JP2001517699A - セリン/トレオニンプロテインキナーゼ作用の変性のためのアザベンズイミダゾールを基礎とする化合物 - Google Patents

セリン/トレオニンプロテインキナーゼ作用の変性のためのアザベンズイミダゾールを基礎とする化合物

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、一部は、アザベンズイミダゾールを基礎とする化合物を用いてセリン/トレオニンプロテインキナーゼの機能を変性する方法に向けられている。この方法は、セリン/トレオニンプロテインキナーゼを発現する細胞、例えばRAFを組み入れるものである。更に、本発明は、本発明により同定された化合物を用いて、生物におけるセリン/トレオニンプロテインキナーゼに関連する異常状態を予防及び治療する方法を記載するものである。その上更に、本発明は、アザベンズイミダゾール化合物及び該化合物を含む医薬組成物に関するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明の背景の以下の説明は、本発明の理解を助けるものであるが、本発明に
対する先行技術であると認めるものではない。
【0002】 細胞のシグナル伝達は、基本的メカニズムであるが、この場合、種々の細胞の
処理を変性する外的刺激が、細胞の細胞の内側に中継される。シグナル伝達の重
要な生化学的メカニズムの1つには、成熟タンパク質の活性を、その構造および
機能を変化させることによって変性できるようにするタンパク質の可逆的リン酸
化が含まれる。
【0003】 最もよく特性決定されたプロテインキナーゼは、セリン、トレオニンおよびチ
ロシン残基のアルコール成分上のタンパク質をリン酸化する。前記のキナーゼは
、セリンおよびトレオニンをリン酸化に特異性のものとチロシンをリン酸化に特
異性のものとの2つのグループに大別される。いくつかのキナーゼは、「二重特
異性」キナーゼとも呼ばれ、チロシンと同様にセリン/トレオニン残基をリン酸
化することができる。
【0004】 プロテインキナーゼは、細胞中の位置によって特性決定することもできる。い
くつかのキナーゼは、細胞膜の外部に配位子を結合することができる膜内外受容
体型タンパク質である。配位子を結合すると、受容体型プロテインキナーゼの触
媒活性が変化する。他のものは、膜内外ドメインが欠落した非受容体型タンパク
質である。非受容体型プロテインキナーゼは、細胞膜の内側表面から核への種々
の細胞区画に見出すことができる。
【0005】 多くのキナーゼには、調節カスケードに含まれているが、ここでは、その基質
が、リン酸化状態によって活性が調節される他のキナーゼを含んでいてもよい。
最終的に、下流の作動体の活性は、かかる経路の活性化によるリン酸化によって
変性される。
【0006】 セリン/トレオニンキナーゼファミリーには、細胞成長、移動、分化、遺伝子
発現、筋肉収縮、グルコース代謝、細胞のタンパク質合成および細胞周期の調節
を制御するカスケードを含む発信カスケードの多くの段階を調節する成員が含ま
れる。
【0007】 リン酸化タンパク質がセリンおよびトレオニン残基を標的とする非受容体型体
プロテインキナーゼの1つの例は、RAFである。RAFは、他のプロテインキ
ナーゼ、例えばリン酸化させ、それによってマイトジェン活性されたプロテイン
キナーゼ(MAPK)を活性化させるプロテインキナーゼの触媒活性を変性する
。RAF自体は、タンパク質RASを固着した膜によって活性化されるが、これ
は更に、表皮細胞成長因子受容体(EGFR)および血小板由来成長因子受容体
(PDGFR)のような配位子活性化されたチロシン受容体型プロテインキナー
ゼに応答して活性化される。対照細胞の発生におけるRAFの生物学的重要性は
、RAFの変質形が、生物において癌を引き起こすことがあることの発見によっ
て強調される。悪性腫瘍におけるRAFの重要性の証拠は、Monia他、1996 、Nature Medicine 2:668中に得られるが、ここでは、図面および表の全て
を含めた全体を参考までに記載した。
【0008】 癌および他の疾患のための新規の治療法を見出すべく、生物医学的研究者およ
び化学者は、プロテインキナーゼの作用を抑制する分子を設計、合成および試験
した。いくつかの小さな有機分子は、プロテインキナーゼの作用を変性する化合
物の一種を形成する。プロテインキナーゼの作用を抑制することが報告されてい
る分子の例は、ビス−単環、二環または複素環のアリール化合物(PCT国際公
開番号WO92/20642号)、ビニレン−アザインドール誘導体(PCT国
際公開番号WO94/14808号)、1−シクロプロイル−4−ピリジル−キ
ノロン(米国特許第5330992号)、スチリル化合物(米国特許第5217
999号)、スチリル置換したピリジル化合物(米国特許第5302606号)
、一定のキナゾリン誘導体(欧州特許出願公開第0566266A1号)、セレ
オインドールおよびセレニド(PCT国際公開番号WO94/03427号)、
三環式ポリヒドロキシル化合物(PCT国際公開番号WO92/21660号)
およびベンジルホスホン酸化合物(PCT国際公開番号WO91/15495号
)である。
【0009】 細胞膜を横切ることができ、酸水解に対して耐性である化合物は、患者に対し
て経口投与した後に高度に生体内利用できるようになることがあるので、潜在的
に有利な治療薬である。しかしながら、前記のプロテインキナーゼ抑制因子の多
くは、プロテインキナーゼの作用を僅かに抑制するにすぎない。更に、多くのも
のは、種々のプロテインキナーゼを抑制するので、従って、疾患のための治療薬
として多種多様な副作用を引き起こすことにもなる。
【0010】 本発明の概要 本発明は、一部は、アザベンズイミダゾールを基礎とする化合物を用いてセリ
ン/トレオニンプロテインキナーゼの作用を変性する方法に向けられている。こ
の方法は、セリン/トレオニンプロテインキナーゼを発現する細胞、例えばRA
Fを組み込むものである。更に、本発明は、本発明によって同定された化合物を
用いて、生物におけるセリン/トレオニンプロテインキナーゼに関連する異常状
態を予防および治療する方法を記載するものである。その上更に、本発明は、本
発明の方法によって同定された化合物を含有する製薬学的組成物に関するもので
ある。
【0011】 I.セリン/トレオニンプロテインキナーゼ作用を変性する化合物の選別 本発明の方法により、受容体および細胞質セリン/トレオニンプロテインキナ
ーゼの両方の作用を変性するための手段が得られる。これらの方法により、試験
管内および生体内の両方で酵素を変性する手段が得られる。試験管内適用につい
ては、本発明よる方法は、一部は、セリン/トレオニンプロテインキナーゼの作
用を変性する化合物を同定する方法に関するものである。
【0012】 従って、第一の態様では、本発明は、アザベンズイミダゾールを基礎とする化
合物を用いてセリン/トレオニンプロテインキナーゼの作用を変性する方法を特
徴とするものである。このアザベンズイミダゾール化合物は、有機基で置換され
ていてもよい。この方法は、セリン/トレオニンプロテインキナーゼを発現する
細胞と該化合物との接触を含むものである。
【0013】 「作用」という語は、セリン/トレオニンプロテインキナーゼの細胞の役割に
関するものである。セリン/トレオニンプロテインキナーゼファミリーには、細
胞成長、移動、分化、遺伝子発現、筋肉収縮、グルコース代謝、細胞のタンパク
質合成および細胞周期の調節を制御するカスケードを含む発信カスケードの多く
の段階を調節する成員が含まれる。
【0014】 「変性する」という語は、プロテインキナーゼの作用を変化させる化合物の能
力に関するものである。モジュレーターは、有利に、プロテインキナーゼの触媒
活性を活性化し、更に有利には、プロテインキナーゼにさらされた化合物の濃度
に応じてプロテインキナーゼの触媒活性を活性化または抑制するかまたは最も有
利には、プロテインキナーゼの触媒活性を抑制する。
【0015】 「触媒活性」という語は、本発明においては、プロテインキナーゼが基質をリ
ン酸化する割合を定義するものである。触媒活性は、例えば、時間の関数として
、生成物に変換された基質の量を測定することによって定められる。基質のリン
酸化は、プロテインキナーゼの活性部位で行われる。活性部位とは、通常、基質
がプロテインキナーゼに結合し、リン酸化する空隙のことである。
【0016】 本発明において使用されている「基質」という語は、セリン/トレオニンプロ
テインキナーゼによってリン酸化される分子に関するものである。この基質は、
有利にペプチド、更に有利にタンパク質である。プロテインキナーゼに関しては
、RAF、有利な基質は、MEKおよびMEK基質MAPKである。
【0017】 「活性化する」という語は、プロテインキナーゼの細胞機能を増大させること
に関するものである。プロテインキナーゼ機能とは、有利に、天然結合成分との
相互作用、極めて有利に触媒活性である。
【0018】 「抑制する」という語は、プロテインキナーゼの細胞機能を低下させることに
関するものである。プロテインキナーゼ機能は、有利に天然結合成分との相互作
用、極めて有利に触媒活性である。
【0019】 また、「変性する」という語は、複合体がプロテインキナーゼと天然結合成分
との間に形成する蓋然性を増大または減少することによってプロテインキナーゼ
の機能を変化させることに関するものでもある。モジュレーターは、複合体がプ
ロテインキナーゼと天然結合成分との間に形成する蓋然性を増大させ、更に有利
には、プロテインキナーゼにさらされた化合物の濃度に応じて複合体がプロテイ
ンキナーゼと天然結合成分との間に形成する蓋然性を増大または減少させ、極め
て有利には、複合体がプロテインキナーゼと天然結合成分との間に形成する蓋然
性を増大させる。
【0020】 「複合体」という語は、互いに結合した少なくとも2個の分子の集合体に関す
るものである。シグナル伝達複合体は、互いに結合した少なくとも2個の分子を
有していることが多い。例えば、プロテインチロシン受容体型プロテインキナー
ゼ、GRB2、SOS、RAFおよびマイトジェン配位子に応答してシグナル伝
達複合体を形成するRAS集合体である。
【0021】 「天然結合成分」という語は、細胞中のプロテインキナーゼと結合するポリペ
プチドに関するものである。天然結合成分は、プロテインキナーゼシグナル伝達
プロセスにおいてシグナルを増幅する役割を果たすことができる。プロテインキ
ナーゼと天然結合成分との相互作用における変化は、相互作用が形成する増大ま
たは減少した蓋然性またはプロテインキナーゼ/天然結合成分複合体の増大また
は減少した濃度として現れることがある。
【0022】 プロテインキナーゼ天然結合成分は、高い親和性をもって、プロテインキナー
ゼの細胞内領域に結合することができる。高い親和性は、約10-6Mまたはそれ
以下の平衡結合定数に相当する。更にまた、天然結合成分は、プロテインキナー
ゼ細胞内領域と一過性の相互作用をし、それを化学的に変性することもある。プ
ロテインキナーゼ天然結合成分は、これによって制限されるものではないが、S
RC相同性2(SH2)または3(SH3)ドメイン、他のホスホリルチロシン
結合(PTB)ドメイン、グアニンヌクレオチド交換因子、タンパク質ホスファ
ターゼおよび他のプロテインキナーゼを含むグループから選択されている。プロ
テインキナーゼとその天然結合成分との間の相互作用における変化の測定法は、
従来技術により容易に入手可能である。
【0023】 「セリン/トレオニンプロテインキナーゼ」という語は、セリンおよびトレオ
ニン残基のタンパク質をリン酸化する別の酵素に対して少なくとも10%のアミ
ノ酸同一性を有するアミノ酸配列を有する酵素に関するものである。セリン/ト
レオニンプロテインキナーゼは、セリンおよびトレオニン残基上のタンパク質へ
のリン酸塩の付加反応に触媒作用する。セリン/トレオニンプロテインキナーゼ
は、タンパク質または細胞質タンパク質を結合した膜として存在していることが
ある。
【0024】 本発明において使用されている「接触」という語は、本発明のアザベンズイミ
ダゾール化合物を含む溶液と、この方法の細胞の液体培地浴とを混合することに
関するものである。また、前記化合物を含む溶液は、この方法の細胞の中への1
種またはそれ以上のアザベンズイミダゾール化合物の取り込みを促進する別の成
分、例えばジメチルスルホキシド(DMSO)を含んでいてもよい。アザベンズ
イミダゾール化合物を含む溶液は、送出装置、例えばピペットをベースとする装
置またはシリンジをベースとする装置を利用することによって、細胞の培地浴に
添加してもよい。
【0025】 「アザベンズイミダゾールを基礎とする化合物」という語は、化学的置換基で
置換されたアザベンズイミダゾール有機化合物に関するものである。アザベンズ
イミダゾール化合物は、一般構造式:
【0026】
【化4】
【0027】 で示されるものである。
【0028】 本発明における「置換された」という語は、任意の多数の化学的置換基を用い
て誘導されるアザベンズイミダゾール化合物に関するものである。
【0029】 1つの有利な実施態様の場合、本発明は、プロテインキナーゼがRAFである
場合のセリン/トレオニンプロテインキナーゼの機能の変性法に関するものであ
る。
【0030】 RAFプロテインキナーゼは、セリンまたはトレオニン残基上のタンパク質標
的をリン酸化する。かかるタンパク質標的の1つは、リン酸化し、その結果、マ
イトジェン活性化プロテインキナーゼ(MAPK)を活性化するプロテインキナ
ーゼ(MEK)である。RAF自体は、マイトジェン刺激された受容体型プロテ
インチロシンキナーゼ、例えば表皮細胞成長因子受容体(EGFR)および血小
板由来成長因子受容体(PDGFR)に応答して、膜結合した三リン酸グアニン
加水分解酵素RASによって活性化される。
【0031】 本発明の方法は、細胞中のRAFプロテインキナーゼの機能を変性する化合物
を検出することができる。RAFは、プロテインキナーゼ(MEK)をリン酸化
するが、これは更に、マイトジェン活性化したプロテインキナーゼ(MAPK)
をリン酸化する。RAFによるMEKのリン酸化のみを監視する検定は、MEK
のリン酸化レベルが重要というのではないので、感度が高いということはない。
前記の感度のジレンマを克服するために、MEKおよびMAPKの両方のリン酸
化が、本発明の検定の後に続けて行われる。MAPKリン酸化シグナルは、ME
Kリン酸化シグナルを増幅し、検定、例えば酵素結合イミノソルベント検定の後
に続けて行うべきRAF依存リン酸化を可能にする。更に、本発明の検定は、多
くの化合物を短期間に迅速に監視することができる高処理量形式(high through
put format)で実施される。
【0032】 別の態様では、本発明は、セリン/トレオニンプロテインキナーゼの機能を変
性する化合物の同定法を記載するものであるが、これには、セリン/トレオニン
プロテインキナーゼを発現する細胞と化合物とを接触させ、細胞に対する作用を
監視する工程が含まれる。
【0033】 「監視する」という語は、この方法の細胞に対する化合物の付加の作用を観察
することに関するものである。この作用は、細胞表現型、細胞増殖、プロテイン
キナーゼ触媒活性における変化またはプロテインキナーゼと天然結合成分との間
の相互作用において明らかになることがある。
【0034】 「作用」という語は、細胞表現型または細胞増殖における変化または変化がな
いことを説明するものである。また、「作用」は、プロテインキナーゼの触媒活
性における変化または変化がないことを説明することもできる。また、「作用」
は、プロテインキナーゼと天然結合成分との間の相互作用における変化または変
化がないことを説明することもできる。
【0035】 本発明の1つの有利な実施態様は、作用が、細胞表現型における変化または変
化がないことである、セリン/トレオニンプロテインキナーゼの機能を変性する
化合物を同定する方法に関するものである。
【0036】 「細胞表現型」という語は、細胞または組織の外観あるいは細胞または組織の
機能に関するものである。細胞表現型の例は、細胞の大きさ(萎縮または膨張)
、細胞増殖(細胞の個数の増加または減少)、細胞分化(細胞の形状における変
化または変化がないこと)、細胞生存、アポプトシス(細胞死)または代謝栄養
の利用(例えば、グルコース摂取)である。細胞表現型における変化または変化
がないことは、従来技術で公知の技術によって容易に評価される。
【0037】 別の有利な実施態様の場合、本発明は、作用が、細胞増殖における変化または
変化がないことである、セリン/トレオニンプロテインキナーゼの機能を変性す
る化合物を同定する方法に関するものである。
【0038】 「細胞増殖」という語は、細胞群が分割する割合に関するものである。容器中
で増加する細胞の個数は、当業者が通常の光学顕微鏡を用いて定義された体積中
の細胞の個数を目視計数することによって定量化することができる。また、細胞
増殖率は、適当な媒体中で細胞の密度を光学的または導電的に測定する実験室用
装置によって定量化することができる。
【0039】 別の有利な実施態様の場合、本発明は、作用が、セリン/トレオニンプロテイ
ンキナーゼと天然結合成分との間の相互作用における変化または変化がないこと
である、セリン/トレオニンプロテインキナーゼの機能を変性する化合物を同定
する方法に関するものである。
【0040】 「相互作用」という語は、本発明においては、プロテインキナーゼの細胞内領
域と天然結合成分または化合物との間に形成される複合体を説明するものである
。「相互作用」という語は、検討中の本発明の化合物と、プロテインキナーゼの
細胞内領域および細胞外領域との間に形成される複合体に拡大することもできる
。細胞質プロテインキナーゼが、細胞外領域を有していなくなるとしても、受容
体型プロテインキナーゼは、細胞外領域と細胞内領域の両方を内在させることに
なる。
【0041】 本発明において使用されている「細胞内領域」という語は、細胞の内側に存在
するプロテインキナーゼ分に関するものである。本発明において使用されている
「細胞外領域」という語は、細胞の外側に存在するプロテインキナーゼ分に関す
るものである。
【0042】 1つの有利な実施態様の場合、本発明は、更に以下の工程:(a)セリン/ト
レオニンプロテインキナーゼを含む溶解液を得るための細胞の溶解;(b)抗体
への前記セリン/トレオニンプロテインキナーゼの吸着;(c)1種またはそれ
以上の培地を用いる吸着されたセリン/トレオニンプロテインキナーゼの培養;
および(d)固体支持体または抗体への前記の1種またはそれ以上の培地の吸着
を含む、セリン/トレオニンプロテインキナーゼの機能を変性する化合物を同定
する方法に関するものである。細胞に対する作用を監視する工程には、前記の1
種またはそれ以上の培地のリン酸塩濃度の測定が含まれる。
【0043】 本発明において使用されている「溶解」という語は、細胞の内容物を遊離する
ような細胞の完全性を分断する方法に関するものである。細胞溶解は、当業者に
公知の多くの技術によって行われている。
【0044】 本発明において使用されている「抗体」という語は、プロテインキナーゼを特
異的に結合するタンパク質分子に関するものである。抗体は、有利に、プロテイ
ンキナーゼの1種に結合し、更に有利にRAFプロテインキナーゼに結合する。
【0045】 本発明において使用されている「特異的に結合する」という語は、他のプロテ
インキナーゼまたは細胞タンパク質よりも高い親和性でプロテインキナーゼを結
合する抗体に関するものである。プロテインキナーゼに特異的に結合する抗体は
、他のプロテインキナーゼまたは細胞タンパク質よりも高い濃度の特殊なプロテ
インキナーゼを結合することになる。
【0046】 本発明において使用されている「吸着」という語は、抗体または固体支持体の
表面への分子の結合に関するものである。
【0047】 固体支持体の例は、化学的に変性されたセルロース、例えばホスホセルロースお
よびナイロンである。抗体は、当業者によく知られた技術を用いて固体支持体に
結合していてもよい。例えば、Harlo & Lane、Antibodies、Laboratory Manual 、1989、Cold Spring Harbor Laboratories参照。
【0048】 本発明において使用されている「リン酸塩濃度の測定」という語は、当業者に
通常知られている技術に関するものである。前記の技術には、培地中のリン酸塩
濃度の定量化または培地中のリン酸塩の相対量の測定を含めることができる。前
記の技術には、膜への培地の吸着および培地中のリン酸塩の量の検出を含めるこ
とができる。
【0049】 別の有利な実施態様の場合、本発明は、更に以下の工程:(a)RAFを含む
溶解液を得るための細胞の溶解;(b)抗体への該RAFの吸着;(c)MEK
およびMAPKを用いる吸着されたRAFの培養;および(d)固体支持体また
は1種またはそれ以上の抗体への前記のMEKおよびMAPKの吸着を含む、セ
リン/トレオニンプロテインキナーゼの機能を変性する化合物を同定する方法に
関するものである。細胞に対する作用を測定する工程には、前記のMEKおよび
MAPKのリン酸塩濃度の監視が含まれる。
【0050】 1つの有利な実施態様の場合、アザベンズイミダゾールを基礎とする化合物が
、本発明において定義された式I、IIまたはIIIで示される構造または本発
明において示されたこれらの任意の亜型を有する、セリン/トレオニンプロテイ
ンキナーゼの機能を変性する化合物を同定する方法に関するものである。
【0051】 「化合物」という語は、前記化合物またはその製薬学的に認容性の塩、エステ
ル、アミド、プロドラッグ、異性体または代謝物質に関するものである。
【0052】 「製薬学的に認容性の塩」という語は、化合物の生物的活性および性質を排除
することのない化合物の処方物に関するものである。製薬学的塩は、本発明の化
合物と、無機酸または有機酸、例えば塩化水素酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リ
ン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、サリチ
ル酸等との反応によって得ることができる。
【0053】 「プロドラッグ」という語は、生体内で親ドラッグ(the parent drug)に変 換される薬剤に関するものである。プロドラッグは、いくつかの状況では親ドラ
ッグよりも容易に投与できる。例えば、プロドラッグは、経口投与によって生物
学的に利用可能であることがあるが、しかし、親の方はそうはいかないとかまた
はプロドラッグは、静脈内投与を考慮して溶解度を改善することができる。
【0054】 別の有利な実施態様の場合、本発明は、アザベンズイミダゾールを基礎とする
化合物が、式I、IIまたはIIIで示された構造を有しており、アザベンズイ
ミダゾール化合物が、SABI化合物からなるグループから選択されている、セ
リン/トレオニンプロテインキナーゼの機能を変性する化合物を同定する方法に
関するものである。
【0055】 「SABI化合物」という語は、式AまたはB:
【0056】
【化5】
【0057】 で示され、以下の表中のA−1〜A−198の番号を付与された構造を有するア
ザベンズイミダゾールを基礎とする化合物のグループに関するものである:
【0058】
【表1】
【0059】
【表2】
【0060】
【表3】
【0061】
【表4】
【0062】
【表5】
【0063】
【表6】
【0064】
【表7】
【0065】
【表8】
【0066】 II.異常な状態を予防または治療する方法 別の態様の場合、本発明は、生物への、本発明により規定された全ての制約を
ともなう式I、IIまたはIIIによって本発明において定義されている本発明
の化合物の投与によって、生物中の異常状態を予防または治療する方法を特徴と
する。
【0067】 「生物」という語は、少なくとも1個の細胞からなる任意の生命体の関するも
のである。生物とは、1個の真核細胞のような単純なものかまたは哺乳動物のよ
うな複雑なものであってもよい。有利な実施態様の場合、生物とは、ヒトまたは
哺乳動物に関するものである。
【0068】 「予防」という語は、生物が異常な状態になるかまたは発現する蓋然性を低下
または可能性を排除する本発明の方法に関するものである。
【0069】 「治療」という語は、治療効果を有し、異常な状態を少なくとも部分的に緩和
または排除する本発明の方法に関するものである。
【0070】 「治療効果」という語は、異常な状態の原因となるかまたは一助となる細胞成
長の抑制に関するものである。また、「治療効果」という語は、異常な状態(例
えば癌)の原因となるかまたは一助となる成長因子の抑制に関するものでもある
。治療効果は、異常な状態の徴候の1種またはそれ以上をある程度まで軽減する
。癌の治療に関しては、治療効果は、以下の1つまたはそれ以上に関するもので
ある:(a)腫瘍サイズの萎縮;(b)腫瘍転移の抑制(即ち、減速または停止
);(c)腫瘍成長の抑制;および(d)異常な状態に関連する徴候の1種また
はそれ以上のある程度までの軽減。白血病に対して効果を示す化合物は、本発明
において記載されているように同定することができるが、該化合物は、転移を抑
制するというよりは、むしろ、その代わりに、細胞増殖または細胞成長を減速ま
たは減少させることがある。
【0071】 「異常な状態」という語は、生物の細胞または組織中の機能に関するものであ
る。異常な状態は、細胞増殖、細胞分化または細胞生存に関連することもある。
【0072】 異常な細胞増殖状態には、繊維症疾患およびメサンギウム疾患、異常な血管形
成および脈管形成、創傷治癒、乾癬、糖尿病および炎症が含まれる。
【0073】 異常な分化状態には、神経変性障害、緩慢な創傷治癒速度および組織移植技術
が含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0074】 異常な細胞生存状態は、予め定められた細胞死(アポプトシス)経路が活性化
または排除されている状態に関するものである。多くのプロテインキナーゼは、
アポプトシス経路に関与している。プロテインキナーゼの任意の1つの機能にお
ける異常は、細胞不死性または早発性細胞死につながることもあった。
【0075】 細胞の増殖、分化および生存は、従来技術の方法によって簡単に計測される現
象である。これらの方法には、時間(例えば日数)に関して、多数の細胞または
細胞の外観を、顕微鏡で観察することも含まれることもある。
【0076】 「投与する」という語は、広義には生物への供給、更に詳細には、生物の細胞
または組織の中に化合物を取り込ませる方法に関するものである。異常な状態は
、生物の細胞または組織が、生物の中または生物の外に存在している場合に、予
防または治療することができる。生物の外側に存在する細胞は、細胞培養皿中で
保持または成長させることができる。生物中に内在された細胞については、従来
技術において化合物を投与するための、経口投与、腸管外投与、経皮投与、注射
投与および噴霧投与を含む(しかし、これらに限定されるものではない)多くの
技術が存在している。生物の細胞外については、従来技術において化合物を投与
するための、細胞ミクロ注入技術、変換技術およびキャリア技術を含む(しかし
、これらに限定されるものではない)多くの技術が存在している。
【0077】 1つの有利な実施態様の場合、本発明は、アザベンズイミダゾールを基礎とす
る化合物が、本発明において定義された式I、IIまたはIIIで示される構造
または本発明において示されるこれらの任意の亜型を有する、生物における異常
状態を予防または治療する方法に関するものである。
【0078】 別の有利な実施態様の場合、本発明は、アザベンズイミダゾール化合物が、S
ABI化合物からなるグループから選択されている、生物における異常状態を予
防または治療する方法に関するものである。
【0079】 別の有利な実施態様の場合、本発明は、生物が哺乳動物である、生物における
異常状態を予防または治療する方法に関するものである。
【0080】 「哺乳動物」という語は、有利にマウス、ラット、ウサギ、モルモット、山羊
、更に有利に、サルおよび類人猿、最も有利にヒトのような生物に関するもので
ある。
【0081】 別の有利な実施態様の場合、本発明は、異常な状態が癌または繊維症疾患であ
る、生物における異常状態を予防または治療する方法に関するものである。
【0082】 更に別の有利な実施態様の場合、本発明は、癌が、肺癌、卵巣癌、悪性脳腫瘍
、内軸性悪性脳腫瘍、大腸癌、前立腺癌、肉腫、カポジ肉腫、黒色腫および神経
膠腫からなるグループから選択されている、生物における異常状態を予防または
治療する方法に関するものである。
【0083】 更に別の有利な実施態様の場合、本発明は、セリン/トレオニンプロテインキ
ナーゼと天然結合成分との間の相互作用によって特徴付けられるシグナル伝達経
路の異常と関連する異常状態にこの方法を適用する、生物における異常状態を予
防または治療する方法に関するものである。
【0084】 「シグナル伝達経路」という語は、シグナルの伝搬に関するものである。通常
、細胞外シグナルは、細胞膜を透過して細胞内シグナルになる。この後、このシ
グナルは、細胞の応答を刺激することができる。この語には、細胞内に完全に伝
搬される信号も含まれる。シグナル伝達プロセスに含まれるポリペプチド分子は
、代表的な受容体および非受容体型プロテインキナーゼ、受容体および非受容体
型プロテインホスファターゼ、ヌクレオチド交換因子および転写因子である。
【0085】 シグナル伝達プロセスに関して、「異常」という語は、生物において過剰発現
または過少発現し、触媒活性が、野生型のプロテインキナーゼ活性よりも低いか
または高くなるよう突然変異させられ、天然結合成分と相互作用することがない
よう突然変異させられ、別のプロテインキナーゼまたはプロテインホスファター
ゼによって変性されないかまたは天然結合成分と相互作用しないプロテインキナ
ーゼに関するものである。
【0086】 「異常な相互作用の促進または分断」という語は、生物の細胞または組織への
本発明の化合物の投与によって達成できる方法に関するものである。化合物は、
複合体境界面での多数の原子との適当な相互作用の形成によって、プロテインキ
ナーゼと天然結合成分との間の相互作用を促進することができる。また、化合物
は、複合体境界面での原子間に形成される適当な相互作用を歩み寄らせることに
よって、プロテインキナーゼと天然結合成分との間の相互作用を抑制することが
できる。別の有利な実施態様の場合、本発明は、セリン/トレオニンプロテイン
キナーゼがRAFである、生物における異常状態を予防または治療する方法に関
するものである。
【0087】 III.本発明の化合物および医薬組成物 別の態様の場合、本発明は、式I、IIまたはIII:
【0088】
【化6】
【0089】 〔式中、 (a)R1、R2、R3およびR4は、独立に (i)水素原子; (ii)飽和または不飽和アルキル; (iii)NX23(式中、X2およびX3は、独立に水素原子、飽和または 不飽和アルキルおよび単環または複素環成分からなるグループから 選択されている); (iV)ハロゲン原子またはトリハロメチル; (v)式:−CO−X4(式中、X4は、水素原子、アルキルおよび単環 または複素環成分からなるグループから選択されている)で示され るケトン; (vi)式:−(X5n−COOHで示されるカルボン酸または式:−( X6n−COO−X7で示されるエステル(前記式中、X5、X6 およびX7は、独立にアルキルおよび単環または複素環成分からな るグループから選択されており、nは、0または1である); (vii)式:(X8n−OHで示されるアルコールまたは式−(X8n− O−X9で示されるアルコキシ成分(前記式中、X8およびX9は 、独立に、水素原子、飽和または不飽和アルキルおよび単環または 複素環成分からなるグループから選択されており、この場合、前記 の環は、独立にアルキル、アルコキシ、ハロゲン原子、トリハロメ チル、カルボキシレート、ニトロおよびエステルからなるグループ から選択された1個またはそれ以上の置換基で置換されていてもよ く、nは、0または1である); (viii)式:−NHCOX10(式中、X10は、アルキル、ヒドロキシル および単環または複素環成分からなるグループから選択されており 、この場合、この環は、独立にアルキル、アルコキシ、ハロゲン原 子、トリハロメチル、カルボキシレート、ニトロおよびエステルか らなるグループから選択された1個またはそれ以上の置換基で置換 されていてもよい)で示されるアミド; (ix)−SO2NX1112(式中、X11およびX12は、水素原子、アル キルおよび単環または複素環成分からなるグループから選択されて いる); (x)独立にアルキル、アルコキシ、ハロゲン原子、トリハロメチル、カ ルボキシレート、ニトロおよびエステル成分からなるグループから 選択された1個、2個または3個の置換基で置換されていてもよい 単環または複素環成分; (xi)式:−CO−Hで示されるアルデヒド;および (xii)式:−SO2−X13(式中、X13は、飽和または不飽和アルキル および単環または複素環成分からなるグループから選択されている )で示されるスルホン からなるグループから選択されており、 (b)Z1およびZ2は、独立に窒素原子、硫黄原子、酸素原子、NHおよび NR4からなるグループから選択されているが、但し、Z1およびZ2の 一方が、窒素原子、NHまたはNR4である場合には、Z1およびZ2の他 方は、窒素原子、硫黄原子、酸素原子、NHまたはNR4であり、 (c)Z3およびX1は、独立に窒素原子、硫黄原子および酸素原子からなるグ ループから選択されている〕 で示される構造を有するアザベンズイミダゾール化合物を特徴とする。
【0090】 「飽和アルキル」という語は、アルケン成分またはアルキン成分を全く有して
いないアルキル成分に関するものである。このアルキル成分は、分枝鎖状または
非分枝鎖状であってもよい。
【0091】 「不飽和アルキル」という語は、少なくとも1個のアルケン成分またはアルキ
ン成分を有するアルキル成分に関するものである。このアルキル成分は、分枝鎖
状または非分枝鎖状であってもよい。
【0092】 「アミン」という語は、式:NR12(式中、R1およびR2は、独立に水素原
子、飽和または不飽和アルキル、単環または複素環成分からなるグループから選
択されており、この場合、前記の環は、独立にアルキル、ハロゲン原子、トリハ
ロメチル、カルボキシレート、ニトロおよびエステル成分からなるグループから
選択された1個またはそれ以上の置換基で置換されていてもよい)で示される化
学成分に関するものである。
【0093】 「アリール」という語は、共役したpi電子系を有する少なくとも1個の環を
有し、単素環式アリール(例えばフェニル)および複素環式アリール(例えばピ
リジン)の両方を含む芳香族基に関するものである。「単環式」という語は、1
個またはそれ以上の共有結合した閉鎖環構造を有し、かつ環の根幹を形成する原
子が全て炭素原子である化合物に関するものである。従って、この語は、炭素環
と、環根幹が、少なくとも1個の炭素とは異なる原子を有する複素環とを区別し
ている。「ヘテロアリール」という語は、少なくとも1個の複素環を有するアリ
ール基に関するものである。
【0094】 「ハロゲン」という語は、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素からなるグループ
から選択された元素に関するものである。
【0095】 「ケトン」という語は、式:−(R)n−CO−R′(式中、RおよびR′は 、飽和または不法さアルキルおよび単環または複素環成分からなるグループから
選択されており、nは、0または1である)で示される化学成分に関するもので
ある。
【0096】 「カルボン酸」という語は、式:−(R)n−COOH(式中、Rは、飽和ま たは不飽和アルキルおよび単環または複素環成分からなるグループから選択され
ており、nは、0または1である)で示される化学成分に関するものである。
【0097】 「エステル」という語は、式:−(R)n−COOR′(式中、RおよびR′ は、独立に飽和または不飽和アルキルおよび単環または複素環成分からなるグル
ープから選択されており、nは、0または1である)で示される化学成分に関す
るものである。
【0098】 「アルコール」という語は、式:−ROH(式中、Rは、水素原子、飽和また
は不飽和アルキルおよび単環または複素環成分からなるグループから選択されて
おり、この場合、該環は、独立にアルキル、ハロゲン原子、トリハロメチル、カ
ルボキシレート、ニトロおよびエステル成分からなるグループから選択された1
個またはそれ以上の置換基で置換されていてもよい)で示される化学置換基に関
するものである。
【0099】 「アミド」という語は、式:−NHCOR(式中、Rは、ハロゲン原子、アル
キル、ヒドロキシルおよび単環または複素環成分からなるグループから選択され
ており、この場合、該環は、独立にアルキル、ハロゲン原子、トリハロメチル、
カルボキシレート、ニトロまたはエステルからなるグループから選択された1個
またはそれ以上の置換基で置換されていてもよい)で示される化学置換基に関す
るものである。
【0100】 「アルコキシ成分」という語は、式:−OR(式中、Rは、水素原子または飽
和または不飽和アルキル成分である)で示される化学置換基に関するものである
【0101】 「アルデヒド」という語は、式:−(R)n−CHO(式中、Rは、飽和また は不飽和アルキルおよび単環または複素環成分からなるグループから選択されて
おり、nは、0または1である)で示される化学成分に関するものである。
【0102】 「スルホン」という語は、式:−SO2−R(式中、Rは、飽和または不飽和 アルキルおよび単環または複素環成分からなるグループから選択されている)で
示される化学成分に関するものである。
【0103】 別の有利な実施態様の場合、本発明は、Z1およびZ2が、独立に窒素原子およ
びNHからなるグループから選択されている式I、IIまたはIIIで示される
構造を有するアザベンズイミダゾールを基礎とする化合物に関するものである。
【0104】 更に別の有利な実施態様の場合、本発明は、R1、R2、R3およびR4が、独立
に水素原子、独立にアルキル、アルコキシ、ハロゲン原子、トリアハロメチル、
ヒドロキシ、アルコキシ、カルボキシレート、ニトロおよびエステル成分からな
るグループから選択された1個、2個または3個の置換基で置換されていてもよ
い単環または複素環成分で置換されていてもよい飽和または不飽和アルキルおよ
び独立にアルキル、アルコキシ、ハロゲン原子、トリハロメチル、ヒドロキシ、
アルコキシ、カルボキシレート、ニトロおよびエステル成分からなるグループか
ら選択された1個、2個または3個の置換基で置換されていてもよい単環または
複素環成分からなるグループから選択されている式I、IIまたはIIIで示さ
れる構造を有するアザベンズイミダゾールを基礎とする化合物に関するものであ
る。
【0105】 別の有利な実施態様の場合、本発明は、R2およびR3が、水素原子である式I
、IIまたはIIIで示される構造を有するアザベンズイミダゾールを基礎とす
る化合物に関するものである。
【0106】 別の有利な実施態様の場合、本発明は、R1が、独立にアルキル、アルコキシ 、ハロゲン原子、トリハロメチル、カルボキシレート、ニトロまたはエステル成
分からなるグループから選択された1個、2個または3個の置換基で置換されて
いてもよいフェニルである式I、IIまたはIIIで示される構造を有するアザ
ベンズイミダゾールを基礎とする化合物に関するものである。
【0107】 更に別の有利な実施態様の場合、本発明は、R1が、SABI置換基からなる グループから選択された式I、IIまたはIIIで示される構造を有するアザベ
ンズイミダゾールを基礎とする化合物に関するものである。
【0108】 「SABI置換基」という語は、フェニル、2−ニトロフェニル、3−ニトロ
フェニル、4−ニトロフェニル、2−クロロフェニル、3−クロロフェニル、4
−クロロフェニル、2−メチルフェニル、3−メチルフェニル、4−メチルフェ
ニル、2−フルオロフェニル、3−フルオロフェニル、4−フルオロフェニル、
2−(トリフルオロメチル)フェニル、3−(トリフルオロメチル)フェニル、
4−(トリフルオロメチル)フェニル、2−メトキシフェニル、3−メトキシフ
ェニル、4−メトキシフェニル、2−カルボキシフェニル、3−カルボキシフェ
ニルおよび4−カルボキシフェニルからなるグループに関するものである。
【0109】 別の有利な実施態様の場合、本発明は、X1が、硫黄原子である式I、IIま たはIIIで示される構造を有するアザベンズイミダゾールを基礎とする化合物
に関するものである。
【0110】 別の有利な実施態様の場合、本発明は、X1が、酸素原子である式I、IIま たはIIIで示される構造を有するアザベンズイミダゾールを基礎とする化合物
に関するものである。
【0111】 更に別の有利な実施態様の場合、本発明は、Z3が、酸素原子である式I、I IまたはIIIで示される構造を有するアザベンズイミダゾールを基礎とする化
合物に関するものである。
【0112】 別の有利な実施態様の場合、本発明は、R4が、メチルおよびエチルからなる グループから選択されている式I、IIまたはIIIで示される構造を有するア
ザベンズイミダゾールを基礎とする化合物に関するものである。
【0113】 別の有利な実施態様の場合、本発明は、アザベンズイミダゾール化合物が、S
ABI化合物からなるグループから選択されている式I、IIまたはIIIで示
される構造を有するアザベンズイミダゾールを基礎とする化合物に関するもので
ある。
【0114】 別の態様の場合、本発明は、明細書中に記載されている本発明の化合物または
疎の塩および生理学的に認容性の担持剤または希釈剤を含む医薬組成物を特徴と
する。
【0115】 別の態様の場合、本発明は、明細書中に定義された式I、IIまたはIIIで
示される構造または明細書中に示されたこれらの任意の亜型を有する化合物を含
む医薬組成物に関するものである。
【0116】 別の有利な実施態様の場合、本発明は、アザベンズイミダゾール化合物が、S
ABI化合物からなるグループから選択されている医薬組成物に関するものであ
る。
【0117】 「医薬組成物」という語は、本発明のアザベンズイミダゾール化合物と他の化
学成分、例えば希釈剤または担持剤との混合物に関するものである。医薬組成物
は、生物への該化合物の投与を容易にするものである。化合物を投与する多くの
技術が、経口投与、注射投与、噴霧投与、腸管外投与および局所投与を含む従来
技術には存在しているが、これらに制限されるものではない。また、医薬組成物
は、化合物と無機酸、例えば塩化水素酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸、メ
タンスルホン酸、エタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、サリチル酸等と
の反応によって取得することができる。
【0118】 「生理学的に認容性」という語は、化合物の生物的活性および特性を排除する
ことのない担持剤または希釈剤を定義するものである。
【0119】 「担持剤」という語は、細胞または組織の中への化合物の取り込みを容易にす
る化合物を定義するものである。例えば、ジメチルスルホキシド(DMSO)は
、生物の細胞または組織の中への多くの有機化合物の摂取を容易にするので、通
常利用される担持剤である。
【0120】 「希釈剤」という語は、重要な化合物を溶解させ並びに該化合物の生物的活性
形を安定化することになる水中で希釈された化合物を定義するものである。緩衝
液中に溶解させられた塩は、従来技術で希釈剤として利用されている。通常使用
される1種の緩衝液は、ヒトの血液の塩の状態に似た働きをするので、リン酸塩
緩衝された食塩水である。緩衝塩は、低濃度で溶液のpHを制御することができ
、緩衝希釈剤は、化合物の生物的活性を滅多に変性することはない。
【0121】 IV.本発明の合成法 別の態様の場合、本発明は、(a)第一中間生成物を生じさせるための、溶剤
中での2−アミノ−6−クロロ−3−ニトロピリジンと第二反応成分との反応、
この場合、第二反応成分は、置換されたアリール環である;(b)第二中間生成
物を生じさせるための、触媒および還元剤の存在下での第一中間生成物の還元;
(c)第二中間生成物と第三反応成分との反応;および(d)本発明の化合物の
精製の工程を含む、式I、IIまたはIIIで示される構造を有するアザベンズ
イミダゾール化合物の合成法に関するものである。
【0122】 1つの有利な実施態様の場合、本発明は、置換されたアリール環が、置換され
たフェノール、置換されたチオフェノールおよび置換されたアニリンである、本
発明の化合物の合成法に関するものである。
【0123】 別の有利な実施態様の場合、本発明は、置換されたフェノール、置換されたチ
オフェノールおよび置換されたアニリンが、SABI反応成分からなるグループ
から選択されている、本発明の化合物の合成法に関するものである。
【0124】 「SABI反応成分」という語は、フェノール、2−ニトロフェノール、3−
ニトロフェノール、4−ニトロフェノール、2−クロロフェノール、3−クロロ
フェノール、4−クロロフェノール、2−クレゾール、3−クレゾール、4−ク
レゾール、2−フルオロフェノール、3−フルオロフェノール、4−フルオロフ
ェノール、2−(トリフルオロメチル)フェノール、3−(トリフルオロメチル
)フェノール、4−(トリフルオロメチル)フェノール、2−メトキシフェノー
ル、3−メトキシフェノール、4−メトキシフェノール、2−ヒドロキシ安息香
酸、3−ヒドロキシ安息香酸、4−ヒドロキシ安息香酸、チオフェノール、2−
ニトロチオフェノール、3−ニトロチオフェノール、4−ニトロチオフェノール
、2−クロロチオフェノール、3−クロロチオフェノール、4−クロロチオフェ
ノール、2−チオクレゾール、3−チオクレゾール、4−チオクレゾール、2−
フルオロチオフェノール、3−フルオロチオフェノール、4−フルオロチオフェ
ノール、2−(トリフルオロメチル)チオフェノール、3−(トリフルオロメチ
ル)チオフェノール、4−(トリフルオロメチル)チオフェノール、2−メトキ
シベンゼンチオール、3−メトキシベンゼンチオール、4−メトキシベンゼンチ
オール、2−メルカプト安息香酸、3−メルカプト安息香酸、4−メルカプト安
息香酸、アニリン、2−ニトロアニリン、3−ニトロアニリン、4−ニトロアニ
リン、2−クロロアニリン、3−クロロアニリン、4−クロロアニリン、2−ト
ルイジン、3−トルイジン、4−トルイジン、2−フルオロアニリン、3−フル
オロアニリン、4−フルオロアニリン、2−(トリフルオロメチル)アニリン、
3−(トリフルオロメチル)アニリン、4−(トリフルオロメチル)アニリン、
2−アニシジン、3−アニシジン、4−アニシジン、2−アミノ安息香酸、3−
アミノ安息香酸および4−アミノ安息香酸のナトリウム塩からなる反応成分のグ
ループに関するものである。
【0125】 1つの有利な実施態様の場合、本発明は、溶剤がn−プロパノールである、本
発明の化合物の合成法に関するものである。
【0126】 別の有利な実施態様の場合、本発明は、還元剤が水素である、本発明の化合物
の合成法に関するものである。
【0127】 更に別の有利な実施態様の場合、本発明は、触媒がラネーニッケルである、本
発明の化合物の合成法に関するものである。
【0128】 更に別の有利な実施態様の場合、本発明は、第三反応成分がO−メチルイソウ
レアである、本発明の化合物の合成法に関するものである。
【0129】 別の有利な実施態様の場合、本発明は、第三反応成分が、S−メチルイソチオ
ウロニウムスルフェートとアルキルクロロホルメートとの反応生成物である、本
発明の化合物の合成法に関するものである。
【0130】 更に別の有利な実施態様の場合、本発明は、アルキルクロロホルメートがメチ
ルクロロホルメートである、本発明の化合物の合成法に関するものである。
【0131】 更に別の有利な実施態様の場合、本発明は、アルキルクロロホルメートがエチ
ルクロロホルメートである、本発明の化合物の合成法に関するものである。
【0132】 上記の本発明の概要は、本発明を制限するものではなく、本発明の他の特徴お
よび利点を、有利な実施態様の以下の説明および請求項から明らかになる。
【0133】 有利な実施態様の説明 本発明は、一部は、セリン/トレオニンプロテインキナーゼの機能を、アザベ
ンズイミダゾールを基礎とする化合物で変性する方法に関するものである。更に
本発明は、セリン/トレオニンプロテインキナーゼの機能を変性する化合物を同
定する方法に関するものである。この方法にはセリン/トレオニンプロテインキ
ナーゼ、例えばRAFを発現する細胞が含まれる。
【0134】 RAFは非受容体型プロテインキナーゼであり、グアニントリホスフェート加
水分解酵素である活性化されたRASに結合する際に細胞膜へ補充される。RA
Sは、活性化された受容体型プロテインチロシンキナーゼ、例えばEGFRまた
はPDGFRが、アダプタータンパクであるGRB2およびグアニンヌクレオチ
ド交換因子であるSOSと結合する際に活性化される。SOSはRASからグア
ニンジホスフェートを取り除き、代わりにグアニントリホスフェートと置き換え
、それによってRASを活性化する。この後RASはRAFに結合するので、そ
の結果RAFが活性化される。次にRAFは、キナーゼ(MEK)のようなセリ
ンおよびトレオニン残基を標的とする他のタンパクをリン酸化し、これがマイト
ジェン活性化プロテインキナーゼ(MAPK)をリン酸化するので、その結果活
性化される。従って、RAFはマイトジェン活性化シグナル伝達の中間制御因子
となっている。
【0135】 細胞中でRAFが重要な制御的役割を果たすので、RAFのアミノ酸配列の修
飾は、その機能を変化させ、その結果、細胞の挙動を変性させることができる。
RAFのアミノ酸配列の変異が腫瘍および癌に関連するという観察結果から、細
胞増殖におけるRAFの役割が注目される。細胞に癌を起こさせるRAFの変異
が未調整の触媒活性を示すRAF分子を誘導するので、RAFの阻害剤により、
このような細胞を癌に導く細胞増殖を減少または停止させることすらできる。
【0136】 本発明の方法では、細胞内でプロテインキナーゼRAFの機能を変性する化合
物を検出できる。RAFはプロテインキナーゼ(MEK)をリン酸化し、更にこ
れがマイトジェン活性化プロテインキナーゼ(MAPK)をリン酸化する。RA
FによるMEKのリン酸化のみを監視するアッセイは、MEKのリン酸化レベル
が有意でないため、感度が低い。この感度に関するジレンマを克服するために、
本発明のアッセイにおいて、MEKおよびMAPKの両方をリン酸化する。MA
PKリン酸化シグナルはMEKリン酸化シグナルを増幅し、酵素結合イムノソル
ベントアッセイにおいて、RAF依存性のリン酸化が可能になる。更に本発明の
アッセイは有利に高処理フォーマットで実施され、多くの化合物を短時間で迅速
に監視できる。
【0137】 本発明の方法により、RAFプロテインキナーゼの機能を阻害する化合物が同
定される。これらの化合物は、アザベンズイミダゾールを基礎とする誘導体であ
る。アザベンズイミダゾールを基礎とする誘導体は、バクテリアにおけるヌクレ
オチド合成に関連する酵素に対する阻害能力を試験されてきたにもかかわらず、
プロテインキナーゼ阻害に関しては、前記化合物の多くがいまだにほとんど検討
されていなかった。
【0138】 RAFが、その他のセリン/トレオニンプロテインキナーゼと有意なアミノ酸
相同性を示すので、本発明のアザベンズイミダゾールを基礎とする化合物は、R
AF以外のセリン/トレオニンプロテインキナーゼを同様に阻害する。従って、
本発明の方法はまた、受容体型および非受容体型セリン/トレオニンプロテイン
キナーゼを含む、RAF以外のセリン/トレオニンプロテインキナーゼに関する
ものでもある。
【0139】 本発明の方法が有する高処理の態様により、様々な分子を短期間に試験するこ
とができるので、本発明の方法は、細胞中でRAF機能を変性するその他の化合
物にも関連するものでもある。従って、本発明の方法は、本発明の明細書に記載
されていない、STK機能を変性する実存分子も同定できる。
【0140】 I.アザベンズイミダゾールを基礎とする化合物の生物的活性 本発明のアザベンズイミダゾールを基礎とする化合物を、RAFプロテインキ
ナーゼ機能を阻害する該化合物の能力を試験した。生物学的アッセイおよびそれ
らの阻害研究の結果は、本明細書中で報告されている。プロテインキナーゼ機能
のアザベンズイミダゾールを基礎とする化合物の変性を測定するのに使用される
方法は、該方法の高い処理量の態様に関して、1996年8月23日に提出され
た、Tang他による、“Indolinone Combinatorial Libraries and Related Produ
cts and Methods for the Treatment of Disease”(Lyon & Lyon Docket No. 22
1/187)という名称の米国特許出願第08/702232号に記載されているもの
に類似している。該特許出願第08/702232号は、いずれの図面を含めて
、全体として参照により本明細書中に組み込まれている。
【0141】 II. アザベンズイミダゾールを基礎とする化合物により治療すべき標的の 疾患 本明細書中に記載されている方法、化合物および製薬学的組成物は、RAFプ
ロテインキナーゼの機能を変性させることによる細胞増殖性疾患を阻害するよう
に設計されている。増殖性疾患は、結果として生物にとって有害となる多細胞生
物中の細胞の1つまたはそれ以上のサブセットの望ましくない細胞増殖という結
果になる。また、本明細書中に記載されている方法、化合物および製薬学的組成
物は、生物における他の疾患、例えば早発性細胞死(即ち、神経疾患)または炎
症に関連する疾患の治療および予防に有用であることもある。これらの疾患は、
不適切に機能するRAF分子の結果または不適切に機能するRAFに関連するプ
ロテインキナーゼ分子の結果であることもある。
【0142】 RAFプロテインキナーゼまたはRAFに関連するプロテインキナーゼの機能
の変性は、特定の疾患において明らかに増大されるかまたは減少される細胞増殖
状態をくこともある。異常型の細胞増殖状態には、癌、線維症、メサンギウムの
疾患、異常な血管形成および脈管形成、創傷治癒、乾癬、再狭窄および炎症が含
まれる。
【0143】 線維症は、細胞−細胞外マトリクスの異常形成に関連している。線維症の一例
は、肝硬変である。肝硬変は、肝臓瘢痕の形成によりもたらされる細胞外マトリ
クス構成成分の増大した濃度により特徴付けられる。肝硬変は、肝臓の硬変症の
ような疾患を引き起こすことがある。
【0144】 メサンギウム細胞増殖性疾患は、メサンギウム細胞の異常増殖のために起こる
。メサンギウム増殖性疾患には、様々なヒトの腎臓病、例えば糸球体腎炎、糖尿
病性ネフロパシー、悪性腎硬化症、血栓性細小血管障害症候群、移植の拒絶反応
および糸球体症が含まれる。
【0145】 本発明による方法および化合物により処理されることのできる好ましい種類の
癌は、肺癌、卵巣癌、乳癌、脳癌、悪性内軸性脳腫瘍、大腸癌、前立腺癌、カポ
ジ肉腫、黒色腫および神経膠腫である。本発明による方法および化合物が、効果
的に、癌細胞の増殖を止め、かつ逆転させるのに利用できるという証拠は、参照
により本発明の明細書中で提供される。
【0146】 血管形成および脈管形成の疾患は、血管の過剰増殖から生じる。血管増殖は、
多様な通常の生理学的過程、例えば胚発生、黄体形成、創傷治癒および器官再生
において必要である。しかしながら、血管増殖は、また悪性腫瘍の発育にも重要
である。血管増殖性疾患の他の例には、新しい毛細血管が関節に侵入し、かつ軟
骨を破壊する場合の関節炎が含まれる。その上、血管増殖性疾患は、眼病、例え
ば、網膜中の新しい毛細血管が硝子体、鼻に侵入し、失明をもたらす場合の糖尿
病性網膜症を含む。逆に、血管の収縮、萎縮または閉鎖、例えば再狭窄に関連す
る疾患は、また、プロテインキナーゼの反対の作用の調節にも関与している。
【0147】 更に、脈管形成および血管形成は、悪性充実性腫瘍の成長および転移に付随す
る。活発に成長する悪性腫瘍は、成長を続けるために補給される栄養および酸素
に富んだ血液を必要とする。結果として、異常に多数の毛細血管がしばしば腫瘍
とともに成長し、かつ腫瘍への補給線として作用する。腫瘍に栄養を補給するこ
とに加えて、腫瘍中に包埋された新しい血管は、腫瘍細胞の血液循環に入り、か
つ生物中の遠隔部位に転移するための出入口を提供する。Folkman,1990, J. Nat
l. Cancer Inst. 82: 4〜6。
【0148】 不適切なRAF活性は、細胞増殖性疾患を刺激することがある。RAFプロテ
インキナーゼの機能を変性するように特異的に設計された分子は、細胞増殖を阻
害することが示されている。殊に、伝令RNAをエンコードするRAFプロテイ
ンキナーゼおよびこの伝令からのブロック翻訳の双方に結合するように設計され
たアンチセンス核酸分子が、有効的に、試験管内でA549細胞の形質転換を逆
転させた。Monia他, 1996, Nature Medicine 2: 688は、全ての図および表を含 めて、全体において参照により本明細書中に組み込まれている。A549細胞は
、ヒトの悪性細胞である。
【0149】 これらのRAFの標的とするアンチセンス研究により、RAFプロテインキナ
ーゼの機能を変性すさせる本発明のアザベンズイミダゾール分子が、生物中の悪
性細胞の増殖を止めることができ、かつ同様に逆転させることができる証拠が提
供される。これらのアザベンズイミダゾール化合物は、例により本明細書中で提
供される試験管内の方法において試験できる。更に、アザベンズイミダゾール化
合物は、例により本明細書中で提供される異種移植法により生体内で腫瘍細胞へ
のこれらの効果について試験できる。
【0150】 不適切なRAF活性が、特別な種類の細胞の望ましくない細胞増殖を刺激する
ことのできる少なくとも2つの方法が存在する:(1)特別な細胞の成長を直接
的に刺激するか、または(2)特別な領域、例えば腫瘍組織の血管新生を増大さ
せ、それにより組織の増殖を簡単にする。
【0151】 本発明の使用は、細胞増殖性疾患がRAFにより推進されるかどうかを最初に
確認することにより簡単にされる。1度そのような異常が確認されると、そのよ
うな異常に苦しむ患者は、従来技術に精通した医師または獣医師に十分公知であ
る方法を用いてそれらの症状の分析により確認されることができる。ついで、そ
のような患者は、本明細書中に記載されているようにして処置されることができ
る。
【0152】 細胞増殖性疾患がRAFにより推進されるかどうかの決定は、細胞中または患
者の体内の特定部位中に生じるRAF活性の水準を最初に測定することにより達
成できる。例えば、癌細胞の場合には、1つまたはそれ以上のRAF活性の水準
は、非RAF推進癌とRAF推進癌とについて比較できる。癌細胞が、RAF推
進癌よりも高い水準のRAF活性、有利にRAF推進癌と等しいかまたはそれよ
り高い水準のRAF活性を有する場合には、この癌細胞は、本発明の前記のRA
Fを変性させる方法および化合物を用いた処置のための候補である。
【0153】 非癌細胞の望ましくない増殖のために生じる細胞増殖性疾患の場合には、RA
F活性の水準は、一般的な個体数中で生じるその水準と比較される(例えば、ヒ
トまたは動物の一般的な個体数中に生じる平均水準、ただし、細胞増殖性疾患に
苦しむヒトまたは動物のものは除く)。望ましくない細胞増殖性疾患が、一般的
な個体数中に生じるよりも高いRAF水準により特徴付けられる場合には、つい
で、疾患は、本発明の前記のRAFを変性させる方法および化合物を用いた処置
の候補である。
【0154】 III.アザベンズイミダゾールを基礎とする化合物の製薬学的組成物および 投与 化合物の医薬品を製造する方法、患者に投与すべき化合物の量を決定する方法
および生物に化合物を投与する方式は、1996年8月23日に提出された、Ta
ng他による、“Indolinone Combinatorial Libraries and Related Products an
d Methods for the Treatment of Disease”(Lyon & Lyon Docket No. 221/187)
という名称がつけられている米国特許出願第08/702232号および199
6年8月1日に公表された、Buzzetti他による、“Hydrosoluble 3-Arylidene-2
-Oxindole Derivatives as Tyrosine Kinase Inhibitors”という名称がつけら れている国際特許出願公表番号WO96/22976に開示されており、これら
双方とも、それぞれの図面を含めて、全体として参照により本明細書中に組み込
まれている。当業者には、そのような記載が本発明に適用可能であり、本発明に
簡単に適応させることができることが明かである。
【0155】 実施例 以下の実施例は、制限するものではなく、かつ単に、本発明の多様な態様およ
び特徴の典型例であるに過ぎない。これらの例には、本発明の化合物を合成する
ための方法およびRAFプロテインキナーゼの機能に関連して化合物への作用を
測定する方法が記載されている。
【0156】 本方法において使用される細胞は、商業的に入手可能である。また、細胞によ
り収容される核酸ベクターは、商業的に入手可能であり、多様なプロテインキナ
ーゼの遺伝子配列は、配列データバンクにおいて簡単に入手可能である。従って
、当業者には、商業的に入手可能な細胞、商業的に入手可能な核酸ベクターおよ
び当業者には簡単に入手可能な技術を用いたプロテインキナーゼ遺伝子を組み合
わせることにより、適当な方法で、細胞株を簡単に再現することができる。
【0157】 例1:本発明のアザベンズイミダゾール化合物の合成手順 この場合、本発明は、以下の制限されない例において説明され、その際、他に
記載されていない限り: (i)蒸発を、真空下での回転蒸発により実施し; (ii)操作を、不活性ガス、例えば窒素の雰囲気下に実施し; (iii)高性能液体クロマトグラフィー(HPLC)を、E. Merck、Darms tadt、Germanyから得られるMerck LiChrosorb RP-18逆相シリ カ上で実施し; (iv)収率は、説明のためのみ記載されるのであり、到達可能な最大値である 必要はなく; (v)融点は厳密なものではなく、かつHWS Mainz SG 2000デジタル融点測 定装置を用いて測定し; (vi)本発明の式I、IIおよびIIIの全ての化合物の構造を、Bruker A MX500-NMR分光分析計によるプロトン核磁気共鳴分光分析、元素微量 分析、特別な場合には質量分析により同定し; (vii)構造の純度を、シリカゲル(Merck Silica Gel 60 F254)を用い た薄層クロマトグラフィー(TLC)によるか、またはHPLCにより 実施し;ならびに (viii)中間体を一般に完全には特性決定せず、純度を薄層クロマトグラフ ィー(TLC)によるか、またはHPLCにより評価した。
【0158】 合成手順 化合物A−90: 2−メトキシカルボニルアミノ−(6−フェニルメルカプ
ト−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン 2−アミノ−3−ニトロ−6−(フェニルメルカプト)ピリジンを、2−プロ
パノール(1500ml)中の2−アミノ−6−クロロ−3−ニトロピリジン(
84.0g、0.484モル)およびナトリウムチオフェノラート(Fluka)(7 2.0g、0.545モル)を還流下に2時間加熱することにより製造した。室
温に冷却した後に、懸濁液を水(100ml)で希釈し、固体を真空濾過により
捕集し、水および2−プロパノールで洗浄し、50℃で真空下に乾燥させて2−
アミノ−3−ニトロ−6−(フェニルメルカプト)ピリジン109.1g(95
%収率)、融点148〜152℃を得た。
【0159】 2,3−ジアミノ−6−(フェニルメルカプト)ピリジンを、2−アミノ−3
−ニトロ−6−(フェニルメルカプト)ピリジン(107.1g、0.433モ
ル)を5気圧(5.065×105Pa)のH2下で2−プロパノール1200m
l中でラネー−Ni 30gの存在下に70℃で水素添加することにより製造し
た。4時間後(水素29.1 l)、反応混合物を、連続的に撹拌しながら4℃
に冷却した。沈澱物を真空濾過により捕集し、2−プロパノールで洗浄し、50
℃で真空下に乾燥させた。組み合わせた濾液を、減圧下に濃縮し、2−プロパノ
ールから再結晶させた。THF 1000mlで2回、水素添加装置を洗浄し、
減圧下に蒸発させ、2−プロパノールから再結晶させ、沈澱物を捕集し、真空下
に乾燥させて2,3−ジアミノ−6−(フェニルメルカプト)ピリジン80.4
g(収率87.1%)、融点119〜122℃を得た。
【0160】 2−メトキシカルボニルアミノ−6−フェニルメルカプト−3H−イミダゾ[
4,5−b]ピリジンを、温度を20℃未満に保ちながら、クロロギ酸メチル(
34ml、0.44モル)を水68ml中の硫酸S−メチルイソチオウロニウム
(53g、0.19モル)(Aldrich)の冷たい(5〜15℃)溶液に滴加するこ とにより製造した。その後、水酸化ナトリウム水溶液(116g、25%NaO
H)を、注意深く添加すると、白色沈澱が生じた。20分後、水(210ml)
を添加し、pHを酢酸(氷酢酸、34ml)で4.0に調節した。この混合物に
、エタノール210ml中の2,3−ジアミノ−6−(フェニルメルカプト)ピ
リジン(37.8g、0.174モル)の溶液を滴加し、85〜90℃で2時間
加熱した。反応混合物を一晩に亘り冷却した後に、沈澱物を濾過により単離し、
温水(1000ml)で洗浄し、乾燥させ、酢酸およびエタノールから4℃で再
結晶させた。沈澱物を濾過により捕集し、メタノールで洗浄し、真空下に50℃
で乾燥させて2−メトキシカルボニルアミノ−6−フェニルメルカプト−3H−
イミダゾ[4,5−b]ピリジン30g(収率57.4%)、融点269〜27
4℃(分解)を得た。
【0161】 化合物A−3: 2−メトキシカルボニルアミノ−(6−フェノキシ−3H−
イミダゾ[4,5−b]ピリジン 例A−90において、ナトリウムチオフェノラートの代わりにナトリウムフェ
ノラートに置き換えることにより、同一の方法で、2−メトキシカルボニルアミ
ノ−(6−フェノキシ−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン、融点>280
℃(分解)が得られた。
【0162】 化合物A−4: 2−エトキシカルボニルアミノ−6−フェノキシ−3H−イ
ミダゾ[4,5−b]ピリジン 例A−3において、クロロギ酸メチルの代わりにクロロギ酸エチルに置き換え
ることにより、同一の方法で、2−エトキシカルボニルアミノ−(6−フェノキ
シ−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン、融点>280℃(分解)が得られ
た。
【0163】 化合物A−1: 2−オキソ−6−フェノキシ−3H−イミダゾ[4,5−b
]ピリジン O−メチルイソ尿素を、例A−3における硫酸S−メチルイソチオウロニウム
とクロロギ酸メチルの反応生成物の代わりに、2,3−ジアミノ−6−(フェニ
ルメルカプト)ピリジンと直接反応させることにより、同一の方法で、2−オキ
ソ−(6−フェノキシ−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン、融点277〜
278℃が得られた。
【0164】 化合物A−2: 2−オキソ−6−フェニルメルカプト−3H−イミダゾ[4
,5−b]ピリジン 例A−1におけるナトリウムフェノラートの代わりに、ナトリウムチオフェノ
ラートに置き換えることにより、同一の方法で、2−オキソ−(6−フェニルメ
ルカプト−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン、融点253〜254℃が得
られた。
【0165】 化合物A−5〜A−25: 例A−1におけるナトリウムフェノラートの代わりに適当なフェノラートを用
いることにより、同一の方法で次の例が得られる。例A−23、A−24および
A−25については、カルボキシ基をメチル、エチル、ベンジル、t−ブチルま
たは他の適したエステルにより保護させ、ついで最後の段階で脱保護して化合物
を得た。
【0166】 A−5: 2−オキソ−6−(2−ニトロフェノキシ)−3H−イミダゾ[4,
5−b]ピリジン A−6: 2−オキソ−6−(3−ニトロフェノキシ)−3H−イミダゾ[4,
5−b]ピリジン A−7: 2−オキソ−6−(4−ニトロフェノキシ)−3H−イミダゾ[4,
5−b]ピリジン A−8: 2−オキソ−6−(2−クロロフェノキシ)−3H−イミダゾ[4,
5−b]ピリジン A−9: 2−オキソ−6−(3−クロロフェノキシ)−3H−イミダゾ[4,
5−b]ピリジン A−10: 2−オキソ−6−(4−クロロフェノキシ)−3H−イミダゾ[4
,5−b]ピリジン A−11: 2−オキソ−6−(2−メチルフェノキシ)−3H−イミダゾ[4
,5−b]ピリジン A−12: 2−オキソ−6−(3−メチルフェノキシ)−3H−イミダゾ[4
,5−b]ピリジン A−13: 2−オキソ−6−(4−メチルフェノキシ)−3H−イミダゾ[4
,5−b]ピリジン A−14: 2−オキソ−6−(2−フルオロフェノキシ)−3H−イミダゾ[
4,5−b]ピリジン A−15: 2−オキソ−6−(3−フルオロフェノキシ)−3H−イミダゾ[
4,5−b]ピリジン A−16: 2−オキソ−6−(4−フルオロフェノキシ)−3H−イミダゾ[
4,5−b]ピリジン A−17: 2−オキソ−6−[2−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−3
H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−18: 2−オキソ−6−[3−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−3
H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−19: 2−オキソ−6−[4−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−3
H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−20: 2−オキソ−6−(2−メトキシフェノキシ)−3H−イミダゾ[
4,5−b]ピリジン A−21: 2−オキソ−6−(3−メトキシフェノキシ)−3H−イミダゾ[
4,5−b]ピリジン A−22: 2−オキソ−6−(4−メトキシフェノキシ)−3H−イミダゾ[
4,5−b]ピリジン A−23: 2−オキソ−6−(2−カルボキシフェノキシ)−3H−イミダゾ
[4,5−b]ピリジン A−24: 2−オキソ−6−(3−カルボキシフェノキシ)−3H−イミダゾ
[4,5−b]ピリジン A−25: 2−オキソ−6−(4−カルボキシフェノキシ)−3H−イミダゾ
[4,5−b]ピリジン 化合物A−26〜A−46 例A−2におけるナトリウムチオフェノラートの代わりに適当なチオフェノラ
ートを用いることにより、同一の方法で次の例が得られる。例A−44、A−4
5およびA−46については、カルボキシ基をメチル、エチル、ベンジル、t−
ブチルまたは他の適したエステルにより保護させ、ついで最後の段階で脱保護し
て化合物を得た。
【0167】 A−26: 2−オキソ−6−(2−ニトロフェニルメルカプト)−3H−イミ
ダゾ[4,5−b]ピリジン A−27: 2−オキソ−6−(3−ニトロフェニルメルカプト)−3H−イミ
ダゾ[4,5−b]ピリジン A−28: 2−オキソ−6−(4−ニトロフェニルメルカプト)−3H−イミ
ダゾ[4,5−b]ピリジン A−29: 2−オキソ−6−(2−クロロフェニルメルカプト)−3H−イミ
ダゾ[4,5−b]ピリジン A−30: 2−オキソ−6−(3−クロロフェニルメルカプト)−3H−イミ
ダゾ[4,5−b]ピリジン A−31: 2−オキソ−6−(4−クロロフェニルメルカプト)−3H−イミ
ダゾ[4,5−b]ピリジン A−32: 2−オキソ−6−(2−メチルフェニルメルカプト)−3H−イミ
ダゾ[4,5−b]ピリジン A−33: 2−オキソ−6−(3−メチルフェニルメルカプト)−3H−イミ
ダゾ[4,5−b]ピリジン A−34: 2−オキソ−6−(4−メチルフェニルメルカプト)−3H−イミ
ダゾ[4,5−b]ピリジン A−35: 2−オキソ−6−(2−フルオロフェニルメルカプト)−3H−イ
ミダゾ[4,5−b]ピリジン A−36: 2−オキソ−6−(3−フルオロフェニルメルカプト)−3H−イ
ミダゾ[4,5−b]ピリジン A−37: 2−オキソ−6−(4−フルオロフェニルメルカプト)−3H−イ
ミダゾ[4,5−b]ピリジン A−38: 2−オキソ−6−[2−(トリフルオロメチル)フェニルメルカプ
ト]−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−39: 2−オキソ−6−[3−(トリフルオロメチル)フェニルメルカプ
ト]−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−40: 2−オキソ−6−[4−(トリフルオロメチル)フェニルメルカプ
ト]−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−41: 2−オキソ−6−(2−メトキシフェニルメルカプト)−3H−イ
ミダゾ[4,5−b]ピリジン A−42: 2−オキソ−6−(3−メトキシフェニルメルカプト)−3H−イ
ミダゾ[4,5−b]ピリジン A−43: 2−オキソ−6−(4−メトキシフェニルメルカプト)−3H−イ
ミダゾ[4,5−b]ピリジン A−44: 2−オキソ−6−(2−カルボキシフェニルメルカプト)−3H−
イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−45: 2−オキソ−6−(3−カルボキシフェニルメルカプト)−3H−
イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−46: 2−オキソ−6−(4−カルボキシフェニルメルカプト)−3H−
イミダゾ[4,5−b]ピリジン 化合物A−47〜A−68 例A−1におけるナトリウムフェノラートの代わりに適当なアニリン塩を用い
ることにより、同一の方法で次の例が得られる。例A−66、A−67およびA
−68については、カルボキシ基をメチル、エチル、ベンジル、t−ブチルまた
は他の適したエステルにより保護させ、ついで最後の段階で脱保護して化合物を
得た。
【0168】 A−47: 2−オキソ−6−フェニルアミノ−3H−イミダゾ[4,5−b
]ピリジン A−48: 2−オキソ−6−(2−ニトロフェニルアミノ)−3H−イミダゾ
[4,5−b]ピリジン A−49: 2−オキソ−6−(3−ニトロフェニルアミノ)−3H−イミダゾ
[4,5−b]ピリジン A−50: 2−オキソ−6−(4−ニトロフェニルアミノ)−3H−イミダゾ
[4,5−b]ピリジン A−51: 2−オキソ−6−(2−クロロフェニルアミノ)−3H−イミダゾ
[4,5−b]ピリジン A−52: 2−オキソ−6−(3−クロロフェニルアミノ)−3H−イミダゾ
[4,5−b]ピリジン A−53: 2−オキソ−6−(4−クロロフェニルアミノ)−3H−イミダゾ
[4,5−b]ピリジン A−54: 2−オキソ−6−(2−メチルフェニルアミノ)−3H−イミダゾ
[4,5−b]ピリジン A−55: 2−オキソ−6−(3−メチルフェニルアミノ)−3H−イミダゾ
[4,5−b]ピリジン A−56: 2−オキソ−6−(4−メチルフェニルアミノ)−3H−イミダゾ
[4,5−b]ピリジン A−57: 2−オキソ−6−(2−フルオロフェニルアミノ)−3H−イミダ
ゾ[4,5−b]ピリジン A−58: 2−オキソ−6−(3−フルオロフェニルアミノ)−3H−イミダ
ゾ[4,5−b]ピリジン A−59: 2−オキソ−6−(4−フルオロフェニルアミノ)−3H−イミダ
ゾ[4,5−b]ピリジン A−60: 2−オキソ−6−[2−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ]
−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−61: 2−オキソ−6−[3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ]
−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−62: 2−オキソ−6−[4−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ]
−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−63: 2−オキソ−6−(2−メトキシフェニルアミノ)−3H−イミダ
ゾ[4,5−b]ピリジン A−64: 2−オキソ−6−(3−メトキシフェニルアミノ)−3H−イミダ
ゾ[4,5−b]ピリジン A−65: 2−オキソ−6−(4−メトキシフェニルアミノ)−3H−イミダ
ゾ[4,5−b]ピリジン A−66: 2−オキソ−6−(2−カルボキシフェニルアミノ)−3H−イミ
ダゾ[4,5−b]ピリジン A−67: 2−オキソ−6−(3−カルボキシフェニルアミノ)−3H−イミ
ダゾ[4,5−b]ピリジン A−68: 2−オキソ−6−(4−カルボキシフェニルアミノ)−3H−イミ
ダゾ[4,5−b]ピリジン 化合物A−69〜A−89 例A−3におけるナトリウムフェノラートの代わりに適当なフェノラートを用
いることにより、同一の方法で次の例が得られる。例A−87、A−88および
A−89については、カルボキシ基をメチル、エチル、ベンジル、t−ブチルま
たは他の適したエステルにより保護させ、ついで最後の段階で脱保護して化合物
を得た。
【0169】 A−69: 2−メトキシカルボニルアミノ−6−(2−ニトロフェノキシ)−
3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−70: 2−メトキシカルボニルアミノ−6−(3−ニトロフェノキシ)−
3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−71: 2−メトキシカルボニルアミノ−6−(4−ニトロフェノキシ)−
3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−72: 2−メトキシカルボニルアミノ−6−(2−クロロフェノキシ)−
3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−73: 2−メトキシカルボニルアミノ−6−(3−クロロフェノキシ)−
3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−74: 2−メトキシカルボニルアミノ−6−(4−クロロフェノキシ)−
3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−75: 2−メトキシカルボニルアミノ−6−(2−メチルフェノキシ)−
3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−76: 2−メトキシカルボニルアミノ−6−(3−メチルフェノキシ)−
3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−77: 2−メトキシカルボニルアミノ−6−(4−メチルフェノキシ)−
3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−78: 2−メトキシカルボニルアミノ−6−(2−フルオロフェノキシ)
−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−79: 2−メトキシカルボニルアミノ−6−(3−フルオロフェノキシ)
−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−80: 2−メトキシカルボニルアミノ−6−(4−フルオロフェノキシ)
−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−81: 2−メトキシカルボニルアミノ−6−[2−(トリフルオロメチル
)フェノキシ]−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−82: 2−メトキシカルボニルアミノ−6−[3−(トリフルオロメチル
)フェノキシ]−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−83: 2−メトキシカルボニルアミノ−6−[4−(トリフルオロメチル
)フェノキシ]−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−84: 2−メトキシカルボニルアミノ−6−(2−メトキシフェノキシ)
−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−85: 2−メトキシカルボニルアミノ−6−(3−メトキシフェノキシ)
−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−86: 2−メトキシカルボニルアミノ−6−(4−メトキシフェノキシ)
−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−87: 2−メトキシカルボニルアミノ−6−(2−カルボキシフェノキシ
)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−88: 2−メトキシカルボニルアミノ−6−(3−カルボキシフェノキシ
)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−89: 2−メトキシカルボニルアミノ−6−(4−カルボキシフェノキシ
)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン 化合物A−91〜A−111 例A−90におけるナトリウムチオフェノラートの代わりに適当なチオフェノ
ラートを用いることにより、同一の方法で次の例が得られる。例A−109、A
−110およびA−111については、カルボキシ基をメチル、エチル、ベンジ
ル、t−ブチルまたは他の適したエステルにより保護させ、ついで最後の段階で
脱保護して化合物を得た。
【0170】 A−91: 2−メトキシカルボニルアミノ−6−(2−ニトロフェニルメルカ
プト)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−92: 2−メトキシカルボニルアミノ−6−(3−ニトロフェニルメルカ
プト)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−93: 2−メトキシカルボニルアミノ−6−(4−ニトロフェニルメルカ
プト)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−94: 2−メトキシカルボニルアミノ−6−(2−クロロフェニルメルカ
プト)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−95: 2−メトキシカルボニルアミノ−6−(3−クロロフェニルメルカ
プト)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−96: 2−メトキシカルボニルアミノ−6−(4−クロロフェニルメルカ
プト)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−97: 2−メトキシカルボニルアミノ−6−(2−メチルフェニルメルカ
プト)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−98: 2−メトキシカルボニルアミノ−6−(3−メチルフェニルメルカ
プト)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−99: 2−メトキシカルボニルアミノ−6−(4−メチルフェニルメルカ
プト)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−100: 2−メトキシカルボニルアミノ−6−(2−フルオロフェニルメ
ルカプト)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−101: 2−メトキシカルボニルアミノ−6−(3−フルオロフェニルメ
ルカプト)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−102: 2−メトキシカルボニルアミノ−6−(4−フルオロフェニルメ
ルカプト)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−103: 2−メトキシカルボニルアミノ−6−[2−(トリフルオロメチ
ル)フェニルメルカプト]−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−104: 2−メトキシカルボニルアミノ−6−[3−(トリフルオロメチ
ル)フェニルメルカプト]−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−105: 2−メトキシカルボニルアミノ−6−[4−(トリフルオロメチ
ル)フェニルメルカプト]−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−106: 2−メトキシカルボニルアミノ−6−(2−メトキシフェニルメ
ルカプト)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−107: 2−メトキシカルボニルアミノ−6−(3−メトキシフェニルメ
ルカプト)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−108: 2−メトキシカルボニルアミノ−6−(4−メトキシフェニルメ
ルカプト)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−109: 2−メトキシカルボニルアミノ−6−(2−カルボキシフェニル
メルカプト)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−110: 2−メトキシカルボニルアミノ−6−(3−カルボキシフェニル
メルカプト)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−111: 2−メトキシカルボニルアミノ−6−(4−カルボキシフェニル
メルカプト)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン 化合物A−112〜A−133 例A−3におけるナトリウムフェノラートの代わりに適当なアニリン塩を用い
ることにより、同一の方法で次の例が得られる。例A−131、A−132およ
びA−133については、カルボキシ基をメチル、エチル、ベンジル、t−ブチ
ルまたは他の適したエステルにより保護させ、ついで最後の段階で脱保護して化
合物を得た。
【0171】 A−112: 2−メトキシカルボニルアミノ−6−フェニルアミノ−3H−イ
ミダゾ[4,5−b]ピリジン A−113: 2−メトキシカルボニルアミノ−6−(2−ニトロフェニルアミ
ノ)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−114: 2−メトキシカルボニルアミノ−6−(3−ニトロフェニルアミ
ノ)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−115: 2−メトキシカルボニルアミノ−6−(4−ニトロフェニルアミ
ノ)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−116: 2−メトキシカルボニルアミノ−6−(2−クロロフェニルアミ
ノ)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−117: 2−メトキシカルボニルアミノ−6−(3−クロロフェニルアミ
ノ)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−118: 2−メトキシカルボニルアミノ−6−(4−クロロフェニルアミ
ノ)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−119: 2−メトキシカルボニルアミノ−6−(2−メチルフェニルアミ
ノ)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−120: 2−メトキシカルボニルアミノ−6−(3−メチルフェニルアミ
ノ)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−121: 2−メトキシカルボニルアミノ−6−(4−メチルフェニルアミ
ノ)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−122: 2−メトキシカルボニルアミノ−6−(2−フルオロフェニルア
ミノ)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−123: 2−メトキシカルボニルアミノ−6−(3−フルオロフェニルア
ミノ)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−124: 2−メトキシカルボニルアミノ−6−(4−フルオロフェニルア
ミノ)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−125: 2−メトキシカルボニルアミノ−6−[2−(トリフルオロメチ
ル)フェニルアミノ]−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−126: 2−メトキシカルボニルアミノ−6−[3−(トリフルオロメチ
ル)フェニルアミノ]−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−127: 2−メトキシカルボニルアミノ−6−[4−(トリフルオロメチ
ル)フェニルアミノ]−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−128: 2−メトキシカルボニルアミノ−6−(2−メトキシフェニルア
ミノ)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−129: 2−メトキシカルボニルアミノ−6−(3−メトキシフェニルア
ミノ)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−130: 2−メトキシカルボニルアミノ−6−(4−メトキシフェニルア
ミノ)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−131: 2−メトキシカルボニルアミノ−6−(2−カルボキシフェニル
アミノ)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−132: 2−メトキシカルボニルアミノ−6−(3−カルボキシフェニル
アミノ)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−133: 2−メトキシカルボニルアミノ−6−(4−カルボキシフェニル
アミノ)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン 化合物A−134〜A−154 例A−4におけるナトリウムフェノラートの代わりに適当なフェノラートを用
いることにより、同一の方法で次の例が得られる。例A−152、A−153お
よびA−154については、カルボキシ基をメチル、エチル、ベンジル、t−ブ
チルエステルまたは他の適したエステルにより保護させ、ついで最後の段階で脱
保護して化合物を得た。
【0172】 A−134: 2−エトキシカルボニルアミノ−6−(2−ニトロフェノキシ)
−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−135: 2−エトキシカルボニルアミノ−6−(3−ニトロフェノキシ)
−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−136: 2−エトキシカルボニルアミノ−6−(4−ニトロフェノキシ)
−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−137: 2−エトキシカルボニルアミノ−6−(2−クロロフェノキシ)
−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−138: 2−エトキシカルボニルアミノ−6−(3−クロロフェノキシ)
−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−139: 2−エトキシカルボニルアミノ−6−(4−クロロフェノキシ)
−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−140: 2−エトキシカルボニルアミノ−6−(2−メチルフェノキシ)
−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−141: 2−エトキシカルボニルアミノ−6−(3−メチルフェノキシ)
−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−142: 2−エトキシカルボニルアミノ−6−(4−メチルフェノキシ)
−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−143: 2−エトキシカルボニルアミノ−6−(2−フルオロフェノキシ
)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−144: 2−エトキシカルボニルアミノ−6−(3−フルオロフェノキシ
)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−145: 2−エトキシカルボニルアミノ−6−(4−フルオロフェノキシ
)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−146: 2−エトキシカルボニルアミノ−6−[2−(トリフルオロメチ
ル)フェノキシ]−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−147: 2−エトキシカルボニルアミノ−6−[3−(トリフルオロメチ
ル)フェノキシ]−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−148: 2−エトキシカルボニルアミノ−6−[4−(トリフルオロメチ
ル)フェノキシ]−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−149: 2−エトキシカルボニルアミノ−6−(2−メトキシフェノキシ
)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−150: 2−エトキシカルボニルアミノ−6−(3−メトキシフェノキシ
)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−151: 2−エトキシカルボニルアミノ−6−(4−メトキシフェノキシ
)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−152: 2−エトキシカルボニルアミノ−6−(2−カルボキシフェノキ
シ)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−153: 2−エトキシカルボニルアミノ−6−(3−カルボキシフェノキ
シ)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−154: 2−エトキシカルボニルアミノ−6−(4−カルボキシフェノキ
シ)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン 化合物A−155〜A−176 例A−4におけるナトリウムフェノラートの代わりに適当なチオフェノラート
を用いることにより、同一の方法で次の例が得られる。例A−174、A−17
5およびA−176については、カルボキシ基をメチル、エチル、ベンジル、t
−ブチルまたは他の適したエステルにより保護させ、ついで最後の段階で脱保護
して化合物を得た。
【0173】 A−155: 2−エトキシカルボニルアミノ−6−フェニルメルカプト−3H
−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−156: 2−エトキシカルボニルアミノ−6−(2−ニトロフェニルメル
カプト)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−157: 2−エトキシカルボニルアミノ−6−(3−ニトロフェニルメル
カプト)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−158: 2−エトキシカルボニルアミノ−6−(4−ニトロフェニルメル
カプト)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−159: 2−エトキシカルボニルアミノ−6−(2−クロロフェニルメル
カプト)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−160: 2−エトキシカルボニルアミノ−6−(3−クロロフェニルメル
カプト)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−161: 2−エトキシカルボニルアミノ−6−(4−クロロフェニルメル
カプト)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−162: 2−エトキシカルボニルアミノ−6−(2−メチルフェニルメル
カプト)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−163: 2−エトキシカルボニルアミノ−6−(3−メチルフェニルメル
カプト)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−164: 2−エトキシカルボニルアミノ−6−(4−メチルフェノキシ)
−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−165: 2−エトキシカルボニルアミノ−6−(2−フルオロフェニルメ
ルカプト)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−166: 2−エトキシカルボニルアミノ−6−(3−フルオロフェニルメ
ルカプト)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−167: 2−エトキシカルボニルアミノ−6−(4−フルオロフェニルメ
ルカプト)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−168: 2−エトキシカルボニルアミノ−6−[2−(トリフルオロメチ
ル)フェニルメルカプト]−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−169: 2−エトキシカルボニルアミノ−6−[3−(トリフルオロメチ
ル)フェニルメルカプト]−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−170: 2−エトキシカルボニルアミノ−6−[4−(トリフルオロメチ
ル)フェニルメルカプト]−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−171: 2−エトキシカルボニルアミノ−6−(2−メトキシフェニルメ
ルカプト)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−172: 2−エトキシカルボニルアミノ−6−(3−メトキシフェニルメ
ルカプト)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−173: 2−エトキシカルボニルアミノ−6−(4−メトキシフェニルメ
ルカプト)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−174: 2−エトキシカルボニルアミノ−6−(2−カルボキシフェニル
メルカプト)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−175: 2−エトキシカルボニルアミノ−6−(3−カルボキシフェニル
メルカプト)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−176: 2−エトキシカルボニルアミノ−6−(4−カルボキシフェニル
メルカプト)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン 化合物A−177〜A−198 例A−4におけるナトリウムフェノラートの代わりに適当なアニリン塩を用い
ることにより、同一の方法で次の例が得られる。例A−196、A−197およ
びA−198については、カルボキシ基をメチル、エチル、ベンジル、t−ブチ
ルまたは他の適したエステルにより保護させ、ついで最後の段階で脱保護して化
合物を得た。
【0174】 A−177: 2−エトキシカルボニルアミノ−6−フェニルアミノ−3H−イ
ミダゾ[4,5−b]ピリジン A−178: 2−エトキシカルボニルアミノ−6−(2−ニトロフェニルアミ
ノ)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−179: 2−エトキシカルボニルアミノ−6−(3−ニトロフェニルアミ
ノ)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−180: 2−エトキシカルボニルアミノ−6−(4−ニトロフェニルアミ
ノ)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−181: 2−エトキシカルボニルアミノ−6−(2−クロロフェニルアミ
ノ)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−182: 2−エトキシカルボニルアミノ−6−(3−クロロフェニルアミ
ノ)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−183: 2−エトキシカルボニルアミノ−6−(4−クロロフェニルアミ
ノ)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−184: 2−エトキシカルボニルアミノ−6−(2−メチルフェニルアミ
ノ)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−185: 2−エトキシカルボニルアミノ−6−(3−メチルフェニルアミ
ノ)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−186: 2−エトキシカルボニルアミノ−6−(4−メチルフェノキシ)
−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−187: 2−エトキシカルボニルアミノ−6−(2−フルオロフェニルア
ミノ)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−188: 2−エトキシカルボニルアミノ−6−(3−フルオロフェニルア
ミノ)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−189: 2−エトキシカルボニルアミノ−6−(4−フルオロフェニルア
ミノ)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−190: 2−エトキシカルボニルアミノ−6−[2−(トリフルオロメチ
ル)フェニルアミノ]−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−191: 2−エトキシカルボニルアミノ−6−[3−(トリフルオロメチ
ル)フェニルアミノ]−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−192: 2−エトキシカルボニルアミノ−6−[4−(トリフルオロメチ
ル)フェニルアミノ]−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−193: 2−エトキシカルボニルアミノ−6−(2−メトキシフェニルア
ミノ)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−194: 2−エトキシカルボニルアミノ−6−(3−メトキシフェニルア
ミノ)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−195: 2−エトキシカルボニルアミノ−6−(4−メトキシフェニルア
ミノ)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−196: 2−エトキシカルボニルアミノ−6−(2−カルボキシフェニル
アミノ)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−197: 2−エトキシカルボニルアミノ−6−(3−カルボキシフェニル
アミノ)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン A−198: 2−エトキシカルボニルアミノ−6−(4−カルボキシフェニル
アミノ)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン 例2:RAFのリン酸化機能の測定に関するアッセイ 以下のアッセイは、RAFの標的タンパク質であるMEK並びにMEKの標的
であるMAPKの、RAF−触媒作用されたリン酸化量を調べるものである。R
AF遺伝子配列は、Bonner他、1985、Molec. Cell. Biol. 5:1400〜1407中に記
載されており、同義遺伝子配列データバンクから容易に入手できる。本発明のこ
の部分で使用する核酸ベクターの構成および細胞株は全て、Morrison等の文献(
1988、Proc. Natl. Acad. Sci. USA 85:8855〜8859)に記載されている。
【0175】 材料および試薬 1. sf9(spodoptera frugiperda)細胞:GIBCO-BRL、Gaithersburg、M
D 2. RIPAバッファー: Tris/HCl 20mM pH7.4、N aCl 137mM、10%グリセロール、PMSF 1mM、アプロテニン
5mg/L、0.5% TritonX−100; 3. チオレドキシン−MEK融合タンパク質(T−MEK):T−MEKの
発現およびアフィニティークロマトグラフィーによる精製は、製造者の方法に従
って実施した。カタログ番号K350−01およびR350−40、Invitrogen
Crop.、San Diego、CA 4. His−MAPK(ERK2);His−標識MAPKを、His−M
APKをコードするpUC18ベクターで形質転換したXL1Blue細胞中で
、発現させた。His−MAPKをNi−アフィニティークロマトグラフィーに
より精製した。明細書に記載するように、カタログ番号は27−4949−01
(Pharmacia、Almeda、CA)である。
【0176】 5. ヒツジ抗マウスIgG:Jackson laboratories、West Grove、PA。カタ
ログ番号515−006−008、ロット番号28563。
【0177】 6. RAF−1プロテインキナーゼ特異的抗体:UBIからのURP265
3。
【0178】 7. コーティングバッファー:PBS;リン酸塩緩衝生理食塩水、GIBCO-BR
L、Gaithersburg、MD。
【0179】 8. 洗浄バッファー:TBST−50mM Tris/HCl pH7.2
、150mM NaCl、0.1% TritonX−100。
【0180】 9. ブロックバッファー:TBST、0.1% エタノールアミン pH7
.4。
【0181】 10. DMSO、Sigma、St. Louis、MO。
【0182】 11. キナーゼバッファー(KB):Hepes/HCl 20mM pH
7.2、NaCl 150mM、0.1% TritonX−100、PMSF
1mM、アプロテニン 5mg/L、オルトバナジン酸ナトリウム 75m M、DTT 0.5mMおよびMgCl2 10mM。
【0183】 12. ATPミックス: MgCl2 100mM、ATP 300mM、1
0mCi g−33PATP(Dupont-NEN)/mL。
【0184】 13. 停止液:1% リン酸;Fisher、Pittsburgh、PA。
【0185】 14. ウォレスリン酸セルロースフィルターマット;Wallac、Turku、Finnl
and。
【0186】 15. フィルター洗浄液:1% リン酸、Fisher、Pittsburgh、PA。
【0187】 16. トムテックプレートハーベスター、Wallac、Turku、Finnland。
【0188】 17. ウォレスベータプレートリーダー#1205、Wallac、Truku、Finnl
and。
【0189】 18. 配布の科学カタログ番号AS-72092の化合物用NUNC96穴V
底ポリプロピレンプレート。
【0190】 方法 特記しない限り、以下の工程を全て室温で実施した。
【0191】 1. ELIZAプレートのコーティング:ELIZAのウェルを、ヒツジ抗
マウス親和性精製抗血清(コーティングバッファー100mL中に1mgを含有
)100mLにより、4℃で一晩かけて被覆する。ELIZAプレートは、4℃
で保存すれば2週間使用できる。
【0192】 2. プレートを逆さまにして液体を除去する。ブロック溶液100mLを添
加し、30分間恒温保持する。
【0193】 3. ブロック溶液を除去し、洗浄バッファーで4回洗浄する。ペーパータオ
ルでプレートから余分な液体を拭き取る。
【0194】 4. RAF−1に特異性抗体1mgを各ウェルに入れ、1時間恒温保持する
。工程3の記載のようにして洗浄する。
【0195】 5. RAS/RAF感染sf9細胞由来の細胞溶解液を解凍し、TBSTで
希釈して10mg/100mLとする。希釈した細胞溶解液10mgをウェルに
入れ、1時間恒温保持する。恒温保持の間、プレートを振盪させる。ネガティブ
コントロールには細胞溶解液を与えない。RAS/RAF感染sf9細胞由来の
細胞溶解液を、組換えバキュロウイルスにより各ウイルス当たり感染多重度5で
細胞を感染させ、次いで48時間培養した後に製造する。この細胞をPBSで1
回洗浄し、RIPAバッファー中で溶解させる。不溶性材料を遠心分離(100
00×gで5分間)により除去する。細胞溶解液のアリコートをドライアイス/
エタノール中で凍結させ、使用するまで−80℃で保存する。
【0196】 6. 非結合材料を除去し、前記の要領で洗浄する(工程3)。
【0197】 7. 各ウェルにT−MEK2mgおよびHis−MAEPK2mgを入れ、
キナーゼバッファーを用いて容量を40mLに調整する。細胞抽出物からT−M
EKおよびMAPKを精製する方法を実施例より明細書中に示す。
【0198】 8. 化合物(保存溶液10mg/mL DMSO)または抽出物を1%DM
SOを加えたTBST中で20倍に予め希釈する。予め希釈した化合物/抽出物
5mLを工程6の記載と同様にしてウェルに入れる。20分間恒温保持する。コ
ントロールには薬剤を与えない。
【0199】 9. ATP混合物5mLを添加してキナーゼ反応を開始する;恒温保持の間
ELIZAプレートシェーカー上でELIZAプレートを振盪させる。
【0200】 10. 60分後に、各ウェルに停止液30mLを添加してキナーゼ反応を停
止させる。
【0201】 11. リン酸セルロースマットおよびELIZAプレートをトムテックプレ
ートハーベスターの中に入れる。製造者の方法に従ってフィルターを採取し、フ
ィルター洗浄液で洗浄する。フィルターマットを乾燥させる。フィルターマット
を密封し、ホルダーの中に入れる。ホルダーを放射性検出装置内に装入し、フィ
ルターマット上の放射性リンを定量化する。
【0202】 あるいは、アッセイプレートの各ウェルからのアリコート40mLを、リン酸
セルロースフィルターマット上の対応する位置に移動させてもよい。フィルター
を気乾させた後に、フィルターをトレーの中に入れる。15分ごとに洗浄液を交
換しながら、1時間トレーを緩徐に振盪させる。フィルターマットを密封し、サ
ンプル中に含まれる放射性リンの測定に合わせてホルダーの中に入れる。ホルダ
ーを検出装置内に装入し、フィルターマット上の放射性リンを定量化する。
【0203】 RAF−1ELIZAアッセイにおいて、以下のアザベンズイミダゾールを基
礎とする化合物用のプロトコールに従って、IC50値を測定した。
【0204】
【化7】
【0205】 IC50は、リン酸化した標的タンパク質の量の最大値あるいは細胞増殖を50
%まで低下させるのに必要な、アザベンズイミダゾールを基礎とする阻害剤の濃
度である。RAF−1リン酸化アッセイで測定したIC50値を、表1に示す:
【0206】
【表9】
【0207】 例3:MAPKおよびMEKの精製 MAPKおよびMEKタンパク質は、これらのタンパク質をコードする遺伝子
をポリ−ヒスチジン標識を伴うタンパク質を発現する市販により入手可能なベク
ター中へサブクローニングすることにより、細胞で容易に発現する。これらのタ
ンパク質をコードする遺伝子は、これらのタンパク質を日常的に扱っている研究
施設から容易に入手できるし、また、cDNAライブラリーを含む細胞からこれ
らの遺伝子をクローニングすることによっても容易に入手できる。ライブラリー
は容易に購入でき、当業者は、ジェンバンク(Genbank)のような同義遺伝子デ ータベースから獲得できるMEKおよびMAPKの核酸配列から、MEKおよび
MAPKをコードするcDNA分子に相同な核酸プローブを容易に設計できる。
遺伝子のクローニングは、当業者が現在容易に実施できる技術により、短期間で
達成される。
【0208】 細胞抽出物からのMEKおよびMAPKタンパク質の精製を、Robbins等の文 献(1993、 J. Biol. Chem. 268:5097〜5106)を翻案した以下のプロトコール を使用して実施する。
【0209】 1. 当業者が容易に実施できる超音波処理、浸透圧、またはフレンチプレス
技術により細胞を溶解する。適切な超音波処理用バッファーを下に記す。
【0210】 2. ニッケルまたはコバルトと共役した固体支持体を、下に記載する平衡化
バッファーで平衡化する。ポリ−ヒスチジンタグは、固体支持体上のニッケルお
よびコバルト原子と特異的に結合する。平衡化は、固体支持体容積の10倍に等
しい容積の平衡化バッファーを使用して、レジンを3回洗浄することにより達成
できる。固体支持体は、一般的な当業者により容易に入手できる。
【0211】 3. 細胞溶解液を固体支持体に加え、一定期間、容器中で平衡化する。ある
いは、固体支持体をタンパク質クロマトグラフィーカラム内へ詰め込み、細胞溶
解液を固体支持体に貫流させてもよい。
【0212】 4. 固体支持体を下に記載した洗浄バッファーで洗浄する。
【0213】 5. 固体支持体からタンパク質の特定部分を除去する溶出バッファー量(下
に記載)を使用して、固体支持体からMEKまたはMAPKタンパク質を溶出さ
せる。
【0214】 超音波処理用バッファー リン酸ナトリウム pH8.0 50mM 塩化ナトリウム 0.3M β−メルカプトエタノール 10mM NP40 1% NaF 10mM ペファブロック(Pefablock) 0.5mM 平衡化バッファー リン酸ナトリウム pH8.0 50mM 塩化ナトリウム 0.3M β−メルカプトエタノール 10mM NP40 1% NaF 10mM イミダゾール 1mM 洗浄バッファー リン酸ナトリウム pH8.0 50mM 塩化ナトリウム 0.3M β−メルカプトエタノール 10mM NP40 1% NaF 10mM イミダゾール 10mM 溶出バッファー リン酸ナトリウム pH8.0 50mM 塩化ナトリウム 0.3M β−メルカプトエタノール 10mM NP40 1% NaF 10mM イミダゾール 10〜500mM 例4:EGF受容体のリン酸化機能を測定するアッセイ 全ての細胞におけるEGF受容体キナーゼ活性(EGFR-NIH3T3 アッセイ)を 、PCT特許明細書WO9640116(Tang等、1996年6月5日出願、発明の名
称“疾患治療用インドリノン化合物(Indolinone Compounds for the Treatment
of Disease)”)の詳細な記載に従って測定する。この特許明細書の図面を含む
全体を引用することにより、本明細書中に記載したものとする。
【0215】 EGF受容体リン酸化アッセイで測定したIC50値を、表2に示す。
【0216】
【表10】
【0217】 例5:Ras発現細胞の増殖に対する、アザベンズイミダゾール−基礎化合物
の効果の測定に関するアッセイ 以下のアッセイは、Rasを発現しているNIH−3T3細胞の増殖速度を測
定するものである。アッセイの目的は、H−Rasを過剰発現したNIH−3T
3細胞の増殖に対する化合物の効果を測定することである。
【0218】 器具 96穴平底滅菌プレート 96穴丸底滅菌プレート 25mLおよび100mLの滅菌貯蔵器 ピペット、マルチ−チャンネルピペットマン 滅菌ピペットチップ 15mLおよび50mLの滅菌チューブ 試薬 1%の酢酸中の0.4%SRB トリスベース 10mM 10% TCA 1%の酢酸 滅菌DMSO(Sigma) DMSO中の化合物(100mMまたはそれより低濃度の保存溶液) トリプシン−EDTA(GIBCO BRL) 細胞系: 3T3/H−Ras(癌遺伝子H−Rasの遺伝子フラグメントを発現している
NIH3T3のクローン7細胞)。
【0219】 この細胞は、以下のプロトコールを用いて構築することができる: 1.Rasをコードしている遺伝子フラグメントを、NTH3T3細胞に安定し
て形質導入される商業的に入手可能なベクターにサブクローニングした。フラグ
メントはcHa−rasのゲノム形質転換した対立遺伝子からのものである。
【0220】 2.リン酸カルシウム法によってNIH3T3細胞を、サブクローニングされた
ベクターで感染させた。2%の血清のDMEM中で、Ras構造が発現している
細胞を選択した。2週間後に可視の病巣が観察された。安定して形質転換された
細胞系を形成するために、形質転換された細胞を保存した。
【0221】 増殖培地: 2%の仔牛血清/DMEM+2mMグルタミン、ペニシリン/ストレプトマイシ
ン プロトコール: 第0日目:細胞培養: この一連のアッセイは、層フローフード中で実施した。
【0222】 1.細胞をトリプシン処理した。細胞懸濁液200mlを同中性子体10mlに
移し入れた。細胞をコールターカウンターで数えた。
【0223】 2.細胞を増殖培地中で、60000細胞/mlに希釈した。細胞100mlを
、96穴平底プレートのそれぞれのウェルに6000細胞/ウェルになるように
移し入れた。
【0224】 3.それぞれの化合物に対してプレートの半分(4列)およびそれぞれの化合物
の濃度に対して4層のウェルを使用し、かつ培地対照のために4つのウェルを設
けた。
【0225】 4.細胞を均一に付着させるためにプレートを穏やかに振盪させた。
【0226】 5.プレートを37℃で、10%CO2インキュベーター中で培養した。
【0227】 第1日目:化合物の添加: この部分のアッセイを、層フローフード中で実施した。
【0228】 1.96穴丸底プレート中で、最も高い化合物のスクリーニング濃度が見出され
た2XDMSOの最終%を含有する増殖培地120mlを、縦列1〜11に加え
た。例えば、最も高い濃度が100mlであり、かつこれが100mMストック
溶液からなる場合には、1XDMSOが0.1%、2XDMSOが0.2%であ
る。このプレートを、化合物、4列/化合物の滴定に使用した。
【0229】 2.15mlの滅菌チューブ中、増殖培地および2XDMSO中で、最も高いス
クリーニング濃度の化合物の2X溶液を作成した。一つの細胞系に対して1ml
が必要であった。化合物の出発濃度は通常100mMであるが、しかし、この濃
度は、化合物の安定性に応じて変動させてもよい。
【0230】 3.2X出発化合物溶液240mlを、96穴丸底プレートの第12カラム中の
4層のウェルに移し入れた。1:2の連続希釈を、第12カラムから第11カラ
ムへ、第11カラムから第10カラムへ、かつ同様に第2カラムまで12mlを
移し入れることによって、プレート上で右から左へ亘っておこなった。化合物の
希釈液100mlおよび第1カラム中の培地100mlを、96穴平底プレート
のそれぞれ対応するウェル中の細胞上の培地100mlに移し入れた。一つのウ
ェル当たりの総量は200mlにすべきである。
【0231】 4.プレートをインキュベーターに戻し、かつ3日間に亘って培養した。
【0232】 第4日目:アッセイの実施: この一連のアッセイは、ベンチで実施した。
【0233】 1.培地を吸引または注ぎあけた。細胞を固定するために、10%の冷たいTC
A 200mlをぞれぞれのウェルに加えた。このプレートを少なくとも60分
間、4℃で培養した。
【0234】 2.TCAを捨て、ウェルを水道水で5回、すすぎ洗いした。このプレートを上
面を下にしてペーパータオル上で乾燥させた。
【0235】 3.細胞を、0.4%のSRB 100ml/ウェルで10分間染色した。
【0236】 4.SRBを注ぎ入れ、かつウェルを1%の酢酸で5回、すすぎ洗いした。この
プレートを上面を下にしてペーパータオル上で乾燥させた。
【0237】 5.染色液を10mMトリスベース 100ml/ウェルで、5〜10分間に亘
って振盪器上で可溶化させた。
【0238】 6.プレートをダイナテックELISAプレートリーダー(Dynatech ELISA Pl
ate REader)上で、630nmを参考に570nmで読みとった。表3に示した
ように、RASが過剰発現ぢた細胞の増殖速度を抑制する化合物を選択した。
【0239】
【表11】
【0240】 例6:A549細胞の増殖上でのアザベンジミナゾールを基礎とした化合物の
測定効果のアッセイ 続くアッセイは、A549細胞の増殖速度を測定する。アッセイの目的は、A
549ヒト肺癌腫細胞の成長における化合物の効果を測定することである。A5
49細胞は寄託機関、例えばATCC(CCL185)から簡単に入手可能であ
る。
【0241】 材料: 96穴平底滅菌プレート 96穴丸底滅菌プレート 滅菌25mlまたは100ml容器 ピペット、マルチチャンネルピペットマン 滅菌ピペットチップ 滅菌15mlチューブおよび50mlチューブ 試薬: 1%の酢酸中の0.4%SRB トリスベース10mM 10%のTCA 1%の酢酸 滅菌DMSO(Sigma) DMSO中の化合物(100mMまたはそれより少ないストック溶液) トリプシン−EDTA(GIBCO BRL) 細胞系および増殖培地: A549ヒト肺癌腫細胞(ATCC CCL185) Ham’s F12−K中の10%仔牛血清 プロトコール: 第0日目:細胞プレーティング: この一連の分析を層フローフード中で実施した。
【0242】 1.細胞をトリプシン処理した。細胞懸濁液200μlを同中性子体10mlに
移し入れた。コールターカウンターで細胞を数えた。
【0243】 2.細胞を増殖培地中で20000細胞/mlに希釈した。細胞100μlを9
6穴平底プレート中のそれぞれのウェルに2000細胞/ウェルになるように移
し入れた。
【0244】 3.それぞれの化合物に対してプレートの半分(4列)およびそれぞれの化合物
の濃度に対して4層のウェルを使用し、かつ培地対照のために4つのウェルを設
けた。
【0245】 4.細胞を均一に付着させるために、プレートを穏やかに振盪させた。
【0246】 5.プレートを10%CO2インキュベーター中で37℃で培養した。
【0247】 第1日目:化合物の添加: この一連のアッセイを、層フローフード中で実施した。
【0248】 1.96穴丸底プレート中で、化合物の最も高いスクリーニング濃度が見出され
た2XDMSOの最終%を含有する増殖培地120μlをカラム1〜11に加え
た。例えば、最も高いスクリーニング濃度が100μMであり、これが100m
Mストックから作成される場合には、1XDMSOは、0.1%、2XDMSO
は、0.2%である。このプレートを化合物、4列/化合物の滴定に使用した。
【0249】 2.15mlの滅菌チューブ中で、化合物の最も高いスクリーニング濃度の2X
溶液を増殖培地および2XDMSO中で作成した。一つの細胞系に対して1ml
が必要である。化合物の出発濃度は通常100μMであるが、しかしながら、こ
の濃度は化合物の安定性に依存して変えることができる。
【0250】 3.2X出発化合物溶液240μlを、96穴丸底プレートの第12カラム中の
4層のウェルに移し入れた。1:2の連続希釈を第12カラムから第11カラム
へ、第11カラムから第10カラムへ、かつ同様に第2カラムまで120μlを
移すことによって、プレート上で右から左へ行った。化合物希釈液100μlお
よびカラム1中の培養液100μlを、96穴平底プレートの対応するウェル中
の細胞上の培養液100μlに移し入れた。一つのウェルに対する総量は200
μlにすべきである。
【0251】 4.プレートをインキュベーターに戻し、かつ3日間に亘って培養した。
【0252】 第5日目:アッセイの実施 この一連のアッセイを、ベンチで実施した。
【0253】 1.培地を吸引または注ぎあけた。細胞を固定するために、10%の冷たいTC
A 200μlをそれぞれのウェルに加えた。プレートを4℃で少なくとも60
分間に亘って培養した。
【0254】 2.TCAを取り除き、かつウェルを水道水で5回、すすぎ洗いした。プレート
を上面を下に向けてペーパータオル上で乾燥させた。
【0255】 3.細胞を0.4%のSRB 100μl/ウェルで、10分間に亘って染色し
た。
【0256】 4.SRBを注ぎあけ、かつウェルを1%酢酸で5回、すすぎ洗いした。プレー
トを上面を下に向けてペーパータオル上で完全に乾燥させた。
【0257】 5.染色液を10mMトリスベース 100μl/ウェルで、振盪器上で5〜1
0分間に亘って可溶化した。
【0258】 6.プレートをダイナテックELISAプレートリーダー上で、630nmを参
考に570nmで読みとった。
【0259】 表4で示したように、A549細胞の増殖速度が抑制された化合物を選択した
【0260】
【表12】
【0261】 実施例7:生体内でのRaf変性剤の生体学的活性の測定方法 異種移植片の研究を、卵巣、メラノーマ、前立腺、肺および乳腺の腫瘍細胞の
抑制上で本発明の化合物の効果を観察するために利用することができる。このア
ッセイのためのプロトコールは、Tang他による「疾病の治療のためのインドリノ
ン化合物」の名称がつけられたPCT出願明細書WO9640116、6月5日
、1996年で詳細に記載されているが、ここでは、図面および表の全てを含め
た全体を参考までに記載した。
【0262】 本明細書中で説明的に記載された本発明は、本明細書中で特に開示されていな
い1種またはそれ以上の任意の要素や制限が存在しない中でおこなわれてもよい
。使用した用語および表現は、説明のためであって制限するための用語として用
いられるものであり、これらの用語および表現の使用の際には、これらが示し、
説明する特徴の全てまたはその一部を除外することを意図するものはないが、し
かし、特許の保護を求めた本発明の範囲内には、種々の変法が可能であることが
認められる。従って、本発明は、好ましい実施態様および任意の特徴によって詳
細に開示されているが、本明細書中で開示された概念の修正および変更はこれら
当業者に負うものであってもよく、このような修正および変法は、添付の請求項
によって明らかなように本発明の範囲内にあるとみなされると解すべきものであ
る。
【0263】 当業者であれば、本発明が課題を達成し、目的、前記の利点ならびに本発明に
固有のものを得るために十分に適合されることは簡単に評価することになろう。
本明細書中に記載された分子鎖体、方法、手順、処理、分子および特定の化合物
は、直ちに好ましい実施態様の代表であり、具体例であり、かつ本発明の範囲を
制限することを意図するものではない。ここでの変更および別の用途は、当業者
に想到されることになるが、これらは、本発明の精神に含まれるものであり、特
許請求の範囲によって定義されている。
【0264】 代用および修正の変化により、本発明の範囲および精神から逸脱することなく
、本明細書中で開示された本発明を成し得ることは、当業者には容易に明らかに
なる。
【0265】 本明細書中で挙げられた特許および刊行物の全ては、本発明に属するこれら従
来技術の当業者の水準を表すものである。これらの特許及び刊行物の全ては、そ
れぞれ別個の刊行物が、参照により詳細かつ別個に挿入されていたことを詳細か
つ個別に示されていた場合には、それと同じ範囲につき参照により本明細書中に
挿入してある。
【0266】 本明細書中で適切に詳細に説明されている本発明は、本明細書中で特に開示さ
れていない任意の1つまたはそれ以上の要素、1つまたはそれ以上の制限の存在
しない中で行われてもよい。従って例えば、本明細書中のそれぞれの例で任意の
「....なる(comprising....)」、「本質的に....なる(consisting essential
ly of....)」および「....からなる(consisting of)」という表現は、他の二
つの表現の双方で置き換えることができる。使用した用語および表現は、説明の
ためであって制限するための用語として用いられるものであり、これらの用語お
よび表現の使用の際には、これらが示し、説明する特徴の全てまたはその一部を
除外することを意図するものはないが、しかし、特許の保護を求めた本発明の範
囲内には、種々の変法が可能であることが認められる。従って、本発明は、好ま
しい実施態様および任意の特徴によって詳細に開示されているが、本明細書中で
開示された概念の修正および変更はこれら当業者に負うものであってもよく、こ
のような修正および変法は、添付の請求項によって明らかなように本発明の範囲
内にあるとみなされると解すべきものである。
【0267】 更に、本発明の特徴または態様がマーカッシュ群(Markush group)の用語で 記載されている場合には、当業者はまた本発明がこれによってマーカッシュ群の
任意の個別の項目またはサブグループの項目で記載されることも認めることにな
る。例えば、Xが臭素、塩素およびヨウ素からなる群から選択されることが記載
されている場合には、Xが臭素である請求項およびXが臭素および塩素である請
求項が完全に記載されている。
【0268】 先の参考文献は、本明細書中で参考のために特許文献および特許でない文献の
双方を含めて、全ての目的のための参照により本明細書中に特に挿入されたもの
である。別の実施態様は、前記の請求項中に記載されている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG, BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,D K,EE,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM ,HR,HU,ID,IL,IS,JP,KE,KG, KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,L U,LV,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO ,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG, SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,UA,U G,US,UZ,VN,YU,ZW (72)発明者 ハインツ ヴァインベルガー ドイツ連邦共和国 ズルツバッハ アム ホルツヴェーク 3 (72)発明者 ベルンハルト クッチャー ドイツ連邦共和国 マインタール シュト レーゼンマンシュトラーセ 9 (72)発明者 ハラルト アップ アメリカ合衆国 カリフォルニア サンフ ランシスコ トゥエンティセブンスストリ ート 630 Fターム(参考) 4B063 QA01 QA18 QQ02 QQ08 QQ27 QQ95 QR41 QS02 QS24 4C065 AA04 BB06 CC01 DD03 EE02 HH01 JJ03 JJ07 JJ09 KK01 LL04 LL07 PP03 4C086 AA01 AA02 CB05 MA01 ZB26 ZC20

Claims (37)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アザベンズイミダゾールを基礎とする化合物を用いてセリン
    /トレオニンプロテインキナーゼの作用を変性する方法において、前記セリン/
    トレオニンプロテインキナーゼを表現する細胞と前記化合物との接触の工程を含
    む、セリン/トレオニンプロテインキナーゼの作用の変性法。
  2. 【請求項2】 セリン/トレオニンプロテインキナーゼがRAFである、請
    求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 セリン/トレオニンプロテインキナーゼの作用を変性する化
    合物を同定する方法において、以下の工程: (a)前記のセリン/トレオニンプロテインキナーゼを表現する細胞と前記化合 物との接触;および (b)前記細胞への作用の監視 を含むことを特徴とする、セリン/トレオニンプロテインキナーゼの作用を変性
    する化合物の同定法。
  4. 【請求項4】 前記の作用が、細胞表現型における変化または変化の欠如で
    ある、請求項3に記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記の作用が、細胞増殖における変化または変化の欠如であ
    る、請求項3に記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記の作用が、前記セリン/トレオニンプロテインキナーゼ
    の触媒活性の変化または変化の欠如である、請求項3に記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記の作用が、ここに記載のように、前記のセリン/トレオ
    ニンプロテインキナーゼと、天然結合成分との相互作用の変化または変化の欠如
    である、請求項3に記載の方法。
  8. 【請求項8】 以下の工程: (a)セリン/トレオニンプロテインキナーゼを含む溶解液を得るための前記細 胞の溶解; (b)抗体への前記セリン/トレオニンプロテインキナーゼの吸着; (c)1種またはそれ以上の培地を用いる吸着されたセリン/トレオニンプロテ インキナーゼの培養;および (d)固体支持体または抗体への前記の1種またはそれ以上の培地の吸着; を含むが、この場合、前記細胞への前記作用の監視の前記工程には、前記の1種
    またはそれ以上の培地のリン酸塩濃度の測定が含まれる、請求項3に記載の方法
  9. 【請求項9】 前記のセリン/トレオニンプロテインキナーゼがRAFであ
    り、かつ以下の工程: (a)RAFを含む溶解液を得るための前記細胞の溶解; (b)抗体への前記RAFの吸着; (c)MEKおよびMAPKを用いる吸着されたRAFの培養;および (d)固体支持体または1種またはそれ以上の抗体への前記のMEKおよびMA PKの吸着; 工程を含むが、この場合、前記細胞への前記作用の測定の前記工程は、前記のM
    EKおよびMAPKのリン酸塩濃度の監視を含む、請求項3に記載の方法。
  10. 【請求項10】 前記のアザベンズイミダゾールを基礎とする化合物が、式
    I、IIまたはIII: 【化1】 〔式中、 (a)R1、R2、R3およびR4は、独立に (i)水素原子; (ii)飽和または不飽和アルキル; (iii)NX23(式中、X2およびX3は、独立に水素原子、飽和または 不飽和アルキルおよび単環または複素環成分からなるグループから 選択されている); (iV)ハロゲン原子またはトリハロメチル; (v)式:−CO−X4(式中、X4は、水素原子、アルキルおよび単環 または複素環成分からなるグループから選択されている)で示され るケトン; (vi)式:−(X5n−COOHで示されるカルボン酸または式:−( X6n−COO−X7で示されるエステル(前記式中、X5、X6 およびX7は、独立にアルキルおよび単環または複素環成分からな るグループから選択されており、nは、0または1である); (vii)式:(X8n−OHで示されるアルコールまたは式−(X8n− O−X9で示されるアルコキシ成分(前記式中、X8およびX9は、 独立に、水素原子、飽和または不飽和アルキルおよび単環または複 素環成分からなるグループから選択されており、この場合、前記の 環は、独立にアルキル、アルコキシ、ハロゲン原子、トリハロメチ ル、カルボキシレート、ニトロおよびエステルからなるグループか ら選択された1個またはそれ以上の置換基で置換されていてもよく 、nは、0または1である); (viii)式:−NHCOX10(式中、X10は、アルキル、ヒドロキシル および単環または複素環成分からなるグループから選択されており 、この場合、前記の環は、独立にアルキル、アルコキシ、ハロゲン 原子、トリハロメチル、カルボキシレート、ニトロおよびエステル からなるグループから選択された1個またはそれ以上の置換基で置 換されていてもよい)で示されるアミド; (ix)−SO2NX1112(式中、X11およびX12は、水素原子、アル キルおよび単環または複素環成分からなるグループから選択されて いる); (x)独立にアルキル、アルコキシ、ハロゲン原子、トリハロメチル、カ ルボキシレート、ニトロおよびエステル成分からなるグループから 選択された1個、2個または3個の置換基で置換されていてもよい 単環または複素環成分; (xi)式:−CO−Hで示されるアルデヒド;および (xii)式:−SO2−X13(式中、X13は、飽和または不飽和アルキル および単環または複素環成分からなるグループから選択されている )で示されるスルホン からなるグループから選択されており、 (b)Z1およびZ2は、独立に窒素原子、硫黄原子、酸素原子、NHおよび NR4からなるグループから選択されているが、但し、Z1およびZ2の一 方が、窒素原子、NHまたはNR4である場合には、Z1およびZ2の他方 は、窒素原子、硫黄原子、酸素原子、NHまたはNR4であり、 (c)Z3およびX1は、独立に窒素原子、硫黄原子および酸素原子からなるグ ループから選択されている〕 で示される構造を有する、請求項1に記載の方法。
  11. 【請求項11】 前記のアザベンズイミダゾール化合物が、ここに記載のよ
    うに、SABI化合物からなるグループから選択されている、請求項10に記載
    の方法。
  12. 【請求項12】 生物中の異常な状態の予防または処置法において、式I、
    IIまたはIII: 【化2】 〔式中、 (a)R1、R2、R3およびR4は、独立に (i)水素原子; (ii)飽和または不飽和アルキル; (iii)NX23(式中、X2およびX3は、独立に水素原子、飽和または 不飽和アルキルおよび単環または複素環成分からなるグループから 選択されている); (iV)ハロゲン原子またはトリハロメチル; (v)式:−CO−X4(式中、X4は、水素原子、アルキルおよび単環 または複素環成分からなるグループから選択されている)で示され るケトン; (vi)式:−(X5n−COOHで示されるカルボン酸または式:−( X6n−COO−X7で示されるエステル(前記式中、X5、X6 およびX7は、独立にアルキルおよび単環または複素環成分からな るグループから選択されており、nは、0または1である); (vii)式:(X8n−OHで示されるアルコールまたは式−(X8n− O−X9で示されるアルコキシ成分(前記式中、X8およびX9は 、独立に、水素原子、飽和または不飽和アルキルおよび単環または 複素環成分からなるグループから選択されており、この場合、前記 の環は、独立にアルキル、アルコキシ、ハロゲン原子、トリハロメ チル、カルボキシレート、ニトロおよびエステルからなるグループ から選択された1個またはそれ以上の置換基で置換されていてもよ く、nは、0または1である); (viii)式:−NHCOX10(式中、X10は、アルキル、ヒドロキシル および単環または複素環成分からなるグループから選択されており 、この場合、前記の環は、独立にアルキル、アルコキシ、ハロゲン 原子、トリハロメチル、カルボキシレート、ニトロおよびエステル から選択された1個またはそれ以上の置換基で置換されていてもよ い)で示されるアミド; (ix)−SO2NX1112(式中、X11およびX12は、水素原子、アル キルおよび単環または複素環成分からなるグループから選択されて いる); (x)独立にアルキル、アルコキシ、ハロゲン原子、トリハロメチル、カ ルボキシレート、ニトロおよびエステル成分からなるグループから 選択された1個、2個または3個の置換基で置換されていてもよい 単環または複素環成分; (xi)式:−CO−Hで示されるアルデヒド;および (xii)式:−SO2−X13(式中、X13は、飽和または不飽和アルキル および単環または複素環成分からなるグループから選択されている )で示されるスルホン からなるグループから選択されており、 (b)Z1およびZ2は、独立に窒素原子、硫黄原子、酸素原子、NHおよびN R4からなるグループから選択されているが、但し、Z1およびZ2の一方 が、窒素原子、NHまたはNR4である場合には、Z1およびZ2の他方は 、窒素原子、硫黄原子、酸素原子、NHまたはNR4であり、 (c)Z3およびX1は、独立に窒素原子、硫黄原子および酸素原子からなるグ ループから選択されている〕 で示されるアザベンズイミダゾールを基礎とする化合物を前記生物に投与する工
    程を含むことを特徴とする、生物中の異常な状態の予防または処置法。
  13. 【請求項13】 前記の生物が、哺乳動物である、請求項12に記載の方法
  14. 【請求項14】 前記の異常な状態が、癌または繊維症疾患である、請求項
    12に記載の方法。
  15. 【請求項15】 前記の異常な状態が、肺癌、卵巣癌、悪性脳腫瘍、内軸性
    悪性脳腫瘍、大腸癌、前立腺癌、肉腫、カポジ肉腫、黒色腫および神経膠腫から
    なるグループから選択された癌である、請求項14に記載の方法。
  16. 【請求項16】 前記の異常な状態が、セリン/トレオニンプロテインキナ
    ーゼと天然結合成分との間の相互作用によって特徴付けられるシグナル伝達経路
    における異常に関連する、請求項12に記載の方法。
  17. 【請求項17】 前記のセリン/トレオニンプロテインキナーゼがRAFで
    ある、請求項16に記載の方法。
  18. 【請求項18】 式I、IIまたはIII: 【化3】 〔式中、 (a)R1、R2、R3およびR4は、独立に (i)水素原子; (ii)飽和または不飽和アルキル; (iii)NX23(式中、X2およびX3は、独立に水素原子、飽和または 不飽和アルキルおよび単環または複素環成分からなるグループから 選択されている); (iV)ハロゲン原子またはトリハロメチル; (v)式:−CO−X4(式中、X4は、水素原子、アルキルおよび単環 または複素環成分からなるグループから選択されている)で示され るケトン; (vi)式:−(X5n−COOHで示されるカルボン酸または式:−( X6n−COO−X7で示されるエステル(前記式中、X5、X6 およびX7は、独立にアルキルおよび単環または複素環成分からな るグループから選択されており、nは、0または1である); (vii)式:(X8n−OHで示されるアルコールまたは式−(X8n− O−X9で示されるアルコキシ成分(前記式中、X8およびX9は、 独立に、水素原子、飽和または不飽和アルキルおよび単環または複 素環成分からなるグループから選択されており、この場合、前記の 環は、独立にアルキル、アルコキシ、ハロゲン原子、トリハロメチ ル、カルボキシレート、ニトロおよびエステルからなるグループか ら選択された1個またはそれ以上の置換基で置換されていてもよく 、nは、0または1である); (viii)式:−NHCOX10(式中、X10は、アルキル、ヒドロキシル および単環または複素環成分からなるグループから選択されており 、この場合、前記の環は、独立にアルキル、アルコキシ、ハロゲン 原子、トリハロメチル、カルボキシレート、ニトロおよびエステル から選択された1個またはそれ以上の置換基で置換されていてもよ い)で示されるアミド; (ix)−SO2NX1112(式中、X11およびX12は、水素原子、アル キルおよび単環または複素環成分からなるグループから選択されて いる); (x)独立にアルキル、アルコキシ、ハロゲン原子、トリハロメチル、カ ルボキシレート、ニトロおよびエステル成分からなるグループから 選択された1個、2個または3個の置換基で置換されていてもよい 単環または複素環成分; (xi)式:−CO−Hで示されるアルデヒド;および (xii)式:−SO2−X13(式中、X13は、飽和または不飽和アルキル および単環または複素環成分からなるグループから選択されている )で示されるスルホン からなるグループから選択されており、 (b)Z1およびZ2は、独立に窒素原子、硫黄原子、酸素原子、NHおよび NR4からなるグループから選択されているが、但し、Z1およびZ2の一 方が、窒素原子、NHまたはNR4である場合には、Z1およびZ2の他方 は、窒素原子、硫黄原子、酸素原子、NHまたはNR4であり、 (c)Z3およびX1は、独立に窒素原子、硫黄原子および酸素原子からなるグ ループから選択されている〕 で示される構造を有するアザベンズイミダゾール化合物。
  19. 【請求項19】 前記のZ1およびZ2が、独立に窒素原子およびNHからな
    るグループから選択されている、請求項18に記載の化合物。
  20. 【請求項20】 前記のR1、R2、R3およびR4が、独立に (i)水素原子; (ii)単環または複素環成分または多環成分(この場合、前記の環成分は 、独立にアルキル、ハロゲン原子、トリハロメチル、ヒドロキシ、 アルコキシ、カルボキシレート、ニトロおよびエステル成分からな るグループから選択された1個、2個または3個の置換基で置換さ れていてもよい)で置換されていてもよい飽和または不飽和アルキ ル; (iii)独立にアルキル、ハロゲン原子、トリハロメチル、ヒドロキシ、ア ルコキシ、カルボキシレート、ニトロおよびエステル成分からなる グループから選択された1個、2個または3個の置換基で置換され ていてもよい単環または複素環成分 からなるグループから選択されている、請求項19に記載の化合物。
  21. 【請求項21】 前記のR2およびR3が、水素原子である、請求項20に記
    載の化合物。
  22. 【請求項22】 前記のR1が、独立にアルキル、アルコキシ、ハロゲン原 子、トリハロメチル、カルボキシレート、ニトロまたはエステル成分からなるグ
    ループから選択された1個、2個または3個の置換基で置換されていてもよいフ
    ェニルである、請求項21に記載の化合物。
  23. 【請求項23】 前記のR1が、SABI置換基からなるグループから選択 されている、請求項22に記載の化合物。
  24. 【請求項24】 前記のX1が、硫黄原子、酸素原子およびNHから選択さ れている、請求項23に記載の化合物。
  25. 【請求項25】 前記のZ3が、酸素原子である、請求項24に記載の化合 物。
  26. 【請求項26】 前記のR4が、メチルおよびエチルからなるグループから 選択されている、請求項25に記載の化合物。
  27. 【請求項27】 前記のアザベンズイミダゾール化合物が、SABI化合物
    からなるグループから選択されている、請求項26に記載の化合物。
  28. 【請求項28】 請求項18から27までのいずれか1項に記載のアザベン
    ズイミダゾール化合物および生理学的に認容性の担持剤または希釈剤を含有する
    医薬組成物。
  29. 【請求項29】 請求項18に記載の式(I)の化合物を合成するための方
    法において、 (a)溶剤中での2−アミノ−6−クロロ−3−二トロピリジンと第二反応成分 との反応、第一中間生成物の発生、この場合、前記の第二反応成分は、置 換されたアリール環である; (b)触媒および還元剤の存在下での前記の第一中間生成物の還元、第二中間生 成物の発生; (c)第二中間生成物と第三反応成分との反応;および (d)請求項18に記載の前記化合物の精製 の工程を含むことを特徴とする、請求項18に記載の式(I)の化合物の合成法
  30. 【請求項30】 前記の溶剤が、n−プロパノールである、請求項29に記
    載の方法。
  31. 【請求項31】 前記の置換されたアリール環が、置換されたフェノール、
    置換されたチオフェノールおよび置換されたアニリンである、請求項30に記載
    の方法。
  32. 【請求項32】 前記の置換されたフェノール、置換されたチオフェノール
    および置換されたアニリンが、SABI反応成分からなるグループから選択され
    ている、請求項31に記載の方法。
  33. 【請求項33】 前記の還元剤が、水素原子である、請求項29に記載の方
    法。
  34. 【請求項34】 前記の触媒が、ラネーニッケルである、請求項29に記載
    の方法。
  35. 【請求項35】 前記の第三反応成分が、O−メチルイソウレアである、請
    求項29に記載の方法。
  36. 【請求項36】 前記の第三反応成分が、S−メチルイソチオウロニウムス
    ルフェートとアルキルクロロホルメートとの反応生成物である、請求項29に記
    載の方法。
  37. 【請求項37】 前記のアルキルが、メチルまたはエチルである、請求項3
    6に記載の方法。
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