JP2001322578A - ゴムクローラ - Google Patents
ゴムクローラInfo
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- JP2001322578A JP2001322578A JP2000144301A JP2000144301A JP2001322578A JP 2001322578 A JP2001322578 A JP 2001322578A JP 2000144301 A JP2000144301 A JP 2000144301A JP 2000144301 A JP2000144301 A JP 2000144301A JP 2001322578 A JP2001322578 A JP 2001322578A
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Abstract
端部近傍のゴムに耳切れ等の損傷を生じる虞れのない、
耐久性が向上したゴムクローラを提供することを目的と
する。 【解決手段】 所定間隔で配設された芯金3をゴム本体
部2にて被覆してなるゴムクローラ1において、ゴムク
ローラ1の幅方向の端部におけるゴム本体部2の肉厚が
前記芯金3端部からの内周側(L1)、外側(L2)お
よび外周側(L3)の全ての方向において略等しく構成
したことを特徴とするもので、障害物等への乗上げ等に
起因して、ゴムクローラ1の端部にどのような方向から
の力が作用しても、ゴム本体部2における芯金3の端部
との間の肉厚が略等しいため、応力の集中が発生しにく
く、耳切れ等の剥離が生じる虞れがないので、ゴムクロ
ーラの耐久性が向上する。
Description
れた芯金をゴム本体部にて被覆してなるゴムクローラに
関し、無端ベルト状のゴムクローラのみならず、ゴム本
体部によって被覆された多数の芯金を所定間隔で配設し
て連結されたゴムクローラも対象とする。
スリップすることなく泥濘地等の走行を可能にする無限
軌道帯として、近年は路面を損傷させることのない芯金
埋設型ゴムクローラが多用されるようになってきてい
る。このような芯金埋設型ゴムクローラとしては、無端
ベルト状のゴムクローラやゴム本体部にて被覆された多
数の芯金を所定間隔で配設して連結されたゴムクローラ
があるが、通常、図8(A)に示すように、ゴム本体部
22と埋設された芯金23との材質上に大きな差異があ
ることから、図8(B)に示すように、ゴムクローラが
障害物に乗り上げた際等に大きな相対変動を起こし易い
芯金23の端部近傍のゴム本体部22において、耳切れ
25等の損傷を生じ易かった。
際公開番号WO99/12799に開示(公開日199
9年3月18日)されたもののように、弾性体履板に埋
設された芯金端部を上方(非接地面側)へ傾斜させて構
成することによって、ゴムの耳切れ等の剥離を防止する
ようにしたものや、本件出願人が提案した特開平8−3
01153号公報に開示されたもののように、芯金端部
をC面取りまたはR面取り形成した肉厚部とすることに
よって、ゴムの耳切れ等の剥離を防止するようにしたも
のが提案された。
提案ゴムクローラによって、芯金埋設型のゴムクローラ
におけるゴム本体部の耳切れ等の損傷を大幅に減少させ
ることが可能になったものの、障害物からの荷重方向に
よっては、埋設芯金とゴム本体部との間に相対変位を生
じることがあり、したがって、耳切れ等の損傷を生じる
可能性が完全に解消されたとは言い難かった。
ゴムクローラの課題を解決し、あるいは本件出願人提案
のものをさらに改良して、あらゆる方向からの荷重付加
によっても芯金端部近傍のゴムに耳切れ等の損傷を生じ
る虞れのない、耐久性が向上したゴムクローラを提供す
ることを目的とする。
間隔で配設された芯金をゴム本体部にて被覆してなるゴ
ムクローラにおいて、ゴムクローラの幅方向の端部にお
けるゴム本体部の肉厚が前記芯金端部からの内周側、外
側および外周側の全ての方向において略等しく構成した
ことを特徴とするものである。また本発明は、少なくと
も前記芯金端部を通る鉛直線より外側において、ゴム本
体部の肉厚が芯金端部からの内周側、外側および外周側
の全ての方向において略等しく構成したことを特徴とす
るものである。また本発明は、前記鉛直線より内側のゴ
ム本体部内周側に漸次肉厚部を形成したことを特徴とす
るものである。また本発明は、前記芯金端部を膨出した
略円形に形成するとともに、これに対応するゴム本体部
の端部を前記芯金端部と略同心円形状に形成したことを
特徴とするものである。また本発明は、前記膨出した略
円形の芯金端部の根元部に対応するゴム本体部内周側に
漸次肉厚部を形成したことを特徴とするもので、これら
を課題解決のための手段とするものである。
を図面に基づいて説明する。図1は、本発明のゴムクロ
ーラの第1実施の形態を示すもので、図1(A)はゴム
クローラの横断面図、図1(B)は図1(A)のA部拡
大図である。本発明は、図1(A)に示すように、所定
間隔で配設された芯金3をゴム本体部2にて被覆してな
るゴムクローラ1において、ゴムクローラ1の幅方向の
端部におけるゴム本体部2の肉厚が前記芯金3端部から
の内周側、外側および外周側の全ての方向において略等
しく構成したことを特徴とする。本実施の形態のゴムク
ローラ1は無端ベルト状形態で、ゴムクローラ1の長手
方向に所定間隔で芯金3が埋設されており、ゴムクロー
ラ1の接地面側には接地ラグ4が所定間隔で突設され、
接地面と前記芯金3との間にはゴムクローラ1の長手方
向に配向された多数の補強コード5が埋設されている。
(B)に示すように、ゴムクローラ1の幅方向の端部に
おけるゴム本体部2の肉厚について、前記芯金3端部か
らの内周側肉厚L1、外側肉厚L2、および外周側肉厚
L3の全ての方向において略等しく(すなわちL1≒L
2≒L3)構成したものである。そして、少なくとも前
記芯金3の端部を通る鉛直線Vより外側において、ゴム
本体部2の肉厚が芯金3の端部からの内周側、外側およ
び外周側の全ての方向において略等しく構成すれば足る
ものであるが、図示の例のように、鉛直線Vより内側ま
で均等肉厚部(前記L1≒L2≒L3とした肉厚構成)
が形成されてもよい。このように構成されたことによっ
て、障害物等への乗上げ等に起因して、ゴムクローラ1
の端部にどのような方向からの力が作用しても、ゴム本
体部2における芯金3の端部との間の肉厚が略等しいた
め、応力の集中が発生しにくく、耳切れ等の剥離が生じ
る虞れがないので、ゴムクローラ1の耐久性が向上す
る。
の形態を示すもので、図2(A)はゴムクローラの端部
近傍の拡大図、図2(B)は変形例を示す図である。図
2(A)に示すように、本実施の形態では、前記鉛直線
Vより内側のゴム本体部2の内周側に、端部の均等肉厚
部によって形成された肉厚部の表面と通常の内周面位置
とを接続して漸次肉厚が減少する漸次肉厚部6を形成し
たことを特徴とするものである。このような構成によ
り、肉厚の急変部が形成されないので、応力の集中を避
けることができ、ゴムクローラ1の端部に前記均等肉厚
部が形成されたことによる内周側での亀裂の発生等を有
効に防止することが可能となる。図2(B)の変形例で
は、漸次肉厚部6が均等肉厚部表面から略水平に肉厚部
7としてゴムクローラ1の内側まで延設されたものであ
る。これによっても、肉厚の急変部が形成されにくく、
応力の集中を有効に避けることができる。
の形態を示すもので、ゴムクローラの端部近傍の拡大図
である。本実施の形態では、図3に示すように、前記芯
金3の端部を膨出した略円形に形成するとともに、これ
に対応するゴム本体部2の端部を前記芯金3の端部と略
同心円形状に形成したことを特徴とするものである。こ
のような構成によって、ゴム本体部2における芯金3の
端部との間の肉厚が略等しいことに加えて、同心円形状
を呈する芯金3の端部およびゴム本体部2の端部に応力
の集中がさらに発生しにくくなるため、より耐久性が向
上する。
の形態を示すもので、ゴムクローラの端部近傍の拡大図
である。本実施の形態では、芯金3の端部を膨出した略
円形に形成するとともに、これに対応するゴム本体部2
の端部を前記芯金3の端部と略同心円形状に形成し、前
記膨出した略円形の芯金3の端部の根元部に対応するゴ
ム本体部2の内周側に漸次肉厚部6が形成される。さら
に、芯金3の端部を上方へ傾斜させて延設して傾斜立上
り部8としたもので、このような構成により、芯金3の
上方への傾斜立上り部8に沿って形成されるゴム本体部
2の弾性によって障害物等が押し出されるような力を受
けて、応力集中が回避されるので、端部の均等肉厚部に
よる応力集中の防止効果と相俟って、さらなる耐久性の
向上が実現できる。
の形態を示すもので、本実施の形態では、均等肉厚部を
構成するゴム本体部2の端部を多角形面9としたもの
で、このような構成により、芯金3の端部からの内周
側、外側および外周側の全ての方向において略等しいゴ
ム本体部2の端部肉厚部となる均等肉厚部の成形が、型
を含めて単純化される。
の形態を示すもので、本実施の形態では、図6(A)に
示すように、ゴム本体部2によって被覆された多数の芯
金3を所定間隔で配設して連結リンク10を介して連結
ピン11により連結されたゴムクローラ1に適用された
ものである。図6(A)のB部拡大図である図6(B)
に示すように、ゴムクローラ1の幅方向の端部における
ゴム本体部2の肉厚について、前記芯金3の端部からの
内周側肉厚L1、外側肉厚L2、および外周側肉厚L3
の全ての方向において略等しく(すなわちL1≒L2≒
L3)構成したもので、このように構成したことによっ
て、履板単体を連結して無端状に構成したゴムクローラ
1についても、前述の実施の形態のものと同様に、応力
の集中が発生しにくく、耳切れ等の剥離が生じる虞れが
ないので、ゴムクローラ1の耐久性が向上する。
結果を示すもので、図7(A)は従来品の比較例ゴムク
ローラの端部の要部拡大図、図7(B)は本発明の実施
例ゴムクローラの端部の要部拡大図、図7(C)はそれ
らの耳切れ試験の結果を示す図表である。図7(A)の
比較例ゴムクローラは、ゴム本体部端部の肉厚につい
て、前記芯金端部からの内周側肉厚を10mm、外側肉
厚を20mm、および外周側肉厚を10mmとしたも
の、図7(B)の本発明の実施例ゴムクローラは、ゴム
本体部端部の肉厚について、前記芯金端部からの内周側
肉厚を20mm、外側肉厚を20mm、および外周側肉
厚を20mmとしたもので、これらの比較例である従来
品Aと、実施例である本発明品Bについて、縁石乗上げ
・落下および路肩こすりつけ旋回試験を行った。図7
(C)に示すように、縁石乗上げ・落下試験ではゴムク
ローラの耳切れまでの回数は、従来品Aでは3回であっ
たのに対して本発明品Bでは20回まで耐えることがで
きた。路肩こすりつけ旋回試験ではゴムクローラの耳切
れまでの回数は、従来品Aでは8回であったのに対して
本発明品Bでは32回まで耐えることができた。以上の
結果から、本発明のものでは格段に耐久性が向上したこ
とが理解される。
たが、本発明の趣旨の範囲内で、ゴムクローラの形状、
形式、端部を含む芯金の形状および材質、そのゴムクロ
ーラへの埋設形態、接地ラグの形状、補強コードの形
状、およびその埋設形態、漸次肉厚部の形状等について
は適宜選定することができる。
は、所定間隔で配設された芯金をゴム本体部にて被覆し
てなるゴムクローラにおいて、ゴムクローラの幅方向の
端部におけるゴム本体部の肉厚が前記芯金端部からの内
周側、外側および外周側の全ての方向において略等しく
構成したことにより、障害物等への乗上げ等に起因し
て、ゴムクローラの端部にどのような方向からの力が作
用しても、ゴム本体部における芯金の端部との間の肉厚
が略等しいため、応力の集中が発生しにくく、耳切れ等
の剥離が生じる虞れがないので、ゴムクローラの耐久性
が向上する。また、少なくとも前記芯金端部を通る鉛直
線より外側において、ゴム本体部の肉厚が芯金端部から
の内周側、外側および外周側の全ての方向において略等
しく構成した場合は、鉛直線より内側では格別にゴムの
肉厚部を形成する必要がないので、材料費の節減が可能
となる。
内周側に漸次肉厚部を形成した場合は、肉厚の急変部が
形成されないので、応力の集中を避けることができて、
ゴムクローラの端部に前記均等肉厚部が形成されたこと
による内周側での亀裂の発生等を有効に防止することが
可能となる。さらにまた、前記芯金端部を膨出した略円
形に形成するとともに、これに対応するゴム本体部の端
部を前記芯金端部と略同心円形状に形成した場合は、ゴ
ム本体部における芯金の端部との間の肉厚が略等しいこ
とに加えて、同心円形状を呈する芯金の端部およびゴム
本体部の端部に応力の集中がさらに発生しにくくなるた
め、より耐久性が向上する。
根元部に対応するゴム本体部内周側に漸次肉厚部を形成
した場合は、肉厚の急変部が形成されないので、応力の
集中を避けることができる。かくして本発明によれば、
あらゆる方向からの荷重付加によっても芯金端部近傍の
ゴムに耳切れ等の損傷を生じる虞れのない、耐久性が向
上したゴムクローラが提供される。
もので、図1(A)はゴムクローラの横断面図、図1
(B)は図1(A)のA部拡大図である。
もので、図2(A)はゴムクローラの端部近傍の拡大
図、図2(B)は変形例を示す図である。
もので、ゴムクローラの端部近傍の拡大図である。
もので、ゴムクローラの端部近傍の拡大図である。
図である。
もので、図6(A)はゴムクローラの横断面図、図6
(B)は図6(A)のB部拡大図である。
ので、図7(A)は従来品の比較例ゴムクローラの端部
の要部拡大図、図7(B)は本発明の実施例ゴムクロー
ラの端部の要部拡大図、図7(C)はそれらの耳切れ試
験の結果を示す図表である。
す図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 所定間隔で配設された芯金をゴム本体部
にて被覆してなるゴムクローラにおいて、ゴムクローラ
の幅方向の端部におけるゴム本体部の肉厚が前記芯金端
部からの内周側、外側および外周側の全ての方向におい
て略等しく構成したことを特徴とするゴムクローラ。 - 【請求項2】 少なくとも前記芯金端部を通る鉛直線よ
り外側において、ゴム本体部の肉厚が芯金端部からの内
周側、外側および外周側の全ての方向において略等しく
構成したことを特徴とする請求項1に記載のゴムクロー
ラ。 - 【請求項3】 前記鉛直線より内側のゴム本体部内周側
に漸次肉厚部を形成したことを特徴とする請求項1また
は2に記載のゴムクローラ。 - 【請求項4】 前記芯金端部を膨出した略円形に形成す
るとともに、これに対応するゴム本体部の端部を前記芯
金端部と略同心円形状に形成したことを特徴とする請求
項1ないし3のいずれかに記載のゴムクローラ。 - 【請求項5】 前記膨出した略円形の芯金端部の根元部
に対応するゴム本体部内周側に漸次肉厚部を形成したこ
とを特徴とする請求項4に記載のゴムクローラ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000144301A JP4481434B2 (ja) | 2000-05-17 | 2000-05-17 | ゴムクローラ |
Applications Claiming Priority (1)
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---|---|---|---|
JP2000144301A JP4481434B2 (ja) | 2000-05-17 | 2000-05-17 | ゴムクローラ |
Publications (2)
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JP2001322578A true JP2001322578A (ja) | 2001-11-20 |
JP4481434B2 JP4481434B2 (ja) | 2010-06-16 |
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ID=18650978
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
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Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4481434B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2003097434A1 (fr) * | 2002-05-22 | 2003-11-27 | Fukuyama Gomu Kogyo Kabushiki Gaisha | Chenille en caoutchouc |
WO2009148080A1 (ja) | 2008-06-03 | 2009-12-10 | 株式会社ブリヂストン | ゴムクローラ |
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JPH07246962A (ja) * | 1994-03-11 | 1995-09-26 | Ohtsu Tire & Rubber Co Ltd :The | 弾性クローラ |
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-
2000
- 2000-05-17 JP JP2000144301A patent/JP4481434B2/ja not_active Expired - Lifetime
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US8833874B2 (en) | 2008-06-03 | 2014-09-16 | Bridgestone Corporation | Rubber track |
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Publication number | Publication date |
---|---|
JP4481434B2 (ja) | 2010-06-16 |
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