JP3652971B2 - 紙製食品包装用容器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば持ち帰り食品や冷凍食品等の食品の包装に好適な紙製食品包装用容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、催し物会場や野球場等においては、焼きそばやたこ焼きあるいはおでん等の食品を包装する容器としてトレー状の発泡プラスチック製包装用容器が一般に用いられている。このような発泡プラスチック製包装用容器が好んで用いられる所以は、軽量であること、十分な保形性を備えていること、食品の表面に塗られたソースや醤油等の液体調味料、あるいは食品から浸み出た液汁さらには煮込み食品の液汁等が容器に浸み込まないものであること等の利点を有しているところにある。
【0003】
しかしながら、このような発泡ブラスチック製包装用容器は、廃棄処理上いささか問題が多いものである。すなわち、発泡プラスチックは自然分解することのないものであるから、これを廃棄処理するに当たっては、焼却せざるを得ないのであるが、その焼却時に、人体に悪影響を及ぼす有害なガスが発生したり、焼却時に発生する極めて大きな燃焼熱により焼却炉の寿命が縮められたりするという問題が生じる。
【0004】
そこで、最近では、このような発泡プラスチック製包装用容器の代替品として、トレー状の紙製の容器が用いられてきている。この紙製の容器によれば、これを廃棄処理するに当たって、上記した問題は発生することはないが、この紙製の容器を用いて食品を包装する場合、液体調味料や液汁が容器に浸み込んで容器内面が汚れるという問題が発生する。このように容器内面が汚れた容器は、これを紙として再生することが困難になるそこで、容器内面の汚れを防止するために、片面に合成樹脂フィルム等の耐水性や耐油性に富んだフィルムが積層貼着された紙を用い、これをフィルムが内面になるように組立製作した紙製の容器が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この紙製の容器によれば、フィルムは容器内面に全面的に貼着されていたので、容器とフィルムとを分離し難く、この結果、容器を紙として再生することが困難になっていた。
【0006】
また、催し物会場等で食品を販売する際には、箸、フォーク等の食事補助具を付けて購入者に手渡されるが、この食事補助具は通常、箸入れ等のカバーに入れられているため、食事が終わった後で、購入者はこのカバーについても分別して廃棄する必要があった。さらには、容器の蓋体を閉じてこの状態に保持する際には、輪ゴムや粘着テープ等の止着部材が用いられるため、この止着部材についても分別して棄する必要があり、煩わしい分別作業が強いられていた。
【0007】
この発明は、上記のような技術背景に鑑みてなされたもので、その目的は、容器と汚れ防止用フィルムとを分離し易くして、容器を綺麗な状態で再生に供することができ、且つ、販売時に使用される部材点数をできる限り少なくしてゴミの総量を減らし、分別作業を容易に行えるように構成された紙製食品包装用容器を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、複数個の側壁を有する容器本体と、蓋体とを備え、少なくとも前記容器本体の内面に、食品との接触による汚れを防止する汚れ防止用フィルムが積層されるとともに剥離可能な接着剤により部分的に貼着され、前記容器本体の側壁と前記フィルムとの間に第1間隙が形成される紙製食品包装用容器であって、前記蓋体は、差込み係止片を備える一方、前記容器本体は、前記側壁の前記第1間隙との対応位置に、前記差込み係止片が差し込まれる差込み口が設けられ、前記側壁は、その上縁に折目を介して連設された蓋受け片を備える一方、前記蓋体は、前記蓋受け片の裏側に折り返される折返し片を備え、前記差込み係止片が前記差込み口から前記第1間隙内に差し込まれることにより、前記蓋体の閉蓋状態が保持されるものとなされており、前記蓋受け片が側壁外面側に折り返されるとともに、前記差込み係止片が前記第1間隙内に差し込まれた状態のもとで、前記折返し片が前記蓋受け片と前記側壁との間に介在されることにより、前記差込み係止片の差込み口からの抜出が防止されるものとなされていることを特徴としている。
【0009】
請求項2の発明は、上記請求項1記載の紙製食品包装用容器において、前記容器本体又は前記蓋体を構成する壁と前記フィルムとの間に第2間隙が形成されており、前記壁の前記第2間隙との対応位置に、箸、フォーク等の食事補助具が挿入される挿入口が設けられ、食事補助具が、前記挿入口から前記第2間隙内に挿入されて収容されるものとなされている構成を採用した。
【0010】
【発明の実施の形態】
次に、この発明の実施形態を図面に基づいて具体的に説明する。なお、この発明に係る容器の前後方向は相対的なものであり、この明細書では、説明の便宜上、容器本体に備えられた複数個の側壁のうち、蓋体が連設されている側壁を後側壁としている。
【0011】
図1〜図6は、この発明の実施形態の紙製食品包装用容器(A)を示している。この容器(A)は、図示していないが、例えば、焼きそばやたこ焼き等の表面に液体調味料が塗られた食品やおでん等の液汁の出る食品を包装するために用いられるものであって、図2に示すように、トレー状の容器本体(1)に蓋体(11)が一体的に設けられたいわゆる蓋付きのものである。
【0012】
図1において、(W)は、容器本体内に入れられた食品を食べる際に使用される箸、フォーク、ナイフ、スプーン、手拭き、ナプキン等の食事補助具であって、この実施形態では、食事補助具として割り箸が例示されている。
【0013】
この容器(A)は、腰のある長尺広幅の厚紙(例えば厚さ0.3〜1mm)をプレス打ち抜き装置で所定形状に打ち抜くことにより得られたいわゆるブランクと呼ばれる板紙製の容器組立用素片(30)から組立製作されたものである。この容器(A)における素片(30)の展開図を図5に示す。なお、図5において、折目に付された実線は折り曲げ易くするための切目を示している。
【0014】
この容器(A)の容器本体(1)及び蓋体(11)の内面全面には、図3及び図4に示すように、食品との接触による汚れを防止する紙製の汚れ防止用フィルム(80)が積層され、且つこの状態で該フィルム(80)が剥離可能な接着剤によって部分的に貼着されている。図2において、(T)は前記フィルム(80)の貼着部を示しており、各貼着部(T)は線状になっている。図2から分かるように、このフィルム(80)の貼着箇所は点在している。
【0015】
図6は、このフィルム(80)の展開図を示している。この実施形態では、フィルム(80)は耐水性及び耐油性に富んだ一枚の薄紙(例えば厚さ40〜80μm)からなり、この薄紙として、例えば三島製紙株式会社製の食品包装紙「MOB」が用いられている。
【0016】
まず、この容器(A)の容器本体(1)の具体的構成を説明する。
【0017】
この容器本体(1)は、図5に展開図で示されるように、四角形状の底壁(2)と、該底壁(2)の周縁に折目(21)(21)(21)(21)を介して周方向に並んで連設された前後左右の四側壁(3)(5)(4)(4)と、隣接する側壁(3,4)(5,4)の端縁間に介在された合計4個の連結片(6)(6)(6)(6)とを備えている。
【0018】
各側壁(3)(5)(4)(4)は、下辺長さよりも上辺長さの方が大寸に設定されて略逆台形状に形成されている。このように設定されることにより、この容器(A)は、各側壁(3)(5)(4)(4)が斜め立上り状になっているいわゆるテーパ付き容器とされている。
【0019】
前記連結片(6)は、隣接する各側壁の端縁に折目(22)(22)を介して連設され互いに折半用折目(23)を介して連設された一対の三角形状の折半部(6a)(6b)からなる。そして、この連結片(6)が前記折半用折目(23)から二つ折り状に折り曲げられた状態でいずれか一方の折半部(6a)が該折半部側の側壁(4)の端部外面にエマルジョン型接着剤により貼着され、これにより、隣接する側壁同士が連結されて立上り姿勢に保持されている。
【0020】
また、前記四側壁(3)(5)(4)(4)のうち、後側壁(5)の上縁には、前記蓋体(11)が折目(26)を介して一体に連設されている。
【0021】
これら四側壁(3)(5)(4)(4)において、前側壁(3)の上縁には、折目(24)を介して前蓋受け片(7)が連設されている。同じく、左側壁(4)及び右側壁(4)の上縁には、それぞれ折目(25)(25)を介して左蓋受け片(8)及び右蓋受け片(8)が連設されている。そして、これら3個の蓋受け片(7)(8)(8)が、いずれも、図2に示すように、前記折目(24)(25)(25)から側壁外面側に側方突出状に折り曲げられている。これら蓋受け片(24)(25)(25)は、その表面(上面)で前記蓋体(11)を受けるための部位である。さらに、これら蓋受け片(7)(8)(8)のうち前蓋受け片(7)は、図1に示すように、蓋体(11)を閉じた状態では前側壁(3)の外面側に折り返されて下方突出姿勢になる。
【0022】
次に、蓋体(11)の構成について説明する。
【0023】
この蓋体(11)は、図5に示すように、前記容器本体(1)の開口を閉塞する四角形状の天壁(12)と、該天壁(12)の先端縁に折目(27)を介して連設された覆い片(13)とを備えている。また、前記天壁(12)の右縁及び左縁には、それぞれ、折目(29)(29)を介して左耳片(16)及び右耳片(16)が連設されている。
【0024】
前記覆い片(13)は、蓋体(11)を閉じた状態のもとで前記容器本体(1)の前側壁(3)の外面を覆うための部位である。この覆い片(13)の先端縁の中央部には、舌状の差込み係止片(14)が突設されている。さらに、この覆い片(13)の左縁及び左縁には、それぞれ、折目(28)(28)を介して略三角形状の左折返し片(15)及び右折返し片(15)が連設されている。
【0025】
次に、汚れ防止用フィルム(80)の構成について説明する。
【0026】
このフィルム(80)は、図6に示すように、前記容器組立用素片(30)と同形同寸になっており、すなわち、前記容器(A)を構成する全ての壁に対応する部位を備えている。このフィルム(80)の構成部位を簡単に説明すれば、このフィルム(80)は、容器本体との対応部位(51)と、蓋体との対応部位(61)とから構成されている。
【0027】
前記容器本体対応部位(51)は、底壁対応部位(52)と、前後左右の四側壁対応部位(53)(55)(54)(54)と、合計4個の連結片対応部位(56)(56)(56)(56)と、合計3個の蓋受け片対応部位(57)(58)(58)とから構成されている。
【0028】
一方、前記蓋体対応部位(61)は、天壁対応部位(62)と、覆い片対応部位(63)と、差込み係止片対応部位(64)と、左右の折返し片対応部位(65)(65)と、左右の耳片対応部位(66)(66)とから構成されている。
【0029】
そして、フィルム(80)の各対応部位が、それぞれ、容器の各構成壁の内面に積層されている。さらに、容器組立後においては、フィルム(80)の各連結片対応部位(56)は、図4に示すように、容器本体(1)の各連結片(6)の内面に積層された状態で、該連結片(6)と共に折半用折目(23)から二つ折り状に折り曲げられており、これにより該連結片(6)間の間隙内に折り込まれた状態になっている。
【0030】
そして、このように積層された状態で、該フィルム(80)が、上述したように剥離可能な接着剤によって図5及び図6に示すように容器(A)の内面に部分的に貼着されている。このフィルム(80)の貼着箇所を、前側壁対応部位(53)と天壁対応部位(62)とについて説明すると、次の通りである。
【0031】
すなわち、フィルム(80)の前側壁対応部位(53)は、前側壁(3)の上端部内面における左右両端部にのみ、左右方向に延びた線状に貼着されている。このように前側壁対応部位(53)が部分的に貼着されることにより、前側壁対応部位(53)の非貼着部位と前側壁(3)との間に、間隙(S1)(第1間隙)が前側壁(3)内面の中央部から下端に亘って形成されている。そして、この前側壁(3)の中央部(即ち、前側壁(3)の間隙(S1)との対応位置)に、水平方向に延びた差込み口形成用切目(9)が、該前側壁(3)のみを貫通して設けられている。なお、(9a)は差込み口拡開用切目であり、前記差込み口形成用切目(9)の両端に連なって設けられている。(9b)は同じく差込み口拡開用切目であり、前記差込み口形成用切目(9)の長さ方向中間部から上方向に延びて設けられている。
【0032】
一方、フィルム(80)の天壁対応部位(62)は、天壁(12)の先端部内面及び基端部内面にのみ、左右方向に延びた線状に貼着されている。このように天壁対応部位(12)が部分的に貼着されることにより、天壁対応部位(62)の非貼着部位と天壁(12)との間に、間隙(S2)(第2間隙)が天壁(12)内面の中央部における右端から左端に亘って形成されている。そして、この天壁(12)の中央部における若干右寄りの位置(即ち、天壁(12)の間隙(S1)との対応位置)に、円弧状の挿入口形成用切目(19)が、該天壁(12)のみを貫通して設けられている。なお、(19a)は挿入口拡開用切目であり、前記挿入口形成用切目(19)の長さ方向中間部から右方向に延びて設けられている。
【0033】
さらに、この容器(A)においては、フィルム(80)の各連結片対応部位(16)は、いずれも容器本体(1)の各連結片(6)の内面に貼着されておらず、即ち非貼着状態で各連結片(6)の内面に積層されている。さらにまた、このフィルム(80)は、全ての折目及びその近傍を除く部分において貼着されている。このフィルム(80)の他の対応部位の貼着箇所については、図5及び図6に示す通りであり、その説明を省略する。
【0034】
このフィルム(80)の貼着の際に用いられた剥離可能な接着剤としては、被接着物を容易に剥ぎ取ることのできるいわゆる軽剥離接着剤と呼ばれる剥離性接着剤が挙示され、例えば、東立化成工業株式会社製のエマルジョン型接着剤「TX−1286」が挙示される。
【0035】
而して、この実施形態では、前記フィルム(80)は、次のようにして容器内面に積層貼着されたものである。すなわち、容器組立用素片(30)の打ち抜き工程の際に、前記厚紙の容器内面となる側の面の所定箇所に剥離可能な接着剤を塗り付け、次いで、この面に長尺幅広のフィルム素材を積層して当該フィルム素材を貼着した後、積層状態のままでプレス打ち抜き装置により容器組立用素片(30)と同時に打ち抜かれることにより、容器組立用素片(30)の内面全面に積層されたものである。そして、容器組立用素片(30)を容器へと組み立てることにより、フィルム(80)の各対応部位が容器(A)の各構成壁の内面に積層されたものである。
【0036】
以上の構成の容器(A)を使用する場合には、まず、図2に示すように蓋体(11)を折目(26)から折り曲げて食品が入った容器本体(1)に被せる。これにより、天壁(12)が容器本体(1)の開口を閉塞し、且つ左右各耳片(16)(16)が左右各蓋受け片(8)(8)の表面に重ね合わされるとともに、覆い片(13)が前蓋受け片(7)の表面に重ね合わされ、もって蓋体(11)が蓋受け片(7)(8)(8)で安定良く受けられるとともに、蓋体(11)が閉蓋状態になる。次いで、左折返し片(15)を折目(28)から折り返してこれを前蓋受け片(7)の左側方から該前蓋受け片(7)の裏側に位置させ、同じく右折返し片(15)を折目(28)から折り返してこれを前蓋受け片(7)の右側方から該前蓋受け片(7)の裏側に位置させる。この状態で、覆い片(13)を折目(27)から折り曲げて前側壁(3)の外面に重ね合わせる。これにより、図1に示すように、前側壁(3)の外面が覆い片(13)で覆われるとともに、この覆い片(13)の折曲げ動作に伴い前蓋受け片(7)が折目(24)から下方突出状に折り曲げられて前側壁(3)の外面側に折り返されて、左右の折返し片(15)(15)が前蓋受け片(7)と前側壁(3)との間に介在される。次いで、覆い片(13)の外面の差込み係止片(14)近傍部分に指を置き、この状態で前側壁(3)の差込み口形成用切目(9)の上側近傍部分を押す。これにより、切目(9)が開口して前側壁(3)外面にスリット状の差込み口(P1)が形成されるとともに、前側壁(3)とフィルムの前側壁対応部位(53)との間に間隙(S1)が形成される。そして、差込み係止片(14)を差込み口(P1)から間隙(S1)内に滑り込ませるように差し込む。これにより、この差込み係止片(14)が係止され、もって蓋体(11)の閉蓋状態が保持される。
【0037】
このように差込み係止片(14)が間隙(S1)内に差込み係止された状態において、左右両折返し片(15)(15)は、前側壁(3)外面側に折り返された前蓋受け片(7)と前側壁(3)との間に介在されていることから、覆い片(13)の先端部を前方に移動させて該覆い片(13)を開こうとしても、左右両折返し片(15)(15)が前蓋受け片(7)に引っ掛かってしまうため、覆い片(14)の開き動作が規制される。したがって、もし仮に差込み係止片(14)を差込み口(P1)から抜出させるべく覆い片(14)の先端部を前方に移動させて開こうとしても、上述したように左右両折返し片(15)(15)が前蓋受け片(7)に引っ掛かってしまうため、差込み係止片(14)が差込み口(P1)から抜出しなくなり、もって差込み係止片(14)の不慮の抜出が防止される。したがって、この容器(A)によれば、輪ゴムや粘着テープ等の止着部材を使用しなくても蓋体(11)の閉蓋状態をしっかりと保持することができる。
【0038】
一方、この蓋体(11)を開ける場合には、差込み係止片(14)を上方に移動させて該差込み係止片(14)を差込み口(P1)から抜出した後、上述の閉蓋操作を逆に行えば良い。
【0039】
また、割り箸(W)を間隙(S2)に収容する場合には、まず、天壁(12)の挿入口形成用切目(19)の右側近傍部分を外面側から割り箸(W)の先端部や指先で押す。これにより切目(19)が開口して天壁(12)外面にスリット状の挿入口(P2)が形成される。次いで、この割り箸(W)の先端部をスライドさせてこれを挿入口(P2)から間隙(S2)内に挿入する。これにより、図1に示すように割り箸(W)が間隙(S2)内に収容される。
【0040】
この収容状態において、割り箸(W)はフィルムの天壁対応部位(62)と天壁(12)とによってカバーされているので、衛生的に保たれており、したがって割り箸を入れるための箸入れを使用する必要がない。その上、この割り箸(W)はフィルムの天壁対応部位(62)と天壁(12)とによって挟着保持されており、このため、購入者に手渡すときや持ち運びの際に割り箸(W)が挿入口(P2)から抜出する恐れがなく、安定良く保持されている。したがって、この容器(A)によれば、輪ゴム等を使用しなくても割り箸(W)を容器(A)にしっかりと止め付けることができる。
【0041】
さらに、この容器(A)においては、蓋体(11)は容器本体(1)に一体的に設けられているから、蓋体(11)と容器本体(1)とを別々に製作する必要がなく、製作能率の良いものであることはもとより、容器本体(1)の内面にフィルムが全面に亘って積層されているので、焼きそば、たこ焼き、おでん等の食品を容器本体(1)内に入れた場合であっても、容器本体(1)の内面が汚れるという不具合が発生しない。しかも、連結片(6)の内面にもフィルムの連結片対応部位(56)が積層されているので、もし仮に、二つ折り状の連結片(6)間に液体調味料や液汁が浸入したとしても、この浸入に伴う連結片(6)内面の汚れを防止することができる。さらに、蓋体(11)の内面にもフィルムが全面に亘って積層されているので、食品を容器本体(1)内に入れた後で蓋体(11)を閉じた場合であっても、蓋体(11)の内面が汚れる不具合が発生しない。さらには、閉蓋状態では差込み係止片(14)が間隙(S1)内に差し込まれているので、この差込み係止片(14)が汚れてしまう不具合も発生しない。したがって、この容器(A)によれば、容器使用後にフィルム(80)を分離することにより、容器(A)を綺麗な状態で再生に供することができる。
【0042】
容器使用後において、容器内面からフィルム(80)を引き剥がして分離する場合には、フィルム(80)の任意の非貼着部位の端部をめくって摘み、ここからフィルム(80)を引き剥がせば良い。
【0043】
而して、フィルム(80)の引き剥がし操作を行うに際して、フィルムの連結片対応部位(56)は、二つ折り状の連結片(6)間に介在されているから、フィルム(80)を引き剥がす際に、該フィルム(80)が連結片対応部位(56)にて破れ易くなっている。しかしながら、この実施形態の容器(A)では、上述したようにフィルムの連結片対応部位(56)は連結片(6)の内面に貼着されていないから、このような問題は発生せず、連結片対応部位(56)を破れることなく連結片(6)内面から引き剥がすことができて該連結片対応部位(56)を連結片(6)間から容易に取り出すことができる。
【0044】
また、フィルム(80)の引き剥がし操作は、連結片(6)を左右の側壁(4)外面から強制的に引き剥がして二つ折り状の連結片(6)を開き、この状態にしてからフィルム(80)を引き剥がしても良い。この場合には、連結片(6)が開いた状態になっているから、連結片(6)に干渉されることなくフィルム(80)を引き剥がすことができる。
【0045】
さらに、この容器(A)によれば、フィルム(80)は剥離可能な接着剤により貼着されているので、フィルム(80)を容器内面から引き剥がす途中で、フィルム(80)が貼着部(T)にて破れてその一部が容器内面に残ってしまう不具合が発生せず、フィルム(80)を綺麗に引き剥がすことができる。その上、フィルム(80)が部分的に貼着されているので、フィルム(80)の貼着部(T)の合計面積が小さく、したがってフィルム(80)を僅かな力で引き剥がすことができる。
【0046】
さらに、この容器(A)は、次のような利点を有している。すなわち、もし仮にフィルム(80)を折目及びその近傍部分にて貼着すると、接着剤が固まることにより折目部分が硬くなって折り曲げ難くなるという問題が発生する。これに対して、この実施形態の容器(A)では、上述したようにフィルム(80)は全折目及びその近傍を除く部分において貼着されているから、このような問題は発生せず、容器(A)の構成部位を容易に折り曲げることができるという利点を有している。
【0047】
なお、この発明では、フィルム(80)の容器内面への各貼着部(T)は、この実施形態のように線状になっていても良いし、あるいは点状や面状になっていても良い。さらに、この発明では、フィルム(80)の裏面の全面積に対するこれら貼着部(T)の合計面積の占める割合が50%以下に設定されていることが、フィルム(80)の引き剥がし操作をより一層容易に行えるようになる点で、望ましく、更に、この割合が30%以下に設定されていることが、特に望ましい。
【0048】
以上、この発明の実施形態の容器について説明したが、この発明に係る容器は、上記実施形態のものに限定されるものではなく、様々に設定変更可能である。
【0049】
例えば、容器は、上記実施形態では厚紙から組立製作されたものであるが、この発明ではこの他に比較的薄肉の段ボール(厚さ0.7〜3mm)から組立製作されたものであっても良い。また、容器は、上記実施形態では比較的底の浅いものであるが、この発明では底の深いものであっても良い。
【0050】
また、汚れ防止用フィルムは、上記実施形態では薄紙からなるものであるが、この発明ではポリエチレン、ポリプロピレン、PET樹脂等の合成樹脂からなるものであっても良いし、シリコーン樹脂等の合成樹脂がコーティングされた紙からなるものであっても良い。
【0051】
また、食事補助具の挿入口(P2)は、この実施形態では蓋体の天壁に設けられているが、この発明ではこの他に例えば容器本体の側壁に設けられていても良い。
【0052】
【発明の効果】
上述の次第で、請求項1の発明に係る紙製食品包装用容器は、複数個の側壁を有する容器本体と、蓋体とを備え、少なくとも容器本体の内面に、食品との接触による汚れを防止する汚れ防止用フィルムが積層されているものなので、食品として、例えば、焼きそばやたこ焼き等、表面にソースや醤油等の液体調味料が塗られた食品やおでん等の液汁の出る食品を容器内に入れた場合であっても、容器内面の汚れを防止することができる。さらに、この容器は、フィルムが剥離可能な接着剤により貼着されているものなので、フィルムを容器内面から引き剥がす途中で、フィルムが貼着部にて破れてその一部が容器内面に残るという不具合が発生しない。したがって、この容器は、これを綺麗な状態で再生に供することがことができるという利点を有する。しかも、この容器は、フィルムが部分的に貼着されているものなので、フィルムの貼着部の合計面積が小さく、このためフィルムが容器内面に全面的に貼着されている従来の紙製容器に比べて、僅かな力でフィルムを引き剥がすことができるし、フィルムを引き剥がす際に、フィルムの非貼着部位を摘むことができて、この部位からフィルムの引き剥がし操作を行うことができるようになるから、フィルムの引き剥がし操作を容易に行うことができるという利点も有する。
【0053】
その上、この容器は、差込み係止片が差込み口から間隙内に差し込まれることにより、蓋体の閉蓋状態が保持されるものとなされているので、輪ゴムや粘着テープを用いなくても蓋体の閉蓋状態を保持することができる。したがって、この容器によれば、販売時に使用される部材点数を少なくし得てゴミの総量を減らすことができ、もって分別作業を容易に行うことができるという利点を有する。
【0054】
また、差込み係止片の差込み口からの抜出が防止されるものとなされているから、蓋体の閉蓋状態を強固に保持することができる。
【0055】
請求項2の発明に係る容器では、箸、フォーク等の食事補助具が、挿入口から間隙内に挿入されて収容されるものとされているから、販売する際に、食事補助具を挿入口から間隙内に挿入して収容することにより、箸入れ等のカバーを用いなくても食事補助具を衛生的に保つことができるし、輪ゴム等を用いなくても食事補助具を容器に付けることができる。したがって、この容器によれば、販売時に使用される部材点数を少なくし得てゴミの総量を減らすことができ、もって分別作業を容易に行うことができるという利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施形態の紙製食品包装用容器の斜視図である。
【図2】 同容器を開蓋状態で示した斜視図である。
【図3】 (イ)は図1中のIII(イ)−III(イ)線断面図、(ロ)は図1中のIII(ロ)−III(ロ)線断面図である。
【図4】 図1中のIV−IV線断面図である。
【図5】 同容器の展開図である。
【図6】 同容器における汚れ防止用フィルムの展開図である。
【符号の説明】
A…容器
1…容器本体
3…前側壁
6…連結片
7…前蓋受け片
11…蓋体
12…天壁
13…覆い片
14…差込み係止片
15…折返し片
P1…差込み口
S1…間隙(第1間隙)
P2…挿入口
S2…間隙(第2間隙)
80…汚れ防止用フィルム
T…貼着部
W…割り箸(食事補助具)

Claims (2)

  1. 複数個の側壁を有する容器本体(1)と、蓋体( 11 )とを備え、少なくとも前記容器本体(1)の内面に、食品との接触による汚れを防止する汚れ防止用フィルム( 80 )が積層されるとともに剥離可能な接着剤により部分的に貼着され、
    前記容器本体の側壁(3)と前記フィルム( 80 )との間に第1間隙( S1 )が形成される紙製食品包装用容器(A)であって、
    前記蓋体( 11 )は、差込み係止片( 14 )を備える一方、
    前記容器本体(1)は、前記側壁(3)の前記第1間隙( S1 )との対応位置に、前記差込み係止片が差し込まれる差込み口( P1 )が設けられ、
    前記側壁(3)は、その上縁に折目( 24 )を介して連設された蓋受け片(7)を備える一方、
    前記蓋体( 11 )は、前記蓋受け片(7)の裏側に折り返される折返し片( 15 )を備え、
    前記差込み係止片( 14 )が前記差込み口( P1 )から前記第1間隙( S1 )内に差し込まれることにより、前記蓋体( 11 )の閉蓋状態が保持されるものとなされており、
    前記蓋受け片(7)が側壁外面側に折り返されるとともに、前記差込み係止片( 14 )が前記第1間隙( S1 )内に差し込まれた状態のもとで、前記折返し片( 15 )が前記蓋受け片(7)と前記側壁(3)との間に介在されることにより、前記差込み係止片( 14 )の差込み口( P1 )からの抜出が防止されるものとなされていることを特徴とする紙製食品包装用容器。
  2. 前記容器本体(1)又は前記蓋体( 11 )を構成する壁と前記フィルム( 80 )との間に第2間隙( S2 )が形成されており、
    前記壁の前記第2間隙( S2 )との対応位置に、箸、フォーク等の食事補助具(W)が挿入される挿入口( P2 )が設けられ、
    食事補助具(W)が、前記挿入口( P2 )から前記第2間隙( S2 )内に挿入されて収容されるものとなされている請求項1記載の紙製食品包装用容器。
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