JP2001322962A - (+)−および(−)−2−シクロドデシルプロパノール、(+)−および(−)−2−シクロドデシルプロピオン酸、ならびにそれらの製造方法および使用 - Google Patents
(+)−および(−)−2−シクロドデシルプロパノール、(+)−および(−)−2−シクロドデシルプロピオン酸、ならびにそれらの製造方法および使用Info
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- C07C—ACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 従来技術と比較してより強力な香気を有し、
さらに耐久力、香気閾値および希釈度の下限などの改良
特性に優れた、ウッドおよびアンバーグリス類の芳香剤
を製造すること。 【解決手段】 (+)-および(−)-2-シクロドデシルプロ
パノール、(+)-および(−)-2-シクロドデシルプロピオ
ン酸とそれらの塩、ならびにそれらの製造方法および使
用。
さらに耐久力、香気閾値および希釈度の下限などの改良
特性に優れた、ウッドおよびアンバーグリス類の芳香剤
を製造すること。 【解決手段】 (+)-および(−)-2-シクロドデシルプロ
パノール、(+)-および(−)-2-シクロドデシルプロピオ
ン酸とそれらの塩、ならびにそれらの製造方法および使
用。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、(+)-および(−)-
2-シクロドデシルプロパノール、(+)-および(−)-2-シ
クロドデシルプロピオン酸とそれらの塩、ならびにそれ
らの製造方法および使用に関する。
2-シクロドデシルプロパノール、(+)-および(−)-2-シ
クロドデシルプロピオン酸とそれらの塩、ならびにそれ
らの製造方法および使用に関する。
【0002】
【従来の技術】2-シクロドデシルプロパノールのラセミ
化合物(Hydroxyambran(登録商標)またはAmberwood(登
録商標)とも呼ばれている)は、ウッドおよびアンバー
グリス類の香気物質であり、その重要性は高まっている
(EP-B278 384号)。その製造方法は、WO 98/55228号に
記載されており、触媒量の遊離基開始剤の存在下にて、
シクロデセンと過剰のプロピオン酸またはプロピオン酸
誘導体とを反応させ、続いてそれぞれ得られた2-シクロ
ドデシルプロピオン酸または対応する2-シクロドデシル
プロピオン酸誘導体の触媒的水素化を行うものである。
化合物(Hydroxyambran(登録商標)またはAmberwood(登
録商標)とも呼ばれている)は、ウッドおよびアンバー
グリス類の香気物質であり、その重要性は高まっている
(EP-B278 384号)。その製造方法は、WO 98/55228号に
記載されており、触媒量の遊離基開始剤の存在下にて、
シクロデセンと過剰のプロピオン酸またはプロピオン酸
誘導体とを反応させ、続いてそれぞれ得られた2-シクロ
ドデシルプロピオン酸または対応する2-シクロドデシル
プロピオン酸誘導体の触媒的水素化を行うものである。
【0003】2-シクロドデシルプロピオン酸も2-シクロ
ドデシルプロパノールも、その2つのエナンチオマーに
関しては、従来技術において今までのところ開示されて
いない。
ドデシルプロパノールも、その2つのエナンチオマーに
関しては、従来技術において今までのところ開示されて
いない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来技術と
比較してより強力な香気を有し、さらに耐久力、香気閾
値および希釈度の下限などの改良特性に優れた、ウッド
およびアンバーグリス類の芳香剤を製造することを目的
とする。
比較してより強力な香気を有し、さらに耐久力、香気閾
値および希釈度の下限などの改良特性に優れた、ウッド
およびアンバーグリス類の芳香剤を製造することを目的
とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的が、(−)-2-シクロドデシルプロパノールを用いた本
発明によって達成されることを見出した。
的が、(−)-2-シクロドデシルプロパノールを用いた本
発明によって達成されることを見出した。
【0006】驚くべきことに、本発明者らは、(−)-エ
ナンチオマーは芳香剤として非常に好適であるが、実際
には無香性の(+)-エナンチオマーが他の芳香剤のため
の固定剤として有利に適していることも見出した。(+)
-エナンチオマーは、それ自体の強力な香気が付着して
いる芳香剤の固有の香気に対し不利な影響を及ぼすこと
なく、長時間効果のある付着力を提供する。
ナンチオマーは芳香剤として非常に好適であるが、実際
には無香性の(+)-エナンチオマーが他の芳香剤のため
の固定剤として有利に適していることも見出した。(+)
-エナンチオマーは、それ自体の強力な香気が付着して
いる芳香剤の固有の香気に対し不利な影響を及ぼすこと
なく、長時間効果のある付着力を提供する。
【0007】
【発明の実施の形態】2-シクロドデシルプロピオン酸の
2つのエナンチオマー、すなわちシクロドデシルプロパ
ノールの製造のための前駆体および中間体は、助剤とし
て光学的に活性なアミンを用いたジアステレオマー塩の
結晶化により、既知のラセミ体2-シクロドデシルプロピ
オン酸をラセミ体分割し、続いて、例えば強力な酸性イ
オン交換体との反応により、その塩から該酸の個々のエ
ナンチオマーを遊離させることによって調製する。さら
なる精製のために、ジアステレオマー塩の結晶化および
それに続く酸の遊離は、複数回行ってもよい。さらにま
た、エナンチオマーとして純粋な酸を、再結晶法により
さらに精製することができる(Houben-Weyl, Methoden
der Organischen Chemie [Methods of Organic Chemist
ry], 第IV巻, Allgemeine chemische Methoden, [Gener
al chemical methods], 第2部, Georg Thieme Verlag
Stuttgart, 1955, pp. 505-532)。
2つのエナンチオマー、すなわちシクロドデシルプロパ
ノールの製造のための前駆体および中間体は、助剤とし
て光学的に活性なアミンを用いたジアステレオマー塩の
結晶化により、既知のラセミ体2-シクロドデシルプロピ
オン酸をラセミ体分割し、続いて、例えば強力な酸性イ
オン交換体との反応により、その塩から該酸の個々のエ
ナンチオマーを遊離させることによって調製する。さら
なる精製のために、ジアステレオマー塩の結晶化および
それに続く酸の遊離は、複数回行ってもよい。さらにま
た、エナンチオマーとして純粋な酸を、再結晶法により
さらに精製することができる(Houben-Weyl, Methoden
der Organischen Chemie [Methods of Organic Chemist
ry], 第IV巻, Allgemeine chemische Methoden, [Gener
al chemical methods], 第2部, Georg Thieme Verlag
Stuttgart, 1955, pp. 505-532)。
【0008】2-シクロドデシルプロパノールの2つのエ
ナンチオマーは、対応する2-シクロドデシルプロピオン
酸のエナンチオマーの酸性基を還元することにより調製
する。この還元は、例えば、触媒による水素添加によ
り、または水素化アルミニウムリチウムなどの水素化複
合体(complex hydride)を用いて達成しうる。
ナンチオマーは、対応する2-シクロドデシルプロピオン
酸のエナンチオマーの酸性基を還元することにより調製
する。この還元は、例えば、触媒による水素添加によ
り、または水素化アルミニウムリチウムなどの水素化複
合体(complex hydride)を用いて達成しうる。
【0009】従って本発明は、(−)-または(+)-2-シク
ロドデシルプロパノールの製造のための中間体として
の、(+)-または(−)-2-シクロドデシルプロピオン酸の
それぞれの使用も提供する。
ロドデシルプロパノールの製造のための中間体として
の、(+)-または(−)-2-シクロドデシルプロピオン酸の
それぞれの使用も提供する。
【0010】驚くべきことに、2-シクロドデシルプロパ
ノールの2つのエナンチオマーの香気は全く異なるもの
である。(+)-エナンチオマーは実質的に無香性であ
り、(−)-エナンチオマーはラセミ混合物よりも相当に
強力な香気を有する。ラセミ体2-シクロドデシルプロパ
ノールの香気は、実際にはもっぱら(−)-エナンチオマ
ーによって決定される。エナンチオマーが香気に関して
異なる可能性があることは知られているが(例えば、
(+)-カルボン [キャラウエイ]、(−)-カルボン [スペ
アミント]、G. Ohloff “Riechstoffe and Geruchsin
n” [Odorants and sense of smell], p.42, Springer-
Verlag 1990により引用されている、L. Friedman, J.G.
Miller, “Odor Incongruity and Chirality”, Scien
ce 1971, 172, 1044)、その相違は、通常は天然の質的
なのものであり、それ以上もしくはそれ以下のわずかな
程度までしか説明されていない。2つのエナンチオマー
の香気に関する完全な識別、すなわち高香気性と無香性
は、極めて稀であり(G. Ohloff “Riechstoffe and Ge
ruchsinn”, p.44, Springer-Verlag 1990参照)、今ま
でのところ、唯一つの不斉中心を有する単純な分子に関
して記載されていない。
ノールの2つのエナンチオマーの香気は全く異なるもの
である。(+)-エナンチオマーは実質的に無香性であ
り、(−)-エナンチオマーはラセミ混合物よりも相当に
強力な香気を有する。ラセミ体2-シクロドデシルプロパ
ノールの香気は、実際にはもっぱら(−)-エナンチオマ
ーによって決定される。エナンチオマーが香気に関して
異なる可能性があることは知られているが(例えば、
(+)-カルボン [キャラウエイ]、(−)-カルボン [スペ
アミント]、G. Ohloff “Riechstoffe and Geruchsin
n” [Odorants and sense of smell], p.42, Springer-
Verlag 1990により引用されている、L. Friedman, J.G.
Miller, “Odor Incongruity and Chirality”, Scien
ce 1971, 172, 1044)、その相違は、通常は天然の質的
なのものであり、それ以上もしくはそれ以下のわずかな
程度までしか説明されていない。2つのエナンチオマー
の香気に関する完全な識別、すなわち高香気性と無香性
は、極めて稀であり(G. Ohloff “Riechstoffe and Ge
ruchsinn”, p.44, Springer-Verlag 1990参照)、今ま
でのところ、唯一つの不斉中心を有する単純な分子に関
して記載されていない。
【0011】香油における使用のために特に有利な点
は、(−)-エナンチオマーが市販の香気物質全てに対し
て非常に混和性があることである。その香気物質として
は、例えば、環式および非環式テルペン類、脂肪族の香
気物質類、シクロ脂肪族の香気物質類、芳香族の香気物
質類、フェノール誘導体類または複素環式化合物類があ
る。
は、(−)-エナンチオマーが市販の香気物質全てに対し
て非常に混和性があることである。その香気物質として
は、例えば、環式および非環式テルペン類、脂肪族の香
気物質類、シクロ脂肪族の香気物質類、芳香族の香気物
質類、フェノール誘導体類または複素環式化合物類があ
る。
【0012】
【実施例】実施例1 (-)-2-シクロドデシルプロピオン酸 純度95%であるラセミ2-シクロドデシルプロピオン酸21
5g(0.85mol)をトルエン250mlに50℃で溶解し、さらに
(R)-(+)-1-フェニルエチルアミン52.6g(0.425mol)を添
加した。次に50℃でn-ヘキサン430mlも添加し、透明な
溶液を放置して冷却した。この冷却の間に、塩が沈殿し
た。該混合液を3日間、室温で放置した後、沈殿した塩
を吸引濾過して、n-ヘキサンで洗浄した。乾燥によりア
ミン塩85gを得た。メタノール2.4lに該アミン塩を溶解
した溶液を、高さ500mm、直径55mmのガラスカラム中の
強酸性イオン交換体(Dowex 50W x 8)1lのベッドを通過
させ、さらにメタノールですすいだ。次にメタノールを
ロータリーエバポレータ−で除去することでオイル56g
を得て、該オイルは徐々に結晶化し始めた。残留物は、
温アセトン46gに溶解した。冷却により、キラルカラム
のGCに従えば、(-)-2-シクロドデシルプロピオン酸62%
および(+)-2-シクロドデシルプロピオン酸38%を含有す
る酸16g(冷アセトンで洗浄し、乾燥後)が結晶化した。
濃縮後、濾過液は、キラルカラムのGCに従えば、(-)-2-
シクロドデシルプロピオン酸95%および(+)-2-シクロド
デシルプロピオン酸5%を含有した無色のオイル42gを生
成した。該オイルは、トルエン246mlに50℃で溶解し、
(R)-(+)-1-フェニルエチルアミン18.9gで処理した。冷
却後、アミン塩47g(0.13mol)が結晶化し、これを吸引濾
過して、n-ヘキサンで洗浄し、空気乾燥した。乾燥した
アミン塩を、メタノール1.3lに溶解し、再度イオン交換
体を通してアミンから遊離させ、さらに溶液をロータリ
ーエバポレータ−で濃縮することで無色のオイル30gを
得て、該オイルは徐々に結晶化した。キラルカラムのGC
により決定された(-)-2-シクロドデシルプロピオン酸の
含有量は、98%より大きかった。
5g(0.85mol)をトルエン250mlに50℃で溶解し、さらに
(R)-(+)-1-フェニルエチルアミン52.6g(0.425mol)を添
加した。次に50℃でn-ヘキサン430mlも添加し、透明な
溶液を放置して冷却した。この冷却の間に、塩が沈殿し
た。該混合液を3日間、室温で放置した後、沈殿した塩
を吸引濾過して、n-ヘキサンで洗浄した。乾燥によりア
ミン塩85gを得た。メタノール2.4lに該アミン塩を溶解
した溶液を、高さ500mm、直径55mmのガラスカラム中の
強酸性イオン交換体(Dowex 50W x 8)1lのベッドを通過
させ、さらにメタノールですすいだ。次にメタノールを
ロータリーエバポレータ−で除去することでオイル56g
を得て、該オイルは徐々に結晶化し始めた。残留物は、
温アセトン46gに溶解した。冷却により、キラルカラム
のGCに従えば、(-)-2-シクロドデシルプロピオン酸62%
および(+)-2-シクロドデシルプロピオン酸38%を含有す
る酸16g(冷アセトンで洗浄し、乾燥後)が結晶化した。
濃縮後、濾過液は、キラルカラムのGCに従えば、(-)-2-
シクロドデシルプロピオン酸95%および(+)-2-シクロド
デシルプロピオン酸5%を含有した無色のオイル42gを生
成した。該オイルは、トルエン246mlに50℃で溶解し、
(R)-(+)-1-フェニルエチルアミン18.9gで処理した。冷
却後、アミン塩47g(0.13mol)が結晶化し、これを吸引濾
過して、n-ヘキサンで洗浄し、空気乾燥した。乾燥した
アミン塩を、メタノール1.3lに溶解し、再度イオン交換
体を通してアミンから遊離させ、さらに溶液をロータリ
ーエバポレータ−で濃縮することで無色のオイル30gを
得て、該オイルは徐々に結晶化した。キラルカラムのGC
により決定された(-)-2-シクロドデシルプロピオン酸の
含有量は、98%より大きかった。
【0013】実施例2 (+)-2-シクロドデシルプロピオン酸 実施例1の1番目のアミン塩の結晶化からの濾過液をロ
ータリーエバポレータ−で蒸発させることでオイル222g
を得て、該オイルをメタノール2200mlに溶解し、濾過し
た。次に濾過された溶液を、高さ500mm、直径50mmのガ
ラスカラム中の強酸性イオン交換体(Dowex 50W x 8)1l
のベッドを通過させ、さらにメタノールですすいだ。次
にメタノールをロータリーエバポレータ−で除去するこ
とでオイル128gを得て、該オイルは徐々に結晶化し始め
た。該オイルをトルエン752mlに50℃で溶解し、(S)-(-)
-1-フェニルエチルアミン42.4gで処理した。冷却後、ア
ミン塩92.5gが結晶化し、吸引濾過して、n-ヘキサンで
洗浄し、空気乾燥した。乾燥したアミン塩をメタノール
2.5lに溶解して、再度イオン交換体を通してアミンから
遊離し、さらに溶液をロータリーエバポレータ−で濃縮
することで、(-)-2-シクロドデシルプロピオン酸90%お
よび(+)-2-シクロドデシルプロピオン酸10%を含有(キ
ラルカラムのGCによる)する無色のオイル55.5gを得た。
ータリーエバポレータ−で蒸発させることでオイル222g
を得て、該オイルをメタノール2200mlに溶解し、濾過し
た。次に濾過された溶液を、高さ500mm、直径50mmのガ
ラスカラム中の強酸性イオン交換体(Dowex 50W x 8)1l
のベッドを通過させ、さらにメタノールですすいだ。次
にメタノールをロータリーエバポレータ−で除去するこ
とでオイル128gを得て、該オイルは徐々に結晶化し始め
た。該オイルをトルエン752mlに50℃で溶解し、(S)-(-)
-1-フェニルエチルアミン42.4gで処理した。冷却後、ア
ミン塩92.5gが結晶化し、吸引濾過して、n-ヘキサンで
洗浄し、空気乾燥した。乾燥したアミン塩をメタノール
2.5lに溶解して、再度イオン交換体を通してアミンから
遊離し、さらに溶液をロータリーエバポレータ−で濃縮
することで、(-)-2-シクロドデシルプロピオン酸90%お
よび(+)-2-シクロドデシルプロピオン酸10%を含有(キ
ラルカラムのGCによる)する無色のオイル55.5gを得た。
【0014】該オイルをトルエン500mlに60℃で溶解
し、(S)-(-)-1-フェニルエチルアミン24.5gで処理し
た。冷却後、アミン塩65gが結晶化し、吸引濾過して、n
-ヘキサンで洗浄し、空気乾燥した。乾燥したアミン塩
をメタノール1.8lに溶解し、再度イオン交換体を通して
アミンから遊離し、さらに溶液をロータリーエバポレー
タ−で濃縮することで、(+)-2-シクロドデシルプロピオ
ン酸 >97%含有(キラルカラムのGCによる)する無色の
オイル43gを得た。
し、(S)-(-)-1-フェニルエチルアミン24.5gで処理し
た。冷却後、アミン塩65gが結晶化し、吸引濾過して、n
-ヘキサンで洗浄し、空気乾燥した。乾燥したアミン塩
をメタノール1.8lに溶解し、再度イオン交換体を通して
アミンから遊離し、さらに溶液をロータリーエバポレー
タ−で濃縮することで、(+)-2-シクロドデシルプロピオ
ン酸 >97%含有(キラルカラムのGCによる)する無色の
オイル43gを得た。
【0015】実施例3 (+)-2-シクロドデシルプロパノール 水素化アルミニウムリチウム7g(0.183mol)を無水THF 40
0ml中に導入し、窒素雰囲気下で穏やかに還流し、実施
例1の(-)-2-シクロドデシルプロピオン酸30g(0.125mo
l)を加えた無水THF 100mlを3時間かけて攪拌しながら、
滴下した。次に該混合液を、さらに4時間還流した。さ
らに室温で10%濃度の水酸化カリウム溶液12mlを滴下
し、混合液をさらに15分間還流した。沈殿したアルミニ
ウム塩を濾過し、THFで洗浄し、次いで各回にTHF 250ml
で煮沸することにより抽出することをさらに2回行っ
た。回収したTHF濾過液は、ロータリーエバポレータ−
で濃縮した。残留物は、トルエン150ml中に取り、飽和
した塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾
燥した。最後に、トルエンをロータリーエバポレータ−
で除去し、残存する残留物を蒸留することで、>97%純
度の(+)-2-シクロドデシルプロパノールを含む無色のオ
イル24.2gを得た。無水エタノール10ml中での該化合物2
50mgの回転角は、+26.0度であった。
0ml中に導入し、窒素雰囲気下で穏やかに還流し、実施
例1の(-)-2-シクロドデシルプロピオン酸30g(0.125mo
l)を加えた無水THF 100mlを3時間かけて攪拌しながら、
滴下した。次に該混合液を、さらに4時間還流した。さ
らに室温で10%濃度の水酸化カリウム溶液12mlを滴下
し、混合液をさらに15分間還流した。沈殿したアルミニ
ウム塩を濾過し、THFで洗浄し、次いで各回にTHF 250ml
で煮沸することにより抽出することをさらに2回行っ
た。回収したTHF濾過液は、ロータリーエバポレータ−
で濃縮した。残留物は、トルエン150ml中に取り、飽和
した塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾
燥した。最後に、トルエンをロータリーエバポレータ−
で除去し、残存する残留物を蒸留することで、>97%純
度の(+)-2-シクロドデシルプロパノールを含む無色のオ
イル24.2gを得た。無水エタノール10ml中での該化合物2
50mgの回転角は、+26.0度であった。
【0016】臭気性評価:臭いは非常に弱く、実質的に
無臭である。
無臭である。
【0017】実施例4 (-)-2-シクロドデシルプロパノール 水素化アルミニウムリチウム10g(0.264mol)を無水THF 4
00ml中に導入し、窒素雰囲気下で穏やかに還流し、実施
例2の(+)-2-シクロドデシルプロピオン酸43g(0.179mo
l)を加えた無水THF 130mlを3時間かけて攪拌しながら、
滴下した。次に該混合液を、さらに4時間還流した。さ
らに室温で10%濃度の水酸化カリウム溶液12mlを滴下
し、混合液をさらに15分間還流した。沈殿したアルミニ
ウム塩を濾過し、THFで洗浄し、次いで各回にTHF 250ml
で煮沸することにより抽出することをさらに2回行っ
た。回収したTHF濾過液は、ロータリーエバポレータ−
で濃縮した。残留物は、トルエン150ml中に取り、飽和
した塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾
燥した。最後に、トルエンをロータリーエバポレータ−
で除去し、残存する残留物を蒸留することで、>97%純
度の(-)-2-シクロドデシルプロパノールを含む無色のオ
イル32gを得た。無水エタノール10ml中での該化合物250
mgの回転角は、-25.2度であった。
00ml中に導入し、窒素雰囲気下で穏やかに還流し、実施
例2の(+)-2-シクロドデシルプロピオン酸43g(0.179mo
l)を加えた無水THF 130mlを3時間かけて攪拌しながら、
滴下した。次に該混合液を、さらに4時間還流した。さ
らに室温で10%濃度の水酸化カリウム溶液12mlを滴下
し、混合液をさらに15分間還流した。沈殿したアルミニ
ウム塩を濾過し、THFで洗浄し、次いで各回にTHF 250ml
で煮沸することにより抽出することをさらに2回行っ
た。回収したTHF濾過液は、ロータリーエバポレータ−
で濃縮した。残留物は、トルエン150ml中に取り、飽和
した塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾
燥した。最後に、トルエンをロータリーエバポレータ−
で除去し、残存する残留物を蒸留することで、>97%純
度の(-)-2-シクロドデシルプロパノールを含む無色のオ
イル32gを得た。無水エタノール10ml中での該化合物250
mgの回転角は、-25.2度であった。
【0018】臭気性評価: 臭気特性:顕著なアンバーグリスの性質および直線的な
香りの展開(linearscent development)を有する強いア
ンバーグリス様/ウッディである。
香りの展開(linearscent development)を有する強いア
ンバーグリス様/ウッディである。
【0019】強度:非常に強く、ラミセ生成物よりかな
り強い。
り強い。
【0020】芳香付着力(エタノール中の10%濃度溶
液):>1ヶ月。
液):>1ヶ月。
【0021】(+)-光学異性体:ウッディ-直線的、顕著
な芳香の様相がない、1ヶ月より長い付着。
な芳香の様相がない、1ヶ月より長い付着。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C11B 9/00 C11B 9/00 T // C07B 53/00 C07B 53/00 G C07M 7:00 C07M 7:00 (72)発明者 ウルリッチ シェーファー−ルーダーセン ドイツ連邦共和国 67063 ルドウィッグ シャフェン,レイシュナーシュトラーセ. 18ベー Fターム(参考) 4H006 AA01 AA02 AA03 AB14 AC41 AC81 BE22 BJ20 BS10 FC22 FE11 4H059 BA14 BA35 BB13 BB46 DA09
Claims (10)
- 【請求項1】 (+)-2-シクロドデシルプロパノール、
またはその誘導体もしくはエステル。 - 【請求項2】 (−)-2-シクロドデシルプロパノール、
またはその誘導体もしくはエステル。 - 【請求項3】 (+)-2-シクロドデシルプロピオン酸ま
たはその塩。 - 【請求項4】 (−)-2-シクロドデシルプロピオン酸ま
たはその塩。 - 【請求項5】 香油混合物中の一成分、または固定剤と
しての、請求項1または2記載の化合物の使用。 - 【請求項6】 芳香剤としての、請求項2記載の化合物
の使用。 - 【請求項7】 (+)-2-シクロドデシルプロピオン酸の
還元を含む、(−)-2-シクロドデシルプロパノールの製
造方法。 - 【請求項8】 (−)-2-シクロドデシルプロピオン酸の
還元を含む、(+)-2-シクロドデシルプロパノールの製
造方法。 - 【請求項9】 (−)-2-シクロドデシルプロパノールの
製造のための中間体としての、請求項3記載の(+)-2-
シクロドデシルプロピオン酸の使用。 - 【請求項10】 (+)-2-シクロドデシルプロパノール
の製造のための中間体としての、請求項4記載の(−)-2
-シクロドデシルプロピオン酸の使用。
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