を
得るために、例えば、ニコチン酸、ピコリン酸、キノリ
ン酸、シアノピリジン、イソシンコメロン酸等のピリジ
ン骨格もつ化合物等を位置特異的水酸化活性の誘導物質
として培地に添加することも有効である。特にイソシン
コメロン酸およびその誘導体はその効果が顕著である。
その培養は常法に従って行えばよく、例えば、pH4〜
10、温度15〜40℃の範囲にて好気的に6〜96時
間培養する。
【0019】本発明において、位置特異的水酸化反応に
よる一般式(II)に示される6−ヒドロキシイソシン
コメロン酸誘導体の生産は、以下の方法で行うことがで
きる。水または緩衝液等の反応溶媒中でイソシンコメロ
ン酸誘導体に上記微生物、またはこれらの処理物を接触
させることにより行うことができる。そして、反応温
度、必要により反応液のpHを制御しながら反応を行う。
場合によっては反応の途中でイソシンコメロン酸誘導体
を加え、反応を継続させることもある。
【0020】本発明において、位置特異的水酸化反応触
媒として微生物、菌体培養液または菌体処理物等を用い
る場合は反応液系内にフェナジンメトサルフェート等の
電子受容体を存在させることで反応収率を上げることが
可能である。
【0021】反応液の基質濃度は、0.01〜50質量
%の間で特に制限はないが、生産性等を考慮すると0.
1〜30質量%の濃度で実施するのが好ましい。
【0022】反応液中の微生物等の濃度は、通常、0.
01〜20質量%であり、好ましくは0.01〜10質
量%である。
【0023】反応液のpHは用いるその至適pH等を考慮
し、総合的に決定され、特に制限はないが、一般的には
pH4〜11の範囲であり、好ましくはpH5〜10である。
また、反応が進行するに従いpHが変化する場合は、適当
な中和剤を添加して最適pHに調整することが望ましい。
【0024】反応温度は0〜60℃が好ましく、5〜5
0℃がより好ましい。
【0025】反応溶媒は、通常イオン交換水、緩衝液等
の水性媒体を使用するが、6−ヒドロキシイソシンコメ
ロン酸誘導体の溶解を促進させるために有機溶媒あるい
は界面活性剤を含んだ系でも反応を行うことができる。
有機溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、
プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブ
タノール、t-ブチルアルコール、t-アミルアルコール等
のアルコール系溶媒、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、
オクタン等の脂肪族炭化水素系溶媒、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒、塩化メチレ
ン、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロロエタン等のハ
ロゲン化炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、ジイソプ
ロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等の
エーテル系溶媒、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチ
ル等のエステル系溶媒、アセトン、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶媒、その他
アセトニトリル、N,N-ジメチルホルムアミド等を適宜使
用できる。界面活性剤としては、例えば、アルキルベン
ゼンスルホン酸塩、アルキル硫酸塩等のアニオン界面活
性剤、アルキルピリジニウム塩、ドデシルトリメチルア
ンモニウムクロリド等のカチオン界面活性剤、ポリオキ
シエチレンアルキル(フェニル)エーテル、ポリオキシ
エチレンアルキル(フェニル)エステル、ソルビタン脂
肪酸エステル(スパン系界面活性剤)、ポリオキシエチ
レングリコールソルビタンアルキルエステル(トゥイー
ン系界面活性剤)、ポリオキシエチレングリコールp-t-
オクチルフェニルエーテル(トリトン系界面活性剤)、
ショ糖脂肪酸エステル等の非イオン性界面活性剤、N−
アルキル−N,N−ジメチルアンモニウムベタイン、レ
シチン、ホスファチジルエタノールアミン、リゾレシチ
ン等の両性界面活性剤等を適宜使用できる。特にトリト
ン系界面活性剤が有効である。
【0026】また、これらの有機溶媒あるいは界面活性
剤を水への溶解度以上に加えて2層系で反応を行うこと
も可能である。有機溶媒を反応系に共存させることで、
選択率、変換率、収率などが向上することも多い。反応
時間は、通常、1時間〜1週間、好ましくは1〜72時間
であり、そのような時間で反応が終了する反応条件を選
択することが好ましい。
【0027】尚、以上のような基質濃度、触媒濃度、p
H、温度、溶媒(界面活性剤)、反応時間及びその他の
反応条件はその条件における反応収率等を考慮して目的
とする6−ヒドロキシイソシンコメロン酸誘導体が最も
多く採取できる条件を適宜選択することが望ましい。
【0028】位置特異的水酸化反応終了混合液からの目
的物の単離は除菌後、濃縮、酸析、抽出、カラム分離、
結晶化等など通常の公知の方法によって行うことができ
る。例えば、6−ヒドロキシイソシンコメロン酸は、例
えば、反応液を濃縮し、酸析することで不溶物として回
収することができる。
【0029】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
るが、本発明の範囲はこれらの実施例の範囲に限定され
るものではない。
【0030】〔実施例1〕イソシンコメロン酸2.0g
/l、酵母エキス5.0g/l、 麦芽エキス5.0g
/l 、KH2PO4 1.0g/l 、K2HPO4
3.0g/l、MgSO4・7H2 O 0.5g/
l、および金属塩混合液10ml/lからなる培地10
0ml(pH7.0)を500ml容坂口フラスコに分
注し、121℃、15分間加熱滅菌した後、 Hydrogeno
phaga sp. IMA-01株を接種し、28℃で20時間振とう
培養した。
【0031】尚、金属塩混合液は、H3BO4 300
mg/l、CaCl2 400mg/l、CuSO4・
7H2O 40mg/l、KI 100mg/l、Fe
SO4・7H2O 200mg/l、MnSO4・7H
2O 400mg/l、H2MoO4・2H2O 20
0mg/l、濃塩酸10ml/lからなる。培養終了
後、遠心分離にて菌体を集菌し、培養液と同量の0.8
5%NaCl溶液で洗浄した後、5mlの同溶液に菌体
を懸濁した。
【0032】イソシンコメロン酸250μmol、0.
25Mトリス塩酸緩衝液(pH7.5)3ml、フェナ
ジンメトスルフォネート5μmol、トリトンX−10
010μlおよび上記菌体懸濁液2.0mlを添加し、
全量を10mlに調整後、30℃で2時間反応させた。
反応液から遠心分離にて除菌した後、高速液体クロマト
グラフィーで6−ヒドロキシイソシンコメロン酸の定量
を行った結果、23mmol/Lの生成が認められた。
【0033】〔実施例2〕実施例1と同様な方法にて H
ydrogenophaga sp. IMA-01株を培養し、菌体懸濁液を調
整した。
【0034】イソシンコメロン酸250μmol、0.
25Mトリス塩酸緩衝液(pH7.5)3ml、フェナ
ジンメトスルフォネート5μmol、トリトンX−10
010μlおよび上記菌体懸濁液3.0mlを添加し、
全量を10mlに調整後、30℃で反応させた。経時的
に分析し、イソシンコメロン酸が消費された分を0.5
Mイソシンコメロン酸溶液で添加し、一定濃度(25m
M)になるように(10時間)維持した。この間イソシ
ンコメロン酸はトータル0.85mmol添加した。反
応(熟成)は24時間継続した。反応液から遠心分離に
て除菌した後、高速液体クロマトグラフィーで6−ヒド
ロキシイソシンコメロン酸の定量を行った結果、89%
収率で0.76mmolの生成が認められた。
【0035】〔実施例3〕実施例2と同様な反応を4倍
スケール行い、3.0mmol(0.55g)の6−ヒ
ドロキシイソシンコメロン酸を含む反応終了液を得た。
この反応終了液から6−ヒドロキシイソシンコメロン酸
の単離を行った。すなわち、遠心分離にて除菌した後、
水を留去し、乾固した。乾固物を少量の水に溶解させ、
1N HClをゆっくりと滴下し、不溶物を回収した。
得られた不溶物は水に懸濁させ、1N NaOHにて中
和し、再び乾固させた。乾固物を少量の水に溶解させ、
同様に酸析により、不溶化させ、回収した。この操作を
もう一度繰り返し(合計3回繰り返し)、6−ヒドロキ
シイソシンコメロン酸0.33mgを得た。H−NM
Rおよび13C−NMRにて構造を確認した。
【0036】
【発明の効果】医農薬合成中間体として有用な6−ヒド
ロキシイソシンコメロン酸誘導体類を極めて穏和な酵素
的な手法より、製造することが可能となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12R 1:01) C12R 1:01) (72)発明者 中村 哲二 神奈川県横浜市鶴見区大黒町10番1号 三 菱レイヨン株式会社化成品開発研究所内 Fターム(参考) 4B064 AE49 CA02 CB12 CD12 CE10 DA01 DA11 4B065 AA01X AC20 BA22 BD32 CA16 CA44 CA47

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I) 【化1】 (式中、 R1〜R2は水素原子あるいは炭化水素基を表
    し、X1〜X2は水素原子または置換基を示す)で表さ
    れるイソシンコメロン酸誘導体を、一般式(II) 【化2】 (式中、 R1〜R2は水素原子あるいは炭化水素基を表
    し、X1〜X2は水素原子または置換基を示す)で表さ
    れる6−ヒドロキシイソシンコメロン酸誘導体に置換す
    る能力を有する微生物細胞またはその処理物を作用さ
    せ、生成する6−ヒドロキシイソシンコメロン酸誘導体
    を採取することを特徴とする6−ヒドロキシイソシンコ
    メロン酸誘導体の製造法。
  2. 【請求項2】 一般式(I)および(II)中で表される
    R1〜R2およびX1〜X2が共に水素原子であることを
    特徴とする請求項1記載の6−ヒドロキシイソシンコメ
    ロン酸誘導体の製造法。
JP2000205073A 2000-07-06 2000-07-06 6−ヒドロキシイソシンコメロン酸誘導体の製造法 Pending JP2002017388A (ja)

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