JP2017515560A - 物体の光音響画像化用のデバイス及び方法 - Google Patents

物体の光音響画像化用のデバイス及び方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、物体の光音響画像化用のデバイス(1)及び方法に関する。デバイス(1)は、物体の関心領域(3)に電磁放射(6)、特に光を照射するための照射ユニットと、電磁放射(6)の照射の際に物体の関心領域(3)に発生した音響波、特に超音波を検出するための検出ユニット(9)と、を備え、検出ユニット(9)は、物体の関心領域(3)の外に位置する一つ以上の点状検出位置において音響波を検出するように構成される。点状検出位置は、例えば、音響検出要素(23)の集束点(19)、点状検出要素、又は、点状若しくはピンホール開口によって提供され得る。本発明は、特に皮膚科学応用に関して、光音響画像化を改善して確実なものにすることができる。

Description

本発明は独立請求項に係る物体の光音響画像化用のデバイス及び方法に関する。
光音響画像化は、物体、例えば生体組織が電磁放射を吸収して超音波を発生させて、物体が熱弾性的に膨張するという光音響効果に基づいている。励起放射、例えば、レーザー光や無線周波数放射は、変調させた振幅や周波数で短パルス持続時間のパルス放射又は連続放射となり得る。
生体組織の光音響画像化は、光のスペクトル依存性の吸収に基づいて高いスペクトル分解能及び豊かなコントラストの特異な組み合わせを提供する。多重スペクトル光音響トモグラフィ(MSOT,multispectral optoacoustic tomography)は、複数の光波長において組織を励起することによって、解剖学的、機能的、分子的コントラストの画像を同時にレンダリングして、分子画像化、診断、医薬品開発、治療モニタリングにおける非常に有望な応用を可能にすることができる。
国際公開第2013/167147号
本発明の目的は、物体の光音響画像化を改善して確実なものにすることができるデバイス及び方法、特に、皮膚/上皮組織の寸法に関する分解能、携帯性及び形状因子に関して適切な皮膚科学及び/又は上皮組織画像化用のデバイス及び方法、つまり、皮膚科学的又は内視鏡的な携帯応用に適した設計及び/又は物理的寸法を有するデバイスを提供することである。
本目的は、独立請求項に係るデバイス及び方法によって達成される。本発明の有利な実施形態は従属請求項に定められている。
本発明の好ましい実施形態に係るデバイスは、物体の関心領域に電磁放射、特に光を照射するための照射ユニットと、電磁放射の照射の際に物体の関心領域に発生する音響波(音波)、特に超音波を検出するための検出ユニットとを備え、検出ユニットは、好ましくは物体の関心領域の外に位置する一つ以上の点状検出位置において音響波を検出するように設計される。
本発明の好ましい実施形態に係る方法では、照射ユニットを用いて、物体の関心領域に電磁放射、特に光を照射し、電磁放射の照射の際に物体の関心領域に発生した音響波、特に超音波を検出する。更に、音響波は、好ましくは物体の関心領域の外に位置する一つ以上の点状検出位置において検出される。“検出位置”との用語は、好ましくは、本発明の意味においては、例えばその検出位置に位置する音響検出器によって、音響波が直接検出される位置、及び/又は、音響波が通過することができる実際の又は仮想的な位置(その後、音響検出器によって検出される)に関する。従って、本発明の意味において、検出位置は多様な方法で形成され得て、例えば、検出位置に点状音響検出要素を提供することによって、一つ以上の集束点(焦点)(各集束点が検出位置に位置する)を有する一つ以上の検出要素を提供することによって、又は、一つ以上の点状開口(各点状開口が検出位置に位置する)を提供することによって、形成され得る。
本発明の意味において、“光音響画像化”とは、狭義の光音響画像化、つまり、物体に可視光を照射するものに限られるものではなく、検査中の物体が、他のスペクトル範囲、例えば、無線周波数又はマイクロ波範囲の電磁放射で照射される光音響画像化及び熱音響画像化にも関する点に留意されたい。
検出位置は、好ましくは、光学的ピンホールと等価な超音波的ピンホールで形成されて、つまり、一つの小さな実際の又は仮想的な開口を通過する波を検出する。開口は、音波がその開口を通過するようにするが、ピンホールを通過しない他の方向を伝播する波を拒絶し、及び/又は検出しない。このような動作は、物理的手段(例えば、小型物理的検出器、小型音波開口、音波低透過性物質中に埋め込まれたニードル状音波キャリア)、又は、音響レンズ、信号を拒絶する特定の形状の検出器、検出器アレイを用いて実現される仮想的手段によって行うことができる。ピンホール検出に関する有利な態様は、好ましい実施形態に開示されているような、超音波の広角許容を確実にする手段に関する。
検出位置に関する“点状”との用語は、好ましくは、本発明の意味において、小型の音波検出部(小型超音波トランスデューサ、開口、ピンホール、検出集束点等)に関し、その小型音波検出部のサイズは、本発明に係るデバイス及び/又は方法を用いて得られる画像の達成可能及び/又は所望の空間分解能の範囲内にあるか、それと同程度であるか、又はそれ以下である。ピンホールのサイズが、得られる方位分解能(横方向分解能,lateral resolution)を決定するが、検出器の検出周波数を数十MHz又は数百MHzにして、30マイクロメートル未満、好ましくは10マイクロメートル未満の距離分解能(軸方向分解能,axial resolution)を達成することで、高い距離分解能も同様に得ることができる。
本発明は、一つ以上の点状検出位置において音響波を検出するように設計されている検出ユニットを有する物体の光音響画像化用のデバイスを提供することに基づくものであり、一つ以上の点状検出位置は、物体の関心領域の外、好ましくは検査中の物体の表面の上又は上方に位置する。点状検出位置は、多様な要素、例えば一つ以上の点状音波検出要素、一つ以上の音波検出要素の一つ以上の集束点、音波検出器によって検出される前に音響波が通過する一つ以上の点状開口等によって与えられ得る。点状検出器は、対称、非対称、円形、矩形又は他の形状であり得る小型開口領域であるとみなされる。好ましくは、点状検出器のサイズは、所望の空間分解能に少なくとも相当する又はそれ以下のサイズである。
音波検出の点状特性によって、検出される音響情報に関する高い空間確実性、つまりは、得られる画像の高い鮮明性を達成することができる。逆に、これらの検出器によっては、方向確実性は得られない。つまり、ピンホール検出器では、一次元、二次元、又は三次元において特定の音波がやって来る正確な角度を決定することができない。この問題を解決するため、デバイスは、好ましくは、トモグラフィの原理に基づいた画像形成法を利用し、また、既知の感度領域、つまり、組織内の音響源が少なくとも一つの点状検出要素において検出される相対強度及び/又は分散の空間分布を仮定することによるトモグラフィ検出プロセスのモデル化を利用し得る。感度領域を用いて、逆投影又はモデルベースの反転方法に基づいて再構成を重み付けすることができ、例えば、特定の方向に沿ってモデル化されたデータ、又は空間内の特定の位置に関するデータに特定の重みを与える。
他の態様は、二次元グリッドで配置可能な複数の点状検出位置を利用するものであり、多数の空間分解データを収集して、トモグラフィ画像に変換するので、高分解能画像を得ることができる。ここで仮定されるグリッドとは、平坦なグリッド、又は曲率を有するグリッドであり得て、後者の場合には、画像の質が改善され得る。検出器位置は、時間不変、又は時間依存の方法で空間内にパターンを形成することができ、例えば、検出器のアレイや、検出器要素の並進移動によるものとなる。
更に他の態様では、点状検出位置の使用が、モデルベースの反転方法等のトモグラフィ方法を改善し得て、特に、点拡がり関数(PSF,point−spread−function)補正(インパルス応答補正としても知られている)を取り入れることで、改善され得る。これは、モデルベースの反転方法を用いる際に達成可能であり、検出器を単一点に理想化する代わりに、検出器位置に設けられる実際の検出器の物理的プロセスがモデル化される。この点に関して、検出器の開口全体にわたって信号検出を積分するプロセス、又は等価なプロセスにおいて、用いられる検出器の物理的寸法が反転モデルに組み込まれる。従って、本発明に係る点状検出位置を提供することで、トモグラフィ画像の再構成を単純化し且つ改善することができる。代わりに、ピンホールの物理的又は仮想的寸法を考慮するため、デコンボリューションを行い、画像の再構成及び/又は質を改善することもできる。デコンボリューションは、文献に記載されている方法に従って、二次元又は三次元で行うことができる。
本発明に係る音響波の検出によって、収集されるデータが、高分解能画像(例えば、皮膚等の上皮組織の画像化分野において、メゾスコピック範囲、つまり、最大数ミリメートルの深度)を得るのに適したものとなる。これは、好ましくは、多様なトモグラフィ変換方法(逆投影アルゴリズム、モデルベースの方法(順モデル化等)が挙げられる)を用いて、達成され得る。
最後に、本発明は、小さな形状因子及び携帯性を有し、簡単に手持ち式で動作可能で、手術室にシームレスに統合可能な配置構成に関する。そのデバイス設計の核心は、組織から多重投影データを高速収集するために焦点外超音波信号の高速測定を可能にする軽量技術の利用にある。高速処理動作は、好ましくは、医師への直接フィードバック用に走査されたデータの実時間表示を更に可能にする。携帯性とは、特に、軽量で形状因子が小さな機械を用いて使用者が片手/片腕で操作することを可能にする形状因子のことを称する。これは、本願において、形状因子の小さな検出器と、照明用のフレキシブルな光学誘導システムを用いて達成される。検出器ユニットはデバイスの手持ち部分にあるが、光源並びに検出及び計算電子機器は、手持ち部分とは別の制御ユニット内に配置され得る。
本願において、携帯性とは、少なくとも検出器パターンと、照明配置構成の少なくとも一部とが一つのユニット内に収容されるようにピンホール検出器を配置構成することを更に示唆し(後述の図1を参照)、場合によっては、複数の他のシステム(目視検査用の光学システム、蛍光画像化システム、光学コヒーレンストモグラフィシステム、光学分解能光音響顕微鏡システム等)を統合し得る。
特に好ましい本発明の特徴は、携帯デバイスが物体表面に対する不変距離において点状検出位置(ピンホール検出器)を効果的に位置決めすることである。不変距離とは、本願において、ピンホール検出器パターンと画像化される物体の表面との間の距離が、データ取得プロセスにわたって変化しないという意味で定義される。これを達成するため、デバイスは、デバイスの前方部分、つまり、音波検出の方向と一致する物体に向かうデバイスの面に決定される有効表面(“中間表面”とも称される)を用いて、ピンホール検出器パターンを実現する。この面は、対象物体との直接接触を為す。本願において、直接接触とは、デバイスと物体との直接物理的な接触、又は、音響整合スペーサ又は媒体を介するものとして定義される。いずれの場合においても、有効表面は、デバイスと物体との間に定められ、デバイスと物体とを接続して、また、(1)デバイス機器と画像化される組織との間のバリア(一方の媒体から他方の媒体への電気、流体又は他の流れを防止するバリア)と、(2)ピンホール検出器と物体の表面との間の基準点とを形成するという重要な役割を有する。基準点は、好ましくは、取得中に物体表面及び画像化される物体がピンホール検出器パターンに対して移動することを防止するという点で必要とされる。これは、手持ち式操作において特に有利である。本願で提案されるデバイスは、好ましくは、1〜50マイクロメートル程度の分解能を達成する。しかしながら、手持ち式操作は、所望の分解能よりも数桁大きな距離でスキャナを容易に移動させ得る。有効表面を定めることは、画像化される物体を携帯スキャナに対して固定して、スキャナの移動を画像化される物体に対する並進移動にする。このようにして、有効表面を介する直接接触が適用される限り、ピンホール検出器と画像化される物体との間の相対的距離は、走査中に変化しない。
手持ち式操作は、診察又は外来検査において全身にアクセスするのに有利である。固定スキャナとは対照的に、携帯光音響デバイス用の有効表面を定めることには多様な方法が想定される。本発明のデバイスは、デバイスの前方端の境界又は“リム”を用いて、検査中の組織を僅かに圧縮して、組織を検出器に対して動かなくすることを想定している。追加的に又は代替的に、この操作は、デバイスと画像化される物体(例えば、皮膚)との間の摩擦を生じさせる物質製の有効表面を用いることによって可能となる。最後に、吸引操作を提供することもでき、デバイスが、手動又は機械的/電気的動作のポンプを用いて、蛸の吸盤と同様の吸引作用で、皮膚又は他の上皮組織をデバイスの前方端にくっつける負圧を更に発生させる。有効表面は、膜であり得て、ピンホール検出器を物体から離隔して、場合によっては検出器に音波を結合させる結合媒体を更に含み得ることを理解されたい。この膜は、画像化される物体と直接接触し得る。代わりに、有効表面は、cMUTウェーハや、圧電検出器アレイ、照明ユニットの露出表面であり得て、物体と直接接触する有効表面として機能する物理的表面を形成するように作製される。更なる代替案は、検出パターンの前方に配置される保護膜が生じさせる有効表面、例えば、cMUTウェーハや圧電検出器アレイの前方におけるものである。有効表面は、更なる他の機能、特に、物体からの音波を超音波検出器に結合させる音響整合媒体を封入するという機能を有し得る。音響整合媒体は、筐体内に含まれる固体、ゲル又は流体であり、有効表面を共に生じさせる膜によって漏れないようにされる。
特に、光源を携帯ヘッド(発光ダイオード、レーザーダイオード)上に集積することもできる。この場合、データ転送を無線で、つまり、電波、マイクロ波、又は光の送信及び検出によって達成することもできる。これは、特に、強度変調、周波数変調、又は位相変調された光を用いることで、達成可能である。多重スペクトル画像化の場合、波長が異なる複数の光源を組み込む必要がある。代わりに、特に、光パルスを用いる場合には、大型光源が必要とされるので、導光体が、いずれかの箇所に配置された光源からの光を誘導するようにして、デバイスの重量を最少にする。
まとめると、本発明は、物体の高品質光音響画像の確実な取得を可能にして、特に、皮膚及び内皮組織の検査に必要な分解能を満たす。
好ましい実施形態では、点状検出位置は物体の表面上に位置する。特に、光音響波を検出する際には、デバイスが物体に接触している。このようにして、物体の表面下深くの深度の関心領域に対応する物体の部分についても、高分解能画像を得ることができる。更に、物体とデバイスとの間の結合媒体の薄膜のみで十分に、効率的な音響及び/又は光学結合を生じさせ得る。
更に好ましい実施形態では、点状検出位置は、物体の表面の上方に位置する。好ましくは、点状検出位置は、物体の表面の近傍、特に、物体の表面から2mm未満、特に1mm未満の距離に位置する。このようにして、点状検出位置と物体の表面との間に隙間が得られる。好ましくは、結合媒体が、スキャナと画像化される物体の表面との間に生じた隙間を埋める。有利には、この隙間は、物体上方の方向からの照明(前方照明とも称される)に代えて又は加えて、デバイスの側方領域からの物体への電磁放射、特に光の結合(側方照明とも称される)を可能にする。更に、隙間が結合媒体で埋められている場合、検出ユニットの点状検出位置を擦ったり損傷させる危険性なく、物体の上又は上方でデバイスを簡単且つ安全に移動させることができる。
他の好ましい実施形態では、一つ以上の点状検出位置の各々が、音響波が収集される視野、特に発散視野を示す。このようにして、個々の音波は小型音波検出要素(小型超音波トランスデューサ、開口、ピンホール等)によって検出されるものではあるが、画像化される物体から放出される音響エネルギーの大部分が、デバイスによって収集される。
本発明の更なる実施形態によると、検出ユニットは、音響波を検出するための点状検出位置に位置する一つ以上の点状検出要素を備える。本発明の意味において、“検出要素”との用語は、あらゆる音波検出要素に関し、好ましくは、音響波を検出するための点状検出位置に位置し、特に、音響波を検出するための点状検出位置に位置する一次元又は二次元アレイで配置される。“検出要素”との用語に係る“点状”との用語は、好ましくは、小型検出要素に関し、そのサイズは、特に、取得される画像の所望の及び/又は達成可能な空間分解能、特に方位分解能の範囲内、特に同程度のものである。このようにして、追加設定を設けずに、音響波を一つ以上の点状検出位置において直接検出することができる。これは、デバイスを単純化して、そのコストを軽減し得る。
特に好ましい実施形態では、点状検出要素は、150μm未満、特に50μm未満の寸法を有する感知領域を備える。このようにして、検出された音響情報に関する空間確実性が更に改善され、従って、得られる画像の鮮明性が更に増強される。更に、多数の検出要素を検出ユニットに組み込むことができる。従って、多数の空間分解光音響データを並列で収集することができ、トモグラフィ方法(逆投影アルゴリズムやモデルベースの方法等)を用いた高分解能画像の取得を更に改善し得る。
好ましくは、検出ユニットは、一次元又は二次元パターンで配置された複数の点状検出要素を備える。音響波を検出するため、その一次元又は二次元パターンは、検出器のアレイによって形成されて、点状検出位置に位置する。このようにして、一次元又は二次元グリッドで配置される多重データ点を収集することができる。そして、トモグラフィ方法(逆投影やモデルベースの方法等)を用いて、これらデータを高分解能画像に変換することができ、高分解能画像を改善し得る。
特に好ましい他の実施形態では、点状検出要素は、容量性超音波トランスデューサ、特に、容量性微細機械加工超音波トランスデューサ(CMUT,capacitive micro‐machined ultrasound transducer)に対応する。CMUTは、エネルギー変換がキャパシタンスの変化によって生じるトランスデューサである。好ましくは、CMUTは、微細機械加工法を用いてシリコン上に構成され、キャビティがシリコン基板に形成されて、キャビティの頂部に懸架された薄層が膜として機能し、その上の金属化層が電極として機能し、シリコン基板が底部電極として機能する。AC(交流)信号が、バイアスがかけられた電極に印加されると、関心媒体に超音波が発生する。このようにして、CMUTはトランスミッタとして機能する。他方、本発明の好ましい実施形態のように、バイアスがかけられたCMUTの膜に超音波が印加されると、CMUTのキャパシタンスが変化するにつれて、交流信号が発生する。このようにして、CMUTは超音波のレシーバとして機能する。他のトランスデューサによる方法と比較すると、CMUTを点状検出要素として用いることによって、極めて多数のトランスデューサをトランスデューサアレイ内に含ませることができる。
他の好ましい実施形態によると、一つ以上の点状検出位置は、音響波を検出するための一つ以上の検出要素の一つ以上の集束点に対応する。好ましくは、検出要素は、トランスデューサの面から或る距離において最大値を示す超音波感度を有する集束超音波トランスデューサに対応する。トランスデューサの集束領域において、超音波感度は、集束領域外の感度と比較して100倍以上高くなり得る。この感度の増大のため、集束領域に配置される際には、音波発生要素から、はるかに大きな音響信号が得られる。
本発明の他の好ましい態様は、超広帯域超音波周波数の使用であり、広帯域検出器を用いて、本願の技術の更に有利な可能性を与える。上皮組織内の複数のエネルギー吸収特徴部は異なるサイズを有し、それに応じて異なる周波数で音波を放出する。広周波数帯域にわたるこうした周波数の検出は、小血管(小静脈、細動脈)から大血管や、界面、他の組織構造等の多様な組織特徴を可視化することを可能にするので、特に有用である。広帯域スペクトルを、ニオブ酸リチウム(LiNbO)結晶の物質を用いて得ることができ、広帯域特性及び高感度がもたらされることが分かった。これに対応して、数MHz(又は数百kHz)から数十又は数百MHz(例えば、50MHz、200MHz)の範囲内の周波数が、上皮構造及び上皮下構造を画像化するのに重要な周波数を含むことが分かった。このことは、広帯域周波数成分の使用が、狭帯域を使用するよりも、多くの組織特徴を再現するので、画像化性能を改善することを示唆している。帯域幅の正確な選択は、最終的には、使用されるトランスデューサの物理的性能、及び、画像化したい特徴によって決定され得る。
画像形成における周波数の利用も、本発明における好ましい態様である。特に、生の信号に適用される適切なフィルタを用いる、異なる帯域における周波数の分離が、画像化性能を有利に改善することが分かった。異なる周波数帯において再構成される画像は、異なる空間周波数、つまり、異なる組織特徴を含む。異なる周波数帯における画像の合成が、合成画像におけるそうした特徴のより良い分離をもたらすことができる。その理由は、それら異なる特徴は、異なる強度、異なる色、又はその存在の輪郭をより良く描く他のレンダリング法でレンダリング可能であるからである。他の理由は、フィルタリングされていない又は広いバンドパスでフィルタリングされた信号と比較して、狭いバンドパスでフィルタリングされた信号については低いノイズパワーが得られるからである。この周波数帯依存性の画像化は、スケーラビリティに関する重要な特徴でもある。周波数帯の代替利用法は、所望の分解能及び深度設定について特定の周波数を使用することに関する。例えば、真皮又は皮下組織(より深くに位置する構造/低分解能)を画像化するための低周波数帯に対して、異なる周波数帯(高周波数)が、皮膚の表皮(より表面的な構造/高分解能)を画像化するのに適切である。
本発明の更に好ましい態様は、使用されるトランスデューサが、高い許容角度で音波を収集することである。CMUTトランスデューサは、広帯域応答及び広い許容角度の両方に対して高感度の物質を用いることによって、角度感度を最適化する。これらトランスデューサをより小型(100マイクロメートル以下程度)にして、より薄い膜を用いることで、物理的サイズ寸法を減少させることによって、ピンホールの設計基準を満たしながら、より良い検出特性及びより高い角度検出を達成することができる。圧電性物質及び他の音波に対して高感度の物質での実施について重要な特徴は、集束点、つまり、仮想的ピンホールを実現する点の位置である。典型的には、こうした点は、音波に対して高感度な表面に曲率をもたせることによって、及び/又は、音響レンズを用いることによって、実現される。集束点は、要素のアレイによっても達成可能であり、合成法を用いてピンホールに繋がる開口を効果的に実現する。これら全ての場合において、特に好ましい本発明の特徴は、トランスデューサの音波検出表面及び媒体に対する集束点の位置に関係している。特に、トランスデューサの音波検出表面(平坦な表面の場合、典型的には、複数の素子で構成される)に可能な限り近く、又は、湾曲した表面の外縁を画定する境界を通過する仮想的表面の近くに、集束点を配置することによって、検出器及び/又はピンホールの許容角度を増大及び/又は最大化させることができる。これは、本発明の特に有利な好ましい特徴であり、ピンホールの許容角度を、集束点の位置によって変調させる。これは、集束点が画像化される物体の外に優先的に位置する本発明の他の実施形態にも適合する。従って、集束点を検出器近くに配置することで許容角度を最大にし、検出器全体が表面近傍に配置されるシステムを設計することで、本願の有利な特徴が提供される。例えば、半球の曲率を有する検出器を用いることによって、集束点は、半球の境界を通過する表面の中心に位置して、事実上180度にわたる集束点の信号を効果的に許容する。この場合における正確な形状及びピンホールの位置の適応によって、集束点を、半球の外に配置することができ、許容角度を効果的に変調させる。
好ましい実施形態では、検出ユニットは、検出要素の集束点を偏向させるための少なくとも一つの偏向要素を備え、集束点を、関心領域の外の異なる横方向位置に、特に、物体の表面の上又は上方において、位置決めできるようにする。これは、物体の表面にわたってデバイスを横方向に移動させる必要なく、物体の効率的な検査を可能にする。検出要素は、照射ユニットによって照射される電磁放射の少なくとも一部に対して透過性であり得る。このようにして、上方から物体を照明することを可能にする。更に、他の画像化手段(接眼レンズによる目視検査、レンズ、写真法、光学コヒーレンストモグラフィ、他の顕微鏡法、)及び光学分解能光音響画像化の統合を可能にする。全体として、簡単な照明と、ハイブリッド画像化法の実現とが促進される。
好ましくは、検出ユニットは、音響波が通過することができる一つ以上の点状開口を備える。より好ましくは、検出される音響波の強度の大部分、より好ましくは70%超、より好ましくは90%超、より好ましくは95%超、最も好ましくは99%超が、検出前に点状開口を通過することができるように、点状開口が位置する。本発明の意味において、“開口”との用語は、電磁放射の照射の際に物体の関心領域に発生する音響波等の波が通過することができるあらゆる手段に関する。本発明の意味において、“開口”との用語に係る“点状”との用語は、小型開口に係り、そのサイズは、得られる画像の所望の及び/又は達成可能な空間分解能の範囲内のもの、特に同程度のものである。このようにして、顕著な強度損失なく、得られる画像の空間確実性が増強される。同様に、ピンホールとの用語が、小型開口を指称するのに用いられる。
好ましくは、デバイスは、光信号及び/又は音響信号を処理して、二次元又は三次元において物体の光音響画像を発生させるように構成された画像処理デバイスを備える。好ましくは、組織内の音波伝播の態様及び少なくとも一つの検出器感度領域の態様を含む順モデルに基づくトモグラフィ再構成を用いて、画像を発生させる。
好ましくは、調査中の物体の上にデバイスを位置決めして、及び/又は、調査中の物体に対して手でデバイスを移動させるため、特に、物体の外側表面の上にデバイスを位置決めして、物体の外側表面に沿ってデバイスを移動させるため、デバイスは、指及び/又は手で掴まれて保持されるように構成された手持ち式デバイスである。このようにして、診察又は外来検査において全身に効率的にアクセスすることができる。“手持ち式デバイス”との用語は、一部の構成要素、特に、照射ユニット及び/又は検出ユニットのみが、同じ目的のため指及び/又は手で掴まれて保持されように構成されている光音響画像化デバイスにも関する。好ましくは、手持ち式デバイス又は手持ち式プローブのサイズは、本発明の意味において、幅及び/又は奥行及び/又は高さが15cm未満である。更に、“手持ち式デバイス”との用語は、手持ち式デバイス又は手持ち式プローブの任意の向きにおいてトモグラフィ光音響画像を取得するように設計された光音響画像化デバイスに関し得る。例えば、物体から画像を取得する際に、手持ち式デバイス又はプローブの向きは、垂直上向きから垂直下向きまで変化し得て、それらの間の全ての向き、特に、水平向きを含み得る。
以下、本発明の追加的又は代替的な態様、そして、本発明の好ましい又は代替的な態様について説明する。
本発明の追加的又は代替的な態様によると、光音響デバイス(“メゾスコピック画像化デバイス”とも称される)は、調査中の物体、特に生体を反射モードで画像化するように構成される。“反射モード”との用語は、励起機器及び検出機器を両方とも、画像化される組織の同じ側に配置することを称する。メゾスコピック画像化デバイスは、光源デバイスを有する光学照明デバイスを含む。パルスレーザー光源や、強度変調及び/又は位相変調の光等の光源デバイスが、物体を照明するように構成される。このため、光源デバイスは、光反射及び/又は屈折要素、メタ材料、及び/又は拡散要素、例えば、ミラー、ガルバノメータ、拡散体、他の可動部分、レンズシステム、光学フィルタ等を含み得る。
検出器デバイスは、好ましくは、少なくとも一つの超音波検出要素(トランスデューサ)を備える音響検出器デバイスを備え、物体の照明に応答して物体内に発生する音響信号を収集するように配置される。音響検出器デバイスは、組織の光学照明を可能にするように、つまり、悪影響を与えないように配置される。これに対応して、光学照明デバイスは、組織からの音響(超音波)検出を可能にするように、つまり、悪影響を与えないように配置される。
少なくとも一つの超音波検出器は、好ましくは、小型開口(ピンホールとも称される)を通過する音波を検出するように配置される。小型開口は、発生する画像の空間確実性を得るのに重要である。小型開口についての既知の感度領域を仮定することで、小型開口からの検出プロセスをモデル化することができる。感度領域は、組織内の音響源が少なくとも一つの検出器によって検出される相対的強度及び/又は分散の空間分布を記述する。画像形成は、トモグラフィ法に基づいたものとなり、そのトモグラフィ法は、音波伝播をモデル化又は近似することができ、場合によっては、使用される検出器の特定の特性(例えば、検出器システムの周波数応答、及び/又は、周波数依存の空間応答)を含み得て、これに、少なくとも一つの反転ステップが続き、測定データから画像を生成する。
更に、メゾスコピック画像化デバイスは、光信号及び音響信号を処理して、二次元又は三次元で物体の光音響画像を発生させるように構成された画像処理デバイスを含む。組織内の音波伝播の態様及び少なくとも一つの検出器の感度領域の態様を含む順モデルに基づいたトモグラフィ再構成を用いて、画像を発生させることができる。
本発明の他の追加的又は代替的な態様は、光信号を収集するように構成された光検出器デバイスを備える第二の検出器デバイス、例えば、接眼レンズ、光検出器のアレイ、CCD検出器、光学コヒーレンストモグラフィ検出器等を提供することである。その光信号は、照明光の入力を受けた後に物体内に発生する。従って、光検出器デバイスは、スペクトルフィルタリング要素を含み得て、例えば、散乱、反射、吸収、及び/又は、蛍光画像データを収集するように構成され得る。データは、レンズ、例えば、写真レンズや、倍率変化レンズを用いて収集され得る。光学データは、第二の照明デバイスに応答して発生する。第二の照明デバイスは、光音響画像を発生させるのに用いられる、又は、光学画像の仕様に適合可能な第一の照明デバイスと同一であり得る。例えば、第二の照明デバイスは、蛍光画像又は走査コヒーレントビーム(光学コヒーレンストモグラフィ画像化システムの一部)の発生用の励起光であり得る。光学画像は、疑わしい病変の上へのデバイスの配置を誘導するのに役立つ。接眼レンズを用いない場合、デバイスは、正確な配置を誘導するため、また、診断及びセラノスティック(治療診断)目的のため、スクリーン上に光画像を投影する。基準マーカーを用いて、光学システムと共に又は独立して、デバイス配置を行うこともできる。正確な配置のために光音響デバイスの視野を(皮膚又は光学画像上において)追跡するマーカーは重要である。マーカーは、クロスヘア、十字、ドット、又は他のマーカーであり得て、光学照明器から皮膚又は光学画像上に投影される。光学画像は、診断又はセラノスティック(治療診断)画像化に使用可能であり、又は、光信号及び音響信号から再構成された光学画像データ及び光音響画像データに基づいたハイブリッド画像を生成するのに使用可能である。
この点に関して、皮膚/内皮画像化デバイス、特に、画像処理デバイスは、光音響画像、光学画像、及びハイブリッド画像を生成するように構成される。光音響画像は、用いられる音響検出器デバイス及び処理方法の特性によって決まる超音波空間分解能の分解能及び全体的な画像化特性を実現する。
これに対応して、光学画像特性は、主に、使用される光学検出器に依存し、CCD検出器が用いられるのか、他の検出器、例えばOCT検出器が用いられるのかに依存して変わる。OCTを用いる場合、三次元の視界を考慮することができる。しかしながら、ハイブリッド画像の空間分解能は、多様な画像化デバイスで利用可能な特徴と、収集される信号の組み合わせであり得て、光学デバイス及び音響デバイスの両方の特性、要素サイズ及び幾何学的形状に依存し得る。
従って、ハイブリッド画像は、超音波画像及び光学画像の単純な重ね合わせになり得る。代わりに、ハイブリッド画像は、第三の画像を得るために両方のシステムの特徴を利用するより複雑な処理方式に基づいたものになり得る。
本発明の他の追加的又は代替的な態様は、レーザービームで関心物体を走査するレーザー走査システムを統合することである。適切な照明システムは、上記照明システムの機器の一部を利用し、及び/又は、レーザービームを修正する要素を追加し得て、例えば、レーザービームの幅を調整して、集束特性を与える。このシステムに応答して発生する光音響信号の検出は、システム内に存在する超音波トランスデューサによって、又は、集束レーザービームが発生させる周波数成分に近い検出特性を有する第二のトランスデューサによって同様に検出可能である。システム及び画像形成は、画像処理デバイスによっても行うことができる。画像処理デバイスは、音響信号を処理して、物体の光学分解能光音響画像を発生させるように構成され、その画像は、単独で使用可能であり、又は、収集された他の画像及び信号と組み合わせて、ハイブリッド画像を形成することもできる。
本発明の更に他の追加的又は代替的な態様は、画像化される特定の上皮疾患の寸法及び検査に割り当てられた時間に最適に調和するように、超音波検出の特性、例えば周波数や視野(走査パターン及び寸法)を適合させることによって、分解能及び深度の変動を含む画像を発生させることである。この動的適応は、自動化可能であり、又は使用者がオペレーションコンソールにおいて走査される領域を選択する使用者定義の特徴において実現可能である。この選択は、本発明のデバイスでの試験前の病変の目視検査によって誘導され得て、又は、第二のデバイスの特徴で病変を検査することによって誘導され得る。第二のデバイスの特徴は、下方の病変の寸法、場合によっては光学特性を分析して、メゾスコピック光音響及び他の走査のパラメータを最適に設定することによって、走査パラメータを自動的に誘導するのにも使用可能である。例えば、画像分割アルゴリズムを用いて、病変の領域及び境界を決定して、走査パターンを形成して、それら境界を最適に連結したり、皮膚の特定の領域に対して光学分解能光音響顕微鏡法を誘導したりすることができる。こうしたパラメータの一部の適応は、検出器自体の修正(多様なトランスデューサ、デバイスの動作範囲を拡張する第二のトランスデューサの追加)によっても行うことができ、例えば、ソフトウェア適応(つまり、適切な深度及び分解能を得るための広帯域トランスデューサ、走査パラメータ、適切なフィルタの使用、広帯域光音響データの処理)によっても行うことができる。しかしながら、超音波回折の原理に従って深い深度や大きな試料体積において更に低下する高周波数光音響分解能に対して表面重み付けコントラストの光学分解能を徐々に交換することができる本発明の他の態様に関しても適応が生じ得る。このことは、診断及びセラノスティック(治療診断)の解釈用に投影されるこうしたスケーラブルな画像化特性を統合する画像をもたらす。
スケーラビリティは、特に、広帯域超音波周波数検出性能を有する検出器要素を用いることによって、得ることができる。数百kHzから数百MHzもの広帯域において検出に有利な性能が得られる。好ましい実施形態では、ニオブ酸リチウム(LiNbO)結晶物質から作製され、湾曲モードで構成された単一のトランスデューサ要素を用いて、広い許容角度と、2MHzから200MHzまでの検出を可能にする。代わりに、複数のトランスデューサを用いて、多様な周波数帯を検出することができ、例えば、一つのトランスデューサが、0.5〜10MHzの範囲をカバーして、他のトランスデューサが10MHzから50MHzの範囲をカバーする。ここに与えられている厳密な値は単なる例である。トランスデューサを、互いに近接して配置して、並列で走査し得る。
本発明は、超音波広帯域検出を用いて、光学画像化の侵入深度を顕著に改善するだけではなく、深度に対して分解能を適応させることもでき、広帯域トランスデューサで使用される周波数範囲に適応することによって、更には、検討される多様な周波数に対して異なる音響センサーを使用することによって、深度(直径)が数百マイクロメートルの試料から、直径略5mmの試料に対する数マイクロメートルの分解能、30μm未満の分解能に適応する。
この方法を用いて、収集される信号からの多様な特徴を組み合わせて、多様な光学コントラストパラメータを利用することができ、固有コントラスト(病変の境界、血管、酸化又は脱酸素化ヘモグロビン、メラニン、多様な代謝産物、酸素化、低酸素症)や、外的に投与された薬剤(光学色素、蛍光色素、ナノ粒子等)を画像化することが含まれる。こうしたバイオマーカーの検出は、単一の波長で達成可能であり、又は、組織を多重波長で照明して、異なる波長における画像を収集して、それら画像をスペクトル処理して、下方の関心部分の特定の吸収特徴を識別した後に達成可能である。
デバイスは、多重スペクトル光音響トモグラフィ(MSOT,multi−spectral optoacoustic tomography)の原理で動作可能であり、多重波長での照明及びスペクトル処理法を用いて、解剖学的、機能的/生理的、及び分子的なパラメータをin‐vivoで取得する。代わりに、バイオマーカーを時間的特徴で分解することもでき、経時的な吸収パラメータの変動を記録して、組織内の構造的、生理的、更には分子的な特徴を識別することができる。このことは、画像間の差をとることによって、より一般的には、特定の組織の特性を明らかにする特定の動的パターンに画像を一致させることによって達成可能である。
本発明の好ましい態様によると、ピンホールから音波を検出するように配置構成される音響検出器を用いる。これは、例えば、小型開口のみから信号を検出する圧電トランスデューサ(PZT)等の集束電気音響トランスデューサ、容量性トランスデューサCMUT(容量性微細機械加工超音波トランスデューサ)、ハイドロフォン、又は他のシリコンベースのトランスデューサを用いて、達成可能である。同様に、光学干渉法やシリコンフォトニクスに基づいた検出器要素を用いた検出器の位置(検出器アレイ)を実現することができる。これら全ての好ましい場合において、音波は、小型開口(ピンホール)のグリッドにわたって検出されて、集束されていないものとされ、つまり、多重発散許容角度からの光を検出する(投影)。有効表面(中間表面)を使用することによって、ピンホールのグリッドは、画像化される物体からの不変距離に存在するようになり、これは、本発明における特に好ましい特徴であり、データ収集プロセス全体にわたって、ピンホールグリッド(点状検出位置)が、物体又は画像化される物体の表面からの不変距離を有するようにする。このようにして、検出器走査の実施形態、例えば、ピンホールグリッドを設けるのに単一又は少数の検出器を用いる実施形態/デバイスにおいても、使用者に依存する移動の可能性にもかかわらず、手持ち式操作で高分解能を得ることができる。この構成は、静止スキャナにおいても好ましいものであり、物体の移動を防止する。例えば、物体が人間の腕である場合、有効表面を設けることは、人間の移動が、不変距離の状態を壊して、モーションアーティファクト及び分解能劣化をもたらすことを防止するのに役立つ。不変距離の状態において発生する信号をトモグラフィ再構成して、二次元又は三次元の画像を得る。
このような“ピンホール”開口は多様な方法で実現可能である。一つの方法は、小型サイズの検出器、例えば、CMUTベースの検出器、シリコン/シリカ検出器、物理的に小型な干渉検出器、例えばファイバーベースの検出器を用いて、物理的に開口を実現することである。ここで重要な技術は、シリコンフォトニクスであり、音波を小さな物理的領域から同様に検出する。他の方法は、湾曲した表面要素及び/又は音響レンズを用いて幾何学的且つ電子的に開口を実現することであり、小さな集束点から優先的に検出を行い、及び/又は、検出特性を更に制御するタイミング、例えば、遅延及び総和法を用いる。この場合、一組の移動ステージ、音響及び/又は光学ミラー、又は、ステージ及びミラーの組み合わせを用いて、領域上に検出器パターンを形成し得る。更に他の方法は、干渉ファイバー、例えば、ブラッグ格子やファブリ・ペロー共鳴器を取り入れたファイバー等を用いて、ピンホールを実現することである。代替案として、或る物質を用いて検出器を封入して、音波が検出器に達することができる小さな開口のみを有するようにし得る。このような実現方法を達成するため、音波反射物質、音波吸収物質、又はこれら二種類の物質の組み合わせを配置して、検出器を封入して、小さな物理的開口のみを通過する音波が検出器にアクセスできるようにする。典型的には、液体と空気の界面が、良好な音波反射を達成することができ、これは、例えば、中空ガラス表面である。反射を防止するためには、音波吸収物質の充填(又は音波を伝播させない真空構造)が必要となり、又は、物理的ピンホールを拡大して、検出器保護の壁との音波の干渉を減らす。この検出方法においては、音波吸収物質で検出器(開口を除く)を取り囲み、反射音波が媒体に再入射することを防止する。代わりに、媒体で取り囲むこと(開口、つまりピンホールを除く)で効率的な音波吸収を保証することができる場合には、反射物質を全く用いなくてよい。
有効な代替案は、音波を透過させない又は高音波反射性の物質(例えば、真空や空気)で取り囲まれた、音波を透過させる物質(例えば、金属のヘアピンやニードル)製の点状検出器を用いることである。ニードルを走査することによって、多数の点からのピンホール測定を行うことができる。検出を並列化するため、複数のニードルを備えるシステムも想定可能である。ニードルは、並列で読み取られる多重センサーに向けられ得る。
上記トランスデューサは、好ましくは、電気的トランスデューサ、つまり、圧電トランスデューサ、容量性トランスデューサ、又はシリコントランスデューサを備える。シリコントランスデューサとして、ウェーハベースのトランスデューサ、又は干渉ファイバーベースのトランスデューサが挙げられ、トランスデューサを介する照明も可能にする。本願においては、レーザービーム走査の使用と、干渉計の使用を用いた検出が好ましい方法であり、有効表面を用いることで実現される。しかしながら、圧電検出器又はcMUTの使用がより好ましい方法をもたらし得て、特に、並列検出を可能にし、また、干渉検出器と比較して、より広帯域の検出、より小型/より軽量の実施を達成することができる。従って、幅、サイズ及びコストを更に低減して、携帯性を高めるためには、電気音響検出器(CMUT、シリコン、ファイバー、物理的ピンホール)の使用が好ましい。
好ましくは、ピンホール検出器要素は、所定の基準表面、例えば、平坦な表面、凹又は凸の表面に沿って位置し、音響エネルギーを結合させる媒体を介して組織に結合される。媒体は、光を更に分散させ得る。媒体による分散は、組織表面に対して均一に照明光を分布させるのに有用である。また、媒体は、光を円形に分散させる層状媒体であり得て、リングパターンで組織を照明する。媒体は、有効表面を設けるユニットであり得て、有効表面の一部であり得て、有効表面と接触し得て、又は、有効表面によって少なくとも一つの面の輪郭が与えられるものであり得る。
好ましくは、検出器は、動作中において、組織の外、例えば組織表面から0.1〜10mm離れて位置する集束点(焦点)を有する。このモードで取得される音波は、媒体内の多数の発散点からのものであるが、仮想的な小型空間開口を介して収集され、データの起源に関して、空間確実性をもたらすが、角度不確実性ももたらす。しかしながら、二次元グリッドで配置された複数の点を用いると、上記トモグラフィ法(逆投影やモデルベースの方法)を用いて、そうしたデータを高分解能画像に変換することができる。概説すると、検出器の活性検出表面近傍のピンホールは、ピンホールの許容角度を増大させて、トモグラフィに利用可能な多数の投影を生じさせる。この設計は、画像再構成及び画像性能を改善する。
本発明の他の追加的又は代替的な態様では、集束超音波検出器、例えば、電気音響超音波検出器が、検出器又は集束点を走査して、小型開口検出のパターンを設ける。効果的には、トランスデューサの集束領域は、集束されていない小型開口検出器とされる。ここで、開口は、検出器の湾曲した形状を用いて電子的に設けられ、遅延信号を加えて、検出器開口内を通過する線からの信号を検出する。これらの検出器は、大きな検出領域を有する傾向にあり、それ自体がピンホールを形成するものではないので、音波回折及び検出器の有限の面積全体を考慮する手段が、正確な検出を可能にするために更に必要となり得るが、ただし、これは、トランスデューサの領域の実際の検出性能を電子的に処理する及び/又は数学的にモデル化するものとなる。検出のモデル化は、特定の許容特性を考慮する手段も提供する。音波の伝播及び検出、そして数学的反転を記述する順モデルに、こうしたモデルを組み込むことができ、順問題に検出器モデルを組み込むことで、ピンホール動作を確立する。
本デバイスの他の好ましい特徴は、組織上に光を結合させるのに適した照明方法に関する。本願で検討される照明の実施は、スキャナの動作にとって有利なものである。ここで、照明は、好ましくは、平面波照明を用いる点状検出器のパターンを介する透過性照明(前方照明とも称される)、又は、パターン状照明(例えば、リング照明)のいずれかによって提供される表面照明として与えられる。これは、例えば、組織から放出された音波をシステムに向けて偏向させるが、関心波長において光が表面を通過することを可能にする表面を介して、達成可能である。また、透過性照明は、容量性トランスデューサ又は干渉トランスデューサの適切に修正されたチップを介しも達成可能であり、ウェーハ又は表面を、メタ物質として、光を通過させるように適切に処理することが想定される。また、拡散体が、あらゆる照明パターン(リング、矩形等)において、照明をより均一にするように使用され得て、透透過性照明モードで使用されるか、又は、検出器ラインの下に配置される。例えば、拡散体は、表面内に封入されて散乱媒体(例えば、液体散乱体、寒天等のゲル散乱体、TiO球、イントラリピッド、又は、適切な音響伝播特性を有する固体散乱体)を含む体積部分として実現され得る。封入表面は光反射表面であり得る。光は、一つ又は複数の位置から光ガイドを介して、散乱体積部分内に入射し得る。入射した光は、封入表面で散乱され反射される。組織と接触する表面は、勿論反射性ではないので、全ての光子を組織内に付与することができる。この点に関して、リング又は矩形の均一な光子パターンが組織内に入射して、光音響応答を励起させる。より一般的な代替案は、光ファイバーを組織に近付け又は直接接触させることによって、組織内に光を直接入射させることを含む。封入表面の利点は、分布照明パターンが達成可能な点である。原則的には、均一な照明が好ましいが、中心が強く照明されないリング状、ドーナッツ状、矩形の照明(矩形、ドーナッツ)が、多量の光エネルギーをピンホールの前方に直接付与することに起因して、ダイナミックレンジを改善するのには好ましい。この場合、トランスデューサから離れた光エネルギーを調整することが、視認性及びダイナミックレンズを改善し得る。
更に、本発明は、振幅、周波数、又は位相という一つの時間変動パラメータでの光照明の使用に関する。振幅変動を考慮する場合、振幅変動は、超短光パルス形式のものであり得て、例えば、Ti:サファイアレーザー、光パラメトリック発振器、レーザーダイオード、発光ダイオード、ファイバーレーザー、又は他の光生成要素からのものである。代わりに、振幅の変動は、強度変調レーザー及びレーザーダイオードを使用しても生成可能である。最後に、周波数又は位相変調光源も検討可能である。周波数領域画像化の実施の詳細は、参照として本願に組み込まれる特許文献1において確立されている。
本発明の更なる利点として、ハイブリッド光音響メゾスコープデバイスの光源デバイスは、物体の多様な照明タイプ、例えば、広視野照明、パターン化照明、単一平面照明、集束照明、及び/又は、ペンシルビーム照明用に構成され得る。広視野照明では、検査領域を覆う物体の表面領域が均一に照明される。これに対応して、パターン化又は集束照明は、物体の表面領域に対してパターン化された又は集束された光場分布を生じさせて、その分布は、例えば、パターン又は光の焦点を走査することによって、時間変動し得る。必要とされる特定の画像化性能特性に応じて、複数の照明タイプを組み合わせることができる。照明の方向は、特に上皮組織を画像化する場合には、物体の一方の側からのものとされ得て、組織へのアクセスが、組織の一方の側からのみ可能となる。
好ましくは、主たるデバイス特徴、つまり、音響分解能メゾスコピー用の照明の方向は、二つの主要な方法におけるものとなり得る。一つの方法は、透過性要素又はメタ物質を用いる光学及び音響システムによるものである。第二の方法は、視野側から光を横方向で結合させるものであり、典型的には拡大システム、反射及び/又は拡散媒体を用いて、光を組織内に均一に分布させる。例えば、検出器を組織に結合させる媒体は、多数の散乱体(脂質、TiO粒子、他の散乱媒体等)を含む拡散ゲル又は流体であり得る。流体は、反射表面(ミラーや反射箔(白色箔、銀又はアルミニウム箔等))によって封入されて、結合ゲルから出て来る光子を反射して、結合媒体及び組織に戻す。両方の照明方法を組み合わせることができる。
更に他の代替実施形態によると、音響透過性ミラーを用い、音波を単一要素検出器に反射するが、ガルバノメータベースのデバイス又は他の高速モーターステージを用いて走査を行い、二次元音響検出器グリッドパターンの使用と等価なラスタ走査を提供する。CMUTベースのシステムほど高速ではないが、単一の検出器及び音響走査ミラーの組み合わせの使用は、追加の画像化モードの実現を可能にする透過性音波偏向デバイスの利点を有する。この場合における光透過性ミラーの使用は、上方からの物体照明を促進し、また、他の画像化手段(接眼レンズによる目視検査(これは好ましい実施形態である)、レンズ、写真法、光学コヒーレンストモグラフィ、他の顕微鏡法)及び光学分解能光音響画像化の統合を促進することができる。これは、実際的なシステムに寄与して、簡単な照明を促進して、ハイブリッド画像化法を実現するのに特に魅力的である。
本発明の他の特に好ましい実施形態によると、画像処理デバイスは、光音響メゾスコープ画像を生成するだけではなく、光学画像及び/又は光学分解能光音響画像の少なくとも一方を更に生成するように構成される。特に、光学画像は、音響検出器デバイスの配置を光学制御で行うことができるという利点を有し、つまり、物体について収集された光学画像データに応じて、音響検出器デバイスを物体に対して位置決めすることができる。また、光学画像は、皮膚科学において現在実践されているのに類似した診断又はセラノスティック(治療診断)目的での従来の組織及び病変の検査用にも使用可能である。しかしながら、上述のように、光学画像は、トモグラフィ光学画像、例えば、組織の数百マイクロメートルから数ミリメートルまでの高分解能三次元画像を提供する光学コヒーレンストモグラフィ画像や、組織深くに広がる共起表現コントラストを明らかにする音響分解能画像等も示唆し得る。更なる利点として、光学画像データ及び/又は光音響画像データを用いて、光音響画像及び光学画像をそれぞれ再構築することができ、また、その逆も可能である。
一般的に、画像化される物体は、例えば、人間の皮膚、動物の皮膚、又は最大数ミリメートルの他の表皮組織を含み得る。多様なレベルの小型化技術が検討され、本発明の方法を、内視鏡デバイスに追加することもでき、結腸、食道等の表皮内部の疾患や、内臓や血管の内側をイメージングすることができる。後者の場合、光源デバイス、光検出器デバイス、及び音響検出器デバイスは、内視鏡デバイスに結合される。好ましくは、音響検出器デバイスは、内視鏡デバイスの遠位部分に配置され、検査されている物体の内側部分を表すハイブリッド又は光音響画像を収集することができる。
本発明の上記の及び他の要素、特徴、ステップ、特性及び利点は、添付図面を参照する以下の好ましい実施形態の詳細な説明からより明らかになるものである。
光音響画像化用のデバイスの一実施形態の断面図を示す。 光音響画像化用のデバイスの更に好ましい実施形態の断面図を示す。 光音響画像化用のデバイスの更に好ましい実施形態の断面図を示す。 図3aから図3dは、音響信号を検出するための検出ユニットの好ましい実施形態の断面図を示す。 回転偏向要素及び/又は回転検出要素を用いた光音響画像化用のデバイスの好ましい実施形態の斜視図を示す。 回転偏向要素及び/又は回転検出要素を用いた光音響画像化用のデバイスの好ましい実施形態の斜視図を示す。 回転偏向要素及び/又は回転検出要素を用いた光音響画像化用のデバイスの好ましい実施形態の斜視図を示す。 偏向要素の高速回転動作用の好ましい実施形態の側面図を示す。 整合物質に取り囲まれた検出要素の好ましい実施形態の図を示す。 音響屈折体を用いた検出ユニットの好ましい実施形態の斜視図を示す。 集束機構を用いた検出ユニットの好ましい実施形態の斜視図を示す。 手持ち式応用のための光音響画像化用のデバイスの好ましい実施形態の斜視図を示す。 内視鏡応用において使用される際の光音響画像化用のデバイスの誘導要素の一例の斜視図を示す。
図1は、組織2の関心領域3の音響画像化用のデバイス1の一実施形態の断面図を示す。放射ユニット(図示せず)によって発生させた電磁放射6を、前方照明7(透過性照明とも称される)、側方照明8、又は前方照明7及び側方照明8の組み合わせによって、組織2の表面4を照明することで、関心領域3に照射する。
照射ユニットは、パルスレーザー、例えば、Ti:サファイアレーザー、導光体、マイクロ波パルス、レーザーダイオード、発光ダイオード、ファイバーレーザー、組織4のパルス照明を提供するように構成された他の要素を備え得る。更に、照射ユニットは、一つ以上のレーザー走査システム及び/又は干渉計を含み得る。また、電磁放射6は、変調強度及び/又は変調位相及び/又は調整可能ビーム幅を示し得る。代わりに、照射ユニットは、組織2にパルス熱を発生させて熱音響画像を得るように構成された発電機を備えることができる。
更に、デバイス1は、筐体14、好ましくは手持ち式使用に適したサイズのものを備え、電磁放射6の照射の際に組織2の関心領域3に発生した音響波を検出するための検出パターン9を封入する。検出パターン9は、複数の点状検出位置11(点状検出器要素とも称される)を備え、これは、圧電トランスデューサ(PZT)、容量性トランスデューサ、好ましくは、容量性微細機械加工超音波トランスデューサ(CMUT,capacitive micro‐machined ultrasound transducer)、ハイドロフォン、シリコンベースのトランスデューサ、光干渉法ベースの音波検出器、例えば、ファイバーブラッグベースの検出器やファブリ・ペローベースの検出器のうち少なくとも一つを用いて実現可能である。ここで、要素との用語は、ピンホール、つまり音波が多数の方向から到達して検出される点も含み得て、必ずしも、トランスデューサ等の物理的検出要素(素子)を意味するものではない。例えば、要素は、トランスデューサ、又はいずれか他の箇所に位置するトランスデューサの集束点であり得る。点状検出要素11の小さなサイズのため、前方照明7の強度の大部分は、検出パターン9を通過して、組織2に到達し、特に組織2の関心領域3に到達する。好ましくは、側方照明8は、検出ユニット9の点状検出要素11を迂回するように構成される。
好ましくは、点状検出要素11は、一次元又は二次元アレイの構成で配置される。この構成は、直線状(平坦)又は湾曲したものとなり得る。また、好ましくは、検出要素11は、組織2の関心領域3の上方、特に、組織2の表面4の上方に配置される。代わりに、点状検出要素11は、組織2の表面4の上、組織2の下方、更には、組織2の内部、つまり、組織2の表面4の下方にも配置可能である。
好ましくは、有効表面13が、検出器間又は点状検出要素間の中間表面として提供され、点状検出要素11と組織2の表面4との間に不変距離を定める。有効表面は、組織2と検出ユニット9を光学的及び/又は音響的に結合させるための個々の幅の結合媒体、非常に薄い膜、又は、有効表面を定める他の構成(結合媒体を更に含むか封入し得る)であり得る。組織2の表面4と結合媒体13との間の界面における電磁放射6及び/又は音響波の反射損失を無くすか又は低減するため、好ましくは、結合媒体13は、組織2の屈折率に近い又は等しい屈折率を示す。
この例では、デバイス1は、結合媒体が設けられた容器13aを備える、容器13aは底壁を備え、その底壁の外側表面10aが物体2と接触して、この例での有効表面を定める。上記説明のように、この例では、結合媒体は、手持ち式センサーの一部であるとみなされる。容器13aの底壁を用いることで、所定の距離(不変距離)が、物体の2の表面4及び又は物体2内の関心領域3と点状検出要素11との間に維持される。好ましくは、外側表面10a(中間表面10aとも称される)は、中間表面10aに対して相対的に適所に物体2を維持するように配置及び/又は設計され、好ましくは、物体2の光音響画像化中に、中間媒体10aに対して物体2が容易に動くことがないようにされ、例えば、物体又はデバイスの移動が、デバイス又は物体それぞれに対する同時の並進移動とされる。
点状検出要素11は、所定の視界12(許容角度とも称され、つまり、各検出要素11が音響波を感知する立体角)内の関心領域3から発する音響波を検出するように構成される。
検出ユニット9及び好ましくは照射ユニットは、筐体14内に集積され、筐体14は、液体、固体、気体、ゼリー状、又は発泡体状であり得る波伝播媒体で充填され得る。
光音響画像化デバイス1は、検出要素11が発生させた検出信号を処理して、処理された検出信号に基づいて画像を再構成するための処理デバイス16を更に備える。例えば、処理デバイス16は、検出要素11のアナログ検出信号を対応するデジタル検出信号に変換するためのアナログ・デジタル変換器(ADC,analog‐to‐digital converter)と、グラフィック処理ユニット(GPU,graphic processing unit)とを備える。図示される例では、処理デバイス16は、筐体14から離れて配置されている。しかしながら、代替構成(図示せず)では、処理デバイス16は、筐体14内に集積され得る。
図2a及び図2bは、光音響画像化用のデバイス1の更に好ましい二つの実施形態の断面図を示す。点状検出位置が点状音波検出要素11で与えられている図1に示される実施形態とは異なり、図2に示される実施形態では、点状検出位置は、音波検出要素23の点状集束点(焦点)19で与えられている。集束点19及び検出要素23は検出ユニット9の一部である。
図2aに与えられる例では、前方照明7及び/又は側方照明8の設定は、電磁放射6を組織の関心領域3に照射するように与えられる。好ましくは、前方照明7は、偏向要素43において電磁放射6を組織の関心領域3に向けて偏向させることによって与えられる。側方照明8に関しては、図1に与えられる例に関する説明と同様である。
本例では、複数の集束点19が提供されていて、好ましくは、一次元又は二次元のアレイ22で配置される。各集束点19は、組織の関心領域3において発生した音響波を収集するのに適した視野12を有する。
集束点19は、集束音波検出要素23の各集束点に対応していて、例示的に、一つの集束点19について破線で示されている。好ましくは、音響偏向要素18が、関心領域3から発して集束点19を通過した音波を偏向させて、検出要素23に向けるように提供される。好ましくは、検出要素23は、前方照明7の経路の外に配置され、一方、音響偏向要素18は、前方照明7の経路内に配置され得る。従って、好ましくは、音響偏向要素18は、前方照明7の電磁放射6に対して透過性である。代替的に又は追加的に、音響偏向要素18は、前方照明7の電磁放射6を偏向又は屈折させ得る。検出要素23は、筐体14の外側、筐体14の内側、又は、部分的に筐体14の内側に配置され得る。
好ましくは、ポート21、特に光学ポートが、検査されている組織の目視検査用に提供され得る。目視検査は、好ましくは、光学的方法、例えば、接眼レンズ、カメラ等を用いて行われ得る。その様子は図9に示されていて、手持ち式応用に設計された光音響画像化用のデバイスの好ましい実施形態の斜視図で示されている。この場合、組織の関心領域3を照明し、照射の際に組織の関心領域3に発生した音響波を検出するための構成要素の少なくとも大部分は、筐体14内に収容され、その筐体14は、組織の表面にデバイス1を移動させて組織を調べることができる使用者の手39の中に保持されるように構成される。代わりに、デバイス1は、間接的な方法によって使用者に保持され得て、例えば、筐体14に取り付け可能で使用者の手39で直接保持される追加のハンドルや他のホルダーによって実現可能である。手持ち式デバイス1の筐体14の頂部に、接眼レンズ及び/又は光学画像化ポート21が設けられ、検査されている組織の直接的な目視検査、及び/又は、組織の光学画像を処理及び/又は表示するように構成された処理及び/又は表示デバイスへの光学画像の転送を可能にする。
更に、図2aに係るデバイス1の底部は、リム20によって固定された底壁(例えば、プラスチック、金属、又は他の物質製)を備え、組織2に対するインターフェースを形成する結合媒体13を封入する。リム20は、底壁が真っ直ぐ張るようにして、組織2に対するデバイス1の僅かな圧力が、組織2の伸長を生じさせて、より平坦な表面を提供し、しわを最少にするように機能し得る。
図1に与えられる例と同様に、図2に示されるデバイス1の底部の底壁は、外側表面10bを有し、その外側表面10bによって、物体の表面及び/又は物体内の関心領域3と点状検出要素(つまり、集束点19)との間の所定の距離を、画像取得中において簡単且つ確実に維持することができる。外側表面10b(中間表面10bとも称される)は、その中間表面10bに対して相対的に適所に物体を維持するように配置及び/又は設計される。
図2bは、図2aに示される実施形態の好ましい代替実施形態を示す。この代替実施形態では、検出要素23は、筐体14内に配置され、二次元又は三次元パターンに沿って移動されていて、対応するピンホールパターンを定めている。このようにして、組織の関心領域3で発生して集束点19を通過した音響波を直接収集することができる。この点に関して、“直接”との用語は、図2aに示される音響偏向要素18等の追加の音響要素が音響波を収集するのに必要とされないことを意味する。このことは、結果として、デバイスのより小型設計に繋がり得る。しかしながら、この場合、検出要素23が、電磁放射6の伝播に悪影響を与え得るので、前方照明7(図2aを参照)は得られない。従って、前方照明7ではなくて、側方照明8が好ましい。側方照明8、及びデバイス1の他の態様に関しては、図1に与えられる例に関する説明と同様である。デバイス1の底部の底壁の外側表面10bに関しては、図2aに関する上記説明と同様である。
本発明の特に好ましい実施形態は、図2bの実施形態に基づいている。少なくとも一つの圧電トランスデューサが筐体14内に収容されて、小型二次元並進移動ステージで走査されて、ピンホールの二次元グリッドを設けて、それらピンホールのうち一つの位置が、ピンホール19によって例示されている。この場合、ピンホールは、トランスデューサの集束点として設けられていて、つまり、ピンホールは、圧電表面自体ではなく、圧電表面によって設けられる集束点である。この集束点は、以下で詳細に説明する図3cに示されるような湾曲した圧電表面を用いて設けられ得る。音響レンズを追加的に又は代替的に使用し得る。トランスデューサの好ましい態様は、集束点が湾曲表面から離れて設けられるのではなく、図2及び図3cに概略的に示されるように、トランスデューサに非常に近く、好ましくは、図3cに示されるトランスデューサの湾曲表面の境界によって定められるディスク(平坦な表面)の中心近くに設けられるものである。例えば、湾曲表面は、半球(180度のカバー率)、又は、同様のカバー率の楕円又は他の形状であり得る。集束点をトランスデューサに近付けることによって、広範な許容角度12が得られ、例えば、90度よりも大きな、好ましくは120度よりも大きな許容角度を、トモグラフィ・メゾスコピー用に用いることができる。従って、好ましくは、図2bのトランスデューサ全体を、有効表面10bの近くに、例えば、表面10bから1mm以内に配置する。表面10bは、画像化される物体の表面と接触及び摩擦を生じさせて、不変距離を定めて維持する。
デバイス1の他の好ましい態様によると、有効表面10b(つまり、中間表面)に加えて、リム20(図2bに断面図が示される)を更に用いて、ピンホールグリッド22と物体との間の不変距離を定める。図2bの好ましい実施形態では、検出器23の走査を仮定しているので、不変距離を定めることが、高分解能画像化に特に有利となる。
図2bの実施形態の照明は、或る角度での側方照明8によって与えられ得て、幅広のビーム、又は他の形状のもの(図示せず)、例えば、構造化されたものや、適応ビームとなり得る。側方照明8は、代替実施形態として、有効表面10bの真上にも示されている。側方照明のみを用いる場合、好ましくは、ピンホールパターン22周囲の媒体が、光反射表面によって取り囲まれた光偏向又は散乱物質を含み得て、側方照明からの光エネルギーの多くを物体に向けるようにされ得る。最後に、図1のビーム7と同様にして、この実施形態において、透過性照明も可能である。好ましい実施形態は、筐体14の内部の一部を光反射物質から構成して、積分球に類似した照明ユニットとして筐体14更に構成することを含み得る。この場合、トランスデューサ23が光の直接成分と干渉しても、筐体14内の光の伝播によって、依然として、光エネルギーを組織、つまり物体に結合させることができる。
図3aから図3dは、音響信号を検出するための検出ユニット9の好ましい実施形態の断面図を示し、点状検出位置が点状開口42によって与えられている。
図3aに示される実施形態では、音響波を収集するように構成された集束音波検出要素23が、三角形状のキャビティ41内に設けられる。キャビティ41は、検出要素が設けられる幅広の端部と、検出要素23の視野12を定める点状開口42(ピンホールとも称される)を形成する狭い端部とを有する。検査されている組織から発して視野12内を伝播する音響波は、点状開口42を通過し、キャビティ41内に入り、検出要素23によって検出される。好ましくは、キャビティ41は、超音波不透過、特に、超音波反射及び/又は吸収要素24によって形成される。図3aに係る検出ユニット9は、音響波を検出要素23の感知領域に集束されるように設計された音響レンズ25も備え得る。
好ましくは、超音波不透過要素24の下表面10cの少なくとも一部は、物体の表面及び/又は物体内の関心領域と点状検出部(つまり、点状開口42)との間の所定の距離を維持することを可能にする。表面10cは、中間表面10cとも称され、好ましくは、その中間表面10c及び/又は点状開口42に対して相対的に適所に物体を維持するように配置及び/又は設計される。
図3bに示される代替実施形態では、キャビティ41(図3aを参照)の代わりに、筐体14が提供され、好ましくは、超音波伝播媒体28で充填される。好ましくは、超音波伝播媒体28は流体である。また、図3bには、検出要素23によって収集及び/又は検出されない音響波長をフィルタリング除去する波長フィルタ26が示されている。検出要素23、超音波反射及び/又は吸収要素24、音響レンズ25、点状開口、超音波不透過要素24の下表面10dに関しては、上記図3aに関する説明と同様である。
図3cは、他の好ましい実施形態を示し、集束超音波検出要素23に円錐状キャップが設けられていて、その円錐状キャップは好ましくは固体の超音波伝播媒体28製である。キャップの先端は、点状開口42又はピンホールを構成し、そこを、組織から発した音波が通過する。従って、追加の音波誘導素子24や筐体14(図3a及び図3bを参照)は必要とされない。図3dに示される例のように、キャップが、点状の鋭い円錐形状を有することもできる。
図4aから図4cは、光音響画像化用のデバイス1の好ましい代替実施形態の斜視図を示し、少なくとも一つの点状検出位置が、検出要素23の集束点状であり、組織2の関心領域を走査する。このため、可動(好ましくは回転)偏向要素18及び/又は可動(好ましくは回転)検出要素23が設けられる。
図4aに与えられる例では、光音響画像化デバイス1は、組織2内に発生した音響波を検出するための検出ユニット9を備える。照射ユニット5から発した電磁放射6は、前方照射7で組織2への照射を行う。検出ユニット9は、組織2から発した音響波を偏向させるための音響偏向要素18と、偏向要素18で反射された音響波を検出するための検出要素23とを備える。
好ましくは、音響偏向要素18と検出要素23は、それぞれ回転軸33と33’周りに回転可能である。本例では、y方向に沿った偏向要素18の回転軸33は、z方向に沿った検出素子23の回転軸33’に垂直である。このようにして、組織2にわたる検出要素23の集束点の走査が、所望の平面及び/又は方向において、例えばy方向において、x‐y平面内において、可能となる。
音響偏向要素18の回転用に、偏向要素回転部29が設けられる。検出要素23の回転用に、検出要素回転部30が設けられる。好ましくは、偏向要素回転部29及び/又は検出要素回転部30は、機械的デバイスを構成するが、光学的機構、電気的機構、磁気的機構等の他の機構も、回転部29及び30として提供可能である。
本発明の好ましい実施形態は、上述の回転軸33及び33’に限定されるものではない点に留意されたい。図4bに示される例のように、x方向に沿った偏向要素18の単一の回転軸33を提供することができる。回転軸33は、組織2の表面、並びに/又は、検出要素23の向き及び/若しくは対称軸に実質的に平行である。軸33周りに偏向要素18を回転させることによって、y方向に沿って組織2の(好ましくは線形の)関心領域から発した音響波を、偏向要素18において偏向させて、検出要素23によって検出する。好ましくは、x方向においても組織2の走査を可能にするため、偏向要素18及び/又は検出要素23を回転軸33に平行に又は沿って移動させる、特に並進移動させるための並進ドライブを設けることができる。デバイス1の残りの構成要素、特に、照射ユニット5に関しては、図4aに関する説明と同様である。
図4cには、他の好ましい実施形態が示されている。検出ユニット9は、検出要素23と、二つの回転音響検出要素18を備える。好ましくは、検出要素18の回転軸33及び33’は互いに垂直である。本例では、検出要素23は円錐状であるが、他の形状を有することもできる。二つの回転偏向要素18を用いることで、所望の平面(例えば、x‐y平面)内又は所望の方向(例えば、z方向)における組織2にわたる検出要素23の集束点の走査を、単純でコンパクトな方法で可能にする。
図5は、音響偏向要素18の高速回転運動用の他の好ましい実施形態の側面図を示す。好ましくは、音響波を検出するための検出要素23は、適切なドライブ(図示せず)を用いて回転軸33周りに回転可能である。回転軸33’周りの音響偏向要素18の回転運動は、回転モーター(図示せず)に取り付けられたカム34によって行われる。二つの磁石35及び35’が提供され、一方の磁石35は、音響偏向要素18に設けられ、特に固定され、他方の磁石35’は、適所に固定され、例えば、デバイスに固定される。回転カム34によって、音響偏向部18(図面では、初期位置で示されている)を特定の回転角度で反時計周りに回転させる。カム34が反時計周りに回転し続けると、偏向要素18は、最大回転角度に達した後に、磁石35及び35’が生じさせる引力によって時計回りに回転して初期位置に戻る。磁石の代わりに、音響偏向部18をリセットする力を生じさせる他の要素、例えば、スプリングや他の弾性体等も可能である。
図6は、屈折率整合物質36で取り囲まれた音響偏向要素18の好ましい実施形態の斜視図及び正面図を示す。この実施形態の偏向要素18は、好ましくは、図2a、図4a〜図4c及び図5に示されるデバイス1の実施形態において使用される。好ましくは、屈折率整合物質36は固体であるが、液体、ゲル、発泡体等の他の物質36も使用可能である。本例では、屈折率整合物質36は円筒形状を有するが、この形状に限られるものではない。好ましくは、屈折率整合物質36は、音響偏向要素18の屈折率と同一又は少なくとも同様の屈折率を有する。このようにして、界面における屈折による前方照射(特に図2aを参照、また図4a〜図4c及び図5も参照)の望ましくない偏向を防止、少なくとも低減することができる。更に、音響偏向要素18を透過する電磁波6の部分と、音響偏向要素18によって反射される音響波の部分の両方を増大させることができる。
図7は、音響波を検出するための検出要素23と、組織2から発した音響波を、音響波の屈折によって検出要素23に誘導するように構成された音響屈折部37とを備える検出ユニット9の他の好ましい実施形態の斜視図を示す。好ましくは、音響屈折部37は回転可能である。本実施形態は、音響波を検出要素23に誘導するための音響屈折部37を複数備え得て、それら複数の音響屈折部37は好ましくは独立して制御可能である。音響屈折部37は、音響波を誘導するための他の可能な構成要素、例えば、音響偏向要素、音響ビームスプリッタ等と相互作用し得る。また、本実施形態は、任意の数の音響ビーム経路を含み得る。
図8は、集束機構を用いる検出ユニット9の更に他の好ましい実施形態の斜視図を示す。検出ユニット9は、組織2から発する音響波を検出要素23の線形アレイ38に向けて誘導するための音響偏向要素18を備える。組織2の異なる向きの線形関心領域から発する音響波を検出するため、好ましくは、アレイ38は、回転軸周りに回転可能であり、その回転軸は、好ましくは組織2の表面に平行である。図2a及び図4に示される実施形態に加えて、偏向要素18によって反射された音響波を検出要素23のアレイ38に向けて誘導、特に集束されるための音響レンズ25が設けられる。単一の音響レンズ25の代わりに、音響波を検出要素23に向けて誘導又は集束させるための複数の音響レンズを設けることも可能である。好ましくは、音響レンズ25は両凸形状を示す。代わりに、凹形状又は平凹形状のレンズも好ましいものとなる。音響反射部18の代わりに、他の構成要素、例えば、ビームスプリッタ、音響屈折部等を、組織2から発する音響波を音響レンズ25に向けて誘導するために設けることができる。一つ以上の音響レンズ25を設けることによって、検出ユニット9のより小型設計が可能となり、デバイスのより効率的なパッケージングが可能となる。
図10は、好ましくは内視鏡応用において使用される照明及び検出を組み合わせた要素の一例の斜視図を示す。本例では、焦点外検出がコンパクトに実現され、超音波検出ファイバー40’(白色のファイバー)を用いて、ピンホールパターンを形成する。
内視鏡デバイスの基本ユニット(図示せず)に、光源デバイス、光検出器デバイス及び画像処理デバイスが設けられる。光源デバイスが発する照明光6は、検出ファイバー40’のマトリクスの内部又は周囲に挿入された照明ファイバー40(黒色のファイバー)又は他の適切なファイバーを介して、検査中の組織に当てられる。
本発明のデバイスの特に好ましい実施形態では、スキャナが周波数領域モードにおいて動作する。周波数領域を用いることで、手持ち式スキャナに集積可能な小さな形状因子の軽量照明源を利用して、携帯性を改善することができる。周波数領域モードにおいては、複数の周波数にわたって変調された強度、周波数又は位相を有する光を組織に向ける。異なる複数の周波数を、同時に、逐次的に、又は周波数走査モード(チャープ)で適用することができる。重要なのは、異なる複数の周波数が異なる波長を有するという点である。これら複数の周波数は、離散的なものであるか、画像化中に走査されるものである。例えば、波長532nmを周波数10、20、30、…、100MHzにおいて放出して、波長580nmを周波数11、21、31、…、101MHzにおいて放出して、波長630nmを周波数12、22、32、…、102MHzにおいて放出し得る。他の例では、波長550nmの強度を、5〜50HHzにわたって連続的に走査される周波数範囲(チャープ)に対して変調して、波長650nmの強度を同じ範囲にわたって走査するが、時間遅延を用いて、例えば、20MHzにおいて550nm、5MHzにおいて650nmとなる。より多くの波長を時間遅延方式においては追加することができる。ここに挙げた数字は単なる例であり、波長、周波数及び周波数範囲のあらゆる組み合わせが可能であるが、異なる周波数において波長をエンコードすることによって、全ての波長を組織に向けて同時に放出することができるので、実時間多重スペクトルメゾスコピーを行うことができる。音波の検出は、ピンホールパターンを用いて、強度変調照明に応答して組織に発生した音波の振幅及び位相情報を収集し、対応する光波長において画像を再構成する。再構成に用いられるデータの検出は、相関/自動相関関数、又は、音波信号の振幅及び/又は位相の検出、例えば、ホモダイン又はヘテロダイン復調、直交(I&Q)復調等に基づいたものとなり得る。こうした信号をデジタル化して、対応する振幅及び/又は位相信号を検出して、相関関数の出力が、画像生成の処理及び反転用に記憶される。この照明及び検出方法は、一般的に、時間領域の方法よりも計量で経済的な構成要素を利用して(例えば、パルス化照明の利用)、コスト効率的なデバイスをもたらすことができる。データの並列検出を用いることで、高速画像化デバイスをもたらすこともできる。画像反転は、周波数領域における光音響圧力方程式の解を用いることができ、逆投影、周波数領域モデルベースの反転、フーリエ変換反転が挙げられ、場合によっては高速フーリエ変換を用いて実現される。この方法は、携帯性を顕著に改善して、ピンホール技術を用いる携帯型光音響デバイスのコスト及び速度を低減することができる。
好ましい代替実施形態は、cMUT検出器を用いて組織照明も行い、cMUTウェーハ内の小さな光学ギャップを用いて、光を物体上に回折させることによって、照明がCMUT検出器を介して提供される。光の伝達は、cMUTウェーハの開口に配置されたファイバー照明に基づいたものとなるか、オープンビーム投影によるものとなり得る。後者の場合、cMUT検出器及び開口の注意深い配置で、cMUTウェーハをメタ物質として利用することができる。例えば、小穴のアレイを、数十ナノメートルから数マイクロメートルのスケールでcMUTチップ上に形成することができる。こうした開口でも、光を組織上に効率的に通過させるのに十分なものである。開口を不透過金属キャップで効果的に遮蔽して、伝達される光の量を更に増大させることができる。最後に、開口部を利得媒体でコーティングして、物体内に放出される光を増幅することができる。好ましくは、照明は、cMUTウェーハと画像化される物体との間の直接的な堆積によって、組織に入射する側方照明を利用する。cMUTウェーハと画像化される物体との間の反射又は拡散層によって、側方照明からの光の組織上へのより良い伝播、特に散乱及び/又は反射によって、照明を更に促進することができる。cMUT検出器による音波の検出を、時間領域又は周波数領域のいずれかにおいて更に促進することができる。
1 光音響画像化デバイス
2 組織/物体
3 関心領域
4 組織の表面
5 照射ユニット
6 電磁放射/光
7 前方照明
8 側方照明
9 検出ユニット
11 点状検出要素
12 視野
13 有効表面/結合媒体
14 筐体
16 処理デバイス
18 音響偏向要素
19 集束点(焦点)
20 ファスナ/リム
21 ポート
22 集束点のアレイ
23 検出要素
24 超音波不透過要素
25 音響レンズ
26 波長フィルタ
28 超音波伝播媒体
29 偏向要素回転部
30 検出要素回転部
33 回転軸(検出要素)
33’ 回転軸(偏向要素)
34 カム
35 磁石(偏向要素上)
35’ 磁石(適所に固定)
36 屈折率整合物質
37 音響屈折部
38 検出要素のアレイ
39 使用者の手
40 光ファイバー
40 音響ファイバー/導波体
41 キャビティ
42 点状開口
43 照明偏向要素

Claims (18)

  1. 物体(2)の光音響画像化用のデバイス(1)であって、
    前記物体(2)の関心領域(3)に電磁放射(6)を照射するための照射ユニットと、
    前記電磁放射(6)の照射の際に前記物体(2)の前記関心領域(3)に発生した音響波、特に超音波を検出するための検出ユニット(9)と、を備え、
    前記検出ユニット(9)が、前記物体(2)の前記関心領域(3)の外に位置する一つ以上の点状検出位置(11、19、42)において音響波を検出するように設計されていることを特徴とするデバイス(1)。
  2. 前記点状検出位置(11、19、42)及び前記照射ユニットが携帯構成又は携帯ユニット内に収容されている、請求項1に記載のデバイス(1)。
  3. 前記点状検出位置(11、19、42)と前記物体(2)との間に位置する中間表面(10a〜10d)を備える請求項1又は2に記載のデバイス(1)。
  4. 前記物体(2)の光音響画像化中に前記中間表面(10a〜10d)が前記物体(2)に物理的に接触して、前記点状検出位置(11、19、42)と画像化されている前記物体(2)の表面(4)との間に不変距離が定められるように、前記中間表面(10a〜10d)が設計及び/又は配置されている、請求項3に記載のデバイス(1)。
  5. 前記中間表面(10a〜10d)及び/又は前記デバイス(1)の筐体が、前記物体(2)の光音響画像化中に前記物体(2)が前記中間表面(10a〜10d)に対して動かないように前記物体(2)を前記中間表面(10a〜10d)に対して適所に維持するように、配置及び/又は設計されている、請求項2から4のいずれか一項に記載のデバイス(1)。
  6. 前記点状検出位置(11、19、42)が、前記中間表面(10a〜10d)及び/又は前記物体(1)の表面(4)の近傍に位置し、特に、前記中間表面(10a〜10d)及び/又は前記物体(2)の表面(4)から2mm未満、特に1mm未満の距離に位置する、請求項3から5のいずれか一項に記載にデバイス(1)。
  7. 前記一つ以上の点状検出位置(11、19、42)の各々が、音響波が収集される視野(12)、特に発散視野を示す、請求項1から6のいずれか一項に記載のデバイス(1)。
  8. 前記検出ユニット(9)が、音響波を検出するための前記点状検出位置に位置する一つ以上の点状検出要素(11)を備える、請求項1から7のいずれか一項に記載のデバイス(1)。
  9. 前記検出ユニット(9)が、音響波を検出するための前記点状検出位置に位置する一次元又は二次元アレイで配置された複数の点状検出要素(11)を備える、請求項8に記載のデバイス(1)。
  10. 前記点状検出要素(11)が、50μm未満、特に25μm未満の寸法を有する感知領域を備える、請求項8又は9に記載のデバイス(1)。
  11. 前記点状検出要素(11)が容量性超音波トランスデューサ、特に容量性微細機械加工超音波トランスデューサ(CMUT)に対応している、請求項8から10のいずれか一項に記載のデバイス(1)。
  12. 前記一つ以上の点状検出位置が、音響波を検出するための一つ以上の検出要素(23)の一つ以上の集束点(19)に対応している、請求項1から11のいずれか一項に記載のデバイス(1)。
  13. 前記検出ユニット(9)が、前記検出要素(23)の集束点(19)を偏向させて、前記集束点(19)を前記関心領域(3)の外、特に前記物体(2)の表面(4)の上又は上方の異なる横方向位置に位置決めするための少なくとも一つの偏向要素(18)を備える、請求項12に記載のデバイス(1)。
  14. 前記偏向要素(18)が、前記照射ユニット(5)が照射する電磁波(6)の少なくとも一部に対して透過性である、請求項13に記載のデバイス(1)。
  15. 前記検出ユニット(9)が、音響波が通過する一つ以上の点状開口(42)を備える、請求項1から14のいずれか一項に記載のデバイス(1)。
  16. 前記検出ユニット(9)において音響波の強度の大部分、好ましくは70%又は90%超が検出前に前記点状開口(42)を通過するように、前記点状開口(42)が構成及び/又は配置されている、請求項15に記載のデバイス(1)。
  17. 前記デバイス(1)が、前記デバイス(1)を検査中の物体(2)の上に位置決めするように、及び/又は、前記デバイス(1)を検査中の前記物体(2)に対して手で移動させるように、特に前記物体(2)の外側表面(4)の上に位置決め又は前記物体(2)の外側表面(4)に沿って移動させるように、指及び/又は手で掴まれて保持されるように構成された手持ち式デバイスである、請求項1から16のいずれか一項に記載のデバイス(1)。
  18. 物体(2)の音響画像化用の方法であって、
    照射ユニット(5)を用いて、前記物体(2)の関心領域(3)に電磁放射(6)、特に光を照射して、前記電磁放射(6)の照射の際に前記物体(2)の前記関心領域(3)に発生した音響波、特に超音波を検出することを含み、
    前記物体(2)の前記関心領域(3)の外に位置する一つ以上の点状検出位置(11、19、42)において前記音響波を検出することを特徴とする方法。
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