JP3122904B2 - 車両用左右駆動力制御装置 - Google Patents

車両用左右駆動力制御装置

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JP3122904B2
JP3122904B2 JP04064229A JP6422992A JP3122904B2 JP 3122904 B2 JP3122904 B2 JP 3122904B2 JP 04064229 A JP04064229 A JP 04064229A JP 6422992 A JP6422992 A JP 6422992A JP 3122904 B2 JP3122904 B2 JP 3122904B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車等の車両におい
て、ヨーレイトに着目して駆動状態を制御する、車両用
左右駆動力制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、4つの車輪の全てを駆動する四輪
駆動式自動車(以下、四輪駆動車という)の生産が盛ん
に行なわれているが、かかる四輪駆動車では、前輪と後
輪とへの駆動力配分を制御して、各輪を通じて駆動力を
確実に路面へ伝達できるようにすることが考えられてい
る。
【0003】一方、旋回時等に左右輪の間の駆動力配分
を積極的に制御することで、旋回性能を向上させること
が考えられる。具体的には、車両外輪側に内輪側よりも
駆動力を多く配分することで車両の旋回性を向上させる
ことができる。また、旋回時の限界付近での車両コント
ロール性の向上等の効果があり、旋回時に限らず、ステ
アリングを操作して車両に操舵角を与えた時のヨー応答
性を向上させることができ、車両の走行性能そのものを
向上させることができる。
【0004】しかしながら、このような左右輪間の駆動
力配分の積極的な制御は、まだ十分とは言えず、前後輪
間の駆動力配分制御手段に比べて、開発が遅れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、左右輪間の
駆動力配分制御も行なえる四輪駆動車の構成として、次
のようなものも考えられる。つまり、エンジンからの各
輪(4輪)へ通じる駆動力伝達系の各輪に分岐した各部
分に、例えばCVT(無段変速機)や油圧多板クラッチ
などの駆動力伝達状態を調整できる手段を介装して、こ
れらの各手段の駆動力伝達状態をそれぞれ独立して調整
できるようにする。こうすることで、前後輪間の駆動力
配分制御の他に、左右輪間の駆動力配分制御も行なえ
る。
【0006】しかしながら、このような左右輪へ伝達す
る駆動力を相互に関連させずに独立して調整する駆動力
配分制御手段では、旋回時において、左右輪ロックの影
響によるブレーキング現象が発生するおそれがある。ま
た、車両の旋回性能を向上させるためには、これに適す
るとともに検出または算出し易い制御パラメータを選ぶ
ことや、さらに、この制御パラメータに基づいてどのよ
うに制御を行なうかが問題になる。
【0007】本発明は、このような課題に鑑み創案され
たもので、旋回時のブレーキング現象の発生を回避する
など、車両の旋回性能を確実に向上させることができる
ようにした、車両用左右駆動力制御装置を提供すること
を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1記載
の本発明の車両用左右駆動力制御装置では、エンジンの
駆動力が入力される入力要素と、該入力要素に入力され
た駆動力を左右一対の出力要素に配分して出力するとと
もに各出力要素の差動を許容する差動機構と、上記入力
要素と上記の左右一対の出力要素とのうちのいずれか2
つの要素間に上記差動機構とは独立して介装され、これ
らの2つの要素の一方の回転速度を変速させる変速機構
と、該変速機構を介して上記の2つの要素間で駆動力を
授受させることにより左右輪への駆動力配分を連続的に
調整でき、左右輪のうち高速回転輪側における駆動力を
増大させるとともに低速回転輪側における駆動力を減少
させることをも可能に構成された駆動力配分調整手段
と、上記駆動力配分調整手段を制御する制御手段とをそ
なえるとともに、上記車両の操舵角を検出する操舵角検
出手段と、上記車両の実ヨーレイトを検出するヨーレイ
ト検出手段と、上記車両の車速を検出する車速検出手段
とをそなえ、上記制御手段が、上記操舵角検出手段によ
り検出された操舵角情報および上記車速検出手段により
検出された車速情報に基づき目標ヨーレイトを算出する
目標ヨーレイト算出手段をそなえて、上記ヨーレイト検
出手段で検出された実ヨーレイトを上記目標ヨーレイト
に近接させるようにフィードバックを行ないながら上記
駆動力配分調整手段の作動を制御するように構成されて
いることを特徴としている。
【0009】また、請求項2記載の本発明の車両用左右
駆動力制御装置では、上記変速機構が、無段変速機によ
り構成され、上記の左右一対の出力要素間に介装されて
いることを特徴としている。
【0010】
【作用】上述の請求項1に記載の発明の車両用左右駆動
力制御装置では、エンジンの駆動力は、入力要素に入力
されると、差動機構を介して左右一対の出力要素に配分
され、このとき、制御手段の制御に応じて駆動力配分調
整手段が作動して、上記入力要素と上記の左右一対の出
力要素とのうちのいずれか2つの要素間に上記差動機構
とは独立して介装された変速機構により、これらの2つ
の要素の一方の回転速度を変速させながら上記の2つの
要素間で駆動力を授受させる。このとき、制御手段は、
目標ヨーレイト算出手段により、操舵角検出手段によっ
て検出された操舵角情報と、車速検出手段によって検出
された車速情報とに基づき目標ヨーレイトを算出して、
ヨーレイト検出手段により検出された実ヨーレイトを上
記目標ヨーレイトに近接させるようにフィードバックを
行ないながら上記駆動力配分調整手段を制御する。駆動
力配分調整手段では、該変速機構を介して上記の2つの
要素間で駆動力を授受させることにより左右輪への駆動
力配分を連続的に調整でき、左右輪のうち高速回転輪側
における駆動力を増大させるとともに低速回転輪側にお
ける駆動力を減少させることもできる。これにより、左
右輪へのエンジンの駆動力配分が調整されて、車両の旋
回が滑らかに行なわれる。
【0011】また、請求項2記載の本発明の車両用左右
駆動力制御装置では、上記の駆動力配分調整手段におい
て、無段変速機の変速比の調整によって上記の2つの要
素の一方の回転速度を変速させることで上記の2つの要
素間で駆動力を授受させながら駆動力配分の調整が行な
われる。
【0012】
【実施例】以下、図面により、本発明の実施例について
説明すると、図1〜図4は本発明の第1実施例としての
自動車用左右駆動力制御装置を示すもので、図1は本装
置をそなえた自動車の駆動力伝達系の概略構成を示す摸
式図、図2はその要部の作動を示すフローチャート、図
3,図4はいずれもその制御特性を示すグラフであり、
図5〜6は本発明の第2実施例としての自動車用左右駆
動力制御装置を示すもので、図5は本装置をそなえた自
動車の駆動力伝達系の概略構成を示す摸式図,図6はそ
の要部構成を示す摸式図である。
【0013】まず、本発明の第1実施例について説明す
ると、この自動車用左右駆動力制御装置をそなえた自動
車の駆動力伝達系1は図1に示すように構成されてい
る。つまり、図1に示すように、エンジン2から図示し
ない変速機等を介して出力された回転駆動力(以下、駆
動力又はトルクという)は、センタデファレンシャル
(以下、センタデフと略す)3に伝達されるようになっ
ている。このセンタデフ3は、前輪4,5と後輪6,7
の回転速度差を吸収するために設けられている。
【0014】そして、センタデフ3には前輪側出力軸8
と後輪側出力軸9とが結合されている。前輪側出力軸8
は、フロントデファレンシャル(以下、フロントデフと
略す)10への入力軸に相当し、後輪側出力軸9は、リ
アデファレンシャル(以下、リアデフと略す)11への
入力軸に相当している。そして、フロントデフ10の出
力軸である左前輪側駆動軸12,右前輪側駆動軸13に
より左前輪4,右前輪5が駆動され、リアデフ11の出
力軸である左後輪側駆動軸14,右後輪側駆動軸15に
より左後輪6,右後輪7が駆動されるようになってい
る。
【0015】上記センタデフ3には、駆動力配分調整手
及び変速機構としてのベルト式の無段変速機(CVT
=Continuosly Variable Tra
nsmission)30が組み合わされており、この
CVT30の構造について説明すると以下のようにな
る。つまり、センタデフ3の出力軸である前輪側出力軸
8には駆動ギア8Aが設けられ、後輪側出力軸9には駆
動ギア9Aが設けられている。そして、CVT30の2
つのプーリ33,34の各回転軸には、これらの駆動ギ
ア8A,9Aと噛合する従動ギア31,32が設けられ
ており、各出力軸8,9と連動して、CVT30の各プ
ーリ33,34が回転するようになっている。そして、
これらのプーリ33,34には、幅を自由に変化できる
V字型断面を有する溝部33A,34Aがそれぞれ設け
られている。これらの溝部33A,34Aには、例え
ば、特殊な形状をしたコマを間断なく連ねたスチールベ
ルト35が掛け渡されており、2つのプーリ33,34
間で回転駆動力が伝達されるようになっている。
【0016】そして、このCVT30では、例えば油圧
制御等によって両方のプーリの溝部33A,34Aの幅
を変化させて、この2つのプーリ33,34の回転速度
比を連続的に、且つ、無段階に変化できるようになって
いる。一方、上記フロントデフ10にも、駆動力配分調
整手段及び変速機構としてのCVT40が設けられてい
る。このCVT40も、前述のCVT30と同様に構成
されている。つまり、フロントデフ10の出力軸である
前輪側駆動軸12,13に駆動ギア12A,13Aが設
けられ、これらの駆動ギア12A,13Aにより、これ
らの駆動ギア12A,13Aと噛合する従動ギア41,
42を回転させて、CVT40に設けられたプーリ4
3,44を回転させるようになっている。また、これら
のプーリ43,44には幅を自由に変化できるV字型断
面を有する溝部43A,44Aがそれぞれ設けられ、こ
れらの溝部43A,44Aに特殊な形状をしたコマを間
断なく連ねたスチールベルト45が掛けられており、2
つのプーリ43,44間で回転駆動力が伝達されるよう
になっている。
【0017】そして、油圧制御等により両方のプーリの
溝部43A,44Aの幅を変化させて、この2つのプー
リ43,44の回転速度比を連続的に、且つ、無段階に
変化させるようになっている。さらに、上記リアデフ1
1も、CVT30,40と同様に、駆動力配分調整手段
及び変速機構としてのCVT50が設けられている。こ
のCVT50も上述のCVT30,40と同様に構成さ
れている。つまり、リアデフ11の出力軸である後輪側
駆動軸14,15に駆動ギア14A,15Aが設けら
れ、これらの駆動ギア14A,15Aにより、これらの
駆動ギア14A,15Aと噛合する従動ギア51,52
を回転させて、CVT50に設けられたプーリ53,5
4を回転させるようになっている。また、これらのプー
リ53,54には幅を自由に変化できるV字型断面を有
する溝部53A,54Aがそれぞれ設けられ、これらの
溝部53A,54Aに特殊な形状をしたコマを間断なく
連ねたスチールベルト55が掛けられており、2つのプ
ーリ53,54間で回転駆動力が伝達されるようになっ
ている。
【0018】そして、油圧制御等により両方のプーリの
溝部53A,54Aの幅を変化させて、この2つのプー
リ53,54の回転速度比を連続的に、且つ、無段階に
変化させるようになっている。このように、センタデフ
3,フロントデフ10,リアデフ11には、それぞれC
VT30,40,50が組み合わされているので、エン
ジン2から出力された回転駆動力は、CVT30によっ
て無段階連続的に回転差を調整されて前輪側出力軸8と
後輪側出力軸9とに所要の比率で配分されて、この際、
これら2つの軸8,9の回転差は、センタデフ3により
吸収されるようになっている。
【0019】また、前輪側出力軸8からフロントデフ1
0に入力された回転駆動力は、CVT40によって無段
階連続的に回転差を調整されて左前輪側駆動軸12と右
前輪側駆動軸13とに配分される。そして、左前輪4と
右前輪5とが所要の比率で配分された駆動力で駆動され
て、この際、これら2つの軸12,13の回転差、すな
わち左前輪4と右前輪5との回転差は、フロントデフ1
0により吸収されるようになっている。
【0020】同様に、後輪側出力軸9からリアデフ11
に入力された回転駆動力は、CVT50によって無段階
連続的に回転差を調整されて左後輪側駆動軸14と右後
輪側駆動軸15とに配分される。そして、左後輪6と右
後輪7とが所要の比率で配分された駆動力で駆動され
て、この際、これら2つの軸14,15の回転差、すな
わち左後輪6と右後輪7との回転差は、リアデフ11に
より吸収されるようになっている。
【0021】これらのCVT30,40,50は、制御
手段としてのコントローラ16により制御されるように
なっている。図1に示すように、この車両には、車両の
車速を検出する車速検出手段としての車速センサ17
と、ハンドルの切れ角を検出する操舵角検出手段として
の操舵角センサ18と、車両の実ヨーレイトを検出する
実ヨーレイト検出手段としてのヨーレイトセンサ19と
が設けられており、上記各センサの検出した情報は、コ
ントローラ16に入力された後、各検出信号に基づい
て、コントローラ16内において所要の演算を行なっ
て、各CVT30,40,50の制御量が求められて、
各CVT30,40,50へ出力されるようになってい
る。
【0022】なお、車速センサ17は、各駆動軸12,
13,14,15の近傍にそれぞれ設けられており、駆
動軸12,13,14,15の回転状態、すなわち、各
車輪4,5,6,7の車輪速を検出することができるよ
うになっている。そして、このコントローラ16の一部
には、操舵角情報および車速情報に基づき目標ヨーレイ
トを算出する目標ヨーレイト算出手段22と、制御量を
設定する処理装置23とがそなえられ、ヨーレイトを参
照しながら左右輪の駆動力配分を制御する制御信号を出
力するようになっている。
【0023】つまり、この処理装置23では、ヨーレイ
ト偏差及びヨーレイト偏差の微分値とに応じて左輪側と
右輪側とへの各制御指令値EL,ERを出力するように
なっている。なお、目標ヨーレイトは、目標ヨーレイト
算出手段22により操舵角センサ18で検出された操舵
角情報および車速センサ17で検出された車速情報に基
づき算出され、実ヨーレイトは、ヨーレイトセンサ19
で検出されるようになっている。
【0024】ここで、このヨーレイトフィードバック制
御について具体的に説明すると、まず、操舵角センサ1
8によって検出されたハンドル角(実操舵角)δf,車
速センサ17によって検出された4輪の車輪速V4,V
5,V6,V7およびヨーレイトセンサ19によって検
出された実ヨーレイトYのそれぞれがコントローラ16
に入力されるようになっている。
【0025】そして、目標ヨーレイト算出手段22で
は、下式(1)にしたがって目標ヨーレイトY* を計算
するようになっている。 Y* =(V・δf)/〔L(1+A・V2 )〕・・・(1) ここで、Vは車輪速V4,V5,V6,V7の平均値,
Lは車両のホイールベース,Aはスタビリティファクタ
である。スタビリティファクタAは、後述するフィード
バックゲインG1,G2と同様に車速感応要素の1つで
あり、例えば、図4のマップ1に示すようなグラフにし
たがってその値が決定されるようになっている。
【0026】そして、目標ヨーレイトY* と実際のヨー
レイトYとの偏差であるヨーレイト偏差ΔYが式(2)
により算出されるとともに、ヨーレイト偏差微分値Δ
Y′が式(3)にしたがって算出されるようになってい
る。 ΔY=Y* −Y・・・・・・・・・・・・・・・・・(2) ΔY′=dΔY/dt・・・・・・・・・・・・・・(3) そして、処理装置23で上記ヨーレイト偏差ΔYとヨー
レイト偏差微分値ΔY′を用いて左右の制御信号の指令
値EL,ERが、例えば下記に示すような式(3),
(4)にしたがって算出されるようになっている。 EL=G1×ΔY+G2×ΔY′・・・・・・・・・(3) ER=−G1×ΔY−G2×ΔY′・・・・・・・・(4) ここで、G1,G2はフィードバックゲインと呼ばれる
車速感応要素であり、これらフィードバックゲインG
1,G2については、例えば、図4のマップ2に示すよ
うなグラフにしたがってその値が決定されるようになっ
ている。
【0027】なお、指令値ELは、左輪側に送られる制
御信号であり、左輪側へ移動する駆動力の大きさを示す
信号である。また、指令値ERは、右輪側に送られる制
御信号であり、右輪側へ移動する駆動力の大きさを示す
信号である。そして、処理装置23から上記の指令値E
L,ERの制御信号が各CVT40,50に出力され、
このような制御動作が所定の周期で繰り返されるように
なっている。
【0028】この結果、指令値EL,ERの制御信号が
コントローラ16から各CVT40,50へ出力され、
左輪および右輪へ伝達される駆動力が所要の状態に調整
され、車両の運転状態に対応した駆動力配分が行なわれ
るようになっている。ここで、指令値EL,ERの制御
信号に対応した駆動力は、例えば、図3に示すマップに
よって決定されるようになっている。このマップでは中
立不感帯幅αが設けられており、指令値EL,ERが不
感帯域にあるような小さい値のときは、左右輪間の駆動
力配分を変化させないように設定されている。
【0029】この中立不感帯は、EL,ERが0近傍の
領域に設けられており、車両の走行時に各センサ17,
18,19に入力される信号に対して、路面からの外乱
等によりノイズが混入したときに、このノイズによって
出力される微小な制御信号に対しての過度な制御を抑制
して制御を安定させるために設けられている。したがっ
て、EL,ERが0近傍にあるような小さい値のとき
は、制御信号の指令値EL,ERに対応する駆動トルク
が0に設定されて左右輪間の駆動力配分を変化させない
ようになっている。
【0030】本発明の第1実施例としての自動車用左右
駆動力制御装置は、上述のように構成されているので、
次のように作動する。すなわち、前後左右の各車輪4,
5,6,7は、エンジン2の出力を伝達されて回転駆動
されるが、各車輪4,5,6,7へ入力される駆動力
は、無段変速機(CVT)30,40,50のそれぞれ
の状態により調整される。
【0031】コントローラ16では、車両の走行状態
(車速や加減速や操舵角等の状態)に応じて、CVT3
0を制御して駆動力の前後配分を調整する。そして、さ
らにCVT40,50を、車両の走行状態に応じて出力
される車速センサ17,操舵角センサ18,ヨーレイト
センサ19の各センサの出力値に基づいて、コントロー
ラ16により制御する。これにより、左輪側と右輪側と
の回転差が制御され、左右トルク配分が調整されるもの
である。
【0032】コントローラ16における左右輪への駆動
力配分の制御については、例えば図2に示すフローチャ
ートのようにして、実ヨーレイトと目標ヨーレイトとか
らフィードバックを行ないつつ制御信号が出力され、車
両の運転状態に応じた左右輪の駆動力配分が調整され
て、車体に旋回しようとする方向への旋回モーメントが
与えられる。
【0033】ここで、図2に示すフローチャートについ
て説明すると、まずステップS1において、操舵角セン
サ18によって検出されたハンドル角δf,車速センサ
17によって検出された4輪の車輪速V4,V5,V
6,V7およびヨーレイトセンサ19によって検出され
た実ヨーレイトYのそれぞれがコントローラ16に入力
される。
【0034】つぎに、ステップS2で、目標ヨーレイト
算出手段22により目標ヨーレイトY* が上述の式
(1)にしたがって計算される。そして、ステップS3
において、目標ヨーレイトY* と実際のヨーレイトYと
の偏差であるヨーレイト偏差ΔYが式(2)により算出
されるとともに、ヨーレイト偏差微分値ΔY′が式
(3)にしたがって算出される。
【0035】そして、ステップS4で上記ヨーレイト偏
差ΔYとヨーレイト偏差微分値ΔY′を用いて処理装置
23により制御信号の指令値EL,ERが、例えば式
(3),(4)にしたがって算出される。そして、ステ
ップS5において、処理装置23から上記の指令値E
L,ERの制御信号が各CVT40,50に出力され、
このような制御動作が所定の周期で繰り返される。
【0036】この結果、指令値EL,ERの制御信号が
コントローラ16から各CVT40,50へ出力され、
左輪および右輪へ伝達される駆動力が所要の状態に調整
され、車両の運転状態に対応した駆動力配分が行なわれ
る。このようにして、車両の左右輪に駆動力が配分さ
れ、車体に旋回しようとする方向への旋回モーメントが
与えられて、車両の旋回性が向上する。そして、目標ヨ
ーレイトを適切に設定することで、車両の旋回特性を例
えばNS(ニュートラルステア)等の理想とするステア
状態に近付けることができる。
【0037】例えば、車両の駆動時に旋回操作を行なう
と、旋回内輪側への駆動力が減少されて、旋回外輪側へ
の駆動力が増加され、車体に旋回しようとする方向への
旋回モーメントが与えられる。一方、車両の制動時に旋
回操作を行なうと、旋回内輪側への駆動力(この場合の
駆動力はエンジンブレーキの作用する状態であって負の
値、即ち制動力である。)が増加されて、旋回外輪側へ
の駆動力(つまり、制動力)が減少され、車体に旋回し
ようとする方向への旋回モーメントが与えられる。
【0038】このように、旋回時には左右の車輪のうち
の一方には駆動力が余り伝達されないので、左右輪の差
動が許容されて旋回時のブレーキング現象が解消され
る。しかも、目標ヨーレイトと実ヨーレイトとをフィー
ドバックして制御するため、旋回特性を加減速等によら
ず一定とすることができるようになる。また、駆動トル
クや回転数のフィードバックを行なうことなく、ヨーレ
イト偏差とその微分値のみで十分な旋回特性の向上を図
ることができる。
【0039】さらに、ヨーレイトフィードバック制御と
舵角制御を同時に行なった場合には、両制御の干渉の可
能性が考えられるが、ヨーレイトフィードバック制御の
みで制御を行なうことにより、シンプルで確実な制御が
行なわれる。次に、本発明の第2実施例について説明す
ると、この車両用左右駆動力制御装置をそなえた自動車
の駆動力伝達系1では、第1実施例に対して駆動力配分
調整手段の構成が異なっている。
【0040】まず、この装置をそなえた自動車の駆動力
伝達系1は、エンジン2からの駆動力をトランスミッシ
ョン等を介して遊星歯車で構成されたセンタデフ3で受
けて、センタデフ3から、前輪側と後輪側とに伝達する
ようになっている。特に、このセンタデフ3には、前後
輪の差動を適当に制限しうるセンタデフ差動制限機構2
4が設けられている。この差動制限機構24は、ここで
は油圧式の多板クラッチにより構成され、供給油圧に応
じて前後輪の差動を制限しながら、前後輪への駆動力配
分を制御できるようになっており、前後輪間の駆動力配
分を制御する装置となっている。
【0041】このようにして、センタデフ3から配分さ
れた駆動力の一方は、フロントデフ10を通じて左右の
前輪4,5に伝達されるようになっている。一方、セン
タデフ3から配分された駆動力の他方は、プロペラシャ
フト62を介してリヤデフ11に伝達され、このリヤデ
フ11を通じて左右の後輪6,7に伝達されるようにな
っている。なお、符号25はドライブピニオン及びリン
グギヤからなるベベルギヤ機構である。
【0042】リヤデフ11部分には、変速機構26と多
板クラッチ機構27とからなる駆動力配分調整手段とし
ての駆動力伝達制御機構60が設けられ、リヤデフ11
及び駆動力伝達制御機構60から車両用左右駆動力制御
装置が構成される。なお、この多板クラッチ機構27は
油圧式のもので、油圧を調整されることで左右輪への駆
動力配分を調整できるようになっている。
【0043】そして、この駆動力伝達制御機構60の多
板クラッチ機構27の油圧系は、前述の前後駆動力制御
装置の多板クラッチ機構24の油圧系とともに、コント
ローラ16によって制御されるようになっている。つま
り、多板クラッチ機構27の油圧系及び多板クラッチ機
構24の油圧系は、各クラッチ機構にそれぞれ付設され
た図示しない油圧室と、油圧源を構成する電動ポンプ2
8及びアキュムレータ29と、この油圧を上記の油圧室
に所要量だけ供給させるクラッチ油圧制御バルブ61と
からなっている。そして、クラッチ油圧制御バルブ61
の開度がコントローラ16によって制御されるようにな
っている。
【0044】なお、コントローラ16では、車速センサ
17,操舵角センサ18,ヨーレイトセンサ19などか
らの情報に基づいて、クラッチ油圧制御バルブ61の開
度を制御する。ここで、この車両用左右駆動力制御装置
の要部を説明すると、図5,6に示すように、プロペラ
シャフト62の後端に設けられて回転駆動力を入力され
る入力軸62Aと、入力軸62Aから入力された駆動力
を出力する左輪回転軸(左後輪6の駆動軸)14と右輪
回転軸(右後輪7の駆動軸)15とが設けられており、
左輪回転軸14と右輪回転軸15と入力軸62Aとの間
に車両用左右駆動力制御装置が介装されている。
【0045】そして、この車両用左右駆動力制御装置の
駆動力伝達制御機構60は、次のような構成により、左
輪回転軸14と右輪回転軸15との差動を許容しなが
ら、左輪回転軸14と右輪回転軸15とに伝達される駆
動力を所要の比率に配分できるようになっている。すな
わち、左輪回転軸14と入力軸62Aとの間及び右輪回
転軸15と入力軸62Aとの間に、それぞれ変速機構2
6と多板クラッチ機構27とが介装されており、左輪回
転軸14又は右輪回転軸15の回転速度が、変速機構2
6により増速されて駆動力伝達補助部材としての中空軸
63に伝えられる。
【0046】そして、多板クラッチ機構27は、この中
空軸63と入力軸62A側のデファレンシャルケース
(以下、デフケースと略す)11Aとの間に介装されて
おり、この多板クラッチ機構27を係合させることで、
デフケース11Aから中空軸63へ、又は、中空軸63
からデフケース11Aへ、駆動力が送給されるようにな
っている。これは、対向して配設されたクラッチ板にお
ける一般的な特性として、トルクの伝達が、速度の速い
方から遅い方へ行なわれるためである。
【0047】したがって、例えば、右輪回転軸15と入
力軸62Aとの間の多板クラッチ機構27が係合される
と、右輪回転軸15へ配分される駆動力は変速機構26
側からのルートで増加又は減少されて、この分だけ、左
輪回転軸14へ配分される駆動力が減少又は増加する。
上述の変速機構26は、2つのプラネタリギヤ機構を直
列的に結合してなるいわゆるダブルプラネタリギヤ機構
で構成されており、右輪回転軸15に設けられた変速機
構26を例に説明すると次のようになる。
【0048】すなわち、右輪回転軸15には第1のサン
ギヤ26Aが固着されており、この第1のサンギヤ26
Aは、その外周において第1のプラネタリギヤ(プラネ
タリピニオン)26Bに噛合している。また、第1のプ
ラネタリギヤ26Bは、第2のプラネタリギヤ26Dと
一体に固着され、共にキャリヤに設けられたピニオンシ
ャフト26Cを通じて、ケーシング(固定部)に固着さ
れて回転しないキャリア26Fに枢支されている。これ
により、第1のプラネタリギヤ26Bと第2のプラネタ
リギヤ26Dとが、ピニオンシャフト26Cを中心とし
て同一の回転を行なうようになっている。
【0049】さらに、第2のプラネタリギヤ26Dは、
右輪回転軸15に枢支された第2のサンギヤ26Eに噛
合しており、第2のサンギヤ26Eは、中空軸63を介
して多板クラッチ機構27のクラッチ板27Aに連結さ
れている。また、多板クラッチ機構27の他方のクラッ
チ板27Bは、入力軸62Aにより駆動されるデフケー
ス11Aに連結されている。
【0050】そして、この実施例の構造では、第2のサ
ンギヤ26Eが第1のサンギヤ26Aよりも小さい径に
形成されているので、プラネタリギヤ26B,26Dを
通じて、第2のサンギヤ26Eの回転速度は第1のサン
ギヤ26Aよりも大きくなり、この変速機構26は増速
機構としてはたらくようになっている。したがって、ク
ラッチ板27Aの回転速度がクラッチ板27Bよりも大
いときに、多板クラッチ機構27を係合させた場合に
は、この係合状態に応じた量のトルクが、右輪回転軸1
5側からデフケース11A側へ送給されるようになって
いる。このため、デフケース11Aからの駆動トルクが
左輪回転軸14の方により多く配分されるようになる。
【0051】一方、左輪回転軸14にそなえられる変速
機構26及び多板クラッチ機構27も、同様に構成され
ている。このため、デフケース11Aからの駆動トルク
を右輪回転軸15により多く配分したい場合には、その
配分したい程度(配分比)に応じて左輪回転軸14側の
多板クラッチ機構27を適当に係合し、左輪回転軸14
により多く配分したい場合には、その配分比に応じて右
輪回転軸15側の多板クラッチ機構27を適当に係合す
る。
【0052】このとき、多板クラッチ機構27が油圧駆
動式であるから、油圧の大きさを調整することで多板ク
ラッチ機構27の係合状態を制御でき、デフケース11
から左輪回転軸14又は右輪回転軸15への駆動力の
送給量(つまりは駆動力の左右配分比)を適当な精度で
調整することができるようになっている。なお、左右の
多板クラッチ機構27が共に完全係合することのないよ
うに設定されており、左右の多板クラッチ機構27のう
ち一方が完全係合したら他方の多板クラッチ機構27は
滑りを生じるようになっている。
【0053】ところで、この車両用左右駆動力制御装置
は、コントローラ16によって、車速センサ17,操舵
角センサ18,ヨーレイトセンサ19などからの情報に
基づいて、クラッチ油圧制御バルブ61の開度を制御す
る制御信号が設定されるようになっている。ここで、コ
ントローラ16の構成について説明すると、第1実施例
と同様に、このコントローラ16の一部に操舵角情報と
車速情報に基づき目標ヨーレイトを算出する目標ヨーレ
イト算出手段22と実ヨーレイトと目標ヨーレイトとか
ら制御量を設定する処理装置23とがそなえられ、処理
装置23から左右輪の駆動力配分を制御する制御信号を
出力するようになっている。この時、上記の制御信号の
設定手段については、第1実施例と同様であるので、こ
こでは説明を省略する。
【0054】そして、上記コントローラ16によって設
定された制御信号がクラッチ油圧制御バルブ61に送ら
れて、図3のマップにしたがって所定量の作動油圧がセ
ンタデフ差動制限機構と多板クラッチ機構27に供給さ
れるようになっている。本発明の第2実施例としての車
両用左右駆動力制御装置は、上述のように構成されてい
るので、車両旋回時には、内輪側のクラッチ27を外輪
側のクラッチ27よりも強く係合させて、外輪のトルク
配分を増加させて、例えば、内輪側への駆動力を少なく
して、外輪側への駆動力を増大させるようにする。この
時、車両の実ヨーレイトが目標ヨーレイトに近づくよう
にフィードバックしながら行なう。
【0055】このようにして与えられる、車体に旋回し
ようとする方向への旋回モーメントによって、第1実施
例同様に車両の旋回性が向上する。また、車両の旋回特
性を、例えばNS(ニュートラルステア)等の理想とす
るステア特性に近付けることができる。また、目標ヨー
レイトと実ヨーレイトとをフィードバックして制御する
ため、旋回特性を加減速等によらず一定とすることがで
き、駆動トルクや回転数のフィードバックを行なうこと
なく、ヨーレイト偏差のみで十分な旋回特性の向上を図
ることができる。さらに、ヨーレイトフィードバック制
御と舵角制御とを同時に行なった場合においては、両制
御の干渉の可能性が考えられるが、ヨーレイトフィード
バック制御のみで制御を行なうことにより、シンプルで
確実な制御が行なわれる。
【0056】また、ブレーキ等のエネルギーロスを用い
てトルク配分を調整するのでなく、一方のトルクの所要
量を他方に転送することによりトルク配分が調整される
ため、大きなトルクロスやエネルギロスを招来すること
なく、所望のトルク配分を得ることができる。なお、こ
の実施例では、駆動力配分調整手段として油圧式の多板
クラッチ機構12が設けられているが、駆動力配分調整
手段としては、多板クラッチ機構の他に、摩擦クラッチ
や、VCU(ビスカスカップリングユニット)や、HC
U(ハイドーリックカップリングユニット)等の他のカ
ップリングを用いることもできる。
【0057】摩擦クラッチの場合、多板クラッチ機構と
同様に油圧等で係合力を調整するものが考えられ、特
に、この摩擦クラッチでは、トルク伝達方向が一方向の
ものを所要の方向(それぞれのトルク伝達方向)向けて
設置することが考えられる。また、このVCUやHCU
には、従来型の動力伝達特性が一定のものも考えられる
が、油圧や電磁力等により、係合力調整や動力伝達特性
の調整が可能なものものが適している。
【0058】なお、この第2実施例の駆動力伝達系1に
おいて、フロントデフ10部分に駆動力伝達制御機構6
0を追加して設けることも考えられる。そして、フロン
ト側とリア側との2つの駆動力伝達制御機構60,60
を同時に制御して、左右輪間の駆動力配分を調整するよ
うに構成する。このような構成により、左輪側と右輪側
とを独立して制御することにより、車両の旋回性能をさ
らに向上させることが可能となる。
【0059】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の車両用左
右駆動力制御装置(請求項1)によれば、エンジンの駆
動力が入力される入力要素と、該入力要素に入力された
駆動力を左右一対の出力要素に配分して出力するととも
に各出力要素の差動を許容する差動機構と、上記入力要
素と上記の左右一対の出力要素とのうちのいずれか2つ
の要素間に上記差動機構とは独立して介装され、これら
の2つの要素の一方の回転速度を変速させる変速機構
と、該変速機構を介して上記の2つの要素間で駆動力を
授受させることにより左右輪への駆動力配分を連続的に
調整でき、左右輪のうち高速回転輪側における駆動力を
増大させるとともに低速回転輪側における駆動力を減少
させることをも可能に構成された駆動力配分調整手段
と、上記駆動力配分調整手段を制御する制御手段とをそ
なえるとともに、上記車両の操舵角を検出する操舵角検
出手段と、上記車両の実ヨーレイトを検出するヨーレイ
ト検出手段と、上記車両の車速を検出する車速検出手段
とをそなえ、上記制御手段が、上記操舵角検出手段によ
り検出された操舵角情報および上記車速検出手段により
検出された車速情報に基づき目標ヨーレイトを算出する
目標ヨーレイト算出手段をそなえて、上記ヨーレイト検
出手段で検出された実ヨーレイトを上記目標ヨーレイト
に近接させるようにフィードバックを行ないながら上記
駆動力配分調整手段の作動を制御するという構成によ
り、例えば、車両外輪側に内輪側よりも駆動力を多く配
分することで、旋回時に左右輪の間の駆動力配分を積極
的に制御して、旋回性能を向上させることができるよう
になる。
【0060】また、旋回時の限界付近での車両コントロ
ール性向上させることができる。さらに、旋回時に限
らず、ステアリングを操作して車両に操舵角を与えた時
のヨー応答性を向上させることができ、車両の走行性能
そのものを向上させることができる。また、本発明の車
両用左右駆動力制御装置(請求項2)によれば、旋回時
には左右輪の差動が許容されて旋回時のブレーキング現
象が解消される。
【0061】また、ブレーキ等のエネルギーロスを用い
てトルク配分を調整するのでなく、一方のトルクの所要
量を他方に転送することによりトルク配分が調整される
ため、大きなトルクロスやエネルギロスを招来すること
なく、所望のトルク配分を得ることができるという利点
がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例としての車両用左右駆動力
制御装置をそなえた自動車における駆動力伝達系の概略
構成を示す車両の模式図である。
【図2】本発明の第1実施例としての車両用左右駆動力
制御装置の作動を示すフローチャートである。
【図3】本発明の第1実施例としての車両用左右駆動力
制御装置における制御量設定に関するマップ(制御特性
を示すグラフ)である。
【図4】本発明の第1実施例としての車両用左右駆動力
制御装置における制御量設定に関するマップ(制御特性
を示すグラフ)である。
【図5】本発明の第2実施例としての車両用左右駆動力
制御装置をそなえた自動車における駆動力伝達系の概略
構成を示す車両の模式図である。
【図6】本発明の第2実施例としての車両用左右駆動力
制御装置の要部構成を示す模式図である。
【符号の説明】
1 駆動力伝達系 2 エンジン 3 センタデファレンシャル 4,5 前輪 6,7 後輪 8 前輪側出力軸 8A 前輪側駆動ギア 9 後輪側出力軸 9A 後輪側駆動ギア 10 フロントデファレンシャル 11 リアデファレンシャル 11A リアデフケース 12,13 前輪側駆動軸 14,15 後輪側駆動軸 16 制御手段 17 車速センサ 18 操舵角センサ 19 ヨーレイトセンサ 22 目標ヨーレイト算出手段 23 処理装置 24 センタデフ差動制限機構 25 ベベルギヤ機構 26 変速機構 26A 第1のサンギヤ 26B 第1のプラネタリギヤ 26C ピニオンシャフト 26D 第2のプラネタリギヤ 26E 第2のサンギヤ 26F キャリア 27 多板クラッチ機構 27A,27B クラッチ板 28 電動ポンプ 29 アキュムレータ 30,40,50駆動力配分調整手段及び変速機構とし
ての無段変速機(CVT) 31,32,41,42,51,52 従動ギア 33,34,43,44,53,54 プーリ 33A,34A,43A,44A,53A,54A プ
ーリ溝部 35,45,55 スチールベルト 60 駆動力配分調整手段としての駆動力伝達制御機構 61 クラッチ油圧制御バルブ 62 プロペラシャフト 62A 入力軸 63 中空軸

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンの駆動力が入力される入力要素
    と、 該入力要素に入力された駆動力を左右一対の出力要素に
    配分して出力するとともに各出力要素の差動を許容する
    差動機構と、 上記入力要素と上記の左右一対の出力要素とのうちのい
    ずれか2つの要素間に上記差動機構とは独立して介装さ
    れ、これらの2つの要素の一方の回転速度を変速させる
    変速機構と、 該変速機構 を介して上記の2つの要素間で駆動力を授受
    させることにより左右輪への駆動力配分を連続的に調整
    でき、左右輪のうち高速回転輪側における駆動力を増大
    させるとともに低速回転輪側における駆動力を減少させ
    ることをも可能に構成された駆動力配分調整手段と、 上記駆動力配分調整手段を制御する制御手段とをそなえ
    るとともに、 上記車両の操舵角を検出する操舵角検出手段と、 上記車両の実ヨーレイトを検出するヨーレイト検出手段
    と、 上記車両の車速を検出する車速検出手段とをそなえ、 上記制御手段が、上記操舵角検出手段により検出された
    操舵角情報および上記車速検出手段により検出された車
    速情報に基づき目標ヨーレイトを算出する目標ヨーレイ
    ト算出手段をそなえて、上記ヨーレイト検出手段で検出
    された実ヨーレイトを上記目標ヨーレイトに近接させる
    ようにフィードバックを行ないながら上記駆動力配分調
    整手段の作動を制御するように構成されていることを特
    徴とする、車両用左右駆動力制御装置。
  2. 【請求項2】 上記変速機構が、無段変速機により構成
    され、上記の左右一対の出力要素間に介装されているこ
    とを特徴とする、請求項1記載の車両用左右駆動力制御
    装置。
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JPH01132431U (ja) * 1988-03-04 1989-09-08
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