JP2001354917A - 粘着部材及びその製造方法 - Google Patents

粘着部材及びその製造方法

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JP2001354917A
JP2001354917A JP2000178032A JP2000178032A JP2001354917A JP 2001354917 A JP2001354917 A JP 2001354917A JP 2000178032 A JP2000178032 A JP 2000178032A JP 2000178032 A JP2000178032 A JP 2000178032A JP 2001354917 A JP2001354917 A JP 2001354917A
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Masayoshi Kawabe
雅義 河辺
Kunihiro Inagaki
訓宏 稲垣
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Nitto Denko Corp
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Nitto Denko Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ベースポリマーに基づく粘着層全体のバルク
特性を維持しつつ、従って粘着剤組成による全体的な粘
着特性の設計を可能としつつ、粘着層を部分的に改質し
て接着力に優れる粘着層を得ること。 【解決手段】 ベースポリマーの分解生成物からなる低
分子量体を内部よりも多く含有する表面層(11)を有
する粘着層(1)を基材(2)の片面又は両面に有する
粘着部材及び基材の片面又は両面に設けた粘着層をプラ
ズマ雰囲気下に配置し、その粘着層の表面層におけるベ
ースポリマーを分解して低分子量体を生成させる粘着部
材の製造方法。 【効果】 被着体に対する濡れ性を粘着層の表面層のみ
部分的に改質でき、その低分子量体が粘着層内での定着
性に優れて被着体に移行しにくく粘着性付与剤の配合な
しに又はその配合量の減量下に接着力を向上させてベー
スポリマーに基づく物性を高度に維持できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、粘着層全体のバルク特性
を維持しつつその表面層を改質して接着力を向上させた
粘着部材及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】商業用や産業用、事務用や家庭用等のラ
ベルやステッカー、シールやワッペン、伝票や掲示板等
を粘着層を介して接着処理することなどの粘着層の各種
分野への普及に伴い、その用途に応じた接着力等の粘着
特性の創出が課題となっている。ちなみに包装テープ等
では極めて強い接着力が要求される場合のある反面、金
属板や塗装板等に接着される表面保護シートでは保護目
的達成後の剥離が容易なように弱い接着力が求められる
場合もある。
【0003】従来、前記した接着力の調節では石油系樹
脂等からなる粘着性付与剤を配合して粘着層のベースポ
リマーによる弾性率を低下させ接着力を向上させる方式
が一般に採られている。しかしながら斯かる薬剤の配合
による粘着層の組成制御方式ではその改質後の粘着特性
がバルク全体に及び、従って粘着性付与剤の配合では粘
着層全体の弾性率を低下させてベースポリマーによる高
弾性率に基づく機械的強度や耐熱性等も低下させる問題
点があった。
【0004】
【発明の技術的課題】本発明は、ベースポリマーに基づ
く粘着層全体のバルク特性を維持しつつ、従って粘着剤
組成による全体的な粘着特性の設計を可能としつつ、粘
着層を部分的に改質して接着力に優れる粘着層を得るこ
とを課題とする。
【0005】
【課題の解決手段】本発明は、ベースポリマーの分解生
成物からなる低分子量体を内部よりも多く含有する表面
層を有する粘着層を基材の片面又は両面に有することを
特徴とする粘着部材、及び基材の片面又は両面に設けた
粘着層をプラズマ雰囲気下に配置し、その粘着層の表面
層におけるベースポリマーを分解して低分子量体を生成
させることを特徴とする粘着部材の製造方法を提供する
ものである。
【0006】
【発明の効果】本発明によれば、低分子量体を内部より
も多く含有する表面層を有する状態の粘着層としたこと
でその表面層のみの被着体に対する濡れ性を部分的に改
質して粘着層の接着力を高めることができ、その低分子
量体がベースポリマーの分解生成物からなることに基づ
いて粘着層と分離しにくくその表面層での定着性に優れ
て被着体に移行しにくい。また粘着性付与剤を配合せず
に、又はその配合量の減量下に接着力を向上させてベー
スポリマーに基づく高弾性率や機械的強度や耐熱性等の
物性を高度に維持する粘着層とすることができる。
【0007】従って粘着剤組成にて粘着層の全体に初期
設定したベースポリマー等に基づくバルク特性を内部層
を介して良好に維持しつつ粘着層の表層を効率よく改質
して接着力を向上させることができる。また本発明によ
るプラズマ処理に基づく方法により前記した粘着層表面
層の改質を能率よく行うことができ粘着部材を効率よく
製造することができる。
【0008】
【発明の実施形態】本発明による粘着部材は、ベースポ
リマーの分解生成物からなる低分子量体を内部よりも多
く含有する表面層を有する粘着層を基材の片面又は両面
に有するものである。その例を図1、図2に示した。
1、3が粘着層で、11,31がその表面層、2が基材
である。
【0009】粘着部材は、基材の片面又は両面に粘着層
を有するものとすることができ、基材と粘着層を容易に
剥離できるタイプや、基材と粘着層が強接着した固着タ
イプなどの適宜なタイプのものとすることができる。な
お基材の両面に粘着層を有するものの場合、例えば片面
に表面改質の粘着層を有し、他面に普通の接着層を有す
る粘着部材などの如く、基材の両面における粘着層ない
し接着層は異なるものであってもよいし、同じものであ
ってもよい。
【0010】粘着層の支持を目的とする基材としては、
各種のプラスチックからなるフィルムやシート、紙や
布、不織布や金属箔、ネットや発泡体、それらのラミネ
ート体などの適宜な薄葉体を用いることができ、従来の
粘着部材おける基材のいずれも用いうる。また基材は、
導電体層や磁性体層を有して、又は/及び導電粉や磁性
粉を含有して高周波を介し誘導加熱できるものなどであ
ってもよい。基材の厚さは、適宜に決定しうるが、一般
には500μm以下、就中1〜300μm、特に5〜25
0μmとされる。
【0011】なお上記した剥離タイプの粘着部材は、例
えば低接着性の基材を用いて形成することができる。低
接着性の基材は例えば、シリコーン系やフッ素系や長鎖
アルキル系等で代表される剥離剤をコーティングする方
式、ポリエチレンやポリプロピレンの如き無極性ポリマ
ーからなる接着力の弱い基材を用いる方式などの公知の
方式により得ることができる。
【0012】一方、固着タイプの粘着部材は、例えば強
接着性の基材を用いて形成することができる。強接着性
の基材は例えば、クロム酸処理やオゾン暴露、火炎暴露
や高圧電撃暴露、イオン化放射線処理等により表面を酸
化させる化学的又は物理的処理による方式、ポリエステ
ルの如き極性の高いポリマー等からなる接着力の強い基
材を用いる方式などの公知の方式により得ることができ
る。
【0013】粘着層の形成には例えばゴム系やアクリル
系、ビニルアルキルエーテル系やシリコーン系、ポリエ
ステル系やポリアミド系、ウレタン系などの適宜なポリ
マーの1種又は2種以上をベースポリマーとする各種の
粘着剤を用いることができる。従って紫外線硬化型やホ
ットメルト型や熱時感圧型等の粘着剤なども用いること
ができ、粘着層を形成するベースポリマーないしその粘
着剤については特に限定はない。
【0014】汎用性などの点よりは例えばポリイソブチ
レンやポリイソプレン、天然ゴムや再生ゴム、SBRや
NBR、スチレン・イソプレン系やスチレン・ブタジエ
ン系等のスチレン・ジエンA・B型又はA・B・A型ブ
ロック共重合体の如きゴム系ポリマーなどをベースポリ
マーとするゴム系粘着剤、炭素数が20以下のアルキル
基を有するアクリル酸やメタクリル酸等のエステルから
なる(メタ)アクリル酸系アルキルエステルの1種又は
2種以上を用いて、必要に応じ凝集力や耐熱性や架橋性
等のバルク特性の調節などを目的に適宜なモノマーの1
種又は2種以上を共重合したアクリル系ポリマーをベー
スポリマーとするアクリル系粘着剤などが好ましく用い
うる。
【0015】特に粘着性付与剤を配合せずに又はその配
合量の減量下に接着力を向上させうる点よりは、その粘
着性付与剤の配合にて接着力を向上させることが一般的
なゴム系ポリマー(エラストマー)、就中ポリイソブチ
レンの如き側鎖を有するゴム系ポリマーをベースポリマ
ーに用いた粘着剤が有利に用いられる。用いる粘着剤
は、必要に応じ架橋剤や粘着性付与剤、可塑剤や充填
剤、老化防止剤などの適宜な添加剤を配合したものなど
であってもよい。
【0016】粘着層の形成は、例えばドクターブレード
法やグラビア印刷法などの適宜な方式にて基材上に粘着
剤を塗布する方式や、それに準じてセパレータ上に形成
した粘着層を基材上に移着する方式などの適宜な方式に
て行うことができる。粘着層の厚さは、使用目的などに
応じて適宜に決定しうるが、一般には500μm以下、
就中1〜300μm、特に5〜100μmとされる。なお
粘着層は、バルク特性の調節などを目的に電子線照射に
よる架橋処理などの適宜な処理が施されたものであって
もよい。
【0017】ベースポリマーの分解生成物からなる低分
子量体を内部よりも多く含有する表面層を有する粘着層
の形成は、基材の片面又は両面に設けた粘着層に対して
その表面よりベースポリマーを分解しうる適宜な処理方
式、例えばプラズマ処理方式や紫外線照射方式、オゾン
暴露方式や電子線照射方式、ガンマ線照射方式などの1
種又は2種以上を適用することにより行うことができ
る。
【0018】表面層の優先的な処理による粘着部材の効
率的な製造などの点よりは、基材の片面又は両面に設け
た粘着層をプラズマ雰囲気下に配置して粘着層表面層の
ベースポリマーを分解するプラズマ処理方式が好まし
い。これによればプラズマ雰囲気に発生したラジカルや
電子、イオンや紫外線等が複合的に粘着層表面に作用し
てそのベースポリマーを効率よく分断し、図1、2の例
の如くその分解生成物からなる低分子量体を内部よりも
多く含有する表面層11、31を有する粘着層1、3を
効率よく形成することができる。
【0019】プラズマ処理は、前記の如くプラズマ雰囲
気に粘着層をおくものであるが、そのプラズマ雰囲気は
キャリアガスにて形成される。すなわち前記したプラズ
マ雰囲気におけるラジカルや電子、イオンや紫外線等は
キャリアガスを発生源とする。そのキャリアガスには適
宜なガスを用いることができ、特に限定はない。ちなみ
にその例としてはヘリウムやアルゴン等の不活性ガス、
酸素や窒素等の2原子分子ガス、炭酸ガスやアンモニア
ガス、水蒸気や各種モノマー等の多原子分子ガスなどが
あげられる。
【0020】キャリアガスには1種又は2種以上の混合
物を用いることができ処理対象の粘着層などに応じて適
宜に選択使用することができる。一般には分子鎖の切断
(エッチング)効率等の点より不活性ガスが好ましく用
いられる。またプラズマ処理は、キャリアガスを代えて
前後した複数回処理として同じ粘着層に対して施すこと
ができる。さらに基材の両面に粘着層を有する場合には
その表裏の粘着層に対してキャリアガス等の処理条件を
代えた異なるプラズマ処理を施すこともできる。その場
合、処理対象でない粘着層についてはセパレータ等で表
面を保護カバーすることにより処理の進行を防止するこ
とができる。
【0021】プラズマ処理等にて形成する表面の改質層
(表面層)の厚さについては適宜に決定しうる。一般に
は粘着層に初期設定したバルク特性の維持などの点より
粘着層全体の厚さの1%以下、就中0.5%以下、特に
0.1%以下の表面層厚とすることが好ましい。形成す
る表面層の厚さが大きすぎると表面層の物性が粘着層全
体の物性に大きく影響して粘着層全体のバルク特性が変
化しやすくなる。また厚い表面層の形成には強い処理な
いし長時間の処理を要して粘着層内部にまで改質処理の
影響が大きく及ぶこととなり粘着層全体のバルク特性が
変質しやすくなる。
【0022】従ってプラズマ処理では従来のように改質
処理の影響が粘着層全体に及ぶ処理方式は好ましくな
い。ちなみに粘着層全体におけるベースポリマーの分子
鎖切断にても接着力の向上は可能であるが、その場合に
は粘着層全体の軟質化も進行して保持力の低下など粘着
性付与剤を配合する場合と同様に粘着層全体が変質す
る。粘着層全体のバルク特性の変化防止の点よりプラズ
マ処理の場合に形成する好ましい表面層の厚さは、10
0nm以下、就中5〜70nm、特に10〜50nmであり、
その厚さは処理時間やプラズマ発生源からの距離等のプ
ラズマ処理の程度にて制御することができる。
【0023】前記したプラズマ処理による極薄の表面層
厚の容易な達成性や粘着特性の高度な制御性などの点よ
り好ましい粘着部材の製造方法は、粘着層をリモートプ
ラズマ領域に配置して改質処理する方法である。かかる
リモートプラズマ処理方法によれば表面層のみにおける
改質処理を制御性よく行うことができる。すなわち図3
に例示のプラズマ発生装置4等においてガスボンベ47
より質量流量計等の流量制御系46を介して減圧管41
内に供給されたキャリアガスは、電極42の近傍でラジ
カルや電子、イオンや紫外線等の活性種からなるプラズ
マ状態となり、真空ポンプ等の減圧系44を介して減圧
管内を順次移動しつつ排気される。
【0024】前記の移動過程において活性種は、再結合
等で失活するがその場合、電子やイオンはラジカルより
も速く失活しその失活速度は、電子やイオンで10−7
cm/秒程度、ラジカルで10−33cm/秒程度とさ
れている。従ってラジカルがより長時間活性を維持して
電極42近くのプラズマ発生領域5から離れた領域6、
7、8にラジカルがリッチに存在する領域が形成されや
すくこの領域がリモートプラズマ領域である。
【0025】前記の如くリモートプラズマ領域では電極
近傍よりもラジカルをリッチに含み、分子鎖を切断(エ
ッチング現象)しやすい電子やイオン等の存在量が少な
く移動等による活性種のエネルギー減衰なども生じてプ
ラズマを介した改質処理が電極近傍のプラズマ発生領域
よりも緩やかに進行する。その結果、リモートプラズマ
領域にて処理することにより粘着層表層の極く薄い部分
を制御性よく改質処理できるものと思われる。なお図3
において、43は処理対象の支持板、45は減圧計、4
8は電源、49は整合系である。
【0026】リモートプラズマ処理の条件は、ベースポ
リマーの種類などに応じて適宜に決定しうる。一般には
形成される表面層の厚さ制御などの点よりキャリアガス
の流量100ml/分以下、就中50ml/分以下、特に1
〜10ml/分、処理出力(電極電圧)10〜300W、
就中20〜200W、特に30〜100W、処理時間1
秒間〜30分間、就中2秒間〜10分間、特に3秒間〜
3分間とされる。
【0027】処理出力が高いほど、また処理時間が長い
ほど分子鎖の切断による低分子量体の生成量は多くな
る。また粘着層を配置する位置は、処理効率等により適
宜に決定でき電極から遠くするほど上記したように分子
鎖の切断が生じ難くなる。低分子量体の生成効率等の点
よりは電極から300cm以下、就中10〜200cm以
下、特に30〜150cmの距離内に粘着層を配置して処
理することが好ましいが電極直下(電極からの距離0c
m)で処理することもできる。なお分子鎖の切断は、分
子鎖の結合エネルギー等が関係することよりプラズマ処
理による改質特性は、同じ条件による処理にても粘着層
を形成するベースポリマーの種類などにより相違する場
合がある。
【0028】接着力の向上等の点より粘着層の表面層が
含有する低分子量体の好ましい重量平均分子量は、ベー
スポリマーの重量平均分子量の1/10〜1/500、
就中1/20〜1/300、1/30〜1/100であ
る。また接着力の向上等の点より粘着層の表面層におけ
る低分子量体の好ましい含有量は5重量%以下、就中
0.05〜3重量%、特に0.1〜2.5重量%であ
る。その含有量が0.05重量%未満では接着力の向上
効果に乏しい場合があり、5重量%を超えると接着力の
向上効果に対する寄与度が乏しくなり、粘着層より分離
して被着体に移行し汚染原因となる場合がある。
【0029】本発明による粘着部材は、その接着力等の
特性に応じて例えばラベルやステッカー、シールやワッ
ペン、伝票や掲示板、包装テープや表面保護材、接着シ
ートなどの各種の目的で、商業用途や工業用途、農業用
途や医療用途、光学用途や事務用途、家庭用途などの種
々の分野で用いることができ、従来に準じたいずれの目
的にも用いうる。なお粘着部材は、巻回体等として実用
に供しうるほか、その粘着層を実用に供するまでの間、
セパレータにて仮着保護する形態などの適宜な形態で実
用に供することができる。
【0030】
【実施例】実施例1 厚さ50μmのポリプロピレンフィルム(東レ社製、ト
レファンBO#40−T2745)の片面に、重量平均
分子量65万のポリイソブチレン(PIB:エクソンケ
ミカル社製、ビスタネックスMML−80)のへプタン
溶液を塗布し、80℃で3分間乾燥させて厚さ30μm
の粘着層を形成し、それをセパレータにて仮着カバーし
た。次にその粘着層よりセパレータを剥離しそれを図3
のプラズマ発生装置4における減圧管41内のガラス製
支持板43上の電極42の直下に粘着面を上にして配置
し、キャリアガスに窒素ガスを用いて100Wの処理出
力にて電極近傍にプラズマを発生させて1分間プラズマ
処理して粘着部材を得た。
【0031】実施例2 配置位置を電極より30cm離れた位置6(リモートプラ
ズマ領域)としたほかは実施例1に準じて粘着部材を得
た。
【0032】実施例3 配置位置を電極より60cm離れた位置7としたほかは実
施例1に準じて粘着部材を得た。
【0033】実施例4 配置位置を電極より80cm離れた位置8としたほかは実
施例1に準じて粘着部材を得た。
【0034】実施例5 プラズマ処理の時間を2分間としたほかは実施例1に準
じて粘着部材を得た。
【0035】実施例6 プラズマ処理の時間を2分間としたほかは実施例2に準
じて粘着部材を得た。
【0036】実施例7 プラズマ処理の時間を2分間としたほかは実施例3に準
じて粘着部材を得た。
【0037】実施例8 プラズマ処理の時間を2分間としたほかは実施例4に準
じて粘着部材を得た。
【0038】実施例9 プラズマ処理を窒素ガスに代えて、酸素ガスによる75
W、30秒間としたほかは実施例1に準じて粘着部材を
得た。
【0039】実施例10 プラズマ処理を窒素ガスに代えて、酸素ガスによる75
W、30秒間としたほかは実施例2に準じて粘着部材を
得た。
【0040】実施例11 プラズマ処理を窒素ガスに代えて、酸素ガスによる75
W、30秒間としたほかは実施例3に準じて粘着部材を
得た。
【0041】実施例12 プラズマ処理を窒素ガスに代えて、酸素ガスによる75
W、30秒間としたほかは実施例4に準じて粘着部材を
得た。
【0042】比較例 プラズマ処理を施さないほかは実施例1に準じて粘着部
材を得た。
【0043】評価試験 実施例、比較例で得た粘着部材又はその粘着層について
下記の特性を調べた。 表面層厚 粘着層をRuO等の重金属系酸化剤にて染色後ミクロ
トームにて超薄切片を作製し、透過電子顕微鏡(日立製
作所社製、H−800型)にて加速電圧100kVで観
察し、そのTEMによる断面写真より表面層の厚さを調
べた。
【0044】低分子量体の重量平均分子量(Mw)及び
生成量 粘着部材に準じてセパレータ上に粘着層を形成し、その
粘着層をテトラヒドロフラン(THF)に溶解させて
0.3重量%の溶液濃度に調製したのち0.45μmメ
ンブランフィルタにて濾過し、ゲルパーミエーションク
ロマトグラフイー(GPC:東ソー社製、HLC812
0型)によりポリスチレン換算による低分子量体の重量
平均分子量を調べた。またそのGPCクロマトグラムに
よる相対面積比より低分子量体の生成量を算出した。な
おカラムには、TSKgel super HM-H/H4000/H3000/
H2000カラムを用い、カラム温度40℃にて測定した。
【0045】接着力 粘着部材をその粘着層を介してステンレス板(430B
A)に対し2kgローラを一往復させて圧着し、48時
間放置後、引張圧縮試験機(ミネベア社製、TCM−1
kNB型)にて300mm/分の剥離速度による180度
ピールを測定した。
【0046】前記の結果を次表に示した。また図4に実
施例1〜8(窒素プラズマ処理)と比較例、及び図5に
実施例9〜12(酸素プラズマ処理)と比較例とにおけ
る低分子量体の生成量と接着力の関係を表したグラフを
示した。 電極との 表面層厚 低分子量体 接 着 力 距離(cm) (nm) 生成量 Mw N/20mm 実施例1 0 30 0.6wt% 6300 5.8 実施例2 30 10未満 0.6wt% 6800 6.7 実施例3 60 10未満 0.1wt% 9000 6.6 実施例4 80 10未満 0.1wt% 10000 5.1 実施例5 0 50 0.5wt% 5800 6.2 実施例6 30 15 0.4wt% 5700 6.5 実施例7 60 10未満 0.2wt% 5800 6.6 実施例8 80 10未満 0.1wt% 10000 5.3 実施例9 0 280 2.4wt% 5300 6.9 実施例10 30 125 0.9wt% 3900 6.2 実施例11 60 80 1.0wt% 4000 5.9 実施例12 80 50 0.9wt% 5800 5.4 比 較 例 未処理 0 0.0wt% − 3.1
【0047】表より実施例では粘着性付与剤の配合なし
に接着力が大幅に向上していることがわかる。なお上記
の評価試験及び粘着層の弾性率評価等より、生成した低
分子量体の殆どは表面層内に存在していることがわかっ
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の断面図
【図2】他の実施例の断面図
【図3】プラズマ処理の説明図
【図4】実施例1〜8(窒素プラズマ処理)と比較例で
の低分子量体の生成量と接着力の関係を示したグラフ
【図5】実施例9〜12(酸素プラズマ処理)と比較例
での低分子量体の生成量と接着力の関係を示したグラフ
【符号の説明】
1、3:粘着層 11、31:表面層 2:基材 4:プラズマ発生装置
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Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベースポリマーの分解生成物からなる低
    分子量体を内部よりも多く含有する表面層を有する粘着
    層を基材の片面又は両面に有することを特徴とする粘着
    部材。
  2. 【請求項2】 請求項1において、粘着層が粘着性付与
    剤を含有しないものからなり、粘着層の表面層の厚さが
    粘着層厚の1%以下でその表面層が含有する低分子量体
    の重量平均分子量がベースポリマーのそれの1/10〜
    1/500であり、その低分子量体の含有量が0.05
    〜3重量%である粘着部材。
  3. 【請求項3】 基材の片面又は両面に設けた粘着層をプ
    ラズマ雰囲気下に配置し、その粘着層の表面層における
    ベースポリマーを分解して低分子量体を生成させること
    を特徴とする粘着部材の製造方法。
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