JP2001328622A - 紙製包装用容器 - Google Patents

紙製包装用容器

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JP2001328622A JP2000181557A JP2000181557A JP2001328622A JP 2001328622 A JP2001328622 A JP 2001328622A JP 2000181557 A JP2000181557 A JP 2000181557A JP 2000181557 A JP2000181557 A JP 2000181557A JP 2001328622 A JP2001328622 A JP 2001328622A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 容器と該容器内面に積層貼着された汚れ防止
用フィルムとを分離し易くして、容器を綺麗な状態で再
生に供することのできる紙製包装用容器を提供するこ
と。 【解決手段】 【請求項1】 この容器Aは、容器本体1と該容器本体
に一体に設けられた蓋体9とからなる。容器本体1は、
底壁2と、該底壁の周縁に周方向に並んで設けられた前
後左右の四側壁3、4、3、4と、隣接する側壁3、4
の端縁間に介在された連結片5とから構成されている。
そして、隣接する側壁3、4同士が、一方の側壁4の外
面に連結片5が貼着されることにより、連結されてい
る。容器本体1及び蓋体9の内面には、被包装物との接
触による汚れを防止する汚れ防止用フィルム30が積層さ
れている。そして、この状態で、フィルム30が剥離可能
な接着剤により貼着(貼着部イ)されている。さらに、
この容器Aにおいて、フィルム30の接着箇所は、点在し
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば持ち帰り
食品や冷凍食品の包装に好適な紙製包装用容器に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、催し物会場や野球場等において
は、焼きそばやたこ焼きあるいはおでん等の食品を包装
する容器としてトレー状の発泡プラスチック製包装用容
器が一般に用いられている。このような発泡プラスチッ
ク製包装用容器が好んで用いられる所以は、軽量である
こと、充分な保形性を備えていること、食品の表面に塗
られたソースや醤油等の液体調味料、あるいは食品から
浸み出た液汁さらには煮込み食品の液汁等が容器に浸み
込まないものであること等の利点を有しているところに
ある。
【0003】しかしながら、このような発泡プラスチッ
ク製包装用容器は、廃棄処理上いささか問題が多いもの
である。すなわち、発泡プラスチックは自然分解するこ
とのないものであるから、これを廃棄処理するに当たっ
ては、焼却せざるを得ないのであるが、その焼却時に、
人体に悪影響を及ぼす有害なガスが発生したり、焼却時
に発生する極めて大きな燃焼熱により焼却炉の寿命が縮
められたりするという問題が生じる。
【0004】そこで、最近では、このような発泡プラス
チック製包装用容器の代替品として、トレー状の紙製の
包装用容器が用いられてきている。この紙製の容器によ
れば、これを廃棄処理するに当たって、上記した問題は
発生することはないが、この紙製の容器を用いて食品を
包装する場合、液体調味料や液汁が容器に浸み込んで容
器内面が汚れるという問題が発生する。このように容器
内面が汚れた容器は、これを紙として再生することが困
難になる。そこで、容器内面の汚れを防止するために、
片面に合成樹脂フィルム等の耐水性や耐油性に富んだフ
ィルムが積層貼着された紙を用い、これをフィルムが内
面になるように組立製作した紙製の容器が提案されてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この紙
製の容器によれば、フィルムは、容器内面に全面的に貼
着されていたので、容器とフィルムとを分離し難く、こ
の結果、容器を紙として再生することが困難になってい
た。
【0006】この発明は、上記のような技術背景に鑑み
てなされたもので、その目的は、容器と汚れ防止用フィ
ルムとを分離し易くして、容器を綺麗な状態で再生に供
することのできる紙製包装用容器を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1の発明に係る紙製包装用容器は、内面に、
被包装物との接触による汚れを防止する汚れ防止用フィ
ルムが積層貼着されてなり、前記フィルムが剥離可能な
接着剤により貼着されるとともに、前記フィルムの接着
箇所が点在していることを特徴としている。
【0008】請求項2では、上記請求項1の発明に係る
紙製包装用容器において、前記容器は、容器本体が、底
壁と、該底壁の周縁に周方向に並んで設けられた複数個
の側壁と、隣接する側壁の端縁間に介在され両側壁同士
をいずれか一方の側壁の側壁の外面側において連結した
連結片とから構成されるとともに、前記フィルムは、前
記容器本体との対応部位が、底壁対応部位と、各側壁対
応部位とから構成されるとともに、前記底壁対応部位及
び各側壁対応部位が、それぞれ前記容器本体の底壁及び
各側壁の内面に積層されている構成を採用した。
【0009】請求項3では、上記請求項1の発明に係る
紙製包装用容器において、前記容器は、容器本体が、底
壁と、該底壁の周縁に周方向に並んで設けられた複数個
の側壁と、隣接する側壁の端縁間に介在され両側壁同士
をいずれか一方の側壁の外面側において連結した連結片
とから構成されるとともに、前記フィルムは、前記容器
本体との対応部位が、底壁対応部位と、各側壁対応部位
と、隣接する側壁対応部位のうちいずれか一方の側壁対
応部位の端縁に連設された重合片とから構成されるとと
もに、前記底壁対応部位及び各側壁対応部位が、それぞ
れ前記容器本体の底壁及び各側壁の内面に積層され、且
つ前記重合片が他方の側壁対応部位の端部内面に重合さ
れている構成を採用した。
【0010】請求項4では、上記請求項3の発明に係る
紙製包装用容器において、前記重合片の先端下縁部に
は、他方の側壁対応部位の長さ方向中間部に向かって突
出した突出部が設けられている構成を採用した。
【0011】請求項5では、上記請求項1の発明に係る
紙製包装用容器において、前記容器は、容器本体が、底
壁と、該底壁の周縁に周方向に並んで設けられた複数個
の側壁と、隣接する側壁の端縁間に介在された連結片と
から構成されるとともに、前記連結片は、各側壁の端縁
に連設され互いに折半用折目を介して連設された一対の
折半部からなり、隣接する側壁同士が、この連結片が前
記折半用折目から二つ折り状に折り曲げられた状態でい
ずれか一方の折半部が該折半部側の側壁の外面に貼着さ
れることにより、連結され、前記フィルムは、前記容器
本体との対応部位が、底壁対応部位と、各側壁対応部位
と、各連結片対応部位とから構成されるとともに、前記
底壁対応部位及び各側壁対応部位が、それぞれ前記容器
本体の底壁及び各側壁の内面に積層され、且つ前記連結
片対応部位が前記連結片の内面に積層されるとともにこ
の状態で二つ折り状に折り曲げられている構成を採用し
た。
【0012】請求項6では、上記請求項5の発明に係る
紙製包装用容器において、前記連結片対応部位が前記連
結片の内面に非貼着状態で積層されている構成を採用し
た。
【0013】請求項7の発明に係る紙製包装用容器は、
内面に、被包装物との接触による汚れを防止する汚れ防
止用フィルムが積層されるとともに剥離可能な接着剤に
より貼着されてなり、且つ、容器本体が、底壁と、該底
壁の周縁に周方向に並んで設けられた複数個の側壁と、
隣接する側壁の端縁間に介在された連結片とから構成さ
れるとともに、前記連結片は、各側壁の端縁に連設され
互いに折半用折目を介して連設された一対の折半部から
なり、隣接する側壁同士が、この連結片が前記折半用折
目から二つ折り状に折り曲げられた状態でいずれか一方
の折半部が該折半部側の側壁の外面に貼着されることに
より、連結され、前記フィルムは、前記容器本体との対
応部位が、底壁対応部位と、各側壁対応部位と、各連結
片対応部位とから構成されるとともに、前記底壁対応部
位及び各側壁対応部位が、それぞれ前記容器本体の底壁
及び各側壁の内面に積層され、且つ前記連結片対応部位
が前記連結片の内面に非貼着状態で積層されるとともに
この状態で二つ折り状に折り曲げられていることを特徴
としている。
【0014】請求項8では、上記請求項5〜7のいずれ
か1項の発明に係る紙製包装用容器において、他方の折
半部の上縁に、容器本体解体用摘み片が突設されている
構成を採用した。
【0015】請求項9では、上記請求項5〜8のいずれ
か1項の発明に係る紙製包装用容器において、前記連結
部の折半用折目に、該折半用折目に沿って複数個の破断
用連結部及び破断用切目が設けられている構成を採用し
た。
【0016】請求項10では、上記請求項2〜9のいず
れか1項の発明に係る紙製包装用容器において、前記各
側壁対応部位の上部が貼着されている構成を採用した。
【0017】請求項11では、上記請求項1〜10のい
ずれか1項の発明に係る紙製包装用容器において、前記
容器の一部に、フィルム捲り用遊離部が複数個の破断用
連結部及び破断用切目を介して設けられている構成を採
用した。
【0018】請求項12では、上記請求項1〜11のい
ずれか1項の発明に係る紙製包装用容器において、前記
フィルムは、紙からなる構成を採用した。
【0019】請求項13では、上記請求項1〜12のい
ずれか1項の発明に係る紙製包装用容器において、前記
容器は、隣接する部位が折目を介して連設されたもので
あり、前記フィルムが、全折目及びその近傍を除く部分
において貼着されている構成を採用した。
【0020】
【発明の実施の形態】次に、この発明の実施形態を図面
に基づいて具体的に説明する。
【0021】図1〜図7は、この発明の第1実施形態の
紙製包装用容器(A)を示している。この容器(A)
は、例えば被包装物として、図示していないが、焼きそ
ばやたこ焼き等の表面に液体調味料が塗られた食品やお
でん等の液汁の出る食品を包装するために用いられるも
のであって、図1に示すように、トレー状の容器本体
(1)に平板状の蓋体(9)が一体的に設けられたいわ
ゆる蓋付きのものである。
【0022】この容器(A)は、図4に展開図で示すよ
うに、腰のある長尺広幅の厚紙(例えば厚さ0.3〜1
mm)をプレス打ち抜き装置で所定形状に打ち抜くこと
により得られたいわゆるブランクと呼ばれる容器組立用
素片(20)から組立製作されたものである。
【0023】さらに、この容器(A)の容器本体(1)
及び蓋体(9)の内面全面には、図3に示すように、食
品との接触による汚れを防止する紙製の汚れ防止用フィ
ルム(30)が積層され、且つこの状態で該フィルム(3
0)が剥離可能な接着剤によって複数箇所において貼着
されている。図1において、(イ)は前記フィルム(3
0)の貼着部を示し、各貼着部(イ)は直径3〜10m
mの点状になっている。図1から分かるように、このフ
ィルム(30)の貼着箇所は、点在しており、具体的な貼
着箇所については後述する。
【0024】図5には、前記フィルム(30)の展開図が
示されている。この実施形態では、前記フィルム(30)
は、耐水性及び耐油性に富んだ薄紙(例えば厚さ40〜
80μm)からなり、この薄紙として、例えば三島製紙
株式会社製の食品包装紙「MOB」が用いられている。
このフィルム(30)は、前記容器組立用素片(20)を容
器(A)へと組み立てる前に、容器組立用素片(20)の
内面に積層される。
【0025】而して、この容器(A)は、上述したよう
に図4に示した容器組立用素片(20)から組立製作され
たものであり、その容器本体(1)は、方形状の底壁
(2)と、該底壁(2)の周縁に折目(11)(11)(1
1)(11)を介して周方向に並んで連設された前後左右
の四側壁(3)(4)(3)(4)と、隣接する側壁
(3)(4)の端縁間に介在され両側壁(3)(4)同
士をいずれか一方の側壁(4)の外面側において連結し
た合計4個の連結片(5)(5)(5)(5)とから構
成されている。
【0026】前記蓋体(9)は、前記四側壁(3)
(4)(3)(4)のうちの後側壁(3)の上縁に折目
(15)を介して連設されている。
【0027】前記四側壁(3)(4)(3)(4)にお
いて、前側壁(3)及び左右各側壁(4)(4)の上縁
には、折目(13)を介して蓋受け片(7)が外側方に突
出状に連設されている。さらに、左右各蓋受け片(7)
(7)の先端における長さ方向両端部には、略半円状の
突出部(8)が突設されている。
【0028】前記各連結片(5)は、互いに折半用折目
(10)を介して連設された一対の略三角形状の折半部
(5a)(5b)からなる。この一対の折半部(5a)(5b)
のうちいずれか一方の折半部(5a)は該折半部側の側壁
(4)の端縁に折目(12)を介して連設されており、他
方の折半部(5b)は該折半部側の側壁(3)の端縁に折
目(12)を介して連設されている。そして、図3に示す
ように、この連結片(5)が前記折半用折目(10)から
二つ折り状に折り曲げられて二つに折半され、この状態
で一方の折半部(5a)が該折半部側の側壁(4)の端部
外面にエマルジョン型接着剤により貼着されており、こ
れにより隣接する側壁(4)(3)同士が連結されて立
上り姿勢に保持されている。また、他方の折半部(5b)
の上縁には、略台形状の容器本体解体用摘み片(6)が
折目(14)を介して突設されている。この摘み片(6)
は、図1及び図2に示すように、前記折目(14)から折
り曲げられて蓋受け片(7)の下面に重合され、これに
より蓋受け片(7)が外側方突出姿勢に保持されてい
る。更にこの摘み片(6)は、容器本体(1)を解体す
る際には、図6に示すように、蓋受け片(7)が立ち上
げられた後にこの摘み片(6)が摘まれて容器本体
(1)の解体作業が行われる。
【0029】前記各連結片(5)の折半用折目(10)に
は、図4に示すように、該折半用折目(10)に沿って一
列に交互に並んだ複数個の第1破断用連結部(10a)…
及び破断用切目(10b)…が設けられている。この実施
形態では、前記折半用折目(10)は、前記破断用連結部
(10a)…及び破断用切目(10b)…からなる。そして、
図6に示すように、容器本体(1)を解体する際に、こ
の破断用連結部(10a)…が破断され、これにより容器
本体(1)が解体される。
【0030】一方、前記汚れ防止用フィルム(30)は、
図5に示すように、前記容器組立用素片(20)と同形同
寸になっており、前記容器(A)の全構成部位に対応す
る部位を備えている。その構成部位を簡単に説明すれ
ば、この汚れ防止用フィルム(30)は、容器本体との対
応部位(31)と、蓋体との対応部位(39)とを備えてい
る。
【0031】前記容器本体対応部位(31)は、底壁対応
部位(32)と、前後左右の四側壁対応部位(33)(34)
(33)(34)と、合計4個の連結片対応部位(35)(3
5)(35)(35)とから構成されている。また、(36)
は摘み片対応部位、(37)は蓋受け片対応部位、(38)
は突出部対応部位である。
【0032】そして、この容器(A)においては、フィ
ルム(30)の蓋体対応部位(39)、底壁対応部位(3
2)、各側壁対応部位(33)(34)(33)(34)、各連
結片対応部位(35)(35)(35)(35)、各蓋受け片対
応部位(37)(37)(37)、各摘み片対応部位(36)
(36)(36)(36)及び各突出部対応部位(38)(38)
(38)(38)が、それぞれ容器(A)の蓋体(9)、底
壁(2)、各側壁(3)(4)(3)(4)、各連結片
(5)(5)(5)(5)、各蓋受け片(7)(7)
(7)、各摘み片(6)(6)(6)(6)及び各突出
部(8)(8)(8)(8)の内面に積層されている。
さらに、容器組立後においては、フィルム(30)の連結
片対応部位(35)は、図3に示すように、容器本体
(1)の連結片(5)の内面に積層された状態で、該連
結片(5)と共に折半用折目から二つ折り状に折り曲げ
られており、これにより該連結片(5)間の隙間内に折
り込まれた状態になっている。
【0033】このフィルム(30)の容器内面への貼着箇
所は、上述したように点在しており、これを具体的に示
すと、次の通りである。すなわち、このフィルム(30)
の前側壁対応部位(33)の上端部における長さ方向中間
部及び両端部が、容器本体(1)の前側壁(3)の内面
に貼着され、左右各側壁対応部位(34)(34)の上端部
における長さ方向中間部が、容器本体(1)の左右各側
壁(4)(4)の内面に貼着され、蓋体対応部位(39)
の先端部における長さ方向中間部及び両端部と基端部に
おける両端部とが、蓋体(9)の内面に貼着されてい
る。つまり、このフィルム(30)の連結片対応部位(3
5)は、いずれも容器本体(1)の連結片(5)の内面
に貼着されておらず即ち非貼着状態で連結片(5)の内
面に積層されている。また、このフィルム(30)は、容
器本体(1)における隣接する部位間に介在された全て
の折目(10)(11)(12)(13)(14)及びその近傍を
除く部分において、並びに容器本体(1)の後側壁
(3)と蓋体(9)との間に介在された折目(15)及び
その近傍を除く部分において、容器本体(1)及び蓋体
(9)の内面に貼着されている。このフィルム(30)の
貼着の際に用いられた剥離可能な接着剤としては、被接
着物を容易に剥ぎ取ることのできるいわゆる軽剥離接着
剤と呼ばれる剥離性接着剤が挙示され、例えば、東立化
成工業株式会社製のエマルジョン型接着剤「TX−12
86」が挙示される。
【0034】而して、この実施形態では、前記フィルム
(30)は、容器組立用素片(20)の打ち抜き工程の際
に、前記厚紙の容器内面となる側の面に、該面の所定箇
所に剥離可能な接着剤が塗り付けられた後で広幅長尺の
フィルム素材が積層され、この状態でプレス打ち抜き装
置により容器組立用素片(20)と同時に打ち抜かれるこ
とにより、容器組立用素片(20)の内面全面に積層され
たものである。そして、この状態で容器組立用素片(2
0)が容器へと組み立てられることにより、フィルム(3
0)の各構成部位が容器(A)の対応部位の内面に積層
されたものである。
【0035】以上の構成の容器(A)では、蓋体(9)
は容器本体(1)に一体的に設けられているから、蓋体
(9)と容器本体(1)とを別々に製作する必要がな
く、製作能率の良いものであることはもとより、容器本
体(1)の底壁(2)及び各側壁(3)(4)(3)
(4)の内面に、それぞれ汚れ防止用フィルム(30)の
底壁対応部位(2)及び各側壁対応部位(33)(34)
(33)(34)が積層されているので、焼きそば、たこ焼
き、おでん等の食品を容器本体(1)内に入れた場合で
あっても、容器本体(1)の底壁(2)及び各側壁
(3)(4)(3)(4)の内面が汚れるという不具合
が発生しない。しかも、連結片(5)の内面にも汚れ防
止用フィルム(30)の連結片対応部位(35)が積層され
ているので、もし仮に、二つ折り状の連結片(5)間に
液体調味料や液汁が浸入したとしても、この浸入に伴う
連結片(5)内面の汚れを防止することができる。さら
に、蓋体(9)の内面にも汚れ防止用フィルム(30)の
蓋体対応部位(39)が積層されているので、食品を容器
本体(1)内に入れた後で蓋体(9)を閉じた場合であ
っても、蓋体(9)の内面が汚れる不具合が発生しな
い。したがって、この容器(A)によれば、容器使用後
に汚れ防止用フィルム(30)を分離することにより、容
器(A)を綺麗な状態で再生に供することができる。
【0036】さらに、この容器(A)においては、汚れ
防止用フィルム(30)の前側壁(3)及び左右各側壁
(4)(4)の上端部が貼着されているから、食品を容
器本体(1)内に入れるときに、食品がこれら側壁
(3)(4)(4)の上縁に引っ掛かって該フィルムが
めくれるという不具合が発生しない。
【0037】而して、容器使用後において、容器内面か
ら汚れ防止用フィルム(30)を引き剥がして分離する場
合には、図6に示すように、まず蓋受け片(7)を立ち
上げて摘み片(6)を摘み、他方の折半部(5b)をこの
摘み片(6)から容器本体(1)の外側へと引っ張る。
これにより、他方の折半部(5b)が破断用連結部(10
a)及び破断用切目(10b)から破断され、もって容器本
体(1)が解体される。次いで、容器本体(1)の突出
部(8)からフィルム(30)の突出部対応部位(38)を
めくって摘み、フィルム(30)を引き剥がす。このと
き、容器本体(1)は解体されて二つ折り状の連結片
(5)が開いた状態になっているから、連結片(5)に
干渉されることなくフィルム(30)を引き剥がすことが
できる。而して、この容器(A)では、フィルム(30)
の連結片対応部位(35)は、二つ折り状の連結片(5)
間にあるから、フィルム(30)を引き剥がす際に、該フ
ィルム(30)が連結片対応部位(35)において破れる虞
があるが、この実施形態では、上述したように二つ折り
状の連結片(5)が開いた状態になっているから、連結
片(5)に干渉されることなくフィルム(30)を引き剥
がすことができるし、しかもフィルム(30)の連結片対
応部位(35)が連結片(5)の内面に貼着されていない
から、連結片対応部位(35)を容易に連結片(5)間か
ら取り出すことができる。なお、フィルム(30)の引き
剥がし操作は、容器本体解体後にフィルム(30)の隣接
する貼着部(イ)(イ)間の部位を摘んでこの部位から
行っても良い。
【0038】また、汚れ防止用フィルム(30)の引き剥
がし操作は、次のようにして行っても良い。すなわち、
図7に示すように、左右両側壁(4)(4)のうちいず
れか一方の側壁(4)の外面を手で押して該側壁(4)
を内側に傾倒させる。これにより、二つ折り状の連結片
(5)間に大きな隙間(S)が形成される。この状態に
しておいてから、フィルム(30)の突出部対応部位(3
8)をめくって摘んでフィルム(30)を引き剥がしても
良い。これによれば、フィルム(30)の引き剥がし操作
の際には、二つ折り状の連結片(5)間に大きな隙間
(S)が形成されているから、上記引き剥がし操作の場
合と同じく、連結片(5)に干渉されることなくフィル
ム(30)を引き剥がすことができる。
【0039】さらに、この容器(A)によれば、汚れ防
止用フィルム(30)は、剥離可能な接着剤により貼着さ
れているので、フィルム(30)を容器内面から引き剥が
す途中で、フィルム(30)が貼着部(イ)において破れ
てその一部が容器内面に残ってしまう不具合が発生せ
ず、フィルム(30)を綺麗に引き剥がすことができる。
その上、フィルム(30)の貼着箇所が点在しているの
で、フィルム(30)の貼着部(イ)の合計面積が小さ
く、したがってフィルム(30)を僅かな力で引き剥がす
ことができる。
【0040】さらに、この容器(A)は、次のような利
点を有している。すなわち、もし仮に汚れ防止用フィル
ム(30)を折目及びその近傍部分にて貼着すると、接着
剤が固まることにより折目部分が硬くなって曲がり難く
なるという問題が発生する。一方、この容器(A)で
は、汚れ防止用フィルム(30)は全折目及びその近傍を
除く部分において貼着されているから、このような問題
は発生せず、容器(A)の組立製作の際に構成部位を容
易に折り曲げることができるという利点を有している。
【0041】図8〜図12は、この発明の第2実施形態
の紙製包装用容器(B)を示している。これらの図に
は、上記第1実施形態の容器(A)と同じ構成要素に同
一の符号が付されており、以下、この第2実施形態の容
器(B)を上記第1実施形態のもの(A)との相異点を
中心に説明する。
【0042】この第2実施形態の容器(B)では、蓋体
(図示せず)は容器本体(1)とは別体になっている。
【0043】さらに、この容器(B)の容器本体(1)
は、図10に展開図で示すように、上記第1実施形態の
ものと同じく、底壁(2)と、前後左右の四側壁(3)
(4)(3)(4)と、合計4個の連結片(5)(5)
(5)(5)とから構成されているが、蓋受け片を備え
ておらず、各側壁(3)(4)(3)(4)の上縁にお
ける長さ方向中間部に、突出部(8)が上方突出状に突
設されている。さらに、この容器本体(1)には、摘み
片が設けられていない。そして、図9に示すように、連
結片(5)が折半用折目(10)から二つ折り状に折り曲
げられ、この状態で一方の折半部(5a)が該折半部側の
側壁(4)の端部外面に貼着され、これにより隣接する
側壁(3)(4)同士が連結されている。
【0044】一方、汚れ防止用フィルム(30)は、図1
1に展開図で示すように、連結片対応部位を備えておら
ず、つまり容器本体との対応部位(31)が、底壁対応部
位(32)と、前後左右の四側壁対応部位(33)(34)
(33)(34)と、隣接する側壁対応部位(33)(34)の
うち一方の側壁対応部位(34)の端縁に折目を介して連
設された重合片(50)とから構成されている。前記重合
片(50)の先端における下縁部には、他方の側壁対応部
位(33)の長さ方向中間部に向かって突出した略三角形
状の突出部(50a)が設けられている。
【0045】そして、図9に示すように、このフィルム
(30)の底壁対応部位(32)及び各側壁対応部位(33)
(34)(33)(34)が、それぞれ容器本体(1)の底壁
(2)及び各側壁(3)(4)(3)(4)の内面に積
層され、この状態で、剥離可能な接着剤により複数箇所
において貼着されている。さらに、同図に示すように、
フィルム(30)の重合片(50)が、他方の側壁対応部位
(33)の端縁を跨いで該他方の側壁対応部位(33)の端
部内面に重合され、これにより隣接する側壁対応部位
(33)(34)の端縁間の隙間がこの重合片(50)で閉塞
されている。
【0046】前記重合片(50)は、次のようにして他方
の側壁対応部位(33)の端部内面に重合されたものであ
る。すなわち、重合片(50)は前記突出部(50a)を有
していることから、図12に示すように、容器本体
(1)の隣接する側壁(3)(4)同士の立上げ操作の
途中で、突出部(50a)の裏面が重合片(50)よりも先
に他方の側壁対応部位(33)の端部内面に該内面に対し
て斜めに当接するものとなる。更に容器本体(1)の両
側壁(3)(4)を立ち上げていくことにより、突出部
(50a)が他方の側壁対応部位(33)の端部内面を滑っ
て重合片(50)を他方の側壁対応部位(33)の内面側に
案内する。そして、容器本体(1)の両側壁(3)
(4)が立上り姿勢になったとき、重合片(50)が他方
の側壁対応部位(33)の端部内面に重合される。こうし
て重合片(50)が他方の側壁対応部位(33)の端部内面
に重合されたものである。したがって、この容器本体
(1)によれば、隣接する側壁(3)(4)の立ち上げ
操作の際に、重合片(50)が他方の側壁対応部位(33)
の内面側に来るように重合片(50)を予め折り曲げてお
く必要がなくなり、このため隣接する側壁(3)(4)
の立ち上げ操作を容易に行うことができるものとなって
いる。
【0047】さらに、この容器本体(1)によれば、図
9に示すように、連結片(5)の内面には汚れ防止用フ
ィルム(30)が積層されていないから、連結片(5)に
干渉されることなくフィルム(30)を引き剥がすことが
できる。加えて、隣接する側壁対応部位(33)(34)の
端縁間の隙間が重合片(50)で閉塞されているので、こ
の隙間から液体調味料や液汁が浸入して連結片(5)が
汚れるという不具合が発生せず、この隙間からの連結片
(5)の汚れを防止することができる。
【0048】以上でこの発明の実施形態の容器(A)
(B)について説明したが、この発明は、上記第1及び
第2実施形態のもの(A)(B)に限定されるものでは
なく、様々に設定変更可能である。
【0049】例えば、汚れ防止用フィルム(30)は、図
13に示したものであっても良い。同図に示した汚れ防
止用フィルム(30)は、上記第2実施形態の容器本体
(1)の内面に積層されるもので、重合片を備えておら
ず、つまり容器本体との対応部位(31)が、底壁対応部
位(32)と、前後左右の四側壁対応部位(33)(34)
(33)(34)とから構成されているものである。そし
て、このフィルム(30)は、底壁対応部位(32)及び各
側壁対応部位(33)(34)(33)(34)が、それぞれ容
器本体(1)の底壁(2)及び各側壁(3)(4)
(3)(4)の内面に積層され、この状態で剥離可能な
接着剤により貼着されることとなる。
【0050】また、汚れ防止用フィルム(30)は、図1
4に示したものであっても良い。同図に示した汚れ防止
用フィルム(30)は、上記第1実施形態の容器(A)の
容器本体(1)及び蓋体(9)の内面全面に積層される
ものである。この変形例のフィルム(30)においては、
容器本体(1)の底壁(2)の内面に、このフィルムの
底壁対応部位(32)が剥離可能な接着剤により略全面に
亘って貼着されるとともに、容器本体(1)の3個の蓋
受け片(7)(7)(7)の内面に、フィルムの蓋受け
片対応部位(37)(37)(37)が該蓋受け片(7)
(7)(7)の先端縁に沿って剥離可能な接着剤により
貼着されるものである。このフィルム(30)の他の構成
は、図5で示したものと同一である。
【0051】この変形例から分かるように、この発明で
は、フィルム(30)の容器内面への各貼着部(イ)は、
点状になっていても良いことはもとより、線状や面状に
なっていても良い。さらに、この発明では、フィルム
(30)の裏面の全面積に対するこれら貼着部(イ)の合
計面積の占める割合が50%以下に設定されていること
が、フィルム(30)の引き剥がし操作をより一層容易に
行えるようになる点で、望ましく、更に、この割合が3
0%以下に設定されていることが、特に望ましい。
【0052】図15〜図21は、この発明の第3実施形
態の紙製包装用容器(C)を示している。これらの図に
は、上記第1実施形態の容器(A)と同じ構成要素に同
一の符号が付されており、以下、この第3実施形態の容
器(C)の構成を上記第1実施形態のもの(A)との相
異点を中心に説明する。なお、この発明に係る容器の前
後方向は相対的なものであり、この明細書では、説明の
便宜上、容器本体に備えられた複数個の側壁のうち、蓋
体が連設されている側壁を後側壁としている。
【0053】この第3実施形態の容器(C)は、上記第
1実施形態のもの(A)と同じく、図18に展開図で示
した容器組立用素片(20)から組立製作されたものであ
る。この第3実施形態では、容器組立用素片(20)は薄
肉の段ボール(例えば厚さ0.7〜3mm)からなる。
【0054】さらに、この容器(C)の容器本体(1)
及び蓋体(9)の内面全面には、図19に展開図で示し
たPET樹脂からなる透明な汚れ防止用フィルム(30)
(例えば厚さ10〜100μm)が積層され、且つこの
状態で該フィルム(30)が剥離可能な接着剤によって複
数箇所において貼着されている。この第3実施形態で
は、フィルム(30)の各貼着部(イ)は点状のものと線
状のものとが混在しており、具体的な貼着箇所について
は後述する。
【0055】この容器(C)の容器本体(1)の各側壁
(3)(4)(3)(4)は、上記第1実施形態のもの
(A)と同じく、下辺長さよりも上辺長さの方が大に設
定されて略逆台形状に形成されている。このように設定
されることにより、この容器(C)は、各側壁(3)
(4)(3)(4)が斜め立上り状になっているいわゆ
るテーパ付き容器となっている。
【0056】また、左右各側壁(4)(4)の上縁に
は、図16〜図18に示すように、蓋体(9)を上方か
ら押さえる蓋押さえ片(60)(60)が折目(13)(13)
を介して連設されている。さらに、この左右各側壁
(4)の長さ方向中間部と蓋押さえ片(60)との境目に
は、門形状の第1切目(61)が設けられている。さら
に、この左右各蓋押さえ片(60)の先端部における長さ
方向中間部には、半円状のフィルム捲り(めくり)用遊
離部(62)が該遊離部の周囲に設けられた複数個の第2
破断用連結部(63a)及び破断用切目(63b)を介して設
けられている。また、前側壁(3)の上縁の長さ方向中
間部には、係止片(3a)が上方突出状に突設されてい
る。
【0057】一方、蓋体(9)は、図16及び図17に
示すように、容器本体(1)の上面開口に凹陥状に被せ
られるもので、方形状の蓋本体(70)と、該蓋本体(7
0)の周縁に折目(71)(71)(71)(71)を介して連
設された斜め立上り状の前後左右の合計4個の密封用重
合片(73)(74)(73)(74)とを備えている。前記蓋
本体(70)の中央部には、方形状の窓孔(72)が設けら
れている。前記各密封用重合片(73)(74)(73)(7
4)は、容器本体(1)の各側壁(3)(4)(3)
(4)と同じく、下辺長さよりも上辺長さの方が大に設
定されて略逆台形状に形成されている。
【0058】また、この蓋体(9)は、前後左右の密封
用重合片(73)(74)(73)(74)のうち、後密封用重
合片(73)の上縁と容器本体(1)の後側壁(3)の上
縁とが折目(15)を介して一体に連設されている。そし
て、この蓋体(9)は、図17に示すように、容器本体
(1)の上面開口に被せられた状態において、蓋本体
(70)が容器本体(1)の四側壁(3)(4)(3)
(4)の上縁高さ位置よりも若干低い位置にて水平に配
置されるとともに、各密封用重合片(73)(74)(73)
(74)が容器本体(1)の対応側壁(3)(4)(3)
(4)の上部内面に略密着して重合され、これにより容
器本体(1)の上面開口を密封し得るものとなされてい
る。さらに、この状態においては、蓋体(9)の蓋本体
(70)の周縁は、容器本体(1)の四側壁(3)(4)
(3)(4)の内面に当接しており、これにより蓋本体
(70)が容器本体(1)内に落ち込まないよう四側壁
(3)(4)(3)(4)の内面で支持されている。
【0059】また、蓋体(9)の前密封用重合片(73)
の上縁の長さ方向中間部には、舌状片(75)が折目(7
6)を介して連設されている。さらに、前密封用重合片
(73)の長さ方向中間部と舌状片(75)との境目には、
門形状の第2切目(77)が設けられている。一方、左右
各密封用重合片(74)(74)の上縁の長さ方向中間部に
は、係止片(74a)(74a)が突設されている。
【0060】而して、この蓋体(9)は、図16に示す
ように、容器本体(1)の上面開口に被せられた状態に
おいて、舌状片(75)が折目(76)から容器本体(1)
の前側壁(3)の外面側に折り曲げられるとともに、こ
の折曲げ動作により、前側壁(3)の上縁に突設された
係止片(3a)が第2切目(77)内に嵌入され、これによ
り該蓋体(9)が前密封用重合片(73)の上縁にて不本
意に開かないようロックされる。さらに、図20に示す
ように、容器本体(1)の左右各蓋押さえ片(60)(6
0)が折目(13)(13)から蓋体(9)の左右各密封用
重合片(74)(74)の外面側に折り曲げられて蓋体
(9)が蓋押さえ片(74)で押さえられるとともに、こ
の蓋押さえ片(60)の折曲げ動作により、左右各密封用
重合片(74)の上縁に突設された係止片(74a)が第1
切目(61)内に嵌入され、これにより該蓋体(9)が左
右各密封用重合片(74)(74)の上縁にて不本意に開か
ないようロックされ、もって蓋体(9)が密封状態にし
っかりと保持されるものとなされている。
【0061】一方、蓋体(9)のロックを解除する場合
には、舌状片(75)及び左右各蓋押さえ片(60)(60)
を立ち上げれば良い。こうすることにより、これら係止
片(3a)(74a)(74a)が切目(77)(61)(61)内か
ら抜出され、もって蓋体(9)のロックが解除されるこ
ととなる。
【0062】前記汚れ防止用フィルム(30)は、図19
に示すように、容器(C)の全構成部位に対応する部位
を備えており、その構成部位を簡単に説明すれば、この
フィルム(30)は、容器本体との対応部位(31)と、蓋
体との対応部位(39)とを備えている。
【0063】前記容器本体対応部位(31)は、底壁対応
部位(32)と、前後左右の四側壁対応部位(33)(34)
(33)(34)と、合計4個の連結片対応部位(35)(3
5)(35)(35)とから構成されている。また、(80)
は蓋押さえ片対応部位である。
【0064】一方、前記蓋体対応部位(39)は、蓋本体
対応部位(90)と、前後左右の密封用重合片対応部位
(93)(94)(93)(94)とを備えている。さらに、隣
接する密封用重合片対応部位(93)(94)の端縁間に
は、略三角形状の閉塞部(99)が両密封用重合片対応部
位(93)(94)に跨って設けられている。この閉塞部
(99)は、後述するように蓋体(9)の隣接する密封用
重合片(73)(74)の端縁間に形成された隙間を閉塞す
るためのものである。また、(95)は舌状片対応部位で
ある。なお、このフィルム(30)の蓋本体対応部位(9
0)には窓孔は設けられていない。
【0065】そして、この容器(C)においては、フィ
ルム(30)の底壁対応部位(32)、各側壁対応部位(3
3)(34)(33)(34)、各連結片対応部位(35)(3
5)(35)(35)及び各蓋押さえ片対応部位(80)(8
0)が、それぞれ容器本体(1)の底壁(2)、各側壁
(3)(4)(3)(4)、各連結片(5)(5)
(5)(5)及び各蓋押さえ片(60)(60)の内面に積
層されている。さらに、フィルム(30)の蓋本体対応部
位(90)、各密封用重合片対応部位(93)(94)(93)
(94)及び舌状片対応部位(95)が、それぞれ蓋体
(9)の蓋本体(70)、各密封用重合片(73)(74)
(73)(74)及び舌状片(75)の内面に積層されてい
る。この積層状態において、図16に示すように、フィ
ルム(30)の蓋本体対応部位(90)の中央部は、窓孔
(72)から露出しており、該窓孔(72)内にフィルムが
張られた状態になっている。
【0066】さらに、フィルムの各閉塞部(99)は、図
20に示すように、蓋体(9)を被せた状態において、
密封用重合片(73)(74)の外面側にて二つ折り状に折
り曲げられており、これにより隣接する密封用重合片
(73)(74)の端縁間の隙間が閉塞部(99)で閉塞さ
れ、この隙間からの液体調味料や液汁の漏出を阻止し得
るものとなっている。
【0067】このフィルム(30)の容器内面への貼着箇
所は、図18及び図19に示すように点在しており、更
にフィルム(30)の連結片対応部位(35)は、いずれも
容器本体(1)の連結片(5)の内面には貼着されてい
ないものであって、フィルム(30)の主な貼着箇所につ
いて説明すると、フィルム(30)の前側壁対応部位(3
3)の上端部が、容器本体(1)の前側壁(3)の上端
部内面に該前側壁(3)の上縁に沿って貼着され、更に
フィルム(30)の左右各蓋押さえ片対応部位(80)(8
0)の先端部が、容器本体(1)の各蓋押さえ片(60)
(60)の先端部内面に該蓋押さえ片(60)(60)の先端
縁に沿って貼着され、更にフィルム(30)の底壁対応部
位(2)が、容器本体(1)の底壁(2)の内面2箇所
に該底壁(2)の前後方向に貼着されている。さらに、
フィルム(30)の蓋本体対応部位(90)が、蓋体(9)
の蓋本体(70)の窓孔(72)の周縁部内面に該窓孔(7
2)の周縁に沿って貼着され、更にフィルム(30)の前
密封用重合片対応部位(93)及び左右各密封用重合片対
応部位(94)(94)の先端部が、蓋体(9)の対応する
密封用重合片(73)(74)(74)の先端部内面に該密封
用重合片(73)(74)(74)の先端縁に沿って貼着さ
れ、更にフィルム(30)の舌状片対応部位(95)の先端
部が、蓋体(9)の舌状片(75)の先端部内面に該舌状
片(75)の先端縁に沿って貼着されている。また、この
フィルム(30)は、上記第1実施形態と同じく、全ての
折目(10)(11)(12)(13)(15)(71)(76)及び
その近傍を除く部分において、容器本体(1)及び蓋体
(9)の内面に貼着されている。
【0068】以上の構成の容器(C)は、上記第1実施
形態の容器(A)と同じ利点を備えていることはもとよ
り、この容器(C)では、蓋体(9)を容器本体(1)
の上面開口に被せると、蓋本体(70)が容器本体(1)
の四側壁(3)(4)(3)(4)の上縁高さ位置より
も若干低い位置にて水平に配置され、且つ各密封用重合
片(73)(74)(73)(74)が容器本体(1)の対応側
壁(3)(4)(3)(4)の上部内面に重合されるか
ら、蓋体(9)を略密封状態に被せることができるとい
う利点を有している。しかも、蓋体(9)の隣接する密
封用重合片(73)(74)の端縁間の隙間がフィルム(3
0)の閉塞部(99)で閉塞されるから、液体調味料や液
汁等がこの隙間から漏出する不具合を防止できるという
利点も有している。
【0069】而して、この容器(C)では、次のように
してフィルム(30)を容器内面から引き剥がしても良
い。すなわち、図21に示すように、まず蓋押さえ片
(60)を立ち上げた後、遊離部(62)を指先で容器本体
(1)の内側に強く押す。これにより、遊離部(62)が
破断用連結部(63a)及び破断用切目(63b)から破断さ
れて該遊離部(62)が蓋押さえ片(60)から遊離され、
この結果、フィルム(30)が遊離部(62)近傍において
捲れることとなる。この捲れた部位を摘んでフィルム
(30)を引き剥がす。このように、この容器(C)によ
れば、遊離部(62)を遊離させることによりフィルム
(30)を捲ることができるので、煩わしいフィルムの捲
り作業を行う必要がなくなり、フィルムの引き剥がし作
業をより一層容易に行うことができるようになってい
る。
【0070】さらに、この容器(C)は、次のような従
来の紙製包装用容器における欠点を解消できるものとな
っている。
【0071】すなわち、従来の紙製包装用容器において
は、トレー状の容器本体の上面開口に被せられる蓋体
は、平板状のものであった。このため、蓋体を被せた後
でこの上に容器を積み上げようとしても、積み上げられ
た容器が横ずれを起こして落下する虞があり、容器を安
定良く積み上げることができなかった。このため、食品
等を箱詰めする作業現場では、食品等を容器本体内に入
れた後で容器を作業台上に平面的に並べて載置しておか
なければならず、容器の個数が増えるに従って箱詰め作
業スペースが狭くなるという問題が生じていた。
【0072】そこで、複数個の容器を蓋体を被せた状態
で安定良く積み上げることができるようにするため、こ
の第3実施形態の紙製包装用容器(C)は、底壁(2)
と該底壁(2)の周縁に連設された複数個の側壁(3)
(4)(3)(4)とを有する容器本体(1)と、該容
器本体(1)の上面開口に凹陥状に被せられる蓋体
(9)と、を備えてなり、且つ、前記容器本体(1)の
各側壁(3)(4)(3)(4)は、下辺長さよりも上
辺長さの方が大に設定される一方、前記蓋体(9)は、
蓋本体(70)と、該蓋本体(70)の周縁に連設された複
数個の密封用重合片(73)(74)(73)(74)とを有
し、且つ、この蓋体(9)が前記容器本体(1)の上面
開口に被せられた状態において、前記蓋本体(70)が前
記容器本体(1)の前記複数個の側壁(3)(4)
(3)(4)の上縁高さ位置よりも低い位置にて略水平
に配置されるとともに、前記各密封用重合片(73)(7
4)(73)(74)が前記容器本体(1)の対応側壁
(3)(4)(3)(4)の内面に重合されるものとな
されている構成を採用している。
【0073】この容器(C)によれば、容器本体(1)
の各側壁(3)(4)(3)(4)は、下辺長さよりも
上辺長さの方が大に設定されているから、箱詰め作業を
行う際に、複数個の容器を蓋体を開けた状態で積み重ね
ることができて、箱詰め作業スペースを有効に活用でき
るようになることはもとより、蓋体(9)が容器本体
(1)の上面開口に被せられた状態において、蓋本体
(70)が容器本体(1)の複数個の側壁(3)(4)
(3)(4)の上縁高さ位置よりも低い位置にて略水平
に配置されることから、図17に示すように、蓋体を被
せた後で容器を積み上げる際には、積み上げられる容器
は水平に配置された蓋本体(70)の上に載置されるとと
もに、積み上げられた容器の底部が下側の容器の側壁
(3)(4)(3)(4)の上端部に引っ掛かることに
より容器の横ずれによる落下が阻止されるようになり、
この結果、複数個の容器を安定良く積み上げることがで
きるようになって、箱詰め作業スペースをより一層有効
に活用することができるようになるという利点を有して
いる。しかも、各密封用重合片(73)(74)(73)(7
4)が前記容器本体(1)の対応側壁(3)(4)
(3)(4)の内面に重合されるから、蓋体(9)を略
密封状態に被せることができるという利点を有してい
る。
【0074】さらに、この発明は様々に設定変更可能で
ある。例えば、容器は、上記実施形態では比較的底の浅
いものであるが、この発明では底の深いものであっても
良い。また、汚れ防止用フィルムは、上記実施形態では
薄紙やPET樹脂からなるものであるが、この発明では
ポリエチレンやポリプロピレン等の合成樹脂からなるも
のであっても良いし、シリコーン樹脂等の合成樹脂がコ
ーティングされた紙からなるものであっても良い。
【0075】また、請求項1〜4の発明においては、容
器は、持ち運び用吊下げ取手を備えたものであって、こ
の取手の容器取付け部と、一対の対向する側壁の両端縁
に連設された連結片の先端部同士とが、側壁の外面側に
おいて連結されることにより、隣接する側壁同士が連結
され且つ取手が容器に取り付けられたものであっても良
い。また、容器は、隣接する側壁のうちいずれか一方の
側壁にのみ連結片が連設されていて、該連結片が他方の
側壁の外面に貼着されることにより、両側壁同士が連結
されているものであっても良い。
【0076】
【発明の効果】上述の次第で、請求項1の発明に係る紙
製包装用容器は、内面に、被包装物との接触による汚れ
を防止する汚れ防止用フィルムが積層貼着されているも
のなので、被包装物として、例えば、焼きそばやたこ焼
き等、表面にソースや醤油等の液体調味料が塗られた食
品やおでん等の液汁の出る食品を容器内に入れた場合で
あっても、容器内面の汚れを防止することができる。さ
らに、この容器は、フィルムが剥離可能な接着剤により
貼着されているものなので、フィルムを容器内面から引
き剥がす途中で、フィルムが貼着部において破れてその
一部が容器内面に残るという不具合が発生しない。した
がって、この容器は、これを綺麗な状態で再生に供する
ことがことができるという利点を有する。しかも、この
容器は、フィルムの接着箇所が点在しているものなの
で、フィルムの貼着部の合計面積が小さく、このためフ
ィルムが容器内面に全面的に貼着されている従来の紙製
容器に比べて、僅かな力でフィルムを引き剥がすことが
できるし、フィルムを引き剥がす際に、フィルムの貼着
部間の部位を摘むことができて、この部位からフィルム
の引き剥がし操作を行うことができるようになるから、
フィルムの引き剥がし操作を容易に行うことができると
いう利点も有する。
【0077】請求項2の発明に係る紙製包装用容器は、
容器本体が、底壁と、該底壁の周縁に周方向に並んで設
けられた複数個の側壁と、隣接する側壁の端縁間に介在
され両側壁同士をいずれか一方の側壁の外面側において
連結した連結片とから構成されるとともに、フィルム
は、容器本体との対応部位が、底壁対応部位と、各側壁
対応部位とから構成されるとともに、底壁対応部位及び
各側壁対応部位が、それぞれ容器本体の底壁及び各側壁
の内面に積層されているものであるから、連結片の内面
にはフィルムが積層されておらず、このため連結片に干
渉されることなくフィルムを引き剥がすことができ、も
ってフィルムの引き剥がし操作を容易に行うことができ
るという利点を有する。
【0078】請求項3の発明に係る紙製包装用容器は、
重合片が他方の側壁対応部位の端部内面に重合されてい
るものなので、隣接する側壁対応部位の端縁間の隙間が
この重合片で閉塞されることとなり、このため、この隙
間からの連結片の汚れを防止することができるという利
点を有している。
【0079】請求項4の発明に係る紙製包装用容器で
は、重合片の先端下縁部に、他方の側壁対応部位の長さ
方向中間部に向かって突出した突出部が設けられている
ので、隣接する側壁同士の立ち上げ操作の際に、突出部
の裏面が重合片よりも先に他方の側壁対応部位の端部内
面に当接し、重合片が該他方の側壁対応部位の内面側に
案内されるようになる。この結果、隣接する側壁同士の
立ち上げ操作の際に、重合片が他方の側壁対応部位の内
面側に来るように予め重合片を折り曲げおく必要がなく
なり、もって隣接する側壁同士の立ち上げ操作を容易に
行うことができるという利点を有する。
【0080】請求項5の発明に係る紙製包装用容器は、
容器本体が、底壁と、該底壁の周縁に周方向に並んで設
けられた複数個の側壁と、隣接する側壁の端縁間に介在
された連結片とから構成されるとともに、連結片は、各
側壁の端縁に連設され互いに折半用折目を介して連設さ
れた一対の折半部からなり、隣接する側壁同士が、この
連結片が折半用折目から二つ折り状に折り曲げられた状
態でいずれか一方の折半部が該折半部側の側壁の外面に
貼着されることにより、連結され、フィルムは、容器本
体との対応部位が、底壁対応部位と、各側壁対応部位
と、各連結片対応部位とから構成されるとともに、底壁
対応部位及び各側壁対応部位が、それぞれ前記容器本体
の底壁及び各側壁の内面に積層され、且つ連結片対応部
位が連結片の内面に積層されるとともにこの状態で二つ
折り状に折り曲げられているものなので、もし仮に、二
つ折り状の連結片間に液体調味料や液汁が浸入した場合
であっても、連結片の内面にはフィルムの連結片対応部
位が積層されているから、連結片内面の汚れを防止する
ことができるという利点を有する。
【0081】請求項6の発明に係る紙製包装用容器で
は、連結片対応部位が連結片の内面に非貼着状態で積層
されているので、連結片対応部位を連結片間から容易に
取り出すことができるという利点を有する。
【0082】請求項7の発明に係る紙製包装用容器は、
内面に、被包装物との接触による汚れを防止する汚れ防
止用フィルムが積層されるとともに剥離可能な接着剤に
より貼着されてなるものなので、上記請求項1の発明に
係るものと同じく、被包装物として、例えば、焼きそば
やたこ焼き等、表面にソースや醤油等の液体調味料が塗
られた食品やおでん等の液汁の出る食品を容器内に入れ
た場合であっても、容器内面の汚れを防止することがで
きるし、フィルムを容器内面から引き剥がす途中で、フ
ィルムが貼着部において破れてその一部が容器内面に残
るという不具合が発生しない。したがって、この容器
は、これを綺麗な状態で再生に供することがことができ
るという利点を有する。さらに、この容器は、上記請求
項5及び6記載の構成を具備しているので、連結片内面
の汚れを防止することができるし、連結片対応部位を連
結片間から容易に取り出すことができるという利点を有
する。
【0083】請求項8の発明に係る紙製包装用容器は、
他方の折半部の上縁に、容器本体解体用摘み片が突設さ
れているものなので、摘み片を手で摘んでこの摘み片か
ら他方の側壁を容器本体の外側へと引っ張ることによ
り、該他方の折半部が折半用折目部分において破断され
て容器本体が解体され、あるいは摘み片からの引張力を
受けて一方の折半部が側壁外面から引き剥がされて容器
本体が解体される。容器本体の解体後においては、二つ
折り状の連結片は開いた状態になっているので、連結片
間にある連結片対応部位の取出し作業をより一層容易に
行うことができるという利点を有する。
【0084】請求項9の発明に係る紙製包装用容器は、
連結片の折半用折目に、該折半用折目に沿って複数個の
破断用連結部及び破断用切目が設けられているものなの
で、他方の折半部を容器本体の外側へと引っ張ることに
より、該他方の折半部がこの破断用連結部及び破断用切
目から破断されて容器本体が解体される。したがって、
容器本体の解体作業を容易に行うことができるようにな
り、もって連結片間にある連結片対応部位の取出し作業
を更に容易に行うことができるという利点を有する。
【0085】請求項10の発明に係る紙製包装用容器
は、各側壁対応部位の上部が貼着されているものなの
で、被包装物を容器内に入れるときに、被包装物がフィ
ルムの上縁に引っ掛かって該フィルムがめくれるという
不具合を防止することができる。
【0086】請求項11の発明に係る紙製包装用容器
は、容器の一部に、フィルム捲り用遊離部が複数個の破
断用連結部及び破断用切目を介して設けられているもの
なので、遊離部を手で容器本体の内側に押して該遊離部
を容器から遊離することにより、フィルムを捲ることが
できるようになり、もってフィルムの引き剥がし作業を
より一層容易に行うことができるという利点を有する。
【0087】請求項12の発明に係る紙製包装用容器
は、フィルムが紙からなるものなので、容器内面から引
き剥がされたフィルムを焼却処理するに当たって、有害
ガスの発生や焼却炉の寿命低下等の合成樹脂製フィルム
の有する焼却処理問題の発生を伴わずに、フィルムを焼
却処理することができるという利点を有する。
【0088】請求項13の発明に係る紙製包装用容器
は、隣接する部位が折目を介して連設されたものであ
り、且つフィルムが全折目及びその近傍を除く部分にお
いて貼着されているものなので、接着剤が固まって折目
部分が曲がり難くなるという不具合が防止されており、
したがって、この容器はこれを組立製作する際に構成部
位を容易に折り曲げることができるという利点を有して
いる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施形態の紙製包装用容器の斜
視図である。
【図2】同容器の一部の側面図である。
【図3】図2中のIII−III線断面図である。
【図4】同容器の展開図である。
【図5】同容器における汚れ防止用フィルムの展開図で
ある。
【図6】同容器における汚れ防止用フィルムの分離操作
の一例を示す、容器本体の解体途上の斜視図である。
【図7】同容器における汚れ防止用フィルムの分離操作
のもう一つの例を示す、容器本体の一側壁を押した状態
の斜視図である。
【図8】この発明の第2実施形態の紙製包装用容器の斜
視図である。
【図9】同容器の図3に対応する断面図である。
【図10】同容器の展開図である。
【図11】同容器における汚れ防止用フィルムの展開図
である。
【図12】同容器の組立途上の斜視図である。
【図13】上記第2実施形態の紙製包装用容器における
汚れ防止用フィルムの変形例を示す、汚れ防止用フィル
ムの展開図である。
【図14】上記第1実施形態の紙製包装用容器における
汚れ防止用フィルムの変形例を示す、汚れ防止用フィル
ムの展開図である。
【図15】この発明の第3実施形態の紙製包装用容器の
斜視図である。
【図16】同容器を蓋体を閉じた状態で示す斜視図であ
る。
【図17】同容器の断面図である。
【図18】同容器の展開図である。
【図19】同容器における汚れ防止用フィルムの展開図
である。
【図20】同容器の拡大斜視図である。
【図21】同容器における汚れ防止用フィルムの分離操
作の一例を示す、フィルム捲り用遊離部を遊離する途中
の状態の斜視図である。
【符号の説明】
A、B、C…容器 1…容器本体 2…底壁 3、4…側壁 5…連結片 6…容器本体解体用摘み片 9…蓋体 10…折半用折目 30…汚れ防止用フィルム 31…容器本体対応部位 32…底壁対応部位 33、34…側壁対応部位 35…連結片対応部位 39…蓋体対応部位 50…重合片 イ…貼着部

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内面に、被包装物との接触による汚れを
    防止する汚れ防止用フィルム(30)が積層貼着されてな
    り、 前記フィルム(30)が剥離可能な接着剤により貼着され
    るとともに、前記フィルムの接着箇所が点在しているこ
    とを特徴とする紙製包装用容器。
  2. 【請求項2】 前記容器は、容器本体(1)が、底壁
    (2)と、該底壁の周縁に周方向に並んで設けられた複
    数個の側壁(3)(4)(3)(4)と、隣接する側壁
    (3)(4)の端縁間に介在され両側壁同士をいずれか
    一方の側壁(4)の外面側において連結した連結片
    (5)とから構成されるとともに、 前記フィルム(30)は、前記容器本体との対応部位(3
    1)が、底壁対応部位(32)と、各側壁対応部位(33)
    (34)(33)(34)とから構成されるとともに、前記底
    壁対応部位及び各側壁対応部位が、それぞれ前記容器本
    体の底壁及び各側壁の内面に積層されている請求項1記
    載の紙製包装用容器。
  3. 【請求項3】 前記容器は、容器本体(1)が、底壁
    (2)と、該底壁の周縁に周方向に並んで設けられた複
    数個の側壁(3)(4)(3)(4)と、隣接する側壁
    (3)(4)の端縁間に介在され両側壁同士をいずれか
    一方の側壁(4)の外面側において連結した連結片
    (5)とから構成されるとともに、 前記フィルム(30)は、前記容器本体との対応部位(3
    1)が、底壁対応部位(32)と、各側壁対応部位(33)
    (34)(33)(34)と、隣接する側壁対応部位(33)
    (34)のうちいずれか一方の側壁対応部位(34)の端縁
    に連設された重合片(50)とから構成されるとともに、
    前記底壁対応部位及び各側壁対応部位が、それぞれ前記
    容器本体の底壁及び各側壁の内面に積層され、且つ前記
    重合片(50)が他方の側壁対応部位(33)の端部内面に
    重合されている請求項1記載の紙製包装用容器。
  4. 【請求項4】 前記重合片(50)の先端下縁部には、他
    方の側壁対応部位の長さ方向中間部に向かって突出した
    突出部(50a)が設けられている請求項3記載の紙製包
    装用容器。
  5. 【請求項5】 前記容器は、容器本体(1)が、底壁
    (2)と、該底壁の周縁に周方向に並んで設けられた複
    数個の側壁(3)(4)(3)(4)と、隣接する側壁
    (3)(4)の端縁間に介在された連結片(5)とから
    構成されるとともに、前記連結片(5)は、各側壁の端
    縁に連設され互いに折半用折目(10)を介して連設され
    た一対の折半部(5a)(5b)からなり、隣接する側壁
    (3)(4)同士が、この連結片(5)が前記折半用折
    目(10)から二つ折り状に折り曲げられた状態でいずれ
    か一方の折半部(5a)が該折半部側の側壁(4)の外面
    に貼着されることにより、連結され、 前記フィルム(30)は、前記容器本体との対応部位(3
    1)が、底壁対応部位(32)と、各側壁対応部位(33)
    (34)(33)(34)と、各連結片対応部位(35)(35)
    (35)(35)とから構成されるとともに、前記底壁対応
    部位及び各側壁対応部位が、それぞれ前記容器本体の底
    壁及び各側壁の内面に積層され、且つ前記連結片対応部
    位(35)が前記連結片(5)の内面に積層されるととも
    にこの状態で二つ折り状に折り曲げられている請求項1
    記載の紙製包装用容器。
  6. 【請求項6】 前記連結片対応部位(35)が前記連結片
    (5)の内面に非貼着状態で積層されている請求項5記
    載の紙製包装用容器。
  7. 【請求項7】 内面に、被包装物との接触による汚れを
    防止する汚れ防止用フィルム(30)が積層されるととも
    に剥離可能な接着剤により貼着されてなり、 且つ、容器本体(1)が、底壁(2)と、該底壁の周縁
    に周方向に並んで設けられた複数個の側壁(3)(4)
    (3)(4)と、隣接する側壁(3)(4)の端縁間に
    介在された連結片(5)とから構成されるとともに、前
    記連結片(5)は、各側壁の端縁に連設され互いに折半
    用折目(10)を介して連設された一対の折半部(5a)
    (5b)からなり、隣接する側壁(3)(4)同士が、こ
    の連結片(5)が前記折半用折目(10)から二つ折り状
    に折り曲げられた状態でいずれか一方の折半部(5a)が
    該折半部側の側壁(4)の外面に貼着されることによ
    り、連結され、 前記フィルム(30)は、前記容器本体との対応部位(3
    1)が、底壁対応部位(32)と、各側壁対応部位(33)
    (34)(33)(34)と、各連結片対応部位(35)(35)
    (35)(35)とから構成されるとともに、前記底壁対応
    部位及び各側壁対応部位が、それぞれ前記容器本体の底
    壁及び各側壁の内面に積層され、且つ前記連結片対応部
    位(35)が前記連結片(5)の内面に非貼着状態で積層
    されるとともにこの状態で二つ折り状に折り曲げられて
    いることを特徴とする紙製包装用容器。
  8. 【請求項8】 他方の折半部(5b)の上縁に、容器本体
    解体用摘み片(6)が突設されている請求項5〜7のい
    ずれか1項記載の紙製包装用容器。
  9. 【請求項9】 前記連結部の折半用折目(10)には、該
    折半用折目に沿って複数個の破断用連結部(10a)及び
    破断用切目(10b)が設けられている請求項5〜8のい
    ずれか1項記載の紙製包装用容器。
  10. 【請求項10】 前記各側壁対応部位(33)(34)(3
    3)(34)の上部が貼着されている請求項2〜9のいず
    れか1項記載の紙製包装用容器。
  11. 【請求項11】 前記容器の一部に、フィルム捲り用遊
    離部(62)が複数個の破断用連結部(63a)及び破断用
    切目(63b)を介して設けられている請求項1〜10の
    いずれか1項記載の紙製包装用容器。
  12. 【請求項12】 前記フィルム(30)は、紙からなる請
    求項1〜11のいずれか1項記載の紙製包装用容器。
  13. 【請求項13】 前記容器は、隣接する部位が折目を介
    して連設されたものであり、 前記フィルム(30)が、全折目及びその近傍を除く部分
    において貼着されている請求項1〜12のいずれか1項
    記載の紙製包装用容器。
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