JP2001507952A - 光音響胸部スキャナ - Google Patents

光音響胸部スキャナ

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Abstract

(57)【要約】 合成音響波(26)を発生するために入射電磁波を使用して、生体内の生物学的組織(12)の局在化電磁波吸収性質を測定しかつ特性表示する方法及び装置。その組織が電磁放射のパルスに露出されるときその組織内に発生した音響波を測定するために、多数の音響トランスジューサ(33)がその組織の表面に音響結合される。次いで、多数のトランスジューサ信号が組み合わせれてその組織の吸収率の画像を発生し、この画像は医療診断目的に使用することもできる。特定実施例では、画像化を容易にするために、トランスジューサは多数の位置からのデータを収集するように移動させられる。トランスジューサの特定配置が示される。また、特定の数学的再生手順がトランスジューサ信号から画像を発生するために説明される。

Description

【発明の詳細な説明】 光音響胸部スキャナ 本願は、米国特許出願第08/719,736号の35USC§120継続出 願である。 本発明の背景 本発明は、光音響技術によって、相違する組織型内の電磁波の微分吸収に基づ いて組織の性質を画像化(imaging)することに関する。 異なる生物学的組織が電磁スペクトルの可視領域及び赤外領域からマイクロ波 領域に及ぶ電磁放射とのかなり異なる相互作用を示すことは、充分に立証されて いる。研究者達は試験管内(in vitro)ではこれらの相互作用を定量す ることに成功してきたが、生体内(in vivo)の光学相互作用の部位(s ite)を局在化しようとするとき限られた成功しか収めていない。したがって 、生体内でこれらのエネルギーで疾患を画像化することは、臨床的に有意義な診 断用具にまだ発展していない。 電磁スペクトルの可視領域及び赤外領域では、光の偏在 (ubiqitous)散乱が画像化に対する最大の障害を示す。これらの領域 では、10〜100mm-1の散乱係数(scattering coeffic ient)に出会う。したがって、有効な数の非散乱光子が組織の数ミリメート ル未満の厚さしか通過せず、画像再生が倍増散乱光子に依存しなければならない 。厚い組織(数センチメートルより厚い)を通しての画像化に可視領域及び赤外 領域を使用する努力は一貫して続けられているが、臨床的に実行可能な画像化器 械使用はまだ間近になっていない。 マイクロ波領域(100〜3000MHz)では、状況は異なる。これらの周 波数での(生物学的組織内の)波長は組織不均一性(tissue inhom ogeneity)の「典型的」寸法(≒1μm)より遥かに大きいから、散乱 は重要ではない。しかしながら、回折及び吸収のオフセッティング効果が長波長 の使用を強いてきており、このことが生物学的系内で達成し得る空間 解像度を限定する。マイクロ波周波数範囲の低端では、組織浸透が良好であるが 、しかし波長が大きい。この範囲の高端では、波長が比較的短いが、組織浸透が 劣る。充分なエネルギー伝達を達成するために、ほぼ2〜12cm(組織内で) のマイクロ波長が使用されてきている。しかながら、このような長波長では、達 成し得る空間解像度は、ほぼ1/2マイクロ波長、すなわち、約1〜6cmより 悪い。 生体内で、画像化はまた、超音波技術を使用して遂行されてきている。この技 術では、電磁波でなく音響波が組織を通して伝搬し、音響インピーダンスの変化 が生じる組織境界領域から反射する。典型的に、圧電セラミック・チップが電気 的にパルスされて、チップに数メガヘルツの周波数で機械的に振動を起こさせる 。その振動するチップが組織と接触して置かれ、組織内に音響波の細いビームを 発生させる。この波の反射がチップに振動を起こさせ、この振動が検出可能な電 気エネルギーに変換され、これが記録される。 元のパルスとその反射との間の持続時間は、圧電チップから組織不連続までの 距離にほぼ比例する。更に、超音波エネルギーは細いビームになって発射される から、記録された反響が組織内の細いストリップに沿ってのみ構造体(feat ure)を識別する。それゆえ、超音波パルス伝搬の方向を変動させることによ って、多次元画像を一度に1線ずつ組み立てることができ、各線は1超音波パル スの伝搬方向に沿う組織の音響性質の変動を表す。 ほとんどの診断応用に対して、超音波技術は、組織不連続を約ミリメータ内に 局在化することができる。それゆえ、超音波技術は、マイクロ波画像化より高い 空間解像度の能力を有する。 光音響効果は、アレクサンダー・グラハム・ベル(Alexander Gr aham Bell)他によって1881年に初めて説明された。彼らは、閉じ 込めたセル内のガスを周期的変調光源で以て照射するとき必ず発生される音響信 号を研究した。光源を可聴周波数で変調するとき、ガス試料の周期加熱及び冷却 が可聴範囲に音響信号を発生し、この信号をマイクロホンで以て検出することが できた。そのとき以来、光音響効果は広く研究されかつガス試料、液体試料、及 び固体試料の分光分析に主として使用されてきている。 光音響学(photoacustics)はまた熱音響学(thermoac oustics)としても知られ、生きている組織を質問するために使用するこ とができると1981年に初めて提唱されたが、しかし、その後、画像化技術は 開発されなかった。光音響学相互作用、すなわち、熱音響相互作用を使用する軟 組織の画像化の先行技術の状態がボーウェン(Bowen)の米国特許第4,3 85,634号に要約されている。この書類の中でボーウェンは、パルス放射が 軟組織内に吸収されるとき必ず超音波信がその組織内に誘導され得ること、及び これらの超音波信号を身体の外側に置いたトランスジューサによって検出できる ことを教示している。ボーウェンは、光音響相互作用によって誘導された圧力信 号p(z,t)と放射吸収によって発生された局在加熱を表す加熱関数s(z, t)の第1階時間導関数(first temporal derivativ e)との間の関係(ボーウェンの式21)を導出している。ボーウェンは、軟組 織内の放射吸収の部位との間の距離は放射が吸収された時刻と音響波が検出され た時刻との間の時間遅延に関連していることを教示している。 ボーウェンは構造の組成を表示する「画像」を発生すること及び多数の位置で 圧力信号を検出することを論じているが、しかし多数のトランスジューサの幾何 学及び分布、これらのトランスジューサを軟組織に結合する手段、及びそれらの 放射源との幾何学的関係を説明していない。更に、ボーウェンは、軟組織の内部 構造の二次元又は三次元画像を形成するためにいかにこれらの多数の位置から測 定された圧力信号を処理するべきかについてはどこにも教示していない。示され ている例は、性質上一次元であるに過ぎず、かつ単に時間遅延とトランスジュー サから吸収部位への距離との間の単純な関係を示している。 本発明の要約 本発明は、ボーウェンによって開示されている事柄に2つの方法で改善を施す 。第1に、本発明は並列に光音響信号を収集するために多数のトランスジューサ を使用しかつ画像を形成するためにこれらの信号を組み合わせる。このアプロー チは、多数の並列トランスジューサの使用が画像化にとって充分な情報を収集す るのに要する時間をかなり短縮すると云う点でボーウェンを超えて充分な進歩を 示す。更に、ボーウェンは多次元画像を作成する方法論を提唱するのに失敗した が、 本発明は多数の圧力記録の組み合わせを通して内部組織の多次元画像を再生する 特有方法論を提供する。ボーウェンを超えてこれらの進歩を達成する部分として 、本発明は、使用してもよい周波数、多数のトランスジューサの寸法、それらの 互いの及び組織との幾何学的関係、及びセンサを組織に結合する構造を詳細にす る。 明確に云えば、1態様で、本発明は、組織内の電磁波の局在化吸収を検出する ことによって組織構造を画像化する方法を提供する。画像は、電磁放射パルスで 以て組織を照射し、音響センサに到着する合成(resultant)圧力波形 を検出しかつ記憶することによって形成される。圧力波形が音響センサから距離 を取った或る1つの点で発している程度の測度(measure)を導出するた めに、次いで、多数の検出された圧力波形が組み合わされる。次いで、このステ ップが多数の点について繰り返されて、組織内の構造の画像を発生する。 開示した特定の実施例では、多数の圧力波形が或る1つの点と或る1つの圧力 センサとの間の距離を決定することによってその点の画像を形成するように組み 合わされ、かつ、次いで、電磁放射のパルス後の時間遅延である時間に圧力波形 の変化速度(time rate of change)に関係した値を計算す る。この遅延は、音がその点からその圧力センサへ組織を通して走行するのに要 する時間に等しい。距離及び時間遅延を計算し、かつ次いで変化速度に関する値 を計算するこのプロセスが各追加の圧力センサ及びその圧力波形について繰り返 され、かつ計算された値が累算されてその点で発する圧力波形の測度を形成する 。次いで、これらの点の測定値(measurement)を多次元画像に収集 することもできる。 1特有実施例では、圧力センサの電気出力がその圧力波の変化速度を表すよう にその圧力センサ信号が適当な電気回路によって処理される。結果として、圧力 の変化速度を表す値は、センサ出力から直接得られる。適当な出力を作成するた めに、センサの出力の遅延したバージョンがそのセンサの出力と組み合わされ、 これが圧力の変化速度を表す電気出力を発生する。 下に説明する代替実施例では、或る1つの点で発する圧力波形の測度は、時間 間隔にわたって音響トランスジューサによって検出された圧力波形の和に関係し た値を計算することによって発生される。ここに、やはり、時間間隔は電磁波照 射パルスと同時に開始し、かつ音がその点から圧力センサへ組織を通して走行す るのに要する時間に等しい持続時間を有する。これらのステップは、次いで、追 加の圧力センサ及びそれらの波形について繰り返すことができ、かつそれらの結 果が上に論じたように累算されて、その点で発する圧力波形の測度を形成する。 どちらのアプローチであっても、その値を発生するために使用された時間遅延 に比例する率だけ、音響トランスジューサ信号の計算された変化速度又は計算さ れた時間間隔合計を倍増するのに有効である。そうすることが、その点から放射 された音響エネルギーが組織を通してそのトランスジューサへ走行するに連れて 拡散するのを補償する。 これらの画像化方法を実施する装置において、それらのセンサは、組み合わさ れて、組織を通して鮮鋭な多次元画像を発生するように、1面上かつその面を横 断して比較的平等に間隔を取って配置される。必要とされるセンサの数を減らす ために、画像を発生している間にそれらのセンサを多数の位置へ移動させてよい 。明確に云えば、それらのセンサが第1位置にある間に、組織を照射しかつそれ らのセンサからの圧力波を記録する。次いで、それらのセンサを第2位置へ移動 させ、かつ照射及び波形記億を繰り返す。このようにして、多数の波形を発生さ せるように、各センサを多数の位置へ異動させることができる。組織の画像を発 生させるように、記憶された波形の全てを組み合わすことができる。 それらのセンサを1平面上に位置決めしかつ直線状に移動させることもでき、 この場合、電磁照射源をセンサに同期して移動させてよい。これに代えて、それ らのセンサを、多数位置へ回転させる(画像化される組織領域の中心に近似的に 曲率中心を有する)球面上に置いてよい。後者の場合、センサを、都合よいこと には、ら旋経路に沿って球面上に位置決めすることができ、それであるからそれ らのセンサの回転が球面を横断してセンサ位置の比較的平等な分布を生じる。 組織への音響結合を強化するために、媒体内へ入射する(impinge)音 響波の組織からの反射を減少させるように組織のそれと実質的に類似している音 響特性インピーダンスを有する音響結合媒体にセンサを浸すことがある。音響結 合媒体を収容するために柔軟性薄膜を使用すことがあり、それであるから組織か ら音響結合媒体に音響波を結合するように柔軟性薄膜に組織を押し当てることが できる。 同様に、組織内へ入射する電磁波の電磁結合媒体からの反射を減少させるよう に組織のそれと実質的に類似している電磁特性インピーダンスを有する電磁結合 媒体に電磁放射源を浸すことがある。ここでも、やはり、電磁結合媒体からの電 磁波を組織に結合するように柔軟性薄膜を使用することがある。 1特定実施例では、電磁放射源及び音響トランスジューサの両方を同じ結合媒 体に浸し、かつこの結合媒体が組織のそれと実質的に類似している特性音響イン ピーダンス及び特性電磁インピーダンスを有する。 電磁放射は、キセノン・フラッシュ・ランプによって発生される紫外帯域光、 可視帯域光、又は近赤外帯域光でのレーザ発生放射、もしくはコイルのようなマ イクロ波アンテナからのマイクロ波放射であってよい。後者の場合、433MH z又は915MHzのマイクロ波周波数が有利であると云ってよい。これは、そ れらの周波数が連邦通信委員会(FCC)に認可されておりかつ悪性組織及び正 常組織が実質的に異なる吸収性を示す周波数帯域内にあるからである。 本発明の上掲の目的及び他の目的を添付図面及びそれらの説明から明らかにす る。 図面の簡単な説明 本明細書に組み込まれかつその部分を構成する添付図面は、本発明の実施例を 示し、かつ上に与えられた本発明の全般説明及び下に与える実施例の詳細な説明 と共に、本発明の原理を説明するように働く。 図1は本発明の第1実施例に従って胸部組織をスキャニングする光音響スキャ ナの機能ブロック図である。 図2は図1のスキャナ用トランスジューサ・アレー1実施例の上面図である。 図3は図1のスキャナ内に発生された波形の波形図である。 図4は図1のそれのような光音響スキャナ内に使用される圧力センサの空間応 答を示すは線図である。 図5は電磁エネルギーのレーザ管源又はフラッシュ管源を使用する、本発明に 従う光音響胸部スキャナの第2実施例の機能ブロック図である。 図6は直線スキャニング運動用に構成された、図1のそれのようなスキャナ用 トランスジューサ・アレー及び電磁源の実施例の線図である。 図7は回転スキャニング運動用に構成された、図1のそれのようなスキャナ用 トランスジューサ・アレー及び電磁源の実施例の線図である。 図8はアレーの表面上のトランスジューサの位置決めを説明する、球面上に形 成された回転スキャニング・トランスジューサ・アレーの特定実施例の斜視図で ある。 図9は図8のアレーの球面上のトランスジューサの軸方向整列を示す縦断面図 である。 図10は図8のアレーの回転スキャニングを通して引き起こされたトランスジ ューサ位置の軌跡を示す線図である。 図11A及び11Bは回転スキャニング音響トランスジューサ・アレーを人間 胸部に密接して置けるように構成された音響結合タンクを使用する、本発明に従 う光音響胸部スキャナの第3実施例を示す縦断面図及び横断面図である。 図12は光音響胸部スキャナ用一体式(integral)トランスジューサ 信号増幅器の回路図である。 図13は回転スキャニング音響トランスジューサ・アレーが人間胸部を囲める ように構成された音響結合タンクを使用する、本発明に従う光音響胸部スキャナ の第4実施例を示す断面図である。 図14は組織画像を発生するために使用される再生方法論に係わる幾何学的関 係を示す配置図である。 図15は音響トランスジューサ信号から組織画像を形成する再生方法論を示す 流れ図である。 図16は図15の方法論に従って全体的に吸収ファンタム(phatom)の 画像を発生するために使用される実験装置を示す斜視図であり、及び図17はこ のファンタムから作成された画像である。 図18は音響トランスジューサ信号から組織画像を形成する第2再生方法論を 示す流れ図である。 図19は入射圧力信号の第1階時間導関数を表示する電気出力信号を発生する トランスジューサの理想インパルス応答を示す線図である。 図20はシミュレートされた実際インパルス応答及びこのインパルス応答を図 19に示した理想インパルス応答の近似に変換する方法論を示す線図である。 図21は、図20の変換方法論を遂行する回路のブロック図である。 特定実施例の詳細な説明 図1は本発明の1実施例に従う光音響胸部スキャナを示し、この図は婦人胸部 の成功光音響スキャニングに関するいくつかのキー要素を表示する。 人間胸部12が2つの結合タンク14、16間で圧縮される。結合タンク14 は、胸部12内の光音響放出を刺激するために使用されるマイクロ波(又は無線 波)周波数で「平均」胸部組織のそれに接近している誘電性質を有する流体媒体 又は半固体媒体18を含む。例には、食塩水、アルコール、又は鉱油が挙げられ るであろう。媒体18は、胸部12に結合されたタンク14の表面上の、例えば 、ポリエチレンの柔軟性シート19によってタンク内に収容される。シート19 は、胸部12の組織とタンク14内の媒体18との間の良好な機械的接触を保証 する。 上側結合タンク内にマイクロ波アンテナ20がある。マイクロ波発生器22、 すなわち、パルス・マイクロ波又はパルス無線波のエネルギー源が伝達線路24 を通してアンテナ20に結合されている(1つの適当なマイクロ波発生器は、A MPリサーチ(AMP Research)から入手可能な200ワット高周波 (RF)増幅器に結合された、ヒューレット・パッカード(Hewlett−P ackard)モデル8657同調可能発生器である)。アンテナ20は、画像 化される胸部体積の全て又は大きな部分を照射するのに充分大きい。直径が7. 62cmから22.86cmの円筒形コイル・アンテナが適当であると思われる 。マイクロ波放射器として使用することができる導波管についての更に詳細は、 ファング(fang)他、「光音響超音波検査用マイクロ波アップリケータ」、 SPIE資料2708、645〜654頁、1996年(”Microwave Applicators for Photoacoustic Ultra sonography”,Proc.SPIE2708:645−654,19 96)に見ることができ、これは列挙することによってその内容が全面的に本明 細書に組み込まれている。 誘電結合媒体18及びシート19の目的は、マイクロ波エネルギーの胸部組織 内への浸透を改善することである。胸部12がタンク14の表面に当たって圧縮 されるので、エア・ギャップによって割り込みされない連続界面が結合媒体18 と胸部12の組織との間にある。エア・ギャップ又は誘電性質の相当する不連続 性を有するなんらかの他の物理的不連続が原因でマイクロ波の大きな部分を、胸 部内へ浸透させるのではなく、界面から(かつそれゆえ胸部から)反射させるこ とになる。胸部の誘電性質と媒体18のそれとを整合させることによって、及び エア・ギャップを除去することによって、このような不連続性を減少させ、胸部 12内へのマイクロ波の浸透を改善する。 上に挙げたように、マイクロ波発生器22は、胸部12への放射の短持続時間 パルスを導出する。これらのバーストは、10ナノ秒から1マイクロ秒の範囲、 例えば、0.5マイクロ秒持続するべきである。各放射バーストは、マイクロ波 エネルギーに露出した胸部組織の局在加熱及び局在膨張を引き起こす。組織加熱 及び組織膨張は、マイクロ波エネルギーの最も吸収性である胸部組織の領域で最 大であることになる。もし胸部12内の組織の或る領域(例えば、腫瘍)がその 周囲の組織よりも特に吸収性であるならば、その領域はその周囲組織よりも比較 的急速にかつ広く膨張することになって、組織を通して伝搬することになる音響 波を作り出す。これらの音響波は、非常に低い周波数から電磁パルス長の近似的 に逆数までの範囲を取る音響周波数を含む縦圧力波として表される。半マイクロ 秒照射パルスに対して、この最高音響周波数は200万サイクル毎秒、すなわち 、2メガヘルツ(MHz)であることになる。 いくつかの周波数のどれを使用してもよいが、しかし100〜1000MHz の範囲にある周波数がおそらく特に有効である。これらの周波数で、エネルギー 浸透は良好であり、吸収は妥当であり、及び組織の異なる型式、例えば、脂肪及 び筋肉との間の微分吸収は高い。がん内で吸収されたエネルギーの正常胸部組織 内で吸収されたそれとの比は、この周波数範囲で強化されて、約300〜500 MHzの間で2〜3のピークに達することが報告されている(例えば、ジョイネ スW・T他、50〜900MHzからの正常及び悪性人間組織の測定電気的性質 」、メジカル・フィシックス、巻21、号4、547〜550頁、1994年( Joines,W.T.et al.,”The measured electrical properties of normal and malignant human tissues from 50−900M Hz”,Medical Pysics,21(4):547−550,199 4)を参照)。433MHzの周波数は、特に、過温症(hypertherm ia)治療用途にFCCによって認可されており、したがって、本発明に従う光 音響画像化に使用してよい。画像化は、FCCに認可された915MHzの周波 数でもまた遂行することもできる。更に、悪性組織と正常組織の導電性は50倍 だけ変動することがあることが報告されている。したがって、低周波数電磁放射 を組織内の種々のエネルギー吸収及び音響応答を刺激するためにまた使用するこ ともできる。 図1は、胸部12内の3つの吸収性領域28の電磁照射によって発生された音 響波頭26を示す。云うまでもなく、領域28によって発生された音響波は無指 向性である。しかしながら、明瞭のために、結合タンク16に向けられた波頭の みを示してある。これらの音響波は、近似的に1.5mm/μsである音の伝搬 速度vsで組織を通して走行する。 結合タンク16は、「典型的」人間胸部のそれと接近している音響インピーダ ンス及び音の伝搬速度を有する媒体29で以て満たされている。蒸留かつ消イオ ン水がこの目的のための有効な媒体である。媒体29は、ポリエチレンのような 薄いシート30によってタンク16内に保持される。胸部12は、シート30に 当たって圧縮され、それゆえ、胸部12からタンク16内の媒体29への良好な 機械的結合を保証し、かつ音響エネルギーが胸部12からタンク16内へ自由に 通過することができるようにする。タンク14用のシート19に関してのように 、シート30を通しての良好な機械的結合及び胸部12と媒体29との類似の音 響特性が胸部12から媒体29内への音響信号の伝達を強化しかつ胸部12の表 面での音響波反射を減少させる。 N個の音響トランスジューサのアレー32がタンク16内にある。いくつかの 有効なアレー幾何学が本明細書で論じられかつさしわたし少なくとも約5.08 cm(2インチ)の実施例に成功裡に使用することが可能であり、及び或る応用 に対してはさしわたし30.48cm(12インチ)ほどの大きさであることも ある。トランスジューサは、そのアレーを横断して平等に間隔を取るべきである 。図2は、例えば、図1のタンク16内のトランスジューサ・アレー32として 使用することができる41の個々のトランスジューサ33を坦持する約7.62 cm四方(3インチ四方)の本質的に平坦なアレー32を示す図である。トラン スジューサの他の配置は、下で論じる。 アレー32内のトランスジューサは、短照射パルスによって胸部内に誘導され 、かつ発射部位(例えば、領域28)から組織内音速で走行する音響圧力波を検 出する。これらのトランスジューサは、上に挙げた照射によって刺激された最高 周波数の直ぐ下の音波周波数に最も感応性であるように製造される。 アレー32内のN個のトランスジューサは、N本の電子信号線路34を通して コンピュータ回路36に結合されている。コンピュータ36は、マイクロ波エネ ルギーのパルスを発生するマイクロ波発生器22を活性化するように制御線路3 8を通して更に接続されている。放射の各パルスに続いて、N個のトランスジュ ーサ素子の各々によって記録された時間依存音響圧力信号が電子的に増幅され、 ディジタル化され、かつコンピュータ36内に記憶される。トランスジューサi からの記憶された圧力信号は、以後pi(t)で表示することにする。 充分な解像度を得るために、圧力信号は少なくとも5〜20MHzのサンプリ ング・レートで8〜12ビットの解像度にディジタル化されるべきであるが、し かし更に高い解像度及びサンプリング・レートを使用することもできる。トラン スジューサからのアナログ熱雑音がアナログ・ディジタル変換器のスパンの1/ 2・LSBよりは大きい、又はもっと大きいように増幅器は充分な利得を有する べきである。増幅器/トランスジューサ回路が50オームの等価抵抗を有しかつ 増幅器が約4MHzの帯域幅を有すると仮定すると、熱雑音が約2μボルトの信 号振幅を発生するとになる。パナメトリックス(Panametorics)か ら入手可能な5MHz、54dB前置増幅器で以てトランスジューサ信号を増幅 し、かつ増幅された信号をゲージ・エレクトロニックス(Gage Elect ronics)によって製造された、±0.2ボルト入力スパンを有する8ビッ ト、20MHzサンプリング・レートのアナログ・ディジタル変換器で以てディ ジタル化することによって、適当な解像度を達成することができる。 更に、所望信号対雑音性能を達成するために必要に従って、0.03、0.1、 及び0.3で調節可能広域通過フィルタ動作を追加することができる。 一例として、図3は、組織への短持続時間の電磁照射によって発生された圧力 波に応答して4つの仮定トランスジューサによって発生される圧力信号pi(t )を示す。図3は制御線路38上のコンピュータ36(図1)によって発生され た信号E(t)を示し、この信号は短いパルスを有し、これがマイクロ波発生器 22にマイクロ波エネルギーの相当するパルスを発生させる。胸部12内に発生 した結果の音響信号がその後トランスジューサの各々によって受け取られ、これ らのトランスジューサが、図示したように、異なる相対振幅及び相対タイミング を有する信号pi(t)を発生する。 重要なのは、トランスジューサが広い角方向からこれのトランスジューサを衝 撃する(impinge)音波に感応性であるようにこれらのトランスジューサ は充分に小さいことである。図4を参照すると、3つの仮定吸収領域28a、2 8b、及び28cが、トランスジューサ33に向けてこれらの領域によって発射 されたそれぞれ相当する波頭26a、26b、及び26cと共に、詳細に示され ている。照射の際、各領域28は音響圧力波の起源であり、音響圧力波は全方向 に走行する。各波の部分が遅延の後にトランスジューサ33に到達する。 トランスジューサ33は、直径dの断面を領域28a、28b、及び28cに 露出した圧電セラミック・チップ(又は適当な代替品)である。トランスジュー サ33の外部に取り付けられた電気接点(図示してない)が、セラミック・チップ の圧電性質の結果として機械的振動に応答してチップによって発生された電気波 形を検出する。 音響エネルギーが波の形で伝達さるれるので、トランスジューサ33はこれら 3つの吸収領域からの圧力波に同等に感応性ではない。トランスジューサは、そ の軸40(軸40はトランスジューサ33の前表面に対して90°の方向にある と定義される)上にある領域28cからの音響波に最も感応性である。領域28 bは軸40から外れているので、トランスジューサ33はこの領域からの音響波 に余り感応性でない。軸40から或る最大角θを超えて外れると、トランスジュ ーサ33は領域28aからのような圧力波に実質的に感応性でなくなる。 最大角θは、関係式sin(θ)≒vsτ/dによって近似的に与えられ、こ こにvsは関連媒体(ここでは、組織)内の音速であり、τは照射パルス長であ り、及びdはトランスジューサの直径である。もし比較的大きな体積を画像化し ようとするならば、θは可能な限り大きく(小さいd)あるべきだが、しかしd が小さ過ぎると、トランスジューサは、弱過ぎて雑音が多く電気的に検出できな い信号しか発生しないことになる。一般に、トランスジューサの直径は、vsτ <d<4vsτの範囲にあるべきである。組織内音速は、約1.5mm/μsで ある。それゆえ、1μsの公称パルス幅τに対して、dは約1.5から6.0ミ リメータの範囲にあるべきである。 図5は、マイクロ波アンテナの代わりに可視放射又は赤外放射46のパルス放 射源44が胸部12を照射するために使用されることを除いて、図1と構造上同 等の本発明の第2実施例を示す。また、画像化しようとする組織内の領域から約 50mmに位置決めされたかつ25〜100mm直径ビームにコリメートされた 接近した1.064μm、パルス幅<10ns、250mJ/パルス)に因り、 結合媒体はなくてもいい。これに代えて、放射源44は、マサチューセッツ、ウ ォーバーンのキセノン社(Xenon Corp.,Woburn MA)から 出されているキセノン・フラッシュ管及び電源のような、パルス電源によって附 勢されるフラッシュ管であってよく、このフラッシュ管は1μsの立ち上がり時 間及びこれに続く4μsの時定数を持つ減衰尾部を有する放射パルスを発生する ことができる。フラッシュ管から胸部12へ放射を向けるために円筒状に湾曲し た(例えば、アルミニウム・フォイルで作られた)反射面をフラッシュ管と共に 使用してよい。 上に挙げたように、アレー32は、好適には、組織のかなりの部域(area )を画像化するために充分な寸法のものである。しかしながら、或る応用によっ ては、画像化される組織がアレー32より大きいことがある。図6を参照すると 、このような状況では、アレー32及び放射源(サンテナ22又はレーザ又はフ ラッシュランプ44)を、矢印46及び48によって表示したように、直線状に 同期スキャニングすることもできる。放射源及びアレー32の各それぞれの位置 で、光音響データが収集されかつ相当する画像を現像するために使用さ れる。それらの画像は、次いで、胸部12の完全な画像を発生するために組み合 わされる又は重ね合わせられることがある。この実施例では、トランスジューサ ・アレーをスキャニングすることがトランスジューサ・アレーの寸法を増大する 効果を生じ、かつトランスジューサ・アレーによる胸部の角サンプリングを増大 する。 図7を参照すると、本発明の他の代替実施例で、矢印50によって表示したよ うに、トランスジューサ・アレー32をデータ捕そく中回転させる。ここでもま た、胸部12がアンテナ22、又はレーザ又はフラッシュ管44からのマイクロ 波、可視放射又は赤外放射によって照射される。トランスジューサ・アレーの各 角位置で、光音響データがトランスジューサによって捕そくされ、かつ相当する 画像を現像するために使用される。それらの画像は、次いで、胸部12の完全な 画像を発生するために組み合わされる又は重ね合わせられることがある。この実 施例では、アレー32を回転させることがトランスジューサ素子の実効数を増大 する効果を有する。 図8は、回転球面52の特有実施例を示す。面52の曲率半径はRでありかつ アレーの直径はDである。 面52の曲率中心Cに対する、ら旋アレー内のトランスジューサの各々の位置 を、図8を参照して詳細に説明することができる。各トランスジューサ33の位 置は、図8に示したように、3つの球座標(γ,θ,φ)によって与えられる。 N個のトランスジューサ33の各々は、(半径Rにおける)球面上にあり、一意 点(θ,φ)に位置し、かつその軸40(図4参照)が球面52の曲率中心Cを 通るようにこの面上で指向させられる。トランスジューサ33のφ位置は、最小 角φmimから最大角φmaxまでの範囲を取る。角のこの範囲を最大限にする、すな わち、φmax−φminが可能な限り大きいようにすることが望ましい。これは、そ のようにすると、画像化された組織内の構造体を多次元で再生することができる 程度を強化することになるからである(或る実施例では、φmax−φminは典型的 に45°未満である。しかしながら、図13の実施例ではφmax−φminは90° に接近する)。 このら旋アレーは、データ捕そく中、M位置の各々へステップ回転されて、0 <θ<360°を均一にスパンする。N個のトランスジューサの各々の(θ,φ )位置は、スキャニング後、M回転ステップによって発生されたN×Mトランス ジューサ位置の軌跡が球面にわたってほぼ均一に分布されるように、選択される 。 アレーの球面にわたってトランスジューサ位置の均一分布を完遂するために、 トランスジューサのθ位置はθi=i・(360/N)・(k+(sinθmin/ sinθmax))として与えられ、ここに、θi は第iトランスジューサ(1 ≦i≦N)のθ位置であり、及びkは任意の整数である。トランスジューサのθ 位置はφi+l=φi+(α/sin(φi)として帰納的に与えられ、ここに、α は球面アレーの曲率半径とトランスジューサの直径に依存する定数であり、及び φl=φminである。 回転スキャニングされる球面ら旋アレーの2つの特徴を図9及び10に示す。 図9は、N個のトランスジューサ33の軸40を胸部12内の単一点への収束を 示す。収束は、N個のトランスジューサの各々がそれに対して最も感応性である (図4参照)領域が研究下の組織内に中心を合わせた部域54内で大きな程度重 なる合うことを保証する。トランスジューサ・アレーによってスパンされる角φ の広い範囲もまた明白である。 図10は、上述に従って32の平等間隔配置された回転角θへステップさせる とき、ら旋に配置されたN=32個のトランスジューサのアレーを含む球面52 の回転によって発生したトランスジューサ位置の軌跡のほぼ均一分布を示す。図 10を参照すると、32個のトランスジューサ素子の1つの位置がハッチして示 してある。表面52のθ回転によって到達したトランスジューサの残る31位置 は、輪郭で示す。図10から明らかなように、球面を横断してのトランスジュー サ位置のほぼ均一な分布が達成される。 図11A及び11Bは、球面状湾曲ら旋トランスジューサ・アレーを組み込ん だ、本発明のいっそう特有の実施例を示す。音響媒体を収容するタンク16が、 これを検査される患者の身体56の横側に持ってこれるように、形成される。患 者の胸部12は、柔軟性シート30に当たって圧縮されて、音響画像化を容易に する。胸部組織からの光音響波を刺激するために、マイクロ波、可視光、又は赤 外線のいずれかの放射源が胸部12の反対側と接触して置かれる。トランスジュ ーサ33は、それらの軸が面52の曲率中心に向けられて、図9に先に示したよ うに感応性の大きな領域が重なり合うように、球面状湾曲表面52上に取り付け られる。 球面アレー52は支持軸50上のステッパ・モータ(stepper mot or)によって回転させられ、支持軸はタンク16内でジャーナルされている。 適当なステッパ・モータ・コントローラ(PCボード)は、ニュー・イングラン ド・アフィリエーテッド・テクノロジーズ(New England Affi liated Technologies)から得ることができる。トランスジ ューサ・アレーは、上に論じたら旋パターンに配置された5mm直径素子のモノ リシック環状アレーから定式化することもできる。満足な結果が200kHzか ら2MHzの広帯域周波数応答を有し、4MHz近くで零に下がる低Qセラミッ ク・トランスジューサを使用して達成されている。 環状アレーはアルミニウム製遮蔽ハウジング内に入れられ、このハウジング内 に前置増幅器及び線路駆動器が組み込まれる。図12を参照すると、適当な増幅 回路は、二段増幅器に配置されたJFET57及び双極性トランジスタ59から 構成することができる。一体式増幅器/線路駆動器から出力された信号が超細同 軸ケーブルを使用してタンク16から外部の増幅器及びアナログ・ディジタル変 換器へ供給される。 図13は、人間胸部の画像化に特に適した、本発明の他の実施例を示し、この 実施例で球面52の角φmax−φminは先行実施例におけるよりも実質的に大きい 。この実施例で、マイクロ波源はら旋「エンド・ランチ(end−launch )」アンテナ20であり、これに対して球面トランスジューサ・アレー52の導 体球面が接地面として働く。面52はまた、音響及び電磁結合媒体18/29を 収容するタンクとして働く(蒸留かつ消イオン水が適当な音響/電磁結合媒体と して働く)。胸部は示したように結合媒体18/29内へ垂直に懸垂されて、胸 部内へのマイクロ波エネルギー及びの胸部外への音響エネルギーの両方の結合を 可能にする。個々のトランスジューサ33は、先に説明したように、球面ら旋ア レーに配置され、かつそれらのトランスジューサからのサンプルの平 等分布を収集するように面52は軸50上で回転される。 上に説明した本発明の実施例の1つを使用して音圧波を記録した後、多数の圧 力信号から音響画像を「再生」しなければならない。その狙いは、胸部の外部で 行われた圧力測定値の集合から胸部の或る性質を再生することである。この場合 、これらの測定値は、放射の短パルスによる物体照射に続いて記録された時間依 存圧力信号である。 一般化再生幾何学を図14に示す。トランスジューサ33が位置している位置 rに時刻tに到着する過剰圧力p(r、t)は、組織内の全ての位置で発生させ た圧力波の和である。この和は、次の体積積分として表すことができる。 ここにρは組織の密度(mass density)及びβは組織の熱膨張係数 であり、この体積積分は温度加速∂2T(r',t')/∂t'2が非零である全r’空間に わたって実施され、かつt'=t-|r-r'|/νs(|r-r'|/νsは音響圧力波が(組織内音 速vsで位置r’から位置rへ伝搬するための時間遅延である。 温度加速を起こさせる放射パルスが吸収組織の断熱膨張を発生させるように充 分に短い(τ<1μs)持続時間τあると云う想定の下に、上の式を領域熱吸収 関数S(r’t)に関して次のように書き直すことができる。 ここにCは組織の比熱である。更に、われわれは、加熱関数を純粋な空間成分と 純粋な時間成分の積として書くことができる。すなわち、 ここに、I0は入射放射強度に比例する換算係数(scaling facto r)であり、かつR(r’)はr’の分数エネルギー吸収を表す。こ のように定義すると、I0T(t′)は照射界(irradiating fi eld)を表し、かつR(r’)は媒体(胸部)の吸収性質を表す。そこで、過 剰圧力を次のように書くことができる。 式(4)は、圧力信号によって運ばれた時間順序情報がいかに媒体の吸収性質 に関する空間情報を導出するかを表す。 更に簡単化するために、式(4)の両辺に時間積分を施しかつ乗算係数を左辺 に移すと、次の式が得られる。 いま、照射界の時間分布が単位高さかつ持続時間τ(図3に示した関数E(t )参照)のものであると仮定すると、T(t’)はt’=0からt’=τでのみ 1の値を有する。結果として、式(5)の右辺の積分は、0<t’<τ、すなわ ち、|r-r'|/vs<t<τ+|r-r'|/vsである点rを囲む内半径vstの薄い球形「殼( shell)」に沿う以外のどこにおいても零の値を有することになる。この薄 い「殻」は、vsτの厚さを有する。したがって、この薄い「殻」についての体 積積分は、vsγに「殻」の内面にわたる面積分を乗じることによって近似する ことができる。すなわち、ここに、|r-r'|/vs=t,すなわち、 最後に、|r-r'|=vst,に注目しかつ項を整理して、位置rにおける「射影」Sr (t)を次のように定義することができる。 式(7)は、位置rでかつ時刻tまでにトランスジューサに受けた全ての圧力 波の積分がそのトランスジューサから距離vstの球面にわたる吸収関数の和に 比例することを示す。したがって、R(r’)の画像は、多数のトランスジュー サで補そくした積分圧力データを(三次元画像を作成するために)球面上へ、又 は(二次元画像を作成するために)共面弧上へ写像することによって再生するこ とができる。 明確に云うと、図15を参照して、画像再生のこの方法は、次を含む。 1. 研究下の組織に音響結合されたトランスジューサを位置決めする(ステ ップ60)。 2. 研究下の組織に電磁結合された電磁源を位置決めする(ステップ62) 。 3. 組織内に音響信号を誘導するために時刻t=0に電磁エネルギーE(t )の短パルスで以て組織を照射する(ステップ64)。 4. 時刻t=0で開始して各トランスジューサiで圧力測定値pi(t)を サンプリングしかつ記憶する(ステップ66)。 6. 画像化される組織内の点r’について、音が点r’からトランスジュー サiの位置riへ走行するのに要する遅延時間tiを決定し(ステップ70)、時 間tiに起こる(トランスジューサiによって発生された)和Si(ti)の値を 選択し(ステップ72)、各トランスジューサiについてこれらのステップを繰 り返し(ステップ74)、かつ、次いで、 に従って、位置r’において値K(r’)を発生するために、選択された値Si (ti)を累算する(ステップ76)。 8. 画像化される各点r’についてステップ7を繰り返す(ステップ78) 。 9. R(r′)の値を得るために、生じたK(r’)の値を空間フィルタす る。このフィルタ動作は、周波数の平方に比例する応答を有する関数を使用して 周波数領域で遂行することができる。これに代えて、フィルタ動作を三次元空間 関数K(r’)、すなわち、 のラプラシアンを計算することによって遂行することもできる(ステップ70) 。 9. 組織の画像としてR(r’)の値をプロットする(ステップ82)。 この再生方法論は、図16に示した簡単化した試験台(experiment test bed)を構成することによって、二次元画像に対して全体的に試 験された。試験台は、ステッパ・モータ制御の下に円形経路84に沿って回転さ れる150mmアーム上に取り付けた2MHzの中心周波数を持つ広帯域幅トラ ンスジューサ82を含んだ。トランスジューサは、50mm(高さ)×6mm( 幅)でありかつ長さ寸法に沿って150mmの曲率半径を有した。トランスジュ ーサは、経路84に対して非対称でありかつ半径方向内側に一次元で集束された 。したがって、トランスジューサは、円形経路84を含む水平面内で広い角にわ たって受けた音響信号に最も応答性であった。 スキャニング機構は、50ml/l濃度の10%イントラリピド(Intra lipid)、組織を模擬する散乱媒体としてしばしば使用される脂肪質エマル ジョンに浸された。10%イントラリピド@1.064μmに対する散乱係数は 、0.015mm-1/ml/lと測定された。これは、ファン・スタヴェレン( van Staveren)によって報告された0.013mm-1/ml/lに 接近している(ファン・スタヴェレン・H−J他、「400〜1100nmの波 長範囲における10%イントラリピド内光散乱」、アプライド・オプチックス、 巻31、号1、4507〜4514頁、1991年(van Staveren ,H.J.,et al.,”Light scattering inInt ralipid−10% in thewavelength range o f 400−1100nm”,Applied Optics,31(1):4 507−4514(1991))参照)。ファン・スタヴェレンによって報告さ れたように、散乱の平均余弦に対する0.48なる値(g)、及びわれわれの研 究室で測定した散乱係数(scattering coefficeient) を使用して、50ml/l濃度の10%イントラリピドは、換算散乱係数(re duced scattered coefficient)μs’=0.39mm-1[μs’ ≡(1−g)μs]を生じた。この波長で、10%イントラリピドによる吸収は 、ほとんど全面的に水による吸収、μs≡0.0164mm-19に因っている。 これらの値は、900nmで、異なる型の胸部組織について試験管内で測定した 値の1/2〜1/3である(2〜3のファクタで少ない)。 パルスNd:YADレーザ(λ=1.064μm、パルス幅<10ns、20 Hz繰り返し速さ、250mJ/パルス)からの50mm直径レーザ・ビームが 下から散乱媒体を照明した。経路84の結像面はレーザ・ビームに垂直であって かつ散乱媒体の底面の上方47.5mmに位置にあった。トランスジューサのレ ーザ・ビーム軸と回軸とは一致していた。 データ捕そくは、次のように進行した。トランスジューサを経路84に沿って 2°の増分で360°を通してステップさせた。各角で、トランスジューサによ って記録された時間音響信号を10MHzのレートで12ビットにディジタル化 して合計1024サンプルを生じた。ザンプリング間隔をレーザのパルス動作と 同期させた。各角で、16連続パルスについて時間音響信号を平均した。この手 順を180の角について繰り返した。 図16に示した吸収ファンタムを画像化に使用した。それは、4mm直径の黒 色ラテックスの球86及び黒色ゴムの円筒88で構成され、2本の0.35mm 直径の透明ポリエチレンの糸で吊るした。円筒の寸法は、外径8.5mm、内径 5.0mm、及び長さ4mmであった。 画像再生は、二次元画像に適用可能な上に説明した積分フィルタ・逆射影(b ack projection)アルゴリズムの適用を使用して進行した。Sr (t)を180のトランスジューサ角の各々について計算し、適当な弧にわたっ て逆射影しかつ合計した。vs=1.5mm/μsの値を仮定した。次のステッ プは、2−Dフィルタを適用することであった。フィルタ動作は、線形傾斜関数 余弦重み付けアポダイジング窓(linear ramp functiona cosine weighted apodizing window)、す なわち、F(f)=|f/fn|*(1+cos(πf/fn))/2を使用して逐行し、ここに、fは空間 周波数、及びfnは再生マトリクスに関連したナイキスト周波数で ある。この場合、fn=3サイクル/mmである。再生の中心30mm領域を図 17に示す。 音響信号と吸収エネルギーの不均一分布との間の基本的関係は、式7によって 与えられる。照射光パルスに続くどれかの瞬間に、その時刻までの時間重み付け されかつ時間積分された音響圧力は、画像化される物体内の吸収熱分布R(r) の面積分に比例する。この関係は、照射光パルスが充分に短くかつ充分に鋭いな らば、成り立つ。この条件は、1μs持続時間より短い光パルスに対して満たさ れる。 音響測定値の集合からR(r’)を「再生」するために、データを少なくとも 2πステラジアンにわたってサンプリングしなければならない。かなりの光吸収 が狭い面内で起こる、制限された場合、360°にわたって捕そくした共面音響 データの集合を使用してR(r’)を再生することができる。図17に示した画 像は、これらの条件の下で再生された。この画像は、期待されるだろうもの、す なわち、球形及び円筒形吸収体の中心を通る「カット」を反映している。注意す るのは、「ハロー」アーチファクトがラテックス球86の画像を囲んでいること である。これは、10%リポジン(Liposyn)溶液(1.5mm/μs) に比較してラテックス球(1.0mm/μs)内で音速が下がることに原因する 。 R(r’)が大きな体積全体を通して分布されているならば、R(r’)を適 当に再生するために球面にわたって音響データを得る必要があることになる。こ のような操作は、上に説明したトランスジューサ幾何学によって遂行することが できる。 上の実験的配置に関する更に詳細は、クルーガ他、「光音響超音波(PAUS )−−再生断層撮影法」、メジカル・ヒシックス、巻22、号10、1605〜 1609頁、1995年10月(Kruger et al.,”Photoa coustic ultrasound(PAUS)−−Reconstruc tioin tomography”,Medical Physics 22 (10):1605−1609(October 1995))に見ることがで き、これは列挙することによってその内容が本明細書に組み入れられている。 画像発生のための第2方法論を、式(8)及び(9)からまた導出することが できる。明確に云うと、もし画像化されるなんらかの物体の半径が小さいならば 、すなわち、|r-r'|>>Rであるならば、時間重み付け積分圧力信号の逆射影のラ プラシアンがその圧力信号の第1階時間導関数の逆射影に近似的に等しく、次の ようになる。 ここに、 fi=|ri-r'|/νs,r'は組織内の位置を表すベクトルであり、riはト ランスジューサiの位置を表すベクトルであり、vsは音速であり、Aは定数で あり、及びpi(t)は第iトランスジューサに到達する圧力信号のサンプルで ある。 図18を参照すると、この近似を使用して、再生プロセスにおけるステップは 、次のようである。すなわち、 1. 研究下の組織に音響結合されたトランスジューサを位置決めする(ステ ップ114)。 2. 研究下の組織に電磁結合された電磁源を位置決めする(ステップ116 )。 3. 組織内に音響信号を誘導するために時刻t=0に電磁エネルギーE(t )の短パルスで以て組織を照射する(ステップ118)。 4. 時刻t=0で開始して各トランスジューサiで圧力測定値pi(t)を サンプリングしかつ記憶する(ステップ120)。 5. 第iトランスジューサの各々についてpi(ti)の時間重み付け第1階 時間導関数、すなわち、ti(dpi(ti)/dt)を計算する(ステップ12 2)。 6. 組織内の各点r’について、式9に表示されたように、各トランスジュ ーサからの圧力信号の時間重み付け第1階時間導関数を合計する(ステップ12 4〜132)。 7. R(r’)の計算された値から組織の画像を発生する(ステップ134 )。 この再生手順は組織内部のエネルギー堆積の三次元画像を発生し、このエネル ギー堆積は組織内の組織の異なる型による照射エネルギーの微分吸収を表す。 上の計算を遂行するために、各トランスジューサに到達する圧力信号の第1階 時間導関数を得ることが必要である。しかしながら、注意すべきであるのは、ト ランスジューサが外部から印加される圧力パルスに対するその電気的応答に当た って特性「リンギング(ringing)」を発生し、これがそのトランスジュ ーサの電気出力の形を圧力波形とは異なるようにひずませると云うことである。 図19を参照すると、このリンギング応答136はトランスジューサ33のイン パルス応答、すなわち、非常に急峻な圧力インパルス138がそのトランスジュ ーサを打ったときに生じる時間関数としての電気信号に近似する。 もしトランスジューサが圧力のインパルスに単純な二相形(又は「ダブレット 」)応答、すなわち、1つの正ローブとこれに短時間後に続く1つの負ローブ( 理想的応答136は図19に示す)を発生するように製造されているとしたなら ば、そのトランスジューサの出力は入力圧力信号の第1階時間導関数に近似的に 比例するであろう。これは、入力圧力信号の第1階時間導関数を計算する必要を 除去することになると云う理由から、望ましいであろう。むしろ、その時間導関 数は、第1の場合のトランスジューサによって発生されるであろう。 しかしながら、どの実際のトランスジューサにとっても、このような応答を達 成するのは困難である。むしろ、トランスジューサのインパルス応答は、図20 の波形140(p(t))に示したように、減衰正弦波に近い。この例では、ト ランスジューサのインパルス応答は、p(t)=sin(2πft)eaftの形 のものであると仮定している。このような応答は特性時間周波数fの周期的成分 を表示し、これは時間と共に指数関数的に減衰する。 この場合、近似「微分」トランスジューサ応答は、最初に記録した圧力波形p (t)を変動する量だけ遅延させ、遅延圧力信号を重み付けし、かつ遅延圧力信 号を最初の波形と一緒に合計することによって、合成することができる。例を図 20に示す。この例は、トランスジューサの仮定インパルス応答から発生した2 つの重み付け時間遅延波形(Ap(t−Δt)142及び(Bp(t−2Δt) 144(ここに、Δtは1/2f)を示す。時間遅延波形142と144がトラ ンスジューサの応答140に加算されるとき、結果の波形146は二相形インパ ルス応答S(t)を合成する。 それゆえ、上に説明した再生アルゴリズムを実現するために、トランスジュー サ応答を図20に示した方法論を使用して性質上微分であるように合成すること ができ、その後は各トランスジューサの出力はdp(t)/dtに比例すること になる。 図21を参照すると、このような再生を遂行する回路は、トランスジューサか らのアナログ信号を等価ディジタル信号に変換するアナログ・ディジタル変換器 148、このAD変換器148からサンプルを受け取り、一時的に記憶しかつ先 に利得係数Aを乗じて記憶しておいたΔtであるサンプルを出力する増幅器14 9とキャッシュ150、サンプルを記憶しかつ先に利得係数Bを乗じて記憶して おいた2Δtであるサンプルを出力する増幅器151とキャッシュ152、及び キャッシュ148と150からの出力をAD変換器からの現行サンプルと合計し てdp(t)/dtを表す出力ディジタル信号を発生するディジタル累算器15 4を含む。 図21に示したような回路を使用して、図18によって説明された再生プロセ ズのステップ120及び121をソフトウェア計算ではなくハードウェアによる 単一動作で完逐することができ、装置のスキャニング速度及び画像化速度を高め る。 本発明は種々の実施例の説明によって示されたが、及びこれらの実施例がかな り詳細に説明されたが、添付の請求の範囲をこのような詳細に制約し又はいかな るようにも限定することは出願人の意図する所ではない。追加の利点及び修正は 、当業者に容易に明らかである。したがって、本発明は、その広範な態様におい て、示しかつ説明したその特定の詳細、代表的装置及び方法、及び解説例に限定 されない。したがって、出願人の全体的発明構想の精神及び範囲に反することな く、このような詳細から発展的試みを行うこともできる。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】平成10年5月1日(1998.5.1) 【補正内容】 請求の範囲 1. 組織内の電磁波の局在化吸収を検出することによって前記組織の三次元 体積内の組織構造を画像化する方法であって、 前記組織に近接して電磁放射源を用意するステップと、 複数の音響センサを用意するステップと、 前記組織に前記複数の音響センサを音響結合するステップと、 前記組織の三次元体積内に合成圧力波形を発生させるために前記源からの電磁 放射のパルスで以て前記組織の三次元体積を照射するステップと、 前記音響センサに到着する前記合成圧力波形を検出しかつ前記波形を表すデー タを記憶するステップと、 或る1つの点で発する圧力波形の測度を導出するために複数の検出された圧力 波形を組み合わせるステップであって、前記導出することが 前記点と或る1つの圧力センサとの距離を決定することと、 前記電磁放射のパルスの後の時間遅延である時刻に前記圧力センサによって 検出された圧力波形の変化速度に関係した値を計算することであって、前記時間 遅延は音が前記組織を通る前記距離を走行するに要する時間に等しい前記計算す ることと、 追加圧力センサと追加圧力センサ波形とについて前記決定することと前記計 算することとを繰り返すことと、 前記点で発する圧力波形の前記測度を形成するために前記計算された値を累 算することと、 によって行われる前記組み合わせるステップと、 前記組織内の構造の画像を発生するために複数の点について前記組み合わせる ステップを繰り返すステップと を含む方法。 2. 請求項1記載の方法において、 複数の音響センサを前記用意するステップが圧力波形に応答して前記圧力波形 の変化速度を表す電気出力を供給する微分音響センサを用意することを含み、 前記圧力波形内の変化速度の値を前記計算するステップが前記微分圧力センサ の前記電気出力の値を計算することを含む 方法。 3. 請求項2記載の方法において、 前記微分音響センサがアナログ信号を発生する圧電結晶を含み、及び 変化速度を表す前記電気出力を発生することが前記電気出力を発生するために 前記アナログ信号の遅延したバージョンを前記アナログ信号と組み合わせること を含む 方法。 4. 請求項1から3のうちいずれか1つに記載の方法において、遅延した圧 力波形の変化速度に関係した値を計算することが前記変化速度に関係した値を発 生するために前記遅延に比例した係数を前記変化速度に乗じることを更に含み、 それによって前記点から発した音響エネルギーの拡散を補償する 方法。 5. 請求項1から4のうちいずれか1つに記載の方法において、前記複数の センサを用意するステップが面を用意しかつ前記面を横断して平等に間隔を取っ て前記センサを位置決めすることを含む方法。 6. 請求項5記載の方法において、前記組織を前記照射するステップと前記 圧力波形を検出するステップとが前記面と前記センサとが第1位置にある間に逐 行され、かつ前記方法であって、 第2位置へ前記面と前記センサとを移動させるステップと、 前記照射するステップを繰り返すステップと、 前記検出するステップを繰り返すステップと、 前記組織の前記画像を発生するために前記第1位置と前記第2位置とにおいて 前記センサによって収集された波形を組み合わせるステップと を更に含む方法。 7. 請求項6記載の方法において、前記面を移動させるステップが直線状に 前記面を移動させることを含む方法。 8. 請求項6記載の方法であって、前記面と前記センサと同期して前記電磁 用放射源を移動させることを更に含む方法。 9. 請求項6記載の方法において、前記面を移動させることが前記面を回転 させることを含む方法。 10. 請求項9記載の方法において、前記センサから旋経路に沿って前記面 上に位置決めされる方法。 11. 請求項1から10のうちいずれか1つに記載の方法であって、音響結 合媒体に前記センサを浸すことを更に含み、前記音響結合媒体内へ入射する音響 波の前記組織からの反射を減少させるために前記音響結合媒体が前記組織の音響 特性インピーダンスと実質的に類似している音響特性インピーダンスを有する方 法。 12. 請求項11記載の方法であって、 前記音響結合媒体を収容する柔軟性薄膜を用意することと、 前記組織から前記音響結合媒体へ音響波を結合するために前記薄膜へ前記組織 を押し当てることと を更に含む方法。 13. 請求項1から10のうちいずれか1つに記載の方法であって、電磁結 合媒体に前記電磁放射源を浸すことを更に含み、前記組織内へ入射する電磁波の 前記電磁結合媒体からの反射を減少させるために前記電磁結合媒体が前記組織の 電磁特性インピーダンスと実質的に類似している電磁特性インピーダンスを有す る方法。 14. 請求項13記載の方法であって、 前記電磁結合媒体を収容する柔軟性薄膜を用意することと、 前記電磁結合媒体から前記組織内へ電磁波を結合するために前記薄膜へ前記組 織を押し当てることと を更に含む方法。 15. 請求項11記載の方法であって、 前記音響結合媒体に前記電磁放射源を浸すことを更に含み、 前記組織内へ入射する電磁波の前記音響結合媒体からの反射を減少させるため に前記音響結合媒体が前記組織の特性電磁インピーダンスと実質的に類似してい る特性電磁インピーダンスを有する方法。 16. 請求項1から15のうちいずれか1つに記載の方法において、前記組 織を照射するステップが近赤外帯域でのレーザ発生電磁放射で以て前記組織を照 射することを含む方法。 17. 請求項1から15のうちいずれか1つに記載の方法において、前記組 織を前記照射するステップがX線フラッシュ・ランプで以て前記組織を照射する ことを含む方法。 18. 請求項1から15のうちいずれか1つに記載の方法において、前記組 織を前記照射するステップがマイクロ波周波数放射を発生する導電コイルで以て 前記組織を照射することを含む方法。 19. 請求項18記載の方法において、前記マイクロ波周波数が実質的に4 33MHzである方法。 20. 請求項18記載の方法において、前記マイクロ波周波数が実質的に9 15MHzである方法。 21. 組織内の電磁波の局在化吸収を検出することによって組織構造を画像 化する方法であって、 前記組織に近接して電磁放射源を用意するステップと、 面を用意しかつ前記面を横断して複数の音響センサを位置決めするステップと 、 前記組織に前記複数の音響センサを音響結合するステップと、 前記面と前記センサとを第1位置に位置決めするステップと、 前記組織内に合成圧力波形を発生させるために前記源からの電磁放射のパルス で以て前記組織を照射するステップと、 前記音響センサに到着する前記合成圧力波形を検出しかつ前記波形を表すデー タを記憶するステップと、 第2位置へ前記面と前記センサとを移動させるステップと、 前記照射するステップを繰り返すステップと、 前記検出するステップを繰り返すステップと、 前記音響センサから距離を取った或る1つの点で発する圧力波形の測度を導出 するために前記第1位置と前記第2位置とで前記センサによって収集された複数 の前記検出された圧力波形を組み合わせるステップと 前記組織内の構造の画像を発生するために複数の点について前記組み合わせる ステップを繰り返すステップと を含む方法。 22. 請求項21記載の方法において、第2位置へ前記面と前記センサとを 前記移動させるステップが前記面と前記センサとを回転させることを含む方法。 23. 請求項22記載の方法において、前記センサから旋経路に沿って前記 面上に配置される方法。 24. 組織内の電磁波の局在化吸収を検出することによって組織構造を画像 化する方法であって、 前記組織の近旁に結合媒体を用意するステップと、 前記結合媒体を閉じ込める柔軟性薄膜を用意するステップと、 前記組織に近接して電磁放射源を用意するステップと、 前記組織に近接して複数の音響センサを用意するステップと、 前記電磁放射源と前記センサとの少なくとも1つが前記結合媒体に浸されるこ とと、 前記結合媒体に前記組織を結合するために前記薄膜へ前記組織を押し当てるス テップと 前記組織内に合成圧力波形を発生させるために前記源からの電磁放射のパルス で以て前記組織を照射するステップと、 前記音響センサに到着する前記合成圧力波形を検出しかつ前記波形を表すデー タを記憶するステップと、 前記音響センサから距離を取った或る1つの点で発する圧力波形の測度を導出 するために複数の前記検出された圧力波形を組み合わせるステップと、 前記組織内の構造の画像を発生するために複数の点について前記組み合わせる ステップを繰り返すステップと を含む方法。 25. 組織内の電磁波の局在化吸収を検出することによって組織構造を画像 化する方法であって、 音響結合媒体内へ入射する音響波の前記組織からの反射を減少させるために前 記組織の音響特性インピーダンスと実質的に類似している音響特性インピーダン スを有する音響結合媒体を前記組織に隣接して用意するステップと、 複数の音響センサを用意しかつ前記組織に前記複数の音響センサを音響結合す るために前記音響結合媒体に前記センサを浸すステップと、 前記組織に隣接して電磁結合媒体を用意するステップであって、前記組織内へ 入射する電磁波の前記電磁結合媒体からの反射を減少させるために前記電磁結合 媒体が前記組織の電磁特性インピーダンスと実質的に類似している電磁特性イン ピーダンスを有する前記電磁結合媒体を前記用意するステップと、 前記組織に近接して電磁放射源を用意しかつ前記組織に前記電磁放射源を電磁 結合するために前記電磁結合媒体に前記源を浸すステップと、 前記組織内に合成圧力波形を発生させるために前記源からの電磁放射のパルス で以て前記組織を照射するステップと、 前記音響センサに到着する前記合成圧力波形を検出しかつ前記波形を表すデー タを記億するステップと、 前記音響センサから距離を取った或る1つの点で発する圧力波形の測度を導出 するために複数の前記検出された圧力波形を組み合わせるステップと、 前記組織内の構造の画像を発生するために複数の点について前記組み合わせる ステップを繰り返すステップと を含む方法。 26. 組織内の電磁波の局在化吸収を検出することによって前記組織の三次 元体積内の組織構造を画像化する装置であって、 電磁放射源と、 面を横断して配列された複数の音響センサであって、前記面が前記組織に音響 結合されている前記複数の音響センサと、 前記組織の三次元体積内に合成圧力波形を発生させるために前記三次元体積を 照射する前記電磁放射源から電磁放射のパルスを発生するように前記電磁放射源 をパルス駆動する電力回路と、 前記音響センサに到着する前記合成圧力波形を検出し、前記波形を表すデータ を記憶し、前記画像を形成するためにいくつもの点の各々で発する圧力波形の測 度を導出するように複数の検出された圧力波形を組み合わせる計算回路であって 、前記導出することが、各点について前記点と或る1つの圧力センサとの距離を 決定し、前記電磁放射のパルスの後の時間遅延である時刻に前記圧力センサによ って検出された圧力波形の変化速度に関係した値を計算することによって行われ 、前記時間遅延は音が前記組織を通る前記距離を走行するに要する時間に等しい 前記計算回路であって、追加圧力センサと追加圧力センサ波形とについて前記決 定しかつ前記計算することを繰り返し、かつ前記点で発する圧力波形の前記測度 を形成するために前記計算された値を累算する前記計算回路と を含む装置。 27. 請求項26記載の装置において、前記センサが前記電磁放射のパルス の持続時間にわたって音が組織内を走行する距離の1/4より小さい最大寸法を 有する圧電トランスジューサである装置。 28. 請求項26又は27のうちいずれか1つに記載の装置において、前記 センサが前記面を横断して平等に間隔を取っている装置。 29. 請求項26から28のうちいずれか1つに記載の装置であって、前記 組織の前記画像を発生するために前記面と前記センサとを移動させるように前記 面に結合されたモータを更に含む装置。 30. 請求項29記載の装置であって、前記モータが直線状に前記面を移動 させる装置。 31. 請求項30記載の装置であって、前記面と前記センサと同期して前記 電磁放射源を移動させるために前記源に結合された第2モータを更に含む装置。 32. 請求項29記載の装置において、前記モータが前記面を回転させる装 置。 33. 請求項32記載の装置において、前記センサから旋経路に沿って前記 面上に位置決めされる装置。 34. 請求項26から33のうちいずれか1つに記載の装置であって、音響 結合媒体を閉じ込めるタンクを更に含み、前記面と前記センサとが前記タンクに 浸される装置。 35. 請求項34記載の装置において、前記タンクが開放頂面を含み、それ によって前記組織が前記音響結合媒体に受け入れられる装置。 36. 請求項34記載の装置において、前記タンクが前記音響結合媒体を収 容するように前記タンクを閉じ込める柔軟性薄膜カバーを更に含み、それによっ て、前記音響結合媒体から前記組織内へ音響波を結合するように前記柔軟性薄膜 に前記組織が押し当てられる装置。 37. 請求項34記載の装置であって、音響結合媒体を閉じ込める第2タン クを更に含む装置。 38. 請求項37記載の装置において、前記第2タンクが前記電磁結合媒体 を収容するように前記タンクを閉じ込める柔軟性薄膜カバーを更に含み、それに よって前記電磁結合媒体から前記組織内へ電磁波を結合するように前記組織が前 記柔軟性薄膜上へ押し当てられる装置。 39. 請求項34記載の装置において、前記電磁放射源が前記タンクの内側 に位置決めされかつ前記音響結合媒体に浸され、 それによって前記組織内へ入射する電磁波の前記音響結合媒体からの反射を減 少させるために前記媒体が前記組織の特性電磁インピーダンスと実質的に類似し ている特性電磁インピーダンスを有するように前記タンク内の前記媒体が選択さ れる装置。 40. 請求項26から39のうちいずれか1つに記載の装置において、前記 電磁放射源がレーザである装置。 41. 請求項40記載の装置において、前記レーザが近赤外帯域で電磁放射 を発射する装置。 42. 請求項40記載の装置において、前記レーザがNd:YAGレーザで ある装置。 43. 請求項26から39のうちいずれか1つに記載の装置において、前記 電磁放射源がフラッシュ・ランプである装置。 44. 請求項43記載の装置において、前記フラッシュ・ランプがキセノン ・フラッシュ・ランプである装置。 45. 請求項26から39のうちいずれか1つに記載の装置において、前記 電磁放射源が導電コイルである装置。 46. 請求項45記載の装置において、前記電力回路がマイクロ波周波数で 前記コイルをパルスする装置。 47. 請求項46記載の装置において、前記マイクロ波周波数が実質的に4 33MHzである装置。 48. 請求項46記載の装置において、前記マイクロ波周波数が実質的に9 15MHzである装置。 49. 組織内の電磁波の局在化吸収を検出することによって組織構造を画像 化する装置であって、 電磁放射源と、 面を横断して配列された複数の音響センサであって、前記面が前記組織に音響 結合されている前記複数の音響センサと、 前記面と前記センサとを移動させるために前記面に結合されたモータと、 前記組織内の前記電磁放射源から電磁放射のパルスを発生するように前記電磁 放射源をパルス駆動する電力回路と、 前記センサが多数の異なる位置にあるとき前記音響センサに到着する合成圧力 波形を検出し、前記波形を表すデータを記憶し、画像を導出するために複数の前 記検出された圧力波形を組み合わせる計算回路であって、前記画像内の点が前記 組織内の点で発する圧力波形の測度を組み合わせることによって導出される前記 計算回路と を含む装置。 50. 請求項49記載の装置であって、前記モータが前記面を回転させるこ とによって前記面を移動させる装置。 51. 請求項50記載の装置において、前記センサから旋経路に沿って前記 面を横断して配列される装置。 52. 組織内の電磁波の局在化吸収を検出することによって前記組織の三次 元体積内の組織構造を画像化する装置であって、 電磁放射源と、 面を横断して配列された複数の音響センサであって、前記面が前記組織に音響 結合されている前記複数の音響センサと、 前記組織の三次元体積内に合成圧力波形を発生させるために前記組織の三次元 体積を照射する前記電磁放射源から電磁放射のパルスを発生するように前記電磁 放射源をパルスする電力回路と、 結合媒体を収容するタンクであって、前記電磁放射源と前記面との少なくとも 1つが前記タンク内の前記結合媒体に浸される前記タンクと、 前記結合媒体を収容するように前記タンクを閉じ込める柔軟性薄膜であって、 それによって前記結合媒体に結合するように前記組織が前記柔軟性薄膜に押し当 てられる前記柔軟性薄膜と、 前記音響センサに到着する合成圧力波形を検出し、前記波形を表すデータを記 憶し、画像を導出するために複数の前記検出された圧力波形を組み合わせる計算 回路であって、前記画像内の点が前記組織内の点で発する圧力波形の測度を組み 合わせることによって導出される前記計算回路と を含む装置。 53. 組織内の電磁波の局在化吸収を検出することによって組織構造を画像 化する装置であって、 音響結合媒体内へ入射する音響波の前記組織からの反射を減少させるために前 記組織の音響特性インピーダンスと実質的に類似している音響特性インピーダン スを有する前記音響結合媒体を含む第1タンクと、 前記組織内へ入射する電磁波の電磁結合媒体からの反射を減少させるために前 記組織の電磁特性インピーダンスと実質的に類似している電磁特性インピーダン スを有する前記電磁結合媒体を含む第2タンクと、 前記第1タンク内に位置決めされかつ前記音響結合媒体に浸された複数の音響 センサと、 前記第2タンク内に位置決めされかつ前記電磁結合媒体に浸せきされた電磁放 射源と、 前記組織内に前記電磁放射源からの電磁放射のパルスを発生するように前記電 磁放射源をパルス駆動する電力回路と、 前記音響センサに到着する合成圧力波形を検出し、前記波形を表すデータを記 憶し、画像を導出するために複数の前記検出された圧力波形を組み合わせる計算 回路であって、前記画像内の点が前記組織内の点で発する圧力波形の測度を組み 合わせることによって導出される前記計算回路と を含む装置。 54. 請求項53記載の装置において、前記タンクの少なくとも1つが前記 結合媒体を収容するように前記タンクを閉じ込める柔軟性薄膜カバーを更に含み 、それによって前記結合媒体に前記組織を結合するように前記組織が前記柔軟性 薄膜に押し当てられる装置。 55. 組織内の電磁波の局在化吸収を検出することによって組織構造を画像 化する装置であって、 音響結合媒体内へ入射する音響波の前記組織からの反射を減少させるために前 記組織の音響特性インピーダンスと実質的に類似している音響特性インピーダン スを有し、かつ前記組織内へ入射する電磁波の電磁結合媒体からの反射を減少さ せるために前記組織の電磁特性インピーダンスと実質的に類似している電磁特性 インピーダンスを有する結合媒体を収容するタンクと、 前記タンク内側に位置決めされかつ前記結合媒体に浸された電磁放射源と、 前記タンク内側に位置決めされかつ前記結合媒体に浸された複数の音響センサ と、 前記組織内に前記電磁放射源からの電磁放射のパルスを発生するように前記電 磁放射源をパルスする電力回路と、 前記音響センサに到着する合成圧力波形を検出し、前記波形を表すデータを記 憶し、画像を導出するために複数の前記検出された圧力波形を組み合わせる計算 回路であって、前記画像内の点が前記組織内の点で発する圧力波形の測度を組み 合わせることによって導出される前記計算回路と を含む装置。 56. 組織内の音響波を検出することによって組織構造を画像化する装置で あって、 結合媒体内へ入射する音響波の前記組織からの反射を減少させるために前記組 織の音響特性インピーダンスと実質的に類似している音響特性インピーダンスを 有する前記結合媒体を収容するタンクと、 前記タンク内に浸されかつ前記組織と向い合わせに位置決めされた三次元湾曲 面と、 前記三次元湾曲面上に位置決めされかつ前記組織内の音響波を検出するために 前記組織に向けられた複数の音響センサと を含む装置。 57. 請求項56記載の装置であって、前記湾曲面に接続されかつ複数の位 置にある前記センサから音響波を収集するように前記面を回転させるモータを更 に含む装置。 58. 請求項56又は57記載の装置において、前記湾曲面が球状に湾曲し ている装置。 59. 請求項56から58のうちいずれか1つに記載の装置において、前記 センサがら旋経路に沿って前記湾曲面上に位置決めされる装置。 60. 請求項56から59のうちいずれか1つに記載の装置であって、前記 タンクの内側に位置決めされかつ前記結合媒体に浸される電磁放射源を更に含み 、前記湾曲面が導電性でありかつ前記電磁源に対して接地面を形成する装置。 【手続補正書】 【提出日】平成11年4月23日(1999.4.23) 【補正内容】 請求の範囲 1. 組織内の電磁波の局在化吸収を検出することによって前記組織の三次元体 積内の組織構造を画像化する方法であって、 前記組織に近接して電磁放射源を用意するステップと、 複数の音響センサを用意するステップと、 前記組織に前記複数の音響センサを音響結合するステップと、 前記組織の三次元体積内に合成圧力波形を発生させるために前記源からの電磁 放射のパルスで以て前記組織の三次元体積を照射するステップと、 前記音響センサに到着する前記合成圧力波形を検出しかつ前記波形を表すデー タを記憶するステップと、 成る1つの点で発する圧力波形の測度を導出するために複数の検出された圧力 波形を組み合わせるステップであって、前記導出することが 前記点と或る1つの圧力センサとの距離を決定することと、 前記電磁放射のパルスの後の時間遅延である時刻に前記圧力センサによって 検出された圧力波形の変化速度に関係した値を計算する際に、音が前記組織を通 る前記距離を走行するに要する時間に等しい前記時間遅延で前記値を計算するこ とと、 追加圧力センサと追加圧力センサ波形とについて前記決定することと前記計 算することとを繰り返すことと、 前記点で発する圧力波形の前記測度を形成するために前記計算された値を累 算することと、 によって行われる前記組み合わせるステップと、 前記組織内の構造の画像を発生するために複数の点について前記組み合わせる ステップを繰り返すステップと を含む方法。 2. 請求項1記載の方法において、時間遅延である時刻に圧力波形の変化速度 に関係した値を計算することが、前記値を発生するために前記変化速度に前記時 間遅延に比例する係数を乗じることを更に含み、 それによって前記点から放射された音響エネルギーの拡散を補償する 方法。 3. 請求項1又は2のうちいずれか1つに記載の方法において、前記複数の音 響センサを用意するステップが面を用意しかつ前記面を横断して平等に間隔を取 った前記センサを位置決めすることを含む 方法。 4. 請求項3記載の方法において、前記面と前記センサとが第1位置にある間 に前記組織を前記照射するステップと前記圧力波形を検出するステップとが遂行 され、更に、 第2位置へ前記面と前記センサとを移動させるステップと、 前記照射するステップを繰り返すステップと、 前記検出するステップを繰り返すステップと、 前記組織の前記画像を発生するために前記第1位置と前記第2位置とにおいて 前記センサによって収集された波形を組み合わせるステップと を含む方法。 5. 請求項4記載の方法において、前記面を移動させるステップが直線状に前 記面を移動させることを含む方法。 6. 請求項4記載の方法であって、前記面と前記センサと同期して前記電磁用 放射源を移動させることを更に含む方法。 7. 請求項4記載の方法において、前記面を移動させることが前記面を回転さ せることを含む方法。 8. 請求項7記載の方法において、前記センサが前記面上で旋経路に沿って位 置決めされる方法。 9. 請求項1から8のうちいずれか1つに記載の方法であって、音響結合媒体 に前記センサを浸すことを更に含み、前記音響結合媒体内へ入射する音響波の前 記組織からの反射を減少させるために前記音響結合媒体が前記組織の音響特性イ ンピーダンスと実質的に類似している音響特性インピーダンスを有する方法。 10.請求項9記載の方法であって、 前記音響結合媒体を収容する柔軟性薄膜を用意することと、 前記組織から前記音響結合媒体へ音響波を結合するために前記薄膜へ前記組織 を押し当てることと を更に含む方法。 11.請求項1から8のうちいずれか1つに記載の方法であって、電磁結合媒体 に前記電磁放射源を浸すことを更に含み、前記組織内へ入射する電磁波の前記電 磁結合媒体からの反射を減少させるために前記電磁結合媒体が前記組織の電磁特 性インピーダンスと実質的に類似している電磁特性インピーダンスを有する方法 。 12.請求項11記載の方法であって、 前記電磁結合媒体を収容する柔軟性薄膜を用意することと、 前記電磁結合媒体から前記組織内へ電磁波を結合するために前記薄膜へ前記組 織を押し当てることと を更に含む方法。 13.請求項9記載の方法であって、 前記音響結合媒体に前記電磁放射源を浸すことを更に含み、 前記組織内へ入射する電磁波の前記音響結合媒体からの反射を減少させるため に前記音響結合媒体が前記組織の特性電磁インピーダンスと実質的に類似してい る特性電磁インピーダンスを有する方法。 14.請求項1から13のうちいずれか1つに記載の方法において、前記組織を 照射するステップが近赤外帯域でのレーザ発生電磁放射で以て前記組織を照射す ることを含む方法。 15.請求項1から13のうちいずれか1つに記載の方法において、前記組織を 前記照射するステップがX線フラッシュ・ランプで以て前記組織を照射すること を含む方法。 16.請求項1から13のうちいずれか1つに記載の方法において、前記組織を 前記照射するステップがマイクロ波周波数放射を発生する導電コイルで以て前記 組織を照射することを含む方法。 17.組織内の電磁波の局在化吸収を検出することによって組織構造を画像化す る方法であって、 前記組織に近接して電磁放射源を用意するステップと、 面を用意しかつ前記面を横断して複数の音響センサを位置決めするステップと 、 前記組織に前記複数の音響センサを音響結合するステップと、 前記面と前記センサとを第1位置に位置決めするステップと、 前記組織内に合成圧力波形を発生させるために前記源からの電磁放射のパルス で以て前記組織を照射するステップと、 前記音響センサに到着する前記合成圧力波形を検出しかつ前記波形を表すデー タを記憶するステップと、 第2位置へ前記面と前記センサとを移動させるステップと、 前記照射するステップを繰り返すステップと、 前記検出するステップを繰り返すステップと、 前記音響センサから距離を取った或る1つの点で発する圧力波形の測度を導出 するために前記第1位置と前記第2位置とで前記センサによって収集された複数 の前記検出された圧力波形を組み合わせるステップと 前記組織内の構造の画像を発生するために複数の点について前記組み合わせる ステップを繰り返すステップと を含む方法。 18.請求項17記載の方法において、第2位置へ前記面と前記センサとを前記 移動させるステップが前記面と前記センサとを回転させることを含む方法。 19.請求項18記載の方法において、前記センサが前記面上で旋経路に沿って 配置される方法。 20.組織内の電磁波の局在化吸収を検出することによって組織構造を画像化す る方法であって、 前記組織の近傍に結合媒体を用意するステップと、 前記結合媒体を閉じ込める柔軟性薄膜を用意するステップと、 前記組織に近接して電磁放射源を用意するステップと、 前記組織に近接して複数の音響センサを用意するステップと、 前記電磁放射源と前記センサとの少なくとも1つが前記結合媒体に浸されるこ とと、 前記結合媒体に前記組織を結合するために前記薄膜へ前記組織を押し当てるス テップと 前記組織内に合成圧力波形を発生させるために前記源からの電磁放射のパルス で以て前記組織を照射するステップと、 前記音響センサに到着する前記合成圧力波形を検出しかつ前記波形を表すデー タを記憶するステップと、 前記音響センサから距離を取った或る1つの点で発する圧力波形の測度を導出 するために複数の前記検出された圧力波形を組み合わせるステップと、 前記組織内の構造の画像を発生するために複数の点について前記組み合わせる ステップを繰り返すステップと を含む方法。 21.組織内の電磁波の局在化吸収を検出することによって前記組織の三次元体 積内の組織構造を画像化する装置であって、 電磁放射源と、 面を横断して配列された複数の音響センサであって、前記面が前記組織に音響 結合されている前記複数の音響センサと、 前記組織の三次元体積内に合成圧力波形を発生させるために前記三次元体積を 照射する前記電磁放射源から電磁放射のパルスを発生するように前記電磁放射源 をパルス駆動する電力回路と、 前記音響センサに到着する前記合成圧力波形を検出し、前記波形を表すデータ を記憶し、前記画像を形成するためにいくつもの点の各々で発する圧力波形の測 度を導出するように複数の検出された圧力波形を組み合わせる計算回路であって 、前記導出することが、各点について前記点と或る1つの圧力センサとの距離を 決定し、前記電磁放射のパルスの後の時間遅延である時刻に前記圧力センサによ って検出された圧力波形の変化速度に関係した値を計算することによって行われ 、前記時間遅延は音が前記組織を通る前記距離を走行するに要する時間に等しい 前記計算回路であって、追加圧力センサと追加圧力センサ波形とについて前記決 定しかつ前記計算することを繰り返し、かつ前記点で発する圧力波形の前記測度 を形成するために前記計算された値を累算する前記計算回路とを含む装置。 22.請求項21記載の装置において、前記センサが前記面を横断して平等に間 隔を取っている装置。 23.請求項21又は22のうちいずれか1つに記載の装置であって、前記組織 の前記画像を発生するために前記面と前記センサとを移動させるように前記面に 結合されたモータを更に含む装置。 24.請求項23記載の装置であって、前記モータが直線状に前記面を移動させ る装置。 25.請求項24記載の装置であって、前記面と前記センサと同期して前記電磁 放射源を移動させるために前記源に結合された第2モータを更に含む装置。 26.請求項23記載の装置において、前記モータが前記面を回転させる装置。 27.請求項26記載の装置において、前記センサがら旋経路に沿って前記面上 に位置決めされる装置。 28.請求項21から27のうちいずれか1つに記載の装置であって、音響結合 媒体を閉じ込めるタンクを更に含み、前記面と前記センサとが前記タンクに浸さ れる装置。 29.請求項28記載の装置において、前記タンクが開放頂面を含み、それによ って前記組織が前記音響結合媒体に受け入れられる装置。 30.請求項28記載の装置において、前記タンクが前記音響結合媒体を収容す るように前記タンクを閉じ込める柔軟性薄膜カバーを更に含み、それによって、 前記音響結合媒体から前記組織内へ音響波を結合するように前記柔軟性薄膜に前 記組織が押し当てられる装置。 31.請求項28記載の装置において、前記電磁放射源が前記タンクの内側に位 置決めされかつ前記音響結合媒体に浸され、 それによって前記組織内へ入射する電磁波の前記音響結合媒体からの反射を減 少させるために前記媒体が前記組織の特性電磁インピーダンスと実質的に類似し ている特性電磁インピーダンスを有するように前記タンク内の前記媒体が選択さ れる装置。 32.請求項21から31のうちいずれか1つに記載の装置において、前記電磁 放射源がレーザである装置。 33.請求項32記載の装置において、前記レーザが近赤外帯域で電磁放射を発 射する装置。 34.請求項32記載の装置において、前記レーザがNd:YAGレーザである 装置。 35.請求項21から31のうちいずれか1つに記載の装置において、前記電磁 放射源がフラッシュ・ランプである装置。 36.請求項35記載の装置において、前記フラッシュ・ランプがキセノン・フ ラッシュ・ランプである装置。 37.組織内の電磁波の局在化吸収を検出することによって組織構造を画像化す る装置であって、 電磁放射源と、 面を横断して配列された複数の音響センサであって、前記面が前記組織に音響 結合されている前記複数の音響センサと、 前記面と前記センサとを移動させるために前記面に結合されたモータと、 前記組織内の前記電磁放射源から電磁放射のパルスを発生するように前記電磁 放射源をパルスする電力回路と、 前記センサが多数の異なる位置にあるとき前記音響センサに到着する合成圧力 波形を検出し、前記波形を表すデータを記憶し、画像を導出するために複数の前 記検出された圧力波形を組み合わせる計算回路であって、前記画像内の点が前記 組織内の点で発する圧力波形の測度を組み合わせることによって導出される前記 計算回路と を含む装置。 38.請求項37記載の装置であって、前記モータが前記面を回転させることに よって前記面を移動させる装置。 39.請求項38記載の装置において、前記センサがら旋経路に沿って前記面を 横断して配列される装置。 40.組織内の電磁波の局在化吸収を検出することによって前記組織の三次元体 積内の組織構造を画像化する装置であって、 電磁放射源と、 面を横断して配列された複数の音響センサであって、前記面が前記組織に音響 結合されている前記複数の音響センサと、 前記組織の三次元体積内に合成圧力波形を発生させるために前記組織の三次元 体積を照射する前記電磁放射源から電磁放射のパルスを発生するように前記電磁 放射源をパルス駆動する電力回路と、 結合媒体を収容するタンクであって、前記電磁放射源と前記面との少なくとも 1つが前記タンク内の前記結合媒体に浸される前記タンクと、 前記結合媒体を収容するように前記タンクを閉じ込める柔軟性薄膜であって、 それによって前記結合媒体に結合するように前記組織が前記柔軟性薄膜に押し当 てられる前記柔軟性薄膜と、 前記音響センサに到着する合成圧力波形を検出し、前記波形を表すデータを記 憶し、画像を導出するために複数の前記検出された圧力波形を組み合わせる計算 回路であって、前記画像内の点が前記組織内の点で発する圧力波形の測度を組み 合わせることによって導出される前記計算回路と を含む装置。 41.組織内の電磁波の局在化吸収を検出することによって組織構造を画像化す る装置であって、 音響結合媒体内へ入射する音響波の前記組織からの反射を減少させるために前 記組織の音響特性インピーダンスと実質的に類似している音響特性インピーダン スを有する前記音響結合媒体を含む第1タンクと、 前記組織内へ入射する電磁波の電磁結合媒体からの反射を減少させるために前 記組織の電磁特性インピーダンスと実質的に類似している電磁特性インピーダン スを有する前記電磁結合媒体を含む第2タンクと、 前記第1タンク内に位置決めされかつ前記音響結合媒体に浸された複数の音響 センサと、 前記第2タンク内に位置決めされかつ前記電磁結合媒体に浸せきされた電磁放 射源と、 前記組織内に前記電磁放射源からの電磁放射のパルスを発生するように前記電 磁放射源をパルス駆動する電力回路と、 前記音響センサに到着する合成圧力波形を検出し、前記波形を表すデータを記 憶し、画像を導出するために複数の前記検出された圧力波形を組み合わせる計算 回路であって、前記画像内の点が前記組織内の点で発する圧力波形の測度を組み 合わせることによって導出される前記計算回路と を含む装置。 42.組織内の音響波を検出することによって組織構造を画像化する装置であっ て、 結合媒体内へ入射する音響波の前記組織からの反射を減少させるために前記組 織の音響特性インピーダンスと実質的に類似している音響特性インピーダンスを 有する前記結合媒体を収容するタンクと、 前記タンク内に浸されかつ前記組織と向い合わせに位置決めされた三次元湾曲 面と、 前記三次元湾曲面上に位置決めされかつ前記組織内の音響波を検出するために 前記組織に向けられた複数の音響センサと を含む装置。 43.請求項42記載の装置であって、前記湾曲面に接続されかつ複数の位置に ある前記センサから音響波を収集するように前記面を回転させるモータを更に含 む装置。 44.請求項42又は43記載の装置において、前記湾曲面が球状に湾曲してい る装置。 45.請求項42から44のうちいずれか1つに記載の装置において、前記セン サから旋経路に沿って前記湾曲面上に位置決めされる装置。 46.請求項42から45のうちいずれか1つに記載の装置であって、前記タン クの内側に位置決めされかつ前記結合媒体に浸される電磁放射源を更に含み、前 記湾曲面が導電性でありかつ前記電磁源に対して接地面を形成する装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S D,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG ,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM,AT ,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA, CH,CN,CU,CZ,DE,DK,EE,ES,F I,GB,GE,GH,HU,ID,IL,IS,JP ,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR, LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN,M W,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD ,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR, TT,UA,UG,US,UZ,VN,YU,ZW

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 組織内の電磁波の局在化吸収を検出することによって前記組織の三次元 体積内の組織構造を画像化する方法であって、 前記組織に近接して電磁放射源を用意するステップと、 複数の音響センサを用意するステップと、 前記組織に前記複数の音響センサを音響結合するステップと、 前記組織の三次元体積内に合成圧力波形を発生させるために前記源からの電磁 放射のパルスで以て前記組織の三次元体積を照射するステップと、 前記音響センサに到着する前記合成圧力波形を検出しかつ前記波形を表すデー タを記憶するステップと、 或る1つの点で発する圧力波形の測度を導出するために複数の検出された圧力 波形を組み合わせるステップであって、前記導出することが 前記点と或る1つの圧力センサとの距離を決定することと、 前記電磁放射のパルスの後の時間遅延である時刻に前記圧力センサによって 検出された圧力波形の変化速度に関係した値を計算することであって、前記時間 遅延は音が前記組織を通る前記距離を走行するに要する時間に等しい前記計算す ることと、 追加圧力センサと追加圧力センサ波形とについて前記決定することと前記計 算することとを繰り返すことと、 前記点で発する圧力波形の前記測度を形成するために前記計算された値を累 算することと、 によって行われる前記組み合わせるステップと、 前記組織内の構造の画像を発生するために複数の点について前記組み合わせる ステップを繰り返すステップと を含む方法。 2. 請求項1記載の方法において、 複数の音響センサを前記用意するステップが圧力波形に応答して前記圧力波形 の変化速度を表す電気出力を供給する微分音響センサを用意することを含み、 前記圧力波形内の変化速度の値を前記計算するステップが前記微分圧力センサ の前記電気出力の値を計算することを含む 方法。 3. 請求項2記載の方法において、 前記微分音響センサがアナログ信号を発生する圧電結晶を含み、及び 変化速度を表す前記電気出力を発生することが前記電気出力を発生するために 前記アナログ信号の遅延したバージョンを前記アナログ信号と組み合わせること を含む 方法。 4. 請求項1記載の方法において、遅延した圧力波形の変化速度に関係した 値を計算することが前記変化速度に関係した値を発生するために前記遅延に比例 した係数を前記変化速度に乗じることを更に含み、 それによって前記点から発した音響エネルギーの拡散を補償する 方法。 5. 請求項1記載の方法において、前記複数のセンサを用意するステップが 面を用意しかつ前記面を横断して平等に間隔を取って前記センサを位置決めする ことを含む方法。 6. 請求項5記載の方法において、前記組織を前記照射するステップと前記 圧力波形を検出するステップとが前記面と前記センサとが第1位置にある間に遂 行され、かつ前記方法であって、 第2位置へ前記面と前記センサとを移動させるステップと、 前記照射するステップを繰り返すステップと、 前記検出するステップを繰り返すステップと、 前記組織の前記画像を発生するために前記第1位置と前記第2位置とにおいて 前記センサによって収集された波形を組み合わせるステップと を更に含む方法。 7. 請求項6記載の方法において、前記面を移動させるステップが直線状に 前記面を移動させることを含む方法。 8. 請求項6記載の方法であって、前記面と前記センサと同期して前記電磁 用放射源を移動させることを更に含む方法。 9. 請求項6記載の方法において、前記面を移動させることが前記面を回転 させることを含む方法。 10. 請求項9記載の方法において、前記センサがら旋経路に沿って前記面 上に位置決めされる方法。 11. 請求項1記載の方法であって、音響結合媒体に前記センサを浸すこと を更に含み、前記音響結合媒体内へ入射する音響波の前記組織からの反射を減少 させるために前記音響結合媒体が前記組織の音響特性インピーダンスと実質的に 類似している音響特性インピーダンスを有する方法。 12. 請求項11記載の方法であって、 前記音響結合媒体を収容する柔軟性薄膜を用意することと、 前記組織から前記音響結合媒体へ音響波を結合するために前記薄膜へ前記組織 を押し当てることと を更に含む方法。 13. 請求項1記載の方法であって、電磁結合媒体に前記電磁放射源を浸す ことを更に含み、前記組織内へ入射する電磁波の前記電磁結合媒体からの反射を 減少させるために前記電磁結合媒体が前記組織の電磁特性インピーダンスと実質 的に類似している電磁特性インピーダンスを有する方法。 14. 請求項13記載の方法であって、 前記電磁結合媒体を収容する柔軟性薄膜を用意することと、 前記電磁結合媒体から前記組織内へ電磁波を結合するために前記薄膜へ前記組 織を押し当てることと を更に含む方法。 15. 請求項11記載の方法であって、 前記音響結合媒体に前記電磁放射源を浸すことを更に含み、 前記組織内へ入射する電磁波の前記音響結合媒体からの反射を減少させるため に前記音響結合媒体が前記組織の特性電磁インピーダンスと実質的に類似してい る特性電磁インピーダンスを有する方法。 16. 請求項1記載の方法において、前記組織を照射するステップが近赤外 帯域でのレーザ発生電磁放射で以て前記組織を照射することを含む方法。 17. 請求項1記載の方法において、前記組織を前記照射するステップがX 線フラッシュ・ランプで以て前記組織を照射することを含む方法。 18. 請求項1記載の方法において、前記組織を前記照射するステップがマ イクロ波周波数放射を発生する導電コイルで以て前記組織を照射することを含む 方法。 19. 請求項18記載の方法において、前記マイクロ波周波数が実質的に4 33MHzである方法。 20. 請求項18記載の方法において、前記マイクロ波周波数が実質的に9 15MHzである方法。 21. 組織内の電磁波の局在化吸収を検出することによって組織構造を画像 化する方法であって、 前記組織に近接して電磁放射源を用意するステップと、 面を用意しかつ前記面を横断して複数の音響センサを位置決めするステップと 、 前記組織に前記複数の音響センサを音響結合するステップと、 前記面と前記センサとを第1位置に位置決めするステップと、 前記組織内に合成圧力波形を発生させるために前記源からの電磁放射のパルス で以て前記組織を照射するステップと、 前記音響センサに到着する前記合成圧力波形を検出しかつ前記波形を表すデー タを記憶するステップと、 第2位置へ前記面と前記センサとを移動させるステップと、 前記照射するステップを繰り返すステップと、 前記検出するステップを繰り返すステップと、 前記音響センサから距離を取った或る1つの点で発する圧力波形の測度を導出 するために前記第1位置と前記第2位置とで前記センサによって収集された複数 の前記検出された圧力波形を組み合わせるステップと 前記組織内の構造の画像を発生するために複数の点について前記組み合わせる ステップを繰り返すステップと を含む方法。 22. 請求項21記載の方法において、第2位置へ前記面と前記センサとを 前記移動させるステップが前記面と前記センサとを回転させることを含む方法。 23. 請求項22記載の方法において、前記センサがら旋経路に沿って前記面 上に配置される方法。 24. 組織内の電磁波の局在化吸収を検出することによって組織構造を画像 化する方法であって、 前記組織の近労に結合媒体を用意するステップと、 前記結合媒体を閉じ込める柔軟性薄膜を用意するステップと、 前記組織に近接して電磁放射源を用意するステップと、 前記組織に近接して複数の音響センサを用意するステップと、 前記電磁放射源と前記センサとの少なくとも1つが前記結合媒体に浸されるこ とと、 前記結合媒体に前記組織を結合するために前記薄膜へ前記組織を押し当てるス テップと 前記組織内に合成圧力波形を発生させるために前記源からの電磁放射のパルス で以て前記組織を照射するステップと、 前記音響センサに到着する前記合成圧力波形を検出しかつ前記波形を表すデー タを記憶するステップと、 前記音響センサから距離を取った或る1つの点で発する圧力波形の測度を導出 するために複数の前記検出された圧力波形を組み合わせるステップと、 前記組織内の構造の画像を発生するために複数の点について前記組み合わせる ステップを繰り返すステップと を含む方法。 25. 組織内の電磁波の局在化吸収を検出することによって組織構造を画像 化する方法であって、 音響結合媒体内へ入射する音響波の前記組織からの反射を減少させるために前 記組織の音響特性インピーダンスと実質的に類似している音響特性インピーダン スを有する音響結合媒体を前記組織に隣接して用意するステップと、 複数の音響センサを用意しかつ前記組織に前記複数の音響センサを音響結合 するために前記音響結合媒体に前記センサを浸すステップと、 前記組織に隣接して電磁結合媒体を用意するステップであって、前記組織内へ 入射する電磁波の前記電磁結合媒体からの反射を減少させるために前記電磁結合 媒体が前記組織の電磁特性インピーダンスと実質的に類似している電磁特性イン ピーダンスを有する前記電磁結合媒体を前記用意するステップと、 前記組織に近接して電磁放射源を用意しかつ前記組織に前記電磁放射源を電磁 結合するために前記電磁結合媒体に前記源を浸すステップと、 前記組織内に合成圧力波形を発生させるために前記源からの電磁放射のパルス で以て前記組織を照射するステップと、 前記音響センサに到着する前記合成圧力波形を検出しかつ前記波形を表すデー タを記憶するステップと、 前記音響センサから距離を取った或る1つの点で発する圧力波形の測度を導出 するために複数の前記検出された圧力波形を組み合わせるステップと、 前記組織内の構造の画像を発生するために複数の点について前記組み合わせる ステップを繰り返すステップと を含む方法。 26. 組織内の電磁波の局在化吸収を検出することによって前記組織の三次 元体積内の組織構造を画像化する装置であって、 電磁放射源と、 面を横断して配列された複数の音響センサであって、前記面が前記組織に音響 結合されている前記複数の音響センサと、 前記組織の三次元体積内に合成圧力波形を発生させるために前記三次元体積を 照射する前記電磁放射源から電磁放射のパルスを発生するように前記電磁放射源 をパルス駆動する電力回路と、 前記音響センサに到着する前記合成圧力波形を検出し、前記波形を表すデータ を記憶し、前記画像を形成するためにいくつもの点の各々で発する圧力波形の測 度を導出するように複数の検出された圧力波形を組み合わせる計算回路であって 、前記導出することが、各点について前記点と或る1つの圧力センサとの距離を 決定し、前記電磁放射のパルスの後の時間遅延である時刻に前記圧力センサによ っ て検出された圧力波形の変化速度に関係した値を計算することによって行われ、 前記時間遅延は音が前記組織を通る前記距離を走行するに要する時間に等しい前 記計算回路であって、追加圧力センサと追加圧力センサ波形とについて前記決定 しかつ前記計算することを繰り返し、かつ前記点で発する圧力波形の前記測度を 形成するために前記計算された値を累算する前記計算回路と を含む装置。 27. 請求項26記載の装置において、前記センサが前記電磁放射のパルス の持続時間にわたって音が組織内を走行する距離の1/4より小さい最大寸法を 有する圧電トランスジューサである装置。 28. 請求項26記載の装置において、前記センサが前記面を横断して平等 に間隔を取っている装置。 29. 請求項26記載の装置であって、前記組織の前記画像を発生するため に前記面と前記センサとを移動させるように前記面に結合されたモータを更に含 む装置。 30. 請求項29記載の装置であって、前記モータが直線状に前記面を移動 させる装置。 31. 請求項30記載の装置であって、前記面と前記センサと同期して前記 電磁放射源を移動させるために前記源に結合された第2モータを更に含む装置。 32. 請求項29記載の装置において、前記モータが前記面を回転させる装 置。 33. 請求項32記載の装置において、前記センサがら旋経路に沿って前記 面上に位置決めされる装置。 34. 請求項26記載の装置であって、音響結合媒体を閉じ込めるタンクを 更に含み、前記面と前記センサとが前記タンクに浸される装置。 35. 請求項34記載の装置において、前記タンクが開放頂面を含み、それ によって前記組織が前記音響結合媒体に受け入れられる装置。 36. 請求項34記載の装置において、前記タンクが前記音響結合媒体を収 容するように前記タンクを閉じ込める柔軟性薄膜カバーを更に含み、それによっ て、前記音響結合媒体から前記組織内へ音響波を結合するように前記柔軟性薄膜 に前記組織が押し当てられる装置。 37. 請求項34記載の装置であって、音響結合媒体を閉じ込める第2タン クを更に含む装置。 38. 請求項37記載の装置において、前記第2タンクが前記電磁結合媒体 を収容するように前記タンクを閉じ込める柔軟性薄膜カバーを更に含み、それに よって前記電磁結合媒体から前記組織内へ電磁波を結合するように前記組織が前 記柔軟性薄膜上へ押し当てられる装置。 39. 請求項34記載の装置において、前記電磁放射源が前記タンクの内側 に位置決めされかつ前記音響結合媒体に浸され、 それによって前記組織内へ入射する電磁波の前記音響結合媒体からの反射を減 少させるために前記媒体が前記組織の特性電磁インピーダンスと実質的に類似し ている特性電磁インピーダンスを有するように前記タンク内の前記媒体が選択さ れる装置。 40. 請求項26記載の装置において、前記電磁放射源がレーザである装置 。 41. 請求項40記載の装置において、前記レーザが近赤外帯域で電磁放射 を発射する装置。 42. 請求項40記載の装置において、前記レーザがNd:YAGレーザで ある装置。 43. 請求項26記載の装置において、前記電磁放射源がフラッシュ・ラン プである装置。 44. 請求項43記載の装置において、前記フラッシュ・ランプがキセノン ・フラッシュ・ランプである装置。 45. 請求項26記載の装置において、前記電磁放射源が導電コイルである 装置。 46. 請求項45記載の装置において、前記電力回路がマイクロ波周波数で 前記コイルをパルスする装置。 47. 請求項46記載の装置において、前記マイクロ波周波数が実質的に4 33MHzである装置。 48. 請求項46記載の装置において、前記マイクロ波周波数が実質的に9 15MHzである装置。 49. 組織内の電磁波の局在化吸収を検出することによって組織構造を画像 化する装置であって、 電磁放射源と、 面を横断して配列された複数の音響センサであって、前記面が前記組織に音響 結合されている前記複数の音響センサと、 前記面と前記センサとを移動させるために前記面に結合されたモータと、 前記組織内の前記電磁放射源から電磁放射のパルスを発生するように前記電磁 放射源をパルス駆動する電力回路と、 前記センサが多数の異なる位置にあるとき前記音響センサに到着する合成圧力 波形を検出し、前記波形を表すデータを記憶し、画像を導出するために複数の前 記検出された圧力波形を組み合わせる計算回路であって、前記画像内の点が前記 組織内の点で発する圧力波形の測度を組み合わせることによって導出される前記 計算回路と を含む装置。 50. 請求項49記載の装置であって、前記モータが前記面を回転させるこ とによって前記面を移動させる装置。 51. 請求項50記載の装置において、前記センサがら旋経路に沿って前記 面を横断して配列される装置。 52. 組織内の電磁波の局在化吸収を検出することによって前記組織の三次 元体積内の組織構造を画像化する装置であって、 電磁放射源と、 面を横断して配列された複数の音響センサであって、前記面が前記組織に音響 結合されている前記複数の音響センサと、 前記組織の三次元体積内に合成圧力波形を発生させるために前記組織の三次元 体積を照射する前記電磁放射源から電磁放射のパルスを発生するように前記電磁 放射源をパルスする電力回路と、 結合媒体を収容するタンクであって、前記電磁放射源と前記面との少なくとも 1つが前記タンク内の前記結合媒体に浸される前記タンクと、 前記結合媒体を収容するように前記タンクを閉じ込める柔軟性薄膜であって、 それによって前記結合媒体に結合するように前記組織が前記柔軟性薄膜に押し当 てられる前記柔軟性薄膜と、 前記音響センサに到着する合成圧力波形を検出し、前記波形を表すデータを記 憶し、画像を導出するために複数の前記検出された圧力波形を組み合わせる計算 回路であって、前記画像内の点が前記組織内の点で発する圧力波形の測度を組み 合わせることによって導出される前記計算回路と を含む装置。 53. 組織内の電磁波の局在化吸収を検出することによって組織構造を画像 化する装置であって、 音響結合媒体内へ入射する音響波の前記組織からの反射を減少させるために前 記組織の音響特性インピーダンスと実質的に類似している音響特性インピーダン スを有する前記音響結合媒体を含む第1タンクと、 前記組織内へ入射する電磁波の電磁結合媒体からの反射を減少させるために前 記組織の電磁特性インピーダンスと実質的に類似している電磁特性インピーダン スを有する前記電磁結合媒体を含む第2タンクと、 前記第1タンク内に位置決めされかつ前記音響結合媒体に浸された複数の音響 センサと、 前記第2タンク内に位置決めされかつ前記電磁結合媒体に浸せきされた電磁放 射源と、 前記組織内に前記電磁放射源からの電磁放射のパルスを発生するように前記電 磁放射源をパルス駆動する電力回路と、 前記音響センサに到着する合成圧力波形を検出し、前記波形を表すデータを記 憶し、画像を導出するために複数の前記検出された圧力波形を組み合わせる計算 回路であって、前記画像内の点が前記組織内の点で発する圧力波形の測度を組み 合わせることによって導出される前記計算回路と を含む装置。 54. 請求項53記載の装置において、前記タンクの少なくとも1つが前記 結合媒体を収容するように前記タンクを閉じ込める柔軟性薄膜カバーを更に含み 、 それによって前記結合媒体に前記組織を結合するように前記組織が前記柔軟性薄 膜に押し当てられる装置。 55. 組織内の電磁波の局在化吸収を検出することによって組織構造を画像 化する装置であって、 音響結合媒体内へ入射する音響波の前記組織からの反射を減少させるために前 記組織の音響特性インピーダンスと実質的に類似している音響特性インピーダン スを有し、かつ前記組織内へ入射する電磁波の電磁結合媒体からの反射を減少さ せるために前記組織の電磁特性インピーダンスと実質的に類似している電磁特性 インピーダンスを有する結合媒体を収容するタンクと、 前記タンク内側に位置決めされかつ前記結合媒体に浸された電磁放射源と、 前記タンク内側に位置決めされかつ前記結合媒体に浸された複数の音響センサ と、 前記組織内に前記電磁放射源からの電磁放射のパルスを発生するように前記電 磁放射源をパルス駆動する電力回路と、 前記音響センサに到着する合成圧力波形を検出し、前記波形を表すデータを記 憶し、画像を導出するために複数の前記検出された圧力波形を組み合わせる計算 回路であって、前記画像内の点が前記組織内の点で発する圧力波形の測度を組み 合わせることによって導出される前記計算回路と を含む装置。
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