JP2001356537A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP2001356537A
JP2001356537A JP2000180825A JP2000180825A JP2001356537A JP 2001356537 A JP2001356537 A JP 2001356537A JP 2000180825 A JP2000180825 A JP 2000180825A JP 2000180825 A JP2000180825 A JP 2000180825A JP 2001356537 A JP2001356537 A JP 2001356537A
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charging
transfer
image forming
condition
forming apparatus
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Application number
JP2000180825A
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English (en)
Inventor
Ikunobu Yoshiyama
育伸 吉山
Kunihiko Kondo
邦彦 近藤
Isaaki Kishi
勲朗 岸
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Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 除電ランプを設けずとも、感光ドラムの表面
部分の電位を安定化して良好な画像を形成することがで
き、画像形成速度の高速化、装置の小型化および低コス
ト化に十分対応し得る、画像形成装置を提供すること。 【解決手段】 スコロトロン型帯電器25に印加される
バイアスを、転写ローラ26に印加されるバイアスの変
化に対応させて、変化させる。そうすることにより、転
写ローラ26に印加されるバイアスの変化により、その
電流が流れ込んだ感光ドラム21の表面部分の帯電前の
表面電位が変化しても、帯電後の表面電位を常に一定の
安定した電位に保つことができ、良好な画像の形成を達
成することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザプリンタな
どの画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】レーザプリンタなどの画像形成装置は、
一般に、トナーを担持する現像ローラと、この現像ロー
ラと対向して配設され、静電潜像が形成される感光ドラ
ムとを備えており、また、この感光ドラムに対向して、
感光ドラム上に静電潜像を形成するための帯電器および
レーザビームを照射するスキャナ装置と、感光ドラムに
形成された可視像を用紙に転写するための転写ローラと
が配設されている。
【0003】そして、感光ドラムの回転とともに、感光
ドラムの表面は、帯電器により一様に帯電された後、そ
の帯電された表面に、スキャナ装置から所定の画像デー
タに基づくレーザビームが高速走査されることにより静
電潜像が形成され、次いで、この静電潜像に現像ローラ
に担持されるトナーが供給されることにより、この静電
潜像が現像されて可視像が形成される。その後、感光ド
ラム上に担持された可視像は、用紙が感光ドラムと転写
ローラとの間を通る間に、用紙に転写され、これによっ
て、用紙に所定の画像が形成される。
【0004】しかるに、このような画像形成装置におい
て、良好な画像を形成するためには、帯電器によって帯
電された感光ドラムの表面が、常に一定の電位を保って
いることが必要である。そのため、このような画像形成
装置では、通常、帯電器に、常に一定のバイアスを印加
して、それによって、感光ドラムに対して、安定した帯
電を確保するようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、近年の画像形
成速度の高速化に対応すべく、感光ドラムの回転速度を
速めると、その感光ドラムにおける帯電されるべき表面
部分と帯電器との対向時間が短くなって、その表面部分
を十分に帯電させることができなくなってしまう。その
ため、帯電器によって帯電された後の感光ドラムの表面
部分の電位(以下、帯電後表面電位という。)が、帯電
器によって帯電される前の感光ドラムの表面部分の電位
(以下、帯電前表面電位という。)の影響を受けてしま
い、帯電後表面電位が不安定になるという不具合を生じ
る。すなわち、たとえば、転写ローラの転写条件、より
具体的には、転写ローラに印加されるバイアス、が変化
すると、それに対向する感光ドラムの表面部分の電位も
変化するので、その表面部分の帯電前表面電位は、転写
ローラの転写条件によって常に影響を受けるが、その帯
電前表面電位の影響を、帯電器によって帯電された後も
受けてしまい、帯電前表面電位が低いと、帯電後表面電
位も低く、また、帯電前表面電位が高いと、帯電後表面
電位も高くなるという不具合を生じる。
【0006】一方、感光ドラムの回転方向において、転
写ローラと対向する位置よりも下流側に、除電ランプ
を、感光ドラムと対向配置して、この除電ランプから感
光ドラムの表面に光を照射することにより、転写後の感
光ドラムの表面の電位を均一にして、帯電前表面電位の
安定化を図ることも考えられる。しかし、除電ランプを
設けると、装置の小型化および低コスト化を図ることは
できない。
【0007】本発明は、このような事情に鑑みなされた
ものであって、その目的とするところは、除電ランプを
設けずとも、感光ドラムの表面部分の電位を安定化して
良好な画像を形成することができ、画像形成速度の高速
化、装置の小型化および低コスト化に十分対応し得る、
画像形成装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明は、感光体と、前記感光体の
移動方向において順次対向配置される、前記感光体の表
面に静電潜像を形成するための静電潜像形成手段、現像
剤を担持する現像剤担持体、前記静電潜像が現像剤によ
り現像されることによって形成される可視像を、記録媒
体に転写するための転写手段と、を備える画像形成装置
において、前記静電潜像形成手段は、前記感光体を帯電
させる帯電手段と、帯電された前記感光体を露光する露
光手段とを備えており、前記帯電手段は、前記転写手段
の転写条件の変化に対応して、帯電条件を変化させるよ
うに構成されていることを特徴としている。
【0009】このような構成によると、転写手段の転写
条件が変化することにより、感光体における帯電される
べき表面部分の帯電前表面電位が変化しても、帯電手段
の帯電条件を、その転写条件の変化に対応させて、たと
えば、その表面部分の帯電前表面電位が低い場合には、
より多く帯電させ、また、その表面部分の帯電前表面電
位が高い場合には、より少なく帯電させることができる
ので、帯電後表面電位を常に一定の電位に保つことがで
きる。そのため、画像形成速度の高速化を図るために、
感光体における帯電されるべき表面部分と帯電手段との
対向時間が短くなるような場合であっても、除電ランプ
を設けることなく、常に安定した帯電後表面電位を確保
することができ、良好な画像を形成することができる。
【0010】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、前記帯電手段は、前記転写手段の転写
条件が変化した時にその転写手段に対向している感光体
の表面部分が前記帯電手段と対向した時に、帯電条件を
変化させるように構成されていることを特徴としてい
る。
【0011】このような構成によると、まず、感光体の
表面部分が、転写手段に対向すると、転写手段の転写条
件の変化によってその表面部分の電位が変化するが、次
に、その表面部分が、帯電手段に対向した時には、その
帯電手段が、転写手段の転写条件の変化に対応して帯電
条件を変化させる。そのため、転写手段の転写条件の変
化によって表面の電位が変化した感光体の表面部分に、
確実なタイミングにおいて、その転写条件の変化に対応
した帯電条件での帯電を達成することができる。
【0012】また、請求項3に記載の発明は、請求項1
または2に記載の発明において、前記転写手段が、所定
のバイアスが印加される転写ローラであることを特徴と
している。
【0013】転写手段が転写ローラであると、記録媒体
を感光体との間に挟んだ状態でバイアスを印加できるの
で、良好に転写しつつ、記録媒体を搬送することができ
る。また、転写手段としてコロトロン型帯電器を用いた
場合に比べて、印加されるバイアスが小さいため、感光
体の表面部分における帯電前表面電位がそれほど大きく
変化することがなく、帯電後表面電位の安定化をより容
易に図ることができる。
【0014】また、請求項4に記載の発明は、請求項1
ないし3のいずれかに記載の発明において、前記帯電手
段が、コロナワイヤとグリッド電極とを備えるスコロト
ロン型帯電器であり、前記帯電手段の帯電条件を、前記
グリッド電極に印加されるバイアスを変化させることに
より、変化させていることを特徴としている。
【0015】帯電手段がスコロトロン型帯電器である
と、非接触で感光体を帯電させるので、非常に均一な帯
電を達成することができる。また、グリッド電極に印加
されるバイアスを変化させることにより帯電手段の帯電
条件を変化させるので、転写手段の転写条件に対応させ
て、より容易かつ確実に帯電条件を変化させることがで
き、帯電後表面電位の安定化をより容易に図ることがで
きる。
【0016】また、請求項5に記載の発明は、請求項4
に記載の発明において、前記感光体は、正極性に帯電し
て使用される感光体であることを特徴としている。
【0017】正極性の感光体であると、正極性のスコロ
トロン型帯電器を用いることができる。そのため、負極
性のスコロトロン型帯電器を用いた場合と比べて、オゾ
ンの発生が極めて少なく、良好な環境において画像の形
成を達成することができる。
【0018】また、正極性の感光体として、分散型の単
層有機感光体を用いた場合においては、従来のように除
電ランプを設けて、その除電ランプにより光を照射した
場合には、電荷輸送層中に分散している電荷発生体に生
じた電荷が残留してしまい、帯電後表面電位が安定しな
い場合があるが、本発明においては、除電ランプを設け
ずとも安定した帯電を図ることができるので、そのよう
な、正極性の分散型の単層有機感光体には、本発明を特
に好ましく適用することができる。
【0019】また、請求項6に記載の発明において、請
求項1ないし5のいずれかに記載の発明において、前記
帯電手段の帯電条件を、前記転写手段に印加されるバイ
アスのオン・オフに対応して変化させることを特徴とし
ている。
【0020】このような構成によると、転写手段に印加
されるバイアスのオン・オフによって、転写手段の転写
条件を確実に変化させることができながら、そのバイア
スのオン・オフに対応させて、帯電手段の帯電条件を確
実に変化させることができる。そのため、帯電後表面電
位の安定化を、より一層、容易に図ることができる。
【0021】また、請求項7に記載の発明は、請求項3
ないし6のいずれかに記載の発明において、前記転写ロ
ーラに印加されるバイアスは、定電流制御により制御さ
れていることを特徴としている。
【0022】定電流制御によると、転写ローラに印加さ
れるバイアスを確実に制御することができる。そのた
め、転写ローラから感光体の表面部分に流れ込む電流値
を安定させることができるので、その表面部分における
帯電前表面電位をより安定させることにより、帯電後表
面電位の安定化を、より一層、容易に図ることができ
る。
【0023】また、請求項8に記載の発明は、請求項7
に記載の発明において、前記帯電手段の帯電条件を、前
記転写ローラの転写電流の変化に対応して変化させるこ
とを特徴としている。
【0024】感光ドラムの表面部分における帯電前表面
電位は、転写ローラから流れ込む電流値によって定まる
ので、転写ローラの転写電流の変化に対応して、帯電手
段の帯電条件を変化させることにより、確実に帯電後表
面電位の安定化を図ることができる。
【0025】また、請求項9に記載の発明は、請求項8
に記載の発明において、前記転写ローラの転写電流を、
記録媒体の転写領域に応じて変化させることを特徴とし
ている。
【0026】このような構成によると、たとえば、記録
媒体の転写領域が狭い場合には、転写ローラに印加され
る転写電流をより大きくし、また、記録媒体の転写領域
が広い場合には、転写ローラに印加される転写電流をよ
り小さくすることができる。そのため、記録媒体の転写
領域に対応した最適の転写電流を、転写ローラに印加し
て、常に良好な画像を形成することができる。また、こ
のように転写電流を変化させても、本発明においては、
その転写電流の変化に対応して、帯電手段の帯電条件を
変化させるので、確実に帯電後表面電位の安定化を図る
ことができる。したがって、より一層、良好な画像の形
成を達成することができる。
【0027】また、請求項10に記載の発明は、請求項
1ないし9のいずれかに記載の発明において、前記感光
体は、その感光体における帯電されるべき表面部分と前
記帯電手段との対向時間が0.2秒以下となるように、
移動されることを特徴としている。
【0028】このような構成によると、感光体が高速で
移動するので、画像形成速度の高速化を図ることができ
る。しかも、本発明においては、このように表面部分と
帯電手段との対向時間が非常に短い場合でも、帯電手段
の帯電条件を、転写手段の転写条件の変化に対応させて
変化させることができるので、常に安定した帯電後表面
電位を確保して、良好な画像を形成することができる。
【0029】また、請求項11に記載の発明は、請求項
1ないし10のいずれかに記載の発明において、前記転
写手段によって記録媒体に転写された後に前記感光体上
に残存する現像剤を、前記現像剤担持体によって回収す
るように構成されていることを特徴としている。
【0030】このような構成によると、転写手段によっ
て記録媒体に転写された後に感光体上に残存する現像剤
は、現像剤担持体と対向した時に、その現像剤担持体に
よって、いわゆるクリーナレス方式で回収される。この
ようなクリーナレス方式によって感光体上に残存する現
像剤を回収すれば、ブレードなどのクリーナ装置や、廃
トナーの貯留手段を設ける必要がないため、装置構成の
簡略化、小型化およびコストの低減化を図ることができ
る。
【0031】一方、このようなクリーナレス方式の回収
においては、感光体の表面部分の帯電後表面電位と、現
像剤担持体に印加されるバイアスとの間の電位差によっ
て、現像剤を回収しているため、この電位差が大きい方
が、より良好な回収を図ることができる。そのため、帯
電後表面電位をできるだけ高く設定する必要があるが、
帯電前表面電位が不安定であると、帯電後表面電位が高
くなり過ぎた場合に、感光体の損傷を招くという不具合
がある。しかし、本発明では、帯電手段の帯電条件を、
転写手段の転写条件の変化に対応させて変化させること
により、常に安定した帯電後表面電位を確保することが
できるので、そのような不具合を生じることなく、クリ
ーナレス方式により良好に現像剤を回収することができ
る。
【0032】また、請求項12に記載の発明は、請求項
1ないし11のいずれかに記載の発明において、前記転
写手段の転写条件と、前記帯電手段の帯電条件とを記憶
する記憶手段を備え、前記記憶手段においては、各転写
条件に対応付けて各帯電条件が記憶されており、前記転
写手段の転写条件が変化した時には、前記記憶手段にお
いて、その変化した転写条件に対応付けられている帯電
条件に基づいて、帯電手段の帯電条件を変化させるよう
に構成されていることを特徴としている。
【0033】このような構成によると、転写手段の転写
条件が変化した時には、帯電手段は、記憶手段において
その変化した転写条件に対応付けられている帯電条件に
基づいて、帯電条件を変化させるので、複雑な回路構成
を必要とせず、簡易かつ確実に、転写条件の変化に対応
した帯電条件での帯電を達成することができる。
【0034】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の画像形成装置と
してのレーザプリンタの一実施形態を示す要部側断面図
である。図1において、レーザプリンタ1は、本体ケー
シング2内に、記録媒体としての用紙3を供給するため
のフィーダユニット4や、供給された用紙3に所定の画
像を形成するための画像形成ユニット5などを備えてい
る。
【0035】フィーダユニット4は、本体ケーシング2
内の底部に、着脱可能に装着される給紙トレイ41と、
給紙トレイ41内に設けられた用紙押圧板6と、給紙ト
レイ41の一端側端部の上方に設けられる給紙ローラ7
および給紙パット8と、給紙ローラ7に対し用紙3の搬
送方向の下流側に設けられるレジストローラ9とを備え
ている。
【0036】用紙押圧板6は、用紙3を積層状にスタッ
ク可能とされ、給紙ローラ7に対して遠い方の端部が揺
動可能に支持されるとともに、近い方の端部が上下方向
に回動可能とされており、また、その裏側から図示しな
いばねによって上方向に付勢されている。そのため、用
紙押圧板6は、用紙3の積層量が増えるに従って、給紙
ローラ7に対して遠い方の端部を支点として、ばねの付
勢力に抗して下向きに回動される。給紙ローラ7および
給紙パット8は、互いに対向状に配設され、給紙パット
8の裏側に配設されるばね10によって、給紙パット8
が給紙ローラ7に向かって押圧されている。用紙押圧板
6上の最上位にある用紙3は、用紙押圧板6の裏側から
図示しないばねによって給紙ローラ7に向かって押圧さ
れ、その給紙ローラ7の回転によって給紙ローラ7と給
紙パット8とで挟まれた後、1枚毎に給紙される。レジ
ストローラ9は、駆動側および従動側の2つのローラか
ら構成されており、給紙ローラ7から送られてくる用紙
3を、所定のレジスト後に、画像形成ユニット5に送る
ようにしている。
【0037】画像形成ユニット5は、静電潜像形成手段
を構成する露光手段としてのスキャナユニット11、現
像ユニット12、定着ユニット13などを備えている。
【0038】スキャナユニット11は、本体ケーシング
2内の上部に設けられ、レーザ発光部(図示せず。)、
回転駆動されるポリゴンミラー14、レンズ15および
16、反射鏡17、18および19などを備えており、
レーザ発光部から発光される所定の画像データに基づく
レーザビームを、鎖線で示すように、ポリゴンミラー1
4、レンズ15、反射鏡17および18、レンズ16、
反射鏡19の順に通過あるいは反射させて、後述する現
像ユニット12の感光ドラム21の表面上に高速走査に
て照射させている。
【0039】図2は、現像ユニット12を拡大して示す
側断面図である。次に、図2に基づいて現像ユニット1
2を説明する。図2において、現像ユニット12は、ス
キャナユニット11の下方に配設され、本体ケーシング
2に対して着脱自在に装着されるドラムカートリッジ2
0内に、感光体としての感光ドラム21、現像カートリ
ッジ36、静電潜像形成手段を構成する帯電手段として
のスコロトロン型帯電器25、転写手段としての転写ロ
ーラ26などを備えている。現像カートリッジ36は、
ドラムカートリッジ20に対して着脱自在に装着されて
おり、現像剤担持体としての現像ローラ22、層厚規制
ブレード23、供給ローラ24およびトナーボックス2
7などを備えている。
【0040】トナーボックス27内には、現像剤とし
て、正帯電性の非磁性1成分のトナーが充填されてい
る。このトナーとしては、重合性単量体、たとえば、ス
チレンなどのスチレン系単量体や、アクリル酸、アルキ
ル(C1〜C4)アクリレート、アルキル(C1〜C
4)メタアクリレートなどのアクリル系単量体を、懸濁
重合などの公知の重合方法によって共重合させることに
より得られる重合トナーが使用されている。
【0041】そして、トナーボックス27内のトナー
は、トナーボックス27の中心に設けられる回転軸28
に支持されるアジテータ29により攪拌されて、トナー
ボックス27の側部に開口されたトナー供給口30から
放出される。なお、トナーボックス27の側壁には、ト
ナーの残量検知用の窓40が設けられており、回転軸2
8に支持されたクリーナ39によって清掃される。
【0042】トナー供給口30の側方位置には、供給ロ
ーラ24が矢印方向(反時計方向)に回転可能に配設さ
れており、また、この供給ローラ24に対向して、現像
ローラ22が矢印方向(反時計方向)に回転可能に配設
されている。そして、これら供給ローラ24と現像ロー
ラ22とは、そのそれぞれがある程度圧縮するような状
態で互いに当接されている。
【0043】供給ローラ24は、金属製のローラ軸に、
導電性の発泡材料からなるローラが被覆されている。ま
た、現像ローラ22は、金属製のローラ軸に、導電性の
ゴム材料からなるローラが被覆されている。より具体的
には、現像ローラ22のローラ部分は、カーボン微粒子
などを含む導電性のウレタンゴムまたはシリコーンゴム
からなるローラ本体の表面に、フッ素が含有されている
ウレタンゴムまたはシリコーンゴムのコート層が被覆さ
れている。また、現像ローラ22のローラ軸には、感光
ドラム21に対して、所定の現像バイアスが印加されて
いる。
【0044】また、現像ローラ22の近傍には、層厚規
制ブレード23が配設されている。この層厚規制ブレー
ド23は、金属の板ばね材からなるブレード本体37
と、ブレード本体37の先端部に設けられ、絶縁性のシ
リコーンゴムからなる断面半円形状の押圧部38とを備
えており、ブレード本体37における押圧部38と反対
側の端部が、現像ローラ22の近くにおいて現像カート
リッジ36に支持されるとともに、押圧部38がブレー
ド本体37の弾性力によって現像ローラ22上に圧接さ
れるように構成されている。
【0045】そして、トナー供給口30から放出される
トナーは、供給ローラ24の回転により、現像ローラ2
2に供給され、この時、供給ローラ24と現像ローラ2
2との間で正に摩擦帯電され、さらに、現像ローラ22
上に供給されたトナーは、現像ローラ22の回転に伴っ
て、層厚規制ブレード23の押圧部38と現像ローラ2
2との間に進入し、ここでさらに十分に摩擦帯電され
て、一定厚さの薄層として現像ローラ22上に担持され
る。
【0046】感光ドラム21は、現像ローラ22の側方
位置において、現像ローラ22に対向状に接触するよう
な状態で、矢印方向(時計方向)に回転可能に配設され
ている。この感光ドラム21は、正極性に帯電して使用
される正帯電性の感光ドラム21であり、ドラムの基材
が接地されるとともに、その表面部分が、電荷輸送層中
に電荷発生体が分散されている分散型の単層有機感光体
により形成されている。正帯電性の感光ドラム21を用
いることにより、次に述べるスコロトロン型帯電器25
として、正帯電用のスコロトロン型帯電器を用いること
ができる。
【0047】スコロトロン型帯電器25は、感光ドラム
21の上方に、感光ドラム21に接触しないように、所
定の間隔を隔てて対向して配設されている。スコロトロ
ン型帯電器25を用いると、非接触で感光ドラム21を
帯電させることができるので、非常に均一な帯電を達成
することができる。また、このスコロトロン型帯電器2
5としては、タングステンなどの帯電用ワイヤから正極
性のコロナ放電を発生させる正帯電用のスコロトロン型
帯電器が使用されている。正帯電用のスコロトロン型帯
電器を用いれば、負極性のスコロトロン型帯電器を用い
た場合と比べて、オゾンの発生が極めて少なく、良好な
環境において画像の形成を達成することができる。より
具体的には、図3に示すように、このスコロトロン型帯
電器25は、コロナワイヤ51と、このコロナワイヤ5
1を挟んでその両側方に所定の間隔を隔てて対向状に配
置される1対のシールド52と、その1対のシールド5
2の間であって、コロナワイヤ51の下方において、感
光ドラム21とコロナワイヤ51との間に位置し、所定
の間隔を隔てて対向状に配置されるグリッド電極53と
を備えている。
【0048】コロナワイヤ51は、たとえば、30〜1
00μmの細いタングステンワイヤからなり、このコロ
ナワイヤ51には、高電圧を印加するための電圧印加装
置54が接続されている。また、シールド52は、この
コロナワイヤ51の対向電極であって、グリッド電極5
3と一体に形成されている。また、グリッド電極53
は、その長手方向に沿って複数のスリットが形成されて
いる。そして、これらシールド52およびグリッド電極
53には、制御バイアスを印加するための電圧保持装置
55が接続されている。
【0049】また、これら電圧印加装置54および電圧
保持装置55には、CPU57が接続されており、この
CPU57によって電圧印加装置54および電圧保持装
置55を制御して、スコロトロン型帯電器25を放電さ
せるようにしている。すなわち、CPU57の制御によ
り電圧印加装置54からコロナワイヤ51に高電圧が印
加されると、コロナ放電が生じて、コロナワイヤ51か
ら正電荷が放電され、グリッド電極53に形成されるス
リットの間から、感光ドラム21に向けて正電荷が放出
される。これによって、感光ドラム21は一様に正帯電
される。また、感光ドラム21の帯電後表面電位は、C
PU57により電圧保持装置55からシールド52およ
びグリッド電極53に印加される制御バイアスを制御す
ることにより制御されている。制御バイアスの制御によ
って、スコロトロン型帯電器25の帯電量を制御すれ
ば、容易かつ確実に、所定の帯電量に制御することがで
きる。そのため、後述するように、転写ローラ26の転
写条件に対応させて帯電量を変化させる場合にも、より
容易かつ確実に変化させることができ、帯電後表面電位
の安定化をより容易に図ることができる。
【0050】なお、このスコロトロン型帯電器25で
は、電圧印加装置54から5000〜7000Vの範囲
における一定の電圧がコロナワイヤ51に印加されると
ともに、電圧保持装置55から700〜900Vの範囲
で制御される制御バイアスが、シールド52およびグリ
ッド電極53に印加されており、感光ドラム21の表面
の帯電後表面電位が、700〜900Vの範囲における
一定の値となるように設定されている。
【0051】また、感光ドラム21の回転速度は、画像
形成速度の高速化に対応すべく、その感光ドラム21に
おける特定の表面部分が、スコロトロン型帯電器25と
対向する時間が、0.2秒以下となるように設定されて
いる。この対向時間は、より具体的には、感光ドラム2
1における特定の表面部分が、スコロトロン型帯電器2
5の一方のシールド52と対向してから他方のシールド
52に対向するまでの時間として設定されている。
【0052】なお、図3に示すように、このCPU57
には、後述する各種のバイアスを制御するための制御プ
ログラムが格納されるROM58および制御プログラム
の実行により一時的に設定される数値や、後述するルッ
クアップテーブルを格納するための記憶手段としてのR
AM59が接続されている。
【0053】そして、感光ドラム21の表面は、このよ
うにスコロトロン型帯電器25により一様に正帯電され
た後、スキャナユニット11からのレーザービームの高
速走査により露光され、所定の画像データに基づく静電
潜像が形成される。なお、このレーザプリンタ1では、
感光ドラム21の表面におけるレーザービームによる露
光された部分の電位が150〜200Vの範囲における
一定の値となるように設定されている。
【0054】そして、図2に示すように、現像ローラ2
2の回転により、現像ローラ22上に担持されかつ正帯
電されているトナーが、感光ドラム21に対向して接触
する時に、感光ドラム21の表面上に形成される静電潜
像、すなわち、一様に正帯電されている感光ドラム21
の表面のうち、レーザービームによって露光され電位が
下がっている部分に供給され、選択的に担持されること
によって可視像化され、これによって反転現像が達成さ
れる。なお、この時に現像ローラ22のローラ軸に印加
される現像バイアスは、400〜450Vの範囲におけ
る特定の値となるように設定されている。
【0055】感光ドラム21の下方には、この感光ドラ
ム21に対向する転写ローラ26が、矢印方向(反時計
方向)に回転可能に配設されている。転写ローラ26
は、金属製のローラ軸60に、導電性のゴム材料からな
るローラが被覆されており、感光ドラム21に対して所
定の転写バイアスが印加されている。より具体的には、
図3に示すように、この転写ローラ26のローラ軸60
には、バイアス印加装置56が接続され、さらに、この
バイアス印加装置56には、CPU57が接続されてい
る。そして、このCPU57によってバイアス印加装置
56を制御して、転写ローラ26のローラ軸60に所定
の転写バイアスを印加することにより、感光ドラム21
上に担持された可視像が、用紙3が感光ドラム21と転
写ローラ26との間を通る間に用紙3に転写される。
【0056】このように、転写ローラ26によって用紙
3に可視像を転写すると、用紙3を感光ドラム21との
間に挟んだ状態で転写バイアスを印加するので、良好に
転写しつつ、用紙3を搬送することができる。また、コ
ロトロン型帯電器を用いて転写する場合に比べて、印加
される転写バイアスが小さいため、感光ドラム21の表
面部分における帯電前表面電位がそれほど大きく変化す
ることがなく、後述する制御によって、帯電後表面電位
の安定化をより容易に図ることができる。
【0057】なお、この転写ローラ26の転写バイアス
は、CPU57によってバイアス印加装置56を定電流
制御することにより制御されている。より具体的には、
通常、−10μA前後で定電流制御がなされている。
【0058】定着ユニット13は、図1に示すように、
現像ユニット12の側方下流側に配設され、加熱ローラ
32、加熱ローラ32に押圧される押圧ローラ31、お
よび、これら加熱ローラ32および押圧ローラ31の下
流側に設けられる1対の搬送ローラ33を備えている。
加熱ローラ32は、金属製で加熱のためのハロゲンラン
プを備えており、現像ユニット12において用紙3上に
転写されたトナーを、用紙3が加熱ローラ32と押圧ロ
ーラ31との間を通過する間に熱定着させ、その後、そ
の用紙3を搬送ローラ33によって、1対の排出ローラ
34に搬送するようにしている。1対の排出ローラ34
に送られた用紙3は、その排出ローラ34によって排出
トレイ35上に排紙される。
【0059】なお、このレーザプリンタ1では、用紙3
に転写された後に感光ドラム21上に残存するトナー
を、現像ローラ22により回収する、いわゆるクリーナ
レス方式によって回収している。すなわち、まず、転写
後に感光ドラム21上に残存するトナーは、感光ドラム
21の回転により、スコロトロン型帯電器25と対向
し、このスコロトロン型帯電器25により正帯電された
後、さらに、感光ドラム21の回転により、現像ローラ
22と対向し、この時に現像ローラ22に印加されるバ
イアスによって、現像ローラに回収される。このような
クリーナレス方式によってトナーを回収すれば、ブレー
ドなどのクリーナ装置や、廃トナーの貯留手段を設ける
必要がないため、装置構成の簡略化、小型化およびコス
トの低減化を図ることができる。
【0060】そして、このレーザプリンタ1では、CP
U57により、転写ローラ26の転写条件が変化した時
には、それに対応させて、スコロトロン型帯電器25の
帯電条件を変化させるように制御している。
【0061】より具体的に説明すると、このレーザプリ
ンタ1では、画像形成動作中においては、CPU57の
制御によって、用紙3が感光ドラム21と転写ローラ2
6との間を通る時にのみ、転写ローラ26に転写バイア
スを印加し、それ以外の時には、転写バイアスを印加し
ないような、オン・オフ制御がなされている。そして、
このようなオン・オフ制御を行なうと、転写バイアスが
印加されている時(オン状態)には、転写ローラ26か
ら、その転写ローラ26と対向している感光ドラム21
の表面部分に転写電流が流れ込むので、その表面部分の
帯電前表面電位がより低くなり、一方、転写バイアスが
印加されていない時(オフ状態)には、転写ローラ26
と対向している感光ドラム21の表面部分には、転写電
流が流れ込まず、その表面部分の帯電前表面電位がより
高くなる。
【0062】一方、上述したように、このレーザプリン
タ1では、感光ドラム21の回転速度を速めているの
で、その表面部分とスコロトロン型帯電器25との対向
時間が短く、スコロトロン型帯電器25による十分な帯
電時間を確保することができない。そのため、たとえ
ば、スコロトロン型帯電器25の帯電量が常に一定であ
ると、図4に示すように、その表面部分における帯電後
表面電位が、帯電前表面電位の影響を受けてしまい、転
写バイアスがオン状態の時には、感光ドラム21の表面
部分の帯電前表面電位がより低くなるので、帯電後表面
電位も低くなり、また、転写バイアスがオフ状態の時に
は、感光ドラム21の表面部分の帯電前表面電位がより
高くなるので、帯電後表面電位も高くなり、その結果、
その表面部分における帯電後表面電位が、転写バイアス
のオン・オフに従って変化してしまい、非常に不安定と
なって、画像の形成不良を生じる場合がある。
【0063】そのため、このレーザプリンタ1では、C
PU57の制御により、このオン・オフ制御に対応し
て、転写バイアスがオン状態の時に、電圧保持装置55
から印加する制御バイアスを高くして、スコロトロン型
帯電器25の帯電量を多くするか、および/または、転
写バイアスがオフ状態の時に、電圧保持装置55から印
加する制御バイアスを低くして、スコロトロン型帯電器
25の帯電量を少なくして、感光ドラム21の表面部分
における帯電後表面電位を一定の電位に保つようにして
いる。たとえば、図5では、その一例として、転写バイ
アスがオフ状態の時に、電圧保持装置55から印加する
制御バイアスを低くして、スコロトロン型帯電器25の
帯電量を少なくし、それによって、帯電後表面電位を一
定の電位V に保つようにした状態が示されている。こ
のように、感光ドラム21の表面部分における帯電後表
面電位を一定の電位で保つことにより、画像形成速度の
高速化を図りつつ、常に安定した帯電後表面電位を確保
して、良好な画像を形成することができる。しかも、こ
のレーザプリンタ1では、除電ランプなどを設けずに、
このような安定した帯電後表面電位を確保しているの
で、装置の小型化および低コスト化をも図ることができ
る。
【0064】また、このような制御によると、転写ロー
ラ26に印加される転写バイアスのオン・オフに対応さ
せて、電圧保持装置55から印加する制御バイアスを確
実に制御することができるので、帯電後表面電位の安定
化を、より一層、容易に図ることができる。
【0065】とりわけ、このレーザプリンタ1では、感
光ドラム21として、正極性の分散型の単層有機感光体
が使用されているので、たとえば、除電ランプを設け
て、その除電ランプにより光を感光ドラム21に照射し
た場合には、電荷輸送層中に分散している電荷発生体に
生じた電荷が残留してしまい、帯電後表面電位が不安定
となる不具合を伴うが、このレーザプリンタ1では、そ
のような除電ランプを設けずとも安定した帯電を図るこ
とができるので、除電ランプによる不具合を伴うことも
なく、良好な画像の形成を達成することができる。
【0066】また、この制御は、ROM58内の制御プ
ログラムが、CPU57によって実行されることにより
処理されるが、より具体的には、電圧保持装置55から
印加する制御バイアスは、転写ローラ26の転写条件が
変化(転写バイアスのオン状態からオフ状態への変化、
または、オフ状態からオン状態への変化)した時にその
転写ローラ26に対向している感光ドラム21の表面部
分が、感光ドラム21の回転により、スコロトロン型帯
電器25と対向した時に、変化(制御バイアスを高く、
または、低く)するタイミングで制御している。
【0067】このような制御によれば、感光ドラム21
の表面部分が、転写ローラ26に対向した時には、転写
ローラ26の転写条件の変化によって表面電位が変化す
るが、次に、その表面部分が、感光ドラム21の回転に
より、スコロトロン型帯電器25と対向した時には、そ
の対向したタイミングにおいて、制御バイアスが変化す
るので、その感光ドラム21の表面部分に、確実なタイ
ミングにおいて、その転写条件の変化に対応した帯電条
件での帯電を達成することができる。
【0068】また、このレーザプリンタ1では、バイア
ス印加装置56から転写ローラ26に印加される転写バ
イアスを、定電流制御により制御しているため、転写バ
イアスが確実に制御されている。そのため、転写ローラ
26から感光ドラム26の表面部分に流れ込む電流値を
安定させることができるので、その表面部分における帯
電前表面電位をより安定させることができる。したがっ
て、帯電後表面電位の安定化を、より一層、容易に図る
ことができる。
【0069】そして、スコロトロン型帯電器25の帯電
条件は、このように定電流制御された転写バイアスが印
加される転写ローラ26の転写電流の変化に対応して変
化させるので、確実に帯電後表面電位の安定化を図るこ
とができる。
【0070】また、このレーザプリンタ1では、クリー
ナレス方式によって残存トナーを回収しているが、この
ようなクリーナレス方式の回収においては、感光ドラム
21の表面部分の帯電後表面電位と、現像ローラ22に
印加されるバイアスとの間の電位差によってトナーを回
収するため、この電位差が大きい方が、より良好な回収
を図ることができる。そのため、帯電後表面電位を高く
設定する必要があるが、帯電前表面電位が不安定である
と、帯電後表面電位が高くなり過ぎた場合に、感光ドラ
ム21の損傷を招くという不具合があるが、このレーザ
プリンタ1では、スコロトロン型帯電器25の帯電条件
を、転写ローラ26の転写条件の変化に対応させて変化
させることにより、帯電後表面電位を一定の電位に保つ
ようにしているので、そのような不具合を生じることな
く、感光ドラム21の表面部分の帯電後表面電位と、現
像ローラ22に印加されるバイアスとの間の電位差を大
きく設定することができ、クリーナレス方式により良好
なトナーの回収を達成している。
【0071】なお、この感光ドラム21の有機感光体
は、その帯電後表面電位が感光ドラム21の基準に対し
て1000Vを超えると絶縁破壊を生じる場合があり、
帯電後表面電位を高く設定している場合において、帯電
前表面電位が不安定であると、1000Vを超えてしま
い、感光ドラム21に劣化を生じてしまう場合がある
が、このレーザプリンタ1では、常に安定した帯電後表
面電位を確保しているので、そのような不具合を生じる
ことが有効に防止され、感光ドラム21の良好な耐久性
を確保して、長期にわたり良好な画像の形成を達成して
いる。
【0072】また、このレーザプリンタ1では、CPU
57の制御により、用紙3の転写領域、すなわち、用紙
3の幅に応じて、転写ローラ59に印加される転写バイ
アス、すなわち、転写ローラ26の転写電流を変化させ
るようにしている。より具体的には、たとえば、用紙3
の幅が狭い場合には、転写ローラ26の転写電流がより
大きく、また、用紙3の幅が広い場合には、転写ローラ
26の転写電流がより小さくなるように制御している。
このような制御によれば、用紙3の幅に対応した最適の
転写電流を転写ローラ26に印加して、常に良好な画像
を形成することができる。そして、このレーザプリンタ
1では、このような転写電流の変化に対応させて、上述
した制御と同様に、CPU57の制御により、電圧保持
装置55から印加する制御バイアスを制御して、スコロ
トロン型帯電器25の帯電条件を変化させ、それによっ
て、感光ドラム21の表面部分における帯電後表面電位
を一定の電位に保つようにしているので、用紙3の幅に
応じた最適の転写条件で可視像を転写できながら、確実
に帯電後表面電位の安定化を図ることができ、その結
果、より一層良好な画像の形成を達成している。
【0073】なお、以上に述べた制御は、たとえば、図
6に示すように、転写ローラ26に印加される転写バイ
アスのオフ状態、または、オン状態における所定の電流
値(It1、It2、It3、It4・・Itn)に、
制御バイアスの電圧値(Vg0、Vg1、Vg2、Vg
3、Vg4・・Vgn)をそれぞれ対応させたルックア
ップテーブルをRAM59内に格納しておき、CPU5
7の制御によって、転写ローラ26の転写条件が所定の
電流値に変更された場合には、ルックアップテーブルか
らその変化された転写バイアスの電流値に対応する制御
バイアスの電圧値を読み出して、その電圧値の制御バイ
アスを印加すればよい。
【0074】このようなルックアップテーブルを用い
て、転写バイアスのオフ状態、または、オン状態におけ
る所定の電流値(It1、It2、It3、It4・・
Itn)に、制御バイアスの電圧値(Vg0、Vg1、
Vg2、Vg3、Vg4・・Vgn)をそれぞれ対応さ
せて記憶させておけば、複雑な回路を用いなくても、C
PU57によって、簡易かつ確実に制御することができ
る。
【0075】また、以上の説明においては、転写ローラ
26の転写条件を変化させる場合として、用紙3の転写
時におけるオン・オフ制御および用紙3の幅に応じた電
流値の制御を説明したが、本発明では、これらの制御に
限定されることはなく、その目的および用途など、たと
えば、印字累積枚数や環境温度によって、適宜、転写ロ
ーラ26の転写条件を変化させる場合を含み、スコロト
ロン型帯電器25は、そのような転写ローラ26の転写
条件の変化に対応させて、適宜、帯電条件を変化させる
ように制御される。
【0076】また、以上の説明においては、CPU57
の制御により電圧保持装置55から印加される制御バイ
アスを制御することにより、スコロトロン型帯電器25
の帯電量を制御したが、たとえば、電圧印加装置54か
らコロナワイヤ51に印加される電圧を制御することに
より、スコロトロン型帯電器25の帯電量を制御するよ
うにしてもよい。
【0077】また、以上の説明においては、ルックアッ
プテーブルを用いて制御するようにしたが、これに限定
されることなく、たとえば、転写ローラ26に印加され
る電流値を直接検出して、その検出結果に基づいて、帯
電条件を変化させるようにしてもよい。
【0078】
【発明の効果】以上述べたように、請求項1に記載の発
明によれば、帯電手段の帯電条件を、転写手段の転写条
件の変化に対応させて変化させることにより、常に安定
した帯電後表面電位を確保することができ、その結果、
除電ランプを設けずとも、良好な画像を形成しつつ、画
像形成速度の高速化、装置の小型化および低コスト化を
図ることができる。
【0079】請求項2に記載の発明によれば、転写手段
の転写条件の変化によって表面の電位が変化した感光体
の表面部分に、確実なタイミングにおいて、その転写条
件の変化に対応した帯電条件での帯電を達成することが
できる。
【0080】請求項3に記載の発明によれば、記録媒体
への良好な転写を図ることができるとともに、帯電後表
面電位の安定化をより容易に図ることができる。
【0081】請求項4に記載の発明によれば、非常に均
一な帯電を達成することができるとともに、転写手段の
転写条件に対応させて、より容易かつ確実に帯電条件を
変化させることができ、帯電後表面電位の安定化をより
容易に図ることができる。
【0082】請求項5に記載の発明によれば、正極性の
スコロトロン型帯電器を用いて、オゾンの発生が極めて
少ない良好な環境において画像の形成を達成することが
できる。また、本発明は、正極性の感光体として、分散
型の単層有機感光体に、特に好ましく適用することがで
きる。
【0083】請求項6に記載の発明によれば、転写手段
の転写条件を確実に変化させることができながら、か
つ、それに対応させて、帯電手段の帯電条件を確実に変
化させることができる。そのため、帯電後表面電位の安
定化を、より一層、容易に図ることができる。
【0084】請求項7に記載の発明によれば、転写ロー
ラから感光体の表面部分に流れ込む電流値を安定させる
ことができるので、その表面部分における帯電前表面電
位をより安定させることにより、帯電後表面電位の安定
化を、より一層、容易に図ることができる。
【0085】請求項8に記載の発明によれば、転写ロー
ラの転写電流の変化に対応して、帯電手段の帯電条件を
変化させることにより、帯電後表面電位の安定化を確実
に図ることができる。
【0086】請求項9に記載の発明によれば、記録媒体
の転写領域に対応した最適の転写電流を転写ローラに印
加して、常に良好な画像を形成することができる。ま
た、このように転写電流を変化させても、本発明におい
ては、確実に帯電後表面電位の安定化を図ることができ
る。したがって、より一層、良好な画像の形成を達成す
ることができる。
【0087】請求項10に記載の発明によれば、画像形
成速度の高速化を図りつつ、常に安定した帯電後表面電
位を確保して、良好な画像を形成することができる。
【0088】請求項11に記載の発明によれば、帯電後
表面電位の安定化を図ることにより、感光体に損傷を生
じることなく、感光体の表面部分の帯電後表面電位と、
現像剤担持体に印加されるバイアスとの間の電位差を大
きく設定することができ、クリーナレス方式による良好
な現像剤の回収を図ることができる。
【0089】請求項12に記載の発明によれば、複雑な
回路構成を必要とせず、簡易かつ確実に、転写条件の変
化に対応した帯電条件での帯電を達成することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成装置としての、レーザプリン
タの一実施形態を示す要部側断面図である。
【図2】現像ユニットを拡大して示す側断面図である。
【図3】スコロトロン型帯電器、転写ローラおよびそれ
らの制御系を示す概略構成図である。
【図4】感光ドラムの帯電後表面電位を示す図であっ
て、スコロトロン型帯電器に印加されるバイアスが制御
されていない状態を示す。
【図5】感光ドラムの帯電後表面電位を示す図であっ
て、スコロトロン型帯電器に印加されるバイアスが制御
されている状態を示す。
【図6】ルックアップテーブルの一例を示す図である。
【符号の説明】
1 レーザプリンタ 3 用紙 11 スキャナユニット 21 感光ドラム 22 現像ローラ 25 スコロトロン型帯電器 26 転写ローラ 51 コロナワイヤ 53 グリッド電極
フロントページの続き (72)発明者 岸 勲朗 名古屋市瑞穂区苗代町15番1号 ブラザー 工業株式会社内 Fターム(参考) 2H003 AA18 BB11 CC01 DD01 DD05 EE01 EE03 EE08 EE11 2H027 DA38 DE07 EA01 EA03 ED02 ED03 ED24 EE02 EE06 EF09 2H032 AA05 BA02 BA23 CA04 CA13 2H077 AA37 AD02 AD06 AD31 AD35 DB08

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 感光体と、 前記感光体の移動方向において順次対向配置される、前
    記感光体の表面に静電潜像を形成するための静電潜像形
    成手段、現像剤を担持する現像剤担持体、前記静電潜像
    が現像剤により現像されることによって形成される可視
    像を、記録媒体に転写するための転写手段と、 を備える画像形成装置において、 前記静電潜像形成手段は、前記感光体を帯電させる帯電
    手段と、帯電された前記感光体を露光する露光手段とを
    備えており、 前記帯電手段は、前記転写手段の転写条件の変化に対応
    して、帯電条件を変化させるように構成されていること
    を特徴とする、画像形成装置。
  2. 【請求項2】 前記帯電手段は、前記転写手段の転写条
    件が変化した時にその転写手段に対向している感光体の
    表面部分が前記帯電手段と対向した時に、帯電条件を変
    化させるように構成されていることを特徴とする、請求
    項1に記載の画像形成装置。
  3. 【請求項3】 前記転写手段が、所定のバイアスが印加
    される転写ローラであることを特徴とする、請求項1ま
    たは2に記載の画像形成装置。
  4. 【請求項4】 前記帯電手段が、コロナワイヤとグリッ
    ド電極とを備えるスコロトロン型帯電器であり、 前記帯電手段の帯電条件を、前記グリッド電極に印加さ
    れるバイアスを変化させることにより、変化させている
    ことを特徴とする、請求項1ないし3のいずれかに記載
    の画像形成装置。
  5. 【請求項5】 前記感光体は、正極性に帯電して使用さ
    れる感光体であることを特徴とする、請求項4に記載の
    画像形成装置。
  6. 【請求項6】 前記帯電手段の帯電条件を、前記転写手
    段に印加されるバイアスのオン・オフに対応して変化さ
    せることを特徴とする、請求項1ないし5のいずれかに
    記載の画像形成装置。
  7. 【請求項7】 前記転写ローラに印加されるバイアス
    は、定電流制御により制御されていることを特徴とす
    る、請求項3ないし6のいずれかに記載の画像形成装
    置。
  8. 【請求項8】 前記帯電手段の帯電条件を、前記転写ロ
    ーラの転写電流の変化に対応して変化させることを特徴
    とする、請求項7に記載の画像形成装置。
  9. 【請求項9】 前記転写ローラの転写電流を、記録媒体
    の転写領域に応じて変化させることを特徴とする、請求
    項8に記載の画像形成装置。
  10. 【請求項10】 前記感光体は、その感光体における帯
    電されるべき表面部分と前記帯電手段との対向時間が
    0.2秒以下となるように、移動されることを特徴とす
    る、請求項1ないし9のいずれかに記載の画像形成装
    置。
  11. 【請求項11】 前記転写手段によって記録媒体に転写
    された後に前記感光体上に残存する現像剤を、前記現像
    剤担持体によって回収するように構成されていることを
    特徴とする、請求項1ないし10のいずれかに記載の画
    像形成装置。
  12. 【請求項12】 前記転写手段の転写条件と、前記帯電
    手段の帯電条件とを記憶する記憶手段を備え、 前記記憶手段においては、各転写条件に対応付けて各帯
    電条件が記憶されており、 前記転写手段の転写条件が変化した時には、前記記憶手
    段において、その変化した転写条件に対応付けられてい
    る帯電条件に基づいて、帯電手段の帯電条件を変化させ
    るように構成されていることを特徴とする、請求項1な
    いし11のいずれかに記載の画像形成装置。
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