JPH0510105B2 - - Google Patents

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JPH0510105B2
JPH0510105B2 JP59248042A JP24804284A JPH0510105B2 JP H0510105 B2 JPH0510105 B2 JP H0510105B2 JP 59248042 A JP59248042 A JP 59248042A JP 24804284 A JP24804284 A JP 24804284A JP H0510105 B2 JPH0510105 B2 JP H0510105B2
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、血液を処理する容器、さらに詳しく
は、血液の入口と出口を有し、内蔵した充填物を
介して血液を流し、血液中の白血球成分の捕捉、
保存血液中の凝集物質の除去等に使用する装置に
関するものである。
(従来技術と問題点) 近年、血液学、免疫学の発達により、特に従来
の全血輸血に代つて、患者が必要とする血液の成
分だけを与え、不要な成分は極力与えない成分輸
血が注目をあびている。
成分輸血には赤血球輸血、白血球輸血、血小板
輸血、血漿輸血などがある。
これら各成分輸血に応じて、血液から血球、血
漿等を分離するための血液処理装置としては、繊
維状物を一定厚さの層にした充填物、多孔質の海
綿状物を板状にした充填物、或はこれら充填物に
吸着剤を担持させた充填物等を、偏平容器中に内
蔵させた型式のものが使用されている。この偏平
容器は2個の円形状等の盆状体をほぼ平行に、2
〜40mmの間隔を置いて結合した外形をもち、その
外形に相似した内部形状を有している。
このような血液処理においては、処理時間が長
くなると血液の変質などが起るため、出来るだけ
短時間で処理することが最も重要な問題点であ
り、従来から充填物の改良によつて処理時間を短
縮する試みがなされているが、未だ十分なものが
得られていないのが現状である。
(発明の目的) 本発明者は、多量の血液又は血球浮遊液から簡
単な装作で、しかも短時間の処理で血球を捕捉分
離又は回収或は血液凝集物質を捕捉する方法につ
いて鋭意研究した結果、偏平型血液処理容器の内
部形状が、特に処理速度に影響することを見出し
本発明をなしたものである。すなわち、本発明
は、偏平容器の内部形状を変えることによつて、
大幅な処理時間の短縮を可能とした血液処理用装
置を提供するものである。
(発明の構成と作用) 本発明の骨子は、ほぼ平行に配置した2個の盆
状体を一体に結合した外形をもつ偏平容器中に充
填物を内蔵した公知の血液処理装置において、盆
状体の形状が100度より小さい頂角部を少なくと
も1つ有する平面形状をなし、かつ該頂角部に血
液出口を、また該血液出口開口部に最も遠い対向
位置に血液入口を設け、偏平容器の厚み方向に、
血液入口側空間、充填物、血液出口側空間の順に
なるように充填物を充填した点にある。
偏平容器及び内蔵する充填物は、偏平容器の内
部形状を除いて公知のものと本質的に変わらず、
公知のものをそのまま使用することができる。即
ち、容器内部の厚みは2〜40mm程度であり、好ま
しい範囲は3〜30mmである。内部厚みが薄くなり
過ぎると粘性のある血液がフイルター等の充填物
表面に均一に分散しにくくなり、また内部厚みが
厚くなり過ぎると血液が容器内に滞留して、短時
間処理の効果を奏しなくなる。
充填物に用いる繊維状物は、血液を変性させな
い繊維であり、天然繊維としては木綿、絹が、再
生繊維としては、キユプラアンモニウムレーヨン
が、半合成繊維としてはセルロースアセテートが
あり、合成繊維としては、ポリアミド、芳香族ポ
リアミド、ポリエステル、ポリアクリロニトリル
系、ポリトリフルオロクロルエチレン、ポリメチ
ルメタアクリレート、ポリスチレン、ポリプロピ
レンなどがある。多孔質の海綿状物としては、発
泡してポリウレタンがある。
吸着剤としては酸性官能基を有する親水性水不
溶固体、スチレンージビニールベンゼン系粒状多
孔質固体、糖リン酸を含む低分子量物質を含む不
溶性固体、活性炭等の血球、蛋白質、電解質、有
害物質などを吸着する吸着剤がある。
本発明でいう血液処理とは、白血球除去、血液
中の変性成分除去に限定されず、充填物によるロ
過、吸着を利用した目的物の除去或は捕捉を全て
含むものである。なお、実施例では便宜上、白血
球除去について記載する。
本発明の装置は、血液出口に至る内部形状が従
来と異なり、100度未満の先細り形状になつてい
る点に特に特徴がある。入口側の形状は限定され
ないが、一度広がつてそれから除々に出口に向か
つて細くなつていく形状が好ましい。
血液出口の頂角部は100度以下であれば、同一
材質、同一構成、同一有効接触面積の充填物を充
填した場合、従来の円、楕円形、あるいは頂角が
100度以上の位置に出口を有する内部形状の容器
に比べて5〜40%の処理時間の短縮が可能であ
る。好ましい範囲は、30〜90度である。
本装置で処理時間が短縮できるのは、装置内を
流れる血液の流線がより鉛直方向に近くなり、自
然に無理なく流れるからである。また容器は薄い
方が充填物も薄くなり処理時間も早くなるが、同
じ厚みなら容器内に傾斜がある方が、より直線に
近い流線を描き好ましい。
即ち、偏平容器の厚みが薄い場合は側面形状が
長方形でも良いが、比較的厚い場合は平行四辺形
にして、より血液を流れ易くするとよい。更に入
口側壁の盆状体と出口側盆状体が同形でなくても
よく、また、側面形状が平行四辺形でないものも
本発明に含まれる。
容器内形状は正面から見た時、左右対称の平面
形状をなし、かつ対称軸上に入口及び出口がある
ことが好ましい。これは充填物の表面に無駄なく
血液が接触し、しかもスムーズに血液が流れるか
らである。
血液がまんべんなく充填物に接するように、か
つ、充填物を容器中央に固定させるために容器内
壁に突起状物或は畝状物を設けると一層効果的で
ある。突起或は畝の配置及び数に規定はないが、
高さ0.8〜10mm程度の突起状物或は畝状物を内部
壁全体に設けることが好ましい。
突起状物の形は円錐、円柱、三角錐等どのよう
な形でもよい。
次に、本発明を図面によつて説明する。
図1〜図4は本発明装置の1例を示すもので、
図1は正面図、図2は血液入口側の内部壁部分を
示す図。図3は血液出口側の内部壁部分を示す
図。図4は断面図である。
血液処理容器1は、頂角部が90度の正方形状の
平面形状をもつ2個の盆状体2,2′を、充填物
を挟んで着脱可能に一体化したものである。
充填物としては2枚の板状フイルター4,5を
重ねて使用し、容器の内部壁に設けた突起3,
3′で支持している。
6は容器1に設けた充填物を支持する押え部、
7は血液入口、8は血液出口である。
図5は、本発明の血液処理装置を使用した血液
処理の一実施態様を示す図である。人体から採取
した血液は採血バツグ9から落差により回路10
を通り、血液処理装置11に供給される。
血液処理装置に導入された血液は、充填されて
いる充填物の種類により、白血球、リンパ球、顆
粒球、単球、血小板、赤血球、有害物質などが、
選択的に捕捉され、それらの捕捉された血球や有
害物質が取り除かれた血液となり、回路12を通
過後、回収バツグ13に集められる。あらかじめ
用意した生理食塩水バツグ14より、生理食塩水
を同様にして、回路15及び血液処理装置11に
導入し、回路及び血液処理装置に残存しているフ
イルターで捕捉除去された以外の血球、血漿など
を回収し、回収率を上げることが出来る。17は
ローラークランプである。
以上は人体から、あらかじめ採取された血液が
採血バツグに入つている例を示したが、直接人体
より血液を採取し、循環ポンプ等により、血液処
理容器に導入し、処理後血液を再び体内にもどす
ことも出来る。以下に、実施例及び比較例を示
し、本発明を説明する。
(実施例 1) 血液処理装置の容器として、血液入口と出口を
有する偏平容器で、盆状体の形状が60度の頂角部
を有する四角形の平面形状をなし、60度の頂角部
に血液出口を、その対角位置に血液入口をもち、
内部厚みが12.4mmで、有効接触面積(血液又は血
球浮遊液が実際に充填物表面に接触する部分の面
積をいう)が72cm2である血液処理容器を用いた。
充填物としては、繊維の直径1.2μm、かさ密度
0.18g/cm3、繊維の互いのもつれによつて固定さ
れたポリエステル繊維製不織布(白血球除去フイ
ルター)を、有効接触面積72cm2、厚さ8mmの四角
柱状に切断し、上記容器中に固定した。
次いで500mlの採血バツグから落差800mmの位置
に上記血液処理装置を、さらに800mm下方に1
の輸液バツグを回収バツグとして配置し、それぞ
れの間を内径3mm、外径5mmのチユーブで連結し
た。
採血バツグにB型の健康人のヘマトクリツト42
%のACD液を添加した新鮮血液全液500mlを入
れ、落差を利用した自然落下法により、室温25℃
にて、白血球除去処理を行つた。
次に、生理食塩水90mlを自然落下法により流
し、処理装置内の赤血球を回収した。新鮮血液
500mlの処理時間は6分21秒で、処理速度にして
79ml/分であつた。また、白血球除去率は99.8
%、赤血球回収率は95%であつた。
(比較例 1) 血液出口を有する頂角部が140度の血液処理装
置を用い、その他の条件は実施例1と同一の条件
で比較試験を行つた。その結果は、新鮮血液500
mlの処理時間は8分46秒、処理速度57ml/分であ
つた。また、白血球除去率99.8%、赤血球回収率
は94%であつた。
実施例1の60度の頂角部に血液出口のある装置
は、比較例1の140度の頂角部に血液出口のある
装置に比べて、処理時間にして25%短縮した。白
血球除去率、赤血球回収率は同程度の高い性能を
示した。
(実施例 2) 血液処理装置の容器として、図1に示すよう
に、盆状体の形状が正方形の平面形状をもち、90
度の頂角部に血液出口を、その対角の位置に血液
入口をもち、かつ内部壁全面に円錐状の突起をも
ち、内部厚み14.9mm、有効接触面積38.4cm2の容器
を使用した。
変性血液成分を除去するためのプレフイルター
としては、直径29μmのポリエステル繊維を溶融
ブロー法によりかさ密度0.14g/cm3の熱固着した
不織布とし、有効接触面積が38.4cm2、厚さ3mmの
正四角柱に切断し、変性血液成分を除去するフイ
ルターの1層目とした。
次いで、直径15μmのキユプラアンモニウムレ
ーヨン繊維をかさ密度0.18g/cm3の繊維間を溶着
させた不織布とし、有効接触面積が38.4cm2、厚さ
2mmの正四角柱に切断し、変性血液成分を除去す
るプレフイルターの2層目とし、1層目の下に重
ね合せた。
さらに、直径12μmのポリエステル繊維を溶融
ブロー法によりかさ密度0.31g/cm3の熱固着した
不織布とし、有効接触面積が38.4cm2、厚さ0.6mm
の正四角柱に切断し、変性血液成分を除去するプ
レフイルターの3層目とし、2層目の下に重ね合
せた。
直径15μmのキプラアンモニウムレーヨン繊維
をかさ密度0.18g/cm3の繊維間を溶着させた不織
布とし、有効接触面積が38.4cm2、厚さ0.65mmの正
四角柱に切断し、変性血液成分を除去するプレフ
イルターの4層目とし、3層目の下に重ね合せ
た。直径12μmのポリエステル繊維を溶融ブロー
法によりかさ密度0.31g/cm3の熱固着した不織布
とし、有効接触面積が38.4cm2、厚さ0.6mmの正四
角柱に切断し、変性血液成分を除去するプレフイ
ルターの5層目とし、4層目の下に重ね合せた。
すなわち、上記の1層から5層までを1層、2
層、3層、4層、5層の順に重ね合せて行き、変
性血液成分を除去するためのプレフイルターとし
た。
白血球を捕捉除去する充填物としては、直径が
1.8μmのポリエステル繊維を溶融ブロー法により
かさ密度0.23g/cm3の繊維の互いのもつれによつ
てのみ、その位置に固定されている不織布とし、
有効接触面積が38.4cm2、厚さ4mmの正四角柱に切
断し、白血球を捕捉除去する充填物とした。上記
の5層のプレフイルターの5層目の下に上記充填
物を重ね合せて、充填物とした。
この充填物をプレフイルターが血液入口側にく
るように、血液処理容器内に固定した。次いで
500mlの採血バツグから落差800mmの位置に上記の
充填物を内蔵した血液処理装置を、更に、800mm
下方に1の輸液バツグを回収バツグとして配置
し、それぞれの間を内径3mm、外径5mmのチユー
ブで連結した。採血バツグにA型の健康人のヘマ
トクリツト41%の21日間保存したCPD液を添加
した血液全血500mlを入れ、落差を利用した自然
落下法により、室温25℃にて白血球除去処理を行
つた。次に、生理食塩水70mlを自然落下法によ
り、充填物を内蔵した血液処理装置に流し、血液
処理装置内の赤血球を回収した。
その結果は、保存血液500mlの処理時間は6分
34秒であり、処理速度にして76ml/分という高流
速であつた。
また、21日間保存血液中の変性血液成分の凝集
物質(Microaggregate)が処理前15μm以上の大
きさのもので3.52×106個/ml存在したのが、処
理後は26×800個/ml(凝集物質の除去率99.6%)
であり、また、白血球除去率99.2%、赤血球回収
率は96.2%であつた。
(比較例 2) 血液出口を有する頂角部が160度の血液処理装
置を用い、その他の条件は実施例2と全て同一の
条件で比較試験を行つた。
その結果は、保存血液500mlの処理時間は9分
29秒、処理速度53ml/分であつた。また、凝集物
質が処理前15μm以上の大きさのもので3.36×106
個/ml存在したのが、処理後は28100個/ml(除
去率99.2%)であり、白血球除去率98.5%、赤血
球回収率は93.5%であつた。
90度の頂角部に血液出口のある実施例2の装置
は、160度の頂角部に血液出口にある比較例2の
装置に比べて、処理時間で31%短縮した。
白血球除去率、赤血球回収率は同程度の高い性
能を示した。
(実施例 3) 血液処理装置の容器として、盆状体の形状が30
度の頂角部をもつ四角形の平面形状をなし、30度
の頂角部に血液出口を、その対角位置に血液入口
をもち、かつ内部壁全面に円錐状突起をもち、内
部厚み9mm、有効接触面積100cm2の容器を使用し
た。変性血液成分を除去するためのプレフイルタ
ーとしては、直径14μmのポリエステル繊維をか
さ密度0.29g/cm3の熱固着した不織布とし、有効
接触面積が100cm2、厚さ4mmの四角柱に切断し、
変性血液成分を除去するフイルターの1層目とし
た。
次いで、直径7.6μmのポリプロピレン繊維を溶
融ブロー法によりかさ密度0.22g/cm3の熱固着し
た不織布とし、有効接触面積が100cm2、厚さ0.15
mmの四角柱に切断し、変性血液成分を除去するプ
レフイルターの2層目とし、1層目の下に重ね合
せた。
すなわち、上記の1層、2層を重ね合せた変性
血液成分を除去するためのプレフイルターとし
た。
白血球を捕捉除去する充填物としては、直径が
1.4μmのポリアミド繊維(ナイロン66)を溶融ブ
ロー法によりかさ密度0.18g/cm3の不織布(溶融
ブロー後、250℃でプレスローラーで部分熱固着
した)とし、この不織布を有効接触面積が100cm2
厚さ3mmの四角柱に切断し、白血球を捕捉除去す
る充填物とした。
上記の2層もプレフイルターの下にこの充填物
を重ね合せて、充填物とした。
この充填物を血液入口側にプレフイルターがく
るように血液処理容器内に固定した。次いで300
mlの採血バツグ2個から落差800mmの位置に上記
の充填物を内蔵した血液処理装置を、更に、800
mm下方に、1の輸液バツグを回収バツグとして
配置し、それぞれの間を内径3mm、外径5mmのチ
ユーブで連結した。採血バツグにO型の健康人の
ヘマトクリツト63%のCPD液を添加した濃厚赤
血球液(遠心分離法により1部血漿を除去したも
の)の15日間保存した血液200mlずつを入れ、落
差を利用した自然落下法により4℃に保冷した上
記保存血をとり出し、ただちに室温10℃にて1バ
ツグずつ順番に白血球除去処理を行つた。
次に、生理食塩水100mlを自然落下法により、
この血液処理装置に流し、血液処理装置内の赤血
球を回収した。
その結果は、保存血液400mlの処理時間は4分
42秒、処理速度にして85ml/分という高速であつ
た。また、15日間保存血液中の変性血液成分の凝
集物質(Microaggregate)が処理前15μm以上の
大きさのもので2.52×106個/ml存在したものが
処理後は14300個/ml(凝集物質の除去率99.4%)
であり、また、白血球除去率99.4%、赤血球の回
収率は91.5%であつた。
(比較例 3) 血液出口を有する頂角部が126度の血液処理装
置を用い、その他の条件は実施例3と全て同一条
件で比較試験を行つた。
その結果は、保存血液400mlの処理時間は7分
18秒、処理速度55ml/分であつた。
また、凝集物質が処理前15μm以上の大きさの
もので2.38×106個/ml存在したのが、処理後は
14600個/ml(除去率99.4%)であり、また、白
血球除去率98.7%、赤血球回収率は90.1%であつ
た。
30度の頂角部に血液出口のある実施例3の装置
は、126度の頂角部に血液出口にある比較例3の
装置に比べて、処理時間にして36%短縮した。白
血球除去率、赤血球回収率は、同程度の高い性能
を示した。
(実施例 4) 血液処理装置の容器として、盆状体の形状が六
角形の平面形状をもち、60度の頂角部に血液出口
を、その対角位置に血液入口をもち、かつ内部壁
全面に円錐状突起をもち、内部厚み17mm、有効接
触面積100cm2の容器を使用した。容器中に充填す
る充填物としては、まず、吸着剤を保持するた
め、直径12μmのポリエステル繊維を溶融ブロー
法によりかさ密度0.31g/cm3の熱固着した不織布
とし、有効接触面積が100cm2、厚さ1mmの六角柱
に切断し、1層目とした。
次いで、ポリプロピレン製の5mm間隔の正方格
子厚さ7mmの格子状の支持具の中に、粒径0.6mm
のハイドロキシエチルメタクリレートで被膜した
活性炭30gを詰め込み、これを2層目とし、1層
目の下に重ね合せた。
更に、1層目と同じ、不織布を有効接触面積
100cm2、厚さ1mmの六角柱に切断し、3層目とし、
2層目の下に重ね合せ、吸着剤の保持材とした。
白血球を捕捉除去する充填物としては、直径が
1.0μmのポリエステル繊維を溶融ブロー法により
かさ密度0.16g/cm3の繊維の互いのもつれのみに
よつて固定されている不織布とし、有効接触面積
100cm2、厚さ2mmの六角柱に切断し、白血球を捕
捉除去する充填物とした。
上記の3層目の不織布の下にこの充填物を重ね
合せて、充填物とした。この充填物を血液の入口
側に吸着剤を含む3層フイルターがくるように血
液処理容器内に固定した。
次いで500mlの採血バツグから落差800mmの位置
に、上記の充填物を内蔵した血液処理装置を、更
に、800mm下方に1の輸液バツグを回収バツグ
として配置し、それぞれの間を内径3mm、外径5
mmのチユーブで連結した。
採血バツグにA型の健康人のヘマトクリツト38
%のCPD液を添加した新鮮血液全血500mlを入
れ、この採血バツグの中にビタミンB1250mgを添
加した。その後、落差を利用した自然落下法によ
り、室温25℃にて、ビタミンB12の吸着及び白血
球除去処理を行つた。
次に、生理食塩水200mlを自然落下法により、
血液処理装置に流し、血液処理装置内の赤血球を
回収した。
その結果は、新鮮血液500mlの処理時間は6分
35秒、処理速度にして76ml/分という高速流であ
つた。
また、白血球除去率は99.1%であり、赤血球回
収率は85.2%であつた。又、ビタミンB12の除去
率は5%であつた。
(比較例 4) 容器の盆状体の形状が円形の平面形状をもち、
内部壁全面に円錐状突起を有する血液処理装置を
用い、その他の条件は実施例2と全て同一の条件
で比較試験を行つた。
その結果、保存血液500mlの処理時間は7分39
秒、処理速度65ml/分であつた。また凝集物質が
処理前15μm以上の大きさのもので3.28×106個/
ml存在したのが、処理後は27900個/ml(除去率
99.1%)であり、白血球除去率98.7%、赤血球回
収率95.2%であつた。
90度の頂角部に血液出口のある実施例2の装置
は、円形の平面形状をもつ比較例4に比べて、処
理時間にして14%短縮した。また、白血球除去
率、赤血球回収率は、同程度の高い性能を示し
た。なお、実施例、比較例においては下記の測定
法を採用した。
赤血球の測定法 処理した血液にハイエム液(HAYEM液)を
加えて、赤血球を固定し、計算板の上に塗布し、
顕微鏡により赤血球を数えた。
白血球の測定法 処理した血液にチユルク液(TU‥RK液)を加
えた白血球をブルーに染色し、赤血球を溶血した
後、これを計算板上に塗布し、顕微鏡で白血球を
数えた。
凝集物質の測定法 血液にトリトンX−100(溶血剤)を加え、十分
攪拌して血液成分を破壊し、これを計算板上に塗
布し、顕微鏡で凝集物質を数えた。
【図面の簡単な説明】
図1〜図4は本発明の血液処理装置の一例を示
すもので、図1は正面図、図2は血液入口側の内
部壁部分を示す図、図3は血液出口側の内部壁部
分を示す図、図4は断面図である。図5は本発明
の血液処理装置を使用した血液処理の一使用態様
を示す図である。 1……血液処理容器、2,2′……盆状体、3,
3′……突起状物、4,5……充填材、6……充
填材押え部、7……血液入口、8……血液出口、
9……採血バツグ、10……回路、11……血液
処理装置、12……回路、13……回収バツグ、
14……生理食塩水バツグ、15……回路、16
……排液バツグ、17……ローラークランプ。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ほぼ同形の2個の盆状体を、ほぼ平行に間隔
    を置いて結合した外形をもつ偏平容器型の血液処
    理装置において、盆状体の形状が100度より小さ
    い頂角部を少なくとも1つ有する平面形状をな
    し、かつ該頂角部分に血液出口を、また該血液出
    口開口部に最も遠い対向位置に血液入口を設け、
    容器の厚み方向に、血液入口側空間、充填物、血
    液出口側空間の順になるように充填物を充填した
    ことを特徴とする血液処理装置。 2 盆状体の形状が線対称の平面形状であつて、
    その対照軸が100度より小さい頂角部を2等分す
    る位置にある特許請求の範囲第1項記載の血液処
    理装置。 3 内部壁に高さ0.8〜10mmの突起状物又は畝状
    物を有する特許請求の範囲第1項又は第2項記載
    の血液処理装置。
JP59248042A 1984-11-26 1984-11-26 血液処理装置 Granted JPS61128979A (ja)

Priority Applications (1)

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JP59248042A JPS61128979A (ja) 1984-11-26 1984-11-26 血液処理装置

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