JP4141653B2 - 半導体装置の作製方法及び集積回路の作製方法 - Google Patents

半導体装置の作製方法及び集積回路の作製方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本明細書で開示する発明は、結晶性珪素膜を用いた薄膜トランジスタの作製方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
珪素薄膜を活性層に用いた薄膜トランジスタ(以下TFTと称する)が知られている。TFTは、主にアクティブマトリクス型の液晶表示装置において実用化されている。
【0003】
現在実用化されている薄膜トランジシスタには、非晶質珪素膜を用いたa−SiTFTと呼ばれるものと、通常のICプロセスを利用した高温p−SiTFTと呼ばれるものとがある。
【0004】
高温p−Siというのは、900℃以上というような高温での加熱処理を利用して結晶性珪素膜を得る技術を利用して得られる。
【0005】
高い特性を要求する観点からは、結晶性珪素膜を用いることが好ましい。しかし、高温p−Si膜を作製する際に必要とされる加熱処理温度では、基板としてガラス基板が利用できないという問題がある。
【0006】
薄膜トランジスタは、主にLCD装置に利用されるものであり、基板としてガラス基板が利用できることが要求される。
【0007】
この問題を解決する手段として、ガラス基板が耐えるような温度(この温度を便宜上低温と称する)でのプロセスで結晶性珪素膜を作製する技術が研究されている。
【0008】
このプロセスは、高温p−Siを作製するプロセス(高温プロセス)に対応させて低温プロセスと称されている。またこの低温プロセスで作製された結晶性珪素膜を低温p−Siと称し、低温p−Si膜を用いたTFTを低温p−SiTFTと称する。
【0009】
低温p−Si膜を作製する技術としては、レーザー照射による方法と加熱による方法とに大別することができる。
【0010】
レーザー照射による方法は、レーザー光が非晶質珪素膜の表面近傍で直接吸収される関係上、ガラス基板に熱ダメージを与えることがほとんどないという特徴がある。
【0011】
しかし、レーザー発振器の安定性に問題があり、また大面積に対応させることにも問題がある。
【0012】
他方加熱による方法は、ガラス基板が耐えるような温度での加熱処理では、必要とする結晶性珪素膜を得ることができないのが現状である。
【0013】
このような現状の問題点を改善する技術として、本出願人による特開平6−268212号に記載された技術がある。
【0014】
この技術は、ニッケルに代表される珪素の結晶化を助長する金属元素を非晶質珪素膜の表面に接して保持させ、その後に加熱処理を行うことで、従来よりも低温でしかもガラス基板が耐える温度でもって、必要とする結晶性を有した結晶性珪素膜を得ることができる技術である。
【0015】
このニッケルを利用する結晶化技術は、ガラス基板が耐えるようなより低温での加熱処理によって、必要とする結晶性を有した結晶性珪素膜を得ることができる有用なものである。
【0016】
しかし、結晶化に利用したニッケルが活性層中に残留することが避けられず、そのことがTFTの特性の不安定性や信頼性の低下を招いていた。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
本明細書で開示する発明は、上述した珪素の結晶化を助長する金属元素を用いた結晶性珪素膜を得る技術において、得られる珪素膜中に残留するニッケル元素の影響を排除する構成を提供することを課題とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本明細書で開示する発明の一つは、
図1にその作製工程を一例を示すように、
珪素の結晶化を助長する金属元素(例えばニッケル)の作用により結晶化された珪素膜104を形成する工程と、
該珪素膜の一部を露呈させるマスク105を形成する工程と、
前記露呈した珪素膜104の一部とマスク105を覆って15族の元素(例えば燐)を含有させた膜106を成膜する工程と、
加熱処理を施し、前記金属元素を前記珪素膜104から前記15族の元素を含有させた膜106に移動させる工程(図1(D))と、
を有することを特徴とする半導体装置の作製方法である。
【0019】
上記構成において、加熱処理により移動するニッケル元素にとっては、珪素膜104と106とは一体化したのといえる。即ち、加熱処理により移動するニッケル元素にとっては、珪素膜104と106とは特に区別される存在ではない。
【0020】
従って、図1(D)に示す加熱処理工程において、珪素膜104中に含まれるニッケル元素は珪素膜106中に拡散する。なお、酸化珪素膜105中には当該金属元素はほとんど拡散しない。
【0021】
他方、珪素膜106にはニッケルのゲッタリングサイトとなる燐が高濃度に含まれているので、珪素膜106に移動したニッケル元素は燐と結合し、安定な状態となる。
【0022】
図1(D)における加熱処理温度を800℃以下、好ましくは750℃以下とすれば、燐はほとんど珪素膜中を拡散しないから、一旦珪素膜106中に取り込まれたニッケルはそこに止まり、珪素膜104中に逆拡散することはない。
【0023】
こうして、珪素膜104中のニッケル元素は珪素膜106中に移動する。これは、珪素膜104中のニッケル元素が珪素膜106中にゲッタリングされたものということができる。
【0024】
図1(D)に示す状態における加熱処理では、珪素膜106全体がゲッタリングサイトとなるので、珪素膜104と珪素膜106との接触面積がある程度小さくてもニッケルの移動を効果的に行わすことができる。即ち、珪素膜104中のニッケル元素を効果的に減少させることができる。
【0025】
他の発明の構成は、図3にその具体的な例を示すように、
非晶質珪素膜301上にマスク302を形成し、その一部を303のマスクに設けられた開口部で露呈させる工程と、
前記非晶質珪素膜の露呈した一部の領域に珪素の結晶化を助長する金属元素を選択的に導入する工程(図3(B))と、
加熱処理を施し、前記一部の領域から当該金属元素を珪素膜中に拡散させる工程(図3(C))と、
前記マスク302上に燐を含有させた珪素膜307を成膜し、前記一部の領域において前記燐を含有させた珪素膜を前記当該金属元素を拡散させた珪素膜に接しさせる工程(図3(D))と、
加熱処理を施し、前記一部の領域を介して前記当該金属元素を拡散させた珪素膜から前記燐を含有させた膜へと当該金属元素を矢印308で示されるように移動させる工程(図3(D))と、
を有することを特徴とする半導体装置の作製方法である。
【0026】
上記構成を採用した場合、横成長と称される図3(C)で示されるような結晶成長を行わすためのマスク302を利用して、当該金属元素が導入された領域(開口303が設けられた領域)からニッケルを除去させることができる。この構成は、当該金属元素の導入と当該金属元素の除去とを同じマスクパターンを利用して用いることができるので、工程をそれ程煩雑化させないので済むという利点がある。
【0027】
図3(D)に示すようなニッケルの除去工程において、開口部303の面積に比較して珪素膜307の面積が圧倒的に大きいので、珪素膜307の大部分にニッケル元素が拡散していく過程において、マスクの開口部303の部分からニッケル元素が効果的に珪素膜307にゲッタリングされる。
【0028】
珪素の結晶化を助長する金属元素としては、ニッケルを利用することが最も好ましい。また、15族の元素としては、P(燐)を用いることが最も好ましい。即ち、ニッケルと燐の組み合わせを採用する場合に最も発明の高い効果を得ることができる。
【0029】
珪素の結晶化を助長する金属元素としては、Fe、Co、Ni、Ru、Rh、Pd、Os、Ir、Pt、Cu、Au、Ge、Pb、Inから選ばれた一種または複数種類の元素を利用することができる。
【0030】
また15族の元素としては、P、As、Sbから選ばれた元素を利用することができる。
【0031】
【発明の実施の形態】
図1にその具体的な例を示すように、103で示されるようにニッケルを非晶質珪素膜の表面に接して保持させ、その後に600℃、8時間の加熱処理を加えることにより、非晶質珪素膜102を結晶化させる。こうして結晶性珪素膜104を得る。
【0032】
Niの導入方法としては、溶液を用いた方法が簡便であり、また導入量の調整に便利である。溶液を用いた方法以外には、CVD法、スパッタ法、蒸着法、ガス吸着法、イオン注入法等を用いることができる。いずれにせよ、ニッケルの導入方法としては、非晶質珪素膜の表面にニッケル元素が接して保持した状態、あるいは非晶質珪素膜中にニッケル元素が存在した状態を実現できればよい。このことは、ニッケル以外の他の金属元素を用いる場合であっても同じである。
【0033】
その後に酸化珪素膜でなるマスク105を設け、さらに燐を高濃度ドープした非晶質珪素膜106を成膜する。そして加熱処理を加えることにより、結晶性珪素膜104から非晶質珪素膜106へのニッケル元素をゲッタリングさせる。
【0034】
本明細書で開示する発明では、ゲッタリングが行われる膜104とゲッタリングを行う膜106とを同じ珪素膜とすることで、ニッケル元素の移動を効果的に行わすことができる。即ち、ニッケルのゲッタリングを効果的に行わすことができる。
【0035】
【実施例】
〔実施例1〕
本実施例では、Nチャネル形のTFTを作製する場合の例を示す。まずガラス基板101上に下地膜として酸化珪素膜100をプラズマCVD方により、300nmの厚さに成膜する。(図1(A))
【0036】
ここではガラス基板として、コーニング1737基板(歪点667℃)を用いる。
【0037】
下地膜を成膜したら、次に非晶質珪素膜102をプラズマCVD法により、50nmの厚さに成膜する。
【0038】
非晶質珪素膜の成膜方法としては、減圧熱CVD法によるものが最も好ましいが、ここでは生産性の高いプラズマCVD法を利用する。
【0039】
非晶質珪素膜102を成膜したら、重量換算で10ppmの濃度に調整されたニッケル酢酸塩溶液を塗布し、103で示されるようにニッケル元素が表面に接して保持された状態を得る。
【0040】
こうして図1(A)に示す状態を得る。次に図1(B)に示すように酸化珪素膜でなるマスク105を形成する。ここでは、マスク105を構成する酸化珪素真の膜厚を250nmとする。マスク105を構成する材料としては、窒化珪素膜や酸化窒化珪素膜を選択することができる。
【0041】
次にプラズマCVD法により、燐が高濃度にドーピングされた非晶質珪素膜106を成膜する。ここでは、原料ガスとして97体積%のシランと3体積%のフォスフィンを用い、150nm厚の非晶質珪素膜106を成膜する。
【0042】
成膜方法としては、減圧熱CVD法を用いてもよい。また、成膜条件を設定することにより、微結晶珪素膜を成膜するのでもよい。
【0043】
燐のドーピングは、成膜される非晶質珪素膜中における燐の濃度が1×1019原子/cm3 以上、好ましくは5×1019原子/cm3 以上となるように条件を設定する。燐をドーピングさせるのは、後にニッケルをゲッタリングさせるためである。
【0044】
図1(C)に示すように非晶質珪素膜106を成膜したら、加熱処理を施す。ここでは、窒素雰囲気中において、600℃、8時間の加熱処理を施す。この工程においては、図1(D)の矢印で示されるようにニッケル元素が結晶性珪素膜104中から非晶質珪素膜106中へと移動する。この効果は、結晶性珪素膜104の表面に極薄い(10nm以下程度)の酸化膜や自然酸化膜が形成されている場合でもっても得ることができる。
【0045】
これは珪素膜中において、ニッケル元素が非常に活発に拡散すること、および燐とニッケルは多様な結合状態を有し、しかもその結合状態は非常に安定したものであることに起因する。
【0046】
加熱処理温度は、450℃〜750℃(実質的にガラス基板の歪点で制限される)の範囲から選択できる。ゲッタリング効果を高めるには、より高い温度から選択することが好ましい。
【0047】
加熱処理温度が上記範囲より低いと、ニッケルの拡散速度及び拡散距離が足りず、ゲッタリング効果が十分に得られない。
【0048】
他方、加熱処理温度が上記範囲より高いと、ニッケルの拡散速度及び拡散距離は十分なものとなるが、燐の拡散も無視できなくなり、ニッケルを特定の領域に偏らせるという作用が得られなくなる。
【0049】
図1(D)に示す加熱処理を行うと、非晶質珪素膜106中にニッケル元素がゲッタリングされ、そこでは高濃度にニッケル元素が存在することになる。
【0050】
次にニッケル元素を高濃度に含んだ非晶質珪素膜106をエッチングによって除去する。この際、酸化珪素膜でなるマスク105が設けられていない領域の結晶性珪素膜104も同時に除去される。(図1(E))
【0051】
こうして、107で示される結晶性珪素膜のパターンが形成される。この結晶性珪素膜のパターンは、一旦ニッケルを膜中に拡散させることにより結晶化が行われ、その後に(D)に示す工程において膜外にニッケル元素が除去されたものとなっている。
【0052】
次に酸化珪素膜でなるマスク105を取り除く。そして図2(A)に示すように酸化珪素膜108をプラズマCVD法により、酸化珪素膜を120nmの厚さに成膜する。この酸化珪素膜108はゲート絶縁膜として機能する。
【0053】
次にゲート電極を構成するための図示しないアルミニウム膜をスパッタ法によって、400nmの厚さに成膜する。このアルミニウム膜は、スカンジウムを0.18重量%含有させたターゲットを用いて成膜する。
【0054】
アルミニウム膜中にスカンジウムを含有させるのは、後の工程におけるアルミニウムの異常成長に起因するヒロックやウィスカーと呼ばれる刺状あるいは針状の突起物が形成されることを抑制するためである。
【0055】
次にレジストマスク200を用いて図示しないアルミニウム膜をパターニングし、図2(A)に示すパターン109を形成する。
【0056】
次にレジストマスク200を残存させた状態でアルミニウムパターン109を陽極とした陽極酸化を行う。
【0057】
この工程では、電解溶液として3%(体積)の蓚酸を含む水溶液を用い、アルミニウムパターンを陽極、白金を陰極として両電極間に電流を流す。こうして陽極酸化膜111が形成される。
【0058】
この工程は、レジストマスク200を残存させた状態で行うので、111で示されるように陽極酸化膜は、アルミニウムパターン109の側面に形成される。なお、110で示されるのが、残存したアルミニウム膜パターンである。
【0059】
本実施例では、陽極酸化膜111の成長距離を400nmとする。本実施例で形成される陽極酸化膜111は、多孔質状(ポーラス状)を有している。
【0060】
陽極酸化膜111を成膜したら、レジストマスク200を除去する。そして、再度の陽極酸化を行う。この工程では、電解溶液として、3(体積)%の酒石酸を含んだエチレングリコール溶液をアンモニア水で中和したものを用いる。
【0061】
この工程では、多孔質状の陽極酸化膜111の内部に電解溶液が侵入する関係から、112で示されるように陽極酸化膜が形成される。即ち、アルミニウムパターン110の表面に陽極酸化膜112が形成される。
【0062】
この陽極酸化膜112の膜厚は、70nmとする。この陽極酸化膜は、緻密な膜質を有したものとなる。
【0063】
こうして図2(B)に示す状態を得る。ここで残存したアルミニウムパターン110がTFTのゲート電極となる。
【0064】
次にゲート電極110、その周囲の緻密な膜質を有する陽極酸化膜112、さらに緻密な膜質を有する陽極酸化膜112をマスクとして、露呈した酸化珪素膜108を除去する。
【0065】
ここでは、垂直異方性を有するドライエッチング法(RIE法)を用いて露呈した酸化珪素膜108をエッチング除去する。こうして、図2(C)に示す状態を得る。
【0066】
次にプラズマドーピング法により、燐のドーピングを行う。プラズマドーピング法というのは、ドーパント元素を含んだ原料ガスをプラズマ化させ、そこから電界によりドーパントイオンを引出し、それを電界による加速して、被ドーピング領域に加速注入するドーピング方法のことをいう。特に磁場を用いた質量分離を行わない方法のことをいう。
【0067】
他方、ICの作製等で多用されている質量分離を行い、分離されたドーパントイオンを加速注入する方法をイオン注入法と称する。
【0068】
プラズマドーピング法は、大面積に対応できる優位性がある反面、水素等のドーパントガス中に含まれる他の元素もドーピングされてしまう問題がある。
【0069】
このドーピングによって、114及び116の領域に燐のドーピングが行われる。このドーピングされた領域を便宜上高濃度不純物領域と称する。なお、114及び116の領域は後にソース及びドレイン領域となる。
【0070】
このドーピングは、通常のソース及びドレイン領域を形成するためのドーピング条件でもって行えばよい。
【0071】
また、113で示される領域がドーピングが行われなかった領域として残存する。
【0072】
次に多孔質状の陽極酸化膜111を(D)に示すように除去する。そして再度の燐のドーピングをプラズマドーピング法でもって行う。この工程は、(C)に示す工程におけるドーピングよりも低ドーズ量でもって行う。
【0073】
こうして、ソース及びドレイン領域よりも低ドーズ量でもってドーピングが行われた低濃度不純物領域201及び203の領域が自己整合的に形成される。(図2(D))
【0074】
また、ドーピングの行われなかった202の領域がチャネル領域として画定する。(図2(D))
【0075】
次にエキシマレーザー光を照射することにより、被ドーピング領域の活性化を行う。具体的には、ドーピング時に生じた被ドーピング領域の損傷のアニールと、被ドーピング領域におけるドーパントの活性化とを行う。
【0076】
なお、緻密な膜質を有する陽極酸化膜112の膜厚分でもってチャネル領域114に隣接して高抵抗領域が形成されるが、本実施例では、陽極酸化膜112の膜厚が70nmと薄いので、その存在は無視する。
【0077】
次に図2(E)に示すように層間絶縁膜として窒化珪素膜116をプラズマCVD法により250nmの厚さに成膜する。さらにアクリル樹脂膜117をスピンコート法を用いて成膜する。アクリル樹脂膜117の膜厚は、最小の部分で700nmとする。
【0078】
さらにコンタクトホールの形成を行い、ソース電極118とドレイン電極119とを形成する。こうして図2(E)に示すTFT(薄膜トランジスタ)を完成させる。
【0079】
本実施例で示した薄膜トランジスタは、ニッケルを利用することで活性層107を高い結晶性を有したものとすることができ、同時に図1(D)に示すゲッタリングを行うことで、ニッケル元素が活性層107内に残留する程度を大きく下げることができる。
【0080】
また、加熱処理による結晶化を従来よりも(ニッケルを利用しない場合よりも)より低温で行うことができるので、安価なガラス基板を利用できる。
【0081】
〔実施例2〕
本実施例は、実施例1に示す作製工程において、Pチャネル型のTFTを作製する場合の例である。
【0082】
Pチャネル型のTFTを作製するには、図2(C)及び図2(D)に示す工程において、燐の代わりにボロンをドーピングすればよい。その他は実施例1に示した作製工程と同じである。
【0083】
〔実施例3〕
本実施例は、実施例1に示す作製工程において、ゲート電極をアルミニウム以外の材料で作製する場合の例である。本実施例では、ゲート電極をタングステンシリサイドで形成する場合の例を示す。
【0084】
ゲート電極としては、タングステンシリサイド以外に各種シリサイド材料や各種金属材料を用いることができる。またゲート電極を構成する材料として、導電型を付与した珪素材料を利用することもできる。またゲート電極の構成として、各種導電材料の積層構造を採用してもよい。
【0085】
一般にアルミニウムを用いた場合には、低抵抗性という優位性が得られる反面、プロセス温度が限定されるという問題がある。他方、他の材料を用いた場合には、アルミニウムに比較して高抵抗となるが、比較的耐熱性が高く、プロセス温度を高めることができるという優位性がある。
【0086】
〔実施例3〕
本実施例は、実施例1に示す作製工程において、図1(D)に示すニッケルのゲッタリングプロセスに加えて、さらにチャネル領域中のニッケル元素(微量に残存したニッケル元素)を除去する工程を加えたものである。
【0087】
図1(D)に示すニッケルのゲッタリング工程を実施することによって、図1(E)の104で示される領域におけるニッケル濃度は計測できない程度まで低下する。
【0088】
具体的には、結晶化の直後にSIMS(2次イオン分析方法)で計測されたニッケル濃度は1×1018原子/cm3 〜5×1019原子/cm3 程度であったものが、図1(D)に示す工程を経ることにより、1017原子/cm3 台以下とすることができる。
【0089】
即ち、図1(E)に示す107の領域に残留するニッケル元素の濃度を、1017原子/cm3 台以下とすることができる。
【0090】
従って、実施例1で示す作製工程を経て作製されるTFTにおいては、活性層中におけるニッケル元素の濃度を1017原子/cm3 台以下とできる。
【0091】
しかし、特性のバラツキや信頼性により厳しい要求が必要とされる場合、上記程度のニッケル濃度であっても問題となる場合がある。
【0092】
本発明者らの研究によれば、TFT特性への悪影響に主に寄与するのは、活性層中の特にチャネル領域及びチャネル領域と不純物領域との界面近傍に存在するニッケル元素である。
【0093】
そこで本実施例においては、特にチャネル領域に残留するニッケル元素を減少させる工夫をする。
【0094】
本実施例では、実施例1に示す作製工程において、(D)で示す段階において、加熱処理を加える。この加熱処理は、450℃の温度で2時間行う。
【0095】
こうすると、高濃度不純物領域であるソース領域114及びドレイン領域116にチャネル領域114中に残留するニッケル元素がゲッタリングされる。即ち、ソース領域114及びドレイン領域116におけるニッケル元素の濃度が上昇する代わりにチャネル領域114中に残留するニッケル元素の濃度が減少する。
【0096】
そしてチャネル領域中に残留するニッケル元素の濃度が減少し、残留ニッケルによるTFT特性への悪影響を抑制することができる。
【0097】
なお、ゲート電極をより耐熱性の高いシリサイド材料等に変更した場合は、より高い温度の加熱処理が有効である。例えば、ゲート電極の材料としてタングステンシリサイドを用い、加熱処理として600℃、2時間の加熱処理を加えた場合、ゲッタリング効果をより効果的に得ることができる。
【0098】
また、加熱処理は、図2(C)の段階で行ってもよい。
【0099】
本実施例に示す構成を実施した場合、ソース及びドレイン領域に残留するニッケル元素の影響が懸念される。しかし、ソース及びドレイン領域は、チャネル領域と異なり、導電型の変化、さらには抵抗の変化が生じるわけではないので、ニッケルの存在は特に問題とはならない。
【0100】
〔実施例4〕
本実施例は、実施例1の特に図1(A)に示す方法とは異なる結晶成長を行わせる場合の例を示す。
【0101】
図3に本実施例の作製工程を示す。本実施例では、TFTの活性層のパターンを得る工程までを示す。
【0102】
また、図3において、図1と同じ符号は、実施例1で示したのと同じ部分を示す。またその符号の箇所に関しては、作製条件等も特に断らない限り、実施例1と同じである。
【0103】
まず図3(A)に示すようにガラス基板101を用意し、そのガラス基板101上に下地膜として酸化珪素膜100を300nmの厚さにプラズマCVD法によって成膜する。
【0104】
本実施例では、基板101としてコーニング1737ガラス基板を利用する。
【0105】
下地膜100を成膜したら、さらに非晶質珪素膜301を成膜する。ここでは、減圧熱CVD法により、非晶質珪素膜301を50nmの厚さに成膜する。
【0106】
次に酸化珪素膜でなるマスク302を形成する。ここでは、まずプラズマCVD法により図示しない酸化珪素膜を120nmの厚さに成膜し、それをパターニングすることにより、マスク302を形成する。(図3(B))
【0107】
次に重量換算で10ppmのニッケル濃度に調整したニッケル酢酸塩溶液を塗布する。こしてて、302で示されるようにニッケル元素が露呈した表面に接して保持された状態を得る。(図3(B))
【0108】
次に600℃、8時間の加熱処理を窒素雰囲気中において施す。この際、ニッケル元素が接した領域から非晶質珪素膜301中にニッケル元素が拡散し、それに従って非晶質珪素膜301の結晶化が矢印305に示すような経路でもって進行する。(図3(C))
【0109】
こうして特異な結晶成長形態を有した結晶性珪素膜306を得る。即ち、ニッケルが導入されたマスクの開孔部303の領域から膜面に平行な方向に結晶成長した結晶性珪素膜306を得る。本明細書ではこの結晶成長形態を横成長と称する。また、この結晶成長が行われた領域を横成長領域と称する。(図3(C))
【0110】
次に燐を高濃度にドーピングした非晶質珪素膜307を300nmの厚さにプラズマCVD法でもって成膜する。(図3(D))
【0111】
次に600℃、8時間の加熱処理を行うことにより、結晶性珪素膜104中に残留するニッケル元素を非晶質珪素膜106中にゲッタリングさせる。
【0112】
即ち、加熱処理を施すことにより、非晶質珪素膜106中に存在する燐に珪素膜306中に存在するニッケルを取り込ませる。この工程は、結果的に結晶性珪素膜104中に存在するニッケル元素を燐を高濃度に含む非晶質珪素膜106中に吸い出させる工程といえる。
【0113】
なお、この工程において非晶質珪素膜307は結晶化されるがこれは特に問題とはならない。
【0114】
次に珪素膜307を除去し、さらに酸化珪素膜でなるマスク302をマスクとして、珪素膜306をエッチングする。こうして、図3(E)に示す珪素膜のパターン309を得る。
【0115】
次に珪素膜パターン309の横成長した領域を用いてTFTの活性層パターン(たとえばこのパターンは、図1(E)の107に相当する)を形成する。後は、実施例1に示した図2(A)以下の作製工程に従ってTFTを作製する。勿論、上記横成長領域を用いて他のTFTを作製するのでもよい。また、実施例1に示す構成に加えて実施例2、3に示す構成を採用することもできる。
【0116】
〔実施例5〕
本実施例は、ボトムゲート型のTFTを作製する場合の例を示す。図4に本実施例の作製工程を示す。
【0117】
まず、ガラス基板401上にゲート電極402を形成する。本実施例では、ガラス基板上に下地膜を形成しない場合の例を示す。(図4(A))
【0118】
ゲート電極402は、後の加熱処理工程において耐えることのできる材料を選ぶことが必要である。ここでは、ゲート電極402としてスパッタ法で成膜された400nm厚のタンタル膜を用いる。(図4(A))
【0119】
ゲート電極402を形成したら、ゲート絶縁膜となる酸化珪素膜403をプラズマCVD法により100nmの厚さに成膜する。
【0120】
次に非晶質珪素膜404をプラズマCVD法でもって50nmの厚さに成膜する。なお、非晶質珪素膜の成膜方法とては、プラズマCVD法の代わりに減圧熱CVD法を用いてもよい。
【0121】
次に露呈している非晶質珪素膜の表面の全面にニッケル酢酸塩溶液を塗布し、405で示されるようにニッケル元素が接して保持された状態を得る。(図4(A))
【0122】
ここでは、非晶質珪素膜の表面の全面にニッケル元素を導入する例を示すが、図3に示すようなマスクを設けて、選択的にニッケルを導入し、横成長を行わす構成としてもよい。
【0123】
次に600℃、8時間の加熱処理を加えて非晶質珪素膜404を結晶化させ、結晶性珪素膜400を得る。(図4(B))
【0124】
次に酸化珪素膜でなるマスク406を形成する。ここでは、プラズマCVD法により図示しない酸化珪素膜を150nmの厚さに成膜し、それをパターニングすることで406で示すパターンを形成する。
【0125】
次に燐を高濃度にドーピングした非晶質珪素膜407をプラズマCVD法により、200nmの厚さに成膜する。
【0126】
ここでは、シランを体積98%、フォスフィンを体積2%の割合で混合した成膜ガスを用いて、非晶質珪素膜407を成膜する。(図4(B))
【0127】
次に600℃、4時間の加熱処理を窒素雰囲気中において施す。この工程においては、408及び409で示されるように珪素膜400中に拡散していたニッケル元素が非晶質珪素膜407側に移動する。(図4(B))
【0128】
次にニッケルを高濃度に含んだ非晶質珪素膜407を除去し、さらにマスク406を用いて結晶性珪素膜400の一部(マスク406が設けられていない領域)を除去する。(図4(C))
【0129】
このようにしてマスク406によってパターニングされた結晶性珪素膜410を得る。(図4(C))
【0130】
この結晶性珪素膜410は、膜中のニッケル元素が極力除去され、しかもニッケルの作用により高い結晶性を有している。この結晶性珪素膜が後にTFTの活性層となる。
【0131】
次に酸化珪素膜でなるマスク406を除去する。そして、図示しないドーピング用のマスクを設けて、活性層に対して選択的に燐のドーピングを行う。
【0132】
この工程で411及び413の領域に燐がドーピングされる。なお、本実施例では、Nチャネル型のTFTを作製する場合の例を示すが、Pチャネル型のTFTを作製するのであれば、ボロンのドーピングを行えばよい。
【0133】
ドーピングの終了後、レーザーアニールを行い、被ドーピング領域の活性化を行う。
【0134】
こうして、ソース領域411、チャネル領域412、ドレイン領域413を形成する。(図4(D))
【0135】
次に層間絶縁膜として窒化珪素膜414をプラズマCVD法により、300nmの厚さに成膜する。さらにアクリル樹脂膜415をスピンコート法によって成膜する。
【0136】
アクリル樹脂膜以外には、ポリイミド、ポリアミド、ポリイミドアミド、エポキシ等の樹脂材料を用いることができる。
【0137】
層間絶縁膜を成膜したら、コンタクトホールの形成を行い、ソース電極416及びドレイン電極417を形成する。こうして図4(D)に示すボトムゲート型のTFTを完成させる。
【0138】
〔実施例6〕
本実施例では、TFTを利用した集積回路の例を示す。集積回路の例としては、CPU、メモリ、各種演算回路、増幅回路、スイッチ回路等を挙げることができる。図5にTFTを利用した集積回路の概要及びその一部の断面を示す。
【0139】
〔実施例7〕
本明細書で開示する薄膜トランジスタは、各種フラットパネルディスプレイやフラットパネルディスプレイを備えた情報処理端末やビデオカメラ等に利用することができる。本明細書では、これらの装置を総称して半導体装置と称する。
【0140】
以下において各種装置の具体的な構成の例を示す。図6に各種半導体装置の例を示す。これらの半導体装置は、TFTを少なくとも一部に用いている。
【0141】
図6(A)に示すのは、携帯型の情報処理端末である。この情報処理端末は、本体2001にアクティブマトリクス型の液晶ディスプレイまたはアクティブマトリクス型のELディスプレイを備え、さらに外部から情報を取り込むためのカメラ部2002を備えている。また内部に集積回路2006を備えている。
【0142】
カメラ部2002には、受像部2003と操作スイッチ2004が配置されている。
【0143】
情報処理端末は、今後益々その携帯性を向上させるために薄く、また軽くなるもと考えられている。
【0144】
このような構成においては、アクティブマトリクス型のディスプレイ2005が形成された基板上周辺駆動回路や演算回路や記憶回路がTFTでもって集積化されることが好ましい。
【0145】
図6(B)に示すのは、ヘッドマウントディスプレイである。この装置は、アクティブマトリクス型の液晶ディスプレイやELディスプレイ2102を本体2101に備えている。また、本体2101は、バンド2103で頭に装着できるようになっている。
【0146】
図6(C)に示すのは、カーナビゲションシステムであって、人工衛星からの信号をアンテナ2204で受け、その信号に基づいて本体2201に備えられたアクティブマトリクス型の液晶ディスプレイ2202に地理情報を表示する機能を有している。
【0147】
ディスプレイ2202として、EL型の表示装置を採用することもできる。いずれの場合でもディスプレイは、TFTを利用したアクティブマトリクス型のフラットパネルディスプレイとする。
【0148】
また、本体2201には操作スイッチ2203が備えられており、各種操作を行うことができる。
【0149】
図3(D)に示すのは、携帯電話である。この装置は、本体2301にアクティブマトリクス型の液晶表示装置2304、操作スイッチ2305、音声入力部2303、音声出力部2302、アンテナ2306を備えている。
【0150】
また、最近は、(A)に示す携帯型情報処理端末と(D)に示す携帯電話とを組み合わせたような構成も商品化されている。
【0151】
図3(E)に示すのは、携帯型のビデオカメラである。これは、本体2401に受像部2406、音声入力部2403、操作スイッチ2404、アクティブマトリクス型の液晶ディスプレイ2402、バッテリー2405を備えている。
【0152】
図3(F)に示すのは、リアプロジェクシン型の液晶表示装置である。この構成は、本体2501に投影用のスクリーンを備えた構造となっている。表示は、光源2502からの光を偏光ビームスプリッタ2504で分離し、この分離された光を反射型の液晶表示装置2503で光学変調し、この光学変調された画像を反射してリフレクター2505、2506で反射し、それをスクリーン2507に投影するものである。
【0153】
ここでは、液晶表示装置2503として反射型のものを用いる例を示した。しかし、ここに透過型の液晶表示装置を用いてもよい。この場合、光学系を変更すればよい。
【0154】
またここでは、主に液晶表示装置の例を示したが、アクティブマトリクス型の表示装置として、EL表示装置を採用するのでもよい。
【0155】
【発明の効果】
本明細書で開示する発明を採用することで、珪素の結晶化を助長する金属元素を用いた結晶性珪素膜を得る技術において、得られる珪素膜中に残留するニッケル元素の影響を排除する構成を提供することができる。
【0156】
即ち、高い結晶性を有した珪素膜を用いたTFTを作製でき、またそのTFTにおける当該金属元素の影響を低減したものとすることができる。
【0157】
本明細書で開示する発明では、当該金属元素のゲッリング用の薄膜を成膜する構成を採用しているので、比較的簡便で高い生産性を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 TFTの作製工程を示す図。
【図2】 TFTの作製工程を示す図。
【図3】 TFTの作製工程を示す図。
【図4】 TFTの作製工程を示す図。
【図5】 TFTを利用した集積回路の一部を示す図。
【図6】 TFTを利用した装置の概要を示す図。
【符号の説明】
101 ガラス基板
100 下地膜(酸化珪素膜)
102 非晶質珪素膜
103 表面に接して保持されたニッケル元素
104 結晶性珪素膜
105 酸化珪素膜でなるマスク
106 燐を高濃度にドープされた非晶質珪素膜
107 パターニングされた結晶性珪素膜
108 酸化珪素膜(ゲート絶縁膜)
109 アルミニウム膜パターン
200 レジストマスク
110 ゲート電極(残存したアルミニウムパターン)
111 多孔質状の陽極酸化膜
112 緻密な膜質を有する陽極酸化膜
113 残存した酸化珪素膜(ゲート絶縁膜)
114 高濃度不純物領域(ソース領域)
115 ドーピングが行われなかった領域
116 高濃度不純物領域(ドレイン領域)
201 低濃度不純物領域
202 チャネル領域
203 低濃度不純物領域
204 窒化珪素膜(層間絶縁膜)
117 アクリル樹脂膜
118 ソース電極
119 ドレイン電極

Claims (33)

  1. 第1の非晶質珪素膜に珪素の結晶化を助長する金属元素を導入し、
    前記第1の非晶質珪素膜を加熱して結晶性珪素膜を形成し、
    前記結晶性珪素膜上に開口部を有するマスクを形成し、
    前記開口部で露呈された結晶性珪素膜上に周期表の15族に属する元素を含有する第2の非晶質珪素膜を形成し、
    前記結晶性珪素膜および前記第2の非晶質珪素膜を450〜750℃で加熱し、
    当該加熱後の結晶性珪素膜において、前記開口部を有するマスクが設けられた領域を活性層として用いることを特徴とする半導体装置の作製方法。
  2. 第1の非晶質珪素膜上に開口部を有するマスクを形成し、
    前記開口部で露呈された第1の非晶質珪素膜に珪素の結晶化を助長する金属元素を導入し、
    前記第1の非晶質珪素膜を加熱して結晶性珪素膜を形成し、
    前記開口部で露呈された結晶性珪素膜上に周期表の15族に属する元素を含有する第2の非晶質珪素膜を形成し、
    前記結晶性珪素膜および前記第2の非晶質珪素膜を450〜750℃で加熱し、
    当該加熱後の結晶性珪素膜において、前記開口部を有するマスクが設けられた領域を活性層として用いることを特徴とする半導体装置の作製方法。
  3. 請求項1または請求項2において、前記結晶性珪素膜および前記第2の非晶質珪素膜の加熱後、前記開口部で露呈された結晶性珪素膜及び前記第2の非晶質珪素膜を除去することを特徴とする半導体装置の作製方法。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一において、前記半導体装置は、ボトムゲート型の薄膜トランジスタを有していることを特徴とする半導体装置の作製方法。
  5. ガラス基板上に下地膜を形成し、
    前記下地膜上に第1の非晶質珪素膜を形成し、
    前記第1の非晶質珪素膜に珪素の結晶化を助長する金属元素を導入し、
    前記第1の非晶質珪素膜を加熱して結晶性珪素膜を形成し、
    前記結晶性珪素膜上に開口部を有するマスクを形成し、
    前記開口部で露呈された結晶性珪素膜上に周期表の15族に属する元素を含有する第2の非晶質珪素膜を形成し、
    前記結晶性珪素膜および前記第2の非晶質珪素膜を450〜750℃で加熱し、
    前記開口部で露呈された結晶性珪素膜及び前記第2の非晶質珪素膜を除去して、結晶性珪素膜のパターンを形成し、
    前記マスクを除去し、
    前記結晶性珪素膜のパターン上にゲート絶縁膜を形成し、
    前記ゲート絶縁膜上にゲート電極を形成し、
    前記ゲート電極をマスクとして前記結晶性珪素膜のパターンに不純物をドーピングして、不純物領域を形成し、
    前記不純物領域を活性化することを特徴とすることを特徴とする半導体装置の作製方法。
  6. ガラス基板上に下地膜を形成し、
    前記下地膜上に第1の非晶質珪素膜を形成し、
    前記第1の非晶質珪素膜上に開口部を有するマスクを形成し、
    前記開口部で露呈された第1の非晶質珪素膜に珪素の結晶化を助長する金属元素を導入し、
    前記第1の非晶質珪素膜を加熱して結晶性珪素膜を形成し、
    前記開口部で露呈された結晶性珪素膜上に周期表の15族に属する元素を含有する第2の非晶質珪素膜を形成し、
    前記結晶性珪素膜および前記第2の非晶質珪素膜を450〜750℃で加熱し、
    前記開口部で露呈された結晶性珪素膜及び前記第2の非晶質珪素膜を除去して、結晶性珪素膜のパターンを形成し、
    前記マスクを除去し、
    前記結晶性珪素膜のパターン上にゲート絶縁膜を形成し、
    前記ゲート絶縁膜上にゲート電極を形成し、
    前記ゲート電極をマスクとして前記結晶性珪素膜のパターンに不純物をドーピングして、不純物領域を形成し、
    前記不純物領域を活性化することを特徴とすることを特徴とする半導体装置の作製方法。
  7. 請求項1乃至6のいずれか一において、周期表の15族に属する元素を非晶質珪素膜にドーピングすることによって、前記第2の非晶質珪素膜を形成することを特徴とする半導体装置の作製方法。
  8. 請求項7において、前記周期表の15族に属する元素は、リン、砒素またはアンチモンであることを特徴とする半導体装置の作製方法。
  9. 請求項7または請求項8において、前記周期表の15族に属する元素を非晶質珪素膜にドーピングすることによって前記第2の非晶質珪素膜に含有された当該周期表の15族に属する元素の濃度は、1×1019原子cm−3以上であることを特徴とする半導体装置の作製方法。
  10. 請求項1乃至9のいずれか一において、前記結晶性珪素膜および前記第2の非晶質珪素膜の加熱後、前記第2の非晶質珪素膜中の前記珪素の結晶化を助長する金属元素の濃度は、前記結晶性珪素膜中の前記珪素の結晶化を助長する金属元素の濃度よりも高くなることを特徴とする半導体装置の作製方法。
  11. 請求項1乃至10のいずれか一において、前記マスクは、酸化珪素膜、窒化珪素膜、または酸化窒化珪素膜であることを特徴とする半導体装置の作製方法。
  12. 請求項1乃至11のいずれか一において、前記珪素の結晶化を助長する金属元素は、Fe、Co、Ni、Pd、Ir、Pt、CuまたはAuであることを特徴とする半導体装置の作製方法。
  13. 請求項1乃至12のいずれか一において、前記半導体装置として液晶表示装置を作製することを特徴とする半導体装置の作製方法。
  14. 請求項1乃至12のいずれか一において、前記半導体装置としてEL表示装置を作製することを特徴とする半導体装置の作製方法。
  15. 請求項1乃至12のいずれか一において、前記半導体装置としてフラットパネルディスプレイを作製することを特徴とする半導体装置の作製方法。
  16. 請求項1乃至12のいずれか一において、前記半導体装置として情報処理端末を作製することを特徴とする半導体装置の作製方法。
  17. 請求項1乃至12のいずれか一において、前記半導体装置としてナビゲーションシステムを作製することを特徴とする半導体装置の作製方法。
  18. 請求項1乃至12のいずれか一において、前記半導体装置として携帯電話を作製することを特徴とする半導体装置の作製方法。
  19. 請求項1乃至12のいずれか一において、前記半導体装置としてカメラを作製することを特徴とする半導体装置の作製方法。
  20. 第1の非晶質珪素膜に珪素の結晶化を助長する金属元素を導入し、
    前記第1の非晶質珪素膜を加熱して結晶性珪素膜を形成し、
    前記結晶性珪素膜上に開口部を有するマスクを形成し、
    前記開口部で露呈された結晶性珪素膜上に周期表の15族に属する元素を含有する第2の非晶質珪素膜を形成し、
    前記結晶性珪素膜および前記第2の非晶質珪素膜を450〜750℃で加熱し、
    当該加熱後の結晶性珪素膜において、前記開口部を有するマスクが設けられた領域を活性層として用いることを特徴とする集積回路の作製方法。
  21. 第1の非晶質珪素膜上に開口部を有するマスクを形成し、
    前記開口部で露呈された第1の非晶質珪素膜に珪素の結晶化を助長する金属元素を導入し、
    前記第1の非晶質珪素膜を加熱して結晶性珪素膜を形成し、
    前記開口部で露呈された結晶性珪素膜上に周期表の15族に属する元素を含有する第2の非晶質珪素膜を形成し、
    前記結晶性珪素膜および前記第2の非晶質珪素膜を450〜750℃で加熱し、
    当該加熱後の結晶性珪素膜において、前記開口部を有するマスクが設けられた領域を活性層として用いることを特徴とする集積回路の作製方法。
  22. 請求項20または請求項21において、前記結晶性珪素膜および前記第2の非晶質珪素膜の加熱後、前記開口部で露呈された結晶性珪素膜及び前記第2の非晶質珪素膜を除去することを特徴とする集積回路の作製方法。
  23. 請求項20乃至22のいずれか一において、前記集積回路は、ボトムゲート型の薄膜トランジスタを有していることを特徴とする集積回路の作製方法。
  24. ガラス基板上に下地膜を形成し、
    前記下地膜上に第1の非晶質珪素膜を形成し、
    前記第1の非晶質珪素膜に珪素の結晶化を助長する金属元素を導入し、
    前記第1の非晶質珪素膜を加熱して結晶性珪素膜を形成し、
    前記結晶性珪素膜上に開口部を有するマスクを形成し、
    前記開口部で露呈された結晶性珪素膜上に周期表の15族に属する元素を含有する第2の非晶質珪素膜を形成し、
    前記結晶性珪素膜および前記第2の非晶質珪素膜を450〜750℃で加熱し、
    前記開口部で露呈された結晶性珪素膜及び前記第2の非晶質珪素膜を除去して、結晶性珪素膜のパターンを形成し、
    前記マスクを除去し、
    前記結晶性珪素膜のパターン上にゲート絶縁膜を形成し、
    前記ゲート絶縁膜上にゲート電極を形成し、
    前記ゲート電極をマスクとして前記結晶性珪素膜のパターンに不純物をドーピングして、不純物領域を形成し、
    前記不純物領域を活性化することを特徴とすることを特徴とする集積回路の作製方法。
  25. ガラス基板上に下地膜を形成し、
    前記下地膜上に第1の非晶質珪素膜を形成し、
    前記第1の非晶質珪素膜上に開口部を有するマスクを形成し、
    前記開口部で露呈された第1の非晶質珪素膜に珪素の結晶化を助長する金属元素を導入し、
    前記第1の非晶質珪素膜を加熱して結晶性珪素膜を形成し、
    前記開口部で露呈された結晶性珪素膜上に周期表の15族に属する元素を含有する第2の非晶質珪素膜を形成し、
    前記結晶性珪素膜および前記第2の非晶質珪素膜を450〜750℃で加熱し、
    前記開口部で露呈された結晶性珪素膜及び前記第2の非晶質珪素膜を除去して、結晶性珪素膜のパターンを形成し、
    前記マスクを除去し、
    前記結晶性珪素膜のパターン上にゲート絶縁膜を形成し、
    前記ゲート絶縁膜上にゲート電極を形成し、
    前記ゲート電極をマスクとして前記結晶性珪素膜のパターンに不純物をドーピングして、不純物領域を形成し、
    前記不純物領域を活性化することを特徴とすることを特徴とする集積回路の作製方法。
  26. 請求項20乃至25のいずれか一において、周期表の15族に属する元素を非晶質珪素膜にドーピングすることによって、前記第2の非晶質珪素膜を形成することを特徴とする集積回路の作製方法。
  27. 請求項26において、前記周期表の15族に属する元素は、リン、砒素またはアンチモンであることを特徴とする集積回路の作製方法。
  28. 請求項26または請求項27において、前記周期表の15族に属する元素を非晶質珪素膜にドーピングすることによって前記第2の非晶質珪素膜に含有された当該周期表の15族に属する元素の濃度は、1×1019原子cm−3以上であることを特徴とする集積回路の作製方法。
  29. 請求項20乃至28のいずれか一において、前記結晶性珪素膜および前記第2の非晶質珪素膜の加熱後、前記第2の非晶質珪素膜中の前記珪素の結晶化を助長する金属元素の濃度は、前記結晶性珪素膜中の前記珪素の結晶化を助長する金属元素の濃度よりも高くなることを特徴とする集積回路の作製方法。
  30. 請求項20乃至29のいずれか一において、前記マスクは、酸化珪素膜、窒化珪素膜、または酸化窒化珪素膜であることを特徴とする集積回路の作製方法。
  31. 請求項20乃至30のいずれか一において、前記珪素の結晶化を助長する金属元素は、Fe、Co、Ni、Pd、Ir、Pt、CuまたはAuであることを特徴とする集積回路の作製方法。
  32. 請求項20乃至31のいずれか一において、前記集積回路としてCPUを作製することを特徴とする集積回路の作製方法。
  33. 請求項20乃至31のいずれか一において、前記集積回路としてメモリを作製することを特徴とする集積回路の作製方法。
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