JP2019010423A - 音響波プローブ及び音響波装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 トランスデューサの均等分散性が不十分であることに起因して発生するアーティファクトが低減された再構成画像を取得できる音響波プローブを提供すること。【解決手段】 音響波を受信する複数のトランスデューサと、螺旋配列をなすように前記複数のトランスデューサを支持する球面状の支持部を有する支持体と、を備える音響波プローブであって、前記支持部において前記トランスデューサが支持される支持位置Rを、球半径r0、天頂角θ、方位角φとして、前記球面の中心に対する極座標表示で、R(r0、θ、φ)と定めたとき、前記複数のトランスデューサは、方位角方向に所定の方位角螺旋ピッチと、前記中心から極点に向かう中心軸方向に平行な所定の軸方向螺旋ピッチと、を有して配列されており、、前記方位角螺旋ピッチは、2πを1+黄金数で割った角度であることを特徴とする音響波プローブ。【選択図】 図1

Description

本発明は、音響波を受信する音響波プローブに関する。
音響波を受信して生体などの被検体内部の情報を取得する技術として、光音響イメージング装置や超音波エコーイメージング装置などの音響波装置が提案されている。
非特許文献1は、赤外光を照射する光源と音響波プローブとを備え断層画像を得る光音響イメージング装置が記載されている。非特許文献1は、さらに、音響波プローブのアレイ形状を球面とすることで注目領域(ROI:region of interest)からの音響波を広い立体角で受信し、再構成画像に発生するアーティファクトを低減することが開示されている。
特許文献1は、マイクロ波源と音響波プローブとを備え断層画像を得る熱音響イメージング装置が記載されている。特許文献1では、球面形状のアレイ状音響波プローブにおいて方位角方向と螺旋中心軸方向のそれぞれにおいてトランスデューサを均等に螺旋配置することが開示されている。
非特許文献1に記載の音響波プローブでは、トランスデューサの均等分散配置が考慮されていないためトランスデューサの実装密度に偏りが生じて再構成画像にアーティファクトが生じ、取得された再構成画像の画質が低下する場合があった。
特許文献1に記載の音響波プローブでは、トランスデューサの均等分散配置を考慮してはいるものの方位角方向の分散性が十分ではなく再構成画像の画質が低下する場合があった。
本発明は、このような課題認識に基づいてなされたものである。本発明の目的は、方位角方向と螺旋中心軸方向のそれぞれにおいてトランスデューサの均等分散性が高く、アーティファクトが低減された再構成画像を取得できる音響波プローブを提供することである。
本発明に係る音響波プローブの第1は、
音響波を受信する複数のトランスデューサと、螺旋配列をなすように前記複数のトランスデューサを支持する球面状の支持部を有する支持体と、を備える音響波プローブであって、
前記支持部において前記トランスデューサが支持される支持位置Rを、球半径r、天頂角θ、方位角φとして、前記球面の中心に対する極座標表示で、R(r、θ、φ)[m、rad、rad]と定めたとき、
前記複数のトランスデューサは、方位角方向に所定の方位角螺旋ピッチと、前記中心から極点に向かう中心軸方向に平行な所定の軸方向螺旋ピッチと、を有して配列されており、
前記方位角螺旋ピッチは、2π[rad]を1+黄金数で割った角度[rad]であることを特徴とする。
また、本発明に係る音響波プローブの第2は、
音響波を受信する複数のトランスデューサと、前記複数のトランスデューサを支持する球面状の支持部を有する支持体と、を備える音響波プローブであって、
前記支持部において前記トランスデューサが支持される支持位置Rを、球半径r、天頂角θ、方位角φとして、前記球面の中心に対する極座標表示で、R(r、θ、φ)[m、rad、rad]と定めたとき、
前記複数のトランスデューサは、以下の一般式(1)、(2)及び(3)を満足する螺旋配列で前記支持部に支持されていることを特徴とする。
Figure 2019010423
Figure 2019010423
Figure 2019010423
但し、Nはトランスデューサ数、iは、天頂角θがπの側を開始点として各トランスデューサに0から振られた配列内番号{0、1、・・N−1}である。
さらにまた、本発明に係る音響波プローブの第3は、
音響波を受信する複数のトランスデューサと、前記複数のトランスデューサを支持する球面状の支持部を有する支持体と、を備える音響波プローブであって、
前記支持部において前記トランスデューサが支持される支持位置Rを、球半径r、天頂角θ、方位角φとして、前記球面の中心に対する極座標表示で、R(r、θ、φ)[m、rad、rad]と定めたとき、
前記複数のトランスデューサは、以下の一般式(4)、(2)及び(5)を満足する螺旋配列で前記支持部に支持されていることを特徴とする。
Figure 2019010423
Figure 2019010423
Figure 2019010423
但し、Nはトランスデューサ数、iは、天頂角θがπの側を開始点として各トランスデューサに0から振られた配列内番号{0、1、・・N−1}である。
本発明に係る音響波プローブによれば、方位角方向と螺旋中心軸方向のそれぞれにおいてトランスデューサの均等分散性が高いため、アーティファクトが低減された再構成画像を取得することができる。
第1の実施形態に係る音響波プローブ100のトランスデューサの配置を示す断面模式図(a)、鳥瞰図(b)、極座標表示(c)、平面図(c)である。 参考形態に係る音響波プローブ900(a)と、音響波プローブ900を合成する螺旋配列a、螺旋配列b(b)を示す鳥瞰図である。 第1の実施形態と参考形態の音響波プローブをxy平面に重畳させた平面図(a)と、第1の実施形態と参考形態の音響波プローブのそれぞれの有効受信面積の度数分布グラフを示すものである。 第2の実施形態に係る音響波プローブ200を示す鳥瞰図(a)とxz平面に投影した投影模式図(b)である。 第3の実施形態に係る音響波プローブ300を示す鳥瞰図である。 第4の実施形態に係る音響波装置400を示す模式図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、同一の構成要素には原則として同一の符号を付して説明を省略する。
<第1の実施形態>
図1は、第1の実施形態に係る音響波プローブ100のトランスデューサの配置を示す断面模式図(a)、鳥瞰図(b)、極座標表示(c)、平面図(c)である。
音響波プローブ100は、図1(a)に示すように、複数の音響波を受信するトランスデューサ104と、螺旋配列をなすように複数のトランスデューサ104を支持する球面状の支持部102を有する支持体106と、を備える。
ここで、本願明細書において、螺旋配列を説明するときに用いる用語を説明する。トランスデューサ104(Ri)の螺旋配列内の位置は、図1(c)に示すように、z軸を螺旋配列の中心軸、支持部102を曲率中心Oおよび曲率半径rと与えられたとき、Ri(r、θ、φ)[m、rad、rad]と極座標で一意に表記される。支持部102上におけるトランスデューサ104の支持位置Rは、図1(c)に示すように、球半径r、天頂角θ、方位角φとして、球面110の曲率中心Oに対する極座標表示で、R(r、θ、φ)[m、rad、rad]と定めていると換言される。
ここで、天頂角θは、図1(c)に示すように、曲率中心Oからみたトランスデューサ104のz軸に対する角度に一致する。同様にして、方位角φは、トランスデューサ104とz軸を含む仮想平面とxy平面との交点Rihのx軸とのなす角度に一致する。方位角φは、xy平面にトランスデューサ104を正射影した点Rxy(x、y)としたとき、arctan(x/y)に一致すると換言される。
本実施形態の音響波プローブ100は、天頂角θ方向において近接するトランスデューサ間の方位角差Δφを黄金角とし、中心軸方向の軸方向の螺旋ピッチを等ピッチとする配列規則に従い複数のトランスデューサが支持部102に実装されている。
かかる配列規則満たすように複数のトランスデューサ104を備えた音響波プローブは、トランスデューサの配置において高い均等性と高い分散性とを有し、取得した音響波画像に含まれるアーティファクトを軽減することが可能となる。
なお、本願明細書において、均等性は、複数のトランスデューサが分担する支持部102上のセグメントの面積の均一性であり、分散性は、複数のトランスデューサのうち近接するトランスデューサ間の相互の距離の均一性に相当するものである。
また、本願明細書においては、黄金数は、方位角で使用する小文字のφ(ファイ)との区別のため、Ψ(プサイ)を使用する。黄金数Ψは、二次方程式x−x−1=0の正の解であり、(1+√5)/2に一致する。また、円周角2π[rad]を1+黄金数Ψで割った角度[rad]は黄金角と称され、円周角2π[rad]を黄金比1:Ψで分割した角度のうち狭い方の角度に一致する。黄金角2π/(1+Ψ)は、137.5度に近似される。
なお、「天頂角θ方向において近接するトランスデューサ間の方位角差Δφを黄金角とする」ことは、「フィボナッチ配列で螺旋に配列されたトランスデューサ104が1配列のみ存在する」ことと等価な意味を持ち、後述する参考形態に対する相違点となる。
本実施形態に係るトランスデューサ配列は、互いに異なる幾何的表現で等価に説明することが可能である。
第一の説明は、複数のトランスデューサ104は、方位角φ方向に所定の方位角螺旋ピッチΔφと、中心Oから極点に向かう中心軸方向に平行な所定の軸方向螺旋ピッチΔzと、を有している。かかる方位角螺旋ピッチΔφは、時計回りの円周角−2π[rad]を1+黄金数Ψで割った角度[rad]であり、螺旋配列の開始点から終点に亘って等角度ピッチをなしている。なお、方位角螺旋ピッチΔφは、天頂角θ方向において最も近接する2つのトランスデューサ104間の方位角差Δφ(=φ−φi−1)に一致する。また、軸方向螺旋ピッチΔzは、天頂角θ方向において最も近接する2つのトランスデューサ間のz軸方向の距離Δz(=rcosθ−rcosθi−1)に一致し、螺旋配列の開始点から終点に亘って等長のピッチをなしている。
なお、本願明細書において、支持体106が有する球面状の部分である支持部102は、完全な真球に対して作成上許容される公差が存在する。すなわち、支持部102の曲率半径に作成上許容される公差が存在し、受信する音響波の位相差が許容可能な位置ずれを許容する。具体的には、球面110に対する公差は、4分の1波長以下を許容するものであり、水系の音響整合液、トランスデューサ104の動作条件が中心周波数4MHzの場合、±100μmの曲率半径の公差が許容される。
第二の説明は、複数のトランスデューサ104は、以下の一般式(8)、(2)及び(3)を満足する螺旋配列で支持部102に支持されている。
Figure 2019010423
Figure 2019010423
Figure 2019010423
但し、Nは支持部102に実装されているトランスデューサ数、iは、天頂角θがπの側を開始点として各トランスデューサに0から振られた配列内番号{0、1、・・N−1}である。
また、第三の説明は、複数のトランスデューサ104は、以下の一般式(9)、(2)及び(5)を満足する螺旋配列で支持部102に支持されている。
Figure 2019010423
Figure 2019010423
Figure 2019010423
但し、Nは支持部102に実装されているトランスデューサ数、iは、天頂角θがπの側を開始点として各トランスデューサに0から振られた配列内番号{0、1、・・N−1}である。
また、支持部102は、仮想的に定まる球面110と、曲率中心O、曲率半径rを共有しており、球面110に倣う部分を有している。
なお、本実施形態のトランスデューサ104(R)の方位角φ螺旋ピッチΔφは負の値をとる。すなわち、トランスデューサ104(R)の方位角方向の螺旋配列は、開始点からみて時計回りであるので、一般式(9)のφは、配列内番号jの係数に負号を有している。一方、本実施形態の変形例として、トランスデューサ104(R)の配列を反時計回りとした形態が含まれ、一般式(9)のφの配列内番号iの係数、および、一般式(6)のΔφはいずれも正の値をとっても良い。
支持体106は、複数のトランスデューサ104、後述する光照射部122を所定の配列となるように支持し、音響波プローブ100を構成する。支持体106は、支持部102以外の領域において、複数のトランスデューサ104から伸びる複数のケーブル群をまとめ、音響波プローブ100を移動させる際の取り回しを良好なものとしている。一般に、受信する音響波信号のチャネル数の増大に伴い音響波プローブ100のとり回し性が低下するが、支持体106はこの点を救済している。かかるケーブル群をまとめる作用は、音響波プローブ100をハンドヘルドタイプのプローブ(不図示)に適用した際により有効である。
また、トランスデューサ104は、焦電性セラミックを備えるピエゾ型トランスデューサ、電極間にキャビティを備える静電容量型トランスデューサ、ファブリペロー干渉計を備えたトランスデューサ等が適用される。ピエゾ型のトランスデューサ104を構成する部材としては、PZT(チタン酸ジルコン酸鉛)に代表される圧電セラミック材料や、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)に代表される高分子圧電膜材料などを用いることができる。なお、音響波を受信することにより電気信号を出力できる限り、いかなるトランスデューサを採用してもよい。
また、トランスデューサ104により得られる電気信号は時間分解信号である。つまり、受信素子により得られる電気信号の振幅は、各時刻にトランスデューサで受信される音圧に基づく値(例えば、音圧に比例した値)を表したものである。生体からの音響波の周波数帯域は、典型的には100kHz以上100MHz以下であるので、トランスデューサ104は、少なくとも100kHz以上100MHz以下の周波数帯域に受信感度を有していることが望ましい。
なお、本実施形態の音響波プローブ100のトランスデューサ104の螺旋配列は、開始点の天頂角θを177.0632度とし、終点の天頂角θ255を109.2017度としている。
<参考形態>
図2は、参考形態に係る音響波プローブ900のトランスデューサ配列を示すxy平面図(a)と、音響波プローブ900を構成するトランスデューサ配列901と902をそれぞれ示す平面図(b)、(c)である。
参考形態の音響波プローブ900は、ともに方位角方向の螺旋ピッチが黄金角の2倍角である128素子のトランスデューサ904の螺旋配列901と、128素子のトランスデューサ914の螺旋配列902とを重ね合わせたものである。参考形態の音響波プローブ900は、いずれも方位角方向の螺旋ピッチが黄金角でない2つの螺旋配列を有していると換言される。
図2(b)に示す螺旋配列901は、128素子のトランスデューサ904(S、S、・・S・・S127)のそれぞれの位置に対応し、一般式(10)、(2)及び(11)及び(12)の螺旋規則に従う。
Figure 2019010423
Figure 2019010423
Figure 2019010423
Figure 2019010423
図2(b)には、天頂角方向において最も近接する2点904(Si−1)、904(S)の方位角差Δφと、螺旋配列901の開始点904(S)とが、示されている。天頂角方向において最も近接する2点904(Si−1)と904(S)の方位角差Δφは、時計回りの黄金角の2倍角に相当する―4π/Ψ[rad]であることが読み取れる。
また、図2(c)に示す螺旋配列902は、128素子のトランスデューサ914(T、T、・・T・・T127)のそれぞれの位置に対応し、一般式(13)、(2)、(14)及び(15)の螺旋規則に従う。
Figure 2019010423
Figure 2019010423
Figure 2019010423
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螺旋配列902は、螺旋配列901を、2つの螺旋配列901、902の共通の方位角螺旋ピッチの二分の一角である―2π/(1+Ψ)[rad]分回転したものに一致している。
図2(c)には、天頂角θ方向において最も近接する2点914(Ti−1)、914(T)と、螺旋配列901の開始点904(S)とが、示されている。
2つの螺旋配列901、902は、同一の天頂角θにおいて、トランスデューサ904(S)、914(T)をそれぞれ1つだけ持つため、螺旋開始点i=0の方位角δ[rad]が不一致であれば、螺旋配列901、902は支持部102上で干渉しない。
螺旋配列902の螺旋開始点の方位角δは、共通の方位角螺旋ピッチの二分の一角に相当する―2π/(1+Ψ)[rad]とする条件において、螺旋配列901、902は互いの同一天頂角θを有する素子が近接しない条件となる。本参考形態の音響波プローブ900は、一見すると、均等分散性が担保されたトランスデューサ904、914の螺旋配列を有しているように見える。
図3は、第1の実施形態と参考形態の音響波プローブをxy平面に重畳させた平面図(a)と、第1の実施形態と参考形態の音響波プローブのそれぞれの有効担当面積の度数分布グラフである。
図3(a)からは、z軸が通過する極点付近で、第1の実施形態に対応するトランスデューサ104の位置を示す白丸と、参考形態に対応するトランスデューサが904、914の位置を示す黒丸との間の不一致が大きいことが読み取ることができる。
一方、図3(a)は、第1の実施形態の音響波プローブ100のトランスデューサ104の1素子の担当面積の頻度を示す度数分布グラフである。同様にして、図3(b)は、参考形態の音響波プローブ900のトランスデューサ904、914の1素子の担当面積の頻度を示す度数分布グラフである。担当面積頻度の計算には、ボロノイ図による方法を用いた。
図3(b)、(c)からは、トランスデューサの均等分散性において、第1の実施形態に係る音響波プローブ100が、参考形態に係る音響波プローブ900より、少なくとも2倍程度の差異を有して高いことを読み取ることできる。図3(b)、(c)から読み取られるトランスデューサの均等分散性の差異は、図3(a)の極点付近の2つの音響波プローブ100、900の不一致を裏付けるものである。
すなわち、方位角φ方向の螺旋ピッチが黄金角である螺旋配列を1つ備えている第1の実施形態に係る音響波プローブ100は、方位角φ方向の螺旋ピッチが黄金角ではない参考形態の音響波プローブ900より、トランスデューサの均等分散性が高い。従って、方位角φ方向の螺旋ピッチが黄金角である螺旋配列を1つ備えている第1の実施形態に係る音響波プローブ100は、方位角φ方向の螺旋ピッチが黄金角ではない参考形態の音響波プローブ900より、アーティファクトを低減する効果が高い。
<第2の実施形態>
図4(a)、(b)は、それぞれ、本実施形態にかかる音響波プローブ200の鳥瞰図とxz平面に投影した投影模式図である。本実施形態の音響波プローブ200は、支持部102の極点(0、0、r)近傍に、トランスデューサが配置されない非配置部120が設けられている点において、第1の実施形態の音響波プローブ100と相違する。
本実施形態の音響波プローブ200について以下に詳述する。
なお、第1の実施形態と同一の構成要素には、原則として同一の符号を付して説明を省略する。
本実施形態の音響波プローブ200は、図4(a)、(b)に示すように、支持部102にフィボナッチ螺旋配列で配列された256素子のトランスデューサ104を備えている。本実施形態のトランスデューサ104の螺旋配列は、開始点の天頂角θを165度(11/12 rad)とし、終点の天頂角θ255を120度(π rad)としている。すなわち、非配置部120は、支持部102のうち天頂角θが165度より大きく180度以下の範囲であり、配置部126は、支持部102のうち120度以上165度以下の範囲である。
音響波プローブ200は、支持部102の曲率中心Oに向けて光を照射するように、支持部102の極点(0、0、r)と重なる位置に光照射部122が設けられている。音響波プローブ200は、支持部102の曲率中心Oに向けて光照射を行うことで、関心領域に対して対称性を有して光照射を行うことが可能となり、関心領域の周辺の光音響信号の低下を軽減することが可能となる。光照射部122は、被検体に光が照射されるように配置されていれば、曲率中心Oにその照射方向を必ずしも向けなくとも良いが、関心領域の周辺の光音響信号の低下を軽減する点においては、曲率中心Oにその照射方向を向けることが好ましい。音響波プローブ200に配置された光照射部122は、トランスデューサ104の螺旋配列の開始点の天頂角θより大きい天頂角を有する位置において支持部102に支持されていると換言される。光照射部122とトランスデューサ104とは、照射光と音響波の受信とが互いを妨害しないように、互いを干渉しない場所に配置されることが好ましい。
また、光照射部122は、レンズ、ミラー、光ファイバ等の光学素子を用いることができる。乳房等を被検体801とする場合、照射光のビーム径を広げて照射することが好ましいため、光照射部122は光を拡散させる拡散板等で構成されていてもよい。一方、光音響顕微鏡においては、解像度を上げるために、光照射部122の光出射部はレンズ等で構成し、ビームをフォーカスして照射してもよい。
また、音響波プローブ200は、支持部102の内側、すなわち、支持部102の曲率中心Oの側に音響整合液を供給または排出するポート124が、非配置部120に光照射部122とともに配置されている。本実施形態の音響波プローブ200によれば、所定の品質に管理された所定の音響伝搬特性を有する不図示の音響整合液を、過不足なく必要なタイミングで供給し、残差がほとんどない状態で排出することができる。音響波プローブ200は、トランスデューサ104の螺旋配列の開始点の天頂角θより大きい天頂角を有する位置において、音響整合液を供給するまたは排出するためのポート124を備えていると換言される。
なお、非配置部120には、被検体に撮影野を向けたカメラ(不図示)、または、カメラの撮影照度を確保する照明(不図示)、を配置することが可能である。かかる形態の音響波プローブは、トランスデューサの螺旋配列の開始点の天頂角θより大きい天頂角を有する位置において、被検体に撮影野を向けたカメラ、または、照明を備えていると換言される。
音響波プローブ200の備える256素子のトランスデューサ104は、配置部126において、第1の実施形態の音響波プローブ100と同様に、フィボナッチ配列で高い均等分散性を有して配置されている。従って、音響波プローブ200は、非配置部120を有しているものの、第1の実施形態の音響波プローブ100と同様に、取得する再構成画像に含まれるアーティファクトが低減される効果を有している。
本実施形態の音響波プローブ200の開始点の天頂角θは、165度(=11π/12rad)であったが、本願発明の態様はこれに限らない。複数のトランスデューサ104のうち、最も天頂角θが大きい螺旋配列の開始点は、8π/9[rad]以上、π[rad]以下の天頂角θをとることができる。
また、同様にして、本実施形態の音響波プローブ200の終点の天頂角θ255は、120度(=2π/3rad)であったが、本願発明の態様はこれに限らない。N素子のトランスデューサ104を有する螺旋配列において、複数のトランスデューサ104のうち、最も天頂角θが小さい前記螺旋配列の終点は、π/3[rad]以上、3π/4[rad]以下の天頂角θN−1をとることができる。
<第3の実施形態>
図5は、本実施形態にかかる音響波プローブ300の鳥瞰図である。本実施形態の音響波プローブ300は、螺旋配列した複数の光照射部114を備える点において、第1の実施形態の音響波プローブ100と相違する。本実施形態の音響波プローブ300は、トランスデューサ104の高い均等分散性によるアーティファクトの低減効果に加えて、得られる音響波信号のSN比(Signal to Noise Ratio)を改善することができる。本実施形態の音響波プローブ300について以下に詳述する。
なお、第1乃至第2の実施形態と同一の構成要素には、原則として同一の符号を付して説明を省略する。
本実施形態の音響波プローブ300は、第1の実施形態の共通の配列規則に従って螺旋配列されている複数のトランスデューサ104(R、R、・・・R・・)と、複数の光照射部114(U、U、・・・U・・)とを、支持部102に備えている。
本実施形態の複数の光照射部114(U)は、一般式(16)、(2)及び(7)を満足するように支持部102に螺旋配列されている。
Figure 2019010423
Figure 2019010423
Figure 2019010423
ここで、Mは音響波プローブ300が備える光照射部の数、jは、天頂角θがπの側を開始点として各トランスデューサに0から振られた配列内番号{0、1、・・M−1}、ξ(グザイ)は光照射部114の配列の開始点Uのトランスデューサ104の配列の開始点Rに対する方位角差である。
なお、本実施形態の光照射部114(U)の方位角螺旋ピッチΔφは負の値をとる。すなわち、光照射部114(U)の方位角方向の螺旋配列は、開始点からみて時計回りであるので、一般式(16)のφは配列内番号jの係数に負号を有している。一方、本実施形態の変形例として、トランスデューサ104(R)と光照射部114(U)とは共通の方位角螺旋ピッチをとれば、反時計回りとすることが可能であり、一般式(16)のφの配列内番号jの係数、および、方位角螺旋ピッチΔφはいずれも正の値をとっても良い。
一般式(16)が一般式(9)と異なる点は、φにゼロでない角度ξ[rad]が加算されていることである。すなわち、光照射部114の螺旋配列は、トランスデューサ104の螺旋配列と共通の方位角螺旋ピッチ―2π/(1+Ψ)(=Δφ)、共通の軸方向螺旋ピッチΔzを有し、トランスデューサ104の螺旋配列の開始点と相違する開始点を有する。
音響波プローブ300のトランスデューサ104(R)は、一般式(2)の方位角φ、天頂角θに従うように位置するため、任意のトランスデューサ104(R)が配列される天頂角には、他のトランスデューサは配置されない。すなわち、開始点の方位角以外の螺旋ピッチ条件をトランスデューサ104の共通するものとした光照射部114(U)は、トランスデューサ104(R)と干渉することなく支持部102に螺旋配列することができる。
本実施形態の光照射部114(U)は、トランスデューサ104(R)と同等の均等分散配置となっているため、音響波プローブ300が被検体801に対して臨む任意の方向において、被検体801に均等に光を照射することができる。
なお、開始点の光照射部114(U)に対応する方位角δは、π[rad]を用いることが好ましいが、トランスデューサ104と光照射部801が物理的に干渉しない角度であれば他の方位角を採用してよい。また、本実施形態では、支持部102に実装する素子数M、Nにおいて、M=N=256としたが、螺旋ピッチΔφ、Δz条件を揃え、開始点の方位角をずらす条件を満足すれば、光照射部の素子数Mとトランスデューサの素子数Nは不一致としてもよい。
本実施形態の音響波プローブ300は、複数の光照射部114(U)が均等分散配置となっているため、より広い範囲に均等に光を照射することができる。従って、最大許容照度であるMPE(Maximum Permissible Exposure)を守りつつより大きな光量を被検体801の内部に位置する関心領域ROIに到達させることができる。これにより、関心領域で発生する光音響波の音圧が大きくなり光音響波信号のSN比を改善することができる。なお、本実施形態を、被検体のボリュームデータが得られる音響波装置に適用した場合、かかるボリュームデータに発生するアーティファクトが低減される効果も得られるため、より精度の高い音響波像(再構成画像)を得ることができる。
なお、図4(a)、(b)の直交座標軸のスケールは、支持部102の曲率半径rを127(mm)と読み替えると、図1(b)―(d)、図2(a)、(b)、図3(a)、図5の直交座標軸のスケールと一致する。
<第4の実施形態>
図6は、第4の実施形態に係る音響波装置400を示す模式図である。
本実施形態に係る音響波装置400は、保持ユニット440、第2の実施形態に係る音響波プローブ200、音響波プローブ200を備えた液槽430、液槽430を略水平面内において並進移動させる走査部410、を有している。以下に各要素について説明する。
保持ユニット440は、図6に示すように、被験者800の一部である被検体801が挿入される挿入口442が設けられるとともに、被験者800を保持する保持台444、を有している。保持ユニット440は、さらに、図6に示すように、挿入された被検体801が保持される保持部845、被験者800が腰掛けられる椅子447、保持台444の周囲の4辺に連なる側面パネル429、を備えている。
なお、椅子447は、被験者800の撮影姿勢を安定化させる為に保持台444上に設けられている。また、側面パネル429は、撮影時に移動する液槽430、XYステージ412、及び、音響波プローブ200が備える不図示の光照射部を囲み、被験者800及び不図示の操作者の移動空間と装置内部とを分離するために設けられている。保持台444または椅子447は、被験者800の撮影時の負担を軽減するために、不図示のクッションが配置される形態をとることができる。
挿入口442は、被験者800の一部である被検体801を挿入可能なように保持台444に開口された挿入口となっている。保持台444は、挿入口442に挿入されなかった被験者800の部位を載置可能となっており、被験者800の撮影姿勢を安定化させることが可能である。撮影対象の部位は、被験者800の、上肢、下肢、頭部、乳房等が含まれるが、図6においては、被検体801である左足を挿入口442に挿入し、不図示の右足を保持台444の載置部に載置させた座位の撮影姿勢を示している。
保持部845は、被検体801を撮影時に安定化させる意図により、挿入口442に重なる位置において保持台444に固定されている。保持部845は、保持台444から下方に突出する半容器状の形をしており、保持台444より下側で被検体801を保持することを可能とする。
保持部845は、さらに、被検体801から伝搬する音響波を音響波プローブ200が受信するための音響波の伝搬性を有した音響整合材を備え、赤外線を透過するIRゴム、シリコーンゴム、ポリエチレンテレフタレート等の樹脂材料が適用される。かかる樹脂材料が可橈性を有する場合、保持位置の下端を補償する意図から、かかる可橈性部材より剛性の高いメッシュ状の樹脂材料を保持部845に付加する形態も本願発明の実施形態に含まれる。
保持部845は、液槽430に貯留された音響整合液と被検体801が直接触れない様にする空間を分離するシール性を有していることが望ましい。これにより、液槽430に貯留された音響整合液に対する衛生性を担保することが可能となる。かかるシール性と半容器形状の突出部とを有した保持部845は、音響整合液が貯留され、保持部845と被検体801とを音響的な結合することが可能となる。
なお、被験者800の不安感を軽減する意図から、保持ユニット440に不図示の手すり、保護柵等を適宜設けてもよい。
受信走査ユニット40は、挿入口442を介して挿入された被検体801から伝搬された音響波を受信する音響波プローブ200と、音響波プローブ200を水平面に平行に二次元に移動させる走査部410と、を備え、保持台444の下に位置している。
XYステージ412は、音響波プローブ200を水平面に略平行に、挿入口442に対して二次元に相対移動させるように構成されている。XYステージ412は、後述する走査制御部416から出力される走査信号に基づいて、回転走査、螺旋走査、牛耕式走査、ラスター走査等を含む任意の二次元走査パターンで音響波プローブ200の走査を可能とする。液槽430は、音響波プローブ200を被検体801に対する相対位置を変更するように走査する走査部410に接続されていると換言される。
走査部410は、XYステージ412に対して走査信号を出力する走査制御部416と、XYステージ412と走査制御部416とを接続する走査信号ケーブル412を備えている。
走査制御部416は、保持ユニット440の外部に配置され、走査信号ケーブル412を介して、XYステージ412に対して走査信号を出力する。尚、走査信号ケーブル412は、側面パネル429に設けられたケーブル開口を介して配線されている。また、係る走査信号の伝送を無線化することで、走査信号ケーブル412は省略することが可能である。
なお、本願明細書における水平とは、水準器、レーザー変位系等によって可観測な物理量である。本実施形態に係る音響波装置400における水平には実効的な傾きの許容が存在し、傾き角に該当するtanθの上限下限は、鉛直方向と垂直な完全水平に対して±0.5mm/m以内である。かかる傾き角に該当するtanθの上限下限は、好ましくは±0.1mm/m以内、より好ましくは±0.04mm/m以内に制限される。
音響波プローブ200及び音響整合液ごと二次元に走査される液槽430を備えた本実施形態に係る音響波装置400は、走査に伴い貯留された音響整合液が慣性による流動、造波、泡の抱き込みが発生する。
このようなXYステージ412に連結された液槽430を備える音響波装置400に対して、高い均等分散性を有してトランスデューサが螺旋配列された音響波プローブを適用することは特に好ましい。
本実施形態の音響波装置400は、さらに、複数のトランスデューサ104のそれぞれが出力する音響波信号を伝送する複数の信号線484と、複数の信号線を介して音響波プローブ200と電気的に接続される信号中継器480とを備えている。
本実施形態の音響波プローブ200は、受診した音響波をアナログの音響波信号として出力する。従って、複数の信号線484は、音響波プローブ200が有する複数のトランスデューサ104(R、R、・・R・・)の素子数分のチャネル数を有し、各チャネルの音響波信号(アナログ)を並列に伝送するパラレル伝送ケーブルとなっている。パラレル伝送ケーブルは、複数の信号線484を一部または全部を束ねたケーブル群となっている。
信号中継器480は、音響波プローブ200から並列に伝送されたアナログの音響波信号を、デジタル音響波信号に変換するADコンバータ482を備えている。
音響波装置400は、さらに、信号中継器480とシリアルケーブル494を介して接続される統合制御ユニット490を備えている。統合制御ユニット490は、信号中継器480から出力されるデジタルの音響波信号を受信し、画像再構成処理を行い被検体801のボリュームデータを取得する信号処理部492を備えている。シリアルケーブル494は、デジタル信号が時系列に伝送されるケーブルである。音響波装置400は、音響波プローブ200が受信した受信信号に基づき、被検体801に関する情報を取得する信号処理部492を備えていると換言される。
統合制御ユニット490が備える信号処理回路492は、信号中継器480から出力されたデジタルの音響波信号を再構成処理し撮影画像を不図示の記憶媒体、または、表示手段に出力する。なお、統合制御ユニット490は、走査制御部416、不図示の給液機構、温度制御機構に対して制御指令を出力することが可能となっている。
また、本実施形態の音響波プローブ200は、図6に示すように、近赤外光域のパルス光を出力する光源420から光学的に結合された不図示の光照射部を備えている。光照射部は、近赤外光が伝送可能な光ファイバ484を介して光源420に光学的に結合されている。光照射部から被検体801に向けて照射された近赤外光により被検体801の内部で発生した光音響波を音響波プローブ200が受信するように構成されている。なお、図4に図示された光照射部122は、図6の音響波装置400においては省略されているが、走査部410により、複数のトランスデューサ104(音響波プローブ200)と一体的に走査されるように構成されている。
(光源420)
光照射部122から照射される光のパルス幅は、1ns以上、100ns以下のパルス幅であってもよい。また、光照射部122から照射される光の波長は、400nm以上、1600nm以下の範囲の波長であってもよい。生体表面近傍の血管をイメージングする場合は、血管における光減衰が大きい波長である400nm以上、700nm以下の光を採用することができる。一方、生体の深部をイメージングする場合には、生体の背景組織である水や脂肪などに対して吸収が少ない波長である700nm以上、1100nm以下の光を採用することができる。
光源420は、レーザーや発光ダイオードを用いることができる。また、複数波長の光を切り替えて光音響波を受信する態様においては、照射光の波長の変換が可能な光源であってもよい。なお、複数波長を切り替えて被検体に照射する場合、互いに異なる波長の光を発生する複数台の光源を用意し、それぞれの光源から交互に照射することも可能である。本願明細書においては、光源は、単一の光源、と、複数の光源を含む意味で用いている。
光照射部122に光学的に結合されるレーザーとしては、固体レーザー、ガスレーザー、色素レーザー、半導体レーザーなど様々なレーザーを使用することができる。例えば、Nd:YAGレーザーやアレキサンドライトレーザーなどのパルスレーザーを光源111として用いてもよい。
また、Nd:YAGレーザー光を励起光とするTi:saレーザーやOPO(Optical Parametric Oscillators)レーザーを光源として用いてもよい。また、光源としてマイクロウェーブ源を用いてもよい。
なお、被検体801が光音響特性を有する吸光体を含有する場合は、光音響測定の対象となる。かかる吸光体としては、ヘモグロビン、グリコーゲン、コレステロール等の血液成分、メラニン、毛根等が含まれる。また、吸光体は、メチレンブルー(MB)、インドシアニングリーン(ICG)などの色素、金微粒子、またはそれらを集積あるいは化学的に修飾した外部から導入した物質を含む。
従って、本実施形態に係る音響波装置400を光音響波装置として利用した場合は、脂肪等の背景組織中に局在する吸光体の濃度分布がボリュームデータとして取得される。前述の吸光体の信号強度と有意な相関が認められる悪性腫瘍、血管疾患等の疾患に対しては、腫瘍悪性度の読影支援や、化学療法の経過観察に適用される。光音響測定の適用が期待されている疾患には、新生血管を付随する悪性腫瘍、頸動脈壁に堆積するプラークなどが含まれる。
本明細書では、主に光音響イメージング装置に用いる音響波プローブについて説明したが、超音波エコー装置に用いる音響波プローブに関しても本発明を適用することができる。
以上、特定の実施形態を参照しながら、本発明について詳解してきた。しかしながら、本発明は上記特定の形態に限定されず、本発明の技術思想を逸脱しない範囲で実施形態の修正をすることができる。
100 音響波プローブ
200 音響波プローブ
300 音響波プローブ
102 支持部
106 支持体
104 トランスデューサ
110 球面
O 支持体の曲率中心
r 支持部の曲率半径
θ 支持位置の天頂角
Φ 支持位置の方位角
Δφ 方位角螺旋ピッチ
Δz 軸方向螺旋ピッチ
i トランスデューサの配列内番号
R(R、R、・・・R・・) 支持位置
(x、y、z) 支持位置Rの直交座標表示
[r、θ、φ] 支持位置Rの極座標表示

Claims (20)

  1. 音響波を受信する複数のトランスデューサと、螺旋配列をなすように前記複数のトランスデューサを支持する球面状の支持部を有する支持体と、を備える音響波プローブであって、
    前記支持部において前記トランスデューサが支持される支持位置Rを、球半径r、天頂角θ、方位角φとして、前記球面の中心に対する極座標表示で、R(r、θ、φ)[m、rad、rad]と定めたとき、
    前記複数のトランスデューサは、方位角方向に所定の方位角螺旋ピッチと、前記中心から極点に向かう中心軸方向に平行な所定の軸方向螺旋ピッチと、を有して配列されており、
    前記方位角螺旋ピッチは、2π[rad]を1+黄金数で割った角度[rad]であることを特徴とする音響波プローブ。
  2. 前記方位角螺旋ピッチは、天頂角θ方向において最も近接する2つの前記トランスデューサ間の方位角差Δφに一致することを特徴とする請求項1に記載の音響波プローブ。
  3. 前記軸方向螺旋ピッチは、天頂角θ方向において最も近接する2つの前記トランスデューサ間の前記軸方向の距離Δzに一致することを特徴とする請求項1または2に記載の音響波プローブ。
  4. 音響波を受信する複数のトランスデューサと、前記複数のトランスデューサを支持する球面状の支持部を有する支持体と、を備える音響波プローブであって、
    前記支持部において前記トランスデューサが支持される支持位置Rを、球半径r、天頂角θ、方位角φとして、前記球面の中心に対する極座標表示で、R(r、θ、φ)[m、rad、rad]と定めたとき、
    前記複数のトランスデューサは、以下の一般式(1)、(2)及び(3)を満足する螺旋配列で前記支持部に支持されていることを特徴とする音響波プローブ。
    Figure 2019010423

    Figure 2019010423

    Figure 2019010423

    但し、Nはトランスデューサ数、iは、天頂角θがπの側を開始点として各トランスデューサに0から振られた配列内番号{0、1、・・N−1}である。
  5. 音響波を受信する複数のトランスデューサと、前記複数のトランスデューサを支持する球面状の支持部を有する支持体と、を備える音響波プローブであって、
    前記支持部において前記トランスデューサが支持される支持位置Rを、球半径r、天頂角θ、方位角φとして、前記球面の中心に対する極座標表示で、R(r、θ、φ)[m、rad、rad]と定めたとき、
    前記複数のトランスデューサは、以下の一般式(4)、(2)及び(5)を満足する螺旋配列で前記支持部に支持されていることを特徴とする音響波プローブ。
    Figure 2019010423

    Figure 2019010423

    Figure 2019010423

    但し、Nはトランスデューサ数、iは、天頂角θがπの側を開始点として各トランスデューサに0から振られた配列内番号{0、1、・・N−1}である。
  6. 前記支持部は、前記螺旋配列を1配列のみ有するように、前記複数のトランスデューサを支持することを特徴とする請求項1、4、5のうちのいずれか1項に記載の音響波プローブ。
  7. 前記螺旋配列は、フィボナッチ配列であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の音響波プローブ。
  8. 前記複数のトランスデューサのうち、最も天頂角θが大きい前記螺旋配列の開始点は、8π/9[rad]以上、π[rad]以下の天頂角θを有することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の音響波プローブ。
  9. 前記複数のトランスデューサのうち、最も天頂角θが小さい前記螺旋配列の終点は、π/3[rad]以上、3π/4[rad]以下の天頂角θを有することを特徴とする請求項8に記載の音響波プローブ。
  10. 前記トランスデューサは、焦電性セラミックを備えるピエゾ型トランスデューサ、または、電極間にキャビティを備える静電容量型トランスデューサであることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の音響波プローブ。
  11. 被検体に光を照射する光照射部をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の音響波プローブ。
  12. 前記光照射部は前記開始点より大きい天頂角を有する位置において前記支持部に支持されていることを特徴とする請求項11に記載の音響波プローブ。
  13. 前記光照射部は、前記支持部において均等分散配置されていることを特徴とする請求項11に記載の音響波プローブ。
  14. 前記複数の光照射部の螺旋配列は、前記複数のトランスデューサの螺旋配列と共通の方位角螺旋ピッチ2π/(1+Ψ)を有していることを特徴とする請求項13に記載の音響波プローブ。
  15. 前記複数の光照射部は、以下の一般式(6)、(2)及び(7)を満足する螺旋配列で前記支持部に支持されていることを特徴とする請求項13または14に記載の音響波プローブ。
    Figure 2019010423

    Figure 2019010423

    Figure 2019010423

    但し、Mは光照射部の数、jは、天頂角θがπの側を開始点として各トランスデューサに0から振られた配列内番号{0、1、・・M−1}、ξは光照射部の配列の開始点のトランスデューサの配列の開始点に対する方位角差である。
  16. 前記開始点の天頂角より大きい天頂角を有する位置において、前記被検体に撮影野を向けたカメラを備えていることを特徴とする請求項4乃至6のいずれか1項に記載の音響波プローブ。
  17. 前記開始点の天頂角より大きい天頂角を有する位置において、音響整合液を供給するまたは排出するためのポートを備えていることを特徴とする請求項4乃至6のいずれか1項に記載の音響波プローブ。
  18. 請求項1乃至17のいずれか1項に記載の音響波プローブと、
    前記音響波プローブを並進移動させる走査部と、を有することを特徴とする音響波装置。
  19. 前記光照射部に光学的に結合された光源をさらに備えることを特徴とする請求項18に記載の音響波装置。
  20. 前記音響波プローブが受信した受信信号に基づき、被検体に関する情報を取得する信号処理部をさらに備えることを特徴とする請求項18または19に記載の音響波装置。
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