JPH05213080A - 四輪制御式四輪駆動車 - Google Patents

四輪制御式四輪駆動車

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JPH05213080A
JPH05213080A JP1671892A JP1671892A JPH05213080A JP H05213080 A JPH05213080 A JP H05213080A JP 1671892 A JP1671892 A JP 1671892A JP 1671892 A JP1671892 A JP 1671892A JP H05213080 A JPH05213080 A JP H05213080A
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JP
Japan
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wheel
wheels
differential mechanism
differential
driving force
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JP1671892A
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Kaoru Sawase
薫 澤瀬
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Mitsubishi Motors Corp
Original Assignee
Mitsubishi Motors Corp
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Publication date
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  • Arrangement And Mounting Of Devices That Control Transmission Of Motive Force (AREA)
  • Arrangement And Driving Of Transmission Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、四輪駆動車における車両の前後左
右輪の駆動力をそれぞれ独立して制御する、四輪制御式
四輪駆動車に関し、四輪駆動車の前後左右輪の各輪に対
して、それぞれ独立して駆動力を制御できるようにする
ことを目的とする。 【構成】 4つの車輪51,52,53,54のすべて
にエンジン30からの回転駆動力を伝達して走行しうる
四輪駆動車において、前後輪間用差動機構2と、、前輪
左右間用差動機構3と後輪左右間用差動機構4をそな
え、各差動機構2,3,4がそれぞれ対応する車輪系へ
の駆動力配分を調整しうる可変配分手段2Aをそなえた
可変配分式差動機構2Bにより構成されて、各差動機構
2,3,4の可変配分手段2Aの作動を制御する制御手
段5が設けられて構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、四輪駆動車における4
つの車輪の駆動力をそれぞれ独立して制御する、四輪制
御式四輪駆動車に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、四輪駆動車の開発が盛んに行なわ
れているが、前後輪間の駆動力配分を調整できるように
した、フルタイム四輪駆動方式のものの開発が種々行な
われている。このような前後輪間の駆動力配分を行なう
機構としては、前後輪への駆動力伝達経路に前後輪間に
生じる差動を許容する差動機構(センタデフ)を設け
て、このデフにその差動を制限できる差動制限機構(L
SD=リミデッドスリップデフ)を付設して駆動力配分
を行なう手段が開発されている。
【0003】このような前後輪の差動制限機構には、前
後輪の回転速度差に対応するタイプのものや、入力され
たトルク(回転駆動力)に比例するタイプのものがあ
る。前後輪回転速度差対応タイプには、液体の粘性を利
用したVCU(ビスカスカップリングユニット)式LS
DやHCU(ハイドロリックカップリングユニット)式
LSDなどのものがあり、車両の走行安定性を向上しう
る利点がある。
【0004】また、入力トルク比例タイプのものには、
一般的な機械式LSDなどのフリクションタイプのもの
や、ウォームギアの摩擦抵抗を利用してトルクに感応し
て制御するTORSEN(トルセン)式LSDなどのメ
カニカルタイプのものがあり、車両の旋回性能の向上や
スタック脱出性能の確保や走破性の向上を実現できる等
の利点がある。
【0005】なお、これらの差動制限機構は左右輪間の
差動制限機構にも適用できる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ような各差動制限機構は駆動力配分を積極的に調整する
ものではなく、前後左右輪の各輪に対して駆動力を自由
自在に配分できるものではなかった。本発明は、上述の
課題に鑑み創案されたもので、四輪駆動車の前後左右輪
の各輪に対して、それぞれ独立して駆動力を制御できる
ようにした、四輪制御式四輪駆動車を提供することを目
的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】このため、本発明の四輪
制御式四輪駆動車は、4つの車輪のすべてにエンジンか
らの回転駆動力を伝達して走行しうる四輪駆動車におい
て、上記エンジンからの回転駆動力を前後輪に配分する
駆動力前後配分伝達経路に前後輪間用差動機構をそなえ
るとともに、前輪側に配分された回転駆動力を左右輪に
配分する駆動力左右配分伝達経路に前輪左右間用差動機
構と、後輪側に配分された回転駆動力を左右輪に配分す
る駆動力左右配分伝達経路に後輪左右間用差動機構とを
そなえ、上記の各差動機構がそれぞれ対応する車輪系へ
の駆動力配分を調整しうる可変配分手段をそなえた可変
配分式差動機構により構成されて、上記の各差動機構の
可変配分手段の作動を制御する制御手段が設けられてい
ることを特徴としている。
【0008】
【作用】上述の本発明の四輪制御式四輪駆動車では、可
変配分式差動機構によって構成された前後輪間用差動機
構,前輪左右間用差動機構および後輪左右間用差動機構
の各可変配分手段が、制御手段によって制御されて、4
つの車輪への駆動力配分が制御される。
【0009】
【実施例】以下、図面により、本発明の実施例について
説明すると、図1は本発明の第1実施例としての四輪制
御式四輪駆動車の全体構成を示す模式的な構成図、図2
はその差動機構を示す模式的な構成図であり、図3は本
発明の第2実施例としての四輪制御式四輪駆動車の差動
機構を示す原理図である。
【0010】まず、第1実施例について説明すると、図
1に示すように自動車のエンジン30から出力された回
転駆動力は、トランスミッション(図示省略)を介して
前後輪間用差動機構2に伝達されるようになっている。
そして、この前後輪間用差動機構2の前端からは前輪側
へ駆動力を伝達するための前輪側プロペラシャフト1A
が車両前方に向かって設けられており、前後輪間用差動
機構2の後端からは後輪側へ駆動力を伝達するための後
輪側プロペラシャフト1Bが車両後方に向かって設けら
れている。
【0011】そして、前輪側プロペラシャフト1Aの前
端は、前輪側ベベルギア6等を介して前輪左右間用差動
機構3へ回転駆動力を伝達できるようになっており、こ
れにより、回転駆動力は前輪側プロペラシャフト1Aに
伝達された後、前輪左右間用差動機構3を介して前輪側
の駆動軸(フロントドライブシャフト)41,42へ伝
達され、前輪51,52が駆動されるようになってい
る。
【0012】また、後輪側プロペラシャフト1Bの後端
は、後輪側ベベルギア7等を介して後輪左右間用差動機
構4へ回転駆動力を伝達できるようになっており、これ
により、回転駆動力は後輪側プロペラシャフト1Bに伝
達された後、後輪左右間用差動機構4を介して後輪側の
駆動軸(リアドライブシャフト)43,44へ伝達さ
れ、後輪53,54が駆動されるようになっている。
【0013】ここで、前後輪間用差動機構2と前輪左右
間用差動機構3と後輪左右間用差動機構4とは、いずれ
も、配分された二つの回転系の差動を吸収しうる差動機
能の他に、入力された駆動力を二つの出力軸に無段階に
可変配分しうる機能を有している。つまり、各差動機構
2,3,4は各車輪系への駆動力配分を調整しうる可変
配分手段をそなえた可変配分式差動機構(CVD=Co
ntinuoslyVariable Deffere
ntial))として構成されている。この実施例で
は、上述の各差動機構2,3,4は、いずれも同一の機
構により構成されている。
【0014】ここで、上述の各差動機構2,3,4の構
成について、前後輪間用差動機構2を用いて説明する
と、この前後輪間用差動機構2は、図2に示すように、
ベルト・プーリタイプのもの(ベルト・プーリタイプ差
動機構又はベルト・プーリタイプCVD)で構成され、
差動機構としてベベルギア式デファレンシャルギア8が
用いられ、この差動機構8の二つの出力軸のそれぞれに
可変配分手段2Aとして前輪用無段変速機(前輪用CV
T)10および後輪用無段変速機(後輪用CVT)11
が用いられている。
【0015】したがって、エンジン30から前後輪間用
差動機構2へ入力された回転駆動力は、デファレンシャ
ル8により前輪側と後輪側とに配分された後、それぞれ
可変配分手段2Aとしての前輪用CVT10,後輪用C
VT11を介して、前輪側プロペラシャフト1Aと後輪
側プロペラシャフト1Bとに伝達されるようになってい
る。
【0016】また、前輪用CVT10と後輪用CVT1
1は、機能、構造とも同じものである。そこで、前輪間
用CVT10(あるいは後輪用CVT11)の構成につ
いて説明すると、この前輪間用CVT10には、入力側
プーリ12および出力側プーリ13が一対になって設け
られ、これらの入力側プーリ12および出力側プーリ1
3には幅を自由に変化できるV字型断面を有する溝部1
2A,13Aがそれぞれ設けられている。そして、これ
らの溝部12A,13Aに特殊な形状をしたコマを間断
なく連ねたスチールベルト14が掛けられており、入力
側プーリ12の回転駆動を出力側プーリ13に伝達でき
るようになっている。
【0017】そして、上記二つのプーリ12,13間の
変速は、油圧制御等によって入力側と出力側との両方の
プーリの溝部12A,13Aの幅を変化させて、この二
つのプーリの回転速度比を連続的に変えることによって
無段階に行なわれるようになっている。また、入力側プ
ーリ12はデファレンシャルギア8によって回転駆動さ
れるようになっており、前輪側プロペラシャフト1Aは
出力側プーリ13によって、回転駆動されるようになっ
ている。
【0018】したがって、デファレンシャルギア8によ
って前輪側に配分された回転駆動力は入力側プーリ12
に伝達された後、油圧制御等により、適当な回転速度に
変速され、出力側プーリ13から前輪側プロペラシャフ
ト1Aへ伝達されるようになっている。一方、後輪用C
VT11も前輪間用CVT10と同様に構成され、後輪
側に配分された回転駆動力も前輪側と同様にして回転速
度を適当に変速され、後輪側プロペラシャフト1Bに伝
達されるようになっている。
【0019】このようにして、前後輪間用差動機構2に
より駆動力の可変配分が行なわれるようになっている。
また、前輪左右間用差動機構3および後輪左右間用差動
機構4についても、上述した前後輪間用差動機構2と同
一のベルト・プーリタイプ差動機構により構成されてい
る。
【0020】そして、これらの前後輪間用差動機構2,
前輪左右間用差動機構3及び後輪左右輪間用差動機構4
は、制御手段5により制御されるようになっている。こ
の制御手段5からは、図示しないが車速や舵角等の運転
状況や各車輪の回転状態に応じて設定される指令信号が
各差動機構2,3,4に送られて、4つの車輪の駆動力
配分状態が制御されるようになっている。
【0021】すなわち、制御手段5からの指令信号によ
り、上記各差動機構2,3,4の入力側プーリと出力側
プーリとのそれぞれの溝部の幅を変化させることによっ
て、二つのプーリの回転速度比が制御され、駆動力が可
変配分されるようになっている。このようにして、この
四輪制御式四輪駆動車の前後輪間の駆動力配分は前後輪
間用差動機構2によって行なわれるとともに、前輪側左
右輪間の駆動力配分は前輪左右間用差動機構3によって
行なわれ、また、後輪側左右輪間の駆動力配分は後輪左
右間用差動機構4によって行なわれるようになっている
ので、これら各差動機構2,3,4を同時に制御するこ
とにより、この四輪駆動車の前後左右輪の各輪に対し
て、それぞれ独立して四輪の駆動力配分を制御すること
ができるようになっている。
【0022】また、前後輪間と前輪側左右輪間と後輪側
左右輪間とにおける各差動は各差動機構2,3,4に設
けられているデファレンシャルギア8によって吸収され
るようになっている。本発明の第1実施例としての四輪
制御式四輪駆動車は、上述のように構成されているの
で、車両走行中は制御手段5から前後輪間用差動機構
2,前輪左右間用差動機構3及び後輪左右間用差動機構
4とに制御信号が送られ、各差動機構2,3,4の作動
が制御されて各入力軸及び各駆動軸の回転速度比が制御
される。
【0023】これらの各差動機構2,3,4を通じて前
後輪間,前輪側左右輪間及び後輪側左右輪間の各回転速
度比が調整されることで、四輪駆動車の前後左右輪の各
輪は所望の駆動力配分でそれぞれ独立して駆動される。
したがって、上記各差動機構2,3,4は上述したよう
に、前後輪間と前輪側左右輪間と後輪側左右輪間との3
箇所に設けられているので、これら各差動機構2,3,
4を同時に制御することにより、四輪駆動車の前後左右
輪の各輪は所望の駆動力配分でそれぞれ独立して駆動す
ることができる。
【0024】さらに、上記各差動機構2,3,4には、
二つの駆動軸の差動を吸収しうる差動装置としての機能
を有しているので、前後輪間の差動は前後輪間用差動機
構2によって、前輪側左右輪間の差動は前輪左右間用差
動機構3によって、後輪側左右輪間の差動は後輪左右間
用差動機構4によって吸収することができる。さらに、
上記各差動機構2,3,4には、二つの駆動軸の差動を
吸収しうる差動装置としての機能を有しているので、前
後輪間の差動は前後輪間用差動機構2によって、前輪側
左右輪間の差動は前輪左右間用差動機構3によって、後
輪側左右輪間の差動は後輪左右間用差動機構4によって
吸収することができる。
【0025】次に、第2実施例について説明すると、こ
の四輪制御式四輪駆動車の全体構成は第1実施例と同様
であり、第1実施例における3箇所の各差動機構2,
3,4の構成が異なる。すなわち、第2実施例では、各
差動機構2,3,4がトロイダルタイプのもの(トロイ
ダルタイプ差動機構又はトロイダルタイプCVD)を用
いて構成されている。
【0026】このトロイダルタイプ差動機構20は、図
3に示すように、回転駆動力を入力される入力ギア21
とロータ22と第1の出力軸23を備えたケーシング2
4と第2の出力軸25を備えたケーシング26とから構
成されている。そして、このトロイダルタイプ差動機構
20では、ケーシング24とケーシング26とによって
囲まれたロータ室27の内部に、入力ギア21と一体に
なって回転駆動可能なロータ22が設けられており、エ
ンジン30から入力された回転駆動力は入力ギア21に
伝達された後、ロータ22を通じてケーシング24とケ
ーシング26とに伝達され、第1の出力軸23および第
2の出力軸25に駆動力が配分されるようになってい
る。
【0027】このロータ22は、その外周をケーシング
24とケーシング26の内壁に歯合又は係合するように
なっており、ロータ22は、入力ギア21の内側に2自
由度の回転が可能となるように取り付けられている。こ
のうちの1つの回転軸は、このロータ22の中心を通
り、且つ、ロータ22に対して垂直な軸であって、この
軸廻りの回転(自転)によって、ロータ22の外周を通
じてケーシング24,26が回転駆動される。
【0028】そして、もう1つの回転軸は、入力ギア2
1のピッチ円と同一平面上で、且つ、このピッチ円に対
して同心円の接線を軸としている。ロータ22は、この
軸を中心として回転角が規制された回転ができるように
なっており、これによって、ロータ22の各ケーシング
24,26の内壁における歯合又は係合の位置を油圧等
で制御できるようになっている。
【0029】このように、ロータ22はロータ室27内
で2方向に回転できるようになっている。これにより、
第1の出力軸23と第2の出力軸25との間に相対的な
回転速度差がないときは、ギア21,ロータ22,ケー
シング24およびケーシング26は一体となって回転す
るが、第1の出力軸23と第2の出力軸25との間に回
転速度差が生じると、ケーシング24とケーシング26
との内壁の回転速度差によりロータ22が回転して、こ
の速度差を吸収できるようになっている。
【0030】さらに、ロータ22の傾き(ケーシング2
4,ケーシング26に対する接触角)を変化させること
で、各ケーシング24,26の内壁における係合部分が
変化して駆動力配分が調整されるようになっている。す
なわち、ロータ22をケーシング24(又はケーシング
26)の中心に近い位置で歯合させるか、あるいは、ケ
ーシング24(又はケーシング26)の外周部に近い位
置で歯合させるかにより、第1の出力軸23又は第2の
出力軸25に伝達される駆動力を制御できるようになっ
ている。
【0031】これは、一般に一定負荷の回転体をある一
定速度で回転させるには、力の作用点が回転中心に近い
程、大きな力が必要になり、逆に力の作用点が回転中心
から遠い程、小さな力で回転させることができるからで
あり、例えば、ロータ22をケーシング24の中心に近
い位置で歯合させると、ケーシング24に伝達される駆
動力は小さくなるようになっている。また、この時ケー
シング26においては、必然的にロータ22はケーシン
グ26の回転中心から遠い位置で歯合するので、ケーシ
ング26に伝達される駆動力は大きくなるようになって
いる。
【0032】また、これとは逆に、ロータ22をケーシ
ング24の縁部に近い位置で歯合させるとケーシング2
4に伝達される駆動力は大きくなり、ケーシング26で
はその中心に近い位置で歯合するので、伝達される駆動
力は小さくなるようになっている。すなわち、ロータ2
2とケーシング24,26との歯合部における接触角度
を油圧等により制御することによって、ケーシング2
4,26と入力ギア21との回転速度比および回転駆動
力を無段階に可変配分できるようになっている。
【0033】また、第1の出力軸23と第2の出力軸2
5との間の差動についても、ロータ22の自転により、
吸収できるようになっている。このようにして、前後輪
間用差動機構2により駆動力の可変配分が行なわれるよ
うになっている。ここで、駆動力配分が50:50のと
きは、このトロイダルタイプ差動機構20は通常のベベ
ルギア式デファレンシャルギアと同一の機構となる。
【0034】また、前輪左右間用差動機構3および後輪
左右間用差動機構4についても、上述した前後輪間用差
動機構2と同一の機構により構成されている。そして、
この車両には前後輪間用差動機構2と前輪左右間用差動
機構3と後輪左右間用差動機構4とを制御するための制
御手段5が設けられている。この、制御手段5からの指
令信号により、トロイダルタイプ差動機構20に設けら
れたロータ22の回転角度が制御されることによって4
つの車輪の駆動力配分が制御できるようになっている。
【0035】この制御手段5からは、図示しないが車速
や舵角等の運転状況や各車輪の回転状態に応じて設定さ
れる指令信号が各差動機構2,3,4に送られて、4つ
の車輪の駆動力配分状態が制御されるようになってい
る。また、各輪の差動についても、この制御手段5によ
るロータ22の回転角度の制御により吸収できるように
なっている。
【0036】このようにして、第2実施例における四輪
制御式四輪駆動車の前後輪間の駆動力配分は前後輪間用
差動機構2によって、前輪側左右輪間の駆動力配分は前
輪左右間用差動機構3によって、また、後輪側左右輪間
の駆動力配分は後輪左右間用差動機構4によって行なわ
れるようになっているので、これら各差動機構2,3,
4を同時に制御することにより、この四輪駆動車の前後
左右輪の各輪に対して、それぞれ独立して四輪の駆動力
配分を制御することができるようになっている。
【0037】また、前後輪間、前輪側左右輪間および前
輪側左右輪間の差動についても各差動機構2,3,4を
制御することにより吸収できるようになっている。本発
明の第2実施例としての四輪制御式四輪駆動車は、上述
のように構成されているので、車両走行中は制御手段5
から前後輪間用差動機構2と前輪左右間用差動機構3と
後輪左右間用差動機構4とに信号が送られ、各駆動軸あ
るいは入力軸の回転速度比はこの制御信号にしたがって
制御される。
【0038】すなわち、上記各差動機構2,3,4は上
述したように、前後輪間と前輪側左右輪間と後輪側左右
輪間との3箇所に設けられているので、これら各差動機
構2,3,4を同時に制御することにより、四輪駆動車
の前後左右輪の各輪は所望の駆動力配分でそれぞれ独立
して駆動することができる。さらに、上記各差動機構
2,3,4には、二つの駆動軸の差動を吸収しうる差動
装置としての機能を有しているので、前後輪間の差動は
前後輪間用差動機構2によって、前輪側左右輪間の差動
は前輪左右間用差動機構3によって、後輪側左右輪間の
差動は後輪左右間用差動機構4によって吸収することが
できる。
【0039】なお、上記各差動機構2,3,4は上述し
たベルト・プーリタイプやトロイダルタイプに限られる
ものではなく、入力された駆動力を二つの出力軸に無段
階に可変配分しうる機能と、この配分された二つの回転
駆動力の差動を吸収しうる差動装置としての機能との二
つの機能を有していれば、他のタイプの差動機構(例え
ば、ベベルギア式デファレンシャルギア8の代わりに遊
星歯車機構を用いたベルト・プーリタイプCVD)を用
いても何ら問題はない。
【0040】また、上記3箇所に設けられた各差動機構
2,3,4のすべてが同一タイプ(例えば、ベルト・プ
ーリタイプ)である必要がないのは言うまでもなく、車
載する際のレイアウトや重量バランスおよびコスト等の
諸条件によって異なるタイプの差動機構を用いても何ら
問題はない。
【0041】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の四輪制御
式四輪駆動車によれば、4つの車輪のすべてにエンジン
からの回転駆動力を伝達して走行しうる四輪駆動車にお
いて、上記エンジンからの回転駆動力を前後輪に配分す
る駆動力前後配分伝達経路に前後輪間用差動機構をそな
えるとともに、前輪側に配分された回転駆動力を左右輪
に配分する駆動力左右配分伝達経路に前輪左右間用差動
機構と、後輪側に配分された回転駆動力を左右輪に配分
する駆動力左右配分伝達経路に後輪左右間用差動機構と
をそなえ、上記の各差動機構がそれぞれ対応する車輪系
への駆動力配分を調整しうる可変配分手段をそなえた可
変配分式差動機構により構成されて、上記の各差動機構
の可変配分手段の作動を制御する制御手段が設けられて
いるという構成により、四輪駆動車の前後左右輪の各輪
に対して、それぞれ独立して四輪の駆動力配分を積極的
に制御することができる。
【0042】また、上記4つの車輪の差動状態は、各差
動機構によってすべて吸収することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例としての四輪制御式四輪駆
動車における全体構成を示す模式的な構成図である。
【図2】本発明の第1実施例としての四輪制御式四輪駆
動車における差動機構を示す模式的な構成図である。
【図3】本発明の第2実施例としての四輪制御式四輪駆
動車における差動機構を示す原理図である。
【符号の説明】
1A 前輪側プロペラシャフト 1B 後輪側プロペラシャフト 2 前後輪間用差動機構 2A 可変配分手段 2B 可変配分式差動機構 3 前輪左右間用差動機構 4 後輪左右間用差動機構 5 制御手段 6 前輪側ベベルギア 7 後輪側ベベルギア 8 デファレンシャルギア 10 前輪用CVT 11 後輪用CVT 12 入力側プーリ 12A 溝部 13 出力側プーリ 13A 溝部 14 スチールベルト 20 トロイダルタイプ差動機構 21 入力ギア 22 ロータ 23 第1の出力軸 24 ケーシング 25 第2の出力軸 26 ケーシング 27 ロータ室 30 エンジン 41 フロントドライブシャフト 42 フロントドライブシャフト 43 リアドライブシャフト 44 リアドライブシャフト 51 前輪 52 前輪 53 後輪 54 後輪

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 4つの車輪のすべてにエンジンからの回
    転駆動力を伝達して走行しうる四輪駆動車において、上
    記エンジンからの回転駆動力を前後輪に配分する駆動力
    前後配分伝達経路に前後輪間用差動機構をそなえるとと
    もに、前輪側に配分された回転駆動力を左右輪に配分す
    る駆動力左右配分伝達経路に前輪左右間用差動機構と、
    後輪側に配分された回転駆動力を左右輪に配分する駆動
    力左右配分伝達経路に後輪左右間用差動機構とをそな
    え、上記の各差動機構がそれぞれ対応する車輪系への駆
    動力配分を調整しうる可変配分手段をそなえた可変配分
    式差動機構により構成されて、上記の各差動機構の可変
    配分手段の作動を制御する制御手段が設けられているこ
    とを特徴とする、四輪制御式四輪駆動車。
JP1671892A 1992-01-31 1992-01-31 四輪制御式四輪駆動車 Withdrawn JPH05213080A (ja)

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JP2014148413A (ja) * 2013-02-04 2014-08-21 Dainippon Printing Co Ltd 複数の原反からウェブを同時給送可能なウェブ搬送装置
CN110001391A (zh) * 2019-04-26 2019-07-12 大连聪迅网络科技有限公司 多轮差速系统
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