JP2001353965A - 感熱発色ラベル - Google Patents

感熱発色ラベル

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JP2001353965A
JP2001353965A JP2000178372A JP2000178372A JP2001353965A JP 2001353965 A JP2001353965 A JP 2001353965A JP 2000178372 A JP2000178372 A JP 2000178372A JP 2000178372 A JP2000178372 A JP 2000178372A JP 2001353965 A JP2001353965 A JP 2001353965A
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thermosensitive coloring
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coloring layer
transparent
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Application number
JP2000178372A
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English (en)
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Taizo Uchida
泰三 内田
Asaki Ohashi
朝妃 大橋
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Osaka Sealing Printing Co Ltd
Original Assignee
Osaka Sealing Printing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 大型ラベルであっても透明および/または半
透明な部分から下層が見通すことができ、且つ、感熱発
色層を感熱発色させた後に、その表面にバーコード等が
感熱発色表示させてもスキャンすることができるように
した、感熱発色ラベルを得ることである。 【解決手段】 この発明に係る感熱発色ラベルは、少な
くともその一部が透明性を有する基材12と、基材12
の表面の少なくともその一部に形成された透明および/
または半透明な感熱発色層14と、基材12の表面およ
び/または裏面の少なくともその一部に形成された隠ぺ
い層16と、基材12の裏面の少なくともその一部に形
成された透明性を有する接着剤層18とを含む、感熱発
色ラベルである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、感熱発色ラベル
に関し、特に、大きなラベルの表面から下部、たとえば
パックの包装フィルムに貼られたラベルの上からパック
の中に収納された中身が見えるようにした、バーコード
ラベルとして用いるに適する感熱発色ラベルに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の感熱発色記録ラベルは、表面から
感熱発色した感熱発色層が見え、たとえばバーコード等
を感熱発色記録することにより現され、食料品のパック
のフィルム等の表面にラベルとして貼られる等のように
して用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この従来の
感熱発色記録ラベルにおいては、たとえば、生鮮食料品
のパックに貼られるラベルの場合、調味料、原材料、製
造者、賞味期限等多くの情報を表示する必要性がある。
ところが、情報を多く表示するためにはラベルの大きさ
が大型になるが、それが不透明なラベルであれば、その
中身が見えなくなって、購買時の購入者が鮮度等中身を
確かめながら購入できない。
【0004】それゆえに、この発明の主たる目的は、大
型ラベルであっても透明および/または半透明な部分か
ら下層が見通すことができ、且つ、感熱発色層を感熱発
色させた後に、その表面にバーコード等が感熱発色表示
させてもスキャンすることができるようにした、感熱発
色ラベルを得ることである。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1の感熱発色ラベ
ルは、少なくともその一部が透明性を有する基材と、基
材の表面の少なくともその一部に形成された透明および
/または半透明な感熱発色層と、基材の表面および/ま
たは裏面の少なくともその一部に形成された隠ぺい層
と、基材の裏面の少なくともその一部に形成された透明
性を有する接着剤層とを含む、感熱発色ラベルである。
請求項2の感熱発色ラベルは、基材は、透明なフィルム
またはシートもしくはフィルムまたはシート状物からな
る、請求項1に記載の感熱発色ラベルである。請求項3
の感熱発色ラベルは、隠ぺい層は、アルミ粉が含まれた
結着材を塗布してなる、請求項1または請求項2に記載
の感熱発色ラベルである。請求項4の感熱発色ラベル
は、隠ぺい層は、チタンホワイトが含まれた結着材を塗
布してなる、請求項1または請求項2に記載の感熱発色
ラベルである。請求項5の感熱発色ラベルは、隠ぺい層
は、蒸着層を含む、請求項1ないし請求項3のいずれか
に記載の感熱発色ラベルである。請求項6の感熱発色ラ
ベルは、隠ぺい層が形成された部位以外において、基
材、感熱発色層および接着剤層のいずれの部分も透明お
よび/または半透明である、請求項1ないし請求項5の
いずれかに記載の感熱発色ラベルである。
【0006】この発明の上述の目的,その他の目的,特
徴および利点は、図面を参照して行う以下の発明の実施
の形態の詳細な説明から一層明らかとなろう。
【0007】
【発明の実施の形態】図1は、この発明の実施の形態で
ある感熱発色記録ラベルの断面図解図である。
【0008】この感熱発色記録ラベル10は、方形の透
明または半透明の基材12の表面に透明または半透明の
感熱発色層14が形成され、前記感熱発色層14の裏面
において前記感熱発色層14が発色してなる情報、たと
えばバーコードをスキャンすることができるように隠ぺ
い層16が形成され、前記基材12の裏面には、この感
熱発色記録ラベル10を物品に接着するための接着剤層
18が形成されている。接着剤層18の表面には、接着
剤層18を保護し前記感熱発色記録ラベル10を支持す
るための剥離シート20が仮着されている。感熱発色層
14の表面には、透明または半透明の保護層22が形成
されている。
【0009】基材12は、ポリエチレン等の透明なフィ
ルムまたはシートもしくはフィルムまたはシート状物か
らなる。
【0010】本発明の感熱記録材料の基材12は、目
的、用途に応じて、透明支持体、紙等の半透明支持体の
双方が用いられるが、本発明の目的の一つである透明な
感熱記録材料を得るためには透明支持体を選択する。透
明支持体の表面に、それぞれ相異なる色相に発色する感
熱発色層を設けることにより、多色化も容易となる。こ
こで言う透明支持体とは、ポリエチレンテレフタレート
やポリブチレンテレフタレート等のポリエステルのフイ
ルム、三酢酸セルロースフィルム等のセルロース誘導体
のフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリプロピレンフ
ィルム、ポリエチレン等のポリ才レフィンのフィルム等
があり、これらを単体であるいは貼り合わせて用いるこ
とができる。透明支持体の厚みとしては20〜200μ
mのものが用いられ、特に50〜100μmのものが好
ましい。そして、これらの中から選択される材料とし
て、透明性を有するものが選択される必要性がある。感
熱発色層との間には接着層を設けることが好ましい。接
着層の材料としては、アクリル樹脂、飽和ポリエステル
樹脂、及びこれらを硬化した樹脂が用いられる。
【0011】感熱発色層14としては、周知の感熱記録
剤をコーティングして形成されている。すなわち、この
感熱発色層14を形成するためには、発色剤、顕色剤お
よび結着剤などを含む溶液を基材12の表面に塗布して
乾燥させることにより形成される。また、感熱発色層1
4の材料となる混合物には、必要に応じて顔料、ワック
ス類、消泡剤などの添加剤、感熱発色層14に任意の着
色を行うための嗔料や、感熱発色層14の熱に対する感
度を高めるための増感剤や、保存性を向上させるための
安定剤などを添加してもよい。さらに、感熱発色層14
の材料となる混合物には、その混合物中の結着剤を架橋
させるための架橋剤や、滑剤などを添加してもよい。ま
た、保存安定性の向上、さらに、サーマルヘッドに対す
るスティッキング防止のために、保護層22を設けても
よい。
【0012】透明な支持体上に形成される感熱発色層1
4としては、次のものが考えられる。無色ないしは淡色
の塩基性染料と呈色剤を含有する記録層、および水性樹
脂と顔料を主成分として含有する保護層を順次設け、保
護層中に、保護層の全固形量に対して3〜20重量%の
エポキシ変性シリコーンオイルと3〜30重量%の水酸
化アルミニウムを含有させることにより、透明な感熱発
色層14を形成する。
【0013】この保護層22中におけるエポキシ変性シ
リコーンオイルはトリメチルシリル基等の低級アルキル
シリル基を有するシリコーン化合物の末端、あるいは側
鎖にエポキシ基が導入されたシリコーンオイルを乳化剤
等によりエマルジョン化されたものが使用される。エポ
キシ変性シリコーンオイルのエマルジョンは、例えばカ
ルボキル基、アミノ基、メタクリル基、ポリエーテル基
等で変性されたシリコーンオイルのエマルジョンに比
べ、塗布面へのバーザイ(塗液が支持体上で弾いた状
態)の発生が少なく、その結果、均一な塗布面が得られ
る。
【0014】また、エポキシ変性シリコーンオイルのエ
マルジョンと顔料として特定量の水酸化アルミニウムと
併用することにより、バーザイの発生と透明性の低下が
極めて少なく、しかもオイルの染み出しが少なくなる効
果が得られる。かかる水酸化アルミニウムの平均粒子径
としては、2μm以下が望ましい。更に、本発明の所望
の効果を損なわない限りにおいて、炭酸カルシウム、酸
化亜鉛、酸化アルミニウム、二酸化珪素、タルク、カオ
リン、コロイダルシリカ等の顔料を併用することも可能
である。
【0015】保護層22に使用される水性樹脂の具体例
としては、例えば酸化澱粉、酵素変性澱粉、カチオン変
性澱粉、エステル化澱粉、エーテル化澱粉等の澱粉類、
メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチ
ルセルロース、メトキシセルロース、ヒドロキシエチル
セルロース、完全(又は不完全)鹸化ポリビニルアルコ
ール、カルボキシ変性ポリビニルアルコール、アセトア
セチル化ポリビニルアルコール、珪素変成ポリビニルア
ルコール等のポリビニルアルコール類、ポリアクリルア
ミド、ポリビニルピロリドン、アクリル酸アミド・アク
リル酸エステル共重合体、アクリル酸アミド・アクリル
酸エステル・メタクリル酸共重合体、スチレン・無水マ
レイン酸共重合体アルカリ塩、イソブチレン・無水マレ
イン酸共重合体アルカリ塩、カゼイン等の水溶性高分
子;ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、ポリアクリル酸、
ポリアクリル酸エステル、ポリブチルメタクリレート、
スチレン・ブタジエン共重合体、塩化ビニル・酢酸ビニ
ル共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、スチレン
・ブタジエン・アクリル系共重合体等のラテックスが挙
げられる。これらの内でも、耐スティッキング、記録像
の保存性に優れた効果を発揮する完全(又は不完全)鹸
化ポリビニルアルコール、カルボキシ変性ポリビニルア
ルコール、アセトアセチル基変性ポリビニルアルコー
ル、珪素変成ポリビニルアルコールが好ましい。とりわ
け、アセトアセチル基変性ポリビニルアルコールが耐水
性とエポキシ変性シリコーンオイルの染み出しを抑制す
る効果に優れ好ましい。保護層中の水性樹脂の使用量と
しては保護層の全固形量に対して30〜90重量%の範
囲で調節するのが望ましい。
【0016】この感熱発色層14で使用される無色ない
し淡色の塩基性染料としては、各種公知のものを使用す
ることができ、かかる具体例としては、例えば下記が例
示される。3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフ
ェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−
3−イル)−4−アザフタリド、クリスタルバイオレッ
トラクトン、3−(N−エチル−N−イソペンチル)ア
ミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエ
チルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3
−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(o、p−ジメチ
ルアニリノ)フルオラン、3−(N−エチル−N−p−
トルイジノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、
3−ピロリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラ
ン、3−ジ(n−ブチル)アミノ−6−メチル−7−ア
ニリノフルオラン、3−(N−シクロヘキシル−N−メ
チル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、
3−ジエチルアミノ−7−(o−クロロアニリノ)フル
オラン、3−ジブチルアミノ−7−(o−クロロアニリ
ノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(m−トリ
フルオロメチルアニリノ)フルオラン、3−ジエチルア
ミノー6−メチル−7−クロロフルオラン、3−ジエチ
ルアミノ−6−メチルフルオラン、3−シクロヘキシル
アミノ−6−クロロフルオラン、3−(N−エチル−N
−ヘキシル)アミノ−6−メチル−7−(p−クロロア
ニリノ)フルオラン等。勿論、かかる塩基性染料は二種
以上を併用することも可能である。
【0017】また、ロイコ染料と組合せて使用される呈
色剤も各種の化合物が公知であり、例えば4−クミルフ
ェノール、ヒドロキノンモノベンジルエーテル、4,
4’−イソプロピリデンジフェノール、1,1−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、4,4’
−ジヒドロキシジフェニル−2,2−ブタン、4,4’
−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、ビス(4−ヒド
ロキシ−3−メチルフェニル)スルフィド、4,4’−
ジヒドロキシジフェニルスルホン、2,4’−ジヒドロ
キシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−メチ
ルジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−イソプ
ロポキシジフェニルスルホン、ビス(3−アリル−4−
ヒドロキシフェニル)スルホン、4−ヒドロキシフェニ
ル−4’−ベンジルオキシフェニルスルホン、4−ヒド
ロキシ−3’,4’−テトラメチレンビフェニルスルホ
ン、3,4−ジヒドロキシフェニル−p−トリルスルホ
ン、4−ヒドロキシ安息香酸ベンジルエステル、N,
N’−ジ−m−クロロフェニルチオ尿素、4,4’−ビ
ス(p−トリルスルホニルアミノカルボニルアミノ)ジ
フェニルメタン、4−〔2−(p−メトキシフェノキ
シ)エチルオキシ〕サリチル酸、4−{3−(p−トリ
ルスルホニル)プロピルオキシ〕サリチル酸亜鉛、5−
〔p−(2−p−メトキシフェノキシエトキシ)クミ
ル〕サリチル酸亜鉛等が挙げられる。なお、これらの呈
色剤は勿論必要に応じて2種以上を併用することができ
る。
【0018】かかる塗液中には、通常バインダーとして
デンプン類、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセル
ロース、カルボキシメチルセルロース、ゼラチン、カゼ
イン、アラビアガム、ポリビニルアルコール、スチレン
・無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩、エチレン・ア
クリル酸共重合体のアルカリ塩、スチレン・アクリル酸
共重合体のアルカリ塩、天然ゴム系エマルジョン、スチ
レン・ブタジエン共重合体エマルジョン、アクリロニト
リル・ブタジエン共重合体エマルジョン、メチルメタク
リレート・ブタジエン共重合体エマルジョン、ポリクロ
ロプレンエマルジョン、酢酸ビニルエマルジョン、エチ
レン・酢酸ビニルエマルジョン等が記録層の全固形分の
5〜20重量%程度添加される。
【0019】また、別の感熱発色層14としては、次の
ものが考えられる。すなわち、透明支持体上に、少なく
とも発色剤を含有するマイクロカプセルと顕色剤とを含
有する感熱発色層14であって、前記マイクロカプセル
が、発色剤を水に難溶または不溶の有機溶剤に溶解させ
内包したものであり、顕色剤が、少なくとも1種の高分
子結着剤と混合された微粒子の状態で存在するものであ
る。
【0020】この感熱発色層14における結着剤は、有
機高分子、あるいはワックスであることが好ましい。ま
た、この感熱発色層14の透明度について言えば、ヘイ
ズ率で20%以下であることが好ましい。
【0021】この感熱発色層14の発色剤としては、ラ
クトン、ラクタム、サルトン、スピロピラン等の部分骨
格を有するキサンテン、スピロピラン、ラクトン、フル
オラン、サルトン系等のロイコ染料が用いられ、特に、
フルオラン系ロイコ染料が好ましいがこれらに限定され
るものではない。
【0022】ここで、有機溶剤に溶解した発色剤をポリ
マーよりなる壁物質で覆い、マイクロカプセル化するこ
とにより、発色剤の保存性を向上させることが可能とな
る。壁物質としては、一般に知られている樹脂、例え
ば、アクリル系樹脂、メタクリル系樹脂、ポリスチレ
ン、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリウレア
樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート、天然樹脂等
が挙げられ、これらを単独、あるいは、混合して使用す
ることが可能である。本発明では、特に、ポリウレタ
ン、およびポリウレアが好ましい。
【0023】この感熱発色層14の顕色剤としては、前
記発色剤を熱印加時に発色させるものであれば、公知の
ものを適宜使用することができる。たとえば、フェノー
ル化合物、トリフェニルメタン系化合物、含硫フェノー
ル性化合物、スルホン系化合物、カルボン酸系化合物等
が挙げられる。特に、融点が200℃以下のものが好ま
しく、これらを単独、あるいは混合して用いることが可
能である。
【0024】結着剤としては、一般に知られている樹
脂、たとえば、アクリル系樹脂、メタクリル系樹脂、ポ
リスチレン、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、ポリ
オレフィン樹脂、セルロースエーテル樹脂、ポリウレタ
ン樹脂、ポリウレア樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボ
ネート、天然樹脂等、あるいは、パラフィンワックス、
カルナバワックス、ポリエチレンワックス等が挙げら
れ、これらを単独、あるいは、混合して使用することが
可能である。
【0025】バインダーとしては、ポリビニルアルコー
ル、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、
ポリビニルピロリドン等の樹脂、あるいは、スチレン−
ブタジエンラテックス、ポリアクリル酸エステル等の合
成樹脂エマルジョン等を単独、あるいは混合して用いる
ことができる。
【0026】また、別の感熱発色層14としては、次の
ものが考えられる。すなわち、透明支持体上に、電子供
与性呈色性化合物、電子受容性化合物及びバインダー樹
脂を主成分とする感熱発色層14であって、更に該感熱
発色層14上に、保護層22を設け、該感熱発色層14
と該保護層22の屈折率が同一とする感熱発色層14を
形成する。特に、前記透明支持体の屈折率が、感熱発色
層14と保護層22の屈折率とほぼ同一とする、前記バ
インダー樹脂の常温での屈折率、および前記保護層22
を構成する樹脂の常温での屈折率が、1.45〜1.6
0とする、前記電子受容性化合物が、有機リン化合物と
する。前記電子受容性化合物の平均粒子径が、10μm
以下であるとする。前記バインダー樹脂が、分子内に水
酸基を有する樹脂とする。前記感熱発色層14中および
/または保護層22中に、紫外線吸収剤、酸化防止剤、
老化防止剤、一重項酸素の消光剤、およびスーパーオキ
シドアニオンの消光剤から選ばれる光安定剤の1種また
は2種以上を含有させる。また、前記保護層22が、紫
外線または電子線硬化性樹脂からなり、かつ該保護層2
2中に滑性添加剤を含有させる。
【0027】すなわち、透明支持体上に、電子供与性呈
色性化合物、電子受容性化合物およびバインダー樹脂か
らなる感熱発色層14、さらにその上に保護層22を設
けて、各層、あるいは各層と該支持体の屈折率を、好ま
しくは常温での屈折率を1.45〜1.60とすること
により、前記目的を達成しうること、さらに、感熱発色
層14および/または保護層22中に耐光性を増すため
に各種光安定化剤の一種または二種以上を含有させても
よく、また、保護層22中に滑性添加剤を含有させたこ
とにより、サーマルヘッドとの接触で生ずるスティッキ
ングなどの問題をなくし、ヘッドマッチング性に優れた
感熱発色層14とすることもよい。
【0028】この感熱発色層14に用いられる発色剤
は、それ自体無色あるいは淡色の染料前駆体であり、特
に限定されず、従来公知のもの、たとえば、トリフェニ
ルメタンフタリド系化合物、フルオラン系化合物、フェ
ノチアジン系化合物、ロイコオーラミン系化合物、ロー
ダミンラクタム系化合物、スピロピラン系化合物、イン
ドリノフタリド系化合物等である。
【0029】この感熱発色層14に用いられる発色剤を
発色させる顕色剤としては、一般的な溶剤に対して不溶
または難溶性のフェノール性化合物及び有機リン酸化合
物が好ましく、たとえばフェノール性化合物の具体例と
しては、没食子酸化合物、プロトカテキュ酸化合物、ビ
ス(ヒドロキシフェニル)酢酸等が挙げられ、また有機
リン酸化合物の具体例としては、アルキルホスホン酸化
合物、α−ヒドロキシアルキルホスホン酸等が挙げられ
る、これらの内、有機リン酸化合物が地肌かぶり、熱感
度の点で優れている。
【0030】この感熱発色層14に用いるバインダー樹
脂としては、常温での屈折率が1.45〜1.60の範
囲が好ましく、たとえばフェノール樹脂(1.50〜
1.60)、ユリア樹脂(1.54〜1.56)、エポ
キシ樹脂(1.55〜1.61)、ポリエステル樹脂
(1.52〜1.57)、ポリ塩化ビニル樹脂(1.5
2〜1.55)、ポリスチレン(1.59〜1.6
0)、スチレン−アクリロニトリル共重合体(1.56
〜1.57)、アクリル樹脂(1.45〜1.60)、
ポリカーボネート(1.58〜1.59)、ポリアセタ
ール(1.48〜1.50)、ポリアミド(1.52〜
1.53)、ポリウレタン(1.50〜1.60)、ア
ルキルセルロース(1.46〜1.55)、セルロース
アセテート(1.46〜1.50)、セルロースアセテ
ートブチレート(1.46〜1.49)、セルロースア
セテートプロピオネート(1.46〜1.50)、ニト
ロセルロース(1.49〜1.51)等が挙げられる。
さらに好ましくは分子内に水酸基を含有するものであ
り、たとえばポリビニルブチラール(1.48〜1.4
9)、ポリビニルアセタール(1.50)、エポキシ樹
脂(1.55〜1.61)、エチルセルロース(1.4
6〜1.49)、セルロースアセテート(1.46〜
1.50)、セルロースアセテートブチレート(1.4
6〜1.49)、セルロースアセテートプロビオネート
(1.46〜1.49)、ニトロセルロース(1.49
〜1.51)等が挙げられる。
【0031】また透明支持体は、常温での屈折率が1.
45〜1.60の範囲のものが好ましい。たとえば、ポ
リエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレー
ト等のポリエステルフィルム、三酢酸セルロース等のセ
ルロース誘導体フィルム、ポリプロピレン、ポリエチレ
ン等のポリオレフィンフィルム、ポリスチレンフィルム
あるいは、これらを貼り合わせた透明支持体を使用する
のが一般的である。感熱発色層14との間には接着剤層
18を設けることが好ましい。接着剤層18の材料とし
ては、アクリル樹脂、飽和ポリエステル樹脂、およびこ
れらを硬化した樹脂が用いられる。
【0032】また保護層22を構成する樹脂としては、
感熱発色層14を構成するバインダー樹脂と同一の屈折
率を有する樹脂を用いる。ここで屈折率が同一であると
は、実質的に同一であることを意味し、±5%程度相違
する場合も含むものである。その屈折率は常温で1.4
5〜1.60の樹脂が好ましい。このような樹脂として
は、水溶性樹脂の他、水性エマルジョン、疎水性樹脂お
よび紫外線硬化性樹脂さらに電子線硬化性樹脂等が包含
される。水溶性樹脂の具体例としては、たとえば、ポリ
ビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、セルロ
ース誘導体(メチルセルロース、メトキシセルロース、
ヒドロキシエチルセルロース等)、カゼイン、ゼラチ
ン、ポリビニルピロリドン、スチレン−無水マレイン酸
共重合体、ジイソブチレン−無水マレイン酸共重合体、
ポリアクリルアミド、変性ポリアクリルアミド、メチル
ビニルエーテル−無水マレイン酸共重合体、カルボキシ
変性ポリエチレン、ポリビニルアルコール/アクリルア
ミドブロック共重合体、メラミン−ホルムアルデヒド樹
脂、尿素−ホルムアルデヒド樹脂等が挙げられる。水性
エマルジョン用の樹脂または疎水性樹脂としては、たと
えば、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、スチレン/ブタ
ジエン共重合体、スチレン/ブタジエン/アクリル系共
重合体、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸エステル、塩
化ビニル、酢酸ビニル共重合体、ポリブチルメタクリレ
ート、エチレン/酢酸ビニル共重合体等が挙げられる。
これらは、単独もしくは混合して使用され、さらに必要
に応じては硬化剤を添加して樹脂を硬化させても良い。
【0033】また、別の感熱発色層14としては、次の
ものが考えられる。この感熱発色層14は、支持体上
に、無色または淡色の電子供与性染料前駆体と、顕色剤
とを含む塗布液により少なくとも一層形成され、且つ少
なくとも一層の保護層22が形成され、該無色または淡
色の電子供与性染料前駆体が、酸性水溶液に可溶性であ
り、アルカリ性物質の存在下で不溶化する熱可塑性樹脂
を壁材とするマイクロカプセルに内包されている。
【0034】また、この感熱発色層14に含まれるマイ
クロカプセルの粒径を2μm以下とすることが好まし
く、これにより感熱記録材料を、そのヘイズ値が55%
以下の透明性に優れたものとすることができる。この感
熱記録材料においては、前記顕色剤は、固体分散物或い
は乳化分散物として含有され、また、感熱発色層14中
には3種の顕色剤が含まれ、それらのうち、少なくとも
1種が水溶性顕色剤であり、別の少なくとも1種がアモ
ルファス性状を有する顕色剤である。
【0035】この感熱発色層14の好ましい態様とし
て、少なくとも3種類の顕色剤を組み合わせることによ
り、良好な透明性が達成できる作用機構は明確ではない
が、水溶性の顕色剤が一部可溶化して不溶性の固体粒子
状顕色剤を被覆することによりバインダーと同様に固体
粒子周囲の空隙をうめる機能を果たし、一方、アモルフ
ァス性状を有する顕色剤が結晶析出を効果的に防止し、
これらの顕色剤の相互作用により、顕色剤の分散工程に
おいて、分散装置中で加熱され、ストックタンク中で再
度温度が低下するといったような外的影響によりて発生
する、結晶化などの塗膜の不均一化を防止し、顕色剤固
体分散液の透明性とその安定化機能を果たすものと考え
られる。
【0036】さらに、前記壁材を用いたマイクロカプセ
ル化方法では、低沸点の補助溶剤である酢酸エチルなど
の気化し易い溶媒を必ずしも必要としないため、減圧に
より気化した溶剤を吸引する工程が不要となる。また、
溶解性等の観点から、酢酸エチルを少量使用した場合で
もその気化の影響を無視できる程度の使用に止めても、
マイクロカプセル化の工程に問題はなく、得られたマイ
クロカプセルの特性が低下することはない。さらに、こ
の感熱発色層のマイクロカプセル壁材のポリマーは、重
合反応過程における炭酸ガス等の気体の発生がなく、仕
込み時の液量が反応の終了時まで変化することがなく、
従来のポリマーのマイクロカプセル化反応装置に比較し
て小型の反応装置が使用できるという利点を有する。
【0037】まず、顕色剤と接触して着色物を与えるマ
イクロカプセルに内包される無色または淡色の電子供与
性染料前駆体についてのべる。電子供与性染料前駆体と
しては、電子を供与して、または酸等のプロトンを受容
して発色する公知の化合物の中から無色又は単色の物を
適宜選択する。このような化合物は、ラクトン、ラクタ
ム、スピロピラン、エステル、アミド等の部分骨格を有
し、顕色剤と接触してこれらの部分骨格が開環もしくは
開裂するものであり、好ましい化合物としては、例えば
トリアリールメタン系化合物、ジフェニルメタン系化合
物、キサンテン系化合物、チアジン系化合物、スピロピ
ラン系化合物等を挙げることができる。
【0038】マイクロカプセルの壁材としては、酸性水
溶液に可溶であり、アルカリ性物質により水不溶化する
熱可塑性樹脂(以下、適宜、酸可溶性ポリマーと称す
る)を用いるが、この熱可塑性樹脂はpH2〜4の範囲の
酸性水溶液には可溶であり、pH6以上の条件では不溶化
する樹脂材料を指し、具体的には、例えば、カチオン性
単量体の少なくとも1種およびそれと重合可能な単量体
の少なくとも1種との共重合体を挙げることができる。
カチオン性単量体としては、たとえばアクリル酸あるい
はメタクリル酸のモノまたはジメチルアミノエチルエス
テル、モノまたはジエチルアミノエチルエステル、モノ
またはジ−n−プロピルアミノエチルエステル、t−ブ
チルアミノエチルエステル、モノまたはジ−シクロヘキ
シルアミノエチルエステル、ピペリジノエチルエステル
またはこれらの酸塩などが挙げられ、ポリマーの構成単
位としてこれらより選択される少なくとも一種を含む。
また、前記カチオン性単量体と重合可能な単量体として
は、たとえば、アクリル酸又はメタアクリル酸、アクリ
ル酸又はメタアクリル酸のアルキルエステル類、メタア
クリル酸−2−ヒドロキシエチル、アクリルアミド、N
−メチロールアクリルアミド、メタクリル酸スルホプロ
ピルNa塩、ポリプロピレングリコールモノメタクリレ
ート、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルケトン、
酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどが挙げられ、ポリ
マーの構成単位としてこれらより選択される少なくとも
一種を含む。
【0039】ここで、感熱発色層14に含まれる顕色剤
は、感熱発色層14には、粒子径が0.3〜0.5μm
の固体粒子状の顕色剤と水溶性高分子とを含有すること
が好ましいが、さらに、少なくとも3種類の顕色剤を含
有し、この2種類の顕色剤のうち、少なくとも1種が水
溶性顕色剤であり、別の少なくとも1種がアモルファス
性状を有する顕色剤であることが好ましい。これらの他
に含まれる顕色剤としては、ビスフェノール系顕色剤、
モノフェノール系顕色剤等の公知の顕色剤が挙げられ
る。
【0040】この感熱発色層14は適当なバインダーを
用いて塗工することができる。バインダーとしては、ポ
リビニルアルコール、メチルセルロース、カルボキシメ
チルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、アラ
ビヤゴム、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、カゼイ
ン、スチレンブタジエンラテックス、アクリロニトリル
ーブタジエンラテックス、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリ
ル酸エステル、エチレン−酢酸ビニル共重合体等の各種
エマルジョンを用いることができる。使用量は固形分と
して0.5〜5g/m2 である。感熱記録材料の塗布量
は2.5〜25g/m2 が好ましい。
【0041】感熱発色層14の上に保護層22を設ける
が、この保護層22に用いるポリマーの具体例として
は、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、
ヒドロキシメチルセルロース、澱粉類、ゼラチン、アラ
ビヤゴム、カゼイン、スチレン−無水マレイン酸共重合
体水分解物、スチレン−無水マレイン酸共重合体ハーフ
エステル川水分解物、ポリビニルアルコール、カルボキ
シ変性ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド誘導
体、ポリビニルピロリドン、ポリスチレンスルホン酸ナ
トリウム、アルギン酸ナトリウム等の水溶性高分子及び
スチレン−ブタジエンゴムラテックス、アクリロニトリ
ル−ブタジエンゴムラテックス、アクリル酸メチル−ブ
タジエンゴムラテックス、ポリ酢酸ビニルエマルジョン
等の水不溶性ポリマー等が挙げられる。
【0042】隠ぺい層16としては、結着剤中にチタン
ホワイトまたはアルミ粉を混ぜたものをコーティングし
てなる。また、隠ぺい層16は1層ではなく、より隠ぺ
い性を増すために、たとえば結着剤中にチタンホワイト
を混ぜたものをまず基材12の表面に塗布し、その表面
にさらにアルミ粉を結着剤中に混ぜたものをコーティン
グした2層構造あるいはそれ以上の層を有するように形
成してもよい。
【0043】結着剤としては、つぎのものが選択でき
る。酸化でんぷん、エステル価でんぷん等のでんぷん
類、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルエ
チルセルロール等のセルロース誘導体、ポリビニルアル
コールおよびその誘導体、ポリビニルピロリドン、カゼ
イン、ゼラチン、大豆タンパク、スチレンーアクリル樹
脂およびその誘導体、スチレンブタジエンラテックス、
アクリルエマルジョン、酢酸ビニルエマルジョン、塩化
ビニルエマルジョン、ウレタンエマルジョン、尿素エマ
ルジョン、アルキッドエマルジョンおよびこれらの誘導
体。
【0044】また、隠ぺい層16として、たとえばアル
ミ蒸着層をもって構成してもよい。なお、アルミ蒸着層
の下層、すなわち、感熱発色層14の表面にまず下地層
を形成した後アルミニウム真空蒸着を行ってアルミ蒸着
層を形成する方がアルミ蒸着をより適性に行うことがで
きる。下地層としては、前記結着剤の1種類または2種
類以上を選択し、コーティングして形成すればよい。ま
た、場合によっては下地層を形成する結着剤に充填剤お
よび架橋剤などの添加剤を併用してもよいが、これらに
限定されるものではない。
【0045】なお、感熱発色層14を保護し、スティッ
キングを防止するために、充填剤および滑剤を混合した
オーバーコート剤をコーティングしてオーバーコート層
を形成してもよい。オーバーコート層としては、結着剤
中にスティッキング防止等適性を持たせるために、吸油
量が10ml/100g以上、好ましくは30ml/1
00g以上の充填剤を10%以上好ましくは30%以上
充填し、スティッキング及び圧力発色防止の為滑剤を添
加してなるオーバーコート剤をコーティングして形成す
る方法がある。オーバーコート剤には、必要に応じて架
橋剤、分散剤、消泡剤、耐水化剤、着色剤などの種々添
加剤を添加してもよい。塗布量は0.1〜10g/m2
であり、好ましくは0.5〜6g/m2 を塗布するとよ
い。
【0046】結着剤としては、たとえば次の一種類又は
二種類以上選択して用いることができるが、これらに限
定されるものでない。ポリビニルアルコール、セルロー
ス、メチルセルロース、デンプン及びその誘導体、カゼ
イン、ポリアクリルエマルジョン、ポリアクリル酸エス
テル、ポリウレタン、スチレン/ブタジエン共重合体、
スチレン/無水マレイン酸共重合体、スチレン/アクリ
ル酸共重合体等の水溶性樹脂及び水溶性エマルジョン樹
脂。
【0047】充填剤としては、吸油量10ml/100
g以上、好ましくは30ml/100g以上、次の一種
類又は二種類以上を選択して用いることができるが、こ
れらに限定されるものでない。炭酸カルシウム、炭酸マ
グネシウム、酸化マグネシウム、シリカ、ホワイトカー
ボン、タルク、クレー、カオリン、アルミナ、水酸化マ
グネシウム、水酸化アルミニウム、酸化アルミ、硫酸バ
リウム、酸化チタン、ポリスチレン樹脂、尿素−ホルマ
リン樹脂。
【0048】滑剤としては、次の一種類又は二種類以上
選択して用いることができるが、これらに限定されるも
のでない。ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウ
ム、ポリエチレンワックス、パラフィンワックス、カル
ナバロウ、エステルワックス。
【0049】接着剤層18としては、合成ゴムまたはア
クリル酸エステル共重合体などの合成樹脂を主剤とする
粘着剤を塗布してなる。ただし、粘着剤は適宜なものを
選択すればよく、また、必ずしも粘着剤でなくてもよ
く、透明性を有し且つこの感熱発色記録ラベル10を他
物に接着することができるものであれば、他の接着剤や
両面接着テープ等のような他に接着することができるも
のを選択してもよい。
【0050】剥離シート20としては、紙の表面にシリ
コン等の剥離剤を塗布してなるものを選択すればよい。
【0051】この感熱発色記録ラベル10においては、
隠ぺい層16が形成された部位以外において、基材1
2、感熱発色層14および接着剤層18のいずれの部分
も透明および/または半透明である。
【0052】感熱発色記録ラベル10は、実際には、平
面方形のラベル状に形成し、剥離シート20に適宜な間
隔をおいて連続して仮着したものとして用いるが、バー
コード、調味料、原材料、製造者、賞味期限等をあらわ
して生鮮食料品のパックの包装フィルムの表面に貼り付
けるときなどには便利である。なお、感熱発色層14を
感熱発色する場合には、保護層22側表面よりサーマル
ヘッドで感熱発色するような感熱発色記録装置を用いて
感熱発色させればよい。
【0053】そして、サーマルヘッドをもって感熱発色
層14を発色して、たとえばバーコード等のような情報
を感熱発色表示しても、この感熱発色表示された情報は
その裏面に隠ぺい層16が存在するので、目視あるいは
スキャナーで正確にスキャンすることができる。
【0054】〔実施例1〕まず、ポリエステルフィルム
上に、次の材料を以下の配合量でディスパー(攪拌羽
根)にて混合してなるものを5g/m2 塗布し乾燥させ
て隠ぺい層を形成した。 (材 料)(化学名または俗名) (固形分配合比) 結着剤:酢酸ビニルエマルジョン 40 滑 剤:ポリエチレンワックスエマルジョン 15 (商品名:三井化学製 W−300) 隠ぺい剤:水性アルミペースト 45 次に、下記の感熱発色層塗布液、保護層塗布液をポリエ
ステルフィルム上に順に塗布、乾燥させ、5g/m2
感熱発色層、3g/m2 の保護層を形成した。 感熱発色層塗布液:下記の材料をボールミルで粒子径
0.8μmまで粉砕、分散して感熱発色層塗布液とし
た。 1,2−ジ(m−メチル フェノキシ)エタン 20部 ビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)スルホン(量色剤) 20部 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン(塩基性染料) 10部 6% ポリビニルアルコール(分散剤) 110部 ポリエチレンワックス(ワックス類) 10部 炭酸カルシウム(顔料) 28部 6% メチルセルロース(バインダー) 120部 保護層塗布液:下記材料をディスパーで混合、攪拌して保護層塗布液とした。 10% ポリビニルアルコール 120部 水酸化アルミニウム 5部 30% エポキシ変性シリコーンエマルジョン 10部 20% ポリウレタンエマルジョン 30部 その後、バーコードを感熱発色層に感熱発色させたとこ
ろ、表面からは感熱発色層の情報を目視することもまた
スキャナー( SYMBOL TECH.ING.,製 LASERCHEK II)
でスキャンすることもできた。
【0055】〔実施例2〕まず、ポリエステルフィルム
上に、次の材料を以下の配合量でディスパー(攪拌羽
根)にて混合してなるものを6g/m2 塗布し乾燥させ
て隠ぺい層を形成した。 (材 料)(化学名または俗名) (固形分配合比) 結着剤:アクリルエマルジョン 40 隠ぺい剤:チタンホワイト 60 (商品名:テイカ製 JR−600A) 次に、下記の感熱発色層塗布液、保護層塗布液をポリエ
ステルフィルム上に順に塗布、乾燥させ、5g/m2
感熱発色層、3g/m2 の保護層を形成した。 感熱発色層塗布液:下記の材料をボールミルで粒子径
0.8μmまで粉砕、分散して感熱発色層塗布液とし
た。 1,2−ジ(m−メチル フェノキシ)エタン 20部 ビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)スルホン(量色剤) 20部 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン(塩基性染料) 10部 6% ポリビニルアルコール(バインダー) 110部 ポリエチレンワックス(ワックス類) 10部 炭酸カルシウム(顔料) 28部 6% メチルセルロース(バインダー) 120部 保護層塗布液:下記材料をディスパーで混合、攪拌して保護層塗布液とした。 10% ポリビニルアルコール 120部 水酸化アルミニウム 5部 30% エポキシ変性シリコーンエマルジョン 10部 20% ポリウレタンエマルジョン 30部 その後、バーコードを感熱発色層に感熱発色させたとこ
ろ、表面からは感熱発色層の情報を目視することもまた
スキャナー( SYMBOL TECH.ING.,製 LASERCHEK II)
でスキャンすることもできた。
【0056】〔実施例3〕まず、ポリエステルフィルム
上に、アクリルエマルジョンを下地層として3g/m2
塗布し乾燥させて形成した。その後、アルミニウムの真
空蒸着を行い、隠ぺい層を形成した。次に、下記の感熱
発色層塗布液をポリエステルフィルム上に塗布し、50
℃で2分間乾燥して5g/m2 の感熱発色層を形成し
た。 感熱発色層塗布液:下記の材料をボールミルで粒子径
0.8μmまで粉砕、分散して感熱発色層塗布液を得
た。 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン(フルオラン化 合物) 5部 オクタデシルホスホン酸(有機リン酸化合物) 10部 ポリビニルブチラール(バインダー) 3部 ポリアセタール(バインダー) 7部 トルエン 50部 メチルエチルケトン 50部 さらに、次の材料を以下の配合量でディスパー(攪拌羽
根)にて混合してなるオーバーコート剤を3g/m2
布し乾燥させて、オーバーコート層を形成した。 (材 料)(化学名または俗名) (配合量) 結着剤:アクリルエマルジョン 26.79重量% (商品名:三井東圧製ボンロン) 架橋剤:ポリアミドポリアミンエピクロルヒドリン樹脂 3.21重量% (商品名:三井東圧製ボンロン架橋剤) 充填剤:二酸化ケイ素(吸油量:145ml/100g) 50.00重量% (商品名:水沢化学製ミズカシル) 滑 剤:ポリエチレンワックス 15.00重量% 滑 剤:パラフィンワックス 5.00重量% その後、バーコードを感熱発色層に感熱発色させたとこ
ろ、表面からは感熱発色層の情報を目視することもまた
スキャナー( SYMBOL TECH.ING.,製 LASERCHEK II)
でスキャンすることもできた。
【0057】〔実施例4〕まず、ポリエステルフィルム
上に、アクリルエマルジョンを下地層として3g/m2
塗布し乾燥させて形成した。その後、アルミニウム真空
蒸着を行い、アルミ蒸着層を形成した。次に、下記の感
熱発色層塗布液をポリエステルフィルム上に塗布し、5
0℃で2分間乾燥して5g/m2 の感熱発色層を形成し
た。 感熱発色層塗布液:A液とB液を混合、攪拌し感熱発色
層塗布液とした。 A液:クリスタルバイオレットラクトン(ラクトン系ロ
イコ染料) 20部、タケネートD−110N(ポリウ
レタン)(武田薬品工業製) 60部をジクロロメタン
50部、1−プロピル−1−ジメチルフェニル−1−
フェニルメタン(有機溶剤) 50部に溶解し、10%
ポリビニルアルコール水溶液(バインダー)200部中
に超高速ホモジナイザーで10000rpmで5分乳化
後、水を100部加え、50℃で4時間反応を行い、発
色剤内包マイクロカプセル液を得た。この液をA液とす
る。 B液:ビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)ス
ルホン(含硫フェノール性化合物) 10部、P−ヒド
ロキシ安息香酸ベンジル(増感剤) 10部、ポリメタ
クリル酸メチル(メタクリル系樹脂) 10部をジクロ
ロメタン(低沸点溶剤) 50部に溶解し、5%ポリビ
ニルアルコール水溶液(バインダー)100部中に、超
高速ホモジナイザーで9000rpmで5分間乳化後、
40℃で5時間反応を行い、顕色剤と結着剤の混合液を
得た。この液をB液とする。 さらに、次の材料を以下の配合量でディスパー(攪拌羽
根)にて混合してなるオーバーコート剤を3g/m2
布し乾燥させて、オーバーコート層を形成した。 (材 料)(化学名または俗名) (配合量) 結着剤:アクリルエマルジョン 26.79重量% (商品名:三井東圧製ボンロン) 架橋剤:ポリアミドポリアミンエピクロルヒドリン樹脂 3.21重量% (商品名:三井東圧製ボンロン架橋剤) 充填剤:タルク(吸油量:40ml/100g) 40.00重量% 滑 剤:ポリエチレンワックス 30.00重量% その後、バーコードを感熱発色層に感熱発色させたとこ
ろ、表面からは感熱発色層の情報を目視することもまた
スキャナー( SYMBOL TECH.ING.,製 LASERCHEK II)
でスキャンすることもできた。
【0058】
【発明の効果】この発明にかかる感熱発色記録ラベルに
よれば、少なくともその一部が透明性を有する基材と、
基材の表面の少なくともその一部に形成された透明およ
び/または半透明な感熱発色層と、基材の表面および/
または裏面の少なくともその一部に形成された隠ぺい層
と、基材の裏面の少なくともその一部に形成された透明
性を有する接着剤層とを含むため、大型ラベルであって
も透明および/または半透明な部分から下層が見通すこ
とができ、且つ、感熱発色層を感熱発色させた後に、そ
の表面にバーコード等が感熱発色表示させてもスキャン
することができるようにした、感熱発色記録ラベルを得
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態である感熱発色記録ラベ
ルの断面図解図である。
【図2】図1図示の感熱発色記録ラベルの使用した状態
を示す斜視図解図である。
【符号の説明】
10 感熱発色記録ラベル 12 基材 14 感熱発色層 16 隠ぺい層 18 接着剤層 20 剥離シート 22 保護層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G09F 3/10 B41M 5/18 H F 101F G06K 19/00 A

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくともその一部が透明性を有する基
    材と、 前記基材の表面の少なくともその一部に形成された透明
    および/または半透明な感熱発色層と、 前記基材の表面および/または裏面の少なくともその一
    部に形成された隠ぺい層と、 前記基材の裏面の少なくともその一部に形成された透明
    性を有する接着剤層とを含む、感熱発色ラベル。
  2. 【請求項2】 前記基材は、透明なフィルムまたはシー
    トもしくはフィルムまたはシート状物からなる、請求項
    1に記載の感熱発色ラベル。
  3. 【請求項3】 前記隠ぺい層は、アルミ粉が含まれた結
    着材を塗布してなる、請求項1または請求項2に記載の
    感熱発色ラベル。
  4. 【請求項4】 前記隠ぺい層は、チタンホワイトが含ま
    れた結着材を塗布してなる、請求項1または請求項2に
    記載の感熱発色ラベル。
  5. 【請求項5】 前記隠ぺい層は、蒸着層を含む、請求項
    1ないし請求項3のいずれかに記載の感熱発色ラベル。
  6. 【請求項6】 前記隠ぺい層が形成された部位以外にお
    いて、基材、感熱発色層および接着剤層のいずれの部分
    も透明および/または半透明である、請求項1ないし請
    求項5のいずれかに記載の感熱発色ラベル。
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