JP2001338874A - 薄膜トランジスタの作製方法 - Google Patents
薄膜トランジスタの作製方法Info
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Abstract
らニッケルを除去する。 【解決手段】 第1の非晶質半導体膜102に珪素の結
晶化を助長する金属元素103を導入し、前記第1の非
晶質半導体膜を加熱して結晶性半導体膜104を形成
し、前記結晶性半導体膜上に開口部を有するマスク10
5を形成し、前記開口部で露呈した結晶性半導体膜上に
周期表の15族に属する元素を含有する第2の非晶質半
導体膜106を形成し、前記結晶性半導体膜および前記
第2の非晶質半導体膜を加熱し、当該加熱後の結晶性半
導体膜107を用いることを特徴とする薄膜トランジス
タの作製方法である。
Description
結晶性珪素膜を用いた薄膜トランジスタの作製方法に関
する。
スタ(以下TFTと称する)が知られている。TFT
は、主にアクティブマトリクス型の液晶表示装置におい
て実用化されている。
には、非晶質珪素膜を用いたa−SiTFTと呼ばれる
ものと、通常のICプロセスを利用した高温p−SiT
FTと呼ばれるものとがある。
いうような高温での加熱処理を利用して結晶性珪素膜を
得る技術を利用して得られる。
素膜を用いることが好ましい。しかし、高温p−Si膜
を作製する際に必要とされる加熱処理温度では、基板と
してガラス基板が利用できないという問題がある。
用されるものであり、基板としてガラス基板が利用でき
ることが要求される。
板が耐えるような温度(この温度を便宜上低温と称す
る)でのプロセスで結晶性珪素膜を作製する技術が研究
されている。
プロセス(高温プロセス)に対応させて低温プロセスと
称されている。またこの低温プロセスで作製された結晶
性珪素膜を低温p−Siと称し、低温p−Si膜を用い
たTFTを低温p−SiTFTと称する。
レーザー照射による方法と加熱による方法とに大別する
ことができる。
非晶質珪素膜の表面近傍で直接吸収される関係上、ガラ
ス基板に熱ダメージを与えることがほとんどないという
特徴がある。
あり、また大面積に対応させることにも問題がある。
るような温度での加熱処理では、必要とする結晶性珪素
膜を得ることができないのが現状である。
して、本出願人による特開平6−268212号に記載
された技術がある。
結晶化を助長する金属元素を非晶質珪素膜の表面に接し
て保持させ、その後に加熱処理を行うことで、従来より
も低温でしかもガラス基板が耐える温度でもって、必要
とする結晶性を有した結晶性珪素膜を得ることができる
技術である。
ラス基板が耐えるようなより低温での加熱処理によっ
て、必要とする結晶性を有した結晶性珪素膜を得ること
ができる有用なものである。
層中に残留することが避けられず、そのことがTFTの
特性の不安定性や信頼性の低下を招いていた。
明は、上述した珪素の結晶化を助長する金属元素を用い
た結晶性珪素膜を得る技術において、得られる珪素膜中
に残留するニッケル元素の影響を排除する構成を提供す
ることを課題とする。
の一つは、図1にその作製工程を一例を示すように、珪
素の結晶化を助長する金属元素(例えばニッケル)の作
用により結晶化された珪素膜104を形成する工程と、
該珪素膜の一部を露呈させるマスク105を形成する工
程と、前記露呈した珪素膜104の一部とマスク105
を覆って15族の元素(例えば燐)を含有させた膜10
6を成膜する工程と、加熱処理を施し、前記金属元素を
前記珪素膜104から前記15族の元素を含有させた膜
106に移動させる工程(図1(D))と、を有するこ
とを特徴とする半導体装置の作製方法である。
るニッケル元素にとっては、珪素膜104と106とは
一体化したのといえる。即ち、加熱処理により移動する
ニッケル元素にとっては、珪素膜104と106とは特
に区別される存在ではない。
おいて、珪素膜104中に含まれるニッケル元素は珪素
膜106中に拡散する。なお、酸化珪素膜105中には
当該金属元素はほとんど拡散しない。
リングサイトとなる燐が高濃度に含まれているので、珪
素膜106に移動したニッケル元素は燐と結合し、安定
な状態となる。
℃以下、好ましくは750℃以下とすれば、燐はほとん
ど珪素膜中を拡散しないから、一旦珪素膜106中に取
り込まれたニッケルはそこに止まり、珪素膜104中に
逆拡散することはない。
は珪素膜106中に移動する。これは、珪素膜104中
のニッケル元素が珪素膜106中にゲッタリングされた
ものということができる。
は、珪素膜106全体がゲッタリングサイトとなるの
で、珪素膜104と珪素膜106との接触面積がある程
度小さくてもニッケルの移動を効果的に行わすことがで
きる。即ち、珪素膜104中のニッケル元素を効果的に
減少させることができる。
を示すように、非晶質珪素膜301上にマスク302を
形成し、その一部を303のマスクに設けられた開口部
で露呈させる工程と、前記非晶質珪素膜の露呈した一部
の領域に珪素の結晶化を助長する金属元素を選択的に導
入する工程(図3(B))と、加熱処理を施し、前記一
部の領域から当該金属元素を珪素膜中に拡散させる工程
(図3(C))と、前記マスク302上に燐を含有させ
た珪素膜307を成膜し、前記一部の領域において前記
燐を含有させた珪素膜を前記当該金属元素を拡散させた
珪素膜に接しさせる工程(図3(D))と、加熱処理を
施し、前記一部の領域を介して前記当該金属元素を拡散
させた珪素膜から前記燐を含有させた膜へと当該金属元
素を矢印308で示されるように移動させる工程(図3
(D))と、を有することを特徴とする半導体装置の作
製方法である。
る図3(C)で示されるような結晶成長を行わすための
マスク302を利用して、当該金属元素が導入された領
域(開口303が設けられた領域)からニッケルを除去
させることができる。この構成は、当該金属元素の導入
と当該金属元素の除去とを同じマスクパターンを利用し
て用いることができるので、工程をそれ程煩雑化させな
いので済むという利点がある。
程において、開口部303の面積に比較して珪素膜30
7の面積が圧倒的に大きいので、珪素膜307の大部分
にニッケル元素が拡散していく過程において、マスクの
開口部303の部分からニッケル元素が効果的に珪素膜
307にゲッタリングされる。
は、ニッケルを利用することが最も好ましい。また、1
5族の元素としては、P(燐)を用いることが最も好ま
しい。即ち、ニッケルと燐の組み合わせを採用する場合
に最も発明の高い効果を得ることができる。
は、Fe、Co、Ni、Ru、Rh、Pd、Os、I
r、Pt、Cu、Au、Ge、Pb、Inから選ばれた
一種または複数種類の元素を利用することができる。
bから選ばれた元素を利用することができる。
に、103で示されるようにニッケルを非晶質珪素膜の
表面に接して保持させ、その後に600℃、8時間の加
熱処理を加えることにより、非晶質珪素膜102を結晶
化させる。こうして結晶性珪素膜104を得る。
法が簡便であり、また導入量の調整に便利である。溶液
を用いた方法以外には、CVD法、スパッタ法、蒸着
法、ガス吸着法、イオン注入法等を用いることができ
る。いずれにせよ、ニッケルの導入方法としては、非晶
質珪素膜の表面にニッケル元素が接して保持した状態、
あるいは非晶質珪素膜中にニッケル元素が存在した状態
を実現できればよい。このことは、ニッケル以外の他の
金属元素を用いる場合であっても同じである。
設け、さらに燐を高濃度ドープした非晶質珪素膜106
を成膜する。そして加熱処理を加えることにより、結晶
性珪素膜104から非晶質珪素膜106へのニッケル元
素をゲッタリングさせる。
グが行われる膜104とゲッタリングを行う膜106と
を同じ珪素膜とすることで、ニッケル元素の移動を効果
的に行わすことができる。即ち、ニッケルのゲッタリン
グを効果的に行わすことができる。
TFTを作製する場合の例を示す。まずガラス基板10
1上に下地膜として酸化珪素膜100をプラズマCVD
方により、300nmの厚さに成膜する。(図1
(A))
737基板(歪点667℃)を用いる。
02をプラズマCVD法により、50nmの厚さに成膜
する。
CVD法によるものが最も好ましいが、ここでは生産性
の高いプラズマCVD法を利用する。
算で10ppmの濃度に調整されたニッケル酢酸塩溶液
を塗布し、103で示されるようにニッケル元素が表面
に接して保持された状態を得る。
に図1(B)に示すように酸化珪素膜でなるマスク10
5を形成する。ここでは、マスク105を構成する酸化
珪素真の膜厚を250nmとする。マスク105を構成
する材料としては、窒化珪素膜や酸化窒化珪素膜を選択
することができる。
にドーピングされた非晶質珪素膜106を成膜する。こ
こでは、原料ガスとして97体積%のシランと3体積%
のフォスフィンを用い、150nm厚の非晶質珪素膜1
06を成膜する。
てもよい。また、成膜条件を設定することにより、微結
晶珪素膜を成膜するのでもよい。
膜中における燐の濃度が1×1019原子/cm3 以上、
好ましくは5×1019原子/cm3 以上となるように条
件を設定する。燐をドーピングさせるのは、後にニッケ
ルをゲッタリングさせるためである。
6を成膜したら、加熱処理を施す。ここでは、窒素雰囲
気中において、600℃、8時間の加熱処理を施す。こ
の工程においては、図1(D)の矢印で示されるように
ニッケル元素が結晶性珪素膜104中から非晶質珪素膜
106中へと移動する。この効果は、結晶性珪素膜10
4の表面に極薄い(10nm以下程度)の酸化膜や自然
酸化膜が形成されている場合でもっても得ることができ
る。
非常に活発に拡散すること、および燐とニッケルは多様
な結合状態を有し、しかもその結合状態は非常に安定し
たものであることに起因する。
質的にガラス基板の歪点で制限される)の範囲から選択
できる。ゲッタリング効果を高めるには、より高い温度
から選択することが好ましい。
ケルの拡散速度及び拡散距離が足りず、ゲッタリング効
果が十分に得られない。
と、ニッケルの拡散速度及び拡散距離は十分なものとな
るが、燐の拡散も無視できなくなり、ニッケルを特定の
領域に偏らせるという作用が得られなくなる。
質珪素膜106中にニッケル元素がゲッタリングされ、
そこでは高濃度にニッケル元素が存在することになる。
珪素膜106をエッチングによって除去する。この際、
酸化珪素膜でなるマスク105が設けられていない領域
の結晶性珪素膜104も同時に除去される。(図1
(E))
のパターンが形成される。この結晶性珪素膜のパターン
は、一旦ニッケルを膜中に拡散させることにより結晶化
が行われ、その後に(D)に示す工程において膜外にニ
ッケル元素が除去されたものとなっている。
除く。そして図2(A)に示すように酸化珪素膜108
をプラズマCVD法により、酸化珪素膜を120nmの
厚さに成膜する。この酸化珪素膜108はゲート絶縁膜
として機能する。
いアルミニウム膜をスパッタ法によって、400nmの
厚さに成膜する。このアルミニウム膜は、スカンジウム
を0.18重量%含有させたターゲットを用いて成膜する。
せるのは、後の工程におけるアルミニウムの異常成長に
起因するヒロックやウィスカーと呼ばれる刺状あるいは
針状の突起物が形成されることを抑制するためである。
ないアルミニウム膜をパターニングし、図2(A)に示
すパターン109を形成する。
態でアルミニウムパターン109を陽極とした陽極酸化
を行う。
積)の蓚酸を含む水溶液を用い、アルミニウムパターン
を陽極、白金を陰極として両電極間に電流を流す。こう
して陽極酸化膜111が形成される。
させた状態で行うので、111で示されるように陽極酸
化膜は、アルミニウムパターン109の側面に形成され
る。なお、110で示されるのが、残存したアルミニウ
ム膜パターンである。
離を400nmとする。本実施例で形成される陽極酸化
膜111は、多孔質状(ポーラス状)を有している。
マスク200を除去する。そして、再度の陽極酸化を行
う。この工程では、電解溶液として、3(体積)%の酒
石酸を含んだエチレングリコール溶液をアンモニア水で
中和したものを用いる。
1の内部に電解溶液が侵入する関係から、112で示さ
れるように陽極酸化膜が形成される。即ち、アルミニウ
ムパターン110の表面に陽極酸化膜112が形成され
る。
とする。この陽極酸化膜は、緻密な膜質を有したものと
なる。
こで残存したアルミニウムパターン110がTFTのゲ
ート電極となる。
膜質を有する陽極酸化膜112、さらに緻密な膜質を有
する陽極酸化膜112をマスクとして、露呈した酸化珪
素膜108を除去する。
チング法(RIE法)を用いて露呈した酸化珪素膜10
8をエッチング除去する。こうして、図2(C)に示す
状態を得る。
ーピングを行う。プラズマドーピング法というのは、ド
ーパント元素を含んだ原料ガスをプラズマ化させ、そこ
から電界によりドーパントイオンを引出し、それを電界
による加速して、被ドーピング領域に加速注入するドー
ピング方法のことをいう。特に磁場を用いた質量分離を
行わない方法のことをいう。
分離を行い、分離されたドーパントイオンを加速注入す
る方法をイオン注入法と称する。
きる優位性がある反面、水素等のドーパントガス中に含
まれる他の元素もドーピングされてしまう問題がある。
6の領域に燐のドーピングが行われる。このドーピング
された領域を便宜上高濃度不純物領域と称する。なお、
114及び116の領域は後にソース及びドレイン領域
となる。
イン領域を形成するためのドーピング条件でもって行え
ばよい。
が行われなかった領域として残存する。
に示すように除去する。そして再度の燐のドーピングを
プラズマドーピング法でもって行う。この工程は、
(C)に示す工程におけるドーピングよりも低ドーズ量
でもって行う。
低ドーズ量でもってドーピングが行われた低濃度不純物
領域201及び203の領域が自己整合的に形成され
る。(図2(D))
の領域がチャネル領域として画定する。(図2(D))
より、被ドーピング領域の活性化を行う。具体的には、
ドーピング時に生じた被ドーピング領域の損傷のアニー
ルと、被ドーピング領域におけるドーパントの活性化と
を行う。
2の膜厚分でもってチャネル領域114に隣接して高抵
抗領域が形成されるが、本実施例では、陽極酸化膜11
2の膜厚が70nmと薄いので、その存在は無視する。
して窒化珪素膜116をプラズマCVD法により250
nmの厚さに成膜する。さらにアクリル樹脂膜117を
スピンコート法を用いて成膜する。アクリル樹脂膜11
7の膜厚は、最小の部分で700nmとする。
ース電極118とドレイン電極119とを形成する。こ
うして図2(E)に示すTFT(薄膜トランジスタ)を
完成させる。
ッケルを利用することで活性層107を高い結晶性を有
したものとすることができ、同時に図1(D)に示すゲ
ッタリングを行うことで、ニッケル元素が活性層107
内に残留する程度を大きく下げることができる。
(ニッケルを利用しない場合よりも)より低温で行うこ
とができるので、安価なガラス基板を利用できる。
作製工程において、Pチャネル型のTFTを作製する場
合の例である。
2(C)及び図2(D)に示す工程において、燐の代わ
りにボロンをドーピングすればよい。その他は実施例1
に示した作製工程と同じである。
作製工程において、ゲート電極をアルミニウム以外の材
料で作製する場合の例である。本実施例では、ゲート電
極をタングステンシリサイドで形成する場合の例を示
す。
イド以外に各種シリサイド材料や各種金属材料を用いる
ことができる。またゲート電極を構成する材料として、
導電型を付与した珪素材料を利用することもできる。ま
たゲート電極の構成として、各種導電材料の積層構造を
採用してもよい。
抵抗性という優位性が得られる反面、プロセス温度が限
定されるという問題がある。他方、他の材料を用いた場
合には、アルミニウムに比較して高抵抗となるが、比較
的耐熱性が高く、プロセス温度を高めることができると
いう優位性がある。
作製工程において、図1(D)に示すニッケルのゲッタ
リングプロセスに加えて、さらにチャネル領域中のニッ
ケル元素(微量に残存したニッケル元素)を除去する工
程を加えたものである。
工程を実施することによって、図1(E)の104で示
される領域におけるニッケル濃度は計測できない程度ま
で低下する。
次イオン分析方法)で計測されたニッケル濃度は1×1
018原子/cm3 〜5×1019原子/cm3 程度であっ
たものが、図1(D)に示す工程を経ることにより、1
017原子/cm3 台以下とすることができる。
留するニッケル元素の濃度を、10 17原子/cm3 台以
下とすることができる。
製されるTFTにおいては、活性層中におけるニッケル
元素の濃度を1017原子/cm3 台以下とできる。
しい要求が必要とされる場合、上記程度のニッケル濃度
であっても問題となる場合がある。
の悪影響に主に寄与するのは、活性層中の特にチャネル
領域及びチャネル領域と不純物領域との界面近傍に存在
するニッケル元素である。
領域に残留するニッケル元素を減少させる工夫をする。
おいて、(D)で示す段階において、加熱処理を加え
る。この加熱処理は、450℃の温度で2時間行う。
ス領域114及びドレイン領域116にチャネル領域1
14中に残留するニッケル元素がゲッタリングされる。
即ち、ソース領域114及びドレイン領域116におけ
るニッケル元素の濃度が上昇する代わりにチャネル領域
114中に残留するニッケル元素の濃度が減少する。
元素の濃度が減少し、残留ニッケルによるTFT特性へ
の悪影響を抑制することができる。
サイド材料等に変更した場合は、より高い温度の加熱処
理が有効である。例えば、ゲート電極の材料としてタン
グステンシリサイドを用い、加熱処理として600℃、
2時間の加熱処理を加えた場合、ゲッタリング効果をよ
り効果的に得ることができる。
ってもよい。
ス及びドレイン領域に残留するニッケル元素の影響が懸
念される。しかし、ソース及びドレイン領域は、チャネ
ル領域と異なり、導電型の変化、さらには抵抗の変化が
生じるわけではないので、ニッケルの存在は特に問題と
はならない。
図1(A)に示す方法とは異なる結晶成長を行わせる場
合の例を示す。
例では、TFTの活性層のパターンを得る工程までを示
す。
実施例1で示したのと同じ部分を示す。またその符号の
箇所に関しては、作製条件等も特に断らない限り、実施
例1と同じである。
01を用意し、そのガラス基板101上に下地膜として
酸化珪素膜100を300nmの厚さにプラズマCVD
法によって成膜する。
グ1737ガラス基板を利用する。
珪素膜301を成膜する。ここでは、減圧熱CVD法に
より、非晶質珪素膜301を50nmの厚さに成膜す
る。
する。ここでは、まずプラズマCVD法により図示しな
い酸化珪素膜を120nmの厚さに成膜し、それをパタ
ーニングすることにより、マスク302を形成する。
(図3(B))
に調整したニッケル酢酸塩溶液を塗布する。こしてて、
302で示されるようにニッケル元素が露呈した表面に
接して保持された状態を得る。(図3(B))
囲気中において施す。この際、ニッケル元素が接した領
域から非晶質珪素膜301中にニッケル元素が拡散し、
それに従って非晶質珪素膜301の結晶化が矢印305
に示すような経路でもって進行する。(図3(C))
性珪素膜306を得る。即ち、ニッケルが導入されたマ
スクの開孔部303の領域から膜面に平行な方向に結晶
成長した結晶性珪素膜306を得る。本明細書ではこの
結晶成長形態を横成長と称する。また、この結晶成長が
行われた領域を横成長領域と称する。(図3(C))
素膜307を300nmの厚さにプラズマCVD法でも
って成膜する。(図3(D))
とにより、結晶性珪素膜104中に残留するニッケル元
素を非晶質珪素膜106中にゲッタリングさせる。
珪素膜106中に存在する燐に珪素膜306中に存在す
るニッケルを取り込ませる。この工程は、結果的に結晶
性珪素膜104中に存在するニッケル元素を燐を高濃度
に含む非晶質珪素膜106中に吸い出させる工程といえ
る。
7は結晶化されるがこれは特に問題とはならない。
素膜でなるマスク302をマスクとして、珪素膜306
をエッチングする。こうして、図3(E)に示す珪素膜
のパターン309を得る。
域を用いてTFTの活性層パターン(たとえばこのパタ
ーンは、図1(E)の107に相当する)を形成する。
後は、実施例1に示した図2(A)以下の作製工程に従
ってTFTを作製する。勿論、上記横成長領域を用いて
他のTFTを作製するのでもよい。また、実施例1に示
す構成に加えて実施例2、3に示す構成を採用すること
もできる。
のTFTを作製する場合の例を示す。図4に本実施例の
作製工程を示す。
02を形成する。本実施例では、ガラス基板上に下地膜
を形成しない場合の例を示す。(図4(A))
おいて耐えることのできる材料を選ぶことが必要であ
る。ここでは、ゲート電極402としてスパッタ法で成
膜された400nm厚のタンタル膜を用いる。(図4
(A))
縁膜となる酸化珪素膜403をプラズマCVD法により
100nmの厚さに成膜する。
法でもって50nmの厚さに成膜する。なお、非晶質珪
素膜の成膜方法とては、プラズマCVD法の代わりに減
圧熱CVD法を用いてもよい。
面にニッケル酢酸塩溶液を塗布し、405で示されるよ
うにニッケル元素が接して保持された状態を得る。(図
4(A))
ッケル元素を導入する例を示すが、図3に示すようなマ
スクを設けて、選択的にニッケルを導入し、横成長を行
わす構成としてもよい。
非晶質珪素膜404を結晶化させ、結晶性珪素膜400
を得る。(図4(B))
する。ここでは、プラズマCVD法により図示しない酸
化珪素膜を150nmの厚さに成膜し、それをパターニ
ングすることで406で示すパターンを形成する。
素膜407をプラズマCVD法により、200nmの厚
さに成膜する。
ィンを体積2%の割合で混合した成膜ガスを用いて、非
晶質珪素膜407を成膜する。(図4(B))
囲気中において施す。この工程においては、408及び
409で示されるように珪素膜400中に拡散していた
ニッケル元素が非晶質珪素膜407側に移動する。(図
4(B))
膜407を除去し、さらにマスク406を用いて結晶性
珪素膜400の一部(マスク406が設けられていない
領域)を除去する。(図4(C))
ーニングされた結晶性珪素膜410を得る。(図4
(C))
ル元素が極力除去され、しかもニッケルの作用により高
い結晶性を有している。この結晶性珪素膜が後にTFT
の活性層となる。
する。そして、図示しないドーピング用のマスクを設け
て、活性層に対して選択的に燐のドーピングを行う。
ドーピングされる。なお、本実施例では、Nチャネル型
のTFTを作製する場合の例を示すが、Pチャネル型の
TFTを作製するのであれば、ボロンのドーピングを行
えばよい。
行い、被ドーピング領域の活性化を行う。
域412、ドレイン領域413を形成する。(図4
(D))
プラズマCVD法により、300nmの厚さに成膜す
る。さらにアクリル樹脂膜415をスピンコート法によ
って成膜する。
リアミド、ポリイミドアミド、エポキシ等の樹脂材料を
用いることができる。
ルの形成を行い、ソース電極416及びドレイン電極4
17を形成する。こうして図4(D)に示すボトムゲー
ト型のTFTを完成させる。
した集積回路の例を示す。集積回路の例としては、CP
U、メモリ、各種演算回路、増幅回路、スイッチ回路等
を挙げることができる。図5にTFTを利用した集積回
路の概要及びその一部の断面を示す。
ンジスタは、各種フラットパネルディスプレイやフラッ
トパネルディスプレイを備えた情報処理端末やビデオカ
メラ等に利用することができる。本明細書では、これら
の装置を総称して半導体装置と称する。
を示す。図6に各種半導体装置の例を示す。これらの半
導体装置は、TFTを少なくとも一部に用いている。
端末である。この情報処理端末は、本体2001にアク
ティブマトリクス型の液晶ディスプレイまたはアクティ
ブマトリクス型のELディスプレイを備え、さらに外部
から情報を取り込むためのカメラ部2002を備えてい
る。また内部に集積回路2006を備えている。
操作スイッチ2004が配置されている。
上させるために薄く、また軽くなるもと考えられてい
る。
トリクス型のディスプレイ2005が形成された基板上
周辺駆動回路や演算回路や記憶回路がTFTでもって集
積化されることが好ましい。
ィスプレイである。この装置は、アクティブマトリクス
型の液晶ディスプレイやELディスプレイ2102を本
体2101に備えている。また、本体2101は、バン
ド2103で頭に装着できるようになっている。
システムであって、人工衛星からの信号をアンテナ22
04で受け、その信号に基づいて本体2201に備えら
れたアクティブマトリクス型の液晶ディスプレイ220
2に地理情報を表示する機能を有している。
示装置を採用することもできる。いずれの場合でもディ
スプレイは、TFTを利用したアクティブマトリクス型
のフラットパネルディスプレイとする。
03が備えられており、各種操作を行うことができる。
この装置は、本体2301にアクティブマトリクス型の
液晶表示装置2304、操作スイッチ2305、音声入
力部2303、音声出力部2302、アンテナ2306
を備えている。
理端末と(D)に示す携帯電話とを組み合わせたような
構成も商品化されている。
メラである。これは、本体2401に受像部2406、
音声入力部2403、操作スイッチ2404、アクティ
ブマトリクス型の液晶ディスプレイ2402、バッテリ
ー2405を備えている。
ン型の液晶表示装置である。この構成は、本体2501
に投影用のスクリーンを備えた構造となっている。表示
は、光源2502からの光を偏光ビームスプリッタ25
04で分離し、この分離された光を反射型の液晶表示装
置2503で光学変調し、この光学変調された画像を反
射してリフレクター2505、2506で反射し、それ
をスクリーン2507に投影するものである。
射型のものを用いる例を示した。しかし、ここに透過型
の液晶表示装置を用いてもよい。この場合、光学系を変
更すればよい。
したが、アクティブマトリクス型の表示装置として、E
L表示装置を採用するのでもよい。
で、珪素の結晶化を助長する金属元素を用いた結晶性珪
素膜を得る技術において、得られる珪素膜中に残留する
ニッケル元素の影響を排除する構成を提供することがで
きる。
TFTを作製でき、またそのTFTにおける当該金属元
素の影響を低減したものとすることができる。
素のゲッリング用の薄膜を成膜する構成を採用している
ので、比較的簡便で高い生産性を得ることができる。
素 104 結晶性珪素膜 105 酸化珪素膜でなるマスク 106 燐を高濃度にドープされた非晶質珪
素膜 107 パターニングされた結晶性珪素膜 108 酸化珪素膜(ゲート絶縁膜) 109 アルミニウム膜パターン 200 レジストマスク 110 ゲート電極(残存したアルミニウム
パターン) 111 多孔質状の陽極酸化膜 112 緻密な膜質を有する陽極酸化膜 113 残存した酸化珪素膜(ゲート絶縁
膜) 114 高濃度不純物領域(ソース領域) 115 ドーピングが行われなかった領域 116 高濃度不純物領域(ドレイン領域) 201 低濃度不純物領域 202 チャネル領域 203 低濃度不純物領域 204 窒化珪素膜(層間絶縁膜) 117 アクリル樹脂膜 118 ソース電極 119 ドレイン電極
Claims (13)
- 【請求項1】第1の非晶質半導体膜に珪素の結晶化を助
長する金属元素を導入し、前記第1の非晶質半導体膜を
加熱して結晶性半導体膜を形成し、前記結晶性半導体膜
上に開口部を有するマスクを形成し、前記開口部で露呈
した結晶性半導体膜上に周期表の15族に属する元素を
含有する第2の非晶質半導体膜を形成し、前記結晶性半
導体膜および前記第2の非晶質半導体膜を加熱し、当該
加熱後の結晶性半導体膜を用いることを特徴とする薄膜
トランジスタの作製方法。 - 【請求項2】第1の非晶質半導体膜上に開口部を有する
マスクを形成し、前記開口部で露呈した第1の非晶質半
導体膜に珪素の結晶化を助長する金属元素を導入し、前
記第1の非晶質半導体膜を加熱して結晶性半導体膜を形
成し、前記開口部で露呈した結晶性半導体膜上に周期表
の15族に属する元素を含有する第2の非晶質半導体膜
を形成し、前記結晶性半導体膜および前記第2の非晶質
半導体膜を加熱し、当該加熱後の結晶性半導体膜を用い
ることを特徴とする薄膜トランジスタの作製方法。 - 【請求項3】請求項1または請求項2において、前記結
晶性半導体膜および前記第2の非晶質半導体膜の加熱
後、前記第2の非晶質半導体膜を除去することを特徴と
する薄膜トランジスタの作製方法。 - 【請求項4】請求項1乃至請求項3のいずれか一におい
て、前記周期表の15族に属する元素は、リン、砒素も
しくはアンチモンであることを特徴とする薄膜トランジ
スタの作製方法。 - 【請求項5】請求項1乃至請求項4のいずれか一におい
て、前記第1の非晶質半導体膜は、非晶質珪素膜である
ことを特徴とする薄膜トランジスタの作製方法。 - 【請求項6】請求項1乃至請求項5のいずれか一におい
て、前記珪素の結晶化を助長する金属元素は、Fe、C
o、Ni、Pd、Ir、Pt、CuもしくはAuである
ことを特徴とする薄膜トランジスタの作製方法。 - 【請求項7】請求項1乃至請求項6のいずれか一におい
て、前記結晶性半導体膜および前記第2の非晶質半導体
膜の加熱は、450〜750℃の温度で行われることを
特徴とする薄膜トランジスタの作製方法。 - 【請求項8】請求項1乃至請求項7のいずれか一におい
て、前記第2の非晶質半導体膜に含有された周期表の1
5族に属する元素の濃度は、1×1019原子cm-3以上
であることを特徴とする薄膜トランジスタの作製方法。 - 【請求項9】請求項1乃至請求項8のいずれか一におい
て、前記結晶性半導体膜および前記第2の非晶質半導体
膜の加熱後、前記第2の非晶質半導体膜中の前記珪素の
結晶化を助長する金属元素の濃度は、前記結晶性半導体
膜中の前記珪素の結晶化を助長する金属元素の濃度より
も高くなることを特徴とする薄膜トランジスタの作製方
法。 - 【請求項10】請求項1乃至請求項9のいずれか一にお
いて、前記周期表の15族に属する元素は、前記第2の
非晶質半導体膜にドーピングされていることを特徴とす
る薄膜トランジスタの作製方法。 - 【請求項11】請求項1乃至請求項10のいずれか一に
記載の薄膜トランジスタは、ボトムゲート型であること
を特徴とする薄膜トランジスタの作製方法。 - 【請求項12】請求項1乃至請求項11のいずれか一に
記載の薄膜トランジスタの作製方法を含むことを特徴と
する液晶表示装置の作製方法。 - 【請求項13】請求項1乃至請求項11のいずれか一に
記載の薄膜トランジスタの作製方法を含むことを特徴と
するEL表示装置の作製方法。
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- 2001-03-26 JP JP2001087168A patent/JP4141653B2/ja not_active Expired - Fee Related
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