JP2002005857A - 半導体装置及び半導体装置の検査方法 - Google Patents

半導体装置及び半導体装置の検査方法

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JP2002005857A JP2000183809A JP2000183809A JP2002005857A JP 2002005857 A JP2002005857 A JP 2002005857A JP 2000183809 A JP2000183809 A JP 2000183809A JP 2000183809 A JP2000183809 A JP 2000183809A JP 2002005857 A JP2002005857 A JP 2002005857A
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Toru Mitsuki
亨 三津木
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Yoshie Takano
圭恵 高野
Takeshi Shichi
武司 志知
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 TFT形成後にその活性領域を形成する結晶
質半導体膜の結晶性を評価する手段を提供することを第
一の目的とする。また、非晶質半導体膜を結晶化して得
られる結晶質半導体膜の配向性を高め、そのような結晶
質半導体膜を用いたTFTを提供することを第二の目的
とする。 【解決手段】 EPSPを用いて、基板上に形成された
半導体膜を有する半導体装置に対し、当該基板を化学的
機械研磨により薄板化する処理と、薄板化した当該基板
をエッチングにより除去して、或いは、薄板化した当該
基板と、当該基板と半導体膜の間の絶縁層とをエッチン
グにより除去して、前記半導体膜の表面を露出させる処
理とを有し、露出した半導体膜の表面に電子線を照射し
て、EBSPから結晶方位を測定することを特徴として
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は結晶構造を有する半
導体膜をチャネル形成領域に用いた薄膜トランジスタを
有する半導体装置、及び当該半導体装置の検査方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】厚さ数nmから数百nm程度の結晶構造
を有する半導体膜(以下、結晶質半導体膜という)を用
いて、薄膜トランジスタ(以下、TFTという)を作製
する技術が開発されている。TFTは液晶表示装置に用
いるスイッチング素子として実用化が進み、ガラス基板
上に半導体集積回路を形成することが可能になってい
る。
【0003】工業化という観点から、結晶質半導体膜の
材料は主としてシリコンが用いられている。結晶構造を
有するシリコン膜(以下、結晶質シリコン膜という)
は、プラズマCVD法や減圧CVD法により、ガラスま
たは石英などの基板上に堆積した非晶質シリコン膜を、
加熱処理、或いはレーザー光の照射(以下、本明細書中
においてレーザー処理という)により結晶化したものが
利用されている。
【0004】このような方法で作製される結晶質シリコ
ン膜は、多結晶構造となり、結晶方位はランダムに配向
して、特定の結晶方位に対する配向率は必ずしも高くな
かった。例えば、加熱処理またはレーザー処理により得
られる結晶質シリコン膜は、複数の結晶粒が析出し、
{111}に配向する傾向がある。反射電子回折パター
ンから求められる{111}格子面に配向する割合は、
全体の20%を越えることはなかった。参考までに、同
測定を(111)面の単結晶シリコン基板について行う
と、その面の配向率は100%となる。従って、このよ
うな結晶質シリコン膜を用いたTFTは、単結晶シリコ
ン基板を用いたMOSトランジスタの特性と比べ劣って
いた。ガラスや石英などの異種材料上に厚さ数nmから
数百nm程度の半導体膜を結晶化させても、複数の結晶
粒が集合して成る多結晶構造しか得ることが出来ず、結
晶粒中及び結晶粒界に存在する欠陥によりキャリアがト
ラップされ、TFTの性能を律速する要因となってい
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、液晶表示装
置に代表される半導体装置は、一辺が数cm〜数十cm
の絶縁基板上に、ラインアンドスペースで1〜10μm
の設計ルールで、結晶質半導体膜から数百万のTFTを
形成し、画素部や駆動回路を実現している。
【0006】しかし、同一基板の面内で、或いは、複数
のロット間でTFTの特性がばらつき、駆動電圧の変動
や消費電力の変動などが発生し、規格値に入らなければ
不良品となり、製品の歩留まりを低下させることが問題
となっていた。例えば、液晶表示装置において、駆動回
路の一部のTFTに欠陥があると、画像表示では線欠陥
となって現れていた。また、画素の一部のTFTに欠陥
があると点欠陥となって現れていた。
【0007】勿論、このような不良の発生は、汚染であ
ったり、パターン形成やコンタクトの不良であったりし
て、その要因は様々にあることが知られている。その中
で、TFTの電気的特性に直接的に影響する結晶質シリ
コン膜の結晶性を、素子形成後に評価して、電気的特性
と関連付ける技術は必ずしも確立されていなかった。
【0008】結晶性はX線回折、ラマン分光法、電子線
回折などにより評価することができるが、得られる情報
は限られていて、結晶方位の分布や配向率を広い面積に
渡って統計的に評価する手段はなかった。
【0009】また、上記の如く結晶の配向率が低い場
合、異なる結晶方位の結晶が隣接する結晶粒界で、格子
の連続性を保持することが殆ど不可能となり、不対結合
手が多く形成されてしまう。粒界にできる不対結合手は
キャリア(電子・ホール)の捕獲中心となり、輸送特性
を低下させている。即ち、キャリアが散乱されたりトラ
ップされたりするため、このような結晶質半導体膜でT
FTを作製しても高い電界効果移動度を期待することが
できない。また、結晶粒界はランダムに存在するため、
チャネル形成領域を特定の結晶方位をもつ結晶粒で形成
することが不可能であり、TFTの電気的特性をばらつ
かせる要因となっている。
【0010】本発明はこのような問題点を解決する手段
を提供することを目的とし、TFT形成後にその活性領
域を形成する結晶質半導体膜の結晶性を評価する手段を
提供することを第一の目的とする。また、非晶質半導体
膜を結晶化して得られる結晶質半導体膜の配向性を高
め、そのような結晶質半導体膜を用いたTFTを提供す
ることを第二の目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】結晶方位の分布は反射電
子回折パターン(EBSP:Electron Backscatter dif
fraction Pattern)により求める(以下、便宜上EBS
Pと呼ぶ)。EBSPは走査型電子顕微鏡(SEM:Sc
anning Electron Microscopy)に専用の検出器を設け、
一次電子の後方散乱から結晶方位を分析する手法であ
る。EBSP法の測定方法は図2により説明される。電
子銃(ショットキー型電界放出電子銃)201、鏡体2
02、試料室203は通常の走査型電子顕微鏡と同じ構
成である。EBSPを測定するにはステージ204を6
0度程度の傾きを設け試料209を設置する。この状態
で試料に向かい合うように検出器206のスクリーン2
05を挿入する。
【0012】ここで、結晶構造を持った試料に電子線が
入射すると、後方にも非弾性散乱が起こり、その中には
試料中でブラッグ回折による結晶方位に特有の線状パタ
ーン(一般に菊地像と呼ばれる)も合わせて観察される。
EBSP法は検出器スクリーンに映った菊地像を解析す
ることにより試料の結晶方位を求めている。
【0013】図3は基板221上に形成された多結晶構
造の結晶質半導体膜222を示している。多結晶構造は
各結晶粒が異なった結晶方位を持っていることを前提と
している。試料の電子線の当たる位置を移動させつつ方
位解析を繰り返す(マッピング測定)ことで、面状の試料
について結晶方位または配向の情報を得ることができ
る。入射電子線の太さは、走査型電子顕微鏡の電子銃の
タイプにより異なるが、ショットキー電界放射型の場
合、10〜20nmの非常に細い電子線223が照射さ
れる。マッピング測定では、測定点数が多いほど、また
測定領域が広いほど、結晶配向のより平均化した情報を
得ることができる。例えば、100×100μm2の領
域で、10000点(1μm間隔)〜40000点
(0.5μm間隔)の程度の測定を行うことができる。
【0014】マッピング測定により各結晶粒の結晶方位
がすべて求まると、膜に対する結晶配向の状態を統計的
に表示できる。図4(A)にEBSP法により求められ
る逆極点図の例を示す。逆極点図は多結晶体の優先配向
を表示する際によく用いられるもので、試料のある特定
の面(ここでは膜表面)が、どの格子面に一致しているか
を集合的に表示したものである。
【0015】図4(A)の扇形状の枠は一般に標準三角
形と呼ばれるもので、この中に立方晶系における全ての
指数が含まれている。またこの図中における長さは、結
晶方位における角度に対応している。たとえば{00
1}と{101}の間は45度、{101}と{11
1}の間は35.26度、{111}と{001}の間
は54.74度である。また、白抜きの点線は{10
1}からのずれ角5度及び10度の範囲を示している。
【0016】図4(A)は、マッピングにおける全測定
点(この例では11655点)を標準三角形内にプロット
したものである。{101}付近で点の密度が濃くなっ
ていることがわかる。図4(B)は、このような点の集
中度を等高線表示したものである。ここで数値は各結晶
粒が完全に無秩序な配向だと仮定した場合、すなわち標
準三角形内に点を偏りなく分布させた場合に対する倍率
を示しており無次元数である。
【0017】このように特定の指数(ここでは{10
1})に優先配向している事がわかった場合、その指数
近傍にどの程度の結晶粒が集まっているか、その割合を
数値化することで、優先配向の度合いをよりイメージし
やすくなる。例えば図4(A)に例示した逆極点図にお
いて{101}からのずれ角5度及び10度の範囲(図
中に白点線で示す)に存在する点数の全体に対する割合
を配向率として次式により求めて示すことができる。
【0018】
【数1】
【0019】この割合は、次のように説明することもで
きる。図4(A)のように{101}付近に分布が集中
している場合、実際の膜においては図6のように、各粒
の<101>方位は基板に概略垂直であるが、その周り
にやや揺らぎを持って並んでいることが予想される。こ
の揺らぎの角に許容値を5度、10度と設け、それより
小さいものの割合を数値で示してゆくのである。たとえ
ば図5では、ある結晶粒の<101>方位は、許容5度
の範囲には含まれないが、許容10度の範囲には含まれ
ていることになる。後述のデータにおいては、以上に説
明したように許容ずれ角を度及び10度と定め、それを
満たす結晶粒の割合を求める。
【0020】本発明は、EPSPを用いて、基板上に形
成された半導体膜を有する半導体装置に対し、当該基板
を化学的機械研磨により薄板化する処理と、薄板化した
当該基板をエッチングにより除去して、或いは、薄板化
した当該基板と、当該基板と半導体膜の間の絶縁層とを
エッチングにより除去して、前記半導体膜の表面を露出
させる処理とを有し、露出した半導体膜の表面に電子線
を照射して、EBSPから結晶方位を測定することを特
徴としている。
【0021】特に、本発明は、基板上に形成された結晶
質半導体膜でチャネル形成領域を形成した薄膜トランジ
スタを有する半導体装置に対し、当該チャネル形成領域
のEBSPを測定するのに適している。EBSPを得る
ためには半導体膜の表面に照射する電子線の断面積はチ
ャネル形成領域の面積よりも小さくしておく。具体的に
は、半導体膜の表面に照射する電子線の直径は50nm
以下であることが望ましい。
【0022】また、他の発明の構成は、基板上に形成さ
れたシリコンを主成分とする半導体膜でチャネル形成領
域を形成した薄膜トランジスタを有する半導体装置にお
いて、当該基板を化学的機械研磨及びエッチングにより
除去して半導体膜の表面を露出させ、半導体膜の表面に
電子線を照射して、EBSPから求められる{101}
格子面の前記半導体膜の表面となす角が10度以内であ
る割合が20%以上であり、或いは、{101}格子面
の前記半導体膜の表面となす角が5度以内である割合が
5%以上であり、かつ、{001}格子面の前記半導体
膜の表面となす角が10度以内である割合が3%以下で
あり、かつ、{111}格子面の前記半導体膜の表面と
なす角が10度以内である割合が5%以下であり、か
つ、半導体膜に含まれる窒素及び炭素の濃度が1×10
19/cm3以下であり、酸素の濃度が3×1019/cm3
以下であることを特徴としている。
【0023】本発明の一形態として、シリコンを主成分
とする半導体膜には、ゲルマニウムが0.1原子%以上
10原子%以下の濃度で含まれている半導体材料が適用
される。さらに、当該ゲルマニウムの半導体膜中におけ
る分布は、半導体膜の基板側の表面に対し、その反対側
の面におけるゲルマニウム濃度が高くなっているものが
適用されうる。
【0024】
【発明の実施の形態】[実施形態1]本発明において、半
導体装置の活性領域を形成する半導体膜の結晶方位を観
測するための手段としてEBSPを用いる。基板上に形
成された半導体膜の結晶方位を観測するために、基板を
除去して当該半導体膜の基板側の面から電子線を照射し
て結晶方位の測定を行う。
【0025】図1はTFTを構成する結晶質半導体膜か
らEBSPを得る方法を示している。結晶質半導体膜1
04は基板上に形成されていたものであるが、当該基板
は除去されていて、電子線101が照射される面は半導
体膜の基板側の面である。
【0026】結晶質半導体膜104は、介在する絶縁層
及び導電層を介して固定板102に導電性樹脂103に
より接着されている。導電性樹脂103は、結晶質半導
体膜104に接続する電極105と電気的な導通を形成
している。そして、導電性材料で形成される固定板10
2を接地することにより、結晶質半導体膜104が電子
線の照射によりチャージアップすることを防いでいる。
【0027】結晶質半導体膜104は電子線101に対
して60度程度の傾きを設けて設置され、後方散乱電子
を検出して結晶方位を求める手段は前述の如くである。
電子線101は、50nm以下、好ましくは10〜20
nmのビーム径であり、TFTのチャネル形成領域より
も小さい。そして、電子線の当たる位置を移動させなが
ら方位解析を繰り返すマッピング測定を行えば、チャネ
ル形成領域の結晶方位または配向の情報について詳細に
得ることができる。
【0028】次に図7を用いてTFTを形成する結晶質
半導体膜におけるEBSPを得るための試料を調整する
方法を説明する。
【0029】図7(A)において示すTFTは、基板3
01上にシリコンを主成分とする絶縁材料で形成される
ブロッキング層302、結晶質半導体膜303、ゲート
絶縁膜306、ゲート電極307、層間絶縁膜308、
ソースまたはドレイン電極309、パッシベーション膜
310などが形成されている。結晶質半導体膜303に
はチャネル形成領域304、一導電型の不純物が添加さ
れた不純物領域305などが形成されている。
【0030】最初に、FIB(Focused Ion Beam:集束
イオンビーム)法で電極309上に開孔を形成するため
に、パッシベーション膜310上に金属層311を形成
する。これは、イオンビームの照射による試料のチャー
ジアップや損傷を防ぐためであり、タングステンや白金
などを付けておく。イオンビーム312は細く絞ったガ
リウム(Ga)イオンを照射して開孔313を形成し、
ソースまたはドレイン電極309の表面を露出させる。
【0031】次に図7(B)に示すように、カーボンペ
ーストや銀ペーストなどの導電性樹脂314を用いて試
料を固定板315に接着する。固定版315はアルミニ
ウムや銅などの導電体を用い、導電性樹脂314を開孔
313に充填して接着することにより、結晶質半導体膜
303が固定板315とソースまたはドレイン電極30
9を介して導通し、接地させることができる。本発明で
はこのようにして、反射電子回折パターンにおける結晶
質半導体膜のチャージアップを防止する。
【0032】図7(C)では基板301やブロッキング
層を除去して結晶質半導体膜303の基板側の面を露出
させる処理を行っている。基板301を除去するための
手段としてCMP(Chemical-Mechanical Polishing:
化学的・機械研磨)法を用いる。ガラス基板若しくは石
英基板に対するCMPの研磨材(スラリー)には、例え
ば、塩化シリコンガスを熱分解して得られるフュームド
シリカ粒子をKOH添加水溶液に分散したものを用い
る。CMPにより、基板301を約100〜500μm
程度残るように研磨して除去する。その後、フッ酸また
はフッ化アンモニウム溶液により化学エッチングして残
りの基板とブロッキング層302を除去する。
【0033】こうして、図7(D)に示すように結晶質
半導体膜303の基板側の面が露出させることができ
る。結晶質半導体膜303は図3(A)で説明した絶縁
膜や電極を介して湖底板315に固着され、かつ、導電
性樹脂314により電気的接続がなされている。この状
態の試料を用いて図1で説明したようにEBSPを得
て、結晶質半導体膜303の結晶方位を評価することが
できる。
【0034】TFTにおいて、結晶方位の測定は、結晶
質半導体膜のチャネル形成領域に対して行う。この領域
の結晶性はTFTの電気的特性に重大な影響を与える。
チャネル形成領域はデザインルールにもよるが、ガラス
基板上に形成されるTFTでは、チャネル長2〜20μ
m、チャネル幅5〜200μm程度の寸法で形成されて
いる。図8はこの様子を示すものであり、結晶質半導体
膜401にはチャネル形成領域402、一導電型の不純
物が添加された不純物領域403が形成されている。不
純物領域403はコンタクト405により絶縁層を介し
て形成された電極404と接触している。
【0035】反射電子回折パターンにおける電子ビーム
の径はショットキー型電界放出電子銃でれば50nm以
下、好ましくは10〜20nmであり、上述のチャネル
形成領域の面積に対して十分小さい。従って、複数の結
晶粒から成るチャネル形成領域の結晶方位を調べるに
は、ビームスポット407をチャネル長方向及びチャネ
ル幅方向にスキャンさせて複数個のデータを収集して統
計的に処理することができる。例えば、10×50μm
2のチャネル形成領域に対して、1μm間隔で測定を行
い500個のデータを得ることができる。さらに、この
ような処理を複数個のTFTに対して行い、さらに詳細
でかつ精度の高い分析を行うことができる。
【0036】図10は反射電子回折パターンによる結晶
方位の測定例であり、石英基板に600℃にて20時間
の加熱処理により作製した結晶質シリコン膜の逆極点図
を示している。この試料では{111}に強く配向して
いて、許容値10度以内の割合は12%となっている。
また、図11はシリコンの結晶化を助長する金属元素を
用い、550℃にて4時間の熱処理により作製された結
晶質半導体膜の逆極点図を示している。この試料におい
て{101}面の配向が強く現れていることが観測さ
れ、許容値10度以内の割合やはり12%となってい
る。図10及び図11に示す逆極点図では、その他に
{001}と{111}の中間にある{311}面に配
向している傾向が見られている。
【0037】こうした反射電子回折パターンにおいて、
チャネル形成領域に特定して結晶の配向を調べるために
は、電子線を当てる位置を正確に決める必要がある。図
8で示すように、TFTを形成する結晶質半導体膜には
チャネル形成領域の他に不純物領域が形成されており、
外見上は何ら区別が付かない。図9はこのような問題点
を解決するための測定装置の一例を示している。
【0038】電子銃(ショットキー型電界放出電子銃)
501、鏡体502、試料室503は図2と同様な構成
である。試料510はステージ504にセットされ、試
料表面に対して約60度の位置に反射電子回折像を得る
ためのスクリーン205と検出器206を設置する。他
方には、エネルギー分散型X線分光分析(EDX:Energ
y Dispersion X-ray Spectroscopy)用の検出器508
が設けられ、組成分析を可能としている。こうして、電
子線509が当たる位置を固定して、同じ位置における
反射電子回折の測定とEDXによる組成分析とを同時
に、または交互に行うことができる。不純物領域にはリ
ンやボロンなど半導体の導電型を制御する元素が0.1
〜20原子%程度含まれているので、EDXによってチ
ャネル形成領域の位置を判別することができる。
【0039】以上のようにして、基板上に形成された結
晶質半導体膜でチャネル形成領域を形成した薄膜トラン
ジスタを有する半導体装置において、当該チャネル形成
領域の結晶方位を測定することができる。
【0040】[実施形態2]本発明により作製されるTF
Tは、チャネル形成領域を{101}の配向率が高い結
晶質半導体膜で形成することを特徴としている。基板上
に形成され{101}の配向率の高い結晶質半導体膜
は、例えば、シリコンを主成分とし、ゲルマニウムを
0.1〜10原子%含有する半導体材料により実現する
ことができる。しかし、このような結晶質半導体膜を実
現する上で、ゲルマニウムの存在が必ずしも本質的な要
因ではなく、シリコンのネットワークに入り、或いは影
響を及ぼして、内部応力を緩和するものであれば、他の
元素で代替することも可能である。
【0041】本実施形態では、その一例としてゲルマニ
ウムを含有するシリコン膜を一例として示す。{10
1}の配向率が高い結晶質半導体膜を得るには、シリコ
ン原子及びゲルマニウム原子の水素化物またはフッ化物
または塩化物によるガスを用い、プラズマCVD法また
は減圧CVD法により作製される非晶質半導体膜の表面
に該非晶質半導体膜の結晶化を助長する金属元素を導入
し、当該金属元素を利用して加熱処理をして結晶化させ
結晶質半導体膜を形成する。
【0042】図12で説明する結晶質半導体膜の作製方
法は、ゲルマニウムを含む非晶シリコン膜の全面にシリ
コンの結晶化を助長する金属元素を添加して結晶化を行
う方法である。まず、図12(A)において、基板はア
ルミナホウケイ酸ガラスやバリウムホウケイ酸ガラスな
どの無アルカリガラス基板が適している。代表的にはコ
ーニング社の#7059ガラス基板や#1737ガラス
基板を用いる。その他に石英基板やサファイア基板を用
いても良い。或いは、シリコン、ゲルマニウム、ガリウ
ム・砒素などの半導体基板の表面に絶縁膜を形成し、こ
れを基板としても良い。このような基板601の表面に
は、ブロッキング層602としてプラズマCVD法でS
iH4とN2Oを用い酸化窒化シリコン膜を50〜200
nmの厚さに形成する。その他の形態として、プラズマ
CVD法でSiH4とNH3とN2Oから作製される酸化
窒化シリコン膜を50nm、SiH4とN2Oから作製さ
れる酸化窒化シリコン膜を100nm積層させた2層構
造や、或いは、窒化シリコン膜とTEOS(Tetraethyl
Ortho Silicate)を用いて作製される酸化シリコン膜
を積層させた2層構造としても良い。
【0043】非晶質半導体膜の形成は、プラズマCVD
法または減圧CVD法、その他適宣の方法により行う。
プラズマCVD法を適用する場合には、SiH4とGe
4とから成る反応ガス、或いは、SiH4とH2で希釈
したGeH4成る反応ガスを加えて反応室に導入し、1
〜200MHzの高周波放電により分解し基板上に非晶
質半導体膜を堆積させる。反応ガスは、SiH4の代わ
りにSi26またはSiF4を、GeH4の代わりにGe
4を採用しても良い。減圧CVD法を用いる場合にも
同様な反応ガスを適用することが可能であり、好ましく
はHeで反応ガスを希釈して、400〜500℃の温度
で基板上に非晶質半導体膜を堆積する。いずれにして
も、本発明で用いる上記ガスは、堆積される非晶質半導
体膜に取り込まれる酸素、窒素、炭素などの不純物元素
の濃度を低減するために高純度に精製されたものを用い
る。堆積される非晶質半導体膜の厚さは20〜100n
mの範囲とする。
【0044】表1はプラズマCVD法で作製する非晶質
半導体膜の作製条件を示す。高周波電力は0.35W/
cm2(27MHz)であるが、繰り返し周波数10k
Hz(デューティ比30%)のパルス放電に変調して平
行平板型のプラズマCVD装置の陰極に給電している。
その他、共通条件として反応圧力33.25Pa、基板
温度300℃、電極間隔35mmとしている。ゲルマニ
ウムを含む非晶質シリコン膜203の酸素、窒素、炭素
などの不純物を極力低減するために、SiH4の純度は
99.9999%以上のものを、またGeH4は窒素、
炭化水素化合物が1ppm以下、CO2が2ppm以下
の高純度品を用いる。また、プラズマCVD装置の仕様
としては、反応室の容積13Lの反応室に対し、一段目
に排気速度300L/秒の複合分子ポンプ、二段目に排
気速度40m3/hrのドライポンプを設け、排気系側
から有機物の蒸気が逆拡散してくるのを防ぐと共に、反
応室の到達真空度を高め、非晶質半導体膜の形成時に不
純物元素が膜中に取り込まれることを極力防いでいる。
【0045】
【表1】
【0046】こうして作製されるゲルマニウムを含む非
晶シリコン膜603は、ゲルマニウムを0.1原子%〜
10原子%未満、好ましくは1〜5原子%の範囲で含有
している。ゲルマニウムの含有量は、代表的な反応ガス
として用いられるSiH4とGeH4の混合比により調節
することができる。非晶質シリコン膜に含まれる窒素、
炭素、酸素のそれぞれの含有量は二次イオン質量分析法
(SIMS)によって測定されている。図20はその結
果を示す。測定に用いた試料は、シリコン基板上に#S
N、#SGN5、#SGN10の順に積層したものである
が、いずれの成膜条件においても窒素、炭素の含有量は
5×1018/cm3未満、酸素の含有量は1×1019/c
3未満である。
【0047】上記のように形成した非晶質半導体膜の表
面に、該非晶質半導体膜の結晶化を助長する金属元素を
導入する。金属元素としてはその他に、鉄(Fe)、ニ
ッケル(Ni)、コバルト(Co)、ルテニウム(R
u)、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)、オスニ
ウム(Os)、イリジウム(Ir)、白金(Pt)、銅
(Cu)、金(Au)から選ばれた一種または複数種の
金属元素を用いる。これら金属元素は、本明細書に記載
する何れの発明においても非晶質半導体膜の結晶化を助
長する金属元素として使用することができる。上記いず
れの金属元素を用いても同質、同様の効果を得ることが
できるが、代表的にはニッケルを用いる。具体的には、
図12(B)で示すように、重量換算で10ppmのニ
ッケルを含む酢酸ニッケル塩溶液をスピナーで塗布して
ニッケル含有層604を形成する。この場合、当該溶液
の馴染みをよくするために、ゲルマニウムを含む非晶質
シリコン膜603の表面処理として、オゾン含有水溶液
で極薄い酸化膜を形成し、その酸化膜をフッ酸と過酸化
水素水の混合液でエッチングして清浄な表面を形成した
後、再度オゾン含有水溶液で処理して極薄い酸化膜を形
成しておく。シリコンの表面は本来疎水性なので、この
ように酸化膜を形成しておくことにより酢酸ニッケル塩
溶液を均一に塗布することができる。
【0048】これらの金属元素を導入する方法は、当該
金属膜を非晶質半導体膜の表面又は内部に存在させる手
法であれば特に限定はなく、例えば、スパッタ法、蒸着
法、プラズマ処理法(含むプラズマCVD法)、吸着
法、金属塩の溶液を塗布する方法などを使用することが
できる。プラズマ処理法は、不活性ガスによるグロー放
電雰囲気において、陰極からスパッタされる当該金属元
素を利用する。また、金属塩の溶液を塗布する方法は簡
易であり、金属元素の濃度調整が容易である点で有用で
ある。
【0049】そして、当該金属元素を利用して非晶質半
導体膜の結晶化を行う。結晶化は加熱処理、レーザー光
または紫外線、赤外線などの強光の照射によって行う。
加熱処理のみでも{101}に優先的に配向する結晶質
シリコン膜を得ることができるが、好ましくは、加熱処
理を行いその後レーザー光などの強光の照射を行う方法
を適用する。加熱処理後のレーザー処理は、結晶粒内に
残される結晶欠陥を修復し消滅させることができ、作製
される結晶の品質を向上させる目的に対して有効な処置
となる。
【0050】加熱処理は450〜1000℃の範囲で行
うことが可能であるが、温度の上限は使用する基板の耐
熱温度が一つの上限として考慮される。ガラス基板の場
合にはその歪み点以下が上限温度の一つの根拠となる。
例えば、歪み点667℃のガラス基板に対しては、66
0℃程度が限度と見るべきである。必要とされる時間は
加熱温度や、その後の処理条件(例えばレーザー光を照
射する処理の有無など)により適宣設定するが、好適に
は550〜600℃にて4〜24時間の加熱処理を行
う。また、その後レーザー処理を行う場合には、500
〜550℃にて4〜8時間の熱処理を行う。以上の加熱
処理は空気中や水素雰囲気中でも良いが、好適には窒素
或いは不活性ガス雰囲気中にて行う。こうして、図12
(C)に示す結晶質半導体膜605が形成される。
【0051】結晶化率(膜の全体積における結晶成分の
割合)を高め、結晶粒内に残される欠陥を補修するため
に、結晶質半導体膜605に対してレーザー光606を
照射するレーザー処理を行う。レーザー処理は、波長4
00nm以下のエキシマレーザーや、YAGまたはYV
4レーザーの第2高調波(波長532nm)〜第4高
調波(波長266nm)を光源として用いて行う。これ
らのレーザー光は光学系にて線状またはスポッ状に集光
し、そのエネルギー密度を100〜700mJ/cm2
として照射し、上記のように集光したレーザービームを
基板の所定の領域に渡って走査させ処理を行う。その
他、レーザーの代わりに、ハロゲンランプ、キセノンラ
ンプ、水銀ランプ、メタルハライドランプなどを光源と
しても良い。
【0052】レーザー処理の条件は、XeClエキシマ
レーザー(波長308nm)を用い、照射エネルギー密度
300〜600mJ/cm2、重ね合わせ率90〜95
%で照射する。レーザー処理は加熱処理により結晶化し
た膜の未結晶化部分の結晶化や、結晶粒内に欠陥を補修
するために行う。また、この処理により結晶化率を向上
させることができる。こうして、図12(D)に示す
{101}の配向率の高い結晶質半導体膜607を得る
ことができる。レーザー処理を行うことにより、膜中に
おけるゲルマニウムの分布は変化し、表面に偏析するこ
とがSIMSにより測定されている。図16(A)は加
熱処理を行った後の状態であり、結晶質シリコン膜中に
おいてほぼ一定の濃度で分布している。一方、図16
(B)、(C)は異なるレーザー処理条件で作製された
試料の特性であり、結晶質シリコン膜の表面側(基板側
とは反対側の面)に偏析していることを示している。
【0053】以上のような工程により、本発明の如き
{101}面の配向率が高い結晶質半導体膜が得ること
ができる。図17は本実施形態により作製されたゲルマ
ニウムを含む結晶質シリコン膜のEBSPの一例であ
り、{101}格子面が半導体膜の表面となす角が10
度以内である割合が53%という結果が得られている。
このような配向率の高い結晶質シリコン膜が得られるメ
カニズムは、現段階で必ずしも明らかではないが、概略
以下のように推測することができる。
【0054】まず、結晶化は400〜500℃の加熱処
理により金属元素とシリコンが反応してシリサイドが形
成され、これが結晶核となりその後の結晶成長に寄与す
る。例えば、代表的な金属元素としてニッケルを用いた
場合、ニッケルシリサイド(以下、NiSi2と記す
る)が形成される。NiSi2の構造はホタル石型構造
であり、ダイアモンド型構造のシリコン格子間にニッケ
ル原子を配置した構造となっている。NiSi2からニ
ッケル原子が無くなるとシリコンの結晶構造が残ること
になる。数々の実験の結果から、ニッケル原子は非晶質
シリコン側に移動していくことが判明しており、この理
由は非晶質シリコン中の固溶度の方が結晶シリコン中の
それよりも高いためであると考えられる。従って、恰も
ニッケルが非晶質シリコン中を移動しながら結晶シリコ
ンを形成するというモデルを立案することができる。
【0055】NiSi2は特定の配向性を持たないが、
非晶質半導体膜の厚さを20〜100nmとすると基板
表面に対し平行な方向しか殆ど成長することが許されな
くなる。この場合、NiSi2と結晶シリコンの(11
1)面とが接する界面エネルギーが最も小さいので、結
晶質シリコン膜の表面と平行な面は(110)面とな
り、この格子面が優先的に配向する。結晶成長方向が基
板表面に対し平行な方向に、しかも柱状に成長する場合
には、その柱状結晶を軸とした回転方向には自由度が存
在するため、必ずしも(110)面が配向するとは限ら
ないため、その他の格子面も析出すると考えられる。
【0056】本発明は、結晶質半導体膜の{101}格
子面の配向を高めるために、柱状結晶の回転方向に制約
を与え、自由度を低減させる手段として非晶質シリコン
に0.1〜10原子%のゲルマニウムを含有させる手段
を見いだしたものである。勿論、前述のようにゲルマニ
ウムの存在が必ずしも本質的な要因ではなく、シリコン
のネットワークに入り、或いは影響を及ぼして、内部応
力を緩和するものであれば、他の元素で代替することも
可能である。
【0057】ゲルマニウムを一例とすれば、非晶質シリ
コンに0.1〜10原子%のゲルマニウムを含有させる
と結晶核の発生密度が低下することが観測されている。
図15はその結果を示し、非晶質シリコン膜の成膜時に
添加するGeH4の量が増加するに従い、即ち、非晶質
シリコン膜に取り込まれるゲルマニウムの濃度が増加す
るに従い、結晶核密度が低下している傾向が示されてい
る。結晶核であるNiSi2が形成されるとき、原子間
距離の違いによりゲルマニウムは排除されつつ上述の結
晶成長が起こっていることが予想される。従って、ゲル
マニウムは柱状結晶の外側に偏析するような形となり、
その存在が柱状結晶を軸とした回転方向の自由度を低下
させていると推定する。その結果、{101}面の配向
率の高い結晶質半導体膜を得ることが可能となる。
【0058】表1で示す#SGN30、#SGN10、#
SGN5、#SN、#HSの各条件で成膜された非晶質半
導体を上記結晶化の方法により得られた結晶質半導体膜
の配向率を反射電子回折パターンにより求めた結果を表
2に示す。表2では、各種試料について{101}、
{001}、{111}、{113}の配向率を、各格
子面が膜表面となす角度が5度以内、及び10度以内の
範囲にある割合を求めた結果を示している。表2におい
て#HSはの試料は{113}と{111}の配向率が
高く、それぞれ18%(10度以内)、12%(10度
以内)となっている。また、#SNでは{101}と
{311}の配向率が高くなっている。{311}は対
称性の立場から等価な格子面の数が他と比較して最も多
く、ランダムに配向する多結晶体では発生する確率がそ
の分高くなる。
【0059】
【表2】
【0060】一方、ゲルマニウムを添加した#SGN3
0、#SGN10、#SGN5においても試料内の比較に
おいて傾向が見られ、膜中に含有するゲルマニウム濃度
により結晶の配向が変化することを示している。#SG
N10、#SGN5で特に注目される傾向は、他の格子
面に対して{101}格子面の配向が強く、#SGN1
0ではずれ角10度以内が31%、5度以内でも14%
となっている。また、#SGN5ではずれ角10度以内
が20%、5度以内で6%となっている。このような
{101}格子面に対する高い配向率はゲルマニウムを
添加しない他の試料では達成されない新規な効果が得ら
れている。
【0061】しかし、#SGN30において、膜中に含
有するゲルマニウムの含有量が11原子%に増加すると
{101}格子面の配向率は低下してしまうことが示さ
れている。また、#SGN5において1.5原子%に低
下しても配向率が20%低下している。従って、この結
果が意味するところは、{101}の配向率を高めるた
めには非晶質シリコン膜中に含有させるゲルマニウムの
濃度には適した範囲があり、その濃度範囲は0.1原子
%から10原子%、好ましくは1〜5原子%程度である
ことがわかる。
【0062】さらに、このような結晶質半導体膜の構造
をX線回折から評価した。X線回折法では、回折角2θ
をスキャンしながら回折強度の測定を行う。このとき強
度がピークとなった2θの測定からブラッグの式(2d sin
θ=λ、λはX線の波長)格子面間隔dを求めることがで
きる。ここで2θスキャンを遅くしてピーク位置を精密
に求めると、格子に加わっている歪についての情報も得
ることができる。
【0063】測定は、表2の#SNで示される結晶質シ
リコン膜、及びゲルマニウムを含む結晶質シリコン膜に
ついて測定を行い、d値を比較した。両者とも石英基板
を使用した。膜厚は54nm、酢酸ニッケルの添加量1
0ppmの水溶液、結晶化500℃にて1時間と580
℃にて8時間の加熱処理で作製したものである。測定は
膜に平行な格子面のほか、図18示すように試料にあお
り角を持たせることにより、膜から60度の角を持った
格子面についても行った。この様子を模式的に図19に
示す。また、2θの大きい回折を用いたほうが測定精度
は向上する。この2つの試料で配向の違いにより測定で
きる回折が異なっていたが、それぞれについて予備測定
により2θの最も大きい回折を調べ、それらについて本
測定を行った。本測定に用いた回折は、ゲルマニウムを
含む結晶質シリコン膜(試料A)では(440)、結晶
質シリコン膜(試料B)では(220)であった。
【0064】あおり角を持たせた場合、2θの値には装
置のX線光学系に特有の系統的なずれが生じる。このず
れはわずかであるが、今回のような精密な測定ではその
影響が無視できなくなるため、あらかじめ標準試料(無
配向のタングステン粉末)を用いてあおり角0度、60
度で2θ値の測定を行い、そのときのずれ量を用いて補
正を行った。標準試料の測定結果を表3に示す。ここで
は多結晶試料の本測定における指数と2θが近い回折を
選んでいる。即ち、試料Aでは(440)回折(2θ=1
06度付近)を測定したので、タングステンの(31
0)回折(2θ=100。628度)で補正を行った。一
方、試料Bでは(220)回折(2θ=47度付近)を測
定したので、タングステンの(110)回折(2θ=4
0.2444度)で補正を行った。
【0065】
【表3】
【0066】試料Aと試料Bの測定結果を表4に示す。
あおり角Psiで比較すると、どちらの試料も0度に比べ
60度の場合のほうがd値は大きく、従って格子が膜に
水平方向に伸びた歪を有していることがわかる。格子定
数aに換算して試料間の比較を行うと、試料Aでは両者
の差は0.00164nmであるのに対して、試料Bで
は0.00272nmと、より大きい値になっている。
従って非晶質半導体膜の形成時にゲルマニウムを含ませ
ておくことにより、結晶化後の膜の歪を緩和させること
ができるということができる。
【0067】
【表4】
【0068】{101}格子面に対して高い配向性を示
す結晶質半導体膜は、添加するゲルマニウムの濃度を
0.1〜10原子%の範囲で添加するだけでなく、膜中
に含まれる酸素、窒素、炭素の元素の濃度を1×1019
/cm3未満にすること、及び膜厚を20〜100nm
の範囲として、基板表面と平行な方向の成長が支配的と
なるようにすることの相乗効果により達成される。
【0069】このような{110}格子面の配向率の高
い結晶質半導体膜はTFTのチャネル形成領域、光起電
力素子の光電変換層など素子の特性を決定付けるチャネ
ル形成領域に好適に用いることができる。
【0070】その他の手法として、非晶質半導体膜の結
晶化を助長する金属元素を選択的に形成する方法を図1
3を用いて説明する。図13(A)において、基板62
0は前述のガラス基板または石英基板を採用する。ガラ
ス基板を用いる場合には、実施形態1と同様にブロッキ
ング層を設ける。
【0071】ゲルマニウムを含む非晶質シリコン膜62
1は図12(A)と同様にプラズマCVD法で形成して
も良いし、イオン注入法またはイオンドープ法によりゲ
ルマニウムを所定の濃度で導入しても良い。また、減圧
CVD法で、Si26とGeH4を450〜500℃の
温度で分解して形成する方法も採用可能である。
【0072】そして、ゲルマニウムを含む非晶質シリコ
ン膜621上に150nmの厚さの酸化シリコン膜62
2を形成する。酸化シリコン膜の作製方法は限定されな
いが、例えば、TEOSとO2とを混合し、反応圧力4
0Pa、基板温度300〜400℃とし、高周波(1
3.56MHz)電力密度0.5〜0.8W/cm2
放電させ形成する。そして、開孔623を形成する。開
孔623は、非晶質シリコン膜の膜面における適宣箇所
のスリット状の面または点状の面などとする。開孔62
3の大きさに特に限定はないが、その幅は10〜40μ
mとすることができる。また、その長手方向の長さは任
意に決めれば良く、数十μm〜数十cmの範囲とするこ
とができる。
【0073】この状態で、図13(B)に示すように、
重量換算で10ppmのニッケルを含む酢酸ニッケル塩
溶液を塗布する。これにより、ニッケル含有層724が
形成され、ニッケル含有層624は開孔部623の底部
のみでゲルマニウムを含む非晶質シリコン膜221と接
触する。
【0074】結晶化は、加熱処理の温度500〜650
℃で4〜24時間、例えば570℃にて14時間の熱処
理を行う。この場合、結晶化はニッケルが接した非晶質
シリコン膜の部分が最初に結晶化し、そこから基板の表
面と平行な方向に結晶化が進行する。こうして形成され
た結晶質シリコン膜625は棒状または針状の結晶が集
合して成り、その各々の結晶は巨視的に見ればある特定
の方向性をもって成長している。その後、酸化シリコン
膜222を除去すれば結晶質シリコン膜625を得るこ
とができる。
【0075】こうして作製される結晶質シリコン膜には
結晶化において利用した金属元素が残存している。それ
は膜中において一様に分布していないにしろ、平均的な
濃度とすれば、1×1019/cm3を越える濃度で残存
している。勿論、このような状態でもTFTをはじめ各
種半導体装置のチャネル形成領域に用いることが可能で
あるが、より好ましくは、ゲッタリングにより当該金属
元素を除去することが望ましい。
【0076】また、当該金属元素を除去するゲッタリン
グの一例を図14を用いて説明する。図14(A)にお
いて、基板630は図12(A)または図13(A)の
ガラス基板、或いは石英基板などいずれも適用可能であ
る。ガラス基板を用いる場合には、ブロッキング層を設
ける。また、結晶質シリコン膜631の表面には、マス
ク用の酸化シリコン膜632が150nmの厚さに形成
され、開孔部633が設けられ結晶質シリコン膜が露出
した領域が設けられている。図13の工程に従う場合に
は、図13(A)で示す酸化シリコン膜622をそのま
ま利用可能であり、図13(B)の工程の後からそのま
ま本実施例の工程に移行することもできる。そして、イ
オンドープ法によりリン634を添加して、1×1019
〜1×1022/cm3の濃度のリン添加領域635を形
成する。
【0077】そして、図14(B)に示すように、窒素
雰囲気中で550〜800℃、5〜24時間、例えば6
00℃にて12時間の熱処理を行うと、リン添加領域2
35がゲッタリングサイトとして働き、結晶質シリコン
膜231に残存していた触媒元素はリン添加領域235
に偏析させることができる。
【0078】その後、図14(C)で示すようにマスク
用の酸化シリコン膜632と、リンが添加領域635と
をエッチングして除去することにより、結晶化の工程で
使用した金属元素の濃度が1×1017/cm3未満にま
で低減された結晶質シリコン膜636を得ることができ
る。
【0079】[実施形態3]本実施形態は、nチャネル型
TFTとpチャネル型TFTとを相補的に組み合わせた
CMOS型のTFTを作製する例を図15を用いて説明
する。
【0080】図15(A)において、基板901上にゲ
ルマニウムを含有する結晶質シリコン膜を形成する。ゲ
ルマニウムを含有する結晶質シリコン膜は実施形態2で
作製されるいずれの方法も適用可能である。また、基板
901がガラス基板である場合には、ブロッキング層9
02を設ける。ゲルマニウムを含有する結晶質シリコン
膜は素子分離のため所定の大きさにエッチングし、島状
の半導体層903、904を形成する。
【0081】第1絶縁膜905はTFTにおいてゲート
絶縁膜として利用されるものであり30〜200nmの
厚さで形成する。この第1絶縁膜905はプラズマCV
D法によりSiH4とN2Oとから作製される酸化窒化シ
リコン膜、或いはTEOSとN2Oとから作製される酸
化窒化シリコン膜などで形成する。本実施例では前者を
選択し、75nmの厚さに形成する。また、実施例5で
示す方法で第1絶縁膜905を形成しても良い。
【0082】第1絶縁膜905上には、タンタル、タン
グステン、チタン、アルミニウム、モリブデンから選ば
れた一種または複数種の元素を成分とする導電性材料で
ゲート電極906、907を形成する。
【0083】次に、図15(B)ではnチャネル型TF
TにLDD(Lightly Doped Drain)領域を形成するた
めにイオンドープ法でリンをドーピングする。ドーピン
グガスにはH2で0.1〜5%に希釈したフォスフィン
(PH3)を用いる。ドーピングの条件は適宣決定する
ものとするが、半導体層903、904に形成される第
1不純物領域908、909は平均的な濃度として1×
1017〜1×1019/cm3となるようにする。この
際、ゲート電極906、907はドーピングされるリン
に対するマスクとなり、不純物領域908、909は自
己整合的に形成される。
【0084】そして、図15(C)で示すように、フォ
トレジストを用いたマスク909を形成し、再びイオン
ドープ法でリンをドーピングする。このドーピングによ
り作製される第2不純物領域910、912のリンの平
均濃度は1×1020〜1×1021/cm3となるように
する。こうして、半導体層903に形成される第1不純
物領域911はLDD領域となり、第2不純物領域91
0はソース及びドレイン領域となる。
【0085】pチャネル型TFTは図15(D)で示す
ように、フォトレジストを用いたマスク913を形成
し、半導体層904にホウ素をドーピングする。ドーピ
ングガスにはH2で0.1〜5%に希釈したジボラン
(B26)を用いる。半導体層904に形成される第3
不純物領域914は、n型からp型に反転させるために
リン濃度と比較して1.5〜3倍のホウ素を添加し、平
均濃度は1.5×1020〜3×1021/cm3となるよ
うにする。こうして、半導体層904に形成される第3
不純物領域941はpチャネル型TFTのソース及びド
レイン領域となる。
【0086】その後、プラズマCVD法により作製され
る窒化シリコン膜、窒化酸化シリコン膜により層間絶縁
膜915を形成する。また、添加された不純物元素は活
性化のために350〜500℃の加熱処理が必要とされ
るが、この加熱処理は層間絶縁膜915を形成した後に
行い、窒化シリコン膜、窒化酸化シリコン膜中に含まれ
る水素を放出させ、半導体層903、904に拡散させ
ることにより、水素化を行い半導体中及びその界面の欠
陥を補償することができる。さらに、ソース及びドレイ
ン電極818を形成しTFTを得ることができる。
【0087】チャネル形成領域918、919は{10
1}格子面の配向性の高いゲルマニウムを含有する結晶
質シリコン膜で形成される。このようなチャネル形成領
域は、ゲート絶縁膜との界面特性が良好であり、結晶粒
界及び結晶粒内の欠陥密度が低減し、高い電界効果移動
度を得ることができる。
【0088】以上の工程で、nチャネル型TFTとpチ
ャネル型TFTとを相補的に組み合わせたCMOS型の
TFTを得ることができる。nチャネル型TFTはチャ
ネル形成領域とドレイン領域との間にLDD領域が形成
され、ドレイン端における電界の集中を防いでいる。こ
のようなCMOS型のTFTは、アクティブマトリクス
型の液晶表示装置やEL表示装置の駆動回路を形成する
ことを可能とする。それ以外にも、このようなnチャネ
ル型TFTまたはpチャネル型TFTは、画素部を形成
するトランジスタに応用することができる。さらに、従
来の半導体基板にて作製されるLSIに代わる薄膜集積
回路を実現するTFTとして用いることができる。
【0089】図15(C)で作製されたCMOS型のT
FTは、さらにパッシベーション膜などを付けて完成さ
せることができる。このようなTFTのチャネル形成領
域の結晶性を評価するためには、実施形態1で示す方法
により、基板を除去して、結晶質半導体膜の基板側の面
より測定することにより行うことができる。
【0090】反射電子回折パターンにより得られる結晶
方位の情報は、照射される電子線のビームサイズに対応
している。従って、複数の結晶粒が集合して形成される
結晶質半導体膜の配向率を正確に評価するには、測定点
を多くして母数を増やし、統計的に処理される配向率の
精度を上げることが要求される。そのために、一つのT
FTのチャネル形成領域において10〜50点程度の測
定点を設け、このような測定を100個若しくはそれ以
上のTFTに対して行うことにより正確な配向率を評価
することができる。
【0091】[実施例]本発明の半導体装置は、各種多様
の電子機器の表示装置や各種集積回路、或いは、従来の
集積回路に代わる回路用途に応用することができる。こ
のような半導体装置には、携帯情報端末(電子手帳、モ
バイルコンピュータ、携帯電話等)、ビデオカメラ、ス
チルカメラ、パーソナルコンピュータ、テレビ、プロジ
ェクター等が挙げられる。それらの一例を図21〜図2
3に示す。
【0092】図21(A)は携帯電話であり、表示用パ
ネル2701、操作用パネル2702、接続部2703
から成り、表示用パネル2701には表示装置270
4、音声出力部2705、アンテナ2709などが設け
られている。操作パネル2702には操作キー270
6、電源スイッチ2702、音声入力部27058など
が設けられている。本発明は表示装置2904を形成す
ることができる。また、本発明の半導体装置の検査方法
は、表示装置2904の検査に用いることができる。
【0093】図21(B)はビデオカメラであり、本体
9101、表示装置9102、音声入力部9103、操
作スイッチ9104、バッテリー9105、受像部91
06から成っている。本発明は表示装置9102に適用
することができる。また、本発明の半導体装置の検査方
法は、表示装置9102の検査に用いることができる。
【0094】図21(C)はモバイルコンピュータ或い
は携帯型情報端末であり、本体9201、カメラ部92
02、受像部9203、操作スイッチ9204、表示装
置9205で構成されている。本発明は半導体装置は表
示装置9205に適用することができる。また、本発明
の半導体装置の検査方法は、表示装置9205の検査に
用いることができる。
【0095】図21(D)はテレビ受像器であり、本体
9401、スピーカ9402、表示装置9403、受信
装置9404、増幅装置9405等で構成される。本発
明は表示装置9403に適用することができる。また、
本発明の半導体装置の検査方法は、表示装置6403の
検査に用いることができる。
【0096】図21(E)は携帯書籍であり、本体95
01、表示装置9502、9503、記憶媒体950
4、操作スイッチ9505、アンテナ9506から構成
されており、ミニディスク(MD)やDVDに記憶され
たデータや、アンテナで受信したデータを表示するもの
である。本発明は表示装置9502、9503や、記憶
媒体9504に適用することができる。また、本発明の
半導体装置の検査方法は、表示装置9502、9503
の検査に用いることができる。
【0097】図22(A)はパーソナルコンピュータで
あり、本体9601、画像入力部9602、表示装置9
603、キーボード9604で構成される。本発明は表
示装置9601や、内蔵する各種集積回路に適用するこ
とができる。また、本発明の半導体装置の検査方法は、
表示装置9601の検査に用いることができる。
【0098】図22(B)はプログラムを記録した記録
媒体(以下、記録媒体と呼ぶ)を用いるプレーヤーであ
り、本体9701、表示装置9702、スピーカ部97
03、記録媒体9704、操作スイッチ9705で構成
される。なお、この装置は記録媒体としてDVD(Di
gtial Versatile Disc)、CD等を
用い、音楽鑑賞や映画鑑賞やゲームやインターネットを
行うことができる。本発明は表示装置9702や、内蔵
する各種集積回路に適用することができる。また、本発
明の半導体装置の検査方法は、表示装置9702の検査
に用いることができる。
【0099】図22(C)はデジタルカメラであり、本
体9801、表示装置9802、接眼部9803、操作
スイッチ9804、受像部(図示しない)で構成され
る。本発明は表示装置9802や、内蔵する各種集積回
路に適用することができる。また、本発明の半導体装置
の検査方法は、表示装置9802の検査に用いることが
できる。
【0100】図23(A)はフロント型プロジェクター
であり、投射装置3601、スクリーン3602で構成
される。本発明は表示装置3601やその他の信号制御
回路に適用することができる。また、本発明の半導体装
置の検査方法は、表示装置3601の検査に用いること
ができる。
【0101】図23(B)はリア型プロジェクターであ
り、本体3701、投射装置3702、ミラー370
3、スクリーン3704で構成される。本発明は投射装
置3702やその他の信号制御回路に適用することがで
きる。
【0102】尚、図23(C)は、図23(A)及び図
23(B)中における投射装置3601、3702の構
造の一例を示した図である。投射装置3601、370
2は、光源光学系3801、ミラー3802、3804
〜3806、ダイクロイックミラー3803、プリズム
3807、液晶表示装置3808、位相差板3809、
投射光学系3810で構成される。投射光学系3810
は、投射レンズを含む光学系で構成される。本実施例は
三板式の例を示したが、特に限定されず、例えば単板式
であってもよい。また、図23(C)中において矢印で
示した光路に実施者が適宜、光学レンズや、偏光機能を
有するフィルムや、位相差を調節するためのフィルム、
IRフィルム等の光学系を設けてもよい。
【0103】また、図23(D)は、図23(C)中に
おける光源光学系3801の構造の一例を示した図であ
る。本実施例では、光源光学系3801は、リフレクタ
ー3811、光源3812、レンズアレイ3813、3
814、偏光変換素子3815、集光レンズ3816で
構成される。なお、図23(D)に示した光源光学系は
一例であって特に限定されない。例えば、光源光学系に
実施者が適宜、光学レンズや、偏光機能を有するフィル
ムや、位相差を調節するフィルム、IRフィルム等の光
学系を設けてもよい。
【0104】ここでは図示しなかったが、本発明はその
他にもナビゲーションシステムをはじめ冷蔵庫、洗濯
機、電子レンジ、固定電話機などに組み込む表示装置と
しても適用することも可能である。このように本発明の
適用範囲はきわめて広く、さまざまな製品に適用するこ
とができる。
【0105】
【発明の効果】本発明を用いることにより、TFT形成
後にその活性領域を形成する結晶質半導体膜の配向率を
反射電子回折パターンにより測定することができる。ま
た、非晶質半導体膜を結晶化して得られる結晶質半導体
膜の配向性を高め、そのような結晶質半導体膜を用いた
TFTをえることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の反射電子回折パターンの概念を説明
する図。
【図2】 反射電子回折装置の構成を説明する図。
【図3】 反射電子回折による試料測定の概念を説明す
る図。
【図4】 反射電子回折データから得られる逆極点図の
例。
【図5】 {101}配向からのずれ角を説明する図。
【図6】 {101}付近に優先配向している場合の各
結晶粒の<101>方位のゆらぎを説明する図。
【図7】 反射電子回折で測定するための試料調整法を
説明する図。
【図8】 反射電子回折で測定する領域を説明する図。
【図9】 反射電子回折装置の他の構成を説明する図。
【図10】 反射電子回折による高温多結晶シリコン膜
の逆極点図。
【図11】 反射電子回折による結晶質シリコン膜の逆
極点図。
【図12】 結晶質シリコン膜の作製方法を説明する
図。
【図13】 結晶質シリコン膜の作製方法を説明する
図。
【図14】 結晶質シリコン膜の作製方法を説明する
図。
【図15】 CMOS構造のTFTの作製工程の一例を
説明する図。
【図16】 本実施例により作製されたゲルマニウムを
含む結晶質シリコン膜におけるゲルマニウムの分布を示
すグラフ。
【図17】 本実施例により作製されたゲルマニウムを
含む結晶質シリコン膜における逆極点図。
【図18】 X線回折測定と試料あおり角を説明する
図。
【図19】 試料あおり角と、回折に寄与する格子面を
説明する図。
【図20】 SiH4、GeH4、H2ガスより作製され
た試料のC、N、O濃度を阿表すSIMSデータ。
【図21】 半導体装置の一例を示す図。
【図22】 半導体装置の一例を示す図。
【図23】 プロジェクターの一例を示す図。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 21/20 H01L 21/66 N 5G435 21/66 G01N 1/28 G 29/786 H01L 29/78 618B 21/336 618F 620 624 627G (72)発明者 浅見 勇臣 神奈川県厚木市長谷398番地 株式会社半 導体エネルギー研究所内 (72)発明者 高野 圭恵 神奈川県厚木市長谷398番地 株式会社半 導体エネルギー研究所内 (72)発明者 志知 武司 神奈川県厚木市長谷398番地 株式会社半 導体エネルギー研究所内 (72)発明者 小久保 千穂 神奈川県厚木市長谷398番地 株式会社半 導体エネルギー研究所内 (72)発明者 荒井 康行 神奈川県厚木市長谷398番地 株式会社半 導体エネルギー研究所内 Fターム(参考) 2G001 AA01 AA03 BA05 BA18 CA01 CA03 DA02 DA06 DA09 EA03 FA02 FA08 GA04 GA05 GA14 HA12 HA13 JA16 KA01 KA08 KA20 LA11 MA04 MA05 NA03 NA07 PA05 RA02 RA03 RA04 RA08 RA20 4M106 AA01 AA10 AB01 BA02 BA11 BA12 CB17 DH24 DH25 DH33 DH55 DH57 DH60 5C094 AA43 BA03 BA43 CA19 EA04 EA07 EB02 FB14 GB10 JA08 5F052 AA02 AA11 AA24 BA02 BB02 BB07 CA00 DA02 DB02 DB03 EA15 FA06 5F110 AA24 AA26 BB02 BB04 CC02 DD01 DD02 DD03 DD04 DD05 DD13 DD14 DD15 DD17 EE03 EE04 FF02 FF04 FF30 GG01 GG02 GG06 GG07 GG13 GG17 GG25 GG33 GG45 GG47 HJ01 HJ04 HJ12 HJ23 HM15 NN02 NN22 NN23 NN24 PP01 PP02 PP03 PP10 PP13 PP23 PP29 PP34 QQ11 QQ19 QQ23 QQ28 5G435 AA17 AA19 BB12 CC09 HH13 KK05 KK09 KK10

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上に形成された半導体膜を有する半導
    体装置に対し、前記基板を化学的機械研磨により薄板化
    する処理と、薄板化した前記基板をエッチングにより除
    去して前記半導体膜の表面を露出させる処理とを有し、
    前記半導体膜の表面に電子線を照射して、反射電子回折
    パターンから結晶方位を測定することを特徴とする半導
    体装置の検査方法。
  2. 【請求項2】基板上に形成された半導体膜を有する半導
    体装置に対し、前記基板を化学的機械研磨により薄板化
    する処理と、薄板化した前記基板と、前記基板と前記半
    導体膜の間の絶縁層とをエッチングにより除去して前記
    半導体膜の表面を露出させる処理とを有し、前記半導体
    膜の表面に電子線を照射して、反射電子回折パターンか
    ら結晶方位を測定することを特徴とする半導体装置の検
    査方法。
  3. 【請求項3】基板上に形成された半導体膜でチャネル形
    成領域を形成した薄膜トランジスタを有する半導体装置
    に対し、前記基板を化学的機械研磨により薄板化する処
    理と、薄板化した前記基板をエッチングにより除去して
    前記半導体膜のチャネル形成領域の表面を露出させる処
    理とを有し、前記半導体膜のチャネル形成領域の表面に
    電子線を照射して、反射電子回折パターンから結晶方位
    を測定することを特徴とする半導体装置の検査方法。
  4. 【請求項4】基板上に形成された半導体膜でチャネル形
    成領域を形成した薄膜トランジスタを有する半導体装置
    に対し、前記基板を化学的機械研磨により薄板化する処
    理と、薄板化した前記基板と、前記基板と前記半導体膜
    の間の絶縁層とをエッチングにより除去して前記半導体
    膜のチャネル形成領域の表面を露出させる処理とを有
    し、前記半導体膜のチャネル形成領域の表面に電子線を
    照射して、反射電子回折パターンから結晶方位を測定す
    ることを特徴とする半導体装置の検査方法。
  5. 【請求項5】請求項3または請求項4において、前記反
    射電子回折パターンにおいて、前記半導体膜の表面に照
    射する電子線の断面積は前記チャネル形成領域の面積よ
    りも小さいことを特徴とする半導体装置の検査方法。
  6. 【請求項6】請求項1乃至請求項4のいずれか一項にお
    いて、前記反射電子回折パターンにおいて、前記半導体
    膜の表面に照射する電子線の直径は50nm以下である
    ことを特徴とする半導体装置の検査方法。
  7. 【請求項7】基板上に形成されたシリコンを主成分とす
    る半導体膜でチャネル形成領域を形成した薄膜トランジ
    スタを有する半導体装置において、前記基板を化学的機
    械研磨及びエッチングにより除去して前記半導体膜の表
    面を露出させ、前記半導体膜の表面に電子線を照射し
    て、反射電子回折パターンから求められる{101}格
    子面の前記半導体膜の表面となす角が10度以内である
    割合が20%以上であり、かつ、{001}格子面の前
    記半導体膜の表面となす角が10度以内である割合が3
    %以下であり、かつ、{111}格子面の前記半導体膜
    の表面となす角が10度以内である割合が5%以下であ
    り、前記半導体膜に含まれる窒素及び炭素の濃度が1×
    1019/cm3以下であり、酸素の濃度が3×1019
    cm3以下であることを特徴とする半導体装置。
  8. 【請求項8】基板上に形成されたシリコンを主成分とす
    る半導体膜でチャネル形成領域を形成した薄膜トランジ
    スタを有する半導体装置において、前記基板を化学的機
    械研磨及びエッチングにより除去して前記半導体膜の表
    面を露出させ、前記半導体膜の表面に電子線を照射し
    て、反射電子回折パターンから求められる{101}格
    子面の前記半導体膜の表面となす角が5度以内である割
    合が5%以上であり、かつ、{001}格子面の前記半
    導体膜の表面となす角が10度以内である割合が3%以
    下であり、かつ、{111}格子面の前記半導体膜の表
    面となす角が10度以内である割合が5%以下であり、
    前記半導体膜に含まれる窒素及び炭素の濃度が1×10
    19/cm3以下であり、酸素の濃度が3×1019/cm3
    以下であることを特徴とする半導体装置。
  9. 【請求項9】請求項7または請求項8において、前記シ
    リコンを主成分とする半導体膜にゲルマニウムが0.1
    原子%以上10原子%以下の濃度で含まれていることを
    特徴とする半導体装置。
  10. 【請求項10】請求項7または請求項8において、前記
    シリコンを主成分とする半導体膜にゲルマニウムが0.
    1原子%以上10原子%以下の濃度で含まれ、かつ、前
    記半導体膜の表面に対し、該半導体膜の反対側の面にお
    けるゲルマニウム濃度が高いことを特徴とする半導体装
    置。
  11. 【請求項11】請求項7または請求項8において、前記
    半導体膜の表面に照射する電子線の断面積は前記チャネ
    ル形成領域の面積よりも小さいことを特徴とする半導体
    装置。
  12. 【請求項12】請求項7または請求項8において、前記
    半導体膜の表面に照射する電子線の直径は50nm以下
    であることを特徴とする半導体装置の検査方法。
  13. 【請求項13】請求項7または請求項8において、前記
    割合は、前記半導体装置における前記薄膜トランジスタ
    の数100個以上を母数としたものであることを特徴と
    する半導体装置。
  14. 【請求項14】請求項7または請求項8において、前記
    半導体膜の表面に対して水平に存在する格子面の間隔
    と、前記半導体膜の表面に対して60度傾いて存在する
    格子面の間隔との差が、格子定数に換算した場合、0を
    越え0.002nm以下であることを特徴とする半導体
    装置。
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