JP2001514895A - パピローマウイルス、該ウイルスの検出用試薬、および該ウイルスにより引き起こされる疾患の治療用試薬 - Google Patents

パピローマウイルス、該ウイルスの検出用試薬、および該ウイルスにより引き起こされる疾患の治療用試薬

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JP2001514895A JP2000509841A JP2000509841A JP2001514895A JP 2001514895 A JP2001514895 A JP 2001514895A JP 2000509841 A JP2000509841 A JP 2000509841A JP 2000509841 A JP2000509841 A JP 2000509841A JP 2001514895 A JP2001514895 A JP 2001514895A
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ヴィリエルス ツアー ハウゼン, エテル−ミケレ デ
ハウゼン,ハラルド ツアー
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ドイチェス クレブスフォルシュンクスツェントルム スチフトゥング デス エッフェントリヒェン レヒツ
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、パピローマウイルス主要カプシド蛋白質のペプチドまたはパピローマウイルスゲノムをコードするDNAに関する。さらに、本発明は、前記パピローマウイルスゲノムによりコードされる蛋白質および該蛋白質に対する抗体ならびに診断、治療およびワクチン接種のためのそれらの使用に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、パピローマウイルス主要カプシド蛋白質のペプチドおよびパピロー
マウイルスゲノムそれぞれをコードするDNAに関する。また、本発明は、該パ
ピローマウイルスゲノムによりコードされる蛋白質および該蛋白質に対する抗体
ならびに診断、治療およびワクチン接種のためのそれらの使用に関する。
【0002】 パピローマウイルスは、ヒトおよび動物の上皮に感染することが知られている
。ヒトパピローマウイルス(以下HPウイルスと称する)は、いぼ、性器部のコ
ンジローム等の良性の上皮新生物ならびに皮膚および子宮の癌等の悪性上皮新生
物に見出される(ツアー ハウゼン(zur Hausen, H.) 、Biochimica et Biophy
sica Acta (BBA) 1288, (1996), 55-78 頁を参照のこと) 。また、HPウイルス
は、口腔咽頭部の悪性腫瘍の増殖にも関与していると考えられている(ツアー
ハウゼン、Curr. Top. Microbiol. Immunol. 78, (1977), 1-30 頁を参照のこと
) 。
【0003】 パピローマウイルスは、約7900bpの環状二本鎖DNA分子が中に存在す
るエンベロープを持たない二十面体のカプシドを有する。カプシドは、主要カプ
シド蛋白質(L1)および副カプシド蛋白質(L2)を含有する。共発現した両
蛋白質または単独で発現したL1は、イン・ビトロでウイルス様粒子の形成をも
たらす(キルンバウアー(Kirnbauer, R.)ら、Journal of Virology, (1993), 6
929-6936頁を参照のこと) 。
【0004】 パピローマウイルスは、単層細胞培養物では増殖できない。したがって、それ
らのキャラクタライゼーションは非常に困難であり、パピローマウイルスの検出
は考慮されるべき問題をすでにもっている。これは、皮膚癌でのパピローマウイ
ルスに特に当てはまる。
【0005】 したがって、本発明の目的は、特に皮膚癌でのパピローマウイルスを検出可能
な試薬(Mittel)を提供することにある。さらに、試薬は、これらのパピ
ローマウイルスに対する治療段階をとることができるように提供されなければな
らない。
【0006】 本発明によれば、これは、請求の範囲の主題を提供することにより達成される
【0007】 したがって、本発明の主題は、パピローマウイルス主要カプシド蛋白質(L1
)のペプチドをコードするDNAに関し、該ペプチドは、図1、図2、図3、図
4、図5、図6もしくは図7のアミノ酸配列または1個以上のアミノ酸がそれら
とは異なるアミノ酸配列を含有する。
【0008】 本発明のさらなる主題は、パピローマウイルス主要カプシド蛋白質のペプチド
をコードするDNAに関し、該DNAは、図1、図2、図3、図4、図5、図6
もしくは図7の塩基配列または1個以上の塩基がそれらとは異なる塩基配列を含
有する。
【0009】 前記DNAを公知のパピローマウイルスのDNAと比較した。配列ホモロジー
研究を行なった。90%未満のホモロジーは、本発明のDNAが新規HPウイル
スであることを示す。本発明のDNAは、公知のパピローマウイルスに関して下
記配列ホモロジーを有する:
【0010】 図1のDNA: HPウイルス15に関して78% 図2のDNA: HPウイルス5bに関して80% 図3のDNA: HPウイルス15に関して76% 図4のDNA: HPウイルス24に関して80% 図5のDNA: HPウイルス8に関して79% 図6のDNA: HPウイルス12に関して81% 図7のDNA: HPウイルス15に関して84%
【0011】 本発明によれば、前記DNAをベクターおよび発現ベクターそれぞれに存在さ
せることができる。当業者はそれらの例に精通している。大腸菌の発現ベクター
の場合、これらは、例えば、pGEMEX、pUC誘導体、pGEM−Tおよび
pGEX−2T等である。酵母での発現に関しては、例えば、pY100および
Ycpad1が挙げられるべきであり、一方、動物細胞での発現に関しては、例
えば、pKCR、pEF−BOS、cDM8およびpCEV4が示されるべきで
ある。
【0012】 当業者であれば、発現ベクターに存在する前記DNAを発現させる好適な細胞
を知っている。かかる細胞の例には、大腸菌株HB101、DH1、x1776
、JM101、JM109およびXL1−Blue、酵母株サッカロミセス・セ
レビシエならびに動物細胞L、NH−3T3、FM3A、CHO、COS、Ve
roおよびHeLaが含まれる。
【0013】 当業者は、前記DNAを発現ベクターにどのように挿入すべきかを知っている
。また、当業者は、前記DNAが融合蛋白質の型で発現できるように、前記DN
Aを別の蛋白質およびペプチドそれぞれをコードするDNAと連結して挿入でき
るという事実にも精通している。
【0014】 本発明のさらなる主題は、前記DNAを含有するパピローマウイルスゲノムに
関する。「パピローマウイルスゲノム」という用語は、不完全ゲノム、即ち、前
記DNAを含有するパピローマウイルスゲノムの断片をも含む。これは、例えば
、L1をコードするDNAまたはその一部であってもよい。
【0015】 一般のプロセスを用いて、前記パピローマウイルスゲノムを提供することがで
きる。下記プロセス工程: (a)上皮新生物の生検材料から全DNAを単離する工程、 (b)工程(a)の全DNAと前記DNAとをハイブリダイズさせ、工程(a)
の全DNAに含まれるパピローマウイルスゲノムを検出する工程、および (c)パピローマウイルスゲノムを含む工程(a)の全DNAをベクターにクロ
ーニングして、得られたクローンを任意にサブクローニングする工程であり、す
べてのプロセス工程は、一般のDNA組換え技術に由来するものである、 を含むプロセスを用いることが好ましい。
【0016】 細胞DNAの単離、ハイブリダイゼーションおよびクローニングに関する限り
、サムブルック(Sambrook)ら、Molecular Cloning, A Laboratory Mannual, 第
2版、 Cold Spring Harbor Laboratory (1989) を補遺により参照する。
【0017】 「上皮新生物」という用語は、ヒトおよび動物におけるいかなる上皮新生物を
も含む。かかる新生物の例は、いぼ、性器部のコンジロームおよび皮膚癌である
。後者を用いて、前記パピローマウイルスゲノムを単離することが好ましい。
【0018】 「ベクター」という用語は、染色体DNAおよび染色体外DNAそれぞれをク
ローニングするのに適したいかなるベクターをも含有する。かかるベクターの例
は、pWE15およびSuper Cos1等のコスミド、例えば、λZAP
Expressベクター、λZAPIIベクターおよびλgt10ベクター等のλ
ファージのようなファージである。本発明の場合、λファージを用いることが好
ましい。前記ベクターは公知であり、Stratagene社から入手可能である。
【0019】 本発明のパピローマウイルスゲノムは、染色体DNAに組み込まれた型で存在
してもよく、染色体外様式で存在してもよい。当業者は、その解明に役に立つプ
ロセスに精通している。また、当業者は、パピローマウイルスゲノムのクローニ
ングに最適の制限酵素の発見に役に立つプロセスにも精通している。当業者は、
公知のパピローマウイルスゲノムにより形勢を見定めるであろう。特に、当業者
は、前記HPウイルスに対して相当の注意を払うであろう。
【0020】 DL314−Gと称するパピローマウイルスゲノムの提供を、実施例により説
明する。この目的のために、基底細胞癌の生検材料から全DNAを単離し、Ba
mHIで切断して、アガロースゲルで電気泳動により分離する。次いで、該アガ
ロースゲルをブロッティング法に供して、DNAをニトロセルロース膜に転写す
る。図1のDNAを標識試料として用い、任意にHPウイルス15のDNAと組
み合わせてハイブリダイゼーション法に該膜を入れる。全DNAに存在するパピ
ローマウイルスDNAとのハイブリダイゼーションが得られる。
【0021】 さらに、BamHIにより切断された前記全DNAを、λファージにクローニ
ングする。対応するクローン、即ち、パピローマウイルスDNAを含むクローン
を、図1のDNAとのハイブリダイゼーション、あるいは任意にHPウイルス1
5のDNAとの組み合わせのハイブリダイゼーションにより同定する。次いで、
これらのクローンの挿入物を、プラスミドベクターでのさらなるクローニングに
供して、パピローマウイルスゲノムDL314−Gを含むクローンを得る。該ゲ
ノムをシーケンスにより確認する。
【0022】 同様に、さらなるパピローマウイルスゲノムが提供される。それらを、その提
供のために用いたDNAに従って、それぞれ、DL347−G、DL369−G
、GA1−3−G、GA3−1−G、GA6−2−GおよびGA9−4−Gと称
する。
【0023】 本発明のさらなる主題は、前記パピローマウイルスゲノムによりコードされる
蛋白質に関する。かかる蛋白質は、例えば、主要カプシド蛋白質(L1)または
副カプシド蛋白質(L2)である。前記蛋白質は、常法で生産される。パピロー
マウイルスゲノムDL314−GのL1およびL2それぞれの生産を、実施例に
より説明する。この目的のために、図1のDNAに関連するHPウイルス15を
用いる。全配列および蛋白質をコードする個々のDNA領域の位置は、それに関
連して公知である。これらのDNAを、両ゲノムの並行制限切断(parall
ele Restriktionsspaltungen)ならびにL1および
L2それぞれをコードするDNAに関する種々の断片とのその後のハイブリダイ
ゼーションによりパピローマウイルスゲノムDL314−G上に同定する。それ
らをシーケンスにより確認する。L1をコードするDNAをDL314−G−L
1 DNAと称し、L2をコードするDNAをDL314−G−L2 DNAと
称する。
【0024】 さらに、L1およびL2をそれぞれコードするDNAを発現ベクターに挿入す
る。その例は、大腸菌、酵母および動物細胞に関して前記したものである。特に
、大腸菌での発現に関してベクターpGEX−2T(キルンバウアーら、前述を
参照のこと)が参照される。DL314−G−L1 DNAおよびDL314−
G−L2 DNAを挿入して、pGEX−2T−DL314−G−L1およびp
GEX−2T−DL314−G−L2をそれぞれ得る。大腸菌を形質転換した後
、これらの発現ベクターは、グルタチオンSトランスフェラーゼ L1融合蛋白
質およびグルタチオンSトランスフェラーゼ L2融合蛋白質をそれぞれ発現す
る。常法により該蛋白質を精製する。
【0025】 バキュロウイルス系およびワクシニアウイルス系それぞれは、前記L1および
L2をそれぞれコードするDNAのさらなる発現に関して言及される。この目的
のために使用可能な発現ベクターは、バキュロウイルス系に対してpEV mo
d.およびpSynwtVI- 等である(キルンバウアーら、前述を参照のこと
)。ワクシニアウイルス系について、ワクシニアウイルス「初期」(p7.5k
)プロモーターおよび「後期」(Psynth、p11K)プロモーターそれぞ
れを有するベクターが特に言及されるべきである(ハーゲンジー(Hagensee, M.
, E.) ら、Journal of Virology, (1993), 315-322頁を参照のこと) 。本発明の
場合、バキュロウイルス系が好ましい。前記L1およびL2をそれぞれコードす
るDNAをpEV mod.に挿入して、pEVmod.−DL314−G−L
1およびpEVmod.−DL314−G−L2を得る。
【0026】 かかる前者の発現ベクターまたは両発現ベクターは、共にSF−9昆虫細胞へ
の感染後にウイルス様粒子を形成するようになる。前者の場合、かかる粒子はL
1蛋白質を含有し、一方、後者の場合、それは、L1蛋白質に加えL2蛋白質を
含む。
【0027】 また、後者の場合のウイルス様粒子は、前記DL314−G−L1 DNAお
よびDL314−G−L2 DNAをともに発現ベクターpSynwtVI-
挿入して、SF−9昆虫細胞の感染のために、得られたpSynwtVI- DL
314−G−L1/L2を用いることによっても得られる。前記ウイルス様粒子
を常法により精製する。また、それらも本発明の主題を表す。
【0028】 本発明のさらなる主題は、前記蛋白質およびウイルス様粒子それぞれに対する
抗体に関する。該抗体の生産は、常法により行なう。DL314−GのL1を含
有するウイルス様粒子に対する抗体の生産に関する実施例により説明する。この
目的のために、ウイルス様粒子をBALB/cマウスに皮下注射する。この注射
を3週間毎の間隔で繰り返す。最後の注射の約2週間後に、抗体を含む血清を単
離し、常法により試験する。
【0029】 好ましい態様において、抗体はモノクローナル抗体である。その生産のために
は、前記4回目の注射後にマウスから脾臓細胞を取り出し、常法により骨髄腫細
胞と融合させる。また、公知の方法に従ってさらなるクローニングを行なう。
【0030】 本発明により、パピローマウイルス、特に皮膚癌におけるパピローマウイルス
を検出することが可能である。この目的のために、本発明のDNAをこのように
、またはさらなるDNAを含有した場合に用いることができる。また、後者は、
パピローマウイルスゲノムまたはその一部であってもよい。
【0031】 また、本発明は、以前は知られていないパピローマウイルスの提供を可能にす
る。それらは、特に皮膚癌に見出される。また、本発明は、これらのパピローマ
ウイルスに由来する蛋白質およびウイルス様粒子を提供する。さらに、これらの
蛋白質および粒子それぞれに対する抗体が提供される。
【0032】 また、本発明は、パピローマウイルス疾患の場合に診断および治療段階を行な
うことを可能にする。さらに、パピローマウイルス感染に対するワクチンを作製
する可能性を提供する。したがって、本発明は、パピローマウイルス研究の分野
での躍進を表す。
【0033】 本発明を実施例により説明する。
【0034】実施例1:パピローマウイルスゲノムDL314−Gの同定 基底細胞癌の生検材料から全DNAを単離する。このDNAの10μgを制限
酵素BamHIで切断し、0.5%アガロースゲルで電気泳動により分離する。
同時に、切断されていなかった前記DNA10μgも分離する。該アガロースゲ
ルをブロッティング法に供して、DNAをアガロースゲルからニトロセルロース
膜に転写する。図1の前記DNAをHPウイルス15DNAと組み合わせてP32 標識試料として用いるハイブリダイゼーション法に該膜を使用する。ブロットさ
れたDNAとのハイブリダイゼーションが得られる。
【0035】 DNA組換え技術の分野に熟練せる者は、前記方法に精通している。補遺によ
り前述のサムブルックらが参照される。
【0036】実施例2:パピローマウイルスゲノムDL314−Gのクローニング 実施例1で得られた生検材料DNAを制限酵素BamHIで切断する。得られ
た断片を、BamHIで切断され脱リン酸化されたベクターλZAP Expr
essも存在するリガーゼ反応に用いる。得られた組換えDNA分子をバクテリ
オファージにパッケージングし、細菌の感染に用いる。これらのプロセス工程に
関して、Stratagene社から提供されるZAP Expressベクターキットを
用いる。次いで、得られたファージプラークを、実施例1で用いるP32標識した
図1のDNAをP32標識したHPウイルス−15DNAと組み合わせて使用する
ハイブリダイゼーションプロセスに供する。対応するファージプラークとのハイ
ブリダイゼーションが得られる。DL314−GのBamHI断片をそこから単
離し、BamHI切断脱リン酸化プラスミドpBluescriptとともにさ
らなるリガーゼ反応に用いる。得られた組換えDNA分子を用いて、細菌、大腸
菌XL1−Blueを形質転換する。制限切断および前記DNA試料とのハイブ
リダイゼーションそれぞれにより、パピローマウイルスゲノムDL314−Gを
含む細菌クローンを同定する。この細菌クローンのプラスミドを、pBlue−
DL314−Gと称する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、パピローマウイルスのL1のペプチドをコードするDNAの塩基配列
およびそれから派生されるアミノ酸配列を示す。このDNAは、プラスミドDL
314として、DSMZ(ドイチェ ザムルンク ホン ミクロオルガニスメン
ウント ツェルクルツレン)に、1997年6月12日にDSM11604の
下に寄託された。
【図2】 図2は、パピローマウイルスのL1のペプチドをコードするDNAの塩基配列
およびそれから派生されるアミノ酸配列を示す。このDNAは、プラスミドDL
347として、DSMZに、1997年6月12日にDSM11605の下に寄
託された。
【図3】 図3は、パピローマウイルスのL1のペプチドをコードするDNAの塩基配列
およびそれから派生されるアミノ酸配列を示す。このDNAは、プラスミドDL
369として、DSMZに、1997年6月12日にDSM11606の下に寄
託された。
【図4】 図4は、パピローマウイルスのL1のペプチドをコードするDNAの塩基配列
およびそれから派生されるアミノ酸配列を示す。このDNAは、プラスミドGA
1−3として、DSMZに、1997年6月12日にDSM11607の下に寄
託された。
【図5】 図5は、パピローマウイルスのL1のペプチドをコードするDNAの塩基配列
およびそれから派生されるアミノ酸配列を示す。このDNAは、プラスミドGA
3−1として、DSMZに、1997年6月12日にDSM11608の下に寄
託された。
【図6】 図6は、パピローマウイルスのL1のペプチドをコードするDNAの塩基配列
およびそれから派生されるアミノ酸配列を示す。このDNAは、プラスミドGA
6−2として、DSMZに、1997年6月12日にDSM11609の下に寄
託された。
【図7】 図7は、パピローマウイルスのL1のペプチドをコードするDNAの塩基配列
およびそれから派生されるアミノ酸配列を示す。このDNAは、プラスミドGA
9−4として、DSMZに、1997年6月12日にDSM11610の下に寄
託された。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成12年2月14日(2000.2.14)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12N 1/19 C12N 1/21 1/21 C12P 21/02 C 5/10 C12Q 1/68 A C12P 21/02 1/70 C12Q 1/68 G01N 33/569 L 1/70 C12N 15/00 ZNAA G01N 33/569 5/00 A (72)発明者 ツアー ハウゼン,ハラルド ドイツ連邦共和国 ヴァルトミヒェルバッ ハ デー−69483 アイヒェンシュトラー セ 1

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パピローマウイルス主要カプシド蛋白質のペプチドをコード
    するDNAであって、該ペプチドは、図1、図2、図3、図4、図5、図6もし
    くは図7のアミノ酸配列または1個以上のアミノ酸がそれとは異なるアミノ酸配
    列を含有するものであり、かつ該DNAは下記プロセス工程: (a)上皮新生物の生検材料から全DNAを単離する工程、 (b)工程(a)の全DNAと図1、図2、図3、図4、図5、図6もしくは図
    7のDNAとをハイブリダイズさせ、工程(a)の全DNAに含まれるパピロー
    マウイルスゲノムを検出する工程、ならびに (c)パピローマウイルスゲノムを含む工程(a)の全DNAをベクターにクロ
    ーニングして、該クローンの配列を決定する工程 により得られうるものであるDNA。
  2. 【請求項2】 パピローマウイルス主要カプシド蛋白質のペプチドをコード
    するDNAが図1、図2、図3、図4、図5、図6もしくは図7の塩基配列また
    は1個以上の塩基対がそれとは異なる塩基配列を含有し、下記プロセス工程: (a)上皮新生物の生検材料から全DNAを単離する工程、 (b)工程(a)の全DNAと図1、図2、図3、図4、図5、図6もしくは図
    7のDNAとをハイブリダイズさせ、工程(a)の全DNAに含まれるパピロー
    マウイルスゲノムを検出する工程、ならびに (c)パピローマウイルスゲノムを含む工程(a)の全DNAをベクターにクロ
    ーニングして、該クローンの配列を決定する工程 により得られうるDNAであることを特徴とする請求項1記載のDNA。
  3. 【請求項3】 DNAがパピローマウイルスゲノムを含有することを特徴と
    する請求項1または2記載のDNA。
  4. 【請求項4】 請求項3記載のパピローマウイルスゲノムによりコードされ
    てなる蛋白質。
  5. 【請求項5】 パピローマウイルス主要カプシド蛋白質がウイルス様粒子と
    して存在することを特徴とする請求項4記載の蛋白質。
  6. 【請求項6】 ウイルス様粒子がパピローマウイルス副カプシド蛋白質をさ
    らに含むことを特徴とする請求項5記載の蛋白質。
  7. 【請求項7】 請求項4記載の蛋白質をコードするDNAを含有してなる発
    現ベクター。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の発現ベクターを含んでなる形質転換体。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の形質転換体を適切な条件下に培養する工程を
    含む、請求項4記載の蛋白質の生産方法。
  10. 【請求項10】 請求項4〜6いずれか記載の蛋白質に対する抗体。
  11. 【請求項11】 診断用試薬としての請求項1〜3いずれか記載のDNAの
    使用。
  12. 【請求項12】 診断、治療および/またはワクチン接種用試薬としての請
    求項4〜6いずれか記載の蛋白質の使用。
  13. 【請求項13】 診断がパピローマウイルス感染およびパピローマウイルス
    疾患それぞれに関するものである請求項11または12記載の使用。
  14. 【請求項14】 治療および/またはワクチン接種がパピローマウイルス感
    染およびパピローマウイルス疾患それぞれに関するものである請求項12記載の
    使用。
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