JP2007232881A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】予備帯電部材や発光ダイオード等の除電部材を付加することなく、転写メモリーおよびそれに起因する画像不良を低減する。
【解決手段】帯電手段30が、感光体20の表面を、画像形成に必要な画像形成電位V0より高い一次帯電電位Vfに帯電させた後、露光手段40が、非画像領域に対して表面電位制御用レーザーパワーにて露光して、表面電位を画像形成電位V0まで降下させるとともに、画像領域に対して画像形成用レーザーパワーにて露光して、感光体20に静電潜像を形成し、転写手段60が、直前の用紙と次の用紙との間の空白部が通過するタイミングで、転写バイアスとは異なるバイアスを印加するとともに、帯電手段30が、この異なるバイアスを印加した感光体表面の電位変化に応じて設定される出力の帯電バイアスを印加するよう制御される。
【選択図】図3

Description

本発明は、電子写真装置、静電記録装置等の画像形成装置に関する。
電子写真法による画像形成装置では、像担持体としての感光体(感光体ドラム)表面を所定の極性で一様に帯電し、次いで所定の画像データに基づいて光照射による露光を行って静電潜像を形成し、この静電潜像を現像してトナー像を形成し、このトナー像を用紙等の記録媒体に転写し、定着器での加熱と加圧によってトナー像を記録媒体に定着することにより、画像形成が行われる。帯電手段としては、従来の非接触タイプのコロナ帯電方式に比べて、低オゾン発生等の利点を有することから、感光体ドラムに帯電部材を当接させて感光体ドラム表面を所定の極性、電位に帯電させる接触帯電方式の帯電器も多く提案され、実用化されている。
このような接触帯電方式の帯電器において、その帯電部材に導電性ローラを用いたローラ帯電方式が、均一に帯電する安定性の観点から好ましく、広く用いられている。導電性ローラとしての帯電ローラは、感光体ドラムと一定の接触状態を得るために適度な弾性を有しており、感光体ドラムに当接した状態である一定以上の電圧を印加すれば、感光体ドラムの表面電位が上昇し始め、それ以降は印加電圧に応じて線形に感光体ドラムの表面電位が増加する。ここで、この閾値電圧を帯電開始電圧Vthとすると、電子写真画像形成プロセスにおいて必要な感光体表面電位(以下、画像形成電位V0という)を得るためには、帯電ローラにV0+Vthの直流電圧を印加することが必要となり、このような帯電方式を直流帯電方式という。しかし、直流帯電方式では、帯電の均一性が不十分であることや、画像形成電位V0以上に過帯電された電位に関しては電位の収束性がないことから前露光を行う必要があった。
そこで、直流帯電方式において上記の課題を解決する一つの方法として、下記の特許文献1では、一旦一次帯電装置により画像形成に必要な画像形成電位V0以上の電位に過帯電させ、この一次帯電後でかつ現像前の位置に配置した露光装置(後露光装置)を弱発光させて感光体電位を減衰(降下)させることにより、目標とする画像形成電位V0を得る電位制御の方法が開示されている。この方法によれば、直流帯電方式の場合に従来問題となっていた過帯電による砂地を防止できるようになるとしている。
また、感光体ドラム上にトナー像を形成した後、このトナー像を用紙等の記録媒体に転写する段階においては、感光体ドラムと接触して回転する弾性体(ゴム材)や発泡体等から構成される転写ローラを用い、この転写ローラに所定の電圧を印加することによってトナー像を記録媒体に転写する方式が一般に用いられている。なお、このような転写方式においては、転写ローラのトナー汚れ防止やクリーニングの一手段として、感光体ドラムと転写ローラの間を通過する用紙のタイミングに合わせて、所定の電圧として用紙間の空白部に対して逆極性の電圧または0Vが印加される。
特開平8−171260公報
しかしながら、このような画像形成装置の一連の動作において、感光体ドラムの回転による転写部分の通過の際、感光体表面の通過部分の電位が、感光体ドラムと転写ローラとのニップ部において印加される転写電圧の極性や大きさ、用紙やトナー像の介在などにより影響を受け、結果的に感光体表面が異なった電位状態(以下、転写メモリーという)となり、次の帯電工程終了後も異なった電位状態が維持され、不均一な電位分布が残存する場合があり、ハーフトーン画像に濃度差が生じる等の画像不良(悪い場合には黒点、カブリ、画像ゴースト)が発生することになる。
この対策として、感光体回転方向に対して帯電器より上流側に転写ローラと逆極性の予備帯電部材(前帯電部)を配置し、転写メモリーの電荷を中和する方法や、さらに転写メモリーの電荷を中和するときの予備帯電を初期化するための発光ダイオード等の除電部材(イレーサ)を配置する方法などが提案されている。また、上記の特許文献1に開示された方法であっても、転写バイアス印加の履歴による感光体表面の電位ムラが十分に解消されず、転写メモリーに起因する画像不良を完全に防止することができなかった。
本発明は、上記のような課題に鑑みてなされたものであり、予備帯電部材や発光ダイオード等の除電部材を付加することなく、帯電部、露光部および転写部という従来の基本的な構成部材を用いて、各構成部材によるバイアス印加の制御を相互に関連付けて的確に行うことにより転写メモリーおよびそれに起因する画像不良を低減することのできる画像形成装置を提供することを目的とするものである。
請求項1に記載の発明に係る画像形成装置は、感光体に対向する帯電部材と、該帯電部材に帯電バイアスを印加して前記感光体に帯電を行う帯電バイアス印加手段を有する帯電手段と、前記感光体に当接する転写部材と、該転写部材に転写バイアスを印加して用紙に転写を行う転写バイアス印加手段を有する転写手段と、少なくとも表面電位制御用レーザーパワーと画像形成用レーザーパワーの2水準のレーザーパワーが出力可能である露光器を有する露光手段と、前記帯電バイアスと転写バイアスの出力および印加タイミングを制御する制御手段と、を備え、前記帯電手段が、前記感光体の表面を、画像形成に必要な画像形成電位より高い一次帯電電位に帯電させた後、前記露光手段の露光器が、非画像領域に対して前記表面電位制御用レーザーパワーにて露光して、前記一次帯電電位を前記画像形成電位まで降下させ、画像領域に対して前記画像形成用レーザーパワーにて露光して、前記感光体に静電潜像を形成するとともに、前記制御手段は、前記転写バイアス印加手段が、前記用紙が前記転写部材を通過するタイミングで所定の転写バイアスを印加する一方、直前の用紙と次の用紙との間の空白部が前記転写部材を通過するタイミングで前記転写バイアスとは異なるバイアスを印加するとともに、前記帯電バイアス印加手段が、前記空白部が前記帯電部材を通過するタイミングで、前記異なるバイアスを印加したことによる感光体表面の電位変化に応じて設定される出力の帯電バイアスを印加するよう、前記帯電バイアスと転写バイアスの出力および印加タイミングを制御することを特徴とするものである。
請求項1に記載の発明によれば、本発明の画像形成装置は、感光体に対向する帯電部材と、この帯電部材に帯電バイアスを印加して感光体に帯電を行う帯電バイアス印加手段を有する帯電手段と、感光体に当接する転写部材と、この転写部材に転写バイアスを印加して用紙に転写を行う転写バイアス印加手段を有する転写手段と、少なくとも表面電位制御用レーザーパワーと画像形成用レーザーパワーの2水準のレーザーパワーが出力可能である露光器を有する露光手段と、前記帯電バイアスと転写バイアスの出力と印加タイミングを制御する制御手段とを備えて構成される。そして、帯電手段が、直前の用紙への画像形成時に印加した転写バイアス出力や用紙の有無等により様々な電気的履歴を受けた感光体表面を、画像形成に必要な画像形成電位(画像形成電位V0)より高い電位(以下、一次帯電電位Vfという)に帯電させる。また、複数のレーザーパワーを備えた露光手段(露光器)が、そのレーザーパワーの一つである表面電位制御用レーザーパワーで非画像領域(画像形成時の背景部分に相当)を露光するとともに、同じくそのレーザーパワーの一つである画像形成用レーザーパワーで画像領域(画像形成部分に相当)を露光する。これにより、非画像領域を画像形成電位V0に降下させて過帯電を防止するとともに、実施の形態のなかで説明するように、結果的にはこの過程で感光体表面の電位状態の均一化を図ることができ、直流帯電方式の帯電手段を用いた画像形成装置であっても、感光体表面が受けた様々な電気的履歴をキャンセルすることができる。
また、本発明の画像形成装置では、制御手段が、次のように転写バイアス印加手段、帯電バイアス印加手段を介して、帯電バイアスと転写バイアスの出力および印加タイミングを制御する。具体的には、転写バイアス印加手段が、用紙が転写部材を通過するタイミングで、すなわち、感光体ドラムと転写部材とのニップ部を用紙が通過する間の感光体ドラム上の区間(用紙対応部)には所定の転写バイアスを印加する一方、直前の用紙と次の用紙との間の空白部が転写部材を通過するタイミングで、すなわち、空白部が通過する間の感光体ドラム上の区間(紙間対応部)には所定の転写バイアスとは異なるバイアスを印加する。そして、帯電バイアス印加手段が、空白部が帯電部材を通過するタイミングで、異なるバイアスを印加した感光体表面の電位変化に応じて設定される出力の帯電バイアスを印加する。
すなわち、転写時に、用紙対応部と紙間対応部とでそれぞれ異なる出力のバイアスが印加されることで、感光体表面はそれぞれに対応した表面電位状態とされる。紙間対応部が帯電部材に対向する位置に到達し、帯電部材により一次帯電電位Vfに帯電されると、その部分の感光体表面の電位が、用紙対応部において所定の転写バイアスが印加された部分より高くなる。さらに、転写バイアスの大きさなどから予め転写メモリーの大きさを判断できるため、紙間対応部が帯電部材に対向する位置に到達したタイミングで、帯電バイアスを転写メモリーの大きさに対応した出力に設定し、周方向に平坦で均一な一次帯電電位Vfの分布を形成することができる。また、非画像領域を画像形成電位V0に降下させる過程で、ほぼ所定の割合で均一化され、より平坦で均一な画像形成電位V0の分布を実現することができる。
すなわち、上記の感光体表面の電位を一旦一次帯電電位Vfに持ち上げて感光体表面の電気的履歴をキャンセルするとともに、さらに加えて、転写バイアス出力の履歴に応じて帯電バイアスの出力制御を行うことにより、感光体表面の電位分布を滑らかにして均一性を向上させる効果を相乗的に向上させることができる。また、機器構成上においては、予備帯電部材や発光ダイオード等の除電部材が不要であり、接触式帯電部材(帯電ローラ)のみからなる帯電手段を用いる簡単な構成とすることができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の画像形成装置において、前記異なるバイアスが、0Vまたは前記転写バイアスとは逆極性の電圧のバイアスであり、前記感光体表面の電位変化に応じて設定される出力が、前記用紙が前記帯電部材を通過するタイミングで印加される帯電バイアスより低く設定されることを特徴とするものである。
請求項2に記載の発明によれば、空白部に対応して転写部材から印加される異なるバイアスは、0Vまたは転写バイアスとは逆極性の電圧のバイアスとして設定される。また、この空白部が帯電部材を通過するタイミングで帯電部材から印加される帯電バイアスは、用紙が帯電部材を通過するタイミングで印加される帯電バイアスより低く、感光体表面の電位変化に応じて設定される。このような感光体表面の電位変化に応じた帯電バイアスの出力制御により、周方向に平坦で均一な一次帯電電位Vfの分布を形成することができ、さらに、非画像領域を画像形成電位V0に降下させる過程で、より平坦で均一な画像形成電位V0の分布を実現することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の画像形成装置において、前記帯電バイアス印加手段は、前記感光体表面の電位変化に応じて設定される出力の帯電バイアスを、前記転写バイアスの出力と当該帯電バイアス出力との相互関係が記憶されたデータに基づいて設定することを特徴とするものである。
請求項3に記載の発明によれば、帯電バイアス印加手段は、異なる転写バイアスを印加した感光体表面の電位変化のレベルとタイミングに応じた帯電バイアスの出力を、それらの相関関係を示すデータ用いて設定する。この相関関係を示すデータが記憶された形で用意されており、そのデータを参照することによって、簡単に印加する帯電バイアスの出力を設定することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載の画像形成装置において、前記一次帯電電位と前記画像形成電位との差の絶対値が、300Vを越えることを特徴とするものである。一次帯電電位と画像形成電位との差の絶対値が300Vを越えていれば、露光器からの露光によって感光体表面の表面電位を降下させた後の電位状態がより均一性のよいものとなるため、上記の電位差は大きいほど好ましい。
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載の画像形成装置において、前記転写バイアスの出力が、電流値により制御されるものあることを特徴とするものである。請求項5に記載の発明によれば、転写バイアスの出力が電流値により制御されるため、転写バイアスの出力制御が容易となる。
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5のいずれかに記載の画像形成装置において、前記帯電バイアスの出力が直流電界であることを特徴とするものである。本発明の帯電・転写制御は交流帯電方式の画像形成装置にも利用できるが、直流帯電方式の画像形成装置に用いた方が、感光体ドラムの表面電位においてより大きな均一化効果が得られる。
本発明に係る画像形成装置は、予備帯電部材や発光ダイオード等の除電部材を付加することなく、帯電部、露光部および転写部という従来の基本的な構成部材を用いて、各構成部材によるバイアス印加の制御を相互に関連付けて的確に行うことにより転写メモリーおよびそれに起因する画像不良を低減することかできる。
以下、本発明に係る画像形成装置の最良の実施形態について、図面に基づき詳細に説明する。
まず、本発明に係る画像形成装置の一例であるプリンタ(画像形成装置)10について図1に基づき説明する。図1は、本発明に係る定着装置を備えたプリンタの内部構造(一実施形態として)の概要を説明するための正面断面視の説明図である。この図に示すように、プリンタ10は、印刷処理に供する用紙P(記録媒体)を貯留する用紙貯留部12と、この用紙貯留部12に貯留された用紙束P1から繰り出された1枚ずつの用紙Pに対して画像の転写処理を施す画像形成部13と、この画像形成部13で転写処理の施された用紙Pに対して定着処理を施す定着部14とが装置本体11に内装されると共に、定着部14で定着処理の施された用紙Pが排紙される排紙部15が装置本体11の頂部に設けられることによって構成されている。
用紙貯留部12には、所定数(本実施の形態では1つ)の用紙カセット121が装置本体11に対して挿脱自在に設けられている。用紙カセット121の下流端(図1の右方)には、用紙束P1から1枚ずつの用紙Pを繰り出させるピックアップローラ122が設けられている。このピックアップローラ122の駆動によって用紙カセット121から繰り出された用紙Pは、給紙搬送路123およびこの給紙搬送路123の下流端に設けられたレジストローラ対124を介して画像形成部13に給紙されるようになっている。
画像形成部13は、コンピュータ等から電送された画像情報に基づき用紙Pに転写処理を施すものであり、前後方向(図1の紙面に垂直な方向)に延びるドラム心回りに回転可能に設けられた感光体20(感光体ドラム21)の周面に沿うように、当該感光体ドラム21の直上位置から時計方向に向けて帯電手段30(帯電器31)、露光手段40(露光ユニット41)、現像手段50(現像スリーブ51)、転写手段60(転写ローラ61)およびクリーニング装置70(クリーニングブレード71)が配設されることによって形成されている。
感光体ドラム21は、周面に静電潜像およびこの静電潜像に沿ったトナー像を形成させるためのものであり、周面に有機感光体(OPC)層が積層され、これによってこれらの像を形成させるのに適したものになっている。感光体ドラム21は、周面にアモルファスシリコン層が積層されたものであってもよい。
帯電器31は、図略の電源から印加された高圧電圧によって,ドラム心回り時計方向に回転している感光体ドラム21の周面に一様な正(プラス)の電荷を形成させるものであり、図1に示す例では、周面が感光体ドラム21の周面と当接しながら従動回転しつつ電荷を付与する帯電ローラが採用されている。なお、帯電ローラに代えてコロナ放電によって感光体ドラム21の周面に電荷を付与する方式を採用してもよい。
露光ユニット41は、コンピュータ等の外部の機器から電送されてきた画像データに基づき強弱の付与されたレーザー光を回転している感光体ドラム21の周面に照射し、これによる感光体ドラム21周面のレーザー光が照射された部分の電荷の消去によって当該感光体ドラム21の周面に静電潜像を形成させるものである。
現像スリーブ51は、感光体ドラム21の周面にトナーを供給することによって周面の静電潜像が形成された部分にトナーを付着させ(顕像化させ)、これによって感光体ドラム21の周面にトナー像を形成させるものである。
転写ローラ61は、感光体ドラム21の直下位置に送り込まれた用紙Pに対して当該感光体ドラム21の周面に形成されているプラスに帯電したトナー像を用紙Pに転写させるものである。
従って、感光体ドラム21の直下位置に到達した用紙Pは、転写ローラ61と感光体ドラム21とによって押圧挟持されつつ、プラスに帯電した感光体ドラム21周面のトナー像がマイナスに帯電した用紙Pの表面に向けて引き剥がされ、これによって用紙Pに対し転写処理が施されることになる。
クリーニングブレード71は、転写処理後の感光体ドラム21の周面に残留しているトナーを取り除いて清浄化するためのものである。このクリーニングブレード71によって清浄化された感光体ドラム21の周面は、次の画像形成処理のために再び帯電器31へ向かうことになる。
定着部14は、画像形成部13によって転写処理の施された用紙Pのトナー像に加熱による定着処理を施すものであり、用紙Pに熱を加えるヒートローラ(定着ローラ)141と、このヒートローラ141の下部に対向配置された加圧ローラ142とを有する定着装置を備えて構成されている。ヒートローラ141には筐体に配設された不図示の駆動装置および減速機構から回転駆動力が与えられ、このヒートローラ141の回転駆動に伴い、加圧ローラ142が従動回転するとともに、ヒートローラ141と加圧ローラ142との間に定着ニップ部が形成される。そして、転写処理後の用紙Pは、ヒートローラ141と加圧ローラ142との間に形成された定着ニップ部へ向けて送り込まれ、当該ニップ部を通過することによって、ヒートローラ141からの熱を得て定着処理が施されるようになっている。定着処理の施された用紙Pは、排紙搬送路143を通って排紙部15へ排出されることになる。
排紙部15は、装置本体11の頂部が凹没されることによって形成され、この凹没した凹部の底部に排紙された用紙Pを受ける排紙トレイ151が形成されている。
続いて、上記の画像形成部13を構成する各種手段の構成とその機能等について、実施例に基づいて具体的に説明する。図2は、本発明に係る画像形成装置の画像形成部の構成とその機能とを示す説明図である。画像形成部13は、感光体20(感光体ドラム21)の周囲に帯電手段30、露光手段40、現像手段50、転写手段60、クリーニング手段70が配され、さらに、装置本体11内の適所に制御手段80と記憶手段90とを備えて構成されている。
感光体20(感光体ドラム21)は、正(+)帯電単層型OPCを用いたものであり、ドラム直径30mm、回転周速度118mm/秒、画像形成表面電位V0を550Vとした。
帯電手段30は、帯電器31(帯電ローラ)と、帯電バイアス印加部32とを備えて構成される。帯電器31は、金属製シャフト表面にエピクロルヒドリンゴム層を形成しており、感光体ドラムに所定の荷重にて圧接している。帯電バイアス印加部32は、後述の帯電出力制御部82を介して、印加タイミング制御部81からの信号を受け、直流電圧としての帯電バイアスを所定の出力とタイミングで帯電器31に印加する。
露光手段40は、露光ユニット41と、レーザーパワー出力部42とを備えて構成される。露光ユニット41は、レーザースキャナーユニットであり、レーザーダイオードから出力されたレーザービームをコリメートし、ポリゴンミラーで走査して、一連のレンズ群を通過した後、感光体ドラム21上に照射する。ここでは、露光ユニット41は、複数のレーザーパワーが出力可能である。レーザーパワー出力部42は、露光ユニット41に対して、少なくとも表面電位制御用レーザーパワーと画像形成用レーザーパワーの2水準のレーザーパワーを出力可能とし、後述のレーザーパワー制御部83からの制御信号によりレーザーパワーを切り替えて、感光体ドラム21上にレーザービームを照射させるものである。
現像手段50は、アルミニウム等の非磁性材によって構成された円筒状の現像スリーブ51と、この現像スリーブ51に内包されるマグネットローラ52と、現像バイアス印加部53とを備えて構成される。ここでの現像手段50は、磁性1成分現像剤(トナー)が用いられるジャンピング現像方式によるものであり、感光体ドラム21と非接触で対向した現像スリーブ51上にトナー層を形成し、現像スリーブ51と感光体ドラム21との現像ニップ部で、交流と直流とを重畳した現像バイアスが印加され、感光体ドラム21上の静電潜像にトナーを飛翔させることにより、静電潜像の現像が行われる。このとき、現像バイアス印加部53は、後述の現像出力制御部84を介して、印加タイミング制御部81からの信号を受け、現像バイアスを所定の出力とタイミングで現像スリーブ51に印加する。
転写手段60は、転写ローラ61と、転写バイアス印加部62とを備えて構成される。転写ローラ61は、金属製のシャフトと導電性発泡体からなり、所定の荷重にて感光体ドラムに圧接している。転写バイアス印加部62は、後述の転写出力制御部85を介して、印加タイミング制御部81からの信号を受け、転写バイアスを所定の出力とタイミングで転写ローラ61に印加する。
クリーニング手段70は、感光体ドラム表面の残留トナーを掻き落とすクリーニングブレード71を備えて構成され、ここでは、光照射により残留電荷を除去する除電装置は備えられていない。
また、制御部80(制御手段)は、例えばCPU(中央演算処理装置)等で構成され、印加タイミング制御部81と、帯電出力制御部82と、レーザーパワー制御部83と、現像出力制御部84と、転写出力制御部85とを備えて構成される。
印加タイミング制御部81は、帯電出力制御部82と転写出力制御部85を介して、上記の帯電バイアス印加部32および転写バイアス印加部62にそれぞれ信号を出力して、帯電バイアスならびに転写バイアスの印加タイミングを制御するものであり、さらに、現像バイアス印加部53に信号を出力して現像バイアスの印加タイミングを制御するものである。
帯電出力制御部82は、印加タイミング制御部81からの信号を受け、帯電バイアス印加部32に信号を送ることにより、所定の出力とタイミングで帯電バイアスを帯電器31に印加する。ここで、用紙対応部に印加する所定の転写バイアスの出力などから、予め転写メモリーの大きさを判断できるため、紙間対応部に印加する帯電バイアスを転写メモリーの大きさに対応した出力に設定するため、後述の出力相関データ記憶部91には、転写バイアス出力に対応付けた相関データとして帯電バイアス出力の値が記憶されている。そこで、帯電出力制御手段82は、出力相関データ記憶部91から転写バイアス出力に対応した帯電バイアス出力の値を参照して、帯電バイアス出力を設定し、帯電バイアス印加部32および帯電部31を介して、上記の紙間対応部に対応した所定のタイミングで感光体ドラム21の表面に帯電バイアスを印加する。
レーザーパワー制御部83は、画像領域と非画像領域に応じてレーザーパワー出力部42から露光されるレーザーのパワーを制御するものであり、画像領域に対しては画像形成用レーザーパワーを、非画像領域に対しては表面電位制御用レーザーパワーを選択して、その選択信号をレーザーパワー出力部42に出力する。レーザーパワー出力部42は、レーザーパワー制御部83から入力された選択信号に応じてレーザーパワーを切り替え、感光体ドラム表面上にレーザービームを照射する。
現像出力制御部84は、印加タイミング制御部81からの信号を受け、現像バイアス印加部53に信号を送ることにより、所定の出力とタイミングで現像バイアスを現像スリーブ51に印加する。
転写出力制御部85は、印加タイミング制御部81からの信号を受け、転写バイアス印加部62に信号を送ることにより、所定の出力とタイミングで転写バイアスを転写ローラ61に印加する。また、転写出力制御部82は、感光体ドラム21と転写ローラ61との転写ニップ部を用紙が通過するときには転写バイアスを印加し、紙間対応部が通過するときには転写バイアスとは異なる逆極性または0Vのバイアスを印加するよう、転写バイアスの出力を制御する。
以上のように、帯電バイアスならびに転写バイアスの印加タイミングの設定は、印加タイミング制御部81により制御され、特に、帯電バイアスは、上記の紙間対応部が通過した部分が帯電部に到達するタイミングに合わせて、その出力を絞った制御が実行される。そして、印加タイミング制御部からの制御信号は、帯電出力制御部82、転写出力制御部85を介して、帯電バイアス印加部32や転写バイアス印加部62に入力され、設定されたタイミングにより帯電バイアス印加部32および転写バイアス印加部62からそれぞれ帯電バイアス、転写バイアスが印加される。
さらに、帯電バイアスならびに転写バイアスの出力は、帯電出力制御部82および転写出力制御部85により設定される。特に、帯電バイアスの出力は、帯電出力制御部82が出力相関データ記憶部91を参照することにより、転写バイアスの出力に対応した値として導出され、設定される。
記憶手段90は、例えばEEPROM等の不揮発性メモリーからなり、出力相関データ記憶部91を含んで構成される。出力相関データ記憶部91は、転写バイアス出力に対応した値として帯電バイアス出力の相関関係データを記憶している。すなわち、用紙対応部に印加する所定の転写バイアスの出力などから、予め転写メモリーの大きさを判断できるため、紙間対応部に印加する帯電バイアスを転写メモリーの大きさに対応した出力に設定するため、出力相関データ記憶部91には、転写バイアス出力に対応付けた相関データとして帯電バイアス出力の値が記憶されている。帯電出力制御手段82は、出力相関データ記憶部91から転写バイアス出力に対応した帯電バイアス出力の値を参照して、帯電バイアス出力を設定し、帯電バイアス印加部32および帯電部31を介して感光体ドラム21の表面に帯電バイアスを印加する。これにより、感光体ドラム21の周方向に平坦で均一な一次帯電電位Vfの分布を形成することができる。
まず、本発明においては、直前の用紙Pへの画像形成時に印加した転写バイアスの出力や用紙Pの有無等により様々な電気的履歴を受けた感光体表面を、帯電器31により画像形成に必要な画像形成電位V0より高い一次帯電電位Vfに帯電させる。その後、複数のレーザーパワーを備えた露光ユニットを用い、そのレーザーパワーの一つである表面電位制御用レーザーパワーで非画像領域を露光するとともに、同じくそのレーザーパワーの一つであり、表面電位制御用レーザーパワーよりもパワーの大きな画像形成用レーザーパワーで画像領域を露光する。これにより、直流帯電方式の帯電手段30を用いた画像形成装置10であっても、感光体表面が受けた様々な電気的履歴をキャンセルすることができ、非画像領域においては露光後において均一な画像形成電位V0を形成するとともに、画像領域においては画像形成電位V0より表面電位を下げて、良好な静電潜像を形成することができる。そして、次の帯電バイアスと転写バイアス等の出力とタイミングを制御することにより得られる、感光体表面の電位分布を滑らかにして均一性を向上させる効果とあいまって、相乗的に、より均一性に優れた表面電位状態とすることができる。
すなわち、本発明においては、上記の感光体表面の電位を一旦一次帯電電位Vfに持ち上げることに加えて、転写バイアス出力の履歴に応じて帯電バイアスの出力制御を行うこととしている。すなわち、上記の用紙対応部と紙間対応部とでは、それぞれ異なる出力の転写バイアスが印加され、感光体表面もそれに対応した表面電位状態とされる。例えば、0Vまたは逆極性の転写バイアスが印加された紙間対応部が帯電部に到達し、一次帯電動作が行われると、紙間対応部の感光体表面の電位が、画像形成が行われる用紙対応部より高くなる。そこで、転写バイアス出力の大きさなどから予め転写メモリーの大きさを判断できるため、紙間対応部が帯電部に到達したタイミングで、転写メモリーの大きさに対応した帯電バイアス出力を設定して印加することにより、周方向に平坦な一次帯電電位Vfが形成されることになる。
特に、一次帯電時の表面電位のムラ、用紙やトナーの有無による転写メモリーに関しては、表面電位制御用レーザーパワーで感光体表面の帯電部分(一次帯電電位Vfに帯電)を露光して、画像形成に必要な所定の画像形成電位V0に降下させる過程で、ほぼ所定の割合で均一化されることになる。この割合を見込んで一次帯電電位Vfを設定することにより、バイアス出力変更や切替タイミングの設定において設計的余裕度を大きくすることが可能となる。
次に、連続印字時の帯電バイアスと転写バイアスの印加タイミングについて、具体的に説明する。図3は、連続印字時における帯電バイアスと転写バイアスの印加タイミングとその出力を示すチャートである。図中上段は、プラスに帯電される帯電器31(帯電ローラ)に印加されるバイアス電圧の推移を示し、下段は、マイナスに帯電する転写ローラ61に印加されるバイアス電圧の推移を示し、図の横軸は経過時間である。なお、図中の符号の中で、L1は、帯電器31が対向する位置から転写ローラ61が対向するに至る感光体ドラム21周面上での距離であり、L2は、転写ローラ61が対向する位置から帯電器31が対向するに至る感光体ドラム21周面上での距離であり、νは感光体ドラム21の回転周速度である。
先ず、時間t1で、画像形成動作を開始すると、用紙Pが送られてくるまでの準備段階として帯電バイアスOP2が印加される。転写動作を開始する時間t2で転写バイアスが印加されると、その時点で帯電された部分が転写されるまでの間(L1/ν)、転写バイアスに引っ張られて帯電バイアスOP2がそのまま維持される。これは、感光体ドラム21に、帯電器31と転写ローラ61とが共に接触しているとともに、帯電バイアスと転写バイアスとが互いにプラス/マイナス逆の電荷を印加するものであるため、帯電バイアスの出力が転写バイアスの出力の影響を受けることによっている。
次に、時間t3で、直前の印字時に転写バイアスを印加(ON)した部分が帯電器31に到達すると、帯電バイアスとしてOP1が印加される。そして、直前の印字時に転写バイアスを印加した部分が終了すると(時間t4)、異なる転写バイアスとして0Vまたは逆極性の電圧が印加され、また、時間t4よりL2/ν経過して、この転写バイアス出力の切り替え部分が帯電器31に到達すると(時間t5)、帯電バイアスとしてOP1よりも出力を絞ったOP2が印加される。この直前の用紙Pと次の用紙Pとの間の空白部(紙間対応部)が転写ローラ61を通過する間(時間4〜時間t6)は、転写バイアスが0Vまたは逆極性の電圧に維持され、時間t6で、転写バイアスが印加され、次の用紙Pへの転写動作が開始される。そして、この転写バイアス出力の切り替え部分が帯電器31に到達すると(時間t7)、帯電バイアスとして元のOP1が印加される。
このように、帯電器31では、この紙間対応部に対応して0Vまたは逆極性の電圧の転写バイアスが印加された部分が帯電器31に到着するのに合わせて、出力を絞った帯電バイアスOP2が印加されるa履歴部(時間5〜時間7)が設定される。また、同様にして、次の紙間対応部に対応して0Vまたは逆極性の電圧の転写バイアスが印加される部分(時間域b、時間8〜時間10)が帯電器31に到着するのに合わせて、帯電バイアスOP2が印加されるb履歴部(時間9〜時間11)が設定される。このような出力を絞った帯電バイアス区間(a履歴部、b履歴部、・・・)を設けることにより、感光体20の表面電位分布をより滑らかなものにすることができ、ハーフトーン画像において発生する転写メモリーによる黒点、かぶり、画像ゴースト、および帯電器31による帯電ムラ等を改善することができる。
このような帯電バイアスならびに転写バイアスの印加タイミングの設定は、印加タイミング制御部81により制御され、特に、帯電バイアスは、上記の紙間対応部が通過した部分が帯電器31に到達するタイミングに合わせて、その出力を絞った制御が実行される。そして、印加タイミング制御部81からの制御信号は、帯電出力制御部82、転写出力制御部85を介して、帯電バイアス印加部32や転写バイアス印加部62に入力され、設定されたタイミングにより帯電バイアス印加部32および転写バイアス印加部62からそれぞれ帯電バイアス、転写バイアスが印加される。
さらに、帯電バイアスならびに転写バイアスの出力は、帯電出力制御部82および転写出力制御部85により設定される。特に、帯電バイアスの出力は、帯電出力制御部82が出力相関データ記憶部91を参照することにより、転写バイアスの出力に対応した値として導出され、設定される。
以上に述べたように、上記の制御手段80と帯電手段30、転写手段60のバイアス印加部32,62により、直前の印字時の転写バイアス印加(ON)部分に対応する感光体20表面に帯電バイアスとしてOP1を印加し、画像形成動作開始時の余白部や直前の用紙と次の用紙との空白部に対応する感光体20の表面には、転写バイアスとして0Vまたは転写時と逆極性のバイアスを印加し、帯電バイアスとしてOP2を印加する。そして、その結果として、感光体ドラム21は上記の一次帯電電位Vfに帯電されることになる。
続いて、一次帯電電位Vfに帯電された部分(Vf帯電部分)が露光ユニット41の露光位置に到達したとき、画像背景部分(非画像領域)を表面電位制御用レーザーパワーで露光して、表面電位を所定の画像形成電位V0まで降下させるように制御するとともに、画像データに基づく画像形成部分(画像領域)を画像形成用レーザーパワーで露光して、感光体ドラムに静電潜像を形成する。
さらに、現像バイアス印加部53により現像スリーブ51に現像バイアスを印加して、トナーで静電潜像を顕像化し、前述の転写動作により転写ローラ61で用紙Pにトナー像を転写して、クリーニングブレード71にて感光体ドラム21表面の残留トナーを除去する。ここでは、上述のように感光体表面を、画像形成電位V0より高い一次帯電電位Vfに一旦帯電させ、転写動作による電荷履歴を除去しているため、発光ダイオード等の除電部材を設けて残留電荷を除去する必要がない。
次に、以上のような構成により帯電バイアスを印加したときの、感光体ドラム21表面の電位状態(周方向の分布)について説明する。図4は、一次帯電電位Vfを設定せずに画像形成電位V0(550V)に直接帯電させた場合の表面電位状態を示すものである。図5は、一次帯電電位Vfを設定しない場合と、一次帯電電位Vfを850Vに設定した場合における、画像形成電位V0を550Vとして表面電位を降下させたときの表面電位の推移を比較して示すものである。
一次帯電電位Vfに帯電させず(一次帯電電位Vfを設定せず)に、直接画像形成電位V0(550V)に直接帯電させた場合、感光体ドラム21表面の電位状態は、図4に示されるように、転写バイアスの印加履歴を反映したものとなる。すなわち、図中Aの転写OFF/逆極性印加履歴部(紙間対応部に対応)は、転写ローラ61により0Vまたは逆極性の電圧が印加された部分であり、帯電器31による帯電バイアス印加により550Vの画像形成電位V0に帯電させたときには、ほぼ画像形成電位V0に帯電されている。これに対して、図中Bの転写バイアス印加履歴部(用紙対応部に対応)は、転写ローラ61により所定の転写バイアスが印加された部分であり、同じ帯電バイアスが印加された後にあっても、その負電位の転写バイアスの影響を残して、画像形成電位V0より低い電位にしか帯電されていない。このように、一次帯電電圧を設定しない場合には、表面電位の低い部分(転写メモリーVm)が存在することになる。そこで、本発明においては、このような電位分布に対応して、図中Aの転写0V/逆極性電圧印加履歴部が帯電器31に到達する区間において出力を絞った帯電バイアスOP2を印加し、図中Bの転写バイアス印加履歴部が帯電器31に到達する区間において帯電バイアスOP2より出力の大きな帯電バイアスOP1を印加して(図3参照)、このような表面電位の低い部分が生じるのを防止し、それに伴う画像不良の発生を防止している。
すなわち、転写バイアス印加部62により感光体ドラム21の用紙対応部には所定の転写バイアスが印加される一方、紙間対応部には所定の転写バイアスと異なるバイアス(0Vまたは逆極性の電圧)が印加されるとともに、帯電バイアス印加手段32により、異なるバイアスを印加した感光体表面の電位変化のレベルとタイミングに応じて設定される出力の帯電バイアスが印加されるように、帯電バイアスと転写バイアスの出力とそれらの印加タイミングが制御されている。ここで、転写バイアス出力などから予め転写メモリーの大きさを判断できるため、紙間対応部が帯電部材に対向する位置に到達したタイミングで、帯電バイアスOP2を転写メモリーの大きさに対応した出力に設定し、感光体ドラム21の表面に帯電バイアスを印加することにより、その周方向に平坦で均一な一次帯電電位Vfの分布を形成することができる。なお、帯電バイアスOP2の出力については、出力相関データ記憶部91に転写バイアス出力(すなわち、転写メモリーの大きさ)と関係付けられて記憶されており、この出力相関データを参照することによって的確な帯電バイアス出力を選択可能に構成されている。
次に、図5に示されるように、一次帯電電位Vfの値により転写メモリー(電位Vm)の状態は変化し、一次帯電電位Vfが大きいほど転写メモリー電位Vmが低下しないことが確認された。ここでは、一次帯電電位Vfを850Vに設定した場合の(画像形成電位V0−転写メモリー電位Vm)の値は、一次帯電電位Vfを550Vに設定した場合に対して、約30%以下まで低減されている。また、表面電位が550Vと850Vとでは、転写メモリーの大きさはほぼ等しいという結果が得られており、露光の際に表面電位の均一化が行われることを考慮すると、一次帯電電位Vfを850Vに設定し、そのバラツキを30V以下に抑えることができれば、画像形成電位V0のバラツキを10V以下とすることができ、良好な表面電位状態とすることができる。これを踏まえ、画像形成電位V0が550Vの場合において(画像形成電位V0−転写メモリー電位Vm)の値が約110Vであるので、上記のような帯電バイアスの出力制御において印加電圧を110V変化させる(帯電バイアスOP2の印加電圧を同OP1の印加電圧より110V低く設定する)ことにより、一次帯電電位Vfに帯電させたときに十分な均一性を得ることができ、露光により表面電位を画像形成電位V0としたときに良好な電位状態とすることができる。
このように、高い一次帯電電位Vfに一旦帯電させることにより、転写メモリーを低減させ、露光により表面電位を降下させて画像形成電位V0とした後の電位状態の均一性を向上させることができるが、その効果は一次帯電電位Vfをより高くすればより大きなものとなる。図5では、一次帯電電位Vfと画像形成電位V0との差が300Vの例を示しているが、この電位差が300Vを越えて大きいほど、電位状態の均一性をより向上させることができる。
以上に述べてきたように、本発明に係る画像形成装置は、予備帯電部材や発光ダイオード等の除電部材を付加することなく、帯電部、露光部および転写部という従来の基本的な構成部材を用いて、各構成部材によるバイアス印加の出力とタイミングを相互に関連付けて的確に制御することにより、転写メモリーおよびそれに起因する画像不良を低減することかできる。
なお、上記開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の技術的範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれると解される。
上記の実施の形態では、直流帯電方式の帯電手段30が用いられた画像形成装置10を取り上げて説明したが、本発明が、必ずしも直流帯電方式の帯電手段30が用いられた画像形成装置10に限定される趣旨ではない。交流帯電方式の帯電手段30が用いられた画像形成装置10において、本発明の帯電バイアスの印加制御が適用された場合においても、感光体表面電位の均一化の面では同様の効果が得られる。ただし、特にこの点に課題を有する直流帯電方式のものに適用した方が有効で、その課題を克服できることから意義が大きいものとなる。
また、転写バイアスの出力が電流値により制御される形態をもって説明したが、転写バイアスの出力が電圧値によって制御されてもよい。
さらに、感光体ドラム21の周面に対向して表面電位計測部を配置し、この表面電位計測部により感光体表面の電位状態を計測して、その計測データを用いて、帯電出力制御部82が出力相関データ記憶部91に記憶されている相関データから求まる帯電バイアスの出力値を補正するように構成してもよい。このことにより、表面電位のより一層の均一化を図ることができる。この場合、表面電位計測部は、感光体ドラム21の表面電位を計測し、その計測した表面電位データを後述の帯電出力制御部82に出力するものであり、例えば、プローブを感光体ドラム21の周面に対向して非接触で配置して、その表面電位を測定するものが用いられる。
本発明に係る定着装置が適用された画像形成装置(プリンタ)の内部構造の概要を説明するための正面断面視の説明図である。 本発明に係る画像形成装置の画像形成部の構成とその機能とを示す説明図である。 連続印字時における帯電バイアスと転写バイアスの印加タイミングとその出力を示すチャートである。 一次帯電電位Vfを設定せずに、画像形成電位V0(550V)に直接帯電させた場合の表面電位の推移を示す説明図である。 一次帯電電位Vfを設定しない場合と、一次帯電電位Vfを850Vに設定した場合における、画像形成電位V0を550Vとして表面電位を降下させたときの表面電位の推移を比較して示す説明図である。
符号の説明
10 プリンタ(画像形成装置) 11 装置本体
12 用紙貯留部 121 用紙カセット
122 ピックアップローラ 123 給紙搬送路
124 レジストローラ対
13 画像形成部
14 定着部 143 排紙搬送路
15 排紙部 151 排紙トレイ
20 感光体 21 感光体ドラム
30 帯電手段 31 帯電器
32 帯電バイアス印加部
40 露光手段 41 露光ユニット
42 レーザーパワー出力部
50 現像手段 51 現像スリーブ
52 マグネットローラ 53 現像バイアス印加部
60 転写手段 61 転写ローラ
62 転写バイアス印加部
70 クリーニング手段 71 クリーニングブレード
80 制御部(制御手段) 81 印加タイミング制御部
82 帯電出力制御部 83 レーザーパワー制御部
84 現像出力制御部 85 転写出力制御部
90 記憶手段 91 出力相関データ記憶部
P 用紙 P1 用紙束
Vf 一次帯電電位 V0 画像形成電位
Vm 転写メモリー

Claims (6)

  1. 感光体に対向する帯電部材と、該帯電部材に帯電バイアスを印加して前記感光体に帯電を行う帯電バイアス印加手段を有する帯電手段と、
    前記感光体に当接する転写部材と、該転写部材に転写バイアスを印加して用紙に転写を行う転写バイアス印加手段を有する転写手段と、
    少なくとも表面電位制御用レーザーパワーと画像形成用レーザーパワーの2水準のレーザーパワーが出力可能である露光器を有する露光手段と、
    前記帯電バイアスと転写バイアスの出力および印加タイミングを制御する制御手段と、を備え、
    前記帯電手段が、前記感光体の表面を、画像形成に必要な画像形成電位より高い一次帯電電位に帯電させた後、前記露光手段の露光器が、非画像領域に対して前記表面電位制御用レーザーパワーにて露光して、前記一次帯電電位を前記画像形成電位まで降下させ、画像領域に対して前記画像形成用レーザーパワーにて露光して、前記感光体に静電潜像を形成するとともに、
    前記制御手段は、
    前記転写バイアス印加手段が、前記用紙が前記転写部材を通過するタイミングで所定の転写バイアスを印加する一方、直前の用紙と次の用紙との間の空白部が前記転写部材を通過するタイミングで前記転写バイアスとは異なるバイアスを印加するとともに、
    前記帯電バイアス印加手段が、前記空白部が前記帯電部材を通過するタイミングで、前記異なるバイアスを印加したことによる感光体表面の電位変化に応じて設定される出力の帯電バイアスを印加するよう、
    前記帯電バイアスと転写バイアスの出力および印加タイミングを制御することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記異なるバイアスが、0Vまたは前記転写バイアスとは逆極性の電圧のバイアスであり、前記感光体表面の電位変化に応じて設定される出力が、前記用紙が前記帯電部材を通過するタイミングで印加される帯電バイアスより低く設定されることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記帯電バイアス印加手段は、前記感光体表面の電位変化に応じて設定される出力の帯電バイアスを、前記転写バイアスの出力と当該帯電バイアス出力との相互関係が記憶されたデータに基づいて設定することを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
  4. 前記一次帯電電位と前記画像形成電位との差の絶対値が、300Vを越えることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の画像形成装置。
  5. 前記転写バイアスの出力が、電流値により制御されるものであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の画像形成装置。
  6. 前記帯電バイアスの出力が、直流電界であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の画像形成装置。
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