JP2001337180A - 腕時計 - Google Patents

腕時計

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JP2001337180A
JP2001337180A JP2000253232A JP2000253232A JP2001337180A JP 2001337180 A JP2001337180 A JP 2001337180A JP 2000253232 A JP2000253232 A JP 2000253232A JP 2000253232 A JP2000253232 A JP 2000253232A JP 2001337180 A JP2001337180 A JP 2001337180A
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lid
case
wristwatch
rotating member
fixed
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JP2000253232A
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English (en)
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Jiyunsuke Takie
淳輔 炊江
Shiro Kawagoe
史朗 河越
Yasuo Hasegawa
安雄 長谷川
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Citizen Watch Co Ltd
Original Assignee
Citizen Watch Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ケースへの穿孔加工を必要としない蓋付腕時
計を得る。 【解決手段】 ケース21に取り付けられて腕時計に所
定の機能を作動させるリューズ22と、リューズを覆う
蓋40とを備える。蓋を回動可能に取り付けるための円
筒部37を有する取付部材30をケースに固定し、ピン
42を蓋の取付用突起の孔と円筒部に挿入して蓋を取付
ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、腕時計に関し、特
にリューズ等の操作装置を保護する蓋を有する腕時計に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】腕時計には、リューズやプッシュボタン
などのように、ムーブメント又はモジュールを操作する
ための装置が取付けられている。この他にも、レジスタ
ーリングの回転を止める装置、あるいは見返しリングや
表示板を回転させる装置など、腕時計に備えられた所定
の機能を作動させる様々な操作装置が知られている。こ
れらの操作装置を外部からの衝撃などから保護するため
に、ケースに開閉可能に取付けられた蓋で覆う構造はす
でに公知である。その代表的な例を図15から18に示
す。
【0003】図15は腕時計のリューズを保護する蓋を
有する腕時計の平面図、図16は蓋を開いたところを示
す平面図、図17は要部の切断側面図、図18は蓋を開
いたところを示す拡大平面図である。腕時計のケース1
に凹部3が形成されている。凹部3の底面より突出する
ように、操作装置としてリューズ2が配置されている。
図18に示すように、凹部3の対向する壁4それぞれか
ら、ケース1の外壁に抜ける貫通孔5が形成されてい
る。また、係合溝11が凹部3の上部に形成されてい
る。蓋6は金属板を略コの字形に曲げて加工されたもの
でピン10が挿入される円筒形状の軸止部7が、蓋6の
一端に形成され、蓋6の他端が屈曲されて、係合部8が
形成されている。
【0004】そして、蓋6は、軸止部7と貫通孔5に挿
通されたピン10によって、ケース1に回動可能に取り
付けられる。蓋6をケース1に対して閉じると、係合部
8がケース1の係合溝11に係合すると、蓋6の回動は
抑止される。そして、凹部3は蓋6で覆われて見えなく
なる。凹部3内に位置するリューズ2も、蓋6で隠され
る。
【0005】このような蓋6は、操作装置を保護できる
ばかりでなく、外力の負荷によって操作装置が不用意に
作動することを防ぐという利点を有する。また、ケース
の外方に突出する操作装置が蓋に覆われるため、腕時計
の美観や装着感を高める効果を奏する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来構造では、以下の問題点がある。 (1)ケースに蓋を軸支するために、支軸となるピンを
挿入する孔をケースに穿孔しなければならない。このよ
うな穿孔加工は加工負荷が大きいためコストが高くな
る。特に、貫通孔の開口がケースの外面に露出するため
腕時計の外観が著しくそこなわれる。 (2)ケースの係合溝と蓋との係合を繰り返すうちに、
ケースと蓋が傷ついてしまう。甚だしい場合には、めっ
きが剥がれてしまい、腕時計の外観が著しく損なわれる
ばかりでなく、めっきが剥がれた箇所からケースと蓋と
が腐食されてしまうことがある。これを修復するために
はケースを交換しなければならず、メンテナンスコスト
が高くなる。 (3)蓋は薄板を折り曲げて作られるが、大きな外力が
掛かると、容易にへこんだり、曲がったりする。
【0007】これらを解決する本発明の第1の目的は穿
孔加工が不要な蓋付の腕時計を提供することにある。第
2の目的は外観を損なわない蓋付の腕時計を提供するこ
とにある。第3の目的は蓋とケースが傷みにくい蓋付の
腕時計を提供することにある。第4の目的は充分な強度
を備えた蓋付の腕時計を提供することにある。第5の目
的は安価に製造できる蓋付の腕時計を提供することにあ
る。第6の目的はメンテナンスが容易であり、また安価
に行うことができる蓋付の腕時計を提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1による発明は
「蓋をケースに軸支する軸支部をケースと別体に構成し
て、ケースに固定したこと」を特徴とする。この構成に
より、ケースに蓋を軸支するために、支軸となるピンを
挿入する貫通孔をケースに穿設する必要がない。よっ
て、腕時計の見栄えが良くなるばかりか、ケースの加工
負荷が小さくなるため、腕時計を安価に製造できる。
【0009】請求項2による発明は「蓋が係合する係合
部をケースと別体に構成して、ケースに固定したこと」
を特徴とする。この構成により、蓋との係合によりケー
スが傷つかないので、ケースの美観が損なわれない。ま
た、蓋との係合によりケースのめっきが剥離することも
ない。さらに、蓋との係合によって係合部が傷ついて
も、係合部のみを交換すればよいので、従来より修繕は
容易かつ安価になる。
【0010】請求項3による発明は「蓋に操作装置を収
納する凹部を部分的に凹設したこと」を特徴とする。こ
の構成により、凹部を除き、蓋の厚みを厚くすることが
できる。よって、従来より蓋の強度を高めることができ
る。
【0011】また、請求項4によれば、軸止部に回動可
能に軸止された回動部材に蓋が固定される。この構成に
より、ケースに蓋を軸支するために、支軸となるピンを
挿入する孔を蓋に穿設する必要がない。よって、蓋の見
栄えが良くなるばかりか、蓋の加工負荷が小さくなるた
め、腕時計を安価に製造できる。また、請求項5によれ
ば、閉じた位置で回動部材がケースに固定された係合部
に係合し、よって蓋の回動が止まる。この構成により、
蓋とケースを係合させるに、蓋もケースも傷つかない。
【0012】また、請求項6によれば、係合部と軸支部
とを備える蓋取り付け部材がケースに固定される。この
構成により、部品点数が減るため、製造および組み立て
が容易になる。また、請求項7によれば、蓋が閉じた位
置において、蓋が係合部を覆う。この構成により、係合
部が外方より視認されないので、腕時計の美観を損ねる
ことがない。
【0013】また、請求項8によれば、蓋取り付け部材
が薄板状である。この構成により、腕時計を小さくでき
る。また、請求項9によれば、操作装置が蓋取り付け部
材を通過して配置される。この構成により、蓋取り付け
部材を操作装置それぞれの配置に必要なスペースを重ね
ることができるので、腕時計を小さくできる。
【0014】また、請求項10によれば、操作装置の動
きを案内するガイドパイプがケースに固定され、ガイド
パイプが蓋取り付け部材を通過して配置される。この構
成により、ガイドパイプによって支持されて、蓋取り付
け部材がケースに確実に固定される。また、ガイドパイ
プによって、蓋取り付け部材が確実に位置決めされる。
また、請求項11によれば、蓋取り付け部材がケースの
案内溝内に固定される。この構成により、蓋取り付け部
材がケースに対して確実に位置決めされる。かつ、蓋取
り付け部材のガタツキが抑止される。
【0015】また、請求項12によれば、操作装置近傍
から縁に達して外方に開口する切り欠けが蓋取り付け部
材に形成される。この構成により、切り欠けを通して操
作装置に指を接触させることができる。よって、操作装
置を容易に引っ張ったり、回転させたりすることができ
る。また、請求項13によれば、回動部材が蓋の取り付
け凹部に固定される。この構成により、回動部材が蓋に
対して確実に位置決めされる。かつ、回動部材が外方か
ら視認されないので腕時計の美観を損ねない。
【0016】また、請求項14によれば、蓋が閉じた位
置で、蓋取り付け部材が蓋の取り付け凹部内に位置す
る。この構成により、蓋取り付け部材が外方から視認さ
れないので腕時計の美観を損ねない。
【0017】また、請求項15によれば、操作装置を収
納する蓋の凹部に合致して、操作部材が通過する貫通孔
を回動部材が備える。この構成により、回動部材を配置
しても、操作部材を確実に凹部内に収納できる。
【0018】請求項16による発明は、蓋取り付け部材
の一端と回動部材の一端とを回動可能に連結する軸が蓋
の一端に係合することによって、回動部材と蓋とが連結
される。この構成により、蓋取り付け部材と回動部材と
を回動可能に連結する軸を利用して、回動部材と蓋とを
連結できる。よって、部品点数がすくなくなるばかり
か、組み立て工数が少なくなるため、腕時計を安価に製
造できる。
【0019】請求項17による発明は、蓋取り付け部材
の軸支部と、回動部材の軸支部とに挿通されて、回動部
材と蓋とが連結される。この構成により、軸を用いて、
蓋取り付け部材と回動部材とを確実に連結できる。
【0020】請求項18による発明は、回動部材の他端
と蓋の他端とを連結して回動部材と蓋とを固定する固定
部材を備える請求項16に記載の腕時計。請求項19に
よれば、回動部材を貫通した固定部材の両端が蓋に挿入
されて、回動部材と蓋とが固定される。この構成によ
り、固定部材を用いて、蓋取り付け部材と回動部材とを
簡便に固定できる。
【0021】請求項20によれば、蓋が閉じた位置にお
いて、蓋取り付け部材の係合部が固定部材に係合して、
蓋の回動が止まる。この構成により、蓋取り付け部材の
係合部が、回動部材や蓋ではなく、回動部材と蓋とを固
定する固定部材に係合する。よって、回動部材や蓋が痛
まないので長期にわたる確実な蓋の開閉操作が保証され
る。
【0022】請求項21によれば、固定部材が回動部材
に形成された上下一対の支持部に係合し、支持部より露
出した固定部材の露出部に、蓋取り付け部材の係合部が
係合する。この構成により、蓋取り付け部材の係合部
が、固定部材に確実に係合する。
【0023】請求項22によれば、回動部材の縁より延
出する延出部と、蓋の取り付け凹部の縁を切り欠いた切
り欠け部とが係合する。この構成により、回動部材と蓋
とが確実に位置決めされるばかりか、回動部材に対する
蓋のガタツキが抑止される。
【0024】請求項23によれば、係合部が開口部を有
する円筒状係合部よりなり、露出部が開口部を押し広げ
て係合部に係合する。この構成により、蓋が確実に閉じ
位置に保持される。
【0025】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)図1は本発明の
第1実施形態による腕時計の要部の分解斜視図、図2は
同じく要部で蓋を開いた状態を示す斜視図、図3は同じ
く平面図、図4は同じく切断側面図である。図1に示す
ように、腕時計20のケース21には、操作部材として
リューズ22を囲み、上下に貫通した方形の凹部23が
形成されている。凹部23における正面を向く底面と、
それに連なる相対する側面との角それぞれに、段部27
が形成され、段部27の間に案内溝28が形成され、凹
部23の上部とケース21との間に、段部24が形成さ
れている。凹部23の底面の中央部に、リューズ22を
取付ける為の挿入孔25及びその両側にねじ孔26が形
成されている。
【0026】ガイドパイプ33が、ケース21の挿入孔
25に挿入され、挿入孔25に、圧入、接着、ロー付け
などの方法により固定される。案内溝28内に蓋取り付
け部材30が嵌められ、ガイドパイプ33は、蓋取り付
け部材30の孔34を通過し、ケース21の孔25に挿
入される。一対のねじ31が、取り付け部材30の孔3
2を通って、ねじ孔26に螺入され、蓋取り付け部材3
0がケース21に固定される。
【0027】このとき、案内溝28とガイドパイプ33
によって、蓋取り付け部材30はケース21に対して確
実に位置決めされ、ねじ31、案内溝28とガイドパイ
プ33によって、蓋取り付け部材30のガタツキが抑止
される。
【0028】図4に示すように、ガイドパイプ33の内
にはリューズ22が挿入され、ムーブメント35より突
出する巻真36に連結される。このように、リューズ2
2が蓋取り付け部材30を通過して配置されるので、リ
ューズ22と蓋取り付け部材30それぞれの配置に要す
るスペースが重ねられ、腕時計を小さくできる。
【0029】蓋取り付け部材30は薄い金属板を曲げ加
工して形成されたもので、下部に円筒形状の軸止部37
が形成され、上部に湾曲した突辺として係合部38が形
成されている。係合部38は弾性をもって撓むことがで
きる。図4に示すように、係合部38の彎曲端は、段部
24上に僅かの隙間をおいて位置する。
【0030】一方、蓋40は切削加工により形成された
もので、上部に係合部として係合突起43が形成され、
下部に一対の取付用突起41が形成され、内側にリュー
ズ22が収まる収納凹部44が部分的に形成されてい
る。蓋40の一対の取付用突起41は蓋取付け部材30
の軸止部37の両側に嵌められ、突起41を貫通した孔
と軸止部37内にピン42が挿入されて、蓋40が蓋取
り付け部材30に回動可能に取付けられる。図3に示す
ように、蓋40の凹部44の上部はリューズ22に沿っ
て円形に形成され、また、凹部44の下部は突起41の
間に開口し、蓋44を回動させたとき、蓋44とリュー
ズ22の接触を避けるようになっている。これにより、
凹部44を除き、蓋40の厚みを厚くすることができる
ので、蓋40の強度を高めることができる。
【0031】図2に示す蓋40の開いた位置から蓋40
を回動させて閉じると、図4に示すように、蓋の係合突
起43が蓋取付部材30の係合部38に圧接する。よっ
て、弾性をもって撓んだ係合突起43の圧着により、蓋
が閉じた位置に保持される。閉じた位置では、リューズ
22は蓋40の凹部44内に収納され、蓋40によって
覆い隠される。蓋40は凹部23内に収まり、蓋40の
上面が僅かにケース21の上面より突出する。係合突起
43が係合部38を覆い、係合部38が外から見えない
ので、腕時計の外観を損ねない。
【0032】蓋40を開ける時は、親指を蓋40の突出
した上面に押し当てて強く引く。すると、蓋40の係合
突起43が蓋取り付け部材30の係合部38より外れ、
蓋40を開くことができる。
【0033】本実施形態によれば、蓋40を軸止するピ
ン42は、蓋取り付け部材30の軸止部37に挿入され
ている。よって、従来のように、ピン42が挿入される
貫通孔をケース21に穿孔する必要がない。これによ
り、腕時計の見栄えが良くなるばかりでなく、製造コス
トが安価になる。また、蓋40は、蓋取り付け部材30
の係合部38と係合するので、ケース21は何ら傷つか
ない。よって、ケース21の美観が損なわれない。
【0034】また、蓋40との係合によって係合部38
が傷ついても、係合部38を備える蓋取り付け部材30
を交換すればよい。よって、従来より修繕は容易かつ安
価になる。また、蓋取り付け部材30に係合部38と軸
支部37双方を形成したので、部品点数が減り、製造お
よび組み立てが容易になる。また、蓋取り付け部材30
は薄板状なので、腕時計20を小さくできる。
【0035】(第2実施形態)図7は本発明の第2実施
形態を示す切断面図である。第2実施形態は、第1実施
形態におけるリューズ22を、別の操作部材であるプッ
シュボタン50に変えたものである。プッシュボタン5
0はガイドパイプ51内に挿入される。プッシュボタン
50の軸部52の環状溝に収められたパッキン53が、
ガイドパイプ51の内周面に圧接している。よって、ボ
タン50とパイプ51の間が水密に保たれる。ボタン5
0の先端はモジュール54より突出する接点バネ55に
接し、接点バネ55の弾性により、ボタン50は外方に
付勢され、ボタン50の軸部52の環状溝56に嵌合し
た抜け止めリング57がガイドパイプ51の内端に当接
する。よって、ボタン50がパイプ51より抜け出すこ
とを防いでいる。
【0036】その他の構造は第1実施形態と同じで、同
一部分にはそれと同じ符号を付して説明を省略する。ま
た、作用効果もそれと同じである。
【0037】(第3実施形態)図8は本発明の第3実施
形態を示す切断側面図である。これは第1実施形態の蓋
を水平方向に開閉するようにしたものである。すなわ
ち、ケース60には水平方向の凹部61が形成されてい
る。凹部61の一側に段部62が形成され、凹部61に
は垂直方向に並んでねじ孔63、挿入孔64が形成され
ている。他の部分は第1実施形態と同じで同じ部分には
それと同じ符号が付されている。ただし、蓋取り付け部
材30は、第1実施形態の蓋取り付け部材を90度回転
させて、凹部61に取り付けられている。従ってこの実
施形態では、ピン42は垂直になり、蓋40は水平方向
に回動する。作用効果は第1実施形態と同じである。
【0038】(第4実施形態)図9は本発明の第4実施
形態の分解斜視図、図10は切断平面図である。この実
施形態はケースの凹部及び蓋の構造を簡単化したもので
ある。図9に示すように、ケース70には凹部71が形
成され、凹部71には、第1実施形態と同じく、ねじ孔
72及び挿入孔73が形成され、挿入孔73にはガイド
パイプ77が固定される。凹部71内に蓋取り付け部材
74が嵌められ、ねじ75が部材74の孔76を通って
ねじ孔72に螺入され、蓋取り付け部材74がケース7
0に固定される。
【0039】第1実施形態と同じく、ガイドパイプ77
は、蓋取り付け部材74の孔及びケース70の孔73に
挿入され、その頂部は図10に示すように、蓋取付け部
材74より突出している。パイプ77内にリューズ78
が挿入され、ムーブメントより突出する巻真79に連結
される。蓋取り付け部材74の下縁に切欠90が形成さ
れ、リューズ78の頭部の外周がこの切欠90の上の部
分に重なるようになっている。従って、この切欠90に
指の爪を挿し込み、リューズ78を容易に引き出すこと
ができる。
【0040】蓋取り付け部材74における水平方向の一
端に、一対の円筒形状の軸止部80が垂直方向に形成さ
れ、相対する他辺に、内方に彎曲した突片である係合部
81が形成されている。軸止部80には、垂直方向のピ
ン83により、回動部材82の一端が軸止され、回動部
材82が水平方向に回動可能である。回動部材82には
リューズ78が通る孔84が形成され、回動部材82の
他端に係合突起85が形成されている。
【0041】蓋86には回動部材82が挿入される取り
付け凹部87が形成され、取り付け凹部87の底面の中
心に、リューズ78が挿入される収納凹部88が形成さ
れている。回動部材82はスポット溶接、ロー付等によ
り取り付け凹部87に固定される。 このとき、回動部材
82の孔84と蓋87の収納凹部88が合致する。取り
付け凹部87に案内されて、回動部材82が蓋86に対
して確実に位置決めされ、回動部材82が外方から視認
されないので腕時計の美観を損ねない。
【0042】蓋86の閉じた位置では、回動部材82の
係合突起85が蓋取り付け部材74の係合部81の外壁
に圧接して、蓋86の回動が抑止される。よって、蓋8
6もケース70も傷つかない。このとき、図10に示す
ように、リューズ78は、回動部材82の孔84を通過
し、蓋87の収納凹部88内に収納される。このよう
に、回動部材82を配置しても、リューズ78を確実に
凹部88内に収納できる。また、図10に示すように、
蓋86の閉じた位置では、蓋取り付け部材74が取り付
け凹部87内に収まる。よって、蓋取り付け部材74が
外から見えず、外観を損なうことがない。
【0043】本実施形態によれば、第1実施形態と同じ
作用効果を奏するばかりか、第1実施形態と比べ、ピン
83が挿入される孔を蓋86に穿設する必要がない。よ
って、蓋86の見栄えが良くなるばかりか、蓋86の加
工負荷が小さくなるため、腕時計を安価に製造できる。
また、ケースの凹部71には第一実施形態における段部
24、27及び案内溝28がなく、また蓋86には取付
用突起41、係合突起43がないので、何れも製造が簡
単で製造コストを下げることができる。
【0044】(第5実施形態)図11は本発明の第5実
施形態の分解斜視図、図12は正面図、図13は蓋を開
いた時の切断平面図、図14は蓋を閉じた時の切断平面
図である。第5実施形態は第4実施形態の強度を高め、
またケースの凹部及び蓋の構造を簡単化したものであ
る。図13、14に示すようにケース91には第4実施
形態と同様な横方向の凹部92が形成され、その中の突
部93には横方向にねじ孔94及び挿入孔95が形成さ
れている。
【0045】凹部92内に蓋取付け部材96が嵌めら
れ、ねじ97が部材96の段付き孔98を通ってねじ孔
94に螺入されて取付け部材96がケース91に固定さ
れている。挿入孔95にはガイドパイプ100が部材9
6の孔を通って挿入固定され、その内にリュ―ズ101
が挿入され、ムーブメントより突出する巻真102に連
結されている。
【0046】取付け部材96は金属材を切削加工により
形成したもので、一側に円筒形の軸支部103が形成さ
れ、他側に円筒状係合部104が外方に開口部105を
有して形成されている。軸支部103には回動部材10
6が垂直のピン107により水平方向に回動可能に取付
けられるようになっている。回動部材106は取付け部
材96と同じく金属材を切削加工により形成したもの
で、一端に一対の円筒形軸支部107が形成され、他端
に一対の円筒形支持部108が形成されている。軸支部
107は軸支部103に係合できる間隔を有し、支持部
108は係合部104に係合できる間隔になっている。
回動部材106にはリューズ101が通る孔110が形
成され、その上下にリューズ101のための延出部11
1が形成されている。蓋112には回動部材106が挿
入固定される凹部113及び中心にリューズ101が挿
入される凹部114が形成されている。
【0047】一方、取付け部材96の上下縁に切欠11
5が形成され、リューズ101の頭部内側壁がこの切欠
の上に掛かるようになっている。従って、この切欠に指
の爪を挿し込みリューズを容易に引き出すことができ
る。そして蓋112の上下突起部116の両端部におい
て夫々一対の孔117、118が形成されている。
【0048】回動部材106及び蓋112は以下のよう
に組合わされる。回動部材106の一対の軸支部107
が蓋取付け部材96の軸支部103に嵌められ、更に蓋
112の一対の孔117の部分が回動部材106の軸支
部107に同軸線上に係合される。次に枢軸ピン109
が軸支部103、107に回転可能に挿入され、蓋11
2の孔117にスポット溶接、ロー付等により固定さ
れ、回動部材106と蓋112が蓋取付け部材96に回
動可能に取付けられる。
【0049】次に固定部材としての固定ピン120が回
動部材106の支持部108及び蓋の孔118に挿入固
定されて完成する。そして、固定ピン120の露出部が
前記の開口部105を通って係合部104に係合できる
ようになっている。蓋112を閉じるには、図13にお
いて、蓋を時計方向に回動させ、ピン120の露出部に
より開口105を押し開きピンを係合部105に係合す
れば、蓋112はケースに確実、強固に固定される。開
く場合は、当然その逆である。蓋の閉じた状態では、図
14に示すように回動部材106が蓋112の凹部11
3内に収まっている。従って部材106が外から見え
ず、外観を損なうことがない。
【0050】本実施形態によれば、第4実施形態におけ
る回動部材82の蓋86への溶接がないので加工が簡単
となり、また溶接により蓋の汚れがなく外観を損ねるこ
とがない。また固定ピン120が開口部105を押し開
き係合部104内に収まり開口部の側壁がピンを押さえ
ているので、前記各実施形態の接触するものと比べて蓋
が強固、確実にケース保持される。更に各部材が金属材
料を切削加工により形成するので強度の高い製品を得る
ことができる。
【0051】
【発明の効果】本発明によれば、ケースに蓋を軸支する
ために、支軸となるピンを挿入する貫通孔が形成されな
いので、腕時計の見栄えが良くなくなるばかりか、ケー
スの加工負荷が小さくなるため、腕時計を安価に製造で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態による腕時計の要部の分
解斜視図である。
【図2】同じく要部で蓋を開いた状態を示す斜視であ
る。
【図3】同じく平面図である。
【図4】同じく切断側面図である。
【図5】同じく一部切断側面図である。
【図6】同じく蓋を閉じた状態を示す一部切断側面図で
ある。
【図7】本発明の第2実施形態を示す切断面図である。
【図8】本発明の第3実施形態を示す切断側面図であ
る。
【図9】本発明の第4実施形態の分解斜視図である。
【図10】同じく切断平面図である。
【図11】本発明の第5実施形態の分解斜視図である。
【図12】同じく正面図である。
【図13】同じく蓋を開いた時の切断平面図である。
【図14】同じく蓋を閉じた時の切断平面図である。
【図15】従来技術における腕時計のリューズを保護す
る蓋を有する腕時計の平面図である。
【図16】同じく蓋を開いたところを示す平面図であ
る。
【図17】同じく要部の切断側面図である。
【図18】同じく蓋を開いたところの拡大平面図であ
る。
【符号の説明】
1 ケース 2 リューズ 3 凹部 4 壁 5 貫通孔 6 蓋 7 軸止部 8 係合部 10 ピン 11 係合溝 20 腕時計 21 ケース 22 リューズ 23 凹部 24 段部 25 挿入孔 26 ねじ孔 27 段部 28 案内溝 30 蓋取り付け部材 31 ねじ 32 孔 34 孔 35 ムーブメント 36 巻真 37 軸止部 38 係合部 40 蓋 41 取付用突起 42 ピン 43 係合突起 44 収納凹部 50 プッシュボタン 51 ガイドパイプ 52 軸部 53 パッキン 54 モジュール 55 接点バネ 56 環状溝 57 抜け止めリング 60 ケース 61 凹部 62 段部 63 ねじ孔 64 挿入孔 70 ケース 71 凹部 72 ねじ孔 73 挿入孔 74 蓋取付部材 75 ねじ 76 孔 77 ガイドパイプ 78 リューズ 79 巻真 80 軸止部 81 係合部 82 回動部材 83 ピン 84 孔 85 係合突起 86 蓋 87 取り付け凹部 88 収納凹部 90 切欠 91 ケース 92 凹部 93 突部 94 ねじ孔 95 挿入孔 96 蓋取付け部材 97 ねじ 98 段付き孔 100 ガイドパイプ 101 リューズ 102 巻真 103 軸支部 104 円筒状係合部 105 開口部 106 回動部材 107 ピン 108 支持部 110 孔 111 延出部 112 蓋 113 凹部 114 凹部 115 切欠 116 上下突起部 117 孔 118 孔 120 固定ピン

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ケースに取り付けられて腕時計に所定の機
    能を作動させる操作装置と、ケースに開閉可能に取り付
    けられて閉じた位置で操作装置を覆う蓋とを備えた腕時
    計であって、蓋をケースに軸支する軸支部をケースと別
    体に構成して、ケースに固定したことを特徴とする腕時
    計。
  2. 【請求項2】ケースに取り付けられて腕時計に所定の機
    能を作動させる操作装置と、ケースに開閉可能に取り付
    けられて閉じた位置で操作装置を覆う蓋とを備え、ケー
    スの係合部が蓋と係合することにより、蓋の動きを止め
    ることができる腕時計であって、蓋が係合する係合部を
    ケースと別体に構成して、ケースに固定したことを特徴
    とする腕時計。
  3. 【請求項3】ケースに取り付けられて腕時計に所定の機
    能を作動させる操作装置と、ケースに開閉可能に取り付
    けられて閉じた位置で操作装置を覆う蓋とを含み、蓋に
    操作装置を収納する凹部を部分的に凹設したことを特徴
    とする腕時計。
  4. 【請求項4】軸止部に回動可能に軸止された回動部材に
    蓋が固定される請求項1に記載の腕時計。
  5. 【請求項5】閉じた位置で回動部材がケースに固定され
    た係合部に係合し、蓋の回動が止まる請求項4に記載の
    腕時計。
  6. 【請求項6】係合部と軸支部とを備える蓋取り付け部材
    がケースに固定される請求項1、2,5のいずれかに記
    載の腕時計。
  7. 【請求項7】蓋が閉じた位置において、蓋が係合部を覆
    う請求項2、5、6のいずれかに記載の腕時計。
  8. 【請求項8】蓋取り付け部材が薄板状である請求項1,
    2、6のいずれかに記載の腕時計。
  9. 【請求項9】操作装置が蓋取り付け部材を通過して配置
    される請求項1,2、6のいずれかに記載の腕時計。
  10. 【請求項10】操作装置の動きを案内するガイドパイプ
    がケースに固定され、ガイドパイプが蓋取り付け部材を
    通過して配置される請求項9に記載の腕時計。
  11. 【請求項11】蓋取り付け部材がケースの案内溝内に固
    定される請求項1,2、6のいずれかに記載の腕時計。
  12. 【請求項12】操作装置近傍から縁に達して外方に開口
    する切り欠けが蓋取り付け部材に形成される請求項1,
    2、6のいずれかに記載の腕時計。
  13. 【請求項13】回動部材が蓋の取り付け凹部に固定され
    る請求項5に記載の腕時計。
  14. 【請求項14】蓋が閉じた位置で、蓋取り付け部材が蓋
    の取り付け凹部内に位置する請求項13に記載の腕時
    計。
  15. 【請求項15】操作装置を収納する蓋の凹部に合致し
    て、操作部材が通過する貫通孔を回動部材が備える請求
    項5に記載の腕時計。
  16. 【請求項16】蓋取り付け部材の一端と回動部材の一端
    とを回動可能に連結する軸が蓋の一端に係合することに
    よって、回動部材と蓋とが連結される請求項6に記載の
    腕時計。
  17. 【請求項17】蓋取り付け部材の軸支部と、回動部材の
    軸支部とに挿通された軸の両端が蓋に挿入されて、回動
    部材と蓋とが連結される請求項16に記載の腕時計。
  18. 【請求項18】回動部材の他端と蓋の他端とを連結して
    回動部材と蓋とを固定する固定部材を備える請求項16
    に記載の腕時計。
  19. 【請求項19】回動部材を貫通した固定部材の両端が蓋
    に挿入されて、回動部材と蓋とが固定される請求項18
    に記載の腕時計。
  20. 【請求項20】蓋が閉じた位置において、蓋取り付け部
    材の係合部が固定部材に係合して、蓋の回動が止まる請
    求項18、あるいは19のいずれかに記載の腕時計。
  21. 【請求項21】固定部材が回動部材に形成された上下一
    対の支持部に係合し、支持部より露出した固定部材の露
    出部に、蓋取り付け部材の係合部が係合する請求項20
    に記載の腕時計。
  22. 【請求項22】回動部材の縁より延出する延出部と、蓋
    の取り付け凹部の縁を切り欠いた切り欠け部とが係合す
    る請求項6、あるいは13のいずれかに記載の腕時計。
  23. 【請求項23】係合部が開口部を有する円筒状係合部よ
    りなり露出部が開口部を押し広げて係合部に係合する請
    求項21に記載の腕時計。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012163340A (ja) * 2011-02-03 2012-08-30 Citizen Holdings Co Ltd リューズガード
JP2015034721A (ja) * 2013-08-08 2015-02-19 カシオ計算機株式会社 スイッチ装置および時計
CN114545755A (zh) * 2020-11-25 2022-05-27 梅科股份公司 用于时计的表冠按钮

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