JPH06194285A - 薄膜分析方法 - Google Patents

薄膜分析方法

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JPH06194285A
JPH06194285A JP34211292A JP34211292A JPH06194285A JP H06194285 A JPH06194285 A JP H06194285A JP 34211292 A JP34211292 A JP 34211292A JP 34211292 A JP34211292 A JP 34211292A JP H06194285 A JPH06194285 A JP H06194285A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 試料裏面からの深さ方向分析に好適な試料を
調製する。 【構成】 基板上に形成された薄膜の深さ方向の元素の
濃度分布を調べる方法において、基板と薄膜との間に基
板を除去するためのエッチャントに対して不活性な中間
層を設けて分析用試料を調製することを特徴とする薄膜
分析方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は物理分析法による薄膜分
析方法に関し、特に、試料裏面からの深さ方向組成分析
のための試料調製方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年発達してきた半導体素子、表示素
子、記録媒体等のいわゆる電子デバイスは、通常、基板
上に薄膜が積層された構成であり、これら薄膜の積層状
態を分析する方法が要望されている。特に、これらの薄
膜の深さ方向の組成分布の迅速かつ正確な分析は、電子
デバイスの特性と関連して重要な課題である。
【0003】通常、このような深さ方向分析は試料表面
から実施される。しかし、試料表面から分析したのでは
充分な情報が得られないケースがある。このような場
合、裏面から分析する事で有用な情報が得られることが
ある。
【0004】例えば、試料表面が粗い場合、試料表面か
ら破壊的な分析手段で深さ方向の分析を行っても、その
粗さ分だけ深さ方向分解能は低下し、正確な情報は得ら
れない。このような場合、裏面からの分析が有効とな
る。川島,中山,第33回応用物理学関係連合講演会
講演予稿集(1986)3a−ZA−5,p364にお
いては、試料を裏面より機械研磨+ケミカルエッチング
を用いて薄片化(1μm以下)し、その面を鏡面化し、
裏面より分析する方法が開示されている。裏面からの分
析は、表面の粗さの影響を受けることなく深さ方向の情
報を知ることが出来る。
【0005】また、電子デバイスにおける電極材料の試
料内での拡散状態を2次イオン質量分析法(以下、SI
MS)により調べる際、試料表面をスパッタすることに
より電極材料が内部へ拡散し、本来の拡散状態を測定で
きない場合がある。そこで、試料を試料裏面からリフト
オフ法により薄片化・鏡面化し、裏面からSIMSによ
り分析することにより電極材料の拡散状態を調べる方法
が提案されている(R.A.Bruce,W.T.Mo
ore,T.Lester,D.A.Clarkand
A.J.SpringThorpe,Inst.Ph
ys.Conf.(1989),100(8),67
1)。
【0006】この様に薄膜積層体を裏面から分析するこ
とにより、表面からの分析では得られない情報を得るこ
とが出来る。充分に信頼性のあるデータを得るには試料
裏面からの薄片化、鏡面化が重要であるが、この点にお
いて従来行なわれてきた機械研磨+ケミカルエッチング
を用いた試料作成法では、(1)膜厚制御が困難である
(ケミカルエッチングでは数μm /min程度のエッ
チングレートとなる)、(2)薄片化された面と本来の
試料表面との平行性を保ちづらい、(3)材料によって
は必ずしもこの方法が使えないという問題点があった。
【0007】加工上留意する点は、いかに深さ方向分解
能を低下させないように薄片化、鏡面化するかである。
そのためには充分薄くすることと薄片面が試料表面と平
行であることが必要である。これらの観点から上記
(1)、(2)は大きな問題点となる。
【0008】また、リフトオフ法は被分析層と基板との
間の中間層のみをエッチングで取り除くことにより被分
析層のみを分離するが、この方法では中間層のみを取り
除くことが条件であるため中間層を構成する材料はごく
1部の材料に限定される。更に、薄い被分析層のみが支
持膜(エポキシ樹脂等)に接着しているだけなので、薄
片試料は試料自身の内部応力や支持膜の内部応力による
応力変位を起こしやすい。応力変位は、裏面からの分析
を行う上で深さ方向分解能を低下させるという問題点に
つながる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】以上に示したように、
従来例の問題点を鑑み、本発明の目的とするところは、
裏面からの深さ方向分析の試料を作製するにあたり、
(1)薄片化した面が本来の試料面と平行になるような
薄片化方法を実現すること、(2)従来よりも中間層の
材料の選択幅が広がるような薄片化方法を実現するこ
と、(3)薄片化試料の形状において応力変位しにくい
形状を実現することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明は、基板上に形成された薄膜の深さ方向の元素の濃度
分布を調べる方法において、基板と薄膜との間に基板を
除去するためのエッチャントに対して不活性な中間層を
設けて分析用試料を調製することを特徴とする薄膜分析
方法である。
【0011】又、本発明は、基板をエッチャントにより
除去し、中間層側から試料の深さ方向の組成を調べるこ
とを含むものである。
【0012】又、本発明は、基板をエッチャントにより
除去した後、中間層側から試料の縁部の少なくとも1部
を除く部分を薄片化し、中間層側から試料の深さ方向の
組成を調べることを含むものである。
【0013】
【作用】本発明においては、基板を化学的手法にて除去
する際に中間層は除去されずに残るので、薄片面は本来
の試料表面と平行になり、鏡面性も向上する。
【0014】又、平坦に加工できる物理的な手法を用い
て、中間層側から中間層の周辺は残し、中央部のみを平
坦に薄片化することにより、試料の周囲はある程度厚み
を持っているので、試料全体としての剛性が増し応力変
位は最小限に抑えられる。
【0015】以下、本発明について詳細に説明する。
【0016】本発明は半導体素子、表示素子、記録媒体
等のいわゆる電子デバイスの深さ方向分析に好適であ
り、これら電子デバイスの基板としては、一般にGaA
s、Si等が使用される。従って、これらの基板を化学
的に除去する方法としては、エッチングが好適であり、
エッチャントとしては、H22とNH4OHとの混合
液、KOH、N(CH33OH等を挙げることができ
る。H22とNH4OHとの混合液は、30%のH22
溶液と、28%のNH4OH溶液とを20:1の割合で
混合したものが好ましい。
【0017】基板を除去するための上記エッチャントに
対して不活性な中間層としては、AlGaAs、SiO
2、Si34等を挙げることができる。
【0018】本発明分析方法は、特にSIMS分析、A
ES(オージェ電子分光)分析、XPS(X線光電子分
光)分析において有用である。
【0019】又、基板を除去した後の試料の縁部を残
し、中央部のみを薄片化する手段としては、イオンエッ
チング等が好適である。尚、薄片化する中央部の孔径は
数十μm以上とすることが好ましい。
【0020】
【実施例】以下、実施例を用いて本発明をより具体的に
説明する。
【0021】本方法の薄片化工程を図1に示す。
【0022】基板3の上に中間層2を形成し、その上に
被分析層1を形成する(同図(1))。ただし、中間層
2は基板3のエッチャントに対して不活性である材料を
用いる。このような、3層構成をもった試料4をガラス
基板5の上にワックス6で張り付ける(同図(2))。
機械研磨治具7を用いて(同図(3))基板3を厚さ十
数μmまで機械的に研磨しかつその表面を鏡面に仕上げ
る(同図(4))。試料4を治具から取り外し、化学的
手法で基板3を取り除く(同図(5))。この時、中間
層2はほとんど除去されないので薄片面は試料表面と平
行となり、かつより滑らかとなる。低加速のイオンビー
ムを用いて中間層の周辺は残し、中央部のみを平坦にス
パッタする(同図(6))。
【0023】実施例1 (薄片化面と試料表面の平行性)図1に示した方法によ
り、厚さ400μmのGaAs基板上に、中間層として
厚さ5.0μmのAlGaAs層、被分析層として厚さ
0.5μmのGaAs層、厚さ2nm程度のAu層を順
次積層した試料を、前記手法により薄片化し、10mm
2 以上の試料の中央7mmφを平坦にスパッタし、試料
中央の膜厚1.5μm、試料縁部の膜厚5.5μmの凹
状試料を作製した。試料凹部を裏面よりSIMS分析
(但し、1次イオンCs+の打ち込みエネルギー14.
5eV、2次イオンは陰イオンである)した結果を図2
に示した。
【0024】Auは最表面に蒸着しただけでありGaA
s中には存在していない。測定結果を見るとAsの信号
が落ちると同時にAuの信号が急俊に立ち上がってい
る。これは薄片面と試料表面との平行性が高いことを示
している。
【0025】実施例2 (凹状の加工)実施例1の試料を薄片化した際のイオン
ビームによるスパッタの様子を図3に示した。
【0026】10mm2 以上の試料の中央7mmφのみ
を平坦にスパッタしているのがよくわかる。この場合、
試料の中央では、膜厚1.5μm、周辺では5.5μm
となっている。このように凹状の形状にすることで試料
全体の剛性が向上し、応力変位しにくくなる。
【0027】実施例3 (測定することによって拡散してしまうような元素の深
さ方向分析)図1に示した方法により、厚さ400μm
のGaAs基板上に、中間層として厚さ5.0μmのA
lGaAs層、被分析層として厚さ0.35μmのGa
As(Au:イオン注入)層を順次積層した試料を、前
記手法により薄片化し、10mm2 以上の試料の中央7
mmφを平坦にスパッタし、試料中央の膜厚1.35μ
m、試料縁部の膜厚5.35μmの凹状試料を作製し
た。試料凹部を裏面より実施例1と同様にSIMS分析
した結果を図4に示した。
【0028】40KeVでGaAsに注入されたAuの
プロファイルは裏面分析より、表面から80nm程度の
深さの範囲に分布していることが示された。試料表面よ
りSIMS分析した場合、測定操作によってAuが拡散
し、本来のプロファイルが得られなかった(図5)。
【0029】
【発明の効果】以上示したように、裏面からの深さ方向
分析のための試料作製において本発明は以下のような効
果がある。 (1)被分析層と基板の間に基板のエッチャントに対し
不活性な中間層を入れ、基板のみを取り除くという方法
で薄片化することにより、薄片面と試料表面の平行性を
向上でき、試料作製に起因する深さ方向分解能の低下を
最小限に抑えることができる。 (2)又、基板を化学的な手法で取り除く際、中間層は
除去されなければよいので、従来よりも中間層の選択の
幅が広がる。 (3)更に、中間層側から中間層の周辺部を残し中央部
のみを平坦になるように薄片化することによって試料全
体の剛性を高め試料の応力変位を最小限に抑えることが
でき、応力変位による分析時の深さ方向分解能の低下を
最小限に抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる試料調製方法の1態様を示す工
程図である。
【図2】本発明方法により薄膜の深さ方向の組成を分析
した結果を示すプロファイルである。
【図3】本発明にかかる試料をイオンビームによりスパ
ッタした状態を示すプロファイルである。
【図4】本発明方法によりAuイオンの薄膜中への拡散
状態を測定した結果を示すプロファイルである。
【図5】従来法により、Auイオンの薄膜中への拡散状
態を測定した結果を示すプロファイルである。
【符号の説明】
1 被分析層 2 中間層 3 基板 4 3層構成の試料 5 ガラス基板 6 ワックス 7 機械研磨治具 8 化学的手法により基板を除去した試料 9 イオンビームで試料中央部のみを平坦にエッチン
グした試料

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に形成された薄膜の深さ方向の元
    素の濃度分布を調べる方法において、基板と薄膜との間
    に基板を除去するためのエッチャントに対して不活性な
    中間層を設けて分析用試料を調製することを特徴とする
    薄膜分析方法。
  2. 【請求項2】 基板をエッチャントにより除去し、中間
    層側から試料の深さ方向の元素の濃度分布を調べる請求
    項1に記載の薄膜分析方法。
  3. 【請求項3】 基板をエッチャントにより除去した後、
    中間層側から試料の縁部の少なくとも1部を除く部分を
    薄片化し、中間層側から試料の深さ方向の組成を調べる
    請求項2に記載の薄膜分析方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002005857A (ja) * 2000-06-19 2002-01-09 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 半導体装置及び半導体装置の検査方法
JP2008134242A (ja) * 2006-10-31 2008-06-12 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 分析試料の作製方法

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