JP2001500753A - 腫瘍細胞に汚染された幹細胞産物から腫瘍細胞を除去する方法 - Google Patents

腫瘍細胞に汚染された幹細胞産物から腫瘍細胞を除去する方法

Info

Publication number
JP2001500753A
JP2001500753A JP10511745A JP51174598A JP2001500753A JP 2001500753 A JP2001500753 A JP 2001500753A JP 10511745 A JP10511745 A JP 10511745A JP 51174598 A JP51174598 A JP 51174598A JP 2001500753 A JP2001500753 A JP 2001500753A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cells
tumor cells
filter means
stem cell
tumor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10511745A
Other languages
English (en)
Inventor
カスチノ フランコ
アール.ウイクラマシング スーミス
Original Assignee
ヘマシュア,インク.
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ヘマシュア,インク. filed Critical ヘマシュア,インク.
Publication of JP2001500753A publication Critical patent/JP2001500753A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61MDEVICES FOR INTRODUCING MEDIA INTO, OR ONTO, THE BODY; DEVICES FOR TRANSDUCING BODY MEDIA OR FOR TAKING MEDIA FROM THE BODY; DEVICES FOR PRODUCING OR ENDING SLEEP OR STUPOR
    • A61M1/00Suction or pumping devices for medical purposes; Devices for carrying-off, for treatment of, or for carrying-over, body-liquids; Drainage systems
    • A61M1/36Other treatment of blood in a by-pass of the natural circulatory system, e.g. temperature adaptation, irradiation ; Extra-corporeal blood circuits
    • A61M1/3621Extra-corporeal blood circuits
    • A61M1/3627Degassing devices; Buffer reservoirs; Drip chambers; Blood filters
    • A61M1/3633Blood component filters, e.g. leukocyte filters
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D39/00Filtering material for liquid or gaseous fluids
    • B01D39/14Other self-supporting filtering material ; Other filtering material
    • B01D39/16Other self-supporting filtering material ; Other filtering material of organic material, e.g. synthetic fibres
    • B01D39/1607Other self-supporting filtering material ; Other filtering material of organic material, e.g. synthetic fibres the material being fibrous
    • B01D39/1623Other self-supporting filtering material ; Other filtering material of organic material, e.g. synthetic fibres the material being fibrous of synthetic origin
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D39/00Filtering material for liquid or gaseous fluids
    • B01D39/14Other self-supporting filtering material ; Other filtering material
    • B01D39/16Other self-supporting filtering material ; Other filtering material of organic material, e.g. synthetic fibres
    • B01D39/18Other self-supporting filtering material ; Other filtering material of organic material, e.g. synthetic fibres the material being cellulose or derivatives thereof
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61MDEVICES FOR INTRODUCING MEDIA INTO, OR ONTO, THE BODY; DEVICES FOR TRANSDUCING BODY MEDIA OR FOR TAKING MEDIA FROM THE BODY; DEVICES FOR PRODUCING OR ENDING SLEEP OR STUPOR
    • A61M2202/00Special media to be introduced, removed or treated
    • A61M2202/04Liquids
    • A61M2202/0413Blood
    • A61M2202/0429Red blood cells; Erythrocytes

Abstract

(57)【要約】 腫瘍細胞に汚染された幹細胞産物から腫瘍細胞を除去する方法が開示される。この方法の一つの態様は、好ましくは一つ以上の腫瘍細胞低減フィルターパッドからなる腫瘍細胞低減フィルター手段を含む直列の濾過装置に依存する。この腫瘍細胞低減フィルター手段は、濾過された幹細胞産物において少なくとも30%の幹細胞の回収を可能としつつ少なくとも10倍の腫瘍細胞の減少をもたらす。

Description

【発明の詳細な説明】 腫瘍細胞に汚染された幹細胞産物から腫瘍細胞を除去する方法 発明の分野 本発明は血液細胞の濾過に関する。より具体的には、腫瘍細胞に汚染された幹 細胞産物から腫瘍細胞を選択的に除去する方法に関する。本発明の好ましい態様 は一つ以上の腫瘍細胞低減用フィルターパッドを含む直列の濾過装置に基づく方 法を提供する。 発明の背景 造血細胞は血液細胞のすべての血統を生ずる能力を有する稀な多分化能細胞で ある。拘束(commitment)と呼ばれるプロセスにより、自己再生する幹細胞は、 赤芽球、骨髄芽球および単球/マクロファージを含む幾つかの異なる血液細胞型 の前駆体である前駆細胞に変質する。その自己再生能により、幹細胞は輸血用薬 において、特に癌患者の自己由来のサポート(輸血)において、広範囲の潜在的 適用性を持っている。 供与者から幹細胞を得、貯蔵し、そしてその後、高投与量化学療法あるいは全 身放射線照射の後などの免疫抑制状態にある患者に移植することができる手順が 開発されてきた。過去には、幹細胞は入院および全身麻酔を必要とする費用のか かる苦痛に満ちた手順で骨髄から採取された。しかしながら、現在では、新しい 技術の発展により、末梢血から幹細胞および拘束を受けた前駆細胞を採取するこ とが可能となっている。幹細胞産物(SC産物)の収集は、この用 語は真の幹細胞と拘束を受けた前駆細胞(すなわち、CD34+細胞が含まれる )の両者を含んでいるが、外来患者を中心に行うことができ、入院の必要性はな くなった。さらに、幹細胞産物は本人の希望による外科手術の間に末梢血から採 取することもできる。 いったん収集されると、SC産物は骨髄からのものであろうと末梢血からのも のであろうと将来の使用に備えて貯蔵することができる。使用の最も重要なもの の一つは化学療法などの免疫抑制的方法の後の血液学的回復を増強するための移 植である。 しかしながら、この極めて有益な再注入手順の使用には一つの重要な欠点があ る。SC産物が癌患者から採取されるとき、かなりの数の腫瘍細胞も収集され、 これによりこのSC産物を汚染することが避けられないことである。その後に、 このSC産物がその患者に再注入されると、この腫瘍細胞も再注入され、患者の 血流中の腫瘍細胞の濃度を増加させる。環流する腫瘍細胞は特定の癌の再発に直 接結びつくものではなかったが、例えば、リンパ腫の場合は再注入された細胞は 疾患再発の部位に至ったことが追跡された。腺癌に係るケースでは、50キログ ラムの成人に対し、約150,000の腫瘍細胞が1回の幹細胞移植の間に再注 入され得ると推計された。さらに、SC産物中に存在する腫瘍細胞は生きており イン・ビトロでのクローン原性の成長をすることができることが示され、こうし てそれらが再注入後の再発に実際に寄与しうるであろうことが示唆された。卵巣 癌細胞、精巣癌細胞、乳癌細胞、多発性骨髄腫細胞、非ホジキンスリンパ腫細胞 、慢性骨髄性白血病細胞、慢性リンパ性白血病細胞、急性骨髄性白血病細胞、お よび急性リンパ性白血病細 胞が移植可能であることが知られている。 SC産物の腫瘍細胞汚染の程度は患者毎に大きく変動するようにみえ、11か ら78パーセントの範囲までの数値が記録された。従って、環流する腫瘍細胞の 再注入が攻撃的な化学療法の後の幹細胞移植により与えられる利益を覆すことは 十分にありうるから、SC産物から腫瘍細胞を効果的に除去する技術を開発する ことは極めて有益でかつ価値のある臨床手順の広範囲の使用を大きく促進するこ とになる。 望ましくない腫瘍細胞汚染産物から価値のある幹細胞を分離するために現在使 用されている方法はCD34+抗原に対するマーカーを発現する幹細胞および前 駆細胞を同定し、それを汚染した産物から分離する積極的選択法に基づいている 。これらの方法は極めて労働集約的であり、特殊な装置の使用を必要とする。従 って患者ケアの費用が大きく増加しそして移植手順におけるSC産物の使用を厳 しく制限することになる。 血液から腫瘍細胞を除去するための積極的選択に対する代替法がギュードマン らにより提供された。氏は手術中の機械的自動輸血(IAT)手順の間に自己由 来の血液から泌尿器科腫瘍細胞を除去するため特殊な白血球除去膜フィルター( これは荷電粒子を吸着することにより機能する)を用いる濾過について記述した (Gudemann,C.,Wiesel,M.and Staehler,G.,膜フィルターの使用による泌 尿器科癌手術中の手術中の自動輸血、ISBT第23回会議、要旨集、in.Vox Sang. ,67(S2),22.)。ギュードマンらが用いた膜フィルタ ーの短所は、これらの膜が腫瘍細胞を「選択的に」保持しないことである。幹細 胞を含む白血球も保持されるのである。従って、腫瘍細胞は幹細胞から除去され ない。ミラーらの研究も標準的血液注入フィルターが自己由来の血液から腫瘍細 胞を除去する点で無効であることを教示する。(Miller,G.V.,Ramsden,C.W.a nd Primrose,J.N.,自己由来の輸血:癌手術の間における血液銀行からの血液を 用いる輸血の代替法、B.J.Surg.1991,Vol.78,June,713-715)。 従って、既に採取された幹細胞産物の移植により達成される価値ある利益、生 存率の増加を最終的にもたらすという利益に照らすと、腫瘍細胞に汚染された幹 細胞産物から腫瘍細胞を選択的に除去する低コストで臨床的に有効な方法を提供 することが望まれる。 発明の概要 本発明は、造血幹細胞および拘束を受けた前駆細胞の最適回収を可能としなが ら、腫瘍細胞に汚染された幹細胞(TCCSC)から腫瘍細胞を選択的に除去す るための低コストで臨床的に有効な方法を提供する。 こうして、本発明の一つの側面は、 (a)次のものを含む直列の濾過装置を提供する工程、 その中に一つの入口孔と一つの出口孔を有する容器、および 入口孔を経て濾過装置内に流入する腫瘍細胞に汚染された幹細胞産物を 濾過するため上記容器内の入口孔と出口孔の 間に配置された腫瘍細胞低減フィルター手段であって、上記容器を第1室と第2 室とに分割しているものである上記腫瘍細胞低減フィルター手段、 (b)腫瘍細胞に汚染された幹細胞産物を提供する工程、 (c)腫瘍細胞に汚染された幹細胞産物を濾過装置に通す工程、 ここで、腫瘍細胞が濾過装置内の腫瘍細胞低減フィルター手段により保 持され、幹細胞産物は腫瘍細胞低減フィルター手段を通過してこの濾過装置の外 へでる、および (d)腫瘍細胞を激減させた幹細胞産物を回収する工程、 を含んで成る、腫瘍細胞に汚染された幹細胞産物から腫瘍細胞を除去する方法で ある。 この腫瘍細胞低減フィルター手段は、腫瘍細胞を激減させた幹細胞産物におい て少なくとも10倍単位の腫瘍細胞の低減および少なくとも30%の幹細胞の回 収(より好ましくは50%の回収)を与えるものであり、そしてフィルター手段 を通過する幹細胞産物の流速が少なくとも毎時50mlであることが好ましい。 最適な腫瘍細胞保持および幹細胞回収を達成するためには、フィルター手段は少 なくとも約750リットル/分から約1×104リットル/分までの空気透過性 を有するべきである。 こうして、本発明の一つの態様は、直列の濾過装置中における腫瘍細胞低減フ ィルター手段としての使用に適する装置を提供する。上記腫瘍細胞低減フィルタ ー手段は濾過された幹細胞産物において少なくとも10倍の腫瘍細胞の低減と少 なくとも30%の幹細胞の回収を与えるものである。この腫瘍細胞低減フィルタ ー手段は少な くとも毎時50mlの幹細胞産物の流速を与え、そして少なくとも約750リッ トル/分から約1×104リットル/分までの、好ましくは約3.3×103リッ トル/分の空気透過性を有することが好ましい。 腫瘍細胞低減フィルター手段は流体環境の中の微粒子体が通過するか保持され るかを区別する根拠としてサイズを用いるどのような種類の装置または機械的に 安定な基層をも包含する。このフィルター手段は通過と保持の間の区別を容易に するために適応させられた界面化学を付加的に持つことができる。フィルター手 段の幾つかのタイプの例としては、規定されたポアサイズを持つ高分子膜、不織 布パッド、線維パッド、エーロゲルおよび同種のものが挙げられるが、これらに 限定されない。ある種のクラスのヒドロゲル、特に機械的安定性のため複合物質 に結合させたものも適当なフィルター手段とみることができる。 本発明の別の態様は、腫瘍細胞に汚染された幹細胞産物から腫瘍細胞を除去す るための濾過装置として使用するのに適する装置であって、 その中に一つの入口孔および一つの出口孔を有する容器、および 入口孔を経て上記容器内に流入する腫瘍細胞に汚染された幹細胞産物を濾過 するためこの容器内の入口孔と出口孔の間に配置された腫瘍細胞低減フィルター 手段であって、上記容器を第1室と第2室に分割するものである上記腫瘍細胞低 減フィルター手段、 を含む装置である。 本発明の多くの側面および態様の原理に従って、腫瘍細胞低減フィルター手段 は、多数の線維および微小線維からなる形状を支えるクモの巣状のマトリックス 構成を持つ一つ以上の腫瘍細胞低減フィルター(TCRF)であることができる 。この線維は約1.5mmのデニールをもつポリエステルからなりそして微小線 維はセルロースからなるものが最適である。腫瘍細胞は幹細胞よりも大きいから 、腫瘍細胞低減フィルターパッドは腫瘍細胞を選択的に保持し、一方、より小さ な幹細胞は通過させ、回収を可能とする。 本発明の方法は、卵巣癌細胞、精巣癌細胞、乳癌細胞、多発性骨髄腫細胞、非 ホジキンスリンパ腫細胞、慢性骨髄性白血病細胞、慢性リンパ性白血病細胞、急 性骨髄性白血病細胞、および急性リンパ性白血病細胞などの腫瘍細胞で汚染され た腫瘍細胞汚染幹細胞産物から腫瘍細胞を除去するのに適している。特に、腫瘍 細胞汚染幹細胞産物は腺管癌細胞または腺癌細胞で汚染された幹細胞産物である ことができる。 本発明はこうして治療上および診断上両方の利益を提供する。汚染された産物 から腫瘍細胞を除去することにより、この方法は移植のために腫瘍細胞を激減さ せた幹細胞を供給するだけでなく、環流する血液中の腫瘍細胞の濃度を測定する ための診断の道具をも提供する。 環流する血液中の腫瘍細胞の濃度は極端に低い(1.6×108 個の単核細胞当たり4〜5600個)のが典型的である。従って、正確な計測を することは極めて困難である。本発明の原理によれば、既知の容量の血液産物の 濾過の後、腫瘍細胞はTCRFパッド内に保持されることになる。これらの細胞 を次にそのままの状態で計測するかまたはTCRFパッドを食塩水の逆流で洗う などの方法により回収しそしてフローサイトメトリーまたは分光法などの手段に より計測することができる。血液産物の元の容量が分かっているから、その容量 中の腫瘍細胞の濃度は、TCRFパッドにより保持された腫瘍細胞の容量に基づ いて、計算することができる。 細胞懸濁液の深部濾過(depth filtration)は赤血球濃縮物中の白血球除去の ための良く知られた分離技術であり、二つの機作、篩および接着の働きである。 ふるい分けはフィルターパッドのマトリックス内でのより大きな細胞の機械的捕 捉により惹き起こされ、一方接着は血液細胞表面とフィルターパッド物質の相互 作用により惹き起こされる。白血球の濾過では、篩によるよりも接着の効果によ ってより多くの白血球が保持されると信じられている。一般に、深部濾過用フィ ルターパッドは、粒子の付着を増加させるクモの巣状マトリックス中にからませ られている多数の線維および微小線維から成る。こうして、深部濾過は表面濾過 とは区別される。表面濾過では、粒子付着が全面的にフィルターパッドの表面で 起こるのである。 汚染された幹細胞産物から腫瘍細胞を除去する現行法は積極的選択技法に依存 しており、非常に高価な特殊な装置および相当な操作時間を必要とする。これに 反して、本発明の原理は低コストで、使用の容易な、直列の、腫瘍細胞低減フィ ルター手段を含む深部濾過 装置を必要とする。それは重力駆動またはポンプ駆動をすることができる。 この直列の濾過装置はその中に入口孔と出口孔を一つづつ持つ容器、入口孔を 経て濾過装置内に流入するTCCSC産物を濾過するためこの容器内で入口孔と 出口孔の間に配置されたTCRF手段を含んで成る。このTCRF手段は容器中 の濾過されていない液体を集めそしてその流れを方向付けることができる第1室 および第1室と液流でつながっており濾過された液体を集めそしてその流れを方 向付けることができる第2室とに容器を分割する。 この濾過装置は空気などの気体を濾過の間に濾過装置から出口孔を通して排気 させるための手段を濾過装置内に含むことが好ましい。濾過装置は、TCRF手 段と入口孔の間の距離が第1室内の気体の蓄積を防止するようにそのサイズを定 めることができる。同様に、濾過装置はTCRF手段と出口孔の間の距離が濾過 の間に第2室内の気体を強制的に出口孔に追い出すようにそのサイズを定めるこ とができる。 瀘過の間に濾過装置を通し出口孔を通して気体を排気させるため装置内に配置 される手段は、第2室内にあってTCRF手段と出口孔の間に配置される偏流装 置(flow deflector)を含むことが好ましい。この偏流装置は円板などの比較的 平らなものを含むことができそしてこの円板は少なくとも1本の放射状に延びる リブ(あばら骨)を含むことができる。 この濾過装置は濾過手段として一つ以上のTCRFパッドを含むことができ、 そして2枚のTCRFパッドの間には密閉用リングを置くことができる。濾過装 置の入口孔と出口孔は同軸状に配向させることができる。上記の容器は入口部分 とそれに結合した出口部分とを含む。入口孔は入口部分の中に配置され、出口孔 は出口部分の中に配置される。一つ以上のTCRFパッドは入口部分と出口部分 かまたは密閉用リングとの間で密着される。この装置が複数のTCRFパッドを 含むときは、パッドは他方の上部の上に一方を重ね、密閉用リングでそれらの周 辺付近を分離することができる。 本発明は多くの異なる形式の態様に変更することができるが、本発明の好まし い態様について示すことにする。しかしながら、本明細書での開示は本発明の原 理の例示であり、例示された態様に本発明を限定する意図ではないと考えるべき であることが理解されるべきである。 図面の簡単な説明 本発明の他の多くの長所および特徴は下記の好ましい態様の詳細な説明、添付 された請求の範囲および下記の図面から容易に明らかになる。 図1は、本発明の原理に従って構成されたその第2室に偏流装置を有する濾過 装置の一部を除去した等角投影図を示す。 図2は、本発明の原理に従って構成されそして使用されうる、その中の流体の 流れを図示する、図1の濾過装置の図式的断面図を示 す。 図3Aは、図1および図2の濾過装置内で使用される偏流装置の上部の等角投 影図を示す。 図3Bは、図1および図2の濾過装置内で使用される偏流装置の底部の等角投 影図を示す。 図4は配管、供給用袋および回収用袋と機能的に組立てられたアセンブリ中の 図1および図2の濾過装置を示す。 好ましい態様の詳細な説明 本発明の好ましい態様は、最も好ましくは一つ以上の腫瘍細胞低減フィルター (TCRF)パッドからなるTCRF手段を含む直列の重力駆動濾過装置に依存 する。TCRFパッドは多数の線維および微小線維から形成される形状を維持す るクモの巣状マトリックス構成を有しており、腫瘍細胞汚染幹細胞(TCCSC )産物から腫瘍細胞(TC)、例えば肺癌細胞、リンパ系癌細胞、卵巣癌細胞、 精巣癌細胞、腺管癌細胞、哺乳類癌細胞および腺癌細胞などの選択的除去に特に 良く適合している。 本出願で言及するとき、上流、上部または上方という用語は濾過装置の中のT CRF手段を通る濾過前のTCCSC産物の流れの位置を指す。逆に、本出願で 使用するとき、下流、底部または下方という用語は濾過装置内のTCRF手段を 通り抜けた濾過の後の、濾過された幹細胞(FSC)産物の流れの位置を指す。 さらに、本出願で用いるとき、放射状におよび軸方向にという用語は、濾過装置 の中心を通って縦に走る図2のA−A軸に関してそれぞれ放射状の 方向および軸の方向を指す。 濾過装置の様々な態様が本発明の方法を実施するために使用されうるが、それ ぞれの態様は典型的には入口部分、出口部分、TCRF手段、および濾過装置か ら出口孔を通って気体を排出させる手段により形成される容器を含んでいる。こ の装置は種々の構成要素の操作、排気フィルターの使用または他の外付け手段を 操作することなく濾過装置内の空気を下流に排出することを可能とする手段を含 むことが好ましい。この装置は下流の偏流装置を含むことが好ましい。 これから図面を具体的に参照すれば、図1および図2は23と一般的に名づけ る濾過装置を図示する。それは入口部分1、TCRFパッド3、4、5および6 、密閉リング7、8、9を含んで構成されるTCRF手段および偏流装置10を 含む。入口部分1は出口部分にそれらの間の接合部32で密着される。この接合 部は超音波熔接、加熱熔接、溶媒熔接、貼り合わせ継ぎ手または洩れのない密閉 を作りだす他の何らかの手段によって密着することが好ましい。TCRFパッド 6は圧縮により出口部分2に密着され、これにより圧縮密着を形成させる。TC RFパッド6の外周付近は出口部分2の棚33と密閉リング9の間で圧縮される 。TCRFパッド5は、TCRΓパッド6の上部に置かれ、圧縮密着を用いて出 口部分2中に密着される。TCRFパッド5の外周付近は密閉リング8と密閉リ ング9の間で圧縮される。TCRFパッド4は、TCRFパッド5の上部に置か れ、これも圧縮密着を用いて出口部分2中に密着される。TCRFパッド4の外 周付近は密閉リング7と密閉リング8の 間で圧縮される。TCRFパッド3は、TCRFパッド4の上部に置かれ、これ も圧縮密着を用いて出口半分2中に密着される。TCRFパッド3の外周付近は 密閉リング7と入口部分1の外周に沿って軸方向に突き出している密閉リブ24 の間で圧縮される。密閉リング7、8および9は出口部分2の壁45とプレス嵌 めすることが好ましい。しかしながら、密閉リング7、8および9は超音波熔接 、加熱熔接、溶媒熔接、貼り合わせ継ぎ手または洩れのない密閉を作りだす他の 密着手段を用いることによって出口部分2にまたはその中に結合させることがで きる。密閉リングが出口部分2中にプレス嵌めされていないときは、密閉リング 9は出口部分2に結合させ、密閉リング8の低部表面は密閉リング9の上部表面 に結合させ、そして密閉リング7の低部表面は密閉リング8の上部表面に結合さ せることができよう。図1および図2に例示した装置は4個のTCRFパッド3 、4、5および6を含んでいるが、本発明はこれらに限定されず、一つ以上のT CRFパッドを含むことができる。 入口部分1と出口部分2の内壁により装置23の内部に形成される空洞21は TCRFパッド3、4、5および6により二つの部屋に分割される。上流の、上 方のまたは第1の室30は入口部分1の壁35、入口部分1の壁36およびTC RFパッド3の上部表面37により形成される。下流の、下方のまたは第2の室 は出口部分2の壁38、出口部分2の壁39およびTCRFパッド6の下方表面 43により形成される。この下方の室29はその内部にある偏流装置10により 二つの部分に分割されている。下方の室29の第1の部分はTCRFパッド6の 低部表面43および偏流装置10の上部表面42により境界が定められている。 下方の室29の第2の部分 は偏流装置10の低部表面41と出口部分2の表面39とにより境界が定められ ている。 図3Aおよび図3Bを参照すると、偏流装置はその第1の面上にある放射状の フィルター支持リブ12、外側周辺上の芯合わせタブ31およびその第2の面上 の支持ピン11を含む薄い円板から形成されている。このフィルター支持リブ1 2は偏流装置の第1の面に沿ってFSC産物の放射状の流れを可能とさせる手段 として機能する。しかしながら、このような流れを可能とする他の手段、一連の 支持ピンまたは編んだスクリーンなども支持リブ12の代わりに用いることがで きる。支持ピン11は出口部分2の壁39の上方に偏流装置10を支持するため の手段として機能する。芯合わせタブは下方室29内の偏流装置10を位置決め するための手段として機能する。 図4では、図1および図2に図示した濾過装置23は入口用管17、出口用管 18、供給用袋25および回収用袋26との機能的な集合体の中にある。使用者 は供給用袋を付けず、システムの滅菌性を維持するため密閉された入口用管17 の入口末端を付けた、滅菌された図4の集合体を入手することが好ましい。濾過 を行うためには、入口部分1の中心にある管用ソケット15に接続された入口用 管17(図2)を、当技術分野で良く知られた無菌結合装置を用いて、TCCS C産物を入れた供給用袋25のつなぎ管に結合させる。入口用管17は流体の流 れの関係では入口孔13を経て上方室30とつながっている。受け用袋に結合さ れた出口用管18は出口部分2の中心に位置する出口用管用ソケットに結合させ られる。出口用管18は流体の流れとの関係では出口孔14を経て低部室29と つながっている。 濾過装置23は一線上にぶら下がる。TCCSC産物はその入口孔13から濾 過装置23に入りそしてFSC産物がその出口孔14から濾過装置23を出てい く。濾過装置23をTCCSC産物で満たす過程で、濾過プロセスが始まる前に その中にあった空気すべてがFSC産物が濾過装置23から流出し始める前に濾 過装置23かは出口用管18を通って受け用袋26の中へと排気される。このプ ロセスはTCRFパッド3、4、5および6の中に捕捉されている空気が殆どま たは全くないことを保証する。従って、TCRFパッドの露出した表面積の全体 が濾過のために使用される。 TCCSC産物を濾過するとき、使用者はまず供給用袋25に結合させる方の 端の近くで入口用管17を管挟み(示していない)で閉管し、次いで入口用管1 7の入口側の端と供給用袋25の間を、当技術分野で良く知られている無菌結合 装置を用いて無菌結合させる。実際の無菌結合は入口用管17と供給用袋25の 一部である短い管との間で行われる。その結果得られるシステムを図4に例示す る。供給用袋25はフック27を有するポール28などの適当な機構から吊り下 げられる。回収用袋26は上記の機構により吊り下げることもベンチの上などの 表面の上に置くこともできる。 図1、図2および図4を参照すると、管挟み(示していない)を開くと、TC CSC産物は供給用袋25から入口用管17を通り、入口孔13を通り、上方室 30の中へと流れ始める。入口用管17の内部にあった空気はTCCSC産物の 先頭にたって強制的に上方 室30の中へ追いやられる。TCCSC産物は上方室30に中心から入り、その 結果、上方室30は中心からTCCSC産物で満たされ、次いで放射状に外側へ 拡がる。この放射状の流れは図1および図2に矢で例示してある。上方室30は 中心から放射状に外側に満ちていくから、TCRFパッド3、4、5および6も 中心から放射状に外側に向かって濡れていく。上方室30が満ちていくにつれ、 上方室30に残っている空気はすべてTCRFパッド3、4、5および6の濡れ ていない部分を通って強制的に下方室29の中へ、さらに出口孔14を通り、出 口用管18を通り、そして受け用袋26の中へと追いやられる。上方室30は、 はじめに上方室30内にあった空気のすべてがTCRFパッド3、4、5および 6を通って追い出されることを保証するように、TCCSC産物の初期流速との 関係でそのサイズが定められるべきである。上方室30の容積がTCCSC産物 の初期流速との関係で大き過ぎるときは、空気の一部が上方室30の中に捕捉さ れることになる。 上記のように、TCRFパッド3、4、5および6は放射状に外側に向かって 濡れ、その中にあった空気は下方室29の中へ、さらに出口孔14を通り、出口 用管18を通り、受け用袋26の中へと追い出される。TCRFパッド3、4、 5および6が放射状に外側へ濡れることにより、FSC産物はまずTCRFパッ ド6の中心から流れ出し、ついで放射状に外側へというパターンでTCRFパッ ド6から流れ続けることになる。こうして、下方室29の第1の部分もその中心 から放射状に外側へ満ちていく。下方室29の第1の部分が満ちるにつれ、TC RFパッド3、4、5および6を通って追い出された空気もすべて下方室29の 第1の部分を通って放射状 に外側へ追いやられる。 下方室29の第1の部分がFSC産物で満たされると、FSC産物は下方室2 9の第2の部分の中へ放射状に内側へ流れ、空気を出口孔内へ追い出し、これに より空気を下流に排気する。下方室29の第2の部分がFSC産物で満たされる と、出口孔14および出口用管18が次に満たされ、そして最後に回収用袋26 が満たされる。偏流装置の周りの流れは図2に矢で例示してある。 TCRFパッド3、4、5および6のクモの巣状マトリックス構成により、腫 瘍細胞は濾過装置23の内部に保持され、より小さな幹細胞および拘束を受けた 前駆細胞は通過して回収用袋26の中で回収される。幹細胞および拘束を受けた 前駆細胞の直径は約5μmと約15μmの間である。一方、腫瘍細胞の直径は約 20μmと約50μmの間である。 TCRF手段は少なくとも10倍の腫瘍細胞の低減をもたらし、一方少なくと も30%、好ましくは50%を超える幹細胞の回収をもたらすものであることが 好ましい。TCRF手段を通る幹細胞産物の流れは少なくとも毎時50mlであ るべきである。本発明者らは、少なくとも毎分約26.8ft3(CFM)(75 0リットル/分)の空気透過性、そしてより好ましくは約118.5CFM(3 .3×103リットル/分)の空気透過性を持つTCRF手段が本発明の装置に おいて良く機能することを見出した。腫瘍細胞低減フィルターパッドなどの、高 い空気透過性を持つTCRF手段は、高い平均表面積を有するセルロースまたは セルロースアセテートを使 用することにより得られる。 集められたSCPは冷凍保存され後の使用のため貯蔵されることがしばしばあ るから、TCRF手段が汚染された幹細胞産物中に存在しうる顆粒球をもすべて 保持することに注目することが重要である。顆粒球は濾過されたSCPの凍結速 度に生き残れず、溶解してその細胞内容物を上清溶液中に放出し、その結果、お そらく溶解の際幹細胞産物の生存率の減少をもたらすであろうから、このことは 長所である。従って、顆粒球は冷凍保存処理の前に除去することが好ましい。 実施例 本発明の好ましい態様は例示の目的でそして限定的目的ではなく提供される下 記の実施例を用いてより詳細に以下に説明する。 実施例1 腺癌細胞かまたは腺管癌腫瘍細胞(集合的に腫瘍細胞、TC)と5:1の比率 で混合した血液単核細胞(BMNC)を用いてモデルのTCCSC産物を調製し た。この組成物を本発明の原理に従って、1.5mm厚さと、5〜150μmの 変動幅の10μmの有効ポアサイズを持つセルロースまたはセルロースアセテー ト−ポリエステル複合体TCRFパッドを用いて、TCRFパッドのクモの巣マ トリックス構成により、濾過した。このFSC産物をBMNCおよびTC含量に ついて分析した。ライト−ジームサ(Wright-Giemsa) 染色をしたサイトスピン(cytospins)により、BMNCの回収率はTCの回収 率よりも25〜60倍高いことが明らかになった。 実施例2 BMNCのTCに対する比が50:1のACCSC産物モデルを調製した。結 果の正確な読みを容易にするため、TCには予め蛍光性の膜色素で標識した。こ のTCCSC産物を実施例1の場合と同様に同一のセルロース−アセテートTC RFパッドを用いて濾過し、そしてPSC産物の分析をすると、TCの濃度は検 出不可能であった。このことはTCの少なくとも30倍の優先的保持を示すもの である。 さらに、幹細胞はBMNCよりも小さいから、顆粒球/マクロファージおよび 赤血球前駆細胞の濾過後の回収率はBMNCのそれよりも必然的により大きいは ずである。実際、TCを含まないBMNCの濾過は、回収された産物の中の造血 性幹細胞の濃度が濾過前の産物におけるよりもほとんど10倍高いことを明らか にした。このことは完全に生きている造血性前駆体の約80%がTCの濃度を3 0倍減少させる条件の下で回収することができることを示すものである。この値 は現在用いられている積極的選択に基づくTC低減プロセスで得られる値と同等 である。 表1は実施例1および実施例2の結果を示す。 表1 実施例3 TCに対するBMNCの比が10:1のTCCSCモデルを調製した。この組 成物の濾過テストを種々のTCRFパッドメディアを用いて数回行った。濾過の 後、FSC産物について、回収された総細胞数のパーセンテージ、BMNC:T Cの比、回収された細胞のタイプおよび特定の造血コロニー形成細胞、CFU− GM(顆粒球/マクロファージ前駆体)の濃度の増加倍率を分析した。 これらの濾過テスト(「A」−「V」)の結果は表2および表2Aに示してあ る。見ることができるように、最適な結果は、TCRFパッドメディア幹細胞− 3(SC−3)と名付けられた2枚のTCRFパッドが用いられたテスト「U」 で得られた。この場合、総BMNCの14.9%が回収され、CFU−GMの濃 度は8.7倍増加した。 NA=生育があまりに遅過ぎて試験をするのに十分な細胞を提供できないTC MRBC=成熟した赤血球細胞 LMPHCT=リンパ球 MCRPHG=マクロファージ メディア=TCRFパッドは種々の製造業者により作られた。LeukonetTM(ロイ コネットTM)パッドおよびLydall(リドール)パッドは同一のフィルター材料か ら調製されたもので、リドール・インク(マンチェスター、CT)から入手でき る。この材料はポリエステル繊維、セルロース微少繊維およびNW−1845、 アクリル性バインダー(ローム・アンド・ハース)からなる。このポリエステル 繊維は各フィルターパッド中で、SC−3を除き、0.5mmの平均デニールを 有していた。SC−3では、ポリエステル繊維は平均デニールが1.5mmであ った。セルロース微少繊維は約20m2/gの表面積を持っていた。 この材料中のポリエステル繊維のパーセンテージを変えることにより種々のリ ドールパッドが得られた。これは表2に空気透過性の関数として示してある。空 気透過性は12.7kg/m2の先頭圧を用いフラジール(Frasier)法により測定 した。 MilliporeTCRFパッドは架橋したヒドロキシアルキルアクリレートから米 国特許第4,618,533号の方法に従って形成された親水性ポリマーで被覆 されたLeukonetTMTCRFであった。この特許は1986年10月21日にスト イクに対し登録されミリポア・コーポ(ベッドフォード、MA)に譲渡されたも のである。Biocmptbl TCRFパッドはホスフォリルコリンの種々の濃度で被覆 されたLeukonetTMTCRFであった(Biocompatibles,Ltd.,ミドルセックス、 英国)。 本発明はTCRF手段としてTCRFパッドの使用に限定する意 図はなく、また一回の濾過の間に使用されるTCRFパッドの数を特定する意図 もないが、最適な腫瘍細胞保持および幹細胞回収は2枚のTCRFパッドの同時 使用で得られた。 本発明は特定の態様の言葉で記述され、詳細に説明された。しかしながら、こ れらの態様は例示の目的でのみ提示されており、本発明はこれらに限定されるも のではない。後記の請求の範囲に記載の精神および範囲内での修正や変更は、当 技術分野における熟練者は理解するように、この開示から極めて明らかである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S D,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG ,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM,AT ,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA, CH,CN,CU,CZ,DE,DK,EE,ES,F I,GB,GE,HU,IL,IS,JP,KE,KG ,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT, LU,LV,MD,MG,MK,MN,MW,MX,N O,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG ,SI,SK,TJ,TM,TR,TT,UA,UG, US,UZ,VN

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 腫瘍細胞に汚染された幹細胞産物から腫瘍細胞を除去する方法であって、 (a)下記のものを含む直列の濾過装置を提供する工程、 その中に一つの入口孔と一つの出口孔を有する容器、および 入口孔を経て濾過装置内に流入する腫瘍細胞に汚染された幹細胞産 物を濾過するため上記容器内の入口孔と出口孔の間に配置された腫瘍細胞低減フ ィルター手段であって、上記容器を第1室と第2室とに分割する腫瘍細胞低減フ ィルター手段、 (b)腫瘍細胞に汚染された幹細胞産物を提供する工程、 (c)腫瘍細胞に汚染された幹細胞産物を濾過装置に通す工程であって、腫 瘍細胞が濾過装置内の腫瘍細胞低減フィルター手段により保持され、そして幹細 胞産物が腫瘍細胞低減フィルター手段を通り濾過装置から出ていくものである工 程、および (d)腫瘍細胞を激減させた幹細胞産物を回収する工程、 を含んで成る方法。 2. 濾過装置が出口孔を通して濾過装置から気体を排出させるための濾過装置 内に配置された手段をさらに含むものである請求項1記載の方法。 3. フィルター手段が腫瘍細胞を激減させた幹細胞産物において 少なくとも10倍の腫瘍細胞の減少と少なくとも30%の幹細胞の回収を与える ものである請求項1記載の方法。 4. フィルター手段が少なくとも毎時50mlの幹細胞産物の流速を与えるも のである請求項3記載の方法。 5. フィルター手段が一つ以上の腫瘍細胞低減フィルターパッドを含むもので ある請求項3記載の方法。 6. フィルター手段が少なくとも約750リットル/分の空気透過性を有する ものである請求項3記載の方法。 7. フィルター手段が少なくとも約3.3×103リットル/分の空気透過性 を有するものである請求項6記載の方法。 8. 腫瘍細胞に汚染された幹細胞産物が、卵巣癌細胞、精巣癌細胞、乳癌細胞 、多発性骨髄癌細胞、非ホジキンスリンパ腫細胞、慢性骨髄性白血病細胞、慢性 リンパ性白血病細胞、急性骨髄性白血病細胞、および急性リンパ性白血病細胞か らなる群より選択される腫瘍細胞で汚染された幹細胞産物を含むものである請求 項1記載の方法。 9. 腫瘍細胞に汚染された幹細胞産物が腺管癌細胞および腺癌細胞からなる群 より選択される腫瘍細胞で汚染された幹細胞産物を含むものである請求項1記載 の方法。 10. 直列の濾過装置に使用するのに適する腫瘍細胞低減フィルター手段であ って、濾過された幹細胞産物において少なくとも10倍の腫瘍細胞の低減および 少なくとも30%の幹細胞の回収を与える機械的に安定な基層を含む腫瘍細胞低 減フィルター手段。 11. フィルター手段が少なくとも毎時50mlの幹細胞産物の流速を与える ことをさらに特徴とする請求項10記載のフィルター手段。 12. フィルター手段が多数の繊維および微少繊維からなるクモの巣状マトリ ックス構造を持つ一つ以上の腫瘍細胞低減フィルターパッドを含むことをさらに 特徴とする請求項10記載のフィルター手段。 13. 繊維が約1.5mmのデニールを持つポリエステルから形成されそして 微少繊維がセルロースから形成されるものである請求項12記載のフィルター手 段。 14. フィルター手段が少なくとも約750リットル/分の空気透過性を有す ることをさらに特徴とする請求項10記載のフィルター手段。 15. フィルター手段が少なくとも約3.3×103リットル/分の空気透過 性を持つことをさらに特徴とする請求項14記載のフィルター手段。 16. 腫瘍細胞に汚染された幹細胞産物から腫瘍細胞を除去するための濾過装 置として使用するのに適する装置であって、 その中に一つの入口孔と一つの出口孔を有する容器、および入口孔を経て容 器内に流入する腫瘍細胞に汚染された幹細胞産物を濾過するため上記容器内の入 口孔と出口孔の間に配置された腫瘍細胞低減フィルター手段であって、上記容器 を第1室と第2室とに分割するフィルター手段、 を含む濾過装置。 17. 出口孔を通って容器から気体を排出させるための容器内に配置された手 段をさらに含む請求項16記載の濾過装置。 18. フィルター手段が濾過された幹細胞産物において少なくとも10倍の腫 瘍細胞の低減と少なくとも30%の幹細胞の回収を与えるものである請求項16 記載の装置。 19. フィルター手段が少なくとも毎時50mlの幹細胞産物の流速を与える ものである請求項18記載の濾過装置。 20. フィルター手段が一つ以上の腫瘍細胞低減フィルターパッドを含むもの である請求項18記載の濾過装置。 21. フィルター手段が少なくとも約750リットル/分の空気透過性を有す るものである請求項18記載の濾過装置。 22. フィルター手段が少なくとも約3.3×103リットル/ 分の空気透過性を持つものである請求項21記載の濾過装置。
JP10511745A 1996-08-26 1997-08-22 腫瘍細胞に汚染された幹細胞産物から腫瘍細胞を除去する方法 Pending JP2001500753A (ja)

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US2453696P 1996-08-26 1996-08-26
US3475897P 1997-01-06 1997-01-06
US60/034,758 1997-01-06
US60/024,536 1997-01-06
PCT/US1997/014774 WO1998008556A1 (en) 1996-08-26 1997-08-22 Method for removing tumor cells from tumor cell-contaminated stem cell products

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001500753A true JP2001500753A (ja) 2001-01-23

Family

ID=26698567

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10511745A Pending JP2001500753A (ja) 1996-08-26 1997-08-22 腫瘍細胞に汚染された幹細胞産物から腫瘍細胞を除去する方法

Country Status (7)

Country Link
US (2) US6177019B1 (ja)
EP (1) EP0929328A4 (ja)
JP (1) JP2001500753A (ja)
CN (1) CN1228713A (ja)
AU (1) AU741438B2 (ja)
CA (1) CA2261612A1 (ja)
WO (1) WO1998008556A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007512814A (ja) * 2003-11-24 2007-05-24 ノースウエスト バイオセラピューティクス,インコーポレイティド 接線流れ濾過デバイス、および幹細胞富化のための方法

Families Citing this family (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6576464B2 (en) 2000-11-27 2003-06-10 Geron Corporation Methods for providing differentiated stem cells
US6955700B2 (en) * 2001-07-13 2005-10-18 Hemerus Medical, Llc Snap together filter
CA2548580A1 (en) * 2003-04-03 2004-10-21 Neostem, Inc. Elective collection and banking of autologous peripheral blood stem cells
US20060226086A1 (en) * 2005-04-08 2006-10-12 Robinson Thomas C Centrifuge for blood processing systems
US7846393B2 (en) * 2005-04-21 2010-12-07 California Institute Of Technology Membrane filter for capturing circulating tumor cells
US7846743B2 (en) * 2005-04-21 2010-12-07 California Institute Of Technology Uses of parylene membrane filters
EP2032691A2 (en) 2006-06-15 2009-03-11 Neostem, Inc Processing procedure for peripheral blood stem cells
US20080290047A1 (en) * 2007-05-22 2008-11-27 Zahn Randolph W Method and apparatus for filtering flowable material
IL200359A0 (en) * 2009-08-12 2010-05-31 Mordechai Deutsch Particle separtation
US9733235B2 (en) * 2010-05-28 2017-08-15 California Instute Of Technology Methods and design of membrane filters
WO2012057495A2 (ko) * 2010-10-25 2012-05-03 주식회사 싸이토젠 금속 스크린필터
KR101275744B1 (ko) * 2010-10-25 2013-06-14 주식회사 싸이토젠 금속 스크린필터
WO2013109749A1 (en) 2012-01-17 2013-07-25 The Penn State Research Foundation Flexible filter device for capturing of particles or cells in a fluid
CN104212703B (zh) * 2014-03-17 2016-08-17 南方科技大学 急性髓白血病细胞与造血干细胞的体外分离系统及体外分离方法
US11025029B2 (en) * 2015-07-09 2021-06-01 International Business Machines Corporation Monolithic III-V nanolaser on silicon with blanket growth
US20170082625A1 (en) * 2015-09-17 2017-03-23 University Of Miami Method and system for microfilter-based capture and release of cancer associated cells
WO2018207564A1 (ja) * 2017-05-12 2018-11-15 富士フイルム株式会社 分離基材、細胞分離フィルターおよび血小板の製造方法
CN108220137A (zh) * 2018-02-02 2018-06-29 广州益养生物科技有限公司 一种肿瘤细胞捕捉装置

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4083786A (en) * 1975-03-20 1978-04-11 Asahi Kasei Kogyo Kabushiki Kaisha Apparatus for treating ascites
JPS59155259A (ja) * 1983-02-23 1984-09-04 株式会社 ミドリ十字 腫瘍細胞除去用炉過器
US4618533A (en) 1984-11-30 1986-10-21 Millipore Corporation Porous membrane having hydrophilic surface and process
JPS61235752A (ja) 1985-04-11 1986-10-21 Asahi Optical Co Ltd 細胞分離材、分離器および分離方法
US4880548A (en) * 1988-02-17 1989-11-14 Pall Corporation Device and method for separating leucocytes from platelet concentrate
NL8802888A (nl) * 1988-11-23 1990-06-18 Akzo Nv Filter en werkwijze voor het vervaardigen van een leucocytenarme trombocytensuspensie.
EP0408462B1 (en) * 1989-07-14 1995-06-21 Terumo Kabushiki Kaisha Filter material for seizure of leukocytes and method for production thereof
DE69119683T2 (de) * 1990-07-27 1996-10-02 Pall Corp Filtereinrichtung zur Entfernung von Leukozyten und Methode zur Verwendung
US5190657A (en) 1991-07-22 1993-03-02 Lydall, Inc. Blood filter and method of filtration
DE4331358A1 (de) * 1992-10-12 1994-04-14 Braun Melsungen Ag Verfahren zur quantitativen selektiven Entfernung oder präparativen Gewinnung von Tumor-Nekrose-Faktor (TNF) oder/und Lipopolysacchariden (LPS) aus wäßrigen Flüssigkeiten
US5439586A (en) * 1993-09-15 1995-08-08 The Terry Fox Laboratory Of The British Columbia Cancer Agnecy Magnetic filter with ordered wire array

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007512814A (ja) * 2003-11-24 2007-05-24 ノースウエスト バイオセラピューティクス,インコーポレイティド 接線流れ濾過デバイス、および幹細胞富化のための方法
JP2011182803A (ja) * 2003-11-24 2011-09-22 Northwest Biotherapeutics Inc 接線流れ濾過デバイス、および幹細胞富化のための方法

Also Published As

Publication number Publication date
EP0929328A4 (en) 2000-08-02
WO1998008556A1 (en) 1998-03-05
AU4157197A (en) 1998-03-19
US6177019B1 (en) 2001-01-23
AU741438B2 (en) 2001-11-29
US20010000204A1 (en) 2001-04-12
CA2261612A1 (en) 1998-03-05
CN1228713A (zh) 1999-09-15
EP0929328A1 (en) 1999-07-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2001500753A (ja) 腫瘍細胞に汚染された幹細胞産物から腫瘍細胞を除去する方法
JP2523938B2 (ja) 血小板純化用フィルタ―
JP4587959B2 (ja) 細胞濃縮物の調製方法および細胞組成物
CN1073614A (zh) 从生物体液分离血浆的方法和装置
JPH0663131A (ja) 白血球を選択的に除去する方法
WO2002101029A1 (fr) Methode de separation et de concentration cellulaires pour la regeneration renale
JPH0534337A (ja) 白血球分離用フイルター
WO1989002304A1 (en) Leucocyte-separating filter
JP6621414B2 (ja) 濾過装置
JP2003304865A (ja) 細胞分離方法
JP2002087971A (ja) 生体組織再生用細胞の分離方法及び装置
JPH01249063A (ja) 血小板濃縮液から白血球を分離する装置および方法
JPH08104643A (ja) 赤血球除去方法
JP2001000178A (ja) 細胞分離方法及び細胞分離装置
JPH0510105B2 (ja)
JPH04329965A (ja) 白血球の選択的除去方法
JP4437335B2 (ja) ヒト未分化造血幹細胞およびその分離方法ならびに分離装置
JPH11290060A (ja) 細胞回収に適した細胞分離フィルター、細胞分離システム及び細胞分離方法
JP3938973B2 (ja) 細胞分離方法
JPH11335289A (ja) 血小板除去方法及び細胞組成物
JPH119270A (ja) 有核細胞分離回収方法および有核細胞分離回収器
JP4043094B2 (ja) 細胞分離器
JPH10201470A (ja) 細胞分離方法及び細胞浮遊液
JP4135894B2 (ja) 白血球除去フィルターに残留する白血球が除去された血液を回収する方法、回収装置および回収システム
JPH01320065A (ja) 血液成分分離方法