JP2001344635A - 紙葉類識別計数機およびその識別計数方法 - Google Patents

紙葉類識別計数機およびその識別計数方法

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JP2001344635A JP2000166679A JP2000166679A JP2001344635A JP 2001344635 A JP2001344635 A JP 2001344635A JP 2000166679 A JP2000166679 A JP 2000166679A JP 2000166679 A JP2000166679 A JP 2000166679A JP 2001344635 A JP2001344635 A JP 2001344635A
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英雄 阿部
Yoshikazu Takagi
芳和 高木
Hiroyuki Shimada
裕之 嶋田
Masato Shinkai
眞人 新海
Takahiro Ogawa
孝弘 小川
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    • G07D11/00Devices accepting coins; Devices accepting, dispensing, sorting or counting valuable papers
    • G07D11/50Sorting or counting valuable papers
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
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    • B65HHANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL, e.g. SHEETS, WEBS, CABLES
    • B65H2404/00Parts for transporting or guiding the handled material
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    • B65H2404/531Surface of the elements in contact with the forwarded or guided material with particular mechanical, physical properties particular coefficient of friction
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  • Sheets, Magazines, And Separation Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】紙幣等の紙葉類を高速で識別計数処理する小型
でコンパクトな紙葉類識別計数機および紙葉類識別計数
方法を提供する。 【解決手段】紙葉類識別計数機10は、搬送路48に沿
って紙葉類を高速にて搬送し、搬送路48の途中に設け
られた紙葉類識別計数ユニット63で紙葉類の識別計数
処理を行なうものである。紙葉類識別計数機10は紙葉
類が供給されるホッパ15と、供給された紙葉類を搬送
路48に繰り出し、搬送路48に沿って高速で搬送させ
る紙葉類搬送装置10と、搬送路48の途中に設けら
れ、紙葉類を識別計数する紙葉類識別ユニット63と、
搬送路48から繰り出される紙葉類を堆積させるスタッ
カ21とを有する。搬送路は途中にU字状の湾曲搬送路
48bを有する一方、湾曲搬送路48bに続く下流側搬
送路48cからポケット20に通じているリジェクト搬
送路48dを有する。紙葉類識別計数機10は1分間に
1200枚あるいはそれ以上の紙葉類を識別処理するも
ので、1つのスタッカ21と1つのポケット20を有す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、紙葉類を識別し、
計数する紙葉類識別計数機およびその識別計数方法に係
り、特に紙幣の金種判別や計数処理を高速で行なう卓上
式紙幣識別計数機およびその識別計数方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の紙葉類識別計数機とし
て、紙幣の金種判別や計数処理を行なう卓上式紙幣識別
計数機がある。
【0003】この卓上式紙幣識別計数機は、計数機本体
の頂部前側にホッパが設けられ、このホッパに識別され
る紙幣が供給され、堆積される。ホッパに堆積された紙
幣は、この識別計数機を始動させると、繰出しローラに
より1枚ずつ繰り出される。繰り出された紙幣は計数機
本体内の搬送路を1枚ずつ紙幣短手方向に搬送され、そ
の搬送路の途中に設けられた識別ユニットにより、紙幣
の金種判別や真偽判別処理が行なわれ、紙幣の枚数や金
額が計数されるようになっている。
【0004】識別ユニットで金種判別され、計数された
紙幣は、続いて下流側の搬送路を通ってスタッカに案内
され、このスタッカから取り出されるようになってい
る。
【0005】従来の紙幣識別計数機はホッパから繰り出
された紙幣が繰出しローラで大きく反転した後、ほぼ直
線状搬送路を通ってスタッカに案内されるようになって
おり、この直線状搬送路の途中に識別ユニットが設けら
れている(米国特許明細書第5912982号明細書お
よび米国特許明細書第5692067号明細書)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の紙幣識別計数機
は、繰出しローラからスタッカに至る紙幣の搬送路がほ
ぼ直線状に形成されるために、搬送路の長さを充分に取
ることができない。特に、紙幣識別計数機が小型でコン
パクトな卓上式である場合には、搬送路長が短いため、
紙幣の識別・計数処理を1分間に700枚から800枚
程度の低速で処理しなければならず、高速で処理するこ
とが困難であった。
【0007】紙幣識別計数機では、偽物紙幣や損券等は
識別計数対象紙幣から外し、排除させる必要がある。こ
のためには、識別ユニットで紙幣の識別を行なってか
ら、排除対象紙幣の通過タイミングをチェックしながら
排除機構を動作させなければならず、チェックから動作
させるまでの時間に相当する搬送路長が必要となる。識
別ユニットからの識別信号の処理や排除機構の動作等に
所要の時間を要する。この所要時間内に紙幣が搬送路で
搬送される必要な距離は高速化すればする程長くなる。
【0008】小型の卓上式紙幣識別計数機では、識別ユ
ニットの下流側搬送路を長く取ることが困難であるた
め、紙幣の計数処理速度を向上させることができない。
このため、1分間に700枚から800枚程度の紙幣し
か処理できず、多くても1000枚程度が限度であっ
た。
【0009】また、紙葉類としての紙幣の中には、折れ
癖のついた紙幣や角の折れた紙幣等の様々な紙幣が存在
する。種々の状態の紙幣を搬送路に案内させると、搬送
路の途中で紙幣がジャム現象を起こす虞がある。このた
め、紙幣識別計数機にはジャム現象を未然に防止した
り、ジャム現象が生じた場合、紙幣の送り込みを急速に
停止させてジャム紙幣を簡単に排除できるジャム対策が
要求される。
【0010】しかしながら、従来の紙幣識別計数機で
は、ジャム対策が充分に施されておらず、また、搬送路
の途中で紙幣がジャムした場合、ジャム紙幣を簡単に取
り外すことが困難であった。
【0011】さらに、識別ユニットでの紙幣の識別は、
紙幣の特徴部分だけを部品的にセンシングするものであ
るため、特定の国の紙幣しか識別対象とすることができ
ず、紙幣の識別能力の向上を図ることが困難で、識別ユ
ニットに汎用性をもたせることができなかった。このた
め、従来の紙幣識別計数機では、特定の国の紙幣の計数
しか行なうことができず、他の国の紙幣の識別・計数を
行なうためには、他の国の紙幣の特徴部分を識別する識
別ユニットを別途用意してその都度識別ユニットの取換
えが必要であった。
【0012】本発明は上述した事情を考慮してなされた
もので、紙幣等の紙葉類を高速で識別計数処理を行なう
ことができる小型でコンパクトな卓上式紙葉類識別計数
機およびその識別計数方法を提供することを目的とす
る。
【0013】本発明の他の目的は小型でコンパクトな卓
上式紙葉類識別計数機であっても計数機本体内を有効的
に活用し、搬送路長を充分に確保し、紙葉類を高速で識
別計数処理を行なうことができる。紙葉類識別計数機お
よびその識別計数方法を提供するにある。
【0014】本発明のさらに別の目的は、計数機本体の
前面に1つのスタッカと1つのポケットとを備え、搬送
路の途中で排除された識別計数対象外の紙葉類をポケッ
トに排除し、格納させることができる紙葉類識別計数機
およびその識別計数方法を提供するにある。
【0015】本発明の別の目的は、紙葉類を1分間に1
200枚あるいはそれ以上の搬送速度で識別計数処理で
き、ジャム現象時には簡単かつ容易に搬送路を開放させ
ることができる紙葉類識別計数機およびその識別計数方
法を提供するにある。
【0016】本発明のさらに別の目的は、搬送路の途中
でジャム現象が生じた場合、ジャム紙葉類の取出し・排
除を簡単かつ容易に行なうことができる紙葉類識別計数
機を提供するにある。
【0017】また、本発明の他の目的は、スタッカやポ
ケットに堆積された紙葉類の取出しが容易な紙葉類識別
計数機を提供するにある。
【0018】さらに、本発明の他の目的は、回路基板上
に制御用CPUと演算用CPUを搭載し、制御用CPU
の処理負荷を軽減し、識別計数処理速度の向上が図れる
ようにした紙葉類識別計数機を提供するにある。
【0019】またさらに、本発明の他の目的は、自律回
転制御回路により繰出し用駆動モータおよび搬送用駆動
モータのモータ回転数を自動的に制御し、制御用CPU
の負担処理を軽減させた紙葉類識別計数機を提供するに
ある。
【0020】一方、本発明の他の目的は、バスエミュレ
ータ回路により制御用CPUでLCD等の汎用表示パネ
ルの駆動操作を行ない、制御用CPUの負担処理を軽減
し、高速化に対応可能に構成した紙葉類識別計数機を提
供するにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明に係る紙葉類識別
計数機は、上述した課題を解決するために、請求項1に
記載したように、識別計数される紙葉類が供給されるホ
ッパと、このホッパに供給された紙葉類を搬送路に沿っ
て一枚ずつ紙葉類の短手方向に搬送させる紙葉類搬送装
置と、上記搬送路の途中に設けられ、紙葉類を識別・計
数する紙葉類識別ユニットと、上記搬送路から繰り出さ
れる紙葉類を堆積させるスタッカとを有し、前記搬送路
はホッパからスタッカに至る途中にU字状に湾曲した湾
曲搬送領域を形成したものである。
【0022】上述した課題を解決するために、本発明に
係る紙葉類識別計数機は、請求項2に記載したように、
前記ホッパは計数機本体の頂部に形成される一方、スタ
ッカは計数機本体の前面下部に形成され、前記U字状の
湾曲搬送領域は計数機本体の背面側下部に形成され、前
記搬送路はホッパからU字状の湾曲搬送領域に至る直線
状の搬送識別領域と、上記U字状の湾曲搬送領域からス
タッカに至る下流側搬送領域とを組み合わせて構成され
たものであり、また、請求項3に記載したように、前記
U字状の湾曲搬送領域は紙葉類の識別判断領域を構成す
る一方、下流側搬送領域は紙葉類のリジェクト判別搬送
領域を構成したものであり、さらに、請求項4に記載し
たように、前記搬送路の直線状搬送領域に紙葉類識別ユ
ニットが設けられ、この紙葉類識別ユニットは少なくと
も紙葉類の種類を識別判断する種類識別センサと、紙葉
類の真偽を判別する真偽識別ユニットとが搬送路長手方
向に適宜間隔をおいて設けられたものである。
【0023】上述した課題を解決するために、本発明に
係る紙葉類識別計数機は、請求項5に記載したように、
前記U字状の湾曲搬送領域は、紙葉類送り幅の2/3以
上の直径を有する反転送りドライブローラと、このドラ
イブローラの外周側に対向する湾曲ガイドプレートと、
前記湾曲搬送領域の流入側および流出側にそれぞれ設け
られたドリブンローラとから構成されたものであり、ま
た、請求項6に記載したように、前記下流側搬送領域は
山型形状に構成されて、識別対象外の紙葉類および損傷
紙葉類をリジェクトさせるリジェクト判別搬送領域を形
成し、このリジェクト判別搬送領域の下流側からリジェ
クト搬送領域が分岐されたものであり、さらに、請求項
7に記載したように、前記下流側搬送領域は、リジェク
ト判別搬送領域の入口側に搬送紙葉類の有無を検出する
ゲートタイミングセンサを設け、このタイミングセンサ
の下流側にゲートタイミングセンサからの検出信号でリ
ジェクト搬送領域への切換を可能とした切換ゲートを設
けたものである。
【0024】本発明に係る紙葉類識別計数機は、上述し
た課題を解決するために、請求項8に記載したように、
識別計数される紙葉類が供給されるホッパと、このホッ
パに供給された紙葉類を搬送路に繰り出す繰出し機構
と、繰り出された紙葉類を搬送路に沿って1枚ずつ短手
方向に1分間に1200枚あるいはそれ以上の搬送速度
で搬送させる紙葉類搬送装置と、上記搬送路の途中に設
けられ、紙葉類を識別計数する紙葉類識別ユニットと、
識別計数された紙葉類をU字状湾曲領域を通して繰り出
して堆積させるスタッカとを有し、前記紙葉類搬送装置
は、ホッパからU字状湾曲領域まで紙葉類を繰り出して
搬送される紙葉類繰出し駆動系と、U字状湾曲領域から
スタッカまで紙葉類を搬送させる紙葉類搬送駆動系とを
備え、上記紙葉類繰出し駆動系および紙葉類搬送駆動系
はそれぞれ個別の駆動源からの動力で駆動せしめられた
ものである。
【0025】上述した課題を解決するために、本発明に
係る紙葉類識別計数機は、請求項9に記載したように、
前記紙葉類搬送駆動系は、U字状湾曲領域の下流側から
分岐れたリジェクト搬送領域内の紙葉類をポケットに搬
送させるように構成したものである。
【0026】本発明に係る紙葉類識別計数機は、上述し
た課題を解決するために、請求項10に記載したよう
に、計数機本体の頂部にホッパを、計数機本体の前面に
スタッカをそれぞれ備え、上記計数機本体内にホッパか
らスタッカに至る搬送路を形成した紙葉類識別計数機に
おいて、前記スタッカの上方に搬送路からリジェクトさ
れる紙葉類を堆積させるポケットを設け、このポケット
はポケット受台とこのポケット受台を前方からカバーす
るサポートメンバとから構成したものである。
【0027】上述した課題を解決するために、本発明に
係る紙葉類識別計数機は、請求項11に記載したよう
に、前記ポケットは、リジェクト搬送路開放機構のガイ
ドアーム自由端部に設けられたポケット受台と、計数機
本体に固定されて前方に突出するポケットアームと、こ
のポケットアームの自由端部とポケット受台の前端部の
間に設けられたサポートメンバとを有し、このサポート
メンバはポケットアームの自由端部およびポケット受台
の前端部の一方に支持され、その他方に開放自在に固定
されたものであり、また、請求項12に記載したよう
に、前記ポケットは両側面が開放される一方、ポケット
の前面を覆う左右一対のサイドメンバはポケットアーム
の自由端部およびポケット受台の前端部の一方に支持さ
れ、その他方にマグネット等のワンタッチ式固着手段で
開放自在に固定されたものであり、さらに、請求項13
に記載したように、前記サポートメンバはポケット内側
にスポンジ等の衝撃力吸収弾性部材が貼着される一方、
サポート受台は前方中央側が切り欠かれて取出開口が形
成されたものである。
【0028】本発明に係る紙葉類識別計数機は、上述し
た課題を解決するために、請求項14に記載したよう
に、計数機本体の頂部にホッパを、計数機本体の前面に
スタッカをそれぞれ備え、上記計数機本体内にホッパか
らスタッカに至る搬送路を備えた紙葉類識別計数機にお
いて、上記搬送路は、ホッパから繰出し機構を経て計数
機本体の背側に沿って下降する直線状搬送路と、この直
線状搬送路に続くように、計数機本体の背側下部に設け
られたU字状の湾曲搬送路と、この湾曲搬送路からスタ
ッカに延びる下流側搬送路とを有し、前記直線状搬送路
の背側に背側搬送路開放機構を計数機本体の下部支軸廻
りに設けたものである。
【0029】上述した課題を解決するために、本発明に
係る紙葉類識別計数機は、請求項15に記載したよう
に、前記背側搬送路開放機構は、U字状湾曲搬送路の下
方前側に設けられた支軸廻りに回動可能なリア開放ガイ
ドアーム機構を備え、この開放ガイドアーム機構は直線
状搬送路およびU字状湾曲搬送路を構成するガイドプレ
ートをそれぞれ備えたものであり、また、請求項16に
記載したように、前記リア開放ガイドアーム機構は、フ
レーム枠構造の下側ガイドアームと上側ガイドアームと
を2つ折り可能に設けるとともに、上側ガイドアームの
頂部を計数機本体の背側上部にワンタッチで着脱自在に
固定させるロック手段を設けたものである。
【0030】本発明に係る紙葉類識別計数機は、上述し
た課題を解決するために、請求項17に記載したよう
に、計数機本体の頂部にホッパを、計数機本体の前面に
スタッカをそれぞれ備え、上記計数機本体内にホッパか
らスタッカに至る搬送路を備えた紙葉類識別計数機にお
いて、上記搬送路は、ホッパから繰出し機構を経て計数
機本体の背側に沿って下降する直線状搬送路と、この直
線状搬送路に続くように、前記計数機本体の背側下部に
設けられたU字状の湾曲搬送路と、この湾曲搬送路から
スタッカに延びる山型搬送路とを有し、上記山型搬送路
の下側に計数機本体の下部支軸廻りに回動可能に山型搬
送路開放機構を設けたものである。
【0031】上述した課題を解決するために、本発明に
係る紙葉類識別計数機は、請求項18に記載したよう
に、前記山型搬送路開放機構は、U字状湾曲搬送路の下
方前側に設けられた支軸廻りに回動可能なフロント開放
ガイドアーム機構を備え、この開放ガイドアーム機構は
山型搬送路を構成するガイドプレートを備えたものであ
り、また、請求項19に記載したように、前記フロント
開放ガイドアーム機構は、リア開放ガイドアーム機構と
共通の支軸廻りにセット位置と開放位置との間を移動可
能に設けられ、上記フロント開放ガイドアーム機構はセ
ット位置側に常時ばね付勢されたものである。
【0032】本発明に係る紙葉類識別計数機は、上述し
た課題を解決するために、請求項20に記載したよう
に、計数機本体の頂部にホッパを、計数機本体の前面に
スタッカをそれぞれ備え、上記計数機本体内にホッパか
らスタッカに至る搬送路を備えた紙葉類識別計数機にお
いて、上記搬送路は、ホッパから繰出し機構を経て計数
機本体の背側に沿って下降する直線状搬送路と、この直
線状搬送路に続くように前記計数機本体の背側下部に設
けられたU字状の湾曲搬送路と、この湾曲搬送路からス
タッカに延びる山型搬送路と、この山型搬送路の頂部側
から分岐されたリジェクト搬送路とを有し、上記リジェ
クト搬送路の下側に、リジェクト搬送路を開放可能にリ
ジェクト搬送路開放機構が設けられたものである。
【0033】上述した課題を解決するために、本発明に
係る紙葉類識別計数機は、請求項21に記載したよう
に、前記リジェクト搬送路開放機構は、計数機本体の中
央下部側支軸廻りに回動自在に設けられた開放ガイドア
ーム機構を備え、この開放ガイドアーム機構はリジェク
ト搬送路を構成するガイドプレートを備えたものであ
り、また、請求項22に記載したように、前記開放ガイ
ドアーム機構は、自由端側が係止手段により計数機本体
に着脱可能に保持され、この係止手段は操作ボタンの押
圧操作により操作力伝達機構を介して開放可能に設けら
れ、上記係止手段の開放により開放ガイドアーム機構は
自重にて開放せしめられたものであり、さらに、請求項
23に記載したように、前記開放ガイドアーム機構は、
支軸廻りに回動可能なガイドアームを備え、このガイド
アームの自由端部側にポケットのポケット受台が設けら
れたものである。
【0034】本発明に係る紙葉類識別計数機は、上述し
た課題を解決するために、請求項24に記載したよう
に、計数機本体の頂部にホッパを、計数機本体の前面に
スタッカをそれぞれ備え、上記計数機本体内にホッパか
らスタッカに至る搬送路を備えた紙葉類識別計数機にお
いて、上記搬送路は、ホッパから繰出し機構を経て計数
機本体の背側に沿って下降する直線状の搬送路と、この
直線状搬送路に続くように計数機本体の背側下部に設け
られたU字状の湾曲搬送路と、この湾曲搬送路からスタ
ッカ側に延びる下流側の搬送路とを有し、前記直線状搬
送路に沿って紙葉類の識別計数、真偽判別を行なう紙葉
類識別ユニットを設け、上記紙葉類識別ユニットは搬送
路を横断するように設けられたラインセンサを有するも
のである。
【0035】上述した課題を解決するために、本発明に
係る紙葉類識別計数機は、請求項25に記載したよう
に、前記ラインセンサは投光側センサメンバと受光側セ
ンサメンバとを2分割可能に組み立てた光透過型センサ
であり、ラインスキャニングを繰り返すことにより搬送
路に沿って搬送される紙葉類の全面を識別走査するよう
に構成したものであり、また、請求項26に記載したよ
うに、前記ラインセンサは、投光側センサメンバと受光
側センサメンバとを2分割可能に組み立てたセンサ本体
とを有し、このセンサ本体の両センサメンバ間に紙葉類
を案内するガイド通路を形成したものであり、さらに、
請求項27に記載したように、前記ラインセンサのガイ
ド通路は、入口側に漸次縮減するテーパ状の案内路と、
この案内路に続く平行なスリット状案内路とを有し、ス
リット状案内路は数mmの間隙を形成したものである。
【0036】上述した課題を解決するために、本発明に
係る紙葉類識別計数機は、請求項28に記載したよう
に、前記ラインセンサは、投光側センサメンバに複数個
の発光素子をライン状に配列し、受光側センサメンバに
上記各発光素子にそれぞれ対向する複数個の受光素子を
ライン状に配列したものであり、また、請求項29に記
載したように、前記ラインセンサの投光側センサメンバ
は、所定のピッチ間隔でライン状に配列された複数個の
発光素子と、各発光素子からの拡散光を平行光にするレ
ンズメンバとを有し、受光側センサメンバは、上記各発
光素子にそれぞれ対向配置された複数個の受光素子と発
光素子からの光を受光素子に集束させるレンズメンバと
を有するものである。
【0037】上述した課題を解決するために、本発明に
係る紙葉類識別計数機は、請求項30に記載したよう
に、前記ラインセンサは、投光側センサメンバに5mm
ピッチ間隔で整列配置された数十個の発光素子と、各発
光素子にそれぞれ対向配置された数十個の受光素子とを
有するものであり、また、請求項31に記載したよう
に、紙葉類識別ユニットは、紙葉類の表裏を判別する光
反射型の表裏識別センサを搬送路の両面側にそれぞれ備
え、上記両識別センサは搬送路の幅方向と間隔をおいて
配置されたものであり、さらに、請求項32に記載した
ように、紙葉類識別ユニットは、紙葉類の真偽を判別す
る真偽識別センサを備え、この真偽識別センサは、マグ
ネットセンサおよびUVセンサの少なくとも一方で構成
されたものである。
【0038】本発明に係る紙葉類識別計数機は、上述し
た課題を解決するために、請求項33に記載したよう
に、計数機本体の頂部にホッパを、計数機本体の前面に
スタッカをそれぞれ備え、上記計数機本体内にホッパか
らスタッカに至る搬送路を備えた紙葉類識別計数機にお
いて、前記ホッパの底部に堆積された紙葉類を搬送路に
送り込む送り込み機構と、この送り込み機構から送り出
された紙葉類を搬送路に繰り出す繰出し機構とを備え、
上記送り込み機構および繰出し機構は互いに同期して回
転駆動される送り込みローラおよ繰出しローラをそれぞ
れ有し、上記送り込みローラおよび繰出しローラは周方
向の一部に紙葉類送り摩擦力を付与する摩擦部材を設け
る一方、これら摩擦部材と直径方向に対向する位置にバ
ランサウエイトを設けたものである。
【0039】上述した課題を解決するために、本発明に
係る紙葉類識別計数機は、請求項34に記載したよう
に、繰出し機構には繰出しローラに押圧接触せしめられ
るストップメンバを備え、このストップメンバにて紙葉
類の二重送りを防止したものである。
【0040】本発明に係る紙葉類識別計数機は、上述し
た課題を解決するために、請求項35に記載したよう
に、計数機本体の頂部にホッパを、計数機本体の前面に
スタッカをそれぞれ備え、上記計数機本体内にホッパか
らスタッカに至る搬送路を備えた紙葉類識別計数機にお
いて、上記搬送路は、ホッパから繰出し機構を経て計数
機本体の背側に沿って下降する直線状搬送路を有し、こ
の直線状搬送路にラインセンサを備えた紙葉類識別ユニ
ットを設置し、上記ラインセンサは搬送路の幅方向に整
列配置された複数の発光素子とこれらの発光素子にそれ
ぞれ対向する複数の受光素子とを備えた光透過型検出器
であり、上記ラインセンサの受光素子列をライン状にシ
リアルスキャンさせる走査処理回路を設ける一方、走査
処理回路を駆動させる制御用CPUと上記走査処理回路
でシリアルスキャンされた走査データを処理する演算用
CPUとを備えたものである。
【0041】上述した課題を解決するために、本発明に
係る紙葉類識別計数機は、請求項36に記載したよう
に、走査処理回路は制御用CPUからの駆動信号を受け
る一方、繰出し機構の繰出しローラの回転速度を検出す
るエンコーダからのエンコーダ駆動信号を受けてライン
センサの受光素子列をシリアルスキャンさせるセンサス
キャン回路と、上記受光素子列をシリアルスキャンさせ
た検査データ信号を処理する信号処理回路と、信号処理
されたアナログ信号をデジタル信号に検出するADコン
バータとを有し、ADコンバータからの検査データデジ
タル信号が演算用CPUに入力させるようにしたもので
あり、また、請求項37に記載したように、前記制御用
CPUと演算用CPUは計数機本体側方のサイドスペー
スに収容された回路基板に設置され、前記制御用CPU
は繰出し駆動モータおよび搬送用駆動モータ、繰出し駆
動モータ停止用ブレーキ装置および各種センサを制御す
る一方、演算用CPUはラインセンサからの走査データ
を処理する計算専用プロセッサであるものであり、さら
に、請求項38に記載したように、前記制御用CPUは
繰出し駆動モータおよび搬送用駆動モータの起動・停止
およびブレーキ信号をモータドライバに出力する一方、
制御用CPUからの基準クロック信号と繰出し駆動モー
タおよび搬送用駆動モータからの回転数を検出するエン
コーダからの信号を入力する自律回転制御回路により駆
動モータの回転制御を行なうようにしたものであり、さ
らにまた、請求項39に記載したように、制御用CPU
はLCD等の表示パネルとの間にバスエミュレータ回路
が設けられ、このバスエミュレータ回路で表示パネルの
インターフェースを適合させて制御用CPUの処理の一
部を負担させたものである。
【0042】本発明に係る紙葉類識別計数方法は、上述
した課題を解決するために、請求項40に記載したよう
に、ホッパに堆積された紙葉類を繰出し機構により1分
間に1200枚あるいはそれ以上の繰出し速度で搬送路
に繰り出し、繰り出された紙葉類を計数機本体の背側に
沿って下降する直線状搬送路に案内し、この直線状搬送
路を通る間に紙葉類識別ユニットで紙葉類の識別・計数
および真偽判別を行ない、上記紙葉類識別ユニットで識
別計数された紙葉類を計数機本体背側下部のU字状湾曲
搬送路を通して下流側搬送路に案内し、この下流側搬送
路からスタッカに送り出して堆積させる方法である。
【0043】上述した課題を解決するために、本発明に
係る紙葉類識別計数方法は、請求項41に記載したよう
に、下流側搬送路は山型搬送路をなしてその頂部からリ
ジェクト搬送路が分岐され、上記リジェクト搬送路に前
記紙葉類識別ユニットで識別計数された紙葉類のうちそ
の対象外となる紙葉類をリジェクト搬送路に案内し、ポ
ケットに送り出して堆積させる方法であり、また、請求
項42に記載したように、紙葉類識別ユニットは光透過
型のラインセンサを備え、このラインセンサで搬送路幅
方向の受光素子列をシリアルスキャニングさせて紙葉類
長手方向にラインスキャニングし、このラインスキャニ
ングを繰り返して紙葉類の全面をスキャニングさせて識
別・計数を行なう方法である。
【0044】
【発明の実施の形態】本発明の一実施形態について添付
図面を参照して説明する。
【0045】図1は、本発明に係る紙葉類識別計数機の
一例を示す全体斜視図であり、この紙葉類識別計数機は
紙葉類として例えば紙幣を毎分1200枚あるいはそれ
以上の高速で識別し、計数処理する卓上型紙幣識別計数
機である。
【0046】紙幣識別計数機10は、全体として変形ボ
ックス状に形成され、計数機本体11の頂部および両側
部は樹脂製の頂部カバー12およびサイドカバー13,
13で覆われている。頂部カバー12は背面側から前下
方に滑らかに下り傾斜する弧状湾曲面に形成され、頂部
カバー12の前端にサイドカバー13,13が連続する
ようになっている。サイドカバー13,13の前縁部は
弧状に凹設された滑らかな湾曲面に形成され、紙幣識別
計数機10は、側面視において頂部から前面部がS字状
に形成される。
【0047】紙幣識別計数機10は、計数機本体11の
頂部前側に紙葉類として計数される紙幣14が供給され
るホッパー15を備える一方、頂部カバー12の前面側
に紙幣識別計数機10の操作パネル16と紙幣の識別・
計数状態を表示するフルグラフィック表示可能なLCD
等の表示パネル17が一体に備えられる。操作パネル1
6には複数、例えば12個の操作ボタンあるいは操作キ
ー18が配列されており、これらの操作ボタン18の操
作により、種々の計数モードに応じた紙幣14の識別・
計数が行われるようになっている。
【0048】また、紙幣識別計数機10の前面側には、
上部に識別計数から排除された紙幣等の紙葉類が堆積さ
れるポケット20と下部に識別計数された紙幣を堆積さ
せるスタッカ21とを有する。
【0049】ポケット20は紙幣識別計数機10の前面
より前方に突出し、堆積された紙葉類の取出しが容易と
なるように簡易開放型に構成される。ポケット20は紙
葉類を堆積させるプレート状のポケット受台22と、こ
のポケット受台22の先端部を着脱可能にサポートする
サポートメンバ23に支持される。サポートメンバ23
は内側に騒音防止や紙葉類の損傷防止のために弾性部材
23aが貼着される。サポートメンバ23は計数機本体
11から前方に突出する片持梁状のポケットアーム24
の自由端部に揺動自在に支持され、サポートメンバ23
の下端からマグネット等の固着手段25でポケット受台
22の前端部にワンタッチで取り付けられる。ポケット
受台22の中央部が前方側に切り欠かれて開口してお
り、この切欠開口26およびサポートメンバ23の開放
により、ポケット20に堆積された紙葉類の取出しが容
易となる。サポートメンバ23をポケット受台22の前
端部に支持させ、サポートメンバ23の上端部をポケッ
トアーム24に着脱自在に固着させてもよい。
【0050】紙幣識別計数機10の計数機本体11は、
図2および図3に示すように左右の本体プレート27,
28を備え、紙幣識別計数機10は左右の本体プレート
27,28により内部が中央のメインスペース30と左
右のサイドスペース31,32とに区画される。サイド
スペース31,32は本体プレート27,28とサイド
カバー13,13との間に形成される。サイドスペース
31,31の一方は、動力伝達用の機械室として構成さ
れ、その他方は、紙幣識別計数機10の作動制御を主に
行なう制御室として構成される。
【0051】図2に示すように、例えば機械室を構成す
る左側のサイドスペース31には紙葉類繰出し駆動系3
5を駆動させる繰出し動力伝達機構36と紙葉類搬送駆
動系37を駆動させる搬送系動力伝達機構38とが収容
される。また、制御室を構成する右側のサイドスペース
32には搬送系動力伝達機構38の一部が収容される一
方、紙幣識別計数機10の運転制御を行う回路基板16
5(図22参照)が立体的に収容される。
【0052】紙幣識別計数機10は、計数機本体11の
底部中央に2つの駆動源を有する。駆動源は繰出し用駆
動モータ39と搬送用駆動モータ40である。両駆動モ
ータ39,40はタイミングをとって駆動させる必要は
ないが、モータ回転速度が略等しくなるように同種のモ
ータが採用される。両駆動モータ39,40の回転速度
はエンコーダ43,44によって計測される一方、繰出
し用駆動モータ39にはモータ回転を急速停止する電磁
ブレーキやメカニカルブレーキ等のブレーキ装置45が
設けられる。
【0053】一方、紙幣識別計数機10の計数機本体1
1には、ホッパ15の底部に反射式のホッパセンサ47
が設けられ、このホッパセンサ47でホッパ15に堆積
された紙幣の有無を監視している。ホッパ15に堆積さ
れた紙幣は一枚ずつ送り込み機構で搬送路48に送り込
むようになっている。送り込み機構として例えば対をな
す送り込みローラ50がホッパ15の底部に設けられ
る。送り込みローラ50の外周面の一部はウレタンゴム
等からなる摩擦部材51で置換されており、送り込みロ
ーラ50の一回転で最下端の紙幣を背側の搬送路48に
向けて送り込むようになっている。
【0054】送り込みローラ50から短手方向に送り込
まれた紙幣は、繰出し機構としての繰出しローラあるい
はドラム53により繰り出される。繰出しローラ53と
送り込みローラ50は例えば直径50mmφの駆動ロー
ラであり、タイミングベルト54(図2参照)によりタ
イミングをとって回転駆動される。繰出しローラ54の
外周面の一部は紙幣との送りを確実にするために、摩擦
部材55と置換されている。この摩擦部材55の周方向
長さは、例えば39mm〜66mmで、送り込みローラ
50に形成された摩擦部材51の周方向長さ(例えば、
7〜15mm)より長い。繰出しローラ53および送り
込みローラ50には、摩擦部材51,55の取付によ
り、回転アンバランスが生じないように、摩擦部材5
1,55と直径方向に対向する位置にバランサウェイト
52,56を取り付け、回転バランスさせている。
【0055】繰出しローラ53には摩擦ローラとしての
補助ローラ57、重ね送り防止用ストップメンバとして
のストップローラ58および押付けローラとしてのピン
チローラ59が順次設けられる。このうち、ストップロ
ーラ58はウレタンゴム等の摩擦力の大きな非回転ロー
ラである。
【0056】繰出しローラ53で搬送路48に繰り出さ
れた紙幣は、ストップローラ58にて二重送りが防止さ
れ、ピンチローラ59にて搬送力が付与されて計数機本
体11の背側に形成される下りの直線状搬送路に案内さ
れる。ピンチローラ58は、紙幣に搬送力を付与するた
めに、スプリング等の弾力性部材により繰出しローラ5
3側に押し付けられる。
【0057】繰出しローラ53からの下降する直線状搬
送路48aは計数機本体11の背面側に沿って本体下部
付近まで延びてU字状の湾曲搬送路48bに導かれる。
この直線状搬送路48aに沿って複数個の搬送ドライブ
ローラ60とこの搬送ドライブローラ60に対向して接
する搬送ドリブンローラ61が設けられる。搬送ドリブ
ンローラ61は搬送ドライブローラ60にばね付勢によ
り弾力的に押圧されたピンチローラで構成される。直線
状搬送路48aは、固定側ガイドプレート62aと可動
側ガイドプレート62bとにより画成され、搬送ドライ
ブローラ60および搬送ドリブンローラ61に挟持され
て紙幣が搬送される。
【0058】その際、繰出しローラ53および搬送ドラ
イブローラ60,60は搬送路48の一側にそれぞれ整
列され、送り込みローラ50とともに紙葉類繰出し駆動
系35が構成される。この紙葉類繰出し駆動系35は、
図2に示す繰出し系動力伝達機構36によりタイミング
をとって駆動される。繰出し系動力伝達機構36には、
各ローラをタイミング駆動させるために、タイミングベ
ルト62等が備えられる。
【0059】また、下降する直線状搬送路48aには、
紙葉類としての紙幣を識別する紙葉類識別ユニット63
が設置される。この紙葉類識別ユニット63は後述する
各種センサ群で構成される。紙葉類識別ユニット63
は、紙幣の表裏を識別する表裏識別センサ64、紙幣の
金種判別や正損判別、折損や破損検出を行うラインセン
サ65、紙幣の真偽を識別する真偽識別センサ66が順
次配列される。
【0060】表裏識別センサ64は紙幣の表裏パターン
を識別判断する反射式光センサである。この表裏識別セ
ンサ64は紙幣識別計数機10の識別機能の向上に必要
なセンサであるが、必ずしも必須的なものではない。
【0061】紙葉類識別ユニット63のラインセンサ6
5は直線状搬送識別領域を構成する直線状搬送路48a
を横断するように設けられた種類識別センサとしての光
透過型センサユニットであり、直線状搬送路48aを挟
むように発光側のLED等の光源群と受光側のセンサ群
とが数mm程度、好ましくは2〜3mm程度の適宜間隔
をおいて対向配置される。ラインセンサ65は搬送され
る紙幣の長手方向にライン走査して紙幣全面を検査対象
としている。
【0062】また、真偽識別センサ66は、磁気センサ
(MGセンサ)および紫外線検知センサ(UVセンサ)
の少なくとも一方で構成され、磁気センサおよびUVセ
ンサは直線状搬送路48aの幅方向に配設される。
【0063】ところで、紙幣識別計数機10の計数機本
体11の背面側下部にU字状の湾曲搬送路48bを構成
する反転送りドライブローラ70が設けられる。この反
転送りドライブローラ70はU字状湾曲搬送路48bに
大きな曲率半径を持たせるため、大径のゴムローラで形
成される。反転送りドライブローラ70は、紙葉類とし
ての紙幣の送り幅の2/3以上の直径、例えば50mm
φの直径を有し、繰出しローラ53と略同径に構成され
る。
【0064】U字状の湾曲搬送路48bは湾曲搬送領域
を構成しており、反転送りドライブローラ70をU字状
の湾曲ガイドプレート71とにより形成される。湾曲ガ
イドプレート71は湾曲搬送路を形成するセット位置と
開放位置との間を移動自在に設けられており、湾曲搬送
路48bの上流側および下流側に反転送りドライブロー
ラ70に押圧される搬送ドリブンローラ72,73が設
けられる。搬送ドリブンローラ72,73は、紙幣に搬
送力を付与するピンチローラである。
【0065】U字状の湾曲搬送路48bは、紙幣のジャ
ム現象を防止するために、曲率半径が大径化される一
方、湾曲搬送路48bの搬送路長は、紙葉類識別ユニッ
ト63からの検出信号を処理し、紙幣の識別判断するに
必要な時間を充分に吸収する長さに設定される。
【0066】U字状の湾曲搬送路48bの下流側に下流
側搬送路として山型あるいはへの字状搬送路48cが設
けられる。山型搬送路48cは入口側にゲートタイミン
グセンサ75が設けられる。このゲートタイミングセン
サ75は山型搬送路48cに入ってくる紙幣の有無を検
出する光透過型センサである。
【0067】山型搬送路48cは、紙幣識別計数機10
の計数機本体11の背側から前方に向って延設されてお
り、計数機本体11の下部側に設置される。山型搬送路
48cには、その一側、例えば上側に沿って複数の搬送
ドライブローラ77〜79が設置される。各ドライブロ
ーラ77〜79はそれぞれ等しいローラ径を有し、タイ
ミングベルト等でタイミングをとって回転駆動される。
【0068】各搬送ドライブローラ77〜79は計数機
本体11に固定設置される一方、各搬送ドライブローラ
77〜79に可動側の搬送ドリブンローラ81〜83が
対向設置される。各搬送ドリブンローラ81〜83は、
搬送ドライブローラ77〜79にそれぞれ弾力的に押圧
接触され、搬送ドライブローラ77〜79に追従して回
転せしめられるようになっている。
【0069】しかして、山型搬送路48cは上流側がリ
ジェクト判別搬送領域を構成して固定側のガイドプレー
ト84と可動側のガイドプレート85とにより画成さ
れ、各搬送ドライブローラ77〜79と搬送ドリブンロ
ーラ81〜83とにより挟持されて搬送される。山型搬
送路48cの下流側に紙幣の通過の有無を検出する検出
センサ86が設置される。
【0070】山型搬送路48cに沿って案内された紙幣
は、スタッカ羽根車90に案内されてスタッカ21に導
かれ、このスタッカ21上に堆積される。スタッカ21
上に堆積された紙幣の有無はスタッカセンサ91により
検出される。スタッカ21は紙幣を1000枚〜150
0枚程度収容可能に構成される。スタッカセンサ91は
発光側と受光側とを組み合わせた透過型光センサであ
る。
【0071】一方、山型搬送路48cの頂部に、切換ゲ
ート93が設けられる。この切換ゲート93はゲートタ
イミングセンサ75からのセンサ信号によりタイミング
をとって切り換えられる。紙葉類識別ユニット63で識
別された紙幣を排除する場合には切換ゲート93は、ゲ
ートタイミングセンサ75で排除紙幣の通過を検知し、
タイミングをとってリジェクト搬送路48d側に切り換
えるようになっている。このため、ゲートタイミングセ
ンサ75で検知された排除紙幣がスムーズにリジェクト
搬送路48dに案内されるように、ゲートタイミングセ
ンサ75と切換ゲート93との間の距離が充分にとられ
ている。
【0072】山型搬送路48cの頂部から分岐されたリ
ジェクト搬送路48dはポケット20に向って延設され
ており、このリジェクト搬送路48dの一側、例えば上
側に沿って複数の搬送ドライブローラ94,95が設け
られており、この搬送ドライブローラ94,95に弾力
的に押圧接触するように搬送ドリブンローラ96,97
が対向設置される。
【0073】山型搬送路48cから分岐されたリジェク
ト搬送路48dは分岐部から前方斜め上方に立ち上がっ
てポケット20に通じている。リジェクト搬送路48d
は固定側ガイドプレート98と可動側ガイドプレート9
9とにより画成される。固定側ガイドプレート98は搬
送ドライブローラ94,95と組み合わされて固定側を
構成し、可動側ガイドプレート99は搬送ドリブンロー
ラ96,97と組み合わされて可動側を構成し、固定側
に対向している。
【0074】また、リジェクト搬送路48dの途中に排
除紙幣の通過の有無を検出する検出センサ100が設け
られている。この検出センサ100は反射型光センサで
構成される。検出センサ100は固定側搬送ドライブロ
ーラ94,95間に設けられる。
【0075】さらに、リジェクト搬送路48dの下流側
には、ポケット20に案内される紙幣がポケット受台2
2上にスムーズに案内されるようにガイドメンバ101
が取り付けられる。紙幣をポケット20により一層スム
ーズに案内するために、下流側の搬送ドリブンローラ9
7に接線方向に延出されるたたき羽根を設け、このたた
きローラでポケット20内にはたき落とすように案内さ
せてもよい。ポケット20は例えば100枚程度の紙幣
を収容可能に構成される。ポケット20内の紙幣の堆積
の有無は、ポケットセンサ102により検出されるポケ
ットセンサ102は透光側と受光側を組み合わせて構成
される透過型光センサである。
【0076】この紙幣識別計数機10は計数機本体11
内に、図4に示すように、ホッパ15からスタッカ21
に至る紙幣の搬送路48が構成される。この搬送路48
は繰出しローラ53から下方に導かれる下りの直線状搬
送路48aと、この直線状搬送路48aに続く計数機本
体11の背側下部のU字状湾曲搬送路48bと、この湾
曲搬送路48bに続く計数機本体11の背側から前方に
延びる山型搬送路48cからジグザグ状に構成され、全
体として充分な搬送路長が得られる。搬送路48をジグ
ザグ状に構成して計数機本体11内の空間を有効に活用
することにより、充分な搬送路長を得ることができ、後
述するように紙幣を例えば1200枚/分〜1500枚
/分程度の高速識別・計数処理を行うことができる。
【0077】一方、紙幣識別計数機10は、計数機本体
11内の略中央部に切換ゲート93が設けられており、
計数機本体11内にホッパ15からスタッカ21に至る
搬送路48では、紙葉類としての紙幣のジャム現象を防
止するため、搬送路48はジグザグ状折曲部分の曲率半
径を極力大きくとり、全体として搬送路48はジグザグ
状折曲部分も大きな曲率半径を有する滑らかな弧状ある
いはU字状湾曲路として構成される。これにより、搬送
路48の長さを充分にとっても紙幣識別計数機10の小
型・コンパクト化が可能となる。紙幣識別計数機10は
縦(高さ)×横(幅)×奥行の寸法が例えば300mm
×330mm×335mmの卓上型に形成される。
【0078】この紙幣識別計数機10では、搬送路48
に紙幣がジャムって、目詰り現象が生ずるのを極力未然
に防止する配慮がなされているが、紙葉類としての紙幣
の中には未使用紙幣のみでなく、使い古された紙幣や折
損、欠損あるいは破損紙幣等の種々の紙幣が存在し、一
様でない。このため、識別・計数される紙幣が搬送路4
8を搬送される途中で目詰りが生じ、それ以上の紙幣の
搬送ができない場合がある。
【0079】搬送路48の途中でジャム現象が生じた場
合には、紙幣識別計数機10の作動をスクラム動作させ
て停止させる必要がある。特に、ジャム現象が生じた場
合には、紙幣の送り込み側を緊急停止させる必要があ
る。
【0080】このため、紙幣識別計数機10は、図2お
よび図3に示すように、紙葉類搬送系を紙葉類繰出し駆
動系35と紙葉類搬送駆動系37の2系統に大別し、ジ
ャム現象を搬送路の各種センサにて検出している。この
ジャム現象時には、紙葉類繰出し駆動系35を緊急停止
させ、ホッパ15からの紙幣の送り込みを防止してい
る。
【0081】紙葉類繰出し駆動系35は駆動モータ39
からの回転駆動力にて繰出し系動力伝達機構36を介し
て駆動される。搬送路48にジャム現象が生じると、こ
のジャム現象を検出した信号により、後述する回路基板
165上のブレーキドライブが作動して、駆動モータ3
9あるいはその出力シャフトに取り付けられた電磁ブレ
ーキやメカニカルブレーキ等のブレーキ装置45(図2
参照)が作動し、緊急停止せしめらせれる。これによ
り、ジャム現象時にホッパ15から搬送路48に紙幣が
送り込まれるのを未然に防止することができる。
【0082】一方、紙葉類搬送駆動系37は駆動モータ
40からの回転駆動力が搬送系動力伝達機構38を介し
て駆動される。搬送系動力伝達機構38は、主としてリ
ジェクト搬送路48dの搬送ドライブローラ94,95
を駆動させる第1搬送動力伝達系104と、この第1搬
送動力伝達系104を介して駆動される第2搬送動力伝
達系105と、上記第1搬送動力伝達系104から減速
機構106を介して駆動される第3搬送動力伝達系10
7とから構成される。第2搬送動力伝達系105は反転
送りドライブローラ70および山型搬送路48cの搬送
ドライブローラ77,78を駆動させるために設けられ
る。第1搬送動力伝達系104から第2搬送動力伝達系
105への動力伝達は山型搬送路48cの搬送ドライブ
ローラ78の軸を介して行われる。
【0083】また、第3搬送動力伝達系107にも第1
搬送動力伝達系104にて駆動される山型搬送路48c
の搬送ドライブローラ78から減速機構106を介して
動力伝達される。第3搬送動力伝達系107は、山型搬
送路48cの出口側搬送ドライブローラ79とスタッカ
羽根車90を回転駆動させるようになっている。山型搬
送路48cの出口側搬送ドライブローラ79とスタッカ
羽根車90は互いに反対方向に回転駆動されるため、両
面駆動のタイミングベルト108が使用される。その
際、両面駆動のタイミングベルト108にて駆動される
スタッカ羽根車90は、搬送ドライブローラ79により
減速駆動される。減速化は歯数比の選択により適宜設定
される。
【0084】繰出し系動力伝達機構36および搬送系動
力伝達機構38の動力伝達にはタイミングベルト109
が使用されている。タイミングベルトに代えて他の動力
伝達手段を用いてもよい。
【0085】繰出し系動力伝達機構36ならびに搬送系
動力伝達機構38の一部、第2搬送動力伝達系105、
減速機構106および第3搬送動力伝達系107は計数
機本体11と一方のサイドカバー13で囲まれる一方の
サイドスペース(機械室)31に設置され、第1搬送動
力伝達系104は制御室を構成する他方のサイドスペー
ス32に設置される。これらの動力伝達機構および動力
伝達系は紙葉類搬送装置を構成している。
【0086】この紙幣識別計数機10は、図5に示すよ
うに、搬送路48を開放させる搬送路開放機構を備えて
いる。図5は、搬送路48の下りの直線状搬送路48a
を開放させる背側搬送路開放機構112を示す。
【0087】背側搬送路開放機構112は、計数機本体
11の背側に形成される直線状搬送路48aをワンタッ
チで開放させる装置である。背側搬送路開放機構112
は計数機本体11の背側下部に設けられた支軸113廻
りに回動自在に支持されたリア開放ガイドアーム機構1
14を備える。開放ガイドアーム機構114はフレーム
枠構造に形成されたそれぞれ対をなす上側ガイドアーム
115と下側ガイドアーム116とが2つ折可能にリン
ク結合されており、上側ガイドアーム115の頂部に取
手レバー117が設けられる。
【0088】上側ガイドアーム115は上側の搬送ドリ
ブンローラ61と反射型の一方の表裏識別センサ64と
可動側ガイドプレート62bとを支持する一方、上側ガ
イドアーム115に耳軸115a(図8および図9参
照)が突出しており、この耳軸を計数機本体11の本体
プレート27,28に固定されたロック手段118にワ
ンタッチで着脱自在に係止される。
【0089】上側ガイドアーム115の耳軸をロック手
段118に係止させることにより、背側搬送路開放機構
112は図7に実線で示すセット位置に保持される。取
手レバー117を把持して、上側ガイドアーム115を
持ち上げるようにして手前に引くことにより、背側搬送
路開放機構112が簡単かつ容易に開放される。開放さ
れた背側搬送路開放機構112はリア開放ガイドアーム
機構114が支軸113廻りに、図5において反時計方
向に回動する一方、上側ガイドアーム115が下側ガイ
ドアーム116との結合部を中心に回動し、直線状搬送
路48aは大きく開放される。
【0090】また、フレーム枠構造の下側ガイドアーム
116には、入口側搬送ドリブンローラ72およびU字
状の湾曲ガイドプレート71が備えられており、上記下
側ガイドアーム116が支軸113廻りに図5において
反時計方向に回動させることにより、U字状湾曲搬送路
48bも大きく開放される。このU字状湾曲搬送路48
bの開放により、U字状湾曲搬送路48bで目詰りした
紙幣を計数機本体11の背側から簡単かつ容易に取り出
すことができる。
【0091】符号120は、計数機本体11の背側を覆
う後部扉である。この後部扉120は、計数機本体11
の背側下部のヒンジ廻りに開閉自在に支持され、後部扉
120を開放させるこにとより、開口を通して背側搬送
路開放機構112が背面側に露出される。そして、背側
搬送路開放機構112の取手レバー117を把持して手
前に引くことにより、図8に示すロック位置から背側搬
送路開放機構112が開放されて図7および図9に鎖線
で示す開放位置に持ち来される。
【0092】背側搬送路開放機構112が開放されるこ
とにより、直線状搬送路48aおよびU字状の湾曲搬送
路48bが計数機本体11の背側に開放される。この開
放センサにより、直線状搬送路48aやU字状の湾曲搬
送路48bで目詰りが生じた紙幣を簡単かつ容易に取り
出すことができる。
【0093】搬送路48から紙幣を取り出した後、背側
搬送路開放機構112の開放動作と手順と逆の操作を行
うことにより、背側搬送路開放機構112は実線で示す
セット位置にセットされ、次の紙幣の識別計数に供する
ことができる。
【0094】その際、ホッパ15からの搬送路48は繰
出しローラ53で湾曲されて直線状搬送路48aに連続
している。そして、直線状搬送路48aは計数機本体1
1の背側に沿って上方から下方に導かれ、後部扉120
近くに位置されるので、背側搬送路開放機構112を開
放させると、直線状搬送路48aやU字状の湾曲搬送路
48bが大きく開放せしめられる。このため、直線状搬
送路48aやU字状湾曲搬送路48bで目詰りした紙幣
の取出しを簡単かつ容易に行うことができる。
【0095】また、紙幣識別計数機10は図6に示すよ
うに、計数機本体11内の下流側搬送路である山型搬送
路48cを開放させる山型搬送路開放機構125を備え
る。山型搬送路48cは計数機本体11の後方下部に形
成されるU字状の湾曲搬送路48bの出口側から計数機
本体11の前方に延び、スタッカ羽根車90を経てスタ
ッカ21に導かれるようになっている。
【0096】山型搬送路48cは上方の固定側ガイドプ
レート84と下方の可動側ガイドプレート85とにより
山形形状に構成される。可動側ガイドプレート85は支
軸113廻りに回動自在に支持されたフロント開放ガイ
ドアーム機構126に取り付けられる。開放ガイドアー
ム機構126は側面視滑らかな山形形状あるいはへの字
状のフレーム枠構造の可動ガイドアーム127を備え
る。
【0097】可動ガイドアーム127は背側搬送路開放
機構112と共通の支軸113廻りに回動自在に支持さ
れ、常時はスプリング(図示せず)のばね力により実線
で示すセット位置に保持される。フレーム枠構造の可動
ガイドアーム127には、本体プレート27,28の縦
方向の長穴を貫いて突出する耳軸130が備えられ、こ
の耳軸がスプリング129より上方にばね付勢される形
で支持される。
【0098】山型搬送路開放機構125の可動ガイドア
ーム127には、山形形状の可動側ガイドプレート8
5、ローラ列をなす搬送ドリブンローラ81,82,8
3、ゲートタイミングセンサ75や光反射型検出センサ
86がそれぞれ備えられる。可動ガイドアーム127の
自由端には、把持レバー128が延設されている。把持
レバー128は対をなすスタッカ羽根車90間を前方に
延び、前方から操作可能に構成される。
【0099】この紙幣識別計数機10は、スタッカ羽根
車90間に手を挿入して山型搬送路開放機構125の把
持レバー128をスプリング129のばね力に抗して押
し下げる。把持レバー128の押下げにより、開放ガイ
ドアーム126は支軸113廻りに回動し、山型搬送路
48cを鎖線で示すように、前方に大きく開放させる。
【0100】山型搬送路48cを前方に開放した状態
で、この山型搬送路48cに目詰りした紙幣を前方に取
り出すことができる。紙幣を前方に取り出した後、把持
レバー128を開放させると、フロント開放ガイドアー
ム機構126はスプリング129のばね力により、実線
で示されるセット位置に自動的に復帰せしめられる。
【0101】さらに、この紙幣識別計数機10には、図
7に示すように、リジェクト搬送路48dを開放させる
リジェクト搬送路開放機構130を備える。
【0102】リジェクト搬送路開放機構130は、支軸
131廻りに回動する開放ガイドアーム機構132を備
える。支軸131は計数機本体11の中央下部に設けら
れ、この支軸131にL字状のガイドアーム134が、
図7の側面視において、実線で示すセット位置と鎖線で
示す開放位置との間を回動自在に設けられる。
【0103】開放ガイドアーム機構132のガイドアー
ム134は長い湾曲形状のアーム長を有し、アーム自由
端部側にポケット20が設けられる。具体的には、対を
なす湾曲形状のガイドアーム134の上部にポケット2
0のポケット受台22が取り付けられる。一方、上記ガ
イドアーム134にリジェクト搬送路48dの搬送ドリ
ブンローラ96,97が回転自在に保持される。また、
ガイドアーム134の自由端側に可動側ガイドプレート
99が取り付けられる。この可動側ガイドプレート99
は上方の固定側ガイドプレート98に対向設置され、両
ガイドプレート98,99間にリジェクト搬送路48d
が構成される。
【0104】リジェクト開放ガイドアーム機構132
は、図12および図13に示すように、対をなすガイド
アーム134の自由端部をブリッジするブリッジピン1
35が係合メンバとして取り付けられ、このブリッジピ
ン135を計数機本体11に設けられた係合フック14
1でロック支持することにより、開放ガイドアーム機構
132は、実線で示すセット位置に保持させる。
【0105】開放ガイドアーム機構132を開放させる
場合には、図1および図12,図13に示すように、ポ
ケット20の上側に設けられた操作ボタン138を押圧
することにより、カム機構140を介して係合フック1
41を揺動させ、係合フック141からブリッジピン1
35を解放させる。ブリッジピン135の解放により、
開放ガイドアーム機構132はロック解除され、その自
重により図7において時計方向に回動し、図13に鎖線
で示すリジェクト搬送路開放位置に持ち来される。
【0106】開放ガイドアーム機構132が開放される
と、ポケット20の下側を構成するポケット受台22が
下動して前方に大きく開放され、紙幣識別計数機10は
前面側のポケット20が下側に大きく開口せしめられ
る。この意味で開放ガイドアーム機構132は、リジェ
クト搬送路48dの開放とともにポケット20を下側に
開放させる機構を兼ねている。
【0107】開放ガイドアーム機構132の開放操作に
より、リジェクト搬送路48dは開放されたポケット2
0を介して前方に大きく開口させることができ、この開
口を通じてリジェクト搬送路48dに目詰りした紙幣を
取り出し、取り除くことができる。
【0108】その際、リジェクト搬送路開放機構130
の開放ガイドアーム機構132は、アーム長の長いガイ
ドアーム134を備え、このガイドアーム134が計数
機本体11下部の支軸廻りに大きく回動するので、開放
ガイドアーム機構132の開放動作により、リジェクト
搬送路48dで目詰りした紙幣を簡単かつ容易に取り出
し、除去することができる。
【0109】リジェクト搬送路開放機構130のリジェ
クト搬送路48dを現状回復させる場合には、図7にお
いて、ポケット20のポケット受台22を鎖線で示す開
放位置から押し上げて実線で示すセット位置に持ち来さ
せればよい。ポケット受台22が実線で示される位置に
くると、ガイドアーム134先端のブリッジピン135
が係合フック141に係合してセット位置に保持され
る。係合フック141は、図14に示すように、常時ス
プリング142により、ブリッジピン135を係合状態
に保持するようにばね付勢されている。
【0110】しかして、図5ないし図7に示すように、
紙幣識別計数機10は、背側搬送路開放機構112、山
型搬送路開放機構125およびリジェクト搬送路開放機
構130をそれぞれ備え、各搬送路開放機構112,1
25,130は各々独立して開放操作される。
【0111】背側搬送路開放機構112は直線状搬送路
48dおよびU字状の湾曲搬送路48bを背側に大きく
開放させることかできる。また、山型搬送路開放機構1
25は山型搬送路48cを前面側に、さらに、リジェク
ト搬送路開放機構130はリジェクト搬送路48dを前
面側にそれぞれ大きく開放させるので、搬送路48の途
中に目詰りした紙幣を簡単かつ容易に取り外すことがで
きる。
【0112】なお、リジェクト搬送路開放機構130
は、ポケット開放機構を兼ねており、リジェクト搬送路
開放機構130を開放動作させることにより、ポケット
20下側のポケット受台22が下動して大きく開口す
る。そのため、ポケット20の開口を介してリジェクト
搬送路48dに目詰りした紙幣を取り出し、取り除くこ
とができる。
【0113】図3ないし図7に示す紙幣識別計数機10
は計数機本体11に形成される搬送路48の一側がドラ
イブ側に、その他側がドリブン側に構成される。
【0114】紙幣識別計数機10のドライブ側は、送り
込みローラ50、繰出しローラ53、直線状搬送路48
aの搬送ドライブローラ60,60、反転送りドライブ
ローラ70、山型搬送路48cの搬送ドライブローラ7
7,78、リジェクト搬送路48dの搬送ドライブロー
ラ94,95が搬送路48の内側で計数機本体11の中
央側に位置するように集中的に設けられる。このため、
ドライブ側の各ローラを駆動させる動力伝達系の配置を
効率よく能率的に行うことができる。
【0115】また、紙幣識別計数機10のドリブン側は
搬送路48の外側に各ローラが整列配置されるので、各
搬送路開放機構112,125,130の取扱いが容易
になる。
【0116】この紙幣識別計数機10は、ホッパ15か
らスタッカ21あるいはポケット20に向う搬送路48
に沿ってドライブ側ローラおよびドリブン側ローラがロ
ーラ列を構成するように配列される。ドライブ側ローラ
およびドリブン側ローラの各ローラ配列間隔は、紙葉類
としての紙幣の短手方向の長さ、すなわち紙幣の送り幅
より小さくなるように配列される。
【0117】図8は紙幣識別計数機10の搬送路48と
この搬送路48に沿って配置される各種センサ群の配置
関係を示す図である。
【0118】紙葉類として紙幣が供給されるホッパ15
には、底部に紙幣の有無を検知するホッパセンサ47が
設けられる。このホッパセンサ47は、例えば反射式の
光センサである。
【0119】また、搬送路48の直線状搬送路48aに
は、紙葉類識別ユニット63が設けられる。この紙葉類
識別ユニット63は、上流側から下流側に向けて表裏識
別センサ64、紙幣の金種判断、正損判断、札折れ判断
等を行う種類判別センサとしてのラインセンサ65およ
び紙幣の真偽を判断する真偽識別センサ66が順次設置
される。
【0120】表裏識別センサ64は、例えば反射式の光
センサであり、搬送路の両側に紙幣表裏を個別に判別す
るために配置される。表裏識別センサ64は必須的な識
別センサでは必ずしもないが、紙幣の表裏を判別するた
めに必要なセンサである。表裏識別センサ64に反射式
光センサを用いる場合、センサ表面はローラ表面と略面
一となるように配置するのがセンサ感度を向上させる上
で望ましい。しかし、対をなす表裏識別センサ64,6
4を対向配置させるとジャム現象が発生し易い。このた
め、搬送路48の両面側に配置される光センサは搬送路
幅方向に相互に偏位し、離間した状態で設けられる。紙
幣のジャム現象を効果的に防止するためである。
【0121】また、ラインセンサ65は上流側の対をな
すドライブドリブン搬送ローラ60,61と下流側の対
をなすドライブドリブン搬送ローラ60,61との間に
設けられる。ラインセンサ65は後述するように、搬送
路48を横断するように配置され、直線状搬送路48a
に送られてくる紙幣の全面をスキャンするようになって
いる。
【0122】一方、真偽識別センサ66は紙幣の真偽を
識別し、判断するものでマグネットセンサ(MGセン
サ)およびUVセンサで構成される。マグネットセンサ
およびUVセンサは搬送路48の幅方向に沿ってそれぞ
れ配置されるが、マグネットセンサおよびUVセンサの
双方を設ける必要は必ずしもなく、いずれか一方のみを
設けるだけでもよい。
【0123】反転送りドライブローラ70の下流側に、
ゲートタイミングセンサ75が設けられる。このゲート
タイミングセンサ75は透過式光センサで紙幣の通過の
有無を検出し、切換ゲート93のゲート動作指示を出力
するようになっている。このゲートタイミングセンサ7
5は可能な限り、反転送りドライブローラ70側に設置
され、ゲートタイミングセンサ75と切換ゲート93と
の間の距離をかせぐ必要がある。ゲートタイミングセン
サ75からのゲート動作指示信号によって、切換ゲート
93を余裕をもって切換動作させるに必要な時間をかせ
ぐためである。その意味で、ゲートタイミングセンサ7
5は山型搬送路48cの入口側に設けられる。
【0124】山型搬送路48cの出口側領域にはスタッ
カ進入検知センサとしての検出センサ86が設けられ
る。このスタッカ進入検知センサ86は切換ゲート93
の下流側に設置される例えば反射式の光センサである。
【0125】また、山型搬送路48cを通って送られた
紙幣は、スタッカ羽根車90に案内されてスタッカ21
に送られ、このスタッカ21上に堆積される。スタッカ
21は紙幣を例えば1000枚〜1500枚程度収容で
きる能力を有する。スタッカ21には、透過式のスタッ
カセンサ91が設けられ、このスタッカセンサ91にて
スタッカ21に堆積された紙幣の有無を検出している。
【0126】一方、山型搬送路48cの頂部からリジェ
クト搬送路48dが分岐されており、このリジェクト搬
送路48dにポケット進入検知センサとしての検出セン
サ100が設けられる。ポケット進入検知センサ100
は切換ゲート93より下流側に設けられた反射式の光セ
ンサであり、この検出センサ100により、ポケット2
0に送られる紙幣の有無が検出される。
【0127】ポケット20に送られる紙幣はガイドメン
バ101に案内されてポケット20に導かれ、ポケット
20内に堆積される。ポケット20は100枚ないし3
00枚程度の収容能力を有する。ポケット20には、堆
積される紙幣の有無を検出するポケットセンサ102が
設けられる。ポケットセンサ102は透過型の光センサ
である。
【0128】紙幣識別計数機10はこのように搬送路4
8に沿って各種センサが必要に応じて配列され、センサ
群を構成する一方、紙葉類識別ユニット63を構成する
ラインセンサ65は、図17ないし図20に示すように
構成される。ラインセンサ65は模様やサイズの異なる
世界各国の紙幣の対応容易性を考慮し、紙幣全面を走査
できる検出幅を有する。図17ないし図19は紙幣識別
計数機10に組み込まれるラインセンサ65を示すが、
このラインセンサ65は、紙幣識別計数機10だけでな
く、改札機や自動販売機に、紙幣の識別・判定用の識別
ユニットとして組み込むことができる。
【0129】紙葉類識別ユニット63を構成する表裏識
別センサ64は、図16に示すように、直線状搬送路4
8aの両面側に対をなして配設される。対をなす各表裏
識別センサ64は搬送路48aの幅方向に相互に偏位
し、例えば10mm程度の間隔を置いて近接配置され
る。各表裏識別センサ64は、直線状搬送路48aを通
る紙幣の表裏を反射光量で検出しており、反射光量差か
ら紙幣の表裏パターンを識別し、紙幣の表裏を判別して
いる。
【0130】また、紙葉類識別ユニット63を構成する
ラインセンサ65は、搬送ドライブローラ60,60お
よび搬送ドリブンローラ61,61の上流側および下流
側間に横断するように配設される。ラインセンサ65
は、図17ないし図19に示すように、に細長いブロッ
ク状のセンサ本体145を有する。センサ本体145
は、投光側センサメンバ146と受光側センサメンバ1
47とに2分割可能に構成され、両センサメンバ14
6,147を対向させて組み合わせ、締結手段148で
締結し、一体的に組み立てたものである。
【0131】センサ本体145は、両センサメンバ14
6,147間に紙葉類としての紙幣が案内されるガイド
通路149が形成される。ガイド通路149は図20に
示すように上流側のテーパ状案内路150aと下流側の
平行なスリット状案内路150bから構成される。テー
パ状案内路150aは上流側から下流側に向けて通路の
高さが漸次縮減する方向に傾斜してスリット状案内路1
50bに滑らかに導かれる。スリット状案内路150b
は、間隙が数mm程度、例えば2〜3mm程度、好まし
くは2mm程度に形成される。
【0132】センサ本体145の投光側センサメンバ1
46には、背側に投光基板152が備えられており、こ
の投光基板152上に赤外LEDやレーザ光源等の発光
素子153が設けられる。発光素子153は長手方向に
所要のピッチ間隔、例えば5mmピッチ間隔で多数、例
えば38個列状に配列される。発光素子153はスポッ
ト状光源である。発光素子153は必ずしもスポット状
でなく、ライン状に形成してもよい。
【0133】投光側センサメンバ146にはスポット状
発光素子153からの発光を平行光にするプレート状の
レンズメンバ154が設けられる。レンズメンバ154
は多数、例えば38個のレンズを列状に所要のピッチ間
隔で整列配置してレンズ群を構成し、一体成形したもの
である。レンズメンバ154の各レンズはスポット状発
光素子153にそれぞれ対向して設けられる。レンズメ
ンバ154はカバーガラス等の透明なカバープレート1
55で覆われ、このカバープレート155がスリット状
案内路150bを臨むように露出している。
【0134】一方、投光側センサメンバ146に対向す
る受光側センサメンバ147にも、背側に受光基板15
6を備え、この受光基板156上にフォトダイオードや
CCD等の受光素子157が配列されている。受光基板
156を備えた受光側センサメンバ147は投光側セン
サメンバ146のレンズメンバ154およびカバープレ
ート155と同様なレンズメンバ158および透明なカ
バープレート159が設けられる。透明なカバープレー
ト159は、投光側センサメンバ146のカバープレー
ト155に対向して配置され、両カバープレート15
5,159間にスリット状案内路150bが形成され
る。しかして、スリット状案内路150bはガイド通路
149を案内される紙幣の検査・検出領域を構成してい
る。
【0135】また、受光側センサメンバ147のレンズ
メンバ158は、投光側センサメンバ158の各発光素
子153から発光され、レンズメンバ154で平行光に
された透過光を受光素子157の素子面上に走査して集
光させており、充分な光量の透過光が受光素子157で
受光できるようになっている。各受光素子157も各発
光素子153と同様にライン状に対向して配置され、こ
れらの発光素子153と受光素子157から発光器と受
光器がそれぞれ構成され、透過型光検出器が構成され
る。
【0136】すなわち、ラインセンサ65は透過型光検
出器を構成しており、このラインセンサ65により、模
様やサイズの異なる世界各国の紙幣の全面を走査できる
検出幅を有する。
【0137】ラインセンサ65にて紙幣の全面を走査す
る際、検出器に紙幣をできる限り密着させて走査させる
方が、光の濃度変化を検出し易く、安定した走査データ
が得られる。このためには、ガイド通路149のスリッ
ト状案内路150bの高さ(間隙)をできるだけ狭くし
て、その隙間に紙幣を案内させれば、紙幣は検出器に密
着し、安定した走査データが得られる。
【0138】しかし、実際の紙幣には、折れ癖のついた
紙幣や角の折れた紙幣、使い古された紙幣、新しい紙幣
等の種々の状態の紙幣があり、スリット状案内路150
bを狭くすると、検出器で紙幣ジャムを生じさせる可能
性がある。紙幣を案内するガイド通路149の間隙を狭
くすると紙幣のジャム対策が必要となる。理想的には、
ガイド通路149の高さ(間隙)は、できる限りは直線
状搬送路48aの高さ(間隙)と等しいことが望まし
い。
【0139】ところで、一般の透過型光検出器におい
て、発光側と受光側との間隙を離してしまうと、ガイド
通路149を紙幣が通過する際に、受光器からの紙幣の
通過高さ如何によって透過光の密度が変化し、紙幣に関
する所要の走査データが得られにくくなる。
【0140】また、図17〜図20に示すラインセンサ
65はライン走査を繰り返すことにより紙幣の全面を走
査できるようになっており、このため、検出・検査領域
であるスリット状案内路150a内にゴムローラ等の送
りローラを設置することができない。すなわち、走査中
の紙幣の暴れを防止する手段をラインセンサ65内に設
置することが難しい。
【0141】この事情を考慮し、図17ないし図20に
示すラインセンサ65は、発光素子153からの拡散光
をレンズメンバ154の各レンズで平行光にして透過さ
せることにより、紙幣の検出距離の差による発光量の変
化(放強度変化)を防止している。一方、受光素子15
7のチップサイズを小さくしても、受光量の変化にバラ
ツキが生じないように、受光素子157側にもレンズメ
ンバ158を設け、レンズメンバ158の各レンズで平
行光を絞り込んで受光素子157に案内し、受光量の変
化による出力のバラツキを抑制している。
【0142】また、ラインセンサ65の下流側に配置さ
れる真偽識別センサ66は例えば磁気センサであり、搬
送路48の幅方向に例えば一対設けられる。磁気センサ
は、図21に示すようにセンサローラ160に対向して
設置され、センサローラ160の周溝161内に磁気セ
ンサのセンサへッド162が位置するようにセットされ
る。センサヘッド162は搬送路48を案内される紙幣
Pとできるだけ近接し、接触可能となるように対向して
いる。この磁気センサに代えて紫外線を用いるUVセン
サを設けてもよく、さらに、UVセンサは磁気センサと
併用し、対をなす磁気センサ間に設けても、磁気センサ
の下流側に設けてもよい。
【0143】しかして、表裏識別センサ64、ラインセ
ンサ65および真偽識別センサ66で検出された検出信
号は、図22に示すように、回路基板165上の演算制
御系166に送られて演算処理されるようになってい
る。回路基板165は図3に示す制御室側のサイドスペ
ース32に配設される。
【0144】回路基板165上には、図22に示すよう
に、演算制御系166と、電圧の振り分けを行なう電源
系167と、センサ処理系168と動力制御系169と
に大別される。
【0145】演算制御系166は、制御用CPU170
とデジタルシグナルプロセッサ(DSP)等の演算用C
PU171との2つのCPUを有する。制御用CPU1
70は、演算用CPU171に演算処理を負担させるこ
とにより、紙葉類繰出し駆動系35の駆動モータ39
と、紙葉類搬送駆動系37の駆動モータ40と、分岐用
の切換ゲート93の切換駆動用ソレノイド(図示せず)
と、繰出し用駆動モータ39の停止用ブレーキ(図示せ
ず)と、各センサを迅速に制御するようになっており、
紙幣識別計数機10のメカニズム動作の制御処理を速く
できるようになっている。
【0146】制御用CPU170は、制御プログラムや
演算用プログラムを内蔵したプログラムROM173を
付設する一方、このプログラムROM173の制御プロ
グラムに従って制御用CPU170がコントロール処理
され、動力制御系169のモータドライバ174,17
4、ブレーキドライバ175およびゲートドライバ17
6等を作動制御している。モータドライバ174,17
4の一方は、繰出し用駆動モータ39の起動・停止およ
びブレーキを、その他方は搬送用駆動モータ39の起動
・停止およびブレーキを制御するようになっている。
【0147】また、ブレーキドライバ175は、繰出し
用駆動モータ39を緊急停止させるメカニカルブレーキ
や電磁ブレーキ等のブレーキ装置(図示)の作動制御用
であり、ゲートドライバ176は、切換ゲート93の切
換駆動用ソレノイドを作動制御するようになっている。
【0148】なお、動力制御系169において、符号1
77は電流制御用抵抗である。
【0149】具体的には、制御用CPU170による搬
送用駆動モータ40の制御は、図23に示すように行な
われる。制御用CPU170からのON/OFF信号お
よびブレーキ信号はモータドライバ174に入力され、
モータドライバ174は、DCモータである搬送用駆動
モータ40をON/OFF(駆動/停止)、ブレーキ制
御を行なっている。
【0150】一方、モータドライバ174には、自律回
転制御回路としてのフェイズロックループコントローラ
(PLLコントローラ)180からのコントロール信号
が入力され、このコントロール信号によりモータドライ
バ174は搬送用駆動モータ40の回転数制御を行なっ
ている。PLLコントローラ180には、制御用CPU
170から基準クロック信号と搬送用駆動モータ40の
回転数検出を行なうエンコーダ44からのエンコーダ
(回転数)信号を入力して比較演算し、モータドライバ
174を駆動させる回転数制御信号を出力するようにな
っている。
【0151】この意味で、搬送用駆動モータ40は制御
用CPU170からの制御信号(ON/OFF信号,ブ
レーキ信号)によりモータドライバ40のON/OFF
(起動/停止)およびブレーキの制御が行なわれるが、
搬送用駆動モータ40の回転数制御は、PLLコントロ
ーラ180にて行なわれる。PLLコントローラ180
は搬送用駆動モータ40の自律回転制御回路を構成して
おり、制御用CPU170から指示された基準パルス信
号だけで搬送用駆動モータ40の回転数制御を行なって
いる。
【0152】PLLコントローラ180は、制御用CP
U170の処理負担を軽減させる手段を構成しており、
このPLLコントローラ180により、制御用CPU1
70は基準パルス信号をモータ自律回転制御回路である
PLLコントローラ180に送るだけでよく、制御用C
PU170の処理負担が軽減されるようになっている。
【0153】繰出し用駆動モータ37の制御も搬送用駆
動モータ40の制御と同様に行なわれ、PLLコントロ
ーラ180のような自律回転制御回路が備えられる。
【0154】繰出し用駆動モータ37や搬送用駆動モー
タ40のモータ回転数制御を制御用CPU170に負担
させず、PLLコントローラ180で負担させている。
制御用CPU170がモータ回転数制御を負担する場合
には、制御用CPU170がモータ回転数を常時監視
し、制御させるために、制御用CPU170への割込み
処理が多くなり、制御用CPU170の他の制御系処理
の処理時間に余裕がなくなる虞が大きい。モータ自律回
転制御回路としてPLLコントローラ180を備えるこ
とによりモータ回転数制御はPLLコントローラ180
側で行ない、制御用CPU170の処理負担を軽減させ
ている。
【0155】さらに、制御用CPU170の処理負担を
軽減させるため、図22に示す演算制御系166は、演
算用CPU171を搭載している。演算用CPU171
は、各種センサからの検出信号(走査データ)を演算処
理するためのもので、計算専用型のDSPを搭載し、金
種判別までの処理時間を速くするように構成している。
【0156】特定の国の1ケ国の通過紙幣を識別するだ
けであれば、その処理速度に合せた処理能力のCPUを
搭載するだけで済むが、この紙幣識別計数機10は、各
国の通貨紙幣を識別可能にしたことに特徴を有する。各
国の通貨紙幣を識別するために、紙幣識別計数機10
は、計数機本体11の改造を必要とせず、各国通貨紙幣
毎の識別プログラムだけを入れ替えることで、各国の通
貨紙幣を識別することができる。各国紙幣の識別プログ
ラム、例えば主要国紙幣の識別プログラムROM173
に内蔵されている。
【0157】ある国の通過紙幣によっては、識別プログ
ラムの演算量が増加するため、1つの制御用CPUで各
国の通貨紙幣の識別可能な処理能力を持たせるために、
かなり高速処理用の制御用CPUを搭載しなければなら
ず、コスト上、好ましくない。
【0158】この紙幣識別計数機10においては、各国
通貨紙幣への対応に汎用性を持たせるため、制御用CP
U170の他に高速計算処理できる演算用CPU171
を搭載して、識別プログラムの演算能力に余裕を持たせ
ている。演算用CPU171にはメモリ172が付設さ
れる一方、演算用CPU171は走査データを所定時間
内に処理し、金種判別を判別する演算時間を極力短かく
できる計算専用タイプのDSPである。
【0159】一方、紙幣識別計数機10で毎分1200
枚の紙幣を識別処理するためには、紙幣1枚の金種判別
を50ミリ秒(msec)以内に完了しなければなら
ず、高速データ処理と金種判別の正確さを両立させなけ
ればならない。
【0160】この紙幣識別計数機10では、金種判別に
紙葉類識別ユニット63としてラインセンサ65が用い
られる。ラインセンサ65は、図17ないし図20に示
すように、例えば38個の発光素子153と受光素子1
57をそれぞれ5mmピッチで列状に配列した光透過型
検出器であり、このラインセンサ65で各検出器をシリ
アルにラインスキャニングさせている。このラインスキ
ャニングを繰り返し行なうことにより、例えば紙幣の搬
送方向に図24に示すように1mmピッチでラインスキ
ャニングを繰り返すことにより、紙幣は全面がスキャニ
ングされるようになっている。ラインセンサ65に光透
過型を用いたのは、紙幣の両面を読む必要のある光反射
型検出器に較べ、光反応スピードが速いためである。
【0161】具体的には、ラインセンサ65は、例えば
38チャンネル(ch)の検出器であり、搬送される紙
幣Pを図24に破線矢印Bで示すように、ラインスキャ
ニングしている。ラインスキャニングを紙幣の長手方向
に行ない、紙幣の短手方向(紙幣送り方向)に1mmピ
ッチ間隔でスキャニングさせると、ラインセンサ65の
38個の検出器は、1つのラインスキャニング毎に38
個の検出信号を走査データ信号として得られる。
【0162】米国のドル紙幣の場合、紙幣の送り方向
(短手方向)の寸法は66mmであるため、走査データ
としてのサンプル数は38個×紙幣の送り長さ分とな
り、走査サンプル数は2508個となる。この走査デー
タサンプルを所定時間内に処理し、金種判別を行なうた
めには、高速で演算処理するDSP等の演算用CPU1
71が必要である。演算用CPU171を設けることよ
り紙幣Pの演算処理時間を極力短かくすることができ
る。
【0163】この演算用CPU171により、ラインセ
ンサ65を用いて紙幣Pの金種判別を行なう走査処理回
路の機能ブロック図を図25に示す。図25は、光透過
型ラインセンサ65走査処理用の機能ブロック図であ
る。
【0164】ラインセンサ65は制御用CPU170か
らの制御信号により作動開始される。ラインセンサ65
の発光側は、制御用CPU170からの駆動信号により
LED駆動回路等の発光素子ドライバ回路185が駆動
され、投光側センサメンバ146の各発光素子153
(図17〜図20参照)が動作して、発光せしめられ
る。
【0165】一方、ラインセンサ65の受光側は、制御
用CPU170からの駆動信号により、センサスキャン
回路186が駆動される。このセンサスキャン回路18
6は、エンコーダ187からの駆動信号を入力してセン
サスキャンスタート信号を出力するようになっている。
【0166】このとき、走査処理回路190の信号タイ
ミングは図26に示される関係を有する。
【0167】エンコーダ187から例えば1mm駆動信
号が図25のセンサスキャン回路186に入力される
と、センサスキャン回路186は内部カウンタが動作を
開始してセンサスキャン回路186からスキャンスター
ト信号が38ビットのラインセンサ65に送られ、ライ
ンスキャニング操作が開始される。エンコーダ187は
例えば1mmエンコーダであり、長さ1mm毎に駆動信
号を出力するので、繰出し用駆動モータ53の回転中、
1mm毎の周期T1mでラインスキャニングされる。す
なわち、1mmエンコーダ187の1mmは紙幣の送り
量1mmに相当するので、紙幣は1mmピッチでライン
走査される。
【0168】繰出し用駆動モータ53の1mmピッチの
周期T1mは、毎分1200枚の搬送速度から換算する
と318μsecとなる。スキャンスタート信号が発生
しているTsc時間(Tsc<Tim)の間に、38ビ
ットラインセンサ65がラインスキャニングされる。
【0169】その際、ラインセンサ65の各ビット毎に
スキャンアドレスが付与される。センサスキャン回路1
86には、処理速さが基準クロック信号として例えば
2.45マスタクロック信号(MCK)が用いられるた
めに、ラインセンサ65の1ビット分を拡大すると、処
理タイミングは2.45MCKの分周から生まれる固定
値となる。1ビット分のアクセス時間Tadは例えば
6.56μsecとなる。このアクセス時間Tadから
38ビット分の総スキャン時間Tscは249.28μ
sとなる。総スキャン時間Tscは搬送速度に拘らず一
定の値となる。
【0170】また、ADコンバータ189は各ビット毎
に演算用CPU171に向って割込みをかける。この割
込タイミングは、1ビット毎にアクセス時間Tadの5
0%の時点でADコンバータ189の変換が開始され
る。ADコンバータ189の割込み時間は例えば1.6
μsec以内に発生するので、切換余裕を持つ時間軸で
ADコンバータ189のスタートタイミングが発せられ
てAD変換される。カウンタはラインセンサ65の38
ビット分の動作終了後、自己停止せしめられ、その後、
1mmエンコーダ187の割込み(駆動信号)で再び3
8ビット分の動作が行なわれる。
【0171】ラインセンサ65のラインスキャニングを
演算用CPU171から見ると、1mmエンコーダ18
7からの駆動信号のみで、ラインセンサ65から走査デ
ータを取込むことになり、この走査データが38ビット
分取り込まれた時点で1mm分に対応する1つのライン
スキャニングが終了せしめられる。ラインセンサ65の
1ライン分のスキャニングが終了すると、次のラインの
スキャニングに備えられる。
【0172】しかして、ラインセンサ65は1ライン毎
に、ラインセンサ65の各受光素子157をラインスキ
ャニングさせる。このラインスキャニングを順次繰り返
すことにより紙幣の全面がスキャニングされる。その
際、エンコーダ187は、繰出しローラ(ドラム)53
に付設され、繰出しローラ53の回転に応じた1mm駆
動信号を出力するようになっている。例えば繰出しロー
ラ53には直径50mmφのローラが用いられ、繰出し
ローラ53と同軸に固定されたエンコーダ187は繰出
しローラ53の例えば1mm送りを検出するようになっ
ており、エンコーダ187からの1mm駆動信号に応じ
て、受光側センサメンバ147の各受光素子157をラ
インスキャニングさせるドライブ信号をセンサスキャン
回路186から出力している。エンコーダ187は必ず
しも1mm駆動信号である必要はない。数mmオーダの
駆動信号であってもよい。この場合には数mmのピッチ
間隔で紙幣は全面走査される。
【0173】受光側センサメンバ147の各受光素子1
57をラインスキャニングさせることにより検出された
各受光素子157からの紙幣アナログデータ信号は信号
処理回路188に送られてデータ処理され、ここで増幅
される。信号処理回路188はアンプ部を備える一方、
濃度系と自動調整系の2系統の処理回路を有し、その系
統回路切換は、演算用CPU171で選択処理される。
【0174】信号処理回路188で信号処理された紙幣
アナログデータ信号はADコンバータ189にてデジタ
ル信号に変換されて演算用CPU171に送られ、この
演算用CPU171で高速演算処理される。演算用CP
U171で演算処理された処理データは紙幣判定(金種
判定)通知であり、制御用CPU170に送られる。制
御用CPU170は紙幣判定通知結果を受けて、例え
ば、図22に示すブレーキドライバ175やゲートドラ
イバ176のドライブ信号を出力するようになってい
る。
【0175】38ビット(38ch)のラインセンサ6
5を用いて1系統の走査処理回路189でラインスキャ
ニングして紙幣Pの全面走査に要する信号処理時間は、
現在の技術水準では約30ミリ秒以内である。この信号
処理時間を基に紙幣の1分間当りの処理枚数をカウント
すると理論上は約2000枚となる。
【0176】図25には、1系統の走査処理回路190
を用いて、ラインセンサ65をシリアルにラインスキャ
ニングさせる例を説明したが、ラインセンサ65の受光
側を中央で2分割し、並列化走査処理回路191を設け
ることにより、ラインセンサ65の受光側センサメンバ
147をパラレルにてラインスキャニングさせることが
でき、走査時間を短縮することができる。この場合に
は、紙幣1分間当りの処理枚数は約4000枚とするこ
とができる。
【0177】ラインセンサ65を走査処理する走査処理
回路を1ch毎に構成すると、各検出器を同時にパラレ
ル処理でき、走査時間がより短縮されるが、38ch分
の走査処理回路が必要となり、回路基板が大きくなりす
ぎる。
【0178】この紙幣識別計数機10では、図25に示
すように、38個の検出器を有するラインセンサ65を
1系統の走査処理回路189で処理可能に構成して、基
板サイズを小さくしている。また、並列化走査処理回路
190を付設して2系統の走査処理回路189,190
で19chずつの検出器をシリアル走査すれば、走査時
間が半分となり、毎分約4000枚の紙幣の走査が理論
上可能となる。
【0179】ところで、紙幣識別計数機10の繰出しロ
ーラ(ドラム)53から図4および図6に示すように、
1回転で1枚ずつの紙幣が繰り出される。紙幣を毎分1
200枚繰り出すためには、繰出しローラ53を120
0rpmで回転駆動させる必要がある。1500枚/分
で繰り出すためには、繰出しローラ53を1500rp
mで回転駆動させればよい。
【0180】繰出しローラ53は例えば50mmφの直
径を有するので、紙幣送り幅66mmの米国ドル紙幣を
搬送させると、紙幣は約157mmピッチ間隔で搬送さ
れ、後続する紙幣との間に約90mmの間隔を有する。
この90mmの間隔と搬送路48の長さは金種判別され
た紙幣を余裕をもって切換ゲート93を動作させるため
に必要である。必ずしも90mmでなくてもよく、紙幣
の送り方向幅以上の間隔があればよい。
【0181】実際に、紙幣の繰出し遅れやスリップがあ
ると、紙幣の搬送間隔が狭くなり、紙幣の識別処理が間
に合わなくなる虞がある。このため、紙幣識別計数機1
0は、繰出しローラ(ドラム)53の下流側に適宜検出
センサを配置し、紙幣の送り間隔を監視し、送り間隔が
短かい場合には、制御用CPU170により、繰出し駆
動系モータ39をブレーキ作動させてモータ回転数を瞬
時に減速させたり、また繰出しローラ(ドラム)53の
ローラ軸に設けられたブレーキを瞬時に動作させて後続
する紙幣を遅らせ、送り間隔が正常になるように修正さ
せる送り間隔矯正回路を備えている。この送り間隔矯正
回路は回路基板165上に設けられ、制御用CPU17
0が一部を負担している。
【0182】この紙幣識別計数機10は識別対象外の紙
幣を排除するポケット20を有するために、紙葉類識別
ユニット63の下流側で搬送路48は、スタッカ21側
とポケット20側に分岐される。このため、搬送路48
の途中に切換ゲート93を配置し、切換ゲート93の切
換を図示しないソレノイドで行なうようになっている。
【0183】しかし、切換ゲート93の切換動作は、紙
幣が紙葉類識別ユニット63を通り抜けてから金種判別
が完了するまでできない。紙幣の識別完了までの時間的
余裕を考えれば、紙葉類識別ユニット63から切換ゲー
ト93までの距離は長い方が好ましい。
【0184】また、紙幣は搬送路48を高速で搬送され
るために、紙幣のジャム発生を抑制するために、搬送路
48は可能な限り直線的なレイアウトが望ましい。搬送
路48を直線的なレイアウトにすると、装置が大型化
し、卓上での用途に適さない虞がある。この紙幣識別計
数機10では、搬送路48を計数機本体11内で迂回さ
せながら、紙葉類識別ユニット63から分岐用切換ゲー
ト93までを直線的なレイアウトが可能なように配慮し
つつコンパクト化している。この紙幣識別計数機10
は、毎分1200枚あるいはそれ以上の紙幣の識別処理
ができるものにも拘らず、全体を小型・コンパクト化
し、卓上式タイプとしたものである。具体的に、この卓
上式シリンダヘッド羽識別計数機10の正面幅×奥行き
×高さは一例では330mm×335mm×300mm
である。
【0185】ところで、紙幣識別計数機10は、図2に
示す制御基板としての回路基板165を備えており、こ
の回路基板165の演算処理系166には、表示パネル
17(図1参照)上へのグラフィック処理を迅速に行な
うバスエミュレータ回路195が備えられる。表示パネ
ル17は、例えばLCDグラフィックディスプレイの汎
用品であるLCDはキャラクタディスプレイでない。表
示パネル17上の信号処理と制御用CPU170との信
号処理場の間に送受信するタイミングや早さの違いが存
在するため、この違いを調整し、整合をとるためのイン
タフェイス回路としてLCDバスエミュレータ回路19
5が設けられる。LCDバスエミュレータ回路195は
PLDで1チップ化することができる。
【0186】フルグラフィック表示LCD等の表示パネ
ル17の駆動は制御用CPU170の処理により行なわ
れ、両者間で多量のデータのやりとりが行なわれるが、
制御用CPU170で汎用製品の表示パネル117を直
接駆動させると、多数の処理ステップをひとつの制御用
CPU170で負担させることになり、制御用CPU1
70の負担が非常に大きくなる。
【0187】制御用CPU170は、各種ドライバ17
4,175,176等の制御側処理を全て負担している
ので、負担を小さくすることが好ましい。さらに、他の
制御のために制御用CPU170の貴重なIOポートを
使用してもよいが、このIOポートの使用には種々の制
限があり、操作用パネル17の制御用に使用できない可
能性もある。さらに、表示パネル17を直接駆動させる
ために、表示パネル駆動用の専用CPUをさらに追設す
る方法もあるが、この紙幣識別計数機10では1つの制
御用CPU170と汎用製品の表示パネル17との間に
インタフェイス回路としてのバスエミュレート回路19
5を追設している。このバスエミュレート回路195
は、汎用の表示パネル17側から見ると、あたかも制御
用CPU170で直接駆動しているように見える。
【0188】バスエミュレータ回路195を追設するこ
とにより、例えば1回のコマンドで8ピットの情報を表
示パネル17に同じタイミングで送って処理することが
でき、高速処理に対応することができる。バスエミュレ
ータ回路195を追加することにより、制御用CPU1
70の表示、パネル17に対する処理を大幅に軽減さ
れ、制御用CPU170の処理負担を軽減し、高速化に
対応している。
【0189】なお、バスエミュレータ回路195に代え
て制御用CPU170にIOポートを設け、このIOポ
ートを表示パネル17に接続し、制御用CPU170と
表示パネル17とを接続してもよい。また、制御用CP
U170と表示パネル17との信号処理の送受信タイミ
ングや速さに違いがなければ、制御用CPU170を表
示パネルに直接接続してもよい。
【0190】また、図22に示す回路基板165のセン
サ処理系168は、ラインセンサ処理系196とマグネ
ットセンサ処理系197あるいはUVセンサ処理系とに
区画される。ラインセンサ処理系196は、ラインセン
サコネクタ198を解してラインセンサ65に接続され
る。符号189はラインセンサ65からの操作データア
ナログ信号をデジタル信号に変換するADコンバータで
ある。
【0191】マグネットセンサ(MGセンサ)処理系1
97は、MGコネクタ200を介して真偽識別センサ6
6としてのMGセンサに接続される。符号201は真偽
識別センサ66としてUVセンサを用いた際に必要なU
Vセンサ対応用のコネクタである。符号202はコンデ
ンサ、203は調整用、試験用のテストポイント、符号
204はMGセンサ用の調整ボリュームである。
【0192】また、電源系167には、発熱量の大きな
レギュレータ210が設けられており、このレギュレー
タ210からの発熱を放熱させる放熱板211が設けら
れている。符号212は抵抗アレイである。
【0193】次に、紙幣識別計数機10を用いた紙幣の
識別処理について説明する。
【0194】紙幣識別計数機10の計数機本体11の頂
部前面に操作パネル16が設けられてあり、紙幣識別計
数機10による紙幣の識別処理は、操作パネル16上の
操作ボタン18を押圧操作することにより行なわれる。
操作ボタン18を押圧操作すると、紙幣の識別内容がL
CD等の表示パネル17上に表示される。
【0195】操作ボタン18はキースイッチを構成して
おり、例えば11種類のタイプが存在する。各操作ボタ
ン18の選択操作により、紙幣の処理モードが適宜選択
される。操作ボタン18による紙幣の処理モードは次表
の通りである。識別対象紙幣として米国のドル紙幣の場
合を説明する。各操作ボタン18はキースイッチに連動
しており、操作ボタン18の押圧操作により、キースイ
ッチが操作される。
【0196】
【表1】
【0197】操作ボタン18で紙幣の識別内容を選択し
て識別対象の紙幣Pをホッパ15に供給して、紙幣識別
計数機10を作動させると、図2および図3に示すよう
に、繰出し用駆動モータ39および搬送用駆動モータ4
0が起動して、紙葉類搬送装置を構成する紙葉類繰出し
駆動系35および紙葉類搬送駆動系37がそれぞれ駆動
される。
【0198】紙葉類繰出し駆動系35の駆動により、図
4に示すように、送り込みローラ50と繰出しローラ
(ドラム)53はタイミングをとって同期的に駆動され
る。送り込みローラ50はホッパ15に堆積された紙葉
類としての紙幣の下端部から1枚づつ搬送路48に送り
込むようになっている。一方、繰出しローラ(ドラム)
53は、送り込みローラ50から送り込まれた紙幣14
を搬送路48の直線状搬送路48aに繰出すようになっ
ている。
【0199】繰出しローラ531回転につき1枚づつ紙
幣14が繰出される。送り込みローラ50や繰出しロー
ラ53は例えば1200rpmあるいはそれ以上の回転
速度で回転させるために、ウエイトバランサ52,56
が図5および図6に示すように設けられて回転バランス
を取っている。
【0200】繰出しローラは図26(A),(B)に示
すように構成しても良い。繰出しローラ53Aは周方向
の一部に半円弧状の摩擦部材55Aが設けられる一方、
この摩擦部材55Aと直径方向に対向する位置にバラン
サウェイト56Aが一体あるいは一体的に設けられる。
【0201】直線状搬送路48aは計数機本体11内の
背側を上部設置の繰出しローラ53から下部設定の反転
送りドライブローラ70に向けて直線状に下方に延びる
搬送路であり、この直線状搬送路48aに送られる紙幣
14は紙葉類識別ユニット63により紙幣の金種判別、
折損判別、正損判別、真偽判別が行なわれる。
【0202】紙葉類識別ユニット63は少なくともライ
ンセンサ65と真偽識別センサ66とを備える。この紙
葉類識別ユニット63に表裏識別センサ64を追設し、
この表裏識別センサ64にて紙幣の表裏を識別するよう
にしてもよい。
【0203】ラインセンサ65は例えば38ビットの光
透過型検出器で、直線状搬送路48aを横断するように
例えば38個の検出器が列状に等ピッチ間隔例えば5m
mピッチ間隔で配列される。ラインセンサ65をライン
スキャニングすることにより、図24に示すように紙幣
14(P)の長手方向に破線矢印Bで示すように走査さ
れる。
【0204】紙幣Pは搬送路48に沿って短手方向に高
速で送られるが、実際には搬送路48上を送られる紙幣
Pは若干の傾きが許容される。この許容角度は、紙幣P
の長手方向が搬送路48の幅方向に対して例えば12°
〜15°程度である。
【0205】ラインセンサ65は紙幣Pの長手方向に沿
ってラインスキャニングされ、さらに紙幣の送り方向に
1mmピッチ間隔で次々にスキャニングされる。ライン
センサ65のこのスキャニングにより、直線状搬送路4
8aを搬送される紙幣Pは全面がスキャニングされる。
【0206】紙幣Pの全面をスキャニングすることによ
り、ラインセンサ65の38chの走査データから、紙
幣Pの印刷部分と非印刷部分のパターンの差や明暗の差
を利用し、適当なしきい値を設定することで、紙幣Pの
金種判別を行なうことができ、さらに、紙幣Pの正損判
別を行なうことができる。例えば、明暗の差の小さなも
のは損券と判別し、明暗差の大きなものは正券と判断
し、識別できる。紙幣Pの全面走査でなく、紙幣Pの部
分を走査する検出器では紙幣の真偽判別は不可能であ
る。
【0207】さらに、ラインセンサ65は、紙幣Pの全
面を検出走査するので、紙幣Pの角折れや、欠損あるい
は折損した紙幣を検出することができ、これらの紙幣P
を識別対象外の紙幣として判別できる。
【0208】さらに、紙葉類識別ユニット63を構成す
る真偽識別ユニット66で真正紙幣と偽物紙幣の判別を
行なっている。真偽識別ユニット66には例えばマグネ
ットセンサ(MGセンサ)が用いられるが、このマグネ
ットセンサとUVセンサを併用してもよい。真偽識別ユ
ニット66のMGセンサとUVセンサを搬送路48aの
長手方向に設置してもよい。
【0209】直線状搬送路48aに配列された紙葉類識
別ユニット63で紙幣Pの表裏、金種判別正損判別、札
折れエラー検出、真偽判別が行なわれた紙幣は、計数機
本体11の背側下部に形成されたU字状の湾曲搬送路4
8bに案内される。この湾曲搬送路48bは曲線半径5
0mmφ以上の緩やかな湾曲路を形成して紙幣のジャム
現象を防止する一方、湾曲搬送路48bの長さを充分に
とることにより、紙葉類識別ユニット63での識別処理
時間に余裕をもって対応できるようになっている。
【0210】U字状湾曲搬送路48bに続く下流側搬送
路の山型搬送路48cの入口端側に光透過型のゲートタ
イミングセンサ75を設けて、紙葉類識別ユニット63
で識別処理された紙幣Pの通過の有無を検出している。
ゲートタイミングセンサ75からの検出信号により、図
22に示された制御用CPU170がゲートドライバ1
76を駆動させ、この駆動により切換ゲート93はタイ
ミングをとって切換駆動される。
【0211】紙葉類識別ユニット63が識別対象紙幣で
あって、折損や欠損がない真正紙幣の場合には、スタッ
カ21側へ案内されるように切換ゲート93が切換られ
る。紙葉類識別ユニット63で折損や欠損あるいは偽物
紙幣を識別した場合には、ゲートタイミングセンサ75
でタイミングをとって切換ゲート93が切換駆動され、
ポケット20側のエジェクト搬送路48dに切換えられ
る。
【0212】切換ゲート93の切換えにより、紙幣は山
型搬送路48cからエジェクト搬送路48dに案内さ
れ、このエジェクト搬送路48dからポケット20に導
かれる。ポケット20に導かれた紙幣は、サポートメン
バ23を開放させることにより、前方から容易に取り出
すことができる。また、スタッカ21に案内された紙幣
も、スタッカ21は上方に大きく開放されているので、
この開放口を通じて堆積紙幣を容易に取り出すことがで
きる。
【0213】一方、紙幣識別計数機10で識別処理され
た内容は、フルグラフィック表示可能なLCD等の表示
パネル17にタイムリに表示され、この表示パネル17
により識別処理内容を瞬時に確認することができる。識
別処理内容を内蔵複写機(図示せず)にて紙面表示でき
るようにしてもよい。
【0214】この紙幣識別計数機10はホッパ15上に
堆積された紙幣を毎分1200枚あるいはそれ以上の高
速で識別処理するようになっており、紙幣を高速にて安
定的に識別処理するために、小型・コンパクトな卓上紙
幣識別計数機10であっても、充分な搬送路48の長さ
を確保できるようになっている。
【0215】搬送路48の長さを確保するために、搬送
路48は紙幣識別計数機10の計数機本体11内にジグ
ザグ状に構成される。搬送路48がジグザグ状に構成さ
れても、曲線部分の曲率半径の大きさを充分に確保し
て、搬送路48の曲率半径を大きくとり、搬送路48の
途中で紙幣のジャム現象が発生するのを防止している。
【0216】紙幣識別計数機10を例えば毎分1200
枚の紙幣の識別処理を行なうと、搬送路48を搬送され
る紙幣の送り速度は3.14m/secもの高速とな
り、搬送路48の途中でジャム現象が生じる場合が考え
られる。
【0217】紙幣のジャム現象は、搬送路48に沿って
設けられた各種センサにて検出され、図22に示された
制御用CPU170を介してブレーキドライバ175を
緊急駆動させて、電磁ブレーキ等のブレーキ装置を緊急
にブレーキ作動させ、図2に示された繰出し用駆動モー
タ39のモータ回転を瞬時に停止させる。この駆動モー
タ39の緊急停止により、紙葉類繰出し駆動系35が駆
動停止し、繰出しローラ(ドラム)53(図4参照)の
ローラ回転が緊急停止せしめられる。この繰出しローラ
53の作動停止により、紙幣の繰出しが停止せしめられ
る。
【0218】一方、搬送路48の途中でジャム現象が生
じると、搬送用駆動モータ40(図3参照)もモータ駆
動が停止される。このモータ駆動の停止は繰出し用駆動
モータ39の緊急停止より若干遅れて作動せしめられ
る。紙葉類搬送駆動系37の駆動が停止せしめられると
搬送路48の途中に存在する紙幣をスタッカ21あるい
はポケット20に案内することができず、搬送路48の
途中に存在することとなる。しかし、この場合、種々の
搬送路開放機構112,125,130が設けられて各
搬送路48a,48b,48c,48dを大きく開放さ
せることができるので、ジャム紙幣や残留紙幣を搬送路
48から容易に取り出し、取り除くことができる。
【0219】例えば、ジャム紙幣が直線状搬送路48a
あるいはU字状の湾曲搬送路48bに滞在する場合に
は、図7乃至図9に示すように後部扉120を開いて背
側搬送路開放機構112を開放させる。背側搬送路開放
機構112の開放により、リア開放ガイドアーム機構1
14は支軸113廻りに回動する一方、上側ガイドアー
ム115が下側ガイドアーム116の支軸廻りに回動
し、計数機本体11の背側に形成される直線状搬送路4
8aおよびU字状の湾曲搬送路48bが背側に大きく開
放される。直線状搬送路48aおよびU字状の湾曲搬送
路48bの開放により、これらの部分にジャムした紙幣
や残留紙幣を容易に取り出し、搬送路48a,48bか
ら取り除くことができる。
【0220】搬送路48aおよび48bからジャム状態
の紙幣を取り除いた後は、取手レバー117を把持し
て、図8に示すようにリア開放ガイドアーム機構114
の耳軸をロック手段118に押し込んで係合させ、係止
することにより、搬送路48a,48bを閉じることが
でき、背側搬送路開放機構112をセット状態に保持さ
せることができる。背側搬送路開放機構112をセット
状態にセットすることにより、計数機本体11の背側に
繰出しローラ53から反転送りドライブローラ70に至
る直線状搬送路48aと反転送りドライブローラ70の
部分に形成されるU字状の湾曲搬送路48bとがそれぞ
れ形成される。
【0221】また、紙幣識別計数機10の山型搬送路4
8cで紙幣のジャム現象が生じた場合には、図10に示
すように、計数機本体11の前面側から山型搬送路開放
機構125を開放させる。山型搬送路開放機構125
は、把持レバー128を対をなすスプリング129のば
ね力に抗して押し下げることにより、開放ガイドアーム
機構126が支軸113廻りに回動し、山型搬送路48
cは計数機本体11の前方に大きく開放される。
【0222】このため、山型搬送路48cに滞留した紙
幣を対をなすスタッカ羽根車90間を通して計数機本体
11の前方に容易に取り出すことができる。
【0223】さらに、紙幣識別計数機10のリジェクト
搬送路dで紙幣のジャム現象が生じた場合には、図11
に示すように、リジェクト搬送路開放機構130が開放
操作される。リジェクト搬送路開放機構130の開放操
作は、図1に示された操作ボタン138を押圧操作する
ことにより、図12および図13に示すように、係合フ
ック136はカム機構140を介して作動せしめられ、
リジェクト搬送路開放機構130のブリッジピン135
を係合フック136から解放させる。
【0224】リジェクト搬送路開放機構130のブリッ
ジピン135が解放されると、開放ガイドアーム機構1
32は支軸131廻りに自重にて大きく回動せしめられ
る。その際、サポートメンバ23はポケット受台22か
らフリーにセットするのが望ましい。
【0225】しかして、開放ガイドアーム機構132が
支軸廻りに大きく回動すると、ポケット受台22も一体
的に図11において反時計方向に回動し、計数機本体1
1は前面に大きく開口した状態となる。計数機本体11
の前面開口により、リジェクト搬送路48dは計数機本
体11の前方に大きく開口するので、この開口を通して
リジェクト搬送路48dに滞留した紙幣を取り除くこと
ができる。
【0226】なお、紙葉類識別計数機の一実施形態で
は、紙葉類として紙幣を1分間に1200枚の識別処理
を行なう例を説明したが、紙幣の識別処理は1分間に1
500枚の高速で行なっても、あるいはそれ以上の高速
識別処理を行なってもよい。紙幣を1500枚/分の高
速処理を行なう場合には、繰出しローラ(ドラム)は1
500rpmで回転駆動させる必要があり、この繰出し
ローラの回転駆動に識別ユニットの識別処理時間を連動
させればよい。なお、紙幣を700枚/分〜800枚/
分程度の低速にて処理することもできる。
【0227】また、一実施形態では、紙葉類識別計数機
は、紙幣の識別計数する例を説明したが、紙幣に代えて
国債や会社債等の債権,鉄道や航空,バス等のチケット
やクーポン,商品券や図書券,文具券等の金券のような
種々の紙葉類の識別計数を行なうことができる。この場
合には、計測対象となる紙葉類の識別パターンを、例え
ば回路基板の演算制御系のプログラムROMに予めプロ
グラムさせておく必要がある。
【0228】さらに、一実施形態に示された紙葉類識別
計数機は、計数機本体の背側底部に電源を設置し、この
電源の上方に反転送りドライブローラを設置した例を示
したが、電源を計数機本体内のデッドスペースに移すこ
とにより、反転送りドライブローラを計数機本体の背側
底部近くに設置することができる。この場合には、搬送
路の長さをより一層長くすることができ、一層の高速化
が可能となる。また、反転送りドライブローラのローラ
径をより大径化し、U字状湾曲搬送路の曲率半径を大き
くすることができる。
【0229】また、一実施形態に示された紙葉類識別計
数機では、計数機本体の前面下部にスタッカを、スタッ
カ上方にポケットを設けた例を示したが、スタッカをポ
ケット上方に設けることにより、反転送りドライブロー
ラからスタッカまでの搬送路を直線状とすることがで
き、紙葉類のジャム現象をより一層有効的に防止でき
る。
【0230】その他、本発明の精神を逸脱することな
く、種々の変形を考えることができる。
【0231】
【発明の効果】本発明に係る紙葉類識別計数機および紙
葉類識別計数方法においては、計数機本体内に形成され
るスペースを搬送路として有効かつ積極的に活用して搬
送路長を充分に長くとることができ、紙葉類識別計数機
の小型・コンパクトが図れる一方、小型でコンパクトな
紙葉類識別計数機であっても、紙葉類を高速で識別・計
数処理することができる。
【0232】本発明に係る紙葉類識別計数機および紙葉
類識別計数方法においては、計数機本体内に背側に沿う
直線状の搬送路、この搬送路に続く計数機本体背側下部
のU字状湾曲搬送路と、この湾曲搬送路からスタッカに
至る下流側搬送路を構成することにより、計数機本体内
に充分な搬送路長をとることができ、紙葉類を高速で識
別計数処理することができる。
【0233】本発明に係る紙葉類識別計数機は、下流側
搬送路領域からリジェクト搬送路を分岐させてポケット
に案内するように構成し、1つのスタッカと1つのポケ
ットを備えたので、ポケットに識別計数対象外の紙幣を
導いて分別収集させることができる。
【0234】本発明に係る紙葉類識別計数機は、直線状
搬送路に紙葉類識別ユニットを設け、紙葉類の搬送を阻
害しないようにする一方、U字状湾曲搬送路の曲率半径
を大きくして紙葉類のジャム現象を有効的かつ効果的に
防止する一方、上記紙葉類識別計数機は背側搬送路開放
機構、山型搬送路開放機構およびリジェクト搬送路開放
機構を備えて、直線状搬送路やU字状湾曲搬送路,下流
側の山型搬送路およびリジェクト搬送路を大きく開放さ
せることができ、各搬送路開放により、ジャム紙葉類や
残留紙葉数を簡単かつ容易に取り出し、取り除くことが
できる。
【0235】本発明に係る紙葉類識別計数機は、直線状
搬送路に紙葉類識別ユニットを構成する光透過型ライン
センサを搬送路を横断するように設け、ラインセンサの
各受光素子列を走査処理回路でシリアルスキャンさせ、
このシリアルスキャンを繰り返すことにより、紙葉類は
全面を迅速に精度よくスキャニングさせることができ、
紙葉類の識別計数、ひいては紙幣の金種判別や計数,正
損判別,折損検出等を精度よく、正確かつ迅速に行なう
ことができる。
【0236】その際、ラインセンサからの検査データは
制御用CPUとは別置きの演算用CPUに負担させたの
で、計算専用型の演算用CPUで検査データを演算し、
高速処理が可能となるとともに、制御用CPUの負担軽
減を図ることができ、紙葉類の識別計数処理の高速化に
対応することができる。
【0237】本発明に係る紙葉類識別計数機において
は、回路基板上に制御用CPUと演算用CPUを搭載し
たので、制御用CPUの処理負荷を軽減し、識別計数処
理速度の向上が図れる一方、繰出し用駆動モータや搬送
用駆動モータの回転数制御を行なう自律回転制御回路を
設けたので、この自律回転制御回路により、繰出し用駆
動モータおよび搬送用駆動モータのモータ回転数を自動
的に制御し、制御用CPUの負担処理をより一層軽減さ
せ、紙葉類の識別処理のより一層の高速化を図ることが
できる。
【0238】また、本発明に係る紙葉類識別計数機は、
制御用CPUとLCD等の表示パネルとの間にインター
フェース回路としてのバスエミュレータ回路を設けたの
で、このバスエミュレータ回路により表示パネルに汎用
製品を用いることができ、LCD等の汎用表示パネルの
駆動操作を行なう際に、制御用CPUの負荷処理を軽減
させることができ、高速化処理に対応させることができ
る。
【0239】本発明に係る紙葉類識別計数機において
は、送り込み機構や繰出し機構の送り込みドライブロー
ラおよび繰出しドライブローラを同期的に回転させる一
方、送り込みドライブローラおよび繰出しドライブロー
ラの周方向の一部に設けられた摩擦部材の直径方向反対
側にバランサウエイトを設けて回転バランスさせたの
で、送り込みドライブローラや繰出しドライブローラを
高速回転させてもガタつきや振動の発生が少なく、安定
的かつスムーズに回転駆動させることができる。
【0240】本発明に係る紙葉類識別計数機において
は、ポケットが計数機本体に固定されるポケットアーム
と、リジェクト搬送路開放機構のガイドアーム自由端部
に設けられたポケット受台と、上記ポケットアームの自
由端部とポケット受台の前端部間に設けられたサポート
メンバとで構成される開放型ポケットであり、サポート
メンバはポケットアームの自由端部およびポケット受台
の前端部の一方に支持され、他方をワンタッチで開放自
在に固定されたので、開放型のポケットに収容された紙
葉類を簡単かつ容易に取り出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る紙葉類識別計数機としての紙幣識
別計数機の一実施形態を示す斜視図。
【図2】図1に示された紙幣識別計数機の左側サイドカ
バーを取り外した状態で機械室を示す左側面図。
【図3】紙葉類識別計数機の右サイドカバーを取り外し
た状態で制御室を示す右側面図。
【図4】図1に示される紙幣識別計数機の内部に形成さ
れる搬送路構造を示す断面図。
【図5】図1の紙幣識別計数機の送り込み機構に備えら
れる送り込みローラを示す図。
【図6】図1の紙幣識別計数機の繰出し機構に備えられ
る操出しローラを示す図。
【図7】紙幣識別計数機の後部扉および背側搬送路開放
機構を示す構造図。
【図8】紙幣識別計数機に備えられる背側搬送路開放機
構のロック状態を示す図。
【図9】紙幣識別計数機に備えられる背側搬送路開放機
構のロック解除(開放状態)を示す図。
【図10】紙葉類識別計数機に組み込まれる山型搬送路
開放機構の開閉状態を示す図。
【図11】紙葉類識別計数機に組み込まれるリジェクト
搬送路開放機構の開閉状態を示す図。
【図12】リジェクト搬送路開放機構を解放可能にロッ
クするポケット解除カム機構のロック状態を示す図。
【図13】ポケット解除カム機構のロック解除状態を示
す図。
【図14】ポケット解除カム機構の係合フックを示す
図。
【図15】図1に示された紙幣識別計数機の内部に形成
される搬送路構造およびセンサ配置構造を示す図。
【図16】紙幣識別計数機に組み込まれる反射型の表裏
識別センサを示すもので、図4のXVI−XVI線に沿
う図。
【図17】紙幣識別計数機に組み込まれる紙葉類識別ユ
ニットとしてのラインセンサの平面図。
【図18】図18に示されたラインセンサの正面図。
【図19】図18に示されたラインセンサのXIX−X
IX線に沿う図。
【図20】図19に示されたラインセンサのXX−XX
線に沿う断面図。
【図21】紙葉類識別ユニットの真偽識別センサとして
の磁気センサ(MGセンサ)を示す図。
【図22】図1に示された紙幣識別計数機のサイドスペ
ースに収容される回路基板を示す図。
【図23】図1の紙幣識別計数機に組み込まれる搬送用
駆動モータの回転制御を行なう自律回転制御回路を示す
図。
【図24】紙幣識別計数機の識別ユニットを構成するラ
インセンサによるラインスキャニングとタイミングの関
係を示す図。
【図25】上記ラインセンサをシリアルスキャニングさ
せる機能ブロック図。
【図26】上記ラインセンサをシリアルスキャニングさ
せるタイミング関係を示す図。
【図27】(A)は紙幣識別計数機の繰出し機構に備え
られる繰出しローラの変形例を示す図、(B)は(A)
のXXVIIB−XXVIIB線に沿う断面図。
【符号の説明】
10 紙幣識別計数機 11 計数機本体 12 頂部カバー 13 サイドカバー 14 紙幣 15 ホッパ 16 操作パネル 17 表示パネル 18 操作ボタン(操作キー) 20 ポケット 21 スタッカ 22 ポケット受台 23 サポートメンバ 24 ポケットアーム 25 固着手段(マグネット) 26 取出開口 27,28 本体プレート 30 メインスペース 31,32 サイドスペース 35 紙葉類繰出し駆動系 36 繰出し系動力伝達機構 37 紙葉類搬送駆動系 38 搬送系動力伝達機構 39 繰出し用駆動モータ 40 搬送用駆動モータ 43,44 エンコーダ 45 メカニカルブレーキ 47 ホッパセンサ 48 搬送路 48a 直線状搬送路(直線状搬送識別領域) 48b 湾曲搬送路(湾曲搬送領域) 48c 山型搬送路(下流側搬送領域) 48d リジェクト搬送路 50 送り込みローラ(送り込み機構) 51,55 摩擦部材 52,56 バランサウエイト 53 繰出しローラ(繰出し部材) 54 タイミングベルト 57 補助ローラ 58 ストップローラ(ストッパメンバ) 59 ピンチローラ 60 搬送ドライブローラ 61 搬送ドリブンローラ 62a 固定側ガイドプレート 62b 可動側ガイドプレート 63 紙葉類識別ユニット 64 表裏識別センサ 65 ラインセンサ(種類識別センサ) 66 真偽識別センサ 70 反転送りドライブローラ 71 湾曲ガイドプレート 72,73 搬送ドリブンローラ 75 ゲートタイミングセンサ 77,78,79 搬送ドライブローラ 81,82,83 搬送トリブンローラ 84 固定側ガイドプレート 85 可動側ガイドプレート 86 検出センサ 90 スタッカ羽根車 91 スタッカセンサ 93 切換ゲート 94,95 搬送ドライブローラ 96,97 搬送ドリブンローラ 98 固定側ガイドプレート 99 可動側ガイドプレート 100 検出センサ 101 ガイドメンバ 102 ポケットセンサ 104 第1搬送動力伝達系 105 第2搬送動力伝達系 106 減速機構 107 第3搬送動力伝達系 108 両面タイミングベルト 109 タイミングベルト 112 背側搬送路開放機構 113 支軸 114 リア開放ガイドアーム機構 115 上側ガイドアーム 116 下側ガイドアーム 117 取手レバー 118 ロック手段 119a ロックスプリング 119b ロックメンバ 120 後部扉 125 山型搬送路開放機構 126 開放ガイドアーム機構 127 可動ガイドアーム 128 把持レバー 129 スプリング 130 リジェクト搬送路開放機構 131 支軸 132 開放ガイドアーム機構 134 ガイドアーム 135 ブリッジピン 136 係合フック 138 操作ボタン 140 カム機構 141 係合フック 142 スプリング 145 センサ本体 146 投光側センサメンバ 147 受光側センサメンバ 148 締結手段 149 ガイド通路 150a テーパ状案内路 150b スリット状案内路 152 投光基板 153 発光素子 154,158 レンズメンバ 155,159 透明なガバープレート 156 受光基板 157 受光素子 160 センサローラ 161 周溝 162 センサヘッド 165 回路基板 166 演算制御系 167 電源系 168 センサ処理系 169 動力制御系 170 制御用CPU 171 演算用CPU 173 プログラムROM 174 モータドライバ 175 ブレーキドライバ 176 ゲートドライバ 180 PLLコントローラ 185 発光素子ドライバ回路 186 センサスキャン回路 187 エンコーダ 188 信号処理回路 189 ADコンバータ 190 走査処理回路 191 並列化走査処理回路 195 バスエミュレータ回路 196 ラインセンサ処理系 197 マグネットセンサ処理系 210 レギュレータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 嶋田 裕之 東京都中央区日本橋馬喰町1−4−16 ビ ルコン株式会社内 (72)発明者 新海 眞人 東京都中央区日本橋馬喰町1−4−16 ビ ルコン株式会社内 (72)発明者 小川 孝弘 東京都中央区日本橋馬喰町1−4−16 ビ ルコン株式会社内 Fターム(参考) 3E040 AA01 BA14 FG04 FG07 3E041 AA03 AA04 AA06 BB02 BB05 BB07 BC05 BC06

Claims (42)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 識別計数される紙葉類が供給されるホッ
    パと、 このホッパに供給された紙葉類を搬送路に沿って一枚ず
    つ紙葉類の短手方向に搬送させる紙葉類搬送装置と、 上記搬送路の途中に設けられ、紙葉類を識別・計数する
    紙葉類識別ユニットと、 上記搬送路から繰り出される紙葉類を堆積させるスタッ
    カとを有し、前記搬送路はホッパからスタッカに至る途
    中にU字状に湾曲した湾曲搬送領域を形成したことを特
    徴とする紙葉類識別計数機。
  2. 【請求項2】 前記ホッパは計数機本体の頂部に形成さ
    れる一方、スタッカは計数機本体の前面下部に形成さ
    れ、 前記U字状の湾曲搬送領域は計数機本体の背面側下部に
    形成され、 前記搬送路はホッパからU字状の湾曲搬送領域に至る直
    線状の搬送識別領域と、上記U字状の湾曲搬送領域から
    スタッカに至る下流側搬送領域とを組み合わせて構成さ
    れた請求項1記載の紙葉類識別計数機。
  3. 【請求項3】 前記U字状の湾曲搬送領域は紙葉類の識
    別判断領域を構成する一方、下流側搬送領域は紙葉類の
    リジェクト判別搬送領域を構成した請求項2記載の紙葉
    類識別計数機。
  4. 【請求項4】 前記搬送路の直線状搬送領域に紙葉類識
    別ユニットが設けられ、この紙葉類識別ユニットは少な
    くとも紙葉類の種類を識別判断する種類識別センサと、
    紙葉類の真偽を判別する真偽識別ユニットとが搬送路長
    手方向に適宜間隔をおいて設けられた請求項2記載の紙
    葉類識別計数機。
  5. 【請求項5】 前記U字状の湾曲搬送領域は、紙葉類送
    り幅の2/3以上の直径を有する反転送りドライブロー
    ラと、このドライブローラの外周側に対向する湾曲ガイ
    ドプレートと、前記湾曲搬送領域の流入側および流出側
    にそれぞれ設けられたドリブンローラとから構成された
    請求項2記載の紙葉類識別計数機。
  6. 【請求項6】 前記下流側搬送領域は山型形状に構成さ
    れて、識別対象外の紙葉類および損傷紙葉類をリジェク
    トさせるリジェクト判別搬送領域を形成し、このリジェ
    クト判別搬送領域の下流側からリジェクト搬送領域が分
    岐された請求項2記載の紙葉類識別計数機。
  7. 【請求項7】 前記下流側搬送領域は、リジェクト判別
    搬送領域の入口側に搬送紙葉類の有無を検出するゲート
    タイミングセンサを設け、このタイミングセンサの下流
    側にゲートタイミングセンサからの検出信号でリジェク
    ト搬送領域への切換を可能とした切換ゲートを設けた請
    求項2記載の紙葉類識別計数機。
  8. 【請求項8】 識別計数される紙葉類が供給されるホッ
    パと、 このホッパに供給された紙葉類を搬送路に繰り出す繰出
    し機構と、 繰り出された紙葉類を搬送路に沿って1枚ずつ短手方向
    に1分間に1200枚あるいはそれ以上の搬送速度で搬
    送させる紙葉類搬送装置と、 上記搬送路の途中に設けられ、紙葉類を識別計数する紙
    葉類識別ユニットと、 識別計数された紙葉類をU字状湾曲領域を通して繰り出
    して堆積させるスタッカとを有し、 前記紙葉類搬送装置は、ホッパからU字状湾曲領域まで
    紙葉類を繰り出して搬送される紙葉類繰出し駆動系と、
    U字状湾曲領域からスタッカまで紙葉類を搬送させる紙
    葉類搬送駆動系とを備え、上記紙葉類繰出し駆動系およ
    び紙葉類搬送駆動系はそれぞれ個別の駆動源からの動力
    で駆動せしめられたことを特徴とする紙葉類識別計数
    機。
  9. 【請求項9】 前記紙葉類搬送駆動系は、U字状湾曲領
    域の下流側から分岐れたリジェクト搬送領域内の紙葉類
    をポケットに搬送させるように構成した請求項8記載の
    紙葉類識別計数機。
  10. 【請求項10】 計数機本体の頂部にホッパを、計数機
    本体の前面にスタッカをそれぞれ備え、上記計数機本体
    内にホッパからスタッカに至る搬送路を形成した紙葉類
    識別計数機において、 前記スタッカの上方に搬送路からリジェクトされる紙葉
    類を堆積させるポケットを設け、このポケットはポケッ
    ト受台とこのポケット受台を前方からカバーするサポー
    トメンバとから構成したことを特徴とする紙葉類識別計
    数機。
  11. 【請求項11】 前記ポケットは、リジェクト搬送路開
    放機構のガイドアーム自由端部に設けられたポケット受
    台と、計数機本体に固定されて前方に突出するポケット
    アームと、このポケットアームの自由端部とポケット受
    台の前端部の間に設けられたサポートメンバとを有し、
    このサポートメンバはポケットアームの自由端部および
    ポケット受台の前端部の一方に支持され、その他方に開
    放自在に固定された請求項10記載の紙葉類識別計数
    機。
  12. 【請求項12】 前記ポケットは両側面が開放される一
    方、ポケットの前面を覆う左右一対のサイドメンバはポ
    ケットアームの自由端部およびポケット受台の前端部の
    一方に支持され、その他方にマグネット等のワンタッチ
    式固着手段で開放自在に固定された請求項10記載の紙
    葉類識別計数機。
  13. 【請求項13】 前記サポートメンバはポケット内側に
    スポンジ等の衝撃力吸収弾性部材が貼着される一方、サ
    ポート受台は前方中央側が切り欠かれて取出開口が形成
    された請求項10記載の紙葉類識別計数機。
  14. 【請求項14】 計数機本体の頂部にホッパを、計数機
    本体の前面にスタッカをそれぞれ備え、上記計数機本体
    内にホッパからスタッカに至る搬送路を備えた紙葉類識
    別計数機において、 上記搬送路は、ホッパから繰出し機構を経て計数機本体
    の背側に沿って下降する直線状搬送路と、この直線状搬
    送路に続くように、計数機本体の背側下部に設けられた
    U字状の湾曲搬送路と、この湾曲搬送路からスタッカに
    延びる下流側搬送路とを有し、 前記直線状搬送路の背側に背側搬送路開放機構を計数機
    本体の下部支軸廻りに設けたことを特徴とする紙葉類識
    別計数機。
  15. 【請求項15】 前記背側搬送路開放機構は、U字状湾
    曲搬送路の下方前側に設けられた支軸廻りに回動可能な
    リア開放ガイドアーム機構を備え、この開放ガイドアー
    ム機構は直線状搬送路およびU字状湾曲搬送路を構成す
    るガイドプレートをそれぞれ備えた請求項14記載の紙
    葉類識別計数機。
  16. 【請求項16】 前記リア開放ガイドアーム機構は、フ
    レーム枠構造の下側ガイドアームと上側ガイドアームと
    を2つ折り可能に設けるとともに、上側ガイドアームの
    頂部を計数機本体の背側上部にワンタッチで着脱自在に
    固定させるロック手段を設けた請求項14記載の紙葉類
    識別計数機。
  17. 【請求項17】 計数機本体の頂部にホッパを、計数機
    本体の前面にスタッカをそれぞれ備え、上記計数機本体
    内にホッパからスタッカに至る搬送路を備えた紙葉類識
    別計数機において、 上記搬送路は、ホッパから繰出し機構を経て計数機本体
    の背側に沿って下降する直線状搬送路と、この直線状搬
    送路に続くように、前記計数機本体の背側下部に設けら
    れたU字状の湾曲搬送路と、この湾曲搬送路からスタッ
    カに延びる山型搬送路とを有し、 上記山型搬送路の下側に計数機本体の下部支軸廻りに回
    動可能に山型搬送路開放機構を設けたことを特徴とする
    紙葉類識別計数機。
  18. 【請求項18】 前記山型搬送路開放機構は、U字状湾
    曲搬送路の下方前側に設けられた支軸廻りに回動可能な
    フロント開放ガイドアーム機構を備え、この開放ガイド
    アーム機構は山型搬送路を構成するガイドプレートを備
    えた請求項17記載の紙葉類識別計数機。
  19. 【請求項19】 前記フロント開放ガイドアーム機構
    は、リア開放ガイドアーム機構と共通の支軸廻りにセッ
    ト位置と開放位置との間を移動可能に設けられ、上記フ
    ロント開放ガイドアーム機構はセット位置側に常時ばね
    付勢された請求項17記載の紙葉類識別計数機。
  20. 【請求項20】 計数機本体の頂部にホッパを、計数機
    本体の前面にスタッカをそれぞれ備え、上記計数機本体
    内にホッパからスタッカに至る搬送路を備えた紙葉類識
    別計数機において、 上記搬送路は、ホッパから繰出し機構を経て計数機本体
    の背側に沿って下降する直線状搬送路と、この直線状搬
    送路に続くように前記計数機本体の背側下部に設けられ
    たU字状の湾曲搬送路と、この湾曲搬送路からスタッカ
    に延びる山型搬送路と、この山型搬送路の頂部側から分
    岐されたリジェクト搬送路とを有し、 上記リジェクト搬送路の下側に、リジェクト搬送路を開
    放可能にリジェクト搬送路開放機構が設けられたことを
    特徴とする紙葉類識別計数機。
  21. 【請求項21】 前記リジェクト搬送路開放機構は、計
    数機本体の中央下部側支軸廻りに回動自在に設けられた
    開放ガイドアーム機構を備え、この開放ガイドアーム機
    構はリジェクト搬送路を構成するガイドプレートを備え
    た請求項20記載の紙葉類識別計数機。
  22. 【請求項22】 前記開放ガイドアーム機構は、自由端
    側が係止手段により計数機本体に着脱可能に保持され、
    この係止手段は操作ボタンの押圧操作により操作力伝達
    機構を介して開放可能に設けられ、上記係止手段の開放
    により開放ガイドアーム機構は自重にて開放せしめられ
    た請求項20記載の紙葉類識別計数機。
  23. 【請求項23】 前記開放ガイドアーム機構は、支軸廻
    りに回動可能なガイドアームを備え、このガイドアーム
    の自由端部側にポケットのポケット受台が設けられた請
    求項20記載の紙葉類識別計数機。
  24. 【請求項24】 計数機本体の頂部にホッパを、計数機
    本体の前面にスタッカをそれぞれ備え、上記計数機本体
    内にホッパからスタッカに至る搬送路を備えた紙葉類識
    別計数機において、 上記搬送路は、ホッパから繰出し機構を経て計数機本体
    の背側に沿って下降する直線状の搬送路と、この直線状
    搬送路に続くように計数機本体の背側下部に設けられた
    U字状の湾曲搬送路と、この湾曲搬送路からスタッカ側
    に延びる下流側の搬送路とを有し、 前記直線状搬送路に沿って紙葉類の識別計数、真偽判別
    を行なう紙葉類識別ユニットを設け、上記紙葉類識別ユ
    ニットは搬送路を横断するように設けられたラインセン
    サを有することを特徴とする紙葉類識別計数機。
  25. 【請求項25】 前記ラインセンサは投光側センサメン
    バと受光側センサメンバとを2分割可能に組み立てた光
    透過型センサであり、ラインスキャニングを繰り返すこ
    とにより搬送路に沿って搬送される紙葉類の全面を識別
    走査するように構成した請求項24記載の紙葉類識別計
    数機。
  26. 【請求項26】 前記ラインセンサは、投光側センサメ
    ンバと受光側センサメンバとを2分割可能に組み立てた
    センサ本体とを有し、このセンサ本体の両センサメンバ
    間に紙葉類を案内するガイド通路を形成した請求項24
    記載の紙葉類識別計数機。
  27. 【請求項27】 前記ラインセンサのガイド通路は、入
    口側に漸次縮減するテーパ状の案内路と、この案内路に
    続く平行なスリット状案内路とを有し、スリット状案内
    路は数mmの間隙を形成した請求項24記載の紙葉類識
    別計数機。
  28. 【請求項28】 前記ラインセンサは、投光側センサメ
    ンバに複数個の発光素子をライン状に配列し、受光側セ
    ンサメンバに上記各発光素子にそれぞれ対向する複数個
    の受光素子をライン状に配列した請求項25記載の紙葉
    類識別計数機。
  29. 【請求項29】 前記ラインセンサの投光側センサメン
    バは、所定のピッチ間隔でライン状に配列された複数個
    の発光素子と、各発光素子からの拡散光を平行光にする
    レンズメンバとを有し、受光側センサメンバは、上記各
    発光素子にそれぞれ対向配置された複数個の受光素子と
    発光素子からの光を受光素子に集束させるレンズメンバ
    とを有する請求項25記載の紙葉類識別計数機。
  30. 【請求項30】 前記ラインセンサは、投光側センサメ
    ンバに5mmピッチ間隔で整列配置された数十個の発光
    素子と、各発光素子にそれぞれ対向配置された数十個の
    受光素子とを有する請求項24記載の紙葉類識別計数
    機。
  31. 【請求項31】 紙葉類識別ユニットは、紙葉類の表裏
    を判別する光反射型の表裏識別センサを搬送路の両面側
    にそれぞれ備え、上記両識別センサは搬送路の幅方向と
    間隔をおいて配置された請求項24記載の紙葉類識別計
    数機。
  32. 【請求項32】 紙葉類識別ユニットは、紙葉類の真偽
    を判別する真偽識別センサを備え、この真偽識別センサ
    は、マグネットセンサおよびUVセンサの少なくとも一
    方で構成された請求項24記載の紙葉類識別計数機。
  33. 【請求項33】 計数機本体の頂部にホッパを、計数機
    本体の前面にスタッカをそれぞれ備え、上記計数機本体
    内にホッパからスタッカに至る搬送路を備えた紙葉類識
    別計数機において、 前記ホッパの底部に堆積された紙葉類を搬送路に送り込
    む送り込み機構と、この送り込み機構から送り出された
    紙葉類を搬送路に繰り出す繰出し機構とを備え、上記送
    り込み機構および繰出し機構は互いに同期して回転駆動
    される送り込みローラおよ繰出しローラをそれぞれ有
    し、上記送り込みローラおよび繰出しローラは周方向の
    一部に紙葉類送り摩擦力を付与する摩擦部材を設ける一
    方、これら摩擦部材と直径方向に対向する位置にバラン
    サウエイトを設けたことを特徴とする紙葉類識別計数
    機。
  34. 【請求項34】 繰出し機構には繰出しローラに押圧接
    触せしめられるストップメンバを備え、このストップメ
    ンバにて紙葉類の二重送りを防止した請求項33記載の
    紙葉類識別計数機。
  35. 【請求項35】 計数機本体の頂部にホッパを、計数機
    本体の前面にスタッカをそれぞれ備え、上記計数機本体
    内にホッパからスタッカに至る搬送路を備えた紙葉類識
    別計数機において、 上記搬送路は、ホッパから繰出し機構を経て計数機本体
    の背側に沿って下降する直線状搬送路を有し、この直線
    状搬送路にラインセンサを備えた紙葉類識別ユニットを
    設置し、 上記ラインセンサは搬送路の幅方向に整列配置された複
    数の発光素子とこれらの発光素子にそれぞれ対向する複
    数の受光素子とを備えた光透過型検出器であり、上記ラ
    インセンサの受光素子列をライン状にシリアルスキャン
    させる走査処理回路を設ける一方、走査処理回路を駆動
    させる制御用CPUと上記走査処理回路でシリアルスキ
    ャンされた走査データを処理する演算用CPUとを備え
    たことを特徴とする紙葉類識別計数機。
  36. 【請求項36】 走査処理回路は制御用CPUからの駆
    動信号を受ける一方、繰出し機構の繰出しローラの回転
    速度を検出するエンコーダからのエンコーダ駆動信号を
    受けてラインセンサの受光素子列をシリアルスキャンさ
    せるセンサスキャン回路と、上記受光素子列をシリアル
    スキャンさせた検査データ信号を処理する信号処理回路
    と、信号処理されたアナログ信号をデジタル信号に検出
    するADコンバータとを有し、ADコンバータからの検
    査データデジタル信号が演算用CPUに入力させるよう
    にした請求項35記載の紙葉類識別計数機。
  37. 【請求項37】 前記制御用CPUと演算用CPUは計
    数機本体側方のサイドスペースに収容された回路基板に
    設置され、前記制御用CPUは繰出し駆動モータおよび
    搬送用駆動モータ、繰出し駆動モータ停止用ブレーキ装
    置および各種センサを制御する一方、演算用CPUはラ
    インセンサからの走査データを処理する計算専用プロセ
    ッサである請求項35記載の紙葉類識別計数機。
  38. 【請求項38】 前記制御用CPUは繰出し駆動モータ
    および搬送用駆動モータの起動・停止およびブレーキ信
    号をモータドライバに出力する一方、制御用CPUから
    の基準クロック信号と繰出し駆動モータおよび搬送用駆
    動モータからの回転数を検出するエンコーダからの信号
    を入力する自律回転制御回路により駆動モータの回転制
    御を行なうようにした請求項35記載の紙葉類識別計数
    機。
  39. 【請求項39】 制御用CPUはLCD等の表示パネル
    との間にバスエミュレータ回路が設けられ、このバスエ
    ミュレータ回路で表示パネルのインターフェースを適合
    させて制御用CPUの処理の一部を負担させた請求項3
    5記載の紙葉類識別計数機。
  40. 【請求項40】 ホッパに堆積された紙葉類を繰出し機
    構により1分間に1200枚あるいはそれ以上の繰出し
    速度で搬送路に繰り出し、 繰り出された紙葉類を計数機本体の背側に沿って下降す
    る直線状搬送路に案内し、 この直線状搬送路を通る間に紙葉類識別ユニットで紙葉
    類の識別・計数および真偽判別を行ない、 上記紙葉類識別ユニットで識別計数された紙葉類を計数
    機本体背側下部のU字状湾曲搬送路を通して下流側搬送
    路に案内し、 この下流側搬送路からスタッカに送り出して堆積させる
    ことを特徴とする紙葉類の識別計数方法。
  41. 【請求項41】 下流側搬送路は山型搬送路をなしてそ
    の頂部からリジェクト搬送路が分岐され、上記リジェク
    ト搬送路に前記紙葉類識別ユニットで識別計数された紙
    葉類のうちその対象外となる紙葉類をリジェクト搬送路
    に案内し、ポケットに送り出して堆積させる請求項40
    記載の紙葉類の識別計数方法。
  42. 【請求項42】 紙葉類識別ユニットは光透過型のライ
    ンセンサを備え、このラインセンサで搬送路幅方向の受
    光素子列をシリアルスキャニングさせて紙葉類長手方向
    にラインスキャニングし、このラインスキャニングを繰
    り返して紙葉類の全面をスキャニングさせて識別・計数
    を行なう請求項40記載の紙葉類の識別計数方法。
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