JP2001505527A - ピリジル置換されたc▲下13▼側鎖を有するタキサン誘導体、その製造方法および抗腫瘍剤としてのその使用 - Google Patents

ピリジル置換されたc▲下13▼側鎖を有するタキサン誘導体、その製造方法および抗腫瘍剤としてのその使用

Info

Publication number
JP2001505527A
JP2001505527A JP52730897A JP52730897A JP2001505527A JP 2001505527 A JP2001505527 A JP 2001505527A JP 52730897 A JP52730897 A JP 52730897A JP 52730897 A JP52730897 A JP 52730897A JP 2001505527 A JP2001505527 A JP 2001505527A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pyridyl
taxol
general formula
methoxycarbonyl
desphenyl
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP52730897A
Other languages
English (en)
Inventor
クラー ウルリヒ
ネーフ ギュンター
グラーフ ヘルマン
Original Assignee
シェーリング アクチエンゲゼルシャフト
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by シェーリング アクチエンゲゼルシャフト filed Critical シェーリング アクチエンゲゼルシャフト
Publication of JP2001505527A publication Critical patent/JP2001505527A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D405/00Heterocyclic compounds containing both one or more hetero rings having oxygen atoms as the only ring hetero atoms, and one or more rings having nitrogen as the only ring hetero atom
    • C07D405/02Heterocyclic compounds containing both one or more hetero rings having oxygen atoms as the only ring hetero atoms, and one or more rings having nitrogen as the only ring hetero atom containing two hetero rings
    • C07D405/12Heterocyclic compounds containing both one or more hetero rings having oxygen atoms as the only ring hetero atoms, and one or more rings having nitrogen as the only ring hetero atom containing two hetero rings linked by a chain containing hetero atoms as chain links
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P35/00Antineoplastic agents

Landscapes

  • Organic Chemistry (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Plural Heterocyclic Compounds (AREA)
  • Epoxy Compounds (AREA)
  • Medicinal Preparation (AREA)
  • Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Oxygen Or Sulfur (AREA)
  • Polysaccharides And Polysaccharide Derivatives (AREA)
  • Nitrogen And Oxygen Or Sulfur-Condensed Heterocyclic Ring Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 一般式(I): [式中、Skは(i)、R1は水素またはC1〜C10アシル、R2はα−OHまたはβ−OH、R3はC1〜C10アルキル、X置換されたフェニル、C1〜C10アルコキシ、Xは水素、ハロゲン、−N3または−CNであってもよく、かつ(I)中のヒドロキシ基はさらにエーテル化またはエステル化により官能的に変性されていてもよい]およびそのα−、β−およびγ−シクロデキストリンクラスレート、およびまたリポソームで包接された一般式(I)の化合物を記載する。本発明による一般式(I)の化合物は、タキソールと比較して、有利に変化した活性プロフィールを有する。明らかに改善された、微小管の安定化に加え、式(I)の化合物はチューブリンの重合に付加的な影響を示す。

Description

【発明の詳細な説明】 ピリジル置換されたC13側鎖を有するタキサン誘導 体、その製造方法および抗腫瘍剤としてのその使用 本発明は、チューブリンの重合および脱重合に影響を与える能力のある、薬学 的に活性な化合物に関する。一連の天然有糸分裂毒素は抗腫瘍剤として使用され ているか、または臨床試験の過程にある。紡錘体系中で微小管の重合を阻害する ことによる細胞毒作用を示す(例えばビンカアルカロイド、コルヒチン)か、ま たはチューブリンの重合におけるGTP非依存性の増加により、および微小管の 脱重合の阻害により細胞毒作用を達成する(例えばタキソール、タキソテル)種 々のクラスの前記の有糸分裂毒素が存在する。 これまで理解されていない物理化学的性質および腫瘍細胞の特性の結果として 、有糸分裂毒素は腫瘍細胞に対するある種の選択性を有するが、しかし非形質転 換細胞に対する著しい細胞毒性がまだ残っている。さらに選択的で、より容易に 製造でき、かつタキサンクラスの物質のように、微小管の脱重合を阻害すること ができる化合物に対する探求は、意外なことにドイツ特許出願番号441637 4.6およびドイツ特許出願番号19513040.5に記載のように、ボルネ オールエステルの発見につながった。前記の化合物ク ラスにおける構造的な変性は、微小管に対する作用に関して最適化のための著し い可能性を示した。とりわけSk−Hタイプの酸と前記のボルネオールとのホル マールエステル化により優れた結果が得られた。ここに記載の、タキソールのイ ソセリン鎖がSkにより代えられているタキソール誘導体の合成により意図する ところは、タキソールと比較してこのクラスの物質においてもまた微小管の改善 された安定化を達成することが可能であるかどうかを研究することであった。 さらに以下の刊行物が薬理学的活性を示す化合物を開示している: WO−A−9421252 Bioorg.Med.Chem.Lett.(1994)4(11),1381-1384 EP−A−0534708 Angew.Chem.Int.Ed.Engl.(1994)33(1),15-44 WO−A−9513053 WO−A−9519994 J.Pharm.Sci.(1995)84(10),1223-1230 WO−A−9600724 しかし、WO−A−9421252に開示されている化合物は先行技術の最も 類似している状態を形成している。 ところで以外にも、本発明による式Iの化合物は、 タキソールおよび先行技術の化合物と比較して、有利に変化した活性プロフィー ルを有することが判明した。式Iの化合物は、微小管の明らかに改善された安定 化に加えて、チューブリンの重合に対する付加的な影響を示す。 本発明によるタキサンは、一般式I: [式中、 1は水素またはC1〜C10アシルを表し、 R2はα−OHまたはβ−OHを表し、 R3はC1〜C10アルキル、X置換されたフェニル、C1〜C10アルコキシを表 し、 Xは水素、ハロゲン、−N3または−CNを表し、 かつ I中の遊離ヒドロキシ基はさらにエーテル化またはエステル化により官能的に 変性されていてもよい]およびまたこれらのα−、β−およびγ−シクロデキス トリンクラスレート、およびまたリポソームで包接された一般式I化合物により 特徴付けられる。 アルキル基R3として、1〜10個の炭素原子を有 する直鎖または分枝のアルキル基、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロ ピル、ブチル、イソブチル、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチ ル、ヘプチル、ヘキシルおよびデシルが考慮される。1〜4個の炭素原子を有す るアルキル基は有利である。一般式IのR1およびR3中に含有されているアシル およびアルコキシ基は、それぞれ1〜10個の炭素原子を有し、ホルミル、アセ チル、プロピニルおよびイソプロピニル基を有し、かつそれぞれメトキシ、エト キシ、プロポキシ、イソプロポキシおよびt−ブトキシ基が有利である。Xの定 義中のハロゲンは、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素である。 一般式Iの有利な化合物は以下のものである: 3’−デスフェニル−3’−(4−ピリジル)−3’−N−デベンゾイル−3 ’−N−メトキシカルボニル−タキソール、 3’−デスフェニル−3’−(4−ピリジル)−3’−N−デベンゾイル−3 ’−N−メトキシカルボニル−7−エピ−タキソール、 3’−デスフェニル−3’−(4−ピリジル)−2,3’−N−ビスデベンゾ イル−3’−N−メトキシカルボニル−タキソール、および 3’−デスフェニル−3’−(4−ピリジル)−3’−N−デベンゾイル−3 ’−N−メトキシカルボニル−10−デスアセチル−タキソール。 本発明はまた式Iのボルネオール誘導体の製造方法にも関し、該方法は、一般 式II: [式中、R1およびR2は前記のものを表し、かつII中に含まれているヒドロキ シ基は場合により保護されていてもよい]のアルコールと、一般式IIIa、I IIbまたはIIIc: [式中、R3は前記のものを表し、かつX’はヒドロキシ、O−アルキルまたは ハロゲン、およびその際遊離ヒドロキシ基はエーテル化またはエステル化により 保護されていてもよい]の化合物とを反応させて、ヒドロキシ基がエーテル化ま たはエステル化によりさらに官能的に変性されていてもよい一般式Iの化合物を 形成することを特徴とする。 II中のアルコール官能基のエステル化のために、塩基、例えば金属水酸化物 (例えば水酸化ナトリウム)、アルカリ金属アルコラート(例えば、ナトリウム メタノラート、カリウムt−ブタノラート)、アルカリ金属ヘキサメチルジシラ ザン(例えばヘキサメチルジシラザンナトリウム)、1,5−ジアザビシクロ[ 4.3.0]ノン−5−エン(DBN)、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0 ]ウンデセ−7−エン(DBU)、トリエチルアミン、4−(ジメチルアミノ) ピリジン(DMAP)または1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン( DABCO)を用いて脱プロトンを実施し、かつ一般式IIIのカルボン酸誘導 体を用いて不活性溶剤、例えばジクロロメタン、ジエチルエーテルまたはテトラ ヒドロフラン中、−70℃〜+50℃で反応を実施する。有利な反応は塩基とし て水酸化ナトリウムを、カルボン酸誘導体として環式酸アミドおよび溶剤として テトラヒドロフランを用いて−10℃〜+25℃の温度で実施する。I中の遊離 ヒドロキシ基は、当業者に公知の方法によりさらに、例えばエーテル化またはエ ステル化により、官能的に変性されていてもよい。例えば遊離ヒドロキシ基は生 理学的に認容性の酸でピリジニウム塩に、生理学的に認容性の塩基でホスフェー トまたはその塩に、またはそのエステルに、生理学的に認容性の塩基でスルフェ ートまたはその塩に、またはそのエステルに、または水溶性ポリマーでエステル またはエーテルに変換してもよい。自体が腫瘍抑制作用を示す化合物のエーテル およびエステルを製造することもできる。 新規のタキソール誘導体の生物学的作用および使用分野 式Iの新規の化合物は貴重な医薬品である。該化合物はチューブリンの重合に 影響を与え、かつ形成された微小管を安定化することによりチューブリンと相互 作用し、かつ従って相特有の方法で細胞分裂に影響を与えることができる。これ は特に急速に成長し、細胞間の調整機構により大幅にその成長が影響をうけるこ とのない腫瘍細胞に作用する。前記のタイプの活性物質は、原則として、細胞分 裂に対する影響を治療的に示しうる疾患の治療に適切である。例えば、悪性腫瘍 、マラリアの治療、グラム陰性菌に起因する疾患の治療、およびまたエクサイト キシン機構に基づく中枢および末梢神経系の疾患の治療、例えば脳卒中または外 傷性脳損傷の結果として生じた急性神経退行症状の治療、アルツハイマー症を含 む、慢性神経退行症状の治療、およびまた筋萎縮性側索硬化症の治療が挙げられ る。 悪性腫瘍のための使用の分野として、例えば卵巣、胃、結腸、アデノ、胸、肺 、頭および首の癌、悪性メラノーマならびに急性リンパ球性および骨髄性白血病 の治療が挙げられる。本発明による化合物は一般に単独で、または相加または相 乗効果を得るために、その他の活性成分および問題の治療分野で使用される物質 クラスと組み合わせて使用してもよい。腫瘍治療の例 として、以下のものとの組み合わせが挙げられる: 白金錯体、例えばシスプラチンおよびカルボプラチン、 例えばドキソルビシンのようなアントラサイクリンのクラスからの、または例 えばCl−941のようなアントラピラゾールのクラスからの層間物質、 例えばビンクリスチンおよびビンブラスチンのようなビンカアルカロイドのク ラスから、またはドイツ特許出願番号4416374.6およびドイツ特許出願 番号19513040.5に記載のボルネオールエステルの新規のクラスから、 あるいは例えばリゾキシン(rhizoxin)または例えばコルヒチン、コンブレタスタ チン(combretastatin)A−4およびエポチロン(epothilon)AおよびBのような その他の化合物のようなマクロライドからの、チューブリンと相互作用する物質 、 DNAトポイソメラーゼ阻害剤、例えばカンプトテシン、エトポシド、トポテ カン(topotecan)およびテニポシド(teniposide)、 葉酸塩またはピリミジンアンチメタボライト、例えばロメトレキソール(lomet rexol)およびゲンシツビン(gemcibutin)、 DNAアルキレート化化合物、例えばアドゼレシン(adozelesin)およびダイス タマイシン(dystamycin)A、 増殖因子阻害剤(例えばPDGF、EGF、TGFb、EGF)、例えばソマ トスタチン、スラミン、ボンベシン拮抗阻害物質、 チロシンタンパク質キナーゼの、またはタンパク質キナーゼAおよびCの阻害 薬、例えばエルブスタチン(erbstatin)、ゲニステイン、スタウロスポリン(stau rosporin)、イルモフォシン(ilmofosin)および8−Cl−cAMP、 例えばミフェプリストン、オナプリストン(onapristone)のようなアンチゲス ターゲンのクラスからの、または例えばタモキシフェンのようなアンチオステロ ゲンのクラスからの、または例えばシプロテロンアセテートのようなアンチアン ドロゲンのクラスからのアンチホルモン、 例えばPGI2、PGE1、6−オキソ−PGE1およびこれらの安定化した誘 導体(例えばイロプロスト(iloprost)、シカプロスト(cicaprost)、ベラプロス ト(beraprost))のような、例えばエイコサノイドのクラスからの転移阻害化合 物、 膜内外Ca2+流入阻害剤、例えばベラパミル、ガロパミル(galopamil)、フル ナリジン、ジルチアゼム、ニフェジピンおよびニモジピン、 精神安定剤、例えばクロロプロマジン、トリフルオペラジン、チオリダジンお よびペルフェナジン、 局所麻酔薬、例えばカルバニレート−Ca7、シン コカイン(cinchocaine)、カルバニレート−Ca3、アルチカイン(articaine)、 カルバニレート、リドカイン、 血管形成阻害物質、例えばアンチ−VEGF抗体、エンドスタチン(endostati n)B、インターフェロンa、AGM1470、および 乾癬、カポジ肉腫およびニューロブラストーマにおける細胞増殖の阻害薬。 本発明は、製薬的に認容性である一般式Iの化合物、つまり使用される用量で 毒性のない化合物をベースとし、場合により通例の助剤、担体および添加剤を含 有する医薬品にも関る。本発明による化合物は自体公知の製剤法により加工して 、腸内、経皮、非経口または局所投与のための薬学的製剤にしてもよい。これら は錠剤、糖衣錠、ゼラチンカプセル、グラニュール、座薬、埋め込み剤、注射用 蒸留水水溶液または油溶液、懸濁液またはエマルジョン、軟膏、クリームおよび ゲルの形で投与することができる。従って本発明は、医薬品製剤における本発明 による化合物の使用にも関する。 活性物質は、製剤において通例の添加剤、例えばアラビアゴム、タルク、デン プン、マンニトール、メチルセルロース、ラクトース、界面活性剤例えばトゥイ ーンズ(Tweens)またはミルジ(Myrj)、ステアリン酸マグネシウム、水性または非 水性担体、パラフィン誘導 体、湿潤剤、分散剤、乳化剤および保存剤、および味を調整するための着香剤( 例えばエーテル油)と混合してもよい。 従って本発明は、活性物質として本発明による化合物を少なくとも1種含有す る製薬的組成物および医薬品に関する。1回服用量は約0.1〜100mgの活 性物質を含有する。本発明による化合物のヒトにおける投与量は約0.1〜10 00mg/日である。 図の説明 図1は、時間と温度の係数としての吸収の変化の経過を示す(3’−デスフェ ニル−3’−(4−ピリジル)−3’−N−デベンゾイル−3’−N−メトキシ カルボニル−タキソール、適用例2)。 図2は、時間と温度の係数としての吸収の変化の経過を示す(3’−デスフェ ニル−3’−(4−ピリジル)−3’−N−デベンゾイル−3’−N−メトキシ カルボニル−7−エピ−タキソール、適用例3)。 図3は、時間と温度の係数としての吸収の変化の経過を示す(3’−デスフェ ニル−3’−(4−ピリジル)−2,3’−N−ビスデベンゾイル−3’−N− メトキシカルボニル−タキソール、適用例4)。 図4は、時間と温度の係数としての吸収の変化の経過を示す(3’−デスフェ ニル−3’−(4−ピリジル)−3’−N−デベンゾイル−3’−N−メトキシ カルボニル−10−Nデスアセチルータキソール、適 用例5)。 以下の例は本発明による化合物の製造をさらに詳しく説明するものである。 例1 3’−デスフェニル−3’−(4−ピリジル)−3’−N−デベンゾイル−3’ −N−メトキシカルボニル−タキソール テトラヒドロフラン中のフッ化テトラブチルアンモニウムの1M溶液8.6μ lを乾燥アルゴン雰囲気下に3℃で、無水テトラヒドロフラン0.5ml中の、 例1aにより製造した化合物3.1mg(2.9μモル)の溶液に添加し、かつ 反応混合物を30分撹拌する。該混合物を飽和炭酸水素ナトリウム溶液に注ぎ、 かつジクロロメタンで抽出を行い、有機抽出物を濃縮し、かつクロマトグラフィ ーにより分析薄層プレートの半分上で残留物を精製する。酢酸エチルを移動相と して使用し、かつジクロロメタンとメタノールとの混合物を溶離剤として使用す る。表題化合物0.4mg(0.5μモル、17%)が単離される。 例1a 2’−トリイソプロピルシリル−3’−デスフェニル−3’−(4−ピリジル) −3’−N−デベンゾイル−3’−N−メトキシカルボニル−7−トリエチルシ リル−タキソール 約60%の水素化ナトリウム分散液12mgを乾燥アルゴン雰囲気下に3℃で 、無水テトラヒドロフラン0.1ml中の例1bおよび1cにより製造した化合 物4.2mg(6.0μモル)および11.4mgの溶液に添加し、かつ該混合 物を30℃に加熱し、かつ30分撹拌する。該混合物を再度3℃に冷却し、30 %酢酸水溶液を添加し、かつジエチルエーテルで数回抽出を行う。合した有機抽 出物を飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、かつ硫酸マグネシウム上で乾燥させる 。濾過および溶剤の除去後、クロマトグラフィーにより2つの分析薄層プレート 上で残留物を精製する。n−ヘキサンと酢酸エチルとの混合物を移動相として使 用し、かつジクロロメタンとメタノールとの混合物を溶離剤として使用する。表 題化合物3.7mg(3.4μモル、57%)が単離される。 例1b 7−トリエチルシリル−バッカチンIII トリエチルクロロシラン21μlおよびイミダゾール10.3mgを乾燥アル ゴン雰囲気下に3℃で、無水ジメチルホルムアミド0.3ml中の、クロマトグ ラフィーにより精製したバッカチンIII(Calbiochem Corp.)3.7mg(6. 3μモル)の溶液に添加し、かつ反応混合物を1時間撹拌する。該混合物を飽和 炭酸水素ナトリウムに注ぎ、ジエチルエーテルで数回抽出を行い、その後に飽和 塩化ナトリウム溶液で洗浄し、かつ合した有機抽出物を濃縮する。濾過および溶 剤の除去後に得られた残留物を、クロマトグラフィーにより分析薄層プレートの 半分上で精製する。n−ヘキサンおよび酢酸エチルの混合物を移動相として使用 し、かつジクロロメタンとメタノールとの混合物を溶離剤として使用する。表題 化合物3.0mg(5.6μモル、88%)が単離される。 例1c (3R,4S)−1−(メトキシカルボニル)−3−トリイソプロピルシリルオ キシ−4−(4−ピリジル)−2−アゼチジノン 4−ジメチルアミノピリジン573mgおよびクロ ロギ酸メチルエステル193μlを乾燥アルゴン雰囲気下に3℃で、無水ジクロ ロメタン10ml中の、例1dにより製造した化合物250mg(0.78ミリ モル)の溶液に添加し、かつ反応混合物を23℃に加熱し、かつさらに16時間 撹拌する。該混合物を飽和塩化アンモニウム溶液に注ぎ、ジエチルエーテルで数 回抽出を行い、その後に飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、かつ合した有機抽出 物を濃縮する。濾過および溶剤の除去後に得られた溶液を、クロマトグラフィー により約150mlの微粒子状シリカゲル上でn−ヘキサンと酢酸エチルとの混 合物を移動相として使用して精製する。表題化合物251mg(0.66ミリモ ル、85%)が単離される。 例1d (3R,4S)−3−トリイソプロピルシリルオキシ−4−(4−ピリジル)− 2−アゼチジノン 水700ml中の硝酸セリウムアンモニウム67.3gの溶液を、アルゴン雰 囲気下に3℃で、アセトニトリル384ml中の、例1eにより製造した化合物 17.2g(40.3ミリモル)の溶液に添加し、かつ反応混合物を30分撹拌 する。該混合物を飽和炭酸水素ナトリウムに注ぎ、酢酸エチルで数回抽出を行い 、かつ合した有機抽出物を1%水素化ナトリウム溶液 で洗浄し、かつ硫酸マグネシウム上で乾燥する。濾過および溶剤の除去後に得ら れた残留物を、クロマトグラフィーにより約800mlの微粒子状シリカゲル上 でn−ヘキサンおよび酢酸エチルの移動相混合物を使用して精製する。表題化合 物7.89g(24.6ミリモル、61%)が単離される。 例1e (3,4S)−1−(4−メトキシフェニル)−3−トリイソプロピルシリルオ キシ−4−(4−ピリジル)−2−アゼチジノン 無水テトラヒドロフラン70ml中の、蒸留したてのジイソプロピルアミン1 2.6mlの溶液を、乾燥アルゴン雰囲気下で−30℃に冷却し、n−ヘキサン 中のn−ブチルリチウムの2.4M溶液37.6mlを添加し、かつ該混合物を 0℃に加熱する。30分後、該混合物を−78℃に冷却し、無水テトラヒドロフ ラン70ml中の、Tetrahedoron Vol.48,No.34,pp.6985-7012,1992の記載 と同様に製造した(1R,2S)−2−フェニル−1−シクロヘキシル−トリイ ソプロピルシリルオキシアセテート22.1g(56.6ミリモル)の溶液をこ こに滴加し、かつ該混合物を3時間撹拌する。次いで無水テトラヒドロフラン1 50ml中の、例1fにより製造したアルジミン15 .6g(73.5ミリモル)の溶液を添加し、かつ該混合物を16時間、23℃ に加熱する。該混合物を飽和塩化アンモニウム溶液に注ぎ、酢酸エチルで数回抽 出を行い、その後に飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、かつ合した有機抽出物を 濃縮する。濾過および溶剤の除去後に得られた残留物を、クロマトグラフィーに より約1.8リットルの微粒子状シリカゲル上でn−ヘキサンおよび酢酸エチル の移動相混合物を使用して精製する。表題化合物17.2g(40.3ミリモル 、71%)が単離される。 例1f N−(4−メトキシフェニル)−(4−ピリジル)アルジミン ピリジン−4−アルデヒド7.8mlおよび硫酸マグネシウム8.4gを乾燥 アルゴン雰囲気下に無水ジクロロメタン120ml中の4−アニシジン10g( 81.1ミリモル)の溶液に添加し、かつ該混合物を23℃で4時間撹拌する。 濾過および溶剤の除去後に得られた残留物をn−ヘキサンから再結晶させる。表 題化合物15.9g(74.9ミリモル、92%)が単離される。 例2 3’−デスフェニル−3’−(4−ピリジル)−3’−N−デベンゾイル−3’ −N−メトキシカルボニル−7−エピ−タキソール(A)および3’−デスフェ ニル−3’−(4−ピリジル)−2,3’−N−ビスデベンゾイル−3’−N− メトキシカルボニル−タキソール(B) テトラヒドロフラン中のフッ化テトラブチルアンモニウムの1M溶液42μl を乾燥アルゴン雰囲気下に3℃で、無水テトラヒドロフラン0.5ml中の、例 1aにより製造した化合物15mg(13.9μモル)の溶液に添加し、かつ該 混合物を3℃で30分撹拌し、23℃に加熱し、かつさらに30分撹拌する。該 混合物を飽和炭酸水素ナトリウム溶液に注ぎ、かつジクロロメタンで抽出を行い 、有機抽出物を濃縮し、かつ残留物をクロマトグラフィーにより2つの分析薄層 プレート上で精製する。酢酸エチルとメタノールとの混合物を移動相として使用 し、かつジクロロメタンとメタノールとの混合物を溶離剤として使用する。表題 化合物A3.8mg(4.7μモル、34%)、表題化合物B2.4mg(3. 4μモル、25%)および例1に記載の化合物1.2mg(1.5μm、11% )が単離される。 例3 3’−デスフェニル−3’−(4−ピリジル)−3’−N−デベンゾイル−3’ −N−メトキシカルボニル−10−デスアセチル−タキソール 4N塩酸20.4μlを、アルゴン雰囲気下に、エタノール0.8mlおよび テトラヒドロフラン0.2ml中の例3aにより製造した化合物9.0mg(1 0.2μモル)の溶液に添加し、かつ該反応混合物を23℃で1時間撹拌する。 塩酸の添加をさらに2回、その都度1時間撹拌後に反復し、飽和炭酸水素ナトリ ウム溶液を添加し、ジクロロメタンで抽出を行い、有機抽出物を濃縮し、かつ残 留物をクロマトグラフィーにより2つの分析薄層プレート上で精製する。酢酸エ チルとエタノールとの混合物を移動相として使用し、かつジクロロメタンとメタ ノールとの混合物を溶離剤として使用する。表題化合物6.5mg(8.5μモ ル、83%)が単離される。 例3a 3’−デスフェニル−3’−(4−ピリジル)−3’−N−デベンゾイル−3’ −N−メトキシカルボニル−7−トリエチルシリル−10−デスアセチル−タキ ソール(A) および 3’−デスフェニル−3’−(4−ピリジル)−2,3’−N−ビスデベンゾイ ル−3’−N−メトキシカルボニル−7−トリエチルシリル−10−デスアセチ ル−タキソール(B) 例3bにより製造した粗生成物25mg(23μモル)を−10℃で例1と同 様に反応させ、かつ後処理および精製後に、表題化合物A9.0mg(10.2 μモル、44%)、表題化合物B2.5mg(3.2μモル、14%)およびま た例3の表題化合物2.2mg(2.9μモル、12%)が単離される。 例3b 2’−トリイソプロピルシリル−3’−デスフェニル−3’−(4−ピリジル) −3’−N−デベンゾイル−3’−N−メトキシカルボニル−7−トリエチルシ リル−10−デスアセチル−タキソール 水酸化ヒドラジニウム0.23mlを、アルゴン雰囲気下に、エタノール1. 2ml中の、例1aにより製造した化合物25mg(23.2μモル)の溶液に 添加し、かつ該混合物を23℃で24時間撹拌する。該混合物を飽和塩化ナトリ ウム溶液に注ぎ、酢酸エチルで数回抽出を行い、かつ硫酸マグネシウム上で乾燥 を行う。濾過および溶剤の除去後に得られた残留物を精製しないでさらに反応さ せる。表題化合物22mg(最大21μモル、最大91%)が単離され、該化合 物はまだ少量の出発物質を含有している。 以下の適用例は、本発明による化合物の生物学的活性を、その適用を以下の例 に限定することなく実証する。 適用例1 チューブリンの単離および精製 切開したばかりのウシの頭部からウシの脳(それぞれ330g)を取り出し、 かつ氷冷したPM4−M緩衝液中に移す。それぞれの脳から髄膜および血栓を除 去し、かつ十分なPM4−M緩衝液で冷却室中にて均質化する。2つのウシの脳 からの均質化した材料を合計500mlの緩衝液で合計体積1.0リットルにし 、かつ第一の遠心分離にかける(GSAローター、15分、4℃、6500g) 。上澄みから表面上の皮脂性皮膚を除去し、4層の薄いモスリンを介して濾過し 、カウンターバランス遠心分離管(420ml)へ移し、かつ再度遠心分離する (Ti45ローター、96000g、75分、4℃)。上澄みをピペットにより ペレットを通して除去し、かつ6層の薄いモスリンを介して濾過し、かつ0.0 1M重炭酸/PBS中の50mM GTP溶液を添加して1mMの最終濃度が得 られる。第一の重合は、カウンターバランス遠心分離管中で45分、37℃に加 温した水浴中で実施する。形成された微小管を遠心分離により(Ti45ロータ ー、27℃、96000g、60分)除去し、上澄みを慎重にピペットにより除 去し、かつ極めて柔軟な、乳白色のペレットを慎重にスパチュラで内壁から分離 する。次いで冷PM緩衝液40mlを該ペレットに添加し、その後に小さいガラ ス乳鉢を使用して均質化し、かつ冷却室中のカウンターバランス遠心分離管中に て氷上で一夜(12〜16時間)インキュベートする。脱重合生成物をTi60 ローター(4℃;96000g、60分)中で遠心分離により除去し、かつ上澄 みをPM8−M緩衝液で1:1に希釈し、カウンターバランス遠心分離管中、3 7℃で45分インキュベートし、かつ再度遠心分離する(Ti45ローター、2 7℃、96000g、60分)。上澄みを慎重にピペ ットにより除去し、かつ極めて柔軟な乳白色ペレットを冷PM緩衝液20ml中 に取り、小さいガラス乳鉢を使用して慎重に均質化し、かつ氷上で30分インキ ュベートする。再度遠心分離(Ti60ローター、4℃、96000g、60分 )するとチューブリンが得られ、該チューブリンのタンパク質含有量をピアス(P earce)により、または280nmでの光度測定により決定する。タンパク質決定 において、単離した材料対PM緩衝液が1:10、1:20および1:40の希 釈液を使用する。PM緩衝液は自体の吸光度を有し、かつ決定されたタンパク質 含有量からゼロ価として演繹される。単離された材料をPM緩衝液で意図するタ ンパク質含有量(2mg/ml)に希釈する。 適用例2 3’−デスフェニル−3’−(4−ピリジル)−3’−N−デベンゾイル−3’ −N−メトキシカルボニル−タキソール チューブリンの重合および微小管の脱重合の測定を、測光法により実施する。 測定前に、適用例1により製造したチューブリンを溶かし、かつ15分脱気する 。光度計を350nmの波長にセットする。溶剤/サンプル3μl、GTP6μ l(0〜25μモル/l最終)およびチューブリン291μl(タンパク質2m g/ml)をピペットで、乾燥した清潔な皿に取る(10mm)。該サンプルを 慎重に撹拌し(気泡が生じ ないように)、直ちにディッシュキャリッジに入れ、かつ測定操作を37℃で開 始する。一度重合が最大に達したら(溶剤制御、および20分後にタキソール1 E−5モル/l)、温度を15℃に低下させることにより脱重合を開始する。脱 重合の終了時に測定操作を停止し、かつ吸収における変化の経過を時間と温度の 係数としてグラフの形にして示す(図1を参照のこと)。該図は、対照標準と比 較してタキソールはチューブリンの重合を促進し、かつ脱重合を抑制し、他方本 発明による化合物である3’−デスフェニル−3’−(4−ピリジル)−3’− N−デベンゾイル−3’−N−メトキシカルボニル−タキソールは明らかにタキ ソールよりも良好に重合を抑制し、かつ形成された微小管を安定させることを明 らかに示している。 適用例3 3’−デスフェニル−3’−(4−ピリジル)−3’−N−デベンゾイル−3’ −N−メトキシカルボニル−7−エピ−タキソールのチューブリンへの生物学的 作用 3’−デスフェニル−3’−(4−ピリジル)−3’−N−デベンゾイル−3 ’−N−メトキシカルボニル−7−エピ−タキソールは、タキソールよりもはる かに著しくチューブリンの重合を加速し、かつはるかに良好に、形成された微小 管を安定化する。結果を図2に示す。 適用例4 3’−デスフェニル−3’−(4−ピリジル)−2,3’−N−ビスデベンゾイ ル−3’−N−メトキシカルボニル−タキソールのチューブリンへの生物学的作 用 3’−デスフェニル−3’−(4−ピリジル)−2,3’−N−ビスデベンゾ イル−3’−N−メトキシカルボニル−タキソールは、タキソールよりもはるか に著しくチューブリンの重合を加速し、かつ形成された微小管を良好に安定化す る。結果を図3に示す。 適用例5 3’−デスフェニル−3’−(4−ピリジル)−3’−N−デベンゾイル−3’ −N−メトキシカルボニル−10−デスアセチル−タキソールのチューブリンへ の生物学的作用 3’−デスフェニル−3’−(4−ピリジル)−3’−N−デベンゾイル−3 ’−N−メトキシカルボニル−10−デスアセチル−タキソールは、チューブリ ンの重合挙動に関してタキソールと異ならないが、しかし形成された微小管をタ キソールよりも実質的に良好に安定化する。結果を図4に示す。 適用例6 腫瘍細胞系に対する増殖抑制作用: 3’−デスフェニル−3’−(4−ピリジル)−3’−N−デベンゾイル−3 ’−N−メトキシカルボニ ル−タキソール(1)、 3’−デスフェニル−3’−(4−ピリジル)−3’−N−デベンゾイル−3 ’−N−メトキシカルボニル−7−エピ−タキソール(2) 3’−デスフェニル−3’−(4−ピリジル)−2,3’−N−ビスデベンゾ イル−3’−N−メトキシカルボニル−タキソール(3) 3’−デスフェニル−3’−(4−ピリジル)−3’−N−デベンゾイル−3 ’−N−メトキシカルボニル−10−デスアセチル−タキソール(4) MDA MB 435乳ガン細胞(5000細胞/ウェル)を微量定量プレー トに入れる(第0日、RPMI培地、1%非必須アミノ酸、1%ピルビン酸塩、 10%胎児ウシ血清)。数種の濃度での物質の添加を第1日に実施する。増殖抑 制作用を第3日にMTT法を使用して測定する。IC50値をここから決定する。 結果を第1表に示す。 3’−デスフェニル−3’−(4−ピリジル)−3’−N−デベンゾイル−3 ’−N−メトキシカルボニル−タキソールは、タキソールの活性に類似の活性を 示し、他方3’−デスフェニル−3’−(4−ピリジル)−3’−N−デベンゾ イル−3’−N−メトキシカルボニル−7−エピ−タキソールはタキソールと比 較して著しく改善された抑制活性を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,S Z,UG),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD ,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CZ, DK,EE,ES,FI,GB,GE,HU,IL,I S,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LK,LR ,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN, MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,S D,SE,SG,SI,SK,TJ,TM,TR,TT ,UA,UG,US,UZ,VN (72)発明者 ヘルマン グラーフ ドイツ連邦共和国 D―79110 フライブ ルク イム ブライスガウ エルゼッサー シュトラーセ 48

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.一般式I: [式中、 Skは 1は水素またはC1〜C10アシルを表し、 R2はα−OHを表し、 R3はC1〜C10アルキル、X置換されたフェニル、C1〜C10アルコキシを表 し、 Xは水素、ハロゲン、−N3または−CNを表し、 かつ I中のヒドロキシ基はさらにエーテル化またはエステル化により変性されてい てもよい]のタキサンならびにまたそのα−、β−およびγ−シクロデキストリ ンクラスレート、ならびにまたリポソームで包接された一般式Iの化合物。 2.請求項1記載の3’−デスフェニル−3’−(4−ピリジル)−3’−N −デベンゾイル−3’−N−メトキシカルボニル−タキソール。 3.請求項1記載の3’−デスフェニル−3’−(4−ピリジル)−3’−N −デベンゾイル−3’−N−メトキシカルボニル−7−エピ−タキソール。 4.請求項1記載の3’−デスフェニル−3’−(4−ピリジル)−2,3’ −N−ビスデベンゾイル−3’−N−メトキシカルボニル−タキソール。 5.請求項1記載の3’−デスフェニル−3’−(4−ピリジル)−3’−N −デベンゾイル−3’−N−メトキシカルボニル−10−デスアセチル−タキソ ール。 6.請求項1から5までのいずれか1項記載の一般式Iのタキサン誘導体の製 造方法において、一般式II: [式中R1およびR2は前記のものを表し、かつ式II中に含有されているヒドロ キシ基は場合により保護されている]のアルコールを一般式IIIa、IIIb またはIIIc: [式中、R3は前記のものを表し、かつX’はヒドロキシ、O−アルキルまたは ハロゲン、およびその際遊離ヒドロキシル基はエーテル化またはエステル化によ り保護されている]の化合物と反応させ、さらにエーテル化またはエステル化に より遊離ヒドロキシ基が官能的に変性されている一般式Iの化合物を形成するこ とを特徴とする、一般式Iのタキサン誘導体の製造方法。 7.請求項1から5までのいずれか1項記載の一般式Iの化合物1種以上から なる医薬品。 8.通例の助剤、担体および添加剤を有する請求項7記載の医薬品。 9.請求項1から5までのいずれか1項記載の一般式Iの化合物の、医薬品の 製造における使用。
JP52730897A 1996-01-31 1997-01-31 ピリジル置換されたc▲下13▼側鎖を有するタキサン誘導体、その製造方法および抗腫瘍剤としてのその使用 Pending JP2001505527A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
DE19605024A DE19605024A1 (de) 1996-01-31 1996-01-31 Neue selektive Taxane, Verfahren zu ihrer Herstellung und ihre pharmazeutische Verwendung
DE19605024.3 1996-01-31
PCT/EP1997/000440 WO1997028156A1 (en) 1996-01-31 1997-01-31 Taxane derivatives having a pyridyl substituted c13 side chain, their preparation and their use as anti-tumor agents

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001505527A true JP2001505527A (ja) 2001-04-24

Family

ID=7785142

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP52730897A Pending JP2001505527A (ja) 1996-01-31 1997-01-31 ピリジル置換されたc▲下13▼側鎖を有するタキサン誘導体、その製造方法および抗腫瘍剤としてのその使用

Country Status (26)

Country Link
US (1) US6162920A (ja)
EP (1) EP0896577B1 (ja)
JP (1) JP2001505527A (ja)
KR (1) KR19990082151A (ja)
CN (1) CN1073108C (ja)
AT (1) ATE233757T1 (ja)
AU (1) AU714313B2 (ja)
BR (1) BR9708295A (ja)
CA (1) CA2244746A1 (ja)
CZ (1) CZ292504B6 (ja)
DE (2) DE19605024A1 (ja)
DK (1) DK0896577T3 (ja)
ES (1) ES2192261T3 (ja)
HK (1) HK1018778A1 (ja)
HU (1) HUP9901027A3 (ja)
IL (1) IL124951A (ja)
NO (1) NO983509L (ja)
PL (1) PL186796B1 (ja)
PT (1) PT896577E (ja)
RU (1) RU2163599C2 (ja)
SK (1) SK101198A3 (ja)
TR (1) TR199801415T2 (ja)
TW (1) TW444015B (ja)
UA (1) UA49007C2 (ja)
WO (1) WO1997028156A1 (ja)
ZA (1) ZA97847B (ja)

Families Citing this family (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
ES2311591T3 (es) 2001-03-07 2009-02-16 Daiichi Sankyo Company, Limited Proceso para producir un derivado de 2-azetidinona.
EP1605866B1 (en) 2003-03-03 2016-07-06 Syntach AG Electrical conduction block implant device
CN1296391C (zh) * 2004-03-04 2007-01-24 中国人民解放军第二军医大学 氟代羧烷基环糊精醚类化合物及其制备方法和应用
US8658203B2 (en) 2004-05-03 2014-02-25 Merrimack Pharmaceuticals, Inc. Liposomes useful for drug delivery to the brain
CA2821167C (en) 2004-05-03 2016-06-28 Merrimack Pharmaceuticals, Inc. Drug delivery liposomes containing anionic polyols or anionic sugars
AU2013202947B2 (en) 2012-06-13 2016-06-02 Ipsen Biopharm Ltd. Methods for treating pancreatic cancer using combination therapies comprising liposomal irinotecan
US9717724B2 (en) 2012-06-13 2017-08-01 Ipsen Biopharm Ltd. Methods for treating pancreatic cancer using combination therapies
US11318131B2 (en) 2015-05-18 2022-05-03 Ipsen Biopharm Ltd. Nanoliposomal irinotecan for use in treating small cell lung cancer
TWI724018B (zh) 2015-08-20 2021-04-11 英商益普生生物製藥有限公司 用於癌症治療之組合療法
EP3337478B1 (en) 2015-08-21 2020-08-12 Ipsen Biopharm Ltd. Drug combination comprising liposomal irinotecan, oxaliplatin, 5-fluorouracil and leucovorin for treating metastatic pancreatic cancer
SG10201912568PA (en) 2015-10-16 2020-02-27 Ipsen Biopharm Ltd Stabilizing camptothecin pharmaceutical compositions
MX2019004783A (es) 2016-11-02 2019-08-12 Ipsen Biopharm Ltd Tratamiento de cancer gastrico usando terapias de combinacion que comprenden irinotecan liposomico oxaliplatino, 5-fluoruracilo (y leucovorina).

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5227400A (en) * 1991-09-23 1993-07-13 Florida State University Furyl and thienyl substituted taxanes and pharmaceutical compositions containing them
US5489601A (en) * 1991-09-23 1996-02-06 Florida State University Taxanes having a pyridyl substituted side-chain and pharmaceutical compositions containing them
IL109049A (en) * 1993-03-22 2006-12-31 Univ Florida State Texans have a side chain that is converted into pyridyl and pharmaceutical preparations that contain them
US5415869A (en) * 1993-11-12 1995-05-16 The Research Foundation Of State University Of New York Taxol formulation
FR2715307B1 (fr) * 1994-01-25 1996-04-05 Commissariat Energie Atomique Procédé de solubilisation dans un milieu aqueux d'agents antitumoraux de la famille du taxol, et cyclodextrines ramifiées utilisables pour cette solubilisation.
ES2123996T3 (es) * 1994-06-28 1999-01-16 Upjohn Co Analogos de 7-etertaxol, uso antineoplasico y composiciones farmaceuticas que los contienen.

Also Published As

Publication number Publication date
DE19605024A1 (de) 1997-08-07
HK1018778A1 (en) 2000-01-07
HUP9901027A2 (hu) 2001-05-28
PL328055A1 (en) 1999-01-04
NO983509D0 (no) 1998-07-30
AU714313B2 (en) 1999-12-23
PL186796B1 (pl) 2004-02-27
HUP9901027A3 (en) 2001-08-28
US6162920A (en) 2000-12-19
IL124951A (en) 2003-12-10
ATE233757T1 (de) 2003-03-15
CN1210535A (zh) 1999-03-10
SK101198A3 (en) 1998-12-02
NO983509L (no) 1998-07-30
TW444015B (en) 2001-07-01
ES2192261T3 (es) 2003-10-01
EP0896577A1 (en) 1999-02-17
DE69719502T2 (de) 2004-02-19
RU2163599C2 (ru) 2001-02-27
ZA97847B (en) 1997-08-04
CZ292504B6 (cs) 2003-10-15
DK0896577T3 (da) 2003-05-19
TR199801415T2 (xx) 1998-10-21
AU1598497A (en) 1997-08-22
DE69719502D1 (de) 2003-04-10
WO1997028156A1 (en) 1997-08-07
KR19990082151A (ko) 1999-11-15
UA49007C2 (uk) 2002-09-16
CA2244746A1 (en) 1997-08-07
EP0896577B1 (en) 2003-03-05
PT896577E (pt) 2003-06-30
CN1073108C (zh) 2001-10-17
IL124951A0 (en) 1999-01-26
CZ242698A3 (cs) 1999-07-14
BR9708295A (pt) 1999-08-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN101124220A (zh) 5-取代的喹啉和异喹啉衍生物、其制备方法及其作为抗炎药的用途
JP2001505527A (ja) ピリジル置換されたc▲下13▼側鎖を有するタキサン誘導体、その製造方法および抗腫瘍剤としてのその使用
WO2020063824A1 (zh) 硝羟喹啉前药及其用途
US5202486A (en) Tetrahydroethanonaphthaleneamine derivatives
JP3423002B2 (ja) タキサン誘導体、その調製、及びそれを含有する処方物
JP3342012B2 (ja) 新規なインドリノン誘導体,その製造及びこのものを含む製薬学的組成物
RU2686459C1 (ru) Таксановое соединение, а также способ его получения и его применение
JPH10500106A (ja) 治療物質としての置換された縮合および橋かけ二環式化合物
JPWO2008093853A1 (ja) マクロライド系化合物の固体およびその製造法並びにその医薬組成物
EP3571183B1 (en) 3-(phenyl)-2-(aminomethyl)-1-phenyl-2-propen-1-one derivatives as inhibitors of the n-terminal domain of the androgen receptor for treating prostate cancer
JPH0692363B2 (ja) アゼチジン誘導体
EP0718307A2 (fr) Dérivés de 1-oxo-2-(phénylsulfonyl-amino)pentylpipéridine, leur préparation et leur application en thérapeutique
US4929609A (en) 25, 28-dihydroxyergocalciferol and 1,25,28-trihydroxyergocalciferol compositions thereof and their use in the treatment of hyperproliferative disease
JPH11500112A (ja) 新規のボルネオール誘導体、その製造方法及び薬剤学的使用
WO1997035839A1 (de) Neue borneole, verfahren zu ihrer herstellung und ihre pharmazeutische verwendung
WO1994018193A1 (fr) Nouveaux derives heterocycliques de l'aminomethyl-4 piperidine, leur preparation et leur application en therapeutique
EP0817769B1 (de) Borneolester, verfahren zu ihrer herstellung und ihre pharmazeutische verwendung
EP0758316A1 (de) Tubulin-polymerisation bzw. -depolymerisation beeinflussende borneolderivate
US5093350A (en) Dehydrocycloclausenamide, its preparation and use in treating cerebral hypoxia
EP0257631A2 (en) Oxolabdanes, a process for their preparation and their use as medicaments
KR20030076588A (ko) 새로운 에스트로전 수용체 리간드 및 방법ⅲ
JP2001509151A (ja) マトリックス金属プロテイナーゼおよびTNFα分泌の大環状阻害剤
WO1998042700A1 (fr) Derives de n-(arginyl)benzenesulfonamide et leur utilisation comme agents antithrombotiques
JPH10273464A (ja) 置換カテコール誘導体
JPH0749422B2 (ja) 5−フルオロ−5,6−ジヒドロウラシル誘導体