JPS63162334A - 車両用4輪駆動制御装置 - Google Patents
車両用4輪駆動制御装置Info
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- JPS63162334A JPS63162334A JP31378986A JP31378986A JPS63162334A JP S63162334 A JPS63162334 A JP S63162334A JP 31378986 A JP31378986 A JP 31378986A JP 31378986 A JP31378986 A JP 31378986A JP S63162334 A JPS63162334 A JP S63162334A
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- differential device
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Landscapes
- Arrangement And Driving Of Transmission Devices (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
本発明は、車両用4輪駆動制御11装置に係り、特に、
前後輪のトルク配分比を任意に制御可能とした車両用4
輪駆動制御I装置の改良に関する。
前後輪のトルク配分比を任意に制御可能とした車両用4
輪駆動制御I装置の改良に関する。
【従来の技術]
従来、車両用4輪駆動装置においてエンジンからの動力
を前輪及び後輪に分配するために、例えばセンタデファ
レンシャル装置を備えたものがある。このセンタデファ
レンシャル装置にいわゆる4つのベベルギヤからなるも
のを用いた場合には前輪及び後輪に1対1のトルク配分
比で動力を伝達することができる。又、ベベルギヤの軸
を傾けることにより、トルク配分比を1対1からずら万
こともできる。更に、センタデファレンシャル装置とし
て遊星歯車装置を用いたものにあっては、その入出力関
係及び各歯車の歯数を適宜に選択することにより、前後
輪のトルク配分比を1対1から大きくずらずこともでき
る。 又、センタデファレンシャル装置において前輪及び後輪
へそれぞれ1対1のトルク配分比で動力を配分しながら
、センタデファレンシャル装置のリヤ側出力端部をリヤ
プロペラシャフトに直接接続し、フロント側出力端部を
チェーントランスファを介してフロントプロペラシャフ
トに接続するようにすると共に、このチェーントランス
ファがセンタデファレンシャル装置のフロント側出力部
の回転を減速してフロントプロペラシャフトに伝達する
ように構成したものもある(例えば実開昭61−152
525>。この溝底により、フロントタイヤは常にリヤ
タイヤより前記減速された分だけ遅く回転しようとする
ため、実際の走行において前車輪及び後車輪が同じ回転
速度で回転づ゛るとそこに減速比に応じた分だけトルク
配分比が1対1からずれるようにすることができる。 しかしながら、これらの技術は、いずれも前後輪のトル
ク配分比を設計段階において固定するものであり、走行
状態に応じてトルク配分比を変え得るものではない。 従来、前後輪に伝達されるトルク配分比を車両の走行状
態に応じて変えることのできる4輪駆動装置としては次
のようなものが開発されている。 その一つは、前後アクスル間を連結する動力伝達系の途
中に粘性式トルクカップリングを備え、該粘性式トルク
カップリングの前後において回転差が発生した場合、こ
の回転差の大きさに応じたトルク伝達を行わせることに
より、結果として前後輪へのトルク配分比を自動的に変
更するようにしたものである。この粘性式トルクカップ
リングを用いた方法は、構造が簡単であり、且つこれを
制御するための電子制御手段や油圧制御手段が不要であ
るという利点があるが、前後輪のトルク配分比を任意の
時期に任意の配分比に積極的に制御することはできない
。 これに対し、前後輪のトルク配分比を任意の時期に任意
の値に積極的に制御することができるようにしたものと
しては、例えば雑誌カーグラフィック(CARGRAP
HIC)の1986年7月号64〜65ページに記載さ
れたような技術がある。この技術は、フロントタイヤの
外径をリヤタイヤの外径より1%程大きく設定すること
により前輪を後輪より常に遅く回転させ、この差動を利
用して前輪の駆動力を前後アクスル間に設けた制御クラ
ッチのグリップ力の変更によって制御づ−るものである
。 【発明が解決しようとする問題点】 しかしながら、タイヤの有効径を前輪及び後輪で変える
ことを必須とする上記技術は、必然的に前輪及び後輪用
に2種類のタイヤを用意する必要があるだけでなく、前
輪タイヤは必ず前輪側に、後輪タイヤは必ず後輪側に誤
りなく装着されなければならない。それはもし仮に前後
輪のタイヤが誤って逆に取付けられると、実際のトルク
配分比が意図した値から大きくずれるだけでなく、軸受
やアクスル等に予期された限界以上のトルクがかかった
り、あるいは、ステアリング特性を初め、各種走行特性
のチューニングバランスが崩れ、走行安定性が損われる
恐れがあるためである。 前輪タイヤを前輪側に、後輪タイヤを後輪側に誤りなく
取付けるには、前輪と後輪とで取付は時に係合するアタ
ッチメント形状を変え、一方側のタイヤを他方側に取付
けられないようにする手法が考えられる。しかしながら
、このようにすると部品点数の増加を招くだけでなく、
各種タイヤの取付は汎用性が著しく減少する。又、トル
ク分配比を常に意図した値に維持させるためには、必然
的にスペアタイヤも2種類用意しておかなければならな
いことになる。
を前輪及び後輪に分配するために、例えばセンタデファ
レンシャル装置を備えたものがある。このセンタデファ
レンシャル装置にいわゆる4つのベベルギヤからなるも
のを用いた場合には前輪及び後輪に1対1のトルク配分
比で動力を伝達することができる。又、ベベルギヤの軸
を傾けることにより、トルク配分比を1対1からずら万
こともできる。更に、センタデファレンシャル装置とし
て遊星歯車装置を用いたものにあっては、その入出力関
係及び各歯車の歯数を適宜に選択することにより、前後
輪のトルク配分比を1対1から大きくずらずこともでき
る。 又、センタデファレンシャル装置において前輪及び後輪
へそれぞれ1対1のトルク配分比で動力を配分しながら
、センタデファレンシャル装置のリヤ側出力端部をリヤ
プロペラシャフトに直接接続し、フロント側出力端部を
チェーントランスファを介してフロントプロペラシャフ
トに接続するようにすると共に、このチェーントランス
ファがセンタデファレンシャル装置のフロント側出力部
の回転を減速してフロントプロペラシャフトに伝達する
ように構成したものもある(例えば実開昭61−152
525>。この溝底により、フロントタイヤは常にリヤ
タイヤより前記減速された分だけ遅く回転しようとする
ため、実際の走行において前車輪及び後車輪が同じ回転
速度で回転づ゛るとそこに減速比に応じた分だけトルク
配分比が1対1からずれるようにすることができる。 しかしながら、これらの技術は、いずれも前後輪のトル
ク配分比を設計段階において固定するものであり、走行
状態に応じてトルク配分比を変え得るものではない。 従来、前後輪に伝達されるトルク配分比を車両の走行状
態に応じて変えることのできる4輪駆動装置としては次
のようなものが開発されている。 その一つは、前後アクスル間を連結する動力伝達系の途
中に粘性式トルクカップリングを備え、該粘性式トルク
カップリングの前後において回転差が発生した場合、こ
の回転差の大きさに応じたトルク伝達を行わせることに
より、結果として前後輪へのトルク配分比を自動的に変
更するようにしたものである。この粘性式トルクカップ
リングを用いた方法は、構造が簡単であり、且つこれを
制御するための電子制御手段や油圧制御手段が不要であ
るという利点があるが、前後輪のトルク配分比を任意の
時期に任意の配分比に積極的に制御することはできない
。 これに対し、前後輪のトルク配分比を任意の時期に任意
の値に積極的に制御することができるようにしたものと
しては、例えば雑誌カーグラフィック(CARGRAP
HIC)の1986年7月号64〜65ページに記載さ
れたような技術がある。この技術は、フロントタイヤの
外径をリヤタイヤの外径より1%程大きく設定すること
により前輪を後輪より常に遅く回転させ、この差動を利
用して前輪の駆動力を前後アクスル間に設けた制御クラ
ッチのグリップ力の変更によって制御づ−るものである
。 【発明が解決しようとする問題点】 しかしながら、タイヤの有効径を前輪及び後輪で変える
ことを必須とする上記技術は、必然的に前輪及び後輪用
に2種類のタイヤを用意する必要があるだけでなく、前
輪タイヤは必ず前輪側に、後輪タイヤは必ず後輪側に誤
りなく装着されなければならない。それはもし仮に前後
輪のタイヤが誤って逆に取付けられると、実際のトルク
配分比が意図した値から大きくずれるだけでなく、軸受
やアクスル等に予期された限界以上のトルクがかかった
り、あるいは、ステアリング特性を初め、各種走行特性
のチューニングバランスが崩れ、走行安定性が損われる
恐れがあるためである。 前輪タイヤを前輪側に、後輪タイヤを後輪側に誤りなく
取付けるには、前輪と後輪とで取付は時に係合するアタ
ッチメント形状を変え、一方側のタイヤを他方側に取付
けられないようにする手法が考えられる。しかしながら
、このようにすると部品点数の増加を招くだけでなく、
各種タイヤの取付は汎用性が著しく減少する。又、トル
ク分配比を常に意図した値に維持させるためには、必然
的にスペアタイヤも2種類用意しておかなければならな
いことになる。
本発明は、このような従来の問題に鑑みてなされたもの
であって、前後輪のタイヤの取付は性に共用性を持たせ
ると共に、任意のときに前後輪へのトルク配分比を任意
に制御することのできる車両用4輪駆動制御装置を提供
することを目的とする。
であって、前後輪のタイヤの取付は性に共用性を持たせ
ると共に、任意のときに前後輪へのトルク配分比を任意
に制御することのできる車両用4輪駆動制御装置を提供
することを目的とする。
本発明は、第1図にその要旨を示すように、車両用4輪
駆動制御装置において、前後輪の差動を許容可能な差動
装置と、該差動装置の差動機能を外部からの信号により
許可〜制限可能な差動制御装置と、有効径が同一の前後
輪と、前記差動装置の前輪側と後輪側との間で車両走行
中宮に相対回転が生じるように構成された前後輪側差動
発生手段と、を備えたことにより、上記目的を達成した
ものである。 [発明の作用及び効果1 前後輪の差動を解除又は制限できる4輪駆動装置として
は、02輪−4輪駆動をオン−オフの制御クラッチによ
って切換え可能としたもの、02輪−4輪駆動を例えば
湿式多板クラッチ等の伝達容量可変の制御クラッチによ
って切換え可能としたもの、■前後輪間にセンタデファ
レンシャル装置を備え、その差動をオン−オフの制御ク
ラッチによって禁止・解除するもの、■前後輪間にセン
タデファレンシャル装置を備え、その差動を湿式多板ク
ラッチ等の伝達容量可変の制御クラッチによって制御す
るもの等が考えられるが、本発明は、このうち■及び■
の種類にかかる4輪駆動装置に適用可能である。 このような装置であっても、一般的には前後輪の差動が
完全に許容された状態、及び完全に制限された状態の下
では、トルク配分比を任意に変えることはできない。又
、差動b1能が不完全に制限された状態であっても、現
に前後輪に差動が生じていない限り、トルク配分比を変
えることはできない。従って、一般に車両が安定走行を
行っているときは、前後輪に差動が生じないため、トル
ク配分比を任意に変更することはできない。 しかしながら、前後輪に差動が生じているときは、その
差動をどの程度の力で抑え込もうとするかによって、即
ちクラッチのグリップ力の如何によって速く回転してい
る側から遅く回転している側へトルクを伝達することが
でき、その結果、前後輪のトルク配分比を制御すること
ができる。 本発明においては、差動装置の前輪側と後輪側との間で
、車両走行中宮に相対回転(差動)が生じるように構成
したため、この差動をどの程度のグリップ力で抑え込む
かによって回転の速い側から遅い側へ゛と伝達されるト
ルク量を制御することができる。即ち、前後輪間に生じ
ている差動を弱い力で抑え込んだ場合にはこの弱い力に
相当する分のみのトルクを速い側から遅い側へと伝達す
ることができ、逆に強い力で抑え込んだ場合には、多量
のトルクを速い側から遅い側へと伝達することができる
。その結果、前後輪のトルク配分比を任意に設定するこ
とができるようになる。 本発明は、更に、前後輪のタイヤの有効径を同一に設定
している。従って、単に前後輪間でタイヤの互換性があ
るに止まらず、アタッチメント形状を専用に設定する必
要もないため、一般の市販タイヤに対しても広い互換性
を維持することができる。当然に、スペアタイヤを2種
類備える必要もない。 なお、本発明は前輪駆動ベースの車両、及び後輪駆動ベ
ースの車両のいずれにも適用可能である。 前輪駆動ベースの車両の場合は、差動装置の前輪側が後
輪側に対して速く回転するように設定し、クラッチのグ
リップ力の制御によって前輪側から後輪側へのトルク伝
達量を制御するようにする。 一方、後輪駆動ベースの車両の場合には、差動装置の後
輪側が前輪側に対して速く回転するように設定し、クラ
ッチのグリップ力の制御によって後輪側から前輪側への
トルク伝達量を制御するようにする。 本発明において、好ましい実施態様は、前記相対回転(
差動)が1%〜10%に設定されていることである。そ
の理由は、1%以内の場合、前後輪のタイヤ径のばらつ
き等で逆の回転差になる場合があるからである。又、1
0%を超える相対回転の場合は、クラッチ部の滑り速度
が大きく、発熱量が多大となり、又摩耗による耐久性劣
化がそれだけ著しくなるからである。即ち、本発明を実
施するに当っては、常に意図した側の回転速度が他側の
回転速度より遅くなってさえいればよく、その差を大き
くする必要は全くないものである。 その意味で、本発明は、いずれか一方側を他側に対して
遅くし、「その遅くした分」だけトルク配分比を1:1
からずらす技術(例えば前述の実願昭61−15252
6号公報における開示技術)とは技術思想を全く異にす
るものである。 又、本発明において、好ましい実施態様は、前記前後輪
側差動発生手段が、フロントデファレンシャル装置のギ
ヤ比とリヤデファレンシャル装置のギヤ比とに差をつけ
たものとされていることである。あるいは、差動装置の
前輪側及び後輪側のいずれか一方の動力伝達系内におい
て、もしチェーン機構等が用いられている場合には、そ
の駆動側スプロケットの歯数と従動側スプロケットの歯
数とに差をつけるようにしたものとされていることであ
る。このような手段を取ることにより、比較的簡単に差
動装置の前輪側及び後輪側に相対回転を生じさせること
ができる。 更に、本発明において、好ましい実施態様は、フロント
デファレンシャル装置のギヤ比とリヤデファレンシャル
装置のギヤ比とに差(例えば+4゜7%)をつけると共
に、差動装置の前輪側及び後輪側のいずれか一方の動力
伝達系内において、もしチェーン機構が用いられている
場合には、そのチェーン機構の駆動側スプロケットの歯
数と従動側スプロケットの歯数とに、前記フロント及び
リヤデファレンシャル装置のギヤ比の間につけた差(+
4.7%)と逆方向の差(例えば−3,3%)をつけ、
その合成(この場合は+1.4%)辷よって差動装置の
前輪側と後輪側との間の相対回転を生じさせるようにす
ることである。このようにすることによる利点は次の通
りである。即ち、前述したように、本発明においては相
対回転が確実に生じてさえいればよく、その大きさは問
題とならない。むしろ相対回転が多くなると発熱量大、
耐久性低下等の問題が発生してくる。従って、設定相対
回転は具体的には1.5%前後の値とするのが最も望ま
しいことになる。しかしながら、例えばチェーン機構の
駆動側スプロケットの歯数と従動側スプロケットの歯数
の差のみによって相対回転1.5%を作り出そうとした
場合、その歯数は最低でも71個(72個)必要となり
、必然的にスプロケット径が極めて大きくなってしまう
ことになる。この事情は、フロントデファレンシャル装
置のギヤ比とリヤデファレンシャル装置のギヤ比とに差
をつけることのみによって相対回転を生じさせようとし
た場合でも同様である。一般に4輪駆動車は2輪駆動車
に比べて駆動系の収容スペースの制限が更に厳しくなっ
ており、歯数“調整のために必要以上にスプロケット径
や歯車径が増大するのは好ましいことではない。従って
、動力伝達系の2箇所において互いに逆方向につけた差
を合成することによって結果として1.5%前後の相対
回転を生じさせるようにするのが有効な手段となってく
るものである。
駆動制御装置において、前後輪の差動を許容可能な差動
装置と、該差動装置の差動機能を外部からの信号により
許可〜制限可能な差動制御装置と、有効径が同一の前後
輪と、前記差動装置の前輪側と後輪側との間で車両走行
中宮に相対回転が生じるように構成された前後輪側差動
発生手段と、を備えたことにより、上記目的を達成した
ものである。 [発明の作用及び効果1 前後輪の差動を解除又は制限できる4輪駆動装置として
は、02輪−4輪駆動をオン−オフの制御クラッチによ
って切換え可能としたもの、02輪−4輪駆動を例えば
湿式多板クラッチ等の伝達容量可変の制御クラッチによ
って切換え可能としたもの、■前後輪間にセンタデファ
レンシャル装置を備え、その差動をオン−オフの制御ク
ラッチによって禁止・解除するもの、■前後輪間にセン
タデファレンシャル装置を備え、その差動を湿式多板ク
ラッチ等の伝達容量可変の制御クラッチによって制御す
るもの等が考えられるが、本発明は、このうち■及び■
の種類にかかる4輪駆動装置に適用可能である。 このような装置であっても、一般的には前後輪の差動が
完全に許容された状態、及び完全に制限された状態の下
では、トルク配分比を任意に変えることはできない。又
、差動b1能が不完全に制限された状態であっても、現
に前後輪に差動が生じていない限り、トルク配分比を変
えることはできない。従って、一般に車両が安定走行を
行っているときは、前後輪に差動が生じないため、トル
ク配分比を任意に変更することはできない。 しかしながら、前後輪に差動が生じているときは、その
差動をどの程度の力で抑え込もうとするかによって、即
ちクラッチのグリップ力の如何によって速く回転してい
る側から遅く回転している側へトルクを伝達することが
でき、その結果、前後輪のトルク配分比を制御すること
ができる。 本発明においては、差動装置の前輪側と後輪側との間で
、車両走行中宮に相対回転(差動)が生じるように構成
したため、この差動をどの程度のグリップ力で抑え込む
かによって回転の速い側から遅い側へ゛と伝達されるト
ルク量を制御することができる。即ち、前後輪間に生じ
ている差動を弱い力で抑え込んだ場合にはこの弱い力に
相当する分のみのトルクを速い側から遅い側へと伝達す
ることができ、逆に強い力で抑え込んだ場合には、多量
のトルクを速い側から遅い側へと伝達することができる
。その結果、前後輪のトルク配分比を任意に設定するこ
とができるようになる。 本発明は、更に、前後輪のタイヤの有効径を同一に設定
している。従って、単に前後輪間でタイヤの互換性があ
るに止まらず、アタッチメント形状を専用に設定する必
要もないため、一般の市販タイヤに対しても広い互換性
を維持することができる。当然に、スペアタイヤを2種
類備える必要もない。 なお、本発明は前輪駆動ベースの車両、及び後輪駆動ベ
ースの車両のいずれにも適用可能である。 前輪駆動ベースの車両の場合は、差動装置の前輪側が後
輪側に対して速く回転するように設定し、クラッチのグ
リップ力の制御によって前輪側から後輪側へのトルク伝
達量を制御するようにする。 一方、後輪駆動ベースの車両の場合には、差動装置の後
輪側が前輪側に対して速く回転するように設定し、クラ
ッチのグリップ力の制御によって後輪側から前輪側への
トルク伝達量を制御するようにする。 本発明において、好ましい実施態様は、前記相対回転(
差動)が1%〜10%に設定されていることである。そ
の理由は、1%以内の場合、前後輪のタイヤ径のばらつ
き等で逆の回転差になる場合があるからである。又、1
0%を超える相対回転の場合は、クラッチ部の滑り速度
が大きく、発熱量が多大となり、又摩耗による耐久性劣
化がそれだけ著しくなるからである。即ち、本発明を実
施するに当っては、常に意図した側の回転速度が他側の
回転速度より遅くなってさえいればよく、その差を大き
くする必要は全くないものである。 その意味で、本発明は、いずれか一方側を他側に対して
遅くし、「その遅くした分」だけトルク配分比を1:1
からずらす技術(例えば前述の実願昭61−15252
6号公報における開示技術)とは技術思想を全く異にす
るものである。 又、本発明において、好ましい実施態様は、前記前後輪
側差動発生手段が、フロントデファレンシャル装置のギ
ヤ比とリヤデファレンシャル装置のギヤ比とに差をつけ
たものとされていることである。あるいは、差動装置の
前輪側及び後輪側のいずれか一方の動力伝達系内におい
て、もしチェーン機構等が用いられている場合には、そ
の駆動側スプロケットの歯数と従動側スプロケットの歯
数とに差をつけるようにしたものとされていることであ
る。このような手段を取ることにより、比較的簡単に差
動装置の前輪側及び後輪側に相対回転を生じさせること
ができる。 更に、本発明において、好ましい実施態様は、フロント
デファレンシャル装置のギヤ比とリヤデファレンシャル
装置のギヤ比とに差(例えば+4゜7%)をつけると共
に、差動装置の前輪側及び後輪側のいずれか一方の動力
伝達系内において、もしチェーン機構が用いられている
場合には、そのチェーン機構の駆動側スプロケットの歯
数と従動側スプロケットの歯数とに、前記フロント及び
リヤデファレンシャル装置のギヤ比の間につけた差(+
4.7%)と逆方向の差(例えば−3,3%)をつけ、
その合成(この場合は+1.4%)辷よって差動装置の
前輪側と後輪側との間の相対回転を生じさせるようにす
ることである。このようにすることによる利点は次の通
りである。即ち、前述したように、本発明においては相
対回転が確実に生じてさえいればよく、その大きさは問
題とならない。むしろ相対回転が多くなると発熱量大、
耐久性低下等の問題が発生してくる。従って、設定相対
回転は具体的には1.5%前後の値とするのが最も望ま
しいことになる。しかしながら、例えばチェーン機構の
駆動側スプロケットの歯数と従動側スプロケットの歯数
の差のみによって相対回転1.5%を作り出そうとした
場合、その歯数は最低でも71個(72個)必要となり
、必然的にスプロケット径が極めて大きくなってしまう
ことになる。この事情は、フロントデファレンシャル装
置のギヤ比とリヤデファレンシャル装置のギヤ比とに差
をつけることのみによって相対回転を生じさせようとし
た場合でも同様である。一般に4輪駆動車は2輪駆動車
に比べて駆動系の収容スペースの制限が更に厳しくなっ
ており、歯数“調整のために必要以上にスプロケット径
や歯車径が増大するのは好ましいことではない。従って
、動力伝達系の2箇所において互いに逆方向につけた差
を合成することによって結果として1.5%前後の相対
回転を生じさせるようにするのが有効な手段となってく
るものである。
以下、図面に基づいて本発明の実施例を詳細に説明する
。 第2図は本発明に係る車両用4輪駆動制御装置の実施例
が適用されたエンジン前置き、後輪駆動ベースの4輪駆
動装置を示すスケルトン図である。 この4輪駆動装置は、エンジン10、自動変速機20、
センタデファレンシャル装置30、チェーントランスフ
ァ装置40、フロント及びリヤプロペラシャフト50F
、50R,フロント及びリヤデファレンシャル装置60
F、60R,差動制御クラッチ70.制御装置801及
び各種入力系90を描える。 前記エンジン10は、車両の前部に縦置きにされている
。エンジン10の出力は自動変速[20に伝達される。 自動変速機20は、流体式トルクコンバータ21及び補
助変速装置22を備え、油圧制til+装置23によっ
て前進4段、後進1段の変速段を自動的に切換える構成
とされている。油圧制御装置23は、制御装置80の指
令によって制御される。自動変速120の出力は、出力
シャフト24を介してセンタデファレンシャル装置30
に伝達される。 センタデファレンシャル装置30は、サンギヤ31、こ
のサンギヤ31と噛合するプラネタリピニオン32、こ
のプラネタリピニオン32を支持するキャリヤ33、及
びプラネタリピニオン32と噛合するリングギヤ34か
らなる遊星歯車機構を備える。前記出力シャフト24を
介して伝達された自動変速機20の出力は、この遊星歯
車機構を構成するキャリヤ33に伝達され、リングギヤ
34側から後輪側出力が、サンギヤ31から前輪側出力
がそれぞれ分配される。このときの基本配分比は、リン
グギヤのピッチ円半径:サンギヤのピッチ円半径となる
。この実施例では、この基本配分比が約7:3、即ち、
後輪側7に対し前輪側が3となるように設定しである。 リングギヤ34からの後輪側出力は、リヤプロペラシャ
フト50Rを介してリヤデファレンシャル装置60Rに
伝達される。一方、サンギヤ31からの前輪側出力は、
チェーントランスファ装置40を介してフロントプロペ
ラシャフト50Fに伝達され、更にフロン1〜デフアレ
ンシヤル装置60Fへと伝達される。このチェーントラ
ンスファ装置40、フロント及びリヤプロペラシャフト
50F、50R1及びフロント及びリヤデファレンシャ
ル装置60F、60R自体のギヤ比設定以外の基本構成
については従来と同様である。 差動制御クラッチ70は、前記センタデファレンシャル
装置30の前輪側であるサンギヤ31と該センタデファ
レンシャル装置30の後輪側であるリングギヤ34とを
選択的にトルク伝達関係に接続するもので、湿式の多板
クラッチ71及びこれを制御する油圧制御装置72とか
ら主に構成されている。即ち、第3図に示されるように
、多板クラッチ71には油圧サーボ装置73が付設され
ており、この油圧サーボ装置73の油室74に供給され
るサーボ油圧によってサーボピストン75がリターンス
プリング76のばね力に抗して図中右方へ移動する。こ
れによってサンギヤ31とリングギヤ34とがトルク伝
達関係に接続され、且つ、油室74に供給されるサーボ
油圧の増減に応じてその伝達トルク容岳が比例的に増減
される。 油圧サーボ装@73の油室74に対するサーボ油圧の供
給は油圧$1Jill装置72によって行われる。 油圧制御装置72は自動変速[20内に組込まれたオイ
ルポンプ24の油圧をエンジン負荷に応じた油圧に調圧
するライン圧制御弁77と、電磁式のサーボ油圧制御弁
78とを備える。サーボ油圧制御弁78は、油室74に
接続されたボートaと。 ライン油圧制御弁77よりライン油圧を供給される油圧
ボートbと、ドレンボートCとを備える。 このサーボ油圧$制御弁78は通電時にはボートaを油
圧ボートbに接続し、非通電時にはボートaをドレンポ
ートCに接続する。サーボ油圧制御弁78の制御は制御
装置80より所定のデユーティ比のパルス信号が与えら
れることによって行われる。これにより、このデユーテ
ィ比に応じた大きざのサーボ油圧が油室74に供給され
る。 制御装置80は、入力系90からの各種入力信号に応じ
て前記油圧制御°装置23及び72を制御する。この制
御l装置80には、後輪回転センサ91、前輪回転セン
サ92、スロットルセンサ93、舵角センサ94、シフ
ト位置センサ95、ヨー角センサ96、ピッチ角センサ
97、横Gセンサ98等の各センサからの情報が入力さ
れている。制御装置80は、これらの入力信号を受けて
、シフト位置情報と前輪回転速度あるいは後輪回転速度
(車速)とスロットル開度とに応じて予め設定された変
速パターンに従って自動変速機20の変速制御のための
制御信号を油圧制御装置23に出力する。又、前後輪の
トルク配分比を設定するために、差動制御クラッチ70
の伝達トルク容置を制御するべく、所定のデユーティ比
のパルス信号を油圧制御装置72に出力する。 ここにおいて、この実施例においては、差動制卸クラッ
チの前輪側と後輪側とで相対回転を生じさせるために、
前記チェーントランスファ装置40、フロン1へ及びリ
ヤデファレンシャル装置1IV60F、60Rのギヤ比
について相互に特定の関係を持たせるようにしている。 即ち、チェーントランスファ装置40は、駆動スプロケ
ット41、従動スプロケット42、及び両スプロケット
41.42を連結するチェーン43を備え、そのギヤ比
(エンジン側からみた減速比)は、従動スプロケット4
2の歯数/駆動スプロケット41の歯数で決定される。 ここでは従動スプロケット42の歯数を31、駆動スプ
ロケット41の歯数を30としチェーントランファ装置
40において、エンジン側からみて3.3%の減速が行
われるようにしている。 又、フロント及びリヤデファレンシャル装置6OF、6
0Rは、その基本歯車構成が全く同一とされている。即
ち、フロントデファレンシャル装置60Fを例にとって
説明すると、第4図に示されるようにフロントプロペラ
シャフト50Fからの駆動力は駆動小歯車61Fに伝達
され、更にデファレンシャルケースに一体的に形成され
た被駆動リングギヤ62Fに伝達される。デファレンシ
ャルケースはビニオン軸63Fを備え、このビニオン軸
63Fを介して2つの差動ビニオン64F165F1更
にはこの差動ビニオン64F、65Fとそれぞれ噛合す
る右側前輪出力用サイドギヤ66F及び左側前輪出力用
サイドギヤ67Fへと駆動力が伝達され、右側前輪用ア
クスル68F1及び左側前輪用アクスル69Fが駆動さ
れる。各左右の前輪用アクスル68F、69Fには左側
前輪タイヤTfl、右側前輪タイヤTfrが、それぞれ
接続されている。このタイヤTfl、Tfrの有効径は
、各左右の後輪用アクスル68R,69Rに接続された
左側後輪タイヤTrl、右側後輪タイヤTrrと同一に
設定しである。ここにおいて、デフアレンシャル装置の
ギヤ比は被駆動リングギヤ62Fの歯数/駆動小歯車6
1Fの歯数で決定される。この実施例では、フロントデ
ファレンシャル装置60Fのギヤ比を41/12(Φ3
.417)、リヤデファレンシャル装置60Rのギヤ比
を43/12 (今3.583)にそれぞれ設定し、フ
ロントデファレンシャル装置60Fでの減速比よりもリ
ヤデファレンシャル装置60Rでの減速比を4゜7%大
きくしている。その結果、フロント及びリヤデファレン
シャル装置間において後輪側が4゜7%大きく減速され
、且つ前述したように前輪側に配置されたチェーントラ
ンスファ装置において3.3%の減速が行われているた
め、結局エンジン側からみた場合、前輪タイヤは後輪タ
イヤより1.4%だけ減速比が小さく、その分速く回転
するように駆動されるようになっている。 しかしながら、車両が実際に定行するときには、スリッ
プが生じない限り、タイヤの有効径が前輪及び後輪で同
一に設定されているため、左右の前輪側アクスル69F
168Fの回転速度は左右の後輪側アクスル69R,6
8Rの回転速度と同一である。従って、エンジン側から
みた減速度が小さい分だけセンタデファレンシャル装置
30の前輪側(具体的にはサンギヤ31)は同後輪側(
具体的にはリングギヤ34)より遅く回転することにな
る。エンジン側からみた減速度が小さいということはタ
イヤ側からみた増速度が小さいということにほかならな
いためである。その差動程度は、この前輪側及び後輪側
の減速度の差1.7%である。そこで、この差動を解消
するように機能する差動制御クラッチ70におけるグリ
ップ力を適宜に変更することにより、任意の■のトルク
を後輪側から前輪側へと伝達することができ、後輪側7
:前輪側3の基本配分比を前輪側の配分比を大きくする
方向にずらすことが可能となる。なお、差動制御クラッ
チにおけるグリップ力の変化は、制御装置80からの所
定のデユーティ比のパルス信号が与えられることによっ
て行われるのは前述した通りである。 第5図に本発明の第2実施例を示す。この第2実施例は
、前輪駆動ベースの4輪駆動装置に本発明を適用したも
のである。 まず、駆動系の概略を説明する。 この4輪駆動装置は、エンジン1101自動変速m12
0、センタデファレンシャル装置1301フロン1〜デ
フアレンシヤル装置14.0、トランスファ装置150
、リヤデファレンシャル装置160、差動制御クラッチ
170.fli!I御装置1801及び各種入力系19
0を備える。 前記エンジン110は車両の前部に横置きにされている
。エンジン110の出力は自動変速機120に伝達され
る。 自動変速機120は、流体式トルクコンバータ121及
び補助変速装置122を備え、油圧制御装置23にJ:
つて前進4段、後進1段の変速段を自動的に切換える構
成とされている。油圧制御装置123は、制御装置18
0の指令によって制御される。自動変速機120を経た
動力は出力ギヤ124を介してセンタデファレンシャル
装置130の入力ギヤ131に伝達される。 センタデファレンシャル装置130は、この入力ギヤ1
31を一体的に支持するデファレンシャルケース132
、該デファレンシャルケース132に取付けられたピニ
オン軸133によって各々回転可能に支持され、且つ互
いに対向して配置された2つの差動ビニオン134.1
35、該差動ビニオン134.135に同時に噛合した
後輸出力用サイドギヤ136、及び前輸出力用サイドギ
ヤ137を備える。センタデファレンシャル装置130
は、基本的に自動変速機からの入力トルクを後輪側5、
前輪側5に分配する。後輸出力用サイドギヤ136はト
ランスファ装置150のトランスファリングギヤ151
に連結されている。前輸出力用サイドギヤ137は、中
空の前輪駆動軸141を介してフロントデファレンシャ
ル装置140のデファレンシャルケース142に連結さ
れている。 フロントデファレンシャル装置140は、デファレンシ
ャルケース142に取付けられたピニオン軸143にJ
:つて各々回転可能に支持され、且23一 つ互いに対向して配置された2つの差動ビニオン144
.145、この2つの差動ビニオン144.145に同
時に噛合した左側性輸出力用サイドギヤ146、及び右
側前輪出力用サイドギヤ147とを備える。左側+if
f輪駆動用サイドギヤ146には左側前輪用アクスル1
48が、又、右側前輪出力用サイドギヤ147には右側
前輪用アクスル149がそれぞれ連結されている。 各左右の前輪用アクスル148.149には左側Ann
ツタイヤr+、右側前輪タイヤ丁frがそれぞれ接続さ
れている。 一方、トランスファ装置150は、センタデファレンシ
ャル装置130の後輸出力用サイドギヤ136に連結さ
れたトランスファリングギヤ151、このトランスファ
リングギヤ151と噛合するドリブンビニオン152、
このドリブンビニオン152とプロペラシャフト153
を介して一体的に回転するトランスファ出力回転ギヤ1
54を備える。トランスファ出力ギヤ154はリヤデフ
ァレンシャル装置160に連結されている。 リヤデファレンシャル装置160は、トランスファ出力
ギヤ154と噛合するリングギヤ161、このリングギ
ヤ161が形成されたデファレンシャルケースに取付け
られたピニオン軸162、このピニオン軸162によっ
て各々回転可能に支持され、且つ互いに対向して配置さ
れた2つの差動ビニオン163.164、この2つの差
動ビニオン163.164に同時に噛合した左側後輪出
力用サイドギヤ165及び右側後輪出力用サイドギヤ1
66とを備える。左側後輪出力用サイドギヤ165は左
側後輪用アクスル167に、右側後輪出力用サイドギヤ
166は右側後輪用アクスル168にそれぞれ連結され
ている。 各左右の前輪用アクスル148.149には左側後輪タ
イヤTrl、右側後輪タイヤTrrがそれぞれ接続され
ている。この左右の後輪タイヤTrl、Trrの有効径
は前記左右の前輪タイヤTf1、Tfrと同一に設定さ
れている。 差動制御クラッチ170ば、前記センタデファレンシャ
ルH置130の入力部材であるデファレンシャルケース
132と該センタデファレンシャル装置130の出力部
材である後輸出力用サイドギヤ136とを選択的にトル
ク伝達関係に接続するもので、湿式の多板クラッチ17
1及びこれを制御する油圧制御装置172とから主に構
成されている。この差動制御クラッチ170の構成の詳
細は先の第1実施例における差動制御クラッチ70と同
様である。即ち、この差動制御クラッチ170は、制御
装置180より所定のデユーティ比のパルス信号が与え
られることによって作動する。 これにより、このデユーティ比に応じた大きさのグリッ
プ力がデファレンシャルケース132と後輸出力用サイ
ドギヤ136との間に発生ずる。その結果、前輸出力用
サイドギヤ137と後輸出力用サイドギヤ136との間
に生じていた差動が、当該グリップ力に応じて抑え込ま
れ、回転の速い側から遅い側へとトルク伝達が行われる
。 制御装置18oは、入力系190からの各入力信号に応
じて前記油圧制御]装置123及び172を制御する。 この制御装置180には、前記第1実施例と同様な情報
が各センサ191〜198等から入力されている。制御
装置180は、これらの入力信号を受けて、マニアルシ
フトレンジ情報と前輪回転速度あるいは後輪回転速度(
車速)とスロットル開度とに応じて予め定められた変速
パターンに従って自動変速[120の変速段制御のため
の制御信号を油圧制御装置123に出力する。 又、前後輪のトルク配分比を基本の1:1からずらすた
めに差動制御クラッチ170の伝達トルク容量を制御す
るべく、所定のデユーティ比のパルス信号を油圧制御装
置172に出力する。 ここにおいて、トランスファリングギヤ151及びドリ
ブンビニオン152における増速度がトランスファ出力
ギヤ154及びリヤデファレンシャル装@160のリン
グギヤ161における減速度より若干穴ぎくなるように
設定しである。即ち、トランスファリングギヤ151の
歯数が42、ドリブンピニオン152の歯数が12、ト
ランスファ出力ギヤ154の歯数が12、リヤデファレ
ンシャル装置160のリングギヤ161の歯数が41に
それぞれ設定されており、結果としてトランスファ装置
150において2.4%の増速が行われるようになって
いる。フロントデファレンシャル装置140及びリヤデ
ファレンシャル装置160については特に両者間におい
て増減速に差が設けられていないため、結局センタデフ
ァレンシャル装置の前輪側である前輸出力用サイドギヤ
137の方が後輪側である後輸出力用サイドギヤ136
よりも常に2.4%だけ速く回転することになる。何故
ならば、後輪側は前輪側に比べてトランスファ装置15
0において増速されているにも拘わらず、その最出力端
である後輪タイヤが前輪タイヤと同一の回転速度で回転
するためである。エンジン側からみて増速というのは、
タイヤ側からみて減速に相当しており、前後輪のタイヤ
の回転速度が同一である限り、差動装置の後輪側は前輪
側より遅く回転するようになる。 その結果、この差動を抑え込もうとする差動制御クラッ
チ170のグリップ力を調節することによって、トルク
を前輪側から後輪側へと流すことができる。従って、セ
ンタデファレンシャル装置によって基本的に前輪5:後
輪5とされていたトルク配分比をより後輪側にトルクが
配分されるようにすることができる。 なお、本発明においては、上記2つの実施例で採用され
ているように、差動制御装置の後輪側と前輪側に回転差
を生じさせる手段については特に限定されるものではな
い。
。 第2図は本発明に係る車両用4輪駆動制御装置の実施例
が適用されたエンジン前置き、後輪駆動ベースの4輪駆
動装置を示すスケルトン図である。 この4輪駆動装置は、エンジン10、自動変速機20、
センタデファレンシャル装置30、チェーントランスフ
ァ装置40、フロント及びリヤプロペラシャフト50F
、50R,フロント及びリヤデファレンシャル装置60
F、60R,差動制御クラッチ70.制御装置801及
び各種入力系90を描える。 前記エンジン10は、車両の前部に縦置きにされている
。エンジン10の出力は自動変速[20に伝達される。 自動変速機20は、流体式トルクコンバータ21及び補
助変速装置22を備え、油圧制til+装置23によっ
て前進4段、後進1段の変速段を自動的に切換える構成
とされている。油圧制御装置23は、制御装置80の指
令によって制御される。自動変速120の出力は、出力
シャフト24を介してセンタデファレンシャル装置30
に伝達される。 センタデファレンシャル装置30は、サンギヤ31、こ
のサンギヤ31と噛合するプラネタリピニオン32、こ
のプラネタリピニオン32を支持するキャリヤ33、及
びプラネタリピニオン32と噛合するリングギヤ34か
らなる遊星歯車機構を備える。前記出力シャフト24を
介して伝達された自動変速機20の出力は、この遊星歯
車機構を構成するキャリヤ33に伝達され、リングギヤ
34側から後輪側出力が、サンギヤ31から前輪側出力
がそれぞれ分配される。このときの基本配分比は、リン
グギヤのピッチ円半径:サンギヤのピッチ円半径となる
。この実施例では、この基本配分比が約7:3、即ち、
後輪側7に対し前輪側が3となるように設定しである。 リングギヤ34からの後輪側出力は、リヤプロペラシャ
フト50Rを介してリヤデファレンシャル装置60Rに
伝達される。一方、サンギヤ31からの前輪側出力は、
チェーントランスファ装置40を介してフロントプロペ
ラシャフト50Fに伝達され、更にフロン1〜デフアレ
ンシヤル装置60Fへと伝達される。このチェーントラ
ンスファ装置40、フロント及びリヤプロペラシャフト
50F、50R1及びフロント及びリヤデファレンシャ
ル装置60F、60R自体のギヤ比設定以外の基本構成
については従来と同様である。 差動制御クラッチ70は、前記センタデファレンシャル
装置30の前輪側であるサンギヤ31と該センタデファ
レンシャル装置30の後輪側であるリングギヤ34とを
選択的にトルク伝達関係に接続するもので、湿式の多板
クラッチ71及びこれを制御する油圧制御装置72とか
ら主に構成されている。即ち、第3図に示されるように
、多板クラッチ71には油圧サーボ装置73が付設され
ており、この油圧サーボ装置73の油室74に供給され
るサーボ油圧によってサーボピストン75がリターンス
プリング76のばね力に抗して図中右方へ移動する。こ
れによってサンギヤ31とリングギヤ34とがトルク伝
達関係に接続され、且つ、油室74に供給されるサーボ
油圧の増減に応じてその伝達トルク容岳が比例的に増減
される。 油圧サーボ装@73の油室74に対するサーボ油圧の供
給は油圧$1Jill装置72によって行われる。 油圧制御装置72は自動変速[20内に組込まれたオイ
ルポンプ24の油圧をエンジン負荷に応じた油圧に調圧
するライン圧制御弁77と、電磁式のサーボ油圧制御弁
78とを備える。サーボ油圧制御弁78は、油室74に
接続されたボートaと。 ライン油圧制御弁77よりライン油圧を供給される油圧
ボートbと、ドレンボートCとを備える。 このサーボ油圧$制御弁78は通電時にはボートaを油
圧ボートbに接続し、非通電時にはボートaをドレンポ
ートCに接続する。サーボ油圧制御弁78の制御は制御
装置80より所定のデユーティ比のパルス信号が与えら
れることによって行われる。これにより、このデユーテ
ィ比に応じた大きざのサーボ油圧が油室74に供給され
る。 制御装置80は、入力系90からの各種入力信号に応じ
て前記油圧制御°装置23及び72を制御する。この制
御l装置80には、後輪回転センサ91、前輪回転セン
サ92、スロットルセンサ93、舵角センサ94、シフ
ト位置センサ95、ヨー角センサ96、ピッチ角センサ
97、横Gセンサ98等の各センサからの情報が入力さ
れている。制御装置80は、これらの入力信号を受けて
、シフト位置情報と前輪回転速度あるいは後輪回転速度
(車速)とスロットル開度とに応じて予め設定された変
速パターンに従って自動変速機20の変速制御のための
制御信号を油圧制御装置23に出力する。又、前後輪の
トルク配分比を設定するために、差動制御クラッチ70
の伝達トルク容置を制御するべく、所定のデユーティ比
のパルス信号を油圧制御装置72に出力する。 ここにおいて、この実施例においては、差動制卸クラッ
チの前輪側と後輪側とで相対回転を生じさせるために、
前記チェーントランスファ装置40、フロン1へ及びリ
ヤデファレンシャル装置1IV60F、60Rのギヤ比
について相互に特定の関係を持たせるようにしている。 即ち、チェーントランスファ装置40は、駆動スプロケ
ット41、従動スプロケット42、及び両スプロケット
41.42を連結するチェーン43を備え、そのギヤ比
(エンジン側からみた減速比)は、従動スプロケット4
2の歯数/駆動スプロケット41の歯数で決定される。 ここでは従動スプロケット42の歯数を31、駆動スプ
ロケット41の歯数を30としチェーントランファ装置
40において、エンジン側からみて3.3%の減速が行
われるようにしている。 又、フロント及びリヤデファレンシャル装置6OF、6
0Rは、その基本歯車構成が全く同一とされている。即
ち、フロントデファレンシャル装置60Fを例にとって
説明すると、第4図に示されるようにフロントプロペラ
シャフト50Fからの駆動力は駆動小歯車61Fに伝達
され、更にデファレンシャルケースに一体的に形成され
た被駆動リングギヤ62Fに伝達される。デファレンシ
ャルケースはビニオン軸63Fを備え、このビニオン軸
63Fを介して2つの差動ビニオン64F165F1更
にはこの差動ビニオン64F、65Fとそれぞれ噛合す
る右側前輪出力用サイドギヤ66F及び左側前輪出力用
サイドギヤ67Fへと駆動力が伝達され、右側前輪用ア
クスル68F1及び左側前輪用アクスル69Fが駆動さ
れる。各左右の前輪用アクスル68F、69Fには左側
前輪タイヤTfl、右側前輪タイヤTfrが、それぞれ
接続されている。このタイヤTfl、Tfrの有効径は
、各左右の後輪用アクスル68R,69Rに接続された
左側後輪タイヤTrl、右側後輪タイヤTrrと同一に
設定しである。ここにおいて、デフアレンシャル装置の
ギヤ比は被駆動リングギヤ62Fの歯数/駆動小歯車6
1Fの歯数で決定される。この実施例では、フロントデ
ファレンシャル装置60Fのギヤ比を41/12(Φ3
.417)、リヤデファレンシャル装置60Rのギヤ比
を43/12 (今3.583)にそれぞれ設定し、フ
ロントデファレンシャル装置60Fでの減速比よりもリ
ヤデファレンシャル装置60Rでの減速比を4゜7%大
きくしている。その結果、フロント及びリヤデファレン
シャル装置間において後輪側が4゜7%大きく減速され
、且つ前述したように前輪側に配置されたチェーントラ
ンスファ装置において3.3%の減速が行われているた
め、結局エンジン側からみた場合、前輪タイヤは後輪タ
イヤより1.4%だけ減速比が小さく、その分速く回転
するように駆動されるようになっている。 しかしながら、車両が実際に定行するときには、スリッ
プが生じない限り、タイヤの有効径が前輪及び後輪で同
一に設定されているため、左右の前輪側アクスル69F
168Fの回転速度は左右の後輪側アクスル69R,6
8Rの回転速度と同一である。従って、エンジン側から
みた減速度が小さい分だけセンタデファレンシャル装置
30の前輪側(具体的にはサンギヤ31)は同後輪側(
具体的にはリングギヤ34)より遅く回転することにな
る。エンジン側からみた減速度が小さいということはタ
イヤ側からみた増速度が小さいということにほかならな
いためである。その差動程度は、この前輪側及び後輪側
の減速度の差1.7%である。そこで、この差動を解消
するように機能する差動制御クラッチ70におけるグリ
ップ力を適宜に変更することにより、任意の■のトルク
を後輪側から前輪側へと伝達することができ、後輪側7
:前輪側3の基本配分比を前輪側の配分比を大きくする
方向にずらすことが可能となる。なお、差動制御クラッ
チにおけるグリップ力の変化は、制御装置80からの所
定のデユーティ比のパルス信号が与えられることによっ
て行われるのは前述した通りである。 第5図に本発明の第2実施例を示す。この第2実施例は
、前輪駆動ベースの4輪駆動装置に本発明を適用したも
のである。 まず、駆動系の概略を説明する。 この4輪駆動装置は、エンジン1101自動変速m12
0、センタデファレンシャル装置1301フロン1〜デ
フアレンシヤル装置14.0、トランスファ装置150
、リヤデファレンシャル装置160、差動制御クラッチ
170.fli!I御装置1801及び各種入力系19
0を備える。 前記エンジン110は車両の前部に横置きにされている
。エンジン110の出力は自動変速機120に伝達され
る。 自動変速機120は、流体式トルクコンバータ121及
び補助変速装置122を備え、油圧制御装置23にJ:
つて前進4段、後進1段の変速段を自動的に切換える構
成とされている。油圧制御装置123は、制御装置18
0の指令によって制御される。自動変速機120を経た
動力は出力ギヤ124を介してセンタデファレンシャル
装置130の入力ギヤ131に伝達される。 センタデファレンシャル装置130は、この入力ギヤ1
31を一体的に支持するデファレンシャルケース132
、該デファレンシャルケース132に取付けられたピニ
オン軸133によって各々回転可能に支持され、且つ互
いに対向して配置された2つの差動ビニオン134.1
35、該差動ビニオン134.135に同時に噛合した
後輸出力用サイドギヤ136、及び前輸出力用サイドギ
ヤ137を備える。センタデファレンシャル装置130
は、基本的に自動変速機からの入力トルクを後輪側5、
前輪側5に分配する。後輸出力用サイドギヤ136はト
ランスファ装置150のトランスファリングギヤ151
に連結されている。前輸出力用サイドギヤ137は、中
空の前輪駆動軸141を介してフロントデファレンシャ
ル装置140のデファレンシャルケース142に連結さ
れている。 フロントデファレンシャル装置140は、デファレンシ
ャルケース142に取付けられたピニオン軸143にJ
:つて各々回転可能に支持され、且23一 つ互いに対向して配置された2つの差動ビニオン144
.145、この2つの差動ビニオン144.145に同
時に噛合した左側性輸出力用サイドギヤ146、及び右
側前輪出力用サイドギヤ147とを備える。左側+if
f輪駆動用サイドギヤ146には左側前輪用アクスル1
48が、又、右側前輪出力用サイドギヤ147には右側
前輪用アクスル149がそれぞれ連結されている。 各左右の前輪用アクスル148.149には左側Ann
ツタイヤr+、右側前輪タイヤ丁frがそれぞれ接続さ
れている。 一方、トランスファ装置150は、センタデファレンシ
ャル装置130の後輸出力用サイドギヤ136に連結さ
れたトランスファリングギヤ151、このトランスファ
リングギヤ151と噛合するドリブンビニオン152、
このドリブンビニオン152とプロペラシャフト153
を介して一体的に回転するトランスファ出力回転ギヤ1
54を備える。トランスファ出力ギヤ154はリヤデフ
ァレンシャル装置160に連結されている。 リヤデファレンシャル装置160は、トランスファ出力
ギヤ154と噛合するリングギヤ161、このリングギ
ヤ161が形成されたデファレンシャルケースに取付け
られたピニオン軸162、このピニオン軸162によっ
て各々回転可能に支持され、且つ互いに対向して配置さ
れた2つの差動ビニオン163.164、この2つの差
動ビニオン163.164に同時に噛合した左側後輪出
力用サイドギヤ165及び右側後輪出力用サイドギヤ1
66とを備える。左側後輪出力用サイドギヤ165は左
側後輪用アクスル167に、右側後輪出力用サイドギヤ
166は右側後輪用アクスル168にそれぞれ連結され
ている。 各左右の前輪用アクスル148.149には左側後輪タ
イヤTrl、右側後輪タイヤTrrがそれぞれ接続され
ている。この左右の後輪タイヤTrl、Trrの有効径
は前記左右の前輪タイヤTf1、Tfrと同一に設定さ
れている。 差動制御クラッチ170ば、前記センタデファレンシャ
ルH置130の入力部材であるデファレンシャルケース
132と該センタデファレンシャル装置130の出力部
材である後輸出力用サイドギヤ136とを選択的にトル
ク伝達関係に接続するもので、湿式の多板クラッチ17
1及びこれを制御する油圧制御装置172とから主に構
成されている。この差動制御クラッチ170の構成の詳
細は先の第1実施例における差動制御クラッチ70と同
様である。即ち、この差動制御クラッチ170は、制御
装置180より所定のデユーティ比のパルス信号が与え
られることによって作動する。 これにより、このデユーティ比に応じた大きさのグリッ
プ力がデファレンシャルケース132と後輸出力用サイ
ドギヤ136との間に発生ずる。その結果、前輸出力用
サイドギヤ137と後輸出力用サイドギヤ136との間
に生じていた差動が、当該グリップ力に応じて抑え込ま
れ、回転の速い側から遅い側へとトルク伝達が行われる
。 制御装置18oは、入力系190からの各入力信号に応
じて前記油圧制御]装置123及び172を制御する。 この制御装置180には、前記第1実施例と同様な情報
が各センサ191〜198等から入力されている。制御
装置180は、これらの入力信号を受けて、マニアルシ
フトレンジ情報と前輪回転速度あるいは後輪回転速度(
車速)とスロットル開度とに応じて予め定められた変速
パターンに従って自動変速[120の変速段制御のため
の制御信号を油圧制御装置123に出力する。 又、前後輪のトルク配分比を基本の1:1からずらすた
めに差動制御クラッチ170の伝達トルク容量を制御す
るべく、所定のデユーティ比のパルス信号を油圧制御装
置172に出力する。 ここにおいて、トランスファリングギヤ151及びドリ
ブンビニオン152における増速度がトランスファ出力
ギヤ154及びリヤデファレンシャル装@160のリン
グギヤ161における減速度より若干穴ぎくなるように
設定しである。即ち、トランスファリングギヤ151の
歯数が42、ドリブンピニオン152の歯数が12、ト
ランスファ出力ギヤ154の歯数が12、リヤデファレ
ンシャル装置160のリングギヤ161の歯数が41に
それぞれ設定されており、結果としてトランスファ装置
150において2.4%の増速が行われるようになって
いる。フロントデファレンシャル装置140及びリヤデ
ファレンシャル装置160については特に両者間におい
て増減速に差が設けられていないため、結局センタデフ
ァレンシャル装置の前輪側である前輸出力用サイドギヤ
137の方が後輪側である後輸出力用サイドギヤ136
よりも常に2.4%だけ速く回転することになる。何故
ならば、後輪側は前輪側に比べてトランスファ装置15
0において増速されているにも拘わらず、その最出力端
である後輪タイヤが前輪タイヤと同一の回転速度で回転
するためである。エンジン側からみて増速というのは、
タイヤ側からみて減速に相当しており、前後輪のタイヤ
の回転速度が同一である限り、差動装置の後輪側は前輪
側より遅く回転するようになる。 その結果、この差動を抑え込もうとする差動制御クラッ
チ170のグリップ力を調節することによって、トルク
を前輪側から後輪側へと流すことができる。従って、セ
ンタデファレンシャル装置によって基本的に前輪5:後
輪5とされていたトルク配分比をより後輪側にトルクが
配分されるようにすることができる。 なお、本発明においては、上記2つの実施例で採用され
ているように、差動制御装置の後輪側と前輪側に回転差
を生じさせる手段については特に限定されるものではな
い。
第1図は、本発明の要旨を示すブロック図、第2図は、
本発明の実施例が適用されたエンジン前置ぎ後輪駆動ベ
ースの4輪駆動装置を示すスケルトン図、第3図は、上
記4輪駆動装置に用いられている差動制御クラッチの詳
細を示す油圧回路図、第4図は、同じくフロントデファ
レンシャル装置(リヤデファレンシャル装置)での歯車
構成を示すスケルトン図、第5図は、本発明の第2実施
例が適用されたエンジン前置き前輪駆動ベースの4輪駆
動装置を示すスケルトン図である。 30.130・・・センタデファレンシャル装置、40
・・・チェーントランスファ装置、60F、140・・
・フロントデファレンシャル装置、60R,160・・
・リヤデファレンシャル装置、80.180・・・制御
装置、 150・・・トランスファ装置、 Tfl、Tfr・・・前輪タイヤ、 Trl、Trr・・・後輪タイヤ。
本発明の実施例が適用されたエンジン前置ぎ後輪駆動ベ
ースの4輪駆動装置を示すスケルトン図、第3図は、上
記4輪駆動装置に用いられている差動制御クラッチの詳
細を示す油圧回路図、第4図は、同じくフロントデファ
レンシャル装置(リヤデファレンシャル装置)での歯車
構成を示すスケルトン図、第5図は、本発明の第2実施
例が適用されたエンジン前置き前輪駆動ベースの4輪駆
動装置を示すスケルトン図である。 30.130・・・センタデファレンシャル装置、40
・・・チェーントランスファ装置、60F、140・・
・フロントデファレンシャル装置、60R,160・・
・リヤデファレンシャル装置、80.180・・・制御
装置、 150・・・トランスファ装置、 Tfl、Tfr・・・前輪タイヤ、 Trl、Trr・・・後輪タイヤ。
Claims (5)
- (1)前後輪の差動を許容可能な差動装置と、該差動装
置の差動機能を外部からの信号により許可〜制限可能な
差動制御装置と、 有効径が同一の前後輪と、 前記差動装置の前輪側と後輪側との間で車両走行中常に
相対回転が生じるように構成された前後輪側差動発生手
段と、 を備えたことを特徴とする車両用4輪駆動制御装置。 - (2)前記相対回転が1%〜10%に設定されている特
許請求の範囲第1項に記載の車両用4輪駆動制御装置。 - (3)前記前後輪側差動発生手段が、フロントデファレ
ンシャル装置のギヤ比とリヤデファレンシャル装置のギ
ヤ比とに差をつけたものである特許請求の範囲第1項又
は第2項に記載の車両用4輪駆動制御装置。 - (4)前記前後輪側差動発生手段が、前記差動装置の前
輪側及び後輪側のいずれか一方の動力伝達系内において
用いられているチェーン機構の駆動側スプロケットの歯
数と従動側スプロケットの歯数とに差をつけたものであ
る特許請求の範囲第1項又は第2項に記載の車両用4輪
駆動制御装置。 - (5)前記前後輪側差動発生手段が、フロントデファレ
ンシャル装置のギヤ比とリヤデファレンシャル装置のギ
ヤ比とに差をつけると共に、前記差動装置の前輪側及び
後輪側のいずれか一方の動力伝達系内において用いられ
ているチェーン機構の駆動側スプロケットの歯数と従動
側スプロケットの歯数とに、前記フロント及びリヤデフ
ァレンシャル装置のギヤ比の間につけた差と逆方向の差
をつけ、その合成によつて差動装置の前輪側と後輪側と
の間の相対回転を生じさせるものである特許請求の範囲
第1項又は第2項に記載の車両用4輪駆動制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31378986A JPS63162334A (ja) | 1986-12-24 | 1986-12-24 | 車両用4輪駆動制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31378986A JPS63162334A (ja) | 1986-12-24 | 1986-12-24 | 車両用4輪駆動制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63162334A true JPS63162334A (ja) | 1988-07-05 |
Family
ID=18045548
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31378986A Pending JPS63162334A (ja) | 1986-12-24 | 1986-12-24 | 車両用4輪駆動制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS63162334A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0903256A2 (en) * | 1997-09-19 | 1999-03-24 | Nissan Motor Co., Ltd. | Driving force transmitting apparatus for four-wheel drive vehicle |
WO2010067413A1 (ja) * | 2008-12-09 | 2010-06-17 | トヨタ自動車株式会社 | 前後輪駆動車両の動力伝達装置 |
-
1986
- 1986-12-24 JP JP31378986A patent/JPS63162334A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0903256A2 (en) * | 1997-09-19 | 1999-03-24 | Nissan Motor Co., Ltd. | Driving force transmitting apparatus for four-wheel drive vehicle |
EP0903256A3 (en) * | 1997-09-19 | 2000-06-28 | Nissan Motor Co., Ltd. | Driving force transmitting apparatus for four-wheel drive vehicle |
US6135229A (en) * | 1997-09-19 | 2000-10-24 | Nissan Motor Co., Ltd. | Driving force transmitting apparatus for four-wheel drive vehicle |
WO2010067413A1 (ja) * | 2008-12-09 | 2010-06-17 | トヨタ自動車株式会社 | 前後輪駆動車両の動力伝達装置 |
CN102245418A (zh) * | 2008-12-09 | 2011-11-16 | 丰田自动车株式会社 | 前后轮驱动车辆的动力传递装置 |
JP5170256B2 (ja) * | 2008-12-09 | 2013-03-27 | トヨタ自動車株式会社 | 前後輪駆動車両の動力伝達装置 |
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