JPH0421117Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、開閉固定機構を有する携帯時計ケー
ス構造に関する。

〔考案の概要〕 本考案は、携帯時計と置時計とを兼用して使用
される胴と裏ぶたを有する携帯時計ケースと、金
属又は合成樹脂等で形成され胴に回動可能に保持
されている置時計の支持部材とを有し開閉時に位
置決め固定する携帯時計ケースの支持部材固定構
造において、支持部材に１ヵ所以上の凹部および
凸部を形成した回転軸部と、該支持部材の凹部お
よび凸部に係合する凸部を持ち裏ぶたにねじ等で
固定されている板ばね等の弾性部材とで開閉固定
機構を構成し、支持部材を弾性部材で位置決め固
定させて携帯時計として使用する際は、時計ケー
スの薄型化、小型化、置き時計として使用する際
は、支持部材により時計ケースの自由自在の固定
を可能にしたものである。

〔従来の技術〕

従来の携帯時計と置時計を兼用して使用する携
帯時計ケースの支持部材開閉固定構造は、第９
図、第１０図、第１１図に示すとおりで、１は携
帯時計ケースの胴、２は支持部材、３は時計ケー
ス１に形成されている支持部材２を係合させる突
起部、４は携帯時計ケースの胴１に形成されてい
る支持部材２を開いた時に固定させる凹部、５は
ガラス、６は裏ぶたである。支持部材２は突起部
３を中心軸として回転させて裏ぶた側に開閉して
凹部４に当接させて位置決め固定させるようにし
たものである。

〔考案が解決しようとする問題点〕

しかし前述の従来技術では、支持部材２が時計
ケース１の表側近くに位置する為、携帯時計ケー
スが厚くなるという問題を有していた。一方携帯
時計ケースの胴１に支持部材固定用凹部４を形成
しなくてはいけないのでデザイン面で制約が出
る。また、置時計として使用する際、支持部材２
で携帯時計ケースを確実に保持しなければいけな
いが、支持部材２が凹部４により固定されること
により携帯時計ケースが保持されるが、携帯時計
ケースに外力が加わつた時、携帯時計ケースの胴
１と支持部材２の固定が不安定でありなおかつ、
支持部材２が第１０図に示す支持部Ｈを支点に破
壊されてしまうという問題を有する。

そこで本考案はこのような問題点を解決するも
ので、その目的は、小型にして薄型でデザインバ
ラエテイーを増やす携帯時計ケースの支持部材開
閉固定構造を提供するところにある。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案の携帯時計ケースの支持部材開閉固定構
造は、携帯時計および置時計の機能を有すると共
に、前記置時計として使用する場合の支持部材を
有する携帯時計ケースの支持部材開閉固定構造に
おいて、前記携帯時計ケースは、前記携帯時計と
前記置時計とを収納する胴と、前記胴と係着する
裏ぶたと、前記胴と回動自在に係合する回転軸部
と前記回転軸部に形成した一つ以上の係合部とを
有する前記支持部材と、前記裏ぶたに取着され前
記係合部と係合可能な被係合部を有する弾性部材
とを有し、 前記携帯時計ケースが前記置時計として使用さ
れる場合には、前記支持部材を回転させて一方の
前記係合部と前記被係合部とを係合させ前記支持
部材が位置決め固定され、前記携帯時計として使
用される場合には、前記支持部材を前記裏ぶたと
当接するように回転させて他方の前記係合部と前
記被係合部とを係合させ前記支持部材が位置決め
固定されるように構成したことを特徴とする。

〔実施例〕

第１図、第２図は、本考案の実施例を示す支持
部材開閉固定構造の収納時と使用時の断面図、第
３図は、携帯時計ケースの裏平面図、第４，５図
は、弾性部材の平面図と側面図、第６図は、弾性
部材と支持部材の係合部の断面図、第７図は、支
持部材の平面図、第８図は、支持部材の断面図で
あり、１１は時計ケースの胴、１２は金属又は樹
脂等で回転軸部１２ａに一方の係合部である凹部
１２ｂおよび他方の係合部ある凸部１２ｃを形成
する支持部材、１３はガラス、１４は裏ぶた、１
５は裏ぶた１４に形成される支持部材を挿入する
凹溝部、１６は凹部１２ｂおよび凸部１２ｃと係
合可能に形成された被係合部である凸部１６ａを
持つ板ばね等の弾性部材、１７は固定ねじ、１８
は時計ケースの胴１１に形成された開閉固定部挿
入穴である。

ここで、裏ぶた１４に形成されている凹溝部１
５に支持部材１２を挿入し、支持部材１２の凹部
１２ｂおよび凸部１２ｃに係合させるように弾性
部材１６の凸部１６ａセツトし固定ねじ１７で裏
ぶた１４に固定し開閉固定機構を構成する。開閉
固定機構を構成した裏ぶた１４を携帯時計ケース
の胴１１の開閉固定部挿入穴１８に挿入しねじ等
で裏ぶた１４を携帯時計ケースの胴１１に固定す
る。このため、携帯時計ケースの内部に支持部材
１２を形成出来るので、携帯時計ケースを薄く出
来る。又支持部材１２の凹部１２ｂおよび１２ｃ
と板ばね等の弾性部材の凸部１６ａを係合させ固
定させるという開閉固定機構を携帯時計ケースに
収納できるので、置時計として使用する際、時計
ケース外部に支持部材固定用の凹部及び係合用突
起を形成しなくてよく、デザイン制約がなくせデ
ザインバラエテイーを増やせる。又、支持部材１
２の凹部１２ｂおよび凸部１２ｃと弾性部材１６
の凸部１６ａで係合固定させるので、時計ケース
の保持が確実に出来なおかつ、外力が時計ケース
に加わつた時弾性部材１６が変形し支持部材１２
が時計ケースに収納される為、支持部材１２が破
壊されることがない。

〔考案の効果〕

以上の様な構成とすることにより、時計ケース
の胴の厚みを変える事なく置時計用の支持部材を
胴の中に組み入れコンパクトな携帯時計ケースを
得ることが出来る。また、支持部材に設けた二つ
の係合部と被係合部である弾性部材との係合によ
り、支持部材を胴に収納した状態および開いた状
態を確実に保持することが可能で、使用時に微小
外力が印加されても支持部材が勝手に開閉するこ
となく安定して携帯状態および置時計状態を維持
することができると共に、置時計の状態で過大な
外力が加わると支持部材が閉じることにより支持
部材の破損を防ぐことが出来る。

さらに、支持部材の係合部を簡単な構造でかつ
係合部が胴内部に隠れる構造としたためデザイン
自由度の高い携帯時計ケースを得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図は、本考案の携帯時計ケースの
支持部材固定構造の実施例の収納時と使用時を示
す断面図、第３図は、携帯時計ケースの裏平面
図。第４図は、弾性部材の平面図。第５図は、弾
性部材の側面図。第６図は、弾性部材と支持部材
係合部の断面図。第７図は、支持部材の平面図。
第８図は、支持部材の断面図。第９図、第１０図
は、従来例の時計ケースの支持部材開閉固定構造
の収納時と使用時を示す断面図。第１１図は、従
来の携帯時計ケースの裏平面図。 １１……胴、１２……支持部材、１２ａ……回
転軸部、１２ｂ……凹部、１２ｃ……凸部、１４
……裏ぶた、１６……弾性部材、１６ａ……凸
部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 携帯時計および置時計の機能を有すると共に、
   前記置時計として使用する場合の支持部材を有す
   る携帯時計ケースの支持部材開閉固定構造におい
   て、前記携帯時計ケースは、前記携帯時計と前記
   置時計とを収納する胴と、前記胴と係着する裏ぶ
   たと、前記胴と回動自在に係合する回転軸部と前
   記回転軸部に形成した二つの係合部Ａ（１２ｂ）
   およびＢ（１２ｃ）を有する前記支持部材と、前
   記裏ぶたに取着され前記係合部と係合可能な被係
   合部を有する弾性部材とを有し、 前記携帯時計ケースが前記置時計として使用さ
   れる場合には、前記支持部材を回転させて前記係
   合部Ａと前記被係合部とを係合させ前記支持部材
   が位置決め固定され、前記携帯時計として使用さ
   れる場合には、前記支持部材を前記裏ぶたと当接
   するように回転させて前記係合部Ｂと前記被係合
   部とを係合させ前記支持部材が位置決め固定され
   るように構成したことを特徴とする携帯時計ケー
   スの支持部材開閉固定構造。