JPH0616061A - 4輪駆動制御装置 - Google Patents

4輪駆動制御装置

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JPH0616061A
JPH0616061A JP5104722A JP10472293A JPH0616061A JP H0616061 A JPH0616061 A JP H0616061A JP 5104722 A JP5104722 A JP 5104722A JP 10472293 A JP10472293 A JP 10472293A JP H0616061 A JPH0616061 A JP H0616061A
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JP
Japan
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torque
wheel drive
control device
differential
wheel
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JP5104722A
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Inventor
Kiyou Ishikawa
橋 石川
Eru Maagorisu Donarudo
エル マーゴリス ドナルド
Toran Miin
トラン ミーン
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Aisin AW Co Ltd
Original Assignee
Aisin AW Co Ltd
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Publication date
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    • B60T8/00Arrangements for adjusting wheel-braking force to meet varying vehicular or ground-surface conditions, e.g. limiting or varying distribution of braking force
    • B60T8/17Using electrical or electronic regulation means to control braking
    • B60T8/176Brake regulation specially adapted to prevent excessive wheel slip during vehicle deceleration, e.g. ABS
    • B60T8/1769Brake regulation specially adapted to prevent excessive wheel slip during vehicle deceleration, e.g. ABS specially adapted for vehicles having more than one driven axle, e.g. four-wheel drive vehicles
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
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    • B60K23/00Arrangement or mounting of control devices for vehicle transmissions, or parts thereof, not otherwise provided for
    • B60K23/08Arrangement or mounting of control devices for vehicle transmissions, or parts thereof, not otherwise provided for for changing number of driven wheels, for switching from driving one axle to driving two or more axles
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  • Arrangement And Driving Of Transmission Devices (AREA)
  • Arrangement And Mounting Of Devices That Control Transmission Of Motive Force (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】前輪と後輪の間で適正なトルクの分配を行い、
アンダステア状態になったりオーバステア状態になった
りすることがないようにする。 【構成】変速機構部から出力されたトルクを前輪用トル
クと後輪用トルクに分配し、前記前輪用トルクを前輪駆
動軸37,38に、後輪用トルクを後輪駆動軸43,4
4に伝達する。差動装置の入力側と出力側の間に差動制
限装置が配設され、前記前輪用トルクと後輪用トルクの
間に差を発生させ、それを制御トルクとする。前記差動
制限装置を制御するために制御装置が設けられ、該制御
装置は、各旋回条件に対応する制御ゲインをメモリから
読み出す。そして、それぞれの旋回条件及び対応する制
御ゲインの積を演算し、さらに積の和を演算して前記制
御トルクとし、該制御トルクに対応する電気信号を前記
差動制限装置に対して出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、前輪と後輪の間のトル
ク配分比を制御するための4輪駆動制御装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、車両を直進走行させる場合、前輪
駆動と後輪駆動の駆動方式がある。前輪駆動は、後輪駆
動に比べて一般に走行安定性が良いが、旋回する時には
コーナリング力の損失が発生するため、大きな操蛇角を
維持する必要がある。一方、後輪駆動は、旋回特性は良
好であるが、トルクが大きすぎると回りすぎてしまう欠
点がある。
【0003】したがって、前輪と後輪をそれぞれ半分ず
つのトルクで駆動するのが走行上理想的であり、エンジ
ンのトルクを中央差動装置において分配して前輪と後輪
に伝達する4輪駆動車が提供されている。該4輪駆動車
の動力伝達装置において、エンジンのトルクは、まず中
央差動装置に伝達される。該中央差動装置は、ピニオン
ギヤと左右のサイドギヤから成るギヤユニット、又はプ
ラネタリギヤユニットで構成される。そして、前記中央
差動装置に伝達されたトルクは分配され、一方で前輪用
差動装置に伝えられ、そこで左右のサイドギヤに再び分
配されて左右の前輪駆動軸に伝達される。また、他方で
後輪駆動用のプロペラシャフトを介して後輪用差動装置
に伝えられ、そこで左右のサイドギヤに再び分配されて
左右の後輪駆動軸に伝達される。
【0004】前記中央差動装置は、摩擦係数の高い路面
で低速急旋回を行う際に、前輪と後輪の回転差によって
制動状態になる現象、すなわちタイトコーナブレーキン
グ現象が発生するのを防止し、かつ、旋回中のトルク伝
達限界値を大きくする。また、前輪及び後輪を駆動する
トルクの大きさが等しい場合には牽引(けんいん)力を
最大にする。
【0005】ところが、前記中央差動装置を配設したこ
とによって、逆に4輪駆動車のいずれか一つの駆動輪が
雪路、凍結した路面等でスリップして無負荷になると、
該中央差動装置が差動動作して駆動エネルギが前記一つ
の駆動輪に逃げてしまい、トルクの伝達ができない状態
になる。そこで、前記中央差動装置の差動を停止するた
めの差動制限装置が設けられる。該差動制限装置は、湿
式の多板摩擦材クラッチ及び油圧サーボによって構成さ
れる。
【0006】前記差動制限装置を設けることによって、
通常の走行時には、前記多板摩擦材クラッチを解放して
中央差動装置を差動状態に維持し、前輪と後輪にトルク
を分配して伝達するが、雪路、凍結した路面等で駆動輪
がスリップした場合やその恐れがある場合には、前記多
板摩擦材クラッチを係合して中央差動装置を直結状態に
するようになっている。
【0007】ところで、駆動輪のトルク伝達限界特性
は、タイヤの接地面に垂直に加わる荷重によって定ま
り、該荷重は主に車両の重量配分によって変化する。し
たがって、前記中央差動装置が直結状態になると、トル
クの伝達系において損失が生ずるだけでなく、多板摩擦
材クラッチ、ギヤ等の部品が摩耗してしまう。また、前
記多板摩擦材クラッチが解放され中央差動装置が差動状
態にある場合にトルクを大きくしていくと、前輪及び後
輪のいずれか一方が先にスリップして空転し、それ以上
トルクを大きくすることができなくなる。すなわち、ト
ルク伝達限界値は、前輪又は後輪のうちのトルクの小さ
い方の値によって定まる。例えば、前輪の一方が空転す
ると、後輪に伝達されるトルクもまた瞬時に小さくなっ
てしまい、トルクを路面に十分に伝達することができな
い。
【0008】そこで、前記中央差動装置と並列に差動制
限用クラッチを設け、該差動制限用クラッチの係合度す
なわちスリップ量を制御装置で連続的に制御することに
よって、トルク伝達限界値を大きくし、登坂能力及び牽
引力を大きくするとともに、雪路、凍結した路面等での
走行安定性を向上させるようにした4輪駆動制御装置が
提供されている(特開昭63−176728号公報参
照) 。
【0009】また、このようにトルク配分比を連続的に
制御して、4輪駆動車の旋回特性及び操縦特性を向上さ
せるとともに走行安定性を向上させた4輪駆動制御装置
が提供されている(特開昭63−34230号公報参
照)。この4輪駆動制御装置を搭載した4輪駆動車の場
合、例えば、旋回時において操舵角を変えると、操舵角
センサによって操舵角が検出され、検出した操舵角に基
づいて演算手段がヨーレート(操舵角の角速度)を演算
する。そして、該ヨーレートによって前記制御装置が差
動制限用クラッチのスリップ量を制御するようになって
いる。したがって、旋回時に必要に応じて所定のトルク
配分比でトルクを分配することができ、4輪駆動車の旋
回特性及び操縦特性を向上させることができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の4輪駆動制御装置においては、ヨーレートのみによ
って差動制限用クラッチのスリップ量を制御するように
なっているためアンダステア状態になったりオーバステ
ア状態になったりする。すなわち、実際に4輪駆動車を
旋回させる時の旋回特性及び操縦特性は、ヨーレートだ
けでなく、車速、横加速度等の影響を受け、これらの値
に対応して適正なトルクの分配が行われないと、アンダ
ステア状態になったりオーバステア状態になったりす
る。
【0011】本発明は、前記従来の4輪駆動制御装置の
問題点を解決して、ヨーレート、車速、横加速度等の値
に対応して前輪と後輪の間で適正なトルクの分配を行う
ことができ、アンダステア状態になったりオーバステア
状態になったりすることがない4輪駆動制御装置を提供
することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】そのために、本発明の4
輪駆動制御装置においては、変速機構部から出力された
トルクを前輪用トルクと後輪用トルクに分配し、前記前
輪用トルクを前輪駆動軸に、後輪用トルクを後輪駆動軸
に伝達する。そして、差動装置が変速機構部に接続さ
れ、該変速機構部から出力されたトルクを回転差動させ
て分配する。また、前記差動装置の入力側と出力側の間
に差動制限装置が配設され、前記差動装置の回転差動を
制限し、前記前輪用トルクと後輪用トルクの間に差を発
生させ、それを制御トルクとする。
【0013】また、車両の旋回条件を検出する検出手段
が設けられる。そして、各旋回条件ごとに旋回特性値を
最適値とする制御ゲインが演算され、各旋回条件ごとに
設定されてメモリに格納される。また、前記差動制限装
置を制御するために制御装置が設けられ、該制御装置
は、各旋回条件に対応する制御ゲインを前記メモリから
読み出す。そして、それぞれの旋回条件及び対応する制
御ゲインの積を演算し、さらに積の和を演算して前記制
御トルクとし、該制御トルクに対応する電気信号を前記
差動制限装置に対して出力する。
【0014】
【作用及び発明の効果】本発明によれば、前記のように
4輪駆動制御装置は、変速機構部から出力されたトルク
を前輪用トルクと後輪用トルクに分配し、前記前輪用ト
ルクを前輪駆動軸に、後輪用トルクを後輪駆動軸に伝達
する。そして、差動装置が変速機構部に接続され、該変
速機構部から出力されたトルクを回転差動させて分配す
る。また、前記差動装置の入力側と出力側の間に差動制
限装置が配設され、前記差動装置の回転差動を制限し、
前記前輪用トルクと後輪用トルクの間に差を発生させ、
それを制御トルクとする。
【0015】この場合、通常の走行時には、前記差動装
置によって前輪と後輪にトルクを分配して伝達するが、
雪路、凍結した路面等で駆動輪がスリップした場合やそ
の恐れがある場合には、差動制限装置が前記差動装置の
回転差動を制限する。また、車両の旋回条件を検出する
検出手段が設けられる。そして、各旋回条件ごとに旋回
特性値を最適値とする制御ゲインが演算され、各旋回条
件ごとに設定されてメモリに格納される。
【0016】また、前記差動制限装置を制御するために
制御装置が設けられ、該制御装置は、各旋回条件に対応
する制御ゲインを前記メモリから読み出す。そして、そ
れぞれの旋回条件及び対応する制御ゲインの積を演算
し、さらに積の和を演算して前記制御トルクとし、該制
御トルクに対応する電気信号を前記差動制限装置に対し
て出力する。
【0017】この場合、各駆動輪のアンダステア係数に
よって定義される旋回特性値が最小になるように制御ゲ
インを設定し、該制御ゲインによって演算された制御ト
ルクでトルクを分配すると、各駆動輪のアンダステア係
数が最小の値になるため、ニュートラルステア状態に近
い旋回特性で旋回することができる。また、各駆動輪へ
のトルク配分比が適正になるため、特定の駆動輪だけが
トルク伝達限界になることがなく、旋回力を大きくする
ことができるだけでなく、安定して旋回することができ
る。
【0018】さらに、ニュートラルステア状態に近い旋
回特性で旋回することができるため、求心加速度が小さ
くなり、旋回が安定する。そして、旋回時に必要とされ
る制御トルクを最小の値にすることができるため、シス
テムの信頼性が向上する。
【0019】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
ながら詳細に説明する。図1は本発明の4輪駆動制御装
置が適用される4輪駆動車の動力伝達装置の骨子図であ
る。本発明の4輪駆動制御装置が適用される4輪駆動車
においては、図に示す動力伝達装置11が図示しない自
動変速機の変速機構部に接続される。そして、変速機構
部から出力されたトルクは、出力ギヤ12から動力伝達
装置11のリングギヤ13に伝達される。該リングギヤ
13は中央差動装置15のセンタデフキャリヤ16と連
結され、該センタデフキャリヤ16を回転させる。
【0020】該センタデフキャリヤ16には円周方向の
複数箇所にピニオン軸17が取り付けられ、各ピニオン
軸17にはピニオン18が回転自在に支持される。該ピ
ニオン18には4輪駆動車の走行方向(図における上
側)に向かって左右にサイドギヤ21,22が配設さ
れ、前記ピニオン18とサイドギヤ21,22が噛合
(しごう)させられる。該サイドギヤ21はフロントデ
フキャリヤ25と連結され、該フロントデフキャリヤ2
5を回転させて前輪用差動装置26にトルクを伝達す
る。
【0021】一方、サイドギヤ22はカウンタドライブ
ギヤ19と連結され、該カウンタドライブギヤ19はカ
ウンタドリブンギヤ20と噛合させられるとともに、該
カウンタドリブンギヤ20には減速ギヤ23が一体的に
連結される。したがって、前記サイドギヤ22の回転を
逆転させ、前記カウンタドリブンギヤ20と一体的に回
転する減速ギヤ23にトルクを伝達することができる。
また、前記減速ギヤ23には後輪用差動装置28の外周
に形成されたリングギヤ24が噛合し、前記減速ギヤ2
3とリングギヤ24によって減速されたトルクが後輪用
差動装置28に伝達されるようになっている。
【0022】このように、前記センタデフキャリヤ16
に伝達されたトルクは、前記中央差動装置15のサイド
ギヤ21,22によって前輪用トルクと後輪用トルクに
分配されることになる。前記前輪用差動装置26はフロ
ントデフキャリヤ25を介して前記サイドギヤ21と連
結され、該フロントデフキャリヤ25を介して伝達され
た前輪用トルクを左右の図示しない駆動輪に分配する。
そのため、前記フロントデフキャリヤ25には円周方向
の複数箇所にピニオン軸31が取り付けられ、各ピニオ
ン軸31にはピニオン32が回転自在に支持される。該
ピニオン32には4輪駆動車の走行方向に向かって左右
にサイドギヤ34,35が配設され、前記ピニオン32
とサイドギヤ34,35が噛合させられる。
【0023】そして、前記サイドギヤ34,35はそれ
ぞれ左右の前輪駆動軸37,38と連結され、フロント
デフキャリヤ25に伝達された前輪用トルクは、前記前
輪用差動装置26のサイドギヤ34,35によって分配
され、前記前輪駆動軸37,38を介して左右の駆動輪
に伝達される。一方、前記後輪用差動装置28は、前記
前輪用差動装置26と同様の構造を有しており、前記リ
ングギヤ24を介して伝達された後輪用トルクを左右の
図示しない駆動輪に分配する。そのため、前記後輪用差
動装置28のリヤデフキャリヤには円周方向の複数箇所
にピニオン軸46が取り付けられ、各ピニオン軸46に
はピニオン47が回転自在に支持される。該ピニオン4
7には4輪駆動車の走行方向に向かって左右にサイドギ
ヤ48,49が配設され、前記ピニオン47とサイドギ
ヤ48,49が噛合させられる。
【0024】そして、前記サイドギヤ48,49はそれ
ぞれ左右の後輪駆動軸43,44と連結され、前記リン
グギヤ24に伝達された後輪用トルクは、前記後輪用差
動装置28のサイドギヤ48,49によって分配され、
前記後輪駆動軸43,44を介して左右の駆動輪に伝達
される。また、前記中央差動装置15のセンタデフキャ
リヤ16とサイドギヤ21の間には、差動制限装置とし
ての差動制限用クラッチ41が配設される。そして、該
差動制限用クラッチ41の係合度すなわちスリップ量を
制御することによって、前輪用トルク及び後輪用トルク
を50/50〜100/0の間で連続的に分配すること
ができるとともに、差動制限を行うことができるように
なっている。
【0025】次に、前記構成の動力伝達装置11の動作
について説明する。図示しないエンジンの回転は、図示
しない自動変速機の変速機構部を介して各変速段のギヤ
比に対応して変速され、出力ギヤ12及びリングギヤ1
3を介してセンタデフキャリヤ16に伝達される。ここ
で、前記差動制限用クラッチ41が完全に解放状態にあ
るとすると、この状態ではセンタデフキャリヤ16の回
転は、一方はサイドギヤ22を介してカウンタドライブ
ギヤ19に伝達され、さらにカウンタドリブンギヤ20
を経て後輪用差動装置28に伝達され、該後輪用差動装
置28を介して左右のサイドギヤ48,49に伝達さ
れ、更にそれぞれ左右の後輪駆動軸43,44に伝達さ
れる。また、他方はサイドギヤ21を介して前輪用差動
装置26のフロントデフキャリヤ25に伝達され、前記
前輪用差動装置26を介して左右のサイドギヤ34,3
5に伝達され、更にそれぞれ左右の前輪駆動軸37,3
8に伝達される。これにより、センタデフキャリヤ16
に入力されたトルクは、前輪用トルクと後輪用トルクに
分配されることになる。
【0026】逆に、前記差動制限用クラッチ41が係合
されると、センタデフキャリヤ16の回転は、差動制限
用クラッチ41のスリップ量に応じて差動制限用クラッ
チ41を介して直接フロントデフキャリヤ25に伝達さ
れ、前輪用駆動軸37,38を回転させることになる。
これにより、差動制限用クラッチ41のスリップ量に応
じて、前輪と後輪の差動を制限するとともに、トルク配
分比を変化させることが可能となる。
【0027】次に、差動制限用クラッチ41のスリップ
量を制御するための4輪駆動制御装置について説明す
る。図2は本発明の4輪駆動制御装置の要部概念図であ
る。図において、油溜(だ)め51の油は、オイルポン
プ52によって汲(く)み上げられてレギュレータバル
ブ53に送られ、該レギュレータバルブ53においてラ
イン圧に調圧される。ライン圧の油はオリフィス55を
経た後に、電子的に制御することが可能なリニアソレノ
イドバルブ57によって更に調圧されて差動制限用クラ
ッチ41の油圧サーボ58に供給される。
【0028】前記リニアソレノイドバルブ57は、制御
装置としてのCPU59から送られた電気信号に対応し
てソレノイド60で発生させる電磁力によってスプール
61を進退させ、前記電気信号に対応する調整油圧を発
生させる。そして、リニアソレノイドバルブ57によっ
て調圧された調整油圧の油は、油圧サーボ58に送られ
る。
【0029】前記CPU59には、リニアソレノイドバ
ルブ57を制御するための各種データが入力されるよう
になっていて、車速センサ63、横加速度センサ64、
ヨーレート(操舵角の角速度)センサ65のほか、図示
しないステアリングセンサ、各駆動輪ごとの速度センサ
等が接続されている。なお、67は必要に応じてデータ
を格納するためのメモリすなわちRAMである。
【0030】前記差動制限用クラッチ41は、前記油圧
サーボ58によってディスク69とプレート70の間を
係合、解放又は所定のスリップ量でスリップさせて、セ
ンタデフキャリヤ16とフロントデフキャリヤ25の間
のトルク伝達及び遮断を連続的に行うようにしている。
この場合、前記スリップ量の変更は前記油圧サーボ58
に供給される油の調整圧力をリニアソレノイドバルブ5
7によって制御することにより行われ、前記調整圧力の
変更に対応して油圧サーボ58のピストン71が進退
し、ディスク69とプレート70の間のスリップ量を変
更するようになっている。
【0031】次に、前記構成の4輪駆動制御装置におい
て、前輪駆動軸37,38(図1)間及び後輪駆動軸4
3,44間でトルクを0からロックアップまで連続的に
分配することができるようになっている。そのため、前
記CPU59において制御トルクTC を演算し、前記差
動制限用クラッチ41によって制御され、前輪駆動軸3
7,38に伝達される前輪用トルクTf と後輪駆動軸4
3,44に伝達される後輪用トルクTr の間に、前記制
御トルクTC 分の差が発生するようになっている。
【0032】すなわち、自動変速機を介して出力される
トルクをTE とした時、前輪用トルクTf は Tf =(1/2)・TE +(1/2)・TC …(1) となり、後輪用トルクTr は Tr =(1/2)・TE −(1/2)・TC …(2) となる。
【0033】そして、前記制御トルクTC は、CPU5
9において次の式によって演算される。 TC =K1 ・u+K2 ・a1at +K3 ・ω …(3) u :車速 a1at :横加速度 ω :ヨーレート K1 〜K3 :制御ゲイン CPU59において前記(3)式によって制御トルクT
C が演算されると、該制御トルクTC に対応する電気信
号がリニアソレノイドバルブ57に送られ、油圧サーボ
58に供給される油の調整油圧が制御されるようになっ
ている。
【0034】ところで、(3)式においては、制御ゲイ
ンK1 〜K3 をそれぞれ車速u、横加速度a1at 及びヨ
ーレートωに乗ずることによって制御トルクTC を演算
することができるが、前記制御ゲインK1 〜K3 は車両
の旋回特性を最適化するために、マルチステージモンテ
カルロ最適化手法を使用して最適値が演算される。そこ
で、旋回特性を評価するための旋回特性値Jを設定し、
該旋回特性値Jを制御ゲインK1 〜K3 を各種変更する
ごとに演算し、前記旋回特性値Jが最小の値になるよう
に制御ゲインK1 〜K3 を設定するようにしている。
【0035】ところで、車両を旋回させる場合、走行条
件、操舵条件等の旋回条件によってアンダステア状態、
オーバステア状態及びニュートラルステア状態になる
が、このうちニュートラルステア状態が旋回特性上最も
好ましく、アンダステア状態になるとステアリング入力
の反応が遅くなり、旋回動作が緩慢になる。また、オー
バステア状態になると、車両が不安定になり操舵が困難
になる。
【0036】前記各状態は、アンダステア係数Kusi
よって識別することができる。該アンダステア係数K
usi は、旋回時にどのように車両が動作するかを評価す
るために使用され、値が正であればアンダステア状態で
あり、負であればオーバステア状態であり、0であれば
ニュートラルステア状態である。したがって、旋回特性
値Jをアンダステア係数Kusi を使用して定義し、該ア
ンダステア係数Kusi を最小にすることによって旋回特
性値Jを最小にするようにしている。
【0037】そこで、所定の時間tだけ旋回のシミュレ
ーションを行い、次の(4)式のように各駆動輪(i=
1,2,3,4)のアンダステア係数Kusi の2乗の和
を前記旋回特性値Jとして定義する。
【0038】
【数1】
【0039】前記制御ゲインK1 〜K3 の値には各種の
旋回条件間で普遍性はないが、一般走行における旋回条
件は限られており、その範囲内では制御トルクTC に大
差はない。したがって、前記旋回のシミュレーションに
よって決定した各制御ゲインK1 〜K3 をRAM67内
にテーブルとして格納しておくと、旋回時に制御ゲイン
1 〜K3 を読み出して利用することができる。
【0040】すなわち、前記CPU59は、前記RAM
67から制御ゲインK1 〜K3 を読み出し、該制御ゲイ
ンK1 〜K3 に基づいて前記(3)式の演算をすれば、
車速u、横加速度a1at 、ヨーレートω等の旋回条件に
対応して最適なトルクの分配を行うことが可能となる。
また、トルク伝達限界時のように特殊な旋回条件で旋回
する場合は、特別の制御トルクTC が必要になる。した
がって、特殊な旋回条件のための制御ゲインK 1 〜K3
が別途RAM67内に格納されるようになっている。
【0041】前記制御方法によってトルクを分配する
と、各駆動輪のアンダステア係数Kus i が最小の値にな
るため、ニュートラルステア状態に近い旋回特性で旋回
することができ、かつ、各駆動輪へのトルク配分比が適
正になるため、特定の駆動輪だけがトルク伝達限界に達
することがなく、旋回力を大きくすることができるだけ
でなく、安定して旋回することができる。また、ニュー
トラルステア状態に近い旋回特性で旋回することができ
るため、求心加速度が小さくなり、旋回が安定する。
【0042】さらに、前記制御トルクTC を演算する場
合にヨーレートωを使用するようにしているため、ステ
アリング入力に対して速やかにトルクを分配することが
できる。そして、旋回時に必要とされる制御トルクTC
を最小の値にすることができるため、システムの信頼性
が向上する。
【0043】ところで、制御系の最適値を演算するため
に各種の最適化アルゴリズムが提案されているが、旋回
時のトルクの分配を行うための制御ゲインK1 〜K3
演算する場合などのように、ダイナミック最適化処理に
適応させることは非常に困難である。そこで、前述した
ようにマルチステージモンテカルロ最適化手法が使用さ
れる。
【0044】該マルチステージモンテカルロ最適化手法
においては、反復ランダム手法を採用しており、各シミ
ュレーションの初期段階で、一組の制御ゲインK1 〜K
3 が発生させられ、該制御ゲインK1 〜K3 によってシ
ミュレーションが行われ、旋回特性値Jが演算される。
そして、この処理を繰り返し、そのたびに旋回特性値J
が演算され、前の旋回特性値Jと比較される。新しい旋
回特性値Jが前の旋回特性値Jよりも小さいと、前記R
AM67内の旋回特性値Jが更新されるとともに制御ゲ
インK1 〜K3 が格納される。
【0045】前記処理は制御ゲインK1 〜K3 の最適値
又は疑似最適値が見つかるまで繰り返し行われる。な
お、前記(3)式においては、制御トルクTC を演算す
るために車速u、横加速度a1at 及びヨーレートωを変
量としているが、他の変量を加えて制御トルクTC を演
算することもできる。この場合、CPU59には車両の
旋回条件として他の変量が入力される。また、加えられ
る変量のそれぞれに対応する制御ゲインが設けられる。
【0046】次に、前記構成の4輪駆動制御装置を使用
して動力伝達装置11のボンドグラフについて説明す
る。図3は本発明の4輪駆動制御装置における動力伝達
装置のボンドグラフを示す図である。図に示すように、
リングギヤ13を介して入力されたトルクTE はセンタ
デフキャリヤ16において、差動制限用クラッチ41に
伝達される制御トルクTC と中央差動装置15に送られ
るトルク(TE −TC )に分配される。該中央差動装置
15においては、前記ピニオンギヤ18(図1)と左右
のサイドギヤ21,22間のギヤ比2でトルク変換さ
れ、前記(2)式の後輪用トルク Tr =(1/2)・TE −(1/2)・TC となる。該後輪用トルクTr は、カウンタドライブギヤ
19に伝達されるとともに、前輪用差動装置26のセン
タデフキャリヤ25に伝達される。そして、前記カウン
タドライブギヤ19に送られた後輪用トルクTr は、該
カウンタドライブギヤ19、カウンタドリブンギヤ2
0、減速ギヤ23及びリングギヤ24によるギヤ比kに
よってトルク変換され、後輪駆動軸43,44に伝達さ
れる。
【0047】一方、差動制限用クラッチ41に伝達され
た制御トルクTC は、スリップ量に対応して回転数を変
えて前輪用差動装置26のセンタデフキャリヤ25に伝
達され、該センタデフキャリヤ25において合流し、前
記(1)式の前輪用トルク Tf =(1/2)・TE +(1/2)・TC となる。
【0048】前記前輪用差動装置26においては、前記
ピニオンギヤ32と左右のサイドギヤ34,35間のギ
ヤ比2でトルク変換され、前輪駆動軸37,38に伝達
される。次に、前記構成の4輪駆動制御装置を搭載した
車両で走行した場合の実験結果について説明する。
【0049】図4は従来の4輪駆動制御装置における制
御トルクのタイムチャート、図5は本発明の4輪駆動制
御装置における制御トルクのタイムチャートである。従
来の4輪駆動制御装置においては、制御トルクTC がC
PU59(図2)のRAM67内にマップとして格納さ
れている。該マップにおいては、図4に示すように、旋
回を開始した後の時間に対応する制御トルクTC が設定
されている。したがって、該マップを参照することによ
って、設定された制御トルクTC でトルクが分配され
る。
【0050】一方、本発明の4輪駆動制御装置において
は、制御トルクTC はCPU59において前記(3)式
によって演算される。したがって、車速u、横加速度a
1at、ヨーレートω等の旋回条件が変化するとともに、
制御トルクTC は図5に示すように変化する。図6は本
発明の4輪駆動制御装置を搭載した車両と従来の4輪駆
動制御装置を搭載した車両の車速の比較図である。
【0051】実線は本発明の4輪駆動制御装置を搭載し
た車両における前進方向の車速uを、破線は従来の4輪
駆動制御装置を搭載した車両における前進方向の車速u
を示す。本発明の4輪駆動制御装置を搭載した車両にお
いては、後述するように前進方向のスリップが従来の4
輪駆動制御装置を搭載した車両より少なくなり、その分
前進方向の車速uは低くなる。
【0052】図7は本発明の4輪駆動制御装置を搭載し
た車両と従来の4輪駆動制御装置を搭載した車両の横方
向の車速の比較図である。実線は本発明の4輪駆動制御
装置を搭載した車両における横方向の車速vを、破線は
従来の4輪駆動制御装置を搭載した車両における横方向
の車速vを示す。本発明の4輪駆動制御装置を搭載した
車両においては、後述するように横方向のスリップが従
来の4輪駆動制御装置を搭載した車両より少なくなり、
その分横方向の車速vは低くなる。
【0053】図8は本発明の4輪駆動制御装置を搭載し
た車両と従来の4輪駆動制御装置を搭載した車両の横加
速度の比較図である。実線は本発明の4輪駆動制御装置
を搭載した車両における横加速度a1at を、破線は従来
の4輪駆動制御装置を搭載した車両における横加速度a
1at を示す。本発明の4輪駆動制御装置を搭載した車両
においては、横加速度a1at が従来の4輪駆動制御装置
を搭載した車両より大きくなり、その分旋回特性が良好
になる。
【0054】図9は本発明の4輪駆動制御装置を搭載し
た車両と従来の4輪駆動制御装置を搭載した車両のヨー
レートの比較図である。実線は本発明の4輪駆動制御装
置を搭載した車両におけるヨーレートωを、破線は従来
の4輪駆動制御装置を搭載した車両におけるヨーレート
ωを示す。本発明の4輪駆動制御装置を搭載した車両に
おいては、ヨーレートωの最大値が従来の4輪駆動制御
装置を搭載した車両より小さくなり、その分運転者の乗
り心地が良好になる。
【0055】図10は本発明の4輪駆動制御装置を搭載
した車両と従来の4輪駆動制御装置を搭載した車両のア
ンダステア係数の比較図である。実線aは本発明の4輪
駆動制御装置を搭載した車両における前方左側駆動輪の
アンダステア係数Kusi を、実線bは本発明の4輪駆動
制御装置を搭載した車両における前方右側駆動輪のアン
ダステア係数Kusi を、破線cは従来の4輪駆動制御装
置を搭載した車両における前方左側駆動輪のアンダステ
ア係数Kusi を、破線dは従来の4輪駆動制御装置を搭
載した車両における前方右側駆動輪のアンダステア係数
usi を示す。
【0056】本発明の4輪駆動制御装置を搭載した車両
においては、旋回を開始した直後のアンダステア係数K
usi を従来の4輪駆動制御装置を搭載した車両より小さ
くすることができるため、旋回を開始した後のCPU5
9(図2)の応答性が高いことが分かる。そして、前記
アンダステア係数Kusi の最終値も従来の4輪駆動制御
装置を搭載した車両より小さくすることができ、ニュー
トラルステア状態で旋回することができる。
【0057】図11は本発明の4輪駆動制御装置を搭載
した車両と従来の4輪駆動制御装置を搭載した車両の前
方向スリップ率の比較図である。実線aは本発明の4輪
駆動制御装置を搭載した車両における前方左側駆動輪の
前方向スリップ率Si を、実線bは本発明の4輪駆動制
御装置を搭載した車両における前方右側駆動輪の前方向
スリップ率Si を、破線cは従来の4輪駆動制御装置を
搭載した車両における前方左側駆動輪の前方向スリップ
率Si を、破線dは従来の4輪駆動制御装置を搭載した
車両における前方右側駆動輪の前方向スリップ率Si
示す。
【0058】また、実線eは本発明の4輪駆動制御装置
を搭載した車両における後方左側駆動輪の前方向スリッ
プ率Si を、実線fは本発明の4輪駆動制御装置を搭載
した車両における後方右側駆動輪の前方向スリップ率S
i を、破線gは従来の4輪駆動制御装置を搭載した車両
における後方左側駆動輪の前方向スリップ率Si を、破
線hは従来の4輪駆動制御装置を搭載した車両における
後方右側駆動輪の前方向スリップ率Si を示す。
【0059】本発明の4輪駆動制御装置を搭載した車両
においては、旋回を開始した直後の前方駆動輪の前方向
スリップ率Si を従来の4輪駆動制御装置を搭載した車
両より小さくすることができるだけでなく、旋回中にお
ける前方駆動輪の前方向スリップ率Si と後方駆動輪の
前方向スリップ率Si の値を近接させることができるの
で、路面との密着状態がトルク伝達限界に達する前に高
速で安全に旋回することが可能になる。
【0060】図12は本発明の4輪駆動制御装置を搭載
した車両と従来の4輪駆動制御装置を搭載した車両のス
リップ角の比較図である。実線aは本発明の4輪駆動制
御装置を搭載した車両における前方左側駆動輪のスリッ
プ角Ai を、実線bは本発明の4輪駆動制御装置を搭載
した車両における前方右側駆動輪のスリップ角Ai を、
破線cは従来の4輪駆動制御装置を搭載した車両におけ
る前方左側駆動輪のスリップ角Ai を、破線dは従来の
4輪駆動制御装置を搭載した車両における前方右側駆動
輪のスリップ角Ai を示す。
【0061】また、実線eは本発明の4輪駆動制御装置
を搭載した車両における後方左側駆動輪のスリップ角A
i を、実線fは本発明の4輪駆動制御装置を搭載した車
両における後方右側駆動輪のスリップ角Ai を、破線g
は従来の4輪駆動制御装置を搭載した車両における後方
左側駆動輪のスリップ角Ai を、破線hは従来の4輪駆
動制御装置を搭載した車両における後方右側駆動輪のス
リップ角Ai を示す。
【0062】本発明の4輪駆動制御装置を搭載した車両
においては、同じコーナリング力で走行する場合、旋回
中のスリップ角Ai が従来の4輪駆動制御装置を搭載し
た車両より小さくなるので、4輪に均一なコーナリング
力を与えることができる。したがって、旋回中の車両の
動作が安定する。図13は本発明の4輪駆動制御装置を
搭載した車両と従来の4輪駆動制御装置を搭載した車両
の旋回軌跡の比較図である。
【0063】実線aは本発明の4輪駆動制御装置を搭載
した車両の旋回軌跡を、破線bは従来の4輪駆動制御装
置を搭載した車両の旋回軌跡を示。なお、点STは旋回
開始点である。本発明の4輪駆動制御装置を搭載した車
両で走行した場合、従来の4輪駆動制御装置を搭載した
車両による走行より内側を走行することができ、ニュー
トラルステア状態に近くなる。
【0064】なお、前記実施例においては、中央差動装
置15(図1)を使用して前輪用差動装置26及び後輪
用差動装置28にトルクを分配するようにしているが、
中央差動装置15の一方の軸をトランスファに直結し、
他方の軸をトルク配分比の制御が可能な機構(エディカ
レントカップリングとメカニカルクラッチを併用したも
のなど)に連結してトルクを分配するようにしてもよ
い。
【0065】また、中央差動装置15をプラネタリギヤ
ユニットで構成することもでき、さらに、前後の最終減
速比を異ならせて前輪と後輪の間のトルクの分配を不均
衡な状態にするとともに、トルク配分比の範囲を広くす
ることができる。なお、本発明は前記実施例に限定され
るものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させ
ることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除す
るものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の4輪駆動制御装置が適用される4輪駆
動車の動力伝達装置の骨子図である。
【図2】本発明の4輪駆動制御装置の要部概念図であ
る。
【図3】本発明の4輪駆動制御装置における動力伝達装
置のボンドグラフを示す図である。
【図4】従来の4輪駆動制御装置における制御トルクの
タイムチャートである。
【図5】本発明の4輪駆動制御装置における制御トルク
のタイムチャートである。
【図6】本発明の4輪駆動制御装置を搭載した車両と従
来の4輪駆動制御装置を搭載した車両の車速の比較図で
ある。
【図7】本発明の4輪駆動制御装置を搭載した車両と従
来の4輪駆動制御装置を搭載した車両の横方向の車速の
比較図である。
【図8】本発明の4輪駆動制御装置を搭載した車両と従
来の4輪駆動制御装置を搭載した車両の横加速度の比較
図である。
【図9】本発明の4輪駆動制御装置を搭載した車両と従
来の4輪駆動制御装置を搭載した車両のヨーレートの比
較図である。
【図10】本発明の4輪駆動制御装置を搭載した車両と
従来の4輪駆動制御装置を搭載した車両のアンダステア
係数の比較図である。
【図11】本発明の4輪駆動制御装置を搭載した車両と
従来の4輪駆動制御装置を搭載した車両の前方向スリッ
プ率の比較図である。
【図12】本発明の4輪駆動制御装置を搭載した車両と
従来の4輪駆動制御装置を搭載した車両のスリップ角の
比較図である。
【図13】本発明の4輪駆動制御装置を搭載した車両と
従来の4輪駆動制御装置を搭載した車両の旋回軌跡の比
較図である。
【符号の説明】
11 動力伝達装置 15 中央差動装置 26 前輪用差動装置 27 後輪用差動装置 37,38 前輪駆動軸 43,44 後輪駆動軸 41 差動制限用クラッチ 59 制御装置 TC 制御トルク Tf 前輪用トルク Tr 後輪用トルク K1 〜K3 制御ゲイン J 旋回特性値
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ミーン トラン アメリカ合衆国 ミシガン州 インクスタ ー チェリー バレー デーアール190 エーピーテー イー−14

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 変速機構部から出力されたトルクを前輪
    用トルクと後輪用トルクに分配し、前記前輪用トルクを
    前輪駆動軸に、後輪用トルクを後輪駆動軸に伝達する4
    輪駆動制御装置において、変速機構部から出力されたト
    ルクを、回転差動させて分配する差動装置と、該差動装
    置の入力側と出力側の間に配設され、前記回転差動を制
    限し、前記前輪用トルクと後輪用トルクの差から成る制
    御トルクを発生させる差動制限装置と、車両の旋回条件
    を検出する検出手段と、あらかじめ各旋回条件ごとに設
    定され、旋回特性値を最適値とする制御ゲインを格納し
    たメモリと、前記差動制限装置を制御する制御装置を有
    しており、該制御装置は、各旋回条件に対応する制御ゲ
    インを前記メモリから読み出し、それぞれの旋回条件及
    び対応する制御ゲインの積の和を演算して前記制御トル
    クとする手段と、該制御トルクに対応する電気信号を前
    記差動制限装置に対して出力する手段から成ることを特
    徴とする4輪駆動制御装置。
JP5104722A 1992-05-04 1993-04-30 4輪駆動制御装置 Pending JPH0616061A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

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US07/878235 1992-05-04
US07/878,235 US5301768A (en) 1992-05-04 1992-05-04 Four-wheel drive torque transfer mechanism

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JPH0616061A true JPH0616061A (ja) 1994-01-25

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