JP2008233246A - 画像形成装置 - Google Patents

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佳彦 丸山
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Abstract

【課題】小型化のために記録紙の長さより感光体周長が短いアモルファスシリコン感光体ドラム10と、接触帯電手段11のように帯電能力が劣る帯電手段とを用いても、補助帯電手段のような付加装置を必要とせず、また、簡単に、転写メモリに対処して画像品質が落ちないようにした画像形成方法及び装置を提供することが課題である。
【解決手段】感光体ドラム10における転写電圧印加前に形成された静電潜像を現像するための現像装置14における現像バイアス電圧と、転写電圧印加後に形成された静電潜像を現像するための現像バイアス電圧とを異ならせ、感光体ドラム10上の転写電圧印加前に形成されたトナー画像の濃度と転写電圧印加後に形成された画像濃度の変化に対処するようにした。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子写真方式を利用した複写機、プリンタ、ファクシミリ、それらの複合機などの画像形成装置に係り、特に、電子写真方式で感光体ドラム上に形成されたトナー画像を記録紙に転写した際に生じる、転写メモリに対処した画像形成装置に関するものである。
電子写真方式を利用した複写機、プリンタ、ファクシミリ、それらの複合機などの画像形成装置における画像形成プロセスは、まず、帯電プロセスで感光体ドラムを帯電させ、次に露光プロセスにより感光体ドラムの表面を露光して静電潜像を形成する。そしてその静電潜像に、現像プロセスによりトナーを供給してトナー画像を形成し、転写プロセスによって記録紙に転写した後、定着プロセスでトナー画像を記録紙に半永久的に定着させて画像形成が終了する。また、転写後に感光体ドラム上に残ったトナーは、トナー除去プロセスで除去されると共に感光体ドラム上に残った電荷を除電する光除電プロセスにより、感光体ドラムに除電光が照射されて次の画像形成プロセスの準備がなされる。
こういった画像形成プロセスにおける静電潜像が形成される感光体には、有機感光体(OPC感光体)、アモルファスシリコン(a−Si)感光体、セレン系感光体等が実用化されている。その中でも特にアモルファスシリコン感光体は、表面硬度が高く、半導体レーザなどの長波長光に高い感度を示すと共に、繰り返し特性による劣化もほとんど認められないという長所を有し、安定性、耐久性に優れているところから、電子写真用感光体として広く使用されている。
一方、近年、複写機、プリンタ、ファクシミリ、それらの複合機などの画像形成装置は、パーソナル化によって小型化、低価格化が要請され、あわせて高速化と、高精細化を伴う画像品質の向上なども要請されている。このうち、低価格化と画像品質の向上に対し、アモルファスシリコン感光体における感光層を薄膜化することがおこなわれている。
すなわちアモルファスシリコン感光体は、導電性基体の表面に例えばCVD法等の気相成長法によって感光層を成膜することで製造されるが、このような気相成長法はバッチ式であって連続的な生産ができず、バインダ樹脂等を含む塗布液を導電性基体上に塗布して乾燥させるだけで形成される有機感光層に比べ、所定の厚みを有する感光層を形成するために要する時間が著しく長くかかり、生産性が低くなってしまう。
そのため、アモルファスシリコン感光層が有機感光層に比べて摩耗しにくいことを利用し、その厚みをこれまでよりも薄くして、アモルファスシリコン感光体の生産性を向上することが一般化しつつある。すなわち、これまでは30〜60μm程度あったアモルファスシリコン感光層の厚みを30μm以下にすることで、従来のものに比べて生産性を向上させて低価格化することができ、また、このように薄膜化すると、形成画像の解像度を向上させることもできる。
しかしながら、アモルファスシリコン感光体を薄膜化すると、耐圧性能を維持できる表面電位が厚膜の場合に比較して低下する。すなわち、従来の厚膜のアモルファスシリコン感光体では、表面電位を500Vから700Vにセットでき、現像バイアスもそれに伴い、500Vから700Vくらいをかけられた。しかし、25μm程度の薄膜アモルファスシリコン感光体では、表面電位が300V前後になって使える現像バイアスも200V前後となる。
このように、従来の厚膜アモルファスシリコン感光体を用いた場合の表面電位と画像濃度(ID)との関係と、薄膜アモルファスシリコン感光体を用いた場合の表面電位と画像濃度(ID)との関係を、中間調濃度とIDとの関係として示したグラフが図3である。この図3のグラフにおいて、横軸は表面電位(V)、縦軸はID(画像濃度)であり、■でプロットした「従来技術」として示したのは、従来の約30μmの厚膜アモルファスシリコン感光体を用いた場合、●でプロットした「低電界現像」として示したのは、約15μmの薄膜アモルファスシリコン感光体を用いた場合である。
なおこの図3に示したグラフは、■でプロットした「従来技術」の場合、表面電位を700Vに設定し、交流現像バイアスをVpp=1.5KV、Vdc=550V、周波数f=2.5KHz、Duty=40%として設定した。●でプロットした「低電界現像」は、表面電位を250Vに設定し、交流現像バイアスをVpp=1.5KV、Vdc=150V、周波数f=2.5KHz、Duty=40%として設定したものである。
この図3から判るように、「従来技術」(■でプロット)である厚膜アモルファスシリコン感光体を用いた場合、表面電位の変化に対して中間調濃度における画像濃度(ID)の変化が緩やかであるが、●でプロットした「低電界現像」の薄膜アモルファスシリコン感光体を用いた場合、表面電位の変化に対して画像濃度の変化割合が大きい。
一方、前記したように画像形成装置の小型化、低価格化や、高速化、画像品質の向上などの要請により、感光体ドラムが小径化され、また、画像処理時間の高速化と感光体ドラムの小径化が進んだことにより、画像形成のプロセス時間が短くなって、直前の画像形成プロセスで形成された静電潜像が次のプロセスに影響を及ぼし、いわゆるゴースト画像を出現させるという問題が発生している。
すなわち、アモルファスシリコン感光体は組成が非結晶であるため、膜中にタングリングボンドといわれる未結合手が多数存在する。この未結合手はドラム上で局在準位となり、例えば転写プロセスで生じた膜中電子を拿捕して、次に行われる帯電プロセスにおいて留まった電荷が帯電電荷を打ち消すよう働く。そして、全周にわたって同電位となるよう帯電した感光体ドラムにおいて、この留まった電荷により帯電電荷が打ち消された部分は表面電位が低くなってしまう。また、この現象は、時間による回復性があることが知られており、そのため、特に転写電圧印加後の感光体ドラム一周の表面電位の低下が顕著である。
これを示したのが図4である。この図4は、小型化のために感光体ドラム直径が小さくなって記録紙の長さより感光体ドラム周長が短い、例えば記録紙長さが感光体ドラム周長の2倍であるアモルファスシリコン感光体ドラムを用い、前記した帯電プロセスによる同一条件での帯電で、転写プロセス実施後にアモルファスシリコン感光体ドラムの表面電位が変化した様子を示すグラフで、帯電後に画像を形成しないときの現像位置における感光体ドラム上の表面電位を示している。この図4において横軸は時間、縦軸は表面電位(単位:V)である。
この図4に示した例では、時間t1からt2は、アモルファスシリコン感光体ドラムに転写電圧が印加される前に帯電された位置が現像位置となった時を表し、時間t2から以後は、転写電圧が感光体ドラムに印加された後に帯電された位置が現像位置となった時を表している。すなわち、時間t1からt2までの間は、感光体ドラムに転写電圧が印加される前の状態で感光体ドラム上に形成される静電潜像が現像位置に位置する場合であり、時間t2以後は、感光体ドラムに転写電圧が印加された後に形成された静電潜像が現像位置に位置する場合である。
そして時間t1からt2までの間に、前記した帯電プロセス、露光プロセスで形成されて現像位置に至った静電潜像は、現像プロセスによりトナー画像とされ、転写プロセスで転写バイアスが印加されて感光体ドラム上のトナー画像が記録紙に転写される。そのため、この転写電圧印加後は、前記したように感光体ドラムに転写プロセスで生じた膜中電子が拿捕されて留まっており、この時間t2以後に現像位置に至る感光体ドラム上に形成された静電潜像は、その溜まった電荷が感光体ドラム上の帯電電荷を打ち消し、この図4の例では表面電位を約15V低下させた状態で形成されている。
ところが前記図3に示したように、●でプロットした「低電界現像」の薄膜アモルファスシリコン感光体ドラムを用いた場合、表面電位の変化に対して画像濃度の変化割合が大きいため、例え15Vであっても表面電位が低下すると中間調の画像濃度が変化し、それが目で見えるほどの大きさになる。すなわち、例えば中間調濃度の設計値を0.58とし、25%ハーフパターンの場合、濃度ムラが視覚的に見えなくなる条件としては、上記中間調濃度の設計値0.58に対して濃度変化を±0.05以下に抑えることが必要である。
それに対し、この図3に●でプロットした「低電界現像」の場合、200V〜300Vを線形として算出すると、表面電位1Vあたりの画像濃度の変動率は0.0053で、約15Vの表面電位低下は画像濃度の変動率が0.0795となり、濃度ムラが視覚的に判別可能となってしまう。また、この図3に■でプロットした「従来技術」の場合、600V〜700Vを線形として算出すると、表面電位1Vあたりの画像濃度の変動率は0.0015で、「低電界現像」はこの「従来技術」の約3.5倍となり、「従来技術」の画像濃度の変動率は0.0227であるから濃度ムラは視覚的に判別できない。
このような現象は転写メモリと呼ばれており、この帯電メモリに対処するため例えば特許文献1には、一様帯電手段と、一様帯電を受ける前の像担持体を一様帯電と同極性に帯電する補助帯電手段とを設け、像担持体の周長より転写材間隔が短い場合は補助帯電手段を作動させ、像担持体の周長より転写材間隔が長い場合は補助帯電手段をオフして、除電工程の最適化により膜中の残留電荷を除去する画像形成装置が示されている。
特開平9−22165号公報
しかしながら、この特許文献1に示された画像形成装置は、像担持体の周長が比較的大きく(すなわち像担持体直径大)、像担持体の周長より転写材間隔が長い場合は補助帯電手段をオフするとしており、その場合は除電工程の最適化により膜中残留電荷を除去する方法を取っていると共に、転写メモリが問題とならない場合も含む画像形成装置である。しかしながら、近年の環境保護意識の高まりに伴い、従来用いられていたコロトロンやスコロトロンなどのオゾンを発生する帯電手段に代わり、オゾン量削減を目的として接触帯電手段が用いられるようになっているが、この接触帯電手段も放電現象を用いて帯電を行っているものの、従来の帯電手段に比較して帯電能力が劣るため、この特許文献1のように補助帯電手段を設けても、転写メモリを完全にうち消せない場合が生じる。
また、こういった転写メモリを除電プロセスの除電光で消去する方法は、画像形成のスピードアップ化、高速化、小径化で、除電プロセスだけでこういった転写メモリの10から20Vの低い表面電位を均等に、充分にイレースできるほどの光強度を加えると、アモルファスシリコン感光体ドラムでは感光体の劣化を早めるため、イレース強度もそれほど上げられない。
そのため本発明においては、小型化のために記録紙の長さより感光体ドラム周長が短いアモルファスシリコン感光体ドラムと、接触帯電手段のように帯電能力が劣る帯電手段とを用いても、補助帯電手段のような付加装置を必要とせず、また、簡単に、転写メモリに対処して画像品質を落とさないようにした画像形成方法及び装置を提供することが課題である。
上記課題を解決するため本件出願人は、アモルファスシリコン感光体ドラム上に形成された潜像を現像するための現像装置の現像バイアスと、形成された画像濃度との関係を調べた。その結果、中間調濃度における現像バイアスと画像濃度との間には、図2に示したグラフのような関係があることが判った。この図2に示したグラフにおいて、横軸は現像バイアス(V)、縦軸はID(画像濃度)であり、■でプロットした「従来技術」として示したのは、従来の約30μmの厚膜アモルファスシリコン感光体を用いた場合、●でプロットした「低電界現像」として示したのは、約15μmの薄膜アモルファスシリコン感光体を用いた場合である。
この図2のグラフから分かるように、厚膜アモルファスシリコン感光体ドラムを用いた場合(■)も、薄膜アモルファスシリコン感光体ドラムを用いた場合(●)も、現像バイアスの変化に対して画像濃度(ID)の変化は直線的である。そのため、記録紙の長さより感光体ドラム周長が短い場合、転写電圧印加前と印加後で現像バイアス電圧を変化させ、転写電圧印加後は低下した表面電位で変化した画像濃度を補償できるような現像バイアスとすることで、この問題を解決できることを見いだした。
そのため本発明においては、この現像バイアスと画像濃度との関係を用い、
記録紙の長さより感光体周長が短いアモルファスシリコン感光体を有し、
帯電装置で前記感光体を帯電させて露光装置により静電潜像を形成し、該静電潜像を現像装置で現像することで形成されたトナー画像を転写装置で記録紙に転写する画像形成方法において、
前記感光体における複数周に形成したトナー画像を同一の前記記録紙に転写するとき、
前記感光体上に、前記転写装置による転写電圧印加前に形成された静電潜像と、転写電圧印加後に形成された静電潜像とで前記現像装置が用いる現像バイアス電圧を異ならせ、転写電圧印加前に形成された静電潜像を現像する第1の現像バイアス電圧を、転写電圧印加後に形成された静電潜像を現像する第2の現像バイアス電圧より高くして現像することで、前記した感光体ドラム上の転写電圧印加前に形成されたトナー画像の濃度と、転写電圧印加後に形成されたトナー画像の濃度変化に対処するようにした。
さらに具体的には、前記現像バイアスは交流に直流を重畳してなり、前記転写電圧印加前と後とで異ならせる現像バイアス電圧を、前記直流バイアス電圧を異ならせて現像するようにした。
そしてこの画像形成方法を実現する画像形成装置は、
記録紙の長さより感光体周長が短いアモルファスシリコン感光体と、該感光体に接触して帯電させる接触帯電装置と、前記感光体を露光して静電潜像を形成する露光装置と、形成された静電潜像を現像してトナー画像とする現像装置と、該現像装置で感光体上に形成されたトナー画像を記録紙に転写する転写装置とを有した画像形成装置において、
前記現像装置は、交流バイアス電源と、直流バイアス電源と、該直流バイアス電源の現像バイアス電圧を記憶した電圧変化量記憶装置とを有し、
該電圧変化量記憶装置は、前記感光体に前記転写装置による転写電圧が印加される前に形成された静電潜像を現像する第1の現像バイアス電圧を、転写電圧印加後に形成された静電潜像を現像する第2の現像バイアス電圧より高い電圧として記憶し、
前記現像装置は、前記感光体に転写電圧が印加される前は前記第1の現像バイアス電圧で、転写電圧印加後は前記第2の現像バイアス電圧で前記感光体上の静電潜像を現像することを特徴とする。
このように、小型化のために記録紙の長さより感光体ドラム周長が短いアモルファスシリコン感光体ドラムと、接触帯電手段のように帯電能力が劣る帯電手段とを用いることで、図4のグラフに示したように、転写電圧印加前に感光体ドラム上に形成されたトナー画像を記録紙に転写した後、転写電圧印加前と同一条件で帯電させても、感光体ドラムの表面電位が低下して画像濃度が異なってしまうのを、その低下した分を補うように図2に示したグラフに従って現像バイアスを調整すれば、この画像濃度の変化に対応して同一濃度とすることができ、前記したような転写メモリによる画像品質の低下を起こさない画像形成方法及び装置とすることができる。
なお、この現像バイアスの調整は、現像装置のバイアス電源を構成するは交流バイアス電源と直流バイアス電源のうち、直流バイアス電源で行うことで、補助帯電手段のような付加装置を必要とせず、また、簡単に、転写メモリに対処して画像品質を落とさないようにした、画像形成方法及び装置を提供することができる。
このように本発明によれば、補助帯電手段のような付加装置を必要とせず、非常に簡単な構成で、転写メモリに対処して画像品質を落とさないようにした、画像形成方法及び装置を提供することができる。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施例を例示的に詳しく説明する。但しこの実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例に過ぎない。
図1は、本発明になる画像形成装置の一例の概略構成図である。本発明の画像形成装置は前記したように、感光体ドラムを帯電させる帯電プロセス、感光体ドラムの表面を露光して静電潜像を形成する露光プロセス、その静電潜像にトナーを供給してトナー画像を形成する現像プロセス、形成されたトナー画像を記録紙に転写する転写プロセス、転写されたトナー画像を記録紙に半永久的に定着させる定着プロセスにより画像形成が行われる。
すなわちこの図1において、図示していないCPUを有した制御装置21は、薄膜のアモルファスシリコンを用いて小径化した感光体ドラム10を帯電手段11で帯電させ、送られてきた画像データ22により、露光手段12から発する光ビーム13を変調して感光体ドラム10の表面を露光させる。その露光で形成された静電潜像は、現像制御装置20によって制御される交流バイアス電源18、直流バイアス電源19により、交流に直流が重畳された現像バイアスが供給される現像装置14で現像され、トナー画像が形成される。
またそのトナー画像は、転写手段15によって記録紙17に転写された後、図示していない定着手段で記録紙に定着され、転写後に感光体ドラム10上に残ったトナーはクリーニング手段16で除去されると共に、感光体ドラム10上に残った電荷は、図示しない除電手段から発せられる除電光により除電されて次の画像形成の準備がなされる。
以下の説明では、この図1に示した画像形成装置における感光体ドラム10として、直径30mm、膜厚15μmの薄膜化したアモルファスシリコン感光体ドラムを用い、帯電手段11として、表面粗さRz=10μmのエピクロルヒドリンゴムを使用した帯電ローラを用いて、それぞれ矢印方向に回転駆動させ、図5に一例を示したような現像装置により、平均粒径7.8μmの磁性1成分トナーによるジャンピング現像を行いながら、感光体スピード(画像形成スピード)約178mm/sで駆動した場合の値を例に説明してゆく。
なお、この図5において、31は表面に磁性トナーを担持して感光体ドラム10上に形成された静電潜像を現像するマグネットローラ、32はマグネットローラ31上の磁性トナーの層厚を規制する磁性ブレード、33、34はトナーを攪拌する攪拌ローラであり、攪拌ローラ33、34で攪拌、帯電されながらマグネットローラ31へ送られた磁性トナーは、このマグネットローラ31に担持されて、感光体ドラム10上に形成された静電潜像を現像する。以上が本発明になる画像形成装置と現像装置の概略の一例であるが、本発明は以上示した数値に基づく構成だけに限らず、種々の値の感光体ドラムや帯電ローラを使用し得る。また、画像形成装置や現像装置の構成も、図1や図5に示した構成だけに限られないことも明らかである。
このように構成された本発明になる画像形成装置において、現像装置14に現像バイアスを供給する交流バイアス電源18、直流バイアス電源19のうち、直流バイアス電源19は、予め電圧変化量記憶装置23に記憶された転写バイアスによって低下する感光体の表面電位の電圧値により、例えば、デジタル信号により16bitの分解能で直流電圧を0Vから500Vまで変化させることができるような直流電源が用いられ、出力電圧を変化できるよう構成されている。
前記図4で説明したように、小型化のために感光体ドラム10の直径が小さくなって記録紙17の長さより感光体ドラム10の周長が短くなり、感光体ドラム10に転写電圧が印加された後に、例え転写電圧印加前と同一条件で感光体ドラム10を帯電ローラ11帯電させても、転写プロセスで生じた膜中電子が拿捕されて留まり、その電荷によって帯電電荷が打ち消されて、転写電圧印加前に比較してこの図4の例では、表面電位を約15V低下させる転写メモリが発生する。
また、前記図3で説明したように、●でプロットした「低電界現像」の薄膜アモルファスシリコン感光体ドラムを用いた場合、表面電位の変化に対して画像濃度の変化割合が大きいため、例え15Vであっても表面電位が低下すると中間調の画像濃度が変化し、それが目で見えるほどの大きさになる。すなわち、例えば中間調濃度の設計値を0.58とし、25%ハーフパターンの場合、濃度ムラが視覚的に見えなくなる条件としては、上記中間調濃度の設計値0.58に対して濃度変化を±0.05以下に抑えることが必要である。
ところが、この図3に●でプロットした「低電界現像」の場合、表面電位1Vあたりの画像濃度の変動率は0.0053であり、約15Vの表面電位低下は画像濃度を0.0795だけ増加させ、前記設計値0.58に対して画像濃度が0.66となって、濃度ムラが視覚的に判別可能となってしまう。なお、図3における●でプロットした「低電界現像」は、前記したように、表面電位を250Vに設定し、交流現像バイアスをVpp=1.5KV、Vdc=150V、周波数f=2.5KHz、Duty=40%として設定したものである。
しかしながら図2のグラフに示したように、厚膜アモルファスシリコン感光体ドラムを用いた場合(■)も、薄膜アモルファスシリコン感光体ドラムを用いた場合(●)も、現像バイアスの変化に対して画像濃度(ID)の変化は略直線的であり、例えば●でプロットした「低電界現像」の場合、xを現像バイアス電圧とし、yをID(画像濃度)とすると、現像バイアス電圧に対するID(画像濃度)yの近似直線は下記(1)式となる。
y=0.0035x+0.07 …… (1)
そのため本発明においては、まず、図4の時間t1からt2の間の表面電位と、時間t2からの低下した表面電位とにそれぞれ対応する画像濃度を図3から求める。そして、時間t2からの低下した表面電位による画像濃度を、時間t1からt2の間の表面電位による画像濃度と同じになるよう補償する現像バイアス電圧を図2のグラフから求め、時間t2(すなわち感光体ドラム10上の静電潜像の現像2周目)以後は、その補償する現像バイアス電圧で現像すれば、時間t2からの画像濃度低下を防止することが可能となる。
すなわち、感光体ドラム10の複数周にトナー画像を形成して同一の記録紙17に転写する場合、このようにして求めた感光体ドラム10における、転写電圧印加前(図4の時間t1からt2の間)に形成された静電潜像現像のための直流現像バイアス電圧と、転写電圧印加後(図4の時間t2以後)に形成された静電潜像現像のための直流現像バイアス電圧とを、予め電圧変化量記憶装置23に記憶し、現像に際し、この感光体ドラム10における該当する直流現像バイアス電圧をこの電圧変化量記憶装置23から読み出し、直流バイアス電圧を変化させて現像するようにしたのである。
このような考え方に従い、実験した結果を示したのが表1である。
Figure 2008233246
この表1において、上段の「現像電圧(1)」として示したのは、感光体ドラム10の複数周にトナー画像を形成して同一の記録紙17に転写する場合の、感光体ドラム10における転写電圧印加前に形成された静電潜像を現像するための直流現像バイアス電圧を、「現像電圧(2)」は、同じく転写電圧印加後に形成された静電潜像を現像するための直流現像バイアス電圧をそれぞれ示し、また、「濃度ムラ」は、形成された画像に濃度ムラが認められたかどうかで、×は濃度ムラが認められた場合、○は殆ど認められない程度の濃度ムラがあった場合、◎は濃度ムラがなかった場合である。
そして「従来制御」は、従来のように直流現像バイアス電圧、すなわち現像電圧(1)と現像電圧(2)とを変化させずに現像した場合で、「実施例1」は現像電圧(1)を150V、現像電圧(2)を140Vとした場合、「実施例2」は現像電圧(1)を160V、現像電圧(2)を140Vとした場合である。
この表1から判るとおり、現像電圧(1)と現像電圧(2)とを変化させずに現像した「従来制御」は、濃度ムラが生じて×となり、現像電圧(1)を150V、現像電圧(2)を140Vと現像電圧(1)より10V低くした「実施例1」は、殆ど認められない程度の濃度ムラがあって○となり、現像電圧(1)を通常より高い160V、現像電圧(2)を140Vにした「実施例2」は、全く濃度ムラが認められずに◎となっている。
すなわち、感光体ドラム10の複数周にトナー画像を形成して同一の記録紙17に転写する場合の、感光体ドラム10における転写電圧印加前に形成された静電潜像を現像するための直流現像バイアス電圧を、転写電圧印加後に形成された静電潜像を現像するための直流現像バイアス電圧に対して高く設定することで、濃度ムラのない画像を形成することができる。
なお、この転写メモリは感光体ドラム10によってばらつくこともあるため、感光体ドラム10それぞれにつき、前記した表1における現像電圧(1)と現像電圧(2)とに相当する転写メモリの値を電圧変化量記憶装置23に記憶させておけば、このような事態にも対処できる。
本発明によれば、小型化のために記録紙の長さより感光体周長が短いアモルファスシリコン感光体と、接触帯電手段のように帯電能力が劣る帯電手段とを用いても、コストも上昇させずに転写メモリによる画像品質の低下を起こさない画像形成方法及び装置を提供することができる。
本発明になる画像形成方法を実施する画像形成装置の一例の概略構成図である。 現像バイアスと画像濃度との間の関係を示したグラフである。 厚膜アモルファスシリコン感光体を用いた場合の表面電位と画像濃度(ID)との関係と、薄膜アモルファスシリコン感光体を用いた場合の表面電位と画像濃度(ID)との関係を、中間調とIDとの関係として示したグラフである。 記録紙の長さより感光体周長が短いアモルファスシリコン感光体を用い、同一条件で帯電させても、転写プロセス実施後(t2以後)はアモルファスシリコン感光体の表面電位が低下する様子を示すグラフである。 現像装置の一例の概略構成図である。
符号の説明
10 感光体ドラム
11 帯電手段
12 露光手段
13 光ビーム
14 現像装置
15 転写手段
16 クリーニング手段
17 記録紙
18 交流バイアス電源
19 直流バイアス電源
20 現像制御装置
21 制御装置
22 画像データ
23 電圧変化量記憶装置

Claims (3)

  1. 記録紙の長さより感光体周長が短いアモルファスシリコン感光体を有し、
    帯電装置で前記感光体を帯電させて露光装置により静電潜像を形成し、該静電潜像を現像装置で現像することで形成されたトナー画像を転写装置で記録紙に転写する画像形成方法において、
    前記感光体における複数周に形成したトナー画像を同一の前記記録紙に転写するとき、
    前記感光体上に、前記転写装置による転写電圧印加前に形成された静電潜像と、転写電圧印加後に形成された静電潜像とで前記現像装置が用いる現像バイアス電圧を異ならせ、転写電圧印加前に形成された静電潜像を現像する第1の現像バイアス電圧を、転写電圧印加後に形成された静電潜像を現像する第2の現像バイアス電圧より高くして現像することを特徴とする画像形成方法。
  2. 前記現像バイアスは交流に直流を重畳してなり、前記転写電圧印加前と後とで異ならせる現像バイアス電圧を、前記直流バイアス電圧を異ならせて行うことを特徴とする請求項1に記載した画像形成方法。
  3. 記録紙の長さより感光体周長が短いアモルファスシリコン感光体と、該感光体に接触して帯電させる接触帯電装置と、前記感光体を露光して静電潜像を形成する露光装置と、形成された静電潜像を現像してトナー画像とする現像装置と、該現像装置で感光体上に形成されたトナー画像を記録紙に転写する転写装置とを有した画像形成装置において、
    前記現像装置は、交流バイアス電源と、直流バイアス電源と、該直流バイアス電源の現像バイアス電圧を記憶した電圧変化量記憶装置とを有し、
    該電圧変化量記憶装置は、前記感光体に前記転写装置による転写電圧が印加される前に形成された静電潜像を現像する第1の現像バイアス電圧を、転写電圧印加後に形成された静電潜像を現像する第2の現像バイアス電圧より高い電圧として記憶し、
    前記現像装置は、前記感光体に転写電圧が印加される前は前記第1の現像バイアス電圧で、転写電圧印加後は前記第2の現像バイアス電圧で前記感光体上の静電潜像を現像することを特徴とする画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011085710A (ja) * 2009-10-14 2011-04-28 Kyocera Mita Corp 高圧電源装置及び画像形成装置

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