【発明の詳細な説明】
新規のボルネオール誘導体、
その製造方法及び薬剤学的使用
本発明は、チューブリン(Tubulin)重合及びチューブリン解重合に影響を及
ぼす能力を有する新規の薬理学的活性化合物に関する。
多数の天然の有系分裂毒が抗腫瘍剤として使用されかつ臨床的に試験されてい
る。このような有系分裂毒にはいくつかの種類があり、これらは紡錘体における
チューブリ(Mikrotubuli)の重合を阻害することによってその細胞毒作用を発
揮する(例えばビンカアルカロイド、コルヒチン)か又はGTPに依存しないチ
ューブリン重合の増大及び微小チューブリの解重合の防止によって該毒作用を達
成する(例えばタキソール(Taxol)、タキソテール(Taxotere))。有系分裂毒
は、従来理解されなかった物理化学的特性に基づきかつ新生物細胞の特殊性によ
って腫瘍細胞に対する特定の選択性を有している。しかしまた未形質転換細胞に
対する少なからぬ細胞毒性も存在している。
ビンカアルカロイドは、今日まで骨髄腫瘍の総合的化学療法において大きな重
要性を有している。タキサン(Taxane)は、最近、従来使用可能の細胞増殖抑制
剤によってえられなかった重要な用途を見出した、例
えば卵巣癌、悪性黒色腫。もっともタキサンの副作用は他の細胞増殖抑制剤の副
作用と比較可能である(例えば脱毛、知覚性神経障害)。P−糖タンパク質を過
剰に発現する多剤耐性腫瘍細胞はタキサンに対して耐性がある。さらに天然物質
であるタキソール(Taxal)の限定された有効性はより広い臨床試験を妨げてい
る。
従って、従来の有系分裂毒とは異なる作用スペクトルを有する天然物質及び合
成薬剤が試験された。試験管内実験規定が、チューブリンのGTP依存重合には
影響を及ぼさないが、形成された微小チューブリの解重合を妨げない物質の探索
を可能にする。このような作用プロフィルを有する物質は、有系分裂(中期/後
期)の間の紡錘体の動力よりも核外の細胞区画における微小チューブリの多面的
機能にはあまり影響を及ぼすべきではない。従ってこのような化合物は、タキサ
ン又はビンカアルカロイドよりも小さい生体内副作用を示すべきである。
チューブリンは有系分裂の紡錘体の重要な成分である。チューブリンはとりわ
け細胞形状の維持、細胞内小器官の運搬及び細胞の可動性への影響のために役立
っている。
タキサンは、従来は(主としてG2期における)チューブリンの重合を促進し
かつ形成された微小チューブリ重合体を安定化することのできる、唯一の公知種
類の構造を示した。この機作は、同様に段階特異的な細胞分裂に影響を及ぼす、
他の種類の構造を有する機作とは明瞭に相違している。すなわち、例えばビンカ
アルカロイドの群からの物質(例えばビンクリスチン及びビンブラスチン)、ま
たコルヒチンは、M期におけるチューブリン二量体の重合を阻止する。
ところで、比較的容易に製造することができる、式Iの化合物が、微小チュー
ブリの形成をGTPに依存せずに増大させることなく、微小チューブリの解重合
を阻止できることが判明した。さらに、微小チューブリの解重合を促進すること
のできる、十分に新しい作用プロフィルを有する化合物も同定された。この特性
に基づいて式Iの化合物は有用な薬剤であり、原則として悪性腫瘍の治療におい
て合成困難でかつ十分な量でまた使用できないタキサン、例えばタキソール及び
タキソテール(Taxotere:商標)に補充するか又は代用することができる(ヨーロ
ッパ特許出願公報第253739号明細書)。
新規のボルネオール誘導体は、一般式I:
によって特徴づけられており、式中
R1はC(O)-CH(OR6)-CH(NR7aR7b)-R8、C(O)-CH(OR6a)-CH[N
H(C(O)-CH(OR6b)-CH(NR7aR7b)-R8)]-R8を表わし、
R2は水素、-OH、C1-C10-アルキル、C1-C10-アルコキシ、-OC(O)R9a、-O
SO2R9a、-OP(O)(OH)2、NHR9a、NR9aR9bを表わし、
R3は水素、-OH、C1-C10-アルコキシ、-OC(O)R9b、−OSO2R9b、-OP(
O)(OH)2を表わすか
又は
R2,R3は一緒に酸素原子を表わし、
R4は水素、C1-C10-アルキル、-(CH2)n-OR11aを表わし、
R5は水素、C1-C10-アルキル、-(CH2)p-OR11bを表わすか、
又は
R4,R5は一緒に酸素原子、=CHR10基を表わし、
R6a,R6bは同じか又は異なっておりかつR6を表わし、
R7a,R7bは同じか又は異なっておりかつR7を表わし、
nは0〜8であり、
pは1〜8であり、
R7は-C(O)R12、-SO2R12、-C(O)OR12、-C(O)SR12、-C(O)NHR9d、
-C(O)NR9dR9e、
R8はフェニルであり、
R9a-c、R12は同じか又は異なっておりかつC1〜C10−アルキル、C4〜C8−
シクロアルキル、アリール、C7〜C16−アラルキルを表わし、
R10は水素、C1〜C10−アルキル、−(CH2)s−OR14を表わし、
sは1〜8であり、
R6、R11a、b、R14は同じか又は異なっておりかつ水
素、C1〜C10−アルキル、アリール、C1〜C10−アシル、C7〜C16−アラル
キル、−SO2R9c、−P(O)(OH)2を表わし、
R13、R15a、bは同じか又は異なっておりかつ水素、C1〜C10−アルキル、アリ
ール、C7〜C16−アラルキルを表わし、
X1、X2は同じか又は異なっておりかつXを表わし、Xは水素、ハロゲン、−O
H、−NO2、−N3、−CN、NR15aR15b、−NHSO2R15a、−CO2R15、
C1〜C10−アルキル、C1〜C10−アルコキシ、C1〜C10−アシルオキシ、C1
〜C10−アシルであってよい。
また本発明は、R15が水素を表わす場合には、前記化合物と生理学的認容性塩
基との塩、前記化合物のα−、β−又はγ−シクロデキストリンクラスレート及
びリポソームで被包された、一般式Iの化合物に関する。
本発明は、該ボルネオール誘導体のジアステレオマー及び/又は鏡像異性体及
びそれらの混合物に関する。
アルキル基R2、R4、R5、R6、R9a-c、R10、R11a,b、R12、R13、R14
、R15a,b及びXとしては、炭素原子1〜10個を有する直鎖又は枝分かれ鎖ア
ルキル基、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチ
ル、t−ブチル、ペンチル
、イソペンチル、ネオペンチル、ヘプチル、ヘキシル、デシルが考えられる。
アルキル基R2、R4、R5、R6、R9a-c、R10、R11a,b、R12、R13、R14
、R15a,b及びXは、ハロゲン原子1〜3個、ヒドロキシ基、C1〜C4−アルコ
キシ基、ハロゲン原子1〜3個によって置換されていてもよいC6〜C12−アル
キル基、ジ−(C1〜C4)−アルキルアミン及びトリ−(C1〜C4)−アルキル
アンモニウムによって置換されていてもよい。
シクロアルキル基R9a-c、R12としては、炭素原子4〜8個を有する置換及び
非置換基が適当である。
アリール基R6、R9a-c、R10、R11a,b、R12、R13、R14、R15a,bとして
は、Xで定義した基によって数回置換されていてもよい置換及び非置換の炭素環
状又は複素環式基、例えばフェニル、ナフチル、フリル、チエニル、ピリジル、
ピラゾリル、ピリミジニル、オキサゾリル、ピリダジニル、ピラジニル、チノリ
ルが該当する。
一般式IのR2、R3及びXに含まれたアルコキシ基、アシル基及びアシルオキ
シ基は、それぞれ炭素原子1〜10個を有するべきであり、好ましくはメトキシ
基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、t−ブチルオキシ基、ホル
ミル基、アセチル基、プロピオニル基及びイソプロピオニル基である。
R6、R9a-c、R11a,b、R12、R13、R14、R15a ,b
中のC7〜C16−アラルキル基は、環中にC原子最高14個、好ましくは6〜
10個を有していてもよく、アルキル鎖中には原子1〜4個、好ましくは1〜2
個を有していてもよい。好ましいアラルキル基は例えばベンジル、フェニルエチ
ル、ナフチルメチル及びナフチルエチルである。環はXで定義した基によって数
回置換されていてもよい。
R1、R2、R3、R4、R10及びXにおける遊離ヒドロキシ基は、例えばエーテ
ル化又はエステル化によって官能的に変化されていてもよいが、遊離ヒドロキシ
基が好ましい。
エーテル基及びアシル基としては、当業者に公知の基が該当する。好ましくは
容易に脱離可能のエーテル基、例えばテトラヒドロピラニル基、テトラヒドロフ
ラニル基、t−ブチルジメチルシリル基、t−ブチルジフェニルシリル基、トリ
ベンジルシリル基である。
アシル基としては、例えばアセチル、プロピオニル、ブチリル、ベンゾイルが
適当である。
Xの定義におけるハロゲンは、弗素、塩素、臭素及び沃素を表わす。
遊離酸(R15=H)との塩形成のためには、生理学的認容性塩の形成に当たっ
て当業者に周知のような無機及び有機塩基が適当である。例えば次の塩基が挙げ
られる:アルカリ金属水酸化物、例えば水酸化ナトリウム又は−カリウム、アル
カリ土類金属水酸化物、例
えば水酸化カルシウム、アンモニア、アミン、例えばエタノールアミン、ジエタ
ノールアミン、トリエタノールアミン、N−メチルグルカミン、モルホリン、ト
リス(ヒドロキシメチル)−メチルアミン等。
また本発明は、式Iのボルネオール誘導体の製造方法にも関しており、該方法
は、一般式II:
[式中R4、R5、X1及びX2は前記のものを表わしかつX1又はX2中に含まれた
ヒドロキシル基は場合により保護されている]で示されるオレフィンをエポキシ
化し、形成されたエポキシドを単離することなく転位して一般式III:
[式中R4、R5、X1及びX2は前記のものを表わしかつR1、X1又はX2中に含
まれたヒドロキル基は場合により保護されている]で示されるアルコールを生成
させ、この転位生成物を一般式Iの誘導体に変えるこ
とを特徴としている。
前記方法段階の反応条件は次のとおりである:
a) II→III
二重結合のエポキシ化は、−40℃〜+40℃でペルオキシ化合物、例えばメ
タ−クロロ過安息香酸、ペルオキソトリフルオロ酢酸、過酸化水素、t−ブチル
ヒドロペルオキシドを用いて、不活性溶剤、例えばジクロロメタン、トルエン中
で場合によりルュイス酸、例えばチタンテトライソプロポキシドの添加下に行な
われる。好ましくは−10℃〜+25℃でトルエン中でt−ブチルヒドロペルオ
キシド及びチタンテトライソプロポキシドとの反応が行なわれる。
形成されたエポキシドの転位は、酸、例えばパラ−トルエンスルホン酸、珪酸
ゲル、酸性イオン交換樹脂、塩酸によって触媒される。珪酸ゲルの使用が好まし
い。
B) III→I
式IIIの化合物の式Iの化合物への変化は種々の順番で行なうことができる:
1) アルコール官能基(R1=水素)のエステル化→R4及び/又はR5の変更
→場合によりエポキシドの開環、R2及びR3が一緒に酸素原子を表わす場合には
、場合により次にR2及びR3の変更を行なう。
2) アルコール官能基(R1=水素)のエステル化→場合によりエポキシドの
開環、R2及びR3が一緒
に酸素原子を表わす場合には、場合により次にR2及びR3を変更する→R4及び
/又はR5の変更。
3) アルコール官能基(R1=水素)の保護→場合によりエポキシドの開環、
R2及びR3が一緒に酸素原子を表わす場合には、場合により次にR2及びR3を変
更する→R4及び/又はR5の変更→アルコール官能基(R1=水素)を遊離し、
次にエステル化する。
4) アルコール官能基(R1=水素)の保護→R4及び/又はR5の変更→アル
コール官能基(R1=水素)の遊離及び次のエステル化→場合によりエポキシド
の開環、R2及びR3が一緒に酸素原子を表わす場合には、場合により次にR2及
びR3を変更する。
アルコール官能基(R1=水素)をエステル化するためには、塩基、例えば金
属水素化物(例えば水素化ナトリウム)、アルカリ金属アルコラート(例えばナ
トリウムメタノラート、カリウム−t−ブタノラート)、アルカリ金属ヘキサメ
チルジシラザン(例えばナトリウムヘキサメチルジシラザン)、1,5−ジアザビ
シクロ[4.3.0]ノン−5−エン(DBN)、1,8−ジアザビシクロ[5.
4.0]ウンデセ−7−エン(DBU)、トリエチルアミン、4−(ジメチルア
ミノ)ピリジン(DMAP)、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(
DABCO)で脱プロトン化されかつ−70℃〜+50℃で不活性溶剤例えばジ
クロロメタン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン中の適当なカルボン酸誘
導体、例えば酸アミド、酸ハロゲン化物、酸無水物と反応される。好ましくは塩
基としてナトリウムヘキサメチルジシラザン、カルボン酸誘導体として環状酸ア
ミド、溶剤としてテトラヒドロフランを用いて−40℃〜+25℃の温度で反応
を行なう。
R4及びR5が一緒に=CHR10基を表わす場合には、オレフィン系二重結合の
官能化は、当業者に周知の方法により行なわれうる。例えば水素は、例えば接触
水添によって付加されうるし、ヒドロキシル基は、水付加(ヒドロホウ素化(Hy
droborierung)、オキシ水銀化)によって又は例えば四酸化オスミウム又は過マ
ンガン酸カリウムを用いる1,2−ビスヒドロキシル化によって導入されうる。
カルボニル基(R4,R5は一緒に酸素原子を表わす)の導入は、例えばオゾン分
解又は1,2−ジオールの酸化分解による二重結合の開裂後に成就する。このよ
うにして形成されたカルボニル基は、例えば還元され、アルキル化され又はウイ
ッテイッヒ(Wittig)反応におけるカルボニル成分として変性=CHR10基の形
成のために使用されうる。
R2及びR3が一緒に酸素原子を表わす場合には、エポキシドは−70℃〜+5
0℃で不活性の又は求核物質として働く溶剤中で求核物質、例えば水、カルボン
酸誘導体(カルボン酸、カルボン酸ハロゲン化物、無
水カルボン酸)、スルホン酸誘導体(スルホン酸、スルホン酸ハロゲン化物、無
水スルホン酸)、アミンによって、鉱酸又は有機酸、例えば塩化水素、パラート
ルエンスルホン酸又はルュイス酸、例えば三弗化ホウ素エーテラート(Bortrifl
uoridetherat)チタンテトライソプロポキシド、硝酸セリウムアンモニウムの存
在で反応されうる。
新規ボルネオール誘導体の生物学的作用及び用途:
式Iの新規化合物は貴重な薬剤である。該化合物は、形成されたチューブリを
安定化し、それによって細胞分裂に段階特異的に影響を及ぼすことができること
によって、チューブリンと相互作用する。とりわけ該化合物は、その成長が細胞
間の調節機構によって著しい影響を受けていない、急速に成長する新生物細胞に
関係している。この種の作用物質は原則的に、細胞分裂の影響が治療上指示され
うる疾病の治療のために適している。例えばこれは、アルツハイマー症、マラリ
アの治療、グラム陰性菌によって発症される疾病の治療及び悪性腫瘍の治療の場
合に当たる。悪性腫瘍の用途としては、例えば卵巣癌、胃癌、結腸癌、腺腫癌、
胸部癌、肺癌、頭部癌及びけい頸部癌、悪性黒色腫、急性リンパ球及び骨髄球白
血病の治療が挙げられる。本発明の化合物は、単独で又は付加又は相乗作用を得
るために腫瘍治療で使用可能の他の原理及び別の種類の物質と組み合わせて使用
することもできる。例とし
ては次のものとの組合せが挙げられる:
○白金錯化合物、例えばシス白金(Cisplatin)、カルボ白金(Carboplatin)
○挿入物質、例えばアントラサイクリンの種類のもの、例えばドキソルビシン又
はアントラピラゾールの種類のもの例えばCI−941、
○チューブリンと相互作用する物質、例えばビンカアルカロイドの種類のもの、
例えばビンクリスチン、ビンブラスチン又はタキサンの種類のもの、例えばタキ
ソール、タキソテール又はマクロイドの種類のもの、例えばリゾキン又は他の化
合物、例えばコルヒチン、カンブレスタチンA−4、
○DNAトポイソメラーゼ阻害剤、例えばカンプトテシン、エトポシド、トポテ
カン、テニポシド、
○フォレート−又はピリミジン−抗代謝性物、例えばロメトレキソール、ゲムシ
チュビン(Gemcitubin)、
○DNAアルキル化合物、例えばアドゼルシン、ジスタミシンA、
○成長因子(例えばPDGF、EGF、TGFβ、EGF)の阻害剤、例えばソ
マトスタチン、スラミン、ボンペシン−アンタゴニスト、
○タンパク質チロシンキナーゼ又はタンパク質キナーゼA又はCの阻害剤、例え
ばエルブスタチン、ゲニステイン、スタウロスポリン、イルモフオシン、8−C
l−cAMP、
○抗ホルモン、抗ゲスターゲンの種類のもの、例えばミフェプリストン、オナプ
リストン又は抗エストロゲンの種類のもの、例えばタモキシフェン又は抗アンド
ロゲンの種類のもの、例えばシプロテロナシテート(Cyproteronacetat)、
○転移阻害化合物、例えばエイコサノイドの種類のもの、例えばPGI2、PG
E1、6−オキソ−PGE1及びそれらの安定な誘導体(例えばイソプロスト、シ
カプロスト、ベラプロスト)、
○経膜性Ca2+−流入の阻害剤、例えばベラパミル、ガロパミル、フルナリジン
、ジルチアゼム、ニフェジピン、ニモジピン、
○神経弛緩剤、例えばクロルプロマジン、トリフルオペラジン、チオリダジン、
ペルフェナジン、
○局所麻酔剤、例えばカルバニレート−Ca7、シンコカイン、カルバニレート
−Ca3、アルチカイン、カルバニレート、リドカイン、
○血管形成阻害物質、例えば抗−VEGF−抗体、エンドスタチン、インターフ
ェロンα、AGM1470、
○乾癬、カポジ肉腫、神経芽腫の場合の細胞増殖阻害剤。
本発明は、また薬剤学的認容性の、つまり使用された容量で非毒性の一般式I
の化合物を基剤とし、場合により常用の助剤及びキャリヤーを含む薬剤に関する
。
本発明の化合物は、自体公知の生薬法により経腸、経皮、腸管外又は局所適用
のための薬剤学的製剤に加工することができる。該化合物は、錠剤、糖衣丸、ゲ
ルカプセル、顆粒、座薬、挿入剤、注射可能の無菌水性又は油性溶液、懸濁液、
乳濁液、軟膏、クリーム及びゲル剤の形で投与することができる。
この場合該作用物質を、生薬で常用の助剤、例えばアラビアゴム、タルク、デ
ンプン、マンニット、メチルセルロース、ラクトース、界面活性剤例えばツイー
ン(Tween)又はミルジ(Myrj)、ステアリン酸マグネシウム、水性又は非水性
キャリヤー、パラフィン誘導体、湿潤剤、分散剤、乳化剤、保存剤及び味覚矯正
用香気物質(例えば芳香油)と混合することができる。
本発明は従ってまた、作用物質として少なくても1種の本発明の化合物を含有
する薬剤学的組成物に関する。用量単位は作用物質約0.1〜100mgを含有
する。本発明の投与量はヒトの場合毎日約0.1〜1000mgである。
次の実施例は、本発明方法をさらに説明するために役立つ。
例1
例1aにより製造された極性化合物A150mg(214μmol)を、乾燥
アルゴンから成る雰囲気下で無水テトラヒドロフラン7ml中に溶かし、テトラ
ヒドロフラン中のテトラブチルアンモニウムフルオリドの1.1M溶液0.29m
lを加え、23℃で1時間撹拌する。蒸発濃縮し、残留物を、n−ヘキサン及び
酢酸エチルから成る勾配系を用いる微細珪酸ゲル約40mlによるクロマトグラ
フィーによって精製する。標題化合物113mg(207μmol、97%)が
無色の泡状物質(Schaum)として単離される。
例1a
例1bにより製造された混合物79mg(280μmol)及び例1cにより
製造されたβ−ラクタム176mgを、乾燥アルゴンから成る雰囲気下で無水テ
トラヒドロフラン30ml中に溶かし、−35℃でテトラヒドロフラン中のナト
リウムヘキサメチルジシラザンの1M溶液0.34mlを加え、次いで15分撹
拌する。飽和塩化アンモニウム溶液中に注入し、酢酸エチルで数回抽出を行ない
、集めた有機抽出液を水及
び飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫化ナトリウムにより脱水する。濾過及び
溶剤蒸留後に得られる残留物を、n−ヘキサン及び酢酸エチルから成る勾配系を
用いる微細珪酸ゲル約70mlによるクロマトグラフィーによって分離する。非
極性成分としての標題化合物B26mg(37μmol、13%)及び極性成分
としての標題化合物A91mg(130μmol、46%)がそれぞれ無色泡状
物として単離される。
例1b
[4R−(4α,4αβ,10aα)]−9−メチレン−3,4,4a,9,
10,10a−ヘキサヒドロ−1,11,11−トリメチル−4,10a−メタ
ノフェナントレン−4a−オール及び[4S−(4α,4αβ,10aα)]−
9−メチレン−3,4,4a,9,10,10−ヘキサヒドロ−1,11,11
−トリメチル−4,10a−メタノフェナントレン−4a−オール(J.Am.Chem.
Soc.1992の5879
頁に記載された方法と同様にして製造された)から成る約7:3混合物2.1g
(7.88mモル)を、乾燥アルゴンから成る雰囲気下で無水ジクロロメタン8
0ml中に溶かし、0℃に冷却する。チタン(IV)イソプロピレート2.4ml
、トルエン中のt−ブチルヒドロペルオキシドの6.5M無水溶液1.5mlを加
え、0.5時間撹拌する。水中に注入し、ジエチルエーテルで数回抽出を行ない
、集めた有機抽出物を水及び飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウム
により脱水する。濾過及び溶剤蒸留後に得られる残留物を、n−ヘキサン及び酢
酸エチルから成る勾配系を用いる微細珪酸ゲル約200mlによるクロマトグラ
フィーによって分離する。標題化合物A及びB1.39g(4.92mモル、62
%)が結晶固体として単離される。ジイソプロピルエーテルからの結晶化によっ
て生成物混合物中に過剰に含有された異性体Aが純粋な鏡像異性体として得られ
る。
例1c
(3R,4S)−1−[(1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル]−3−トリ
イソプロピルシリルオキシ−4−フェニル−2−アゼチジノン
(3R,4S)−3−トリイソプロピルシリルオキシ−4−フェニルアゼチジ
ン−2−オン(Tetrahedro
n 48、6985頁(1992)に記載された方法と同様にして製造された)2
.5g(7.82mモル)を、乾燥アルゴンから成る雰囲気下で無水ジクロロメタ
ン50mlに溶かし、0℃に冷却し、トリエチルアミン3.1ml、ピロ炭酸−
ジ−t−ブチルエーテル3.65ml及び触媒量のジメチルアミノピリジンを加
える。23℃に加熱し、16時間撹拌する。飽和塩化アンモニウム溶液中に注入
し、ジエチルエーテルで数回抽出を行ない、集めた有機抽出物を水及び飽和塩化
ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムにより脱水する。濾過及び溶剤蒸留後
に得られた残留物を、n−ヘキサン及び酢酸エチルから成る勾配系を用いる微細
珪酸ゲル約300mlによるクロマトグラフィーによって分離する。標題化合物
3.1g(7.39mモル、94%)が結晶固体として単離される。
例1d
(3R,4S)−1−ベンゾイル−3−トリイソプロピルシリルオキシ−4−フ
ェニル−2−アゼチジノン
(3R,4S)−3−トリイソプロピルシリルオキシ−4−フェニルアゼチジ
ン−2−オン(Tetrahedron 48、6985頁(1992)に記載された方法と
同様にして製造された)5.0g(15.6mモル)を、乾燥アルゴンから成る雰
囲気下で無水ジクロロメタ
ン100ml中に溶かし、0℃に冷却し、トリエチルアミン6.2ml、塩化ベ
ンゾイル3.85ml及び触媒量のジメチルアミノピリジンを加える。23℃に
加熱し、16時間撹拌する。飽和塩化ナトリウム溶液中に注入し、ジエチルエー
テルで数回抽出を行ない、集めた有機抽出物を水及び飽和塩化ナトリウム溶液で
洗浄しかつ硫酸ナトリウムにより脱水する。濾過及び溶剤蒸留後に得られる残留
物を、n−ヘキサン及び酢酸エチルから成る勾配系を用いる微細珪酸ゲル約40
0mlによるクロマトグラフィーによって分離する。標題化合物6.43g(1
5.2mモル、97%)が結晶固体として単離される。
例1e
(3R,4S)−1−シクロヘキシルカルボニル−3−トリイソプロピルシリル
オキシ−4−フェニル−2−アゼチジノン
(3R,4S)−3−トリイソプロピルシリルオキシ−4−フェニルアゼチジ
ン−2−オン(Tetrahedron 48、6985頁(1992)に記載された方法と
同様にして製造された)2.0g(6.3mモル)を、シクロヘキサンカルボン酸
クロリドの使用下に例1dと同様にして反応させ、後処理及び精製後に標題化合
物2.6g(6.1mモル、96%)を単離する。
例1f
(3R,4S)−1−アセチル−3−トリイソプロピルシリルオキシ−4−フェ
ニル−2−アゼチジノン
(3R,4S)−3−トリイソプロピルシリルオキシ−4−フェニルアゼチジ
ン−2−オン(Tetrahedron 48、6985頁(1992)に記載された方法と
同様にして製造された)2.0g(6.3mモル)を、塩化アセチルの使用下に例
1dと同様にして反応させ、後処理及び精製後に標題化合物1.8g(5.0mモ
ル、79%)を単離する。
例1g
(3R,4S)−1−(1−オキシプロピル)−3−トリイソプロピルシリルオ
キシ−4−フェニル−2−アゼチジノン
(3R,4S)−3−トリイソプロピルシリルオキシ−4−フェニルアゼチジ
ン−2−オン(Tetrahedron 48、6985頁(1992)に記載された方法と
同様にして製造された)96mg(300μmol)を、例1dと同様にしてプ
ロピオン酸無水物の使用下に反応させ、後処理及び精製後に標題化合物85mg
(226μmol、75%)を単離する。
例1h
(3R,4S)−1−(1−オキソブチル)−3−トリイソプロピルシリルオキ
シ−4−フェニル−2−アゼチジノン
(3R,4S)−3−トリイソプロピルシリルオキシ−4−フェニルアゼチジ
ン−2−オン(Tetrahedron 48、6985頁(1992)に記載された方法と
同様にして製造された)96mg(300μmol)を、例1dと同様にして酪
酸塩化物の使用下に反応させ、後処理及び精製後に標題化合物103mg(26
6μmol、88%)を単離する。
例1i
(3R,4S)−1−(1−オキソ−3−メチルブチル)−3−トリイソプロピ
ルシリルオキシ−4−フェニル−2−アゼチジノン
(3R,4S)−3−トリイソプロピルシリルオキシ−4−フェニルアゼチジ
ン−2−オン(Tetrahedron 48、6985頁(1992)に記載された方法と
同様にして製造された)96mg(300μmol)を3−メチル酪酸塩化物の
使用下に例1dと同様にして反応させ、後処理及び精製後に標題化合物106m
g(263μmol、88%)を単離する。
例1k
(3R,4S)−1−(1−オキソ−3,3−ジメチルブチル)−3−トリイソ
プロピルシリルオキシ−4−フェニル−2−アゼチジノン
(3R,4S)−3−トリイソプロピルシリルオキシ−4−フェニルアゼチジ
ン−2−オン(Tetrahedron 48、6985頁(1992)に記載された方法と
同様に製造された)96mg(300μmol)を3,3−ジメチル酪酸塩化物
の使用下に例1dと同様にして反応させ、後処理及び精製後に標題化合物105
mg(251μmol、84%)を単離する。
例1l
(3R,4S)−1−(1−オキソ−3−フェニルプロピル)−3−トリイソプ
ロピルシリルオキシ−4−フェニル−2−アゼチジノン
(3R,4S)−3−トリイソプロピルシリルオキシ−4−フェニルアゼチジ
ン−2−オン(Tetrahedron 48、6985頁(1992)に記載された方法と
同様にして製造された)96mg(300μmol)を3−フェニルプロピオン
酸塩化物の使用下に例1dと同様に反応させ、後処理及び精製後に標題化合物6
0mg(133μmol、44%)を単離する。
例1m
(3R,4S)−1−(1,4−ジオキソ−4−メトキシブチル)−3−トリイ
ソプロピルシリルオキシ−4−フェニル−2−アゼチジノン
(3R,4S)−3−トリイソプロピルシリルオキシ−4−フェニルアゼチジ
ン−2−オン(Tetrahedron 48、6985頁(1992)に記載された方法と
同様にして製造された)96mg(300μmol)を、コハク酸メチルエステ
ルクロリドの使用下に例1dと同様に反応させ、後処理及び精製後に標題化合物
24mg(55μmol、18%)を単離する。
例1n
(3R,4S)−1−(1,4−ジオキソ−4−ヒドロキシブチル)−3−トリ
イソプロピルシリルオキシ−4−フェニル−2−アゼチジノン
(3R,4S)−3−トリイソプロピルシリルオキシ−4−フェニルアゼチジ
ン−2−オン(Tetrahedron 48、6985頁(1992)に記載された方法と
同様にして製造された)96mg(300μmol)を、無水コハク酸の使用下
に例1dと同様に反応させ
、後処理後に標題化合物122mg(300μmol、100%)を単離し、該
化合物を精製することなくさらに反応させた。
例1o
(3R,4S)−1−(1−オキソ−3−シクロペンチルプロピル)−3−トリ
イソプロピルシリルオキシ−4−フェニル−2−アゼチジノン
(3R,4S)−3−トリイソプロピルシリルオキシ−4−フェニルアゼチジ
ン−2−オン(Tetrahedron 48、6985頁(1992)に記載された方法と
同様にして製造された)200mg(626μmol)を、3−シクロペンチル
プロピオン酸クロリドの使用下に例1dと同様に反応させ、後処理及び精製後に
標題化合物102mg(230μmol、37%)を単離する。
例1p
(3R,4S)−1−(メトキシカルボニル)−3−トリイソプロピルシリルオ
キシ−4−フェニル−2−アゼチジノン
(3R,4S)−3−トリイソプロピルシリルオキシ−4−フェニルアゼチジ
ン−2−オン(Tetrahedro
n 48、6985頁(1992)に記載された方法と同様にして製造された)2
00mg(626μmol)を、クロルギ酸メチルエステルの使用下に例1dと
同様に反応させ、後処理及び精製後に標題化合物153mg(405μmol、
65%)を単離する。
例1q
(3R,4S)−1−(チオメチルカルボニル)−3−[3−オキサ−ペント−
2(RS)−イルオキシ]−4−フェニル−2−アゼチジノン
(3R,4S)−3−トリイソプロピルシリルオキシ−4−フェニルアゼチジ
ン−2−オン(Tetrahedron 48、6985頁(1992)に記載された方法と
同様にして製造した)200mg(626μmol)を、クロルチオギ酸−S−
メチルエステルの使用下に例1dと同様に反応させ、後処理及び精製後に標題化
合物224mg(569μmol、91%)を単離する。
例1r
(3R,4S)−1−(エトキシカルボニル)−3−トリイソプロピルシリルオ
キシ−4−フェニル−2−アゼチジノン
(3R,4S)−3−トリイソプロピルシリルオキ
シ−4−フェニルアゼチジン−2−オン(Tetrahedron 48、6985頁(19
92)に記載された方法と同様にして製造した)319mg(1mモル)を、ク
ロルギ酸エチルエステルの使用下に例1dと同様に反応させ、後処理及び精製後
に標題化合物392mg(1mモル、100%)を単離する。
例1s
(3R,4S)−1−(チオエチルカルボニル)−3−[3−オキサ−ペント−
2(RS)−イルオキシ]−4−フェニル−2−アゼチジノン
(3R,4S)−3−トリイソプロピルシリルオキシ−4−フェニルアゼチジ
ン−2−オン(Tetrahedron 48、6985頁(1992)に記載された方法と
同様にして製造した)960mg(3.0mモル)を、クロルチオギ酸−S−エ
チルエステルの使用下に例1dと同様に反応させ、後処理及び精製後に標題化合
物1.11g(2.72mモル、91%)を単離する。
例1t
(3R,4S)−1−(ブトキシカルボニル)−3−トリイソプロピルシリルオ
キシ−4−フェニル−2−アゼチジノン
(3R,4S)−3−トリイソプロピルシリルオキシ−4−フェニルアゼチジ
ン−2−オン(Tetrahedron 48、6985頁(1992)に記載された方法と
同様にして製造した)96mg(300μmol)を、クロルギ酸ブチルエステ
ルの使用下に例1dと同様に反応させ、後処理及び精製後に標題化合物106m
g(252μmol、84%)を単離する。
例2
[1S−[1α,2β(2R*,3S*),4α,4aβ,10aβ]]−3−[
[(1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル]アミノ]−2−ヒドロキシベンゼ
ンプロパン酸−9−メチレン−1,2,3,4,4a,9,10,10a−オク
タヒドロ−1,12,12−トリメチル−4a,10a−エポキシ−1,4−メ
タノフェナントレン−2−イルエステル
例1aにより製造された非極性化合物B26mg(37μmol)を例1と同
様にして反応させる。後処理及び精製後に標題化合物14mg(25μmol、
69%)が無色油状物として単離される。
例3
[1R−[1α,2β(2R*,3S*),4α,4aβ,10aβ]]−3−[
ベンゾイルアミノ]−2−ヒドロキシベンゼンプロパン酸−9−メチレン−1,
2,3,4,4a,9,10,10a−オクタヒドロ−1,12,12−トリメ
チル−4a,10a−エポキシ−1,4−メタノフェナントレン−2−イルエス
テル
例3aにより製造された極性化合物A100mg(142μmol)を、例1
と同様にして反応させかつ後処理及び精製後に標題化合物66mg(120μm
ol、85%)を無色油状物として単離する。
例3a
[1R−[1α,2β(2R*,3S*),4a,4aβ,10aβ]]−3−[
ベンゾイルアミノ]−2−(トリイソプロピルシリルオキシ)ベンゼンプロパン
酸−9−メチレン−1,2,3,4,4a,9,10,10a−オクタヒドロ−
1,12,12−トリメチル−4a,10a−エポキシ−1,4−メタノフェナ
ントレン−2−イルエステル(A)及び[1S−[1a,2β(2R*,3S*)
,4α,4aβ,10aβ]]−3−[ベンゾイルアミノ]−2−(トリイソプ
ロピルシリルオキシ)ベンゼンプロパン酸−9−
メチレン−1,2,3,4,4a,9,10,10a−オクタヒドロ−1,12
,12−トリメチル−4a,10a−エポキシ−1,4−メタノフェナントレン
−2−イルエステル(B)
例1bにより製造された混合物80mg(283μmol)及び例1dにより
製造されたβ−ラクタム181mgを、例1aと同様にして反応させ、後処理及
び精製後に非極性成分としての標題化合物B24mg(34μmol、12%)
及び極性成分としての標題化合物A100mg(142μmol、50%)を、
それぞれ無色油状物として単離する。
例4
[1S−[1α,2β(2R*,3S*),4α,4aβ,10aβ]]−3−[
ベンゾイルアミノ]−2−ヒドロキシベンゼンプロパン酸−9−メチレン−1,
2,3,4,4a,9,10,10a−オクタヒドロ−1,12,12−トリメ
チル−4a,10a−エポキシ−1,4−メタノフェナントレン−2−イルエス
テル
例3aにより製造した非極性化合物B24mg(3
4μmol)を、例1と同様にして反応させ、後処理及び精製後に標題化合物1
0mg(18μmol、54%を無色油状物として単離する。
例5
[1S−[1α,2β(2R*,3S*),4a,4aβ,10aβ]]−3−[
[(1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル]アミノ]−2−ヒドロキシベンゼ
ンプロパン酸−9−メチレン−1,2,3,4,4a,9,10,10a−オク
タヒドロ−1,11,11−トリメチル−4a−メトキシ−10a−ヒドロキシ
−1,4−メタノフェナントレン−2−イルエステル
例5により製造された化合物22mg(30μmol)を例1と同様に反応さ
せ、後処理及び精製後に標題化合物9mg(16μmol、52%)を無色油状
物として単離する。
例5a
[1S−[1α,2β(2R*,3S*),4α,4aβ,10aβ]]−3−[
[(1,1−ジメチルエ
トキシ)カルボニル]アミノ]−2−(トリイソプロピルシリルオキシ)ベンゼ
ンプロパン酸−9−メチレン−1,2,3,4,4a,9,10,10a−オク
タヒドロ−1,11,11−トリメチル−4a−メトキシ−10a−ヒドロキシ
−1,4−メタノフェナントレン−2−イルエステル
例1aにより製造された非極性化合物B20mg(28μmol)を、ジクロ
ロメタン0.2ml及びメタノール2mlから成る混合物中に溶かし、DOWE
X 50 WX 4 200mgを加え、23℃で乾燥アルゴンより成る雰囲気
下で5時間撹拌する。濾過し、濾液を飽和炭酸水素ナトリウム溶液、飽和塩化ナ
トリウム溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムにより脱水する。濾過及び溶剤蒸留後
に標題化合物12mg(16μmol、57%)を無色油状物として単離し、こ
のものを精製することなくさらに反応させる。
例6
[1R−[1α,2β(2R*,3S*),4α,4aβ,10aβ]]−3−[
[(1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル]アミノ]−2−ヒドロキシベンゼ
ンプロパン酸−9−メチレン−1,2,3,4,4a,9,10,10a−オク
タヒドロ−1,11,1
1−トリメチル−4a−メトキシ−10a−ヒドロキシ−1,4−メタノフェナ
ントレン−2−イルエステル
例6aにより製造した化合物15.6mg(21μmol)を、例1と同様に
して反応させ、後処理及び精製後に標題化合物8.6mg(15μmol、71
%)を無色油状物として単離する。
例6a
[1R−[1α,2β(2R*,3S*),4α,4aβ,10aβ]]−3−[
[(1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル]アミノ]−2−(トリイソプロピ
ルシリルオキシ)ベンゼンプロパン酸−9−メチレン−1,2,3,4,4a,
9,10,10a−オクタヒドロ−1,11,11−トリメチル−4a−メトキ
シ−10a−ヒドロキシ−1,4−メタノフェナントレン−2−イルエステル
例1aにより製造した極性化合物A15mg(21μmol)を、例5aと同
様にして反応させ、後処理後に標題化合物15.7mg(21μmol、100
%)を無色油状物として単離し、このものを精製することなくさらに反応させる
。
例7
[1R−[1α,2β(2R*,3S*),4α,4aβ,10aβ]]−3−[
[(1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル]アミノ]−2−ヒドロキシベンゼ
ンプロパン酸−9−メチレン−1,2,3,4,4a,9,10,10a−オク
タヒドロ−1,11,11−トリメチル−4a−エトキシ−10a−ヒドロキシ
−1,4−メタノフェナントレン−2−イルエステル
例7aにより製造した化合物16mg(21μmol)を、例1と同様にして
反応させ、後処理及び精製後に標題化合物7.8mg(13μmol、63%)
を無色油状物として単離する。
例7a
[1R−[1α,2β(2R*,3S*),4α,4aβ,10aβ]]−3−[
[(1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル]アミノ]−2−(トリイソプロピ
ルシリルオキシ)ベンゼンプロパン酸−9−メチレン−1,2,3,4,4a,
9,10,10a−オク
タヒドロ−1,11,11−トリメチル−4a−エトキシ−10a−ヒドロキシ
−1,4−メタノフェナントレン−2−イルエステル
例1aにより製造した極性化合物A15mg(21μmol)を、エタノール
の使用下に例5aと同様にして反応させ、後処理後に標題化合物16mg(21
μmol、100%)を無色油状物として単離し、このものを精製することなく
さらに反応させる。
例8
[1S−[1α,2β(2R*,3S*),4α,4aβ,10aβ]]−3−[
[(1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル]アミノ]−2−ヒドロキシベンゼ
ンプロパン酸−9−メチレン−1,2,3,4,4a,9,10,10a−オク
タヒドロ−1,11,11−トリメチル−4a,10a−ジヒドロキシ−1,4
−メタノフェナントレン−2−イルエステル
例8aにより製造した化合物6.5mg(9.0μmol)を、例1と同様にし
て反応させ、後処理及び精製後に標題化合物3.5mg(6.2μmol、69%
)を無色油状物として単離する。
例8a
[1S−[1α,2β(2R*,3S*),4α,4aβ,10aβ]]−3−[
[(1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル]アミノ]−2−(トリイソプロピ
ルシリルオキシ)ベンゼンプロパン酸−9−メチレン−1,2,3,4,4a,
9,10,10a−オクタヒドロ−1,11,11−トリメチル−4a,10a
−ジヒドロキシ−1,4−メタノフェナントレン−2−イルエステル
例1aにより製造した非極性化合物B14mg(20μmol)を、テトラヒ
ドロフラン1.5ml中に溶かし、水0.5ml、4N塩酸3滴を加え、23℃で
アルゴンから成る雰囲気下で16時間撹拌する。飽和炭酸水素ナトリウム中に注
入し、ジエチルエーテルで抽出を行ない、飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫
酸マグネシウムにより脱水する。濾過及び溶剤蒸留後に得られる残留物を、分析
薄層板によるクロマトグラフィーによって精製する。展開剤としてn−ヘキサン
及び酢酸エチルから成る混合物を用い、溶離剤としてジエチルエーテルを用いる
。無色泡状物としての標題化合物4.2mg(5.8μmol、29%)及び出発
物質8.6mgを単離する。
例9
[1R−[1α,2β(2R*,3S*),4α,4aβ,10aβ]]−3−[
[(1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル]アミノ]−2−ヒドロキシベンゼ
ンプロパン酸−9−メチレン−1,2,3,4,4a,9,10,10a−オク
タヒドロ−1,11,11−トリメチル−4a,10a−ジヒドロキシ−1,4
−メタノフェナントレン−2−イルエステル
例9aにより製造した化合物6.0mg(8.3μmol)を、例1と同様にし
て反応させ、後処理及び精製後に標題化合物3.0mg(5.3μmol、64%
)を無色油状物として単離する。
例9a
[1R−[1α,2β(2R*,3S*),4a,4aβ,10aβ]]−3−[
[(1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル]アミノ]−2−(トリイソプロピ
ルシリルオキシ)ベンゼンプロパン酸−9−メチレン−1,2,3,4,4a,
9,10,10a−オクタヒドロ−1,11,11−トリメチル−4a,10a
−ジヒドロキシ−1,4−メタノフェナントレン−2−イルエステル
例1aにより製造した極性化合物A15mg(21.4μmol)を、例8a
と同様に反応させ、後処理及び精製後に標題化合物6mg(8.3μmol、3
9%)を無色油状物として単離する。
例10
[1R−[1α,2β(2R*,3S*),4α,4aβ,10aβ]]−3−[
[シクロヘキシルカルボニル]アミノ]−2−ヒドロキシベンゼンプロパン酸−
9−メチレン−1,2,3,4,4a,9,10,10a−オクタヒドロ−1,
12,12−トリメチル−4a,10a−エポキシ−メタノフェナントレン−2
−イルエステル
例10aにより製造した化合物38mg(53μmol)を、例1と同様に反
応させ、後処理及び精製後に標題化合物24mg(43μmol、81%)を無
色油状物として単離する。
例10a
[1R−[1α,2β(2R*,3S*),4α,4aβ,10aβ]]−3−[
[シクロヘキシルカルボニル]アミノ]−2−(トリイソプロピルシリルオキシ
)ベンゼンプロパン酸−9−メチレン−1,2,3,4,4a,9,10,10
a−オクタヒドロ−1,12,12−トリメチル−4a,10a−エポキシ−
1,4−メタノフェナントレン−2−イルエステル
例1bにより製造しかつ結晶化によって純粋な鏡像異性体として得られた化合
物A15mg(53μmol)及び例1eにより製造したβ−ラクタム34mg
を、例1aと同様にして反応させ、後処理後に標題化合物44mgを粗組成物と
して単離し、このものを精製することなくさらに反応させる。
例11
[1R−[1α,2β(2R*,3S*),4α,4aβ,10aβ]]−3−[
アセチルアミノ]−2−ヒドロキシベンゼンプロパン酸−9−メチレン−1,2
,3,4,4a,9,10,10a−オクタヒドロ−1,12,12−トリメチ
ル−4a,10a−エポキシ−1,4−メタノフェナントレン−2−イルエステ
ル
6.0mg(9.3μmol)
例11a
[1R−[1α,2β(2R*,3S*),4α,4aβ,10aβ]]−3−[
アセチルアミノ]−2−(トリイソプロピルシリルオキシ)ベンゼンプロパン
酸−9−メチレン−1,2,3,4,4a,9,10,10a−オクタヒドロ−
1,12,12−トリメチル−4a,10a−エポキシ−1,4−メタノフェナ
ントレン−2−イルエステル
例1bにより製造しかつ結晶化によって純粋な鏡像異性体として得られた化合
物A5.6mg(20μmol)及び例1fにより製造したβ−ラクタム22m
gを、例1aと同様に反応させ、後処理後に標題化合物28mgを粗組成物とし
て単離し、このものを精製することなしにさらに反応させる。
例12
[1R−[1α,2β(2R*,3S*),4α,4aβ,10aβ]]−3−[
(1−オキシプロピル)アミノ]−2−ヒドロキシベンゼンプロパン酸−9−メ
チレン−1,2,3,4,4a,9,10,10a−オクタヒドロ−1,12,
12−トリメチル−4a,10a−エポキシ−1,4−メタノフェナントレン−
2−イルエステル
例12aにより製造した化合物11mg(17μmol)を例1aと同様に反
応させる。後処理及び精製後に標題化合物3.0mg(6.0μmol、35%)
を無色の油状物として単離する。
例12a
[1R−[1α,2β(2R*,3S*),4a,4aβ,10aβ]]−3−[
(1−オキシプロピル)アミノ]−2−(トリイソプロピルシリルオキシ)ベン
ゼンプロパン酸−9−メチレン−1,2,3,4,4a,9,10,10a−オ
クタヒドロ−1,12,12−トリメチル−4a,10a−エポキシ−1,4−
メタノフェナントレン−2−イルエステル
例1bにより製造した化合物A10mg(35μmol)及び例1gにより製
造したβ−ラクタム20mgを、例1aと同様に反応させ、後処理及び精製後に
標題化合物11mg(17μmol、48%)を無色の油状物として単離する。
例13
[1R−[1α,2β(2R*,3S*),4α,4aβ,10aβ]]−3−[
(1−オキソブチル)アミノ]−2−ヒドロキシベンゼンプロパン酸−9−メチ
レン−1,2,3,4,4a,9,10,10a−オクタヒドロ−1,12,1
2−トリメチル−4a,10a−エポキシ−1,4−メタノフェナントレン−
2−イルエステル
例13aにより製造した化合物7.0mg(10μmol)を例1aのように
反応させる。後処理及び精製後に標題化合物2.0mg(3.9μmol、39%
)を無色油状物として単離する。
例13a
[1R−[1α,2β(2R*,3S*),4α,4aβ,10aβ]]−3−[
(1−オキソブチル)アミノ]−2−(トリイソプロピルシリルオキシ)ベンゼ
ンプロパン酸−9−メチレン−1,2,3,4,4a,9,10,10a−オク
タヒドロ−1,12,12−トリメチル−4a,10a−エポキシ−1,4−メ
タノフェナントレン−2−イルエステル
例1bにより製造した化合物A10mg(35μmol)及び例1hにより製
造したβ−ラクタム21mgを、例1aのように反応させ、後処理及び精製後に
標題化合物7mg(10μmol、30%)を無色油状物として単離する。
例14
[1R−[1α,2β(2R*,3S*),4α,4
aβ,10aβ」」−3−[(3−メチル−1−オキソブチル)アミノ]−2−
ヒドロキシベンゼンプロパン酸−9−メチレン−1,2,3,4,4a,9,1
0,10a−オクタヒドロ−1,12,12−トリメチル−4a,10a−エポ
キシ−1,4−メタノフェナントレン−2−イルエステル
例14aにより製造した化合物12mg(17μmol)を、例1aと同様に
して反応させる。後処理及び精製後に標題化合物4.0mg(7.6μmol、4
4%)を無色油状物として単離する。
例14a
[1R−[1α,2β(2R*,3S*),4α,4aβ,10aβ]]−3−[
(3−メチル−1−オキソブチル)アミノ]−2−(トリイソプロピルシリルオ
キシ)ベンゼンプロパン酸−9−メチレン−1,2,3,4,4a,9,10,
10a−オクタヒドロ−1,12,12−トリメチル−4a,10a−エポキシ
−1,4−メタノフェナントレン−2−イルエステル
例1bにより製造した化合物A10mg(35μmol)及び例1iにより製
造したβ−ラクタム21mgを、例1aと同様に反応させ、後処理及び精製後に
標題化合物12mg(18μmol、50%)を無色
油状物として単離する。
例15
[1R−[1α,2β(2R*,3S*),4α,4aβ,10aβ]]−3−[
(3,3−ジメチル−1−オキソブチル)アミノ]−2−ヒドロキシベンゼンプ
ロパン酸−9−メチレン−1,2,3,4,4a,9,10,10a−オクタヒ
ドロ−1,12,12−トリメチル−4a,10a−エポキシ−1,4−メタノ
フェナントレン−2−イルエステル
例15aにより製造した化合物12mg(17μmol)を例1aと同様にし
て反応させる。後処理及び精製後に標題化合物6.0mg(11μmol、67
%)を無色油状物として単離する。
例15a
[1R−[1α,2β(2R*,3S*),4α,4aβ,10aβ]]−3−[
(3,3−ジメチル−1−オキソブチル)アミノ]−2−(トリイソプロピルシ
リルオキシ)ベンゼンプロパン酸−9−メチレン−1,2,3,4,4a,9,
10,10a−オクタヒドロ−1,12,12−トリメチル−4a,10a−
エポキシ−1,4−メタノフェナントレン−2−イルエステル
例1bにより製造した化合物A10mg(35μmol)及び例1kにより製
造したβ−ラクタム22mgを例1aと同様に反応させ、後処理及び精製後に標
題化合物12mg(17μmol、48%)を無色油状物として単離する。
例16
[1R−[1α,2β(2R*,3S*),4α,4aβ,10aβ]]−3−[
(3−フェニル−1−オキソプロピル)アミノ]−2−ヒドロキシベンゼンプロ
パン酸−9−メチレン−1,2,3,4,4a,9,10,10a−オクタヒド
ロ−1,12,12−トリメチル−4a,10a−エポキシ−1,4−メタノフ
ェナントレン−2−イルエステル
例16aにより製造した化合物19mg(26μmol)を例1aと同様にし
て反応させる。後処理及び精製後に標題化合物9mg(16μmol、60%)
を無色油状物として単離する。
例16a
[1R−[1α,2β(2R*,3S*),4α,4aβ,10aβ]]−3−[
(3−フェニル−1−オキソプロピル)アミノ]−2−(トリイソプロピルシリ
ルオキシ)ベンゼンプロパン酸−9−メチレン−1,2,3,4,4a,9,1
0,10a−オクタヒドロ−1,12,12−トリメチル−4a,10a−エポ
キシ−1,4−メタノフェナントレン−2−イルエステル
例1bにより製造した化合物A10mg(35μmol)及び例11により製
造したβ−ラクタム60mgを、例1aと同様にして反応させ、後処理及び精製
後に標題化合物19mg(26μmol、73%)を無色油状物として単離する
。
例17
[1R−[1α,2β(2R*,3S*),4α,4aβ,10aβ]]−3−[
(1,4−ジオキソ−4−ヒドロキシブチル)アミノ]−2−ヒドロキシベンゼ
ンプロパン酸−9−メチレン−1,2,3,4,4a,9,10,10a−オク
タヒドロ−1,12,12−トリメチル−4a,10a−エポキシ−1,4−メ
タノフェナントレン−2−イルエステル
例17aにより製造した化合物25mg(35μm
ol)を、例1aと同様に反応させる。後処理及び精製後に標題化合物3.0m
g(5.5μmol、16%)を無色油状物として単離する。
例17a
[1R−[1α,2β(2R*,3S*),4α,4aβ,10aβ]]−3−[
(1,4−ジオキソ−4−ヒドロキシブチル)アミノ]−2−(トリイソプロピ
ルシリルオキシ)ベンゼンプロパン酸−9−メチレン−1,2,3,4,4a,
9,10,10a−オクタヒドロ−1,12,12−トリメチル−4a,10a
−エポキシ−1,4−メタノフェナントレン−2−イルエステル
例1bにより製造した化合物A10mg(35μmol)及び例1nにより製
造したβ−ラクタム36mgを、例1aと同様に反応させ、後処理後に標題化合
物49mgを粗生成物として単離し、このものを精製することなくさらに反応さ
せる。
例18
[1R−[1α,2β(2R*,3S*),4α,4aβ,9ξ,10aβ]]−
3−[[(1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル]アミノ]−2−ヒドロキシ
ベンゼンプロパン酸−9−ヒドロキシ−9−ヒドロキシメチレン−1,2,3,
4,4a,9,10,1
0a−オクタヒドロ−1,12,12−トリメチル−4a,10a−エポキシ−
1,4−メタノフェナントレン−2−イルエステル
例18aにより製造した化合物5.5mg(7.5μmol)を、例1aと同様
に反応させる。後処理及び精製後に標題化合物4.0mg(6.9μmol、92
%)を無色油状物として単離する。
例18a
[1R−[1α,2β(2R*,3S*),4α,4aβ,9ξ,10aβ]]
−3−[[(1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル]アミノ]−2−(トリイ
ソプロピルシリルオキシ)ベンゼンプロパン酸−9−ヒドロキシ−9−ヒドロキ
シメチレン−1,2,3,4,4a,9,10,10a−オクタヒドロ−1,1
2,12−トリメチル−4a,10a−エポキシ−1,4−メタノフェナントレ
ン−2−イルエステル
例1aにより製造した化合物A10mg(14μmol)を乾燥アルゴンから
成る雰囲気下でアセトン1.7mlに溶かし、N−メチルモルホリノ−N−オキ
シド15mg、t−ブタノール中の四酸化オスミウムの2.5%溶液30μl、
水3.3mlを加え、40℃で2日間撹拌する。チオ硫酸ナトリウム170mg
を加え、ジエチルエーテルで抽出を行ない、有機相を水
で洗浄し、硫酸マグネシウムにより脱水する。濾過及び溶剤蒸留後に得られる残
留物を分析薄層板によるクロマトグラフィーによって精製する。展開剤としてn
−ヘキサン及び酢酸エチルから成る混合物を用い、溶離剤としてジエチルエーテ
ルを用いる。標題化合物5.5mg(7.5μmol、55%)を無色油状物とし
て単離する。
例19
[1R−[1α,2β(2R*,3S*),4α,4aβ,9β,10aβ]]−
3−[[(1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル]アミノ]−2−ヒドロキシ
ベンゼンプロパン酸−9−メチル−1,2,3,4,4a,9,10,10a−
オクタヒドロ−1,12,12−トリメチル−4a,10a−エポキシ−1,4
−メタノフェナントレン−2−イルエステル
例19aにより製造した化合物11mg(16μmol)を例1aと同様に反
応させる。後処理及び精製後に標題化合物8.0mg(14.6μmol、89%
)を無色油状物として単離する。
例19a
[1R−[1α,2β(2R*,3S*),4α,4aβ,9β,10aβ]]
−3−[[(1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル]アミノ]−2−(トリイ
ソプロピルシリルオキシ)ベンゼンプロパン酸−9−メチル−1,2,3,4,
4a,9,10,10a−オクタヒドロ−1,12,12−トリメチル−4a,
10a−エポキシ−1,4−メタノフェナントレン−2−イルエステル
例1aにより製造した化合物A10mg(14μmol)を、エタノール2m
l中に溶かし、木炭上のパラジウム(10%)2mgを加え、1atで水素から
成る雰囲気下で水素添加する。理論的に計算された量の吸収後に触媒を濾取し、
濾液を蒸発濃縮し、得られた残留物を分析薄層板によるクロマトグラフィーによ
って精製する。展開剤としてn−ヘキサン及び酢酸エチルから成る混合物を用い
、溶離剤としてジエチルエーテルを用いる。標題化合物2.0mg(2.8μmo
l、20%)を無色泡状物として単離する。
例20
[1R−[1α,2β(2R*,3S*),4α,4aβ,10aβ]]−3−[
3−シクロペンチル−1−オキソプロピル)アミノ]−2−ヒドロキシベンゼ
ンプロパン酸−9−メチレン−1,2,3,4,4a,9,10,10a−オク
タヒドロ−1,12,12−トリメチル−4a,10a−エポキシ−1,4−メ
タノフェナントレン−2−イルエステル(A)及び[1S−[1α,2β(2R*
,3S*),4α,4aβ,10aβ]]−3−[3−シクロペンチル−1−オ
キソプロピル)アミノ]−2−ヒドロキシベンゼンプロパン酸−9−メチレン−
1,2,3,4,4a,9,10,10a−オクタヒドロ−1,12,12−ト
リメチル−4a,10a−エポキシ−1,4−メタノフェナントレン−2−イル
エステル(B)
例20aにより製造したジアステレオマー混合物9.0mg(12μmol)
を、例1aと同様にして反応させる。後処理及び精製後に、極性成分としての標
題化合物A2.3mg(4μmol、34%)及び非極性成分としての標題化合
物B1.1mg(2μmol、16%)をそれぞれ無色油状物として単離する。
例20a
[1R−[1α,2β(2R*,3S*),4α,4aβ,10aβ]]−3−[
3−シクロペンチル−1−オキソプロピル)アミノ]−2−(トリイソプロピ
ルシリルオキシ)ベンゼンプロパン酸−9−メチレン−1,2,3,4,4a,
9,10,10a−オクタヒドロ−1,12,12−トリメチル−4a,10a
−エポキシ−1,4−メタノフェナントレン−2−イルエステル(A)及び[1
S−[1α,2β(2R*,3S*),4α,4aβ,10aβ]]−3−[3−
シクロペンチル−1−オキソプロピル)アミノ]−2−(トリイソプロピルシリ
ルオキシ)ベンゼンプロパン酸−9−メチレン−1,2,3,4,4a,9,1
0,10a−オクタヒドロ−1,12,12−トリメチル−4a,10a−エポ
キシ−1,4−メタノフェナントレン−2−イルエステル(B)
例1bにより製造した化合物A及びBのジアステレオマー混合物20mg(7
1μmol)ならびに例1oにより製造したβ−ラクタム48mgを、例1aと
同様にして反応させ、後処理及び精製後に、両標題化合物の混合物27mg(3
7μmol、52%)を無色油状物として単離し、このものを分離することなく
さらに反応させる。
例21
[1R−[1α,2β[2R*,3S*(2R*,3S*)],4α,4aβ,10
aβ]]−3−[[3−(1−オキソブチル)アミノ−2−ヒドロキシ−3−フ
ェニル−1−オキソプロピル]アミノ]−2−ヒドロキシベンゼンプロパン酸−
9−メチレン−1,2
,3,4,4a,9,10,10a−オクタヒドロ−1,12,12−トリメチ
ル−4a,10a−エポキシ−1,4−メタノフェナントレン−2−イルエステ
ル
例21aにより製造した化合物9mg(9.1μmol)を例1aと同様に反
応させる。後処理及び精製後に標題化合物2mg(2.9μmol、32%)を
無色油状物として単離する。
例21a
[1R−[1α,2β[2R*,3S*(2R*,3S*)],4α,4aβ,10
aβ]]−3−[[3−(1−オキソブチル)アミノ−2−ヒドロキシ−3−フ
ェニル−1−オキソプロピル]アミノ]−2−(トリイソプロピルシリルオキシ
)ベンゼンプロパン酸−9−メチレン−1,2,3,4,4a,9,10,10
a−オクタヒドロ−1,12,12−トリメチル−4a,10a−エポキシ−1
,4−メタノフェナントレン−2−イルエステル
例1bにより製造した化合物A28mg(100μmol)及び例1hにより
製造したβ−ラクタム78mg(2当量)を、例1aと同様に反応させ、後処理
及び精製後に無色油状物としての標題化合物9.0m
g(9.1μmol、9%)及び例11aで記載した化合物53mgを単離する
。
例22
[1R−[1α,2β(2R*,3S*),4α,4aβ,10aβ]]−3−[
[3−アセチルアミノ−2−ヒドロキシ−3−フェニル−1−オキソプロピル]
アミノ]−2−ヒドロキシベンゼンプロパン酸−9−メチレン−1,2,3,4
,4a,9,10,10a−オクタヒドロ−1,12,12−トリメチル−4a
,10a−エポキシ−1,4−メタノフェナントレン−2−イルエステル
例22aにより製造した化合物25mg(26μmol)を例1aと同様に反
応させる。後処理及び精製後に標題化合物11mg(17μmol、65%)を
無色油状物として単離する。
例22a
[1R−[1α,2β[2R*,3S*(2R*,3S*)],4α,4aβ,10
aβ]]−3−[[3−アセチルアミノ−2−ヒドロキシ−3−フェニル−
1−オキソプロピル]アミノ]−2−(トリイソプロピルシリルオキシ)ベンゼ
ンプロパン酸−9−メチレン−1,2,3,4,4a,9,10,10a−オク
タヒドロ−1,12,12−トリメチル−4a,10a−エポキシ−1,4−メ
タノフェナントレン−2−イルエステル
例1bにより製造した化合物A40mg(142μmol)及び例1fにより
製造したβ−ラクタム152mg(3当量)を例1aと同様に反応させ、後処理
及び精製後に標題化合物25mg(26μmol、18%)を無色油状物として
単離する。
例23
[1R−[1α,2β(2R*,3S*),4α,4aβ,10aβ]]−3−(
メトキシカルボニル)アミノ−2−ヒドロキシベンゼンプロパン酸−9−メチレ
ン−1,2,3,4,4a,9,10,10a−オクタヒドロ−1,12,12
−トリメチル−4a,10a−エポキシ−1,4−メタノフェナントレン−2−
イルエステル
例23aにより製造した化合物A2.8mg(4.2μmol)を例1aと同様
に反応させる。後処理及び精製後に標題化合物2.0mg(4.0μmol、94
%)を単離する。
例23a
[1R−[1α,2β(2R*,3S*),4α,4aβ,10aβ]]−3−(
メトキシカルボニル)アミノ−2−(トリイソプロピルシリルオキシ)ベンゼン
プロパン酸−9−メチレン−1,2,3,4,4a,9,10,10a−オクタ
ヒドロ−1,12,12−トリメチル−4a,10a−エポキシ−1,4−メタ
ノフェナントレン−2−イルエステル(A)及び[1S−[1α,2β(2R*
,3S*),4α,4aβ,10aβ]]−3−(メトキシカルボニル)アミノ
−2−(トリイソプロピルシリルオキシ)ベンゼンプロパン酸−9−メチレン−
1,2,3,4,4a,9,10,10a−オクタヒドロ−1,12,12−ト
リメチル−4a,10a−エポキシ−1,4−メタノフェナントレン−2−イル
エステル(B)
例1bにより製造した化合物A及びBの混合物10mg(35μmol)及び
例1pにより製造したβ−ラクタムを、例1aと同様にして反応させ、後処理及
び精製後に標題化合物A2.8mg(4.2μmol、12%)及び標題化合物B
2.3mg(3.5μmol、10%)をそれぞれ無色油状物として単離する。
例24
[1R−[1α,2β(2R*,3S*),4α,4aβ,10aβ]]−3−(
エトキシカルボニル)アミノ−2−ヒドロキシベンゼンプロパン酸−9−メチレ
ン−1,2,3,4,4a,9,10,10a−オクタヒドロ−1,12,12
−トリメチル−4a,10a−エポキシ−1,4−メタノフェナントレン−2−
イルエステル
例24aにより製造した化合物16mg(23.7μmol)を例1aと同様
に反応させる。後処理及び精製後に標題化合物7mg(13.5μmol、57
%)を無色油成物として単離する。
例24a
[1R−[1α,2β(2R*,3S*),4α,4aβ,10aβ]]−3−(
エトキシカルボニル)アミノ−2−(トリイソプロピルシリルオキシ)ベンゼン
プロパン酸−9−メチレン−1,2,3,4,4a,9,10,10a−オクタ
ヒドロ−1,12,12
−トリメチル−4a,10a−エポキシ−1,4−メタノフェナントレン−2−
イルエステル
例1bにより製造した化合物A50mg(177μmol)及び例1rにより
製造したβ−ラクタム114mgを例1aと同様にして反応させ、後処理及び精
製後に標題化合物119mg(176μmol、100%)を無色油成物として
単離する。
例25
[1R−[1α,2β(2R*,3S*),4α,4aβ,10aβ]]−3−(
ブトキシカルボニル)アミノ−2−ヒドロキシベンゼンプロパン酸−9−メチレ
ン−1,2,3,4,4a,9,10,10a−オクタヒドロ−1,12,12
−トリメチル−4a,10a−エポキシ−1,4−メタノフェナントレン−2−
イルエステル
例25aにより製造した化合物9mg(13μmol)を例1aと同様に反応
させる。後処理及び精製後に標題化合物5mg(9μmol、70%)を無色油
成物として単離する。
例25a
[1R−[1α,2β(2R*,3S*),4α,4aβ,10aβ]]−3−(
ブトキシカルボニル)アミノ−2−(トリイソプロピルシリルオキシ)ベンゼン
プロパン酸−9−メチレン−1,2,3,4,4a,9,10,10a−オクタ
ヒドロ−1,12,12−トリメチル−4a,10a−エポキシ−1,4−メタ
ノフェナントレン−2−イルエステル
例1bにより製造した化合物A5mg(18μmol)及び例1tにより製造
したβ−ラクタム12mgを例1aと同様に反応させ、後処理及び精製後に標題
化合物9.5mg(13.5μmol、75%)を無色油成物として単離する。
例26
[1R−[1α,2β(2R*,3S*),4α,4aβ,10aβ]]−3−(
メタンスルホニル)アミノ−2−ヒドロキシベンゼンプロパン酸−9−メチレン
−1,2,3,4,4a,9,10,10a−オクタヒドロ−1,12,12−
トリメチル−4a,10a−エポキシ−1,4−メタノフェナントレン−2−イ
ルエステル
例26aにより製造した化合物7mg(10μmol)を例1aと同様にして
反応させる。後処理及び精製後に標題化合物4.8mg(9.2μmol、90%
)を無色油成物として単離する。
例26a
[1R−[1α,2β(2R*,3S*),4α,4aβ,10aβ]]−3−(
メタンスルホニル)アミノ−2−(トリイソプロピルシリルオキシ)ベンゼンプ
ロパン酸−9−メチレン−1,2,3,4,4a,9,10,10a−オクタヒ
ドロ−1,12,12−トリメチル−4a,10a−エポキシ−1,4−メタノ
フェナントレン−2−イルエステル
例26bにより製造したアミン20mg(33μmol)を、無水ジクロロメ
タン1ml中に溶かし、0℃で乾燥アルゴンから成る雰囲気下でトリエチルアミ
ン14μl、ジメチルアミノピリジン12mg、メタンスルホン酸クロリド7.
7ulを加え、1時間撹拌する。飽和炭酸水素ナトリウム溶液を加え、ジクロロ
メタンで抽出を行ない、有機相を飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸マグネ
シウムにより脱水する。濾過及び溶剤蒸留後に得られた残留物を2個の分析薄層
板によるクロマトグラフィーによって精製する。展開剤としてn−ヘキサン及び
酢酸エチルから成る混合物を用い、溶離剤としてジエチルエーテル及び2−プロ
パノールから成る混合物を用いる。標題化合物7mg(10.3μmol、31
%)を無色油成物として単
離する。
例26b
[1R−[1α,2β(2R*,3S*),4α,4aβ,10aβ]]−3−ア
ミノ−2−(トリイソプロピルシリルオキシ)ベンゼンプロパン酸−9−メチレ
ン−1,2,3,4,4a,9,10,10a−オクタヒドロ−1,12,12
−トリメチル−4a,10a−エポキシ−1,4−メタノフェナントレン−2−
イルエステル
テトラヒドロフラン0.6ml中の例1aにより製造した化合物60mg(8
5μmol)の溶液に、0℃で4N HCl/ジオキサン溶液0.6ml加える
。23℃に加熱し、次いで2及び3時間後にそれぞれ4N HCl/ジオキサン
溶液0.6ml加える。さらに1時間後に5%水酸化ナトリウム溶液中に注入し
、ジエチルエーテルで抽出を行ない、有機相を水で洗浄しかつ硫酸マグネシウム
により脱水する。濾過及び溶剤蒸留後に得られた残留物を微細珪酸ゲル(0.0
40〜0.063メッシュ)30mlによるクロマトグラフィーによって精製す
る。展開剤として、トリエチルアミン1%を加えた。n−ヘキサン及び酢酸エチ
ルから成る混合物を用いる。標題化合物21mg(35μmol、41%)を無
色油成物として単離する。
例27
[1R−[1α,2β(2R*,3S*),4α,4aβ,10aβ]]−3−[
[(4−メチルフェニル)スルホニル]アミノ]−2−ヒドロキシベンゼンプロ
パン酸−9−メチレン−1,2,3,4,4a,9,10,10a−オクタヒド
ロ−1,12,12−トリメチル−4a,10a−エポキシ−1,4−メタノフ
ェナントレン−2−イルエステル
例27aにより製造した化合物8mg(10.6μmol)を例1aと同様に
して反応させる。後処理及び精製後に標題化合物4mg(6.7μmol、63
%)を無色油成物として単離する。
例27a
[1R−[1α,2β(2R*,3S*),4α,4aβ,10aβ]]−3−[
[(4−メチルフェニル)スルホニル]アミノ]−2−(トリイソプロピルシリ
ルオキシ)ベンゼンプロパン酸−9−メチレン−1,2,3,4,4a,9,1
0,10a−オクタヒドロ−1,12,12−トリメチル−4a,10a−エ
ポキシ−1,4−メタノフェナントレン−2−イルエステル
例26bにより製造した化合物15mg(25μmol)を、例26aと同様
に反応させる。後処理及び精製後に標題化合物6mg(7.9μmol、32%
)を単離する。
例28
[1R−[1α,2β(2R*,3S*),4α,4aβ,10aβ]]−3−[
[(エチルアミノ)カルボニル]アミノ]−2−ヒドロキシベンゼンプロパン酸
−9−メチレン−1,2,3,4,4a,9,10,10a−オクタヒドロ−1
,12,12−トリメチル−4a,10a−エポキシ−1,4−メタノフェナン
トレン−2−イルエステル
例28aにより製造した化合物16mg(24μmol)を例1aと同様に反
応させる。後処理及び精製後に標題化合物7mg(13.5μmol、56%)
を無色油成物として単離する。
例28a
[1R−[1α,2β(2R*,3S*),4α,4
aβ,10aβ]]−3−[[(エチルアミノ)カルボニル]アミノ]−2−(
トリイソプロピルシリルオキシ)ベンゼンプロパン酸−9−メチレン−1,2,
3,4,4a,9,10,10a−オクタヒドロ−1,12,12−トリメチル
−4a,10a−エポキシ−1,4−メタノフェナントレン−2−イルエステル
無水ジクロロメタン2ml中の例26bにより製造したアミン45mg(75
μmol)の溶液に、0℃でトルエチルアミン42μl、ジメチルアミノピリジ
ン36mg及びエチルイソシアネート23μlを加え、1時間撹拌する。2個の
分析薄層板によるクロマトグラフィーによって直接精製する。展開剤としてn−
ヘキサン及び酢酸エチルから成る混合物を用い、溶離剤としてジエチルエーテル
及び2−プロパノールから成る混合物を用いる。標題化合物20mg(30μm
ol、40%)を無色油状物として単離する。
例29
[1R−[1α,2β(2R*,3S*),4α,4aβ,10aβ]]−3−[
[[(1−メチル)エチルアミノ]カルボニル]アミノ]−2−ヒドロキシベン
ゼンプロパン酸−9−メチレン−1,2,3,4,4a,9,10,10a−オ
クタヒドロ−1,12,12−トリメチル−4a,10a−エポキシ−1,4−
メタノフェナントレン−2−イルエステル
例29aにより製造した化合物10mg(15μm
ol)を例1aと同様にして反応させる。後処理及び精製後に標題化合物4mg
(7.5μmol、5%)を無色油成物として単離する。
例29a
[1R−[1α,2β(2R*,3S*),4α,4aβ,10aβ]]−3−[
[[(1−メチル)エチルアミノ]カルボニル]アミノ]−2−(トリイソプロ
ピルシリルオキシ)ベンゼンプロパン酸−9−メチレン−1,2,3,4,4a
,9,10,10a−オクタヒドロ−1,12,12−トリメチル−4a,10
a−エポキシ−1,4−メタノフェナントレン−2−イルエステル
例26bにより製造したアミン20mg(33μmol)を、例28aと同様
に反応させる。後処理及び精製後に標題化合物10mg(14.5μmol、4
4%)を単離する。
例30
[1R−[1α,2β(2R*,3S*),4α,4aβ,10aβ]]−3−(
メトキシカルボニル)アミノ−2−ヒドロキシベンゼンプロパン酸−9−メチ
レン−1,2,3,4,4a,9,10,10a−オクタヒドロ−1,12,1
2−トリメチル−4a,10a−エポキシ−1,4−メタノフェナントレン−2
−イルエステル
例23aにより製造した化合物B2.3mg(3.5μmol)を例1aと同様
に反応させる。後処理及び精製後に標題化合物1.6mg(3.2μmol、91
%)を単離する。
例31
[1R−[1α,2β(2R*,3S*),4α,4aβ,10aβ]]−3−(
メチルチオカルボニル)アミノ−2−ヒドロキシベンゼンプロパン酸−9−メチ
レン−1,2,3,4,4a,9,10,10a−オクタヒドロ−1,12,1
2−トリメチル−4a−エポキシ−10a−ヒドロキシ−1,4−メタノフェナ
ントレン−2−イルエステル(A)及び[1S−[1α,2β(2R*,3S*)
,4α,4aβ,10aβ]]−3−(メチルチオカルボニル)アミノ−2−ヒ
ドロキシベンゼンプロパン酸−9−メチレン−1,2,3,4,4a,9,10
,10a−オクタヒドロ−1,12,12−トリメチル−4a−エポキシ−10
a−ヒドロキシ−1,4−メタノフェナントレン−2−イルエステル(B)
例31aにより製造した化合物32mg(54μmol)のエタノール1ml
中の溶液に1N HCl水溶液40μlを加え、23℃で1時間撹拌する。飽和
炭酸水素ナトリウム溶液を加え、ジクロロメタンで抽出を行ない、有機相を飽和
塩化ナトリウム溶液で洗浄しかつ硫酸マグネシウムにより脱水する。濾過及び溶
剤蒸留後に得られる残留物を2個の分析薄層板によるクロマトグラフィーによっ
て精製する。展開剤としてn−ヘキサン及び酢酸エチルから成る混合物を用い、
溶離剤としてジエチルエーテル及び2−プロパノールから成る混合物を用いる。
後処理及び精製後に標題化合物A3.2mg(5.7μmol、10%)及び標題
化合物B2.5mg(4.4μmol、8%)をそれぞれ無色油成物として単離す
る。
例31a
[1R−[1α,2β(2R*,3S*),4α,4aβ,10aβ]]−3−(
メチルチオカルボニル)アミノ−2−(3−オキソ−ペント−2−イルオキシ)
ベンゼンプロパン酸−9−メチレン−1,2,3,4,4a,9,10,10a
−オクタヒドロ−1,1
2,12−トリメチル−4a,10a−エポキシ−1,4−メタノフェナントレ
ン−2−イルエステル(A)及び[1S−[1α,2β(2R*,3S*),4α
,4aβ,10aβ]]−3−(メチルチオカルボニル)アミノ−2−(3−オ
キソ−ペント−2−イルオキシ)ベンゼンプロパン酸−9−メチレン−1,2,
3,4,4a,9,10,10a−オクタヒドロ−1,12,12−トリメチル
−4a,10a−エポキシ−1,4−メタノフェナントレン−2−イルエステル
(B)
例1bにより製造した化合物30mg(106μmol)及び例1qにより製
造したβ−ラクタム49mgを、例1aと同様に反応させ、後処理及び精製後に
標題化合物24mg(41μmol、38%)を無色油状物として単離する。
例32
[1R−[1α,2β(2R*,3S*),4α,4aβ,10aβ]]−3−(
エチルチオカルボニル)アミノ−2−ヒドロキシベンゼンプロパン酸−9−メチ
レン−1,2,3,4,4a,9,10,10a−オクタヒドロ−1,12,1
2−トリメチル−4a−エポキシ−10a−ヒドロキシ−1,4−メタノフェナ
ントレン−2−イルエステル(A)及び[1S−[1α,2β(2R*,3S*)
,4α,4aβ,10aβ]]−3−(エチルチオカルボニル)アミノ−2
−ヒドロキシベンゼンプロパン酸−9−メチレン−1,2,3,4,4a,9,
10,10a−オクタヒドロ−1,12,12−トリメチル−4a−エポキシ−
10a−ヒドロキシ−1,4−メタノフェナントレン−2−イルエステル(B)
例32bにより製造した化合物22mg(36μmol)を例1aと同様に反
応させる。後処理及び精製後に標題化合物A2.5mg(4.3μmol、12%
)及び標題化合物B3mg(5.2μmol)をそれぞれ無色油状物として単離
する。
例32a
[1R−[1α,2β(2R*,3S*),4α,4aβ,10aβ]]−3−(
エチルチオカルボニル)アミノ−2−(3−オキソ−ペント−2−イルオキシ)
ベンゼンプロパン酸−9−メチレン−1,2,3,4,4a,9,10,10a
−オクタヒドロ−1,12,12−トリメチル−4a,10a−エポキシ−1,
4−メタノフェナントレン−2−イルエステル(A)及び[1S−[1α,2β
(2R*,3S*),4α,4aβ,10aβ]]−3−(エチルチオカルボ
ニル)アミノ−2−(3−オキソ−ペント−2−イルオキシ)ベンゼンプロパン
酸−9−メチレン−1,2,3,4,4a,9,10,10a−オクタヒドロ−
1,12,12−トリメチル−4a,10a−エポキシ−1,4−メタノフェナ
ントレン−2−イルエステル(B)
例1bにより製造した化合物20mg(71μmol)を例1sにより製造し
たβ−ラクタム34mgを例1aと同様にして反応させ、後処理及び精製後に標
題化合物22mg(36μmol、51%)を無色油状物として単離する。
例33
[1R−[1α,2β(2R*,3S*),4α,4aβ,9β,10aβ]]−
3−(メトキシカルボニル)アミノ−2−ヒドロキシベンゼンプロパン酸−9−
メチル−1,2,3,4,4a,9,10,10a−オクタヒドロ−1,12,
12−トリメチル−4a,10a−エポキシ−1,4−メタノフェナントレン−
2−イルエステル(A)及び[1S−[1α,2β(2R*,3S*),4α,4
aβ,9β,10aβ]]−3−(メトキシカルボニル)アミノ−2−ヒドロキ
シベンゼンプロパン酸−9−メチル−1,2,3,4,4a,9,10,10a
−オクタヒドロ−1,12,12−トリメチル−4a,10a−エポキシ−1,
4−メタノフェナントレン−2−イルエステル(
B)
例33aにより製造した化合物16mg(24μmol)を例1aと同様にし
て反応させる。後処理及び精製後に標題化合物A3mg(6μmol、25%)
及び標題化合物B3mg(6μmol,25%)をそれぞれ無色油状物として単
離する。
例33a
[1R−[1α,2β(2R*,3S*),4α,4aβ,9β,10aβ]]−
3−(メトキシカルボニル)アミノ−2−(トリイソプロピルシリルオキシ)ベ
ンゼンプロパン酸−9−メチレン−1,2,3,4,4a,9,10,10a−
オクタヒドロ−1,12,12−トリメチル−4a,10a−エポキシ−1,4
−メタノフェナントル−2−イルエステル(A)及び[1S−[1α,2β(2
R*,3S*),4α,4aβ,9β,10aβ]]−3−(メトキシカルボニル
)アミノ−2−(トリイソプロピルシリルオキシ)ベンゼンプロパン酸−9−メ
チル−1,2,3,4,4a,9,10,10a−オクタヒドロ−1,12,1
2−トリメチル−4a,10a−エポキシ−1,4−メタノフェナントレン−2
−イルエステル(B)
例23aにより製造した化合物26mg(39μmol)を例19aと同様に
反応させる。後処理及び精製後に標題化合物16mg(24μmol、62%)
を無色油状物として単離する。
例34
[1R−[1α,2β(2R*,3S*),4α,4aβ,9α,10aβ]]−
3−(エトキシカルボニル)アミノ−2−ヒドロキシベンゼンプロパン酸−9−
メチル−1,2,3,4,4a,9,10,10a−オクタヒドロ−1,12,
12−トリメチル−4a,10a−エポキシ−1,4−メタノフェナントレン−
2−イルエステル
例34aにより製造した化合物A2mg(3μmol)を例1aと同様に反応
させる。後処理及び精製後に標題化合物1.3mg(2.5μmol、85%)を
無色油状物として単離する。
例34a
[1R−[1α,2β(2R*,3S*),4α,4aβ,9α,10aβ]]−
3−(エトキシカルボニル)アミノ−2−(トリイソプロピルシリルオキシ)ベ
ンゼンプロパン酸−9−メチル−1,2,3,4,4a,9,10,10a−オ
クタヒドロ−1,12,12−トリメチル−4a,10a−エポキシ−1,4
−メタノフェナントレン−2−イルエステル(A)及び[1R−[1α,2β(
2R*,3S*),4α,4aβ,9β,10aβ]]−3−(エトキシカルボニ
ル)アミノ−2−(トリイソプロピルシリルオキシ)ベンゼンプロパン酸−9−
メチル−1,2,3,4,4a,9,10,10a−オクタヒドロ−1,12,
12−トリメチル−4a,10a−エポキシ−1,4−メタノフェナントレン−
2−イルエステル(B)
例24aにより製造した化合物102mg(151μmol)を例19aと同
様にして反応させる。後処理及び精製後に標題化合物A2mg(3μmol、2
%)及び標題化合物B38mg(56μmol、37%)をそれぞれ無色油状物
として単離する。
例35
[1R−[1α,2β(2R*,3S*),4α,4aβ,9β,10aβ]]−
3−(エトキシカルボニル)アミノ−2−ヒドロキシベンゼンプロパン酸−9−
メチル−1,2,3,4,4a,9,10,10a−オクタヒドロ−1,12,
12−トリメチル−4a,10a−エポキシ−1,4−メタノフェナントレン−
2−イルエステル
例35aにより製造した化合物B38mg(56μmol)を例1aと同様に
して反応させる。後処理及び精製後に標題化合物26mg(50μmol、89
%)を無色油状物として単離する。
例36
[1R−[1α,2β(2R*,3S*),4α,4aβ,9β,10aβ]]−
3−(ブトキシカルボニル)アミノ−2−ヒドロキシベンゼンプロパン酸−9−
メチル−1,2,3,4,4a,9,10,10a−オクタヒドロ−1,12,
12−トリメチル−4a,10a−エポキシ−1,4−メタノフェナントレン−
2−イルエステル
例36aにより製造した化合物7mg(10μmol)を例1aと同様にして
反応させる。後処理及び精製後に標題化合物5mg(9μmol、90%)を無
色油状物として単離する。
例36a
[1R−[1α,2β(2R*,3S*),4α,4aβ,9β,10aβ]]−
3−(ブトキシカルボニル)アミノ−2−(トリイソプロピルシリルオキシ)
ベンゼンプロパン酸−9−メチル−1,2,3,4,4a,9,10,10a−
オクタヒドロ−1,12,12−トリメチル−4a,10a−エポキシ−1,4
−メタノフェナントレン−2−イルエステル
例25aにより製造した化合物20mg(28μmol)を例19aと同様に
して反応させる。後処理及び精製後に標題化合物7mg(10μmol、36%
)を無色油状物として単離する。
例37
[1R−[1α,2β(2R*,3S*),4α,4aβ,9β,10aβ]]−
3−[(1−オキソブチル)アミノ]−2−ヒドロキシベンゼンプロパン酸−9
−メチル−1,2,3,4,4a,9,10,10a−オクタヒドロ−1,12
,12−トリメチル−4a,10a−エポキシ−1,4−メタノフェナントレン
−2−イルエステル
例37aにより製造した化合物24mg(36μmol)を例1aと同様に反
応させる。後処理及び精製後に標題化合物13mg(25μmol、70%)を
無色油状物として単離する。
例37a
[1R−[1α,2β(2R*,3S*),4α,4aβ,9β,10aβ]]−
3−[(1−オキソブチル)アミノ]−2−(トリイソプロピルシリルオキシ)
ベンゼンプロパン酸−9−メチル−1,2,3,4,4a,9,10,10a−
オクタヒドロ−1,12,12−トリメチル−4a,10a−エポキシ−1,4
−メタノフェナントレン−2−イルエステル
例13aにより製造した化合物60mg(89μmol)を例19aと同様に
反応させる。後処理及び精製後に標題化合物24mg(36μmol、40%)
を無色油状物として単離する。
例38
[1R−[1α,2β(2R*,3S*),4α,4aβ,9β,10aβ]]−
3−[3−シクロペンチル−1−オキソプロピル)アミノ]−2−ヒドロキシベ
ンゼンプロパン酸−9−メチル−1,2,3,4,4a,9,10,10a−オ
クタヒドロ−1,12,12−トリメチル−4a,10a−エポキシ−1,4−
メタノフェナントレン−2−イルエステル(A)及び[1S−[1α,2β(2
R*,3S*),4α,4aβ,9β,10aβ]]−3−[3−シクロペンチル
−1−オキソプロピル)アミノ]−2−ヒドロキシベンゼンプロパン酸−9−メ
チル−1,2,3,4
,4a,9,10,10a−オクタヒドロ−1,12,12−トリメチル−4a
,10a−エポキシ−1,4−メタノフェナントレン−2−イルエステル(B)
例38aにより製造した混合物10mg(14μmol)を例1aと同様にし
て反応させる。後処理及び精製後に標題化合物A2mg(3.5μmol、25
%)及び標題化合物B2.4mg(4.2μmol、30%)をそれぞれ無色油状
物として単離する。
例38a
[1R−[1α,2β(2R*,3S*),4α,4aβ,9β,10aβ]]−
3−[3−シクロペンチル−1−オキソプロピル)アミノ]−2−(トリイソプ
ロピルシリルオキシ)ベンゼンプロパン酸−9−メチル−1,2,3,4,4a
,9,10,10a−オクタヒドロ−1,12,12−トリメチル−4a,10
a−エポキシ−1,4−メタノフェナントレン−2−イルエステル(A)及び[
1S−[1α,2β(2R*,3S*),4α,4aβ,9β,10aβ]]−3
−[3−シクロペンチル−1−オキソプロピル)アミノ]−2−(トリイソプロ
ピルシリルオキシ)ベンゼンプロパン酸−9−メチル−1,2,3,4,4
a,9,10,10a−オクタヒドロ−1,12,12−トリメチル−4a,1
0a−エポキシ−1,4−メタノフェナントレン−2−イルエステル(B)
例20aにより製造した混合物18mg(25μmol)を例19aと同様に
して反応させる。後処理及び精製後に標題化合物10mg(14μmol、56
%)を無色油状物として単離する。
例39
[1R−[1α,2β(2R*,3S*),4α,4aβ,9β,10aβ]]−
3−[[[(1−メチル)エチルアミノ]カルボニル]アミノ]−2−ヒドロキ
シベンゼンプロパン酸−9−メチル−1,2,3,4,4a,9,10,10a
−オクタヒドロ−1,12,12−トリメチル−4a,10a−エポキシ−1,
4−メタノフェナントレン−2−イルエステル
例39aにより製造した化合物4mg(6μmol)を例1aと同様に反応さ
せる。後処理及び精製後に標題化合物2mg(3.8μmol、63%)を無色
油状物として単離する。
例39a
[1R−[1α,2β(2R*,3S*),4α,4aβ,9β,10aβ]]−
3−[[[(1−メチル)エチルアミノ]カルボニル]アミノ]−2−(トリ
イソプロピルシリルオキシ)ベンゼンプロパン酸−9−メチル−1,2,3,4
,4a,9,10,10a−オクタヒドロ−1,12,12−トリメチル−4a
,10a−エポキシ−1,4−メタノフェナントレン−2−イルエステル
例29aにより製造した化合物10mg(15μmol)を例19aと同様に
して反応させる。後処理及び精製後に標題化合物4mg(6μmol、40%)
を無色油状物として単離する。
例40
[1R−[1α,2β(2R*,3S*),4α,4aβ,10aβ]]−3−[
(1−オキソブチル)メチルアミノ]−2−ヒドロキシベンゼンプロパン酸−9
−メチレン−1,2,3,4,4a,9,10,10a−オクタヒドロ−1,1
2,12−トリメチル−4a,10a−エポキシ−1,4−メタノフェナントレ
ン−2−イルエステル
例40aにより製造した化合物9mg(13μmol)を例1aと同様にして
反応させる。後処理及び精製後に標題化合物5.6mg(10.6μmol、81
%)を無色油状物として単離する。
例40a
[1R−[1α,2β(2R*,3S*),4α,4aβ,10aβ]]−3−[
(1−オキソブチル)メチルアミノ]−2−(トリイソプロピルシリルオキシ)
ベンゼンプロパン酸−9−メチレン−1,2,3,4,4a,9,10,10a
−オクタヒドロ−1,12,12−トリメチル−4a,10a−エポキシ−1,
4−メタノフェナントレン−2−イルエステル
60%油状物水素化ナトリウム分散液1mgに乾燥アルゴンから成る雰囲気下
で、例13aにより製造した化合物15mg(22μmol)の無水テトラヒド
ロフラン0.3ml中の溶液を加え、ヨードメタン2.1μlを加え、23℃で2
時間撹拌する。後処理後に標題化合物9mg(13μmol、60%)を無色油
状物として単離し、このものを直接さらに反応させる。
例41
[1R−[1α,2β(2R*,3S*),4α,4aβ,10aβ]]−3−[
(1−オキソブチル)アミノ]−2−アセトキシベンゼンプロパン酸−9−メチ
レン−1,2,3,4,4a,9,10,10a−オクタヒドロ−1,12,1
2−トリメチル−4a,10a−エポキシ−1,4−メタノフェナントレン−
2−イルエステル
例13により製造した化合物11mg(21μmol)の無水ピリジン0.5
ml中の溶液に無水酢酸19μlを加え、23℃で乾燥アルゴンから成る雰囲気
下で1時間撹拌する。飽和炭酸水素ナトリウム溶液中に注入し、ジクロロメタン
で抽出を行ない、有機相を飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸マグネシウム
により脱水する。濾過及び溶剤蒸留後に得られる残留物を分析薄層板によるクロ
マトグラフィーによって精製する。展開剤としてn−ヘキサン及び酢酸エチルか
ら成る混合物を用い、溶離剤としてジエチルエーテル及び2−プロパノールから
成る混合物を用いる。標題化合物8mg(14μmol、68%)を無色油状物
として単離する。
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フロントページの続き
(72)発明者 ギュンター ネーフ
ドイツ連邦共和国 10771 ベルリン マ
ルクグラフ−アルブレヒト−シュトラーセ
4
(72)発明者 ジークフリート ブレフェルト
ドイツ連邦共和国 13503 ベルリン ツ
ェムピナー シュタイク 9