JP2001329321A - タンタル/ニオブ含有原料の処理方法、およびそれを用いたタンタル/ニオブ製品の製造方法 - Google Patents

タンタル/ニオブ含有原料の処理方法、およびそれを用いたタンタル/ニオブ製品の製造方法

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JP2001329321A
JP2001329321A JP2000146170A JP2000146170A JP2001329321A JP 2001329321 A JP2001329321 A JP 2001329321A JP 2000146170 A JP2000146170 A JP 2000146170A JP 2000146170 A JP2000146170 A JP 2000146170A JP 2001329321 A JP2001329321 A JP 2001329321A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 金属不純物およびフッ素不純物を含有するタ
ンタルおよび/またはニオブ含有原料(例えばリサイク
ル原料)から、これらの不純物を大幅に低減して、各種
製品の効率的な製造に適したタンタルおよび/またはニ
オブ原料を高い収率で得る。 【解決手段】 (a)上記原料を、強アルカリ溶液によ
り疎解して疎解スラリーを得る工程と、(b)前記疎解
スラリーを水で洗浄して、該洗浄水を濾別する工程と、
(c)前記濾別後の残留物をフッ酸以外の鉱酸により洗
浄して、該鉱酸を濾別する工程とを行うことにより、上
記課題を解決する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、タンタル/ニオブ
含有原料の処理方法、およびそれを用いたタンタル/ニ
オブ製品の製造方法に関するものであり、詳しくは、金
属不純物およびフッ素不純物を含有するタンタルおよび
/またはニオブ含有原料からこれらの不純物を大幅に低
減する処理方法、およびそれを用いた製造方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】タンタルは、その用途が広く、耐食性、
耐熱性に優れているため化学工業用として蒸留塔、オー
トクレーブ、熱交換器、化学繊維用紡糸ノズルなど各種
化学装置に用いられている。また、一般にタンタル酸化
皮膜は、弁作用(電極が正極であれば誘電体に動作する
が、逆に電極が負極であると誘電体として動作しないと
いう特性、すなわち整流特性)と呼ばれる特性を有して
いるため電解コンデンサの電極材料として使用され、搬
送機器、電子機器、電子制御機器などに用いられてい
る。また、携帯電話のノイズ除去用の表面弾性波(SA
W)フィルターとしてタンタル酸リチウム単結晶ウェハ
が使用されており、移動体通信市場の拡大に伴い、その
需要が大幅に拡大している。さらに炭化タンタルは超硬
切削工具用材料として、酸化タンタルは光学レンズの添
加剤として利用されており、タンタルの重要性は極めて
大きく、その需要は増大している。
【0003】ニオブは、鋼中の炭素を安定化し、粒間腐
食を防ぐ効果があるので鉄鋼添加材として使用されてお
り、これが最大の用途である。また、高圧ナトリウムラ
ンプのランプ発光部に付随する導電管としてニオブ合金
が実用化されており、さらに超伝導材料や超合金の添加
元素などに利用されている。
【0004】酸化タンタルおよび/または酸化ニオブを
製造する方法はいくつかあるが、以下に述べるフッ化水
素酸溶解−溶媒抽出法が一般的である。図2に、酸化タ
ンタルおよび酸化ニオブの一般的な製造工程を示す。図
2に示されるように、まず、タンタライト等の鉱石や、
タンタルコンデンサのスクラップ等の原料を粉砕してフ
ッ酸で溶解した後、硫酸を加えて溶液の濃度を調整す
る。次に、この調整液をフィルタープレスで濾過し、清
浄な溶液にしてMIBK(メチルイソブチルケトン)に
よる溶媒抽出にかけると、タンタルおよびニオブがMI
BKに抽出される。この時、原料中に含まれている不純
物の鉄、マンガン、シリコン等が抽残液に残ることによ
り、不純物が除去される。
【0005】こうして得たタンタルおよびニオブを含む
MIBKを、希硫酸で逆抽出すると、ニオブが水溶液に
移り、純粋なタンタルがMIBKに残る。MIBK中の
タンタルを精製し、水で逆抽出して水溶液に移し、MI
BKを回収し再使用する。一方、水溶液中のニオブはM
IBKで再度抽出し、少量含まれているタンタルを抽出
し、水溶液中のニオブを純粋なものに精製する。このニ
オブ精製時のMIBKはタンタル、ニオブ分離前の溶媒
に合流される。このようにして精製されたタンタルおよ
びニオブの各水溶液にアンモニア水を加えると水酸化タ
ンタルおよび水酸化ニオブが析出する。さらに、この水
酸化物の沈殿を濾過、乾燥し最後に仮焼することによ
り、酸化タンタルおよび酸化ニオブが得られる。
【0006】ところで、このようなタンタル/ニオブ
は、希少品であるにも係わらず、近年、需要が大幅に増
大しており、タンタル/ニオブ原料の供給が需要に追い
つかない状況下にある。この状況はタンタルにおいて特
に顕著である。このため、原料として、タンタルやニオ
ブの製造工程で生じる廃棄物や、不要になった製品を再
利用することが試みられている。
【0007】例えば、特開2000−7339号公報に
は、原料であるタンタル含有廃棄物を焙焼し、これによ
りタンタル含有廃棄物中の有機物を除去し、かつ金属タ
ンタルおよび不純物を酸化物に変換し、その後フッ酸に
よる溶解を行う方法が開示されている。また、特開20
00−7338号公報には、タンタル酸化物含有スラッ
ジを原料とし、このスラッジに酸処理またはアルカリ処
理を行ってタンタル品位を高めた後、フッ酸溶解工程に
供する方法が開示されている。しかしながら、これらの
公報においては、不純物としてフッ素を含有することに
よる問題点は認識されていない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、再利用原料
中に金属不純物を多く含んでいる場合、原料をフッ酸で
溶解するに際し、多量のフッ酸を用いなければならな
い。特にKやNaのような不純物は、少量であっても、
これらの不純物がタンタルやニオブと反応して、フッ酸
に対する溶解度が小さい化合物を形成してしまう。この
ため、タンタルやニオブの収率を上げるためには、原料
をフッ酸で溶解するに際し、多量のフッ酸を用いなけれ
ばならなくなる。
【0009】これに対して、溶解前に仮焼することで原
料中のKおよびNaを酸化物化し、鉱酸で洗浄除去した
後、フッ酸による溶解に付する方法も考えられる。しか
しながら、KおよびNaはタンタルやニオブとNaTa
485、Na2Ta252、K4Ta617、Ta3OF
7といった安定な化合物を形成してしまう。このため、
酸による洗浄除去も効果的な方法であるとは言い難く、
結果として多量のフッ酸を用いざるを得ない。
【0010】このように多量のフッ酸を用いて調製され
たタンタル/ニオブ溶解液はフッ酸濃度が高く、タンタ
ルやニオブの分離精製で溶媒抽出においてTa/Nbの
分離、MIBKからの回収率を低くする点で悪影響を与
える。また、タンタル/ニオブ溶解液中に溶出したKや
Naは、図2に示されるMIBKによるタンタル/ニオ
ブ抽出の際に、抽出残液中のHF濃度が低下すると、K
2TaF7、Na2TaF7、K2NbF7、Na2NbF
7や、液中のSiと反応してNa2SiF6やK2SiF6
として分離設備中に晶出して、操業に悪影響を与える。
また、タンタルおよび/またはニオブの最終製品がKお
よびNaで汚染されることも懸念される。このため、タ
ンタル/ニオブ原料中にはK、Na等のアルカリ金属を
始め、フッ酸を消費し製品汚染の原因となり得る各種の
金属不純物が排除されていることが望まれる。
【0011】一方、不純物を効率的に除去する方法とし
て、タンタル/ニオブ原料を水酸化ナトリウムで前処理
して不純物の溶出を促進し、その後鉱酸で洗浄して、フ
ッ酸溶解に付する方法も一案として考えられる。しかし
ながら、原料中に不純物としてフッ素が含まれている場
合、このフッ素が鉱酸と反応してフッ酸が生成してしま
う。このフッ酸により不純物のみならず、目的物である
タンタル/ニオブまでもが溶出してしまうため、十分に
高い収率が得ることができない。このため、タンタル/
ニオブ原料中にはフッ素も極力排除されていることが望
まれる。
【0012】本発明は、上記実情に鑑みてなされたもの
であり、金属不純物およびフッ素不純物を含有するタン
タルおよび/またはニオブ含有原料(主としてリサイク
ル原料)から、これらの不純物を大幅に低減して、各種
製品の効率的な製造に適したタンタルおよび/またはニ
オブ原料を高い収率で得ることを課題とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明によれ
ば、(a)金属不純物およびフッ素不純物を含有するタ
ンタルおよび/またはニオブ含有原料を、強アルカリ溶
液により疎解して疎解スラリーを得る工程と、(b)前
記疎解スラリーを水で洗浄して、該洗浄水を濾別する工
程と、(c)前記濾別後の残留物をフッ酸以外の鉱酸に
より洗浄して、該鉱酸を濾別することにより、前記不純
物が実質的に除去されたタンタルおよび/またはニオブ
含有原料を得る工程とを含んでなることを特徴とする、
タンタルおよび/またはニオブ含有原料の処理方法が提
供される。
【0014】本発明の酸化タンタルおよび/または酸化
ニオブの製造方法は、上記(a)〜(c)工程に加え
て、前記不純物除去後の原料をフッ酸で溶解して、フッ
酸溶液を得る工程と、該フッ酸溶液中のタンタルおよび
/またはニオブを溶媒で抽出する工程と、該抽出溶媒に
アンモニアを添加して水酸化物を沈殿させ、この沈殿物
を濾別して乾燥した後、仮焼して酸化タンタルおよび/
または酸化ニオブを得る工程とを含んでなるものであ
る。
【0015】本発明の炭化タンタルおよび/または炭化
ニオブの製造方法は、上記酸化タンタルおよび/または
酸化ニオブの製造方法に加えて、前記酸化タンタルおよ
び/または酸化ニオブを炭素により還元焙焼して炭化タ
ンタルおよび/または炭化ニオブを得る工程をさらに含
んでなるものである。
【0016】本発明のフッ化タンタル酸カリウムおよび
/またはフッ化ニオブ酸カリウムの製造方法は、上記
(a)〜(c)工程に加えて、前記不純物除去後の原料
をフッ酸で溶解して、フッ酸溶液を得る工程と、該フッ
酸溶液中のタンタルおよび/またはニオブを溶媒で抽出
する工程と、該抽出溶媒にカリウム塩を添加してフッ化
タンタル酸カリウムおよび/またはフッ化ニオブ酸カリ
ウムを沈殿させ、この沈殿物を濾別して乾燥する工程と
をさらに含んでなるものである。
【0017】本発明のタンタルおよび/またはニオブの
製造方法は、上述の方法により得られたフッ化タンタル
酸カリウムおよび/またはフッ化ニオブ酸カリウムを還
元して、タンタルおよび/またはニオブを得る工程をさ
らに含んでなるものである。
【0018】本発明の窒化タンタルおよび/または窒化
ニオブの製造方法は、上述の方法により得られたタンタ
ルおよび/またはニオブを窒化処理して窒化タンタルお
よび/または窒化ニオブを得る工程をさらに含んでなる
ものである。
【0019】
【発明の実施の形態】タンタルおよび/またはニオブ含
有原料の処理方法 図1に、本発明のタンタルおよび/またはニオブ含有原
料の処理方法の工程図を示す。同図に示されるように、
本発明の処理方法は、所定のタンタルおよび/ニオブ含
有原料に対して、(a)疎解工程、(b)水洗浄工程、
(c)鉱酸洗浄工程を施すものである。
【0020】タンタルおよび/またはニオブ含有原料 本発明に用いるタンタルおよび/またはニオブ含有原料
は、不純物としてのTa/Nb以外の金属(以下、金属
不純物という)、および不純物としてのフッ素およびフ
ッ素系化合物(以下、フッ素不純物という)を少なくと
も含有するものである。これらの不純物は、上述したよ
うに、原料を処理ないし精製する各種工程、あるいはT
a/Nb製品の性能等において種々の悪影響を及ぼす。
金属不純物の具体的な例としては、i)フッ酸で溶解す
る際にTa、Nbと溶解度の低い安定な化合物を形成す
る金属不純物として、Siおよびアルカリ金属(例えば
K、Na)が、ii)その他の金属不純物として、アルカ
リ土類金属、Fe、Mn、Al、Ni、Cu、Mo、T
i等が挙げられる。本発明の処理方法はこれらの不純物
のいずれをも低減させることができる。原料中における
不純物の含有量は特に限定されず、上記不純物を多く含
有する場合においても優れた不純物低減効果を発揮す
る。例えば、フッ素不純物の含有量が5重量%以上、さ
らには15重量%以上であってもよく、この場合におい
ても本発明による不純物低減効果が十分に発揮される。
【0021】本発明に用いるタンタルおよび/またはニ
オブ含有原料の例としては、フッ酸溶液中で溶解度の低
い化合物、例えばフルオロケイ酸塩、フルオロタンタル
酸塩、フルオロニオブ酸塩を含む廃さいおよびスクラッ
プがある。より具体的には、フッ化タンタル酸カリウ
ム、フッ化ニオブ酸カリウムからタンタルおよびニオブ
粉末を製造する際のフラックス洗浄水、および表面処理
液等から生じる中和廃さい、ターゲット材メーカー等か
ら排出されるフッ酸を含む廃液を中和した廃さい、タン
タルおよびニオブ粉末製造に供し得ない程度の低グレー
ド(例えば純度99.99%以下)のフルオロタンタル
酸塩、およびフルオロニオブ酸塩製品等の廃棄物が挙げ
られる。本発明の方法によれば、これらの廃棄物を再利
用することができるので、希少品で高価であるタンタル
および/またはニオブ(特にタンタル)の供給手段とし
て極めて利用価値が高い。
【0022】(a)疎解工程 本発明の方法においては、上記原料を、強アルカリ溶液
により疎解処理して疎解スラリーを得る。本発明におけ
る強アルカリ溶液としては、水酸化ナトリウムが最も好
ましく用いられるが、これに限定されず、例えば水酸化
ナトリウムを、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム等
と併用してもよい。強アルカリ溶液により疎解する方法
としては、種々の方法を採用することができる。例え
ば、原料に強アルカリ溶液を添加して、適宜加熱しなが
ら攪拌混合することにより疎解することができる。この
ような疎解においては、タンタルおよび/またはニオブ
含有原料の化学結合構造が破壊され、タンタルおよび/
またはニオブが強アルカリ溶液中に不溶解性の反応生成
物として生成されるものと考えられる。
【0023】本発明における強アルカリ溶液の濃度は、
原料の種類に応じて適宜決定すればよく特に限定されな
い。例えば、水酸化ナトリウムを用いる場合、効率的に
疎解を行う観点から、好ましくは300〜600g/
L、より好ましくは450〜600g/Lである。ま
た、疎解の際の混合液の温度は、特に限定されないが、
効率的に疎解を行う観点から、好ましくは常温〜100
℃、より好ましくは50〜80℃である。
【0024】本発明の好ましい態様によれば、上記疎解
に先立って、原料の形態に応じて、適宜原料をボールミ
ル等で粉砕しておくことができる。これにより、疎解を
効率的に行うことができる。特に原料が粉末状ではなく
塊状の場合にあっては、ジョークラッシャ等で粗砕し、
さらにボールミル等で微粉砕するのがより好ましい。
【0025】(b)水洗浄工程 本発明の方法においては、(a)工程で得られた疎解ス
ラリーを水で洗浄して、該洗浄水を濾別する。(a)工
程で得られた疎解スラリーには金属不純物やフッ素不純
物が溶出しているため、そのまま鉱酸で洗浄することも
一案として考えられる。しかしながら、この場合には、
フッ素が鉱酸と反応してフッ酸が生成してしまう。この
フッ酸により不純物のみならず、目的物であるタンタル
/ニオブまでもが溶出してしまうため、十分に高い収率
を得ることができなくなる。そこで、本発明では、鉱酸
洗浄の前に水洗浄を行うことで、不純物除去のみなら
ず、高い収率を確保することを可能とする。
【0026】疎解スラリーを水で洗浄する方法として
は、特に限定されないが、例えば、疎解スラリーに水を
さらに添加して、所定時間、攪拌混合することにより好
ましく行うことができる。また、その際の攪拌時間は特
に限定されないが、1〜2時間とするのが好ましい。水
温は特に限定されないが、常温〜80℃とするのが好ま
しく、より好ましくは50〜70℃である。
【0027】本発明の好ましい態様によれば、水の添加
量を、疎解スラリーの容量に対して体積比で3〜10
倍、より好ましくは5〜10倍とする。このように過剰
量の水を添加することにより、アルカリ金属およびフッ
素の不純物を十分にかつ効率良く除去することができ
る。
【0028】このようにして水で洗浄された疎解スラリ
ーは、濾過により固液分離し、濾液と不溶解性生成物に
分離する。この水洗浄により、疎解スラリーの液中に存
在している金属不純物およびフッ素不純物の多くが濾液
中に溶出されて、除去される。したがって、この不溶解
性生成物中には強アルカリ溶液に溶解しないTa、Nb
等の反応生成物が存在している。その一方、この不溶解
性生成物中には微量ないし少量ではあるが金属不純物が
残存しており、これらをさらに除去する必要がある。そ
こで、以下の(c)鉱酸洗浄工程をさらに行う。
【0029】(c)鉱酸洗浄工程 本発明の方法においては、(b)工程の濾別後の残留物
をフッ酸以外の鉱酸により洗浄して、該鉱酸を濾別する
ことにより、前記不純物が大幅に低減されたタンタルお
よび/またはニオブ含有原料を得る。すなわち、水洗浄
を経ても原料中になお残存している不純物をさらに除去
して、かかる不純物がさらに除去された原料を得る。
【0030】本発明における鉱酸としては、フッ酸以外
であれば種々の鉱酸を用いることができる。フッ酸を使
用しないのは、不純物のみならず、不溶物とすべきタン
タル/ニオブまでも溶解してしまうことから、結果とし
てタンタル/ニオブと不純物とを分離できなくなるから
である。鉱酸の好ましい例としては、塩酸、硫酸等が挙
げられる。
【0031】鉱酸の濃度および添加量は、原料の量や目
的とする純度等に応じて適宜決定すればよく、特に限定
されるものではない。鉱酸の好ましい濃度は、1〜5N
であり、より好ましくは2〜4Nである。
【0032】鉱酸で洗浄する方法としては、特に限定さ
れないが、例えば、濾別後の残留物に鉱酸を添加して、
所定時間、攪拌混合することにより好ましく行うことが
できる。また、その際の攪拌時間は、特に限定されない
が、1〜2時間とするのが好ましい。
【0033】このようにして鉱酸で洗浄された疎解スラ
リーは、濾過により固液分離し、濾液と不溶解性生成物
に分離する。この鉱酸洗浄により、疎解スラリー中に残
存している金属不純物が濾液中に溶出されて、除去され
る。こうして得られた不溶解性生成物が、本発明の目的
とするタンタルおよび/またはニオブ原料である。この
不純物が低減された原料は、酸化タンタル、酸化ニオ
ブ、炭化タンタル、炭化ニオブ、フッ化タンタル酸カリ
ウム、フッ化ニオブ酸カリウム、タンタル、ニオブ、窒
化タンタル、および窒化ニオブを始めとする、各種のタ
ンタル/ニオブ製品の製造に好適に用いられる。これに
より、金属不純物およびフッ素不純物を含有するタンタ
ルおよび/またはニオブ含有原料(例えばリサイクル原
料)を用いるにも係わらず、高品位のタンタル/ニオブ
製品を効率的に製造することができる。
【0034】以下に、上記処理方法により得られた原料
を用いて酸化タンタルおよび/または酸化ニオブ、炭化
タンタルおよび/または炭化ニオブ、フッ化タンタル酸
カリウムおよび/またはフッ化ニオブ酸カリウム、タン
タルおよび/またはニオブならびに窒化タンタルおよび
/または窒化ニオブを製造する方法を説明するが、これ
らのタンタル/ニオブ製品を製造する方法は公知の方法
を採用すればよく、特に限定されない。
【0035】酸化タンタル/酸化ニオブの製造方法 酸化タンタルおよび/または酸化ニオブを製造するため
には、まず、(c)工程の不純物除去後の原料をフッ酸
で溶解して、タンタルおよび/またはニオブを含有する
フッ酸溶液を得る。タンタル/ニオブをフッ酸で溶解す
る方法は、公知の方法に従えばよく、特に限定されな
い。フッ酸溶液中のタンタルおよび/またはニオブの濃
度は特に限定されないが、濃度が高い程、排水量が減る
ので有利である。一般的に原料液濃度は、原料中のT
a:Nbの組成によって変動するため、30〜300g
/Lと広範囲である。通常、原料液中のTaおよびNb
は、H2Ta(Nb)F7またはTa(Nb)F ・2H
Fのようなフッ化物の形状で水溶液中に存在しており、
これ以外にもフリーで存在する余剰分のフッ酸が0.2
〜5重量%存在する。Na、Kによって少量析出する場
合もあるTa/Nb化合物は、過剰HFで溶解し、回収
する。そのHFは次の溶解に再利用することができる。
【0036】そして、得られたフッ酸溶液中のタンタル
および/またはニオブを溶媒で抽出する。溶媒で抽出す
る方法は、公知の方法に従って行うことができ、特に限
定されない。例えば、前述した図2に示される手順に従
い、MIBK、希硫酸、または水等の溶媒を用いて好ま
しく行うことができる。これにより、不純物のさらなる
除去やTa/Nbの分離精製を行うことができる。
【0037】次に、得られた抽出溶媒中にアンモニアを
添加して、水酸化タンタルおよび/または水酸化ニオブ
を沈殿させる。このアンモニアは、ガス状で添加するこ
ともできるが、アンモニア水溶液(NHOH)の形で
添加するのが好ましい。また、重炭酸アンモニウムや炭
酸アンモニウムを水溶液で添加することもできる。アン
モニア水溶液の濃度およびその添加量は、抽出溶媒中の
タンタルおよび/またはニオブ量に応じて適宜決定すれ
ばよく、特に限定されない。さらに、このようにして得
られた沈殿含有溶液を濾過して、水酸化タンタルおよび
/または水酸化ニオブからなる沈殿物を濾別する。得ら
れた沈殿物を乾燥した後、仮焼することにより酸化タン
タルおよび/または酸化ニオブが得られる。
【0038】炭化タンタル/炭化ニオブの製造方法 炭化タンタルおよび/または炭化ニオブは、上述の方法
により酸化タンタルおよび/または酸化ニオブを得た
後、得られた酸化物を炭素により還元焙焼することによ
り得ることができる。例えば、酸化タンタルとカーボン
ブラックをボールミルで混合し、これを成形して小さな
団鉱にし、これを1600〜1800℃で加熱すること
により製造することができる。
【0039】フッ化タンタル酸カリウム/フッ化ニオブ
酸カリウムの製造方法 フッ化タンタル酸カリウムおよび/またはフッ化ニオブ
酸カリウムを製造するためには、まず、(c)工程の不
純物除去後の原料をフッ酸で溶解して、タンタルおよび
/またはニオブを含有するフッ酸溶液を得る。フッ酸で
溶解する方法は上述した通りである。そして、得られた
フッ酸溶液中のタンタルおよび/またはニオブを溶媒で
抽出する。溶媒で抽出する方法は、公知の方法に従って
行うことができ、特に限定されない。例えば、前述した
図2に示される手順に従い、MIBK、希硫酸、または
水等の溶媒を用いて好ましく行うことができる。これに
より、不純物のさらなる除去やTa/Nbの分離精製を
行うことができる。
【0040】次に、得られた抽出溶媒にカリウム塩を添
加してフッ化タンタル酸カリウムおよび/またはフッ化
ニオブ酸カリウム結晶を沈殿させ、この沈殿物を濾別し
て乾燥する。なお、濾別して得たフッ化タンタル酸カリ
ウムおよび/またはフッ化ニオブ酸カリウム結晶を再結
晶して、純度を上げてもよい。好ましいカリウム塩とし
ては、フッ化カリウム、塩化カリウム、水酸化カリウム
等が挙げられる。
【0041】タンタル/ニオブの製造方法 タンタルおよび/またはニオブは、上述の方法により得
られたフッ化タンタル酸カリウムおよび/またはフッ化
ニオブ酸カリウムを還元して、タンタルおよび/または
ニオブを得る。この際の還元は、ナトリウム還元によっ
て行われるのが一般的である。ナトリウム還元は例えば
次のようにして行われる。まず、反応容器内を不活性ガ
ス(例えばArガス)で充たした状態で加熱し、200
℃程度に昇温した時点で、金属Naの所定量を導入す
る。そして、さらに加熱昇温させて金属Naを蒸発させ
てフッ化タンタル酸カリウムの表面に到達させて、その
表面から還元反応を進行させる。
【0042】窒化タンタル/窒化ニオブの製造方法 窒化タンタルおよび/または窒化ニオブは、上述の方法
により得られたタンタルおよび/またはニオブを窒化処
理して窒化タンタルおよび/または窒化ニオブを得る。
窒化処理は、例えば、粉末状あるいはペレット状のタン
タルおよび/またはニオブを窒素雰囲気下で800〜1
100℃で加熱することにより行うことができるが、こ
れに限定されない。
【0043】
【実施例】以下の実施例により本発明をさらに具体的に
説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0044】実施例1 原料として、フッ化タンタル酸カリウムからタンタル粉
末を製造する工程において発生したスクラップ52.6
gを用意した。このスクラップの成分組成をICP発光
分光分析法により分析したところ、Ta;47.6重量
%、K;10.5重量%、Na;2.6重量%、F;1
6.1重量%であった。このスクラップに、500g/
Lの濃度の水酸化ナトリウム水溶液80mLを添加し、
60℃の温度で3時間攪拌混合して、疎解スラリーを得
た。得られた疎解スラリー100mLに水600mLを
添加して、60℃の温度で1時間攪拌混合した。攪拌し
たスラリーを濾過により固液分離した。その際、得られ
たケーキに水100mLをさらにかけて洗浄した。こう
して得られたケーキは湿潤状態で83.3gであり、上
記同様にして分析したところ、その成分組成は、Ta;
59.7重量%、K;0.32重量%、Na;3.2重
量%、F;3.9重量%であった。このケーキに2Nの
塩酸を143mL添加し、60℃の温度で1時間攪拌混
合した。なお、このときのpH値は1.68であった。
攪拌した分散液を濾過により固液分離した。その際、得
られたケーキに水100mLをさらにかけて洗浄した。
このようにして酸洗浄ケーキ41.1gを得た。得られ
たケーキについて、上記同様にして成分組成を測定し
た。測定結果に基づいて、原料スクラップおよび酸洗浄
ケーキにおける、各成分の正味の重量、ならびにTaの
収率およびK、F、Naの残存率を算出した。その結果
を表1に示す。
【0045】 表 1 実施例1 Ta K F Na 原料スクラップ 25.0g 5.5g 8.5g 1.4g 酸洗浄ケーキ 24.6g 0.1g 2.1g 0.3g 収率または残存率 98.4% 1.8% 24.7% 21.4%
【0046】実施例2 原料としてフッ化タンタル酸カリウム(K2TaF7)5
0.0gを用意した。このスクラップの成分組成をIC
P発光分光分析法により分析したところ、Ta;46重
量%、K;20重量%、F;34重量%であった。この
原料に、500g/Lの濃度の水酸化ナトリウム水溶液
110mLを添加し、60℃の温度で3時間攪拌混合し
て、疎解スラリーを得た。得られた疎解スラリー100
mLに水600mLを添加して、60℃の温度で1時間
攪拌混合した。攪拌したスラリーを濾過により固液分離
した。その際、得られたケーキに水100mLをさらに
かけて洗浄した。こうして得られた水洗浄ケーキは湿潤
状態で36.3gであり、上記同様にして分析したとこ
ろ、その成分組成は、Ta;65.2重量%、K;0.
6重量%、Na;3.1重量%、F;5.0重量%であ
った。このケーキに2Nの塩酸を145mL添加し、6
0℃の温度で1時間攪拌混合した。なお、このときのp
H値は1.7であった。攪拌した分散液を濾過により固
液分離した。その際、得られたケーキに水100mLを
さらにかけて洗浄した。このようにして、酸洗浄ケーキ
31.5gを得た。得られたケーキについて、上記同様
にして成分組成を測定した。その結果を表2に示す。
【0047】 表 2 実施例2 Ta K F Na 原料スクラップ 23.0g 10.0g 17.0g − 酸洗浄ケーキ 21.9g 0.1g 1.6g 0.3g 収率または残存率 95.2% 1.0% 9.4% −
【0048】比較例1 水による洗浄を行わなかったこと、および2Nの塩酸の
代わりに2Nの硫酸450mLを用いたこと以外は実施
例1と同様にして、原料スクラップの処理を行い、酸洗
浄ケーキ42g(乾燥状態)を得た。また、得られたケ
ーキの成分組成をICP発光分光分析法により測定し
た。測定結果を表3に示す。
【0049】 表 3 比較例1 Ta K F Na 原料スクラップ 25.0g 5.5g 8.5g 1.4g 酸洗浄ケーキ 18.4g 0.7g 6.1g 1.3g 収率または残存率 73.6% 12.7% 71.7% 92.8%
【0050】比較例2 原料として、フッ化タンタル酸カリウムからタンタル粉
末を製造する工程において発生したスクラップ100g
を用意した。このスクラップの成分組成をICP発光分
光分析法により分析したところ、Ta;47.6重量
%、K;10.5重量%、Na;2.6重量%、F;1
6.1重量%であった。このスクラップに、55重量%
のフッ酸を200mL添加して、6時間攪拌混合して、
フッ酸混合液を得た。得られたフッ酸混合液を濾過し
て、不溶物を除去した後、さらに室温放置して析出物を
濾過により除去して、タンタル含有フッ酸溶解液を得
た。得られたフッ酸溶解液について、ICP発光分光分
析法により成分組成を測定した。また、フッ酸添加量を
400mLにした場合、フッ酸添加量を600mLにし
た場合についても上記同様にしてタンタル液の調製およ
び測定を行った。測定結果に基づいて、原料スクラップ
およびフッ酸溶解液における、各成分の正味の重量、な
らびにTaの収率およびK、F、Naの残存率を算出し
た。その結果を表1に示す。測定結果を表4に示す。
【0051】 表 4 比較例2 Ta K Na 原料スクラップ 47.6g 10.5g 2.6g (フッ酸添加量200ml) フッ酸溶解液 24.1g 1.1g 0.3g 収率または残存率 50.7% 10.5% 11.5% (フッ酸添加量400ml) フッ酸溶解液 43.8g 6.8g 1.7g 収率または残存率 92.1% 64.8% 65.4% (フッ酸添加量600ml) フッ酸溶解液 45.4g 8.0g 2.0g 収率または残存率 95.4% 76.2% 76.9%
【0052】比較例3 原料として、フッ化タンタル酸カリウムからタンタル粉
末を製造する工程において発生したスクラップ100g
を用意した。このスクラップの成分組成をICP発光分
光分析法により分析したところ、Ta;47.6重量
%、K;10.5重量%、Na;2.6重量%、F;1
6.1重量%であった。このスクラップを800℃で2
時間仮焼した。得られた原料に、4Nの塩酸1Lを添加
して、60℃で3時間攪拌混合した。攪拌した混合液を
濾過することにより、酸洗浄ケーキを得た。得られたケ
ーキについて、上記同様にして成分組成を測定した。ま
た、4Nの塩酸1Lの代わりに4Nの硫酸1Lを用いた
場合についても上記同様にして酸洗浄ケーキの調製およ
び測定を行った。測定結果を表5に示す。
【0053】 表 5 比較例3 Ta K F Na 原料スクラップ 47.6g 10.5g 16.1g 2.6g (4N塩酸を使用した場合) 酸洗浄後ケーキ 44.6g 3.7g 5.1g 1.4g 収率または残存率 93.7% 35.2% 31.7% 53.8% (4Nの硫酸を使用した場合) 酸洗浄後ケーキ 45.8g 3.9g 5.6g 1.4g 収率または残存率 96.2% 37.1% 34.8% 53.8%
【0054】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の処理方法
によれば、金属不純物およびフッ素不純物を含有するタ
ンタルおよび/またはニオブ含有原料(例えばリサイク
ル原料)から、これらの不純物を大幅に低減して、各種
製品の効率的な製造に適したタンタルおよび/またはニ
オブ原料を高い収率(好ましくは90%以上、より好ま
しくは95%以上)で得ることができる。
【0055】また、本発明の処理方法をタンタル/ニオ
ブ製品の製造に適用すれば、金属不純物およびフッ素不
純物を含有するタンタルおよび/またはニオブ含有原料
(例えばリサイクル原料)を用いるにも係わらず、高品
位のタンタル/ニオブ製品を効率的に製造することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における、タンタルおよび/またはニオ
ブ含有原料の処理方法を示す工程図である。
【図2】従来法における、水酸化タンタルおよび/また
は水酸化ニオブの製造工程を示す工程図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C01G 35/00 C01G 35/00 Z 35/02 35/02 C22B 1/00 601 C22B 1/00 601 3/04 5/04 3/20 3/00 A 5/04 H Fターム(参考) 4G048 AA04 AA06 AB02 AB05 AE03 4K001 AA18 AA25 BA24 DA05 DA10 DA11 HA07

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)金属不純物およびフッ素不純物を含
    有するタンタルおよび/またはニオブ含有原料を、強ア
    ルカリ溶液により疎解して疎解スラリーを得る工程と、 (b)前記疎解スラリーを水で洗浄して、該洗浄水を濾
    別する工程と、 (c)前記濾別後の残留物をフッ酸以外の鉱酸により洗
    浄して、該鉱酸を濾別することにより、前記不純物が低
    減されたタンタルおよび/またはニオブ含有原料を得る
    工程とを含んでなることを特徴とする、タンタルおよび
    /またはニオブ含有原料の処理方法。
  2. 【請求項2】前記(b)工程における水の添加量が、前
    記疎解スラリーの容量に対して、体積比で3〜10倍で
    ある、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】前記(a)工程における強アルカリ溶液が
    水酸化ナトリウム溶液である、請求項1または2に記載
    の方法。
  4. 【請求項4】前記不純物除去後の原料をフッ酸で溶解し
    て、フッ酸溶液を得る工程と、 該フッ酸溶液中のタンタルおよび/またはニオブを溶媒
    で抽出する工程と、 該抽出溶媒にアンモニアを添加して水酸化物を沈殿さ
    せ、この沈殿物を濾別して乾燥した後、仮焼して酸化タ
    ンタルおよび/または酸化ニオブを得る工程とをさらに
    含んでなる、請求項1〜3のいずれか一項に記載の酸化
    タンタルおよび/または酸化ニオブの製造方法。
  5. 【請求項5】前記酸化タンタルおよび/または酸化ニオ
    ブを炭素により還元焙焼して炭化タンタルおよび/また
    は炭化ニオブを得る工程をさらに含んでなる、請求項4
    に記載の炭化タンタルおよび/または炭化ニオブの製造
    方法。
  6. 【請求項6】前記不純物除去後の原料をフッ酸で溶解し
    て、フッ酸溶液を得る工程と、 該フッ酸溶液中のタンタルおよび/またはニオブを溶媒
    で抽出する工程と、 該抽出溶媒にカリウム塩を添加してフッ化タンタル酸カ
    リウムおよび/またはフッ化ニオブ酸カリウムを沈殿さ
    せ、この沈殿物を濾別して乾燥する工程とをさらに含ん
    でなる、請求項1〜3のいずれか一項に記載のフッ化タ
    ンタル酸カリウムおよび/またはフッ化ニオブ酸カリウ
    ムの製造方法。
  7. 【請求項7】前記フッ化タンタル酸カリウムおよび/ま
    たはフッ化ニオブ酸カリウムを還元して、タンタルおよ
    び/またはニオブを得る工程をさらに含んでなる、請求
    項6に記載のタンタルおよび/またはニオブの製造方
    法。
  8. 【請求項8】前記タンタルおよび/またはニオブを窒化
    処理して窒化タンタルおよび/または窒化ニオブを得る
    工程をさらに含んでなる、請求項7に記載の窒化タンタ
    ルおよび/または窒化ニオブの製造方法。
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