JP2001342727A - 外装材の取付け構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 左右に隣接する外装材の接合部の不陸を防止
した外装材の取付け構造を提供する。 【解決手段】 下地材に固定された留め金具により上下
の外装材の各端部を保持した外装材の取付け構造におい
て、前記留め金具１を例えば幅広に形成して左右に隣接
する外装材９，１０間に跨って設けた。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は外装材の取付け構造
に関し、特に壁面の不陸を防止し、施工効率が向上でき
る外装材の取付け構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】建物の外壁面の構成部材として定寸の矩
形パネル状の外装材（サイディング）が上下左右に複数
枚並べて取付けられる。各外装材は、例えば長辺側の両
縁が合じゃくり接合され、短辺側の両縁がシーリング材
を介して接合される。４辺が合じゃくり接合される場合
もある。このような外装材は、横張り又は縦張りで建物
躯体の下地材に固定した留め金具に取付けられる。留め
金具は、上下の外装材間に設けられこれらを保持する。
この留め金具は、板金（鋼鈑）をプレス曲げ加工したも
のであり、側面から見て横Ｙ字状の係止片を前面に突出
して有し、上側の係止片で上側の外装材の下端部を支持
し、下側の係止片で下側の外装材の上端部を係止保持す
る。

【０００３】このような留め金具は、例えば横張り外装
材の場合、所定間隔の柱および間柱に設けた縦胴縁に固
定され、上下の横張り外装材の長辺を所定間隔で保持す
る。この場合、左右に隣接する外装材の各端部は、それ
ぞれ留め金具に取付けられていた。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
外装材取付け構造では、特に木造建物の場合、施工誤差
あるいは木材自体の反り等により、下地の外面が不揃い
となって外壁面の外装材に不陸を生じる。このため、左
右に隣接する外装材同士の接合面が揃わず段差を生じ外
観上好ましくない場合があった。

【０００５】本発明は、上記従来技術を考慮したもので
あって、左右に隣接する外装材の接合部の不陸を防止し
た外装材の取付け構造の提供を目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明では、下地材に固定された留め金具により上
下の外装材の各端部を保持した外装材の取付け構造にお
いて、前記留め金具を左右に隣接する外装材間に跨って
設けたことを特徴とする外装材の取付け構造を提供す
る。

【０００７】この構成によれば、左右の外装材の端部同
士が突き合わされて接合される接続部に両方の外装材間
に跨って共通の留め金具が設けられるため、左右外装材
間の面外方向の位置が矯正され、不陸が除去される。

【０００８】

【発明の実施の形態】以下図面を参照して本発明の実施
の形態について説明する。図１（Ａ）（Ｂ）はそれぞ
れ、本発明の実施形態に係る留め金具の正面図および側
面図である。

【０００９】この留め金具１は、下地材に固定するため
の取付け板２と、この取付け板２の下部前側に突出して
側面視で横Ｙ字状（（Ｂ）参照）を形成する上側係止片
３および下側係止片４とからなり、下側係止片４の背面
側には後側押え片５が形成される。これらの上側と下側
の係止片３，４および後側押え片５は、取付け板２の左
右それぞれに対称的に設けられる。取付け板２には、釘
あるいはビス用の複数の取付孔６およびリブ７が形成さ
れる。リブ７は、補強用および釘頭逃がし用のものであ
り、プレス加工で成形される。このような留め金具１は
１枚の板金からプレス切断および曲げ加工により形成さ
れる。

【００１０】留め金具１は、例えば釘８により、下地を
構成する縦胴縁（不図示）に固定される。この場合、留
め金具１は、左右に隣接する外装材９，１０の接合部の
位置で左右の外装材９，１０間に跨る位置に設けられ
る。この留め金具１の左右の上側係止片３がそれぞれ左
右の外装材９，１０の合じゃくり凹部１３内に係入して
その重量を支持するとともに面外方向（前後方向）に位
置決めしてこれらの外装材９，１０を保持する。また、
左右の下側の係止片４が、それぞれ左右の下側の外装材
１１，１２の合じゃくり１４に係止してこれらを面外方
向に位置決めして保持する。上側外装材９，１０の背面
側は取付け板２のリブ７に当接し、下側外装材１１，１
２の背面側は後側押え片５の突起５ａに当接して位置決
めを確実にして固定保持する。

【００１１】施工手順としては、下側の外装材１１，１
２をその下部の留め金具（不図示）で支持した状態で上
端部の下地に留め金具１を固定し、その後この留め金具
１に上側の外装材９，１０を載せて取付ける。その後左
側の外装材９，１１および右側の外装材１０，１２の端
部間にシーリング材を充填して左右外装材同士を接合す
る。このようにシーリング材を充填するために、留め金
具１の中央部には係止片３，４は形成しない。ただし、
縦方向についても合じゃくり接合する場合にはシーリン
グ材が不要になるため、中央部にも係止片３または４を
形成してもよい。

【００１２】このように左右の外装材間に跨る留め金具
１は、その左右の幅が７０〜１５０ｍｍ程度に幅広に形
成することが望ましい（通常は４０〜５０ｍｍ）。高さ
は通常通り３０〜５０ｍｍである。

【００１３】

【発明の効果】以上説明したように、本発明では、左右
の外装材の端部同士が突き合わされて接合される接続部
に両方の外装材間に跨って共通の留め金具が設けられる
ため、左右外装材間の面外方向の位置が矯正され、接続
部での不陸が除去される。

【００１４】なお、本発明は、縦張り外装材および横張
り外装材のいずれにも適用可能である。また、Ｙ字状の
係止片３，４の位置や数および形状、また取付板２の形
状等は図示した実施形態に限定されない。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の実施の形態に係る外装材取付け構造
の構成説明図。

【符号の説明】

１：留め金具、２：取付板、３：上側係止片、４：下側
係止片、５：後側押え片、６：取付孔、７：リブ、８：
釘、９〜１２：外装材、１３：合じゃくり凹部、１４：
合じゃくり。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】下地材に固定された留め金具により上下の
   外装材の各端部を保持した外装材の取付け構造におい
   て、 前記留め金具を左右に隣接する外装材間に跨って設けた
   ことを特徴とする外装材の取付け構造。