JP2001527566A - グリシジルエステルおよびグリシジルエステルを含む熱硬化性樹脂組成物 - Google Patents

グリシジルエステルおよびグリシジルエステルを含む熱硬化性樹脂組成物

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Abstract

(57)【要約】 R1およびR4が同一もしくは異なるC1〜C6アルキルもしくはC6〜C10シクロアルキル基であり、R2およびR3が同一もしくは異なるものであってHまたはC1〜C6アルキルもしくはC6〜C10シクロアルキル基である、一般式(I)のグリシジルエステルにつき開示する。このグリシジルエステルは熱硬化性樹脂組成物に使用され、組成物はさらに硬化用化合物、好ましくはアドバンスト樹脂生成物をも含む。この熱硬化性樹脂組成物は、酸性雨に対し優秀な耐性を有する屋外耐久性コーチングにつき用いることができる。

Description

【発明の詳細な説明】 グリシジルエステルおよびグリシジルエステル を含む熱硬化性樹脂組成物 本発明は、グリシジルエステルおよびグリシジルエステルを含む熱硬化性樹脂 組成物に関するものである。この種の樹脂組成物は、α,α−分枝鎖ジカルボン 酸に基づく樹脂に関するEP−A0518408号から公知である。 α,α−分枝鎖ジカルボン酸(たとえばジエチルマロン酸)に基づくコーチン グは良好な屋外耐久性を有することが示されている。この種のα,α−分枝鎖ジ カルボン酸は、一連の反応を介して結合剤樹脂中に組み込まれている。最初に、 酸がグリシド化されて対応のジグリシジルエステルを生成させた。次いで線状ポ リエステルがα,α−分枝鎖二酸と対応のジグリシジルエステルとのアドバンス メント(すなわち融合)反応を介し作成された。得られるポリエステルのヒドロ キシル基をメラミン樹脂との架橋反応につき使用した。 しかしながら重要な塗料製造業者によれば、これらコーチングの酸(酸性雨) に対する耐性は不充分である。 この理由から、本発明者等は許容しうるUV耐性を有する耐酸性コーチングの ための安価な供給源料の合成にて新規な手法を採用した。本発明者等は、α,β −置換ジカルボン酸が酸性雨に対し優秀な耐性を有する屋外耐久性コーチングに つき適する基礎材料であることを突き止めた。 従って本発明は、一般式I 〔式中、 R1およびR4は同一もしくは異なるC1〜C6アルキルもしくはC6〜C10シクロ アルキル基であり、R2およびR3は同一もしくは異なるものであってHまたはC1 〜C6アルキルもしくはC6〜C10シクロアルキル基である〕 のグリシジルエステルに関するものである。 この種の構造は、無水マレイン酸とジエンとのディールス・アルダー反応を介 して作成することができる。 アロ−オシメン((4E,6E)−2,6−ジメチル−2,4,6−オクタト リエン)が適する出発化合物である。この化合物において基R1およびR4(これ らは最終生成物におけるβ−置換基である)はイソブテニル基およびメチル基で ある。 事実、アロ−オシメンが本発明者等の目的につき有望である最良、従って好適 な化合物である。 アロ−オシメンと無水マレイン酸との反応は化合物(1)を与える。水素化の 後に化合物(2)が得られ、これは耐酸性コーチングのための供給源料として作 用する。 ディールス・アルダー反応は実際には付加反応であって100%の原子を有し 、廃棄物質を生成しない。同じことが水素化工程および加水分解工程についても 言える。アロ−オシメンと無水マレイン酸とがディールス・アルダーアダクトを 生成しうる2つの方法が理論的に存在する。これは、アロ−オシメンが2個のブ タジエン断片を有するからである。従って2種のアダクト、すなわち化合物(1 )およびXが可能である。しかしながら、立体障害に基づき異性体Xは生成しえ ない。従って、反応は一方の異性体(1)のみを生成する;図1参照。 アロ−オシメンと無水マレイン酸とのディールス・アルダー反応は以下の刊行 物に報告されている: E.K.フォン・グストルフ、J.レチッヒ;テトラヘドロン・レタース、第4 5巻、第4689頁(1968) L.A.ゴールドブラット、S.パルキン;ジャーナル・アメリカン・ケミカル ・ソサエティ、第63巻、第3517〜3520頁(1941) Y.チレチエン−ブレッシエーレ;アナーレス・デ・ヘミー、第13巻、第30 1〜331頁(1957) A.R.ビルチンスカヤ、B.A.アルブゾフ;ジャーナル・ゼネラル・ケミス トリーUSSR、第29巻、第2686頁(1959) J.E.ミルクス、J.E.ランカスター;ジャーナル・オーガニック・ケミス トリー、第30巻、第888〜890頁(1965) K.T.ヨセフ、G.S.クリシナ・ラオ;テトラヘドロン、第23巻、第51 9頁(1967) B.A.アルブゾフ、ケミッシェ・ベリヒテ、第1968頁(1934)。 これらの場合は、各試薬を溶剤もしくは触媒なしに混合する。固体の無水マレ イン酸をアロ−オシメンに添加した直後に、液体は濃いオレンジ色に変わる。無 水マレイン酸は貧弱にしかアロ−オシメンに溶解しないため、室温では反応が生 じない。混合物を約50℃まで慎重に加熱すると反応が始まる。ディールス・ア ルダー反応は極めて発熱性であり、温度は数分間以内に170〜190℃に達す る。反応の過程でオレンジ色/黄色が弱まる。15分間の後に温度は低下し始め 、約45分間の後に混合物は淡黄色結晶として固化する。収率はほぼ定量的であ る。異なる順序における各成分の添加(無水マレイン酸へのアロ−オシメンの添 加)は着色に影響を及ぼさず、また蒸留によるアロ−オシメンの精製にも影響を 与えない。アロ−オシメンと無水マレイン酸とのディールス・アルダー反応は極 めて高収率(97%以上)で進行することが突き止められた。転移状態における 二次的な軌道相互作用に基づき、メチル部分およびイソブテニル部分が無水物部 分(化合物1)に対しcisに配向する異性体を生成すると予想された。刊行物 のデータもこの構成を予測している。 黄色無水物(1)を、好ましくはPtO2を触媒(アダムス触媒)として用い て酢酸エチル中で水素化する。水素化は有利には磁気撹拌を有するオートクレー ブ内で30バールの水素を用いて行われる。約2〜3時間にて水素ガスの消費が 停止する。水素化された生成物、すなわち2,3−ジメチル−5−イソブチル− ヘキサヒドロフタル酸無水物(2)は僅かに黄色の低粘性油状物である。 水素化生成物(2)のグリシド化は、好ましくは無水物1モル当たり10モル 過剰のエピクロルヒドリン(ECH)を用いて行われる。9モルのイソプロパノ ールを助溶剤として添加する。粗製樹脂を有利には緩和な脱塩酸後の処理にかけ る。これは好適にはメチルイソブチルケトン(MIBK)における樹脂の30% 溶液を用いて40℃で1時間行われる。 グリシド化反応の収率は極めて良好、すなわち97%である。加水分解に基づ く若干の損失がADHC処理に生ずるが、全体的収率はまだ87%である。 このグリシジルエステルに基づくコーチングは充分なUV安定性と高い耐酸性 との組合せを示す。 さらに本発明は、 (i)一般式I 〔式中、 R1およびR4は同一もしくは異なるC1〜C6アルキルもしくはC6〜C10シクロ アルキル基であり、R2およびR3は同一もしくは異なるものであってHまたはC1 〜C6アルキルもしくはC6〜C10シクロアルキル基である〕 のグリシジルエステルと、 (ii)アミノ樹脂ブロックドもしくはアンブロックド(シクロ)脂肪族イソシ アネート、α,α’−二分枝鎖環式無水物、α,α’−二分枝鎖酸およびエステ ル基のみを有する酸官能性ポリエステル、(シクロ)脂肪族アミン、(シクロ) 脂肪族ポリアミノアミド、ブロックドもしくはアンブロックドルイス酸および第 三アミンよりなる群から選択される硬化用化合物と を含む熱硬化性樹脂組成物に関するものである。 好ましくはR1およびR2はメチル基であり、 R3は水素であり、ならびに R4はイソブチル基である。 この新規なエポキシ樹脂は低粘性の微黄色油状物である。このエポキシ樹脂に 基づくコーチングは、α,α−分枝鎖ジエチルマロン酸のジグリシジルエステル に基づくコーチングよりも酸に対し耐性があることが判明した。 本発明による樹脂を改善するには、好ましくはジカルボン酸と反応させてヒド ロキシルリッチなポリエステルを生成させる。 これはアドバンスメントもしくは融合反応と呼ばれる。得られる線状ポリマー を、次いで硬化剤を用いてヒドロキシル基を介し硬化させる。 従って本発明は、好ましくは (i)(a)一般式I 〔式中、 R1およびR4は同一もしくは異なるC1〜C6アルキルもしくはC6〜C10シクロ アルキル基であり、R2およびR3は同一もしくは異なるものであってHまたはC1 〜C6アルキルもしくはC6〜C10シクロアルキル基である〕 のジグリシジルエステルを (b)一般式II 〔式中、nは0もしくは1であり、 Rは独立して直鎖および分枝鎖のアルキル、シクロアルキル、アリールアルキル およびアリールよりなる群から選択され、またはRは両者とも5個、6個もしく は8個の炭素原子を有する置換もしくは未置換の脂環式環系の1部を形成し、こ の場合nは0とすべきである〕 のα,α’−二分枝鎖ジカルボン酸および/または (c)α,β−二分枝鎖ジカルボン酸 〔式中、R1、R2、R3およびR4は上記の意味を有する〕 と反応させることにより得られるアドバンスト樹脂生成物と、 (ii)アミノ樹脂ブロックドもしくはアンブロックド(シクロ)脂肪族イソシ アネート、α,α’−二分枝鎖環式無水物、α,α’−二分枝鎖酸およびエステ ル基のみを有する酸官能性ポリエステル、(シクロ)脂肪族アミン、(シクロ) 脂肪族ポリアミノアミド、ブロックドもしくはアンブロックドルイス酸および第 三アミンよりなる群から選択される硬化用化合物と を含む熱硬化性樹脂組成物に関するものである。 有利にはR1およびR2はメチル基であり、R3は水素であり、R4はイソブチル 基である。 驚くことに、(i)α,β−二分枝鎖ジカルボン酸のジグリシジルエステルと α,α’−二分枝鎖ジカルボン酸および/またはα,β−二分枝鎖ジカルボン酸 とのアドバンスト樹脂生成物と、(ii)アドバンスト樹脂生成物のヒドロキシ ル基および/またはエポキシ基を介して硬化すると共に「弱い」エステル結合( これは慣用の無水物もしくはポリカルボン酸で硬化させた際に形成される)を何 ら形成しない硬化剤との組合せは、得られる硬化マトリックスの耐候性に対し顕 著なプラス作用を有することが判明した。 (b)および/または(c)での(a)のアドバンスメントは一般に20〜1 60℃の範囲の温度で行われ、用いられる(a)と(b)および/または(c) とのモル比は好ましくは0.5〜2.0の範囲内である。 (a)と(b)および/または(c)とを溶剤の不存在下に反応させるのが好 適であるが、必要ならば非阻害性溶剤、たとえばケトン、アルコール、エーテル 、並びに芳香族炭化水素、たとえばトルエンおよびキシレンを反応混合物に添加 することもできる。 一般に(b)および/または(c)での(a)のアドバンスメントには触媒を 必要としない。しかしながら、必要ならばたとえば第三ホスフィンおよびアミン 、第四ホスホニウム塩およびアンモニウム塩、並びに金属塩、たとえばクロム塩 など任意適する触媒を反応混合物に添加することもできる。 分枝鎖ジカルボン酸(c)は化合物(a)を誘導したと同じもしくは異なる分 枝鎖ジカルボン酸とすることができる。 (a)および/または(b)および/または(c)の混合物を所望に応じ使用 することができる。 このアドバンシングプロセスに用いられる成分(a)と(b)および/または (c)との比に応じ、アドバンスト樹脂生成物は一般にカルボキシ基またはエポ キシ末端基を有する主として線状化合物の混合物である。(a)を(b)および /または(c)と反応させて生成されるアドバンスト生成物の数平均分子量は一 般に600〜7000の範囲であり、これは出発化合物(a)および/または( b)および/または(c)の種類、並びに反応混合物におけるそのモル比に依存 することは勿論である。アドバンスト樹脂生成物は油型液体から高粘性もしくは 固体生成物まで変化することができる。 アドバンスト樹脂生成物の末端エポキシ基もしくはカルボキシ基は第二ヒドロ キシル基まで変換することができる。これは、(a)と(b)および/または( c)との反応の間または(a)と(b)および/または(c)との反応の完結後 に行うことができる。その目的で、エポキシ末端基を化学量論量のα−分枝鎖モ ノカルボン酸、たとえばジメチルプロピオン酸、ヒドロキシピバリン酸またはベ ルサチン酸(ベルサチンは商標である)として知られる5〜10個の炭素原子を 有する市販入手可能な第三モノカルボン酸の1種と反応させることができ、同様 にカルボキシ末端基を化学量論量のα−分枝鎖モノカルボン酸のモノグリシジル エステル、たとえばカルジュラ(カルジュラは商標である)として知られる、市 販のベルサチン酸のグリシジルエステルの1種と反応させることもできる。 化合物(b)は、たとえば米国特許第3,644,431号に記載されたよう な当業界で知られた方法により作成することができる。 好適化合物(b)としては、RがC1〜C4アルキルであるような化合物を挙げ ることができる。 典型的な化合物(b)はジメチルマロン酸、ジエチルマロン酸(DEMA)、 ジベンジルマロン酸、テトラプロピルアジピン酸(TPAA)、テトラメチレン シクロヘキシルアジピン酸、スルホジピバリン酸(SDPA)、1,1−ジカル ボキシ−2−フェニル−4−メチルシクロヘキサン、1,1−ジカルボキシ−2 −エチル−4−メチルシクロヘキサン、2,2,6,6−テトラメチル−3−ケ ト−4−オキサピメリン酸および1,4−ジカルボキシ−1,4−ジメチル−シ クロヘキサンのジグリシジルエステルである。 好適化合物(b)は、DEMA、TMAA、SDPAおよびTPAAのジグリ シジルエステルである。 同様に、典型的かつ好適な化合物(c)は典型的な化合物(a)に関連して上 記したジカルボン酸である。 アドバンストエポキシ樹脂生成物は単独で或いは他の硬化性エポキシ樹脂化合 物と組み合わせて本発明の熱硬化性樹脂組成物に使用することができる。 本発明による熱硬化性樹脂組成物は、アドバンスト生成物のヒドロキシル基お よび/またはエポキシ基を介してエーテル、アミン、ウレタンもしくはα’−二 分枝鎖エステル結合が生成されるが非分枝鎖エステル結合が回避されるよう硬化 する硬化用化合物を含む。典型的な硬化剤はメラミン−ホルムアルデヒド樹脂、 たとえばヘキサメトキシメチルメラミン(HMMM)、尿素−ホルムアルデヒド 樹脂、グリコウリル樹脂、アルコールブロックドイソホロンジイソシアネート、 3,3,4,4−テトラメチルコハク酸無水物、イソホロンジアミン、ベルサミ ド100(アミノアミド)、ジシアンジアミド、三弗化硼素−エチルアミン錯体 およびN,N,N’,N’−テトラメチル−1,6−ジアミノヘキサンである。 特に好適な硬化用化合物はヘキサメトキシメチルメラミン(HMMM)である。 硬化用化合物の選択に応じ、硬化は1つもしくはそれ以上のサイクルにて80 〜200℃、好ましくは140〜170℃の温度で5〜30分間にわたり行うこ とができる。 架橋は主としてOH基と硬化用化合物との間で生ずるが、アドバンスト樹脂生 成物に存在するエポキシもしくはカルボキシ末端基も架橋に関与することができ る。さらに硬化反応には加速剤をも使用することができ、アミノ型硬化剤につき 適する加速剤はたとえば燐酸、パラトルエンスルホン酸(pTsa)、ルイス酸 、およびたとえばBF3−アミンアダクトのようなブロックドルイス酸のような 酸類である。イソシアネート型硬化剤につき適する加速剤はたとえば第三アミン 、ホスフィンおよびたとえばジラウリン酸ジブチル錫のような金属塩である。 本発明による熱硬化性樹脂組成物は、さらに硬化前の任意の段階で、たとえば 伸展剤、充填剤、顔料、染料、有機溶剤、流れ調節剤およびチキソトロピー付与 剤のような通常の改質剤と混合することもできる。 本発明による硬化性の熱硬化性組成物を改質するのに有用な有機溶剤は、好適 にはたとえばトルエン、キシレン、n−プロパノール、酢酸ブチル、アセトン、 メチルエチルケトン、ジアセトン−アルコール、エチレングリコールモノメチル エーテルおよびエチレングリコールモノブチルエーテルである。 本発明の熱硬化性樹脂組成物は、溶剤系もしくは水性系塗料、並びに粉末被覆 系に使用することができ、不溶性かつ非融合性の耐候性コーチングまで硬化しう る。 α,β−二分枝鎖エステル構造に基づき、本発明による樹脂組成物は高い加水 分解安定性を有する水性系塗料の製造に特に適する。 本発明による組成物の典型的な最終用途は、たとえば自動車仕上コートのよう な装飾塗料系に見られる。 以下、実施例により本発明の或る種の特定具体例につき例示するが、これらは 限定を意味するものでない。実施例I 使用薬品 無水マレイン酸はメルク社またはヤンセン・ヒミカ社から入手し、さらに精製 することなく使用した。(4E,6E)−2,6−ジメチル−2,4,6−オク タトリエン(アロ−オシメン)はアルドリッチ社およびブッシュ・ボアケ・アラ ン・リミテッド社から入手し、使用前に蒸留した。アルドリッチ社からのアロ− オシメンは純度90%であり、約6%のtrans異性体と2.5%のリモネン と約1%のアロ−オシメンダイマーとを含有した。5,6−ジメチル−3−イソブテニル−テトラヒドロ−フタル酸無水物(1)の 作成 無水マレイン酸(39.88g、0.407モル)とアロ−オシメン(55. 34g、0.407モル)とを250mlの3つ口丸底フラスコに充填し、還流 冷却器に接続した。無水マレイン酸をアロ−オシメンに添加した直後に、混合物 は濃オレンジ色/黄色に変化した。混合物を慎重に50℃まで加温した。次いで 無水マレイン酸が溶融し始めるにつれ、激しくかつ発熱性のディールス・アルダ ー反応が生じた。温度は急速に170〜190℃まで上昇し、混合物の色は強さ が弱くなった。約10分間の後、温度は低下し始めた。混合物を100℃に1時 間保った。93.71g(0.401モル=98.4%)の黄色生成物が得られ 、これは静置すると固化した(融点78〜82℃)。この生成物をペンタンで洗 浄して黄色を大部分除去した。洗浄に際し、収率は約65%まで低下した。無水 物をヘプタンから再結晶させて白色固体を得た(融点83.5〜84℃)。再結 晶後の収率は60%であった。5,6−ジメチル−3−イソブチルヘキサヒドロフタル酸無水物(2)の作成 250mlのオークレーブに、210mlの酢酸エチルにおける4,5−シク ロヘキセン−5,6−ジメチル−3−イソブテニル−1,2−ジカルボン酸無水 物(32.0g、136.7モル)の溶液を充愼した。0.2gのPtO2(ア ダムス触媒)を添加した。この溶液を磁気撹拌器を用いて撹拌した。水素化を4 0〜50℃にて30バールのH2を用いて2.5時間行った。触媒を濾去し、溶 液を減圧濃縮して32.12g(135.0ミリモル、98%)の2,3−ジメ チル−5−イソブチルヘキサヒドロフタル酸無水物を得た。5,6−ジメチル−3−イソブチルヘキサヒドロフタル酸の作成 得られた無水物(2)をジカルボン酸に変換させた。100mlの3つ口丸底 フラスコに無水物(2.01g、8.45ミリモル)と水(50ml)とKOH (1.18g;21.1ミリモル)とを充愼した。この混合物を90分間にわた り還流させた。室温まで冷却した後、混合物をジエチルエーテル(30ml)で 抽出した。水層を1N HCl溶液によりpH=1まで酸性化させた。酸が黄色 ガム状物質として沈殿し、これを50mlのジエチルエーテルに溶解させ、水( 30ml)で洗浄し、減圧濃縮して2.09g(97%)を得た。2,3−ジメチル−5−イソブチルヘキサヒドロフタル酸無水物のジグリシジル エステルの作成 2,3−ジメチル−5−イソブチルヘキサヒドロフタル酸無水物(2)をジグ リシジルエステルまで変換させた。この目的で、500mlの標準反応器に無水 物(48.42g、203.4ミリモル)とエピクロルヒドリン(188.2g 、2.034モル)とイソプロパノール(110.0g、1.831モル)と水 (89.4g、4.96モル)とを充填した。この混合物を80℃にて撹拌しな がら、7.60g(95.0ミリモル)のNaOHの50重量%溶液を一度に添 加した(必要とされる全苛性アルカリの約20%)。80℃にて1時間撹拌した 後、苛性溶液の残部(30.48g、381ミリモル)を90分間かけて滴下し た。混合物を80℃にてさらに15分間撹拌し、次いで塩水を分離した。有機層 を75mlの10重量%NaH2PO4溶液で洗浄し、次いで脱塩水により洗浄し た。減圧濃縮した後、46.97g(97%)の粗製エポキシ樹脂が黄色低粘性 油状物として得られた。 この粗製樹脂は4600ミリモル/kgのエポキシ基含有量(EGC)を有する と共に、18,000ppmの加水分解可能な塩素を含有した。いわゆる脱塩酸 処理(ADHC)の後に、樹脂がMIBKにおける30重量%溶液として得られ た。次いで46.94gの粗製樹脂を160mlのMIBKに溶解させた。45 ℃にて3.81g(47.6ミリモル)の50重量%NaOH溶液を一度に添加 した。撹拌を1時間にわたり持続し、次いで水層を10mlの水で希釈すると共 に分離させた。有機層を60mlの10重量%NaH2PO4溶液で洗浄し、次い で60mlの脱塩水で洗浄した。粗製樹脂の黄色はADHC処理の間に著しく弱 まった。この樹脂はEGC4810ミリモル/kg(理論値の88.5%)と20 30ppmの加水分解可能な塩素含有量とを有した。樹脂の全塩素含有量は28 00ppmであった。関連化合物のグリシド化 さらに化合物(2)に関連する2種の無水化合物、すなわち不飽和ディールス ・アルダーアダクト(1)および芳香族無水物(4)をもグリシド化した。後者 の無水物は、単味のディールス・アルダーアダクトをパラジウムの存在下に不活 性雰囲気下に加熱することにより得られた。反応を225℃にて5時間行った際 、83%の収率が得られたことを突き止めた。生成物(4)は白色固体であって 、メタノールから再結晶化させることができた(mp92℃)。グリシド化反応の条件は、飽和無水物(2)のグリシド化の場合と同じにした。 さらに、適用したADHC処理の条件も同一にした。 表Iに、これらグリシド化反応の幾つかの結果を要約する。比較のため、ヘキ サヒドロフタル酸無水物(HHPA)のグリシド化に関するデータをも表中に含 ませる。化合物(2)のグリシド化反応の収率は、特にHHPAと比較して顕著 に高い。明らかにβ−置換が作用し、化合物(2)におけるβ−分枝が加水分解 に対する充分な保護の原因である。 不飽和無水物(1)および(4)のグリシド化、並びにHHPAのグリシド化 は、飽和無水物(2)のグリシド化よりも高い加水分解可能な塩素含有量と高い 全塩素含有量とを有するエポキシ樹脂を与えることが判る。化合物(1)および (4)のジグリシジルエステルはコーチングを作成すべく使用されていないが、 比較の理由で作成した。 表I:グリシド化無水物の幾つかの樹脂特性の比較 実施例II 2種の異なる種類のアドバンスト樹脂を作成した。1種は第5頁に図示したジ グリシジルエステル(5)から、それ自身の先駆体酸でアドバンスさせて作成し (結合剤樹脂A)、他方はジグリシジルエステル(5)からブチルエチルマロン 酸でアドバンスさせて作成した(結合剤樹脂B)。アドバンスメント反応は溶剤 もしくは触媒なしに160℃(結合剤樹脂Aにつき)または120℃(結合剤樹 脂Bにつき)にて行った。アドバンスメント反応に際し、エポキシ基含有量(E GC)および酸価(AV)をモニターした。酸基が残留しなくなった際に反応を 停止させ、理論EGCが得られた。幸運なことに、EGCおよびAVは全く同じ 速度で低下した。これは副反応が生じなかったことを示す。アドバンスト樹脂をメラミン樹脂と混合し、バーコーターにより鋼板上に施し、 オーブン内にて160℃で硬化させた。 コーチングの耐酸性を試験し、これには異なる酸(HCl、H2SO4およびH3 PO4:0.16N)の液滴をコーチング上に施し、これらをオーブン内に50 ℃にて30分間にわたり水平に置いた。その後、コーチングを肉眼検査した。明 らかに、結合剤樹脂AおよびBに基づくコーチングの耐酸性は、ジエチルマロン 酸のジグリシジルエステル(DGEDEMA)に基づくコーチングよりもずっと 良好である。この新規なエポキシ系コーチングの他の性質はDGEDEMAによ り得られた性質に匹敵する。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】平成11年5月11日(1999.5.11) 【補正内容】 補正明細書 ディールス・アルダー反応は実際には付加反応であって100%の原子を有し 、廃棄物質を生成しない。同じことが水素化工程および加水分解工程についても 言える。アロ−オシメンと無水マレイン酸とがディールス・アルダーアダクトを 生成しうる2つの方法が理論的に存在する。これは、アロ−オシメンが2個のブ タジエン断片を有するからである。従って2種のアダクト、すなわち化合物(1 )およびXが可能である。しかしながら、立体障害に基づき異性体Xは生成しえ ない。従って、反応は一方の異性体(1)のみを生成する;図1参照。 アロ−オシメンと無水マレイン酸とのディールス・アルダー反応は以下の刊行 物に報告されている: E.K.フォン・グストルフ、J.レチッヒ;テトラヘドロン・レタース、第4 5巻、第4689頁(1968) L.A.ゴールドブラット、S.パルキン;ジャーナル・アメリカン・ケミカル ・ソサエティ、第63巻、第3517〜3520頁(1941) Y.チレチエン−ブレッシエーレ;アナーレス・デ・ヘミー、第13巻、第30 1〜331頁(1957) A.R.ビルチンスカヤ、B.A.アルブゾフ;ジャーナル・ゼネラル・ケミス トリーUSSR、第29巻、第2686頁(1959) J.E.ミルクス、J.E.ランカスター;ジャーナル・オーガニック・ケミス トリー、第30巻、第888〜890頁(1965) K.T.ヨセフ、G.S.クリシナ・ラオ;テトラヘドロン、第23巻、第51 9頁(1967) B.A.アルブゾフ、ケミッシェ・ベリヒテ、第1968頁(1934)。 転移状態における二次的な軌道相互作用に基づき、メチル部分およびイソブテニ ル部分が無水物部分(化合物1)に対しcisに指向する異性体を生成すると予 想された。刊行物のデータもこの構成を予測している。 黄色無水物(1)を、好ましくはPtO2を触媒(アダムス触媒)として用い て酢酸エチル中で水素化する。水素化は有利には磁気撹拌を有するオートクレー ブ内で30バールの水素を用いて行われる。約2〜3時間にて水素ガスの消費が 停止する。水素化された生成物、すなわち2,3−ジメチル−5−イソブチル− ヘキサヒドロフタル酸無水物(2)は僅かに黄色の低粘性油状物である。 水素化生成物(2)のグリシド化は、好ましくは無水物1モル当たり10モル 過剰のエピクロルヒドリン(ECH)を用いて行われる。9モルのイソプロパノ ールを助溶剤として添加する。粗製樹脂を有利には緩和な脱塩酸後の処理にかけ る。これは好適にはメチルイソブチルケトン(MIBK)における樹脂の30% 溶液を用いて40℃で1時間行われる。 グリシド化反応の収率は極めて良好、すなわち97%である。加水分解に基づ く若干の損失がADHC処理に生ずるが、全体的収率はまだ87%である。 このグリシジルエステルに基づくコーチングは充分なUV安定性と高い耐酸性 との組合せを示す。 本発明による樹脂を改善するには、好ましくはジカルボン酸と反応させてヒド ロキシルリッチなポリエステルを生成させる。 これはアドバンスメントもしくは融合反応と呼ばれる。得られる線状ポリマー を、次いで硬化剤を用いてヒドロキシル基を介し硬化させる。 従って本発明は、好ましくは (i)(a)一般式I 〔式中、 R1およびR4は同一もしくは異なるC1〜C6アルキルもしくはC6〜C10シクロ アルキル基であり、R2およびR3は同一もしくは異なるものであってHまたはC1 〜C6アルキルもしくはC6〜C10シクロアルキル基である〕 のジグリシジルエステルを (b)一般式II 〔式中、nは0もしくは1であり、 Rは独立して直鎖および分枝鎖のアルキル、シクロアルキル、アリールアルキル およびアリールよりなる群から選択され、またはRは両者とも5個、6個もしく は8個の炭素原子を有する置換もしくは未置換の脂環式環系の1部を形成し、こ の場合nは0とすべきである〕 のα,α’−二分枝鎖ジカルボン酸および/または (c)α,β−二分枝鎖ジカルボン酸 〔式中、R1、R2、R3およびR4は上記の意味を有する〕 と反応させることにより得られるアドバンスト樹脂生成物と、 (ii)アミノ樹脂ブロックドもしくはアンブロックド(シクロ)脂肪族イソシ アネート、α,α’−二分枝鎖環式無水物、α,α’−二分枝鎖酸およびエステ ル基のみを有する酸官能性ポリエステル、(シクロ)脂肪族アミン、(シクロ) 脂肪族ポリアミノアミド、ブロックドもしくはアンブロックドルイス酸および第 三アミンよりなる群から選択される硬化用化合物と を含む熱硬化性樹脂組成物に関するものである。 アドバンスト樹脂生成物の末端エポキシ基もしくはカルボキシ基は第二ヒドロ キシル基まで変換することができる。これは、(a)と(b)および/または( c)との反応の間または(a)と(b)および/または(c)との反応の完結後 に行うことができる。その目的で、エポキシ末端基を化学量論量のα−分枝鎖モ ノカルボン酸、たとえばジメチルプロピオン酸、ヒドロキシピバリン酸またはベ ルサチン酸(ベルサチンは商標である)として知られる5〜10個の炭素原子を 有する市販入手可能な第三モノカルボン酸の1種と反応させることができ、同様 にカルボキシ末端基を化学量論量のα−分枝鎖モノカルボン酸のモノグリシジル エステル、たとえばカルジュラ(カルジュラは商標である)として知られる、市 販のベルサチン酸のグリシジルエステルの1種と反応させることもできる。 化合物(b)は、たとえば米国特許第3,644,431号に記載されたよう な当業界で知られた方法により作成することができる。 好適化合物(b)としては、RがC1〜C4アルキルであるような化合物を挙げ ることができる。 典型的な化合物(b)はジメチルマロン酸、ジエチルマロン酸(DEMA)、 ジベンジルマロン酸、1,1−ジカルボキシ−2−フェニル−4−メチルシクロ ヘキサン、1,1−ジカルボキシ−2−エチル−4−メチルシクロヘキサン、で ある。 好適化合物(b)は、DEMAおよびTMAAのジグリシジルエステルである 。 同様に、典型的かつ好適な化合物(c)は典型的な化合物(a)に関連して上 記したジカルボン酸である。 本発明による熱硬化性樹脂組成物は、さらに硬化前の任意の段階で、たとえば 伸展剤、充填剤、顔料、染料、有機溶剤、流れ調節剤およびチキソトロピー付与 剤のような通常の改質剤と混合することもできる。 本発明による硬化性の熱硬化性組成物を改質するのに有用な有機溶剤は、好適 にはたとえばトルエン、キシレン、n−プロパノール、酢酸ブチル、アセトン、 メチルエチルケトン、ジアセトン−アルコール、エチレングリコールモノメチル エーテルおよびエチレングリコールモノブチルエーテルである。 本発明の熱硬化性樹脂組成物は、溶剤系もしくは水性系塗料、並びに粉末被覆 系に使用することができ、不溶性かつ非融合性の耐候性コーチングまで硬化しう る。 α,β−二分枝鎖エステル構造に基づき、本発明による樹脂組成物は高い加水 分解安定性を有する水性系塗料の製造に特に適する。 本発明による組成物の典型的な最終用途は、たとえば自動車仕上コートのよう な装飾塗料系に見られる。 樹脂組成物のための成分としてヘキサヒドロフタル酸の(未置換)ジグリシジ ルエステルを使用することはドイツ特許公告公報第1245369号から公知で あることは事実である。 しかしながら開示された化合物は、シクロヘキサン部分の位置3および6にて C1〜C8アルキルもしくはC6〜C10シクロアルキル基により置換されていない 。 ドイツ特許公開公報第2126280号から、特に式2において置換ジカルボ ン酸のジグリシジルエステルも公知である。しかしながら、これらは位置3およ び6における置換基において本発明で見出されたジグリシジルエステルとは異な る。 以下、実施例により本発明の或る種の特定具体例につき例示するが、これらは 限定を意味するものでない。実施例I 使用薬品 無水マレイン酸はメルク社またはヤンセン・ヒミカ社から入手し、さらに精製 することなく使用した。(4E,6E)−2,6−ジメチル−2,4,6−オク タトリエン(アロ−オシメン)はアルドリッチ社およびブッシュ・ボアケ・アラ ン・リミテッド社から入手し、使用前に蒸留した。アルドリッチ社からのアロ− オシメンは純度90%であり、約6%のtrans異性体と2.5%のリモネン と約1%のアロ−オシメンダイマーとを含有した。 4. (i)請求の範囲第1項または第2項に記載のグリシジルエステルと、 (ii)アミノ樹脂ブロックドもしくはアンブロックド(シクロ)脂肪族イソシ アネートα,α’−二分枝鎖環式無水物、α,α’−二分枝鎖の酸およびエステ ル基のみを有する酸官能性ポリエステル、(シクロ)脂肪族アミン、(シクロ) 脂肪族ポリアミノアミド、ブロックドもしくはアンブロックドルイス酸および第 三アミンよりなる群から選択される硬化用化合物と を含む熱硬化性樹脂組成物。 5. (i)化合物、すなわち (a)請求の範囲第1項または第2項に記載のジグリシジルエステルを化合物、 すなわち (b)一般式II 〔式中、nは0もしくは1であり、 Rは独立して直鎖および分枝鎖のアルキル、シクロアルキル、アリールアルキル およびアリールよりなる群から選択され、またはRは両者とも5個、6個もしく は8個の炭素原子を有する置換もしくは未置換の脂環式環の1部を形成し、この 場合nは0とすべきである〕 のα,α’−二分枝鎖ジカルボン酸、および/または化合物、すなわち(c)α ,β−二分枝鎖ジカルボン酸〔式中、R1、R2、R3およびR4は請求の範囲第1項に記載の意味を有する〕 と反応させることにより得られるアドバンスト樹脂生成物と、 (ii)アミノ樹脂ブロックドもしくはアンブロックド(シクロ)脂肪族イソシ アネート、α,α’−二分枝鎖環式無水物、α,α’−二分枝鎖の酸およびエス テル基のみを有する酸官能性ポリエステル、(シクロ)脂肪族アミン、(シクロ )脂肪族ポリアミノアミド、ブロックドもしくはアンブロックドルイス酸および 第三アミンよりなる群から選択される硬化用化合物と を含む熱硬化性樹脂組成物。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR, NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,KE,L S,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL ,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR, BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,DK,E E,ES,FI,GB,GE,GH,GM,GW,HU ,ID,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR, KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,M D,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL ,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK, SL,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,UZ,V N,YU,ZW (72)発明者 スミツツ,ヨーゼフ,ヤコブス.テイトア ス オランダ国エヌエル―1031 シー・エム アムステルダム、バトホイスウエヒ 3

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 一般式I 〔式中、 R1およびR4は同一もしくは異なるC1〜C6アルキルもしくはC6〜C10シクロ アルキル基であり、 R2およびR3は同一もしくは異なるものであってHまたはC1〜C6アルキルもし くはC6〜C10シクロアルキル基である〕 のグリシジルエステル。 2. R1およびR2がメチル基であり、 R3が水素であり、ならびに R4がイソブチル基である ことを特徴とする請求の範囲第1項に記載のグリシジルエステル。 3. アロ−オシメンと無水マレイン酸との間のディールス・アルダー反応、水 素化およびα,β−置換ジカルボン酸への付加生成物の水和に続くジカルボン酸 のグリシド化によって得られたことを特徴とする請求の範囲第2項に記載のグリ シジルエステル。 4. (i)請求の範囲第1項または第2項に記載のグリシジルエステルと、 (ii)アミノ樹脂ブロックドもしくはアンブロックド(シクロ)脂肪族イソシ アネート、α,α’−二分枝鎖環式無水物、α,α’−二分枝鎖の酸およびエス テル基のみを有する酸官能性ポリエステル、(シクロ)脂肪族アミン、(シクロ )脂肪族ポリアミノアミド、ブロックドもしくはアンブロックドルイス酸および 第三アミンよりなる群から選択される硬化用化合物と を含む熱硬化性樹脂組成物。 5. (i)化合物、すなわち (a)請求の範囲第1項または第2項に記載のジグリシジルエステルを化合物、 すなわち (b)一般式II 〔式中、nは0もしくは1であり、 Rは独立して直鎖および分枝鎖のアルキル、シクロアルキル、アリールアルキル およびアリールよりなる群から選択され、またはRは両者とも5個、6個もしく は8個の炭素原子を有する置換もしくは未置換の脂環式環の1部を形成し、この 場合nは0とすべきである〕 のα,α’−二分枝鎖ジカルボン酸または化合物、すなわち (c)α,β−二分枝鎖ジカルボン酸 〔式中、R1、R2、R3およびR4は請求の範囲第1項に記載の意味を有する〕 と反応させることにより得られるアドバンスト樹脂生成物と、 (ii)アミノ樹脂ブロックドもしくはアンブロックド(シクロ)脂肪族イソシ アネート、α,α’−二分枝鎖環式無水物、α,α’−二分枝鎖の酸およびエス テル基のみを有する酸官能性ポリエステル、(シクロ)脂肪族アミン、(シクロ )脂肪族ポリアミノアミド、ブロックドもしくはアンブロックドルイス酸および 第三アミンよりなる群から選択される硬化用化合物と を含む熱硬化性樹脂組成物。 6. 化合物(a)と(b)もしくは(c)とのモル比が0.5〜2.0の範囲 である請求の範囲第5項に記載の熱硬化性樹脂組成物。 7. 化合物(b)もしくは(c)を、化学量論量のα−分枝鎖モノアルカルボ ン酸の存在下にモル過剰の(a)と反応させる請求の範囲第5項または第6項に 記載の熱硬化性樹脂組成物。 8. 化合物(a)を、化学量論量のα−分枝鎖モノカルボン酸のグリシジルエ ステルの存在下にモル過剰の(b)もしくは(c)と反応させる請求の範囲第5 〜7項のいずれか一項に記載の熱硬化性樹脂組成物。 9. 硬化用化合物がメラミン−ホルムアルデヒド樹脂、尿素−ホルムアルデヒ ド樹脂、グリコルリル樹脂およびアルコールブロックドイソホロンジイソシアネ ートよりなる群から選択される請求の範囲第4〜8項のいずれか一項に記載の熱 硬化性樹脂組成物。 10. 硬化用化合物がヘキサメトキシ−メチルメラミンである請求の範囲第9 項に記載の熱硬化性樹脂組成物。
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