JP2001334835A - 四輪駆動車における前後輪変速装置 - Google Patents

四輪駆動車における前後輪変速装置

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JP2001334835A
JP2001334835A JP2000155326A JP2000155326A JP2001334835A JP 2001334835 A JP2001334835 A JP 2001334835A JP 2000155326 A JP2000155326 A JP 2000155326A JP 2000155326 A JP2000155326 A JP 2000155326A JP 2001334835 A JP2001334835 A JP 2001334835A
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wheel
rear wheel
continuously variable
variable transmission
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JP2000155326A
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Hirohisa Tanaka
裕久 田中
Hidetaka Koga
英隆 古賀
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Isuzu Motors Ltd
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Isuzu Motors Ltd
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H15/00Gearings for conveying rotary motion with variable gear ratio, or for reversing rotary motion, by friction between rotary members
    • F16H15/02Gearings for conveying rotary motion with variable gear ratio, or for reversing rotary motion, by friction between rotary members without members having orbital motion
    • F16H15/04Gearings providing a continuous range of gear ratios
    • F16H15/06Gearings providing a continuous range of gear ratios in which a member A of uniform effective diameter mounted on a shaft may co-operate with different parts of a member B
    • F16H15/32Gearings providing a continuous range of gear ratios in which a member A of uniform effective diameter mounted on a shaft may co-operate with different parts of a member B in which the member B has a curved friction surface formed as a surface of a body of revolution generated by a curve which is neither a circular arc centered on its axis of revolution nor a straight line
    • F16H15/36Gearings providing a continuous range of gear ratios in which a member A of uniform effective diameter mounted on a shaft may co-operate with different parts of a member B in which the member B has a curved friction surface formed as a surface of a body of revolution generated by a curve which is neither a circular arc centered on its axis of revolution nor a straight line with concave friction surface, e.g. a hollow toroid surface
    • F16H15/38Gearings providing a continuous range of gear ratios in which a member A of uniform effective diameter mounted on a shaft may co-operate with different parts of a member B in which the member B has a curved friction surface formed as a surface of a body of revolution generated by a curve which is neither a circular arc centered on its axis of revolution nor a straight line with concave friction surface, e.g. a hollow toroid surface with two members B having hollow toroid surfaces opposite to each other, the member or members A being adjustably mounted between the surfaces
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60KARRANGEMENT OR MOUNTING OF PROPULSION UNITS OR OF TRANSMISSIONS IN VEHICLES; ARRANGEMENT OR MOUNTING OF PLURAL DIVERSE PRIME-MOVERS IN VEHICLES; AUXILIARY DRIVES FOR VEHICLES; INSTRUMENTATION OR DASHBOARDS FOR VEHICLES; ARRANGEMENTS IN CONNECTION WITH COOLING, AIR INTAKE, GAS EXHAUST OR FUEL SUPPLY OF PROPULSION UNITS IN VEHICLES
    • B60K17/00Arrangement or mounting of transmissions in vehicles
    • B60K17/34Arrangement or mounting of transmissions in vehicles for driving both front and rear wheels, e.g. four wheel drive vehicles
    • B60K17/348Arrangement or mounting of transmissions in vehicles for driving both front and rear wheels, e.g. four wheel drive vehicles having differential means for driving one set of wheels, e.g. the front, at one speed and the other set, e.g. the rear, at a different speed

Abstract

(57)【要約】 【課題】 この発明は、前輪用無段変速部の目標変速比
を基準として、操舵角の大きさに応じて求めた後輪用無
段変速部の目標変速比を設定することにより、変速比範
囲を有効に利用可能な四輪駆動車における前後輪変速装
置を提供する。 【解決手段】 コントローラ30は、操舵に起因したタ
イトコーナブレーキ現象を回避するため、車両の運転状
態に基づいて算出した後輪用無段変速部における後輪目
標傾転角φcrを操舵角検出センサ18が検出した操舵
角ζに基づいて加算側に補正することにより、前輪用無
段変速部における前輪目標傾転角φcfを算出し設定す
る。操舵角ζが大きい低速走行時には、減速側に既にシ
フトされている後輪目標傾転角φcrに対して、更なる
減速側のシフトのための余裕を求められることがなく、
変速比範囲を有効に利用することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば、トロイ
ダル型無段変速機のような無段変速機を用いて前輪と後
輪とを個別に駆動する四輪駆動車における前後輪変速装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、四輪駆動車においては、四輪駆動
の軽量化、動力循環の回避、及び燃費の向上等を目的
に、可変速ユニット(CVT)を前輪用と後輪用とに2
つ持ち、各可変速ユニットを介して前輪駆動軸及び後輪
駆動軸を可変速駆動することが考えられている。
【0003】四輪駆動車においては、ステアリングホイ
ールを操作して旋回等の操舵を行うとき、前輪は後輪よ
りも外側の回転半径で回転中心回りに旋回するという、
所謂、内輪差が生じる。前輪の左右の車輪の回転速度差
は前輪車軸に設けられた前輪用ディファレンシャル装置
によって、また、後輪の左右の車輪の回転速度差は後輪
駆動軸に設けられた後輪用ディファレンシャル装置によ
って、それぞれ吸収される。しかしながら、前輪と後輪
の平均的な旋回半径が互いに異なるために旋回時の前輪
と後輪との走行距離が異なり、直結式の四輪駆動車のよ
うに何らの対策をも講じないとすると、前輪の駆動回転
と後輪の駆動回転とが釣り合わず、所謂、タイトコーナ
ブレーキ現象が生じる。タイトコーナブレーキ現象が生
じると、車輪が滑りと駆動を繰り返してぎくしゃくした
り、或いは車両が外振れして走行し、極端な場合は、走
行不可能になる。
【0004】上記のような四輪駆動車のための無段変速
機として、1本の出力軸に2個の入力ディスクを固定
し、入力軸の周囲に2本の出力軸を独立して回転自在に
支持し、各入力ディスクと各出力軸に固定された出力デ
ィスクとの間にパワーローラを配設して可変速ユニット
を構成し、各出力軸の回転力を互いに独立して取り出す
ことにより、フルタイム四輪駆動を行うことが可能なト
ロイダル型無段変速機が提案されている(特開平5−1
57151号公報)。このトロイダル型無段変速機によ
れば、前輪は一方の可変速ユニットの出力側ディスクか
ら取り出した回転により駆動され、後輪は他方の可変速
ユニットの出力側ディスクから取り出した回転により駆
動される。
【0005】上記のトロイダル型無段変速機において、
前輪に操舵角が与えられたとき、一方の変位軸の傾転角
と他方の変位軸の傾転角とを異ならせる制御を行うこと
で、進路変更時における前輪と後輪との周速差を吸収し
つつ、センターデファレンシャル無しに、少ない動力損
失で四輪駆動車の駆動を行うことができる。即ち、一方
の車輪駆動のためのトロイダル型可変速ユニットにおけ
るパワーローラの傾転角を直進時よりも小さめにする
が、他方の車輪駆動のためのトロイダル型可変速ユニッ
トにおけるパワーローラの傾転角を直進時よりも大きめ
に設定することにより、前輪の回転速度を直進時よりも
少し速めとし、後輪の回転速度を直進時よりも少し遅め
として、操舵時の前輪と後輪とに速度差を持たせてい
る。
【0006】また、前後輪のうち一方にはエンジンの駆
動力を直接伝達し、他方にはトルク分配用のクラッチを
介して伝達するトルクスプリット式の四輪駆動車におい
て、異径タイヤを装着したとき、前後輪回転速度差対応
制御を残しながら、タイヤ径差や車速にかかわらず、確
実にトランスファやディファレンシャルの耐久性を向上
し振動発生防止等を図ったものとして、特開平5−31
9122号公報に開示されたものがある。異径タイヤの
装着が検出されたときには、タイヤ径差が大で車速が高
いほど不感帯を大きくした前後輪回転速度差に基づくク
ラッチトルク演算値と、車速が高いほど低い値とされる
最大クラッチトルク演算値とのうち小さい方の値を選択
し、この選択された演算値を得る駆動力配分制御を行う
駆動力配分制御手段が設けられている。低速走行時に
は、不感帯を持つ前後輪回転速度差に基づくクラッチト
ルク演算値が選択され、不感帯の幅により異径タイヤに
よる前後輪回転速度差の影響が取り除かれる。車速が増
加するときには、最大クラッチトルク演算値が制限され
るので、油温許容値を超えることを回避している。
【0007】更に、動力源である電気モータの左右の出
力軸にそれぞれ個別に変速比を制御可能なトロイダル型
無段変速部を配設して、左右の車輪の回転数やトルクを
個別に制御した電気自動車の駆動装置が、特開平10−
148245号公報に開示されている。両トロイダル型
無段変速部は、左右の車輪の回転数を吸収するように機
能したり、旋回時に差動装置として機能させることが可
能である。即ち、舵角センサと車速センサとでそれぞれ
舵角と車速を検出し、検出した舵角と車速とに基づいて
パワーローラの傾転角を制御して、左右の車輪の回転数
やトルクを個別に制御している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、四輪駆
動車両が旋回するときに前後輪の速度差に基づいて生じ
るタイトコーナブレーキ現象に対処するため、前輪用無
段変速部と後輪用無段変速部を配設した四輪駆動車にお
いては、前輪と後輪のタイヤ径が等しいとするとき、操
舵角に応じて、前輪を直進運転時よりも速く走行させ、
後輪を直進運転時よりも遅く走行させている。しかしな
がら、大きな操舵角でステアリングホイールを操作する
のは、通常、低速走行時に限られる。それ故、後輪の可
変ユニットにおいては、直線走行時にトロイダル型可変
ユニットのパワーローラの傾転角使用範囲の減速側に、
操舵時に更にパワーローラを減速側に変位させるための
余裕を持たせておくというように、後輪の可変ユニット
の変速範囲に直線走行では使用できない余裕を減速側に
持たせる必要がある構造となっている。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明の目的は、上記
課題を解決することであり、操舵角をセンサで検出し、
検出した操舵角の大きさに応じて前輪用無段変速部と後
輪用無段変速部との変速比を個別に制御して、タイトコ
ーナブレーキ現象の発生を防止し、車両がスムーズに旋
回できるようにする四輪駆動車であって、後輪の変速部
の変速比を、減速側に変位させるための余裕としての範
囲を残すことなく、広範囲に利用することが可能な四輪
駆動車における前後輪変速装置を提供することである。
【0010】この発明は、入力回転を変速して前輪駆動
軸に出力する前輪用無段変速部、入力回転を変速して後
輪駆動軸に出力する後輪用無段変速部、車両の運転状態
を検出する検出手段、車両の操舵角を検出する操舵角検
出センサ、及び前記検出手段が検出した車両の運転状態
に基づいて前記前輪用無段変速部と前記後輪用無段変速
部とを変速制御するコントローラを具備し、前記コント
ローラは、前記車両の前記運転状態に基づいて算出した
目標変速比を前記後輪用無段変速部における後輪目標変
速比に設定し、前記目標変速比と前記操舵角検出センサ
が検出した前記操舵角とに基づいて求めた変速比を前記
前輪用無段変速部における前輪目標変速比に設定するこ
とから成る四輪駆動車における前後輪変速装置に関す
る。
【0011】この四輪駆動車における前後輪変速装置に
よれば、コントローラは、検出手段が検出した車両の運
転状態に基づいて目標変速比を算出し、算出した目標変
速比を後輪用無段変速部における後輪目標変速比に設定
する。コントローラは、また、目標変速比と操舵角検出
センサが検出した操舵角とに基づいて求めた変速比を前
輪用無段変速部における前輪目標変速比に設定する。即
ち、この四輪駆動車における前後輪変速装置において
は、後輪目標変速比を基準にして、増速側となる前輪目
標変速比を後輪目標変速比と操舵角とに基づいて求めて
いるので、後輪目標変速比は、操舵時にタイトコーナブ
レーキ現象の発生がなくスムーズに旋回するために減速
側に更に変位させることを可能にする余裕範囲を残すこ
となく、広範囲に利用される。
【0012】前記コントローラは、前記目標変速比と前
記操舵角検出センサが検出した前記操舵角とを変数とし
た予め定められた演算式に基づいて前記前輪目標変速比
を求める。タイトコーナブレーキ現象を生じないような
各変速部における前後輪の目標変速比は、操舵角に応じ
て、理論的に得られる演算式にて求められる。
【0013】前記コントローラは、前記目標変速比と前
記操舵角検出センサが検出した前記操舵角とを座標軸と
して予め作成されたマップに基づいて前記前輪目標変速
比を求める。タイトコーナブレーキ現象を生じないよう
な前輪変速部における前輪目標変速比について目標変速
比と操舵角との複数の組合せの点で上記の演算式に基づ
いて予め演算にて求められた値によってマップを作成し
ておき、前輪目標変速比は、そのマップに基づいて、コ
ントローラが算出した後輪目標変速比とセンサが検出し
た操舵角とに応じて、線形補完等の適当な簡単な補完に
て求められる。
【0014】前記コントローラは、前記目標変速比の取
り得る全範囲に渡って前記操舵角のみを変数とする近似
式に基づいて、前記前輪目標変速比を求める。上記の演
算式によって得られる前輪目標変速比の後輪目標変速比
に対する変速比の補正量は、取り得るすべての目標変速
比と操舵角とに対して、狭い範囲となっているので、操
舵角のみを変数とする一次関数、又は二次関数のような
簡単な近似関数にて近似することもできる。近似関数の
演算にて得られた前輪目標変速比に基づいて目標変速比
を補正しても、良好な前後輪変速制御が得られる。
【0015】前記コントローラは、前記マップによって
前記目標変速比及び前記操舵角に応じた補正変速比、又
は前記近似式によって前記操舵角に応じた補正変速比を
求め、前記補正変速比を前記後輪目標変速比に加算する
ことにより前記前輪変速比を求める。前記前輪変速比を
求める補正は、目標変速比と操舵角とに基づいて算出さ
れた補正変速比を後輪目標変速比に加算することによっ
て行われる。補正変速比の加算であるので、コントロー
ラにおける変速比の演算が簡単に行われ、演算時間やC
PUやメモリ等の演算負担が少なくて済む。
【0016】この四輪駆動車における前後輪変速装置に
おいて、前記前輪用無段変速部と前記後輪用無段変速部
とは、それぞれ、駆動力が入力される入力ディスク、前
記入力ディスクに対向して配置され且つ前記前輪駆動軸
又は前記後輪駆動軸に連結された出力ディスク、及び前
記入力ディスクと前記出力ディスクとの間に傾転可能に
配置され前記入力ディスクと前記出力ディスクとの接触
点を変更することにより前記入力ディスクの回転を無段
階に変速して前記出力ディスクに伝達するパワーローラ
を備えているトロイダル型無段変速部である。トロイダ
ル型無段変速部は、ベルト式の無段変速機と比較して、
大きなトルクを伝達可能である。
【0017】前記パワーローラは、アクチュエータによ
って傾転軸方向に移動可能なトラニオンに回転自在に支
持されており、前記コントローラは、前記前輪用無段変
速部と前記後輪用無段変速部とにおいて、それぞれ、前
記前輪目標変速比又は前記後輪目標変速比と前記出力デ
ィスクの回転に基づいて算出される前輪実変速比又は後
輪実変速比との偏差に基づいて、前記アクチュエータの
作動を制御することにより、前記パワーローラの傾転角
をフィードバック制御している。
【0018】前記コントローラは、前輪目標変速比及び
前記後輪目標変速比に対応して、それぞれ、前記前輪用
無段変速部における前記パワーローラの前輪目標傾転
角、又は前記後輪用無段変速部における前記パワーロー
ラの前輪目標傾転角を設定し、前記前輪目標傾転角及び
前記前輪目標傾転角に基づいて前記前輪用無段変速部及
び前記後輪用無段変速部を変速制御する。傾転角をフィ
ードバック制御をする場合、目標傾転角に対して、実際
に検出された実傾転角との偏差に基づいて、その偏差が
なくなるように、アクチュエータの作動が制御される。
【0019】前記前輪用無段変速部と前記後輪用無段変
速部とは、前記車両のエンジンからの出力が出力される
主軸上に、前記各入力ディスクを前記主軸に連結した状
態で軸方向に対向して配置されたダブルキャビティ式ト
ロイダル型無段変速機を構成している。前記前輪用無段
変速部と前記後輪用無段変速部とは、ダブルキャビティ
式のトロイダル型無段変速機の各トロイダル変速部とさ
れる。前輪用無段変速部によって変速された回転は、例
えば、チェーン伝動装置を介して主軸に平行に配置され
た前輪駆動用のプロペラシャフトに出力され、後輪用無
段変速部によって変速された回転は、例えば、別のチェ
ーン伝動装置を介して主軸と同軸に配設された後輪駆動
用のプロペラシャフトに出力される。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しつつ、こ
の発明による四輪駆動車における前後輪変速装置の実施
例を説明する。図1はこの発明による前後輪変速装置が
適用される四輪駆動車の概略平面図、図2は図1に示す
四輪駆動車における前後輪変速装置の縦断面図である。
【0021】図1において、この発明による前後輪変速
装置が適用される四輪駆動車1は、エンジン2、エンジ
ンの出力側に設けられているトルクコンバータ3、トル
クコンバータ3の後流に設けられているクラッチユニッ
ト4、クラッチユニット4の出力側において、主軸5に
配設されたダブルキャビティ式のトロイダル型無段変速
機(CVT)6を備えている。この実施例では発進用ク
ラッチの代わりにトルクコンバータ3が用いられてい
る。また、クラッチユニット4は、リングギヤ、キャリ
ヤ及びケーシングに対して選択的に結合可能なクラッチ
を備えた後進と前進に切換え可能なプラネタリギヤから
構成される。トロイダル型無段変速機6から出力された
一部の駆動力は、前輪駆動用のプロペラシャフト7、前
輪駆動用のプロペラシャフト7に接続されている前輪用
ディファレンシャルギヤ8、前輪用ディファレンシャル
ギヤ8の出力側に分割された状態でそれぞれ連結された
前輪駆動軸9、前輪駆動軸9に取り付けられた前輪1
0,10に伝達される。トロイダル型無段変速機6から
出力された残りの駆動力は、後輪駆動用のプロペラシャ
フト11、後輪駆動用のプロペラシャフト11に接続さ
れている後輪用ディファレンシャルギヤ12、後輪用デ
ィファレンシャルギヤ12の出力側に分割された状態で
左右にそれぞれ連結された後輪駆動軸13を介して後輪
駆動軸13に取り付けられた後輪14,14に伝達され
る。運転者が操縦するステアリングホイール15によ
り、前輪10,10が操舵される。
【0022】トロイダル型無段変速機6には、後輪14
側への動力伝達経路上の歯車に近接して、車速センサ1
6が配設されている。車速センサ16は、後輪回転数
(車両速度Vに相当)を検出する。トロイダル型無段変
速機6には、また、前輪10側への動力伝達経路上の歯
車に近接して、前輪回転数センサ17が配設されてい
る。ステアリングホイール15の操作角度を検出する操
舵角検出センサ18は、前輪10,10の操舵角ζを検
出し、コントローラ30に出力する。トロイダル型無段
変速機6には、また、後述する前輪用トロイダル変速部
のパワーローラの前輪実傾転角φafを検出する前輪用
傾転角センサ19と、後輪用トロイダル変速部のパワー
ローラの後輪実傾転角φarを検出する後輪用傾転角セ
ンサ20とが設けられている。
【0023】コントローラ30は、四輪駆動車1のアク
セルペダル踏込み量のようなアクセル操作量Ac、車速
センサ16が検出した車速V、及びエンジン回転数Ne
から成る予め定められているシフトマップを備えてお
り、前後輪用の変速部制御の基準となる後輪目標傾転角
φcrを後輪指令傾転角として出力する。後輪目標傾転
角φcrと前輪目標傾転角φcfとの差としての傾転角
補正量Δφ(正の値)は、操舵角ζに基づいて定められ
るが、それについては後述する。従って、前輪目標傾転
角φcfは、後輪目標傾転角φcrに傾転角補正量Δφ
を加算する補正を施すことにより、算出される。トロイ
ダル型無段変速機6の前輪用トロイダル変速部と後輪用
トロイダル変速部とのトラニオンを傾転軸方向に変位制
御するため、各変速部に対応したトラニオンに関連する
アクチュエータとしての油圧シリンダの前輪用油圧サー
ボ回路21及び後輪用油圧サーボ回路22が配設されて
いる。詳細には後述するように、トロイダル変速部にお
けるパワーローラの目標傾転角は、そのトロイダル変速
部における目標変速比に対応している。
【0024】各油圧サーボ回路21,22は、それぞ
れ、コントローラ30から出力される前輪目標傾転角φ
cf又は後輪目標傾転角φcr、及び前輪用トロイダル
変速部において検出された前輪実傾転角φaf又は後輪
用トロイダル変速部において検出された後輪実傾転角φ
arが入力され、これらに情報に基づいて、制御信号U
f,Urを出力して各トロイダル変速部のアクチュエー
タとしての油圧シリンダの油圧を制御し、トラニオンの
傾転軸方向の変位を制御してパワーローラの傾転制御を
行い、各トロイダル変速部における変速動作を制御す
る。この発明による、コントローラ30による変速部の
傾転角制御については後に詳述する。
【0025】図2は、トロイダル型無段変速機6の内部
の構造を示す断面図であり、図1に示されたものと同一
の構成要素については、図1に付された符号と同一の符
号を付して重複する説明を省略する。図2を参照する
と、トロイダル型無段変速機6において、エンジン2か
らの出力は、トルクコンバータ3からクラッチユニット
4を介して主軸5に入力される。トロイダル型無段変速
機6は、主軸5の軸方向に隔置して配設され、且つ構造
が軸方向に対称的な、前輪用トロイダル変速部6aと後
輪用トロイダル変速部6bとから成る。各トロイダル変
速部6a,6bは、同じ構造を有しており、主軸5から
回転力が入力される入力ディスク40、入力ディスク4
0に対向して主軸5に相対回転可能に装着された出力デ
ィスク41、及び両ディスク40,41に接触し両ディ
スク40,41間に傾転可能に配設されたパワーローラ
42から構成されており、パワーローラ42の傾転に応
じてパワーローラ42と両ディスク40,41との接触
点が変更されることにより、入力ディスク40の回転が
無断階に変速されて出力ディスク41に伝達される。
【0026】前輪用トロイダル変速部6aにおいては、
出力ディスク41の回転は、スプロケット44、45及
びチェーン46を有するチェーン伝動装置43、更に回
転方向を後輪14、14と整合させるためのアイドラギ
ヤを含む歯車機構51を介して前輪用プロペラシャフト
7から左右の前輪10に伝達される。この際、前輪駆動
力は、前輪用ディファレンシャルギヤ8によって、ステ
アリングホイール15の操舵角ζに応じて内輪と外輪と
で異なる回転数に応じて分配される。後輪用トロイダル
変速部6bにおいては、出力ディスク41の回転は、ス
プロケット48、49及びチェーン50を有するチェー
ン伝動装置47から、カウンタシャフト52上のギヤ5
3及び,主軸5と同軸に配置された後輪用プロペラシャ
フト11上の歯車54を介して後輪用プロペラシャフト
11に伝達される。後輪用プロペラシャフト11に連結
された後輪用ディファレンシャルギヤ12によって、後
輪駆動力は、内輪と外輪とで異なる回転数に応じて分配
される。前輪回転数Nfは、例えば、チェーン伝動装置
46の出力側のスプロケット45又はアイドラのような
歯車機構51に対して設けられた前輪回転数センサ17
によって検出され、後輪回転数は、例えば、カウンタシ
ャフト52の出力側のギヤ53に対して設けられた車速
センサ16によって検出される。
【0027】操舵角ζと前後の車輪10,14の幾何学
的関係を図3に基づいて説明する。図3に示す関係から
容易に分かるように、操舵角ζと、前後車輪10,14
の回転半径Rf及びRrとの間には、次の式で表される
関係(アッカーマン・ジャントーの理論)がある。 Rf=Rr/cosζ ・・・(1) この式からも容易に理解されるように、|cosζ|≦
1であるから、前輪10の回転半径Rfは、後輪14の
回転半径Rrよりも大きくなる。
【0028】前後車輪10,14のタイヤ径が等しいと
すると、前後車輪10,14の回転数が等しくなるに
は、前後車輪の回転数Nf,Nrは回転半径に比例すべ
きであるから、 Nf=Nr/cosζ (即ち、Nf/Nr=1/cosζ) ・・・(2) の関係にあることが必要である。この関係は、車輪速度
や、車軸の回転数(rpm)には無関係である。
【0029】トロイダル型無段変速機6はパラレル・ハ
ーフトロイダル型であり、パワーローラ42の傾転角φ
と、各トロイダル変速部6a,6bの出力軸回転数N3
との関係について、図4に基づいて説明する。図4にお
いて、入力ディスク40及び出力ディスク41の回転数
をN1 , 3 とし、入力ディスク40及び出力ディスク
41とパワーローラ42との接触点C1 ,C3 における
半径(接触半径)をr 1 ,r3 とし、入力ディスク40
及び出力ディスク41の接触面の延長面(断面図である
図4の円弧面)と主軸5との最短径をe0 とし、トラニ
オンの傾転軸線55の回りにおいて両ディスクの中心対
称面と一方の接触点C1 ,C3 までの角度を傾転角φと
し、両接触点C1 ,C3 を見込む角度の半分を半頂角θ
0 とし、トラニオンの傾転軸線55からパワーローラ4
2の接触点C1 ,C3 までの距離、即ち、ハーフトロイ
ダルの曲率半径をr0 とすると、幾何学的な関係から次
の式が成り立つ。 r0 +e0 =r0 ・cosφ+r1 =r0 ・cos(2θ0 −φ)+r3 一方、r1 ,r3 の比は、パワーローラ42の回転を仲
立ちとして、入力ディスク40及び出力ディスク41の
回転数と反比例の関係にあり、入力ディスク40の回転
数N1 及に対する出力ディスク41の回転数N3 の比と
しての変速比eは、r1 ,r3 の比から次の(3)式と
して求められる。なお、この明細書において、変速比
は、出力回転数を入力回転数で割った値である。 e=N3 /N1 =r1 /r3 = (1+k0 −cosφ)/[(1+k0 −cos(2θ0 −φ)] ・・・(3) ここで、k0 は、キャビティアスペクト比(=e0 /r
0 )と呼ばれるハーフトロイダルキャビティの幾何学的
な特徴を表す比率である。
【0030】次に、前輪用トロイダル変速部6aにおけ
るパワーローラ42の傾転角φfと後輪用トロイダル変
速部6bにおけるパワーローラ42の傾転角φrの関係
について説明する。前輪10と後輪14の回転数をそれ
ぞれNf,Nrとし、前輪用トロイダル変速部6aと後
輪用トロイダル変速部6bの出力ディスク41の回転数
をそれぞれNf3 ,Nr3 とする。今、前輪用トロイダ
ル変速部6aの出力ディスク41と前輪10との減速比
をIfとし、後輪用トロイダル変速部6bの出力ディス
ク41と後輪14との減速比をIrとすると、 Nf=Nf3 /If, Nr=Nr3 /Ir となり、通常、各トロイダル変速部6a,6bの出力回
転数は車輪回転数と同一減速比で減速されるように設定
されているので、If=Irとなるから、次式となる。 Nf/Nr=Nf3 /Nr3 ・・・(4) 前後輪用の各トロイダル変速部6a,6bに入力回転数
は主軸5の回転数であって同じ値であるから、(3)式
において、各トロイダル変速部6a,6bのパワーロー
ラ42,42の傾転角φf,φrを用いると、 Nf3 =N1 ・(1+k0 −cosφf)/[(1+k
0 −cos(2θ0 −φf)] Nr3 =N1 ・(1+k0 −cosφr)/[(1+k
0 −cos(2θ0 −φr)] 両者の比をとることにより、 Nf3 /Nr3 =1/cosζ ={(1+k0 −cosφf)/[(1+k0 −cos(2θ0 −φf)]}/ {(1+k0 −cosφr)/[(1+k0 −cos(2θ0 −φr)]} ・・・(5) (5)式により、前輪用トロイダル変速部6aのパワー
ローラ42の傾転角φfは、操舵角ζと、後輪用トロイ
ダル変速部6bのパワーローラ42の傾転角φrとによ
って表すことができる。即ち、後輪用トロイダル変速部
6bのパワーローラ42の傾転角φrと操舵角ζとが定
まれば、タイトコーナブレーキ現象を起こさないような
前輪用トロイダル変速部6aのパワーローラ42の傾転
角φfが一義的に定められることになる。
【0031】そこで、後輪用トロイダル変速部6bのパ
ワーローラ42の後輪目標傾転角φcrを基準として、
操舵角ζに応じて、前輪用トロイダル変速部6aのパワ
ーローラ42の前輪目標傾転角φcfを求める傾転角補
正量Δφを、予め計算式又はその計算式から複数の座標
上の点についてプロットしたマップとしてコントローラ
30内部に記憶しておき、操舵角センサ18で検出した
操舵角ζに応じて傾転角補正量Δφを求め、後輪用トロ
イダル変速部6bのパワーローラ42の後輪目標傾転角
φcrに傾転角補正量Δφを加算補正することによっ
て、前輪用トロイダル変速部6aのパワーローラ42の
前輪目標傾転角φcfを算出することが考えられる。
【0032】例えば、図5は、トロイダル型無段変速機
6のキャビティの幾何学的特性として、k0 =0.4
5,θ0 =57°の場合(搭載するトロイダル型無段変
速機が定まれば、この値は不変な値となる)の操舵角ζ
と傾転角補正量Δφとの関係を示すグラフである。図5
のグラフは、後輪傾転角φrをパラメータとして、φr
=20°(変速比e=0.336でローギヤの場合に相
当)、φr=57°(変速比e=1.00で中立状態の
場合に相当)、及びφr=88°(変速比e=2.57
でハイギヤの場合に相当)の3つの場合における操舵角
ζと傾転角補正量Δφとの関係を求めて描いたものであ
り、(5)式において、後輪目標傾転角φrの上記の各
値に対して、操舵角ζと傾転角補正量Δφとの関係を求
めたものである。操舵角ζを反対側に操作した場合のグ
ラフは、図1の補正回路31に示すように、操舵角ζ=
0の縦軸に対して対称である。図5における後輪傾転角
φrは、後輪目標傾転角φcrに置き換えて用いること
ができる。
【0033】図5から理解されるように、傾転角補正量
Δφは、一般には、中立位置φr=57°で最も小さい
値を示し、中立位置から増速側及び減速側のどちらの方
向に変位しても大きくなる傾向にある。また、最大減速
状態でも、最大増速状態であっても、傾転角補正量Δφ
は、狭い値の範囲内に納まっている。簡便には最大操舵
角(ζ=30°)で傾転角補正量Δφは4.5°となる
点と原点とを結んだ線形近似によっても、タイヤの弾性
変形可能範囲内に収まり、タイトコーナブレーキ現象
は、見かけ上小さく、車両範囲に支障は生じない。傾転
角補正量Δφは、(5)式に基づいて演算してもよい
が、図5に示すように、傾転角補正量Δφの値が比較的
狭い範囲に納まっていることから、図5にL1 [Δφ=
(4.5/30)×ζ]又はL2 [Δφ=(4.5/
(30−5))×(ζ−5)]で示すような直線や、例
えば、操舵角ζが5°又は10°の位置で折れる適当な
折れ線で示す一次曲線、或いは中立位置φr=57°と
最減速側φr=20°との中間を通る二次曲線に近似す
ることができ、そのようにして近似された傾転角補正量
Δφを用いても良好な前後輪の変速制御結果が得られ
る。
【0034】
【発明の効果】この発明は、上記のように構成されてい
るので、次のような効果を奏する。即ち、この四輪駆動
車における前後輪変速装置においては、コントローラ
は、目標変速比を後輪用無段変速部における後輪目標変
速比に設定し、目標変速比と操舵角検出センサが検出し
た操舵角とに基づいて目標変速比を補正することにより
求めた変速比を前輪用無段変速部における前輪目標変速
比に設定しているので、後輪目標変速比を基準にして、
前輪目標変速比を後輪目標変速比と操舵角とに応じて補
正することにより、四輪駆動車はタイトコーナブレーキ
現象の発生がなくスムーズに旋回することができる。ま
た、検出した操舵角の大きさに応じて、簡単な目標変速
比の補正によって、タイトコーナブレーキ現象のない前
輪目標変速比を得ることができる。
【0035】また、後輪目標変速比を基準として、後輪
目標変速比に正の値の傾転角補正量を加算することによ
り前輪目標変速比を算出しているので、無段変速機の全
変速域を使用することができる。即ち、高速走行時には
大きな角度で操舵することはなく、操舵角が大きくなる
のは低速走行時に限られる。前輪目標変速比を基準とす
ると、低速走行時には、既に減速側にシフトされている
後輪目標変速比を更に減速側にシフトさせる必要があ
り、直進走行時には使用しない変速比マージンを減速側
に用意しておくことになって、変速比の幅をフルに使用
することができない。これに対して、後輪目標変速比を
基準とすることにより、低速走行をしている場合、直進
走行時には勿論のこと、旋回走行時にも、変速比マージ
ンを減速側に用意しておくことになく、最減速側の後輪
目標変速比を用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による前後輪変速装置が適用される四
輪駆動車の概略平面図である。
【図2】図1に示す四輪駆動車における前後輪変速装置
の縦断面図である。
【図3】操舵角ζと前後の車輪の幾何学的関係を示す説
明図である。
【図4】トロイダル変速部におけるパワーローラの傾転
角φによる変速比との関係を示す説明図である。
【図5】この発明による四輪駆動車における前後輪変速
装置における、操舵角ζと傾転角補正量Δφとの関係を
示すグラフである。
【符号の説明】
1 四輪駆動車 2 エンジン 5 主軸 6 トロイダル型無段変速機 6a 前輪用無段変速部(前輪用トロイダル変速部) 6b 後輪用無段変速部(後輪用トロイダル変速部) 7 前輪駆動軸(前輪用プロペラシャフト) 10 前輪 11 後輪駆動軸(後輪用プロペラシャフト) 14 後輪 18 操舵角検出センサ 30 コントローラ 31 補正回路 40 入力ディスク 41 出力ディスク 42 パワーローラ φ 傾転角 ζ 操舵角 Δφ 傾転角補正量 C1 ,C 3 接触点
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F16H 59:40 F16H 59:40 59:44 59:44 59:58 59:58 59:70 59:70 63:06 63:06 Fターム(参考) 3D043 AA01 AB17 EA02 EA11 EA31 EA38 EA42 EB03 EB06 EB09 EB13 EB14 EE02 EE03 EE06 EE12 EE18 EF02 EF06 EF09 EF16 EF17 3J051 AA03 AA08 BA03 BB02 BD02 BE09 CA05 CB06 DA03 DA07 DA09 ED05 ED15 ED17 FA01 3J552 MA09 MA12 MA26 MA29 NA02 NB01 PA34 RB07 RB21 SA44 SB02 TA01 TA06 VA24W VA24Y VA37Z VA74W VA74Y VB01Z VC01Z VC03Z VD02Z VD14W

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力回転を変速して前輪駆動軸に出力す
    る前輪用無段変速部、入力回転を変速して後輪駆動軸に
    出力する後輪用無段変速部、車両の運転状態を検出する
    検出手段、車両の操舵角を検出する操舵角検出センサ、
    及び前記検出手段が検出した車両の運転状態に基づいて
    前記前輪用無段変速部と前記後輪用無段変速部とを変速
    制御するコントローラを具備し、前記コントローラは、
    前記車両の前記運転状態に基づいて算出した目標変速比
    を前記後輪用無段変速部における後輪目標変速比に設定
    し、前記目標変速比と前記操舵角検出センサが検出した
    前記操舵角とに基づいて求めた変速比を前記前輪用無段
    変速部における前輪目標変速比に設定することから成る
    四輪駆動車における前後輪変速装置。
  2. 【請求項2】 前記コントローラは、前記目標変速比と
    前記操舵角検出センサが検出した前記操舵角とを変数と
    した予め定められた演算式に基づいて前記前輪目標変速
    比を求めることから成る請求項1に記載の四輪駆動車に
    おける前後輪変速装置。
  3. 【請求項3】 前記コントローラは、前記目標変速比と
    前記操舵角検出センサが検出した前記操舵角とを座標軸
    として予め作成されたマップに基づいて前記前輪目標変
    速比を求めることから成る請求項2に記載の四輪駆動車
    における前後輪変速装置。
  4. 【請求項4】 前記コントローラは、前記目標変速比の
    取り得る全範囲に渡って前記操舵角のみを変数とする近
    似式に基づいて、前記前輪目標変速比を求めることから
    成る請求項2に記載の四輪駆動車における前後輪変速装
    置。
  5. 【請求項5】 前記コントローラは、前記マップによっ
    て前記目標変速比及び前記操舵角に応じた補正変速比、
    又は前記近似式によって前記操舵角に応じた補正変速比
    を求め、前記補正変速比を前記後輪目標変速比に加算す
    ることにより前記前輪変速比を求めることから成る請求
    項3又は4に記載の四輪駆動車における前後輪変速装
    置。
  6. 【請求項6】 前記前輪用無段変速部と前記後輪用無段
    変速部とは、それぞれ、駆動力が入力される入力ディス
    ク、前記入力ディスクに対向して配置され且つ前記前輪
    駆動軸又は前記後輪駆動軸に連結された出力ディスク、
    及び前記入力ディスクと前記出力ディスクとの間に傾転
    可能に配置され前記入力ディスクと前記出力ディスクと
    の接触点を変更することにより前記入力ディスクの回転
    を無段階に変速して前記出力ディスクに伝達するパワー
    ローラを備えているトロイダル型無段変速部であること
    から成る請求項1〜5のいずれか1項に記載の四輪駆動
    車における前後輪変速装置。
  7. 【請求項7】 前記パワーローラは、アクチュエータに
    よって傾転軸方向に移動可能なトラニオンに回転自在に
    支持されており、前記コントローラは、前記前輪用無段
    変速部と前記後輪用無段変速部とにおいて、それぞれ、
    前記前輪目標変速比又は前記後輪目標変速比と前記出力
    ディスクの回転に基づいて算出される前輪実変速比又は
    後輪実変速比との偏差に基づいて、前記アクチュエータ
    の作動を制御することにより、前記パワーローラの傾転
    角をフィードバック制御することから成る請求項6に記
    載の四輪駆動車における前後輪変速装置。
  8. 【請求項8】 前記コントローラは、前輪目標変速比及
    び前記後輪目標変速比に対応して、それぞれ、前記前輪
    用無段変速部における前記パワーローラの前輪目標傾転
    角、又は前記後輪用無段変速部における前記パワーロー
    ラの前輪目標傾転角を設定し、前記前輪目標傾転角及び
    前記前輪目標傾転角に基づいて前記前輪用無段変速部及
    び前記後輪用無段変速部を変速制御することから成る請
    求項6又は7に記載の四輪駆動車における前後輪変速装
    置。
  9. 【請求項9】 前記前輪用無段変速部と前記後輪用無段
    変速部とは、前記車両のエンジンからの出力が出力され
    る主軸上に、前記各入力ディスクを前記主軸に連結した
    状態で軸方向に対向して配置されたダブルキャビティ式
    トロイダル型無段変速機を構成していることから成る請
    求項6〜8のいずれか1項に記載の四輪駆動車における
    前後輪変速装置。
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